JP4113747B2 - 積層体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、転写紙上の未定着像を加熱、加圧して定着するために用いられる積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図である。図3に示されているように、従来の電子写真方式の画像形成装置100、例えば、複写機及びレーザプリンタは、静電潜像が形成される感光体ドラム101、感光体ドラム101に接触して帯電処理を行う帯電ロール102、レーザビーム等の露光手段103、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像ロール104、帯電ロール102にDC電圧を印加するためのパワーパック105、感光体ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理する転写ロール106、転写処理後の感光体ドラム101をクリーニングするためのクリーニング装置108、感光体ドラム101の表面電位を測定する表面電位計109、並びに、加熱定着ロール111及び加圧ロール112からなる熱定着装置110によって構成されている。
【0003】
この電子写真方式を用いる画像形成装置100は、回転する感光体ドラム101の感光体層を帯電ロール102を用いて一様に帯電させた後にレーザビーム等の露光手段103で露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーによって現像することによりトナー像とし、このトナー像を記録紙107上に転写し、そして、この記録紙107を加熱定着ロール111及び加圧ロール112からなる熱定着装置110に通過させて記録紙107上に付着しているトナーを加熱定着ロール111の熱により軟化させつつ加圧して記録紙107上にトナー像を熱定着するように構成されている。
【0004】
この加熱定着ロール111は、芯金上にフッ素樹脂層を設けたロールによって構成されている。このような加熱定着ロール111は、離型性には優れているが、柔軟性及び弾力性には劣っているので、光沢を必要とするフルカラー複写機、フルカラーレーザープリンタ等の画像形成装置に対応することができない。従来、光沢画像を必要とするフルカラー複写機、レーザープリンタ等の画像形成装置においては、赤(マゼンタ)、青(シアン)、黄(イエロー)、黒(ブラック)の4色のカラートナーが用いられているが、これらのカラートナーで構成されるカラー画像を定着する際には、これらのカラートナーを溶融状態で混合する必要があり、そのために、カラートナーを低融点化して溶融しやすくすると共に、複数種のカラートナーを、加熱定着ロール111の表面で包み込むようにして、溶融状態で均一に混合させることが必要になる。
【0005】
熱ロール定着法は、ヒートロール全体を所定温度に保持することができること、熱容量が大きいこと等の利点があるために、プリント速度の高速化には適している。しかし、熱ロール定着法は、ヒートロールを所定の温度まで加熱するのにかなりの時間が必要であるので、ヒートロール全体を加熱するのに、電力消費も大きくなるという問題がある。近年、画像形成装置の分野においては、省エネルギー化への活動が活発になっており、その立ち上がり時間の短縮が検討されている。画像形成装置の立ち上がり時間の短縮の技術の一つとして、ヒーターにより熱せられたフィルム状のエンドレスベルトを介して、記録紙上のトナーを加熱するベルト定着方法が提案されている。この定着方法では、薄いフィルム状の定着用ベルトを直接加熱することになり、電源投入後、加熱部は短時間で所定の温度に達するので、電源投入後の待ち時間をかなり減らすことができる。また、必要部分のみを加熱するので、電力消費も少ない利点がある。
【0006】
図4は、従来の定着無端ベルトの使用状態を示す説明図である。図4に示されているように、従来の画像形成装置においては、加熱ロール115、これと相対して設けられた一対の平行な加圧ロール116,116、並びに、加熱ロール115に接すると共に一対の平行な加圧ロール116,116により回転可能に設けられた定着無端ベルト114を有するベルト方式定着装置113が用いられている。
【0007】
最近の画像形成装置では、高画質が要求されるために、定着部材における基体、即ち、定着部材がロールである場合には、芯金、或いは、定着部材がシート又はベルトである場合には、金属又は耐熱性樹脂材料で形成されるシート又はベルト、の上に、離型性及び耐久性に優れたシリコーンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴム材料で構成した弾性層を形成して、その弾性層の弾力性でトナーを加圧した際のニップ幅を大きくすることにより、トナーの非転写体(コピー紙)への転写効率を向上させることが行われている。
【0008】
さらに、最近の画像形成装置においては、前記したような定着部材の基体上に設けられた弾性層へのトナーの固着を防止するために、弾性層の表面にフッ素樹脂分散液を塗布して表面層を形成する技術が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような表面層を形成する技術では、フッ素樹脂分散液を弾性層上に塗布してフッ素樹脂塗布層を形成した後、フッ素樹脂塗布層の表面に平滑面を形成するために、フッ素樹脂塗布層を300℃以上の温度に加熱して焼成するが、シリコーンゴム等の耐熱性樹脂で構成される弾性層は、300℃以上の温度で脆くなって、その弾性が大幅に低下してしまうという問題があった。
【0010】
このような問題を解決するために、シリコーンゴム等の耐熱性樹脂の溶液にカーボンブラック、カーボンウィスカー、酸化セリウム、水酸化セリウム、酸化鉄等の耐熱性向上剤を添加して得た塗布液を基体上に塗布して弾性層を形成する技術が提案されたが、これらの耐熱性向上剤をシリコーンゴム等の耐熱性樹脂の溶液に添加すると、塗布液の粘度が上がるだけでなく、塗布液のチクソ性も大きくなるので、弾性層の表面に平滑均一面を形成しにくくなり、しかも、弾性層が硬くなって弾性が低下してしまうという問題があった。
【0011】
そこで、耐熱性合成ゴムで構成される弾性層の表面に塗布されたフッ素系樹脂塗布層を密封された不活性ガスの雰囲気中でフッ素系樹脂の融点温度以上の温度で焼成して表面層を形成する技術が提案された。このような技術が提案されることによって、弾性層の柔軟性を保持しつつ、フッ素系樹脂塗布層を300℃以上のフッ素樹脂の溶融軟化流動温度に加熱することが可能となった。
【0012】
しかしながら、フッ素系樹脂塗布層を不活性ガス中で加熱しても、加熱前の常温常圧で置換した雰囲気状態から加熱した場合には、形成された表面層を常温に戻したときに、耐熱性合成ゴム、例えば、シリコーンゴムで構成される弾性層からの分解揮発ガスの発生は抑制されず、酸素を含む空気中の場合ほどではないものの表面層及びその周りに分解揮発ガスから生成したシリカと推定される白い灰のような付着物が発生するという問題があり、また、それらの付着物は加熱容器又は加熱炉内部にも発生し、回数を重ねていくうちに、発生した付着物が加熱容器又は加熱炉内部から表面層に落下して表面層に凹凸の外観異常を発生させるという問題があった。
【0013】
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、弾性層から発生する分解揮発ガスによる白い灰のような付着物が表面層及びその周辺に付着するのを防止すると共に、加熱容器又は加熱炉内部に付着した該付着物が表面層に落下して表面層に凹凸の外観異常を発生させることを防止した積層体の製造方法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、耐熱性合成ゴムで構成される弾性層の表面に積層されたフッ素系樹脂塗布層を、密封された不活性ガス中で、フッ素系樹脂の融点温度以上の温度に加熱焼成して、表面層を形成する積層体の製造方法において、該フッ素系樹脂塗布層を、加熱により気化して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質の存在下に、加熱焼成することを特徴とする積層体の製造方法である。
【0015】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記フッ素系樹脂が、テトラフルオロエチレン−ポリエチレンフルオロビニルエーレル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、及び、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から選ばれるフッ素系樹脂であることを特徴とするものである。
【0016】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記耐熱性合成ゴムが、シリコーンゴム、フッ素ゴム、及び、フロロシリコーンゴムから選ばれる耐熱性合成ゴムであることを特徴とするものである。
【0017】
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載された発明において、前記不活性ガスが、窒素ガス、炭酸ガス、ヘリウム、ネオン及びアルゴンから選ばれる少なくとも1種の不活性ガスであることを特徴とするものである。
【0018】
請求項5に記載された発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載された発明において、前記弾性層が基体上に積層されていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項6に記載された発明は、請求項に記載された発明において、前記基体が、(イ)ステンレススチール、及び、ニッケルから選ばれる金属材料で構成されるシート又は無端ベルト、(ロ)ポリイミド、及び、ポリアミドイミドから選ばれる耐熱性樹脂材料で構成されるシート又は無端ベルト、或いは、(ハ)前記(イ)及び(ロ)の積層シート又は無端ベルトであることを特徴とするものである。
【0020】
請求項7に記載された発明は、請求項に記載された発明において、前記基体が、アルミニウム、ステンレススチール、及び、真鍮から選ばれる金属材料で構成されるロールであることを特徴とするもんである。
【0021】
請求項8に記載された発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載された発明において、前記積層体が定着部材とされることを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す積層体(無端ベルト)の製造方法の断面説明図であり、そして、図2は、本発明の他の一実施の形態を示す積層体(ロール)の製造方法の断面説明図である。
【0023】
図1において、1は、積層体(無端ベルト)である。積層体(無端ベルト)1は、耐熱性合成ゴムで構成される弾性層3の表面に積層されたフッ素系樹脂塗布層を、密封された不活性ガス中で、フッ素系樹脂の融点温度以上の温度に加熱焼成して、表面層4を形成する際に、該フッ素系樹脂塗布層を、加熱により気化して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質の存在下に、加熱焼成することにより製造する。このようなフッ素系樹脂塗布層の加熱焼成は、加熱容器又は加熱炉中において行われる。
【0024】
前記耐熱性合成ゴムで構成される弾性層3は、予め、基体2上に形成してあってもかまわない。このような基体2は、例えば、(イ)ステンレススチール、及び、ニッケルから選ばれた金属材料で構成されるシート又は無端ベルト、(ロ)ポリイミド、及び、ポリアミドイミドから選ばれた耐熱性樹脂材料で構成されるシート又は無端ベルト、或いは、(ハ)前記(イ)及び(ロ)の積層シート又は無端ベルトである。また、前記基体2は、金属材料で構成されている場合には、ベルトの撓みを考慮して、その膜厚は、100μm以下であることが好ましい。また、前記基体2は、耐熱性樹脂材料で構成されている場合には、熱容量(立ち上がり時間短縮から、薄い方が有利である)、及び、強度(厚い方が有利である)の観点から、その膜厚は、30〜200μmであることが好ましい。
【0025】
このような積層体(シート又は無端ベルト)1の製造方法によれば、耐熱性合成ゴムで構成される弾性層3の表面に積層されたフッ素系樹脂塗布層を、密封された不活性ガス中で、フッ素系樹脂の融点温度以上の温度に加熱焼成して、表面層4を形成する際に、該フッ素系樹脂塗布層を、加熱により気化して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質の存在下に、加熱焼成するので、該フッ素系樹脂塗布層が常温常圧において不活性ガスで置換した雰囲気状態から加熱したものであっても弾性層3の劣化がなく、そのために、弾性層3から発生する分解揮発ガスによる白い灰のような付着物が表面層4及びその周辺に付着するのを防止できると共に、加熱容器又は加熱炉内部に付着した該付着物が表面層4に落下して表面層4に凹凸の外観異常を発生させることを防止できる。そして、かかる積層体1を定着ベルトとすると、表面層4に付着物及び凹凸がないので、画像品質が良くなる。
【0026】
図2において、11は、積層体(ロール)である。積層体11は、耐熱性合成ゴムで構成される弾性層13の表面に積層されたフッ素系樹脂塗布層を、密封された不活性ガス中で、フッ素系樹脂の融点温度以上の温度に加熱焼成して、表面層14を形成する際に、該フッ素系樹脂塗布層を、加熱により気化して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質の存在下に、加熱焼成することにより製造する。このようなフッ素系樹脂塗布層の加熱焼成は、加熱容器又は加熱炉中において行われる。
【0027】
前記耐熱性合成ゴムで構成される弾性層13は、予め、基体12上に形成してあってもかまわない。このような基体12は、好ましくは、アルミニウム、ステンレススチール、及び、真鍮から選ばれる金属材料で構成されるロールである。このロールは、円筒体で構成されたものであってもかまわない。
【0028】
このような積層体(ロール)11の製造方法によれば、耐熱性合成ゴムで構成される弾性層13の表面に積層されたフッ素系樹脂塗布層を、密封された不活性ガス中で、フッ素系樹脂の融点温度以上の温度に加熱焼成して、表面層14を形成する際に、該フッ素系樹脂塗布層を、加熱により気化して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質の存在下に、加熱焼成するので、該フッ素系樹脂塗布層が常温常圧において不活性ガスで置換した雰囲気状態から加熱したものであっても弾性層13の劣化がなく、そのために、弾性層13から発生する分解揮発ガスによる白い灰のような付着物が表面層14及びその周辺に付着するのを防止できると共に、加熱容器又は加熱炉内部に付着した該付着物が表面層14に落下して表面層14に凹凸の外観異常を発生させることを防止できる。
【0029】
また、本発明において、フッ素系樹脂塗布層を「加熱により気化又は昇華して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質」の存在下に加熱焼成することは、前述のとおりであるが、このように、フッ素系樹脂塗布層を加熱により気化又は昇華して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質の存在下に加熱すると、蒸気となった加圧媒質による圧力が高まって分解成分の分圧を抑制することができ、その結果、弾性層3,13から分解揮発成分が発生することを防止することができる。そして、このようなフッ素系樹脂塗布層の加熱焼成においては、内部圧力の増大する手段として加熱容器(圧力容器)に常温で予め高圧にする手段も考えられるが、ガス注入の際に激しい気流が起こるので、フッ素系樹脂塗布層が剥落する危険性があり、細心の注意を払う必要がある。しかしながら、本発明における「加熱に より気化又は昇華して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質」は、そのようなフッ素系樹脂塗布層を剥落させる心配がない。
【0030】
また、本発明においては、前記「加熱により気化又は昇華して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質」は、前記弾性層3,13及び表面層4,14に対して化学的に非反応性の加圧媒質であるが、これらの加圧媒質が、前記弾性層3,13及び表面層4,14に対して化学的に非反応性の加圧媒質であると、前記弾性層3,13及び表面層4,14を変質させることはない。
【0031】
また、本発明において、前記加圧媒質がドライアイスよりなる昇華性の加圧媒質であると、積層体に反応せず、しかも、積層体に付着しなので、表面性状の良好な積層体が得られる。
【0032】
また、本発明において、加圧媒質がイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質であると、アルコール系の加圧媒質が、充分に気化し易いと共に、飽和蒸気圧の関係で徐々に蒸発して加熱容器内の圧力を高め、かつ、積層体にある程度浸透していくので、積層体は、光沢と弾性を保ちながら加熱冷却されると共に、アルコール系の加圧媒質が常温になってから積層体より蒸発していくが、積層体の光沢と弾性は保たれたままである。それ故、本発明においては、表面性状の良好な積層体が得られる。
【0033】
前記フッ素系樹脂は、好ましくは、テトラフルオロエチレン−ポリエチレンフルオロビニルエーレル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、及び、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から選ばれるフッ素系樹脂であるが、本発明の目的に反しない限り、それら以外のフッ素系樹脂であってもかまわない。
【0034】
前記耐熱性合成ゴムは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、及び、フロロシリコーンゴムから選ばれる耐熱性合成ゴムであるが、本発明の目的に反しない限り、それら以外の耐熱性合成ゴムであってもかまわない。
【0035】
前記不活性ガスは、窒素ガス、炭酸ガス、ヘリウム、ネオン及びアルゴンから選ばれる少なくとも1種の不活性ガスであるが、本発明の目的に反しない限り、それら以外の不活性ガスであってもかまわない。
【0036】
本発明においては、前記積層体は、好ましくは、定着部材とされる。このように、前記積層体が定着部材とされると、この定着部材は、定着ベルトである場合には、その表面層に付着物及び凹凸がなくなり、そのために、トナーの定着効率が良くなって、画像品質が良くなる。また、この定着部材は、定着ロールである場合には、その表面層に付着物及び凹凸がなくなり、しかも、ニップ幅が良好に保たれ、それらのために、トナーの定着効率が良くなって、画像品質が良くなる。
【0037】
本実施の形態の説明においては、積層体が無端ベルト及びロールである場合について主として説明したが、積層体がシート(図示せず)である場合についても、同様に説明することができる。
【0038】
【実施例】
(実施例1)
予め成形された直径60mm、面長315mm及び厚み90μmのポリイミド円筒体よりなる基体の外表面にプライマーを塗布し、このプライマーを塗布した基体に2液反応型のシリコーンゴム液(東レ社製 DX35−2120)を塗布してシリコーンゴム塗布層を形成した後、このシリコーンゴム塗布層を150℃の温度に加熱して硬化させることにより200μm厚の弾性層を形成した。そして、この弾性層の表面にテトラフルオロエチレン−ポリエチレンフルオロビニルエーレル共重合体(PFA)の分散液を20μm厚に塗布してフッ素系樹脂塗布層を形成した。次に、このフッ素系樹脂塗布層を形成した積層体を密閉式の加熱炉の内部に入れた後、加熱炉の内部を炭酸ガスで置換し、続いて、この炭酸ガスで置換した加熱炉の内部にドライアイスを380℃でその分圧が1.8気圧になるなるようなモル数で投入し、密閉状態として、フッ素系樹脂塗布層を380℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した。
【0039】
(実施例2)
実施例1と同様にして得たフッ素系樹脂塗布層を形成した積層体を密閉式の加熱炉の内部に挿入した後、加熱炉の内部を窒素ガスで置換し、続いて、この窒素ガスで置換した加熱炉の内部にイソプロパノールIPAを380℃でその分圧が1.8気圧になるようなモル数で投入し、密閉状態として、フッ素系樹脂塗布層を380℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した。
【0040】
(実施例3)
実施例1と同様にして得たフッ素系樹脂塗布層を形成した積層体を密閉式の加熱炉の内部に挿入した後、加熱炉の内部を窒素ガスで置換し、続いて、この窒素ガスで置換した加熱炉の内部にエタノールを380℃でその分圧が2.5気圧になるようなモル数で投入し、密閉状態として、フッ素系樹脂塗布層を380℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した。
【0041】
(実施例4)
実施例1と同様にして得たフッ素系樹脂塗布層を形成した積層体を密閉式の加熱炉の内部に挿入した後、加熱炉の内部を窒素ガスで置換し、続いて、この窒素ガスで置換した加熱炉の内部にメタノールを380℃でその分圧が2.0気圧になるようなモル数で投入し、密閉状態として、フッ素系樹脂塗布層を380℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した。
【0042】
(実施例5)
実施例1と同様にして得たフッ素系樹脂塗布層を形成した積層体を密閉式の加熱炉の内部に挿入した後、加熱炉の内部を窒素ガスで置換し、続いて、この窒素ガスで置換した加熱炉の内部に1−オクタノール(沸点195℃)を380℃でその分圧が2.0気圧になるようなモル数で投入し、密閉状態として、フッ素系樹脂塗布層を380℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した。
【0043】
(実施例6)
金属製の円筒体の内面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の薄膜を被覆した円筒塗布成形型を遠心装置に取り付けて回転させ、この回転する円筒塗布成形型の内面にPFA分散液を20μm厚に塗布してフッ素系樹脂塗布層を形成した後、このフッ素系樹脂塗布層に2液反応型のシリコーンゴム液(東レ社製DX35−2120)を塗布してシリコーンゴム塗布層を形成し、次に、この円筒塗布成形型を加熱炉中にセットしてシリコーンゴム塗布層を150℃の温度に加熱して硬化させることにより200μm厚の弾性層を形成した。そして、この円筒塗布成形型の両端の開口部を密封フランジで密封した後、密封フランジに設けた不活性ガス導入パイプを通じて炭酸ガスを円筒塗布成形型内に導入すると同時に密封フランジに設けた空気排出パイプを通じて円筒塗布成形型内の空気を排出して、円筒塗布成形型内の空気を炭酸ガスで置換し、続いて、この炭酸ガスで置換した加熱炉の内部にブタノールを380℃でその分圧が2.8気圧になるようなモル数で投入し、密閉状態として、この円筒塗布成形型を加熱炉にセットし、フッ素系樹脂塗布層を380℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した。
【0044】
(比較例1)
実施例1と同様にして、予め成形された直径60mm、面長315mm及び厚み90μmのポリイミド円筒体よりなる基体の外表面に弾性層及びフッ素系樹脂塗布層を順次形成した。そして、このフッ素系樹脂塗布層を形成した積層体を密閉式の加熱炉の内部に挿入した後、加熱炉の内部を窒素ガスで置換し、密閉状態として、フッ素系樹脂塗布層を340℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した。
【0045】
(比較例2)
実施例6と同様にして、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の薄膜を被覆した円筒塗布成形型の内面にフッ素系樹脂塗布層及び弾性層を順次形成した。そして、この弾性体を形成した円筒塗布成形型の両端の開口部を密封フランジで密封した後、密封フランジに設けた不活性ガス導入パイプを通じて窒素ガスを円筒塗布成形型内に導入すると同時に密封フランジに設けた空気排出パイプを通じて円筒塗布成形型内の空気を排出して、円筒塗布成形型内の空気を窒素ガスで置換し、密閉状態として、フッ素系樹脂塗布層を340℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した。このようにして得られた積層体を冷却した後、再度遠心成型機に取り付けて、熱可塑性ポリイミドワニスを希釈した塗布液を弾性層の表面に塗布して基体層を形成した。次に、基体層を指触乾燥した後、円筒塗布成形を取り外して加熱炉150℃で乾燥して積層体から溶剤を完全に除去した。
【0046】
(比較例3)
金属製の円筒体の内面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の薄膜を被覆した円筒塗布成形型を遠心装置に取り付けて回転させ、この回転する円筒塗布成形型の内面にPFA分散液を20μm厚に塗布してフッ素系樹脂塗布層を形成した後、このフッ素系樹脂塗布層に、PFA微粉末を固形分比率10%になるように添加して分散した、2液反応型のシリコーンゴム液(東レ社製 DX35−2120)を塗布してシリコーンゴム塗布層を形成し、次に、この円筒塗布成形型を加熱炉中にセットしてシリコーンゴム塗布層を150℃の温度に加熱して硬化させることにより200μm厚の弾性層を形成した。そして、この弾性体を形成した円筒塗布成形型の両端の開口部を密封フランジで密封した後、密封フランジに設けた不活性ガス導入パイプを通じて窒素ガスを円筒塗布成形型内に導入すると同時に密封フランジに設けた空気排出パイプを通じて円筒塗布成形型内の空気を排出して、円筒塗布成形型内の空気を窒素ガスで置換し、密閉状態として、フッ素系樹脂塗布層を340℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した。この積層体を冷却した後、再度遠心成型機に取り付けて、熱可塑性ポリイミドワニスを希釈した塗布液を弾性層の表面に塗布して基体層を形成した。これを指触乾燥した後、取り外して加熱炉150℃で溶剤を完全に除去した。
【0047】
(比較例4)
予め成形された直径60mm、面長315mm及び厚み90μmのポリイミド円筒体よりなる基体の外表面にプライマーを塗布し、このプライマーを塗布した基体に、酸化第二鉄を固形分比率25%になるように添加して分散した、2液反応型のシリコーンゴム液(東レ社製 DX35−2120)を塗布してシリコーンゴム塗布層を形成した後、このシリコーンゴム塗布層を150℃の温度に加熱して硬化させることにより200μm厚の弾性層を形成した。そして、この弾性層の表面にテトラフルオロエチレン−ポリエチレンフルオロビニルエーレル共重合体(PFA)の分散液を20μm厚に塗布してフッ素系樹脂塗布層を形成した。次に、このフッ素系樹脂塗布層を形成した積層体を密閉式の加熱炉の内部に挿入した後、空気雰囲気の状態として、フッ素系樹脂塗布層を340℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した。
【0048】
(比較例5)
予め成形された直径60mm、面長315mm及び厚み90μmのポリイミド円筒体よりなる基体の外表面にプライマーを塗布し、このプライマーを塗布した基体に、カーボンウィスカーを固形分比率15%になるように添加して分散した、2液反応型のシリコーンゴム液(東レ社製 DX35−2120)を塗布してシリコーンゴム塗布層を形成した後、このシリコーンゴム塗布層を150℃の温度に加熱して硬化させることにより200μm厚の弾性層を形成した。そして、実施例1と同様にして、この弾性層の表面に表面層を形成した。
【0049】
(比較例6)
加熱炉の内部に加圧媒質として1−ノナノール(沸点214℃)を380℃でその分圧が2.0気圧になるようなモル数で投入し、密閉状態として、フッ素系樹脂塗布層を380℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、この弾性層の表面に表面層を形成した。
【0050】
(比較例7)
加熱炉の内部に加圧媒質としてワックス(沸点250℃)を380℃でその分圧が2.0気圧になるようなモル数で投入し、密閉状態として、フッ素系樹脂塗布層を380℃の温度で加熱焼成することにより、表面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、この弾性層の表面に表面層を形成した。
【0051】
以上、(イ)実施例1〜6及び比較例1〜7によって得られた積層体の外観、加工設備内の状況等評価し、(ロ)実施例1〜6及び比較例1〜7と同じ加熱条件で作成した弾性層のセットダマのゴム硬度(JIS−A)を測定し、そして、(ハ)実施例1〜6及び比較例1〜7によって得られた積層体で構成されるベルトをリコー製複写機の定着ユニットに取り付けて搭載して画像品質及びベルトの耐久性を評価した。また、実施例1〜6及び比較例1〜7の評価を次の評価基準に基づいて行った。
評価基準
◎:工程、画像品質とも非常に良好
○:工程、画像品質とも良好
×:工程あるいは画像品質に問題有り
それらの評価結果及び測定結果は、次の表1に示される。
【0052】
【表1】
Figure 0004113747
【0053】
【発明の効果】
請求項1〜7に記載された発明によれば、耐熱性合成ゴムで構成される弾性層の表面に積層されたフッ素系樹脂塗布層を、密封された不活性ガス中で、フッ素系樹脂の融点温度以上の温度に加熱焼成して、表面層を形成する積層体の製造方法において、該フッ素系樹脂塗布層を、加熱により気化して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質の存在下に、加熱焼成するので、該フッ素系樹脂塗布層が常温常圧において不活性ガスで置換した雰囲気状態から加熱したものであっても弾性層の劣化がなく、そのために、弾性層から発生する分解揮発ガスによる白い灰のような付着物が表面層及びその周辺に付着するのを防止できると共に、加熱容器又は加熱炉内部に付着した該付着物が表面層に落下して表面層に凹凸の外観異常を発生させることを防止できる。そして、かかる積層体を定着ベルトとすると、表面層に付着物及び凹凸がないので、トナーの定着効率が良くなり、画像品質も良くなる。また、かかる積層体を定着ロールとすると、ニップ幅が良好に保たれ、しかも、表面層に付着物及び凹凸がないので、トナーの定着効率が良くなり、また、画像品質も良くなる。
【0054】
また、請求項1〜7に記載された発明によれば、フッ素系樹脂塗布層を加熱により気化又は昇華して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質の存在下に加熱するので、蒸気となった加圧媒質による圧力が高まって分解成分の分圧を抑制することができ、その結果、弾性層から分解揮発成分が発生することを防止することができる。そして、このようなフッ素 系樹脂塗布層の加熱焼成においては、内部圧力の増大する手段として加熱容器(圧力容器)に常温で予め高圧にする手段も考えられるが、ガス注入の際に激しい気流が起こるので、フッ素系樹脂塗布層が剥落する危険性があり、細心の注意を払う必要がある。しかしながら、本発明における「加熱により気化又は昇華して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質」は、そのようなフッ素系樹脂塗布層を剥落させる心配がない。
【0055】
また、請求項1〜7に記載された発明によれば、前記「加熱により気化又は昇華して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質」は、前記弾性層及び表面層に対して化学的に非反応性の加圧媒質であるので、前記弾性層及び表面層を変質させることはない。
【0056】
また、請求項1〜7に記載された発明によれば、前記加圧媒質は、ドライアイスよりなる昇華性の加圧媒質であるので、積層体に反応せず、しかも、積層体に付着しなので、表面性状の良好な積層体が得られる。
【0057】
また、請求項1〜7に記載された発明によれば、加圧媒質がイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質であるので、これらのアルコール系の加圧媒質が、飽和蒸気圧の関係で徐々に蒸発して加熱容器内の圧力を高め、積層体にある程度浸透していくことにより、積層体が、光沢と弾性を保ちながら加熱冷却されると共に、アルコール系の加圧媒質が、常温になってから積層体より蒸発していくが、積層体の光沢と弾性は保たれたままである。それ故、表面性状の良好な積層体が得られる。
【0058】
請求項8に記載された発明によれば、前記積層体が定着部材とされるので、この定着部材は、定着ベルトである場合には、その表面層に付着物及び凹凸がなくなり、そのために、トナーの定着効率が良くなって、画像品質が良くなる。また、この定着部材は、定着ロールである場合には、その表面層に付着物及び凹凸がなくなり、しかも、ニップ幅が良好に保たれ、それらのために、トナーの定着効率が良くなって、画像品質が良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示す積層体(無端ベルト)の製造方法の断面説明図である。
【図2】 本発明の他の一実施の形態を示す積層体(ロール)の製造方法の断面説明図である。
【図3】 従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図である。
【図4】 従来の定着無端ベルトの使用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 積層体(無端ベルト)
2 基体
3 弾性層
4 表面層
11 積層体(ロール)
12 基体
13 弾性層
14 表面層

Claims (8)

  1. 耐熱性合成ゴムで構成される弾性層の表面に積層されたフッ素系樹脂塗布層を、密封された不活性ガス中で、フッ素系樹脂の融点温度以上の温度に加熱焼成して、表面層を形成する積層体の製造方法において、該フッ素系樹脂塗布層を、加熱により気化して蒸気となるイソプロパノールIPA液、メタノール、エタノール、1−オクタノール、及び、ブタノールから選ばれるアルコール系の加圧媒質、或いは、加熱により昇華して蒸気となるドライアイスよりなる加圧媒質の存在下に、加熱焼成することを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 前記フッ素系樹脂が、テトラフルオロエチレン−ポリエチレンフルオロビニルエーレル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、及び、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から選ばれるフッ素系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 前記耐熱性合成ゴムが、シリコーンゴム、フッ素ゴム、及び、フロロシリコーンゴムから選ばれる耐熱性合成ゴムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体の製造方法。
  4. 前記不活性ガスが、窒素ガス、炭酸ガス、ヘリウム、ネオン及びアルゴンから選ばれる少なくとも1種の不活性ガスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  5. 前記弾性層が基体上に積層されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  6. 前記基体が、(イ)ステンレススチール、及び、ニッケルから選ばれる金属材料で構成されるシート又は無端ベルト、(ロ)ポリイミド、及び、ポリアミドイミドから選ばれる耐熱性樹脂材料で構成されるシート又は無端ベルト、或いは、(ハ)前記(イ)及び(ロ)の積層シート又は無端ベルトであることを特徴とする請求項に記載の積層体の製造方法。
  7. 前記基体が、アルミニウム、ステンレススチール、及び、真鍮から選ばれる金属材料で構成されるロールであることを特徴とする請求項に記載の積層体の製造方法。
  8. 前記積層体が、定着部材とされることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
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