JP2010222100A - ウェブ走行位置規制方法、ウェブ搬送装置、及びウェブ裁断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周面がクラウン形状とされたローラに頼ることなく、走行するウェブの幅方向の位置規制を行うことができるウェブ走行位置規制方法及びウェブ搬送装置を得ること、並びに、上記ウェブ搬送装置が適用され、簡単な構造で走行する複数のウェブの幅方向の位置規制を行うことができるウェブ裁断装置を得る。
【解決手段】磁気テープ製造装置10を構成するセンタリングローラ38は、その周面でありかつ幅方向中央が幅方向端部に対し小径である凹状を成す巻き掛け面40に巻き掛けられた磁気テープ11を、該巻き掛け面40において滑らせながら走行させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば磁気テープ等の可撓性長尺体であるウェブ走行位置規制方法、ウェブ搬送装置、及びウェブ裁断装置に関する。
テープ供給源から繰り出されたテープの横ずれを防止するために、周面がクラウン形状とされたローラを用いる技術が知られている。(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
実開平5−49752号公報
橋本 巨、[ウェブハンドリングの基礎理論と応用」、加工技術研究会、2008年4月10日、p.55
しかしながら、上記の如き従来の技術では、クラウン形状の周面によってテープをセンタリングするために、テープをローラの周面にグリップさせる必要があった。このため、上記の如き従来の技術の適用には制約があり、走行するウェブの幅方向の位置規制を行う別の方法、装置が望まれていた。
本発明は、周面がクラウン形状とされたローラに頼ることなく、走行するウェブの幅方向の位置規制を行うことができるウェブ走行位置規制方法及びウェブ搬送装置を得ること、並びに、上記ウェブ搬送装置が適用され、簡単な構造で走行する複数のウェブの幅方向の位置規制を行うことができるウェブ裁断装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係るウェブ走行位置規制方法は、ローラにおける軸線方向中央が軸線方向端部に対し小径である凹状を成す周面にウェブを巻き掛け、前記ウェブを前記ローラに対し滑らせながら走行させることで、前記ウェブの幅方向における走行位置を規制する。
請求項1記載のウェブ走行位置規制方法では、ローラにおける凹状の周面にウェブを巻き掛け、該ウェブをローラ周面に対し滑らせながら走行させる。これにより、ウェブは、ローラの軸線方向(ウェブ幅方向)中央部に導かれ、その幅方向の位置が規制される。このメカニズムとして、滑ることで摩擦によって周速の大きい大径部に案内されることがないウェブが、張力によって最短経路となるローラの軸線方向中央部に導かれることが考えられる。
このように、請求項1記載のウェブ走行位置規制方法では、周面がクラウン形状とされたローラに頼ることなく、走行するウェブの幅方向の位置規制を行うことができる。
請求項2記載の発明に係るウェブ走行位置規制方法は、請求項1記載のウェブ走行位置規制方法において、前記ローラの周面の周速が前記ウェブの走行速度よりも速くなるように該ローラを回転駆動することで、前記ウェブを前記ローラに対し滑らせながら走行させる。
請求項2記載のウェブ走行位置規制方法では、ローラを強制回転させることで、該ローラの周面に対し走行しているウェブを安定的に滑らせることができる。このため、走行するウェブの幅方向の位置規制を一層良好に行うことができる。本ウェブ走行位置規制方法は、特にウェブの走行速度が低い場合(加速中などの過渡状態を含む)に有効である。
請求項3記載の発明に係るウェブ搬送装置は、ウェブを長手方向に走行させるウェブ走行部と、前記ウェブ走行部による前記ウェブの走行経路に設けられ、軸線方向中央が軸線方向端部に対し小径である凹状の周面を有し、該周面に前記ウェブが巻き掛けられたローラと、前記ローラに対する前記ウェブの滑りを生じる速度で該ローラを回転駆動するローラ駆動手段と、を備えている。
請求項3記載のウェブ搬送装置では、ウェブ走行部によってウェブが走行されると共に、ローラ駆動手段によってウェブが巻き掛けられているローラが、該ローラ周面とウェブとの間にすべりが生じる速度で回転駆動される。これにより、ウェブは、ローラ周面との間で滑りを生じつつ走行されるので、ローラの幅方向(ウェブ幅)中央部に導かれ、その幅方向の位置が規制される。このメカニズムとして、滑ることで摩擦によって周速の大きい大径部に案内されることがないウェブが、張力によって最短経路となるローラの軸線方向中央部に導かれることが考えられる。
このように、請求項3記載のウェブ搬送装置では、周面がクラウン形状とされたローラに頼ることなく、走行するウェブの幅方向の位置規制を行うことができる。
請求項4記載の発明に係るウェブ搬送装置は、請求項3記載のウェブ搬送装置において、前記ローラ駆動手段は、少なくとも前記ウェブの走行速度が所定速度未満の場合に前記ローラの周面の周速が前記ウェブの走行速度に対し速くなるように、該ローラを回転駆動するように構成されている。
請求項4記載のウェブ搬送装置では、少なくともウェブの走行速度が所定速度未満の場合にローラ周速がウェブの走行速度よりも速くすることで、該ローラの周面とウェブとを確実に(ローラ周速がウェブの走行速度よりも遅い場合、及び、上記所定速度未満であるウェブの走行速度と同速の場合と比較して安定的に)滑らせることができる。このため、走行するウェブの幅方向の位置規制を一層良好に行うことができる。本ウェブ搬送装置の制御は、特にウェブの走行速度が低い場合(加速中などの過渡状態を含む)に有効である。なお、上記の所定速度は、ウェブの走行速度とローラの周速とが同じであっても該ウェブとローラとの間にすべりが生じる下限(近傍)の速度として設定することができる。
請求項5記載の発明に係るウェブ裁断装置は、ウェブ原反を巻き出すための巻出部と、前記ウェブ原反を幅方向に分割して複数の前記ウェブに裁断する裁断部と、前記裁断部で裁断されて形成されたウェブのうち少なくとも2本以上のウェブを同軸的に巻き取るための巻取部と、前記ウェブ走行部によって、前記巻出部から前記ウェブ原反を巻き出させると共に前記巻取部に前記ウェブを巻き取らせるように適用された請求項3又は請求項4記載のウェブ搬送装置と、を備え、かつ、前記ウェブ搬送装置を構成する前記ローラは、前記巻取部に巻き取られる少なくとも2本以上のウェブが独立して巻き掛けられる複数の前記凹状の周面が、軸方向に並列して配置されて構成されている。
請求項5記載のウェブ裁断装置では、ウェブ走行部によって、ウェブ原反が巻出部から巻き出されると共に、裁断部によって裁断された複数のウェブのうち少なくとも2本が巻取部に巻き取られる。この少なくとも2本のウェブは、ローラに形成されたそれぞれ凹状の周面に巻き掛けられつつ走行し、それぞれの巻き掛けられた周面における軸線(ウェブ幅)方向中央部に導かれ、それぞれ幅方向の位置が規制される。
このように、請求項5記載のウェブ裁断装置では、周面がクラウン形状とされたローラに頼ることなく、走行するウェブの幅方向の位置規制を行うことができる。また、本ウェブ裁断装置では、ウェブがローラ周面上を滑るため、上記2本以上のウェブに長さの差が生じてもこれらを独立して良好に走行させ、巻取部にて巻き取らせることができる。
以上説明したように本発明に係るウェブ走行位置規制方法、ウェブ搬送装置は、周面がクラウン形状とされたローラに頼ることなく、走行するウェブの幅方向の位置規制を行うことができるという優れた効果を有する。また、本発明に係るウェブ裁断装置は、上記ウェブ搬送装置が適用され、簡単な構造で走行する複数のウェブの幅方向の位置規制を行うことができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る磁気テープ製造装置を構成するセンタリングローラの概略全体構成を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る磁気テープ製造装置を構成するセンタリングローラの一部を拡大して模式的に示す側面図である。 本発明の実施形態に係る磁気テープ製造装置の概略全体構成を模式的に示す側面図である。 本発明の実施形態に係る磁気テープ製造装置を構成するスリッタを模式的に示す平面図である。 本発明の実施形態に係る磁気テープ製造装置を構成するセンタリングローラによるセンタリング効果を比較例と比較しつつ示す線図である。 図5のセンタリング効果を測定するための実験装置の概略構成を模式的に示す側面図である。 (A)は、本発明の実施形態に係る磁気テープ製造装置における磁気テープのテンション変動を示す線図、(B)は、比較例に係る磁気テープ製造装置における磁気テープのテンション変動を示す線図である。 本発明の実施形態に係るセンタリングローラによるセンタリング効果を説明するための図であって、テープ静止状態におけるローラ前後のテンションと該ローラ周速との関係を示す線図である。 本発明の実施形態に係るセンタリングローラによるセンタリング効果を説明するための図であって、テープ静止状態におけるローラに対するテープ浮上量と該ローラ周速との関係を示す線図である。 本発明の実施形態に係るセンタリングローラによるセンタリング効果を説明するための図であって、テープ静止状態におけるローラに対するテープの幅方向への相対変位の標準偏差と該ローラ周速との関係を示す線図である。 図8〜図10の線図を得るための実験装置の模式図である。
本発明の実施の形態に係るウェブ走行位置規制方法、ウェブ搬送装置が適用されたウェブ裁断装置としての磁気テープ製造装置10について、図1〜図7に基づいて説明する。先ず、磁気テープ製造装置10の概略全体構成を説明し、次いで、本発明の要部であるセンタリングローラ38について詳細に説明することとする。
(磁気テープ製造装置)
図3には、磁気テープ製造装置10の一部が模式的な側面図にて示されている。この図に示される如く、磁気テープ製造装置10は、例えばコンピュータバックアップ用のウェブとしての高密度磁気記録テープ11(以下、単に「磁気テープ11」という)を製造する装置であって、本発明におけるウェブ原反としての幅広の磁気テープ原反12を長手方向に沿って裁断することによって複数の幅狭の磁気テープ11を製造するようになっている。
具体的には、磁気テープ原反12は、製品である磁気テープ11よりも広い幅の帯状を成しており、例えば、非磁性の支持体上に強磁性微粒子を含む磁性層を塗布法や真空蒸着法等によって形成し、該磁性層に配向処理、乾燥処理、表面処理等を行うことによって製造されている。この磁気テープ原反12は、巻芯としてのハブ14にロール状に巻き回されてロール状原反としての磁気テープ原反ロール16を成している。磁気テープ原反ロール16は、ハブ14を介して軸線回りに回転自在に支持されて巻出部(巻き戻し部ともいう)15を構成している。これにより、磁気テープ製造装置10では、磁気テープ原反12の磁気テープ原反ロール16からの連続的な巻き戻しが可能とされている。
磁気テープ原反12は、基準ローラでもあるウェブ走行部としてのフィードローラ18に巻き掛けられており、該フィードローラ18を駆動することによって磁気テープ原反ロール16から連続的に巻き戻されて送り出されるようになっている。フィードローラ18の下流側には、磁気テープ原反12を幅方向の複数箇所において長手方向に沿って裁断するための裁断部としてのスリッタ20が配置されている。
図4にも示される如く、スリッタ20は、上下対とされると共に磁気テープ原反12の幅方向に並列された複数対の回転上刃22と回転下刃24とを備えている。各回転上刃22は、モータ26によって回転駆動され、各回転下刃24はモータ28によって回転駆動されるようになっている。
そして、これらスリッタ20を構成する複数対の回転上刃22と回転下刃24との間に送り込まれた磁気テープ原反12が、テープ幅方向に等分されて複数の細幅の磁気テープ11が形成される構成である。この実施形態では、磁気テープ11の幅Wt(図2参照)は、略12.65[mm]とされている。
図3に戻り、スリッタ20による裁断後の磁気テープ11は、パスローラ30に巻き掛けられた後、フィードローラ18と同期して回転する巻取ハブ32に巻き取られて所謂パンケーキ34が形成されるようになっている。パスローラ30及び巻取ハブ32はそれぞれ複数(この実施形態では各2つ)設けられている。各2つのパスローラ30及び巻取ハブ32は、磁気テープ原反12の幅方向に交互に上下にオフセットして配置されており、テープ幅方向に隣り合う磁気テープ11は互いに上下にオフセットして巻取ハブ32に巻き取られるようになっている。換言すれば、磁気テープ製造装置10では、スリッタ20の下流においては、磁気テープ11の走行経路が上側走行経路Wuと下側走行経路Wlとに分岐される構成とされている。
また、磁気テープ原反ロール16とフィードローラ18との間、フィードローラ18とスリッタ20との間、スリッタ20と上下のパスローラ30との間には、磁気テープ原反12又は磁気テープ11が巻き掛けられたガイドローラ36が適宜配置されている。そして、最もパスローラ30側のガイドローラ36と、上下それぞれのパスローラ30との間には、それぞれセンタリングローラ38が配置されている。各センタリングローラ38は、後述する如き巻き掛け面40を有することで、走行する磁気テープ11のテープ幅方向の位置規制を行う構成とされている。
巻取ハブ32に巻き回された磁気テープ11は、パンケーキ34として図示しないサーボライト装置に搬送され、該サーボライト装置におけるサーボ工程にて、巻取ハブ32から巻き戻されつつサーボ信号が書き込まれ、その後、製品リールに巻き回されるようになっている。
(センタリングローラの構成)
本発明におけるローラとしてのセンタリングローラ38は、磁気テープ11のテープ幅方向における走行位置を規制するためのローラであって、これにより磁気テープ11の対応する巻取ハブ32に対するテープ幅方向のセンタリング機能を果たすようになっている。
図1に示される如く、センタリングローラ38は、上側走行経路Wu又は下側走行経路Wlを走行する各磁気テープ11が巻き掛けられる複数(この実施形態では40個)の巻き掛け面40が形成されたローラ部42と、該ローラ部42の軸心部に設けられた支軸部44とを有する。この実施形態では、センタリングローラ38は、ローラ部42(各巻き掛け面40)が支軸部44と同軸的かつ一体に回転するように、一体的に構成(一品物として製造)されている。
そして、磁気テープ製造装置10を構成するセンタリングローラ38の各巻き掛け面40は、それぞれの軸線(テープ幅)方向中央部が両端部に対し回転中心側に凹んだ凹形状(コンケーブ形状)を成している。したがって、センタリングローラ38は、所謂コンケーブローラ(が軸線方向に複数連結されたもの)として把握することができる。この実施形態では、各巻き掛け面40は、センタリングローラ38の軸線との直交方向から見て、変曲点を有しない曲線(この実施形態では円弧)を成している。
より具体的には、図2に示される如く、各巻き掛け面40は、最小半径Rmin(≒40mm)と最大半径Rmaxとの半径差ΔRとすると、ΔR=0.2mmとされている。また、各巻き掛け面40の軸線方向の幅Wrは、磁気テープ11の幅Wtの倍である略25.3mmとされている。上記の通り各巻き掛け面40はセンタリングローラ38の軸線との直交方向から見て円弧を成すので、この円弧の曲率半径rは、上記ΔRと幅Wrとから略400mmであることが解る。
また、図2に示される如く、巻き掛け面40に磁気テープ11がテープ幅方向中心線を一致させるように巻き掛けられた場合、該磁気テープ11の巻き掛け範囲における最小半径Rminと巻き掛け最大半径Rrとの半径差ΔRrは、略0.050mmとされる。この実施形態では、各磁気テープ11はセンタリングローラ38における対応する巻き掛け面40に略90°の範囲で巻き掛けられる(図3参照)ので、磁気テープ11のテープ幅方向中央部と両端部との巻き掛け周長差ΔLrは、略0.078mmとされる。さらに、この周長差ΔLrを磁気テープ11の幅Wtで除して無次元化した周長変化率ΔLrnは、略0.006とされ、この周長変化率ΔLrnによって各巻き掛け面40の深さと磁気テープ11との関係が表される(一般化されている)。
さらに、各巻き掛け面40は、それぞれ走行する磁気テープ11との間にスリップが生じやすくなる(摩擦係数が十分に小さくなる)ように、凹凸が極めて小さく設定されている。具体的には、各巻き掛け面40の表面粗度Ryは0.1μm以下とされている。この実施形態では、巻き掛け面40は、ローラ部42の表面にダイヤモンドライクカーボン(以下、「DLC」という)のコーティングを施すことで、上記の表面粗度が設定されている。この実施形態では、各巻き掛け面40の表面粗度Ryは、0.05μm〜0.1μmとされている。なお、巻き掛け面40に巻き掛けられる磁気テープ11の表面粗度Ryは、0.1μmに対し十分に小とされている。
図1及び図3に示される如く、磁気テープ製造装置10を構成するセンタリングローラ38は、ローラ駆動手段としてのローラ駆動機構46にて支軸部44の軸線廻りに回転駆動されるようになっている。ローラ駆動機構46は、少なくとも可変速のモータを含んで構成されている。
そして、磁気テープ製造装置10では、ローラ駆動機構46は、巻き掛け面40(最小半径Rminの部分)での周速Vrが常に所定速度Vs(この実施形態では、200m/min)以上となるように、コントローラ48によってモータの回転速度が制御されるようになっている。具体的には、ローラ駆動機構46は、フィードローラ18の回転によって走行される磁気テープ11の走行速度Vtが所定速度Vsよりも低い場合(テープ停止の場合を含む)には、周速Vrが所定速度Vsに略一致され、磁気テープ11の走行速度Vtが所定速度Vs以上の場合には、周速Vrが磁気テープ11の走行速度Vtに略一致されるように、コントローラ48によってモータの回転速度が制御されるようになっている。所定速度Vsは、磁気テープ11が停止している場合でも該磁気テープ11と巻き掛け面40との間に空気が引き込まれ(以下、この空気を「同伴エア」ということとする)、該磁気テープ11と巻き掛け面40とが少なくとも幅方向中央部では非接触とされる速度として設定されている(詳細は後述)。なお、コントローラ48は、例えば磁気テープ11を滑りなく送るフィードローラ18の回転速度より走行速度Vtを得るようになっている。
以上により、磁気テープ製造装置10では、磁気テープ11は、その走行速度に依らず、センタリングローラ38の巻き掛け面40に対しほぼ完全に(少なくとも幅方向中央部では非接触状態で)滑りながら走行するようになっている。これにより、磁気テープ製造装置10では、磁気テープ11が巻き掛け面40の軸線(テープ幅)方向中央部に位置規制(センタリング)される構成とされている。このセンタリングのメカニズムは、本実施形態の作用と共に後述する。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成の磁気テープ製造装置10では、磁気テープ原反12から複数の磁気テープ11を製造するに当たっては、フィードローラ18を起動し、巻出部15の磁気テープ原反ロール16から巻き戻した磁気テープ原反12をスリッタ20に導く。スリッタ20では、磁気テープ原反12が幅方向に等分されて磁気テープ11が形成される。複数(80本)の磁気テープ11は、テープ幅方向に交互に上側走行経路Wu、下側走行経路Wlに走行経路を分けられ、それぞれの走行経路を成すガイドローラ36、センタリングローラ38、パスローラ30を通過して巻取ハブ32に巻き取られる。これにより、幅広の磁気テープ原反12から所定幅Wtの複数のパンケーキ34が得られる。
この磁気テープ11の製造の際、各センタリングローラ38は、フィードローラ18による磁気テープ11の走行開始前から周速Vrが所定速度Vsに一致するように、それぞれのローラ駆動機構46によって、回転駆動されている。これにより、巻き掛け面40と、磁気テープ11における巻き掛け面40に巻き掛けられる部分との間には、同伴エアが介在し、磁気テープ11は、走行開始直後から、巻き掛けられている巻き掛け面40に対しほぼ完全に(少なくとも幅方向中央部では非接触状態で)滑り(スリップし)ながら走行することとなる。また、磁気テープ11の走行速度Vtが増大され所定速度Vs以上になると、各センタリングローラ38は、周速Vrが磁気テープ11の走行速度Vtに一致するように、それぞれのローラ駆動機構46によって回転駆動される。これらにより、磁気テープ11と巻き掛け面40との間には常に同伴エアが介在し、またこれら磁気テープ11及び巻き掛け面40の表面祖度が0.1μm以下とされているので、これら表面の凸凹に対する同伴エア層の厚みが相対的に大きくなって磁気テープ11と巻き掛け面40との摩擦が低減されることで、上記の通り磁気テープ11は巻き掛け面40に対しほぼ完全に滑りながら走行する。
これにより、磁気テープ製造装置10では、磁気テープ11が対応する巻き掛け面40の軸線方向中央に位置規制(センタリングされ)、走行に伴う蛇行や揺れが抑制される。この点を、図5に示す実験結果に基づいて補足する。この図5に示す実験結果は、図6に示される実験装置70を用いて得た結果である。実験装置70は、距離L1(=750mm)離れて配置されたガイドローラ36とセンタリングローラ38(又は後述する各変形例ローラ、各比較例ローラ)との間におけるセンタリングローラ38から距離L2(=450mm)の位置に、テープ押し込み部72が設けられて構成されている。テープ押し込み部72は、その位置で走行する磁気テープ11にテープ幅方向の強制変位を与える(所定量だけ押し込む)ようになっている。図5は、テープ押し込み部72による磁気テープ11に付与されるテープ幅方向の強制変位量X0を与えた場合の、センタリングローラ38(又は後述する変形例ローラ、比較例ローラ)上での磁気テープ11の走行位置(テープ幅方向中央に対するテープ幅方向へのオフセット量)X1を測定した結果を示している。なお、第1比較例ローラは、巻き掛け面がクラウン形状を成し一般にセンタリング用途に用いられるクラウンローラであり、巻き掛け面に同伴エアを逃がす溝が形成されていることで、磁気テープ11が滑ることなく巻き掛けられる(最大径部での周速が磁気テープ11の走行速度Vtと一致している)構成である。第2比較例は、巻き掛け面が円筒面とされたフラットローラであり、巻き掛け面に同伴エアを逃がす溝が形成されていることで、磁気テープ11が滑ることなく巻き掛けられるようになっている。
図5から、第2比較例ローラでは、強制変位X0=10mmを与えた場合にオフセット量X1が5mmであり、磁気テープとの摩擦によるセンタリング効果は殆ど見られないことが解る。また、第1比較例においては、強制変位X0=10mmを与えた場合にオフセット量X1が0.5mm、強制変位X0=20mmを与えた場合にオフセット量X1が2mmであり、所定のセンタリング効果が得られることが解る。一方、センタリングローラ38の巻き掛け面40上を磁気テープ11が滑る本実施形態では、比較例ローラは強制変位X0=10mmを与えた場合にオフセット量X1が0mm、強制変位X0=20mmを与えた場合にオフセット量X1が1.5mmであり、小変位、大変位の何れを与えた場合にもセンタリング効果が得られることが確かめられた。また、センタリングローラ38は、小変位、大変位の何れを与えた場合にも第1比較例に係るクラウンローラに対し良好なセンタリング機能を有することが確かめられた。
ここで、センタリングローラ38によるセンタリング作用のメカニズムについて補足する。上記したクラウンローラでは、磁気テープ11のセンタリング作用を示すことが知られている。これは、クラウンローラの表面に磁気テープ11を摩擦でグリップさせつつ一体に回転させると、磁気テープ11が周速の最も速いテープ幅方向中央部に寄ろうとする性質を利用したものである。これに対して、巻き掛け面40において磁気テープ11がスリップする場合は、磁気テープ11が周速の速い部分に寄ろうとする性質は現れず、磁気テープ11がテンションによって最短経路を走行しようとするため、該磁気テープ11は巻き掛け面40における最小径部であるテープ幅方向中央部に位置規制されるものと推定される。
またここで、磁気テープ製造装置10では、各巻き掛け面40において磁気テープ11がスリップするため、並列して搬送される磁気テープ11の長さの差が問題とならない。例えば上記の如く磁気テープ11がグリップするクラウンローラを用いる構成では、並列された複数の磁気テープ11の長さ(走行速度Vt)の差を吸収するために、複数のクラウンローラが支軸部44に対しそれぞれベアリングを介し回転自在に設けられる。すなわち、軸方向に並列された複数のクラウンローラが独立して回転可能にベアリングを介して設けられる複雑な構造が要求される。
これに対して磁気テープ製造装置10では、上記の通り各巻き掛け面40において磁気テープ11がスリップするため、各巻き掛け面40が一体に回転する単純な構成(この実施形態では、ローラ部42及び支軸部44が一体に形成された一品物)で磁気テープ11のセンタリング機能を果たしつつ、長さの異なる磁気テープ11を独立した走行速度Vtで走行させる(搬送する)ことができる。
さらにここで、磁気テープ製造装置10では、ローラ部42と支軸部44との間にベアリングが介在されないので、巻き掛け面40の精度が高い(偏心量が小さい)。このため、磁気テープ製造装置10では、上記したベアリングを用いた比較例に対し、センタリングローラ38の回転振れ、該回転振れに起因する磁気テープ11のテンション変動が著しく抑制される。具体的には、図7(A)は、図3に示されるテンション変動測定部50において、センタリングローラ38とパスローラ30との間で磁気テープ11の長手位置とテンションとの関係(テンション変動)を測定したもので、図7(B)に示される比較例のテンション変動と比較して、テンション変動が著しく抑制されていることが解る。なお、磁気テープ11の長手位置は、走行速度Vtを一定とすれば、時間と読み替えることも可能である。
このように、磁気テープ製造装置10では、各巻き掛け面40において磁気テープ11がスリップする単純な構造を採用するため、該巻き掛け面40の回転中心に対する精度が高く、容易に高い振れ精度を実現することができる。これにより、磁気テープ製造装置10では、磁気テープ11のテンション変動、これに起因するテープ品質への悪影響を効果的に抑制することができる。
また、磁気テープ製造装置10では、磁気テープ11の走行速度Vtが所定速度Vsを下回る場合に、巻き掛け面40の周速Vrが所定速度Vsと略一致されるように、コントローラ48がセンタリングローラ38を回転駆動する。このため、磁気テープ製造装置10の運転開始から停止まで、ほぼ常に磁気テープ11を各センタリングローラ38の巻き掛け面40に対しほぼ完全に滑らせる状態を維持し、センタリングする機能を果たすことができる。この点について、図8〜図11を参照しつつ説明する。
図8〜図10は、図11に示す実験装置80による実験結果を示すものである。図11の実験装置80は、一端を固定した磁気テープ11の中間部をセンタリングローラ38の巻き掛け面40(ΔR=0.2mm)に巻き掛けると共に該磁気テープ11の他端に所定のテンションT0(≒0.98N)を付与した磁気テープ11の静止状態で、センタリングローラ38を回転させて、テンション検出器82、84にてセンタリングローラ38の前後での磁気テープ11のテンションを、浮上量検出器(距離センサ)86にて巻き掛け面40に対する磁気テープ11の浮上量を、蛇行量測定器88にて磁気テープ11の巻き掛け面40に対する蛇行量を測定するものである。図8は、巻き掛け面40の周速Vrと磁気テープ11のテンション(上記所定のテンションで無次元化したもの)との関係を示し、図9は、巻き掛け面40の周速Vrと該巻き掛け面40に対する磁気テープ11の浮上量の関係を示し、図10は、巻き掛け面40の周速Vrと該巻き掛け面40に対する磁気テープ11のテープ幅方向の相対変位の標準偏差(各周速での蛇行量を平均した平均蛇行量に対する偏差)との関係を示している。
図8から、センタリングローラ38の前側でのテンションT1は、周速Vrが増すほど低減され、周速Vrが200m/min(≒Vs)以上の場合に、センタリングローラ38の後側でのテンションT2との差が略一定となることが解る。すなわち、周速Vrが200m/minの場合には、磁気テープ11と巻き掛け面40との摩擦(引き摺りトルク)がテンションT1に与える影響が少なくなっていること、すなわち磁気テープ11が巻き掛け面40に対しほぼ完全に滑っていることが解る。なお、テンションT1、T2の僅かな差は、磁気テープ11が幅方向端部において巻き掛け面40と接触することによる摩擦の影響と考えられる。また、図9から磁気テープ11の巻き掛け面40に対する浮上量すなわち同伴エア層の厚みは、周速Vrが増すほど増し、特に周速Vrが200m/min(≒Vs)以上の場合に、10μmを超えることが解る。この状態で磁気テープ11は、少なくとも幅方向中央部において巻き掛け面40に対し完全に(非接触で)滑っているものと推定される。さらに、図10から、周速Vrが200m/min(≒Vs)以上の場合に、磁気テープ11の巻き掛け面40に対する蛇行量が小さく抑えられることが解る。
このように、図8に示す如くセンタリングローラ38の前側でのテンションT1が所定値に収束する(巻き掛け面40による引き摺りトルクの影響を生じさせない)周速Vrを所定速度Vsとして設定することで、上記の通り磁気テープ11の走行速度Vtに依らず、磁気テープ11を巻き掛け面40に対しほぼ完全に滑らせる状態とすることができ、磁気テープ製造装置10の起動から定常運転状態に至るまでの間でも、磁気テープ11を良好にセンタリングする機能を果たすことができる。換言すれば、図8の如きデータを取ることで、巻き掛け面40、磁気テープ11の寸法形状、表面祖度、材質等に応じて適切な所定速度Vsを設定することができる。また、このことが、図9及び図10のデータによって裏付けられているものと捉えることができる。
なお、磁気テープ11と巻き掛け面40との間に引き込まれる同伴エアは、巻き掛け面40の周速Vrに比例して増すと共に、磁気テープ11の走行速度Vtに比例して増すので、全体としては、これら周速Vrと磁気テープ11の走行速度Vtとの和に比例して増すこととなる。このため、磁気テープ11の走行速度Vtが一定速度(この実施形態では上記所定速度Vs)に至った後は、周速Vrを磁気テープ11の走行速度Vtと同じしておけば、これらの間に速度差を設定しなくても、十分な同伴エアが磁気テープ11と巻き掛け面40との間に引き込まれ、該磁気テープ11を巻き掛け面40に対しほぼ完全に(非接触で)滑らせる状態を維持することができる。
以上まとめると、センタリングローラ38を用いた磁気テープ11の位置規制方法、及びこれを適用した磁気テープ製造装置10では、クラウンローラと比較しても良好な磁気テープ11のセンタリング効果を得ることができる。また、センタリングローラ38を用いた磁気テープ11の位置規制方法、及びこれを適用したテープ搬送装置では、支軸部44と各巻き掛け面40との間にそれぞれベアリングを設けることのない単純な構成で各磁気テープ11の長さを吸収することができ、長さの異なる複数の磁気テープ11を並列して走行させる磁気テープ製造装置10に好適に適用される。さらに、センタリングローラ38を用いた磁気テープ11の位置規制方法、これを適用したテープ搬送装置、及びこれらを適用した磁気テープ製造装置10では、上記の通りセンタリングローラ38を単純な構成とすることで、容易に高い精度が得られ、回転振れが効果的に抑制される。
なお、上記した実施形態では、凹状面である巻き掛け面40の深さ(コンケーブ量)に相当する半径差ΔRが0.2mmである例を示したが、本発明はこれに限定されず、少なくともΔRが、0.2mm、0.5mm、1.0mm、2.0mmの各構成(変形例)において、図5に示される如く、上記実施形態と同等以上のセンタリング効果が得られることが確かめられている。各変形例における巻き掛け面40の円弧の曲率半径r、半径差ΔRr、周長差ΔLr、周長変化率ΔLrnを表1に示す。
Figure 2010222100
各変形例におけるセンタリング効果は、図5に示される如く上記実施形態と同等以上とされている。したがって、本発明におけるセンタリングローラ38の巻き掛け面40は、所定幅Wt磁気テープ11が巻き掛けられる部分の周長差ΔLrが0.078mm以上である場合、より一般化して、磁気テープ11のテープ幅方向における周長変化率ΔLrnが0.006以上である場合に、センタリング効果が得られることが確かめられている。なお、半径差ΔRすなわち周長差ΔLr、周長変化率ΔLrnが大きくなると、走行する磁気テープ11にしわが生じやすくなることが確認されており、図5に示すΔR=0.5以上にしてもセンタリング効果に差異が生じない(第1〜第3変形例のセンタリング効果が同等である)との結果を考慮すると、ΔR≦1.0とすることが望ましい。換言すれば、0.2≦ΔR≦1.0とすることが望ましく、0.2≦ΔR≦0.5とすることが一層望ましい。
また、上記した実施形態では、センタリングローラ38を用いた磁気テープ11の位置規制方法、及びこれを適用したテープ搬送装置が磁気テープ製造装置10に適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、各種のウェブ搬送装置に適用することができる。したがって、例えば1本の磁気テープ11をテープカセット等の製品リールに巻き取る巻取装置に本発明を適用しても良く、また例えば、磁気テープ以外のウェブの搬送装置に本発明を適用しても良い。
さらに、上記した実施形態では、磁気テープ11の走行速度Vtが所定速度Vsを下回る場合に周速Vrが所定速度Vsに一致するように、かつ磁気テープ11の走行速度Vtが所定速度Vs以上の場合に周速Vrが磁気テープ11の走行速度Vtに一致するように制御する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、磁気テープ11の走行速度Vtが所定速度Vsを常に下回る装置に適用する場合には、センタリングローラ38は、周速Vrが所定速度Vsと略一致する一定速度で回転されれば良い。
またさらに、上記した実施形態では、巻き掛け面40の表面粗度Ryが0.1μm以下である例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、巻き掛け面40の周速Vrや表面粗度Ryは、走行されるウェブに応じて適宜設定されれば良い。また、本発明は、巻き掛け面40がDLCコーティングによって平滑(低摩擦化)化される構成には限られず、各種の表面処理や機械加工によって巻き掛け面40を平滑化することができる。
10 磁気テープ製造装置(ウェブ搬送装置、ウェブ裁断装置)
11 磁気テープ(ウェブ)
12 磁気テープ原反(ウェブ原反)
15 巻出部
18 フィードローラ(ウェブ走行部)
20 スリッタ(裁断部)
38 センタリングローラ(ローラ)
40 巻き掛け面(凹状の周面)
46 ローラ駆動機構(ローラ駆動手段)

Claims (5)

  1. ローラにおける軸線方向中央が軸線方向端部に対し小径である凹状を成す周面にウェブを巻き掛け、前記ウェブを前記ローラに対し滑らせながら走行させることで、前記ウェブの幅方向における走行位置を規制するウェブ走行位置規制方法。
  2. 前記ローラの周面の周速が前記ウェブの走行速度よりも速くなるように該ローラを回転駆動することで、前記ウェブを前記ローラに対し滑らせながら走行させる請求項1記載のウェブ走行位置規制方法。
  3. ウェブを長手方向に走行させるウェブ走行部と、
    前記ウェブ走行部による前記ウェブの走行経路に設けられ、軸線方向中央が軸線方向端部に対し小径である凹状の周面を有し、該周面に前記ウェブが巻き掛けられたローラと、
    前記ローラに対する前記ウェブの滑りを生じる速度で該ローラを回転駆動するローラ駆動手段と、
    を備えたウェブ搬送装置。
  4. 前記ローラ駆動手段は、少なくとも前記ウェブの走行速度が所定速度未満の場合に前記ローラの周面の周速が前記ウェブの走行速度に対し速くなるように、該ローラを回転駆動するように構成されている請求項3記載のウェブ搬送装置。
  5. ウェブ原反を巻き出すための巻出部と、
    前記ウェブ原反を幅方向に分割して複数の前記ウェブに裁断する裁断部と、
    前記裁断部で裁断されて形成されたウェブのうち少なくとも2本以上のウェブを同軸的に巻き取るための巻取部と、
    前記ウェブ走行部によって、前記巻出部から前記ウェブ原反を巻き出させると共に前記巻取部に前記ウェブを巻き取らせるように適用された請求項3又は請求項4記載のウェブ搬送装置と、
    を備え、かつ、前記ウェブ搬送装置を構成する前記ローラは、前記巻取部に巻き取られる少なくとも2本以上のウェブが独立して巻き掛けられる複数の前記凹状の周面が、軸方向に並列して配置されて構成されているウェブ裁断装置。
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