JP2003236989A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JP2003236989A
JP2003236989A JP2002044491A JP2002044491A JP2003236989A JP 2003236989 A JP2003236989 A JP 2003236989A JP 2002044491 A JP2002044491 A JP 2002044491A JP 2002044491 A JP2002044491 A JP 2002044491A JP 2003236989 A JP2003236989 A JP 2003236989A
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Nozomi Takahata
望 高畑
Koji Kamiya
公二 神谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性向上剤を用いなくても、耐熱性、弾性
及び対トナー離型性に優れ、しかも、画像の光沢及び画
像の均一性を向上させることができる積層体を効率よく
低コストで製造する。 【解決手段】 耐熱性合成ゴムで構成される弾性層3の
表面にフッ素系樹脂分散液を塗布してフッ素系樹脂塗布
層を形成した後、前記フッ素系樹脂塗布層を不活性ガス
の雰囲気においてフッ素系樹脂の融点温度以上の温度で
焼成して離型層4を形成することにより積層体とする。
前記フッ素系樹脂は、好ましくは、PFA、FEP、及
び、PTFE)から選ばれる。前記耐熱性合成ゴムは、
好ましくは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、及び、フロ
ロシリコーンゴムから選ばれる。前記弾性層3は、基体
2上に積層されていてもかまわない。前記積層体は、無
端ベルト、シート、又は、ロールであって、好ましく
は、定着部材として用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置におい
て、転写紙上の未定着像を加熱、加圧して定着するため
に用いられる積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の電子写真方式の画像形成
装置の説明図である。図5に示されているように、従来
の電子写真方式の画像形成装置100、例えば、複写機
及びレーザプリンタは、静電潜像が形成される感光体ド
ラム101、感光体ドラム101に接触して帯電処理を
行う帯電ロール102、レーザビーム等の露光手段10
3、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させ
る現像ロール104、帯電ロール102にDC電圧を印
加するためのパワーパック105、感光体ドラム101
上のトナー像を記録紙107に転写処理する転写ロール
106、転写処理後の感光体ドラム101をクリーニン
グするためのクリーニング装置108、感光体ドラム1
01の表面電位を測定する表面電位計109、並びに、
加熱定着ロール111及び加圧ロール112からなる熱
定着装置110によって構成されている。
【0003】この電子写真方式を用いる画像形成装置1
00は、回転する感光体ドラム101の感光体層を帯電
ロール102を用いて一様に帯電させた後にレーザビー
ム等の露光手段103で露光して静電潜像を形成し、こ
の静電潜像をトナーによって現像することによりトナー
像とし、このトナー像を記録紙107上に転写し、そし
て、この記録紙107を加熱定着ロール111及び加圧
ロール112からなる熱定着装置110に通過させて記
録紙107上に付着しているトナーを加熱定着ロール1
11の熱により軟化させつつ加圧して記録紙107上に
トナー像を熱定着するように構成されている。
【0004】この加熱定着ロール111は、芯金上にフ
ッ素樹脂層を設けたロールによって構成されている。こ
のような加熱定着ロール111は、離型性には優れてい
るが、柔軟性及び弾力性には劣っているので、光沢を必
要とするフルカラー複写機、フルカラーレーザープリン
ター等の画像形成装置に対応することができない。従
来、光沢画像を必要とするフルカラー複写機、レーザー
プリンター等の画像形成装置においては、赤(マゼン
タ)、青(シアン)、黄(イエロー)、黒(ブラック)
の4色のカラートナーが用いられているが、これらのカ
ラートナーで構成されるカラー画像を定着する際には、
これらのカラートナーを溶融状態で混合する必要があ
り、そのために、カラートナーを低融点化して溶融しや
すくすると共に、複数種のカラートナーを、加熱定着ロ
ール111の表面で包み込むようにして、溶融状態で均
一に混合させることが必要になる。
【0005】熱ロール定着法は、ヒートロール全体を所
定温度に保持することができること、熱容量が大きいこ
と等の利点があるために、プリント速度の高速化には適
している。しかし、熱ロール定着法は、ヒートロールを
所定の温度まで加熱するのにかなりの時間が必要である
ので、ヒートロール全体を加熱するのに、電力消費も大
きくなるという問題がある。近年、画像形成装置の分野
においては、省エネルギー化への活動が活発になってお
り、その立ち上がり時間の短縮が検討されている。画像
形成装置の立ち上がり時間の短縮の技術の一つとして、
ヒーターにより熱せられたフィルム状のエンドレスベル
トを介して、記録紙上のトナーを加熱するベルト定着方
法が提案されている。この定着方法では、薄いフィルム
状の定着用ベルトを直接加熱することになり、電源投入
後、加熱部は短時間で所定の温度に達するので、電源投
入後の待ち時間をかなり減らすことができる。また、必
要部分のみを加熱するので、電力消費も少ない利点があ
る。
【0006】図6は、従来の定着無端ベルトの使用状態
を示す説明図である。図6に示されているように、従来
の画像形成装置においては、加熱ロール115、これと
相対して設けられた一対の平行な加圧ロール116,1
16、並びに、加熱ロール115に接すると共に一対の
平行な加圧ロール116,116により回転可能に設け
られた定着無端ベルト114を有するベルト方式定着装
置113が用いられている。
【0007】最近の画像形成装置では、高画質が要求さ
れるために、定着部材における基体、即ち、定着部材が
ロールである場合には、芯金、或いは、定着部材がシー
ト又はベルトである場合には、金属又は耐熱性樹脂材料
で形成されるシート又はベルト、の上に、離型性及び耐
久性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴム
材料で構成した弾性層を形成して、その弾性層の弾力性
でトナーを加圧した際のニップ幅を大きくすることによ
り、トナーの非転写体(コピー紙)への転写効率を向上
させることが行われている。
【0008】さらに、最近の画像形成装置においては、
前記したような定着部材の基体上に設けられた弾性層へ
のトナーの固着を防止するために、弾性層の表面にフッ
素樹脂分散液を塗布して離型層を形成する技術が提案さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような離型層を形
成する技術では、フッ素樹脂分散液を弾性層上に塗布し
てフッ素樹脂塗布層を形成した後、フッ素樹脂塗布層の
表面に平滑面を形成するために、フッ素樹脂塗布層を3
00℃以上の温度に加熱して焼成するが、シリコーンゴ
ム等の耐熱性樹脂で構成される弾性層は、300℃以上
の温度で脆くなって、その弾性が大幅に低下してしまう
という問題があった。
【0010】そこで、このような問題を解決するため
に、シリコーンゴム等の耐熱性樹脂の溶液にカーボンブ
ラック、カーボンウィスカー、酸化セリウム、水酸化セ
リウム、酸化鉄等の耐熱性向上剤を添加して得た塗布液
を基体上に塗布して弾性層を形成する技術が提案された
が、これらの耐熱性向上剤をシリコーンゴム等の耐熱性
樹脂の溶液に添加すると、塗布液の粘度が上がるだけで
なく、塗布液のチクソ性も大きくなるので、弾性層の表
面に平滑均一面を形成しにくくなり、しかも、弾性層が
硬くなって弾性が低下してしまうという問題があった。
【0011】本発明は、かかる問題を解決することを目
的としている。即ち、本発明は、耐熱性向上剤を用いな
くても、耐熱性、弾性及び対トナー離型性に優れ、しか
も、画像の光沢及び画像の均一性を向上させることがで
きる積層体を効率よく低コストで製造することを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、フッ素ゴ
ム、フロロシリコーンゴム等の耐熱性合成ゴムが空気中
の酸素によって酸化されて劣化することに着目して、シ
リコーンゴム、フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム等の
耐熱性合成ゴムで構成される弾性層の表面にテトラフル
オロエチレン−ポリエチレンフルオロビニルエーレル共
重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂分散液を塗
布してフッ素系樹脂塗布層を形成した後、前記フッ素系
樹脂塗布層を不活性ガスの雰囲気においてフッ素系樹脂
の融点温度以上の温度で焼成して離型層を形成したとこ
ろ、耐熱性、弾性及び対トナー離型性に優れ、しかも、
画像の光沢及び画像の均一性を向上させた積層体を効率
よく低コストで製造することを見いだして本発明を完成
するに至った。
【0013】即ち、請求項1に記載された発明は、上記
目的を達成するために、耐熱性合成ゴムで構成される弾
性層の表面にフッ素系樹脂分散液を塗布してフッ素系樹
脂塗布層を形成した後、前記フッ素系樹脂塗布層を不活
性ガスの雰囲気においてフッ素系樹脂の融点温度以上の
温度で焼成して離型層を形成することを特徴とする積層
体の製造方法である。
【0014】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、前記フッ素系樹脂が、テトラ
フルオロエチレン−ポリエチレンフルオロビニルエーレ
ル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体(FEP)、及び、ポリ
テトラフルオロエチレン共重合体(PTFE)から選ば
れるフッ素系樹脂であることを特徴とするものである。
【0015】請求項3に記載された発明は、請求項1又
は2に記載された発明において、前記耐熱性合成ゴム
が、シリコーンゴム、フッ素ゴム、及び、フロロシリコ
ーンゴムから選ばれる耐熱性合成ゴムであることを特徴
とするものである。
【0016】請求項4に記載された発明は、請求項1〜
3のいずれかに記載された発明において、前記不活性ガ
スが、窒素ガス、炭酸ガス、ヘリウム、ネオン及びアル
ゴンから選ばれる少なくとも1種の不活性ガスであるこ
とを特徴とするものである。
【0017】請求項5に記載された発明は、請求項1〜
4のいずれかに記載された発明において、前記弾性層が
基体上に積層されていることを特徴とするものである。
【0018】請求項6に記載された発明は、請求項5に
記載された発明において、前記基体が、(イ) ステンレス
スチール、ニッケル等の金属材料で構成されるシート又
は無端ベルト、(ロ) ポリイミド、ポリアミドイミド等の
耐熱性樹脂材料で構成されるシート又は無端ベルト、又
は、(ハ) 前記(イ) 及び(ロ) の積層シート又は無端ベルト
であることを特徴とするものである。
【0019】請求項7に記載された発明は、請求項5に
記載された発明において、前記基体が、アルミニウム、
ステンレススチール、真鍮等の金属材料で構成されるロ
ールであることを特徴とするものである。
【0020】請求項8に記載された発明は、請求項1〜
7のいずれかに記載された発明において、前記積層体が
定着部材であることを特徴とするものである。
【0021】請求項9に記載された発明は、回転する円
筒塗布成形型の内面にフッ素系樹脂分散液を塗布してフ
ッ素系樹脂塗布層を形成し、続いて、前記フッ素系樹脂
塗布層に耐熱性合成ゴムの溶液を塗布して弾性層を形成
した後、前記フッ素系樹脂塗布層を不活性ガスの雰囲気
においてフッ素系樹脂の融点温度以上の温度で焼成して
離型層を形成することを特徴とする積層体の製造方法で
ある。
【0022】請求項10に記載された発明は、請求項9
に記載された発明において、前記フッ素系樹脂が、テト
ラフルオロエチレン−ポリエチレンフルオロビニルエー
レル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、及び、ポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)から選ばれるフ
ッ素系樹脂であることを特徴とするものである。
【0023】請求項11に記載された発明は、請求項9
又は10に記載された発明において、前記耐熱性合成ゴ
ムが、シリコーンゴム、及び、フロロシリコーンゴムか
ら選ばれる耐熱性合成ゴムであることを特徴とするもの
である。
【0024】請求項12に記載された発明は、請求項9
〜11のいずれかに記載された発明において、前記弾性
層と前記離型層との密着性を向上させるために前記耐熱
性合成ゴムの溶液にフッ素系樹脂微粒子を分散させたこ
とを特徴とするものである。
【0025】請求項13に記載された発明は、請求項9
〜12のいずれかに記載された発明において、前記円筒
塗布成形型が、その内表面に、前記離型層を構成するフ
ッ素系樹脂よりも高い融点を有するフッ素系樹脂で構成
された薄膜を有することを特徴とするものである。
【0026】請求項14に記載された発明は、請求項9
〜13のいずれかに記載された発明において、前記不活
性ガスが、窒素ガス、炭酸ガス、ヘリウム、ネオン及び
アルゴンから選ばれる少なくとも1種の不活性ガスであ
ることを特徴とするものである。
【0027】請求項15に記載された発明は、請求項9
〜14のいずれかに記載された発明において、前記不活
性ガスの雰囲気を、両開口部を密封フランジで密封した
円筒塗布成形型内の空気を不活性ガスで置換することに
よりつくり出すことを特徴とするものである。
【0028】請求項16に記載された発明は、請求項9
〜15のいずれかに記載された発明において、前記離型
層を介して弾性層が形成された円筒塗布成形型を回転さ
せて、前記弾性層の表面にポリイミド酸溶液を塗布して
ポリアミド酸円筒膜を形成し、続いて、このポリアミド
酸円筒膜を加熱硬化させてポリイミド円筒膜よりなる基
体を形成することを特徴とするものである。
【0029】請求項17に記載された発明は、請求項9
〜16のいずれかに記載された発明において、前記積層
体が定着部材であることを特徴とするものである。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態を
示す塗布による積層体(無端ベルト)の製造方法の断面
説明図であり、図2は、本発明の他の一実施の形態を示
す塗布による積層体(ロール)の製造方法の断面説明図
であり、図3は、本発明の他の一実施の形態を示す遠心
成形による積層体(無端ベルト)の製造方法の断面説明
図であり、そして、図4は、本発明の他の一実施の形態
を示す遠心成形による積層体(無端ベルト)積層体の製
造方法の部分拡大断面説明図である。
【0031】(実施の形態1)図1において、1は、積
層体(無端ベルト)である。積層体(無端ベルト)1
は、耐熱性合成ゴムで構成される弾性層3の表面にフッ
素系樹脂分散液を塗布してフッ素系樹脂塗布層を形成し
た後、前記フッ素系樹脂塗布層を不活性ガスの雰囲気に
おいてフッ素系樹脂の融点温度以上の温度で焼成して離
型層4を形成することにより製造する。このようなフッ
素系樹脂塗布層の焼成は、焼成炉中において行われる。
【0032】前記耐熱性合成ゴムで構成される弾性層3
は、予め、基体2上に形成してあってもかまわない。こ
のような基体2は、例えば、(イ) ステンレススチール、
ニッケル等の金属材料で構成されるシート又は無端ベル
ト、(ロ) ポリイミド、ポリアミドイミド等の耐熱性樹脂
材料で構成されるシート又は無端ベルト、又は、(ハ)前
記(イ) 及び(ロ) の積層シート又は無端ベルトである。ま
た、前記基体2は、金属材料で構成されている場合に
は、ベルトの撓みを考慮して、その膜厚は、100μm
以下であることが好ましい。また、前記基体2は、耐熱
性樹脂材料で構成されている場合には、熱容量(立ち上
がり時間短縮から、薄い方が有利である)、及び、強度
(厚い方が有利である)の観点から、その膜厚は、30
〜200μmであることが好ましい。
【0033】このような積層体(無端ベルト)1によれ
ば、酸素を排除した不活性ガスの雰囲気でフッ素系樹脂
塗布層を加熱処理して焼結させるので弾性層3の劣化が
なく、そのために、弾性を保った積層体(無端ベルト)
1の成型が可能となる。
【0034】図2において、11は、積層体(ロール)
である。積層体(ロール)11は、予め、ロール状の基
体12上に形成した耐熱性合成ゴムで構成される弾性層
13の表面にフッ素系樹脂分散液を塗布してフッ素系樹
脂塗布層を形成した後、前記フッ素系樹脂塗布層を不活
性ガスの雰囲気においてフッ素系樹脂の融点温度以上の
温度で焼成して離型層14を形成することにより製造す
る。このようなフッ素系樹脂塗布層の焼成は、焼成炉中
において行われる。基体12は、好ましくは、アルミニ
ウム、ステンレススチール、真鍮等の金属材料で構成さ
れるロールである。
【0035】このような積層体(ロール)11によれ
ば、酸素を排除した不活性ガスの雰囲気でフッ素系樹脂
塗布層を加熱処理して焼結させるので弾性層13の劣化
がなく、そのために、弾性を保った積層体(ロール)1
1の成型が可能となる。また、このような積層体(ロー
ル)11によれば、積層体11における弾性層13の弾
性が良好に保たれるので、かかる積層体11を定着ロー
ルとすると、ニップ幅が良好に保たれ、そのために、ト
ナーの定着効率が良くなり、高画質の画像を得ることが
できる。
【0036】前記フッ素系樹脂は、好ましくは、テトラ
フルオロエチレン−ポリエチレンフルオロビニルエーレ
ル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体(FEP)、及び、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)から選ばれるフッ
素系樹脂であるが、本発明の目的に反しない限り、それ
ら以外のフッ素系樹脂であってもかまわない。
【0037】前記耐熱性合成ゴムは、シリコーンゴム、
フッ素ゴム、及び、フロロシリコーンゴムから選ばれる
耐熱性合成ゴムであるが、本発明の目的に反しない限
り、それら以外の耐熱性合成ゴムであってもかまわな
い。
【0038】前記不活性ガスは、窒素ガス、炭酸ガス、
ヘリウム、ネオン及びアルゴンから選ばれる少なくとも
1種の不活性ガスであるが、本発明の目的に反しない限
り、それら以外の不活性ガスであってもかまわない。
【0039】本実施の形態の説明においては、積層体が
無端ベルト及びロールである場合について主として説明
したが、積層体がシート(図示せず)である場合につい
ても、同様に説明することができる。
【0040】請求項1〜8のいずれかに記載の積層体の
製造方法によって得られた積層体は、例えば、図5、6
に示されるような画像形成装置において定着部材として
設けることができる。請求項1〜8のいずれかに記載の
積層体の製造方法によれば、耐熱性向上剤を用いなくて
も、耐熱性、弾性及び対トナー離型性に優れ、しかも、
画像の光沢及び画像の均一性を向上させた積層体を効率
よく低コストで製造することができる。
【0041】(実施の形態2)図3において、21は、
積層体(無端ベルト)である。積層体(無端ベルト)2
1は、回転する円筒塗布成形型25の内面にフッ素系樹
脂分散液を塗布してフッ素系樹脂塗布層を形成し、続い
て、前記フッ素系樹脂塗布層に耐熱性合成ゴムの溶液を
塗布して弾性層23を形成した後、前記フッ素系樹脂塗
布層を不活性ガスの雰囲気においてフッ素系樹脂の融点
温度以上の温度で焼成して離型層24を形成することに
より製造する。前記不活性ガスの雰囲気は、両開口部を
密封フランジ26,26で密封した円筒塗布成形型25
内の空気を不活性ガスで置換することによりつくり出さ
れる。前記不活性ガスの置換は、例えば、不活性ガス導
入パイプ27aを通じて不活性ガスを円筒塗布成形型2
5内に導入すると同時に、空気排出パイプ28aを通じ
て円筒塗布成形型25内の空気を排出することにより行
われる。図3において、27b及び28bは、コックで
ある。
【0042】前記積層体(無端ベルト)21によれば、
離型層24と弾性層23とを一貫して積層成形するこ
とができるので生産効率を向上させることができ、酸
素を排除した不活性ガスの雰囲気でフッ素系樹脂塗布層
を加熱処理して焼結させるので弾性層23の劣化がな
く、そのために、弾性を保った積層体の成型が可能とな
り、そして、円筒塗布成形型の内部を閉空間とするこ
とができるので、不活性ガスの雰囲気を円筒塗布成形型
の内部だけにつくることが可能となり、そのために、不
活性ガスの消費を少なくすることができる。
【0043】前記フッ素系樹脂は、テトラフルオロエチ
レン−ポリエチレンフルオロビニルエーレル共重合体
(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体(FEP)、及び、ポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)から選ばれるフッ素系樹脂で
あるが、本発明の目的に反しない限り、それら以外のフ
ッ素系樹脂であってもかまわない。
【0044】前記耐熱性合成ゴムは、シリコーンゴム、
フッ素ゴム、及び、フロロシリコーンゴムから選ばれる
耐熱性合成ゴムであるが、本発明の目的に反しない限
り、それら以外の耐熱性合成ゴムであってもかまわな
い。
【0045】前記不活性ガスは、窒素ガス、炭酸ガス、
ヘリウム、ネオン及びアルゴンから選ばれる少なくとも
1種の不活性ガスであるが、本発明の目的に反しない限
り、それら以外の不活性ガスであってもかまわない。
【0046】本発明においては、図4に示すように、弾
性層33と離型層34との密着性を向上させるために耐
熱性合成ゴムの溶液にフッ素系樹脂微粒子Fを分散させ
ることができる。このように、耐熱性合成ゴムの溶液に
フッ素系樹脂微粒子Fを分散させると、フッ素系樹脂微
粒子Fが円筒塗布成形型の回転によって生じる遠心力で
図4に示す矢印方向に移動してフッ素系樹脂塗布層側に
集まってくるので、フッ素系樹脂塗布層をフッ素系樹脂
の融点温度以上の温度に加熱して焼成すると、フッ素系
樹脂塗布層を構成するフッ素系樹脂及び弾性層における
フッ素系樹脂微粒子Fが溶融して融着するので、離型層
と弾性層との密着性がいっそう向上する。
【0047】本発明においては、円筒塗布成形型25
が、その内表面に、離型層24を構成するフッ素系樹脂
よりも高い融点を有するフッ素系樹脂で構成された薄膜
(図示せず)を有する。このように、円筒塗布成形型2
5がその内表面に離型層24を構成するフッ素系樹脂よ
りも高い融点を有するフッ素系樹脂で構成された薄膜を
有していると、フッ素系樹脂塗布層をフッ素系樹脂の融
点温度以上の温度に加熱して焼成しても、円筒塗布成形
型25への融着が起こらないので、円筒塗布成形型25
にフッ素系樹脂塗布層を塗布したまま焼成することがで
き、また、円筒塗布成形型25を繰り返し使用すること
ができる。
【0048】本発明においては、離型層24を介して弾
性層23が形成された円筒塗布成形型25を再び回転さ
せて、前記弾性層23の表面にポリアミド酸溶液を塗布
してポリアミド酸円筒膜を形成し、続いて、このポリア
ミド酸円筒膜を加熱硬化させてポリイミド円筒膜よりな
る基体(図示せず)を形成するので、離型層24と弾性
層23との積層形成に続いてポリイミド円筒膜よりなる
基体を積層成形することができ、そのために、生産効率
をいっそう向上させることができる。
【0049】請求項9〜17のいずれかに記載の積層体
の製造方法によって得られた積層体は、例えば、図5,
6に示されるような画像形成装置において定着部材とし
て設けることができる。請求項9〜17のいずれかに記
載の積層体の製造方法によれば、耐熱性向上剤を用いな
くても、耐熱性、弾性及び対トナー離型性に優れ、しか
も、画像の光沢及び画像の均一性を向上させた積層体を
効率よく低コストで製造することができる。
【0050】
【実施例】(実施例1)予め成形された直径60mm、
面長315mm及び厚み90μmのポリイミド円筒体よ
りなる基体の外表面にプライマーを塗布し、このプライ
マーを塗布した基体に2液反応型のシリコーンゴム液
(東レ社製 DX35−2120)を塗布してシリコー
ンゴム塗布層を形成した後、このシリコーンゴム塗布層
を150℃の温度に加熱して硬化させることにより20
0μm厚の弾性層を形成した。そして、この弾性層の表
面にテトラフルオロエチレン−ポリエチレンフルオロビ
ニルエーレル共重合体(以下、「PFA」という。)の
分散液を20μm厚に塗布してフッ素系樹脂塗布層を形
成し、次に、このフッ素系樹脂塗布層を窒素雰囲気に保
持した加熱炉において350℃の温度で焼成して離型層
を形成した。このように製造された積層体(無端ベル
ト)は、その離型層が平滑であり、しかも、その弾性層
の弾性が充分に保持されたものであった。そして、前記
積層体の弾性層のJIS A硬度を測定したところ、J
IS A硬度は、45であった。また、前記積層体をリ
コー社製複写機の定着ユニットに取り付けて画像品質及
び積層体の耐久性を評価したところ、次のとおりであっ
た。画像品質:画像均一性及び光沢性は良好であった。
積層体の耐久性:3万枚複写しても離型層の剥離は生じ
なかった。
【0051】(実施例2)金属製の円筒体の内面にポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)の薄膜を被覆した
円筒塗布成形型を遠心装置に取り付けて回転させ、そし
て、この回転する円筒塗布成形型の内面にPFA分散液
を20μm厚に塗布してフッ素系樹脂塗布層を形成した
後、このフッ素系樹脂塗布層に2液反応型のシリコーン
ゴム液(東レ社製 DX35−2120)を塗布してシ
リコーンゴム塗布層を形成し、続いて、この円筒塗布成
形型を加熱炉中にセットしてシリコーンゴム塗布層を1
50℃の温度に加熱して硬化させることにより200μ
m厚の弾性層を形成した。この弾性体を形成した円筒塗
布成形型の両端の開口部を密封フランジ(図3参照)で
密封した後、密封フランジに設けた不活性ガス導入パイ
プ(図3参照)を通じて窒素ガスを円筒塗布成形型内に
導入すると同時に密封フランジに設けた空気排出パイプ
(図3参照)を通じて円筒塗布成形型内の空気を排出し
て、円筒塗布成形型内を窒素ガス雰囲気に保持し、続い
て、この円筒塗布成形型を加熱炉中にセットしてフッ素
系樹脂塗布層を350℃の温度で焼成することにより離
型層を形成した。次に、この円筒塗布成形型を再び遠心
装置に取り付けて回転させながら、前記弾性層の表面に
ポリイミド酸溶液を塗布してポリアミド酸円筒膜を形成
し、続いて、この円筒塗布成形型を加熱炉中にセットし
てこのポリアミド酸円筒膜を150℃の温度に加熱して
硬化させることによりポリイミド円筒膜よりなる基体を
形成した。このように製造された積層体(無端ベルト)
は、その離型層が平滑であり、しかも、その弾性層の弾
性が充分に保持されたものであった。そして、前記積層
体の弾性層のJIS A硬度を測定したところ、JIS
A硬度は、43であった。また、前記積層体をリコー
社製複写機の定着ユニットに取り付けて画像品質及び積
層体の耐久性を評価したところ、次のとおりであった。
画像品質:画像均一性及び光沢性は良好であった。積層
体の耐久性:3万枚複写しても離型層の剥離は生じなか
った。
【0052】(実施例3)前記2液反応型のシリコーン
ゴム液にPFA微粒子を固形分比率10%になるように
添加して分散したものを用いた以外は、実施例2と同様
にして、積層体(無端ベルト)を製造した。このように
製造された積層体(無端ベルト)は、その離型層が平滑
であり、しかも、その弾性層の弾性が充分に保持された
ものであった。そして、前記積層体の弾性層のJIS
A硬度を測定したところ、JIS A硬度は、45であ
った。また、前記積層体をリコー社製複写機の定着ユニ
ットに取り付けて画像品質及び積層体の耐久性を評価し
たところ、次のとおりであった。 画像品質:画像均一性及び光沢性は良好であった。 積層体の耐久性:5万枚複写しても離型層の剥離は生じ
なかった。
【0053】(比較例1)実施例1と同様にして、予め
成形された直径60mm、面長315mm及び厚み90
μmのポリイミド円筒体よりなる基体の外表面に弾性層
及びフッ素系樹脂塗布層を順次形成した。そして、この
フッ素系樹脂塗布層を空気雰囲気に保持した加熱炉にお
いて350℃の温度で焼成して離型層を形成した。この
ように製造された積層体(無端ベルト)は、その弾性層
が劣化して手で引っ張っても千切れるほどであり、ま
た、その弾性層の弾性が著しく低下していた。そして、
前記積層体の弾性層のJIS A硬度は測定できるレベ
ルのものではなかった。また、画像品質及び積層体の耐
久性も評価できるレベルのものではなかった。
【0054】(比較例2)予め成形された直径60m
m、面長315mm及び厚み90μmのポリイミド円筒
体よりなる基体の外表面にプライマーを塗布し、このプ
ライマーを塗布した基体に、酸化第2鉄微粉を固形分比
率25%になるように添加して分散した、2液反応型の
シリコーンゴム液(東レ社製 DX35−2120)を
塗布してシリコーンゴム塗布層を形成した後、このシリ
コーンゴム塗布層を150℃の温度に加熱して硬化させ
ることにより200μm厚の弾性層を形成した。そし
て、実施例1と同様にして、この弾性層の表面に離型層
を形成した。このように製造された積層体(無端ベル
ト)は、その離型層が平滑であったが、その弾性層の弾
性が明らかに低下していた。そして、前記積層体の弾性
層のJIS A硬度を測定したところ、その弾性層のJ
IS A硬度は、65であった。また、前記積層体をリ
コー社製複写機の定着ユニットに取り付けて画像品質及
び積層体の耐久性を評価したところ、次のとおりであっ
た。 画像品質:厚紙で梨地ぼそつきが生じた。 積層体の耐久性:3万枚複写しても離型層の剥離は生じ
なかった。
【0055】(比較例3)予め成形された直径60m
m、面長315mm及び厚み90μmのポリイミド円筒
体よりなる基体の外表面にプライマーを塗布し、このプ
ライマーを塗布した基体に、カーボンウィスカーを固形
分比率15%になるように添加して分散した、2液反応
型のシリコーンゴム液(東レ社製 DX35−212
0)を塗布してシリコーンゴム塗布層を形成した後、こ
のシリコーンゴム塗布層を150℃の温度に加熱して硬
化させることにより200μm厚の弾性層を形成した。
そして、実施例1と同様にして、この弾性層の表面に離
型層を形成した。このように製造された積層体(無端ベ
ルト)は、その離型層が平滑であったが、その弾性層の
弾性が明らかに低下していた。そして、前記積層体の弾
性層のJIS A硬度を測定したところ、その弾性層の
JIS A硬度は、67であった。また、前記積層体を
リコー社製複写機の定着ユニットに取り付けて画像品質
及び積層体の耐久性を評価したところ、次のとおりであ
った。 画像品質:厚紙で梨地ぼそつきが生じた。 積層体の耐久性:3万枚複写しても離型層の剥離は生じ
なかった。
【0056】
【発明の効果】請求項1〜17に記載された発明によれ
ば、耐熱性向上剤を用いなくても、耐熱性、弾性及び対
トナー離型性に優れ、しかも、画像の光沢及び画像の均
一性を向上させることができる積層体を効率よく低コス
トで製造することができる。
【0057】請求項9〜17に記載された発明によれ
ば、離型層と弾性層とを一貫して積層成形することがで
きるので生産効率を向上させることができ、しかも、酸
素を排除した不活性ガスの雰囲気でフッ素系樹脂塗布層
を加熱処理して焼結させるので弾性層の劣化がなく、そ
のために、弾性を保った積層体の成型が可能となる。
【0058】請求項12に記載された発明によれば、耐
熱性合成ゴムの溶液にフッ素系樹脂微粒子を分散させた
ので、フッ素系樹脂微粒子が円筒塗布成形型の回転によ
って生じる遠心力で図4に示す矢印方向に移動してフッ
素系樹脂塗布層側に集まり、そのために、フッ素系樹脂
塗布層をフッ素系樹脂の融点温度以上の温度に加熱して
焼成すると、フッ素系樹脂塗布層を構成するフッ素系樹
脂及び弾性層におけるフッ素系樹脂微粒子が溶融して融
着し、離型層と弾性層との密着性がいっそう向上する。
【0059】請求項13に記載された発明によれば、円
筒塗布成形型がその内表面に離型層を構成するフッ素系
樹脂よりも高い融点を有するフッ素系樹脂で構成された
薄膜を有しているので、フッ素系樹脂塗布層をフッ素系
樹脂の融点温度以上の温度に加熱して焼成しても、円筒
塗布成形型への融着が起こらず、そのために、円筒塗布
成形型にフッ素系樹脂塗布層を塗布したまま焼成するこ
とができ、また、円筒塗布成形型を繰り返し使用するこ
とができる。
【0060】請求項15に記載された発明によれば、円
筒塗布成形型の内部を閉空間とすることができるので、
不活性ガスの雰囲気を円筒塗布成形型の内部だけにつく
ることが可能となり、そのために、不活性ガスの消費を
少なくすることができる。
【0061】請求項16に記載された発明によれば、前
記離型層を介して弾性層が形成された円筒塗布成形型を
回転させて、前記弾性層の表面にポリイミド酸溶液を塗
布してポリアミド酸円筒膜を形成し、続いて、このポリ
アミド酸円筒膜を加熱硬化させてポリイミド円筒膜より
なる基体を形成するので、離型層と弾性層との積層形成
に続いて基体を積層成形することができ、そのために、
生産効率をいっそう向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す塗布による積層体
(無端ベルト)の製造方法の断面説明図である。
【図2】本発明の他の一実施の形態を示す塗布による積
層体(ロール)の製造方法の断面説明図である。
【図3】本発明の他の一実施の形態を示す遠心成形によ
る積層体(無端ベルト)の製造方法の断面説明図であ
る。
【図4】本発明の他の一実施の形態を示す遠心成形によ
る積層体(無端ベルト)積層体の製造方法の部分拡大断
面説明図である。
【図5】従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図で
ある。
【図6】従来の定着無端ベルトの使用状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 積層体(無端ベルト) 2 基体 3 弾性層 4 離型層 11 積層体(ロール) 12 基体 13 弾性層 14 離型層 21 積層体(無端ベルト) 23 弾性層 24 離型層 25 円筒塗布成形型 26,26 密封フランジ 27a 不活性ガス導入パイプ 28a 空気排出パイプ 27b コック 28b コック 31 積層体(無端ベルト) 33 弾性層 34 離型層 F フッ素系樹脂微粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 13/00 F16C 13/00 A B G03G 15/20 102 G03G 15/20 102 103 103 // B29K 19:00 B29K 19:00 27:12 27:12 (72)発明者 安瀬 徳彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 高畑 望 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 神谷 公二 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H033 AA02 AA21 BA11 BA12 BB03 BB05 BB13 BB14 BB15 3J103 AA02 AA13 AA32 AA51 BA15 BA41 EA11 EA14 EA20 FA01 FA07 GA02 GA57 GA58 GA60 HA03 HA05 HA31 HA33 HA37 HA43 HA53 4F100 AB04C AB10C AB16C AK04B AK17A AK17B AK49C AK50C AK52A AL01B AN02A AT00C BA02 BA03 BA10B BA10C CC00B EH46B EJ483 JJ03A JK06B JK07A JL14B 4F205 AA16 AC05 AG03 AG16 AH04 GA06 GB01 GN13

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性合成ゴムで構成される弾性層の表
    面にフッ素系樹脂分散液を塗布してフッ素系樹脂塗布層
    を形成した後、前記フッ素系樹脂塗布層を不活性ガスの
    雰囲気においてフッ素系樹脂の融点温度以上の温度で焼
    成して離型層を形成することを特徴とする積層体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記フッ素系樹脂が、テトラフルオロエ
    チレン−ポリエチレンフルオロビニルエーレル共重合体
    (PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
    プロピレン共重合体(FEP)、及び、ポリテトラフル
    オロエチレン(PTFE)から選ばれるフッ素系樹脂で
    あることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記耐熱性合成ゴムが、シリコーンゴ
    ム、フッ素ゴム、及び、フロロシリコーンゴムから選ば
    れる耐熱性合成ゴムであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の積層体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記不活性ガスが、窒素ガス、炭酸ガ
    ス、ヘリウム、ネオン及びアルゴンから選ばれる少なく
    とも1種の不活性ガスであることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の積層体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記弾性層が基体上に積層されているこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層体
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記基体が、(イ) ステンレススチール、
    ニッケル等の金属材料で構成されるシート又は無端ベル
    ト、(ロ) ポリイミド、ポリアミドイミド等の耐熱性樹脂
    材料で構成されるシート又は無端ベルト、又は、(ハ) 前
    記(イ) 及び(ロ) の積層シート又は無端ベルトであること
    を特徴とする請求項5に記載の積層体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記基体が、アルミニウム、ステンレス
    スチール、真鍮等の金属材料で構成されるロールである
    ことを特徴とする請求項5に記載の積層体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記積層体が定着部材であることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 回転する円筒塗布成形型の内面にフッ素
    系樹脂分散液を塗布してフッ素系樹脂塗布層を形成し、
    続いて、前記フッ素系樹脂塗布層に耐熱性合成ゴムの溶
    液を塗布して弾性層を形成した後、前記フッ素系樹脂塗
    布層を不活性ガスの雰囲気においてフッ素系樹脂の融点
    温度以上の温度で焼成して離型層を形成することを特徴
    とする積層体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記フッ素系樹脂が、テトラフルオロ
    エチレン−ポリエチレンフルオロビニルエーレル共重合
    体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
    ロプロピレン共重合体(FEP)、及び、ポリテトラフ
    ルオロエチレン(PTFE)から選ばれるフッ素系樹脂
    であることを特徴とする請求項9に記載の積層体の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 前記耐熱性合成ゴムが、シリコーンゴ
    ム、及び、フロロシリコーンゴムから選ばれる耐熱性合
    成ゴムであることを特徴とする請求項9又は10に記載
    の積層体の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記弾性層と前記離型層との密着性を
    向上させるために前記耐熱性合成ゴムの溶液にフッ素系
    樹脂微粒子を分散させたことを特徴とする請求項9〜1
    1のいずれかに記載の積層体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記円筒塗布成形型が、その内表面
    に、前記離型層を構成するフッ素系樹脂よりも高い融点
    を有するフッ素系樹脂で構成された薄膜を有することを
    特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の積層体の
    製造方法。
  14. 【請求項14】 前記不活性ガスが、窒素ガス、炭酸ガ
    ス、ヘリウム、ネオン及びアルゴンから選ばれる少なく
    とも1種の不活性ガスであることを特徴とする請求項9
    〜13のいずれかに記載の積層体の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記不活性ガスの雰囲気を、両開口部
    を密封フランジで密封した円筒塗布成形型内の空気を不
    活性ガスで置換することによりつくり出すことを特徴と
    する請求項9〜14のいずれかに記載の積層体の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 前記離型層を介して弾性層が形成され
    た円筒塗布成形型を回転させて、前記弾性層の表面にポ
    リイミド酸溶液を塗布してポリアミド酸円筒膜を形成
    し、続いて、このポリアミド酸円筒膜を加熱硬化させて
    ポリイミド円筒膜よりなる基体を形成することを特徴と
    する請求項9〜15のいずれかに記載の積層体の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 前記積層体が定着部材であることを特
    徴とする請求項9〜16のいずれかに記載の積層体の製
    造方法。
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