JP2003250658A - 椅 子 - Google Patents

椅 子

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JP2003250658A
JP2003250658A JP2002054858A JP2002054858A JP2003250658A JP 2003250658 A JP2003250658 A JP 2003250658A JP 2002054858 A JP2002054858 A JP 2002054858A JP 2002054858 A JP2002054858 A JP 2002054858A JP 2003250658 A JP2003250658 A JP 2003250658A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ランバーサポート機構を備えた椅子において、
ランバーサポート機能の確保と身体へのフィット性の向
上とを確実に実現させる。 【手段】背もたれ板は左右に配置した回動式の支持アー
ム47によって支持される。支持アーム47の下端には、背
もたれ板を支持するローラ57aを設けている。左右の押
圧アーム47は、ハンドル49の回動操作によって回転する
回転部材によって回動する。そして、左右の回転部材を
1本の作動連動軸54によって一体的に連結することによ
り、左右の押圧アーム47は強制的に同期して回動させら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、背部を備えた椅子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】椅子において、主として着座した人を腰
椎に負担が掛からない正しい姿勢に保持するため、背部
のうち特に腰に当たる部分を人の体格に応じて押し出す
ようにしたランバーサポート装置を設けることが行われ
るている。
【0003】その一例として、特許第3038174号
公報には、背もたれ板をバックフレーム(公報の名称で
は背支稈)に固定すると共に、バックフレームに、側面
視前向き凸で緩く湾曲した突出部材を上下動自在に設け
る一方、背もたれ板のうち前記突出部材に当たる部分を
撓み変形可能とすることが記載されている。この場合、
突出部材は正面視で左右中央部に配置している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に背部
にはクッションが張られており、背部に凭れ掛かった状
態での快適さを向上するためには、クッション材による
クッション性だけでなく、背部が全体として後方に撓む
ように変形することによるフィット性を確保するのが好
ましい。
【0005】しかし、前記公報のように背もたれ板の左
右中間部だけを突出部材で支持した構造では、着座した
人がいわば背骨を突き出されるような現象が生じて、人
に違和感を感じさせる虞があった。特に、背部を後傾さ
せたロッキング状態では、ひとの体圧が背もたれに強く
作用するため、その反作用として、背骨(或いは腰椎)
を突き上げられるような現象が陳著に現れることが懸念
されていた。
【0006】この点について、本願発明者は、背もたれ
板を押圧部材によって前方に押し出してランバーサポー
ト機能を発揮させるにおいて、押圧部材を椅子の正面視
で縦長中心線を挟んだ左右両側に配置して、背もたれ板
が押圧部材の間で撓み変形することを許容させると、ラ
ンバーサポート機能を損なうことなくフィット性を向上
できるという着想に至った。
【0007】本発明は、このような知見・研究を基礎に
して成されたもので、身体へのフィット性を確実ならし
めたランバーサポート機能付き椅子を提供することを主
たる課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、背
部を、着座した人の背もたれ荷重を受ける背もたれ板
と、この背もたれ板を部分的に前方に押し出すランバー
サポート機構とを備えた構成としており、前記ランバー
サポート機構は、背もたれ板を複数の箇所で前方に押し
出すための複数の押圧手段と、これらの押圧手段を作動
させるための操作手段と、前記操作手段の操作によって
複数の押圧手段を強制的に同期して作動させる連結手段
とを備えている。
【0009】請求項2の発明は請求項1の発明をより具
体化したもので、この発明では、前記押圧手段は、背も
たれ板のうち主として着座した人の腰部が当たる部分を
押圧するものであって、椅子の正面視で縦長中心線を挟
んだ左右両側の2ヵ所に配置されている。
【0010】そして、これら左右の押圧手段は、上部又
は下部を中心にして前後方向に回動することによって前
記背もたれ板を前方に押し出したり戻したりするテコ式
の支持アームと、この支持アームを回動中心から適宜距
離だけ離れた部位において後方から支持する回転式偏心
カムとをそれぞれ備えており、前記左右の回転式偏心カ
ムを、両者が水平状の回転軸心回りに一緒に回転するよ
うに、椅子の正面視で水平状に延びる作動連動軸によっ
て一体に連結している。
【0011】
【発明の作用・効果】本発明によると、複数の押圧手段
は確実に同期して作動するため、使用者に違和感や不快
感を与えることなく、ランバーサポート機能を確実に発
揮することができる。
【0012】特に、請求項2のように押圧手段を左右に
配置すると、背もたれ板が撓み変形することが許容され
て、着座した人の背部(腰部)を包み込むような状態を
実現できるため、ランバーサポート機能を保持しつつフ
ィット性を向上させることができる。
【0013】また、請求項2のように、テコ式の支持ア
ームをその回動中心から適宜離れた部位において偏心カ
ムで支持すると、支持アームの回動中心から背もたれ板
の支持点までの距離を、支持アームの回動中心から偏心
カムまでの距離よりも大きくすることにより、小形のカ
ムで背もたれ板を大きく押し出すことができるため、押
圧手段をコンパクト化することができる。
【0014】
【発明の実施形態】次に、本発明の実施形態を図面に基
づいて説明する。
【0015】(1).概要(図1〜図5) 先ず、図1〜図5に基づいて椅子の概要を説明する。図
1は右側面図、図2は正面図、図3は背面図、図4は部
材の分離斜視図、図5は部分的な縦断側面図である。
【0016】椅子は、脚支柱(ガスシリンダ)1を立設
した脚2と、座3と、肘掛け装置4と、背部5と、ヘッ
ドレスト6とを備えている。脚支柱1の上端には上向き
に開口したベース7が固定されており、ベース7の上方
に正面視で翼状に広がる中間部材8と、座3とが配置さ
れている。
【0017】詳細は省略するが、座3は、合成樹脂製の
座板(座インナー部材)にクッションを張った構造にな
っており、詳細は省略するが、座板の左右両側部を中間
部材に対して前後動自在に装着している。
【0018】中間部材8の前部と後部とには、左右一対
ずつのブラケット部8a,8bを下向きに突設してお
り、前ブラケット部8aを左右長手の第1軸9でベース
7に連結されている。第1軸9がベース7に嵌まる穴1
0は前後長手の長穴になっている。
【0019】ベース7の前後略中間部には、揺動フレー
ム11の前部が左右長手の第2軸12によって連結され
ている。また、揺動フレーム11の前後中途部には、中
間部材8の後部ブラケット8bが左右長手の第3軸13
によって連結されている。図4及び図5に示すように、
第2軸12のうちベース7の内部に位置した部位には弾
性支持手段の一例として、左右2本のねじりばね(キッ
クばね)14が振り分けて配置されており、これらねじ
りばね14の一端部を受け部材15で上方から支持し、
ねじりばね14の他端には中間部材8の後部ブラケット
8bが上方から当たっている。
【0020】従って、揺動フレーム11はねじりばね1
4の弾性に抗して後傾し、かつ、中間部材8及び座3は
揺動フレーム11の後傾動に連動して後傾しつつ後退す
る(すなわち、座3が背部5にシンクロする)。ねじり
ばね14の初期弾性力は、受け部材15に係合したつま
み16で調節できる。
【0021】揺動フレーム11は、後部に立ち上がり部
11aを有する側面視略L字状に形成されており、本実
施形態では、アルミのような軽合金(鉄のような他の金
属でも良い)のダイキャストや合成樹脂の成形によって
製造されている。
【0022】背部5は、揺動フレーム11に取付けたバ
ックフレーム20(背支柱)20と、バックフレーム2
0の手前側に配置した背もたれ板(背インナー部材)2
1と、バックフレーム20の裏側に配置した裏カバー
(背アウター部材)22とを備えている。背もたれ板2
1の前面にはクッション23を張っている。
【0023】(2).背部の基本構造 次に、主として図6〜図10に基づいて背部5の詳細を
説明する。図6は背もたれ板21を省略した状態での背
部5の正面図、図7はクッション23を省略した状態で
の縦断側面図、図8及び図9は背もたれ板21の取付け
状態を示す斜視図、図10のうち(A)は平断面図、
(B)は背もたれ板21と裏カバー22との分離平面図
である。
【0024】既述のとおり、背部5は、金属製のバック
フレーム20と合成樹脂製の背もたれ板21と同じく合
成樹脂製の裏カバー22とを備えており、バックフレー
ム20にランバーサポート機構25を上下動自在に取付
けている。
【0025】図6に示すように、バックフレーム20は
左右の縦フレーム20aを備えており、バックフレーム
20の左右縦フレーム20aの下端部は、揺動フレーム
11の立ち上がり部11aに設けた穴に嵌め込まれてい
る。縦フレーム20aは図示しないねじで揺動フレーム
11の立ち上がり部に固定されている。
【0026】左右の縦フレーム20aは上部ステー20
bと下部ステー20cとで連結されている。図7に示す
ように、上部ステー20bは断面コ字状である。他方、
下部ステー20cは上下幅寸法がやや大きい板金製であ
り、その上部には、縦フレーム20aの延び方向と直交
した方向に曲がった支持片20c′を設けている。ま
た、下向きに開口した切欠き溝20dを形成している。
下部ステー20cは、裏カバー22に突設した突出部1
7にねじで固定されている。
【0027】なお、上下のステー20b,20cは他の
他の断面形状でも良い。また、上下ステー20b,20
cの間に中間ステーを設けても良い。
【0028】例えば図6に示すように、裏カバー22の
上部には前向きに突出した左右長手の水平リブ27を形
成しており、この水平リブ27に連設した状態で左右一
対の下向き開口筒部28が形成されており、この下向き
開口筒部28に、バックフレーム20の縦フレーム20
aの上端を嵌め込み、ねじ29で固定している。
【0029】また、図6及び図7から理解できるよう
に、裏カバー22の下部でかつ左右中間部の前面には、
左右のブラケット板30を介して係止バー31を一体に
形成している。
【0030】また、例えば図6と図8から理解できるよ
うに、背もたれ板21の上部には、裏カバー22の水平
リブ27よりも上方に位置する左右長手の水平片33を
後ろ向きに突設しており、水平片33の左右両端部に、
円柱状の上取付け部34を下向きに突設し、これを、裏
カバー22の水平リブ27に連設した円筒状の上受け部
35に上方から嵌め込んでいる。
【0031】この場合、上取付け部34と背もたれ板2
1とは補強のために板状部34aによって一体に接続さ
れている一方、裏カバー22の上受け部35には、板状
部34aが嵌合するスリット36を形成している。
【0032】また、上取付け部34の先端には、上受け
部35の下端面に引っ掛かり係合する上係合爪37を一
体に設けている。このため、上取付け部34を上受け部
35に嵌め込むと、背もたれ板21は上向き抜け不能に
保持される。係合爪37を外側から内側に押しやった状
態で背もたれ板21を上向きに押し上げると、背もたれ
板21を取り外すことができる。
【0033】裏カバー22の左右両側部には、背もたれ
板21の裏面に向けて突出する縦リブ38が形成されて
いるが、係合爪37の箇所では縦リブ38は高さがごく
低い切り欠き部38aとなっていて、係合爪37の押し
曲げ操作に支障が無いように配慮されている(完全に途
切れても良い)。
【0034】背もたれ板21の下部には、下取付け部の
一例として、バックフレーム20と係止バー31との間
に上方から嵌まり込む下部係合爪39を一体に形成して
いる。下部係合爪39は、背もたれ板21が手前側に移
動し得るように上下方向に長く延びており、その下端
は、係止バー31に引っ掛かる爪39aが形成されてい
る。この爪39aにより、背もたれ板21の前向き移動
限度が規制される。
【0035】また、図9に示すように、背もたれ板21
には下係合爪39の上部を囲うようなスリット40が形
成されており、このため、下係合爪38を前後移動させ
るように容易に変形させることができる。背もたれ板2
1の上昇動に際して下部係合爪39がバックフレーム2
0の下部ステー20cに干渉しないように、下部ステー
20cには前記したように切欠き溝20dが形成されて
いる。
【0036】背もたれ板21を取付ける場合は、先に下
部係止爪39を停止バー31と裏カバー22との間に挿
入してから、上部取付け部34を裏カバー22の上受け
部35に弾性に抗して嵌め込むことになる。取り外しは
逆の手順で行う。
【0037】背もたれ板21の背面と下部係合爪39と
の間の間隔はバックフレーム20の下部横長部材20c
の直径よりも大きいため、背もたれ板20がその下部に
おいて前後動することが許容されており、このため、背
もたれ板20は側面視でも撓み変形が可能なっており、
その結果、着座した人に対するフィット感が高い利点が
ある。
【0038】ヘッドレスト6は左右の支柱42を備えて
おり、左右の支柱42は、図10に示すように、裏カバ
ー22の水平リブ27に形成した受け筒部45に差し込
まれている。また、支柱42の下端は、バックフレーム
20における下部ステー20cの支持片20c′に形成
された穴(図示せず)に差し込まれている。
【0039】(3).ランバーサポート機構の構造 次に、主として図11以下の図面を参照してランバーサ
ポート機構25について説明する。図11は正面図、図
12は部分的な斜視図、図13は部分的な一部破断正面
図、図14は図13のXIV-XIV 視断面図、図15は図1
3のXV−XV視断面図、図16は図13の XVI-XVI視断面
図、図17は図13の XVII-XVII平断面図である。
【0040】ランバーサポート機構25は、バックフレ
ーム20の縦フレーム20aに上下動自在に装着したス
ライダー45と、左右のスライダー45を一体に連結す
る連結板(連結部材)46と、と、スライダー45に設
けた支持アーム(押圧手段の一例)47と、水平状に延
びる操作連動軸48と、操作手段の一例としてのハンド
ル49とを備えている。
【0041】例えば図12に示すように、スライダー4
5の内部には合成樹脂製の2つ割り式のスライド促進体
50が装着されている。また、図14や図15に示すよ
うに、スライド促進体50には、裏カバー22のリブ5
2に当接する撓み爪51を設けている。撓み爪51は、
その弾性変形により、リブ52に接近・離脱する方向に
移動可能になっている一方、リブ52には切欠き(鋸歯
状等の連続式凹凸を形成しても良い)52aを適宜間隔
で形成している。
【0042】従って、スライダー45に対して上向き又
は下向きのある程度の力を掛けると、撓み爪51を弾性
変形させてランバーサポート機構25を上下動させるこ
とができ、かつ、上下方向の外力がなくなると、ランバ
ーサポート機構25はその高さに停止する。これによ
り、身長の違いに関係なく、着座した人の腰を的確に支
持することができる。
【0043】スライダー45及びスライド促進体50に
は、操作連動軸48の左右端部が回転可能に貫通してい
る。操作連動軸48は左右スライダー45の間でクラン
ク状に曲げられており、図18(C)に示すように、操
作連動軸48のクランク部を連結板46に当てることに
より、一方方向の回転限度が規制されている。
【0044】例えば図17に示すように、スライダー4
5の左右側面部には、平断面略コ字状で上下に延びる受
けケース53が固定されており、この受けケース53
に、平断面略コ字状で後ろ向きに開口した前記支持アー
ム47が前方から被さっている。そして、支持アーム4
7の上部に前記操作連動軸48の左右端部が貫通してい
る。換言すると、支持アーム47は操作連動軸48によ
って回動自在に軸支されている。
【0045】従って、支持アーム47は操作連動軸48
を中心にして回動する。操作連動軸48の端部は受けケ
ース53に貫通しており、受けケース53は操作連動軸
48に対する軸受けの役割を果たしている。
【0046】受けケース53の上下中途部には、連結手
段の一例としての作動連動軸(共通支軸)54が貫通し
ており、作動連動軸54のうち受けケース53の内部に
位置した部位に、歯車(ラチェットギア)55と偏心カ
ム56とが一体に固定されている。従って、作動連動軸
54と歯車55と偏心カム56と一体に回転するように
なっている。本実施形態では、歯車55と偏心カム56
とは一つの部材に一体化しているが、別々の部材に分離
することも可能である。
【0047】受けケース53は左右に2個配置されてい
るが作動連動軸54は1本である。従って、左右2個ず
つのた歯車55と偏心カム56とは強制的に同期して回
転することになる。図16に示すように、操作連動軸5
4は、連結板46にねじ止め等によって設けた受け部材
63で支持されている。
【0048】また、連結板46には、受け部材63を介
して板ばね64が押さえ固定されており、この板ばね6
4により、操作連動軸48のクランク部48aを押さえ
ている。
【0049】図15に示すように、偏心カム56の外周
面で支持アーム47を支持するようになっているが、偏
心カム56の外周面に軸心からの距離が異なる複数(6
個)の偏心カム面56aを形成している。従って、偏心
カム56が回転すると、支持アーム47が回動する。支
持アーム47のうち偏心カム56が当たる部分47a
は、強度を確保するため厚肉になっている。
【0050】図15から理解できるように、支持アーム
47の支持状態が4段階に切り変わるようになっている
が、この場合、偏心カム56のカム面56aは作動連動
軸54の軸心方向から見て対称状に形成されており、こ
のため、偏心カム56が一方向に回転すると、支持アー
ム47の回動角度は段階的に大きくなってから、ピーク
を過ぎると段階的に小さくなる(つまり、支持アーム4
7の回動角度が急激に変化することはない)。
【0051】支持アーム47の下端には、背もたれ板2
1の背面に当たる紡錘状のローラ57を設けている。ま
た、図7に示すように、背もたれ板21のうちローラ5
7が当たる部分の周辺図にはスリット58の群を多段に
形成している。これは、背もたれ板21の変形を容易な
らしめるためである。
【0052】図14や図15に示すように、受けケース
53の内部には、操作連動軸48の端部にキー式係合等
によって固定されたシーソー式回動部材59が配置され
ており、回動部材59に、歯車55に噛合する爪材60
を摺動自在に取付けている。従って、回動部材59を回
動させると歯車55と偏心カム56とが回転する。
【0053】この場合、回動部材59を図14の矢印方
向に回動させると歯車55が右側面視で反時計回り方向
のみに間欠的に回転するように、歯車55の歯を非対称
台形状に形成し、かつ、受けケース53に、歯車55の
逆転を阻止する弾性ストッパー61を取付けている。従
って、歯車55と支持アーム56とは一方向にのみ回転
する。
【0054】左右の回動部材59はハンドル49の左右
端部にねじ62で固定されている。ハンドル49は裏カ
バー22を後ろ側から覆うように形成されている。ま
た、ハンドル49の左右端部に立ち上がり部49aを設
け、立ち上がり部49aの上端が回動部材59にねじで
固定されている。ハンドル49と裏カバー22との間に
は、当該ハンドル49を人が握ったり、ハンドル49に
服やタオルなどを掛けたりすることのできる程度の空間
が空いている。
【0055】前記したように、操作連動軸48のクラン
ク部48aは板ばね64で押さえられているため、回動
部材59(及びハンドル49)も、板ばね64の弾性力
によって図14の矢印と反対方向に回動し勝手に付勢さ
れている。
【0056】(4).ランバーサポート機構の動き ハンドル49を手で持って手前側に回動させると、回動
部材59が回動して偏心カム56が位置方向に間欠的に
回転するため、すなわち、偏心カム56はロータリー式
になっているため、支持アーム47が回動することによ
って背もたれ板21を少しずつ押すことができ、これに
より、背もたれ板21のうち主として人の腰に当たる部
分を段階的に突出させることができる。
【0057】この場合、実施形態では支持アーム47の
押し出し状態を4段階に変えることができるが、偏心カ
ム56のカム面56aが対称状に形成されているため、
背もたれ板21を最大突出位置まで押し出してから次に
ハンドル49を回動させると、背もたれ板21は2番目
に大きい突出位置に後退し、更にハンドル49を回動操
作すると、次の低い段階に変化する。すなわち、背もた
れ板21の突出(前進)量が少しずつ変化する。このた
め、着座した人が背部5にもたれ掛かった状態でハンド
ル49を操作しても、着座した人に衝撃が掛かることは
ない。
【0058】ハンドル49を手で持ってある程度の力を
掛けて上下方向に押し引きすると、前記した撓み爪51
と溝52aとの作用により、ランバーサポート機構25
を上下動させることができる。
【0059】本実施形態のようにハンドル49の左右端
部に立ち上がり部(端部から見ると垂下部となる)49
aを設けると、着座した状態でハンドル49を簡単に掴
むことができるため、着座した状態のままでランバーサ
ポート機構25の高さ調節や突出量調節を簡単に行うこ
とができる利点がある。
【0060】前記特許第3038174号の場合、背も
たれ板の左右中間部が突起で支持されているため、背も
たれ板21が撓み変形することは殆どなく、このためフ
ィット背もたれ板に乏しいという問題があるが、本実施
形態では、背もたれ板21の左右両端部を支持アーム4
7で押し出すものであるため、背もたれ板21は平面視
で後ろ向きに突出するように撓み変形することができ、
このため、フィット性とクッション性とに優れている。
【0061】また、左右のギア55と偏心カム56との
対を作動連動軸54によって強制的に連動させているの
で、例えば片手だけでハンドル49を操作したために一
方の側の回動土材59だけに力が強く掛かったような場
合でも、左右の支持アーム47は同期して確実に回動す
ることになり、このため、ランバーサポート機能を確実
に発揮することができる。
【0062】(5).実施形態の利点 本実施形態のように、裏カバー22と背もたれ板21と
のうち少なくともいずれか一方に水平リブ27又は水平
片33をを設けると、内部に物が落ち込むことを防止で
きる利点がある。
【0063】また、左右縦リブ38の切り欠き部38a
は、縦リブ38がハンドル49の水平端部49bと干渉
しないように、ハンドル49の水平端部49bが上下動
する範囲に延びている。このようにすると、ハンドル4
9の上下動操作機能を損なうことなく、背もたれ板21
と裏カバー22との間の空間が外側に過度に露出するこ
とを防止して、体裁を向上できる。
【0064】ところで、図6に示すように人が指Fをリ
ブ38の切欠き38aに差し込むことがないとも言えな
い。この場合、ハンドル49を高い位置から低い位置に
下降させるときに、このような指詰めが生じると予想さ
れる。
【0065】その場合、指Fを、切欠き38aの下端縁
とハンドル49との間に挟む虞がないとも言えない。こ
の点について、図6及び図12に一点鎖線で示すよう
に、支持アーム47の外側面に、正面視で斜め下向きに
傾斜したガイドリブ65を形成すると、ハンドル49が
下降するに際して、ガイドリブ65によって指先Fを外
側に押しやることができるため、指を挟むことを防止で
きる。
【0066】もちろん、ハンドル49を下降し切った状
態で、当該ハンドル49の下方に指先を保持できる隙間
が残るように切欠き38aを形成しても良いのである。
【0067】ローラ57を支持アーム47に取付けるに
当たっては、支持アーム47の左右側板に形成したくび
れ状穴に、ローラ57の左右両端部に形成した頭付きボ
ス57aを強制的に嵌め込んでおり、このため、ローラ
57をワンタッチ的に取付けることができる。
【0068】なお、必ずしもローラ57を設ける必要は
なく、支持アーム47を背もたれ板21に当てるだけで
も良いが、ローラ47を使用すると上下高さ調節をスム
ースに行える。
【0069】本実施形態のように、てこ式の支持アーム
47の上下中途部位を偏心カム56で支持すると、ロー
ラ57の前後移動寸法は、偏心カム56の偏心寸法(回
転中心から各カム面56aまでの距離の差)よりも増幅
されるため、コンパクトな構造でありながら(すなわち
小型の偏心カム56を使用したものでありながら)、背
もたれ板21を大きく押し出すことができる。
【0070】ところで、回動部材59によってギア55
を確実に回転させるには、回動部材59を大きく回動さ
せる必要があるが、回動部材59が図14の矢印方向に
回動し切った状態から原点姿勢に完全に戻っていない
と、ハンドル49を操作してもギア55が回転しない状
態が発生する虞がある。
【0071】この点については、板ばね64のようなば
ね手段により、操作連動軸48のような作動部材を一定
方向に付勢しておくと、回動部材59及びハンドル49
のような操作部材が原点姿勢に強制的に戻されるため、
当該ハンドル49等の操作部材のを操作を確実化するこ
とができる。ばね手段としては板ばねには限らず、キッ
クばね(鶴巻ばね)やコイルばね、或いはゴム等の弾性
体などを使用しても良い。
【0072】(6).その他 本発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。
例えばバックフレーム20は、例えば全体を板金製にし
たりするなど、様々の形態・構造を採用できる。バック
フレーム20と揺動ハンドルとを一体化しても良いので
ある。
【0073】裏カバー及び背もたれ板も、デザイン等の
必要に応じて様々に具体化することができる。ランバー
サポート機構を設ける場合、その構造は図示のものに限
定されるものではなく、例えば背部の片側だけにハンド
ルを設けるなど、様々に具体化することができる。
【0074】押圧手段(押圧部材)を作動させるための
手段としては、回転式の偏心カムを使用することには限
らず、スライド式のくさび状部材を使用するなど、様々
の機構を採用することができる。
【0075】本実施形態のように支持アームを設けてい
る場合、左右の支持アームを棒状や板状等の連結部材で
一体に連結することにより、左右の支持アームが確実に
同期して回動するように構成することも可能である。ま
た、連結手段(強制連動手段)としては、棒状や板状の
連結部材によって作動部材を一体に連結することには限
らず、ギア機構やリンク機構を使用したものなと、様々
の機構を採用することができる。
【0076】また、背もたれ板は左右2ヶ所で支持する
必然性は必ずしもなく、例えば左右2ヶ所と中央部の1
ヶ所との3ヶ所で支持するなどして、3ヶ所を支持する
3つの押圧部材を強制的に同期させることも可能である
(この場合、身体に対する背もたれ板のフィット性の点
からは、中央の押圧部材が弾性に抗して前後動するのが
好ましい)。
【0077】また、押圧手段は必ずしも回動式のものに
は限らず、回転式な前後動式のものなど、様々の作動方
式を採用できる。例えば、実施形態の偏心カムで直接に
背もたれ板を支持することなども可能である。ハンドル
に押圧部材を一体的に取付けるなどすることも可能であ
る。ランバーサポート装置は昇降式にである必然性はな
く、高さが一定であっても良い。
【0078】背部の構造は背もたれ板にクッションを張
った構造である必要はなく、背もたれ板のみでクッショ
ンを備えていない形態や、背もたれ板が存在しななくて
クッションが直接に押圧部材で支持される構造なども考
えられる。押圧部材を上下に複数配置して、これらを強
制的に同期して作動させることも可能であり、このよう
な形態も本願請求項の発明に含まれる。
【0079】なお、本明細書及び図面で開示した各技術
的事項は、それぞれ上位概念化して独立した発明として
把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る椅子の右側面図である。
【図2】椅子の正面図である。
【図3】背面図である。
【図4】部材の分離斜視図である。
【図5】部分的な縦断側面図である
【図6】背もたれ板を省略した状態での背部の正面図で
ある。
【図7】クッションを省略した状態での縦断側面図であ
る。
【図8】背もたれ板の取付け状態を示す斜視図である。
【図9】背もたれ板の取付け状態を示す斜視図である。
【図10】(A)は平断面図、(B)は背もたれ板と裏カ
バーとの分離平面図である。
【図11】ランバーサポート機構の正面図である。
【図12】部分的な斜視図である。
【図13】部分的な一部破断正面図である。
【図14】図13のXIV-XIV 視断面図である。
【図15】図13のXV−XV視断面図である。
【図16】図13の XVI-XVI視断面図である。
【図17】図13の XVII-XVII平断面図でる。
【符号の簡単な説明】
5 背部 7 ベース 11 揺動フレーム 20 バックフレーム 21 背もたれ板 22 裏カバー 25 ランバーサポート機構 45 スライドケース 46 連結板 47 支持アーム 48 操作連動軸 49 ハンドル 54 作動連動軸 55 歯車 56 偏心カム 57 ローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】背部を、着座した人の背もたれ荷重を受け
    る背もたれ板と、この背もたれ板を部分的に前方に押し
    出すランバーサポート機構とを備えた構成としており、 前記ランバーサポート機構は、背もたれ板を複数の箇所
    で前方に押し出すための複数の押圧手段と、これらの押
    圧手段を作動させるための操作手段と、前記操作手段の
    操作によって複数の押圧手段を強制的に同期して作動さ
    せる連結手段とを備えている、椅子。
  2. 【請求項2】前記押圧手段は、背もたれ板のうち主とし
    て着座した人の腰部が当たる部分を押圧するものであっ
    て、椅子の正面視で縦長中心線を挟んだ左右両側の2ヵ
    所に配置されていると共に、 これら左右の押圧手段は、上部又は下部を中心にして前
    後方向に回動することによって前記背もたれ板を前方に
    押し出したり戻したりするテコ式の支持アームと、この
    支持アームを回動中心から適宜距離だけ離れた部位にお
    いて後方から支持する回転式偏心カムとをそれぞれ備え
    ており、 前記左右の回転式偏心カムを、両者が水平状の回転軸心
    回りに一緒に回転するように、椅子の正面視で水平状に
    延びる作動連動軸によって一体に連結している、請求項
    1に記載した椅子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006263096A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Itoki Corp ランバーサポート機構を備えた椅子における保護装置
JP2008119411A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Kokuyo Co Ltd 椅子
JP2013094584A (ja) * 2011-11-04 2013-05-20 Okamura Corp 椅子

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