JP2003235591A - 菌類プロテアーゼ - Google Patents

菌類プロテアーゼ

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    • C12N15/80Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規DNA配列及び変異株に関する。 【解決手段】 スブチリシン型のアスペルギラスセリン
プロテアーゼをコードするDNA配列及びその調製方法
に関する。さらに、本発明は、非相同タンパク質の発現
のために有用である、スブチリシン型のセリンプロテア
ーゼにおいて欠陥性のアスペルギラス変異株及びそれら
の調製方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、スブチリシン型のアスペルギラ
ス ニガーセリンプロテアーゼをコードする新規DNA
配列、スブチリシン型のアスペルギラスセリンプロテア
ーゼ自体及びそれらの調製方法に関する。本発明はさら
に、非相同タンパク質の発現のために有用である、スブ
チリシン型のセリンプロテアーゼにおいて欠陥性の新規
アスペルギラス変異体株、及びそのような変異体株の調
製方法に関する。
【0002】発明の背景 アスペルギラス 種及び特にアスペルギラス ニガーは、
食品加工産業において使用される酵素の産業的製造のた
めに使用される。A.ニガーは、タンパク質の分泌のた
めの高い能力のために、及びシステムはその分子遺伝子
操作のために利用できるので、組換えタンパク質の生成
のための宿主として好都合である。しかしながら、培養
流体におけるプロテアーゼの存在は、A.ニガーにおけ
る非相同タンパク質の発現に対して有害であることがわ
かっており;実際、アスペルギラスはプロテアーゼを生
成するために商業的には使用される。アスペルギラスか
らの多くの細胞外プロテアーゼは文献にこれまで記載さ
れて来た〔Barthomeufなど. 、Biotech.Tech. 2:29−
34 (1988) ;Barthomeufなど. 、Chem.Pharm Bull.(Tok
yo) 37:1333−1336 (1986) ;Bosmann,H.B., Biochim.
Biophys.Acta 293:476−489 (1973);Ichishima,E., B
iochim.Biophys.Acta 258: 274−288 (1972); Chopr
a,S.,and Mehta,P., Folia Microbiol. 30: 117−125
(1985);Krishnan and Vijayalakshimi,J. Chromatogr.
329: 165−170 (1985)〕。アスペルギラス アワモリ
Aspergillus awamori)からのアスペルギロペプシン
Aをコードする遺伝子pepAが最近クローン化されて
いる〔 Berkaなど. 、 Gene 86: 153〜162 (1990)〕。
そのpepA遺伝子生成物は、A.ニガーの分泌された
酸プロテアーゼの主要部分を占め、そしてpepA遺伝
子が欠失した株は、A.ニガー var. アワモリにおける
非相同タンパク質の高められた発現を可能にした〔Dunn
-Colemanなど. 、Biotechnology 9: 976〜981 (199
1)〕。他のプロテアーゼ遺伝子はまた最近、アスペルギ
ラスからクローン化されており、そしてこれらはA.オ
リザエA.oryzae) のアルカリセリンプロテアーゼ〔 T
atsumiなど.、Mol.Gen.Genet. 219:33〜38 (1989)
〕、A.フミガタスA.fumigatus ) のアルカリセリ
ンプロテアーゼ〔Jaton-Ogayなど. 、 FEMS Microbiol
Letts 92:163〜168 (1992)〕、A.ニガー var. マク
ロスポラス (A.niger var. macrosporus) からの非ペプ
シンタイプ型プロテアーゼ〔 Inoueなど. 、J.Biol.Che
m. 266: 19484〜89 (1991) 〕及びA.オリザエからの
中性プロテアーゼIIと呼ばれるメタロプロテラーゼ〔 T
atsumiなど. 、Mol.Gen.Genet. 228:97〜103 (1991)〕
を包含する。
【0003】A.ニガーの単離され、そして変異誘発さ
れたプロテアーゼ遺伝子は、遺伝子破壊実験、すなわち
対応する天然の遺伝子が破壊される変異体株の調製のた
めに使用され得る。たとえば、アスペルギラス アワモ
からのpepA遺伝子は、アスペルギロペプチンA欠
陥株を調製するために遺伝子破壊により破壊されて来た
(Berkaなど. 、上掲書)。
【0004】しかしながら、上記のように、アスペルギ
ラスは多数の異なったプロテアーゼを生成し、そして従
って、タンパク質の産業的な製造のために他のプロテア
ーゼにおける欠陥性のアスペルギラス株のための連続し
た必要性が存在する。このために、インビトロ変異誘
発、たとえば遺伝子破壊によるプロテアーゼ欠陥性株の
調製のために使用され得る他のプロテアーゼ遺伝子のた
めの必要性がまた存在する。さらに、タンパク質プロセ
ッシングのために産業的に適用され得る組換えプロテア
ーゼタンパク質のための必要性がまた存在する。
【0005】A.ニガーにおける分泌されたプロテアー
ゼ活性の他の主要構成成分はセリンプロテアーゼである
〔 Sakkaなど. 、 J.Ferment.Technol. 63: 479〜483
(1985)〕。菌類からのセリンプロテアーゼは、カビ、
T.アルブムT.album ) 及び酵母、サッカロミセス
セレビシアエ (Saccharomyces cerevisiae) において広
範に特徴づけられている。T.アルブムはたぶん、3種
の関連するセリンプロテアーゼを分泌し、そのうち最良
に特徴づけられているものはプロテイナーゼKであり
〔Janyなど. 、FEBS 199: 139〜144 (1986)〕、ところ
が酵母における相同タンパク質は液胞に局在する〔Wolf
and Ehmann, Eur.J.Biochem. 98: 375〜384 (197
9)〕。それらのT.アルブム及びS.セレビシアエタン
パク質のすべてのための遺伝子はクローン化されてお
り、そして特徴づけられている〔 Gunkel and Gassen,
Eur.J.Biochem. 179: 185〜194 (1989), Samalな
ど.、 Gene 85:329〜333 (1989), Samal など.、 Mo
lec.Microbiol 4:1789〜1792 (1990) 及びMoehleなど.
、Molec.Cell.Biol. 7:4390〜99 (1987) 〕。アルカ
リセリンプロテアーゼはまた、A.オリザエA.フミ
ガタス及びアクレモニウム クリソゲナムAchremoniu
m chrysogenum) においてクローン化され、そして特徴
づけられている〔 Tatsumiなど. 、Mol.Gen.Genet. 21
9:33〜38 (1989) ;Jaton-Ogayなど. 、FEMS Microbio
l.Letts. 92: 163〜168 (1992);Isogaiなど. 、 Agri
c Biol.Chem. 55: 471〜477 (1991)〕。アスペルギラ
スはまた、プロテアーゼのスブチリシン科に相同のセリ
ンプロテアーゼを生成することが見出された。本発明は
このタイプのプロテアーゼに関する。
【0006】本発明の目的 スブチリシン型のアスペルギラスセリンプロテアーゼを
コードするDNA分子を供給することが本発明の目的で
ある。さらなる目的は、スブチリシン型の組換えアスペ
ルギラスセリンプロテアーゼ及びまた、その生成のため
の形質転換されたアスペルギラス株を供給することであ
る。もう1つの目的は、株が非相同タンパク質のより効
果的な生成のために使用され得る、スブチリシン型のセ
リンプロテアーゼ遺伝子において欠陥性のアスペルギラ
株を供給することである。
【0007】発明の要約 本発明は、スブチリシン型のアスペルギラスセリンプロ
テアーゼに関する。そのようなプロテアーゼは、本明細
書においては、“アスペルギラス−スブチリシン”と命
名される。本発明の“アスペルギラス−スブチリシン”
は、(a)アスペルギラス spec.に由来し、(b)活性
部位での触媒性セリン残基によるプロテアーゼ活性を示
し、そして(c)スブチリシン科に分類されるために既
知のセリンプロテアーゼと相同の十分なアミノ酸配列を
有するものとして理解される。しかしながら、本発明に
使用されるようなアスペルギラス−スブチリシンはま
た、セリンプロテアーゼ活性を保持するような酵素のフ
ラグメントもまた前記用語の意味するところであるが、
しかしながら、十分な長さの酵素が好ましい態様であ
る。追加のアミノ酸、ペプチド又はタンパク質に結合さ
れる本発明の“アスペルギラス−スブチリシン”を含む
融合タンパク質もまた本発明の一部であることが理解さ
れる。
【0008】好ましい態様において、アスペルギラス
スブチリシンは、アスペルギラスニガーに由来するプロ
テアーゼ又はその活性フラグメント、より好ましくは配
列番号1及び6にそれぞれ示されるアミノ酸配列又はそ
の配列の一部を有するプロテアーゼ又はその活性フラグ
メントを意味する。
【0009】本発明はまた、本発明のアスペルギラス
スブチリシンをコードする単離されたDNA配列、及び
そのようなDNAのクローニング及び操作のためのハイ
ブリッドベクターにも関する。本発明はさらに、適切な
宿主細胞におけるアスペルギラス−スブチリシンの発現
のために適切な調節領域により機能的に結合されたその
ようなDNA配列を含んで成る、アスペルギラス−スブ
チリシンの生成のための発現ハイブリッドベクターに関
する。本発明はまた、アスペルギラス−スブチリシンを
発現できる形質転換された宿主細胞、たとえば形質転換
の後、高められた遺伝子のコピー数によりアスペルギラ
−スブチリシンを過剰発現できるアスペルギラス株に
も関する。
【0010】本発明はまた、アスペルギラス−スブチリ
シン遺伝子における欠陥性のアスペルギラス株、及び変
異誘発、たとえば遺伝子破壊により機能的タンパク質を
もはや発現できないアスペルギラス−スブチリシンをコ
ードするDNA配列によるその生成のための方法にも関
する。
【0011】さらに、本発明は、本発明のDNA配列、
ハイブリッドベクター、発現ベクター及びアスペルギラ
−スブチリシンの調製方法、並びにアスペルギラス
スブチリシン遺伝子における欠陥性のアスペルギラス
及びアスペルギラス−スブチリシンを過剰生成する宿主
株の発現方法にも関する。
【0012】発明の特定の記載 クローニング及び発現のためにアスペルギラス−スブチ
リシンハイブリッドベクターをコードするDNA 本発明は、アスペルギラス−スブチリシン、好ましくは
アスペルギラス ニガーをコードするDNA配列を含ん
で成るDNA分子に関する。そのDNA配列は、ゲノム
DNAライブラリィーから単離できるDNA分子を有す
る場合、たとえば配列番号1に示されるpepC遺伝子
又は配列番号6に示されるpepD遺伝子として1又は
複数のイントロンを含むことができる。しかしながら、
本発明はまた、たとえばcDNAクローニングにより、
又は変異誘発の後、PCR技法の適用により単離できる
ようなDNA配列のイントロンを含まない変異体にも関
する。そのようなイントロンを含まない遺伝子は特に、
アスペルギラス宿主、好ましくは原核生物又は酵母に
おける発現のために有用である。
【0013】本発明は好ましくは、配列番号1で示され
るアミノ酸配列又はセリンプロテアーゼ活性を保持する
そのフラグメントを有するA.ニガー−スブチリシンP
EPCをコードするDNA配列を含んで成るDNA分子
に関する。本発明のDNA配列は好ましくは、配列番号
1を有するヌクレオチド配列で示される成熟PEPCプ
ロテアーゼのためのコード領域である。しかしながら、
本発明はまた、PEPCをコードする変性DNA配列、
又はそのフラグメント、すなわちヌクレオチドがコード
されたアミノ酸配列を変えないで置換されている配列に
も関する。そのようなDNA配列は、たとえば種々の宿
主への好ましいコドン利用における差異により又は制限
酵素のための新規認識部位の存在により、有用である。
【0014】本発明のもう1つの好ましい態様は、配列
番号6で示されるアミノ酸配列又はセリンプロテアーゼ
活性を保持するそのフラグメントを有するA.ニガー
スブチリシンPEPDをコードするDNA配列を含んで
成るDNA分子である。従って、本発明のもう1つの好
ましいDNA配列はまた、配列番号6を有するヌクレオ
チド配列で示される成熟PEPDプロテアーゼのための
コード領域である。しかしながら、本発明はまた、PE
PDをコードする変性DNA配列又はそのフラグメン
ト、すなわちヌクレオチドがコードされたアミノ酸配列
を変えないで置換されている配列にも関する。
【0015】本発明はまた、本発明のアスペルギラス
スブチリシン、好ましくはその好ましい形をコードする
DNA配列を挿入体として含んで成るハイブリッドベク
ターにも関する。そのような本発明のハイブリッドベク
ターは、本発明のDNA配列の拡張及び操作のために有
用である。本発明はまた、本発明のアスペルギラス−ス
ブチリシン、好ましくはその好ましい形の生成のために
適切な発現ベクターにも関する。そのような発現ベクタ
ーは、アスペルギラス−スブチリシンをコードするDN
A配列が所望する宿主細胞においてそのようなDNA配
列の発現の制御のために適切な調節領域により機能的に
結合されている“発現カセット”を含んで成る。
【0016】発現ベクターを含む本発明のハイブリッド
ベクターは、遺伝子工学の業界において有用ないづれか
のベクター、たとえばウィルス、ファージ、コスミド、
プラスミド又は染色体DNA、たとえばSV40、ヘル
ペスウィルス、乳頭腫ウィルス、レトロウィルス、バキ
ュロウィルス、ファージλ、たとえばNM989又はE
MBL4、又はファージM13、たとえばM13mp8
の誘導体、細菌プラスミド、たとえばpBR322,p
UC18又は酵母プラスミド、たとえば酵母2μプラス
ミド、又は欠陥ウィルス、ファージ又はプラスミドの複
製を可能にするヘルパーウィルス、ファージ又はプラス
ミドの存在下での欠陥ウィルス、ファージ又はプラスミ
ド、たとえばM14K07ヘルパーファージの存在下で
のM13(+)KSベクター、又は糸状菌、たとえば
スペルギラス spec.、たとえばA.ニガーに由来する染
色体DNA、たとえばEP184438により供給され
るものに由来する。S.セレビシアエ又は糸状菌、より
好ましくはアスペルギラスspec.、さらにより好ましく
A.ニガーのためのベクターが好ましい。
【0017】発現ベクターを含む本発明のハイブリッド
ベクターは、染色体外要素として、又は宿主染色体にお
ける組込みにより適切な宿主における所望するDNAの
複製を提供する。いくつかの可能なベクターシステム
が、本発明のクローン化されたDNAの組込み及び発現
のために利用できる。原則的に、選択された宿主におい
て複製し、そして安定して維持されるすべてのベクター
が適切である。従って、ベクターは、形質転換のために
予想される宿主細胞に依存して選択される。一般的に、
そのような宿主細胞は、原核又は真核微生物、たとえば
細菌、菌類、たとえば酵母、好ましくはS.セレビシア
、又は糸状菌として、好ましくはアスペルギラス spe
c.、より好ましくはA.ニガー、又は高等真核生物起源
の細胞、たとえば脊椎動物、たとえば哺乳類細胞であり
得る。適切な宿主細胞は、下記に詳細に論ぜられるであ
ろう。染色体外要素として維持される、発現ベクターを
含む本発明のハイブリッドベクターは、複製の起点(o
ri) 又は自立的に複製する配列(ARS)、選択可能
マーカー配列、及び場合によっては、追加の制限部位を
含んで成る。宿主染色体中への組込みのために向けられ
るベクターは、染色体に関連してそれは細胞において複
製されるので、ori又はARSを含む必要はない。
【0018】複製又は自立的に複製する配列の起点(染
色体外要素に自立的に複製する能力を付与するDNA要
素)は、たとえばSV40又は他のウィルス源に由来す
る外因性起点を含むベクターの構成により、又は宿主細
胞染色体機構により供給される。
【0019】発現ベクターを含む本発明のハイブリッド
ベクターはまた、形質転換され、選択され、そしてクロ
ーン化される宿主に依存して選択マーカーを含むことが
できる。マーカーの表現型発現により形質転換体の選択
を促進するいづれかのマーカー遺伝子が使用され得る。
適切なマーカーは特に、テトラサイクリン又はアンピシ
リンに対しての抗生物質耐性、又は栄養要求性菌類変異
体の場合、宿主損傷を補う遺伝子を発現するものであ
る。その対応する遺伝子は、たとえば抗生物質シクロヘ
キシミドに対しての耐性を付与し、又は栄養要求性酵
母、好ましくはS.セレビシアエにおける原栄養性に、
変異体、たとえばura3leu2his3又は
rp1遺伝子を供給する。形質転換されるべき宿主がマ
ーカーにより発現される生成物のために栄養要求性であ
る場合、自立的に複製するセグメントに関連するマーカ
ー構造遺伝子として使用することもまた可能である。
【0020】A.ニガーのためのハイブリッドベクタ
ー、特に発現ベクターに関して、A.ニガー宿主損傷を
補足するマーカー遺伝子、たとえばA.ニガー又はA.
ニジュランスA.nidulans) (EP184,438
号)、又はN.クラサN.crassa)pyr4遺伝子に相
同のA.ニジュランスDNAフラグメントに由来するオ
ルニチンカルバモイルトランスフェラーゼをコードする
argB遺伝子が特に重要である。他の適切なマーカー
遺伝子は、本発明の形質転換された宿主の記載に関し
て、この後に説明される。
【0021】E.コリにおけるアスペルギラス−スブチ
リシンをコードするDNAの操作のために適切な本発明
のハイブリッドベクターは、たとえば本発明の例にこの
後、記載されるプラスミドpTZPEPC又はpTZP
EPDである。
【0022】本発明の発現ベクターに関して、用語“発
現カセット”とは、アスペルギラス−スブチリシンを発
現できるDNA配列を意味し、そしてアスペルギラス
スブチリシンにより操作可能的に結合されるプロモータ
ー及び場合によっては、シグナル配列、転写ターミネー
ター、転写エンハンサー、リボソーム結合部位、効果的
なRNAプロセッシングのための配列、効果的なタンパ
ク質プロセッシングをコードする配列及び正しいタンパ
ク質局在化をコードする配列から成る群からの1又は複
数の追加の調節要素を含んで成る。本発明の発現カセッ
トにおいては、アスペルギラス−スブチリシンコード領
域は、相同調節要素、すなわちそれらにより天然におい
て結合されるもの、又は非相同調節要素、すなわち他の
遺伝子に由来するものと共に組合され得る。
【0023】広範囲の種類のプロモーター配列が、宿主
細胞の性質に依存して使用され得る。強く且つ同時に、
十分に調節されているプロモーターが最っとも有用なも
のである。
【0024】プロモーターのための例は、原核生物のλ
L ,λPRE.コリのlac,trp又はtacプ
ロモーターである。酵母、好ましくはS.セレビシアエ
における発現のために適切なプロモーターは、TRP1
−,ADH1−,ADHII−,PHO3−,PHO5
−,GAL10−、又は解糖性プロモーター、たとえば
エノラーゼ、グリセルアルデヒド−3−ホスフェートデ
ヒドロゲナーゼ、3−ホスホグリセレートキナーゼ(P
GK)、ヘキソキナーゼ、ピルベートデカルボキシラー
ゼ、ホスホフルクトキナーゼ、グルコース−6−ホスフ
ェートイソメラーゼ、3−ホスホグリセレートムター
ゼ、ピルベートキナーゼ、ホスホトリオースイソメラー
ゼ、ホスホグルコースイソメラーゼ及びグルコキナーゼ
遺伝子のプロモーター、又はPHO5−GAPDHハイ
ブリッドプロモーター(EP出願番号第EP−A213
593号)である。真核生物プロモーターの他の例は、
真核ウィルス、たとえばSV40、ラウス肉腫ウィル
ス、アデノウィルス2、ウシ乳頭腫ウィルス、パポーバ
ウィルス、サイトメガロウィルス由来のプロモーター、
又はたとえばアクチン、コラーゲン、ミオシン又はβ−
グロビン遺伝子の哺乳類細胞由来のプロモーターであ
る。真核生物プロモーターは、促進配列、たとえば酵
母、好ましくはS.セレビシアエの上流の活性化配列
(UAS)又はウィルス又は細胞性エンハンサー、たと
えばサイトメガロウィルスIEエンハンサー、SV40
エンハンサー、免疫グロブリン遺伝子エンハンサー又は
他のものと共に組合され得る。
【0025】エンハンサーは、たとえばウィルス、たと
えばSV40、ポリオーマウィルス、ウシ乳頭腫ウィル
ス又は Moloney肉腫ウィルスに由来し、又はゲノム起源
の転写刺激DNA配列である。エンハンサー配列はま
た、フィサラム ポリセファラムPhysarum polyceph
alum)の染色体外リボソームDNAに由来する(PCT
/EP8500278)。適切なエンハンサーはまた、
酵母酸ホスファターゼPHO5遺伝子に由来する上流の
活性化部位でもある。
【0026】シグナル配列は、たとえばポリペプチドの
分泌を方向づけるプレ配列又は分泌リーダー、又は同様
のものであり得る。シグナル配列は、たとえばアスペル
ギラス−スブチリシンのシグナル又はリーダーペプチ
ド、たとえば配列番号1に示されるシグナル配列であり
得る。追加のシグナル配列は、文献、たとえばvon Heij
ne,G., Nucleic Acids Res. 14, 4683 (1986) に包含さ
れるものから知られる。
【0027】転写の開始及び停止、及びmRNAを安定
化するために必要な配列は、たとえば発現宿主からのウ
ィルス又は真核生物cDNAのそれぞれの非コード5′
−領域及び3′−領域から通常利用できる。
【0028】本発明の態様においては、たとえばプラス
ミド、pFBY138におけるようにGAL10プロモ
ーターの制御下で、原核生物、たとえばE.コリ、好ま
しくは酵母、より好ましくはS.セレビシアエにおける
アスペルギラス−スブチリシンの発現のために配列番号
1に示されるコード領域の2つのエキソン又は配列番号
6に示されるコード領域の4つのエキソンから構成され
るイントロンを含まないコード領域を含んで成る発現ベ
クターである。本発明は好ましくは、アスペルギラス
におけるアスペルギラス−スブチリシンをコードするD
NA配列の発現のために適切な発現ベクターに関する。
【0029】本発明の1つのタイプの発現ベクターは、
アスペルギラス−スブチリシン、好ましくはA.ニガー
をコードするDNA配列を、そのDNA配列により天然
において結合されるプロモーター、すなわちその相同プ
ロモーターの制御下で含んで成る。より好ましくは、配
列番号1に示されるプロモーター領域の制御下で配列番
号1のPEPCをコードするDNA配列、最っとも好ま
しくは配列番号1に示されるDNA配列を含んで成る発
現ベクター、又は配列番号6に示されるプロモーター領
域の制御下で配列番号6のPEPDをコードするDNA
配列、最っとも好ましくは配列番号6に示されるDNA
配列を含んで成る発現ベクターが好ましい。しかしなが
ら、配列番号1に示されるPEPC領域はまた、配列番
号6に示されるPEPDプロモーターの制御下で発現さ
れ、そしてまた逆も真である。
【0030】好ましくは、アスペルギラス−スブチリシ
ンは、培地中に分泌される。これは、構造遺伝子により
機能的に結合されるシグナル配列、好ましくは、たとえ
ばPEPCシグナル配列及び配列番号1に示されるコー
ド領域を含んで成るプラスミドpTZPEPCにおける
ように、又はPEPDシグナル配列及び配列番号6に示
されるコード領域を含んで成るプラスミドpTZPEP
Dにおけるように、アスペルギラス−スブチリシン構造
遺伝子により天然において結合されるシグナル配列の使
用により達成され得る。
【0031】そのような発現ベクターがアスペルギラス
−スブチリシン遺伝子が元来、由来される種の宿主株に
おけるアスペルギラス−スブチリシンの発現のために使
用される場合、アスペルギラス−スブチリシンは、組換
え及び元来のアスペルギラス−スブチリシン遺伝子の両
者が同じ発現条件下で活性的であるので過剰発現され
る。
【0032】本発明の他のタイプの発現ベクターは、
スペルギラス−スブチリシンをコードするDNA配列に
より天然において結合されない、アスペルギラスにおい
て機能的なプロモーターの制御下で前記DNA配列を含
んで成る。アスペルギラス spec.、特にA.ニガーにお
けるアスペルギラス−スブチリシンの発現のための適切
なプロモーターは、たとえばアスペルギラス spec.ペク
チンリアーゼ遺伝子のプロモーター、好ましくはA.ニ
ガーPLI(EP−A−0278355を参照のこ
と)、PLA,PLB,PLC,PLE又はPLF(E
P−A−0353188を参照のこと)のプロモータ
ー、アスペルギラス spec.ポリガラクツロナーゼ遺伝子
のプロモーター、好ましくはA.ニガーPGI又はPG
II遺伝子(EP−出願番号EP−A−421919を参
照のこと)のプロモーター、アスペルギラス spec.ピル
ベートキナーゼ遺伝子のプロモーター、好ましくはA.
ニガーpki遺伝子(EP出願番号EP−A−4399
97を参照のこと)のプロモーター、又は本発明のアス
ペルギラス−スブチリシン遺伝子のプロモーター、好ま
しくは配列番号1又は6に示されるアスペルギラス−ス
ブチリシン遺伝子のプロモーターである。この場合、ア
スペルギラス−スブチリシンの分泌はまた、構造遺伝子
により機能的に結合されるシグナル配列、たとえばアス
ペルギラス−スブチリシン構造遺伝子により天然におい
て結合されるシグナル配列、たとえばPEPCの場合、
配列番号1に示されるシグナル配列の使用により達成さ
れ得る。しかしながら、また、アスペルギラス−スブチ
リシンに対して非相同のシグナル配列、たとえばアスペ
ルギラス spec.ペクチンリアーゼ遺伝子のシグナル配
列、好ましくはA.ニガーPLI(EP−A−0278
355を参照のこと)、PLA,PLB,PLC,PL
E又はPLF(EP−A−0353188を参照のこ
と)遺伝子のシグナル配列、又はアスペルギラス spec.
ポリガラクツロナーゼ遺伝子のシグナル配列、好ましく
A.ニガーPGI又はPGII遺伝子(EP−出願番号
EP−A−421919を参照のこと)のシグナル配列
が使用され得る。
【0033】本発明の好ましい態様において、たとえば
プラスミドpPKIPEPCAにおいては、A.ニガー
のピルベートキナーゼプロモーターが、その相同のシグ
ナル配列に結合されるアスペルギラス−スブチリシンを
コードする、配列番号1に示されるコード領域により機
能的に結合される。
【0034】本発明のもう1つの好ましい態様におい
て、たとえばプラスミドpPKIPEPDAにおいて
は、A.ニガーのピルベートキナーゼプロモーターは、
その相同シグナル配列に組合されるアスペルギラス−ス
ブチリシンをコードする、配列番号6に示されるコード
領域により機能的に結合される。
【0035】アスペルギラス−スブチリシン遺伝子の調
製方法 本発明はまた、本発明のアスペルギラス−スブチリシン
をコードする、好ましくは本発明のアスペルギラス−ス
ブチリシンの好ましい形をコードするような本発明のD
NA分子の調製方法又はそのようなDNA分子を含んで
成るハイブリッドベクターの調製方法にも関し、ここで
前記方法は、本発明の前記DNA分子又はハイブリッド
ベクターにより形質転換された宿主を培養することを含
んで成る。本発明の他の態様において、本発明のDNA
分子は、核酸縮合を通して化学合成により調製され得
る。
【0036】宿主の培養は、非形質転換体、すなわち所
望するDNA分子を欠く宿主から、形質転換体、すなわ
ち選択マーカーと共に所望するDNA分子を含む宿主の
負の又は陽正選択を可能にする化合物により補充され得
又はそれを除かれ得る従来の栄養培地において行なわれ
る。
【0037】当業界において有用な形質転換可能宿主、
たとえば細菌、たとえばE.コリ、菌類、たとえばサッ
カロミセス セレビシアエクルイペロミセス ラクチ
Kluyveromyces lactis) 、高等真核細胞、たとえば
昆虫細胞又は哺乳類細胞、たとえばCHO細胞、又は特
に糸状菌、たとえばアスペルギラス、たとえばA.ニジ
ュランスA.nidulans) 、A.オリザエA.カルボナ
リウスA.carbonarius ) 、A.アワモリ及び特にA.
ニガーが使用され得る。宿主の形質転換は、従来の方法
により行なわれる。
【0038】アスペルギラス−スブチリシンをコードす
るDNA配列は、アスペルギラス−スブチリシンを発現
できるアスペルギラス株のゲノムから得られ、又はアス
ペルギラス−スブチリシンをコードするDNA配列を含
んで成る組換えDNA分子により形質転換される宿主を
培養し、そして必要な場合、所望するDNA配列をそれ
から単離することによって調製され得る。
【0039】特に、そのようなDNAは: a)適切なアスペルギラス細胞からゲノムDNAを単離
し、そしてDNAプローブ又は適切な発現システムを用
いて、所望するDNAを選択し、そして所望するポリペ
プチドの発現のためにスクリーニングし、 b)適切なアスペルギラス細胞からmRNAを単離し、
所望するmRNAを、たとえばDNAプローブによるハ
イブリダイゼーション又は適切な発現システムにおける
発現により選択し、そして所望するポリペプチドの発現
についてスクリーニングし、前記mRNAに相補的な一
本鎖cDNA、次にそれから二本鎖cDNAを調製し、 c)cDNAライブラリィーからcDNAを単離し、そ
して所望するcDNAを、たとえばDNAプローブ又は
適切な発現システムを用いて選択し、そして所望するポ
リペプチドの発現のためにスクリーニングし、 d)A.ニガーpepC又はA.ニガーpepD又はス
ブチリシン型の他の既知のセリンプロテアーゼをコード
する遺伝子から企画されたオリゴヌクレオチドプライマ
ーを用いて、全体のアスペルギラスDNAの二本鎖をP
CR技法によりインビトロで合成し、又は e)段階a),b),c)又はd)に従って得られる二
本鎖DNAを適切なベクター中に組込み、適切な宿主を
形質転換し、その宿主を操作し、そしてDNAを単離す
ることから選択された段階を含んで成る方法により調製
され得る。
【0040】ゲノムDNAは、所望するDNAのために
単離され、そしてスクリーンされ得る(段階a)。ゲノ
ムDNAは、アスペルギラス−スブチリシンを発現でき
アスペルギラス株から単離される。ゲノムDNAライ
ブラリィーは、適切な制限エンドヌクレアーゼによる消
化及び確立された方法に従って適切なベクター中への導
入によりそれから調製される。そのゲノムDNAライブ
ラリィーは、この後に記載されるようにDNAプローブ
によりスクリーンされ、又は適切な発現システムに発現
され、そしてその得られたポリペプチドは従来の態様で
スクリーンされる。
【0041】ゲノムライブラリィーは、たとえばSau
3AI又はMboIによるA.ニガー株、たとえばNW
756又はN400のゲノムDNAの部分的消化、及び
適切な宿主ベクター、たとえばE.コリプラスミドpU
N121又はλベクター、たとえばEMBL4における
高分子DNAフラグメントのクローニングにより調製さ
れ得る。
【0042】所望するアスペルギラス−スブチリシンを
生成する他の菌類株、たとえばA.ジャポニカスA.ja
ponicus ) 、A.ニジュランスA.オリザエA.ニ
ガーゲノムライブラリィーのための源とし作用し、そし
て他の適切なベクター、たとえば上記のものが前記フラ
グメントのための受容体として使用され得る。
【0043】アスペルギラス−スブチリシンをコードす
るDNA配列のためのゲノムライブラリィーを好都合良
くスクリーンするためには、ハイブリダイズするDNA
プローブが必要である。これは、所望するアスペルギラ
−スブチリシンのアミノ酸配列又はその一部が既知で
ある場合、合成DNAプローブであり、又はアスペルギ
ラス−スブチリシン遺伝子にハイブリダイズする、たと
えば酵母からの他のスブチリシン遺伝子、又はその一部
であり得る。
【0044】ポリアデニル化mRNA(段階b)は、既
知方法により適切な細胞から単離される。単離方法は、
たとえば界面活性剤及びリボヌクレアーゼインヒビタ
ー、たとえばヘパリン、グアニジウムイソチオシアネー
ト又はメルカプトエタノールの存在下での均質化、場合
によっては、塩及び緩衝溶液、界面活性剤及び/又はカ
チオンキレート化剤の存在下での適切なクロロホルム−
フェノール混合物によるmRNAの抽出、及び残る水
性、塩含有相からエタノール、イソプロパノール又は同
様のものによるmRNAの沈殿を包含する。単離された
mRNAは、塩化セシウムグラジェントによる遠心分
離、続くエタノール沈殿及び/又はクロマトグラフィー
処理方法、たとえばアフィニティークロマトグラフィー
処理、たとえばオリゴ(dT)セルロース又はオリゴ
(U)セファロース上でのクロマトグラフィー処理によ
りさらに精製され得る。好ましくは、そのような精製さ
れた全mRNAは、線状スクロースグラジェントでのグ
ラジェント遠心分離により又は適切なサイズ分別カラ
ム、たとえばアガロースゲル上でのクロマトグラフィー
処理によりサイズに従って分別される。
【0045】所望するmRNAは、DNAプローブによ
りmRNAを直接的にスクリーンし、又は適切な細胞又
は細胞フリーシステムにおける翻訳により、そして得ら
れたポリペプチドをスクリーンすることにより選択され
る。
【0046】所望するmRNAの選択は好ましくは、こ
の後記載されるようにしてDNAハイブリダイゼーショ
ンプローブを用いて達成され、それによって翻訳の追加
の段階を回避できる。適切なDNAプローブは、既知の
ヌクレオチド配列のDNA、たとえば合成DNA、所望
するポリペプチドをコードするmRNAに由来するcD
NA、又はたとえば天然源又は遺伝子工学的に構成され
た微生物から単離される隣接DNA配列を含んで成るゲ
ノムDNAフラグメントである。
【0047】分別されたmRNAは、細胞、たとえばカ
エル卵母細胞、又は細胞フリーシステム、たとえば網状
赤血球溶解物又は小麦胚抽出物において翻訳され得る。
得られたポリペプチドは、たとえばイムノアッセイ、た
とえばラジオイムノアッセイ、酵素イムノアッセイ又は
螢光マーカーによるイムノアッセイにおいて、酵素活性
又は生来のポリペプチドに対して生成された抗体との反
応によりスクリーンされる。ポリクローナル及びモノク
ローナル抗体のそのようなイムノアッセイ及び調製は、
当業界において十分に知られており、そして従って適用
される。
【0048】選択されたmRNA鋳型からの一本鎖相補
的DNA(cDNA)の調製は、一本鎖DNAから二本
鎖DNAの調製と同じように当業界において良く知られ
ている。そのmRNA鋳型は、デオキシヌクレオシドト
リホスフェート、場合によっては放射性ラベルされたデ
オキシヌクレオシドトリホスフェート(反応の結果をス
クリーンできるために)、プライマー配列、たとえばm
RNAのポリ(A)末端とハイブリダイズするオリゴ−
dT残基及び酵素、たとえば鳥類骨髄芽球化ウィルス
(AMV)からの逆転写酵素の混合物と共にインキュベ
ートされる。たとえばアルカリ加水分解による鋳型mR
NAの分解の後、cDNAは、二本鎖DNAを得るため
に、デオキシヌクレオシドトリホスフェート及び適切な
酵素の混合物と共にインキュベートされる。適切な酵素
は、たとえば逆転写酵素、E.コリDNAポリメラーゼ
I又はT4DNAポリメラーゼのクレノウフラグメント
である。通常、一本鎖cDNAにより自発的に形成され
るヘアピンループ構造は、第2鎖の合成のためのプライ
マーとして作用する。このヘアピン構造は、S1ヌクレ
アーゼによる消化により除去される。他方、一本鎖DN
Aの3′端は、mRNA鋳型の加水分解及び第2cDN
A鎖の続く合成の前、ホモポリマーデオキシヌクレオチ
ド端により拡張される。
【0049】他方、二本鎖cDNAは、cDNAライブ
ラリィーから単離され、そして所望するcDNAについ
てスクリーンされる(段階c)。そのcDNAライブラ
リィーは、適切な細胞からmRNAを単離し、そして上
記のようにしてそれらから一本鎖及び二本鎖cDNAを
調製することによって構成される。このcDNAは、適
切な制限エンドヌクレアーゼにより消化され、そして確
立された方法に従って、λファージ、たとえばλシャロ
ン4A又はλgt11中に導入される。ニトロセルロー
ス膜上で複製されるcDNAライブラリィーが、上記の
ようにしてDNAプローブを用いることによってスクリ
ーンされ、又は適切な発現システムにおいて発現され、
そして得られたポリペプチドは所望する化合物に対して
特異的な抗体との反応のためにスクリーンされる。
【0050】二本鎖DNAのもう1つの調製方法はPC
R技法である(段階d)。この方法は特に、少なくとも
一部既知の配列を有する少量DNA又はRNAから出発
して多量の二本鎖DNAの調製のために使用され得る。
既知のベクターを端に有する未知の配列を有するDNA
挿入体がまた、出発材料として使用され得る。PCR技
法においては、DNA分子、たとえばオリゴヌクレオチ
ドが、DNAの酵素鋳型依存性合成のためのプライマー
として使用され得る。二本鎖DNAの変性、プライマー
によるハイブリダイゼーション及び酵素的合成が連続的
に反復され得るために、多量が調製され得る。合成され
たDNA分子の数は、それが個々のラウンドで二倍にな
るために指数的に上昇する。PCR技法は当業界におい
て既知であり、そして本発明に適用され得る。オリゴヌ
クレオチドプライマーは、スブチリシン型の既知のセリ
ンプロテアーゼ間の比較に基づいて、保存されたスブチ
リシン型セリンプロテアーゼタンパク質配列をコードす
るDNAにハイブリダイズするように企画され得る。P
CR技法は当業界において良く知られており、そして従
来のPCR技法、たとえば M.A.Innisなど. (出版
者)、PCR法、A guidto methods and applications,
Academic Press, San Diego (1990)に記載される技法
が本発明に適用され得る。
【0051】適切なベクター中への二本鎖cDNA又は
ゲノムDNAの導入のための種々の方法が当業界におい
て知られている(段階c)。たとえば、相補的ホモポリ
マー系統が、その対応するデオキシヌクレオシドトリホ
スフェート及び酵素、たとえばターミナルデオキシヌク
レオチジルトランスフェラーゼの存在下でのインキュベ
ーションにより二本鎖DNA及びベクターDNAに付加
され得る。次に、ベクター及び二本鎖DNAが、相補的
ホモポリマー末端間を塩基対合することによって連結さ
れ、そして最後に、特定の連結酵素、たとえばリガーゼ
により連結される。他の可能性は、ブラント−又は付着
末端連結による、二本鎖DNAの末端への合成リンカー
の付加、又はベクター中への二本鎖DNAの導入であ
る。適切なベクターはこの後に詳細に論ぜられるであろ
う。
【0052】得られたハイブリッドベクターにより適切
な宿主細胞を形質転換するための形質転換法及び形質転
換された宿主細胞の選択及び操作は、当業界において良
く知られている。そのような方法のための例は、下記に
さらに与えられる。
【0053】本発明による所望するDNA、変異体及び
そのフラグメントの単離は、当業界において知られてい
る方法、たとえばフェノール及び/又はクロロホルムに
よる抽出により達成される。場合によっては、DNA
は、たとえば変異体を得るために変異誘発剤による処理
により、又は制限酵素により消化し、フラグメントを
得、1又は両端を変性し、ベクター中への導入を促進
し、介在配列を除去し、そして同様のことを行なうこと
によって、さらに操作され得る。
【0054】本発明のDNAのヌクレオチド配列は、そ
れ自体既知の方法により、たとえば末端ラベルされたD
NAを用いての Maxam-Gilbert法により又はSangerのジ
デオキシ鎖終結法により決定され得る。
【0055】本発明のアスペルギラス−スブチリシン遺
伝子配列はまた、従来の方法に従ってのインビトロ合成
により調製され得る。そのインビトロ合成は、セリンプ
ロテアーゼ活性を有するアスペルギラス−スブチリシン
のフラグメントをコードするアスペルギラス−スブチリ
シン遺伝子のより小さなフラグメントの調製のために特
に適用できる。インビトロ合成はまた、プロモーター又
はシグナルペプチドをコードするDNAの合成のために
特に適用できる。そのインビトロ合成は好ましくは、
A.ニガーに由来するアスペルギラス−スブチリシン遺
伝子又はそのフラグメント、最っとも好ましくは配列番
号1に示されるpepC遺伝子又はそのプロモーター又
はシグナル配列、又は配列番号6に示されるpepD遺
伝子又はそのプロモーター又はシグナル配列に適用され
る。
【0056】DNAの合成のための適切な方法は、S.A.
Harang (Tetrahedron 39, 3, 1983)により要約形で示さ
れている。既知合成技法は、長さ120塩基までのポリ
ヌクレオチドの良好な収率、高い純度及び比較的短い時
間での調製を可能にする。適切に保護されたヌクレオチ
ドは、ホスホジエステル法(K.L.Agarwalなど. 、 Ange
w.Chemie 84, 489, 1972)、より効果的なホスホジエス
テル法(C.B.Reese, Tetrahedron 34, 3143, 1972) 、ホ
スフィットトリエステル法(R.L.Letsingerなど.、 J.A
m.Chem.Soc. 98, 3655, 1976) 又はホスホラミジット法
(S.L.Beaucage及びM.H.Carruthers, Tetrahedron 22,
1859, 1981) によりお互連結される。オリゴヌクレオチ
ド及びポリヌクレオチドの合成の単純化は、ヌクレオチ
ド鎖が適切なポリマーに結合される、固相法により可能
にされる。実際の二本鎖DNAは、塩基対合により正し
い配置で一緒に保持され、そして次に酵素DNAリガー
ゼにより化学的に連結される、両DNA鎖からの化学的
に調製されたオーバーラップオリゴヌクレオチドから酵
素的に構築される。他の可能性は、DNAポリメラー
ゼ、たとえばDNAポリメラーゼI、ポリメラーゼIの
クレノウフラグメント又はT4DNAポリメラーゼと共
に又はAMV(鳥類骨髄芽球化ウィルス)逆転写酵素と
共に、4種の必要とされるデオキシヌクレオシドトリホ
スフェートの存在下で2種のDNA鎖からの1本のオー
バーラップするオリゴヌクレオチドをインキュベートす
ることを含んで成る。それによって、それらの2種のオ
リゴヌクレオチドは塩基対合により正しい配置で一緒に
保持され、そして酵素により必要とされるヌクレオチド
により補充され、完全な二本鎖DNAが得られる (S.A.
Narangなど. 、Anal.Biochem. 121 , 356, 1982)。
【0057】本発明を実施する場合、他の種、たとえば
酵母のスブチリシン遺伝子又はそのフラグメントが、
スペルギラス spec.、たとえばA.ニガー、RNA画分
におけるスブチリシンmRNA又はゲノム又はcDNA
ライブラリィーにおけるスブチリシンDNAを同定する
ためのプローブとして使用され得る。A.ニガー遺伝子
の主要配列及び他のプロテアーゼとの比較から、プロテ
アーゼのコード領域が推定され、そしてスブチリシン遺
伝子と前記遺伝子との関係が確認され得る。得られる遺
伝子は、下記に詳細に概略されているように、組換えプ
ロテアーゼの調製のために使用され得る。
【0058】合成DNAプローブは、下記のようにして
既知の方法に従って、好ましくは固相ホスホトリエステ
ル、ホスフィットトリエステル又はホスホラミジット法
を用いての段階的な縮合、たとえばホスホトリエステル
法によるジヌクレオチド結合単位の縮合により合成され
る。これらの方法は、 Y.Ikeなど. (Nucleic Acids Res
earch 11, 477, 1983)により記載されるようにして適切
な縮合段階において、保護された形又は対応するジヌク
レオチドカップリング単位で、2,3又は4種のヌクレ
オチドdA,dC,dG及び/又はdTの混合物を用い
ることによって所望するオリゴヌクレオチドの混合物の
合成に適合される。
【0059】ハイブリダイゼーションのためには、DN
Aプローブがラベルされ、たとえばキナーゼ反応により
放射性ラベルされる。ラベルを含むDNAプローブによ
るサイズ分別されたmRNAのハイブリダイゼーション
は、既知の方法に従って、すなわちアジュバント、たと
えばカルシウムキレート化剤、粘度調節化合物、タンパ
ク質、非相同性DNA及び同種のものを含む緩衝液及び
塩溶液において、選択的ハイブリダイゼーションに好ま
しい温度、たとえば0℃〜80℃、たとえば25℃〜5
0℃又はハイブリッド二本鎖DNA溶融温度よりも約6
5℃、好ましくは約20℃低い温度で行なわれる。
【0060】形質転換された宿主及びその調製 さらに、本発明は、好ましくは本発明のアスペルギラス
−スブチリシンの好ましい形をコードするような、本発
明のハイブリッド又は発現ベクターにより形質転換され
た宿主細胞に関する。
【0061】特に本発明の組換えDNA分子の増幅のた
めに適切な宿主の例は、制限酵素又は変性酵素を欠く又
はそれを少々含む微生物、たとえば細菌、特にE.コ
、たとえばE.コリ×1776,E.コリY109
0,E.コリW3110,E.コリHB101/LM1
035,E.コリJA221,E.コリDH5α、又は
好ましくはE.コリDH5αF′,JM109,MH1
又はHB101、又はE.コリK12株である。適切な
宿主はまた、他の原核細胞、たとえばバシラス サブチ
リスBacillus subtilis) 、バシラス ステアロサー
モフィラス((Bacillus stearothermophilus) 、プソ
イドモナス (Pseudomonas ) 、ハエモフィラス (Haomop
hilus ) 、ストレプトコーカス (Streptococcus ) 及び
他のもの及び酵母、たとえばサッカロミセス セレビシ
アエ、たとえばS.セレビシアエGRF18である。さ
らに適切な宿主細胞は、高等生物、特に確立された連続
的ヒト又は動物細胞系、たとえばヒト胚の肺繊維芽細胞
L132、ヒト悪性黒色腫 Bowes細胞、HeLa細胞、
アフリカグリーンモンキーCOS−7のSV40ウィル
ス形質転換腎細胞又はチャイニースハムスター卵巣(C
HO)細胞である。
【0062】本発明のアスペルギラス−スブチリシン遺
伝子の発現のための適切な細胞の例は、適切な発現ベク
ターにより形質転換された前記細胞及びさらに、バキュ
ーロウィルス発現ベクターにより形質転換された適切な
昆虫細胞、並びに特に、適切な発現ベクターにより形質
転換された、糸状菌、たとえばペニシリウム(Penicilli
um) 、セファロスポリウム (Cephalosporium) 又は適切
にはアスペルギラス s pec.、たとえばA.カルボナリウ
A.アワモリA.ニジュランスA.オリザエ
はより好ましくはA.ニガーである。
【0063】本発明はまた、場合によっては選択マーカ
ー遺伝子と共に本発明のDNA分子又はハイブリッドベ
クターによる形質転換条件下で適切な宿主細胞の処理も
含んで成る形質転換体の調製方法及び場合によっては、
形質転換体の選択にも関する。アスペルギラス−スブチ
リシン遺伝子はまた、特に真核細胞、たとえばアスペル
ギラス spec.が宿主として使用される場合、形質転換の
後、宿主ゲノム中に組込まれ得る。
【0064】微生物の形質転換は、たとえばS.セレビ
シアエ (A.Hinnenなど. 、Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 7
5, 1929, 1978) 、B.サブチリス(Anagnostopoulosな
ど.、J.Bacteriol. 81, 741, 1961)、E.コリ (M.Man
delなど.、J.Mol.Biol. 53,159, 1970)及びアスペルギ
ラス〔F.Buxtonなど.、 Gene 37: 207〜14 (1985),D.
J.Balanceなど. 、 Biochem.Biophys.Res.Commun. 11
2: 284〜9 (1983)〕のために、文献に記載されるよう
な従来の方法に従って行なわれる。
【0065】従って、E.コリ細胞の形質転換方法は、
DNA摂取を可能にするために細胞のCa2+前処理及び
ハイブリッドベクターと共にインキュベーションを包含
する。形質転換された細胞の続く選択は、たとえばベク
ターDNAのマーカー配列の性質に依存して親細胞から
形質転換された細胞の分離を可能にする選択増殖培地に
細胞を移すことによって達成され得る。好ましくは、ハ
イブリッドベクターを含まない細胞の増殖を可能にしな
い増殖培地が使用される。
【0066】菌類、たとえば酵母又はアスペルギラス s
pec.の形質転換は、たとえばグルコシダーゼによる細胞
壁の酵素的除去、ポリエチレングリコール及びCa2+
オンの存在下でハイブリッドベクターによるその得られ
たスフェロプラストの処理、及び寒天中へのそのスフェ
ロプラストの固定化による細胞壁の再生の段階を含んで
成る。好ましくは、再生寒天は、上記のようにして、形
質転換された細胞の同時再生及び選択を可能にする手段
で調製される。
【0067】高等真核生物起源の細胞、たとえば哺乳類
細胞系の形質転換は好ましくは、トランスフェクション
により達成される。トランスフェクションは、従来の技
法、たとえばリン酸カルシウム沈殿、マイクロインジェ
クション、プロトプラスト融合、エレクトロポレーショ
ン、すなわち、細胞膜の透過能力を一時的に高める短い
電気パルスによる、又はヘルパー化合物、たとえばジエ
チルアミノエチルデキストラン、ジメチルスルホキシ
ド、グリセロール又はポリエチレングリコールの存在下
でのDNAの導入、及び同様の方法により行なわれる。
トランスフェクション方法の後、トランスフェクトされ
た細胞が、たとえば選択マーカーの性質に依存して選択
された選択培地、たとえば標準培養培地、たとえばダル
ベッコ変性イーグル培地(DMEM)、最少必須培地、
RPMI1640培地及び同様のもの(たとえば対応す
る抗生物質を含む)においての培養により同定され、そ
して選択される。
【0068】形質転換された宿主細胞は、当業界におい
て既知の方法により、同化できる炭素源、たとえば炭水
化物、たとえばグルコース又はラクトース、窒素、たと
えばアミノ酸、ペプチド、タンパク質又はそれらの分解
生成物、たとえばペプトン、アンモニウム塩又は同様の
もの、及び無機塩、たとえばスルフェート、ホスフェー
ト及び/又はナトリウム、カリウム、マグネシウム及び
カルシウムのカーボネートを含む液体培地において培養
される。その培地はさらに、たとえば増殖促進物質、た
とえば微量元素、たとえば鉄、亜鉛、マンガン及び同様
のものを含む。
【0069】培地は好ましくは、選択圧力を付与し、そ
して形質転換されてなく、又はハイブリッドベクターを
失なった細胞の増殖を妨ぐために選択される。従って、
たとえばハイブリッドベクターがマーカーとして耐抗生
物質遺伝子を含む場合、抗生物質が培地に添加される。
たとえば必須アミノ酸において栄養要求性であるが、所
ろがハイブリッドベクターが宿主欠陥を補足する酵素を
コードする遺伝子を含む宿主細胞が使用される場合、前
記アミノ酸を欠く最少培地が前記形質転換された細胞を
培養するために使用される。
【0070】高等真核生物起源の細胞、たとえば哺乳類
細胞が、市販の培地、たとえば上記のようなダルベッコ
変性イーグル培地(DMEM)、最少必須培地、RPM
I1640培地及び同様のもの(場合によっては、増殖
促進物質及び/又は哺乳類血清により補充されている)
を用いて組織培養条件下で増殖される。組織培養条件下
での細胞培養のための技法は、当業界において十分知ら
れており、そしてたとえばエアリフト反応器又は連続撹
拌反応器における均質懸濁培養、又はたとえば中空繊
維、マイクロカプセル、アガロースマイクロビーズ、多
孔性ガラスビーズ、セラミックカートリッジ又は他の微
小キャリヤー上での固定化された又は閉じ込められた細
胞培養を包含する。
【0071】培養は、当業界において知られている方法
によりもたらされる。培養条件、たとえば温度、培地の
pH値及び発酵時間は、本発明のポリペプチド又はその誘
導体の最大力価が得られるように選択される。従って、
E.コリ又は酵母株は好ましくは、約20℃〜40℃、
好ましくは約30℃及び4〜8のpH、好ましくは約7の
pHで、約4〜30時間、好ましくは本発明のポリペプチ
ド又は誘導体の最大収率に達するまで、振盪又は撹拌し
ながら、含浸培養により好気性条件下で培養される。
【0072】非形質転換細胞から形質転換細胞の選択を
可能にするために、本発明のDNA分子は選択マーカー
を担持し、又は他方、細胞がそのようなマーカーを含む
第2ベクターにより同時形質転換される。他のシステム
におけるように、そのような選択マーカーは発現可能な
構造遺伝子であり、その発現されたポリペプチド(酵
素)は受容体生物に対して毒性の化合物に対して耐性を
付与し、又はそのような必須ポリペプチドを欠く変異体
の酵素システムを完全にする。形質転換された糸状菌細
胞の選択のために適切なそのようなマーカー遺伝子は、
たとえば既知のqa−2pyrGpyr4trp
amdS又はargB遺伝子である。
【0073】EP−A−0278355に記載されるよ
うに、マーカー遺伝子、すなわちpyrAA.ニガー
のゲノムライブラリィーから単離され、これはA.ニジ
ュランスpyrG及びN.クラサN.crassa) のpy
r4、すなわち酵素オロチジン5′−ホスフェートデカ
ルボキシラーゼの生成に関連し、そしてそれと類似する
機能を有する。この酵素は、オロチジン5′−ホスフェ
ートのウリジル酸(ウリジン5′−ホスフェート)への
脱炭酸化及び又は、フルオロ−オロト酸の毒性フルオロ
−ウリジンへの脱炭酸化を触媒する。しかしながら、オ
ロチジン−5′−ホスフェートデカルボキシラーゼをコ
ードするいづれか他のpyr遺伝子のDNAが使用され
得る。E.コリBJ5183/pCG59D7(DSM
3968)と称する陽性クローンから、pyrA遺伝子
を含むプラスミドpCG59D7が単離され、そして
A.ニガーpyr- 変異体の同時形質転換のために使用
された。そのようなpyr- A変異体はオロチジン5′
−ホスフェートデカルボキシラーゼ遺伝子を欠き、そし
て従って、その対応する酵素を生成できない。そのよう
な変異体は、変異誘発UV照射下でA.ニガーN756
の分生子柄を処理することによって調製され、そしてフ
ルオロ−オロト酸及びウリジンの存在下で生存するコロ
ニーが選択される。フルオロオロト酸の存在及びウリジ
ンの不在下で生存するコロニーが排除される。残るウリ
ジン要求変異体は、形質転換できるそれらの能力に従っ
て、それぞれA.ニガー変異体An8及びAn10によ
り表わされる2種の相補性グループpyrA及びpyr
Bに属する。それらは、pyrA含有プラスミドpCG
59D7(DSM3968)による形質転換条件下で、
そのプロトプラストの形で処理される。A.ニガーAn
8(DSM3917)コロニーのみが、pUN121の
DNAとのその消化されたDNAのハイブリダイズする
能力により明らかなように、形質転換され、そしてpy
A遺伝子を含むことが見出された。
【0074】アスペルギラス−スブチリシンの調製方法 本発明はまた、本発明のアスペルギラス−スブチリシ
ン、好ましくはその好ましい形の調製方法にも関し、こ
こで前記方法は、本発明の発現ベクターにより形質転換
された宿主を、アスペルギラス−スブチリシン遺伝子の
発現のために適切な条件下で培養することを含んで成
る。必要とされる場合、ポリペプチドは従来の手段で単
離される。発現ベクターの構成に依存して、アスペルギ
ラス−スブチリシンが、生成され、又はシグナル配列が
存在する場合、生成され、そして分泌される。選択され
た宿主が発現のために適切か又は適切でないかは、発現
ベクターを構成するために選択された調節配列、特にプ
ロモーターに主に依存する。
【0075】アスペルギラス、好ましくはA.ニガー
伝子に由来するプロモーターが本発明のアスペルギラス
−スブチリシン遺伝子の発現のために使用される場合、
アスペルギラス株、好ましくはA.ニガーが適切な宿主
である。しかしながら、アスペルギラスに由来しないプ
ロモーターが本発明の発現ベクターの構成のために使用
される場合、他の宿主、たとえば細菌、たとえばE.コ
、又は酵母、たとえばS.セレビシアエがその発現の
ために適切である。本発明のポリペプチドの調製のため
の適切な宿主及びプロモーターはまた、前記に与えられ
た形質転換のために適切なものでもある。
【0076】特に本発明は、形質転換されたアスペルギ
ラス宿主が、内因性アスペルギラス−スブチリシン遺伝
子が活性的である条件下で外因性アスペルギラス−スブ
チリシン遺伝子を発現し、そして従って、高められた遺
伝子用量のために天然量のアスペルギラス−スブチリシ
ンよりも多く発現する方法に関する。このためには、
スペルギラス宿主、特にA.ニガーが、アスペルギラス
−スブチリシン遺伝子を含む発現ベクターにより、その
相同性の、すなわち天然において結合される発現制御配
列、特にプロモーター及びシグナル配列の制御下で形質
転換される。
【0077】特に、本発明はまた、形質転換されたアス
ペルギラス宿主が、外因性アスペルギラス−スブチリシ
ン遺伝子を、それは異なったプロモーターに融合される
ので、より高いレベルに又は内因性遺伝子よりも異なっ
た条件下で発現する方法にも関する。
【0078】外因性遺伝子の最大発現のための条件は、
選択された発現システムに依存する。たとえば、A.ニ
ガーのペクチンリアーゼ(PL)又はポリガラクツロナ
ーゼ(PG)遺伝子のプロモーターが使用される場合、
それらと共に結合されるアスペルギラス−スブチリシン
遺伝子の発現は、培養培地へのペクチン又はペクチン分
解生成物の添加によりA.ニガー細胞において誘発でき
る。しかしながら、十分なグルコースの存在において
は、プロモーターは、A.ニガー株、たとえばAn8
(DSM3917)が宿主として使用される場合、誘発
できない。これは、A.ニガーPL又はPGプロモータ
ーの制御下でのアスペルギラス−スブチリシン遺伝子が
A.ニガーにおいて“カタボライトリプレッション”さ
れることを意味する。しかしながら、他のアスペルギラ
ス株、好ましくはA.オリザエ又は最っとも好ましくは
A.ニジュランスが使用される場合、A.ニガーPL又
はPGプロモーターの制御下でのアスペルギラス−スブ
チリシン遺伝子が、構成的に、すなわち、またペクチン
の不在及び/又はグルコースの存在下で発現される。従
って、たとえばペクチンの代わりにグルコースが遺伝子
の発現の間、エネルギー及び炭素源として栄養培地に添
加され得るので、A.ニガー以外のアスペルギラス宿
主、好ましくはA.オリザエ又は最っとも好ましくは
A.ニジュランスにおいてA.ニガーPL又はPGプロ
モーターの制御下でアスペルギラス−スブチリシン遺伝
子を発現することが好都合である。
【0079】アスペルギラス、好ましくはA.ニガー
ピルベートキナーゼプロモーターがアスペルギラス−ス
ブチリシン遺伝子の発現のために使用される場合、その
遺伝子は、炭素源及びエネルギー源としてグルコースを
含む最少培地が使用される場合に発現される。
【0080】アスペルギラス−スブチリシンを過剰発現
することが現在可能であり、それによって、種々の方法
が適用され得る。精製された単一のアスペルギラス−ス
ブチリシンは、次の方法により調製され得、ここで前記
方法とは、いづれのアスペルギラス−スブチリシンも発
現できず、又はアスペルギラス−スブチリシンを低量で
発現し、又は外因性アスペルギラス−スブチリシン遺伝
子の発現のために使用される誘発条件下でアスペルギラ
−スブチリシンを発現しない適切な宿主が、好ましく
A.ニガー、最っとも好ましくは配列番号1に示され
るPEPC又はアスペルギラス−スブチリシンセリンプ
ロテアーゼ活性のフラグメントからの、アスペルギラス
−スブチリシンをコードする構造遺伝子を含んで成るハ
イブリッドベクターにより形質転換され、そして前記構
造遺伝子が発現されることを含んで成る。いづれのアス
ペルギラス−スブチリシンも発現できない宿主が使用さ
れる場合、それぞれ単一のアスペルギラス−スブチリシ
ンが純粋な形で得られ、このことはいづれか他のアスペ
ルギラス−スブチリシンによって汚染されていないこと
を意味する。
【0081】いづれのアスペルギラス−スブチリシンも
発現できない宿主は、対応する遺伝子を有さない微生
物、又は内因性アスペルギラス−スブチリシン遺伝子の
発現が適切に条件づけられた増殖培地において抑制され
るが、しかし所望するアスペルギラス−スブチリシン構
造遺伝子、たとえばA.ニガー由来のプロモーターによ
り操作可能的に結合される外因性アスペルギラス−スブ
チリシンプロモーターがそれらの条件下で活性的であ
り、又はアスペルギラス−スブチリシン遺伝子が他のプ
ロモーターに融合されているアスペルギラス株のいづれ
かである。アスペルギラス−スブチリシンの調製のため
に適切な他のプロモーター及び株は、本発明の発現ベク
ターの記載に与えられる。
【0082】アスペルギラス−スブチリシン及びその使
本発明はまた、スブチリシン型自体の純粋なアスペルギ
ラスセリンプロテアーゼ(この後、“アスペルギラス−
スブチリシン”と称する)にも関する。そのようなプロ
テアーゼは、(a)アスペルギラス spec.に由来し、
(b)活性部位での触媒性セリン残基によりプロテアー
ゼ活性を示し、そして(c)スブチリシン科へのグルー
プ分けのために既知のセリンプロテアーゼとの十分なア
ミノ酸配列相同性を有するものとして理解されている。
用語アスペルギラス−スブチリシンとはまた、セリンプ
ロテアーゼ活性を保持するような酵素のフラグメントも
包含する。
【0083】本発明は好ましくは、アスペルギラス ニ
ガーの純粋なアスペルギラス−スブチリシン、好ましく
は配列番号1に列挙する配列に示されるアミノ酸配列を
有するセリンプロテアーゼPEPC又は配列番号6に列
挙する配列に示されるアミノ酸配列を有するセリンプロ
テアーゼPEPD及びセリンプロテアーゼ活性を保持す
るそれらのフラグメント及び変異体に関する。
【0084】本発明はさらに、1又は複数のアスペルギ
ラス−スブチリシン及び/又はセリンプロテアーゼ活性
を有するそのフラグメント、及び/又は生物学的に許容
できるその塩、及び場合によっては、アスペルギラス
スブチリシン活性以外の活性を有する1又は複数の適切
な酵素を含んで成る酵素組成物にも関する。
【0085】アスペルギラス−スブチリシンにおいて欠
陥性のアスペルギラス株 本発明はまた、内因性アスペルギラス−スブチリシン遺
伝子において欠陥性の、変異誘発されたアスペルギラス
株、好ましくは変異誘発されたA.ニガー株にも関す
る。配列番号1に示されるpepC遺伝子又は配列番号
6に示されるpepD遺伝子において欠陥性のA.ニガ
株が好ましい。pepC及びpepD遺伝子の両者に
おいて欠陥性のA.ニガー株もまた好ましい。
【0086】欠陥性アスペルギラス−スブチリシン遺伝
子を有する本発明の変異誘発されたアスペルギラス
は、本発明の好ましい態様においては、遺伝子破壊によ
り調製され得、すなわち破壊されることが所望される内
因性アスペルギラス遺伝子に対応するDNA配列が欠陥
遺伝子にインビトロ変異誘発され、そしてアスペルギラ
宿主細胞が形質転換される。細胞における相同組換え
出来事により、損なわれていない内因性遺伝子が欠陥性
外因性遺伝子により置換される。通常、外因性遺伝子
は、コード領域中にマーカー遺伝子を挿入することによ
って破壊される。これは、容易にモニターされ得、そし
て破壊されたその対応する内因性遺伝子による形質転換
体の選択のために使用される欠陥性遺伝子を導びく。し
かしながら、変異誘発のための他の方法もまた、内因性
アスペルギラス−スブチリシン遺伝子が機能的なアスペ
ルギラス−スブチリシンが発現され得ないような手段で
変異誘発される、変異誘発されたアスペルギラス株、好
ましくは変異誘発されてA.ニガー株の調製のためにも
使用され得る。
【0087】本発明の最っとも好ましい態様において
は、A.ニガー株が、配列番号1に示されるpepC遺
伝子の欠陥性変異体、たとえば添付例に記載されるプラ
スミドpPEPCPYRAに含まれるような、挿入され
る選択マーカー遺伝子を有する破壊されたpepC遺伝
子を含んで成るハイブリッドベクターにより形質転換さ
れ、そして形質転換体が選択される。
【0088】本発明のもう1つの最っとも好ましい態様
においては、A.ニガー株が、配列番号6に示されるp
epD遺伝子の欠陥性変異体、たとえば添付例に記載さ
れるプラスミドpPEPCPYRAに含まれるような、
挿入される選択マーカー遺伝子を有する破壊されたpe
pD遺伝子を含んで成るハイブリッドベクターにより形
質転換され、そして形質転換体が選択される。
【0089】本発明の第三の最っとも好ましい態様にお
いては、A.ニガー株が、配列番号1に示されるpep
C遺伝子の欠陥性変異体、たとえば添付例に記載される
プラスミドpPEPCPYRAに含まれるような、挿入
される選択マーカー遺伝子を有する破壊されたpepC
遺伝子により、及び配列番号6に示されるpepD遺伝
子の欠陥性変異体、たとえば添付例に記載されるプラス
ミドpPEPCPYRAに含まれるような、挿入される
選択マーカー遺伝子を有する破壊されたpepD遺伝子
により形質転換され、そして両pepC及びpepDに
おいて欠陥性の形質転換体が選択される。
【0090】欠陥性アスペルギラス−スブチリシン遺伝
子を有する本発明の変異誘発されたアスペルギラス
は、非相同性又は相同性タンパク質の改良された生成の
細胞内又は細胞外発現のために有用である。アスペルギ
ラス spec.における非相同又は相同タンパク質の発現
は、従来の方法に従って達成され得る。通常、アスペル
ギラスにおいて機能的な相同又は非相同プロモーター及
び場合によっては、アスペルギラスにおいて機能的な他
の発現制御配列、たとえば前記に定義されたものにより
操作可能的に結合される相同又は非相同遺伝子を含んで
成る発現ベクターが構成される。必要とされる場合、ポ
リペプチドは従来の手段で単離される。発現ベクターの
構成に依存して、生成物は、宿主細胞に生成され、又は
シグナル配列が存在する場合、細胞に生成され、そして
分泌される。
【0091】これに関しての構造遺伝子は、たとえばウ
ィルス、原核細胞又は真核細胞に起因し、そしてゲノム
DNA、又はmRNA路を通して調製されたcDNAに
由来し、又は化学的に合成され得、そして広範囲の種類
の有用なポリペプチド、たとえば特に高等真核生物、特
に哺乳類、たとえば動物又は特にヒト起源のグリコシル
化されたポリペプチド、たとえば栄養物の生成及び酵素
反応を化学的に行なうために使用され得る酵素、又はヒ
ト及び動物疾病の処置又はその予防のために有用且つ価
値があるポリペプチド、たとえばホルモン、免疫調節、
抗ウィルス及び抗腫瘍性質を有するポリペプチド、抗
体、ウィルス抗原、ワクチン、血餅因子、食物及び同様
のものをコードする。
【0092】そのような構造遺伝子の例は、アスペルギ
ラスポリガラクツロナーゼ、たとえばPGI又はPGI
I、又はアスペルギラスペクチンリアーゼ、たとえばP
LI,PLA,PLB,PLC,PLE及びPLF、又
はホルモン、たとえばセレクチン、チモシン、レラキシ
ン、カルシトニン、黄体形成ホルモン、副甲状腺ホルモ
ン、アデノコルチコトロピン、メラニン細胞刺激ホルモ
ン、β−リポトロピン、ウロガストロン又はインスリ
ン、増殖因子、たとえば上皮増殖因子、インスリン様増
殖因子(IGF)、たとえばIGF−I及びIGF−I
I、マスト細胞増殖因子、神経増殖因子、グリア由来の
神経細胞増殖因子、又は形質転換増殖因子(TGF)、
たとえばTGFβ、増殖ホルモン、たとえばヒト又はウ
シ増殖ホルモン、インターロイキン、たとえばインター
ロイキン−1又は2、ヒトマクロファージ遊走阻止因子
(MIF)、インターフェロン、たとえばヒトα−イン
ターフェロン、たとえばインターフェロン−αA,α
B,αD又はαF,β−インターフェロン、γ−インタ
ーフェロン又はハイブリッドインターフェロン、たとえ
ばαA−αD−又はαB−αD−ハイブリッドインター
フェロン、特にハイブリッドインターフェロンBDB
B、プロテイナーゼインヒビター、たとえばα1 −抗ト
リプシン、SLPI及び同様のもの、肝炎ウィルス抗
原、たとえばB型肝炎ウィルス表面又はコア抗原又はA
型肝炎ウィルス抗原、又は非A−非B型肝炎抗原、プラ
スミノーゲン活性化因子、たとえば組織プラスミノーゲ
ン活性化因子又はウロキナーゼ、腫瘍壊死因子、ソマト
スタチン、レニン、β−エンドロピン、免疫グロブリ
ン、たとえば免疫グロブリンのL及び/又はH鎖、又は
ヒト−マウスハイブリッド免疫グロブリン、免疫グロブ
リン結合因子、たとえば免疫グロブリンE結合因子、カ
ルシトニン、ヒトカルシトニン−関連ペプチド、血餅因
子、たとえば第IX又は第VIIIc因子、エリトロポエチ
ン、エグリン(eglin) 、たとえばエグリンC、ヒルジ
ン、デスルファトヒルジン、たとえばデスルファトヒル
ジン変異HV1,HV2又はPA、ヒトスーパーオキシ
ドジスムターゼ、ウィルスチミジンキナーゼ、β−ラク
タマーゼ、グルコースイソメラーゼをコードするもので
ある。好ましい遺伝子は、ヒトα−インターフェロン又
はハイブリッドインターフェロン、特にハイブリッドイ
ンターフェロンBDBB、ヒト組織プラスミノーゲン活
性化因子(t−PA)、B型肝炎ウィルス表面抗原(H
BVsAg)、インスリン様増殖因子I及びII、エグリ
ンC及びデスルファトヒルジン、たとえば変異HVIを
コードするものである。最っとも好ましい態様は、次の
例に記載されるものである。
【0093】
【実施例】次の例は本発明を例示するものであって、限
定するものではない。 略語は次の意味を有する: BSA:ウシ血清アルブミン DTT:1,4−ジチオトレイトール EDTA:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 IPTG:イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノ
シド kbp :キロ塩基対 PEG:ポリエチレングリコール SDS:ドデシル硫酸ナトリウム Tris:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン X−gal:5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル
−β−ガクラトシド
【0094】緩衝液、培地、試薬 SM:100mMのNaCl,8.1mMのMgSO4 ,5
0mMのトリス−HCl,pH7.5,0.01%のゼラチ
ン LB:1%のトリプチカーゼペプトン(BBL)、0.
5%の酵母抽出物(BBL)、1%のNaCl及び0.
5mMのトリス−HCl,pH7.5 LM:1%のトリプチカーゼペプトン(BBL)、0.
5%の酵母抽出物(BBL)、10mMのNaCl及び1
0mMのMgCl2 SSC:0.15MのNaCl,0.015Mのクエン
酸三ナトリウム PSB:10mMのトリス−HCl,pH7.6,100mM
のNaCl,10mMのMgCl2 TE:10mMのトリス−HCl,pH8.0,0.1mMの
EDTA,pH8.0 最少培地:1lは、1.5gのKH2 PO4 ,0.5g
のKCl,0.5gのMgSO4 ・7H2 O,0.9mg
のZnSO4 ・7H2 O,0.2mgのMnCl2 ・4H
2 O,0.06mgのCoCl2 ・6H2 O,0.06mg
のCuSO4 ・5H2 O,0.29mgのCaCl2 ・6
2H2 O,0.2mgのFeSO4 ・7H2 O、テキスト
に特定されるような窒素及び炭素源又はそれらの源が明
白に言及されていなければ、1l当たり6gのNaNO
3 及び10gのグルコース(NaOHによりpH6.0に
調節されている) 完全培地:1l当たり6gのNaNO3 及び10gのグ
ルコースを含む最少培地+1l当たり2gのトリプチカ
ーゼペプトン(BBL)、1gのカザミノ酸(Difco) 、
1gの酵母抽出物(BBL)、酵母からの0.5gのリ
ボ核酸ナトリウム塩(ICN, Cleveland, USA) 、2mlのビ
タミン溶液、NaOHによりpH6.0に調製されている ビタミン溶液:100ml当たり、10ngのチアミン、1
00mgのリボフラビン、10mgのパントテン酸、2mgの
ビオチン、10mgのP−アミノ安息香酸、100mgのニ
コチンアミド、50mgのピリドキシン−HCl TBE:1l当たり4mlの0.5MのEDTA(pH8.
0)溶液、10.8gのトリス及び5.5gのH3 BO
3 を含む フェノール:Maniatisなど. 、 Molecular Cloning:A
Laboratory Manual, Cold Spring Harbour Laboratory
1982 (p438) により記載しているようにして処理された
フェノール サンプル緩衝液:10%(v/v)のグリセロール、1
00mMのEDTA,pH8.0及び0.01%のブロモフ
ェノールブルー RNase A:Maniatisなど. 、 Molecular Cloning:A La
boratory Manual, ColdSpring Harbour Laboratory 198
2 (p451) により記載しているようにして処理されたRNa
se A
【0095】次の株及びベクターが使用されるA.ニガー N400:野生型A.ニガー An8:EP−A−0278355に開示さ
れ、DSM3917として寄託されている、ペクチナー
ゼ複合体を高く生成する株A.ニガーN756のウリジ
ン栄養要求変異体。E.コリ LE392:F- hsdR514 (rk- ,mk+ ),
supE44, supF58, l acY1、又は ( lac1ZY)6, gal
K2, galT22, metB1, trpR55, λ-E.コリ DH5αF′:F′, endA1, hsdR17, (rk
- ,mk+ ), supE44, t hi−1, recA1, gyrA, r
elA1,)80φ lacZM15, Δ (lacZYA − argF)U169, λ
- 。 EMBL4:EMBL4は9〜23kbp のクローニング
能力を有するλ置換ベクターである(Frischaufなど
J.Mol.Biol. 170: 827〜842, 1983)。それはλアーム
と非必須スタファー(stuffer) 領域との間に複数のクロ
ーニング領域を含む。これは、ベクターアームへのスタ
ファーの再連結が、対象の外来性DNAが挿入されるに
つれて減じられるような態様での複数の制限酵素消化の
実施を可能にする。そのベクターはまた、組換え体に直
接的な選択を提供するためにSpi表現型を使用する(Z
isslerなど. 、A.D.Hershey, The Bacteriophagelambd
a, Cold Spring Harbour Laboratory, 1971)。
【0096】例1:アスペルギラス ニガーのゲノムラ
イブラリィーの構成例 1.1:A.ニガーN400から高分子量DNAの単離 アスペルギラス ニガー株N400の分生子柄を、20
0mlの最少培地に接種し、106 個の胞子/mlの最終胞
子密度にし、そして1lの三角フラスコにおいて28℃
で24時間、300rpm で振盪する。菌糸をブフナー漏
斗上での Myraclothを通しての濾過により収穫し、冷た
い滅菌塩溶液により洗浄し、液体窒素中で凍結し、そし
て−60℃で貯蔵し又は直接的に使用する。ゲノムライ
ブラリィーを調製するためにDNAの単離に使用される
方法は、Yeltonなど. 〔 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:
1470〜1474 (1984) 〕に記載される方法に基づかれる。
【0097】ライブラリィー構成のためには、10gの
菌糸を、 Braunマイクロ−ディスメンブレーターにおい
て、1gづつ液体窒素中で粉砕する。粉砕された菌糸
を、200mlの抽出緩衝液(50mMのEDTA,pH8.
5,0.2%のSDS)及び200μlのジエチルピロ
カーボネートを含む1lの滅菌三角フラスコに移す。そ
の混合物をゆっくり室温に暖め、そして時々振盪しなが
ら、68℃に20分間にわたって加熱する。その懸濁液
を室温に冷却し、そして12,000×gで15分間、
遠心分離する。8Mの酢酸カリウム溶液(pH4.2)の
1/16体積を、前記上清液に添加し、そしてその混合
物を氷上に1時間放置する。沈殿物を遠心分離(20
分;16,000×g;4℃)により除去する。核酸
を、氷上で15分間イソプロパノール0.6体積と共に
インキュベーションすることにより上清液から沈殿せし
める。その沈殿された核酸を遠心分離(10分;6,0
00×g;4℃)により集め、70%エタノールにより
洗浄し、そしてすぐに乾燥せしめる。ペレットを、20
μg/mlのRNAse A (Boehringer, Mannheim) を含むT
E10mlに懸濁し、そして37℃で15分間インキュベ
ートする。DNAをヌクレアーゼを含まないプロナーゼ
(1mg/mlの最終濃度)(Kochlight, Coinbrook)により
37℃で1時間、処理する。
【0098】8.5gのCsClを、得られたDNA溶
液9mlに溶解し、10mg/mlの臭化エチジウム0.2ml
を添加し、そしてこの溶液を、Beckman SW41ロータ
ーにより33,000rpm で60時間又はBeckman 50
Tiローターにより45,000rpm で40時間、遠
心分離する。DNAバンドを集めし、そして臭化エチジ
ウムを、水中、NaClの飽和溶液により平衡化された
イソプロパノールによる複数回の抽出により除去する。
5体積のTEを添加し、そしてそのDNA溶液を、TE
飽和フェノール、フェノール/クロロホルム/イソアミ
ルアルコール25:24:1及びクロロホルム/イソア
ミルアルコール24:1により連続的に処理する。その
DNAを、0.1体積の3Mの酢酸ナトリウムpH5.
2、2.5体積のエタノールの添加及び−20℃での一
晩のインキュベーションにより沈殿せしめる。沈殿物を
遠心分離(1時間;30,000×g;4℃)により集
め、70%エタノールにより洗浄し、乾燥せしめ、そし
て400μlのTEに溶解する。
【0099】例1.2:MboIによるA.ニガーN4
00DNAの部分的消化及びフラグメントの単離 13.6〜23kbp のDNAフラグメントの最大量を付
与するMboI濃度について試験するために、1μgの
A.ニガーN400DNAを、供給者により推薦される
適切な緩衝液において、低下する量のMboI(0.5
〜0.001U)により37℃で1時間、10μlの体
積で消化する。その反応を、0.25MのEDTA 1
μlの添加により停止し、そしてサンプルを、1μg/
mlの臭化エチジウムを含むTBE緩衝液において0.6
%のアガロースゲル上に負荷する。高収率の所望する1
3.6〜23kbp フラグメントを得るために必要とされ
るMboI濃度は約0.02U/μg DNAである。
従って、2mlの合計体積でのDNA 200μgを消化
する。37℃で1時間後、EDTAを添加し、25mMの
最終濃度にし、酵素を65℃で10分間、熱不活性化
し、そしてDNAを沈殿せしめ、洗浄し、乾燥せしめ、
そして400μlのTEに溶解する。フラグメント化さ
れたDNAを、4℃及び40V(3V/cm)で0.4%
の予備アガロース上で分離する。正しい大きさのフラグ
メントをゲルから切断し、そしてDNAを100Vで2
〜3時間、2mlのTBEにおいて滅菌透析管においてゲ
ルから電気溶離する。電流を30秒間、逆転し、そして
DNAを含む緩衝液を集める。次に、フラグメントをエ
タノール沈殿法により濃縮し、そして100μlのTE
に溶解する。
【0100】例1.3:ベクターDNAの調製 A.ニガー 株N400のゲノムライブラリィーを、λベ
クターEMBL4で構成した。9〜23kbp のクローニ
ング容量を有するベクターは、 Frischaufなど. 〔 J.M
ol.Biol. 170: 827〜842 (1983)〕及びKarnなど. 〔 P
roc.Natl.Acad.Sci.USA 77:5172〜76 (1980) 〕により
記載されており、そしてPromega Biotechnology Inc.か
ら購入され得る。1つのファージ中にクローン化される
ゲノムの異なった部分から由来する2種の挿入体を回避
するために、13.6kbp の最少長さのフラグメントを
クローニングのために使用する。
【0101】λEMBL4のDNA 10μgを、供給
者により推薦される緩衝液において、100μlの体積
で37℃で2時間、50単位のBamHIにより完結ま
で消化する。酵素を65℃で10分間、不活性化する。
NaCl濃度を150mMに高め、そして50単位のSa
lIを添加し、そして37℃でのインキュベーションを
さらに2時間続ける。その後、EDTAを添加し、25
mMの濃度にし、そして65℃で10分間、加熱すること
によって酵素を不活性化する。その溶液を、等体積のフ
ェノール(TE飽和された)、フェノール/クロロホル
ム/イソアミルアルコール25:24:1及びクロロホ
ルム/イソアミルアルコール24:1により抽出する。
小さなBamHI/SalIポリリンカーフラグメント
を排除するために、DNAを、3Mの酢酸ナトリウム
(pH5.2)0.1体積の添加後、イソプロパノール
0.6体積により沈殿せしめる。氷上で15分間及び4
℃及び12,000×gでの15分間の遠心分離の後、
沈殿物を70%エタノールにより十分に洗浄し、乾燥せ
しめ、そして40μlのTEに溶解する。
【0102】例1.4:ゲノムA.ニガーN400DN
Aフラグメントの連結及びインビトロパッケージング 例2.3に従って調製されたベクターのCOS部位を、
連結反応の前、アニールすることが必須である。10mM
のトリス−HCl(pH7.5)及び10mMのMgCl2
におけるベクターを、65℃で10分間加熱し、そして
次に、42℃で1時間アニールする。試験連結から、約
1:1(重量)のベクター:フラグメント比は、ほとん
どの組換え体を付与することが見出される。連結は、5
0mMのトリスHCl(pH7.5),10mMのMgCl
2 ,10mMのDTT及び1mMのATPにおいて、9.5
μgのベクター及び10μgのDNAフラグメントを用
いて、合計体積100μlで起こる。DNAリガーゼ
(BRL)を、0.5U/μgのDNA濃度で添加し、
そしてその連結混合物を14℃で一晩インキュベートす
る。連結について試験するために、連結されたDNAの
サンプルをアガロースゲル上で実験する。また、対照と
して、0.5μgのベクターを、5μlの体積でフラグ
メントの添加を伴わないで連結する。
【0103】連結混合物をエタノール沈殿法により濃縮
し、そしてインビトロパッケージングの前、20μlの
TEに溶解する。インビトロパッケージングは、1μg
のDNAをパッケージするために10μlの部分を用い
て製造業者の指示に従って、Promega Packagene抽出物
により行なう。抽出物により供給される、1μgの高分
子量の対照ファージλcI857 Sam7を、対照と
して別々にパッケージする。パッケージングの後、50
0μlのファージ溶液緩衝液(PSB)及び5μlのク
ロロホルムを添加する。組換え体ファージストックを4
℃で貯蔵する。
【0104】例1.5:A.ニガー株N400ゲノムラ
イブラリィーの滴定及び増幅 E.コリNM539の細胞を、0.2%マルトース、1
0mMのMgSO4 及び1mMのCaCl2 を含むLB培地
上で、1.0の光学密度(600nm)に増殖する。この
培養物の0.2mlのアリコートを、PSBにおける適切
なファージ希釈溶液0.1mlに添加する。37℃で20
分間のファージの吸着の後、45℃での0.6%LB上
部寒天3mlを添加し、その混合物をLB寒天プレート上
にプレートし、そしてそれらを37℃で一晩インキュベ
ートする。ファージ懸濁液1ml当たりのプラーク形成単
位(pfu) の数は、例1.4に従って調製された2種のフ
ァージストックのために12×105 及び4.2×10
5pfu/mlである。フラグメントを伴わないで(それぞれ
17%及び40%)、対照連結から計算されるバックグ
ラウンドを減じた後、組換え体の絶対数は6×105
ある。組換え体に含まれるDNAは、200以上のアス
ペルギラス ニガーゲノムに等しい。
【0105】ライブラリィーを増幅するために、両ファ
ージストックの80μlアリコートを、LB寒天プレー
ト上でのLB上部アガロースにプレートし、そして次に
37℃で一晩インキュベートされるE.コリNM539
細胞を感染せしめるために使用する。ファージを、室温
で1時間、プレート当たり5mlのPSBを有するプレー
トを軽く振盪することによってアガロースから溶離す
る。PSBを集め、細菌を除去するために遠心分離し
(6000×gで10分)、そしてクロロホルムを添加
する(0.5%の最終濃度)。同じ程度にほぼ増幅され
る両ファージストックを、混合し(40μlのストッ
ク)、滴定し(8×109pfu/ml) 、そして4℃で貯蔵
する。
【0106】例2:酵母PRBプローブの調製例 2.1:酵母プローブの調製 プラスミドpGP202(DSM7018として寄託さ
れている)は、HindIII 及びSauIにより便利に
切断され得る、酵母PRB遺伝子をコードする、酵母D
NAの3.2kbフラグメントを含む。このプラスミドを
HindIII 及びSauIにより消化し、そしてフラグ
メントを0.8%アガロースゲル上で分離する。3.2
kbのフラグメントを切断し、そしてDNAを電気溶離す
る。このフラグメント100ngを、ラベルされたヌクレ
オチドとして、32P−dATPによりニックトランスレ
ーションし、そしてすぐに、サザンブロット又はプラー
クリフトプロービングのために使用する。
【0107】例2.2:A.ニガーDNAのサザンブロ
ット 上記ようにして調製されたA.ニガーDNAの2μgリ
コートを、BamHI又はHindIII のいづれかによ
り消化し、そして0.8%アガロースゲル上で分離す
る。臭化エチジウム染色ゲルの写真を撮った後、DNA
を細管ブロッティングによりニトロセルロースフィルタ
ーに移し〔 Southern,E.M., J.Mol.Biol.98: 503〜517
(1975)〕、そして例3に記載されているようにして、
ラベルされた酵母PRBプローブによりハイブリダイズ
する。両消化物を含むニトロセルロースの別々のストリ
ップを、種々の洗浄手段にゆだね、ノイズ比に対する最
強のシグナルを付与する条件を決定する。6×SSCに
おける47℃での予備洗浄、続く2×SSCにおける室
温での2回の洗浄が最良の結果を付与した。
【0108】例3:酵母PRBプローブによるA.ニガ
ーN400ライブラリィーのスクリーニング 上記(例1)アスペルギラス ニガー株N400のゲノ
ムライブラリィーの一部を、SMに希釈し、そしてそれ
ぞれ約2000pfu を含む0.1mlの部分をプレートす
る。宿主細胞を、0.2%マルトースにより補充された
LB−培地50mlをLB−培地中、E.コリNM539
の一晩の培養物0.5mlにより接種し、37℃,250
rpm で4時間振盪し、続いて0.5mlの1M MgSO
4 及び0.5mlの0.5M CaCl2 を添加すること
によって調製する。それぞれの細胞の0.2mlアリコー
トを、ファージ懸濁液0.1mlと共にそれぞれ混合し、
そして室温で30分間インキュベートする。次に、47
℃でのLM−培地中、0.7%アガロース3mlを添加
し、短時間撹拌し、そしてすぐに、LM寒天プレート上
にプレートする。そのプレートを37℃で一晩インキュ
ベートし、そして4℃で2時間、急冷する。
【0109】Benton and Davisプラークハイブリダイゼ
ーション法〔 Benton,W.D. and Davis,R.W., Science 1
96: 180〜182 (1977)〕に従って、個々のプレートから
2種のレプリカを製造する。第1のフィルター(Schleic
her and Schuell BA85) をプレートの上部に1分間配置
し、第2レプリカを2分間配置し、そしてレプリカの位
置を Indiaインクを用いて印を付ける。フィルターの除
去の後、それらを、変性溶液(1MのNaCl,0.5
MのNaOH)100mlを含む皿に0.5分間配置し、
そして次に中和溶液(0.5Mのトリス−HCl,pH
7.5,1.5MのNaCl)100mlに1分間配置す
る。フィルターを3×SSCを含む皿に移し、手ぶくろ
をした手で軽くこすり、細菌残骸を除去し、そして3×
SSCによりすすぐ。フィルターをブロットし、室温で
10分間、乾燥せしめ、そしてWhatman 3MM紙上で8
0℃で2時間、オーブン中において焼付ける。
【0110】焼付けられたフィルターを3×SSCにお
いて湿潤し、室温で1時間その溶液により洗浄し、そし
て次に、250mlの予熱された(65℃)プレハイブリ
ダイゼーション混合物(6×SSC,10×Denhardt's
(0.2%BSA,Boehringer画分V;0.2% Ficol
l 400, Pharmacia;0.2%ポリビニルピロリドン
−10,Sigma),0.1%SDS及び0.1mg/mlの剪
断され、そして新たに変性されたニシン精子DNA)を
含む皿に移す。振盪水においての65℃での1時間のプ
レハイブリダイゼーションの後、フィルターを250ml
の予熱された(65℃)ハイブリダイゼーション混合物
に30分間、1度洗浄し、ここで前記混合物は前記プレ
ハイブリダイゼーション混合物と同じであるが、但しニ
シン精子DNAを欠いている。次に、フィルターを、1
50mlの予熱された(65℃)ハイブリダイゼーション
混合物を含む皿に移し、これに、前もってラベルされた
プローブが新たに添加される。
【0111】65℃で14時間のハイブリダイゼーショ
ンの後、フィルターを、250mlの予熱された(47
℃)ハイブリダイゼーション混合物により47℃で30
分間、1度洗浄し、続いて250mlの2×SSCにより
2回、それぞれ45分間、室温で洗浄する。フィルター
を乾燥せしめ、そして増感スクリーンを用いて、Kodak
XAR5フィルムに−70℃で1〜3日間、感光する。
【0112】この場合、3種の陽性シグナルがスクリー
ンされた6種のプレートから得られる。陽性プラーク
を、インクマーカーを用いてオートラジオグラム上のプ
レートを注意して位置決定することにより滅菌ピペット
により打抜く。陽性プラークを含む寒天の断片を、SM
1mlに添加し、そしてクロロホルム2.5μlを添加
する。ファージを、室温で1時間、時々撹拌しながら、
寒天から拡散せしめ、そして次に4℃で一晩インキュベ
ートする。寒天及び細胞残骸を5分間の遠心分離により
除去し、クロロホルム2.5μlを添加し、そしてファ
ージストックを4℃で貯蔵する。陽性クローンをλ1,
λ2,λ4と命名する。ファージは高密度でプレートさ
れるので、陽性プラークを、それらを低密度でプレート
し、そしてレプリカプレーティング、ハイブリダイゼー
ション及び陽性プラークのピッキングの完全な方法をく
り返すことによって2度精製する。
【0113】例4:λクローンの特徴化例 4.1:λDNAの単離 組換えクローンからDNAを単離するために、ファージ
まず増幅する。このためには、E.コリLE392宿主
細胞を、10mMのMgSO4 及び0.2%のマルトース
により補充されたLB−培地において1.0の光学密度
(600nm)に増殖する。次に、精製されたファージの
ストック50μlを上記のようにして別々にプレートす
る。30℃での一晩のインキュベーションの後、ファー
ジを、プレート上にSM 5mlを広げ、そして軽く振盪
しながら、2時間インキュベートすることによって非集
密性プレートから溶離する。溶離されたファージを収穫
し、そしてクロロホルム0.1mlを添加する。その混合
物を短時間撹拌し、そして細胞残骸を遠心分離により除
去する。上清液を回収し、クロロホルムを添加し、0.
3%にし、そして得られたプレート溶解物を4℃で貯蔵
する。
【0114】ファージDNAの単離のために出発材料と
してほぼ集密性のプレートを得るために、プレート溶解
物10mlを、E.コリLE392宿主細胞によりプレー
トする。37℃で一晩のインキュベーションの後、アガ
ロース上部層を3種のほぼ集密的なプレートから削取
る。それらの層を組合し、20mlのSM及び0.4mlの
クロロホルムを添加し、そして得られた混合物を37℃
で30分間振盪する。細胞残骸及びアガロースを遠心分
離により除去し、上清液を回収し、そしてその体積をS
Mにより18mlに調整する。SM中、等体積の2MのN
aCl,20%のPEG6000(BDH,Pooole, G
B)を添加し、そしてその溶液を混合し、そして氷上に
プレートする。75分後、ファージを、4℃及び120
0×gで20分間の遠心分離によりペレット化する。上
清液をデカントし、そして残る流体を Kleenexティシュ
により除去する。ペレットを3mlのSMに再懸濁し、そ
して続いて3mlのクロロホルムにより抽出する。水性相
を37℃で20分間、RNaseA(67μg/ml)及びDNa
se I(33μg/ml)により処理する。次に、その混
合物を、フェノール2mlを添加し、撹拌し、クロロホル
ム1mlを添加し、再び撹拌し、そして遠心分離により2
つの相に分離することによって抽出する。水性相を、そ
れぞれ3mlのフェノール/クロロホルム(1:1)及び
3mlのクロロホルムにより2度以上抽出する。次に、D
NAを、3Mの酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.2)0.
3ml及びエタノール6mlの連続的な添加により水性相か
ら沈殿せしめる。この混合物を4℃で16時間放置し、
そして次にDNAを遠心分離(10分、12000×
g,4℃)により回収する。ペレットをTE緩衝液0.
4mlに溶解し、RNase Aを添加し、200μg/mlに
し、そして37℃で1時間インキュベートする。DNA
を、3Mの酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.2)38μl
及びエタノール0.8mlの添加により4℃で1時間、沈
殿せしめる。DNAを遠心分離により回収し、そして続
いて、TE 100μlに溶解する。
【0115】例4.2:A.ニガーN400pepCク
ローンの制限分析 すべての3種のファージがA.ニガーゲノムの同じ領域
に由来する挿入体を含み、そしてλ1の部分的制限地図
が構成されることは、制限分析により確立する。ファー
ジDNA2μgを、供給者により推薦される緩衝液(B
RL)において20μlの体積でのEcoRI 20単
位により37℃で1時間消化し、そして次に65℃で1
0分間加熱する。サンプルを0.7%アガロースゲル上
で実験し、そして写真を撮る。DNAをニトロセルロー
ス膜に移し、そしてラベルされた酵母PRBプローブに
よりハイブリダイズする。12kb及び2.7kbのEco
RIフラグメントを含むすべての3種のファージは同一
であることがそれらの消化物から明らかである。12kb
のフラグメントは、PRBプローブにハイブリダイズさ
れる唯一のフラグメントであり、そして従って、対応す
A.ニガー遺伝子のすべてではないが、ほとんどを含
むことがまた明らかである。λ1を追加の分析のために
選択する。
【0116】λ1を種々の制限酵素によりさらに消化
し、そして再びサザン分析にゆだねる。PRBプローブ
にハイブリダイズするすべてのバンドを含むと思われる
最少バンドは、3.2kbのEcoRI BamHIフラ
グメントである。その結果、これはプラスミド中にサブ
クローン化される。
【0117】例5:プラスミド中へのPEPCのクロー
ニング及びその配列決定及び特徴化例 5.1:pTZPEPCの構成 λ1DNAを上記のようにして、制限酵素BamHI及
びEcoRIと共にインキュベートする。クロロホルム
による抽出の後、DNAを沈殿せしめ、遠心分離により
ペレット化し、サンプル緩衝液に溶解し、そして1×T
BE緩衝液中、0.6%アガロースゲル上での電気泳動
にゆだねる。3.2kbp のBamHI−EcoRIフラ
グメントを含むゲルスライスを回収し、そしてDNAを
電気溶離する。次に、それをクロロホルム100μlに
より抽出し、そしてエタノール沈殿せしめ、そしてTE
緩衝液40mlに再溶解する。DNA濃度を、アガロース
ゲル電気泳動、続くUV光下でのバンドの可視化により
推定する。
【0118】pTZ18Rベクターを、供給者(BR
L)により推薦される条件下で、BamHI及びEco
RIによる消化により調製する。DNAをフェノール、
フェノール/クロロホルム(1:1)及びクロロホルム
により抽出し、そしてDNAをエタノール沈殿せしめ
る。上記個々のフラグメント100ngを、BRLにより
推薦される緩衝液+ATP(1mM),1.5UのT4D
NAリガーゼ(BRL)を含む反応体積25μlにおい
て一緒に連結する。その反応混合物を16℃で16時間
インキュベートし、そして次にE.コリDH5αF′を
形質転換する。細胞を、25μg/mlのアンピシリン、
0.005%のXgal,0.05mMのIPTGを含む
LB寒天プレート上にプレートし、そして37℃で一晩
インキュベートする。
【0119】いくつかの単一の白色コロニーを用いて、
0.1%のグルコース及び25mg/mlのアンピシリンに
より補充されたLB培地において一晩の培養物を調製す
る。それらの培養物を、Holmes及びQuigley 〔 Holmes,
P.S. and Quigley,M., Anal.Biochem. 114:193 (198
1)〕のminiprep法を用いて、プラスミドを単離するため
に使用する。プラスミドを、供給者(BRL)の推薦に
従って及びRNase A(0.5mg/ml)の存在下で、いく
つかの制限酵素により消化し、そして生成物をアガロー
スゲル上で分析する。予測されるサイズのBamHI−
EcoRI及びHindIII フラグメントを生ぜしめる
プラスミドを選択し、そしてそれらを含むE.コリ細胞
をグリセロール上で−20℃で維持する。このプラスミ
ドを、pTZPEPC(DSM7017とし寄託され
た)と称する。
【0120】例5.2:pepCのヌクレオチド配列 pepCサブクローン、すなわちpTZ18Rベクター
における3.2kbp のBamHI−EcoRIフラグメ
ントを、合成オリゴヌクレオチドプライマー及びSequen
ase (United States Biochemical Corp.)を用いて、ジ
デオキシ−鎖停止法〔Sangerなど. 、 Proc.Natl.Acad.
Sci.USA 74:5463〜67 (1977) 〕により完全に配列決定
する。完全なヌクレオチド配列は、配列表に存在する。
その読み取り枠を他の既知のスブチリシン科のセリンプ
ロテアーゼとの比較により同定し、そしてこれを転写マ
ッピングにより確かめる。
【0121】例5.3:PEPCのRNAマッピング 全RNAを、炭素源としてグルコース及び窒素源として
アンモニアを含む最少培地上で増殖される粉砕凍結乾燥
された菌糸体から Frederick及びKinsey〔Curr.Genet.
18:53〜58 (1990) 〕の方法により調製する。mRNA
の5′端を、32−P末端ラベル化オリゴヌクレオチ
ド、すなわちオリゴA(配列番号1のヌクレオチド43
3〜456に相補的)により全RNAをハイブリダイズ
し、そして同じオリゴヌクレオチドによるジデオキシ配
列決定により生成される配列決定反応と比較することに
より、配列決定ゲル上での逆転写酵素により生成される
流出転写体をサイズ分類することによって同定する(Ma
niatisなど.、Molecular Cloning. A Laboratory Manu
al. Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Har
bor, NY, 1982)。イントロンの正確なスプライス部位
を、pepC情報の一部のcDNAコピーをクローン化
し、そして配列決定することによって同定する。第1の
鎖合成を標準方法(Maniatisなど.、前記)により行な
う。但し、プライミングオリゴヌクレオチドはオリゴC
(配列番号1のヌクレオチド923〜944に相補的)
である。このcDNAを、オリゴB(配列番号1のヌク
レオチド631〜657に対応する)及びCを用いてP
CRにゆだね、そしてpTZ18R中にクローン化す
る。(オリゴBはさらに、その5′端上にBamHI部
位を有し、そしてオリゴCはさらにEcoRI部位を有
することを注目すること)。2種の独立したクローンの
両鎖を完全に配列決定する。pepC遺伝子により生成
されるmRNAの全長さを、3.2kbのEcoRI−B
amHIフラグメントをプローブとして用いて、ノザン
分析により決定し(Maniatisなど.、前記)、そして
1.5〜1.8kbの間であることが決定され、それは読
み取り枠のサイズ及び転写開始部位の位置から予測され
るものに相当する。
【0122】例6:PEPCのゲノム破壊例 6.1:pTZPEPCEの構成 プラスミドpTZPEPCを、BamHIにより消化
し、T4ポリメラーゼにより処理し、そして10モル過
剰のリン酸化されていないEcoRIリンカー(5′GG
AATTCC) の存在下で連結する。E.コリの形質転換の
後、pepC遺伝子の両端を端に有するEcoRI部位
を有する正しいプラスミドをミニスクリーンにより同定
する。
【0123】例6.2:pAXIの構成 E.コリBJ5138/pCG59D7(DSM396
8)から得られるプラスミドpCG59D7をXbaI
により消化し、そしてA.ニガーpyrA遺伝子の全体
を含むフラグメントを精製する。これを、pTZ18R
のXbaI部位中にクローン化し、プラスミドpAXI
(DSM7017として寄託される)を構築する。
【0124】例6.3:pPEPCPYRAの構成 pyrA遺伝子を含む4kbのXbaIフラグメントを、
pAXIから切断し、そしてそのベクター配列から精製
する。2μgのpTZPEPCEを製造業者の推薦に従
ってBglIIにより切断し、そしてフェノール抽出し、
エタノール沈殿せしめ、そして水20μlに再溶解す
る。このDNAを、製造業者により推薦されるようにし
て、細菌アルカリホスファターゼにより処理し、5′ホ
スフェト基を除去する。5kbのフラグメントをゲルから
精製する。
【0125】上記フラグメントの両者を、製造業者の指
示に従って、T4ポリメラーゼにより処理し、そしてフ
ェノール抽出し、そしてエタノール沈殿せしめる。それ
らの2種のフラグメントを一緒に混合し、そして連結す
る。E.コリの形質転換の後、正しいプラスミドを担持
するコロニーを、ミニ−プラスミド調製物の制限消化物
により同定する。
【0126】pPEPCPYRAは、オロチジンモノホ
スフェートデカルボキシラーゼをコードするXbaI
DNAフラグメントにより置換された、活性部位ヒスチ
ジン及びセリンの両者をコードする、中央のBglIIフ
ラグメントを有する、PEPC遺伝子を担持するEco
RIフラグメント上に含むpTZ18Rベクターから成
る。
【0127】例6.4:A.ニガーの形質転換 10μgのプラスミドpPEPCPYRAを、EcoR
Iにより完全に消化する。消化物の完全性を、ゲル上に
アリコートを作用せしめることによって調べ、そして残
りのDNAをフェノール抽出し、エタノール沈殿せし
め、そして20μlの滅菌水に再懸濁する。
【0128】栄養要求性A.ニガーAn8(DSM39
17)の分生胞子を、十分に胞子形成されるまで、完全
培地上で28℃で4日間、増殖する。2×108 個の分
生子柄を用いて、1g/lのアルギニン及びウリジンに
より補充された最少培地200mlを接種する。
【0129】28℃及び180rpm での20時間の増殖
の後、菌糸体を Miraclothを通しての濾過により収穫
し、0.8MのKCl,50mMのCaCl2 の溶液10
mlにより2度洗浄し、そして0.8MのKCl,50mM
のCaCl2 ,0.5mg/mlのNovozym 234(Novo In
dustries) の溶液20mlに再懸濁する。その混合物を、
十分なプロトプラストが開放されるまで(90〜120
分後、顕微鏡により検出される)、振盪水浴においてイ
ンキュベートする(30℃,50rpm )。プロトプラス
ト懸濁液を、菌糸体残骸を除去するために、漏斗におけ
るガラス羊毛プラグを通して濾過する。プロトプラスト
を室温で、軽い遠心分離(10分、2000rpm )によ
りペレット化し、そして0.8MのKCl,50mMのC
aCl2 の溶液10mlにより2度洗浄する。最終的にプ
ロトプラストを0.8MのKCl,50mMのCaCl2
の溶液200〜500μlに再懸濁し、1×108 個の
スフェロプラスト/mlの濃度を付与する。
【0130】形質転換のために、プロトプラスト懸濁液
の200μlアリコートを、EcoRIにより消化され
たpPEPCPYRA 5μg及び50μlのPCT
(10mMのトリス−HCl,pH7.5,50mMのCaC
2 ,25%のPEG6000)と共にインキュベート
する。そのインキュベーション混合物を20分間氷上に
保持し、他の2mlのPCTを添加し、そしてその混合物
を室温でさらに5分間インキュベートする。0.8Mの
KCl,50mMのCaCl2 の溶液4mlを添加し、そし
て最終形質転換溶液の1mlアリコートを、液体最少寒天
培地(最少培地+1g/lのアルギニン+10g/lの
Bacto-Agar (Difco)) と共に混合し、0.8MのKCl
により安定化する。その混合物をすぐに、同じ培地の寒
天プレート上に注ぎ、そして30℃でインキュベートす
る。28℃で2〜3日間の増殖の後、安定した形質転換
体は激しく増殖し、そして数百の小さな、たぶん早産の
形質転換体のコロニーをバックグラウンド増殖に対して
胞子形成するように思われる。
【0131】例6.5:遺伝子破壊の同定 安定コロニーから、個々の胞子懸濁液を製造し、そして
新鮮な最少+アルギニンプレート上で画線培養する。単
一のコロニーを選択し、そして再画線培養し、純粋な培
養物を付与する。それらは、1g/lのアルギニンによ
り補充された液体最少培地200mlを接種するために使
用される。30℃で24時間180rpmでの振盪の後、
菌糸体をフィルター紙上に収穫し、そしてパッドを凍結
乾燥せしめる。乾燥の後、DNAを個々のパッドから、
そのパッドを乳棒及び乳ばちを用いて細かな粉末に粉砕
することによって調製する。この粉末60mgを、1%ド
デシル硫酸ナトリウム、0.1%のTween 80,1Mの
酢酸アンモニウムの溶液3mlに撹拌しながら再懸濁す
る。これを、時々混合しながら、65℃で20分間加熱
する。細胞残骸を、15,000rpm での5分間の遠心
分離によりDNA溶液から分離する。上清液をフェノー
ルにより2度、クロロホルムにより2度抽出し、そして
エタノール沈殿せしめる。そのDNAを滅菌TE 10
0mlに再溶解する。
【0132】個々のDNA 20μlを、 RNAase A
1μgの存在下で1時間、BalIIにより消化する。こ
れをアガロース上で分離し、そしてニトロセルロース膜
に移し、そして焼き付ける。PEPCを含むpTZPE
PCからのEcoRIフラグメントを精製し、ニックト
ランスレーションによりラベルし、そしてフィルターを
プローブするために使用する。pepC遺伝子の破壊を
担持する株は、1.2kbのBglIIハイブリダイゼーシ
ョンフラグメントを欠き、そして他の2つのフランキン
グフラグメントの変更された移動性を有することによっ
て容易に認識される。
【0133】それらの株の1つを、ウリジン及び5−フ
ルオロ−オロト酸を含む培地上にプレートする。ピリミ
ジン栄養要求性に対する変異体を、この培地上で最強の
増殖により同定し、そして採取し、そして単一のコロニ
ーのために画線培養することによって精製する。
【0134】例6.6:pepC- A.ニガー株におけ
るインターフェロンの生成 例6.5で単離されたpepC- A.ニガーAn8株の
1つを、pyrA+ 含有プラスミド及びインターフェロ
ンのための非相同遺伝子を含む発現カセットによる続く
形質転換のための宿主として使用する。
【0135】A.ニガーAn8のウリジン栄養要求性p
epC- 変異体の分生胞子を、十分に胞子形成されるま
で、完全培地において28℃で4日間、培養する。2×
10 8 個の分生子柄を用いて、1g/lのアルギニン及
びウリジンにより補充された最少培地200mlを接種す
る。
【0136】28℃及び180rpm での20時間の増殖
の後、菌糸体を、 Miraclothを通しての濾過により収穫
し、0.8MのKCl,50mMのCaCl2 の溶液10
mlにより2度洗浄し、そして0.8MのKCl,50mM
のCaCl2 ,0.5mg/mlのNovozym 234(Novo In
dustries) の溶液20mlに再懸濁する。その混合物を、
十分なプロトプラストが開放されるまで(90〜120
分後、顕微鏡により検出される)、振盪水浴においてイ
ンキュベートする(30℃,50rpm )。そのプロトプ
ラスト懸濁液を漏斗におけるガラス羊毛プラグを通して
濾過し、菌糸残骸を除去する。プロトプラストを室温で
軽い遠心分離(10分、2000rpm )によりペレット
化し、そして0.8MのKCl,50mMのCaCl2
溶液10mlにより2度洗浄する。最後に、プロトプラス
トを、0.8MのKCl,50mMのCaCl2 の溶液2
00〜500μlに再懸濁し、1×108 /mlの濃度を
得る。
【0137】形質転換のために、プロトプラスト懸濁液
の200μlアリコートを、5μgのpCG59D7
(DSM3968)及び50μgのpGIIss−IFN
AM19又はpGII−IFN AM119DNA(両
プラスミドはEP−出願第0421919号に十分に開
示される)、及び50μlのPCT(10mMのトリス−
HCl,pH7.5,50mMのCaCl2 ,25%のPE
G6000)と共にインキュベートする。そのインキュ
ベーション混合物を20分間氷上に保持し、他の2mlの
PCTを添加し、そしてその混合物を室温でさらに5分
間インキュベートする。0.8MのKCl,50mMのC
aCl2 の溶液4mlを添加し、そして最終形質転換溶液
の1mlアリコートを、液体最少寒天培地(最少培地+1
g/lのアルギニン+10g/lのBacto-Agar (Difc
o)) と共に混合し、0.8MのKClにより安定化す
る。その混合物をすぐに、同じ培地の寒天プレート上に
注ぎ、そして30℃でインキュベートする。28℃で2
〜3日間の増殖の後、安定した形質転換体は激しく増殖
し、そして数百の小さな、たぶん早産の形質転換体のコ
ロニーをバックグラウンド増殖に対して胞子形成するよ
うに思われる。
【0138】形質転換体を採取し、そしてインターフェ
ロン発現について分析する。インターフェロン活性を、
ヒトCCL−23細胞及び挑戦ウィルスとして水疱性口
内炎ウィルス(VSV)を用いて、 Armstrongの方法
(J.A.Armstrong, Appl.Microbiol. 21, 732 (1971)) に
従って決定する。
【0139】形質転換体からの分生胞子を、予備培養培
地(Pectin Slow Set L (Unipectin,SA, Redon, France)
3g/l,NH4 Cl 2g/l,KH2 PO4 0.
5g/l,NaCl 0.5g/l,MgSO4 ・7H
2 O 0.5g/l,Ca2SO4 ・2H2 O 0.5
g/l,pH7.0,1%のアルギニン)50ml中で個々
に予備培養する。その予備培養物を、250rpm 及び2
8℃で72時間インキュベートする。10%の予備培養
物を用いて、主要培養培地(大豆粉20g/l、ペクチ
ン Slow Set 5g/l,1%のアルギニン)50mlを接
種する。その培養物を、250rpm 及び28℃で、72
〜96時間、増殖せしめる。
【0140】種々の時間(20時間ごとに)で、サンプ
ルを採取し、細胞を遠心分離によりペレット化し、そし
て凍結乾燥及び乾燥粉砕により破壊する。上清液及び細
胞抽出物を、記載のようにしてインターフェロン活性に
ついて両者とも試験する。大部分のインターフェロン活
性は、pGIIss−IFN AM119を担持する形質
転換体においては、培地中に分泌されることが見出さ
れ、そしてpGII−IFN AM119を担持する形質
転換体においては、それは細胞抽出物に主に見出され
る。
【0141】例7:A.ニガーにおけるpepCの過剰
発現例 7.1:複数コピーの過剰発現 A.ニガー An8を、1μgのpAXI+10μgのp
TZPEPCにより形質転換し、ウリジンフォートフス
(Photohuhs) を生成する。コロニーを精製し、そしてD
NAを上記のようにして調製する。pTZPEPCのE
coRI−BamHIフラグメントを用いてのサザンブ
ロットは、いくつかの形質転換体がそれらのゲノム中に
組込まれたpTZPEPCの単一コピーを有し、ところ
が他はそれらのゲノム中に10までの及び10以上の余
分なコピーを有することを示した。それらの株は、対応
して一層のタンパク質分解活性を生成し、そして分裂的
に安定する。
【0142】例7.2:遺伝子融合体からpepCの過
剰発現 プラスミドpGW1100(DSM5747として寄託
される)をBamHI及びSacIにより切断する。ピ
ルベートキナーゼプロモーター及び5′端を含む1.2
kbp のフラグメントを精製し、T4ポリメラーゼにより
処理し、そしてT4ポリメラーゼによりブラント末端化
され、そしてアクリルホスファターゼにより処理され
る、pepCクローンの5′端でpTZPEPCのユニ
ークBamHI部位中にクローン化する。
【0143】正しいプラスミドを、ミニスクリーニング
により同定し、そして1つを選択し、そしてdut−,
ung−E.コリ株BW313を形質転換する。これを
MBK07により過剰感染せしめ、プラスミドからの一
本鎖ウラシル−置換されたDNAを得る。
【0144】オリゴヌクレオチド(配列番号3)は、3
7個のヌクレオチドから成る。初めの19個のヌクレオ
チドは、pepC読み取り枠の初めの19個のヌクレオ
チドに対して相補的であり、そして最後の18個はピル
ベートキナーゼ遺伝子のATGの前の最後の18個のヌ
クレオチドに対して相補的である。このプラスミドのイ
ンビトロ変異誘発のためには、5pMのオリゴヌクレオチ
ド1を、供給者により推薦されるように、50μlのキ
ナーゼ緩衝液中、T4ポリヌクレオチドキナーゼ10U
によりオリゴヌクレオチドを処理することによって、1
00pMのATPにより5′末端でリン酸化する。その反
応を、65℃で10分間加熱することによって停止せし
める。
【0145】0.2pMのウラシル含有一本鎖DNAを、
20mMのトリス−HCl,pH7.5,10mMのMgCl
2 ,20mMのNaCl中において、10μlの最終体積
で、0.5pMのリン酸化されたオリゴヌクレオチド1と
共に混合する。その混合物を65℃で5分間インキュベ
ートし、ゆっくり室温に60分間にわたって冷却し、そ
して氷上に15分間置く。次に、500μMのtNTP
2μl、10mMのATP 1.5μl,T7DNAポ
リメラーゼ(12U/μl Pharmacia)1ml及びT4D
NAリガーゼ(1.2U/μl BRL)1μlを前記
混合物に添加し、そしてこの重合混合物を37℃で15
分間インキュベートする。その反応を65℃で5分間加
熱することによって停止し、そしてアリコートを用い
て、E.コリDH5αF′を形質転換する。
【0146】正しいプラスミドを、ミニプラスミド調製
物を消化することによって同定する。3種を選択し、そ
してEcoRIフラグメントを、合成オリゴヌクレオチ
ドを用いて完全に配列決定する。pPKIPEPCAと
呼ばれる、pepC読み取り枠へのピルベートキナーゼ
プロモーターの完全な融合体を含む1つのプラスミド
を、pAXIと共に使用し、ウリジン原栄養性にA.ニ
ガーAn8を同時形質転換する。
【0147】pki−pepC融合体の存在は、個々の
精製された形質転換体からDNAを製造し、そしてpk
i及びpepCからのプローブを用いてサザン分析のた
めにそれを使用することによって確認される。ゲノム中
に組込まれる遺伝子融合体の1又は複数のコピーを有す
る株は、細胞がC源としてのグルコース上で急速に増殖
される場合、より一層のタンパク質分解活性を生成する
ことが示される。
【0148】例8:他の生物におけるpepCの発現:
酵母における発現 プラスミドpPKIPEPCAを、配列番号4及び5に
列挙する配列に示される2種の合成オリゴヌクレオチド
によりインビトロ変異誘発する。前者は、pepCのA
TGのすぐ前にEcoRI部位を構築し、そして他は全
イントロンをループする。これは、その配列が完全な配
列決定により確認されているプラスミドpPKIPEP
CBを創造する。
【0149】pepCのATGのすぐ前で開始し、そし
てpepCターミネーターの後で終わる2.8kbのEc
oRI−BamHIフラグメントを精製し、そして酵母
GAL10プロモーターを含む、pFBY129(DS
M7016として寄託される)の520bpのBamHI
−EcoRIフラグメントと共に、酵母基材の2μmベ
クターpFBY25(DSM7020として寄託され
る)のSnaBI部位中に連結する。正しいプラスミド
を、制限消化物により同定する。このプラスミド、すな
わちpFBY138を用いて酵母を形質転換し、そして
遺伝子融合がガラクトースにより誘発される場合、pe
pCタンパク質を生成することが示される。
【0150】例9:A.ニガースブチリシン株セリンプ
ロテアーゼについてのスクリーニングのためのDNAプ
ローブの単離 例9.1:変性PCR(ポリメラーゼ鎖反応)のプライ
マーの構成 ポリメラーゼ鎖反応(Saikiなど. 、 Science 230:1350
〜1354 (1985))を用いて、このスクリーニングのための
プローブを単離する。それぞれ、活性部位残基ヒスチジ
ン及びセリンを含む2つの領域は、スブチリシンクラス
の異なったプロテアーゼ間に十分に保存される。コンセ
ンサスアミノ酸配列がそれらの個々の領域のために誘導
され、そしてそれらの2つのアミノ酸配列をコードでき
るDNA配列が推定される。縮重のレベルを減じるため
に、保存された領域の個々のための2つのプライマーを
構成する。PCRオリゴ1及びPCRオリゴ2(それぞ
れ配列番号8及び9に示される)はHis活性部位領域
に対応し、そしてPCRオリゴ3及びPCRオリゴ4
(それぞれ配列番号10及び11に示される)は、Se
r活性部位領域に対応する。PCR生成物の後でのサブ
クローニングを促進するためには、PCRオリゴ1及び
2はBamHIを含み、そしてPCRオリゴ3及び4
は、同様にそれらの5′端近くにEcoRI制限部位を
含む。
【0151】例9.2:A.ニガーゲノムDNAの増幅 A.ニガー ゲノムDNAを、例1に記載されるようにし
て単離する。4種の増幅反応を、上記4種のPCRオリ
ゴの対様組合せを用いて行なう。ポリメラーゼ鎖反応の
ための反応混合物は、100ngの完全なゲノムA.ニガ
DNA、100pモルの個々のプライマー、10mMの
トリス−HCl,50mMのKCl,1.5mMのMgCl
2 ,1mg/mlのゼラチン(pH8.3)及び5単位のTa
q DNAポリメラーゼを合計50μlで含む。そのD
NAを94℃で30秒間変性し、次にプライマーを42
℃で40秒間アニールし、そして拡張段階を72℃で6
0秒間行なう。それらの3段階を40回くり返す。
【0152】例9.3:PCR生成物の単離及び特徴化 前記増幅反応の生成物を、1%アガロースゲル上で分離
し、そしてDNAフラグメントを上記のようにして電気
溶離によりゲルから単離する。単離されたフラグメント
(200〜300ng)をフェノール及び次にクロロホル
ムにより抽出し、そしてエタノールにより沈殿せしめ
る。遠心分離の後、DNAペレットを乾燥せしめ、そし
て次に、10μlのTE緩衝液に溶解する。次に、この
DNAを10単位のBamHI及びEcoRI制限酵素
により20μlの体積で37℃で1時間、供給者(BR
L)により推薦される緩衝液中で消化する。フェノール
及びクロロホルムによる抽出及びエタノールによる沈殿
化に続いて、消化されたDNAをペレット化し、乾燥せ
しめ、そして10μlのTE緩衝液に再溶解する。その
DNA濃度を、アガロースゲル電気泳動、続くUV光下
でのDNAバンドの可視化により推定する。
【0153】pTZ18Rベクターを、供給者(BR
L)により推薦される条件下でBamHI及びEcoR
Iによる消化により調製し、そして次に上記のようにし
て抽出し、そしてエタノール沈殿せしめる。100ngの
単離されたPCRフラグメントを、上記調製されたpT
Z18Rベクター100ngと共に20μlの体積で、1
単位のT4DNAリガーゼにより連結する。使用される
緩衝液条件は、供給者(BRL)により示唆される条件
である。16℃で16時間、その反応混合物をインキュ
ベートした後、それを用いて、E.コリDH5αF′株
を形質転換する。細胞を、25μg/mlのアンピシリ
ン、0.005%のXgal,0.05mMのIPTGを
含むLB寒天プレート上にプレートし、そして37℃で
一晩インキュベートする。
【0154】いくつかの単一の白色コロニーが、0.1
%のグルコース及び25μg/mlのアンピシリンにより
補充された5mlのLB培地における一晩の培養物を調製
するために使用される。これらの培養物は、Holmes及び
Quigley (Holmes D.S. and Quigley,M., Anal Biochem.
114:193 (1981)) のミニプレ方法を用いて、プラスミ
ドDNAを単離するために使用される。プラスミドを、
供給者(BRL)の推薦に従ってBamHI及びEco
RI制限酵素により消化する。
【0155】選択されたプラスミドの挿入体を、合成オ
リゴヌクレオチドプライマー及びSequenase (United St
ates Biochemical Corp.) を用いて、ジデオキシ−鎖停
止方法 (Sangerなど. 、 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74:
5463〜67 (1977))により配列決定する。
【0156】例9.4:PCR生成物の配列のコンピュ
ーター分析 上記挿入体のヌクレオチド配列を、組合された GenBank
及びEMBLデータベースにおけるすべてのDNA配列
に比較する。それらの中で、スブチリシン型プロテアー
ゼをコードするDNA配列に対して強い相同性を示すも
のをプローブとして選択し、そしてA.ニガーゲノムラ
イブラリィーの続くスクリーニングのためにPCR−プ
ローブと称する。このフラグメント(PCRプライマー
を有さない)の配列は、配列番号6に示される配列にお
けるヌクレオチド1474〜2020間の配列である。
【0157】例10:PCRプローブによるA.ニガー
N400ライブラリィーのスクリーニング 上記アスペルギラス ニガーが株N400のゲノムライ
ブラリィーのプラークハイブリダイゼーションのための
フィルター(例1)を調製し、そして例3に従ってプレ
ハイブリダイズする。65℃で14〜16時間のハイブ
リダイゼーションの後、フィルターを、室温で250ml
の2×SSC,0.1%SDS中で30分間、1度洗浄
し、続いて室温で250mlの0.2×SSC,0.1%
SDS中でそれぞれ20分間、2度洗浄し、そして最後
に、250mlの0.2×SSC,0.1%SDS中にお
いて65℃でそれぞれ20分間、2度洗浄する。フィル
ターを乾燥せしめ、そして増強スクリーンを用いて、Ko
dak XAR5フィルムに−70℃で1〜3日間、暴露す
る。
【0158】この場合、5種の陽性シグナルが6種のス
クリーンされたプレートから得られる。陽性プラーク
を、インクマーカーを用いてオートラジオグラム上のプ
レートを注意して位置決定することによって滅菌 Paste
urピペットにより打抜く。陽性プラークを含む寒天断片
を、1mlのSMに添加し、そして2.5μlのクロロホ
ルムを添加する。ファージを、時々撹拌しながら、室温
で1時間、寒天からの拡散を可能にせしめ、そして次に
4℃で一晩インキュベートする。寒天及び細胞残骸を5
分間の遠心分離により除去し、2.5μlのクロロホル
ムを添加し、そしてファージストックを4℃で貯蔵す
る。
【0159】例11:λクローンの特徴化 例11.1:λDNAの単離及びA.ニガーN400p
epDクローンの制限分析 λDNAを、例4.1に記載しているようにして単離す
る。すべての5種のファージλa〜λeは、A.ニガー
ゲノムの同じ領域に由来する挿入体を含むことは制限分
析により確立され、そしてそのゲノム領域の部分的制限
地図を構成する。
【0160】2μgのファージDNAを、供給者(BR
L)により推薦される緩衝液において37℃で1時間、
20μlの体積で、20単位のEcoRI又はBamH
Iにより消化し、そして次に、65℃で10分間、加熱
する。サンプルを0.7%アガロースゲル上で実験し、
そして写真を撮る。そのDNAをニトロセルロース膜に
移し、そしてラベルされたPCRプローブによりハイブ
リダイズせしめる。
【0161】5つのファージは、PCR−プローブにハ
イブリダイズし、そして従って対応するA.ニガー遺伝
子のほとんど(すべてではないが)を含む約5.5kbの
オーバーラップ領域を含むことはそれらの消化物から明
らかである。6.0kbp の長さのBamHIフラグメン
トがこの領域を含み、そして追加の分析のために選択す
る。
【0162】例12:プラスミド中へのPEPDのクロ
ーニング及びその配列決定及び特徴化 例12.1:pTZPEPDの構成 6.0kbのBamHIフラグメントを、制限酵素Hin
dIII と共にインキュベートする。クロロホルムによる
抽出の後、DNAを沈殿せしめ、遠心分離によりペレッ
ト化し、サンプル緩衝液に溶解し、そして1×TBE緩
衝液において0.6%アガロースゲル上での電気泳動に
ゆだねる。3.0kbp のBamHI−HindIII フラ
グメントを含むゲルスライスを回収し、そしてDNAを
電気溶離する。次にこれを100μlのクロロホルムに
より抽出し、そしてエタノール沈殿せしめ、そして40
mlのTE緩衝液に再溶解する。そのDNA濃度を、アガ
ロースゲル電気泳動、続くUV光下でのバンドの可視化
により推定する。
【0163】pTZ18Rベクターを、供給者(BR
L)により推薦される条件下で、BamHI及びHin
dIII による消化により調製する。そのDNAを、フェ
ノール、フェノール/クロロホルム(1:1)及びクロ
ロホルムにより抽出し、そしてエタノール沈殿せしめ
る。個々の上記フラグメント100ngを、BRLにより
推薦される緩衝液+ATP(1mM),15UのT4DN
Aリガーゼ(BRL)を含む、25μlの反応体積にお
いて一緒に連結する。その反応混合物を16℃で16時
間インキュベートし、そして次に、それを用いてE.コ
DH5αF′を形質転換する。細胞を、25μg/ml
のアンピシリン、0.005%のXgal,0.05mM
のIPTGを含むLB寒天プレート上にプレートし、そ
して37℃で一晩インキュベートする。
【0164】いくつかの単一の白色コロニーが、0.1
%のグルコース及び25μg/mlのアンピシリンにより
補充されたLB培地における一晩の培養物を調製するた
めに使用される。これらの培養物は、Holmes及びQuigle
y (Holmes D.S. and Quigley,M., Anal Biochem. 114:
193 (1981)) のミニプレ方法を用いて、プラスミドを単
離するために使用される。プラスミドを、供給者(BR
L)の推薦に従って及びRNase A(0.5mg/ml)の存
在下でいくつかの制限酵素により消化し、そして生成物
をアガロースゲル上で分析する。予測されるサイズのB
amHI−HindIII フラグメントを生成するプラス
ミドを選択し、そしてそれらを有するE.コリ細胞を−
20℃でグリセロール上に維持する。このプラスミド
を、pTZPEPD(DSM7409として寄託されて
いる)と称する。
【0165】例12.2:pepDのヌクレオチド配列 pTZ18RベクターにおけるpepDサブクローン、
すなわち3.0kbp のBamHI−HindIII フラグ
メントを、合成オリゴヌクレオチドプライマー及びSequ
enase (United States Biochemical Corp.) を用いて、
ジデオキシ−鎖停止方法〔Sangerなど. 、 Proc.Natl.A
cad.Sci.USA 74:5463〜67 (1977) 〕により完全に配列
決定する。
【0166】その完全なヌクレオチド配列は、配列番号
6として配列表に存在する。その読み取り枠を、他の既
知のスブチリシン型のセリンプロテアーゼとの比較によ
り同定し、そしてこれを転写マッピングにより確かめ
る。
【0167】例12.3:PEPDのRNAマッピング 全RNAを、炭素源としてグルコース及び窒素源として
アンモニアを含む最少培地上で増殖される粉砕された凍
結乾燥菌糸体から Frederick及びKinsey〔Curr.Genet.
18:53〜58 (1990) 〕の方法により調製する。mRNA
の5′端を、32−P末端ラベル化オリゴヌクレオチ
ド、すなわちオリゴA(配列番号6のヌクレオチド85
1〜876に相当する)により全RNAをハイブリダイ
ズし、そして同じオリゴヌクレオチドによるジデオキシ
配列決定により生成される配列決定反応との比較により
配列決定ゲル上で逆転写酵素により生成される流出転写
体をサイズ分けすることによって同定する〔Maniatisな
ど.、Molecular Cloning. ALaboratory Manual. Cold
Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY,
1982)。イントロンの正確なスプライス部位を、pep
D情報の一部のcDNAコピーをクローン化し、そして
配列決定することによって同定する。第1鎖の合成を、
標準方法(Maniatisなど.、前記)により行なう。但
し、プライミングオリゴヌクレオチドはオリゴC(配列
番号6のヌクレオチド1914〜1941に対して相補
的である)である。このcDNAを、オリゴB(配列番
号6のヌクレオチド1102〜1129に対応する)及
びCを用いてPCRにゆだね、そしてpTZ18R中に
クローン化する。ヌクレオチド1107〜1109(G
GT)はオリゴBにおいてATCにより置換され、従っ
て新規のBamHI部位を創造することを注目するこ
と。同様に、ヌクレオチド1932(A)及び1935
(A)を、オリゴCにおいて、それぞれG及びTにより
置換し、従って新規HindIII 部位を創造する。2種
の独立したクローンの両鎖を完全に配列決定する。pe
pD遺伝子により生成されるmRNAの全長さを、プロ
ーブとして3.0kbのEcoRI−HindIII フラグ
メントを用いてノザン分析により決定(Maniatisな
ど.、前記)、そして読み取り枠の大きさ及び転写開始
部位の位置から予測される長さに対応する1.4〜1.
7kbの間であることが決定される。
【0168】例13:PEPDのゲノム破壊 例13.1:pPEPCPYRAの構成 pyrA遺伝子を含む4kbのXbaIフラグメントを、
pAXI(DSM7017)から切断し、そしてベクタ
ー配列から精製する。2μgのpTZPEPDを、製造
業者の推薦に従ってNheI及びNco1により切断
し、そして次にフェノール抽出し、エタノール沈殿せし
め、そして水20μlに再溶解する。次に、このDNA
を細菌アルカリホスファターゼにより処理し、5′ホス
フェート基を除去する。His及びSer活性部位を含
む0.6kbp のNheI−NcoIフラグメントを欠く
5.3kbのフラグメントを、ゲルから精製する。
【0169】上記両フラグメントを、製造業者の指示に
従ってT4ポリメラーゼにより処理し、そしてフェノー
ル抽出し、そしてエタノール沈殿せしめる。その2つの
フラグメントを一緒に混合し、そして連結する。E.コ
リの形質転換の後、正しいプラスミドを担持するコロニ
ーを、ミニ−プラスミド調製物の制限消化物により同定
する。pPEPDPYRAは、オロチジンモノホスフェ
ートデカルボキシラーゼをコードするXbaI DNA
フラグメントにより置換された、His及びSer活性
部位をコードする、中心NheI−NcoIフラグメン
トを有する、pepD遺伝子を担持するBamHI−H
indIII フラグメントを含むpTZ18Rベクターか
ら成る。
【0170】例13.4:A.ニガーの形質転換 10μgのプラスミドpPEPCPYRAを、EcoR
Iにより完全に消化する。消化物の完全性を、ゲル上に
アリコートを作用せしめることによって調べ、そして残
りのDNAをフェノール抽出し、エタノール沈殿せし
め、そして20μlの滅菌水に再懸濁する。栄養要求性
A.ニガーAn8(DSM3917)の分生胞子を、十
分に胞子形成されるまで、完全培地上で28℃で4日
間、増殖する。2×108 個の分生子柄を用いて、1g
/lのアルギニン及びウリジンにより補充された最少培
地200mlを接種する。
【0171】28℃及び180rpm での20時間の増殖
の後、菌糸体を Miraclothを通しての濾過により収穫
し、0.8MのKCl,50mMのCaCl2 の溶液10
mlにより2度洗浄し、そして0.8MのKCl,50mM
のCaCl2 ,0.5mg/mlのNovozym 234(Novo In
dustries) の溶液20mlに再懸濁する。その混合物を、
十分なプロトプラストが開放されるまで(90〜120
分後、顕微鏡により検出される)、振盪水浴においてイ
ンキュベートする(30℃,50rpm )。プロトプラス
ト懸濁液を、菌糸体残骸を除去するために、漏斗におけ
るガラス羊毛プラグを通して濾過する。プロトプラスト
を室温で、軽い遠心分離(10分、2000rpm )によ
りペレット化し、そして0.8MのKCl,50mMのC
aCl2 の溶液10mlにより2度洗浄する。最終的にプ
ロトプラストを0.8MのKCl,50mMのCaCl2
の溶液200〜500μlに再懸濁し、1×108 個の
スフェロプラスト/mlの濃度を付与する。
【0172】形質転換のために、プロトプラスト懸濁液
の200μlアリコートを、EcoRIにより消化され
たpPEPCPYRA 5μg及び50μlのPCT
(10mMのトリス−HCl,pH7.5,50mMのCaC
2 ,25%のPEG6000)と共にインキュベート
する。そのインキュベーション混合物を20分間氷上に
保持し、他の2mlのPCTを添加し、そしてその混合物
を室温でさらに5分間インキュベートする。0.8Mの
KCl,50mMのCaCl2 の溶液4mlを添加し、そし
て最終形質転換溶液の1mlアリコートを、液体最少寒天
培地(最少培地+1g/lのアルギニン+10g/lの
Bacto-Agar (Difco)) と共に混合し、0.8MのKCl
により安定化する。その混合物をすぐに、同じ培地の寒
天プレート上に注ぎ、そして30℃でインキュベートす
る。28℃で2〜3日間の増殖の後、安定した形質転換
体は激しく増殖し、そして数百の小さな、たぶん早産の
形質転換体のコロニーをバックグラウンド増殖に対して
胞子形成するように思われる。
【0173】例13.5:遺伝子破壊の同定 安定コロニーから、個々の胞子懸濁液を製造し、そして
新鮮な最少+アルギニンプレート上で画線培養する。単
一のコロニーを選択し、そして再画線培養し、純粋な培
養物を付与する。それらは、1g/lのアルギニンによ
り補充された液体最少培地200mlを接種するために使
用される。30℃で24時間180rpmでの振盪の後、
菌糸体をフィルター紙上に収穫し、そしてパッドを凍結
乾燥せしめる。乾燥の後、DNAを個々のパッドから、
そのパッドを乳棒及び乳ばちを用いて細かな粉末に粉砕
することによって調製する。この粉末60mgを、1%ド
デシル硫酸ナトリウム、0.1%のTween 80,1Mの
酢酸アンモニウムの溶液3mlに撹拌しながら再懸濁す
る。これを、時々混合しながら、65℃で20分間加熱
する。細胞残骸を、15,000rpm での5分間の遠心
分離によりDNA溶液から分離する。上清液をフェノー
ルにより2度、クロロホルムにより2度抽出し、そして
エタノール沈殿せしめる。そのDNAを滅菌TE 10
0μlに再溶解する。
【0174】個々のDNA 20μlを、 RNAase A
1μgの存在下で1時間、BalIIにより消化する。こ
れをアガロース上で分離し、そしてニトロセルロース膜
に移し、そして焼き付ける。PEPDを含むpTZPE
PDからのHindIII −BamHIフラグメントを精
製し、ニックトランスレーションによりラベルし、そし
てフィルターをプローブするために使用する。pepD
遺伝子の破壊を担持する株は、0.6kbのNheI−N
hoIハイブリダイゼーションフラグメントを欠き、そ
して他の2つのフランキングフラグメントの変更された
移動性を有することによって容易に認識される。
【0175】それらの株の1つを、ウリジン及び5−フ
ルオロ−オロト酸を含む培地上にプレートする。ピリミ
ジン栄養要求性に対する変異体を、この培地上で最強の
増殖により同定し、そして採取し、そして単一のコロニ
ーのために画線培養することによって精製する。
【0176】例13.6:pepD- A.ニガー株にお
けるインターフェロンの生成 例6.5で単離されたpepD- A.ニガーAn8株の
1つを、pyrA+ 含有プラスミド及びインターフェロ
ンのための非相同遺伝子を含む発現カセットによる続く
形質転換のための宿主として使用する。A.ニガーAn
8のウリジン栄養要求性pepD- 変異体の分生胞子
を、十分に胞子形成されるまで、完全培地において28
℃で4日間、培養する。2×10 8 個の分生子柄を用い
て、1g/lのアルギニン及びウリジンにより補充され
た最少培地200mlを接種する。
【0177】28℃及び180rpm での20時間の増殖
の後、菌糸体を、 Miraclothを通しての濾過により収穫
し、0.8MのKCl,50mMのCaCl2 の溶液10
mlにより2度洗浄し、そして0.8MのKCl,50mM
のCaCl2 ,0.5mg/mlのNovozym 234(Novo In
dustries) の溶液20mlに再懸濁する。その混合物を、
十分なプロトプラストが開放されるまで(90〜120
分後、顕微鏡により検出される)、振盪水浴においてイ
ンキュベートする(30℃,50rpm )。そのプロトプ
ラスト懸濁液を漏斗におけるガラス羊毛プラグを通して
濾過し、菌糸残骸を除去する。プロトプラストを室温で
軽い遠心分離(10分、2000rpm )によりペレット
化し、そして0.8MのKCl,50mMのCaCl2
溶液10mlにより2度洗浄する。最後に、プロトプラス
トを、0.8MのKCl,50mMのCaCl2 の溶液2
00〜500μlに再懸濁し、1×108 /mlの濃度を
得る。
【0178】形質転換のために、プロトプラスト懸濁液
の200μlアリコートを、5μgのpCG59D7
(DSM3968)及び50μgのpGIIss−IFN
AM19又はpGII−IFN AM119DNA(両
プラスミドはEP−出願第0421919号に十分に開
示される)、及び50μlのPCT(10mMのトリス−
HCl,pH7.5,50mMのCaCl2 ,25%のPE
G6000)と共にインキュベートする。そのインキュ
ベーション混合物を20分間氷上に保持し、他の2mlの
PCTを添加し、そしてその混合物を室温でさらに5分
間インキュベートする。0.8MのKCl,50mMのC
aCl2 の溶液4mlを添加し、そして最終形質転換溶液
の1mlアリコートを、液体最少寒天培地(最少培地+1
g/lのアルギニン+10g/lのBacto-Agar (Difc
o)) と共に混合し、0.8MのKClにより安定化す
る。その混合物をすぐに、同じ培地の寒天プレート上に
注ぎ、そして30℃でインキュベートする。
【0179】28℃で2〜3日間の増殖の後、安定した
形質転換体は激しく増殖し、そして数百の小さな、たぶ
ん早産の形質転換体のコロニーをバックグラウンド増殖
に対して胞子形成するように思われる。形質転換体を採
取し、そしてインターフェロン発現について分析する。
インターフェロン活性を、ヒトCCL−23細胞及び挑
戦ウィルスとして水疱性口内炎ウィルス(VSV)を用
いて、 Armstrongの方法(J.A.Armstrong, Appl.Microbi
ol. 21, 732 (1971)) に従って決定する。
【0180】形質転換体からの分生胞子を、予備培養培
地(Pectin Slow Set L (Unipectin,SA, Redon, France)
3g/l,NH4 Cl 2g/l,KH2 PO4 0.
5g/l,NaCl 0.5g/l,MgSO4 ・7H
2 O 0.5g/l,Ca2SO4 ・2H2 O 0.5
g/l,pH7.0,1%のアルギニン)50ml中で個々
に予備培養する。その予備培養物を、250rpm 及び2
8℃で72時間インキュベートする。10%の予備培養
物を用いて、主要培養培地(大豆粉20g/l、ペクチ
ン Slow Set 5g/l,1%のアルギニン)50mlを接
種する。その培養物を、250rpm 及び28℃で、72
〜96時間、増殖せしめる。
【0181】種々の時間(20時間ごとに)で、サンプ
ルを採取し、細胞を遠心分離によりペレット化し、そし
て凍結乾燥及び乾燥粉砕により破壊する。上清液及び細
胞抽出物を、記載のようにしてインターフェロン活性に
ついて両者とも試験する。大部分のインターフェロン活
性は、pGIIss−IFN AM119を担持する形質
転換体においては、培地中に分泌されることが見出さ
れ、そしてpGII−IFN AM119を担持する形質
転換体においては、それは細胞抽出物に主に見出され
る。
【0182】例14:A.ニガーにおけるpepDの過
剰発現 例14.1:複数コピーの過剰発現 A.ニガー An8を、1μgのpAXI+10μgのp
TZPEPDにより形質転換し、ウリジンフォートフス
(Photohuhs) を生成する。コロニーを精製し、そしてD
NAを上記のようにして調製する。pTZPEPDのH
indIII フラグメントを用いてのサザンブロットは、
いくつかの形質転換体がそれらのゲノム中に組込まれた
pTZPEPDの単一コピーを有し、ところが他はそれ
らのゲノム中に10までの及び10以上の余分なコピー
を有することを示した。それらの株は、対応して一層の
タンパク質分解活性を生成し、そして分裂的に安定す
る。
【0183】例14.2:遺伝子融合体からpepDの
過剰発現 A.ニガー ピルベートキナーゼプロモーター領域、及び
A.ニガーpepD遺伝子のコード及びターミネーター
領域から成る遺伝子融合体を構成する。その融合体は、
組換えPCR(R.Higuchi:Recombinant PCR, 177〜183
ページ、 Innisなど. 、PCR Protocols, Academic Pres
s,Inc. (1990))により構成される。 fusoligo 1,2及
び3がそれぞれ配列番号12,13及び14に示されて
いる4種のオリゴヌクレオチドプライマーを企画し、と
ころがここで fusoligo 4は配列番号1におけるヌクレ
オチド2858〜2874の間の配列に対して相補的で
ある。 Fusoligo 1は、ATG開始コドンの0.75kb
p 上流のpkiプロモーターにハイブリダイズする。 F
usoligo 2及び3は、相補的鎖上で一部オーバーラップ
し、両者は、ATG翻訳開始コドンからのすぐ上流のp
kiプロモーターの配列、ATGコドン自体及びまた、
ATGコドンのすぐ下流のpepDコード領域の配列を
含む。 Fusoligo 4は、翻訳停止部位の0.65kbp 下
流のpepD遺伝子下流領域にハイブリダイズする。2
種のPCR反応は上記のようにして実質的に行なわれ
る。初めにおいては、0.75kbp のpkiプロモータ
ーフラグメントを、鋳型として fusoligo 1及び2、及
びpGW1100(DSM5747)を用いて増幅す
る。次に、pepDコード及び終結領域を含む2.0kb
フラグメントを、鋳型として fusoligo 3及び4を用い
て増幅する。それらの増幅生成物をアガロースゲルから
精製し、組合し、変性し、そして再アニールする。それ
らの2種のフラグメントは、 fusoligo 2及び3による
それらのオーバーラップ端のために再アニール反応の
間、ホモ一及び又はホモ二本鎖を形成する。次にこのア
ニールされた混合物を、2種の“外部 (outside)”プラ
イマー(fusoligo1及び4)を用いてPCRにより再増
幅する。この反応の生成物を、単離し、精製し、そして
プラスミドベクター中にサブクローン化する。
【0184】正しいプラスミドを、ミニプラスミド調製
物を消化することによって同定する。2種を選択し、そ
してその挿入体を、合成オリゴヌクレオチドを用いて完
全に配列決定する。pPKIPEPDAと呼ばれる、p
epD読み取り枠へのピルベートキナーゼプロモーター
の完全な融合体を含む1つのプラスミドを、pAXIと
共に使用し、ウリジン原栄養性にA.ニガーAn8を同
時形質転換する。
【0185】pki−pepD融合体の存在は、個々の
精製された形質転換体からDNAを製造し、そしてpk
i及びpepDからのプローブを用いてサザン分析のた
めにそれを使用することによって確認される。ゲノム中
に組込まれる遺伝子融合体の1又は複数のコピーを有す
る株は、細胞がC源としてのグルコース上で急速に増殖
される場合、より一層のタンパク質分解活性を生成する
ことが示される。
【0186】例8:他の生物におけるpepDの発現:
酵母における発現 プラスミドpTZPEPDを、EcoRIにより切断
し、T4ポリメラーゼによりブラント末端化し、そして
連結し、従って、ポリリンカー領域からEcoRI部位
を除去する。次に、その得られたプラスミドを、それぞ
れ、配列番号15,16,17及び18として配列表に
おいて示される4種の合成オリゴヌクレオチドオリゴ酵
母1,2,3及び4によりインビトロ変異誘発せしめ
る。オリゴ酵母1は、pepDのATGのすぐ上流にE
coRI部位を構築し、そして他の3種は個々の3種の
全イントロンをループする。これは、その配列が完全な
配列決定により確認されているプラスミドpTZPEP
Dを創造する。
【0187】pepDのATGのすぐ前で始まり、そし
てターミネーター領域の後で終結する2.2kbのEco
RI−BamHIフラグメントを精製し、そして酵母G
AL10プロモーターを含む、pFBY129(DSM
7016として寄託される)の520bpのBamHI−
EcoRIフラグメントと共に、酵母基材の2μmベク
ターpFBY25(DSM7020として寄託される)
のSnaBI部位中に連結する。正しいプラスミドを、
制限消化物により同定する。このプラスミド、すなわち
pGAL10PEPDを用いて酵母を形質転換し、そし
て遺伝子融合がガラクトースにより誘発される場合、p
epDタンパク質を生成することが示される。
【0188】微生物の寄託 次の微生物を、Deutsche Sammlung von Mikroorganisme
n und Zellkulturen,Mascheroder Wey 1b, D-3300 Brau
nschweig にブダペスト条約下で寄託する: 微生物/プラスミド 寄託日 寄託番号 E.コリ DH5αF′/pGW1100 1月 18, 1990 DSM 5747E.コリ BJ5183 /pCG59D7 2月 2, 1987 DSM 3968A.ニガー An8 12月 11, 1986 DSM 3917E.コリ DH5αF′/pTZPEPC 3月 30, 1992 DSM 7019E.コリ DH5αF′/pGP202 3月 30, 1992 DSM 7018E.コリ DH5αF′/pFBY129 3月 30, 1992 DSM 7016E.コリ DH5αF′/pAXI 3月 30, 1992 DSM 7017E.コリ DH5αF′/pFBY25 3月 30, 1992 DSM 7020E.コリ DH5αF′/pTZPEPD 1月 19, 1993 DSM 7409
【0189】
【配列表】 一般情報: 配列の数:18 配列番号1についての情報: 配列特徴: 長さ:3220個の塩基対 型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) 起源: 生物名:アスペルギラス ニガー 株名:N400 直接の起源: クローン名:pTZPEPC 特徴: 名称:プロモーター 位置:1..377 特徴: 名称:シグナルペプチド 位置:378..435 特徴: 名称:成熟ペプチド 他の情報:スブチリシン型 プロテアーゼ;アスペルギラス ニガーのPEPC;遺伝子pepCの生 成物 特徴: 名称:イントロン 位置:757..826 特徴: 名称:コード配列(停止コドンを含む) 位置:連結(388..756,827..2059) 配列:配列番号1: GGATCCATCC ATTCACTCAG CTTTCCTTGT CGGTGGACTG TCGAGTCTAC CCCAGGTCCC 60 AGTTTCTCCG ACCGCGCTAA TCGGGGGCTA TCGACAACCA GTGATTCTGC TGTGTCATCC 120 GGGCGTATGG CGTAAATTAC CGTATGCCGG TTGCATCATC ACCTGCTGCC CTTGCCTCTT 180 GCTGAATACC GTCCGCCATC CATCTGTCCT CCTCTCCCTC TCTCTTCATC TCCAACCTCC 240 CCTTCCTCCT CCCTCCCTCC TTCTCTTCAT CTTTATCTTG ACCTATTTCC ATCTTTCTCA 300 TCTCTCAGTT GTTTCAATCT CTTGTACACG CCCTACTCAC TCTCCTTTTC ACCGGGCTGC 360 TGTGGGTTCC GTCTTAAGCT ATCCATC ATG AAG GGC ATC CTC GGC CTT TCC 411 Met Lys Gly Ile Leu Gly Leu Ser -16 -15 -10 CTC CTC CCG TTG CTG ACG GCT GCG TCG CCC GTC TTC GTT GAC TCC ATC 459 Leu Leu Pro Leu Leu Thr Ala Ala Ser Pro Val Phe Val Asp Ser Ile -5 1 5 CAT AAT GAA GCT GCC CCC ATC TTG TCT GCT ACC AAC GCG AAG GAG GTT 507 His Asn Glu Ala Ala Pro Ile Leu Ser Ala Thr Asn Ala Lys Glu Val 10 15 20 CCC GAC TCC TAC ATC GTC GTT TTC AAG AAG CAC GTC ACT TCA GAG CTG 555 Pro Asp Ser Tyr Ile Val Val Phe Lys Lys His Val Thr Ser Glu Leu 25 30 35 40 GCT TCG GCT CAC CAC AGC TGG GTG CAG GAC ATC CAT GAC TCT CAG AGC 603 Ala Ser Ala His His Ser Trp Val Gln Asp Ile His Asp Ser Gln Ser 45 50 55 GAG CGG ACT GAG CTG AAG AAG CGG TCG CTC TTC GGC CTT GGG GAC GAG 651 Glu Arg Thr Glu Leu Lys Lys Arg Ser Leu Phe Gly Leu Gly Asp Glu 60 65 70 GTC TAT CTG GGT CTC AAG AAC ACC TTT GAC ATT GCT GGT TCT CTG ATC 699 Val Tyr Leu Gly Leu Lys Asn Thr Phe Asp Ile Ala Gly Ser Leu Ile 75 80 85 GGT TAC TCT GGT CAC TTC CAC GAG GAT GTC ATC GAG CAA GTC CGC AGA 747 Gly Tyr Ser Gly His Phe His Glu Asp Val Ile Glu Gln Val Arg Arg 90 95 100 CAC CCC GAT GTGAGTTACA CCCCCTATCT AAGCATCCCT CGTTATCTCT 796 His Pro Asp 105 AAGATAAGCT TCTAACATCG GTCAATGTAG GTC GAT TAC ATC GAG CGG GAT TCC 850 Val Asp Tyr Ile Glu Arg Asp Ser 110 115 GAA GTT CAC ACC ATG GAA GGG GCC ACC GAA AAG AAC GCC CCT TGG GGT 898 Glu Val His Thr Met Glu Gly Ala Thr Glu Lys Asn Ala Pro Trp Gly 120 125 130 CTG GCT CGT ATC TCT CAC CGT GAT AGC CTG ACC TTC GGT AAC TTC AAC 946 Leu Ala Arg Ile Ser His Arg Asp Ser Leu Thr Phe Gly Asn Phe Asn 135 140 145 AAG TAC CTG TAT GCC TCC GAG GGG GGT GAG GGC GTT GAC GCC TAC ACC 994 Lys Tyr Leu Tyr Ala Ser Glu Gly Gly Glu Gly Val Asp Ala Tyr Thr 150 155 160 ATT GAC ACG GGT ATC AAC GTT GAC CAC GTT GAC TTC GAG GGC CGT GCC 1042 Ile Asp Thr Gly Ile Asn Val Asp His Val Asp Phe Glu Gly Arg Ala 165 170 175 ACT TGG GGC AAG ACA ATC CCT ACC AAC GAT GAA GAT CTC GAT GGC AAT 1090 Thr Trp Gly Lys Thr Ile Pro Thr Asn Asp Glu Asp Leu Asp Gly Asn 180 185 190 195 GGT CAC GGA ACT CAC TGC TCC GGA ACC ATG GCT GGT AAG AAG TAC GGT 1138 Gly His Gly Thr His Cys Ser Gly Thr Met Ala Gly Lys Lys Tyr Gly 200 205 210 GTT GCC AAG AAG GCC AAC CTC TAT GCT GTC AAG GTC CTC CGG TCG AGC 1186 Val Ala Lys Lys Ala Asn Leu Tyr Ala Val Lys Val Leu Arg Ser Ser 215 220 225 GGC TCT GGC ACC ATG TCT GAT GTC GTT TCT GGT GTC GAG TAT GCC GTC 1234 Gly Ser Gly Thr Met Ser Asp Val Val Ser Gly Val Glu Tyr Ala Val 230 235 240 CAG GCT CAT ATC AAG AAG GCC AAG GAT GCC AAG AAC GGC AAG GTC AAG 1282 Gln Ala His Ile Lys Lys Ala Lys Asp Ala Lys Asn Gly Lys Val Lys 245 250 255 GGA TTC AAG GGC AGC GTT GCC AAC ATG AGT CTC GGT GGT GGC AAG TCT 1330 Gly Phe Lys Gly Ser Val Ala Asn Met Ser Leu Gly Gly Gly Lys Ser 260 265 270 275 AAG ACC CTC GAG GAT GCT GTT AAC GCT GGT GTT GAG GCT GGT CTT CAC 1378 Lys Thr Leu Glu Asp Ala Val Asn Ala Gly Val Glu Ala Gly Leu His 280 285 290 TTC GCC GTT GCC GCC GGT AAT GAC AAT GCT GAT GCT TGC AAC TAC TCT 1426 Phe Ala Val Ala Ala Gly Asn Asp Asn Ala Asp Ala Cys Asn Tyr Ser 295 300 305 CCT GCT GCT GCC GAG AAG GCC ATC ACC GTT GGT GCC TCG ACA CTT GCT 1474 Pro Ala Ala Ala Glu Lys Ala Ile Thr Val Gly Ala Ser Thr Leu Ala 310 315 320 GAC GAG CGT GCG TAC TTC TCC AAC TAC GGA GAG TGC ACT GAC ATC TTC 1522 Asp Glu Arg Ala Tyr Phe Ser Asn Tyr Gly Glu Cys Thr Asp Ile Phe 325 330 335 GCT CCT GGT CTC AAC ATC CTG TCC ACC TGG ATT GGC AGC AAC TAC GCC 1570 Ala Pro Gly Leu Asn Ile Leu Ser Thr Trp Ile Gly Ser Asn Tyr Ala 340 345 350 355 ACC AAC ATC ATC TCT GGC ACT TCC ATG GCC TCT CCT CAC ATT GCT GGC 1618 Thr Asn Ile Ile Ser Gly Thr Ser Met Ala Ser Pro His Ile Ala Gly 360 365 370 CTG CTG GCC TAC TTT GTC TCC CTC CAG CCC TCC TCG GAC TCT GCA TTC 1666 Leu Leu Ala Tyr Phe Val Ser Leu Gln Pro Ser Ser Asp Ser Ala Phe 375 380 385 GCT GTT GAG GAG CTT ACT CCT GCT AAG CTG AAG AAG GAC ATC ATC GCC 1714 Ala Val Glu Glu Leu Thr Pro Ala Lys Leu Lys Lys Asp Ile Ile Ala 390 395 400 ATC GCC ACC GAG GGC GCT CTC ACT GAC ATT CCC TCC AAC ACC CCC AAC 1762 Ile Ala Thr Glu Gly Ala Leu Thr Asp Ile Pro Ser Asn Thr Pro Asn 405 410 415 GTA AGT CAT GCC GCT GTT GGT ATT TAT AAG AGA AAC GAG CTA ACT CAG 1810 Val Ser His Ala Ala Val Gly Ile Tyr Lys Arg Asn Glu Leu Thr Gln 420 425 430 435 AAA TTC AGC TCC TTG CCT GGA ACG GTG GTG GTT CCG AGA ACT ACA CCG 1858 Lys Phe Ser Ser Leu Pro Gly Thr Val Val Val Pro Arg Thr Thr Pro 440 445 450 ACA TCG TTG GCA GCG GTG GCT ACA AGG TCT CCT CTG CCA AGA ACC GCA 1906 Thr Ser Leu Ala Ala Val Ala Thr Arg Ser Pro Leu Pro Arg Thr Ala 455 460 465 TCG AGG ACC GTA TTG AGG GTC TCG TTC ACA AGG CCG AAG AGC TGC TCA 1954 Ser Arg Thr Val Leu Arg Val Ser Phe Thr Arg Pro Lys Ser Cys Ser 470 475 480 CCG AGG AGC TTG GTG CCA TCT ACA GCG AGA TCC AGG ATG CCG TCG TCG 2002 Pro Arg Ser Leu Val Pro Ser Thr Ala Arg Ser Arg Met Pro Ser Ser 485 490 495 CAT AGA TCA GAA CTC GTG CTT TCC AGA CGT AGA TCG GAA GAC TTG GTT 2050 His Arg Ser Glu Leu Val Leu Ser Arg Arg Arg Ser Glu Asp Leu Val 500 505 510 515 TTT TTT TGAGGTATGG GATGGTTGAT CGGACATTTT GGCGCTGGTC TCTTTTTATT 2106 Phe Phe GTGTTTGGTC TCGAAGACGC TGATGCATTG ACTGTATCGG CTGTATCACT CCGCCCCTGC 2166 TTATCTGTTT GGTTCATCTT TATGGTAGTA TACATGTCTG CAAAGAAGGT TTTGTTACCT 2226 CACTTAGAAT GTTCTGGTTC TATAACAGAC TGACAATCTC ACTGGGTTAT CTAAGAGATC 2286 TGACAAACGC TTGGTAGAAG AGAAAGGTGA GGGAGTAGAC ATCATCAGTC TAAATCCACA 2346 TTACGACATG CCGTAATAGA TGAGAGCACC GGATGCTAGC CTTTGTAGAC TACAAAGGAG 2406 AAAACCCCTA GGAAAGGTAA TTTCTAAGTC ATGCCCACCT ATTCTCTCTA TCTCTTACTG 2466 AGACAGTCAA TCCCATGACG AACAACTAAT GACATCATGG GTCACGCTAC GGGGTCATGC 2526 CGAAACGAAG CCGAAGTACT ACTCCTAAGT AAAGCCACAA CTTTGCATAC GTTCATTCAG 2586 GAAACGGAAA CACAGGAGGA AGAATATTGA AATATCTTGA GGGGCTTCAT ATAGAATAGA 2646 CAGATATATA ATAGTTGTCA AAGTATACAA AAAGACCTCA TGCATGCTAA CAGATAAAGC 2706 AAAGGATCTC ATATTGATAG ACTGTGCTGT ATACCACCTC TTAATGCAGC GCCTGCGCTA 2766 TGCCACGATG AAATATAAAG GGGGAAAAAG TCATGTAAGT AGTAAGTAGA AACTCCAAGC 2826 GCCAAATATA TAGATAGTAA TAGGGGTGGC GACATAATTT GGCTTTTATA CTTGATAGGT 2886 TGAACAAATC AAGTGGCCCT GAGCTCGTCT TCCTCCTCAT CACTGCCGGA ATCTTGGTCT 2946 TCGTCATCGT CATCGACGTC AAGGTCCTCG TCGGAGTCGC TACCGCCGAA GACGTCGTCG 3006 TCCACATCGC TCTCGGCCCA GAAGTCGGAG TCGTCCTTCT CCACAGGTTT GGAGACTGTC 3066 GTGGTGGATT CGTGAGTCGG CATGACGAAT CCCTCGGGAA TATCGTTCTT CGAATCCTCC 3126 ACGTGCTGTT TCACGATCGA TTTGTATTCG TCGGGGCTCT TGCGCAACAT GACCGAGGCG 3186 TCAACGTTGG CGGGGGAAGA GATCCGGGGA ATTC 3220
【0190】 配列番号2についての情報: 配列特徴: 長さ:533個のアミノ酸 型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 特徴:アスペルギラス ニガーのスブチリシン型プロテアーゼPEPC;遺伝 子pepCの生成物;シグナルペプチドを有する成熟ペプチド 配列:配列番号2: Met Lys Gly Ile Leu Gly Leu Ser Leu Leu Pro Leu Leu Thr Ala Ala -16 -15 -10 -5 Ser Pro Val Phe Val Asp Ser Ile His Asn Glu Ala Ala Pro Ile Leu 1 5 10 15 Ser Ala Thr Asn Ala Lys Glu Val Pro Asp Ser Tyr Ile Val Val Phe 20 25 30 Lys Lys His Val Thr Ser Glu Leu Ala Ser Ala His His Ser Trp Val 35 40 45 Gln Asp Ile His Asp Ser Gln Ser Glu Arg Thr Glu Leu Lys Lys Arg 50 55 60 Ser Leu Phe Gly Leu Gly Asp Glu Val Tyr Leu Gly Leu Lys Asn Thr 65 70 75 80 Phe Asp Ile Ala Gly Ser Leu Ile Gly Tyr Ser Gly His Phe His Glu 85 90 95 Asp Val Ile Glu Gln Val Arg Arg His Pro Asp Val Asp Tyr Ile Glu 100 105 110 Arg Asp Ser Glu Val His Thr Met Glu Gly Ala Thr Glu Lys Asn Ala 115 120 125 Pro Typ Gly Leu Ala Arg Ile Ser His Arg Asp Ser Leu Thr Phe Gly 130 135 140 Asn Phe Asn Lys Tyr Leu Tyr Ala Ser Glu Gly Gly Glu Gly Val Asp 145 150 155 160 Ala Tyr Thr Ile Asp Thr Gly Ile Asn Val Asp His Val Asp Phe Glu 165 170 175 Gly Arg Ala Thr Typ Gly Lys Thr Ile Pro Thr Asn Asp Glu Asp Leu 180 185 190 Asp Gly Asn Gly His Gly Thr His Cys Ser Gly Thr Met Ala Gly Lys 195 200 205 Lys Tyr Gly Val Ala Lys Lys Ala Asn Leu Tyr Ala Val Lys Val Leu 210 215 220 Arg Ser Ser Gly Ser Gly Thr Met Ser Asp Val Val Ser Gly Val Glu 225 230 235 240 Tyr Ala Val Gln Ala His Ile Lys Lys Ala Lys Asp Ala Lys Asn Gly 245 250 255 Lys Val Lys Gly Phe Lys Gly Ser Val Ala Asn Met Ser Leu Gly Gly 260 265 270 Gly Lys Ser Lys Thr Leu Glu Asp Ala Val Asn Ala Gly Val Glu Ala 275 280 285 Gly Leu His Phe Ala Val Ala Ala Gly Asn Asp Asn Ala Asp Ala Cys 290 295 300 Asn Tyr Ser Pro Ala Ala Ala Glu Lys Ala Ile Thr Val Gly Ala Ser 305 310 315 320 Thr Leu Ala Asp Glu Arg Ala Tyr Phe Ser Asn Tyr Gly Glu Cys Thr 325 330 335 Asp Ile Phe Ala Pro Gly Leu Asn Ile Leu Ser Thr Typ Ile Gly Ser 340 345 350 Asn Tyr Ala Thr Asn Ile Ile Ser Gly Thr Ser Met Ala Ser Pro His 355 360 365 Ile Ala Gly Leu Leu Ala Tyr Phe Val Ser Leu Gln Pro Ser Ser Asp 370 375 380 Ser Ala Phe Ala Val Glu Glu Leu Thr Pro Ala Lys Leu Lys Lys Asp 385 390 395 400 Ile Ile Ala Ile Ala Thr Glu Gly Ala Leu Thr Asp Ile Pro Ser Asn 405 410 415 Thr Pro Asn Val Ser His Ala Ala Val Gly Ile Tyr Lys Arg Asn Glu 420 425 430 Leu Thr Gln Lys Phe Ser Ser Leu Pro Gly Thr Val Val Val Pro Arg 435 440 445 Thr Thr Pro Thr Ser Leu Ala Ala Val Ala Thr Arg Ser Pro Leu Pro 450 455 460 Arg Thr Ala Ser Arg Thr Val Leu Arg Val Ser Phe Thr Arg Pro Lys 465 470 475 480 Ser Cys Ser Pro Arg Ser Leu Val Pro Ser Thr Ala Arg Ser Arg Met 485 490 495 Pro Ser Ser His Arg Ser Glu Leu Val Leu Ser Arg Arg Arg Ser Glu 500 505 510 Asp Leu Val Phe Phe 515
【0191】 配列番号3についての情報: 配列特徴: 長さ:37個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 特徴: 名称:A.ニガーpepCに相同の領域 位置:1..19 特徴: 名称:A.ニガーpki遺伝子に相同の領域 位置:20..37 配列:配列番号3: GGCCGAGGAT GCCCTTCATC TTGACGGATG ATTGATC 37
【0192】 配列番号4についての情報: 配列特徴: 長さ:44個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列:配列番号4: GCCGAGGATG CCCTTCATCT TGAATTCGGA TGATTGATCT CTAC 44
【0193】 配列番号5についての情報: 配列特徴: 長さ:32個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列:配列番号5: GCTCGATGTA ATCGACATCG GGGTGTCTGC GG 32
【0194】 配列番号6についての情報: 配列特徴: 長さ:2993個の塩基対 型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) 起源: 生物名:アスペルギラス ニガー 株名:N400 直接の起源: クローン名:pTZPEPD 特徴: 名称:プロモーター 位置:1..829 特徴: 名称:停止コドンを含むコード配列 位置:連結(830..1153,1205..1649,1697..1785 ,1841..2233) 他の情報:アスペルギラス ニガーのスブチリシン型プロテアーゼPEPD ;遺伝子pepDの生成物 特徴: 名称:イントロン 位置:1154..1204 特徴: 名称:イントロン 位置:1650..1696 特徴: 名称:イントロン 位置:1786..1840 配列:配列番号6: AAGCTTCGTA TATAATTCCC TTTTGACAAT GTCAAAATCT TTTGGACCAC TAATATAGCT 60 GCATGGACCG GTTAATCAGA GGTTATTTTT GTGCTCGAAT GCCGTGTAAC ATTGGATAAT 120 AGTACACTCC TTTCACCCAC CCTCAGATGC CCGCCCCCTA CAGTAGGGTT GTCAATATCC 180 CTCACCTTTC CAATTGCTGA TGCAGAATGG ACCTGATATA GAAGCCTCAC AGCACCAGAG 240 ACTACCGCCT GAAGATGCCA AGTATTGATG GGTTACATTG GCTGGCGAAT AGACTGTTCA 300 CCATCCCCCG CCTGTACAAG GCTCATTGAG CGACCTTTAT TTCTATGAAG GCTTCTTGCA 360 GTGTAGAGCC GCTGTTTAGA ACTCGGAAAT AGGCGTGCAT AGTATGAACT CAATCAGCAG 420 AGTCAATCGA TTGACACTAA CGCCTAGCAA GCAATCAGTG CTCAGAGGAA GCTAACAGAT 480 GGCTGGTTAA GCTGCCCCAG AAACGAAATG TGTCCGCAAT CCCATCCCTG CATGCTTATC 540 TGTATTCTGT GCATGCATGA TGCTTTCCTC ACGGGGCATT ACCCAGTAGT CCGAAGACGC 600 AATGTGACCA TCTGACTGAG TTTTAAATAT ACTGTCCAAG TGCCTTCTGA CCCGGTCCCC 660 GCTTGATGAC AATCAACAAA AGGTGAATGT GACTGAAAGG CGTGGTCCAG ACAACAGGCC 720 TTAGACTTTA TTGTGAGACT ATAAAAGGAT CTAACTATTG CACTACTGAA ATTAAGCATT 780 CTAGTCTACC ATTGACATTT CTCCCCTTTC GGTGGGCCAC TCGCTCAAC ATG GCT 835 Met Ala 1 TTC CTC AAA CGC ATT CTC CCG CTG CTG GCC CTC ATC TTG CCT GCA GTT 883 Phe Leu Lys Arg Ile Leu Pro Leu Leu Ala Leu Ile Leu Pro Ala Val 5 10 15 TTC AGT GCC ACA GAA CAG GTC CCT CAT CCG ACC ATC CAG ACC ATC CCG 931 Phe Ser Ala Thr Glu Gln Val Pro His Pro Thr Ile Gln Thr Ile Pro 20 25 30 GGG AAG TAC ATT GTT ACT TTC AAG TCC GGC ATT GAC AAT GCG AAA ATT 979 Gly Lys Tyr Ile Val Thr Phe Lys Ser Gly Ile Asp Asn Ala Lys Ile 35 40 45 50 GAG TCT CAT GCC GCA TGG GTA ACG GAG CTC CAC AGG CGC AGC TTA GAA 1027 Glu Ser His Ala Ala Typ Val Thr Glu Leu His Arg Arg Ser Leu Glu 55 60 65 GGC CGC AGT ACA ACC GAA GAT GAC CTT CCC GCC GGG ATC GAG AGA ACT 1075 Gly Arg Ser Thr Thr Glu Asp Asp Leu Pro Ala Gly Ile Glu Arg Thr 70 75 80 TAC AGA ATT GCC AAT TTT GCT GGG TAC GCG GGG TCT TTC GAT GAG AAA 1123 Tyr Arg Ile Ala Asn Phe Ala Gly Tyr Ala Gly Ser Phe Asp Glu Lys 85 90 95 ACT ATC GAG GAG ATC CGC AAA CAT AAC CAT GTTTGTGTCC ACGTATCCCA 1173 Thr Ile Glu Glu Ile Arg Lys His Asn His 100 105 GGCCGTATGG TTTCGACTAA CTGCTGTACA G GTA GCC TAT GTG GAA CAA GAT 1225 Val Ala Tyr Val Glu Gln Asp 110 115 CAG GTC TGG TAC CTC GAT ACG CTA GTT ACC GAA AGA CGA GCT CCT TGG 1273 Gln Val Typ Tyr Leu Asp Thr Leu Val Thr Glu Arg Arg Ala Pro Typ 120 125 130 GGA CTG GGG AGC ATC TCT CAC CGT GGT GCG TCT AGC ACC GAC TAC ATC 1321 Gly Leu Gly Ser Ile Ser His Arg Gly Ala Ser Ser Thr Asp Tyr Ile 135 140 145 TAT GAT GAC AGC GCT GGG GAG GGT ACA TAC GCT TAT GTA GTG GAC ACT 1369 Tyr Asp Asp Ser Ala Gly Glu Gly Thr Tyr Ala Tyr Val Val Asp Thr 150 155 160 GGC ATC TTG GCT ACG CAT AAT GAG TTT GGT GGT CGT GCT AGC CTG GCA 1417 Gly Ile Leu Ala Thr His Asn Glu Phe Gly Gly Arg Ala Ser Leu Ala 165 170 175 TAC AAT GCT GCA GGG GGT GAG CAC GTT GAT GGT GTT GGA CAT GGC ACA 1465 Tyr Asn Ala Ala Gly Gly Glu His Val Asp Gly Val Gly His Gly Thr 180 185 190 195 CAT GTA GCA GGG ACC ATC GGT GGC AAA ACA TAC GGG GTT TCG AAA AAT 1513 His Val Ala Gly Thr Ile Gly Gly Lys Thr Tyr Gly Val Ser Lys Asn 200 205 210 GCT CAC CTA CTG TCC GAG AAG GTG TTT GTA GGT GAA TCC AGC TCG ACA 1561 Ala His Leu Leu Ser Val Lys Val Phe Val Gly Glu Ser Ser Ser Thr 215 220 225 TCG GTC ATT CTG GAT GGC TTC AAT TGG GCT GCC AAT GAT ATC GTG AGC 1609 Ser Val Ile Leu Asp Gly Phe Asn Typ Ala Ala Asn Asp Ile Val Ser 230 235 240 AAG AAC CGG ACC AGT AAG GCG GCG ATT AAC ATG AGT CTT G GTATGTGCGC 1659 Lys Asn Arg Thr Ser Lys Ala Ala Ile Asn Met Ser Leu 245 250 255 CCTCTCTGGG GATCTAATGC CGTTAACCGT GATGCAG GT GGA GGC TAC TCC TAT 1713 Gly Gly Gly Tyr Ser Tyr 260 GCG TTT AAC AAT GCA GTT GAG AAT GCT TTT GAC GAG GGT GTG CTC TCT 1761 Ala Phe Asn Asn Ala Val Glu Asn Ala Phe Asp Glu Gly Val Leu Ser 265 270 275 TGT GTT GCC GCT GGA AAT GAG AAT GTAAGCTCTG CTGAACTGTC CACCATTGAG 1815 Cys Val Ala Ala Gly Asn Glu Asn 280 285 CTAAATTTAG ACTAATGTTT TGCAG AGA GAT GCA GCA CGG ACT AGC CCG GCT 1867 Arg Asp Ala Ala Arg Thr Ser Pro Ala 290 295 TCT GCA CCC GAC GCC ATT ACT GTT GCC GCT ATC AAC AGA AGC AAT GCC 1915 Ser Ala Pro Asp Ala Ile Thr Val Ala Ala Ile Asn Arg Ser Asn Ala 300 305 310 CGT GCG TCA TTC TCA AAC TAC GGC TCT GTG GTT GAC ATT TTT GCC CCG 1963 Arg Ala Ser Phe Ser Asn Tyr Gly Ser Val Val Asp Ile Phe Ala Pro 315 320 325 GGA GAG CAA GTA CTT TCT GCA TGG ACC GGC TCG AAC TCG GCC ACC AAC 2011 Gly Glu Gln Val Leu Ser Ala Typ Thr Gly Ser Asn Ser Ala Thr Asn 330 335 340 ACG ATC TCC GGC ACG TCC ATG GCT ACA CCT CAT GTG ACA GGT TTG ATC 2059 Thr Ile Ser Gly Thr Ser Met Ala Thr Pro His Val Thr Gly Leu Ile 345 350 355 CTC TAT TTG ATG GGC TTG CGG GAC CTT GCT ACC CCA GCG GCT GCA ACG 2107 Leu Tyr Leu Met Gly Leu Arg Asp Leu Ala Thr Pro Ala Ala Ala Thr 360 365 370 375 ACC GAG CTC AAG AGG TTG GCT ACG CGG AAT GCT GTC ACC AAT GTG GCG 2155 Thr Glu Leu Lys Arg Leu Ala Thr Arg Asn Ala Val Thr Asn Val Ala 380 385 390 GGT AGC CCC AAT CTT CTG GCC TAC AAT GGA AAC AGC GGC GTG TCA AAA 2203 Gly Ser Pro Asn Leu Leu Ala Tyr Asn Gly Asn Ser Gly Val Ser Lys 395 400 405 GGG GGT AGC GAT GAT GGA GAT GAG GAC TAGGTGCGTA ACATGAGTGA 2250 Gly Gly Ser Asp Asp Gly Asp Glu Asp 410 415 ATATGGCTTA GAATAGTGGG GATCGGAGAG TAGACTAGTT TATATGCGAA ATAAAGTGTG 2310 TATCAGCACC CTGGCCTGTT CATGTAAGTC GGCATTTTCA CTTTTGCCGA CACCGCAAAT 2370 ATGCTGTGCT TGAGGCTGTT GCCTCCCCAG CCAGCCTTCC CGAGACTGAA ACTCACACAT 2430 CCATTGGATG TATAAAGTTC TGCACATGCG AAATGCCGCT GCCGCTTACC TCCCGACGTG 2490 GTACCGGACC GAAGGCAGAC ACAGATCATG GACCGCTATA CCGCACAGAC AACTTGTGCT 2550 CCTTACTGAA AGTACCATTC CACAGGTCAT TGCAGCATGA TGAGTGATGA TGTACTTCTC 2610 CCCATCAAGA ACCACTGACG GTGGTTGGAA TGAATCTAGA TCAAAGAGAT CAACCGCTTC 2670 CCCAGACAGA TCAGGCCTAT GCCCATAATG AACCGGTGAC TGTGTAACCC TGTTACAATC 2730 CGTTTGTTAT TGGTCCTTTC TGTTTGCTGG ATGGCGTGTA CTACCTCAGA GCTTGTGCTC 2790 CTAGGAGCTC ATACTGGAGA CAGGTTCTTG TATATAGTCA TAGCCTAAGT CCGGTGTCTA 2850 GGAAACAGTA TGCTCGAGGT CTTTTCCGAT TCTCACAATG AGAACTGTCG CCCGGGTCTT 2910 TACGGCCCCT GTGGAAAGCG AAAAGGAGAC GCTTCTGGCG CTGCTTCCGC AATACGGGCT 2970 CAAACTAGCC CCGGACGGGA TCC 2993
【0195】 配列番号7についての情報: 配列特徴: 長さ:417個のアミノ酸 型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 特徴:アスペルギラス ニガーのスブチリシン型プロテアーゼPEPD;遺伝 子pepCの生成物;シグナル配列を含む成熟ペプチド 配列:配列番号7: Met Ala Phe Leu Lys Arg Ile Leu Pro Leu Leu Ala Leu Ile Leu Pro 1 5 10 15 Ala Val Phe Ser Ala Thr Glu Gln Val Pro His Pro Thr Ile Gln Thr 20 25 30 Ile Pro Gly Lys Tyr Ile Val Thr Phe Lys Ser Gly Ile Asp Asn Ala 35 40 45 Lys Ile Glu Ser His Ala Ala Typ Val Thr Glu Leu His Arg Arg Ser 50 55 60 Leu Glu Gly Arg Ser Thr Thr Glu Asp Asp Leu Pro Ala Gly Ile Glu 65 70 75 80 Arg Thr Tyr Arg Ile Ala Asn Phe Ala Gly Tyr Ala Gly Ser Phe Asp 85 90 95 Glu Lys Thr Ile Glu Glu Ile Arg Lys His Asn His Val Ala Tyr Val 100 105 110 Glu Gln Asp Gln Val Typ Tyr Leu Asp Thr Leu Val Thr Glu Arg Arg 115 120 125 Ala Pro Typ Gly Leu Gly Ser Ile Ser His Arg Gly Ala Ser Ser Thr 130 135 140 Asp Tyr Ile Tyr Asp Asp Ser Ala Gly Glu Gly Thr Tyr Ala Tyr Val 145 150 155 160 Val Asp Thr Gly Ile Leu Ala Thr His Asn Glu Phe Gly Gly Arg Ala 165 170 175 Ser Leu Ala Tyr Asn Ala Ala Gly Gly Glu His Val Asp Gly Val Gly 180 185 190 His Gly Thr His Val Ala Gly Thr Ile Gly Gly Lys Thr Tyr Gly Val 195 200 205 Ser Lys Asn Ala His Leu Leu Ser Val Lys Val Phe Val Gly Glu Ser 210 215 220 Ser Ser Thr Ser Val Ile Leu Asp Gly Phe Asn Typ Ala Ala Asn Asp 225 230 235 240 Ile Val Ser Lys Asn Arg Thr Ser Lys Ala Ala Ile Asn Met Ser Leu 245 250 255 Gly Gly Gly Tyr Ser Tyr Ala Phe Asn Asn Ala Val Glu Asn Ala Phe 260 265 270 Asp Glu Gly Val Leu Ser Cys Val Ala Ala Gly Asn Glu Asn Arg Asp 275 280 285 Ala Ala Arg Thr Ser Pro Ala Ser Ala Pro Asp Ala Ile Thr Val Ala 290 295 300 Ala Ile Asn Arg Ser Asn Ala Arg Ala Ser Phe Ser Asn Tyr Gly Ser 305 310 315 320 Val Val Asp Ile Phe Ala Pro Gly Glu Gln Val Leu Ser Ala Typ Thr 325 330 335 Gly Ser Asn Ser Ala Thr Asn Thr Ile Ser Gly Thr Ser Met Ala Thr 340 345 350 Pro His Val Thr Gly Leu Ile Leu Tyr Leu Met Gly Leu Arg Asp Leu 355 360 365 Ala Thr Pro Ala Ala Ala Thr Thr Glu Leu Lys Arg Leu Ala Thr Arg 370 375 380 Asn Ala Val Thr Asn Val Ala Gly Ser Pro Asn Leu Leu Ala Tyr Asn 385 390 395 400 Gly Asn Ser Gly Val Ser Lys Gly Gly Ser Asp Asp Gly Asp Glu Asp 405 410 415
【0196】 配列番号8についての情報: 配列特徴: 長さ:26個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列:配列番号8: GCTGGATCCC AYGGNACNCA YGTNGC 26
【0197】 配列番号9についての情報: 配列特徴: 長さ:26個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列:配列番号9: GCTGGATCCC AYGGNACNCA YTGYGC 26
【0198】 配列番号10についての情報: 配列特徴: 長さ:23個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列:配列番号10: CTAGAATTCG CCATNGANGT NCC 23
【0199】 配列番号11についての情報: 配列特徴: 長さ:23個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列:配列番号11: CTAGAATTCG CCATRCTNGT NCC 23
【0200】 配列番号12についての情報: 配列特徴: 長さ:17個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列:配列番号12: AGAATGGATC CGCGACG 17
【0201】 配列番号13についての情報: 配列特徴: 長さ:27個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 特徴: 名称:A.ニガーpepDに相同の領域 位置:1..12 特徴: 名称:A.ニガーpki遺伝子に相同の領域 位置:10..27 配列:配列番号13: GAGGAAAGCC ATCTTGACGG ATGATTG 27
【0202】 配列番号14についての情報: 配列特徴: 長さ:29個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 特徴: 名称:A.ニガーpki遺伝子に相同の領域 位置:1..10 特徴: 名称:A.ニガーpepD遺伝子に相同の領域 位置:8..27 配列:配列番号14: CGTCAAGATG GCTTTCCTCA AACGCATTC 29
【0203】 配列番号15についての情報: 配列特徴: 長さ:31個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列:配列番号15: GGTGGGCCAC GAATTCAACA TGGCTTTCCT C 31
【0204】 配列番号16についての情報: 配列特徴: 長さ:41個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列:配列番号16: GGAGATCCGC AAACATAACC ATGTAGCCTA TGTGGAACAA G 41
【0205】 配列番号17についての情報: 配列特徴: 長さ:40個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列:配列番号17: GGCGATTAAC ATGAGTCTTG GTGGAGGCTA CTCCTATGCG 40
【0206】 配列番号18についての情報: 配列特徴: 長さ:40個の塩基対 型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列:配列番号18: GCCGCTGGAA ATGAGAATAG AGATGCAGCA CGGACTAGCC 40
フロントページの続き (72)発明者 ヤコブ ビザー オランダ国,6703 セーカー ワゲニンゲ ン,ヒンケローセウェヒ 5 Fターム(参考) 4B024 AA03 AA20 BA14 CA03 CA04 DA06 DA11 EA03 EA04 GA11 HA01 4B065 AA26X AA62X AA62Y AA72X AA72Y AB01 BA02 BA10 BB03 BB15 BB19 BB20 BB28 BB29 BC03 BC08 BD01 CA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スブチリシン型のアスペルギラス ニガ
    セリンプロテアーゼのための遺伝子における欠陥を有
    するアスペルギラス ニガー株。
  2. 【請求項2】 配列番号1の配列のpepC遺伝子にお
    ける欠陥を有するアスペルギラス ニガー、配列番号6
    の配列のpepD遺伝子における欠陥を有するアスペル
    ギラス ニガー、又はそれぞれ配列番号1及び6の配列
    のpepC及びpepD遺伝子の両者における欠陥を有
    するアスペルギラス ニガーから成る群から選択された
    請求項1記載のアスペルギラス ニガー株。
  3. 【請求項3】 スブチリシン型のアスペルギラス ニガ
    セリンプロテアーゼのための遺伝子における欠陥を有
    するアスペルギラス ニガー株の調製方法であって、ス
    ブチリシン型のセリンプロテアーゼのための内因性染色
    アスペルギラス ニガー遺伝子に変異を導入すること
    を含んで成る方法。
  4. 【請求項4】 スブチリシン型のアスペルギラス ニガ
    セリンプロテアーゼのための遺伝子における欠陥を有
    するアスペルギラス ニガーの調製のための方法におい
    て、スブチリシン型のアスペルギラス ニガーセリンプ
    ロテアーゼのための遺伝子のインビトロ変異、スブチリ
    シン型のセリンプロテアーゼのための対応する内因性染
    色体遺伝子を担持するアスペルギラス ニガー宿主の前
    記インビトロ変異された遺伝子による形質転換、及び前
    記内因性遺伝子が前記インビトロ変異された遺伝子によ
    り置換されている変異体の単離、を含んで成る請求項3
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記内因性遺伝子が、配列番号1を有す
    る配列のアスペルギラス ニガーpepC遺伝子、配列
    番号6を有する配列のアスペルギラス ニガーpepD
    遺伝子、又は前記pepC及びpepD遺伝子の両者で
    ある請求項4記載の方法。
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