JP2008015134A - 定着部材及びその製造方法、定着装置、画像形成装置 - Google Patents

定着部材及びその製造方法、定着装置、画像形成装置 Download PDF

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Abstract


【課題】高画質適性に優れ、かつ、長期の使用にも耐え得る耐久性に非常に優れた定着部材及びその製造方法、並びにそれを備えた定着装置、画像形成装置を提供することである。
【解決手段】担体上に1層以上の層を有し、少なくとも表面層が、フッ化ピッチを含有するフッ素樹脂を含んでなり、前記表面層の150℃での応力−歪み測定における20%伸張後の残留歪みが、1%以下である定着部材である。
【選択図】なし

Description

本発明は、弾性回復性、耐クリープ性、用紙等に対する耐摩耗性及びトナー等に対する非粘着性に優れた樹脂組成物を用いた定着部材及びその製造方法に関する。また本発明は、トナー像を形成した被記録体に熱と圧力を同時に作用させて、トナー像を融着させる定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関する。
従来、電子写真プロセスを利用した複写機等においては、記録シート上に形成された未定着トナー像を定着して永久画像にする必要があり、その定着法として溶剤定着法、圧力定着法、および加熱定着法が知られている。溶剤定着法は、溶剤蒸気が発散し、臭気や衛生上の問題が多いという欠点を有しており、一方、圧力定着法についても、他の定着法と比べて定着性が悪いという欠点を有しており、いずれも広くは実用化されていないのが現状である。それゆえ、未定着トナー像の定着には、一般に加熱によってトナーを溶融させ、記録シート上に融着させる加熱定着法が広く採用されている。
従来、加熱定着法に用いる加熱定着装置としては、円筒状芯金の内部にヒーターランプを備え、その外周面に耐熱性離型層を形成した加熱ロールと、この加熱ロールに対し圧接配置され、円筒状芯金の外周面に耐熱弾性体層を形成した加圧ロールとで構成され、これら両ロール間に圧力を印加し、未定着トナー像の形成された普通紙等の支持体を挿通させて定着を行う加熱定着ロール方式のものが知られている。この方式に使用される加熱ロール型定着装置は、他の加熱定着法である熱風定着方式やオーブン定着方式のものと比べて、熱効率が高い為、低電力で、高速性に優れていること等から、現在最も広く利用されている。
加熱定着ロール方式に用いる加熱ロールは、使用するロール材料により、主に大きく2つに分けられる。即ち、アルミニウムや鉄等の芯金ロールの上に、プライマーと呼ばれる接着剤を塗布した後、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)や、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA)等のフッ素樹脂を薄く被覆したフッ素樹脂被覆ロールと、同様に芯金ロールの上にプライマーを介してシリコーンゴム等の弾性層を形成したシリコーンゴム被覆ロール、さらにそのシリコーンゴム弾性層の上に離型層としてフッ素ゴムやフッ素樹脂等を薄く被覆したフッ素ゴム被覆ロールやフッ素樹脂被覆ロールとに分けられる。
前者は、比較的硬いのでハードロールと呼ばれ、後者は、柔らかく弾性を有するのでソフトロールと呼ばれている。前者は、主に白黒用複写機およびプリンターに使用され、そして後者は、主にカラー用複写機およびプリンター、高画質用白黒複写機等に使用されている。特にカラー画像を形成する場合には、高画質と離型性が求められ、弾性を有するゴム被覆ロールは、トナー画像を均一に定着させるのに優れているので、シリコーンゴム被覆ロールやフッ素ゴム、フッ素樹脂等を被覆したソフトロールが採用されている。
これらのソフトロールのうち、フッ素ゴムを用いたものは、弾性を有しているので高画質適性において優れている。フッ素ゴムは、それ自体が離型剤オイルとして通常使用されるポリジメチルシロキサンオイル(シリコーンオイル)を撥く性質を有しており、これを改善した変性シリコーンオイル等を使用する必要がある。
また、離型剤オイルを使用しない条件下で用いられるロールとしては、フッ素樹脂被覆ロールがある。このフッ素樹脂被覆ロールの耐磨耗性の改善の為に、フッ素樹脂表面層に無機フィラーや繊維状フィラーを添加した定着部材が提案されている。
また、このフッ素樹脂被覆ロールの耐磨耗性、弾性回復性、耐クリープ性を改善する方法として、放射線架橋されたフッ素樹脂を含有する表面層を設けることが提案され、また、フッ素樹脂層に放射線架橋されたフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)の粒子を分散させた定着部材が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
さらに、予め部材表面にフッ素樹脂層を被覆しておき、フッ素樹脂の融点以上の温度に加熱した状態で放射線を照射し、架橋させた定着部材(例えば、特許文献3〜5参照)、予めチューブ状に成形したフッ素樹脂に放射線を照射することにより熱収縮チューブを得、これを被覆した定着部材(例えば、特許文献6参照)、溶剤可溶型のフッ素樹脂を架橋させることにより、耐熱性を向上させたフッ素樹脂表面層を有する定着部材が提案されている(例えば、特許文献7参照)。
また一方で、フッ化ピッチ粉体を添加したフッ素樹脂(PTFE)に加熱処理及び/または放射線照射処理を施すことにより架橋した架橋フッ素樹脂複合材料、及び、この架橋フッ素樹脂複合材料を金属部材表面にコーティングした複合部材が提案されている(例えば、特許文献8参照)。
特開2003−156961号公報 特開2003−36002号公報 特開2002−23539号公報 特開2003−15452号公報 特開2003−36002号公報 特開2002−296943号公報 特開2001−296763号公報 特開2003−119293号公報
しかしながら、従来技術においては、高画質適性および長期の使用にも耐え得る耐久性の点で満足できる定着部材はいまだになかった。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、高画質適性に優れ、かつ、長期の使用にも耐え得る耐久性に非常に優れた定着部材及びその製造方法、並びにそれを備えた定着装置、画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の手段により解決される。すなわち本発明は、
<1> 担体上に1層以上の層を有し、少なくとも表面層が、フッ化ピッチを含有するフッ素樹脂を含んでなり、前記表面層の150℃での応力−歪み測定における20%伸張後の残留歪みが、1%以下である定着部材である。
<2> 前記表面層と担体との間に、1層以上の弾性層を有する<1>に記載の定着部材である。
<3> 前記フッ素樹脂が、熱可塑性エラストマーである<1>または<2>に記載の定着部材である。
<4> 前記フッ素樹脂が、溶媒可溶型フッ素樹脂である<1>〜<3>のいずれかに記載の定着部材である。
<5> 前記フッ素樹脂に含有されるフッ化ピッチが、粉末である<1>〜<4>のいずれかに記載の定着部材である。
<6> 前記フッ化ピッチの平均粒子径が、1μm以下である<5>に記載の定着部材である。
<7> 前記フッ素樹脂に含有されるフッ化ピッチが、液状フッ化ピッチである<1>〜<4>のいずれかに記載の定着部材である。
<8> 前記フッ素樹脂に含有されるフッ化ピッチが、溶媒に溶解した状態で添加される<1>〜<7>のいずれかに記載の定着部材である。
<9> <1>〜<8>のいずれかに記載の定着部材を備える定着装置である。
<10> <9>に記載の定着装置を備える画像形成装置である。
<11> 担体上に1層以上の層を有し、少なくとも表面層が、フッ化ピッチを含有するフッ素樹脂を含んでなり、前記表面層の150℃での応力−歪み測定における20%伸張後の残留歪みが1%以下である定着部材の製造方法であって、
フッ化ピッチとフッ素樹脂とを含む未処理層を形成する層形成工程と、酸素不在雰囲気下で前記未処理層の加熱処理を行なう加熱工程とを経て、前記表面層が形成される定着部材の製造方法である。
<12> 前記加熱工程における加熱処理の温度を、前記フッ化ピッチの分解ピーク温度以上とする<11>に記載の定着部材の製造方法である。
本発明によれば、高画質適性に優れ、かつ、長期の使用にも耐え得る耐久性に非常に優れた定着部材及びその製造方法、並びにそれを備えた定着装置、画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<定着部材及びその製造方法>
本発明の定着部材は、担体上に1層以上の層を有し、少なくとも表面層が、フッ化ピッチを含有するフッ素樹脂を含んでなり、前記表面層の150℃での応力−歪み測定における20%伸張後の残留歪みが、1%以下であることを特徴とする。
前述のように、離型剤オイルを使用しない条件下で用いられる加熱定着ロールとしては、フッ素樹脂被覆ロールが有効であるが、フッ素樹脂を離型層とした場合、該フッ素樹脂は耐摩耗性が十分でない上に耐クリープ性と弾性回復性も不十分であるために、加圧により変形した部分の歪が残りやすく、部材表面にシワや凹みが発生するという問題があった。
上記問題に対しては、フッ素樹脂を放射線照射処理や官能基を導入した架橋反応により架橋構造を形成して改良しようとしても、装置が大掛かりになったり、樹脂全体に架橋構造を導入できず未反応物の残留により離型性等が十分でないものが得られていた。
一方、フッ化ピッチを含有したフッ素樹脂を加熱処理することにより、フッ化ピッチの一部が分解し、フッ素樹脂のポリマーと反応することにより共有結合を形成する。また、これにより、フッ素樹脂ポリマー自身同士にも反応が進行し、結果として、網目構造を有する架橋フッ素樹脂複合材料が得られる。しかし、この材料を定着部材の表面層として用いる場合にどのような特性を満足する必要があるのか、さらには、それを具体的に達成するためにどのような製法を用いることが好ましいのか等が明らかになっていなかった。
本発明者等は、フッ化ピッチを含有させることによるフッ素樹脂の強度向上について、定着部材の表面層として必要な特性を具体的に検討し、表面層として用いるフッ素樹脂の応力−歪み特性において、150℃での20%伸張後の残留歪みが1%以下であることが必要であることを見出した。
このメカニズムについては、次のように推定している。定着部材の表面層は、加圧部で変形(伸び)している。この変形量は、1〜3%と推定される。定着部材が回転することにより、定着部材の表面層はこの変形を繰り返し受けて、少しずつ残留歪みが蓄積することで、表面層が弛んだ状態になり、表面シワが発生すると推定される。更に、加圧部に厚紙や封筒のような、比較的厚さのある用紙を通す際に、用紙の先端部や後端部では、局所的に圧力が増大して、局所的に表面層は大きく変形する。この、局所的な変形量は、局所的な現象の為、実測することはもとより、シミュレーション等を用いて推定することも非常に困難であった。本発明者等は、残留歪みに着目し、表面層の応力−歪み特性と厚紙定着後の凹み発生の関係を研究し、150℃での20%伸張後の残留歪みが1%以下であるときに、定着部材の表面のシワや凹みが問題のないレベルに抑制できることを見出した。これより、厚紙通紙時の局所的な変形量は、予想よりはるかに大きく、20%程度の変形であることが推定される。
応力−歪み特性は、試験片を変形させたときの応力と変形量との関係を示すが、略定着温度である150℃雰囲気下において、20%まで歪みを与えた後に応力を解放したときの元の試験片に対する変形量(残留歪み)を、実機で定着部材として使用したときの弾性回復性(=シワ及び凹みの出やすさ)の指標とすることができることがわかった。
すなわち、架橋の導入により歪みの弾性回復性を向上させることにより、一定量の伸びを与えた後に応力を解放した後の残留歪み量の低減が可能となる。一方、残留歪み量が大きいと、厚紙や封筒などの厚さのある用紙を定着する際に、用紙の先端部や後端部でフッ素樹脂層が大きく変形することにより歪みが残り、部材表面が凹んでしまう。残留歪み量は、架橋の導入量(架橋密度)と架橋点の分散状態とによりコントロールできる。架橋密度が高いほど、残留歪み量は小さくなり、架橋点の分散状態が均一なほど残留歪み量は小さくなる。架橋密度は主にフッ化ピッチの含有量と加熱処理の温度でコントロールできる。また、架橋点の分散状態は、未処理層中のフッ化ピッチの分散状態に依存する為に、主にフッ素樹脂とフッ化ピッチの混合方法によりコントロールできる。
本発明においては、前記残留歪み量を1%以下とする。残留歪みが1%を超えると、加圧部や屈曲部で繰り返し変形による部材表面のシワや、厚紙の先端や後端部の局所的な大変形による部材表面の凹みが発生してしまう。残留伸び量は0.8%以下であることが好ましく、0.7%以下であることがより好ましい。
なお、上記残留歪みは、熱機械分析装置(島津製作所製、TMA−50)を用い、150℃雰囲気下において、歪み速度0.4%/秒で、20%まで歪みを与えた後に応力を解放し、一分間後の伸び量(変形量)を測定することにより求めることができる。
以下、本発明の定着部材をその構成に沿って、製造方法と共に説明する。
(表面層)
本発明における表面層は、フッ化ピッチを含有するフッ素樹脂を含んでなる。本発明で用いるフッ化ピッチは、固体状、樹脂状または液状の化合物であり、石炭系あるいは石油系のピッチをフッ素化することにより製造される。フッ化ピッチのフッ素含有率、分子量、製造方法などは、特に限定されるものではないが、例えば特開昭62−275190号公報に記載された方法に従って、原料ピッチを0〜350℃の範囲でフッ素ガスと直接反応させることにより得られる。このフッ化ピッチは、フッ素含有率や分子量によって異なるが、概ね300℃以上で分解する。また、非常に高い撥水性を有し、トナーとの離型性にも優れたものである。
上記フッ化ピッチをフッ素樹脂に含有させ、これを加熱処理することにより、フッ化ピッチの一部が分解し、フッ素樹脂のポリマーと反応することにより共有結合を形成する。また、これにより、フッ素樹脂ポリマー自身同士にも反応が進行し、結果として、網目構造を有する架橋フッ素樹脂複合材料が得られる。このような処理をされたフッ素樹脂複合材料をそのまま本発明の定着部材の表面層とする、あるいは、表面層に含有させることで、トナーの離型性を向上させ、かつ、高強度化して耐摩耗性、弾性回復性、耐クリープ性を向上させることができる。
本発明に用いるフッ化ピッチとしては、まず、固体状フッ化ピッチとして、例えば特開昭62−275190号公報に記載のものが使用できる。すなわち、原料ピッチをフッ素ガスと0〜350℃の温度下で反応させることによって得られるものが使用できる。このような固体状フッ化ピッチは、実質的に炭素原子とフッ素原子で構成され、F/C原子比が0.5〜1.8程度で、分子量が1000〜3000程度の、白色ないし褐色の固体状のものである。
また、本発明においては、例えば上記方法で作製されたフッ化ピッチを、更にフッ素ガス含有雰囲気下で、250〜400℃程度まで昇温して数十時間反応させることにより得られる樹脂(固体)状フッ化ピッチも使用できる。このような樹脂状フッ化ピッチは、F/C原子比が1.5〜1.7程度で、分子量が1500〜2000程度の、樹脂状のものである。
さらに本発明においては、例えば特開平2−271907号公報に記載されている液状フッ化ピッチも使用できる。これは、例えば前記固体状フッ化ピッチを約550℃まで昇温して、この温度で一定時間保持することにより作製することができる。このような液状フッ化ピッチは、F/C原子比が1.5〜1.9程度で、分子量が680〜950程度の、液体状のものである。
なお、上記F/C原子比は、酸素フラスコ法により行ったものである。
フッ化ピッチとしては、上記のいずれの形態のものでも使用できるが、前記固体状のフッ化ピッチを使用する場合は、粉末状であることが好ましい。前記固体状のフッ化ピッチを粉末状にする方法としては、従来公知の粉砕方法が適用できるが、たとえば、ジェットミルが挙げられる。
この場合、後述するフッ素樹脂に添加されるフッ化ピッチ粉末の平均粒子径は、1μm以下であることが好ましく、0.8μm以下であることがより好ましい。
フッ化ピッチ粉末の平均粒子径が1μmを超えると、粉末状で後述する表面層塗工液に添加した場合やフッ素樹脂層に粉体塗装した場合に、フッ素樹脂中に均一に分散されず、前記低残留歪みを得ることができない場合がある。
なお、上記フッ化ピッチの平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM、10000倍)により撮影した像より、100個のフッ化ピッチ粒子の最大径を測定し、それらの算術平均値として求められる。
次に、本発明におけるフッ素樹脂としては、従来公知のフッ素樹脂であれば如何なるものでも使用することができるが、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレンからなるモノマー群から選ばれる1種の重合体、または、さらにエチレンを加えたモノマー群から選ばれる2種以上の共重合体等を挙げることができる。より具体的には、熱可塑性樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレン系共重合体(PVdF、ETFE)等が挙げられる。
また、フッ素系の熱可塑性エラストマーや非晶性フッ素樹脂も好適に使用できる。これらは、高温で柔軟性に富むために、高画質の定着部材に適するが、耐熱性が不十分であるために加圧時や通紙時に定着部材表面に跡がついてしまうことがあった。しかし、本発明の定着部材においては、耐熱性が向上した表面層が設けられるため、柔軟性に富み、高画質適性に優れた定着部材を得ることができる。
上記熱可塑性エラストマーとしては、フッ化ビニリデン(VdF)を主成分とするもの、VdFとヘキサフルオロプロピレン(HFP)との共重合体、上記VdF−HFP共重合体とテトラフルオロエチレン(TFE)との3元共重合体、TFEとプロピレンとの交互共重合体等が挙げられる。
これらのフッ素樹脂のうちでは、後述するように、フッ素樹脂あるいはフッ素樹脂及びフッ化ピッチを混合して、塗工液として塗布により表面層を形成することが好ましいことから、溶媒可溶性のフッ素樹脂を用いることが好ましい。なお、当該「溶媒可溶型」とは、溶媒としては、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)やパーフルオロベンゼン、m−キシレンヘキサフロライド、ベンゾトリフロライド等のパーフルオロ化合物の溶媒を用いたときに、これらに対して0.5質量%以上溶けるフッ素樹脂をいう。
本発明におけるフッ化ピッチを添加したフッ素樹脂を含む表面層を形成する方法としては、特に制限はされないが、フッ化ピッチとフッ素樹脂とを含む未処理層を形成する層形成工程と、実質的に酸素不在雰囲気下で前記未処理層の加熱処理を行なう加熱工程とを経て形成することが好ましい。
(層形成工程)
前記未処理層を形成する方法としては、例えば、フッ素樹脂にフッ化ピッチを混合した塗工液と基体(後述する担体あるいは担体上に弾性層等を設けたもの)上に塗布する方法を用いることができる。
この方法では、前記粉末状のフッ化ピッチを用いる場合には、フッ素樹脂微粒子が均一に分散した分散液にフッ化ピッチを添加したものを、また前記液状フッ化ピッチを用いる場合には、フッ素樹脂微粒子が均一に分散した分散液に液状フッ化ピッチ、またはフッ化ピッチ溶液を添加したものを、各々スプレー塗布、ディップ塗布等により基体上に塗布し、これをフッ素樹脂の融点以上に加熱する方法により得ることができる。
前記混合塗工液を作製する場合、均一分散性の観点から、液状フッ化ピッチ、もしくは、固体状フッ化ピッチや液状フッ化ピッチを溶媒に溶解させたフッ化ピッチ溶液を、フッ素樹脂に添加することがより好ましい。前述のようなフッ化ピッチは、フッ素系の溶媒に比較的容易に溶解する。溶媒としてはフッ化ピッチが溶解すればよく、特に制限はされないが、例えば、m−キシレンヘキサフロライド、ベンゾトリフロライド等を例示することができる。
さらに、フッ素樹脂としては、前記溶剤可溶型フッ素樹脂を用いることにより、フッ素樹脂とフッ化ピッチとが共に溶解した状態で基体上に塗布することができ、簡易な方法で、表面平滑性に優れた表面層を有する定着部材を得ることができる。
上記混合塗工液を用いる以外の方法としては、前記粉末状のフッ化ピッチを用いる場合には、例えば分散媒を用いずに、フッ化ピッチ粉末とフッ素樹脂微粒子とを混合し、これを静電塗装のような粉体塗装方法により基体上に塗布し、これをフッ素樹脂の融点以上に加熱して成膜する方法により得ることができる。
また、前記液状フッ化ピッチを用いる場合には、フッ化ピッチ未添加のフッ素樹脂粉末を予め塗布したものに、液状フッ化ピッチまたはフッ化ピッチ溶液を含浸させて、これをフッ素樹脂の融点以上に加熱する方法により得ることができる。
さらに、粉末状フッ化ピッチを添加・混練したフッ素樹脂、または、液状フッ化ピッチまたはフッ化ピッチ溶液を添加・混練したフッ素樹脂を、溶融成形によりチューブ状に成形し、これを基体上に被覆する方法によっても得ることができる。
これらの方法の中では、前記フッ化ピッチ未添加のフッ素樹脂粉末を予め塗布したものに、液状フッ化ピッチまたはフッ化ピッチ溶液を含浸させて、これをフッ素樹脂の融点以上に加熱する方法が、フッ素樹脂中に最も均一にフッ化ピッチを分散させることができる点で好ましい。
上記いずれの方法の場合でも、表面層中のフッ化ピッチの含有量としては、フッ素樹脂及びフッ化ピッチの全体量に対して、0.1〜50質量%の範囲が好ましく、0.5〜30質量%の範囲がより好ましい。含有量が0.1質量%より少ないと、耐摩耗性や低残留歪みに十分な効果が得られない場合がある。また、50質量%より多いと、架橋密度が大きくなりすぎて、硬くなってしまう場合がある。特に、高画質のカラー画像用の定着部材として用いる場合には、トナーの凹凸に追従して定着部材が変形する必要があるために、ある程度の柔軟性が必要であることから、フッ化ピッチの含有量は30質量%以下であることが好ましい。
したがって、前記未処理層を形成するための各方法において、最終的にフッ化ピッチの含有量が上記範囲となるように層形成を行う必要がある。
(加熱工程)
このようにして得られた未処理層を、更に加熱処理することにより、フッ化ピッチを分解し架橋反応させることにより、表面層中に架橋したフッ素樹脂複合材料を含有する定着部材を作製できる。なお、フッ素樹脂の成膜と架橋反応とは同時に行っても良い。
本発明における加熱工程においては、加熱処理は酸素不在雰囲気下で行うことが好ましい。これは、加熱処理を行う雰囲気中に酸素が存在すると、加熱処理により分解したフッ化ピッチが酸素分子と反応してしまい、フッ素樹脂の架橋反応を阻害するという問題が発生することがあるためである。
具体的に酸素不在雰囲気としては、真空雰囲気、不活性ガス(例えばAr、Ne等)雰囲気等、適宜選択することができる。なお、上記「酸素不在雰囲気」とは、完全に酸素が含まれない状態を示すものではなく、実質的に不在であれば十分であり、具体的には酸素分圧が6666.1Pa(50mmHg)以下であることが好ましく、より好ましくは2666.44Pa(20mmHg)以下である。
また、加熱温度としては、120℃〜400℃の範囲が好ましく、より好ましくは200℃〜380℃の範囲、さらに好ましくは300℃〜380℃の範囲である。加熱温度が120℃未満であると、フッ化ピッチがほとんど分解しないので、架橋構造が導入できない場合がある。また、400℃を超えると、フッ素樹脂自体の分解を促進してしまうため好ましくない場合がある。また、本発明においては、フッ化ピッチの分解により架橋構造を導入するので、添加したフッ化ピッチの分解ピーク以上の温度で加熱することが好ましい。分解ピーク温度以上で加熱することにより、効率よく架橋構造を導入することができる。
なお、架橋反応の発生は、結晶性を有する熱可塑性フッ素樹脂においては、架橋反応の進行により分子量が高くなると結晶化熱は低下するという相関関係があるので、架橋反応前後のサンプルの結晶化熱を、走査型示差熱量計(DSC)により測定し、その変化量により推定することができる。また、熱可塑性エラストマーや非晶性フッ素樹脂の場合は、架橋反応の進行と、熱変形温度の上昇すなわち耐熱性の向上とに相関があるので、動的粘弾性の温度依存性測定により推定することができる。
本発明における表面層の厚さは、特に限定されないが、1〜300μmの範囲であることが好ましい。例えばカラー画像用定着部材(ソフトロールなど)のように、弾性層を有し、用紙やトナーなどの凹凸に定着部材表面が追従することが必要な場合、表面層の厚さとしては、1〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは10〜50μmの範囲程度である。表面層厚が100μmを超えると、弾性層の効果が薄れ画像欠陥が生じる場合がある。一方、表面層厚が1μm未満であると、薄膜であるため架橋による十分な強度向上効果を得ることができない場合がある。この場合、前記物性改善効果を得るためには、フッ素樹脂中にフッ化ピッチが非常に均一に分散している必要がある。
また、定着部材表面には、温度制御のための温度センサや、用紙剥離のための剥離爪、クリーニング部材等の摺擦部材が接触するため、表面が荒れていると突起部分をきっかけにして、表面層の異常磨耗が生じることがある。また、表面が荒れていると、所謂アンカー効果のような機構により、トナー離型性が低下することがある。また、カラー画像用定着部材のような高画質用定着部材の場合には、特に、優れた画像均一性が求められるため、特に優れた表面平滑性が必要である。
これらの問題を回避するため、定着部材(表面層)の表面粗さRa(算術平均粗さ)を1.0μm以下にすることが好ましい。
以下、本発明の定着部材の、その他の具体的な構成及び構成材料等について説明する。
本発明の定着部材の担体の材料としては、無機基材として、熱伝導性の良好なアルミニウムや銅、ニッケル等の金属、ステンレスやニッケル合金等の合金、あるいはセラミックス等が挙げられる。また、耐熱性樹脂基材として、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアリーレンスルフィド、ポリエーテル等の耐熱性樹脂が挙げられる。耐熱性樹脂には、充填材としてカーボンや金属、金属酸化物、炭化珪素や窒化ホウ素のような無機粒子を添加してもよい。
これらの担体は、例えば無機基材の場合、金属では中空芯金等のロールやNi電鋳シート等のベルトであり、耐熱性樹脂としてはポリイミドフイルム等のベルトといった形態で提供されるが、これらに限定されるものではない。また、担体表面には、形成される層を強固に接着させるために表面処理を行ってもよい。例えば、有機溶媒を用いた脱脂処理およびサンドブラスト等による粗面化処理、または、プライマー処理を行うことができる。
また、担体と表面層との間に、シリコーンゴムやフッ素ゴムからなる、1層以上の弾性層を設けてもよい。弾性層を設けることで、よりソフトに定着を行うことができるため、カラー画像における高画質化に対応することができる。この弾性層の材質としては、熱応答性の観点より、熱伝導性の良好なものを選択することが好ましい。
弾性層の厚さは、0.05〜10mmの範囲とすることが好ましい。
本発明の定着部材としては、定着ロールおよび定着エンドレスベルトのみならず、定着に際して使用されるゴムベルト、ゴムブレード、離型剤オイル供給ブレード等に適用させることができる。
以下、本発明の定着部材を定着ロールに適用させる場合を説明するが、本発明は、これに限定されるわけではない。
定着ロールは、芯金(担体)の外周面に、耐熱性弾性層を設け、さらに、その耐熱性弾性層の外周面に前記フッ化ピッチを含むフッ素樹脂よりなる表面層が形成される。芯金としては、例えば、鉄、アルミニウム等が好適に挙げられる。また、耐熱性弾性層材料としては、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられるが、特にシリコーンゴムが好ましい。耐熱性弾性層の厚さは、一般に0.5〜5mmの範囲が好ましい。前記フッ化ピッチを含むフッ素樹脂よりなる表面層の膜厚は、1〜100μmの範囲に設定することが好ましい。なお、耐熱性弾性層を設けない、前記フッ素樹脂よりなる表面層のみの構成であってもよい。
定着ロールにおいて、耐熱性弾性層及び表面層は、プライマーとよばれている接着層を介して、芯金或いは下層と接合されているのが一般的である。このプライマーとしては、シラン化合物が代表的で、中でもアルコキシシランが多用されている。さらに、耐熱性弾性層と表面層との界面の接合を強固なものにする為に、接合前に接合面(芯金表面、耐熱弾性層表面、或いは表面層裏面)に対し、表面処理がなされることが一般的である。この表面処理としては、アルカリ処理、超音波処理、エッチング処理等のウェット処理やコロナ処理、プラズマ処理、紫外線(UV)照射処理、電子線照射処理、レーザー照射処理等のドライ処理が挙げられ、これらの処理は単独で、もしくは組み合わせて行ってもよい。
前記フッ素樹脂よりなる表面層有する本発明の定着部材は、以下に示す様な種々の分野で利用することができる。すなわち、電子写真複写機を含む画像形成をその目的とするあらゆる装置において、例えば、トナー、インク等の画像形成材料がその表面に付着することにより機能、性能、商品価値が低下するロール、ベルト、ブレード等である。
以上述べた本発明の定着部材は、耐久性及び高画質適性が共に優れる。また、加熱処理のみで架橋構造を導入できるため、加熱炉等の比較的簡易な設備で製造することができる。また、フッ化ピッチ自体も非常にトナー離型性に優れたものであるために、フッ化ピッチを添加したことによって、表面層として本来のフッ素樹脂が有するトナー離型性を劣化させることがない。さらに、フッ化ピッチを用いた加熱処理は活性基の反応を利用した架橋構造の導入ではないので、反応残渣が残りにくく、これによるトナー離型性の劣化もない。したがって、本発明の定着部材は、フッ素樹脂の持つ良好なトナー離型性を維持しつつ、耐摩耗性、耐クリープ性に優れた高耐久の表面層を有するものである。
<定着装置>
本発明の定着装置は、前記本発明の定着部材を備える。前記本発明の定着部材を備える以外は、特に制限はなく、具体的には、加熱ロールと前記加熱ロールに圧接する加圧ロールとからなる一対の定着ロールを有し、該一対の定着ロールにより形成されるニップ域に未定着トナー像を有する記録媒体を通過させ、熱および圧力によって定着を行う加熱ロール型定着装置や、加熱ロール型定着装置における加圧ロールを加圧ベルトに代えた加熱ロール・ベルト型定着装置等、従来公知の定着装置が挙げられる。これらの加熱ロール、加圧ベルト、加圧ベルト等として前記本発明の定着部材を用いることができる。
図1は、本発明の定着装置の一例を示す概略構成図である。
図1に示す定着装置は、加熱ロール型定着装置であり、一対の定着ロールとして、定着ロール1及び加圧ロール2が対向して設けられ、圧接してニップが形成されている。加熱ロール1は、内部にヒーターランプ1dを有する金属製の中空芯金コア(担体)1aに耐油耐熱性弾性体層(弾性層)1b及びフッ化ピッチを含有するフッ素樹脂よりなる表面層1cが順次形成された前記本発明の定着部材である。加熱ロール1の外周には、加熱ロール1表面をクリーニングするためのクリーニング装置5と、加熱ロール1表面に補助的な加熱を行う外部加熱装置6と、定着後の記録媒体3を剥離するための剥離爪7と、加熱ロール1表面の温度を制御するための温度センサー8が設けられている。加圧ロール2は、内部にヒーターランプ2dを有する金属製の中空芯金コア2aに耐油耐熱性弾性体層2bおよび表面層2cが順次形成されてなる。加圧ロール2の外周には、定着後の記録媒体3を剥離するための剥離爪7と、加圧ロール2表面の温度を制御するための温度センサー8が設けられている。加熱ロール1と加圧ロール2とが形成するニップ域に、未定着トナー4が形成された記録媒体3を通過させることで、未定着トナー4を定着させることができる。
図2は、本発明の定着装置の他の一例を示す概略構成図である。
図2に示す定着装置は、加熱ロール・ベルト型定着装置であり、加熱ロール1および加圧ベルト10が対向して設けられ、圧接してニップが形成されている。加熱ロール1は、図1に示す定着装置と同様な構成となり、説明は省略する。加圧ベルト10は、3つの支持ロール10a、10b、10cにより張架されており、圧力パッド10dにより、定着ロール1に圧接されている。加圧ロール2の外周には、定着後の記録媒体3を剥離するための剥離爪7が設けられている。定着ロール1と加圧ベルト10とが形成するニップ域に、未定着トナー4が形成された記録媒体4を通過させることで、未定着トナー4を定着させることができる。
図1に示す定着装置においては、加圧ロール2を加熱ローラ1と同様の構成、即ち、上記フッ化ピッチを含有するフッ素樹脂よりなる表面層を有する本発明の定着部材を適用させた加圧ロールとしてもよい。同様に、図2に示す定着装置においては、加圧ベルト10を上記フッ化ピッチを含有するフッ素樹脂よりなる表面層を有する本発明の定着部材を適用させた加圧ベルトとしてもよい。また、加熱ローラ1はフッ化ピッチを含有するフッ素樹脂よりなる表面層のみからなる構成でもよい。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、上記本発明の定着装置を備えるものであれば特にその構成は制限されない。例えば、潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像をトナーにより現像する現像手段と、得られたトナー画像を記録材上に転写する転写手段と、転写された記録材上のトナー画像を定着する定着手段とを有する画像形成装置などを挙げることができる。
本発明の定着部材を定着ベルトとして用いた場合の本発明の画像形成装置の一例を、図3を用いて説明する。
図3は、本発明の定着部材を定着ベルトとして用いた定着装置を備えた画像形成装置の一例の概略構成図を示したものである。この画像形成装置には、感光体上に潜像を形成する潜像形成手段と、この潜像をトナーにより現像する現像手段とを有するトナー画像形成手段31と、これに対向して配置された転写ロール30と、その下流側に定着装置が備えられている。
この定着装置には、矢印A方向に移動するエンドレスの定着ベルト20と、駆動ローラを兼ねる加熱ローラ22(内部に加熱源を備える)と、テンションローラ23と、定着ベルトを介して加熱ローラ22と対向して配置された加圧ローラ24(加圧部材)と、が備えられている。
トナー画像形成手段31により形成されたトナー画像は、転写位置T1で記録媒体25に転写される。これにより記録媒体25上に形成された未定着トナー画像Tは、定着位置Fに搬送され、ここで、定着ベルト20と加圧ローラ24との間に供給され、そこで加熱された定着ベルト20及び加熱ローラ22と加圧ローラ24とにより加熱加圧されて、記録材25上に定着される。
図3に示す画像形成装置では、高画質で、かつ良好な剥離性を維持することができる本発明の定着装置を用いられているので、表面シワ等による画質欠陥を生じることがなく、高画質な画像が得られる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
<フッ化ピッチの調製>
まず、下記実施例、比較例で用いたフッ化ピッチの調製について説明する。
(固体状フッ化ピッチの製造)
コールタールピッチ(キノリン不溶分:0%)に等量の水素化アントラセン油を加え、15℃/minの昇温速度で450℃まで昇温した後、窒素ガス雰囲気下で1時間熱処理して水素化メソフェーズピッチを得た。この水素化メソフェーズピッチ1質量部を、500mlの密閉形のニッケル製反応器に入れ、反応器内を真空排気した後、Arガスで常圧になるまで満たした。その後、温度を70℃に維持したままフッ素ガスを5cc/minの速度で10時間フローさせ、黄白色の固体状フッ化ピッチ2質量部を得た。この固体状フッ化ピッチのF/C原子比は1.3であった。
(固体状フッ化ピッチ粉末の作製)
−固体状フッ化ピッチ粉末1−
上記固体状フッ化ピッチを、気流粉砕機(ジェットミル)を用いて粉砕して、平均粒子径が3μmの固体状フッ化ピッチ粉末1を得た。
−固体状フッ化ピッチ粉末2−
固体状フッ化ピッチ粉末1の作製において、粉砕の条件を変更して、平均粒子径が1.3μmの固体状フッ化ピッチ粉末2を得た。
−固体状フッ化ピッチ粉末3−
固体状フッ化ピッチ粉末1の作製において、粉砕の条件を変更して、平均粒子径が0.8μmの固体状フッ化ピッチ粉末3を得た。
(液状フッ化ピッチの作製)
前記固体状フッ化ピッチの作製において得られた水素化メソフェーズピッチを用い、同様にこれの1質量部を、500mlの密閉形のニッケル製反応器に入れ、反応器内を真空排気した後、Arガスで常圧になるまで満たした。その後、温度を70℃に維持したままフッ素ガスを6cc/minの速度で10時間フローさせた。その後、550℃まで1℃/minの昇温速度で昇温しこの温度で12時間維持し、液状フッ化ピッチ2.4質量部を得た。この固体状フッ化ピッチのF/C原子比は1.7であった。
<実施例1>
(加熱ロールの作製)
外径44mm、肉厚4mm、長さ350mmのアルミ製中空芯金の周囲に、シリコーンゴムからなる弾性層(層厚:3mm)が設けられている弾性ロール上に、プライマー(PRM990CL:三井デュポンフロロケミカル社製)を塗布したものを基体として用いた。一方、PFA粒子が水に分散した分散液に固体状フッ化ピッチ粉末1を、PFA及びフッ化ピッチの全体量に対して10質量%となるように添加し撹拌した塗布液(固形分:30質量%)を調製し、これを前記基体上にスプレー塗布にて塗布した後、乾燥させた。
これを、窒素雰囲気下(酸素分圧1333.22Pa(10mmHg))で室温から350℃まで5℃/分で昇温し、350℃にて30分間保持することにより、PFAの成膜と架橋の導入とを同時に行った表面層を設けた定着部材(加熱ロール)を得た。
なお、形成された表面層の厚さをレーザー変位計で測定したところ30μmであった。
この定着ロールの表面層を剥がし、幅5mm、長さ約7mmにカットし試験片を得た。この試験片をチャック間距離5mmになるように熱機械分析装置(島津製作所、TMA-50)にセットし、試験片の撓みを除く為に初期荷重1gを与えたまま、昇温速度10℃/分で150℃まで昇温後、150℃にて5分間保持した後に、歪み速度0.4%/秒で、20%まで歪みを与えた後、応力を解放し、応力解放後一分間後の残留歪み量を測定した。その結果、残留ひずみは1.0%であった。
(加熱ロールの評価)
この定着ロールを、図1に示した定着装置に加熱ロール1としてセットし、次に示すような評価を実施した。なお、ロール対は、それぞれ内部に800W、700Wのハロゲンランプが設けられており、加熱ロール1の表面温度は150℃、8mmのニップ幅を有する様に設定した。
−初期画質(画像均一性)評価−
トナーとして富士ゼロックス社製オイルレス用カラートナーを使用し、DocuCentre Color500(富士ゼロックス社製)を改造し、前記定着装置を搭載した装置によってミラーコートプラチナ紙(坪量:256g/m:富士ゼロックスオフィスサプライ製)上に形成された未定着トナー像(全面ベタ像、トナー乗り量:3.6mg/cm)を、連続して5枚前記定着装置の加熱ロール1と加圧ロール2とによって形成されるニップ域に線速100mm/secで通過させ、熱および圧力によって定着させ、以下の基準により定着後の画像均一性の評価を目視にて行った。
○:まったく問題ないレベル。
△:僅かに不均一であるが、問題ないレベル(特に高画質が要求されない領域であれば使用できる)。
×:不均一であり、使用できない。
−弾性回復性の評価−
上記初期画質の評価を行った後の、加熱ロール表面の状態を目視にて観察し、加熱ロール上の凹みの有無を評価した。また、前記の定着5枚目の画像に関し、加熱ロール上の凹みに起因する画像ディフェクトの有無、またその程度を以下の基準にて評価した。
○:凹み等を全く検知できない。
△:凹み等を検知はできるが軽微であり、問題ないレベル(特に高画質が要求されない領域であれば使用できる)。
×:凹み等をはっきりと検知できる。
−耐クリープ性、耐摩耗性の評価−
上記定着装置を、DocuCentre Color500(富士ゼロックス社製)改造機に搭載し、200mm/secのスピードに設定し、トナーとして富士ゼロックス社製オイルレス用カラートナー(シアン色)を使用し、富士ゼロックス社製J紙上に形成された未定着トナー像100,000枚を加熱ロールと加圧ロールによって形成されるニップ域に通過させ、熱および圧力によって定着させる連続定着テストを実施した(なお、その際の未定着トナー像のトナー乗り量は1.2mg/cmであった)。
テスト終了後、耐磨耗性の評価として、走行後の用紙サイドエッジ部にあたる部分の加熱ロールの磨耗量をレーザー変位計にて測定した。また、耐クリープ性の評価として、走行後の部材表面シワの状態と、初期画質評価と同じ方法で定着させた画像の状態を、以下の基準にて評価した。
○:部材表面シワ発生なし。
△:軽微な部材表面シワが発生しているが、画像ディフェクトは検知できない。または、軽微であり、問題ないレベル(特に高画質が要求されない領域であれば使用できる)。
×:部材表面シワが画像ではっきりと検知できる。
以上の結果をまとめて表1に示す。
<実施例2>
実施例1の定着ロールの作製において、固体状フッ化ピッチ粉末1の代わりに固体状フッ化ピッチ粉末2を用いた以外は実施例1と同様にして加熱ロールを作製し、この加熱ロールを用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
<実施例3>
実施例1の定着ロールの作製において、固体状フッ化ピッチ粉末1の代わりに固体状フッ化ピッチ粉末3を用いた以外は実施例1と同様にして加熱ロールを作製し、この加熱ロールを用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
<実施例4>
(加熱ロールの作製)
外径44mm、肉厚4mm、長さ350mmのアルミ製中空芯金の周囲に、シリコーンゴムからなる弾性層(層厚:3mm)が設けられている弾性ロールを基体として用い、この基体上にPFA粒子が水に分散した分散液(固形分:30質量%)をスプレー塗布にて塗布した後、乾燥させた。
次いで、これに前記液状フッ化ピッチをスプレー塗布にて吹き付け、PFA粒子乾燥膜中に含浸させた。液状フッ化ピッチを含浸させた前後での質量の比較から算出された表面層中のフッ化ピッチの含有量は、PFA及びフッ化ピッチの全量に対して8質量%であった。
これを、窒素雰囲気下(酸素分圧1333.22Pa(10mmHg))で室温から350℃まで5℃/分で昇温し、350℃にて30分間保持することによりPFAの成膜と架橋の導入とを同時に行ったフッ素樹脂複合材料を含有する表面層を設けた定着部材(加熱ロール)を得た。形成された表面層の厚さをレーザー変位計で測定したところ30μmであった。
(加熱ロールの評価)
この加熱ロールを用い、実施例1と同様に表面層の残留歪みの測定を行い、同様に定着ロールとしての特性評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
<実施例5>
前記製造した固体状フッ化ピッチを溶媒(m−キシレンヘキサフロライド)に20質量%になるように溶解したフッ化ピッチ溶液を調製した。これを、実施例4の加熱ロールの作製で用いたPFA粒子をスプレー塗布、乾燥した弾性ロール上に、同様にスプレー塗布にて塗布した後、乾燥させた。フッ化ピッチ溶液を含浸させた前後での質量の比較から算出された表面層中のフッ化ピッチの含有量は、PFA及びフッ化ピッチ全量に対して8質量%であった。
これを、窒素雰囲気下(酸素分圧1333.22Pa(10mmHg))で室温から350℃まで5℃/分で昇温し、350℃にて30分間保持することによりPFAの成膜と架橋の導入とを同時に行ったフッ素樹脂複合材料を含有する表面層を設けた定着部材(加熱ロール)を得た。形成された表面層の厚さをレーザー変位計で測定したところ30μmであった。
この加熱ロールを用い、実施例1と同様に表面層の残留歪みの測定を行い、同様に定着ロールとしての特性評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
<実施例6>
(加熱ロールの作製)
内径50mmの円筒形金型内に、前記固体状のフッ化ピッチ粉末3を10質量%含有するPFA樹脂からなり、外径49mm、厚さ30μm、長さ350mmに成形されたチューブと、外径44mm、肉厚4mm、長さ350mmのアルミ製中空芯金とをセットし、チューブと芯金との間に液状シリコーンゴムを層厚が3mmとなるように注入後、150℃で2時間加熱処理してシリコーンゴムを加硫させた。
これを、窒素雰囲気下(酸素分圧1333.22Pa(10mmHg))で室温から350℃まで5℃/分で昇温し、350℃にて30分間保持することにより、架橋の導入を行ったフッ素樹脂複合材料を含有する表面層を設けた定着部材(加熱ロール)を得た。
(加熱ロールの評価)
この加熱ロールを用い、実施例1と同様に表面層(チューブ)の残留歪みの測定を行い、同様に定着ロールとしての特性評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
<実施例7>
実施例2において、加熱ロール作製時にPFA粒子が分散した分散液の代わりにFEP粒子が分散した分散液を用いた以外は、実施例2と同様にして加熱ロールを作製し、この加熱ロールを用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
<実施例8>
実施例3において、加熱ロール作製時にPFA粒子が分散した分散液の代わりにFEP粒子が分散した分散液を用いた以外は、実施例3と同様にして加熱ロールを作製し、この加熱ロールを用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
<比較例1>
実施例1の定着ロールの作製において、塗布液に固体状フッ化ピッチ粉末を加えなかった以外は実施例1と同様にして加熱ロールを作製し、この加熱ロールを用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
<比較例2>
実施例6の定着ロールの作製において、用いたチューブに固体状フッ化ピッチ粉末を加えなかった以外は実施例6と同様にして加熱ロールを作製し、この加熱ロールを用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
<比較例3>
実施例7において、定着ロールの作製時に用いたチューブに固体状フッ化ピッチ粉末を加えなかった以外は実施例7と同様にして加熱ロールを作製し、この加熱ロールを用いて実施例1と同様の評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
Figure 2008015134
<実施例9>
実施例6の定着ロールの作製において、チューブに用いるPFA樹脂の代わりに熱可塑性フッ素樹脂(ダイニオンTHV500:3M社製、表中「THV」と略す)を用い、固体状フッ化ピッチ粉体3の代わりに固体状フッ化ピッチ粉末2を用いた以外は実施例6と同様にして加熱ロールを作製した。
上記加熱ロールについて、実施例1と同様の評価を行うと共に、耐熱性の評価として以下の内容の評価を行った。
実施例1で用いた定着装置の加熱ロールと加圧ロールとをラッチさせ同様にニップを形成し、その状態のまま回転させた。この時加熱ロールの表面の設定温度は200℃とした。次に、前記ニップに用紙(富士ゼロックス製、J紙)を挿通し、用紙が両ロール間に挟まれた状態で、両ロールの回転を止めた。この状態で5秒間静止した後、両ロールを再度回転させ、用紙を排出した後にニップを開放する。
この加熱ロールを装置から取り外し、加熱ロール表面上にニップ跡が残っているかを目視および顕微鏡によって観察し、以下の基準により耐熱性を評価した(この場合、両ロールの表面層材料に耐熱性がない時は、フローして用紙の繊維模様がロール表面に残り目視により検出される)。
○:ニップ跡残りが全く検出されない。
×:ニップ跡残りが目視により検出される。
以上の評価結果をまとめて表2に示す。
<実施例10>
実施例6の定着ロールの作製において、チューブに用いるPFA樹脂の代わりに熱可塑性フッ素樹脂(ダイニオンTHV500:3M社製、表中「THV」と略す)を用いた以外は実施例6と同様にして加熱ロールを作製した。この定着ロールを用いて、実施例9と同様の評価を行った。
結果をまとめて表2に示す。
上記加熱ロールについて、実施例1と同様の評価を行うと共に、耐熱性の評価として以下の内容の評価を行った。
<実施例11>
(定着ロールの作製)
外径44mm、肉厚4mm、長さ350mmのアルミ製中空芯金の周囲に、シリコーンゴムからなる弾性層(層厚:3mm)が設けられた弾性ロール上に、プライマー(DY39−067:東レダウコーニングシリコーン社製)を塗布したものを基体として用いた。一方、溶剤可溶型フッ素樹脂溶液(サイトップCTX807A、旭硝子社製、表中「CYTOP」と略す)に、前記製造した固体状フッ化ピッチをフッ素樹脂及びフッ化ピッチ全体量に対して10質量%となるように添加して撹拌し、均一に溶解させた混合溶液(固形分:5質量%)を調製し、この混合溶液を用いてディップ塗布にて前記基体上に塗布し、乾燥させた。
これを、窒素雰囲気下(酸素分圧1333.22Pa(10mmHg))で室温から350℃まで5℃/分で昇温し、350℃にて30分間保持することにより架橋の導入を行ったフッ素樹脂複合材料を含有する表面層を設けた定着部材(加熱ロール)を得た。
形成された表面層の厚さをレーザー変位計で測定したところ15μmであった。
(定着ロールの評価)
この加熱ロールを用い、実施例9と同様に表面層の残留歪みの測定を行い、同様に定着ロールとしての特性評価を行った。
結果を表2にまとめて示す。
<実施例12>
実施例11の定着ロールの作製において、溶剤可溶型フッ素樹脂溶液として、溶剤可溶型フッ素樹脂(テフロン(登録商標)AF1600、三井デュポンフロロケミカル社製、表中「AF」と略す)を溶媒(m−キシレンヘキサフロライド)に3質量%になるように溶解したものを用いた以外は実施例11と同様にして加熱ロールを作製し、この加熱ロールを用いて実施例9と同様の評価を行った。
結果を表2にまとめて示す。
<比較例4>
実施例9の定着ロールの作製において、用いたチューブに固体状フッ化ピッチ粉末を加えなかった以外は実施例9と同様にして加熱ロールを作製し、この加熱ロールを用いて実施例9と同様の評価を行った。
結果を表2にまとめて示す。
<比較例5>
実施例11の定着ロールの作製において、塗布液に固体状フッ化ピッチを加えなかった以外は実施例11と同様にして加熱ロールを作製し、この加熱ロールを用いて実施例9と同様の評価を行った。
結果を表2にまとめて示す。
<比較例6>
実施例12において、定着ロールの作製時に塗布液に固体状フッ化ピッチを加えなかった以外は実施例12と同様にして加熱ロールを作製し、この加熱ロールを用いて実施例9と同様の評価を行った。
結果を表2にまとめて示す。
Figure 2008015134
表1、2に示すように、実施例の本発明の定着部材を用いた場合には、耐久後であっても耐クリープ性や耐摩耗性等に問題はなかった。一方、比較例のフッ化ピッチを含有しない表面層を有する定着部材では、耐クリープ性や耐摩耗性等に何らかの問題を生じた。
本発明の定着装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の定着装置の他の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1、22 加熱ロール
2、24 加圧ロール
3、25 記録媒体
4 未定着トナー
5 クリーニング装置
6 外部加熱装置
7 剥離爪
8 温度センサー
10 加圧ベルト
20 定着ベルト
23 テンションローラ
30 転写ロール
31 トナー像形成手段

Claims (4)

  1. 担体上に1層以上の層を有し、少なくとも表面層が、フッ化ピッチを含有するフッ素樹脂を含んでなり、前記表面層の150℃での応力−歪み測定における20%伸張後の残留歪みが、1%以下であることを特徴とする定着部材。
  2. 請求項1に記載の定着部材を備えることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 担体上に1層以上の層を有し、少なくとも表面層が、フッ化ピッチを含有するフッ素樹脂を含んでなり、前記表面層の150℃での応力−歪み測定における20%伸張後の残留歪みが1%以下である定着部材の製造方法であって、
    フッ化ピッチとフッ素樹脂とを含む未処理層を形成する層形成工程と、酸素不在雰囲気下で前記未処理層の加熱処理を行なう加熱工程とを経て、前記表面層が形成されること特徴とする定着部材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013200422A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Fuji Xerox Co Ltd 管状体、管状体ユニット、定着装置及び画像形成装置
JP2018028637A (ja) * 2016-08-19 2018-02-22 グンゼ株式会社 画像形成装置用チューブ

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