JP2003238771A - 注型用樹脂組成物 - Google Patents

注型用樹脂組成物

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JP2003238771A
JP2003238771A JP2002045152A JP2002045152A JP2003238771A JP 2003238771 A JP2003238771 A JP 2003238771A JP 2002045152 A JP2002045152 A JP 2002045152A JP 2002045152 A JP2002045152 A JP 2002045152A JP 2003238771 A JP2003238771 A JP 2003238771A
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layered clay
clay compound
epoxy resin
resin composition
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JP2002045152A
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English (en)
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Takahiro Imai
隆浩 今井
Toshio Shimizu
敏夫 清水
Hisashi Hirai
久之 平井
Susumu Kojima
晋 小嶋
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Toshiba Corp
Toshiba Industrial Technology Corp
Shibafu Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Industrial Technology Corp
Shibafu Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐SF分解ガス性に優れ、且つ機械的強度が
高く、しかも誘電率が低い注型樹脂組成物を得ることに
ある。 【解決手段】1分子当たり2個以上のエポキシ基を有す
るエポキシ化合物と、エポキシ樹脂用硬化剤と、樹脂の
絶縁性を保持するシリカ充填剤と、耐六弗化硫黄分解ガ
ス性及びガスバリア性を有する層状粘土化合物とを成分
として構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器や電気部
品の絶縁材料或いは構造材料として好適な注型用樹脂組
成物において、特にガス絶縁開閉装置、管路気中送電装
置、或いはその他の電気機器の絶縁支持又は電気部材間
の絶縁スペーサ等の絶縁部材に最適な注型用樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】変電所等で用いられる高電圧回路の開閉
装置及び送電装置として、ガス絶縁開閉装置や管路気中
送電装置がよく用いられている。これらのガス絶縁開閉
装置及び管路気中送電装置では、その接地金属容器内に
高電圧導体を絶縁支持するためにエポキシ樹脂からなる
注型品が用いられている。この注型品の代表的なものと
して、絶縁スペーサが挙げられる。
【0003】この絶縁スペーサとしては、例えば特公昭
54−44106号公報及び特開昭55−155512
号公報に掲載されているように、エポキシ樹脂等の合成
樹脂からなる絶縁スペーサ本体によって高電圧導体が支
持されており、この絶縁スペーサのフランジ部には接地
金属容器に絶縁スペーサを固定するための金属フランジ
部が形成されている。
【0004】さらに、金属容器内に封入される六弗化硫
黄ガスは、電界が不平等であるとその絶縁性能が低下す
る傾向にあるため、その対策として高電圧導体の回りに
接地シールドを一体に埋め込み、金属フランジ部によっ
てその電位を確保している。
【0005】従来のかかる絶縁スペーサの断面構造を図
4により説明する。図4に示すように、高電圧導体21
a、21bは、絶縁スペーサ24によって金属容器23
に絶縁支持されている。この絶縁スペーサ24には、隣
接する高電圧導体21a、21bを接合するための通電
部材24aが一体に注型されている。
【0006】一方、金属容器23には隣接する容器相互
を連結するための連結フランジ25が設けられている。
また、絶縁スペーサ24の外縁部には金属フランジ26
が一体に注型されており、この金属フランジ26を金属
容器23に形成された連結フランジ25に挟持させ、こ
れらをボルト27により締結することで絶縁スペーサ2
4が金属容器23に取付け固定される。
【0007】また、絶縁スペーサ24には導電性リング
28が一体に注型され、この導電性リング28は常時接
地され、金属容器23と絶縁スペーサ24との結合部の
電界を緩和し、絶縁性能の向上を図っている。
【0008】このように構成された絶縁スペーサ24が
Oリング29を介して金属容器23の連結フランジ部2
5に取付けられ固定されている。
【0009】ところで、絶縁スペーサ24の絶縁部の注
型材料としては、化学的安定性、機械的強度等から、一
般的には酸無水物を硬化剤として用いたエポキシ樹脂が
ベース材料として使用されている。また、この絶縁スペ
ーサ用の樹脂には、材料コストを下げる、弾性率を上げ
製品の剛性を増す、機械的強度を改善する、線膨張係数
を下げ成形性を改善する等の目的で、無機質充填剤が添
加されている。
【0010】ガス絶縁開閉装置内の遮断器や断路器を操
作すると六弗化硫黄(SF)ガス中でアークが飛び、
(1)式に示すようにSFガスが分解してSFやS
OF 等の分解ガスが発生する。また、これらの分解ガ
スは装置内の微量水分と反応して、最終的には(2)、
(3)式に示すように弗化水素(HF)ガスに変換する。
【0011】 SF → SF、SOF……(1) SF + HO → SOF + 2HF……(2) SOF + HO → SO + 2HF……(3) この弗化水素ガスは二酸化珪素(SiO)を分解する
性質を有する。無機質充填剤としてシリカを注型樹脂中
に充填した場合、弗化水素ガスは(4)式及び(5)式
に示すように注型樹脂中のシリカと反応して潮解性のH
SiFを形成し、注型樹脂の絶縁特性を大きく低下
させる。
【0012】 SiO + 4HF → SiF + 2HO……(4) SiF + 2HF → HSiF……(5) 従って、ガス絶縁開閉装置内で用いられる絶縁スペーサ
等の注型品にシリカ充填剤を充填することは機器の信頼
性上問題があるため、弗化水素ガスに侵されないアルミ
ナが、無機質充填剤として使用されることが多い。
【0013】また、絶縁スペーサ24の絶縁部の注型材
料は、有機化合物であるエポキシ樹脂と無機質充填剤を
組み合わせることで、その使用目的に必要な特性を引き
出した有機/無機複合材料の一種となる。
【0014】近年、この有機/無機複合材料分野の開発
において、層状粘土化合物の層間に存在する金属陽イオ
ンを有機化合物で置換した層状粘土化合物をポリアミド
等の熱可塑性樹脂に分散させることで、その機械的強
度、耐熱性、ガスバリア性等の諸性能を向上させた例
が、特開平11−181309号公報、特開平11−3
15204号公報、特開平11−310702号公報、
特開平11−92677号公報、特開平11−9259
4号公報、特開平10−324810号公報、特開平1
0−158431号公報、特開平9−111116号公
報等に記載されている。
【0015】層状粘土化合物を用いた有機/無機複合材
料では、層状粘土化合物の凝集を抑制し、樹脂中に均一
に分散させる技術が不可欠である。このため、層状粘土
化合物を分散したスラリー溶液を調製し、このスラリー
溶液とポリアミドとを混合したり、または2軸型の押し
出し混合機を使用して、層状粘土化合物をポリアミド中
に溶融混合する等の手法を用いることで、層状粘土化合
物を樹脂中に均一に分散している。
【0016】これらの手法は、一般的に熱を加えて溶融
する等の方法でポリマー成分に直接、層状粘土化合物を
練り込むことが可能なポリアミド等の熱可塑性樹脂には
有効であるが、熱を加えて溶融することが不可能なエポ
キシ樹脂等の熱硬化性樹脂には不適である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】一方、アルミナは誘電
率が高く、粒子界面に電界集中が起こり易いため、アル
ミナを充填したエポキシ樹脂絶縁物は、シリカを充填し
たエポキシ樹脂絶縁物よりも絶縁特性の面では劣ってい
る。従って、ガス絶縁機器等にアルミナを充填したエポ
キシ樹脂絶縁物を使用すると、シリカを充填したエポキ
シ樹脂絶縁物を使用した場合よりも、絶縁ガス部分の分
担電圧が上昇し、絶縁設計上不利となる。
【0018】また、アルミナはエポキシ樹脂との粒子境
界の接着性が悪いため、アルミナを充填したエポキシ樹
脂絶縁物は、機械的強度が低く、耐クラック性が低くな
る傾向にある。このため、絶縁スペーサ等の大型高電圧
部品の構造材料として必要な機械的強度が得られない等
の問題があり、樹脂組成の面で改良の余地がある。
【0019】さらに、層状粘土化合物は、耐六弗化硫黄
分解ガス性及びガスバリア性を有しており、エポキシ樹
脂絶縁物の充填剤としては適当であるが、その層状粘土
化合物の凝集体を完全な分散状態として充填すること
は、熱硬化性樹脂の一種であるエポキシ樹脂では難しい
等の問題があった。このため、層状粘土化合物は、エポ
キシ樹脂に充填することで、耐六弗化硫黄分解ガス性及
びガスバリア性を発生させることが可能な充填剤である
にもかかわらず、耐六弗化硫黄分解ガス性及びガスバリ
ア性を付与するためにエポキシ樹脂絶縁物に充填される
ことはなかった。
【0020】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、その目的は耐SF分解ガス性に
優れ、且つ機械的強度が高く、しかも誘電率が低い注型
樹脂組成物を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明による注型用樹脂組成物は、(a)1分子当
たり2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物、
(b)エポキシ樹脂用硬化剤、(c)樹脂の絶縁性を保
持するシリカ充填剤、(d)耐六弗化硫黄分解ガス性及
びガスバリア性を有する層状粘土化合物を成分として構
成する。
【0022】ここで、上記層状粘土化合物は、エポキシ
化合物100重量部当たり30重量部以下とするもので
ある。
【0023】本発明の注型樹脂組成物としては、具体的
に以下に示すような各種成分を使用することが可能であ
る。
【0024】まず、本発明の六弗化硫黄ガス絶縁用注型
絶縁物に使用されるエポキシ化合物とは、炭素原子2個
と酸素原子1個からなる三員環を1分子中に2個以上持
った硬化し得る化合物であれば、適宜使用可能であり、
その種類は限定されるものではない。例えば、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、脂環式エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジ
ルイソシアネートやヒダントイン型エポキシ樹脂のよう
な複素環式樹脂などが挙げられ、これらの化合物は単独
又は2成分以上の混合物として使用される。
【0025】次にエポキシ樹脂用硬化剤としては、エポ
キシ樹脂と化学反応してエポキシ樹脂を硬化させるもの
である。例えば、アミン類、酸無水物、ポリアミド、イ
ミダゾール、フェノール類を単独もしくは2種類以上の
混合物の形で使用することができる。特にポットライフ
が長く、硬化時の発熱が小さい無水フタル酸、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、4−メチルテトラヒド
ロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック
酸、無水トリメリット酸、無水メチルハイミック酸等の
酸無水物類が望ましい。また、エポキシ樹脂用硬化剤と
併用して、適する硬化促進剤を使用することが可能であ
る。エポキシ樹脂用硬化剤として酸無水物が使用される
場合には、硬化促進剤として三級アミン又はその塩、四
級アンモニウム化合物、イミダゾール、アルカリ金属ア
ルコキシドが適している。
【0026】さらに、樹脂の絶縁性を保持する低誘電率
のシリカ充填剤としては、絶縁材料の機械的強度の点か
ら、結晶シリカ、溶融シリカ、石英が優れている。ま
た、シリカ充填剤の代替充填剤として、弗化アルミニウ
ム、弗化マグネシウム、弗化カルシウム等を使用するこ
ともできる。
【0027】これらの無機質充填剤は単独、あるいは2
成分以上の混合物として使用される。更に、これらの無
機質充填剤は、γ―グリシドドキシ―プロピルトリメト
キシシラン或いはγ―アミノプロピル―トリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシ
プロピル−トリメトキシシラン等のシランカップリング
剤で、その表面を改質処理して使用することができる。
【0028】耐六弗化硫黄分解ガス性及びガスバリア性
を有する層状粘土化合物としては、スメクタイト群、マ
イカ群、バーミキュライト群、雲母群からなる鉱物群の
中から選択された少なくとも一成分であればよい。
【0029】スメクタイト群に属する層状粘土化合物と
しては、モンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイ
ト、ソーコナイト、バイデライト、ステブンサイト、ノ
ントロナイト等が挙げられ、マイカ群に属する層状粘土
化合物としては、クロライト、フロゴパイト、レピドラ
イト、マスコバイト、バイオタイト、パラゴナイト、マ
ーガライト、テニオライト、テトラシリシックマイカ等
が挙げられる。また、バーミキュライト群に属する層状
粘土化合物としては、トリオクタヘドラルバーミキュラ
イト、ジオクタヘドラルバーミキュライトが挙げられ、
雲母群に属する層状粘土化合物としては、白雲母、黒雲
母、パラゴナイト、レビトライト、マーガライト、クリ
ントナイト、アナンダイト等が挙げられるが、エポキシ
樹脂への分散性の点から、スメクタイト群に属する層状
粘土化合物が望ましい。これらの層状粘土化合物は単独
或いは2成分以上の混合物として使用することができ
る。
【0030】これらの層状粘土化合物は、シリケート層
が積層した構造を有しており、イオン交換により、その
層間にイオン、分子、クラスター等の種々の物質を保持
することできるため、シリケート層の層間に種々の有機
化合物を挿入することができる。
【0031】層状粘土化合物の層間に挿入する有機化合
物としては、エポキシ樹脂に対する親和性を層状粘土化
合物に付与できる有機化合物であれば適宜使用可能であ
り、その種類は限定されるものではないが、イオン交換
処理により層間挿入される度合を考慮すると四級アンモ
ニウムイオンが望ましい。
【0032】四級アンモニウムイオンとしては、テトラ
ブチルアンモニウムイオン、テトラヘキシルアンモニウ
ムイオン、ジヘキシルジメチルアンモニウムイオン、ジ
オクチルジメチルアンモニウムイオン、ヘキサトリメチ
ルアンモニウムイオン、オクタトリメチルアンモニウム
イオン、ドデシルトリメチルアンモニウムイオン、ヘキ
サデシルトリメチルアンモニウムイオン、ステアリルト
リメチルアンモニウムイオン、ドコセニルトリメチルア
ンモニウムイオン、セチルトリメチルアンモニウムイオ
ン、セチルトリエチルアンモニウムイオン、ヘキサデシ
ルアンモニウムイオン、テトラデシルジメチルベンジル
アンモニウムイオン、ステアリルジメチルベンジルアン
モニウムイオン、ジオレイルジメチルアンモニウムイオ
ン、N−メチルジエタノールラウリルアンモニウムイオ
ン、ジプロパノールモノメチルラウリルアンモニウムイ
オン、ジメチルモノエタノールラウリルアンモニウムイ
オン、ポリオキシエチレンドデシルモノメチルアンモニ
ウムイオン、ジメチルヘキサデシルオクタデシルアンモ
ニウムイオン、トリオクチルメチルアンモニウムイオ
ン、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラプロピル
アンモニウムイオン等が挙げられるが、特にジメチルヘ
キサデシルオクタデシルアンモニウムイオン、トリオク
チルメチルアンモニウムイオンが望ましい。
【0033】これらの四級アンモニウムイオンは、単
独、あるいは2成分以上の混合物として使用することが
できる。また、層状粘土化合物の層簡に存在する四級ア
ンモニウムイオンが、ある特定の化学結合群、あるいは
官能基群の中から選ばれた少なくとも一成分を有してい
れば、さらに望ましい。
【0034】化学結合としては、飽和炭素結合、不飽和
炭素結合、エーテル結合、スルフィド結合、エステル結
合、アミド結合等が挙げられ、官能基としては、アルキ
ル基、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、アルデ
ヒド基、エポキシ基、アミノ基、ニトリル基、チオール
基、スルホン酸基、ハロゲン基等が挙げられる。
【0035】層状粘土化合物の凝集状態の再形成される
のを抑制する分散助剤としては、ケトン類、アルコール
類、極性溶媒、界面活性剤、両親媒性化合物、シランカ
ップリング剤等が挙げられる。
【0036】具体的には、ケトン類としてはアセトン、
メチルエチルケトン等が、アルコール類としてはメタノ
ール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール等が、極性溶媒としてはジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリド
ン、アセトニトリル等が、界面活性剤及び両親媒性化合
物としてはドデシル硫酸ナトリウム、n−ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム、ビス(2−エチルヘキシ
ル)スルホこはく酸ナトリウム(AerosolO
T)、オレイン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロー
ス(CMC)、ポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン
酸ナトリウム、セチルトリメチルアンモニウムブロミド
(CTAB)、シランカップリング剤としてはγ−グリ
シドオキシ−プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ
プロピル−トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−グリシジルオキシプロピル−トリメトキシシラ
ン等が挙げられる。
【0037】これらの分散助剤は、単独あるいは2成分
以上の混合物として使用することができる。
【0038】以上のような組成を有する本発明の注型樹
脂組成物を使用すれば、例えば絶縁スペーサのような注
型絶縁物の製造法で、従来の注型樹脂として用いられて
いるアルミナ充填エポキシ樹脂に比べて、機械的強度は
同等またはそれ以上で、且つ、六弗化硫黄分解ガスに対
する耐性を有し、しかも低誘電率である六弗化硫黄ガス
絶縁用注型絶縁物を得ることができる。
【0039】すなわち、前記エポキシ化合物、前記層状
粘土化合物、前記無機質充填剤を、万能混合攪拌機を使
用して通常の方法で十分に真空混合した後、前記エポキ
シ樹脂用硬化剤とを混合し、金型に注入するような通常
の注型絶縁物用樹脂を使用した場合と同様の製造方法に
より、容易に製造可能である。
【0040】また、耐六弗化硫黄分解性を有し、優れた
ガスバリア性を有する層状粘土化合物が樹脂中に存在す
ることで、層状粘土化合物以外の無機質充填剤を六弗化
硫黄分解ガスから保護することが可能なため、層状粘土
化合物以外の無機質充填剤は、耐六弗化硫黄分解ガス性
が良好である必要はなく、シリカ充填剤のように低誘電
率ではあるが、六弗化硫黄分解ガスに対する耐性は低い
充填剤であっても任意に選択することができる。
【0041】従って、本発明の注型用樹脂組成物を用い
たガス絶縁機器の絶縁設計は容易になり、機器の小型化
と信頼性の向上を図ることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0043】まず、本発明の注型用樹脂組成物を使用し
てなる六弗化硫黄ガス絶縁用注型絶縁物の実施例と従来
技術による比較例について述べ、次にこれらの実施例及
び比較例の注型絶縁物の対称評価による本発明の作用効
果についてさらに詳しく説明する。
【0044】具体的には、実施例及び比較例により、表
面絶縁抵抗測定用、破壊強さ測定用、誘電率測定用試験
片を作製し、これらの測定から得た物性値からその評価
を行った。
【0045】実施例1 エポキシ化合物としてビスフェノールA型エポキシ樹脂
(ジャパンエポキシレジン社製、商品名:エピコート8
28)100重量部を60℃に予熱した後、水酸基を有
する四級アンモニウムイオンが層間に挿入されている層
状粘土化合物(コープケミカル社製、商品名:SEN)
を10重量部添加し、万能混合攪拌機(ダルトン製社、
商品名:5DMV−r型)を用いて10分間混合する。
【0046】その後、無機質充填剤として粒子状シリカ
(龍森社製、商品名:クリスタライトA1、平均粒径1
2μmの結晶性石英)を240重量部添加し、60℃で
3時間の真空混合を行った。
【0047】混合終了後、エポキシ樹脂用酸無水物硬化
剤(MCD、日本火薬社製、商品名:カヤハード(MC
D))80重量部及びアミン系硬化促進剤(バンティコ
社製、商品名:DY061)を0.3重量部添加し、さ
らに60℃で30分間の真空混合を行った。この混合物
を予め100℃に加熱した金型に流し込み、真空状態で
脱泡した後、一次硬化100℃で3時間、二次硬化15
0℃で15時間の条件で硬化させ各試験片を作製した。
【0048】実施例2 エポキシ化合物としてビスフェノールA型エポキシ樹脂
(ジャパンエポキシレジン社製、商品名:エピコート8
28)100重量部を60℃に予熱した後、水酸基を有
する四級アンモニウムイオンが層間に挿入されている層
状粘土化合物(コープケミカル社製、商品名:SEN)
を10重量部添加し、万能混合攪拌機(ダルトン製社、
商品名:5DMV−r型)を用いて10分間混合する。
【0049】その後、無機質充填剤として粒子状シリカ
(龍森社製、商品名:クリスタライトA1、平均粒径1
2μmの結晶性石英)240重量部、界面活性剤として
ビス(2−エチルヘキシル)スルホこはく酸ナトリウム
(和光純薬工業社製、商品名:Aerosol OT)
1重量部、シランカップリング剤としてγ―グリシドド
キシ―プロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社
製、商品名:A187)1重量部を添加し、60℃で3
時間の真空混合を行った。
【0050】混合終了後、エポキシ樹脂用酸無水物硬化
剤(MCD、日本火薬製製、商品名:カヤハード(MC
D))80重量部及びアミン系硬化促進剤(バンティコ
社製、商品名:DY061)を0.3重量部添加し、更
に60℃で30分間の真空混合を行った。この混合物を
予め100℃に加熱した金型に流し込み、真空状態で脱
泡した後、一次硬化100℃で3時間、二次硬化150
℃で15時間の条件で硬化させ各試験片を作製した。
【0051】実施例3 エポキシ化合物としてビスフェノールA型エポキシ樹脂
(ジャパンエポキシレジン社製、商品名:エピコート8
28)100重量部を60℃に予熱した後、水酸基を有
する四級アンモニウムイオンが層間に挿入されている層
状粘土化合物(コープケミカル社製、商品名:SEN)
を10重量部添加し、万能混合攪拌機(ダルトン製社、
商品名:5DMV−r型)を用いて10分間混合する。
【0052】その後、無機質充填剤として粒子状シリカ
(龍森社製、商品名:クリスタライトA1、平均粒径1
2μmの結晶性石英)を240重量部添加し、60℃で
3時間の真空混合を行った。
【0053】混合終了後、この混合物を、混合物と同量
のアセトンで希釈し、この混合物のアセトン希釈溶液の
遠心分離処理を行い、遠心分離処理後のアセトン希釈溶
液の上澄み液を取り出し、加熱或いは真空操作により、
アセトンを除去した。
【0054】その後、エポキシ樹脂用酸無水物硬化剤
(MCD、日本火薬社製、商品名:カヤハード(MC
D))80重量部及びアミン系硬化促進剤(バンティコ
社製、商品名:DY061)を0.3重量部添加し、さ
らに60℃で30分間の真空混合を行った。この混合物
を予め100℃に加熱した金型に流し込み、真空状態で
脱泡した後、一次硬化100℃で3時間、二次硬化15
0℃で15時間の条件で硬化させ各試験片を作製した。
【0055】比較例1 実施例1に記載の層状粘土化合物の添加を行わずに試験
片の作製を行った。具体的には、エポキシ化合物として
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレ
ジン社製、商品名:エピコート828)100重量部を
60℃に予熱した後、無機質充填剤として粒子状シリカ
(龍森社製、商品名:クリスタライトA1、平均粒径1
2μmの結晶性石英)を240重量部添加し、万能混合
攪拌機(ダルトン製社、商品名:5DMV−r型)を用
いて60℃で3時間の真空混合を行った。
【0056】混合終了後、エポキシ樹脂用酸無水物硬化
剤(MCD、日本火薬社製、商品名:カヤハード(MC
D))80重量部及びアミン系硬化促進剤(バンティコ
社製、商品名:DY061)を0.3重量部添加し、更
に60℃で30分間の真空混合を行った。この混合物を
予め100℃に加熱した金型に流し込み、真空状態で脱
泡した後、一次硬化100℃で3時間、二次硬化150
℃で15時間の条件で硬化させ各試験片を作製した。
【0057】比較例2 実施例1に記載のシリカ充填剤をアルミナ充填剤に変更
し、同様の工程により試験片を作製した。具体的には、
エポキシ化合物としてビスフェノールA型エポキシ樹脂
(ジャパンエポキシレジン社製、商品名:エピコート8
28)100重量部を60℃に予熱した後、水酸基を有
する四級アンモニウムイオンが層間に挿入されている層
状粘土化合物(コープケミカル社製、商品名:SEN)
を10重量部添加し、万能混合攪拌機(ダルトン製社、
商品名:5DMV−r型)を用いて10分間混合する。
【0058】その後、無機質充填剤として粒子状アルミ
ナ(太平洋ランダム社製、商品名:LA1200、平均
粒径12μmの電融アルミナ)を240重量部添加し、
60℃で3時間の真空混合を行った。
【0059】混合終了後、エポキシ樹脂用酸無水物硬化
剤(MCD、日本火薬社製、商品名:カヤハード(MC
D))80重量部及びアミン系硬化促進剤(バンティコ
社製、商品名:DY061)を0.3重量部添加し、さ
らに60℃で30分間の真空混合を行った。この混合物
を予め100℃に加熱した金型に流し込み、真空状態で
脱泡した後、一次硬化100℃で3時間、二次硬化15
0℃で15時間の条件で硬化させ各試験片を作製した。
【0060】比較例3 実施例1に記載した層状粘土化合物(SEN)を、層状
粘土化合物(SWN)に変更して試験片を作製した。層
状粘土化合物(コープケミカル社製、商品名:SWN)
は、その層間にナトリウムイオンが存在する層状粘土化
合物である。具体的には、エポキシ化合物としてビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社
製、商品名:エピコート828)100重量部を60℃
に予熱した後、ナトリウムイオンが層間に存在する層状
粘土化合物(コープケミカル社製、商品名:SWN)を
10重量部添加し、万能混合攪拌機(ダルトン製社5、
商品名:5DMV−r型)を用いて10分間混合する。
【0061】その後、無機質充填剤として粒子状シリカ
(龍森社製、商品名:クリスタライトA1、平均粒径1
2μmの結晶性石英)を240重量部添加し、60℃で
3時間の真空混合を行った。
【0062】混合終了後、エポキシ樹脂用酸無水物硬化
剤(MCD、日本火薬製製、商品名:カヤハード(MC
D))80重量部及びアミン系硬化促進剤(バンティコ
社製、商品名:DY061)を0.3重量部添加し、更
に60℃で30分間の真空混合を行った。この混合物を
予め100℃に加熱した金型に流し込み、真空状態で脱
泡した後、一次硬化100℃で3時間、二次硬化150
℃で15時間の条件で硬化させ各試験片を作製した。
【0063】比較例4 実施例1に記載したシリカ充填剤の添加を行わずに試験
片の作製した。具体的には、エポキシ化合物としてビス
フェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン
社製、商品名:エピコート828)100重量部を60
℃に予熱した後、水酸基を有する四級アンモニウムイオ
ンが層間に挿入されている層状粘土化合物(コープケミ
カル社製、商品名:SEN)を10重量部添加し、万能
混合攪拌機(ダルトン製社、商品名:5DMV−r型)
を用いて、60℃で3時間の真空混合を行った。
【0064】混合終了後、エポキシ樹脂用酸無水物硬化
剤(MCD、日本火薬社製、商品名:カヤハード(MC
D))80重量部及びアミン系硬化促進剤(バンティコ
社製、商品名:DY061)を0.3重量部添加し、さ
らに60℃で30分間の真空混合を行った。この混合物
を予め100℃に加熱した金型に流し込み、真空状態で
脱泡した後、一次硬化100℃で3時間、二次硬化15
0℃で15時間の条件で硬化させ各試験片を作製した。
【0065】比較例5 実施例1に記載したシリカ充填剤及び層状粘土化合物の
添加を行わずに試験片を作製した。具体的には、エポキ
シ化合物としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャ
パンエポキシレジン社製、商品名:エピコート828)
100重量部を60℃に予熱した後、エポキシ樹脂用酸
無水物硬化剤(MCD、日本火薬社製、商品名:カヤハ
ード(MCD))80重量部及びアミン系硬化促進剤
(バンティコ社製、商品名:DY061)を0.3重量
部添加し、万能混合攪拌機(ダルトン製社、商品名:5
DMV−r型)を用いて、60℃で30分間の真空混合
を行った。
【0066】混合終了後、この混合物を予め100℃に
加熱した金型に流し込み、真空状態で脱泡した後、一次
硬化100℃で3時間、二次硬化150℃で15時間の
条件で硬化させ各試験片を作製した。
【0067】前記実施例1〜3、比較例1〜5におい
て、各例ごとに使用した配合組成物をまとめると表1に
示すようになる。
【0068】
【表1】
【0069】前記実施例1及び2、比較例1〜5におい
て作製した試験片について、以下に示ように耐六弗化硫
黄分解ガス性、機械的強度、誘電特性の評価を行った。
【0070】硬化樹脂の耐六弗化硫黄分解ガス性を評価
するため、弗化水素水溶液(濃度25%)を用いて、一
定の濃度に平衡させた弗化水素雰囲気の容器中に表面抵
抗測定用試験片を室温で24時間暴露後、JIS―K6
691「熱硬化性プラスッチック一般試験方法(表面抵
抗)」に従い、試験片樹脂表面の絶縁抵抗を測定した。
前述したように、六弗化硫黄の分解ガスから弗化水素が
生成するため、前記弗化水素雰囲気の試験は、硬化樹脂
の耐六弗化硫黄分解ガスの加速試験として合理的な方法
である。
【0071】硬化樹脂の機械的強度を評価するため、各
試験片の曲げ試験を行った。試験は、JIS―K669
1「熱硬化性プラスッチック一般試験方法(曲げ強
さ)」に従い、島津社製オートグラフ(商品名:AGS
−500A)を使用し、支点間距離48mm、クロスヘ
ッド移動速度2mm/分、室温、湿度35%RHの条件
で行った。
【0072】硬化樹脂の誘電特性を評価するため、各試
験片の誘電率測定を行った。試験はJIS―K6691
「熱硬化性プラスッチック一般試験方法(誘電率)」に
従い、相互誘電ブリッジ法(総研電気社製高圧・自動シ
エリングブリッジ装置、 商品名:DAC−HAS−
1)を用いて、室温、 湿度35%RH、測定周波数は
60Hzの条件で行った。
【0073】前記実施例1〜3、比較例1〜5において
作製した各試験片の表面絶縁抵抗、破壊強さ、誘電率の
測定結果をまとめると表2に示すようになる。
【0074】
【表2】
【0075】上記の表2から明らかなように、本発明の
実施例においては、弗化水素雰囲気暴露後の試験片の表
面における絶縁抵抗の低下が少なく、かつ従来技術によ
る比較例に比べて、機械的強度が高く、低誘電率であ
り、製品段階において要求される諸特性を満たした組成
物であることが分かる。具体的には、実施例1と比較例
1及び2を比較することで、機械的強度は同等またはそ
れ以上で、且つ、六弗化硫黄分解ガスに対する耐性を有
し、しかも低誘電率である六弗化硫黄ガス絶縁用注型絶
縁物を得ることができる。
【0076】比較例1により作製した試験片には、層状
粘土化合物が充填されていない。このため、弗化水素暴
露後の表面抵抗値が低くなっていることが分かる。前述
したように、六弗化硫黄分解ガスと水分の反応により生
成する弗化水素はシリカ充填剤と反応し、潮解性のH2
SiF6を生じる。樹脂表面に生成したH2SiF6は潮
解性のため電導パスを形成し、これにより樹脂表面の絶
縁抵抗が低下する。
【0077】これに対し、層状粘土化合物が充填されて
いる実施例1及び実施例2による試験片は、弗化水素暴
露後の表面抵抗の低下が抑制されているのが分かる。層
状粘土化合物は、シリケート層が積み重なった層状構造
を有した粒径50〜150nmの微細な粒子である。こ
の層状粘土化合物とシリカ充填剤とを一緒に混合するこ
とで、この層構造がシリケート層ごとに剥離され、図1
に示すように各シリケート層3がエポキシ樹脂1とシリ
カ充填剤2との空間に均一に分散することが透過型電子
顕微鏡(TEM)から確認されている。
【0078】層状粘土化合物は弗化水素に対する耐性を
有しているため、エポキシ樹脂中に均一に分散すること
で、樹脂中へのガスの進入及び樹脂中おけるガスの拡散
を防止する効果(ガスバリア性)が発生する。このた
め、実施例1及び実施例2の試験片においては、弗化水
素により潮解性のH2SiF6が生じ、樹脂表面に電導パ
スが形成されにくいため、六弗化硫黄分解ガスに対して
優れた耐性を有する絶縁物を提供することができる。
【0079】比較例2において充填したアルミナ充填剤
及び層状粘土化合物は、共に耐六弗化硫黄分解ガス性を
有するため、比較例2により作製した試験片における弗
化水素暴露後の表面抵抗の低下が小さくなっていること
が分かる。しかし、アルミナ充填剤はシリカ充填剤より
も高誘電率であるため、そのアルミナ充填剤を充填する
比較例2により作製した試験片も高誘電率になってお
り、絶縁設計上不利となることが分かる。
【0080】さらに、アルミナ充填剤はエポキシ樹脂と
の粒子境界の接着性が悪いため、比較例2により作製し
た試験片の曲げ試験における破壊強度が、実施例1によ
り作製したシリカ充填剤が充填された試験片よりも低く
なっていることが分かる。
【0081】以上のように、実施例1により作製した試
験片の各特性値が示すように、1分子当たり2個以上の
エポキシ基を有するエポキシ化合物と、エポキシ樹脂用
硬化剤と、樹脂の絶縁性を保持するシリカ充填剤と耐六
弗化硫黄分解ガス性及びガスバリア性を有する層状粘土
化合物とを成分構成とすることにより、耐六弗化硫黄分
解ガス性及び機械的強度に優れ、しかも低誘電率なエポ
キシ樹脂絶縁物を得ることができる。
【0082】ここで、実施例1の構成において、エポキ
シ樹脂化合物に対する層状粘土化合物の添加量として、
層状粘土化合物を0(比較例1),5,10(実施例
1),20,30,50重量部と変化させて作製した試
験片の表面絶縁抵抗測定及び曲げ試験を行った結果をま
とめると表3に示す通りである。
【0083】
【表3】
【0084】表3から明らかなように、層状粘土化合物
の添加量が増加するに従い、弗化水素暴露後における試
験片の表面絶縁抵抗の低下が抑制されていることが分か
る。
【0085】一方、破壊強度も、層状粘土化合物の添加
量が増加するに従い高くなるが、図2に示すように添加
量が30重量部当たりで、破壊強度の増加はほぼ飽和に
達していることが分かる。
【0086】また、50重量部を添加した試験片では、
逆に破壊強度が低下しているのが分かる。これは、層状
粘土化合物の添加量が多くなり、添加した全ての層状粘
土化合物が完全に分散できなくなるためである。添加し
た層状粘土化合物の一部が凝集体として試験片中に存在
し、この凝集体が曲げ試験における亀裂の起点となり、
破壊が進行するために強度の低下が起こる。以上より、
添加する層状粘土化合物は樹脂100重量部当たり、3
0重量部以下が望ましい。
【0087】次に層状粘土化合物としてスメクタイト
群、マイカ群、バーミキュライト群からなる鉱物群から
少なくとも一成分を選択し、且つ層状粘土化合物の層間
に四級アンモニウムイオンを存在させることによる作用
及び効果は、表2に示す実施例1と比較例3により作製
した試験片の各物性値の比較結果から明らかである。
【0088】すなわち、表2において、実施例1により
作製した試験片は、比較例3により作製した試験片より
も、弗化水素暴露後の表面抵抗及び破壊強度の特性が優
れていることが分かる。
【0089】比較例3により作製した試験片には層状粘
土化合物としてスメクタイト(コープケミカル社製、商
品名:SWN)が充填されている。スメクタイト(SW
N)は、SiO四面体が二次元状に配列したシート
(シリケート層)からできており、このシートが互層し
た構造を有している。さらに、シリケート層間にナトリ
ウムイオンが存在している。
【0090】一方、実施例1により作製した試験片に
は、層状粘土化合物としてスメクタイト(SEN)が充
填されており、スメクタイト(SEN)の層間には水酸
基を持った四級アンモニウムイオンが挿入されている。
このスメクタイト(SEN)は、スメクタイト(SW
N)の層間に存在するナトリウムイオンを、水酸基を持
った四級アンモニウムイオンで置換することにより得ら
れる。
【0091】このスメクタイト(SWN)とスメクタイ
ト(SEN)の広角X線回折測定とビスフェノールA型
エポキシ樹脂(油化シェルケミカル社製、商品名:エピ
コ−ト828)への分散性評価の結果を示すと表4に示
すようになる。
【0092】
【表4】 この表4から明らかなように、層状粘土化合物は広角X
線回折測定から、その層間距離を求めると、スメクタイ
ト(SEN)はその層間に四級アンモニウムイオンが挿
入されていることにより、スメクタイト(SWN)と比
べて、層間距離が長く、且つ層間の雰囲気が新油性とな
ることでエポキシ樹脂への親和性が優れていることが分
かる。このため、耐六弗化硫黄分解ガス性を有するスメ
クタイト(SEN)が、エポキシ樹脂中に均一に分散す
ることで、六弗化硫黄分解ガスに対して優れた耐性を有
するエポキシ樹脂絶縁物を得ることができる。
【0093】また、スメクタイト(SEN)の層間に挿
入された四級アンモニウムイオンが有する水酸基等の化
学結合及び官能基は、化学的に高い活性を有している。
さらにエポキシ樹脂の有するグリシジル環も非常に高い
活性を有するため、これらの官能基及び化学結合とエポ
キシ樹脂の間に相互作用或いは化学反応を生起させるこ
とが可能となる。
【0094】例えば、四級アンモニウムイオンが有する
水酸基は、エポキシ樹脂のグリシジル環を開環させてエ
ーテル結合を形成し、四級アンモニウムイオンとエポキ
シ樹脂が連結したオリゴマーが生成する。このオリゴマ
ーが再び、四級アンモニウムイオン或いはエポキシ樹脂
と反応していくことで、エポキシ樹脂の分子鎖がスメク
タイト(SEN)のシリケート層により拘束された3次
元の網目構造が形成される。
【0095】これにより、スメクタイト(SEN)がエ
ポキシ樹脂の補強材の役目を果たし、曲げ試験おいて優
れた破壊強度を発生することができる。
【0096】さらに、エポキシ化合物に層状粘土化合物
の凝集体を添加後、シリカ充填剤を連続して添加し混合
して、凝集状態を形成する層状粘土化合物を完全に分散
状態とすることは、実施例3と比較例4及び比較例5と
の比較することで、その効果及び作用を説明することが
できる。
【0097】即ち、実施例3により作製した試験片は、
エポキシ樹脂に層状粘土化合物を添加後、更にシリカ充
填剤を添加した後、混合を行っている。層状粘土化合物
の粒径は50〜150nmと非常に微小であるため、エ
ポキシ樹脂に添加する前においては、数μmの凝集体と
して存在している。
【0098】しかし、層状粘土化合物(10重量部)
と、層状粘土化合物の添加量よりも多い量のシリカ充填
剤(240重量部、粒径12μm)とを一緒にエポキシ
樹脂中で混合することにより、シリカ充填剤により層状
粘土化合物にせん断力が加わり、凝集体であった層状粘
土鉱物をエポキシ中で分散した状態とし、更に層状粘土
化合物が有する層構造がシリケート層ごとに剥離され、
シリケート層がエポキシ樹脂中に均一分散した状態にす
ることができる。
【0099】さらに、層状粘土化合物を分散状態とした
後に、この混合物の粘度を下げるためアセトンで希釈し
て遠心分離処理を行うことで、図3に示すように遠心分
離用試験管31内で比重の大きなシリカ充填剤34のみ
を沈降させ、エポキシ樹脂32中で一緒に混合した層状
粘土化合物33とシリカ充填剤を分離し、層状粘土化合
物のシリケート層が均一に分散した部分のみを取り出
し、希釈に用いたアセトンを除去することで、エポキシ
樹脂中に層状粘土化合物のシリケート層のみが均一に分
散したエポキシ樹脂を得ることができる。
【0100】一方、比較例4により作製した試験片は、
エポキシ樹脂に層状粘土鉱物のみを添加し、万能混合攪
拌機で混合を行っている。つまり、シリカ充填剤の添加
を行わずに混合している。このため、上記のようなシリ
カ充填剤と一緒に混合することで発生するせん断力によ
り、層状粘土化合物を分散させる効果が得られないた
め、層状粘土化合物は凝集体のままエポキシ樹脂中に存
在している。
【0101】また、比較例5により作製した試験片は、
エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、硬化促進剤の組
成により作製されている。つまり、層状粘土化合物、無
機質充填剤のどちらも添加していないマトリクス樹脂の
みの試験片である。
【0102】実施例3と比較例4及び比較例5により作
製した試験片の曲げ試験を行い、その破壊強度を測定す
ると、表3からいずれの充填剤も添加していない比較例
5による試験片と比較して、層状粘土化合物のシリケー
ト層がエポキシ樹脂中に均一分散した実施例3による試
験片は、破壊強度が増加しているのに対し、層状粘土化
合物が凝集体としてエポキシ樹脂中に存在する比較例4
による試験片は、破壊強度が低下しているのが分かる。
【0103】実施例3により作製した試験片では、層状
粘土化合物のシリケート層が補強材として働き、エポキ
シ樹脂の3次元網目構造が拘束されるため破壊強度が増
し、一方比較例4により作製した試験片では、エポキシ
樹脂中に存在する層状粘土化合物の凝集体が、破壊の起
点となって亀裂が進行しているため破壊強度が低下す
る。
【0104】以上のように層状粘土化合物は、無機質充
填剤と一緒に混合することで初めて、凝集体から分散状
態に、更には層構造からシリケート層ごとに剥離させ、
各シリケート層がエポキシ樹脂中に均一分散した状態に
することができ、これにより、優れた機械的強度及び耐
六弗化硫黄分解ガス性を注型絶縁物に付与することが可
能となる。
【0105】また、実施例3において、シリカ充填剤
は、一緒に混合する層状粘土化合物にせん断力を加え分
散させる目的で添加され、最終的には除去されるため、
低誘電率でエポキシ樹脂との接着性が良好なシリカ充填
剤に限られるものではなく、層状粘土化合物にせん断力
を加え分散させることができる無機質充填材を適宜使用
可能である。
【0106】このような無機質充填剤としては、アルミ
ナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素(BN)、炭窒化ホ
ウ素(BCN)、弗化アルミニウム、弗化マグネシウ
ム、弗化カルシウム等が挙げられ、これらの無機質充填
剤は単独或いは2成分以上の混合物として使用すること
ができる。更に、エポキシ樹脂の希釈溶液としては、ア
セトンに限られるものではなく、エポキシ樹脂と反応す
ることなくエポキシ樹脂を溶解し、エポキシ樹脂の粘度
を下げることができ、且つ、加熱或いは真空操作により
エポキシ樹脂から除去できる有機溶剤であれは適宜使用
可能であり、メチルエチルケトン、メタノール、エタノ
ール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メ
チル−2−ピロリドン、アセトニトリル等が挙げられ、
これらの有機溶剤は単独或いは2成分以上の混合物とし
て使用することができる。
【0107】さらに、エポキシ樹脂の有機溶剤による希
釈の割合は、エポキシ樹脂の粘度を下げ、無機質充填剤
を遠心処理により沈降させることができればよく、適宜
変更可能である。更に、希釈したエポキシ樹脂におけ
る、層状粘土化合物と無機質充填剤の分離方法として
は、遠心分離処理以外にも、濾過処理或いは減圧濾過処
理により分離を行うことができる。
【0108】また、実施例1と実施例2により作製した
試験片の各諸特性を比較することにより、その作用及び
効果を説明することができる。実施例2により作製した
試験片は、弗化水素暴露後の表面抵抗値の低下が、実施
例1により作製した試験片よりも抑制され、さらに破壊
強度についても、実施例2により作製した試験片の方
が、実施例1により作製した試験片よりも若干高くなっ
ていることが分かる。実施例2により作製した試験片に
は、界面活性剤としてビス(2−エチルヘキシル)スル
ホこはく酸ナトリウム、シランカップリング剤としてγ
―グリシドドキシ―プロピルトリメトキシシランが添加
されている。界面活性剤或いは両親媒性化合物は層状粘
土化合物の表面に吸着することで、層状粘土化合物が有
するゼータ電位の絶対値を大きくすることができる。
【0109】一般的に、シリカ、アルミナ、窒化ホウ
素、金属酸化物等の無機微粒子は、表面が静電的に帯電
しており、その帯電の大きさはゼータ電位で表される。
そのゼータ電位の絶対値が大きいと微粒子同士間に静電
的な斥力が働き凝集しにくくなるため、層状粘土化合物
をエポキシ樹脂中に均一に分散することができる。
【0110】また、界面活性剤或いは両親媒性化合物の
代わりに、ケトン類、アルコール類、極性溶媒等を分散
助剤として使用した場合、四級アンモニウムイオンが層
間に存在する層状粘土化合物はこれらの分散助剤に非常
によく分散するため、樹脂中においてもこれらを添加す
ることで、その分散性を向上させることができる。
【0111】これらの作用により、耐六弗化硫黄分解ガ
スに対して耐性を有する層状粘土化合物を、エポキシ樹
脂中に均一に分散させることが可能なため、層状粘土化
合物によるガスバリア性の発生を促進することができ
る。
【0112】さらに、無機材料と有機材料との接着性を
向上せしめるシランカップリングの添加により、樹脂硬
化物におけるシリカ充填剤あるいは層状粘土化合物とマ
トリックス樹脂との接着界面が強固なものとなり、機械
的強度の優れた六弗化硫黄ガス絶縁機器用注形品を得る
ことができる。また、イオン性物質の界面への浸透を防
止することができるため、絶縁特性と耐六弗化硫黄分解
ガス特性とが良好なシリカ充填エポキシ注形樹脂からな
る六弗化硫黄ガス絶縁機器用注型品を得ることができ
る。
【0113】本発明による注型用樹脂組成物は、種々の
電気及び電子部品に適用できるものである。
【0114】例えばガス開閉装置用絶縁スペーサ、遮断
器用絶縁ロッド、発電機用コイルの含浸樹脂、発電機用
タービンエンド部仕上げワニス、絶縁塗料、FRP用含
浸樹脂、パワーユニット絶縁封止材用高熱伝導絶縁シー
ト、ケーブル被覆材料、IC基板、LSI素子用層間絶
縁膜、積層基板、半導体用封止材、成形絶縁部品等が挙
げられる。
【0115】また、本発明による注型用樹脂組成物は、
前記実施例に限定されるものではなく、多様な材料を選
択的に使用可能であり、その場合にも前記実施例と同様
に優れた作用効果が得られるものである。
【0116】近年、電気・電子機器及び産業・重電機器
の小型化、 大容量化、 高周波帯域での使用、 大電圧
化、 使用環境の過酷化に伴い、注型絶縁物の高性能
化、 信頼性の向上、 品質の安定化等が求められてい
る。本発明による注型用樹脂組成物は、これらの要求に
合致するものであり、課題を解決するための手段の欄に
記載した材料を選択的に使用することにより、エポキシ
注型絶縁物として、種々の電気・電子機器及び産業・重
電機器への適用が可能である。
【0117】
【発明の効果】以上述べたように本発明による注型用樹
脂組成物は、従来のガス絶縁機器用の注型樹脂として用
いられているアルミナ充填エポキシ樹脂に比べて、機械
的特性は同等又はそれ以上で、優れた耐六弗化硫黄分解
ガス性を有し、且つ低誘電率である。このため、本発明
の注型用樹脂組成物を使用したガス絶縁機器は、絶縁設
計が容易になり、機器の小型化と信頼性の向上を図るこ
とができ、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の注型用絶縁物において、エ
ポキシ樹脂中の層状粘土化合物とシリカ充填剤の分散状
態を示す模式図。
【図2】本発明の実施例1の注型用絶縁物において、層
状粘土化合物の添加量と破壊強度の関係を示す図。
【図3】本発明の実施例3に記載のエポキシ樹脂のアセ
トン希釈溶液において、遠心分離処理後の層状粘土化合
物と無機質充填剤の状態を示す模式図。
【図4】本発明による注型用樹脂組成物の適用対象例と
して、一般的な構成を有するコーン形状の絶縁スペーサ
を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…エポキシ樹脂 2…シリカ充填剤 3…層状粘土化合物 21a、21b…高電圧導体 22…絶縁ガス 23…接地金属容器 24…絶縁スペーサ 24a…通電部材 25…連結フランジ 26…金属フランジ 27…取り付けボルト 28…導電性リング 29…Oリング 31…遠心分離管 32…エポキシ樹脂 33…層状粘土化合物 34…無機質充填剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 3/40 H01B 3/40 N (72)発明者 今井 隆浩 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 清水 敏夫 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 平井 久之 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 東芝アイテック株式会社内 (72)発明者 小嶋 晋 東京都府中市東芝町1番地 芝府エンジニ アリング株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA42 AB26 AC09 AE02 AE17 AE18 AF02 AF39 AF40 AH12 BA02 BB01 BC07 4J002 CD021 CD051 CD061 CD081 DD037 DJ008 DJ017 DJ058 EF126 FB088 FB107 FB127 FB147 FD017 FD018 FD146 FD150 GQ01 4J036 AA02 AB07 AB15 AB17 AD08 AF06 DB05 DB15 DC02 DC40 FA05 FB13 JA15 5G305 AA13 AB10 AB15 AB27 BA15 CA15 CC02 CC12 CC13 CD01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子当たり2個以上のエポキシ基を有
    するエポキシ化合物と、 エポキシ樹脂用硬化剤と、 樹脂の絶縁性を保持するシリカ充填剤と、 耐六弗化硫黄分解ガス性及びガスバリア性を有する層状
    粘土化合物とを成分として構成したことを特徴とする注
    型用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の注型用樹脂組成物におい
    て、前記層状粘土化合物がエポキシ化合物100重量部
    当たり30重量部以下であることを特徴とする注型用樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の注型用樹脂組成物におい
    て、前記層状粘土化合物は、スメクタイト群、マイカ
    群、バーミキュライト群からなる鉱物群から少なくとも
    一成分を選択したものである注型用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の注型用樹脂組成物において、前記層状粘土化合物の層
    間に四級アンモニウムイオンが存在することを特徴とす
    る注型用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の注型用樹脂組成物におい
    て、前記層状粘土化合物の層間に存在する四級アンモニ
    ウムイオンは、飽和炭素結合、不飽和炭素結合、エーテ
    ル結合、スルフィド結合、エステル結合、アミド結合か
    らなる化学結合群、或いは、アルキル基、水酸基、カル
    ボキシル基、カルボニル基、アルデヒド基、エポキシ
    基、アミノ基、ニトリル基、チオール基、スルホン酸
    基、ハロゲン基からなる官能基群のうち、少なくとも一
    成分を含むことを特徴とする注型用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の注型用樹脂組成物におい
    て、前記層状粘土化合物あるいは前記シリカ充填剤は、
    その表面がシランカップリング剤で改質されていること
    を特徴とする注型用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 ガス絶縁開閉装置、管路気中送電装置、
    或いはその他の電気機器に使用され、金属容器内で高圧
    導体を絶縁支持したり、或いはその他の部材間の絶縁を
    行う絶縁部材として、請求項1乃至請求項6のいずれか
    に記載された注型樹脂組成物を使用したことを特徴とす
    る六弗化硫黄ガス絶縁用注型絶縁物。
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