JP2005208485A - 電子写真装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】 保護層を設けた際の感度低下、残留電位の上昇を抑制する。
【解決手段】 少なくとも、支持体上に感光層を有する電子写真感光体、および、少なくともゴムからなるクリーニングブレードを有するクリーニング手段を有する電子写真装置において、該電子写真感光体の表面層が、フェノール樹脂、ならびに、置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、および、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する電荷輸送物質を含有し、該クリーニングブレードの該電子写真感光体に当接する部位に樹脂および潤滑剤を含有する樹脂組成物が塗布されている。
【選択図】 なし
【解決手段】 少なくとも、支持体上に感光層を有する電子写真感光体、および、少なくともゴムからなるクリーニングブレードを有するクリーニング手段を有する電子写真装置において、該電子写真感光体の表面層が、フェノール樹脂、ならびに、置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、および、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する電荷輸送物質を含有し、該クリーニングブレードの該電子写真感光体に当接する部位に樹脂および潤滑剤を含有する樹脂組成物が塗布されている。
【選択図】 なし
Description
本発明は、電子写真装置および電子写真装置に着脱自在なプロセスカートリッジに関する。
近年、高い安全性、優れた生産性、安価などの利点から、有機光導電性物質を用いた電子写真感光体が開発され、実用化されている。
また、さらなる高速化、高耐久化のために、電子写真感光体の機械的耐久性の向上が求められており、そのため、感光層上に保護層を設け、その保護層を電子写真感光体の表面層とする検討がなされている。
保護層の機械的強度が向上すれば、電子写真感光体の機械的耐久性は向上するが、電子写真感光体を電子写真装置に搭載したとき、その特性を十分に発揮させるためには、従来と同様の手法では成り立ちにくい。
すなわち、保護層を設けただけで、感度低下、残留電位の上昇する場合がある。保護層に電荷輸送物質が含まれている場合は、帯電生成物などにより酸化される場合があり、画像流れが生じる。
帯電器がコロナ帯電器の場合、電子写真感光体の表面の削れ量が低減するため、紙粉や帯電により発生する帯電生成物などの付着物が電子写真感光体の表面に付着したままになりやすく、電子写真感光体の表面の離形性が悪化して、画像流れが発生する。
また、保護層が帯電生成物に対して疎の場合、感光層に含まれる電荷発生物質が可逆的ではあるが変質して、出力画像上に黒帯が発生する。
さらに、付着物の増加により、電子写真感光体の表面とクリーニングブレードとの摩擦抵抗が高くなり、クリーニングブレードの異音、ビビリ、反転などが発生する場合がある。また、クリーニングブレードのエッジが欠けて、出力画像上に黒スジが発生する場合もある。
その他にも、電子写真感光体の表面の削れ量の低減で、トナーの外添剤、トナー粒子の成分などが電子写真感光体の表面に融着して、ハーフトーン画像上に白ポチが発生する場合がある。
また、帯電器が接触帯電器の場合、放電を伴う帯電であるため、電子写真感光体の表面が劣化し、面荒れを生じ、クリーニングブレードが追従できなければ、トナーがクリーニングブレードをすり抜けて、出力画像上に黒スジが発生する。また、このようなトナーすり抜けが生じた領域にトナーの外添剤、トナー粒子の成分などが電子写真感光体の表面に融着する。
また、帯電の形態によらず、異物がクリーニングブレードと電子写真感光体との間に挟まる、または、転写器と電子写真感光体の間に挟まることにより、電子写真感光体の表面に傷が発生する。電子写真感光体の表面の強度によってはその傷が広がり、出力画像上に黒スジまたは白スジが発生する。
このように、電子写真感光体の機械的耐久性を向上させるだけでは電子写真装置の高速化、高耐久化はできない。
特開平06‐095417号公報には、電子写真感光体の表面層である感光層とクリーニング部材が当接する部位に潤滑剤を添加する技術が開示されているが、潤滑剤を添加するだけでは上記の問題をすべて解決することは困難である。
特開平06‐095417号公報
本発明の目的は、上記の問題を解決した電子写真装置、および、該電子写真装置に着脱自在なプロセスカートリッジを提供することにある。
本発明は、少なくとも、支持体上に感光層を有する電子写真感光体、および、少なくともゴムからなるクリーニングブレードを有するクリーニング手段を有する電子写真装置において、
該電子写真感光体の表面層が、
フェノール樹脂、ならびに、
置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、および、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する電荷輸送物質
を含有し、
該クリーニングブレードの該電子写真感光体に当接する部位に樹脂および潤滑剤を含有する樹脂組成物が塗布されている
ことを特徴とする電子写真装置である。
該電子写真感光体の表面層が、
フェノール樹脂、ならびに、
置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、および、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する電荷輸送物質
を含有し、
該クリーニングブレードの該電子写真感光体に当接する部位に樹脂および潤滑剤を含有する樹脂組成物が塗布されている
ことを特徴とする電子写真装置である。
また、本発明は、上記電子写真装置に用いられる電子写真感光体と、上記電子写真装置に用いられるクリーニング手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
本発明によれば、上記の問題を解決した電子写真装置、および、該電子写真装置に着脱自在なプロセスカートリッジを提供することができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
まず、本発明の電子写真装置に用いられる電子写真感光体について説明する。
本発明に用いられる電子写真感光体の表面層に用いられるフェノール樹脂は、一般的に、フェノール類とホルムアルデヒドの反応によって得られる硬化性の樹脂である。フェノール樹脂には2つのタイプがあり、フェノール類に対してホルムアルデヒドを過剰にしてアルカリ触媒で反応させて得られるレゾールタイプと、ホルムアルデヒドに対してフェノール類を過剰にして酸触媒で反応させて得られるノボラックタイプとに分けられる。
レゾールタイプは、アルコール類、ケトン類の溶媒にも可溶であり、加熱することで3次元的に架橋重合して硬化物となる。一方、ノボラックタイプは一般的にはそのまま加熱しても硬化はしないが、パラホルムアルデヒドやヘキサメチレンテトラミンなどのホルムアルデヒド類を硬化剤として加えて加熱することで硬化する。
一般的に、レゾールタイプは、塗料、接着剤、注型品、積層品用のワニスとして利用されており、ノボラックタイプは、成形材料や結合剤として利用されている。
本発明に用いられる電子写真感光体の表面層の結着樹脂として用いられるフェノール樹脂は、レゾールタイプおよびノボラックタイプのどちらでも利用可能であるが、硬化剤を加えることなく硬化することや、塗料としての操作性などからレゾールタイプを用いることが好ましい。
本発明においては、これらのフェノール樹脂を1種類のみ用いてもよいし、2種類以上混合して用いてもよいし、また、レゾールタイプとノボラックタイプとを混合して用いてもよい。
また、上記のとおり、本発明に用いられる電子写真感光体の表面層に含有される電荷輸送物質は、置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、および、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する電荷輸送物質であり、電子写真感光体の表面層に含有されるフェノール樹脂との相溶性が高く、また、電子写真感光体の表面層に含有されるフェノール樹脂とともに硬化しうる。
その相溶性や、電荷輸送能の観点から、表面層に含有される電荷輸送物質は、下記式(1)〜(6)のいずれかの式で示される構造を有する化合物であることが好ましい。
(式(1)中、Ar11、Ar12は、それぞれ独立に、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、または、置換または無置換の1価の複素環基を示す。Ar13は、置換または無置換のアリーレン基、または、置換または無置換の2価の複素環基を示す。R11は、炭素原子数1〜8のアルキレン基を示す。R12は、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、または、置換または無置換のフェニル基を示す。ベンゼン環α、ベンゼン環βは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリール基、または、置換または無置換の1価の複素環基を置換基として有してもよいし、無置換であってもよい。a、bは、それぞれ独立に、0または1であるが、aが0のときはbも0である。)
(式(2)中、Ar21、Ar22は、それぞれ独立に、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、または、置換または無置換の1価の複素環基を示す。R21は、炭素原子数1〜8のアルキレン基を示す。ベンゼン環γ、ベンゼン環δは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリール基、または、置換または無置換の1価の複素環基を置換基として有してもよいし、無置換であってもよい。また、ベンゼン環γおよびベンゼン環δは、2価の基を介して結合し、共同で環を成してもよい。cは、0または1である。)
(式(3)中、Ar31は、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、または、置換または無置換の1価の複素環基を示す。R31、R32は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜8のアルキレン基を示す。ベンゼン環ε、ベンゼン環ζ、ベンゼン環η、ベンゼン環θは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリール基、または、置換または無置換の1価の複素環基を置換基として有してもよいし、無置換であってもよい。また、ベンゼン環εおよびベンゼン環ζは、2価の基を介して結合し、共同で環を成してもよい。また、ベンゼン環ηおよびベンゼン環θは、2価の基を介して結合し、共同で環を成してもよい。d、eは、それぞれ独立に、0または1である。)
(式(4)中、R41、R42、R43は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜8のアルキレン基を示す。ベンゼン環ι、ベンゼン環κ、ベンゼン環λは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリール基、または、置換または無置換の1価の複素環基を置換基として有してもよいし、無置換であってもよい。f、g、h、i、jは、それぞれ独立に、0または1である。)
(式(5)中、R51、R52、R53は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜8のアルキレン基を示す。Z51、Z52は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリール基、または、置換または無置換の1価の複素環基を示すか、あるいは、Z51とZ52とが結合し、Z51、Z52、Z51が結合するベンゼン環およびZ52が結合するベンゼン環が共同で環を成す。ベンゼン環μ、ベンゼン環νは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリール基、または、置換または無置換の1価の複素環基を置換基として有してもよいし、無置換であってもよい。k、m、n、p、q、rは、それぞれ独立に、0または1であるが、mとpとqとが同時に0であることはない。)
(式(6)中、R61、R62、R63、R64は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜8のアルキレン基を示す。Z61、Z62は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリール基、または、置換または無置換の1価の複素環基を示すか、あるいは、Z61とZ62とが結合し、Z61、Z62、Z61が結合するベンゼン環およびZ62が結合するベンゼン環が共同で環を成す。ベンゼン環ξ、ベンゼン環π、ベンゼン環ρ、ベンゼン環σは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリール基、または、置換または無置換の1価の複素環基を置換基として有してもよいし、無置換であってもよい。s、t、u、v、w、x、yは、それぞれ独立に、0または1である。)
上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、上記アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基などが挙げられ、上記アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基などが挙げられ、上記1価の複素環基としては、ピリジル基、チエニル基、フリル基、キノリル基などが挙げられ、上記アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アンスリレン基、ピレニレン基などが挙げられ、上記2価の複素環基としては、ピリジレン基、チエニレン基などが挙げられ、上記炭素原子数1〜8のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが挙げられ、上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、上記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、上記アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基などが挙げられ、上記アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基などが挙げられ、上記1価の複素環基としては、ピリジル基、チエニル基、フリル基、キノリル基などが挙げられ、上記アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アンスリレン基、ピレニレン基などが挙げられ、上記2価の複素環基としては、ピリジレン基、チエニレン基などが挙げられ、上記炭素原子数1〜8のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが挙げられ、上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、上記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
上記炭素原子数1〜8のアルキレン基は、特に炭素原子数が4以下であることが好ましい。
ベンゼン環γおよびベンゼン環δが2価の基を介して結合して共同で成す環、ベンゼン環εおよびベンゼン環ζが2価の基を介して結合して共同で成す環、ベンゼン環ηおよびベンゼン環θが2価の基を介して結合して共同で成す環としては、フルオレン骨格、ジヒドロフェナントレン骨格などが挙げられる。
上記各基が有してもよい置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基や、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基などのアラルキル基や、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチオフェニル基などの1価の芳香環基や、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基や、フェノキシ基、ナフトキシ基などのアリールオキシ基や、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子や、ニトロ基や、シアノ基などが挙げられる。
なお、上記電荷輸送物質の置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基の数は、2以上であることが好ましい。
以下に、本発明に用いられる電子写真感光体の表面層に含有される電荷輸送物質の具体例を示す。
本発明に用いられる電子写真感光体の表面層中のフェノール樹脂および上記電荷輸送物質の質量比(フェノール樹脂:上記電荷輸送物質)は10:0.1〜10:20であることが好ましく、特には10:0.5〜10:10であることがより好ましい。電荷輸送物質が少なすぎると、残留電位の上昇を抑制する効果が小さくなる場合があり、一方、多すぎると、電子写真感光体の表面層の機械的強度が低下する場合がある。
また、本発明に用いられる電子写真感光体の表面層は、その表面層の体積抵抗率の調整のしやすさの観点から、導電性粒子を含有することが好ましい。ただし、表面層の膜強度は、導電性粒子の量が増加するほど弱くなる傾向にあるため、含有させすぎない方がよい。具体的には、表面層中の導電性粒子の含有量は、表面層全質量に対して0.1〜50質量%であることが好ましく、表面層中のフェノール樹脂に対して0.1〜70質量%であることが好ましく、表面層中の電荷輸送物質に対して0.1〜50質量%であることが好ましい。
表面層に含有される導電性粒子としては、金属粒子、金属酸化物粒子、カーボンブラックなどが挙げられる。金属粒子の金属としては、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀、ステンレス、または、これらの金属をプラスチックの粒子の表面に蒸着したものなどが挙げられる。金属酸化物粒子の金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズ、タンタルをドープした酸化スズ、アンチモンをドープした酸化ジルコニウムなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合は、単に混合してもよいし、固溶体や融着の形態にしてもよい。
上記導電性粒子の中でも、金属酸化物が好ましく、その中でも、透明性、分散性、抵抗制御性の観点から酸化スズがより好ましい。また、酸化スズには、表面層用塗布液における分散性や表面層用塗布液の安定性を改良する目的で表面処理など施してもよいし、また、抵抗制御性を改良する目的でアンチモンやタンタルをドープしてもよい。
また、本発明に用いられる電子写真感光体の表面層は、フッ素原子含有化合物およびシロキサン化合物の少なくとも一方を含有することが好ましい。
フッ素原子含有化合物としては、まず、フッ素原子含有樹脂粒子が挙げられる。フッ素原子含有樹脂粒子としては、四フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂、また、これらの共重合体などの粒子が挙げられる。これらの中でも、四フッ化エチレン樹脂粒子、フッ化ビニリデン樹脂粒子が好ましい。
表面層中のフッ素原子含有樹脂粒子の含有量は、表面層全質量に対して1〜60質量%であることが好ましい。
また、フッ素原子含有樹脂粒子以外のフッ素原子含有化合物としては、フッ素原子含有シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル、フッ素原子含有界面活性剤などが挙げられる。
導電性粒子とフッ素原子含有樹脂粒子を表面層用塗布液に添加する場合は、これら粒子の凝集を抑制したり、これら粒子の分散性、分散安定性を高めたりするために、上記粒子と併せて、フッ素原子含有シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル、フッ素原子含有界面活性剤、シロキサン化合物などを添加したり、また、あらかじめフッ素原子含有シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル、フッ素原子含有界面活性剤、シロキサン化合物などを用いて導電性粒子の表面を処理したりするとよい。
以下に、フッ素原子含有シランカップリング剤の具体例を挙げる。
以下に、フッ素変性シリコーンオイルの具体例を挙げる。
(上記式(SO−1)中、nso1、nso2は、それぞれ独立に、正の整数である。)
以下に、フッ素原子含有界面活性剤の具体例を挙げる。
以下に、フッ素原子含有界面活性剤の具体例を挙げる。
(上記式(SA−1)〜(SA−25)中、Xsaは、−CF3、−C4F9、−C8F17などの1価のフッ化炭素基を示す。Rsaは、アルキレン基、アリーレン基またはアルキレンアリーレン基を示す。式中にRsaが複数ある場合、それらは同一のものであっても異なるものであってもよい。)
以下に、シロキサン化合物の具体例を挙げる。
以下に、シロキサン化合物の具体例を挙げる。
(上記式(SX−1)中、Xsxは、水素原子またはメチル基を示す。複数のXsxは、同一のものであっても異なるものであってもよいが、Xsxの全部に対する水素原子の割合は0.1〜5%である。nsxは、正の整数である。)
表面処理剤として、フッ素原子含有シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル、フッ素原子含有界面活性剤などのフッ素原子含有化合物を用いる場合、導電性粒子の表面処理方法としては、導電性粒子とフッ素原子含有化合物とを溶剤中で混合、分散し、フッ素原子含有化合物を導電性粒子の表面に付着させる方法が挙げられる。分散の方法としては、ボールミル、サンドミルなどを用いた分散方法が挙げられる。
表面処理剤として、フッ素原子含有シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル、フッ素原子含有界面活性剤などのフッ素原子含有化合物を用いる場合、導電性粒子の表面処理方法としては、導電性粒子とフッ素原子含有化合物とを溶剤中で混合、分散し、フッ素原子含有化合物を導電性粒子の表面に付着させる方法が挙げられる。分散の方法としては、ボールミル、サンドミルなどを用いた分散方法が挙げられる。
導電性粒子の分散後、分散液から溶剤を除去し、フッ素原子含有化合物を導電性粒子の表面に固着させる。また、必要に応じて、この後さらに熱処理を行ってもよい。また、処理液中には反応促進のための触媒を添加してもよい。さらに、必要に応じて、表面処理後の導電性粒子にさらに粉砕処理を施してもよい。
表面処理剤としてフッ素原子含有シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル、フッ素原子含有界面活性剤などのフッ素原子含有化合物を用いる場合、表面処理剤としてのフッ素原子含有化合物の割合は、表面処理後の導電性粒子全質量に対して1〜65質量%であることが好ましく、特には1〜50質量%であることがより好ましい。
表面処理剤として、シロキサン化合物を用いる場合、導電性粒子の表面処理方法は、湿式と乾式とに大別される。
湿式の表面処理方法では、導電性粒子とシロキサン化合物とを溶剤中で混合、分散し、シロキサン化合物を導電性粒子の表面に付着させる方法が挙げられる。分散の方法としては、ボールミル、サンドミルなどを用いた分散方法が挙げられる。
導電性粒子の分散後、分散液から溶剤を除去し、熱処理を施してシロキサン化合物を導電性粒子の表面に固着させる。この熱処理によって、シロキサン化合物中のSi−H結合の水素原子が酸化し(空気中の酸素による)、新たなシロキサン結合ができる。その結果、シロキサン化合物が3次元構造(網状構造)に発達し、導電性粒子の表面がこの3次元構造(網状構造)で包まれる。さらに、必要に応じて、表面処理後の導電性粒子にさらに粉砕処理を施してもよい。
シロキサン化合物が上記式(SX−1)で示される構造を有するシロキサン化合物である場合、その重量平均分子量は、200〜30000であることが好ましい。重量平均分子量が小さいほど粘度が低くなり、表面処理を容易に行うことができる。
乾式の表面処理方法では、溶剤を用いずにシロキサン化合物と導電性粒子とを混合し、混練を行うことによってシロキサン化合物を導電性粒子の表面に付着させる。その後は湿式の表面処理方法と同様である。
表面層に含有される導電性粒子の平均粒径は、電子写真感光体の表面層の透明性の観点から、0.3μm以下であることが好ましく、特には0.1μm以下であることがより好ましい。
また、本発明に用いられる電子写真感光体の表面層の体積抵抗率は、1×1010〜1×1015Ω・cmであることが好ましく、静電潜像の流れを抑制するという観点から、1×1012Ω・cm以上であることがより好ましい。
本発明に用いられる電子写真感光体の表面層は、フェノール樹脂モノマーまたはオリゴマーと上記電荷輸送物質とを溶剤などで溶解または希釈して表面層用塗布液を調製し、下層上に塗布し、重合させて硬化させることにより形成する。重合は、熱などによる付加および縮合反応により進行する。
表面層用塗布液に用いる溶剤としては、フェノール樹脂モノマー/オリゴマーおよび上記電荷輸送物質の溶解性が良好である溶剤が好ましく、また、導電性粒子やフッ素原子含有樹脂粒子の分散性が良好であり、フッ素原子含有シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル、フッ素原子含有界面活性剤などのフッ素原子含有化合物やシロキサン化合物との相溶性や処理性が良好であり、また、表面層の下の層に悪影響を与えない溶剤がより好ましい。そのような溶剤として、具体的には、メタノール、エタノール、2−プロパノールなどのアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類や、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類や、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類や、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類や、クロロベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。これらの中でも、タノール、エタノール、2−プロパノールなどのアルコール類がより好ましい。
表面層用塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬コーティング法(浸漬塗布法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
本発明に用いられる電子写真感光体の表面層の膜厚は、0.1〜10μmであることが好ましく、特には0.5〜7μmであることがより好ましい。表面層の膜厚が薄すぎると電子写真感光体の機械的耐久性が損なわれる場合があり、厚すぎると保護層を設けたことによる残留電位の上昇が起きる場合がある。
また、本発明に用いられる電子写真感光体の表面層には、帯電時に発生するオゾンや窒素酸化物などの活性物質(帯電生成物)の付着による電子写真感光体の表面の劣化などを防止する目的で、酸化防止剤を添加してもよい。また、その他、種々の増感剤、紫外線吸収剤、可塑剤なども必要に応じて添加することもできる。
次に、本発明に用いられる電子写真感光体の構成について説明する。
上述のとおり、本発明に用いられる電子写真感光体は、支持体上に感光層を有する電子写真感光体である。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよいが、電子写真特性の観点からは積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層には、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層と、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層があるが、電子写真特性の観点からは順層型感光層が好ましい。
感光層が電子写真感光体の表面層となる場合において、該感光層が単層型感光層の場合は該単層型感光層が電子写真感光体の表面層であり、該感光層が順層型感光層の場合は電荷輸送層が電子写真感光体の表面層であり、逆層型感光層の場合は電荷発生層が電子写真感光体の表面層である。
本発明においては、上述のとおり、電子写真感光体の表面層となる層には、フェノール樹脂、ならびに、置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、および、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する電荷輸送物質が含有される。したがって、電子写真感光体の表面層が単層型感光層である場合は、該単層型感光層は、少なくとも、電荷発生物質と、フェノール樹脂と、置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、および、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する電荷輸送物質とを含有する層でなければならない。また、電子写真感光体の表面層が電荷発生層である場合は、該電荷発生層は、少なくとも、電荷発生物質と、フェノール樹脂と、置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、および、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する電荷輸送物質とを含有する層でなければならない。また、電子写真感光体の表面層が電荷輸送層である場合は、該電荷輸送層は、少なくとも、フェノール樹脂と、置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、および、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する電荷輸送物質とを含有する層でなければならない。
また、上記の感光層とは別に、電子写真感光体の表面の機械的強度を高めることを目的とした層(以下、保護層とも呼ぶ)を上記の感光層上に設け、それを電子写真感光体の表面層としてもよい。電子写真感光体の機械的耐久性向上の観点からは、保護層を設けることが好ましい。保護層は電子写真感光体の表面層であるから、本発明においては、少なくとも、フェノール樹脂と、置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、および、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する電荷輸送物質とを含有する層でなければならない。
以下、電子写真感光体の好ましい層構成として、支持体上に電荷発生層、電荷輸送層、保護層をこの順に有する電子写真感光体を例にとり説明する。
支持体としては、導電性を有していればよく(導電性支持体)、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製の支持体を用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成された層を有する上記金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子を適当な結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体などを用いることもできる。
支持体の上には、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。導電層は、カーボンブラック、金属粒子などの導電性粒子を結着樹脂に分散させて形成することができる。導電層の膜厚は、1〜40μmであることが好ましく、特には2〜20μmであることがより好ましい。
また、支持体または導電層と感光層(電荷発生層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。中間層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド、変性ポリアミド、ポリウレタン、ゼラチン、酸化アルミニウムなどの材料を用いて形成することができる。中間層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜3μmであることがより好ましい。
支持体、導電層または中間層の上には、電荷発生層が設けられる。
電荷発生層に用いる電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料や、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン顔料や、アンスラキノン、ピレンキノンなどの多環キノン顔料や、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩およびチアピリリウム塩や、トリフェニルメタン色素や、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコンなどの無機物質や、キナクリドン顔料や、アズレニウム塩顔料や、シアニン染料や、キサンテン色素や、キノンイミン色素や、スチリル色素や、硫化カドミウムや、酸化亜鉛などが挙げられる。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリサルフォン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂などが挙げられる。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層用塗布液に用いる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択されるが、有機溶剤としてはアルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などが挙げられる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルなどを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、1:0.3〜1:4(質量比)の範囲が好ましい。
電荷発生層用塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬コーティング法(浸漬塗布法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.01〜1μmであることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
電荷発生層の上には電荷輸送層が設けられる。
電荷輸送層に用いる電荷輸送物質としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリールメタン化合物などが挙げられる。これら電荷輸送物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、不飽和樹脂などが挙げられる。特には、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂などが好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、2:1〜1:2(質量比)の範囲が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル、クロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン原子で置換された炭化水素などが用いられる。
電荷輸送層用塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬コーティング法(浸漬塗布法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には7〜30μmであることがより好ましい。
また、電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
電荷輸送層の上には保護層が設けられる。電子写真感光体の表面層としての保護層については、上述のとおりである。
次に、本発明の電子写真装置に用いられるクリーニングブレードについて説明する。
上述のとおり、本発明に用いられるクリーニングブレードは、少なくともゴムからなり、かつ、電子写真感光体に当接する部位に樹脂および潤滑剤を含有する樹脂組成物が塗布されているクリーニングブレードである。
クリーニングブレードに用いられるゴムとしては、ウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムなどが挙げられる。
また、クリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位に塗布される樹脂組成物に含まれる樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド−イミド共重合体樹脂、ナイロン樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリアセタール樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
また、クリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位に塗布される樹脂組成物に含まれる潤滑剤としては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックスなどの脂肪族炭化水素、高級脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸アミド、金属石鹸、脂肪酸エステル、フッ素原子含有樹脂粒子などの有機潤滑剤や、カーボン、MoS2、WS2、BN、(CF)n、CF、C2F、PbO、MoO3、Co2O3、ZnO、SnO、Cu2O、CdO、WO3、GrO3、La2O3、Fe3O4などの無機潤滑剤が挙げられる。
上記樹脂組成物中の潤滑剤の割合は、樹脂組成物全質量に対して1〜50質量%であることが好ましく、特には3〜40質量%であることがより好ましく、さらには10〜35質量%であることがより一層好ましい。
また、クリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位に塗布される樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.05〜1.5mgの摩耗量を有することが好ましい。摩耗量の測定の条件は、荷重1kg、回転数5000rpmとした。用いた砥石はH22のものを用いた。
また、樹脂組成物の塗布膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には15〜30μmであることがより好ましい。塗布膜厚が薄すぎると、通紙耐久中に樹脂組成物が削れてしまって、クリーニングブレードの基材が電子写真感光体に接し、滑り性が変化し、クリーニングブレード鳴き、ビビリ、反転などが発生する場合がある。塗布膜厚が厚すぎると、樹脂組成物の先端の膜厚が不均一になり、クリーニング性を保つために、線圧の上昇を招く場合がある。
また、クリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位に塗布された樹脂および潤滑剤を含有する樹脂組成物は導電性粒子を含有することが好ましい。
また、クリーニングブレードの23℃/50%RHの環境下における硬度は60〜85°であることが好ましく、特には65〜80°であることがより好ましい。
また、クリーニングブレードの厚さは0.5〜5mmであることが好ましく、特には1〜3.5mmであることがより好ましい。
また、クリーニングブレードは、線圧15〜50g/cmの荷重で電子写真感光体に当接されていることが好ましく、特には線厚25〜45g/cmの荷重で電子写真感光体に当接されていることがより好ましい。クリーニングブレードの自由長は1〜15mmであることが好ましく、特には2〜12mmであることがより好ましい。
図1に、本発明の電子写真装置の概略構成の一例を示す。
図1において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体1の表面は、帯電手段(一次帯電手段:帯電ローラーなど)3により、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が、転写手段(転写ローラーなど)6からの転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)Pに順次転写されていく。
トナー像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニングブレード71を有するクリーニング手段7によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図1に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段7などの構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図1では、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9としている。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
直径30mm、長さ260.5mmのアルミニウムシリンダー(JISA3003、アルミニウム合金製)を支持体とした。
直径30mm、長さ260.5mmのアルミニウムシリンダー(JISA3003、アルミニウム合金製)を支持体とした。
次に、ポリアミド樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)を、5質量%メタノール溶液に溶解して、中間層用塗布液を調整した。
この中間層用塗布液を、支持体上に浸漬塗布し、100℃で30分間乾燥して、膜厚が0.5μmの中間層を形成した。
次に、下記式で示される構造を有し、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の9.5°および27.1゜に強いピークを有する結晶型のオキシチナニウムフタロシアニン(電荷発生物質)4部、
ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BX―1、積水化学(株)製)2部、および、シクロヘキサノン110部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で4.5時間分散し、次に、酢酸エチル130部を加えて電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、中間層上に浸漬コーティングし、100℃で30分間乾燥して、膜厚が0.18μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式で示される構造を有する化合物(電荷輸送物質)7.5部、
および、ビスフェノールZ型ポリカーボネート(商品名:Z−200、三菱ガス化学(株)製)10部を、モノクロロベンゼン60部/ジクロロメタン20部の混合溶媒に溶解して、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、110℃で1時間熱風乾燥して、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。
次に、アンチモンドープ酸化スズ粒子(平均粒径:0.03μm)100部を、下記式で示される構造を有するフッ素原子含有化合物(商品名:LS−1090、信越シリコーン(株)製)7部
で表面処理した(以下、処理量:7%と記す)。
この表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子35部、および、エタノール150部を、サンドミルにて66時間かけて分散を行い、さらに、ポリテトラフルオロエチレン粒子(平均粒径:0.18μm)18部を加えて、さらに12時間サンドミルで分散を行った。
その後、フェノール樹脂(商品名:PR−53123、住友デュレズ(株)製、不揮発分:45%)54部、および、上記式(1−14)で示される構造を有する化合物(電荷輸送物質)15部を溶解し、アセトン35部で希釈して、保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、140℃で1時間熱風により硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
このようにして、保護層が表面層である電子写真感光体を作製した。
なお、保護層用塗布液の分散性は良好で、形成された保護層はムラのない均一な膜であった。
作製した電子写真感光体を、レーザービームプリンター(商品名:LBP−NX:キヤノン(株)製)の改造機に装着し、電子写真特性の評価を行った。暗部電位が−700Vになるように帯電設定をし、これに波長780nmのレーザー光を照射して、−700Vの電位を−200Vまで下げるのに必要な光量を測定して、これを感度とした。さらに、20μJ/cm2の光量を照射したときの電位を残留電位Vrとして測定した。
クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するナイロン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.2mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
このレーザービームプリンターを用いて、35℃、85%RHの環境下で1万枚の通紙耐久試験を行い、画像サンプリング、削れ量の測定を行った。
結果を表1に示す。
(実施例2〜6)
実施例1において、保護層に用いた電荷輸送物質を表1に示す電荷輸送物質に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、保護層に用いた電荷輸送物質を表1に示す電荷輸送物質に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例7〜9)
実施例1、3、5において、それぞれ、保護層用塗布液中の上記表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子を20部に減らし、メチルハイドロジェンシリコンオイル(商品名:KF99、信越シリコーン(株)製)で表面処理した(処理量:20%)アンチモンドープ酸化スズ粒子15部を追加して、保護層用塗布液を調製した以外は、それぞれ、実施例1、3、5と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例7は実施例1に対応し、実施例8は実施例3に対応し、実施例9は実施例5に対応する。
実施例1、3、5において、それぞれ、保護層用塗布液中の上記表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子を20部に減らし、メチルハイドロジェンシリコンオイル(商品名:KF99、信越シリコーン(株)製)で表面処理した(処理量:20%)アンチモンドープ酸化スズ粒子15部を追加して、保護層用塗布液を調製した以外は、それぞれ、実施例1、3、5と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例7は実施例1に対応し、実施例8は実施例3に対応し、実施例9は実施例5に対応する。
(実施例10〜12)
実施例1、3、5において、それぞれ、保護層用塗布液中の上記表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子を、表面処理していないアンチモンドープ酸化スズ粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)製)35部、および、上記式で示される構造を有するフッ素原子含有化合物(商品名:LS−1090、信越シリコーン(株)製)3.5部に変更した以外は、それぞれ、実施例1、3、5と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例10は実施例1に対応し、実施例11は実施例3に対応し、実施例12は実施例5に対応する。
実施例1、3、5において、それぞれ、保護層用塗布液中の上記表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子を、表面処理していないアンチモンドープ酸化スズ粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)製)35部、および、上記式で示される構造を有するフッ素原子含有化合物(商品名:LS−1090、信越シリコーン(株)製)3.5部に変更した以外は、それぞれ、実施例1、3、5と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例10は実施例1に対応し、実施例11は実施例3に対応し、実施例12は実施例5に対応する。
(実施例13〜15)
実施例10〜12において、それぞれ、保護層用塗布液にメチルハイドロジェンシリコンオイル(商品名KF99、信越シリコーン(株)製)1.5部を追加し、4時間攪拌した以外は、それぞれ、実施例10〜12と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例13は実施例10に対応し、実施例14は実施例11に対応し、実施例15は実施例12に対応する。
実施例10〜12において、それぞれ、保護層用塗布液にメチルハイドロジェンシリコンオイル(商品名KF99、信越シリコーン(株)製)1.5部を追加し、4時間攪拌した以外は、それぞれ、実施例10〜12と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例13は実施例10に対応し、実施例14は実施例11に対応し、実施例15は実施例12に対応する。
(実施例16〜18)
実施例1において、保護層用塗布液を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、保護層用塗布液を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、実施例1と同様の表面処理済み酸化スズ粒子35部およびエタノール150部を、サンドミルにて66時間かけて分散を行い、その後、実施例1と同様のフェノール樹脂67部、および、表1に示す電荷輸送物質15部を溶解し、アセトン35部で希釈して4時間攪拌して保護層用塗布液とした。
(実施例19〜25)
実施例1において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、実施例1と同様のフェノール樹脂67部、および、表1に示す電荷輸送物質21部を、エタノール58部およびアセトン24部を加えて溶解し、4時間攪拌して保護層用塗布液とした。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、145℃で1時間熱風により硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
(実施例26)
実施例1において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、実施例1の保護層用塗布液中のフェノール樹脂を、群栄化学工業(株)製のレゾール型のフェノール樹脂(商品名:PL−2211、不揮発分:58%)42部に変更し、保護層用塗布液中の電荷輸送物質を上記式(1−44)で示される構造を有する化合物15部に変更した以外は、実施例1と同様にして保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、145℃で1時間熱風により硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
(実施例27〜29)
実施例26において、保護層に用いた電荷輸送物質を表1に示す電荷輸送物質に変更した以外は、実施例26と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例26において、保護層に用いた電荷輸送物質を表1に示す電荷輸送物質に変更した以外は、実施例26と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例30〜35)
実施例26において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例26と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例26において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例26と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、実施例26と同様のフェノール樹脂67部、および、表1に示す電荷輸送物質21部を、エタノール58部およびアセトン24部を加えて溶解し、4時間攪拌して保護層用塗布液とした。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、145℃で1時間熱風により硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
(実施例36)
実施例1において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
すなわち、アンチモンドープ酸化スズ粒子(平均粒径:0.02μm)100部を、下記式で示される構造を有するフッ素原子含有化合物(商品名:LS−1090、信越シリコーン(株)製)7部
で表面処理した(以下、処理量:7%と記す)。
この表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子35部、および、エタノール150部を、サンドミルにて66時間かけて分散を行い、さらに、ポリテトラフルオロエチレン粒子(平均粒径:0.18μm)18部を加えて、さらに12時間サンドミルで分散を行った。
その後、フェノール樹脂(商品名:PR−53123、住友デュレズ(株)製、不揮発分:45%)54部、および、上記式(4−23)で示される構造を有する化合物(電荷輸送物質)15部を溶解し、エタノール35部で希釈して、保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、145℃で1時間熱風により硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
作製した電子写真感光体を、クリーニングブレードに関して以下のように変更した以外は、実施例1と同様のレーザービームプリンターに装着して評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが3mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が72°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するナイロン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚22μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.2mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧38g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3.5mmとした。
(実施例37〜44)
実施例36において、保護層に用いた電荷輸送物質を表1に示す電荷輸送物質に変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例36において、保護層に用いた電荷輸送物質を表1に示す電荷輸送物質に変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例45〜48)
実施例36、40、41、44において、それぞれ、保護層用塗布液中の上記表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子を20部に減らし、メチルハイドロジェンシリコンオイル(商品名:KF99、信越シリコーン(株)製)で表面処理した(処理量:20%)アンチモンドープ酸化スズ粒子15部を追加して、保護層用塗布液を調製した以外は、それぞれ、実施例36、40、41、44と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例45は実施例36に対応し、実施例46は実施例40に対応し、実施例47は実施例41に対応し、実施例48は実施例44に対応する。
実施例36、40、41、44において、それぞれ、保護層用塗布液中の上記表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子を20部に減らし、メチルハイドロジェンシリコンオイル(商品名:KF99、信越シリコーン(株)製)で表面処理した(処理量:20%)アンチモンドープ酸化スズ粒子15部を追加して、保護層用塗布液を調製した以外は、それぞれ、実施例36、40、41、44と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例45は実施例36に対応し、実施例46は実施例40に対応し、実施例47は実施例41に対応し、実施例48は実施例44に対応する。
(実施例49〜52)
実施例36、40、41、44において、それぞれ、保護層用塗布液中の上記表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子を、表面処理していないアンチモンドープ酸化スズ粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)製)35部、および、上記式で示される構造を有するフッ素原子含有化合物(商品名:LS−1090、信越シリコーン(株)製)3.5部に変更した以外は、それぞれ、実施例36、40、41、44と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例49は実施例36に対応し、実施例50は実施例40に対応し、実施例51は実施例41に対応し、実施例52は実施例44に対応する。
実施例36、40、41、44において、それぞれ、保護層用塗布液中の上記表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子を、表面処理していないアンチモンドープ酸化スズ粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)製)35部、および、上記式で示される構造を有するフッ素原子含有化合物(商品名:LS−1090、信越シリコーン(株)製)3.5部に変更した以外は、それぞれ、実施例36、40、41、44と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例49は実施例36に対応し、実施例50は実施例40に対応し、実施例51は実施例41に対応し、実施例52は実施例44に対応する。
(実施例53〜56)
実施例49〜52において、それぞれ、保護層用塗布液に、メチルハイドロジェンシリコンオイル(商品名KF99、信越シリコーン(株)製)1.5部を追加し、4時間攪拌した以外は、それぞれ、実施例49〜52と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例53は実施例49に対応し、実施例54は実施例50に対応し、実施例55は実施例51に対応し、実施例56は実施例42に対応する。
実施例49〜52において、それぞれ、保護層用塗布液に、メチルハイドロジェンシリコンオイル(商品名KF99、信越シリコーン(株)製)1.5部を追加し、4時間攪拌した以外は、それぞれ、実施例49〜52と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。なお、実施例53は実施例49に対応し、実施例54は実施例50に対応し、実施例55は実施例51に対応し、実施例56は実施例42に対応する。
(実施例57〜60)
実施例36において、保護層用塗布液を以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例36において、保護層用塗布液を以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、実施例36と同様の表面処理済み酸化スズ粒子35部およびエタノール150部を、サンドミルにて66時間かけて分散を行い、その後、実施例36と同様のフェノール樹脂67部、および、表1に示す電荷輸送物質15部を溶解して4時間攪拌して保護層用塗布液とした。
(実施例61〜65)
実施例36において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例36において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、実施例36と同様のフェノール樹脂67部、および、表1に示す電荷輸送物質21部を、エタノール82部を加えて溶解し、4時間攪拌して保護層用塗布液とした。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、145℃で1時間熱風により硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
(実施例66)
実施例36において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例36において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、実施例36の保護層用塗布液中のフェノール樹脂を、群栄化学工業(株)製のレゾール型のフェノール樹脂(商品名:PL−2211、不揮発分:58%)42部に変更し、保護層用塗布液中の電荷輸送物質を上記式(4−23)で示される構造を有する化合物15部に変更した以外は、実施例36と同様にして保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、145℃で1時間熱風により硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
(実施例67〜70)
実施例66において、保護層に用いた電荷輸送物質を表1に示す電荷輸送物質に変更した以外は、実施例66と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例66において、保護層に用いた電荷輸送物質を表1に示す電荷輸送物質に変更した以外は、実施例66と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(実施例71〜74)
実施例66において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例66と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例66において、保護層を以下のように設けた以外は、実施例66と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、実施例66と同様のフェノール樹脂52部、および、表1に示す電荷輸送物質21部を、エタノール58部を加えて溶解し、4時間攪拌して保護層用塗布液とした。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、145℃で1時間熱風により硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
(実施例75)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが2mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が77°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するナイロン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚13μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.2mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧30g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を7mmとした。
(実施例76)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有する塩化ビニル樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.5mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
(実施例77)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有する塩化ビニリデン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.6mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
(実施例78)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するセルロースアセテート樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.8mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
(実施例79)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するポリアセタール樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.7mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
(実施例80)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するポリエチレンテレフタレート樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.45mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
(実施例81)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するポリフェニレンオキサイド樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.25mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
(実施例82)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するポリアリレート樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.85mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
(実施例83)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するメラミン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.8mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
(実施例84)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するエポキシ樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.75mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
(実施例85)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するユリア樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.95mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
(実施例85)
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが1.5mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が65°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、フッ化カーボン(潤滑剤)を25%分散含有するユリア樹脂(=樹脂組成物)を膜厚18μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.95mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧27g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3mmとした。
(実施例86)
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが3mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が72°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、WS2(潤滑剤)を25%分散含有するナイロン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚22μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.2mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧38g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3.5mmとした。
(実施例87)
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが3mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が72°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、MoO3(潤滑剤)を25%分散含有するナイロン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚22μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.2mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧38g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3.5mmとした。
(実施例88)
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが3mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が72°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、SnO(潤滑剤)を25%分散含有するナイロン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚22μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.2mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧38g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3.5mmとした。
(実施例89)
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが3mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が72°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、BN(潤滑剤)を25%分散含有するナイロン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚22μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.2mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧38g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3.5mmとした。
(実施例90)
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが3mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が72°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、脂肪酸エステル(潤滑剤)を25%分散含有するナイロン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚22μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.2mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧38g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3.5mmとした。
(実施例91)
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが3mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が72°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、パラフィンワックス(潤滑剤)を25%分散含有するナイロン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚22μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.2mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧38g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3.5mmとした。
(実施例92)
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例36において、クリーニングブレードを以下のように変更した以外は、実施例36と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
すなわち、クリーニングブレードとしては、厚みが3mm、硬度(23℃/50%RHの環境下)が72°のウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いた。このクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位には、ポリテトラフルオロエチレン粒子(潤滑剤)を25%分散含有するナイロン樹脂(=樹脂組成物)を膜厚22μmで塗布した。この樹脂組成物は、JIS7204に規定される測定で0.2mgの摩耗量を有していた。
このクリーニングブレードは、線圧38g/cmの荷重で電子写真感光体に当接させた。自由長を3.5mmとした。
(比較例1)
実施例1と同様にして電子写真感光体の電荷輸送層まで形成した。
実施例1と同様にして電子写真感光体の電荷輸送層まで形成した。
次に、実施例1と同様のフェノール樹脂60部をアセトン30部で希釈して、保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、145℃で1時間熱風により硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
以上のようにして作製した保護層が表面層である電子写真感光体を、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1と同様にして電子写真感光体の電荷輸送層まで形成した。
実施例1と同様にして電子写真感光体の電荷輸送層まで形成した。
次に、実施例26と同様のフェノール樹脂50部をアセトン40部で希釈して、保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、145℃で1時間熱風により硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
以上のようにして作製した保護層が表面層である電子写真感光体を、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
(比較例3〜7)
実施例1と同様にして電子写真感光体の電荷輸送層まで形成した。
実施例1と同様にして電子写真感光体の電荷輸送層まで形成した。
次に、実施例1と同様の表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子35部、および、1,4−ジオキサン150部を、サンドミルにて66時間かけて分散を行い、さらに、ポリテトラフルオロエチレン粒子(平均粒径:0.18μm)18部を加えて、さらに12時間サンドミルで分散を行った。
その後、実施例1と同様のフェノール樹脂54部、および、下記式(C−1)で示される構造を有する化合物
15部を溶解し、エタノール35部で希釈して、保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、145℃で1時間熱風により硬化させて、膜厚が3μmの保護層を形成した。
以上のようにして作製した保護層が表面層である電子写真感光体を、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
(比較例4〜7)
比較例3において、上記式(C−1)で示される構造を有する化合物を、それぞれ、下記式(C−2)で示される構造を有する化合物、下記式(C−3)で示される構造を有する化合物、下記式(C−4)で示される構造を有する化合物、下記式(C−5)で示される構造を有する化合物に変更した以外は、比較例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
比較例3において、上記式(C−1)で示される構造を有する化合物を、それぞれ、下記式(C−2)で示される構造を有する化合物、下記式(C−3)で示される構造を有する化合物、下記式(C−4)で示される構造を有する化合物、下記式(C−5)で示される構造を有する化合物に変更した以外は、比較例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(比較例8)
実施例1と同様にして電子写真感光体の電荷輸送層まで形成した。
実施例1と同様にして電子写真感光体の電荷輸送層まで形成した。
次に、実施例1と同様の表面処理済みアンチモンドープ酸化スズ粒子35部、および、1,4−ジオキサン150部を、サンドミルにて66時間かけて分散を行い、さらに、ポリテトラフルオロエチレン粒子(平均粒径:0.18μm)18部を加えて、さらに12時間サンドミルで分散を行った。
その後、ポリメチルメタクリレート(商品名:J−899、星光化学工業(株)製)24部、および、上記式(1−15)で示される構造を有する化合物15部を溶解し、サンドミルにて1時間かけて分散を行い、1,4−ジオキサン35部で希釈して、保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を、電荷輸送層上にスプレーコーティングし、100℃で30分間熱風により乾燥して、膜厚が3μmの保護層を形成した。
以上のようにして作製した保護層が表面層である電子写真感光体を、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
(比較例9)
実施例1において、保護層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、保護層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
(比較例10)
実施例1において、ウレタンゴム製のクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位に樹脂組成物を塗布しなかった以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、ウレタンゴム製のクリーニングブレードの電子写真感光体に当接する部位に樹脂組成物を塗布しなかった以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表1に示す。
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
71 クリーニングブレード
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
P 転写材
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
71 クリーニングブレード
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
P 転写材
Claims (11)
- 少なくとも、支持体上に感光層を有する電子写真感光体、および、少なくともゴムからなるクリーニングブレードを有するクリーニング手段を有する電子写真装置において、
該電子写真感光体の表面層が、
フェノール樹脂、ならびに、
置換または無置換のヒドロキシフェニル基、置換または無置換のヒドロキシアルキル基、および、置換または無置換のヒドロキシアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する電荷輸送物質
を含有し、
該クリーニングブレードの該電子写真感光体に当接する部位に樹脂および潤滑剤を含有する樹脂組成物が塗布されている
ことを特徴とする電子写真装置。 - 前記表面層に含有される電荷輸送物質が、下記式(1)〜(6)のいずれかの式で示される構造を有する化合物である請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記電子写真感光体の表面層が、導電性粒子を含有する請求項1または2に記載の電子写真装置。
- 前記導電性粒子の少なくとも1種が、表面処理された酸化スズまたはドープされた酸化スズである請求項3に記載の電子写真装置。
- 前記電子写真感光体の表面層が、フッ素原子含有化合物およびシロキサン化合物の少なくとも一方を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記フッ素原子含有化合物の少なくとも1種が、フッ素原子含有樹脂粒子である請求項5に記載の電子写真装置。
- 前記クリーニングブレードの前記電子写真感光体に当接する部位に塗布された樹脂および潤滑剤を含有する樹脂組成物が、JIS7204に規定される測定で0.05〜1.5mgの摩耗量を有する請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記クリーニングブレードの前記電子写真感光体に当接する部位に塗布された樹脂および潤滑剤を含有する樹脂組成物が導電性粒子を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記クリーニングブレードの23℃/50%RHの環境下における硬度が60〜85°である請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記クリーニングブレードが、線圧15〜50g/cmの荷重で電子写真感光体に当接されている請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真装置。
- 少なくとも、請求項1〜10に記載の電子写真装置に用いられる電子写真感光体と、請求項1〜10に記載の電子写真装置に用いられるクリーニング手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004017018A JP2005208485A (ja) | 2004-01-26 | 2004-01-26 | 電子写真装置およびプロセスカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004017018A JP2005208485A (ja) | 2004-01-26 | 2004-01-26 | 電子写真装置およびプロセスカートリッジ |
Publications (1)
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JP2005208485A true JP2005208485A (ja) | 2005-08-04 |
Family
ID=34901992
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JP2004017018A Withdrawn JP2005208485A (ja) | 2004-01-26 | 2004-01-26 | 電子写真装置およびプロセスカートリッジ |
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JP (1) | JP2005208485A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008281809A (ja) * | 2007-05-11 | 2008-11-20 | Ricoh Co Ltd | 保護剤バー、保護層膜形成装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 |
US7524596B2 (en) * | 2006-11-01 | 2009-04-28 | Xerox Corporation | Electrophotographic photoreceptors having reduced torque and improved mechanical robustness |
JP2015094796A (ja) * | 2013-11-11 | 2015-05-18 | シャープ株式会社 | 画像形成装置 |
JP2020042097A (ja) * | 2018-09-07 | 2020-03-19 | コニカミノルタ株式会社 | 電子写真感光体、画像形成方法、および画像形成装置 |
-
2004
- 2004-01-26 JP JP2004017018A patent/JP2005208485A/ja not_active Withdrawn
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