JP2003248333A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP2003248333A JP2002369714A JP2002369714A JP2003248333A JP 2003248333 A JP2003248333 A JP 2003248333A JP 2002369714 A JP2002369714 A JP 2002369714A JP 2002369714 A JP2002369714 A JP 2002369714A JP 2003248333 A JP2003248333 A JP 2003248333A
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龍哉 池末
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化、低コスト化及び高画質化を成り立た
せるために、電子写真感光体を製造する際に塗液のダレ
に起因する塗布ムラが生じてしまうことを前提としつ
つ、非常に優れた電子写真特性を有する電子写真感光
体、かかる電子写真感光体を有するプロセスカートリッ
ジ及び電子写真装置を提供すること。 【解決手段】 導電性支持体の母線方向の中央部におけ
る電荷輸送層の膜厚a(μm)、該導電性支持体の母
線方向の中央部における保護層の膜厚b(μm)、該
中央部以外の電荷輸送層の膜厚a(μm)及び該中央部
以外の保護層の膜厚b(μm)が、0.8(μm)≦
(a−a)≦3.0(μm)を満足する領域におい
て、下記式(1)を満足することを特徴とする電子写真
感光体、かかる電子写真感光体を有するプロセスカート
リッジ及び電子写真装置である。 b×(a/a≦b(μm)≦b×(a/
1/4・・・(1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関し、詳しく
は、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送
層及び保護層をこの順に有する電子写真感光体、この電
子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ及び電子写
真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体には更なる高耐久
化が要求されており、例えば、特開平5−173350
号公報には、感光層上に硬化性樹脂を含有する保護層を
設けることによって、非常に優れた耐久性を有する電子
写真感光体を提供することが開示されている。
【0003】また、例えば、特開平7−5748号公報
には、感光層上の保護層に実質的な放電を伴うことなく
電荷を注入することによって電子写真感光体を帯電す
る、所謂注入帯電が開示されている。
【0004】このように、電子写真分野において、電子
写真感光体の感光層上に保護層を設けることは非常に重
要な技術の一つとなっている。
【0005】一方、近年のスモールオフィス化、ホーム
オフィス化に伴い、複写機やプリンターなどの電子写真
装置の小型化が求められており、電子写真感光体の母線
方向の長さも短くなる方向である。
【0006】しかしながら、電子写真感光体の母線方向
の現像領域の幅は紙などの転写材の大きさに依存するた
め、現像領域自体の幅を狭くすることはできない。つま
り、より短い電子写真感光体を用いて、同じ通紙幅や現
像幅を保証しなければならず、従来画像を形成すること
がなかったような電子写真感光体の端部領域にも画像を
形成する必要が生じてきた。
【0007】
【特許文献1】特開平05−173350号公報
【特許文献2】特開平07−005748号公報
【特許文献3】特開昭59−026044号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、感光層や保
護層の端部には膜厚のムラが生じ易く、ムラが生じた部
分においては帯電ムラや感度ムラが生じ、均一な画像を
形成することが困難であった。
【0009】現在、その優れた生産性という観点から、
塗布方法としては、各層用の溶液に導電性支持体を母線
方向に略垂直に投入し、引き上げる、所謂浸漬塗布法を
採用することがほとんどであるが、浸漬塗布法では、各
層用の溶液の塗布開始直後、即ち、電子写真感光体の母
線方向塗布開始側の端部領域の層の厚さを中央部と同じ
にすることは極めて困難であった。なぜならば、塗布直
後の塗液のダレを完全に防止することは不可能だからで
ある。
【0010】特に感光層上に保護層を有する電子写真感
光体においては、保護層を有さない電子写真感光体より
も層の数が多い分、塗布ムラは顕著に生じ易かった。特
開昭59−26044号公報には、電荷発生層と電荷輸
送層の厚さを調節することによって、より均一な画像を
得ることが開示されているが、保護層と感光層の関係に
ついての知見は全くない。
【0011】また、生産性を向上させるために、塗布速
度を上げるには、塗布液の固形分の濃度を下げる必要が
あるが、塗布液の粘度が下がると、塗液のダレがより大
きくなり、塗布ムラも顕著に生じてしまう。
【0012】このように、生産技術の観点からは、優れ
た画像を得ることが非常に困難であるにもかかわらず、
近年の電子写真のカラー化や1200dpi(dot
per Inch)といった高精細化に伴って、より一
層の高画質化が要求されている。
【0013】本発明の目的は、今後ますますの小型化、
低コスト化及び高画質化を成り立たせるために、電子写
真感光体を製造する際に塗液のダレに起因する塗布ムラ
が生じてしまうことを前提としつつ、非常に優れた電子
写真特性を有する電子写真感光体を提供することにあ
る。
【0014】また、本発明の目的は、かかる電子写真感
光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、導電性
支持体、電荷発生層、電荷輸送層及び保護層をこの順に
有する電子写真感光体において、該導電性支持体の母線
方向の中央部における電荷輸送層の膜厚a(μm)、
該導電性支持体の母線方向の中央部における保護層の膜
厚b(μm)、該中央部以外の電荷輸送層の膜厚a
(μm)及び該中央部以外の保護層の膜厚b(μm)
が、0.8(μm)≦(a−a)≦3.0(μm)を
満足する領域において、下記式(1)を満足することを
特徴とする電子写真感光体である。
【0016】 b×(a/a≦b(μm)≦b×(a/a1/4・・・(1) また、本発明は、上記電子写真感光体を有するプロセス
カートリッジ及び電子写真装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0018】図1は、本発明の電子写真感光体を母線方
向に切断したときの断面の模式図である。図に示されて
いるように、本発明の電子写真感光体は導電性支持体4
上に少なくとも電荷発生層(不図示)、電荷輸送層2及
び保護層1をこの順に有する電子写真感光体である。
【0019】本発明において、導電性支持体の母線方向
の中央部における電荷輸送層の膜厚a(μm)、該導
電性支持体の母線方向の中央部における保護層の膜厚b
(μm)、該中央部以外の電荷輸送層の膜厚a(μ
m)及び該中央部以外の保護層の膜厚b(μm)が、式
(1)を満足するのは、0.8(μm)≦(a−a)
≦3.0(μm)、好ましくは(a−a)≧0.5
(μm)の範囲においてである。図から明らかなよう
に、導電性支持体の母線方向の中央部における電荷輸送
層の膜厚a(μm)と比べて、該中央部以外の電荷輸
送層の膜厚a(μm)が0.5μm以上薄い領域とは、
浸漬塗布方法を採用した場合は、塗布開始側の端部領域
である。そして、電荷輸送層の膜厚がa(μm)である
位置における保護層の膜厚b(μm)を式(1)を満足
するように形成することによって、上記課題を解決で
き、良好な画像を得られる電子写真感光体を提供できる
のである。
【0020】本発明においては、保護層1の膜厚b(μ
m)が下記式(2)を満足することが好ましい。
【0021】 b×(a/a≦b(μm)≦b×(a/a1/3・・・(2) また、保護層の膜厚bは、導電性支持体の塗布開始側の
端部から10〜100mmの範囲、好ましくは塗布開始
側の端部から12mmの箇所から中央部までの範囲で、
上記式(1)及び(2)を満足することが好ましい。通
常は、現像領域の端部がその範囲に入るからである。
【0022】また、上述のように、本発明においては、
導電性支持体の母線方向の中央部における電荷輸送層の
膜厚a(μm)と該中央部以外の電荷輸送層の膜厚a
(μm)が、下記式(3)を満足することが好ましい。
【0023】 0.5(μm)≦(a−a)・・・(3) 電荷輸送層の膜厚が、中央部の膜厚と比べて薄い場合
は、明部電位Vlは高くなり、反転現像の場合、画像と
しては濃度薄となる。この濃度ムラは、ハーフトーンな
どの中間調の画像で特に見え易くなり、カラー画像や高
精細な画像では更に見え易くなる。
【0024】本発明者等は、この画像ムラの原因が、電
荷輸送層と保護層の間に形成される界面に蓄積された電
荷であると推測した。
【0025】近年、電子写真感光体の保護層の開発はめ
まぐるしく進歩しているものの、電荷輸送層と保護層と
の間に界面が形成されることには変わりはない。特に、
保護層に硬化性樹脂を用いる場合は、よりその傾向が強
くなる。
【0026】電荷発生層で発生した電荷は、電荷輸送層
中を移動した後、上記界面に達し、その後、保護層に入
っていくが、通常、界面で若干の電荷の蓄積があると考
えられる。その若干の電荷の蓄積に起因する表面電位の
上昇の程度は、保護層の膜厚に依存し、保護層の膜厚が
厚いほど表面電位の上昇は大きく、逆に、保護層の膜厚
が薄いほど表面電位の上昇は小さくなる。
【0027】そこで、電荷輸送層の膜厚ムラに起因する
表面電位のムラを保護層の膜厚を上記式(1)の関係を
満足するように制御することによって抑えることができ
ることを見出し、本発明に至った。本発明における式
(1)及び(2)は、本発明者等が上記の観点に基づい
て様々な検討を行った結果、経験的に導き出したもので
ある。
【0028】膜厚の制御は、塗工液の粘度、導電性支持
体を塗工液から引き上げる際のスピード、更には塗布を
始める位置などを調整することによって行うことができ
るが、本発明においては達成手段は特に限定されない。
【0029】本発明における保護層の導電性支持体の母
線方向の中央部における膜厚b(μm)は、0.5〜
5.5μmであることが好ましく、特には1〜4μmで
あることが好ましい。膜厚が0.5μmに満たないと保
護層を設けたこと自体の効果を得にくくなり、5.5μ
mを超えると残留電位が上昇し易くなる。
【0030】一方、電荷輸送層の導電性支持体の母線方
向の中央部における膜厚aは、5〜40μmであるこ
とが好ましく、特には7〜30μmであることが好まし
い。膜厚が5μmに満たないと電子写真感光体にかかる
電界強度が強くなり過ぎることがあり、40μmを超え
ると高精細な画像を得にくくなる。
【0031】本発明においては、保護層や電荷輸送層の
膜厚は、層の測定する点をマークして約5mm角に切断
し、集束イオンビーム(FIB)FB−2000C(日
立製作所(株)製)により、エッチングした後に、断面
を45°の角度から観察し、角度補正を行って求めた。
特に、導電性支持体の中央部での膜厚は、本発明におい
て重要であるため、該中央部を周方向に4点サンプルを
作成して、それらの平均値をa(μm)及びb(μ
m)とした。また、保護層の膜厚制御のための基準とし
ての電荷輸送層の膜厚の測定は、光の干渉による瞬間マ
ルチ測光システムMCD−2000(大塚電子(株)
製)を用いて測定した。
【0032】本発明の電子写真感光体の保護層は、結着
樹脂と、導電性粒子及び電荷輸送物質の少なくとも一方
とを含有する層であることが好ましい。
【0033】保護層用の結着樹脂としては、硬化性樹脂
が好ましく、その中でも、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂及びシロキサン樹脂がより好ましい。更にその中で
も、フェノール樹脂が保護層の抵抗の環境変動が小さく
好ましい。そして、特には、表面硬度が硬く、耐摩耗性
に優れ、微粒子の分散性、分散後の安定性にも優れると
いう点から熱硬化型レゾール型フェノール樹脂がより好
ましい。
【0034】硬化性フェノール樹脂は、一般的にフェノ
ール類とホルムアルデヒドの反応によって得られる樹脂
である。
【0035】フェノール樹脂には2つのタイプがあり、
フェノール類に対してホルムアルデヒドを過剰にしてア
ルカリ触媒で反応させて得られるレゾールタイプと、ホ
ルムアルデヒドに対しフェノール類を過剰にして酸触媒
で反応させて得られるノボラックタイプに分けられる。
【0036】レゾールタイプは、アルコール類やケトン
類の溶媒にも可溶であり、加熱することで3次元的に架
橋重合して硬化物となる。一方、ノボラックタイプは一
般にそのまま加熱しても硬化はしないが、パラホルムア
ルデヒドやヘキサメチレンテトラミンなどのホルムアル
デヒド源を加えて加熱することで硬化物を生成する。
【0037】一般的に、また工業的には、レゾールタイ
プは、塗料、接着剤、注型品及び積層品用のワニスとし
て利用され、ノボラックタイプは、主として成形材料や
結合剤として利用されている。
【0038】本発明において、フェノール樹脂として
は、レゾールタイプ及びノボラックタイプのどちらでも
利用可能であるが、硬化剤を加えることなく硬化するこ
とや、塗料としての操作性などからレゾールタイプを用
いることが好ましい。
【0039】本発明においてフェノール樹脂を用いる際
には、1種または2種以上のフェノール樹脂を混合して
用いることができ、また、レゾールタイプとノボラック
タイプを混合して用いることも可能である。また、公知
のフェノール樹脂であればいかなるものを用いてもよ
い。
【0040】通常、レゾール型フェノール樹脂は、フェ
ノール類化合物とアルデヒド類化合物をアルカリ触媒下
で製造される。
【0041】用いられる主たるフェノール類としては、
フェノール、クレゾール、キシレノール、パラアルキル
フェノール、パラフェニルフェノール、レゾルシン及び
ビスフェノールなどが挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0042】また、アルデヒド類としては、ホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール及びアセ
トアルデヒドなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
【0043】これらフェノール類とアルデヒド類とをア
ルカリ触媒下で反応させ、モノメチロールフェノール
類、ジメチロールフェノール類、トリメチロールフェノ
ール類のモノマー、及びそれらの混合物、またはそれら
をオリゴマー化したもの、及びモノマーとオリゴマーの
混合物を作製する。このうち、分子の構造単位の繰り返
しが2〜20程度の比較的大きな分子がオリゴマー、1
つのものがモノマーである。
【0044】用いられるアルカリ触媒としては、金属系
アルカリ化合物及びアミン化合物が挙げられ、金属系ア
ルカリ化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム及び水酸化カルシウムなどのアルカリ金属及びアル
カリ土類金属の水酸化物などが、アミン化合物として
は、アンモニア、ヘキサメチレンテトラミン、トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン及びトリエタノールアミン
などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0045】本発明においては、高湿の環境下での抵抗
の変動を考慮すると、アミン化合物を用いることが好ま
しいが、その他の電子写真特性を考慮して、金属系アル
カリ化合物を用いたものを混合して用いても構わない。
【0046】本発明の電子写真感光体の保護層は、硬化
性フェノール樹脂を溶剤などで溶解または希釈して得た
塗工液を感光層上に塗工して成形することが好ましく、
これによって塗工後に重合反応が起きて硬化層が形成さ
れる。
【0047】重合の形態は、熱による付加及び縮合反応
により進行し、保護層を塗工後、加熱することで重合反
応を起こし、高分子硬化層を生成する、というものであ
る。
【0048】なお、本発明において「樹脂が硬化してい
る」とは、樹脂が、メタノールやエタノールなどのアル
コール溶剤に湿潤しても、この樹脂が溶解しない状態の
ことをいう。
【0049】保護層用の導電性粒子は、保護層の体積抵
抗率を調整する補助的な役割を担うものであり、必要な
ければ必ずしも用いなくてよい。
【0050】本発明の電子写真感光体の保護層に使用で
きる導電性粒子としては、金属及び金属酸化物などが挙
げられる。
【0051】金属としては、アルミニウム、亜鉛、銅、
クロム、ニッケル、銀及びステンレスなど、またはこれ
らの金属をプラスチックの粒子の表面に蒸着したものな
どが挙げられる。
【0052】金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化
ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモ
ンやタンタルをドープした酸化スズ及びアンチモンをド
ープした酸化ジルコニウムなどが挙げられる。
【0053】これらは単独で用いることも、2種以上を
組み合わせて用いることもできる。2種以上を組み合わ
せて用いる場合は、単に混合しても、固溶体や融着の形
にしてもよい。
【0054】本発明においては、導電性粒子の中でも、
透明性の点で金属酸化物を用いることが好ましい。更
に、これら金属酸化物の中でも、酸化スズを用いること
が特に好ましい。酸化スズは、分散性や液安定性を改良
する目的で、後述の表面処理されていてもよく、抵抗制
御性を良くする目的でアンチモンやタンタルをドープさ
れていてもよい。
【0055】保護層用の導電性粒子の平均粒径は、保護
層の透明性の観点から、0.3μm以下、特に0.1μ
m以下が好ましい。一方、分散性や分散安定性の観点か
らは0.001μm以上が好ましい。
【0056】保護層の膜強度の観点からすると、導電性
粒子の量が増えれば増えるほど弱くなるため、導電性粒
子の量は、保護層の体積抵抗率及び残留電位が許容でき
る範囲において、少なくする方が好ましい。
【0057】また、本発明の電子写真感光体の保護層
は、潤滑性粒子を含有する層であることが好ましい。
【0058】保護層用の潤滑性粒子としては、フッ素原
子含有樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、シリカ粒子及び
アルミナ粒子が好ましく、より好ましくはフッ素原子含
有樹脂粒子である。更に、これらを2種以上混合しても
よい。
【0059】フッ素原子含有樹脂粒子としては、四フッ
化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化
エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビ
ニリデン樹脂及び二フッ化二塩化エチレン樹脂の樹脂粒
子や、これら樹脂の共重合体の樹脂粒子の中から1種あ
るいは2種以上を適宜選択するのが好ましいが、特に、
四フッ化エチレン樹脂粒子及びフッ化ビニリデン樹脂粒
子が好ましい。
【0060】潤滑性粒子の分子量や粒子の粒径は、適宜
選択することができ、特に制限されるものではないが、
平均分子量は3000〜5000000が好ましく、平
均粒径は0.01〜10μmが好ましく、更には0.0
5〜2.0μmがより好ましい。
【0061】また、シリカ粒子やアルミナ粒子などの無
機粒子は、粒子単独としては潤滑性粒子として働かない
場合もあるが、これらを分散、添加することにより、保
護層の表面粗さが大きくなり、結果的に保護層の潤滑性
が増すことが、本発明者らの検討で明らかになってい
る。本発明においては、潤滑性粒子とは、潤滑性を付与
する粒子を含む。
【0062】フッ素原子含有樹脂粒子などの潤滑性粒子
と導電性粒子とを共に樹脂溶液中に分散させる際には、
相互の粒子を凝集させないように、フッ素原子含有化合
物を導電性粒子の分散時に添加したり、また、導電性粒
子の表面をフッ素原子含有化合物で表面処理したりする
とよい。
【0063】フッ素原子含有化合物を添加または導電性
粒子に表面処理を行うことにより、フッ素原子含有化合
物のない場合に比べて、樹脂溶液中での導電性粒子とフ
ッ素原子含有樹脂粒子の分散性及び分散安定性が格段に
向上する。
【0064】また、フッ素原子含有化合物を添加し、導
電性粒子を分散した液、または、表面処理を施した導電
性粒子を分散した液に、フッ素原子含有樹脂粒子を分散
することによって分散粒子の二次粒子の形成もなく、経
時的にも非常に安定した分散性の良好な塗工液が得られ
る。
【0065】フッ素原子含有化合物としては、含フッ素
シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル、
フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
【0066】以下に、好ましい化合物例を挙げるが、本
発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
【0067】
【外7】
【0068】
【外8】
【0069】
【外9】
【0070】導電性粒子の表面処理方法としては、導電
性粒子と表面処理剤とを適当な溶剤中で混合、分散し、
表面処理剤を導電性粒子表面に付着させる。分散の方法
としては、ボールミルやサンドミルなどの通常の分散手
段を用いることができる。次いで、この分散溶液から溶
剤を除去し、導電性粒子表面に固着させればよい。
【0071】また、必要に応じて、この後更に熱処理を
行ってもよい。また、処理液中には反応促進のための触
媒を添加することもできる。更に、必要に応じて表面処
理後の導電性粒子に更に粉砕処理を施すことができる。
【0072】導電性粒子に対するフッ素原子含有化合物
の割合は、粒子の粒径、形状及び表面積などに影響を受
けるが、表面処理済みの導電性粒子全質量に対し、1〜
65質量%が好ましく、更には1〜50質量%が好まし
い。
【0073】更に、本発明においては、より環境安定性
のある保護層とするために、下記式(1)で示される構
造を有するシロキサン化合物を導電性粒子分散時に添加
したり、または、下記式(1)で示される構造を有する
シロキサン化合物で表面処理を施した導電性粒子を混合
することにより、更に環境安定性により優れた保護層を
得ることができる。
【0074】
【外10】
【0075】(式(1)中、A11〜A18は、それぞ
れ独立に、水素原子またはメチル基である。ただし、A
の総数(a)に対する該水素原子の総数(b)の割合
(b/a)は0.001以上0.5以下である。n11
は、0以上の整数である。) シロキサン化合物を添加後分散した塗工液、または、シ
ロキサン化合物を表面処理した導電性金属酸化物粒子を
溶剤に溶かした結着樹脂中に分散することによって、分
散粒子の二次粒子の形成もなく、経時的にも安定した分
散性の良い塗工液が得られ、更にこの塗工液より形成し
た保護層は透明性が高く、耐環境性に特に優れた膜が得
られる。
【0076】上記式(1)で示される構造を有するシロ
キサン化合物の分子量は特に制限されるものではない
が、表面処理をする場合は、その容易さからは粘度が高
過ぎない方がよく、重量平均分子量で100〜5000
0が好ましく、特にその中でも表面処理の処理効率か
ら、500〜10000が好ましい。
【0077】表面処理の方法としては、湿式と乾式の2
通りがある。
【0078】湿式処理では、導電性粒子である導電性金
属酸化物粒子を、上記式(1)で示される構造を有する
シロキサン化合物とを溶剤中で分散し、該シロキサン化
合物を微粒子表面に付着させる。
【0079】分散の手段としては、ボールミルやサンド
ミルなどの一般の分散手段を使用することができる。次
に、この分散溶液を導電性金属酸化物粒子表面に固着さ
せる。
【0080】この熱処理においては、シロキサン中のS
i−H結合が熱処理過程において空気中の酸素によって
水素原子の酸化が起こり、新たなシロキサン結合ができ
る。その結果、シロキサンが三次元構造にまで発達し、
導電性金属酸化物粒子表面がこの網状構造で包まれる。
【0081】このように表面処理は、該シロキサン化合
物を導電性金属化物粒子表面に固着させることによって
完了するが、必要に応じて処理後の粒子に粉砕処理を施
してもよい。
【0082】乾式処理においては、溶剤を用いずにシロ
キサン化合物と導電性金属酸化物粒子とを混合し混練を
行うことによってシロキサン化合物を粒子表面に付着さ
せる。その後は、湿式処理と同様に熱処理、粉砕処理を
施して表面処理を完了する。
【0083】本発明の電子写真感光体の保護層に使用で
きる電荷輸送物質としては、分子内にヒドロキシル基を
少なくとも1つ有する化合物が好ましく、特には、分子
内にヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルコキシル
基、または、ヒドロキシフェニル基を少なくとも1つ有
する化合物が好ましい。
【0084】分子内にヒドロキシアルキル基及びヒドロ
キシアルコキシル基の少なくとも一方を有する電荷輸送
物質としては、下記式(2)〜(4)のいずれかの式で
示される構造を有する電荷輸送物質が好ましい。
【0085】
【外11】
【0086】(式(2)中、R21、R22及びR23
は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の枝分かれしてもよ
い2価の炭化水素基を示す。α、β及びγのベンゼン環
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換
のアルキル基、置換または無置換のアルコキシル基、置
換または無置換の芳香族炭化水素環基、または、置換ま
たは無置換の芳香族複素環基を置換基として有してもよ
い。a、b、d、m及びnは、それぞれ独立に、0また
は1を示す。)
【外12】
【0087】(式(3)中、R31、R32及びR33
は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の枝分かれしてもよ
い2価の炭化水素基を示す。δ及びεのベンゼン環は、
それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のア
ルキル基、置換または無置換のアルコキシル基、置換ま
たは無置換の芳香族炭化水素環基、または、置換または
無置換の芳香族複素環基を置換基として有してもよい。
e、f及びgは、それぞれ独立に、0または1を示す。
p、q及びrは、それぞれ独立に、0または1である
が、総てが同時に0になることはない。Z31及びZ
32は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無
置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシル
基、置換または無置換の芳香族炭化水素環基、または、
置換または無置換の芳香族複素環基を示し、または、共
同で環をなしてもよい。)
【外13】
【0088】(式(4)中、R41、R42、R43
びR44は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の枝分かれ
してもよい2価の炭化水素基を示す。ζ、η、θ及びι
のベンゼン環は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換
または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコ
キシル基、置換または無置換の芳香族炭化水素環基、ま
たは、置換または無置換の芳香族複素環基を置換基とし
て有してもよい。h、i、j、k、s、t及びuは、そ
れぞれ独立に、0または1を示す。Z41及びZ
42は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無
置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシル
基、置換または無置換の芳香族炭化水素環基、または、
置換または無置換の芳香族複素環基を示し、または、共
同で環をなしてもよい。) また、分子内にヒドロキシフェニル基を有する電荷輸送
物質としては、下記式(5)〜(7)のいずれかの式で
示される構造を有する電荷輸送物質が好ましい。
【0089】
【外14】
【0090】(式(5)中、R51は、炭素数1〜8の
枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を示す。R
52は、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置
換または無置換のアラルキル基、または、置換または無
置換のフェニル基を示す。Ar51及びAr52は、そ
れぞれ独立に、置換または無置換のアルキル基、置換ま
たは無置換のアラルキル基、置換または無置換の芳香族
炭化水素環基、または、置換または無置換の芳香族複素
環基を示す。Ar53は、置換または無置換の2価の芳
香族炭化水素環基、または、置換または無置換の2価の
芳香族複素環基を示す。v及びwは、それぞれ独立に、
0または1を示す。ただし、v=0のときは、w=0で
ある。κ及びλのベンゼン環は、それぞれ独立に、ハロ
ゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または
無置換のアルコキシル基、置換または無置換の芳香族炭
化水素環基、または、置換または無置換の芳香族複素環
基を置換基として有してもよい。)
【外15】
【0091】(式(6)中、R61は、炭素数1〜8の
枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を示す。Ar61
及びAr62は、それぞれ独立に、置換または無置換の
アルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換ま
たは無置換の芳香族炭化水素環基、または、置換または
無置換の芳香族複素環基を示す。xは、0または1を示
す。μ及びνのベンゼン環は、それぞれ独立に、ハロゲ
ン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無
置換のアルコキシル基、置換または無置換の芳香族炭化
水素環基、または、置換または無置換の芳香族複素環基
を置換基として有してもよいし、また、μとνのベンゼ
ン環は、置換基を介して共同で環をなしてもよい。)
【外16】
【0092】(式(7)中、R71及びR72は、それ
ぞれ独立に、炭素数1〜8の枝分かれしてもよい2価の
炭化水素基を示す。Ar71は、置換または無置換のア
ルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換また
は無置換の芳香族炭化水素環基、または、置換または無
置換の芳香族複素環基を示す。y及びzは、それぞれ独
立に、0または1を示す。ξ、π、ρ及びσのベンゼン
環は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置
換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシル基、
置換または無置換の芳香族炭化水素環基、または、置換
または無置換の芳香族複素環基を置換基として有しても
よいし、ξとπのベンゼン環、及び、ρとσのベンゼン
環は、それぞれ独立に、置換基を介して共同で環をなし
てもよい。) 上記式(2)〜(7)中、R21、R22、R23、R
31、R32、R33、R41、R42、R43、R
44、R51、R61、R71及びR72の炭素数1〜
8の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基としては、メ
チレン基、エチレン基、プロピレン基及びブチレン基な
どのアルキレン基、イソプロピレン基、シクロヘキシリ
デン基などが挙げられる。
【0093】また、R52のアルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基及びブチル基などが挙げら
れ、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基
及びナフチルメチル基などが挙げられる。
【0094】また、α、β、γ、δ、ε、ζ、η、θ、
ι、κ、λ、μ、ν、ξ、π、ρ及びσのベンゼン環が
有してもよい置換基のうち、ハロゲン原子としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子などが挙
げられ、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基及びブチル基などが挙げられ、アルコキシル基
としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及び
ブトキシ基などが挙げられ、芳香族炭化水素環基として
は、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基及びピレニ
ル基などが挙げられ、芳香族複素環基としては、ピリジ
ル基、チエニル基、フリル基及びキノリル基などが挙げ
られる。
【0095】また、μとνのベンゼン環、ξとπのベン
ゼン環、及び、ρとσのベンゼン環が、置換基を介して
共同で環をなす場合は、その置換基としては、プロピリ
デン基、エチレン基などが挙げられ、それらの基を介し
てフルオレン骨格やジヒドロフェナントレン骨格などの
環状構造を形成する。
【0096】また、Z31、Z32、Z41及びZ42
のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子及びヨウ素原子などが挙げられ、アルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基など
が挙げられ、アルコキシル基としては、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基及びブトキシ基などが挙げら
れ、芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチ
ル基、アンスリル基及びピレニル基などが挙げられ、芳
香族複素環基としては、ピリジル基、チエニル基、フリ
ル基及びキノリル基などが挙げられる。
【0097】また、Ar51、Ar52、Ar61、A
62及びAr71のアルキル基としては、メチル基、
エチル基、プロピル基及びブチル基などが挙げられ、ア
ラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基及びナ
フチルメチル基などが挙げられ、芳香族炭化水素環基と
しては、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基及びピ
レニル基などが挙げられ、芳香族複素環基としては、ピ
リジル基、チエニル基、フリル基及びキノリル基などが
挙げられる。
【0098】また、Ar53の2価の芳香族炭化水素環
基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アンスリレ
ン基及びピレニレン基などが挙げられ、2価の芳香族複
素環基としては、ピリジレン基及びチエニレン基などが
挙げられる。
【0099】上記各基が有してもよい置換基としては、
メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基などのア
ルキル基や、ベンジル基、フェネチル基及びナフチルメ
チル基などのアラルキル基や、フェニル基、ナフチル
基、アンスリル基、ピレニル基、フルオレニル基、カル
バゾリル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニ
ル基などの芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基や、メ
トキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基などのアルコキ
シル基や、フェノキシ基及びナフトキシ基などのアリー
ルオキシ基や、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨ
ウ素原子などのハロゲン原子や、ニトロ基及びシアノ基
などが挙げられる。
【0100】上記式(2)〜(7)のいずれかの式で示
される構造を有する電荷輸送物質は、フェノール樹脂と
の相溶性が良好で、均一に分散された保護層の膜を容易
に作製できる。
【0101】その相溶性を更に良好にするためには、上
記式(2)〜(4)中のR21、R 22、R23、R
31、R32、R33、R41、R42、R43、R
44の2価の炭化水素基は炭素数4以下であることが好
ましく、また、ヒドロキシアルキル基及びヒドロキシア
ルコキシル基の数が2個以上であることが好ましい。
【0102】また、上記式(5)〜(7)においては、
電荷輸送物質に含まれるヒドロキシフェニル基がフェノ
ール樹脂と反応して、保護層マトリックス中に電荷輸送
物質が取り込まれ、保護層としての強度がより強くな
る。
【0103】上記式(2)〜(7)のいずれかの式で示
される構造を有する電荷輸送物質は、保護層を作製する
ための塗工液中に均一に溶解または分散させ、塗布して
形成する。
【0104】上記式(2)〜(7)のいずれかの式で示
される構造を有する電荷輸送物質と結着樹脂の混合割合
は、質量比で、電荷輸送物質/結着樹脂=0.1/10
〜20/10が好ましく、特には0.5/10〜10/
10がより好ましい。結着樹脂に対して電荷輸送物質が
少な過ぎると残留電位低下の効果が小さくなり、多過ぎ
ると保護層の強度を弱める場合がある。
【0105】以下、上記式(2)〜(7)のいずれかの
式で示される構造を有する電荷輸送物質の具体例を示
す。ただし、本発明は、これらに限定されるものではな
い。
【0106】
【外17】
【0107】
【外18】
【0108】
【外19】
【0109】
【外20】
【0110】
【外21】
【0111】
【外22】
【0112】
【外23】
【0113】
【外24】
【0114】
【外25】
【0115】
【外26】
【0116】
【外27】
【0117】
【外28】
【0118】
【外29】
【0119】これらの中でも、(3)、(4)、
(5)、(8)、(11)、(12)、(13)、(1
7)、(21)、(24)、(25)、(26)、(2
7)、(28)、(30)、(31)、(34)、(3
5)、(39)、(44)、(48)、(49)、(5
0)、(52)、(55)、(56)、(58)、(5
9)が好ましく、更には、(3)、(8)、(12)、
(25)、(31)、(39)、(44)、(49)、
(56)がより好ましい。
【0120】保護層の塗工液を分散する溶剤としては、
結着樹脂を十分に溶解し、上記式(2)〜(7)で示さ
れる構造を有する電荷輸送物質も十分に溶解し、導電性
粒子を用いる場合はその分散性が良く、フッ素原子含有
化合物、フッ素原子含有樹脂粒子及びシロキサン化合物
などの潤滑性粒子を用いる場合は相溶性や処理性が良好
で、更に、保護層の塗工液と接触する電荷輸送層に悪影
響を与えない溶剤が好ましい。
【0121】従って、溶剤としては、メタノール、エタ
ノール及び2−プロパノールなどのアルコール類、アセ
トン及びメチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸メチ
ル及び酢酸エチルなどのエステル類、テトラヒドロフラ
ン及びジオキサンなどのエーテル類、トルエン及びキシ
レンなどの芳香族炭化水素類、クロロベンゼン及びジク
ロロメタンなどのハロゲン系炭化水素類などが使用可能
であり、更にこれらを混合して用いてもよい。これらの
中でも、フェノール樹脂の形態に最も好適な溶剤は、メ
タノール、エタノール及び2−プロパノールなどのアル
コール類である。
【0122】従来の電荷輸送物質は、一般的にアルコー
ル類の溶剤には不溶または難溶であり、一般のフェノー
ル樹脂への均一な分散は困難であるが、本発明に用いる
電荷輸送物質の多くはアルコール類を主成分とする溶剤
に可溶であるのでフェノール樹脂塗工液への分散が可能
となる。
【0123】保護層の塗布方法としては、浸漬コーティ
ング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティ
ング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーテ
ィング法およびブレードコーティング法などの塗工方法
を用いることができる。
【0124】本発明においては、上記保護層中に、帯電
時に発生するオゾンや窒素酸化物などの活性物質の付着
による表面層の劣化などを防止する目的で、酸化防止剤
の添加材を加えてもよい。
【0125】次に、電子写真感光体が有する感光層など
について以下に説明する。
【0126】本発明における感光層は積層構造を有す
る。図2(a)に示す電子写真感光体は、導電性支持体
4の上に電荷発生層3、電荷輸送層2が順に設けられて
おり、更に表面層として保護層1が設けられている。
【0127】導電性支持体4としては、支持体自身が導
電性を持つもの、例えばアルミニウム、アルミニウム合
金及びステンレスなどを用いることができ、その他にア
ルミニウム、アルミニウム合金及び酸化インジウム−酸
化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成したプラス
チック、導電性粒子(例えばカーボンブラック、酸化ス
ズ、酸化チタン及び銀粒子など)を適当なバインダーと
ともにプラスチックや紙に含浸した支持体、並びに導電
性バインダーを有するプラスチックなどを用いることが
できる。
【0128】導電性支持体4の形状は、円筒形のドラム
タイプやベルト状などあるが、特に制限されるものでは
ない。上述のように、電子写真装置の小型化に伴って、
導電性支持体4の母線方向の長さが短くなる傾向があ
る。A4サイズやレターサイズの紙などの転写紙を縦方
向に通紙して使用する場合は、現像領域の幅が約215
mmくらいであり、A4の転写紙を横に通紙する場合
は、現像領域の幅が約290mmである。それに対し
て、導電性支持体の長さはそれぞれの現像領域の幅+1
0〜+80mmくらいとなる。しかしながら、導電性支
持体の長さが現像領域の幅+10〜+50mmの範囲で
は上記本発明の技術課題が発生し、更に現像領域の幅+
10〜40mmではより顕著に発生する。
【0129】本発明においては、導電性支持体4と感光
層の間には、バリアー機能と接着機能を持つ結着層(接
着層)5を設けることができる(図2(b))。
【0130】結着層5は感光層の接着性改良、塗工性改
良、支持体の保護、支持体の欠陥の被覆、支持体からの
電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護など
のために形成される。結着層5は、カゼイン、ポリビニ
ルアルコール、エチルセルロース、エチレン−アクリル
酸コポリマー、ポリアミド、変性ポリアミド、ポリウレ
タン、ゼラチン、酸化アルミニウムなどによって形成で
きる。結着層5の膜厚は、5μm以下であることが好ま
しく、特には0.1〜3μmであることが好ましい。
【0131】また、本発明においては、図2(c)のよ
うに導電性支持体4と電荷発生層3の間に、結着層5、
更には干渉縞防止などを目的とする下引き層6を設けて
もよい。
【0132】電荷発生層3は、電荷発生物質及び必要に
応じて結着樹脂を含有する。
【0133】電荷発生物質としては、モノアゾ、ジスア
ゾ及びトリスアゾなどのアゾ系顔料、金属フタロシアニ
ン及び非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔
料、インジゴ及びチオインジゴなどのインジゴ系顔料、
ペリレン酸無水物及びペリレン酸イミドなどのペリレン
系顔料、アンスラキノン及びピレンキノンなどの多環キ
ノン系顔料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩及びチ
アピリリウム塩類などの塩類、トリフェニルメタン系色
素、セレン、セレン−テルル及びアモルファスシリコン
などの無機物質、キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔
料、シアニン染料、キサンテン色素、キノンイミン色
素、スチリル色素、硫化カドミウム、並びに酸化亜鉛な
どが挙げられる。
【0134】結着樹脂としては、ポリカーボネート樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラー
ル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン
樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合
体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂及び
塩過ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂などが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これらは単独、
混合あるいは共重合体ポリマーとして1種または2種以
上用いることができる。
【0135】電荷発生層3は、電荷発生物質を質量比で
0.3〜4倍量の結着剤樹脂及び溶剤と共に、ホモジナ
イザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライタ
ー及びロールミルなどの方法で分散することによって得
られた溶液を、塗布し、乾燥することにより形成され
る。その膜厚は、5μm以下であることが好ましく、特
には0.01〜1μmであることが好ましい。
【0136】用いられる溶剤は、使用する電荷発生物質
や結着樹脂の溶解性や分散安定性を考慮して選択される
が、有機溶剤としてはアルコール類、スルホキシド類、
ケトン類、エーテル類、エステル類、脂肪族ハロゲン化
炭化水素類または芳香族化合物などを用いることができ
る。
【0137】また、電荷発生層3には、種々の増感剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤及び可塑剤などを必要に応じ
て添加することもできる。
【0138】電荷輸送層2は、電荷輸送物質及び必要に
応じて結着樹脂を含有する。
【0139】電荷輸送物質としては各種トリアリールア
ミン系化合物、各種ヒドラゾン系化合物、各種スチリル
系化合物、各種スチルベン系化合物、各種ピラゾリン系
化合物、各種オキサゾール系化合物、各種チアゾール系
化合物及び各種トリアリールメタン系化合物などが挙げ
られる。
【0140】結着樹脂としては、アクリル樹脂、スチレ
ン系樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート樹脂、ポリ
アリレート、ポリサルホン、ポリフェニレンオキシド、
エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂及び不
飽和樹脂などが挙げられる。これらの中では、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリスチレン、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、ポリカーボネート樹脂及びジアリル
フタレート樹脂が特に好ましい。
【0141】電荷輸送層2は、電荷輸送物質と結着樹脂
を溶剤に溶解することによって得られた溶液を、塗布
し、乾燥することにより形成される。電荷輸送物質と結
着樹脂との混合割合は質量比で2:1〜1:2程度であ
る。
【0142】溶剤としてはアセトン及びメチルエチルケ
トンなどのケトン類、酢酸メチル及び酢酸エチルなどの
エステル類、トルエン及びキシレンなどの芳香族炭化水
素類、並びにクロロベンゼン、クロロホルム及び四塩化
炭素などの塩素系炭化水素類などが挙げられる。
【0143】この溶液を塗布する際には、例えば浸漬塗
布法、スプレー塗布法及びスピンナー塗布法などの塗布
法を用いることができるが、特に、浸漬塗布法ように、
電荷輸送層用塗布液に対して導電性支持体4を垂直方向
に上下させることにより塗布する塗布方法において、本
発明の技術課題が発生し易いため、本発明の効果が有効
に発揮される。
【0144】乾燥温度は10℃〜200℃であることが
好ましく、特には20℃〜150℃であることが好まし
い。また、乾燥時間は5分〜5時間であることが好まし
く、特には10分〜2時間であることが好ましい。
【0145】更に、電荷輸送層2には、酸化防止剤、紫
外線吸収剤及び可塑剤などを必要に応じて添加すること
もできる。
【0146】本発明においては、この電荷輸送層2の上
に更に保護層1を上記の方法によって形成するのであ
る。
【0147】以下に、本発明にかかる電子写真感光体を
用いた電子写真装置の具体的な実施形態を示す。
【0148】<実施形態1>図3に本発明の電子写真感
光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装
置の概略構成を示す。
【0149】図において、11はドラム状の本発明の電
子写真感光体であり、軸12を中心に矢印方向に所定の
周速度で回転駆動される。
【0150】電子写真感光体11は、回転過程におい
て、(一次)帯電手段13により、その周面に正または
負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光
やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)か
ら出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像
信号に対応して強度変調された露光光14を受ける。こ
うして電子写真感光体11の周面に対し、目的の画像情
報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0151】形成された静電潜像は、次いで現像手段1
5によりトナー現像され、不図示の給紙部から電子写真
感光体11と転写手段16との間に電子写真感光体11
の回転と同期して取り出されて給送された転写材17
に、電子写真感光体11の表面に形成担持されているト
ナー画像が転写手段16により順次転写されていく。
【0152】トナー画像の転写を受けた転写材17は、
電子写真感光体表面から分離されて定着手段18へ導入
されて像定着を受けることにより画像形成物(プリン
ト、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0153】像転写後の電子写真感光体11の表面は、
クリーニング手段19によって転写残りトナーの除去を
受けて清浄面化される。また、クリーニング手段を有さ
ずに(クリーナーレス)、転写残りトナーを直接、現像
手段などで回収することもできる。更に、前露光手段
(不図示)からの前露光光20により除電処理された
後、繰り返し画像形成に使用される。なお、帯電手段1
3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合
は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0154】本発明においては、上述の電子写真感光体
11、帯電手段13、現像手段15及びクリーニング手
段19などの構成要素のうち、複数のものを容器に納め
てプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、
このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプ
リンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構
成してもよい。例えば、帯電手段13、現像手段15及
びクリーニング手段19の少なくとも1つを電子写真感
光体11と共に一体に支持してカートリッジ化して、装
置本体のレールなどの案内手段22を用いて装置本体に
着脱自在なプロセスカートリッジ21とすることができ
る。
【0155】また、露光光14は、電子写真装置が複写
機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透
過光、あるいは、センサーで原稿を読み取り、信号化
し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、
LEDアレイの駆動または液晶シャッターアレイの駆動
などにより照射される光である。また、必要に応じて他
の補助プロセスを加えてもよい。
【0156】<実施形態2>図4に帯電粒子供給手段を
備えた本発明の電子写真感光体を有するプロセスカート
リッジを具備した電子写真装置の概略構成を示す。
【0157】ドラム形状の電子写真感光体31は矢印方
向に一定速度をもって回転駆動される。
【0158】帯電手段が有する帯電ローラー32は、帯
電粒子33(電子写真感光体を帯電するための導電性粒
子)と、粒子担持体としての中抵抗層32b及び芯金3
2aにより構成される。帯電ローラー32は、電子写真
感光体31に所定の侵入量をもって当接し、接触部nを
形成する。
【0159】本実施形態における帯電ローラー32は、
芯金32a上にゴムあるいは発泡体の中抵抗層32bを
形成し、更にその表層に帯電粒子33を担持して構成さ
れる。
【0160】中抵抗層32bは、樹脂(例えばウレタ
ン)、導電性粒子(例えばカーボンブラック)、硫化剤
及び発泡剤などにより処方され、芯金32aの上にロー
ラー状に形成される。その後、表面を研磨される。
【0161】本実施形態における帯電ローラーは、実施
形態1における帯電ローラー(放電用の帯電ローラー)
に対し、以下の点で特に異なる。 (1) 表層に高密度の帯電粒子を担持するための表面
構造や粗さ特性 (2) 注入帯電に必要な抵抗特性(体積抵抗率、表面
抵抗) 放電用の帯電ローラーの表面は平坦であって、表面の平
均粗さRaでサブμm以下であり、ローラー硬度も高
い。放電を用いた帯電において、放電現象は帯電ローラ
ーと電子写真感光体の接触部から少し離れた数十μmの
隙間で放電現象が起きる。帯電ローラー及び電子写真感
光体表面に凹凸が存在する場合、部分的に電界強度が異
なるため放電現象が不安定になり、帯電ムラを生じる。
従って、放電用の帯電ローラーは平坦で高硬度な表面を
必要とする。
【0162】ではなぜ放電用の帯電ローラーでは注入帯
電できないのかというと、前述のような表面構造では外
観上ドラムと密着しているように見えるが、電荷注入に
必要な分子レベルでのミクロな接触性という意味ではほ
とんど接触していないのである。
【0163】一方、注入帯電用の帯電ローラー32は、
帯電粒子33を高密度に担持する必要からある程度の粗
さが要求される。平均粗さRaにして、1μm〜500
μmが好ましい。1μm未満では帯電粒子33を担持す
るための表面積が不足すると共に、絶縁物(例えばトナ
ー)などがローラー表層に付着した場合、その周辺が電
子写真感光体31に接触できにくくなり、帯電性能が低
下しやすくなる。逆に、500μmを超えると帯電ロー
ラー表面の凹凸が電子写真感光体の面内帯電均一性を低
下しやすくなる。
【0164】平均粗さRaの測定は、キーエンス社製表
面形状測定顕微鏡VF−7500、VF7510を用い
対物レンズ1250倍から2500倍を用い非接触にて
ローラー表面の形状及びRaの測定を行うことができ
る。
【0165】放電用の帯電ローラーは、芯金に低抵抗の
基層を形成した後、表面を高抵抗層で被覆している。放
電によるローラー帯電は印加電圧が高く、ピンホール
(膜の損傷による支持体の露出)があるとその周辺にま
で電圧降下が及び、帯電不良を生じる。従って、10
11Ω□以上にすることが好ましい。
【0166】一方、注入帯電方式においては、低電圧に
よる帯電を可能とするため表層を高抵抗にする必要がな
く、帯電ローラーを単層で構成することができる。むし
ろ、注入帯電においては、帯電ローラーの表面抵抗は1
〜1010Ωであることが好ましい。1010Ωを
超えると帯電面内の均一性が低下し、帯電ローラーの摺
擦によるムラが中間調画像にスジ状となって現れ、画像
品位の低下が見られやすくなる。一方、10Ω未満の
場合は、注入帯電であっても電子写真感光体のピンホー
ルによる周辺の電圧降下を生じやすくなる。
【0167】更に、体積抵抗率については10〜10
Ω・cmの範囲であることが好ましい。10Ω・c
m未満の場合は、ピンホールリークによる電源の電圧降
下を生じやすくなる。一方、10Ω・cmを超える場
合は、帯電に必要な電流が確保できにくくなり、帯電電
圧が低下しやすくなる。
【0168】帯電ローラーの抵抗測定は以下の手順で行
った。
【0169】ローラー抵抗は、帯電ローラー32の芯金
32aに総圧1kgの荷重がかかるよう外径30mmの
絶縁体ドラムに電極を施し測定した。電極は、主電極の
周りにガード電極を配して測定を行った。主電極とガー
ド電極間の距離はおよそ弾性層32bの厚さ程度に調整
し、主電極がガード電極に対し十分な幅を確保した。測
定は、主電極に電源から+100Vを印加して、電流計
Av及びAsに流れる電流を測定し、それぞれ体積抵抗
率、表面抵抗を測定した。
【0170】注入帯電方式においては、帯電部材は柔軟
な電極として機能することが重要である。磁気ブラシに
おいては、磁性粒子層自体がもつ柔軟性により実現して
いる。本実施形態においては、中抵抗層32bの弾性特
性を調整して達成している。アスカーC硬度は、15度
〜50度が好ましい範囲であり、25〜40度がより好
ましい範囲である。硬度が高過ぎると必要な侵入量が得
られず、電子写真感光体との間に接触部nを確保できな
いため、帯電性能が低下する。また、物質の分子レベル
の接触性が得られないため、異物の混入などによりその
周辺への接触が妨げられる。一方、硬度が低過ぎると形
伏が安定しないため、被帯電体との接触圧にムラを生じ
て帯電ムラを生じる。あるいは、長期放置によるローラ
ーの永久変形ひずみによる帯電不良を生じる。
【0171】帯電ローラー32の材質としては、EPD
M、ウレタン、NBR、シリコーンゴムや、IRなどに
抵抗調整のためのカーボンブラックや金属酸化物などの
導電性物質を分散したゴム材が挙げられる。導電性物質
を分散せずにイオン導電性の材料を用いて抵抗調整をす
ることも可能である。その後、必要に応じて表面の粗さ
調整、研磨などによる成型を行う。また、機能分離した
複数層による構成も可能である。
【0172】ローラーの形態としては多孔体構造がより
好ましい。前述の表面粗さをローラーの成型と同時に得
られるという点で製造的にも有利である。発泡体のセル
径としては、1〜500μmが適切である。発泡成形し
た後に、その表面を研摩することにより多孔体表面を露
出させ、前述の粗さを持った表面構造を作製可能であ
る。
【0173】帯電ローラー32は、電子写真感光体31
に対して侵入量を配設し、接触部nを形成させて、この
接触部nにおいて電子写真感光体31の回転方向と逆方
向(カウンター)で回転駆動され、電子写真感光体31
面に対して速度差を持って接触することができる。ま
た、プリンターの画像記録時には帯電ローラー32に帯
電バイアス印加電源S1から所定の帯電バイアスが印加
されるこれにより電子写真感光体1の周面が注入帯電方
式で所定の極性・電位に一様に帯電処理される。
【0174】帯電粒子33は、トナーに添加して蓄積さ
れ、トナーの現像と共に電子写真感光体31を介して帯
電ローラー32に供給される。
【0175】供給手段として、規制ブレード34を帯電
ローラー32に当接させ、帯電ローラー32と規制ブレ
ード34の間に帯電粒子33を保持する構成を採る。そ
して、電子写真感光体31の回転に伴い一定量の帯電粒
子33が帯電ローラー32に塗布され、次いで、帯電ロ
ーラー32と電子写真感光体31との間の当接部nに至
る。
【0176】更に帯電粒子33の粒径は、高い帯電効率
と帯電均一性を得るために10μm以下が好ましい。本
発明においては、帯電粒子が凝集体を構成している場合
の粒径は、その凝集体としての平均粒径として定義し
た。粒径の測定には、電子顕微鏡による観察から100
個以上抽出し、水平方向最大弦長を持って体積粒径分布
を算出し、その50%平均粒径を持って決定した。
【0177】帯電粒子33は、一次粒子の状態で存在す
るばかりでなく、二次粒子の凝集した状態で存在するこ
ともなんら問題はない。どのような凝集状態であれ、凝
集体として帯電粒子としての機能が実現できればその形
態は重要ではない。
【0178】帯電粒子33は、特に電子写真感光体の帯
電に用いる場合に潜像露光の妨げにならないよう白色ま
たは透明に近いことが好ましい。更に、帯電粒子が電子
写真感光体31上から転写材Pに一部転写されてしまう
ことを考えると、カラー記録では無色あるいは白色のも
のが好ましい、また、画像露光時に帯電粒子33による
光散乱を防止するためにもその粒径は構成画素サイズ以
下、更にはトナー粒径以下であることが好ましい。粒径
の下限値としては、粒子として安定に得られるものとし
て10nmが限界と考えられる。
【0179】36は現像装置である。電子写真感光体3
1表面の静電潜像は、この現像装置36により現像部位
aにてトナー画像として現像される。現像装置36内に
はトナーに帯電粒子を添加した混合剤が備えられてい
る。
【0180】また、本実施形態の電子写真装置(プリン
ター)は、トナーリサイクルプロセスであり、画像転写
後の電子写真感光体31表面上に残留した転写残トナー
は専用のクリーニング手段(クリーナー)で除去される
のではなく、電子写真感光体31の回転に伴いカウンタ
ー回転する帯電ローラー32に一時的に回収され、帯電
ローラー32外周を周回するにつれて、反転したトナー
電荷が正規化されて順次電子写真感光体31に吐き出さ
れて現像部位aに至り、マグネットローラー36aと現
像スリーブ36bを有する現像手段36において現像同
時クリーニングにて回収・再利用される。S2は現像手
段36に現像バイアスを印加する電源である。
【0181】35はレーザーダイオード・ポリゴンミラ
ーなどを含むレーザービームスキャナー(露光手段)で
ある。このレーザービームスキャナー35は、目的の画
像情報の時系列デジタル画像信号に対応して強度変調さ
れたレーザー光を出力し、該レーザー光で上記電子写真
感光体31の一様帯電面を走査露光Lする。この走査露
光光Lにより電子写真感光体31の表面に目的の画像情
報に対応した静電潜像が形成される。
【0182】38は熱定着方式などの定着手段である。
電子写真感光体31と転写ローラー37との間の転写当
接部bに給紙されて電子写真感光体31側のトナー画像
の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体31の表面
から分離されてこの定着手段38に導入され、トナー画
像の定着を受けて画像形成物(プリント・コピー)とし
て装置外へ排出される。S3は転写ローラー37に転写
バイアスを印加する電源である。
【0183】39はプロセスカートリッジである。この
実施形態においては、電子写真感光体、帯電手段および
現像手段が一体に支持されている。プロセスカートリッ
ジ39は、電子写真装置に設けられたレール40などの
案内手段により、電子写真装置本体に着脱自在となって
いる。
【0184】本発明の電子写真感光体は、電子写真複写
機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、
CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プ
リンター及びレーザー製版などの電子写真応用分野にも
幅広く適用し得るものである。
【0185】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
は以下の実施例に限定されない。なお、実施例中の
「部」、「%」は、それぞれ質量部、質量%を示す。
【0186】(実施例1)導電性支持体としてのφ30
mm×261mmのアルミニウムシリンダー上にポリア
ミド樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ(株)
製)の5質量%メタノール溶液を浸漬塗布法で塗布し、
乾燥することによって、膜厚が0.5μmの結着層を形
成した。
【0187】次に、CuKαの特性X線回折におけるブ
ラッグ角(2θ±0.2°)の7.4°及び28.2°
に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニ
ン結晶2部とポリビニルブチラール樹脂(商品名:エス
レックBX−1、積水化学工業(株)製)1部をシクロ
ヘキサノン120部に添加し、φ1mmガラスビーズを
用いたサンドミルで3時間分散し、更に酢酸エチル12
0部を加えて希釈して電荷発生層用塗工液を調製した。
この電荷発生層用塗工液を上記結着層上に浸漬塗布し、
100℃で10分間乾燥することによって、膜厚が0.
15μmの電荷発生層を形成した。
【0188】図5に上記ヒドロキシガリウムフタロシア
ニン結晶の粉末X線回折図を示す。粉末X線回折の測定
にはCuKα線を用い、次の条件で行った。
【0189】使用測定機:マック・サイエンス社製、全
自動X線回折装置MXP18 X線管球:Cu 管電圧:50kV 管電流:300mA スキャン方法:2θ/θスキャン スキャン速度:2deg./min サンプリング間隔:0.020deg. スタート角度(2θ):5deg. ストップ角度(2θ):40deg. ダイバージェンススリット:0.5deg. スキャッタリングスリット:0.5deg. レシービングスリット:0.3deg. 湾曲モノクロメーター使用 次いで、電荷輸送物質として下記式で示される化合物1
0部及び結着樹脂としてビスフェノールZ型ポリカーボ
ネート(商品名:ユーピロンZ−200、三菱ガス化学
(株)製)10部を、モノクロロベンゼン60部及びテ
トラヒドロフラン(THF)60部に溶解して電荷輸送
層用塗工液を調製した。
【0190】
【外30】
【0191】この溶液の粘度は、170mPa・sであ
った。この電荷輸送層用塗工液を上記電荷発生層上に浸
漬塗布し、105℃で1時間乾燥することによって、電
荷輸送層を形成した。浸漬塗布は、シリンダーを下端か
ら浸漬し始め、上端から2mmの位置まで浸漬し、その
位置から180mm/minの速さで引き上げることに
よって行った。
【0192】保護層の膜厚制御の基準にするため、得ら
れた電荷輸送層のシリンダー上端から12mm(電荷輸
送層塗布上端から10mm)及び中央部である130.
5mmの位置の膜厚を瞬間マルチ測光システムMCPD
−2000(大塚電子(株)製)を用いて測定した。そ
れぞれの位置で周方向に4点測定し、それらの平均値を
求めたところ、17.2μm及び20.2μmであっ
た。
【0193】次に、下記式で示される化合物で表面処理
した(処理量7%)アンチモンドープ酸化スズ超微粒子
20部、
【外31】
【0194】メチルハイドロジェンシリコーンオイル
(商品名:KF99、信越化学(株)製)で表面処理し
た(処理量20%)アンチモンドープ酸化スズ微粒子3
0部及びエタノール170部を、サンドミル装置にて6
6時間かけて分散を行い、更に、ポリテトラフルオロエ
チレン微粒子(平均粒径0.18μm)20部を加えて
2時間分散を行った。その後、レゾール型熱硬化型フェ
ノール樹脂(商品名:PL−4804、アミン系化合物
を含む、群栄化学工業(株)製)を樹脂成分として30
部溶解し、調合液1とした。前述の電荷輸送層の膜厚の
差を考慮して、調合液1を固形分23.4%となるよう
にエタノールで希釈し、調合液2とした。
【0195】この調合液2を上記電荷輸送層上に浸漬塗
布し、145℃で1時間乾燥することによって、保護層
を形成した。浸漬塗布は、シリンダーを下端から浸漬し
始め、上端から3mmの位置まで浸漬し、その位置から
引き上げることによって行った。引き上げる際の速度
は、引き上げ開始から5秒間は230mm/min、そ
の後の10秒間は220mm/min、その後の10秒
間は210mm/minとし、その後塗布終了までは2
00mm/minで一定に保った。時間経過に対する支
持体の上昇速度を示すグラフを図6に示す。
【0196】得られた電子写真感光体をシリンダー上端
から12mm(電荷輸送層塗布上端から10mm)、2
2mm、42mm、62mm、102mm及び中央部で
ある130.5mmの位置の膜厚(中央部のみ4点)の
位置をマークして、それを含む形で約5mm角を切り取
り、FIB(日立製作所(株))を用いて表面保護層、
感光層、結着層までエッチングし、サンプルを45°に
傾けて観察し、角度補正を行って、保護層及び電荷輸送
層の膜厚を測定した。中央部のみは4点について測定を
行い、それらの平均値を膜厚とした。
【0197】その結果、電荷輸送層の膜厚は、端部に近
い方から、17.2μm、18.3μm、18.9μ
m、19.4μm、19.8μm及び20.2μm(中
央部)であった。同様に、保護層の膜厚は、1.84μ
m、1.96μm、2.03μm、2.10μm、2.
14μm及び2.20μm(中央部)であった。本実施
例においては代表点5点においてのみ膜厚の測定を行っ
たが、製造方法を考慮すれば、a、a、b及びbが
式(1)及び(2)を満足するか否かを判断するにはこ
れら5点での測定だけでも十分である。
【0198】一方、上述のようにして得た電子写真感光
体を上記実施形態1と同様の電子写真システムである電
子写真装置(商品名:レーザージェット4000、ヒュ
ーレットパッカード(株)製)の改造機に搭載し、画像
を評価した。主な改造点は、シリンダー上端から12m
mの位置から画像を形成するようにしたところである。
レーザーの光量は、導電性支持体の母線方向における中
央部で明部電位Vl(V)が−150(V)になるよう
に設定し、初期と5000枚耐久後の1200dpiの
ハーフトーン画像を目視にて評価した。耐久時には印字
率6%の文字画像を用い、評価時には1200dpiの
1ドットの黒が1ドットの白で囲まれている状態が連続
している、所謂1ドット1スペースのハーフトーン画像
を用いた。結果を表1に示す。
【0199】(実施例2)電子写真装置を実施形態2に
示すように改造して用いた実施例1と同様にして電子写
真感光体を評価した。
【0200】帯電ローラーは、芯金上にゴムの中抵抗層
を形成することにより作製した。中抵抗層は、ウレタン
樹脂、導電性粒子(カーボンブラック)、硫化剤及び発
泡剤などを用いて、芯金の上にローラー状に成形した
後、表面を研磨することによって形成し、直径を12m
m、長手方向の長さを230mmとした。このローラー
の抵抗を測定したところ100kΩであった。抵抗はロ
ーラーの芯金に総圧1kgの荷重がかかるように電子写
真感光体に圧着した状態で、芯金と導電性支持体に10
0Vの直流電圧を印加することによって測定した。
【0201】本例では、帯電ローラーと電子写真感光体
との接触部の幅は3mmであった。この接触部において
帯電ローラー表面と感光体表面と互いに逆方向に移動す
るように、帯電ローラーをおよそ1.33Hzで矢印の
時計方向に回転駆動させた。即ち、帯電ローラーの表面
は電子写真感光体の表面に対して速度差をもたせるよう
にした。
【0202】帯電粒子としては、比抵抗が10Ω・c
mで、二次凝集体を含めた平均粒径が3μmである導電
性酸化亜鉛粒子を用いた。また、帯電粒子の供給手段
は、規制ブレードを電子写真感光体に当接させ、電子写
真感光体と規制ブレードの間に帯電粒子を保持する構成
とした。これにより、電子写真感光体の回転に伴って一
定量の帯電粒子が帯電ローラーに塗布される。
【0203】帯電ローラーへの印加電圧は、DCのみで
−600Vとした。このときの電子写真感光体の暗部電
位Vdは、−580(V)であった。
【0204】また、クリーニングブレードは取り外し、
クリーナーレスプロセスとし、転写後の残留トナーなど
は現像器で回収するようにした。
【0205】結果を表1に示す。
【0206】(実施例3及び4)保護層の結着樹脂をフ
ェノール樹脂からメチルフェニルポリシロキサン(KF
−50700CS:信越化学工業(株)製)に変え、ポ
リテトラフルオロエチレン微粒子を小粒径シリコーン樹
脂粒子(平均粒径0.2μm)に変え、浸漬塗布時のシ
リンダーの上昇速度を図10に示すように、初期は24
0mm/minとし、その後、徐々に速度を下げて25
秒後に200mm/minとなるように変化させ、その
後は塗布終了まで200mm/minで一定に保った以
外は実施例1及び2と同様にして電子写真感光体を作成
し、評価した。結果を表1に示す。
【0207】なお、保護層の膜厚は、実施例1及び2と
同様の位置において2.08μm、2.12μm、2.
15μm、2.17μm、2.18μm及び2.20μ
m(中央部)であった。
【0208】(実施例5及び6)保護層用調合液2の固
形分を22.2%に変え、保護層を浸漬塗布する際のシ
リンダーの上昇速度を、初期は290mm/minと
し、その後徐々に速度を下げて25秒後に250mm/
minとなるように変化させ、その後は塗布終了まで2
50mm/minで一定に保った以外は実施例3及び4
と同様にして電子写真感光体を作成し、評価した。結果
を表1に示す。
【0209】なお、保護層の膜厚は、実施例3及び4と
同様の位置において1.49μm、1.69μm、1.
80μm、1.90μm、1.97μm及び2.05μ
m(中央部)であった。
【0210】(実施例7及び8)保護層を浸漬塗布する
際のシリンダーの上昇速度を、初期は240mm/mi
nとし、その後の15秒間は240mm/minを保
ち、その後は塗布終了まで200mm/minで一定に
保った以外は実施例3及び4と同様にして電子写真感光
体を作成し、評価した。結果を表1に示す。
【0211】なお、保護層の膜厚は、実施例3及び4と
同様の位置において2.11μm、2.14μm、2.
16μm、2.17μm、2.18μm及び2.20μ
m(中央部)であった。
【0212】(実施例9及び10)保護層を浸漬塗布す
る際のシリンダーの上昇速度を、初期は270mm/m
inとし、その後徐々に速度を下げて25秒後に250
mm/minとなるように変化させ、その後は塗布終了
まで250mm/minで一定に保った以外は実施例7
及び8と同様にして電子写真感光体を作成し、評価し
た。結果を表1に示す。結果を表1に示す。
【0213】なお、保護層の膜厚は、実施例7及び8と
同様の位置において1.27μm、1.53μm、1.
68μm、1.82μm、1.94μm及び2.05μ
m(中央部)であった。
【0214】(比較例1及び2)保護層を浸漬塗布する
際のシリンダーの上昇速度を、250mm/minで一
定とした以外は、実施例5及び6と同様にして電子写真
感光体を作成し、評価した。結果を表1に示す。
【0215】なお、保護層の膜厚は、実施例5及び6と
同様の位置において1.15μm、1.43μm、1.
58μm、1.75μm、1.92μm及び2.05μ
m(中央部)であった。
【0216】(比較例3及び4)電荷輸送層及び保護層
を下記のようにして形成した以外は実施例3及び4と同
様にして電子写真感光体を作成し、評価した。
【0217】まず、導電性支持体としてのアルミニウム
シリンダーの長さを261mmから359mmと長くし
た。
【0218】また、電荷輸送層の浸漬塗布を、シリンダ
ーを下端から浸漬し始め、上端から100mmの位置ま
で浸漬し、その位置から実施例3と同様にして引き上げ
た。更に、保護層の浸漬塗布を、シリンダーを下端から
浸漬し始め、シリンダー上端から2mmの位置まで浸漬
し、その位置から200mm/minの一定の速度で引
き上げることによって行った。
【0219】得られた電子写真感光体の電荷輸送層が塗
布されていない部分をシリンダー上端から98mmの位
置でカットして、261mmの長さにした。
【0220】電荷輸送層の膜厚は、実施例3と同様の位
置において17.1μm、18.1μm、18.8μ
m、19.3μm、19.8μm及び20.2μm(中
央部)であった。同様に、保護層の膜厚は、2.19μ
m、2.19μm、2.19μm、2.20μm、2.
20μm及び2.20μm(中央部)であった。
【0221】結果を表1に示す。
【0222】(実施例11)電荷輸送層に用いる結着樹
脂をビスフェノールZ型ポリカーボネート(商品名:Z
−400、三菱ガス化学(株)製)12部に変え、保護
層を下記のようにして形成した以外は実施例1と同様に
して電子写真感光体を作成し、評価した。
【0223】電荷輸送物質として前記化合物例No.8
で示される化合物30部及び樹脂成分としてレゾール型
フェノール樹脂(商品名:PL−4852、アミン系化
合物を含む、群栄化学工業(株)製)30部をエタノー
ル220部に溶解し、保護層用調合液3とした。更に、
ポリテトラフルオロエチレン微粒子(平均粒径0.18
μm)20部をエタノール20部中にマイクロフルイタ
イザーで分散した溶液を調合液3に添加し、調合液4と
した。
【0224】この調合液4を用い、浸漬塗布時のシリン
ダーの上昇速度を、初期から10秒間は230mm/m
inで一定に保ち、その後の10秒間は210mm/m
inで保ち、その後は塗布終了まで200mm/min
で一定に保った。
【0225】電荷輸送層の膜厚は、実施例1と同様の位
置において15.3μm、16.5μm、17.1μ
m、17.5μm、17.7μm及び18.2μm(中
央部)であった。同様に、保護層の膜厚は、2.94μ
m、3.01μm、3.05μm、3.07μm、3.
09μm及び3.12μm(中央部)であった。
【0226】結果を表1に示す。
【0227】(実施例12)レゾール型フェノール樹脂
PL−4852をレゾール型フェノール樹脂PL−52
94(アルカリ金属含有、群栄化学工業(株)製)に変
えた以外は実施例11と同様にして電子写真感光体を作
成し、評価した。結果を表1に示す。
【0228】保護層の膜厚は、実施例11と同様の位置
において2.27μm、2.57μm、2.76μm、
2.89μm、3.00μm及び3.12μm(中央
部)であった。
【0229】(実施例13)保護層の結着樹脂をエポキ
シ樹脂に変え、更に、ポリテトラフルオロエチレン微粒
子をアルミナ微粒子(粒径0.2μm)に変えた以外は
実施例11と同様にして電子写真感光体を作成し、評価
した。結果を表1に示す。
【0230】保護層の膜厚は、実施例11と同様の位置
において3.74μm、3.80μm、3.82μm、
3.85μm、3.87μm及び3.92μm(中央
部)であった。
【0231】(実施例14)保護層を下記のようにして
形成した以外は実施例11と同様にして電子写真感光体
を作成し、評価した。
【0232】保護層の結着樹脂をポリウレタン樹脂(関
西ペイント(株)製:レタン6000)に変え、溶剤を
THFに変え、硬化剤としてコロネートHL(日本ポリ
ウレタン(株)製)を3.5部を添加し、更に、ポリテ
トラフルオロエチレン微粒子をシリコーン微粒子(平均
粒径0.25μm)に変えて、THFを50部添加して
保護層用調合液を作成した。
【0233】この調合液を用い、浸漬塗布時のシリンダ
ーの上昇速度を、初期は250mm/minとし、その
後徐々に速度を下げて60秒後に200mm/minに
なるように変化させ、その後は塗布終了まで200mm
/minで一定に保った。
【0234】保護層の膜厚は、実施例11と同様の位置
において3.27μm、4.10μm、4.57μm、
4.89μm、5.06μm及び5.50μm(中央
部)であった。
【0235】結果を表1に示す。
【0236】(比較例5)保護層を浸漬塗布する際のシ
リンダーの上昇速度を、初期は170mm/minと
し、その後徐々に速度を上げて40秒後に190mm/
minとなるように変化させ、その後は塗布終了まで2
00mm/minで一定に保った以外は実施例14と同
様にして電子写真感光体を作成し、評価した。結果を表
1に示す。
【0237】保護層の膜厚は、実施例11と同様の位置
において3.01μm、3.85μm、4.23μm、
4.56μm、4.95μm及び5.50μm(中央
部)であった。
【0238】(比較例6)下記のようにして電荷輸送層
及び保護層を形成した以外は実施例13と同様にして電
子写真感光体を作成し、評価した。
【0239】まず、導電性支持体としてのアルミニウム
シリンダーの長さを261mmから359mmと長くし
た。
【0240】また、電荷輸送層の浸漬塗布を、シリンダ
ーを下端から浸漬し始め、上端から100mmの位置ま
で浸漬し、その位置から実施例13と同様にして引き上
げた。更に、保護層の浸漬塗布を、シリンダーを下端か
ら浸漬し始め、シリンダー上端から2mmの位置まで浸
漬し、その位置から200mm/minの一定の速度で
引き上げることによって行った。
【0241】得られた電子写真感光体の電荷輸送層が塗
布されていない部分をシリンダー上端から98mmの位
置でカットして、261mmの長さにした。
【0242】電荷輸送層の膜厚は、実施例13と同様の
位置において15.1μm、16.2μm、16.9μ
m、17.2μm、17.4μm及び18.2μm(中
央部)であった。同様に、保護層の膜厚は、3.89μ
m、3.89μm、3.90μm、3.91μm、3.
91μm及び3.92μm(中央部)であった。
【0243】結果を表1に示す。
【0244】(比較例7)保護層を形成しなかった以外
は、実施例11と同様にして電子写真感光体を作成し、
評価した。結果を表1に示す。
【0245】(実施例15)保護層に用いる電荷輸送物
質を化合物例No.8から化合物例No.18に変えた
以外は実施例11と同様にして電子写真感光体を作成
し、評価した。結果を表1に示す。
【0246】なお、保護層の膜厚は、実施例11と同様
の位置において2.85μm、2.91μm、2.95
μm、2.98μm、3.00μm及び3.12μm
(中央部)であった。
【0247】(実施例16)保護層に用いる電荷輸送物
質を化合物例No.8から化合物例No.27に変え、
保護層を浸漬塗布する際のシリンダーの上昇速度を、初
期は250mm/minとし、その後の5秒間は250
mm/minで一定とし、その後徐々に速度を下げて6
0秒後に200mm/minとなるように変化させ、そ
の後は塗布終了まで200mm/minで一定に保った
以外は実施例11と同様にして電子写真感光体を作成
し、評価した。結果を表1に示す。
【0248】なお、保護層の膜厚は、実施例11と同様
の位置において3.52μm、3.69μm、3.75
μm、3.80μm、3.85μm及び3.92μm
(中央部)であった。
【0249】(実施例17)保護層に用いる電荷輸送物
質を化合物例No.8から化合物例No.36に変え、
保護層を浸漬塗布する際のシリンダーの上昇速度を、初
期は230mm/minとし、その後の20秒間は23
0mm/minで一定に保ち、その後は塗布終了まで2
10mm/minで一定に保った以外は実施例11と同
様にして電子写真感光体を作成し、評価した。結果を表
1に示す。
【0250】なお、保護層の膜厚は、実施例11と同様
の位置において3.23μm、3.38μm、3.40
μm、3.42μm、3.45μm及び3.53μm
(中央部)であった。
【0251】(実施例18)保護層に用いる電荷輸送物
質を化合物例No.36から化合物例No.47に変え
た以外は実施例17と同様にして電子写真感光体を作成
し、評価した。結果を表1に示す。
【0252】なお、保護層の膜厚は、実施例17と同様
の位置において3.15μm、3.25μm、3.35
μm、3.45μm、3.55μm及び3.62μm
(中央部)であった。
【0253】(実施例19)保護層に用いる電荷輸送物
質を化合物例No.36から化合物例No.57に変え
た以外は実施例17と同様にして電子写真感光体を作成
し、評価した。結果を表1に示す。
【0254】なお、保護層の膜厚は、実施例17と同様
の位置において3.02μm、3.15μm、3.24
μm、3.30μm、3.35μm及び3.42μm
(中央部)であった。
【0255】
【表1】
【0256】
【表2】
【0257】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、将来の
高画質化にも対応できるわずかな画像濃度の差もなく、
高安定で良好な画像を得ることができる電子写真感光
体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及
び電子写真装置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電子写真感光体を母線方向に
切断したときの断面の模式図である。
【図2】本発明にかかる電子写真感光体の層構成の一例
を示す断面図である。
【図3】本発明にかかる電子写真感光体を有するプロセ
スカートリッジを具備した電子写真装置である実施形態
1の概略構成を示す図である。
【図4】本発明にかかる電子写真感光体を有するプロセ
スカートリッジを具備した電子写真装置である実施形態
2の概略構成の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施例に用いたヒドロキシガリウムフ
タロシアニンのCuKαの特性X線回折図である。
【図6】実施例1において保護層を塗布する際の、時間
経過に対する支持体の上昇速度を示すグラフである。
【図7】保護層を塗布する際の、時間経過に対する円筒
形支持体の上昇速度の変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲吉▼村 公博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中田 浩一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 大介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA03 AA04 AA05 AA08 AA28 BA12 BB35 FA27

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体、電荷発生層、電荷輸送層
    及び保護層をこの順に有する電子写真感光体において、
    該導電性支持体の母線方向の中央部における電荷輸送層
    の膜厚a(μm)、該導電性支持体の母線方向の中央
    部における保護層の膜厚b(μm)、該中央部以外の
    電荷輸送層の膜厚a(μm)及び該中央部以外の保護層
    の膜厚b(μm)が、0.8(μm)≦(a−a)≦
    3.0(μm)を満足する領域において、下記式(1)
    を満足することを特徴とする電子写真感光体。 b×(a/a≦b(μm)≦b×(a/a1/4・・・(1)
  2. 【請求項2】 a(μm)、b(μm)、a(μ
    m)及びb(μm)が、0.8(μm)≦(a−a)
    ≦3.0(μm)を満足する領域において、下記式
    (2)を満足する請求項1に記載の電子写真感光体。 b×(a/a≦b(μm)≦b×(a/a1/3・・・(2)
  3. 【請求項3】 a(μm)及びa(μm)が、下記式
    (3)を満足する請求項1または2に記載の電子写真感
    光体。 0.5(μm)≦(a−a)・・・(3)
  4. 【請求項4】 b(μm)が0.5〜5.5μmであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 a(μm)が5〜40μmである請求
    項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 保護層が結着樹脂と、導電性粒子及び電
    荷輸送物質の少なくとも一方とを含有する請求項1〜5
    のいずれかに記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 結着樹脂が硬化性樹脂である請求項6に
    記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 硬化性樹脂がフェノール樹脂である請求
    項7に記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 電荷輸送物質が分子内にヒドロキシル基
    を少なくとも1つ有する化合物である請求項6〜8のい
    ずれかに記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 ヒドロキシル基がヒドロキシアルキル
    基、ヒドロキシアルコキシル基またはヒドロキシフェニ
    ル基である請求項9に記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 分子内にヒドロキシアルキル基、ヒド
    ロキシアルコキシル基またはヒドロキシフェニル基を少
    なくとも1つ有する化合物が下記式(2)〜(7)で示
    される請求項10に記載の電子写真感光体。 【外1】 (式(2)中、R21、R22及びR23は、それぞれ
    独立に、炭素数1〜8の枝分かれしてもよい2価の炭化
    水素基を示す。α、β及びγのベンゼン環は、それぞれ
    独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル
    基、置換または無置換のアルコキシル基、置換または無
    置換の芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換
    の芳香族複素環基を置換基として有してもよい。a、
    b、d、m及びnは、それぞれ独立に、0または1を示
    す。) 【外2】 (式(3)中、R31、R32及びR33は、それぞれ
    独立に、炭素数1〜8の枝分かれしてもよい2価の炭化
    水素基を示す。δ及びεのベンゼン環は、それぞれ独立
    に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置
    換または無置換のアルコキシル基、置換または無置換の
    芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換の芳香
    族複素環基を置換基として有してもよい。e、f及びg
    は、それぞれ独立に、0または1を示す。p、q及びr
    は、それぞれ独立に、0または1であるが、総てが同時
    に0になることはない。Z31及びZ32は、それぞれ
    独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル
    基、置換または無置換のアルコキシル基、置換または無
    置換の芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換
    の芳香族複素環基を示し、または、共同で環をなしても
    よい。) 【外3】 (式(4)中、R41、R42、R43及びR44は、
    それぞれ独立に、炭素数1〜8の枝分かれしてもよい2
    価の炭化水素基を示す。ζ、η、θ及びιのベンゼン環
    は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換
    のアルキル基、置換または無置換のアルコキシル基、置
    換または無置換の芳香族炭化水素環基、または、置換ま
    たは無置換の芳香族複素環基を置換基として有してもよ
    い。h、i、j、k、s、t及びuは、それぞれ独立
    に、0または1を示す。Z41及びZ 42は、それぞれ
    独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル
    基、置換または無置換のアルコキシル基、置換または無
    置換の芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換
    の芳香族複素環基を示し、または、共同で環をなしても
    よい。) 【外4】 (式(5)中、R51は、炭素数1〜8の枝分かれして
    もよい2価の炭化水素基を示す。R52は、水素原子、
    置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のア
    ラルキル基、または、置換または無置換のフェニル基を
    示す。Ar51及びAr52は、それぞれ独立に、置換
    または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラル
    キル基、置換または無置換の芳香族炭化水素環基、また
    は、置換または無置換の芳香族複素環基を示す。Ar
    53は、置換または無置換の2価の芳香族炭化水素環
    基、または、置換または無置換の2価の芳香族複素環基
    を示す。v及びwは、それぞれ独立に、0または1を示
    す。ただし、v=0のときは、w=0である。κ及びλ
    のベンゼン環は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換
    または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコ
    キシル基、置換または無置換の芳香族炭化水素環基、ま
    たは、置換または無置換の芳香族複素環基を置換基とし
    て有してもよい。) 【外5】 (式(6)中、R61は、炭素数1〜8の枝分かれして
    もよい2価の炭化水素基を示す。Ar61及びAr62
    は、それぞれ独立に、置換または無置換のアルキル基、
    置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換の
    芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換の芳香
    族複素環基を示す。xは、0または1を示す。μ及びν
    のベンゼン環は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換
    または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコ
    キシル基、置換または無置換の芳香族炭化水素環基、ま
    たは、置換または無置換の芳香族複素環基を置換基とし
    て有してもよいし、また、μとνのベンゼン環は、置換
    基を介して共同で環をなしてもよい。) 【外6】 (式(7)中、R71及びR72は、それぞれ独立に、
    炭素数1〜8の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を
    示す。Ar71は、置換または無置換のアルキル基、置
    換または無置換のアラルキル基、置換または無置換の芳
    香族炭化水素環基、または、置換または無置換の芳香族
    複素環基を示す。y及びzは、それぞれ独立に、0また
    は1を示す。ξ、π、ρ及びσのベンゼン環は、それぞ
    れ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル
    基、置換または無置換のアルコキシル基、置換または無
    置換の芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換
    の芳香族複素環基を置換基として有してもよいし、ξと
    πのベンゼン環、及び、ρとσのベンゼン環は、それぞ
    れ独立に、置換基を介して共同で環をなしてもよい。)
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の電
    子写真感光体と、帯電手段、現像手段及びクリーニング
    手段からなる群より選ばれた少なくとも一つの手段を一
    体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを
    特徴とするプロセスカートリッジ。
  13. 【請求項13】 請求項1〜11のいずれかに記載の電
    子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写
    手段を具備することを特徴とする電子写真装置。
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