JP2003242746A - 磁気テープカセットの製造方法 - Google Patents

磁気テープカセットの製造方法

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JP2003242746A
JP2003242746A JP2002038077A JP2002038077A JP2003242746A JP 2003242746 A JP2003242746 A JP 2003242746A JP 2002038077 A JP2002038077 A JP 2002038077A JP 2002038077 A JP2002038077 A JP 2002038077A JP 2003242746 A JP2003242746 A JP 2003242746A
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cassette
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roll
reel
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Yoichi Hayata
洋一 早田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気テープ原反から裁断された全ての磁気テー
プを、カセットケース又はカセット用リールに巻き姿良
く巻き込むことができる。 【解決手段】幅広な帯状の磁気テープ原反20をスリッ
タ14で複数の幅狭な磁気テープ26に裁断する裁断装
置10と、ロール状の磁気テープ26をカセットケース
又はカセット用リールに巻き込む巻込み装置50と、を
備えた磁気テープカセットの製造装置において、裁断装
置10で裁断された磁気テープ26を巻込み装置50で
巻き込む前に磁気テープ26のロールを巻き直す巻直し
装置90を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は磁気テープカセット
の製造方法に係り、特に、カセットテープやビデオテー
プを始めとして、コンピュータのデータバックアップ用
の磁気テープカセットの製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】カセットテープやビデオテープを始めと
して、コンピュータのデータバックアップ用にも使用さ
れている各種の磁気テープカセットの製造方法は、ロー
ル状に巻回された幅広な帯状の磁気テープ原反を送り出
し側から引き出して搬送させながらスリッタで複数の幅
狭な磁気テープに裁断して巻取り側の巻芯に巻き取り、
前記巻芯に巻き取られたロール状の磁気テープを巻芯か
ら引き出して搬送させながらカセットケース又はカセッ
ト用リールに巻き込むことにより製造される。磁気テー
プをカセットケースに直接巻き込む方式をV−0方式
(ヴイゼロ方式)と称し、磁気テープをカセット用リー
ルに巻き込んでからカセット用リールをカセットケース
に組み付ける方式を通称V−x方式(ヴイエックス方
式)と称している。このように製造された磁気テープカ
セットは、カセットケース内での磁気テープの状態、い
わゆるインカセ状態での巻き姿が良くないと、磁気再生
装置等で磁気テープカセットを使用する際に磁気テープ
の走行性が悪くなるという問題がある。 【0003】かかる問題を解決するため、特開平9−2
65625号公報では、磁気テープの長手方向の湾曲を
−1.5mm〜+3.0mmの範囲とし、このような磁
気テープを磁気テープカセットに使用することを提案し
ている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−265625号公報は、走行性が良好な磁気テープ
の湾曲範囲を単に開示したもので、磁気テープカセット
の品質向上には寄与するが、この湾曲範囲外の磁気テー
プが規格外として製品から排除されるために、製品歩留
りが悪くなるという問題がある。 【0005】即ち、スリッタで裁断された磁気テープは
巻取リールに高速で巻き取られ、しかも一度に複数本巻
き取らなくてはならないことから巻取りの機械精度を出
しにくい。この為、裁断装置の巻取り側の巻芯に巻き取
られた磁気テープの巻き面がきれいに巻かれずに、微小
にズレた状態で重ね巻きされ易いので、巻き癖がついて
いることが多い。この巻き癖により、図7に示すよう
に、インカセ状態の磁気テープのロール端面1Aの形状
が図7(a)のように凸凹なザラ巻きになったり、図7
(b)のようにロール一方端面側に湾曲状に飛び出す飛
び出し巻きになったりすることがある。 【0006】また、スリッタで裁断される磁気テープ原
反は、磁気テープ原反を製造する巻取工程での巻き姿を
良くするために、ロール両端部の厚みよりもロール中央
部の厚みが厚い中高ロール形状に巻回されており、裁断
された磁気テープ1には、図8(a)、(b)に示すよ
うに、長手方向に沿って湾曲癖がつき易い。図8(a)
は+方向への湾曲であり、(b)は+方向とは逆の−方
向への湾曲であり、磁気テープを平坦面上に置いたとき
の所定直線長さLに対する湾曲幅Dで湾曲程度が表され
る。中高ロール形状の磁気テープ原反の幅方向端部から
裁断された磁気テープ1は、特に湾曲幅が大きくなる。
これにより、湾曲癖のある磁気テープ1をカセットケー
ス又はカセット用リールに巻き込んで磁気テープカセッ
トを製造した場合、インカセ状態の磁気テープ1のロー
ル端面1Aの形状が図7(a)のような凸凹なザラ巻き
になったり、図7(b)のようなロール一方端面側に湾
曲状に飛び出す飛び出し巻きになったりすることがあ
る。 【0007】また、巻き癖や湾曲癖の磁気テープ1を仮
にきれいに巻き込むことができたとしても、磁気再生装
置等で繰り返し走行するうちに巻き姿が悪くなる。 【0008】このように、裁断装置の巻取り機械精度や
磁気テープ原反の中高ロール形状等に起因して、裁断さ
れた全ての磁気テープについて特開平9−265625
号公報の湾曲規格を満足させることは不可能であり、ま
た上記したように裁断装置で巻き癖のない巻取りを行う
ことも難しい。従って、湾曲癖や巻き癖がある磁気テー
プであっても磁気テープカセットの製造に使用できるよ
うにして製品歩留りを上げる必要がある。 【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、磁気テープ原反から裁断された全ての磁気テ
ープを、カセットケース又はカセット用リールに巻き姿
良く巻き込むことができるので、製品歩留りを顕著に向
上させることができる磁気テープカセットの製造装置を
提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、ロール状に巻回された幅広な帯状の磁気テ
ープ原反を送り出し側から引き出して搬送させながらス
リッタで複数の幅狭な磁気テープに裁断して巻取り側の
巻芯に巻き取り、前記巻芯に巻き取られたロール状の磁
気テープを巻芯から引き出して搬送させながらカセット
ケース又はカセット用リールに巻き込む磁気テープカセ
ットの製造方法において、前記裁断して巻取り側の前記
巻芯に巻き取られたロール状の磁気テープを、前記カセ
ットケース又はカセット用リールに巻き込む前に巻き直
すことを特徴とする。 【0011】本発明によれば、裁断して巻取り側の巻芯
に巻き取られたロール状の磁気テープを、カセットケー
ス又はカセット用リールに巻き込む前に巻き直すことに
より磁気テープの巻き癖の矯正や巻き姿を整えてからカ
セットケース又はカセット用リールに巻き込むことがで
きる。また、湾曲癖のある磁気テープについては、湾曲
方向をカセットケース又はカセット用リールの巻き込み
規制方向に一致させた状態で巻き込むことができる。こ
れにより、磁気テープ原反から裁断された全ての磁気テ
ープを、カセットケース又はカセット用リールに巻き姿
良く巻き込むことができ、インカセ状態での巻き姿を良
くすることができると共に、磁気再生装置等での繰り返
し走行でも巻き姿を良好に維持できる。 【0012】巻き癖の矯正については、一回の巻き直し
で巻き癖が矯正されない場合には、複数回の巻き直しを
行うとよい。巻き癖と湾曲癖の両方がある場合には、複
数回の巻き直しをした後の磁気テープのロール状態が、
湾曲方向と巻き込み規制方向とが一致するように巻き直
し回数を設定することが必要である。 【0013】磁気テープに湾曲癖のみがあるか又は巻き
癖が無視できる程度の磁気テープの場合、裁断されたロ
ール状の磁気テープをそのまま巻込みの装置に装着すれ
ば、湾曲方向と巻き込み規制方向とが一致するので、あ
えて巻直し工程で巻き直しを行う必要がない。 【0014】従って、本発明の好ましい態様としては、
裁断前の磁気テープ原反ロールの湾曲形状を測定手段で
測定し、湾曲方向が巻き込み規制方向とが一致しないロ
ール位置から裁断された磁気テープのみを巻き直すよう
にするとよい。或いは、裁断後の磁気テープの湾曲形状
を測定し、湾曲方向が巻き込み規制方向とが一致しない
磁気テープのみを巻き直すようにするとよい。これによ
り、裁断された全ての磁気テープを巻き直す必要がない
ので、生産効率がよくなる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る磁気テープカセットの製造方法の好ましい実施の形態
について詳説する。 【0016】本発明の磁気テープカセットの製造方法を
適用する製造装置は、主として、ロール状に巻回された
幅広な帯状の磁気テープ原反を複数の幅狭な磁気テープ
に裁断する裁断装置10と、磁気テープをカセットケー
ス又はカセット用リールに巻き込む巻込み装置50と、
裁断装置10で裁断された磁気テープを巻き直す巻直し
装置90と、裁断前の磁気テープ原反ロールの湾曲形状
又は裁断後の磁気テープの湾曲形状を測定する湾曲形状
測定装置120と、で構成される。 【0017】図1は裁断装置10の一例を示す概略図で
あり、図2は巻込み装置50の一例を示す概略図であ
り、図3は巻直し装置90の一例を示す概略図である。 【0018】図1に示すように裁断装置10は、主とし
て、巻戻しリール11、スリッタ14、複数の巻取リー
ル17で構成される。 【0019】巻戻しリール11のハブ12(巻芯)に
は、ロール状に巻回された磁気テープ原反20が装着さ
れる。磁気テープ原反20は、通常、非磁性支持体上に
強磁性微粒子を含む磁性層を塗布法や真空蒸着法等によ
り形成し、その磁性層に配向処理、乾燥処理、表面処理
等を行うことによって製造される。 【0020】スリッタ14は、幅広で帯状の磁気テープ
原反20を上下一対の回転刃30、32により複数本の
磁気テープ26、26、…に裁断する装置であり、図2
に示す如く、受け刃としてローラ状に形成された複数の
回転下刃30、30…と、回転下刃30との間で磁気テ
ープ原反20に剪断力を与えて裁断する薄円盤状の複数
の回転上刃32、32…とで構成される。回転下刃30
は、下側シャフト34にスペーサ36を介して嵌合固定
され、回転上刃32は、下側シャフト34と平行な上側
シャフト38にスペーサ40を介して嵌合固定され、回
転上刃32と回転下刃30との刃先部分が互いに重なり
合うように配置されている。そして、回転上刃32は図
示しないバネにより図2の軸方向右側に付勢され、回転
上刃32の刃先部分が回転下刃30の刃先部分に当接し
た状態で位置決めされる。上側シャフト38と下側シャ
フト34はそれぞれ回転速度を自由に可変可能なモータ
41、43に接続され、回転上刃32と回転下刃30の
周速度を個別に可変できるようになっている。 【0021】巻戻しリール11とスリッタ14との間に
は、磁気テープ原反20の搬送路を形成する複数のガイ
ドローラ22、22、…と、磁気テープ原反20の搬送
速度を規制するグランドサクションドラム24が設けら
れる。グランドサクションドラム24は、回転速度を自
由に可変可能なモータ(図示せず)に接続され、グラン
ドサクションドラム24の周面に磁気テープ原反20を
吸着して回転することにより、磁気テープ原反20の搬
送速度を任意に可変する。そして、巻取リール17のハ
ブ18(巻芯)の回転速度は、このグランドサクション
ドラム24の周速度を基準として制御される。磁気テー
プ原反20の搬送速度を規制する手段としてはグランド
サクションドラム24に限定されず、磁気テープ原反2
0を挟持搬送するピンチローラを使用することもでき
る。 【0022】スリッタ14とそれぞれの巻取りリール1
7との間にはテンションローラ28が設けられ裁断時に
おける磁気テープ原反20の搬送方向のテンションが任
意に調整される。 【0023】図3に示すように巻込み装置50は、2点
鎖線で示すカセットケース52を載置する載置台(図示
せず)の下方から、磁気テープ26を巻回する一対のリ
ール54、56の孔に係合してリール54、56を回転
させる回転軸58、58が挿嵌される。1対のリール5
4、56には、予めリードテープ60が巻回されてお
り、リードテープ60は第1引出しアーム62と第2引
出しアーム64とでカセットケース52から引き出され
て、固定吸着手段66と第1の可動吸着手段68とによ
り吸着される。第1引出しアーム62と第2引出しアー
ム64は、それぞれ回動ピン70と回転可能な係合ピン
72を有しており、係合ピン72にリードテープ60を
係合した状態で回動ピン70を中心に第1引出しアーム
62が図示しない回動源で回動することにより、第1引
出しアームがA→B方向に回動し、続いて第2引出しア
ーム64がC→D方向に回動することでリードテープ6
0をカセットケース52から固定吸着手段66と第1可
動吸着手段68との位置に引き出される。 【0024】一方、裁断装置10で裁断されて巻取リー
ル17に巻回されたロール状の磁気テープ26は、巻込
み装置50の送出リール74に装着され、磁気テープ2
6の先端が引き出されて第2可動吸着手段76に吸着さ
れる。第1可動吸着手段68と第2可動吸着手段76と
は、扇状の可動台78に支持されており、回動軸80を
図示しない回動源で回動させることにより、可動台78
が図2のE→F方向に回動可能なように構成される。そ
して、固定吸着手段66と第1可動吸着手段68の間の
リードテープ60位置がテープ切断手段82により切断
された後、可動台78が回動して第1可動吸着手段68
の位置に磁気テープ26の先端を吸着した第2可動吸着
手段76が移動する。この状態で、固定吸着手段66に
吸着されたリードテープ60の切断端部と第2可動吸着
手段76に吸着された磁気テープ26の先端部とがテー
プ接合手段84により接合されると共に、固定吸着手段
66と第2可動吸着手段76の吸着が解除される。リー
ドテープ60と磁気テープ26が接合されると、磁気テ
ープ26に繋がっているリール54が回転軸58によっ
て巻き込み方向に回転駆動され、送出リール74に巻回
された磁気テープ26がリール54に巻き込まれる。磁
気テープ26の巻き込みが終了したら、磁気テープ26
を固定吸着手段66と第2可動吸着手段76とで吸着
し、固定吸着手段66と第2可動吸着手段76の間の磁
気テープ26の位置が切断手段82により切断される。
そして、可動台78がF→E方向に移動すると共にテー
プ接合手段84により切断された磁気テープ26の切断
端部と第1可動吸着手段68に吸着保持していたリード
テープ60の端部とを接合する。これにより、磁気テー
プ26のカセットケース52への巻き込みがなされる。 【0025】図4に示すように、巻直し装置90は、巻
取リール92を回転するモータ94を作動させることに
より、巻戻しリール96から巻き戻した磁気テープ26
をガイドローラ98、98…やテンションローラ100
を備えた搬送路を搬送させ、巻取リール92に巻き直
す。巻直し装置90における巻取リール92への磁気テ
ープ26の巻取り速度は、巻き乱れが生じない速度、例
えば200m/分以下で行うことが好ましい。 【0026】これにより、裁断装置10で裁断された磁
気テープ26の巻き癖を矯正したり巻き姿を整えたりす
ることにより、次の巻込み装置50におけるカセットケ
ース又はカセット用リールに巻き込む巻き姿を良くす
る。また、裁断装置10の巻戻しリール11に中高ロー
ル形状に巻回されることによる湾曲癖の湾曲方法を巻込
み装置50のカセットケース又はカセット用リールの巻
き込み規制方向に一致させる。このように、巻直し装置
90は巻き癖を矯正するための巻き直しと、湾曲方法と
巻き込み規制方向とを一致させるための巻き直しがある
ので、それぞれの目的に応じてテンションローラ100
のテンションを調整可能なテンション調整手段110を
設けるとよい。即ち、巻き癖を矯正する場合には、磁気
テープ26の長手方向に引っ張り気味にした方が巻き癖
が矯正され易いので、テンション調整手段110でテン
ションを強めに設定する。一方、湾曲方法と巻き込み規
制方向とを一致させる場合には、磁気テープ26の先端
と終端が逆になるよるように巻き直せばよく、テンショ
ンを強くすると湾曲癖が却ってなくなってしまうので、
テンションを弱めに設定する。 【0027】図5は、裁断前のロール状の磁気テープ原
反20(以下「原反ロール20」という)の湾曲形状を
測定する湾曲形状測定装置120の一例であり、図6は
湾曲形状測定装置120の変位量検出手段122を説明
する説明図である。 【0028】図5に示すように、湾曲形状測定装置12
0は、主として、底部が開放されたケーシング124内
に、原反ロール20の直径方向の変位量を測定する変位
量検出手段122と、該変位量検出手段122をロール
幅方向の一端側から他端側まで移動させる移動手段12
6とを設けて構成され、原反ロール20の湾曲形状を測
定する際には、取付治具128によりケーシング124
が原反ロール20に着脱自在に設置される。 【0029】変位量検出手段122は、図6に示すよう
に、基端部が蝶番130で連結されたほぼV字状の挟み
付け手段132の2本のアーム134、134の先端部
に、それぞれセンサ部136と基準点部138とが対向
配置して取り付けられる。挟み付け手段132は、図6
のA−B方向に開閉可能であり、巻き芯140に巻回さ
れた原反ロール20の径方向をセンサ部136と基準点
部138で挟み付ける。挟み付け手段132には、2本
のアーム134、134の開閉を固定する固定部材(図
示せず)が設けられ、所定の開閉状態で固定される。セ
ンサ部136は、原反ロール20のC−D方向(径方
向)に変位可能に構成され、基準点部138を基準とし
たセンサ部136の相対的な変位量が測定される。この
変位量は、原反ロール20の外径変化として表される。
センサ部136としては、例えば、差動変圧器を使用す
ることができる。 【0030】移動手段126としては、湾曲形状測定装
置120を原反ロール20に設置したときに、原反ロー
ル20の軸方向と平行に配置されたレール142と、自
走動力を搭載してレール142上を移動する移動体14
4とからなる、いわゆるモノレール方式を使用すること
ができる。そして、移動体144に変位量検出手段12
2の基端部に取り付けられた連結具146が連結され
る。これにより、変位量検出手段122は、原反ロール
20のロール幅方向の一端側と他端側との間で移動する
ことができる。従って、移動手段126により、原反ロ
ール20の幅方向一端側から他端側に変位量検出手段1
22が移動することに伴うセンサ部136の変位量を測
定することにより、原反ロール20のロール幅方向にお
ける各位置の湾曲方向の情報が得られる。この湾曲方向
の情報に基づいて、裁断装置10で裁断された複数の磁
気テープ26の湾曲方向を知ることができる。尚、湾曲
形状測定装置120としては、上記したセンサーが被測
定物に接触する接触型の湾曲形状測定装置120に限定
されるものではなく、レーザー変位計等のように非接触
型の湾曲形状測定装置120でもよい。また、裁断前の
原反ロール20の湾曲形状を測定することで説明した
が、裁断後の磁気テープ20の湾曲形状を測定する測定
手段を図1のスリッタ14と巻取リール17との間に配
設してもよい。 【0031】次に、上記の如く構成された磁気テープカ
セットの製造装置の作用を説明する。 【0032】先ず、裁断装置10の巻戻しリール11に
巻回されたロール状の磁気テープ原反20は、巻戻しリ
ール11から連続的に引き出され、スリッタ14に搬送
される。そして、スリッタ14で複数本の磁気テープ2
6に裁断されて巻取リール17のハブ18に巻き取られ
る。これにより、例えば磁気テープ原反20が100〜
500本に裁断され、規定の幅寸法(例えば12.65
mm、25.4mm、3.81mm等)の磁気テープ2
6が製造される。 【0033】かかる裁断において、磁気テープ原反20
のロール湾曲形状が湾曲形状測定装置120により予め
測定され、この測定結果から巻取リール17に巻き取ら
れた磁気テープ26の湾曲方向の個々の情報が得られ
る。この情報に基づいて磁気テープ26のロールを巻込
み装置50の送出リール74に装着したときに、磁気テ
ープ26の湾曲方法とカセットケース又はカセット用リ
ールの巻き込み規制方向が一致しているか否かを判断す
る。そして、磁気テープ26の湾曲方法と巻き込み規制
方向が一致しない場合には、磁気テープ26のロールを
巻直し装置90で巻き直す。磁気テープ26の湾曲方法
と巻き込み規制方向が一致する場合には、磁気テープ2
6のロールを巻直し装置90を経由することなく巻込み
装置50でカセットケース又はカセット用リールに巻き
込む。この場合、磁気テープ26の湾曲方法と巻き込み
規制方向が一致しても磁気テープ26に巻き癖がある場
合には巻き直しを行う。巻き癖の矯正については、一回
の巻き直しで巻き癖が矯正されない場合には、複数回の
巻き直しを行うとよい。しかし、複数回の巻き直しを行
う場合には、最終的に巻き直した後の磁気テープ26の
ロール状態が、湾曲方向と巻き込み規制方向とが一致す
るように巻き直し回数を設定することが必要がある。 【0034】ここで、磁気テープ26の湾曲方向を巻き
込み規制方向に一致させることで、湾曲癖のある磁気テ
ープ26をカセットケース又はカセット用リールにきれ
いに巻き込むことができる理由を説明する。 【0035】湾曲癖が、図8(a)の+方向、(b)の
−方向の一方向のみにあるような静的な湾曲癖の磁気テ
ープ26を長手方向に伸ばすと、湾曲した+方向又は−
方向の一方向のみに付勢力が働く。ちなみに、動的な湾
曲とは、図8(a)の+方向、(b)の−方向の湾曲が
混在しているものをいう。一方、磁気テープ26を巻込
み装置50でカセットケース又はカセット用リールに巻
き込む場合には、カセットケース面又はカセット用リー
ル側面に磁気テープ幅方向の一端側が当接して位置決め
されることにより、磁気テープ26の巻き込み規制がな
される。従って、磁気テープ26の湾曲方向、即ち付勢
力の方向が、巻き込み規制方向に一致するように磁気テ
ープ26を巻き込めば、磁気テープ26がカセットケー
ス面又はカセット用リール側面に位置決めされながら巻
き込まれるので、巻き姿を良くすることができる。逆
に、磁気テープ26の湾曲方向が巻き込み規制方向とは
反対になるように磁気テープ26を巻き込めば、磁気テ
ープ26はカセットケース面又はカセット用リール側面
から離れる方向に付勢されているので、磁気テープ26
がカセットケース面又はカセット用リール側面に位置決
めされにくくなり、巻き姿が悪くなる。 【0036】磁気テープ26の湾曲方向と巻き込み規制
方向とが一致するか否かは、巻込み装置50の送出リー
ル74にロール状の磁気テープ26を装着したときの磁
気テープ先端の引き出し方向が関係するので、一致しな
い場合には、巻直し装置90で1回巻き直すことによ
り、湾曲方向と規制方向とを一致させることができる。
また、巻き癖と湾曲癖のうち、湾曲癖のみがあるか又は
巻き癖が無視できる程度の磁気テープ26の場合、裁断
されたロール状の磁気テープ26をそのまま巻込み装置
50に装着すれば、湾曲方向と巻き込み規制方向とが一
致するので、あえて巻直し装置90で巻き直しを行う必
要がない。従って、巻き癖が無視できる程度であれば、
裁断前の磁気テープ原反ロール20の湾曲形状、或いは
裁断後の磁気テープ26の湾曲形状を湾曲形状測定装置
120で測定し、湾曲方向が巻き込み規制方向とが一致
しない磁気テープ26のみを巻直し装置で巻き直すよう
にするとよい。 【0037】尚、裁断装置10の巻取リール17に巻回
された磁気テープの巻き癖を測定する測定手段について
は、特に説明しなかったが、例えば撮像装置で巻き面を
撮像して、巻き面の基準パターンを比較することで巻直
し装置90で巻き直す必要があるか否かを自動的に判定
することができる。このように、磁気テープ原反のロー
ル湾曲形状や磁気テープロールの巻き癖の状態を測定手
段で測定して、巻直し装置90で巻き直す必要があるか
否かを自動的に判定することにより、巻直し装置90を
備えても磁気テープカセットの製造ラインを自動化する
ことが可能である。 【0038】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気テー
プカセットの製造装置によれば、磁気テープ原反から裁
断された全ての磁気テープを、カセットケース又はカセ
ット用リールに巻き姿良く巻き込むことができる。これ
により、製品歩留りを顕著に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の磁気テープカセットの製造装置のうち
の裁断装置の構成図 【図2】スリッタの側面図 【図3】本発明の磁気テープカセットの製造装置のうち
の巻込み装置の構成図 【図4】本発明の磁気テープカセットの製造装置のうち
の巻直し装置の構成図 【図5】本発明の磁気テープカセットの製造装置におけ
る湾曲形状測定装置の正面図 【図6】湾曲形状測定装置の側面 【図7】磁気テープカセットに巻き込まれた磁気テープ
の巻き姿の説明図 【図8】磁気テープの湾曲方向を説明する説明図 【符号の説明】 10…裁断装置、11…巻戻しリール、14…スリッ
タ、17…巻取リール、20…磁気テープ原反、26…
磁気テープ、50…巻込み装置、52…カセットケー
ス、54、56…リール、60…リードテープ、74…
送出リール、90…巻直し装置、92…巻取リール、9
4…モータ、96…巻戻しリール、100…テンション
ローラ、110…テンション調整手段、120…湾曲形
状測定装置、122…変位量検出手段

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】ロール状に巻回された幅広な帯状の磁気テ
    ープ原反を送り出し側から引き出して搬送させながらス
    リッタで複数の幅狭な磁気テープに裁断して巻取り側の
    巻芯に巻き取り、前記巻芯に巻き取られたロール状の磁
    気テープを巻芯から引き出して搬送させながらカセット
    ケース又はカセット用リールに巻き込む磁気テープカセ
    ットの製造方法において、 前記裁断して巻取り側の前記巻芯に巻き取られたロール
    状の磁気テープを、前記カセットケース又はカセット用
    リールに巻き込む前に巻き直すことを特徴とする磁気テ
    ープカセットの製造方法。
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