JP2003235539A - 細胞培養装置 - Google Patents

細胞培養装置

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JP2003235539A JP2003062469A JP2003062469A JP2003235539A JP 2003235539 A JP2003235539 A JP 2003235539A JP 2003062469 A JP2003062469 A JP 2003062469A JP 2003062469 A JP2003062469 A JP 2003062469A JP 2003235539 A JP2003235539 A JP 2003235539A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細胞培養装置を提供する。 【解決手段】 本発明は、培養された細胞により生成さ
れる最大量の細胞生成物を採取するために、細胞死を最
少にして細胞を効率的に培養するための新規な装置およ
び方法を特許請求し開示する。より詳細には、本発明
は、細胞をプレーティングし、かつ対象とする細胞の最
大の付着を生じさせるための方法および装置を教示す
る。さらに、本発明は、細胞付着のための最大の表面積
を提供することができ、酸素化装置、デプスフィルタ
ー、およびスタティックミキサーとして働いて、細胞死
を生じさせることなく細胞に十分な酸素および栄養分を
間欠的かつ周期的に提供することにより、細胞生成物の
生成を最大にする、生育基質手段を教示する。本発明の
装置は経済的で使い捨て可能であるため、滅菌により生
じる複雑な問題がなくなり、生育基質手段に接触する培
養培地の量を制御することにより、細胞に酸素および栄
養分を周期的かつ間欠的に提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】微生物、細胞および/または
組織の培養の最大の障害の1つは、使用する装置がかさ
ばり、高価であり、使い捨てが不可能で、滅菌および滅
菌状態の維持が困難であるため、汚染の可能性が高ま
り、微生物や細胞に損傷を与えることなく、かつ/また
は細胞死を生じさせることなく、微生物、細胞および/
または組織に栄養分を与えることが不可能である点であ
る。本発明は、一般に、微生物および細胞を試験管内で
培養し、かつ微生物により生成された生成物および/ま
たは細胞生成物を採取することを教示している。より詳
細には、本発明は、蛋白質等の、微生物により生成され
た生成物および/または細胞生成物の生成を効率的に最
大にし、かつこれらの生成物を採取するための新規な装
置および/または方法を特許請求し開示する。
【0002】
【従来の技術】本発明は、「Cell−Cultiva
ting Device(細胞培養装置)」という名称
の2002年1月31日出願の仮出願第60/352,
542号の優先権を主張する。この仮出願を、仮出願中
で引用された文献および引用文献中で引用または参照さ
れた文献と共に、参照により本明細書中に組み込む。本
明細書中で引用される出願および特許の各々、出願およ
び特許(各発行特許の手続き中の「出願引用文献」を含
む)の各々で引用された各文献または参照、これらの出
願および特許に対応し、かつ/またはこれらの出願およ
び特許の優先権を主張するPCT出願および外国出願ま
たは特許の各々、ならびに出願引用文献の各々で引用ま
たは参照された文献の各々が、参照により本明細書中に
明白に組み込まれる。一般には、本明細書中で文献また
は参照が引用され、これらの文献または参照(「本明細
書中で引用された参照」)の各々、および本明細書中で
引用された参照の各々で引用された各文献または参照
(製造者の仕様書、指示書等を含む)を、参照により本
明細書中に明白に組み込む。また、1999年7月1日
出願の米国出願第09/346,101号(現米国特許
第6,323,022B1号)も参照し、これを参照に
より本明細書中に組み込む。
【0003】長年にわたって、細菌、酵母、およびカビ
を生育させるための大規模な細胞培養プロセスが広範囲
で開発されている。細菌、酵母、およびカビはすべて一
般に頑強な細胞壁および/または細胞外物質を有するた
め、より弾力性がある。これらの微生物細胞の構造上の
弾力性は、この種の細胞のための非常に効率的な細胞培
養プロセスを開発する速さに寄与する重要な要因であ
る。例えば、生存能力のある培養物を終始維持しなが
ら、激しい撹拌、培養物撹拌、およびガス散布技術を使
用して生育中に良好なエアレーションを達成することに
より、細菌細胞を大量の液体培地中で生育させることが
できる。あるいは、細菌をバイオフィルムとして生育さ
せることができるが、生育面が必要となる。
【0004】これに対して、真核細胞、動物細胞、哺乳
動物細胞および/または組織等の細胞を培養する技術
は、非常に難しく複雑である。これは、これらの細胞
が、微生物細胞よりも損傷を受けやすく、維持するのが
複雑で難しい生育中の栄養分需要量および酸素需要量を
有するためである。さらに、動物細胞および/または哺
乳動物細胞は、微生物細胞であれば容易に耐えることの
できる、空気、または酸素、窒素、および二酸化炭素を
含む混合物等のガス混合物の流入により発生し得る過度
の乱流および/または剪断力に耐えることができない。
加えて、動物細胞をガスに直接さらすことはできない。
大部分の動物細胞は培養培地中の溶存酸素しか使用する
ことができない。動物細胞および哺乳動物細胞は、微生
物細胞よりも空気およびガスの流入による損傷を受けや
すいので、細胞死の確率が高くなる。大規模な培養のた
めのバイオリアクターは、圧縮器(impeller)
等の内部可動部品を有することが多く、この圧縮器は非
常に高い流体剪断力を細胞に加えて細胞に損傷を与え、
時には細胞死を生じさせるため、培養物の生存能力が低
下し、その結果、蛋白質および/または細胞副生成物の
生成が減少する。同様に、他のタイプの機械部品、激し
い空気動、または急な流体動を機構として使用して、細
胞の浮遊および/または適切なエアレーションを達成す
るバイオリアクターは、細胞に損傷を与えやすく、かつ
細胞および組織の生育を妨げやすいため、蛋白質等の細
胞副生成物の生成がさらに減少する。
【0005】バイオリアクターの主な機能は、多数の細
胞を生育させて、限定されないが、細胞により生育培地
中に分泌される蛋白質または抗体を含む、最小量の活性
物質を精製する研究を目的とするものである。バイオリ
アクターの別の機能は、細胞および/または組織により
生成される活性蛋白質を大量生成するための、商業目的
での拡大実験用細胞培養プロセスである。真核細胞およ
び/または原核細胞および/または動物細胞および/ま
たは哺乳動物細胞を実験室で大量に培養する必要がある
ことから、バイオリアクターおよび培養装置は、研究、
ならびに活性蛋白質および/または抗体および/または
細胞副生成物を生成するための細胞の生成において重要
なツールとなっている。
【0006】培養物中で細胞を大規模および小規模に生
育させる多くの方法が当業界で公知である。小規模細胞
培養のために、長年にわたって多くの容器が開発されて
いる。例えば、培養皿は培養容器の1つのタイプであ
る。一般に、培養皿は、生育培地を含む底皿と、取外し
可能なカバーとからなる。取外し可能なカバーは培養物
に近づくには都合がよいが、培養プロセス中にカバーを
繰返し取り外すことにより、細胞が微生物によってしば
しば容易に汚染される。実際に、汚染は細胞および組織
の培養技術の成功に対する主な難題の1つである。
【0007】培養皿の汚染を克服するために、培養フラ
スコが開発された。一般に、培養フラスコは、培養チャ
ンバー(chamber)と、フラスコの一端部に配置
された小さい管状開口と、対応する閉鎖部を有する。こ
の設計は、細胞が塵、細菌、酵母、および他の汚染物質
にさらされるのを最小限にしようとするものである。例
えば、培養フラスコを教示する特許が、Carverの
米国特許第4,334,028号、Akamineの米
国特許第4,851,351号、Degrassiの米
国特許第5,398,837号に見られる。培養フラス
コは培養皿を超える改良であるが、汚染の問題を完全に
救済するものではない。加えて、培養皿も培養フラスコ
も細胞に対して適切なエアレーションを提供することが
できない。さらに、培養皿内と同様に、培養フラスコ内
で使用可能な生育面積が不十分であるため、本技術を使
用して培養プロセスを拡大するには限界がある。
【0008】細胞および組織培養に使用するために開発
された別の技術はローラボトルである。ローラボトル
は、長年にわたって当業界で広く使用されている。ロー
ラボトルは、細胞付着および生育のためのより大きな表
面積等の、皿およびフラスコを越えるいくつかの利点を
もたらすが、依然として、すべての欠陥、特に拡大に関
する欠陥を救済することはできない。集合的に、これら
の欠点は、限定されないが、ガスヘッドスペースおよび
多量の乱流渦に関連する、制御不可能な大きな流体剪断
力を含む。ローラボトルに固有の高剪断力環境の結果と
して、より大きな三次元構造の組織培養が事実上不可能
となる。剪断力により損傷を受けない、かつ/またはロ
ーラボトルの壁に付着したままとどまることが可能な細
胞タイプしか培養物中に長期間維持することができな
い。従って、高い剪断力環境および起こり得る汚染とい
う難題が常にあるため、確立された細胞系の長期維持
は、ローラボトルについては困難であることがわかる。
ローラボトルに向けた特許の例として、Mussi他の
米国特許第5,527,705号、およびSerkes
の米国特許第4,962,033号がある。
【0009】さらに、ローラボトルの表面積は培養フラ
スコおよび培養皿と比べて大きいが、細胞付着面が培養
フラスコおよび培養皿よりも必ずしも好ましいものでは
ないため、特に細胞培養物の生育の拡大には不十分であ
ると考えられることが多い。各ローラボトルにさらに大
きな表面積を提供することによりローラボトルに改良を
行う努力がなされている。例えば、Serkesの米国
特許第5,010,013号は、細胞付着のための表面
積を増加したローラボトルについて説明している。Se
rkesは、ローラボトルの内部表面積に加えられた波
形チャネルを使用して、細胞付着能力を高めることに関
する。しかし、一般的なローラボトルが細胞を培養する
ために提供する表面積は、約850〜1700cm2
かなく、生成の拡大には依然として多数のローラボトル
が必要である。多数のローラボトルを使用する培養の自
動化によって時間および労力を節約することができる
が、一般に、このような操作は費用がかかり、限定的で
ある。
【0010】流体剪断力および表面積の制限の問題に加
えて、細胞および組織培養技術に固有の主要な問題は、
生育している培養物中で十分な酸素化を達成し、かつ維
持することである。原核細胞や、動物細胞、哺乳動物細
胞、昆虫細胞、酵母、およびカビを含む真核細胞がすべ
て、1つの主な律速段階の酸素物質移動を有することが
当業界で公知である。
【0011】酸素代謝は、酵母等の種々の真核細胞微生
物の一部の発酵性の代謝を除いて、大部分の原核細胞お
よび真核細胞の代謝機能に必須のものである。詳細に
は、哺乳動物細胞および動物細胞培養技術では、急速な
細胞分裂の初期段階中に酸素フラックスが特に重要とな
る。細胞が浮遊するときには細胞ごとの酸素の使用が増
加し、細胞が集合、分化するにつれて酸素の必要量が減
少する。哺乳動物細胞および動物細胞には、付着依存性
であって生育する表面を必要とするものもあれば、非付
着依存性であって細胞のタイプに関係なく液体環境中で
生育できるものもある。しかし、これらの細胞はすべて
培地中の溶存酸素を必要とする。それにもかかわらず、
付着依存性細胞および非付着依存性細胞を含む細胞培養
の後段階中に、単位体積当たりの細胞数が増加するにつ
れて、大量の酸素物質移動の必要量が再び増加する。
【0012】従来から、少なくとも非付着依存性細胞で
は、機械撹拌方法および培養物へのガス散布により酸素
必要量の増加に対応している。しかし、前記したよう
に、撹拌およびガスの散布により細胞が損傷を受け、こ
れにより培養物の生存能力、ならびに細胞および/また
は組織培養の全体の効率および生産性が低下する。さら
に、細胞および組織培養物をガスと共に直接散布するこ
とにより、細胞の生存能力に有害な泡生成物が生じる可
能性がある。
【0013】細胞培養中の酸素化の問題を解決する試み
が当業界でなされている。例えば、Wolf他の米国特
許第5,153,131号(「Wolf」)は混合ブレ
ードのないバイオリアクター容器に関する。代わりに、
スクリーン全体にわたる支持板部材を通る空気入口通路
を通り、かつ容器ハウジングの二面間に押し込まれた平
坦なディスク状透過性膜を通って空気が移動する。その
後、ハウジングの二面間の濃度勾配により、酸素は膜全
体に拡散して培養チャンバー内に入る。
【0014】しかし、Wolfのバイオリアクターには
多くの欠点がある。特に、酸素がディスク状の膜全体に
拡散できる速度が、培養チャンバーの大きさを制限する
重要な制限となっている。平坦なディスク膜の別の欠点
は、培養物チャンバー内で混合を行うために曲がるよう
に設計されていることにより、細胞死が生じる可能性が
ある点である。混合効果は、培養培地全体に空気を分配
するのに重要であると説明されている特徴であるが、チ
ャンバー内で剪断力が生じやすく、細胞にとって有害と
なる可能性があり、従って、より大きな細胞構造体の生
育を維持するために十分なガス交換を行うことは、バイ
オリアクターまたは培養容器を設計するときの重要かつ
実際的な制限となる。
【0015】前記した欠陥を克服する試みを示す一例と
して、ガス透過材料からリアクターを構成することが挙
げられる。例えば、「Gas Permeable B
ioreactor And Method Of U
se(ガス透過バイオリアクターおよび使用方法)」と
いう名称のSchwarz他の米国特許第5,702,
941号(「Schwarz」)は、水平に回転する容
器に関し、この容器は少なくとも一部がガス透過材料か
ら構成される。容器壁を構成するガス透過材料を通し
て、培養培地とのガス交換が直接生じるようになってい
る。
【0016】しかし、Schwarzは、ガス交換がガ
ス透過表面積の量に依存するため、容器の大きさの範囲
が限定されていることを開示している。Schwarz
は、容器の表面積が増加するにつれて、培養培地の体積
および量も増加することを強調している。従って、Sc
hwarzに記載された容器の好ましい寸法は、直径1
〜6インチ(2.54〜15.24センチメートル)に
限定され、幅は、Schwarzによれば、好ましくは
1/4〜1インチ(0.635〜2.54センチメート
ル)に限定される。このような大きさの限定は、三次元
細胞の集合体および組織の生育、および/または拡大生
成に適していない。
【0017】同様に、「Culture Vessel
For Cell Culture(細胞培養のため
の培養容器)」という名称のFalkenberg他の
米国特許第5,449,617号(Falkenber
g)は、水平回転する容器に関する。容器は、透析膜に
より、細胞培養チャンバーと栄養分培地リザーバー(r
eservoir)とに分割される。ガス透過材料を容
器壁内で使用して、細胞培養チャンバー内でのガス交換
を可能にする。しかし、容器は栄養分培地で完全に満た
されるわけではなく、両チャンバーの流体培地上方に大
量の空気が維持される。しかし、Falkenberg
の容器は、細胞培養チャンバー内の乱流を最小限にする
ように設計されておらず、むしろ混合は透析膜を濡れた
状態に維持するのに必須のステップであると述べられて
いる。さらに、Falkenbergは、容器を使用し
てあらゆる種類の細胞集合体または組織を生育させるこ
とについて考慮していない。
【0018】酸素化の問題を克服する試みは他にもあ
る。例えば、「Method andApparatu
s for Cultivating Anchora
geDependent Monolayer Cel
ls(付着依存性単層細胞を培養するための方法および
装置)」という名称のLiau他の米国特許第5,76
6,949号(「Liau」)は、細胞の酸素化を向上
させる試みとして、培養培地が生育基質に対して上下に
揺動する細胞培養システムについて記載している。
【0019】しかし、Liauには多くの欠点がある。
このシステムの1つの欠点は、Liauの装置の複雑さ
である。Liauのシステムは、2つの外部貯蔵タンク
と、一連の垂直な基質板を保持する別個の生育チャンバ
ーとを必要とする。1つの貯蔵タンクから培養チャンバ
ーを通して別の貯蔵タンクへ、その後再び第1の貯蔵タ
ンクへと生育培地を循環させるために、複数の蠕動ポン
プが必要となる。培養チャンバーに外付けするLiau
の装置の部品、例えば外部管、貯蔵タンク、およびポン
プの複雑さおよび依存により、汚染物質が導入されやす
い。さらに、装置および装置の大きさに対してかなり大
量の部品があるため、滅菌が難しく労力がかかる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】Liauの別の問題
は、システムを通る培養培地の流れにより、細胞を基質
板から容易に分裂させ除去する流体剪断力が発生し、こ
れにより細胞の生存能力が低下することである。さら
に、垂直な基質板は細胞付着を妨げる。これは、基質板
に直接付着できない細胞が単に落下して板の底部に蓄積
し、最終的にこれらの細胞の大部分が死に至るためであ
る。従って、この培養は生存能力が低く、これに対応し
て蛋白質生成も減少し、システムを連続して再開する必
要があるため、非常に効率が悪く逆効果である。さら
に、システムが複雑であるため、分泌蛋白質また細胞生
成物の採取が煩雑で時間のかかるものとなる。最後に、
生育基質板に対して生育培地を低くすると、細胞が空
気、すなわちガス環境に直接さらされ、これにより細胞
死に至る。バイオテクノロジー研究、製薬研究、患者の
ケア、学問的研究における細胞および組織培養技術の重
要性を考慮し、かつ前記した従来技術の欠陥、障害、お
よび制限を考慮して、本発明は、細胞および組織を培養
するための方法および装置を教示かつ開示することによ
り、従来技術の障害を克服し、かつ欠陥を救済する。こ
の方法および装置は、細胞および組織を培養するための
新規な方法および装置についての長年の切実な要求を満
たしており、より確実で、複雑でなく、より効率的で、
煩雑でなく、安価で、労働集約的ではなく、細胞の生存
能力を高めることができ、かつ細胞から生成される細胞
副生成物をより多く生成することができる。本発明によ
る装置によって汚染が減少し、従って細胞の寿命が延び
る。
【0021】本発明の目的は、限定されないが、細胞培
養物を調製し、生育させ、かつ維持するための新規な方
法および装置を提供すること、細胞を生育させ、かつ/
または組織培養物を調製するための新規な方法および装
置を提供すること、器官培養物を調製し、かつ生育させ
るための新規な方法および装置を提供すること、酸素お
よび栄養分が十分な環境で、最少の汚染で細胞を培養す
るための新規な方法および装置を提供すること、ガスの
注入により生じる気泡および/または剪断力に細胞が直
接さらされることなく、細胞との栄養分および酸素の交
換を向上させる多孔性生育基質を使用して細胞を培養す
るための新規な方法および装置を提供すること、細胞付
着を最大にし、空気/培地接触のための表面積を増大さ
せ、本発明の装置の培地が上昇するときにスタティック
ミキサー(static mixer)として働く生育
基質手段を提供すること、細胞を生育培地中に間欠的に
浸漬し出現させることにより細胞を培養するための新規
な方法および装置を提供すること、最少の汚染で細胞を
培養するための方法および装置を提供すること、細胞培
養中の細胞死を最少にし、これにより細胞生成物の生成
を増加させるための方法および装置を提供すること、流
体剪断力が大幅に減少し、または完全になくなって、細
胞死を減少させ、かつ最少にする、細胞を培養するため
の方法および装置を提供すること、培養培地の酸素化を
達成するのにガス散布が不要である、細胞を培養するた
めの方法および装置を提供すること、生育培地の移動に
より、除去された細胞を再分配し、かつ細胞付着の増加
を促進させる、細胞を培養するための方法および装置を
提供すること、細胞生成物の生成を最大にするために、
生育培養培地および酸素化により細胞に連続して栄養分
を与えるための方法および装置を提供すること、細胞付
着のための表面積を増加させること、分泌蛋白質、およ
び細胞培養物および/または組織培養物からの他の細胞
生成物を効率的に調製し、かつ採取するための方法およ
び装置を提供すること、および培養物の長年にわたる生
存能力を向上させる、細胞を培養するための方法および
装置を提供することを含む。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、細胞および/
または組織を培養するため、かつ生成された細胞生成物
を採取するための、確実で、単純で、安価な、おそらく
は使い捨ての、効率的な方法および装置を提供する。よ
り詳細には、本発明は、原核細胞、真核細胞、動物細
胞、哺乳動物細胞等の対象とする細胞を効率的に培養す
るための新規な方法および装置について教示かつ開示し
ており、この方法および装置により、細胞をガスに直接
さらすことなく酸素と栄養分の両方が細胞に連続して供
給され、従って細胞の損傷、さらには細胞死が減少す
る。さらに、本発明の方法および装置は、汚染を減少さ
せ、ガス供給により生じる剪断力に細胞が直接さらされ
ることのないようにし、気泡およびガスにより生じる有
害な影響が細胞に及ぶのを防止する。本発明による装置
は、自動または手動とすることができる。さらに、本発
明は蛋白質、および/または抗体、および/または細胞
もしくは組織培養物からの細胞生成物および/または組
織生成物等の分泌細胞生成物をより簡単かつ便利に生成
し、かつ採取するための方法および装置を提供する。
【0023】本発明の一実施形態では、細胞培養装置
は、細胞付着および生育のための生育基質手段を含む第
1のチャンバーを含み、生育基質手段はガス環境内の第
1のチャンバー内に配置される。本発明による新規な生
育基質手段は、細胞プレーティング中に細胞を捕捉する
デプスフィルター(depth filter)として
機能し、空気/培地接触のための表面積を最大にし、ス
タティックミキサーとして働く。また、装置は、好まし
くは透過性、より好ましくは多孔性の膜をオプションと
して通して第1のチャンバーに接続された第2のチャン
バーを含み、第1のチャンバーは第2のチャンバーの上
に、第2の生育チャンバーの下に、かつ/または第2の
チャンバーと並んで、かつ/または第2のチャンバーを
囲んで配置することができ、従って、培養培地が第1の
チャンバーと第2のチャンバーとの間を自由に移動する
のが促進される。
【0024】本発明の装置は、除去された細胞を生育基
質手段上に戻すように静かに再分配することにより細胞
付着を最大にするために、培養培地を混合することによ
り空気/培地接触を促進するために、かつ、細胞に損傷
を与えることなく、または細胞を死なせることなくすべ
ての細胞に栄養分およびガスを確実に等しく分配するた
めに、1つのチャンバーから別のチャンバーへ、かつ別
のチャンバーから1つのチャンバーへ培養培地を移動す
るための駆動手段を含む。
【0025】本発明の別の実施形態では、細胞培養装置
は、細胞付着および細胞生育を可能にする生育基質手段
を含み、かつ/または支持することができる第1のチャ
ンバーを含み、生育基質手段はガス環境を有する第1の
チャンバー内に配置される。本発明による装置は、オプ
ションとして、第1のチャンバーに接続され、かつ細胞
培養培地を保持するように構成された第2のチャンバー
を含み、第2のチャンバーは、第2のチャンバーの培養
培地レベルが最小レベルのときに、細胞培養培地が第1
のチャンバーへほぼ移動し、第2のチャンバーの培養培
地レベルが最大レベルのときに、細胞培養培地がほぼ第
2のチャンバーに戻るように、第2のチャンバー内の培
養培地レベルを調節するための体積調節および/または
体積調整手段を含む。体積調節手段は、限定されない
が、ベロー(bellow)、ピストン、バルーン、空
気管を持つフローティングバッグ、空気圧、および/ま
たは1つのチャンバーから別のチャンバーへ培地を移動
することのできる他の手段等の圧縮チャンバーを含むこ
とができる。
【0026】また、本発明の装置は、生育基質を培養培
地中にほぼ浸漬して細胞に栄養分と溶存酸素とを提供す
るために、培養培地が第1のチャンバーと第2のチャン
バーとの間を間欠的に移動するのをさらに促進すること
により、流体および/または液体体積調節手段を駆動か
つ制御するための駆動手段を含むことができる。従っ
て、培養培地レベルが最小のときに、生育基質手段上の
細胞は、十分な酸素化を受けるために薄い空気/生育培
地界面にさらされる。第2のチャンバーの培養培地の体
積が最大のときには、細胞は細胞培地中の栄養分にさら
される。細胞を薄いガス/生育培地界面にさらすことに
より、細胞と空気との間隔が、第1のチャンバー内の培
養培地の量を調整することにより達成された薄膜により
分離されるため、細胞を乾かすことなく、かつガス注入
により発生する剪断力および/または気泡に細胞を直接
さらすことなく、細胞の酸素化が効率的に行われ、従っ
て細胞に損傷を与えたり、有害な影響を与えたりするこ
とがない。
【0027】本発明のさらに別の実施形態は、原核細
胞、真核細胞、および/または哺乳動物細胞等の細胞を
培養するための方法である。本発明は、第1のチャンバ
ーを設けるステップと、細胞を受けるための生育基質手
段を配置して細胞付着を促進するステップと、第2のチ
ャンバーを設けるステップと、第2のチャンバーを第1
のチャンバーに接続するステップと、第2のチャンバー
内に培養培地を設けるステップと、第2のチャンバーか
ら第1のチャンバーへ、かつ第1のチャンバーから第2
のチャンバーへ間欠的に培養培地を移動して、細胞に損
傷を与えることなく、または細胞を死なせることなく十
分な栄養分および酸素を細胞に提供するために、オプシ
ョンとして第2のチャンバー内に流体および/または液
体体積調節手段を設けるステップと、更なる細胞付着の
ために除去された細胞を再分配するステップと、ガス/
生育培地界面を設けるステップと、新しい培養培地を補
給するための機構を設けるステップと、培養培地中の細
胞生成物を収集するステップとを含む、新規な方法を提
供する。従って、本発明は、細胞付着を増加させること
により細胞生成物を増加させるだけでなく、生育する培
養物を採取するために容易に手が届くようにし、かつ培
養物の汚染を確実に最少にする。これは、本発明の装置
が事前に滅菌され、または事前に滅菌することができ、
かつ使い捨てであるため、装置を再使用するために再滅
菌することにより生じる問題が防止されることによる。
加えて、本発明は、間欠的に、しかし間接的に、薄い空
気/生育培地界面を通して、細胞に酸素を与えることに
より、細胞に損傷を与えることなく、かつ/または細胞
を死なせることなく、細胞に十分な酸素化を提供するた
めの新規な方法を提供する。
【0028】本発明のさらに別の実施形態では、前記実
施形態の方法は、所望の分泌細胞生成物を含む生育培地
を採取するステップをさらに含む。この方法は、細胞培
養装置から生育培地を収集するステップと、生育培地中
に含まれる分泌蛋白質を採取するステップと、第1のチ
ャンバー内に、細胞培養物の生育を支持するのに十分な
量だけ新しい生育培地を提供し、かつ補給するステップ
と、第2のチャンバー内の培養培地レベルが最小のとき
に、生育培地が第1のチャンバー内へ移動して生育基質
が培養培地中にほぼ浸漬され、第2のチャンバー内の培
養培地レベルが最大のときに、生育培地が第2のチャン
バーに戻って生育基質が空気/生育培地界面を通して酸
素化のためのガス環境にほぼさらされるように、第1の
チャンバーから第2のチャンバーへ、かつ第2のチャン
バーから第1のチャンバーへ生育培地を周期的かつ間欠
的に移動するステップとをさらに含む。間欠的に、しか
し間接的に、薄いガス/生育培地界面を介して、酸素を
多量に含む環境に生育基質手段の細胞をさらすこと、お
よび生育基質手段の細胞を生育培地中に浸漬することに
より、細胞に損傷を与えることなく、かつ/または細胞
を死なせることなく、バランスのとれた酸素化と栄養分
とが細胞に提供される。
【0029】これらおよびその他の実施形態は、以下の
詳細な説明により開示され、詳細な説明から明らかにな
り、かつ詳細な説明に包含される。
【0030】以下の説明は、例として与えられたもので
あり、記載された特定の実施形態に本発明を限定するも
のではない。説明は、参照により本明細書中に組み込ん
だ添付図面と組み合わせて理解することができる。
【0031】これらおよびその他の実施形態は、以下の
詳細な説明に記載され、詳細な説明から明らかになる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下の説明は、例として与えられ
たものであり、記載された特定の実施形態に本発明を限
定するものではない。詳細な説明は、参照により本明細
書中に組み込んだ添付図面と組み合わせて理解すること
ができる。本発明の不要な限定を希望することなく、以
下で本発明をある好ましい実施形態について説明する。
本発明の実施形態を使用して、真核細胞および原核細
胞、特に動物細胞および/または哺乳動物細胞等の細胞
を培養することができる。本発明は、特に、少なくとも
1つのチャンバーと、少なくとも1つの開口と、開口を
閉鎖する少なくとも1つの閉鎖手段とを有する細胞培養
装置を教示している。チャンバーは、例えば、特に、希
望の細胞、生育培地、および細胞付着および生育のため
の表面積を提供する生育基質を含むことができる。好ま
しい実施形態では、生育基質手段は、デプスフィルター
として働くことが可能な荒充填マトリックスを形成し
て、細胞付着を最大にするために細胞プレーティング中
に細胞を捕捉する。薄い空気/生育培地界面を設けるこ
とにより、生育基質手段は空気/培地の接触を最大にす
る。生育基質手段はスタティックミキサーとしても働く
ことができる。好ましくは、生育基質手段はあらゆる大
きさおよび形状の多孔性基質であり、あらゆる材料から
構成することができる。より詳細には、本発明による多
孔性生育基質は、細胞を空気に直接接触させることな
く、細胞付着、生育、静かな撹拌、静かな混合、および
酸素化のための表面積を最大にする。本発明によるチャ
ンバーシステムは、細胞を周期的かつ間欠的に栄養分お
よび酸素にさらすことにより、細胞の生育を最大にす
る。本発明によるシステムは、細胞生成物を含む培養培
地を収集し、かつ培養培地を補給するための容易な方法
を提供する。本発明の細胞培養装置は、ガスの流入によ
り発生する気泡、ガス泡または剪断力に細胞が直接さら
されるのを防止し、従って細胞に対する有害な影響を回
避する。
【0033】より詳細には、本発明は、細胞および/ま
たは組織を培養するため、かつ培養された細胞により生
成された細胞生成物を採取するための、確実で、単純
で、安価な、使い捨ての、滅菌された、効率的な方法お
よび装置に向けたものである。より詳細には、本発明
は、真核細胞、原核細胞、哺乳動物細胞、または動物細
胞のいずれかの細胞を効率的に培養するための新規な方
法および装置を提供し、細胞に損傷を与えることなく、
細胞を確実に生育させるのに必要な酸素と栄養分の両方
を容易に使用することができる。さらに、本発明の方法
および装置は、あらゆるタイプの汚染の危険性をなく
し、または大幅に減少させ、生育している培養物に剪断
力が導入されないようにし、細胞がガス泡、気泡、およ
びガスに直接さらされるのを防止する。さらに、本発明
の方法および装置は、最小限の労力および/または監視
により自動または手動で実施することができる。さら
に、本発明は、細胞または組織培養物からの蛋白質、抗
体等の分泌細胞生成物を生成し、かつ採取するための、
より容易かつ便利な手段のための方法および装置を提供
する。
【0034】本発明の第1の実施形態では、細胞培養装
置は少なくとも1つのチャンバーを含む。より詳細に
は、細胞培養装置は、細胞付着および生育のための生育
基質手段を含むことのできる第1のチャンバーを含み、
生育基質手段は第1のチャンバー内に配置され、この生
育基質手段は、酸素を受け、または培養培地中に浸漬さ
れて、細胞の生育および細胞生成物の生成を促進するた
めに、間欠的かつ周期的に、しかし間接的に、薄いガス
/生育培地界面を介してガス環境にさらすことができ
る。第1のチャンバーは少なくとも1つの膜、好ましく
は2つの膜を含み、この膜は好ましくは多孔性、より好
ましくは透過性であり、生育基質手段が2つの膜の間に
配置されて、細胞の酸素および栄養分の取入れをさらに
制御し、かつ調整する。この膜は培養培地を透過できる
ため、培養培地が1つのチャンバーから別のチャンバー
へ静かに移動するための通路として働くこともできる。
本発明の装置は、オプションとして、培養培地のリザー
バーとして働き、かつ膜を通して第1のチャンバーに接
続された第2のチャンバーを含む。体積調節手段として
働く第2のチャンバーの一部を圧縮または減圧して培養
培地を1つのチャンバーから別のチャンバーへ移動する
ことができる。第1のチャンバーは、オプションとし
て、第2のチャンバーの上、第2のチャンバーの下、第
2のチャンバーと並んで、または第2のチャンバーを囲
んで配置することができる。加えて、本発明は、細胞を
生育培地中に周期的かつ間欠的に浸漬するのを促進する
ため、必要な栄養分を提供し、生育培地から出現させる
ため、かつ薄いガス/生育培地界面を介して細胞をガス
環境に間接的にさらして十分な酸素化を提供するため
に、オプションとして駆動手段を備え、体積調節手段、
従って、1つのチャンバーから別のチャンバーへの培養
培地の移動を制御する。細胞をガス環境に間接的にさら
すことにより、細胞に損傷を与えることなく、かつ/ま
たは細胞を死なせることなく十分かつ効率的な酸素化が
提供される。
【0035】本発明の別の実施形態では、細胞培養装置
は、細胞付着のための生育基質手段を保持し、かつ細胞
の生育を促進するように構成された第1のチャンバーを
有する。生育基質手段はガス環境を有する第1のチャン
バー内に配置され、第2のチャンバーが第1のチャンバ
ーに嵌合接続される。さらに、第1のチャンバーと第2
のチャンバーとの間に膜が配置される。好ましくは、培
養培地が1つのチャンバーから別のチャンバーへ移動す
るための通路を提供するために、膜はほぼ多孔性であ
り、さらに膜は生育基質手段を保持するように構成され
ている。第2のチャンバーは、培養培地を1つのチャン
バーから別のチャンバーへ移動するための体積調整手段
および/または液体調整手段を有する。従って、第2の
チャンバー内の空気が最少のときに、培養培地が第2の
チャンバー内にほぼ残り、第2のチャンバー内の空気量
が最大のときに、細胞培養培地は第1のチャンバー内へ
ほぼ移動する。さらに、第1のチャンバーから第2のチ
ャンバーへ、かつ第2のチャンバーから第1のチャンバ
ーへ培養培地を移動するために、体積調節手段を調整、
調節、または制御するための駆動手段により、オプショ
ンとして体積調節手段に電力供給することができる。従
って、第1のチャンバー内の生育基質手段は、第2のチ
ャンバー内の培養培地の体積が最小のときに周期的かつ
間欠的に培養培地中に浸漬され、薄いガス/生育培地界
面を介してガス環境に間接的にさらされて、第2のチャ
ンバー内の培養培地の体積が最大のときに十分な酸素化
が提供される。薄いガス/生育培地界面を介して細胞を
ガス環境に間接的にさらすことにより、細胞が空気流に
直接接触することがないため、細胞に損傷を与えること
なく、かつ/または細胞を死なせることなく細胞の効率
的な酸素化が提供される。
【0036】本発明の第1のチャンバーおよび第2のチ
ャンバーは、限定されないが、ポリプロピレン、プラス
チック、または熱可塑性物質を含む材料から構成するこ
とができる。各チャンバーの容積は変えることができ、
同一であっても異なっていてもよい。好ましくは、各チ
ャンバーの容積は約10ミリリットル〜約5000ミリ
リットル、さらに好ましくは約50ミリリットル〜約2
500ミリリットル、最も好ましくは約100ミリリッ
トル〜約1000ミリリットルである。
【0037】さらに別の実施形態では、細胞培養装置
は、第1のチャンバーと第2のチャンバーとを隔てる少
なくとも1つの膜をさらに含む。膜は透過性とすること
ができ、さらに多孔性として、生育基質手段を保持かつ
/または支持するように構成することができ、プラット
ホームして働く。
【0038】透過性膜は、限定されないが、例えば半透
過性繊維(fiber)、半透過性ポリマー担体、金
属、またはプラスチックを含む材料から構成することが
できる。透過性膜は、膜が生育基質の重量を支持し、保
持し、または支えることができれば、どのような形状で
あってもよい。好ましい実施形態では、細胞培養を妨害
することなく、かつ/またはスタティックミキシングが
可能な細胞を除去することなく、一方のチャンバーから
他方のチャンバーへの培養培地の出入りを可能にするた
めに、膜は透過性および多孔性となっている。特に、第
1の透過性膜と同一または同様の特性を有することので
きるさらなる透過性膜を、生育基質手段の反対側に配置
することができ、第1のチャンバーに対して同一の位置
に生育基質手段をほぼ保持し、かつ維持して、生育基質
手段が生育培地中に浸漬される間に生育基質手段が移動
するのを防止する。本発明による生育基質手段は多孔性
とすることができ、限定されないが、セラミック、ポリ
マー、織布基質、不織布基質、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリウレタン、フルオロカーボンポリマー、ポリエ
チレン、ポリプロピレンまたはポリビニルアルコール、
ガラス、シリカ、およびDEAEを含む材料から構成す
ることができる。多孔性生育基質手段は、限定されない
が、ディスク、フレーク、ブロック、プレート、シー
ト、ストリップ、ペレット、マイクロキャリア(mic
rocarrier)、マイクロペレット(micro
pellet)、半透過性ペレット、マクロペレット
(macroscopic pellet)、半透過性
膜、または半透過性中空繊維を含む形状または大きさに
構成することができる。本発明によるこれらの生育基質
手段を使用することにより、細胞付着および空気/生育
培地面の表面積が最大となる。
【0039】生育基質手段は、限定されないが、中空繊
維、繊維束、細胞生育キューブ、および溝切りセラミッ
ク芯を含む形状とすることもできる。これらのタイプの
生育基質手段のすべてが共有する多くの利点の1つは、
細胞の生育および付着のための表面積が大幅に増大する
ことである。本発明の生育基質手段は、前記したよう
に、中空繊維、繊維束、細胞生育キューブ、および溝切
りセラミック芯等のマイクロキャリアシステムに関連す
るすべての市販の基質システムを考慮している。本発明
により考慮されたマイクロキャリアおよび関連する基質
を、蛋白質および/または他の生物学的または化学的特
徴により被覆して、細胞付着を向上させ、または特定タ
イプの細胞付着を選択的に向上させることができる。
【0040】マイクロキャリアシステムには、商業的に
有利な生産速度かつ低い人件費で細胞生育を促進する可
能性がある。本発明の細胞培養装置は、ローラボトルお
よび他の公知のシステムとは異なり、小規模および大規
模の両方の細胞複製および細胞生成を可能にするもので
ある。加えて、マイクロキャリアバイオリアクターシス
テムは、付着依存性細胞の自動化された大規模培養に十
分に適している。
【0041】付着依存性細胞生成システムにおいてマイ
クロキャリアを使用するには、細胞培養物を酸素化する
ための撹拌システムの使用可能性が必要となる。システ
ム要素は互いに相互作用して、細胞を含むマイクロキャ
リアビードを栄養培地中に浮遊させておく。反対に、本
発明では、細胞に十分な栄養分および酸素化を提供する
ための撹拌システムは不要である。これは1つのチャン
バーから別のチャンバーへ培養培地を間欠的かつ周期的
に移動することにより、混合が促進され、除去された細
胞に対して生育基質手段に再度付着する第2の機会を与
え、これにより細胞付着、従って、細胞生育の向上およ
び細胞生成物の生成の増加が最大となる。
【0042】マイクロキャリアとして有用となるよう
に、材料は細胞付着および生育を支持する表面化学物質
を有する必要があり、細胞または合成された生成物にと
って有毒なものであってはならない。理想的にはマイク
ロキャリアの直径を約75〜225μmとすべきである
が、これよりも大きいまたは小さい大きさ(米国特許第
5,114,855号(1992年5月)、J.Var
ani,S.Josephs and W.Hille
gas,“Human Diploid Fibrob
last growth in polystyren
e microcarriers in aggreg
ates(集合体のポリスチレンマイクロキャリアにお
けるヒトの二倍体線維芽細胞の生育)”,Cytote
chnology,22:111−117(199
6))が使用されている。
【0043】本発明は、ペレット形状の新規な生育基質
手段を教示している。生育基質手段は、個々の必要に応
じてどのような直径でも適切と考えられるが、約1ミリ
メートル〜約100ミリメートルの直径を有する種々の
大きさとすることができる。さらに、本発明では、有用
と考えられるどのような形状であってもよい。本発明の
好ましい実施形態では、生育基質手段は、マトリックス
として荒充填された凹凸形状のペレットである。
【0044】本発明によるペレットの理想的な濃度は
1.02〜1.05g/ccであるが、異なる適用例に
はこれよりも薄いまたは濃い材料がより適している。表
面化学物質の差に加えて、ペレットは、構成する基質ご
とに剛性、多孔性、吸収性等の特徴が異なる。全体の製
造費が異なるのと同様に、処理特性、耐久性、保存期
間、および滅菌の容易さがすべて基質ごとに異なる。商
業上の可能性の点から、本発明はこれらの変形例のすべ
てに適応可能である。
【0045】本発明の好ましい実施形態によれば、多孔
性生育基質手段および/またはペレットが設けられる。
多孔性生育基質手段を使用して、少なくとも3つの方法
で細胞の生育および生存能力を向上させる。
【0046】第1に、多孔性ペレットを生育培地中に浸
漬すると、混合装置よりも弱い半透過性ペレットマイク
ロキャリアを使用する場合のように、ペレットの多孔空
間内に静かな撹拌が生じ得る。従って、多孔性生育基質
ペレットは、生育培地の移動時に静かな撹拌環境を生じ
させるため、スタティックミキサーとして働くことがで
きる。理論に縛られることなく、この静かな撹拌作用
は、栄養分を静かに混合かつ分配し、除去された細胞を
再分配し、除去された細胞が生育面に再付着する可能性
を高めることにより、細胞の生育を向上させる。除去さ
れた細胞、特に付着依存性細胞の再分配は、培養物の生
存能力全体の向上を助けることができる。
【0047】第2に、多孔性ペレット生育基質を生育培
地中に浸漬しない場合、多孔性基質の固有の構造によ
り、細胞がガス環境に直接さらされるのを防止しなが
ら、細胞に効率的に酸素化を提供することができる。従
って、多孔性ペレット生育基質は細胞の効率的な酸素化
装置として働く。細胞をガス環境に直接さらすことは、
細胞生育にとって有害であり、さらに、損傷または特に
動物細胞に当てはまる死が生じる可能性がある。生育基
質手段が培養培地から出現すると、生育培地の一部また
は被覆が多孔性ペレットの表面に残り、これにより、生
育培地の薄層内の基質手段上に埋め込まれた細胞、また
は基質手段上で生育する細胞を被覆する。これにより、
酸素の効率的な拡散を考慮した薄いガス/生育培地界面
が作られ、細胞が空気に直接さらされることなく効率的
に酸素を取り込むことができるようになる。さらに、多
孔性ペレット生育基質により、細胞生育のための、かつ
細胞が空気/生育培地層に接触するための表面積が最大
となる。
【0048】第3に、多孔性ペレット生育基質は、プレ
ーティングおよび/または接種中に細胞を捕捉するデプ
スフィルターとして働き、これにより付着する細胞の数
を増加させる。多孔性ペレット生育基質は、接種中に細
胞を容易かつ効率的に分配することを考慮し、かつ多孔
性ペレット生育基質手段の表面への細胞付着を確実に最
大にする、荒充填床を形成することができる。
【0049】本発明に有用な空気は、限定されないが空
気を含む、細胞生育に適したガスの適宜の混合物とする
ことができる。本発明の細胞培養装置の第1のチャンバ
ーは少なくとも1つの開口を有することができ、この少
なくとも1つの開口は細胞培養培地および細胞を受け、
かつ除去するように構成され、細胞培養装置と外部環境
との間の空気交換を考慮している。開口は閉鎖手段を受
けるように構成されている。オプションとして、開口と
閉鎖手段との間にフィルターを配置して、空気の供給を
受け、汚染物質を最少にすることができる。開口はどの
ような形状および直径としてもよい。
【0050】閉鎖手段は、限定されないが、スクリュー
キャップまたはスナップキャップを含む形状とすること
ができる。さらに、閉鎖手段は、限定されないが、プラ
スチックを含む材料から構成することができる。好まし
い実施形態では、閉鎖手段はエアフィルター(air
filter)を含むことができ、このエアフィルター
は、微生物、細胞、ウィルス、または他の汚染物質が細
胞培養装置に出入りすることができないようにする。滅
菌エアフィルターは当業界で公知であり、例えばマサチ
ューセッツ州、Milliporeから市販されてい
る。
【0051】本発明の細胞は、真核細胞および/または
原核細胞とすることができる。好ましい実施形態では、
細胞は動物細胞、哺乳動物細胞、好ましくはヒト細胞で
ある。細胞は、例えば、昆虫細胞、例えばSf−9、霊
長類細胞、例えばベロ(Vero)、マウス、例えばB
HKまたはC−127、ハムスター、例えばCHO、真
菌、例えばサッカロミセスまたはシゾサッカロミセス
(Scizosaccharomyces)、またはヒ
ト、例えば腫瘍、骨芽細胞、および間葉幹細胞を含む、
あらゆるタイプの組換えまたは非組換え原核細胞または
真核細胞とすることができる。原核細胞は、限定されな
いが、大腸菌および枯草菌を含む、好気性または嫌気
性、グラム陽性菌またはグラム陰性菌、あるいは組換え
または非組換えとすることができる。本発明による細胞
培養装置においてあらゆる細胞を生育させることができ
る。特に、本発明に最適な細胞は、付着依存性または非
付着依存性とすることができる。付着依存性細胞は生育
する表面を必要とし、非付着依存性細胞は液体に浮遊し
た状態で生育することができる。すべてのタイプの細胞
が十分な酸素、栄養分、および生育するための生育因子
を必要とする。
【0052】さらに別の実施形態では、本発明は三次元
組織培養物を生育させるための細胞培養装置を提供す
る。移植用の組織を培養するには、組織が食品医薬品局
(FDA)の承認を受ける前に複数の条件を満たす必要
がある。このFDAの要件は、限定されないが、組織構
造体の生育のための疾患の一貫性および再現性を改善す
る機能性、および証明された滅菌性を含む。生体内の機
能性を達成するために、設計される組織構造体は三次元
でなければならない。再現性を持たせるために、細胞培
養環境をヒトの生理機能に合わせて調整すべきである。
生育構造体の無菌モニタによるデータを使用して、滅菌
性を確認し、明細を確立することができる。
【0053】移植可能な組織は3つの重要な特徴、すな
わち、1)機械的安定性および足場のための細胞外マト
リックス、2)生存能力および機能を維持するための細
胞間接触、3)生育および増殖のために細胞分集団を分
離する三次元形状を有する。標準の組織培養手法(例え
ば、Tフラスコ、ペトリ皿、ローラボトル、撹拌ローラ
ボトル)は器官機能に直接取って代わる移植可能な組織
を一貫して発生させることができない。組織を発生させ
ることができないのは、多次元の細胞間接触がないこと
や不要な細胞分集団の過生育に関連する場合が多い。本
発明は、従来技術の制限および欠陥を克服する。例え
ば、従来技術のローラボトルおよび撹拌リアクターは、
細胞の持続した三次元生育を妨げる。加えて、ウィルス
の発生に関し、ローラボトルからのプラーク形成単位/
細胞収量は195、マイクロキャリア/スピナフラスコ
からは109、本発明からは313である。生成量が
2、3倍増加する。剪断により、損傷に強い細胞分集団
のみが事前に選択される。本発明は、乱流およびそれに
伴う剪断が加わるのを減少させ、最少にし、制御し、か
つ細胞の特定集団が事前に選択されるのを防ぐ。
【0054】標準の細胞培養ローラボトルに固有の選択
圧に加えて、正常な生育を妨げる従来技術の種々の技術
的操作により導入された他の選択圧がある。詳細には、
これらの技術的操作は培養物への給餌に関連する。
【0055】培養培地を交換、変更、または補給する必
要があるときに、ローラボトルまたは撹拌タンクバイオ
リアクターに関連した複数の欠陥がある。これは「培地
交換モード」と呼ばれる。詳細には、マイクロキャリア
を使用して細胞の生育を支持する撹拌タンクバイオリア
クターのための潅流または流加方法等の培地交換モード
は、スピンフィルター(spin filter)、傾
斜した分離板、または交互する接線流れ装置等のさらに
複雑な装置を必要とするため難しくなる可能性がある。
さらに、公知の方法および装置に培地交換の潅流モード
を適用すると、付着した細胞が洗い流される。本発明
は、剪断応力を低下させ、細胞の除去を減少させるよう
に設計された潅流モードを使用することにより、この欠
点を救済する。
【0056】本発明の体積調節および/または体積調整
手段は、限定されないが、ベロー、フローティングバッ
グ、ピストンアセンブリ、バルーン等の圧縮可能なチャ
ンバーを含むことができる。さらに、圧縮可能なチャン
バーに電力供給する本発明の駆動手段は自動または手動
とすることができる。
【0057】体積調節および/または体積調整手段の機
構についてさらに説明する。本発明で考慮される自動駆
動手段は、コンピュータ等の電子装置により制御するこ
とができる。本発明の駆動手段の制御は、当業者に公知
の自動化方法により制御することができ、例えばロボッ
ト工学を使用して本発明を自動化することができる。
【0058】体積調節手段がベロー等の圧縮可能なチャ
ンバーである場合、ベローは圧縮または減圧されてベロ
ー内の培養培地の量を調節する。例えば、ベローが最大
限まで圧縮されると、内部に含まれる培養培地は最少と
なる。ベローが最大限まで減圧されると、内部に含まれ
る培養培地は最大となる。より詳細には、ベローが圧縮
されると、圧縮チャンバーから第1のチャンバー内へ培
養培地が同時に移動する。この第1のチャンバーでは、
培養物の細胞にとって有害なレベルの剪断力を発生しな
いように生育基質手段が配置されている。培養培地を含
むチャンバーは、生育基質手段を含むチャンバーの上
に、チャンバーの下に、かつ/またはチャンバーと並ん
で、かつ/またはチャンバーを囲んで配置することがで
きる。ベローの圧縮および減圧、従って、1つのチャン
バーから別のチャンバーへの培養培地の移動を一定の間
隔および/または不規則な間隔で発生させることがで
き、培養物の特定の細胞に最適レベルの酸素化を提供す
るように最適化することができる。酸素化の最適レベル
は当業界で公知である。例えば、酸素濃度が高すぎる
と、特に高度に分化した細胞を持つ細胞の生育にとって
有害であることが当業界で公知である。同様に、酸素濃
度が低すぎると、細胞、特に動物細胞および哺乳動物細
胞が代謝および生育に酸素を必要とするため、細胞の生
育にとって有害であることも当業界で公知である。
【0059】本発明の第2の実施形態では、体積調節お
よび/または体積調整手段は、第2のチャンバー内で培
養培地の体積を調節し、かつ1つのチャンバーから別の
チャンバーへ培養培地を移動するために膨張または収縮
するように構成されたバルーンである。従って、バルー
ンが最大限まで膨張すると、第2のチャンバー内の培養
培地は最少となる。バルーンが最大限まで収縮すると、
第2のチャンバーの培養培地は最大となる。本発明によ
り考慮されたバルーンは、例えば、ゴム、ラテックス、
または膨張可能なプラスチックなどいかなる材料からも
構成することができる。より詳細には、バルーンは培養
培地を含むチャンバー内に配置されるので、バルーンが
膨張すると、培養物の細胞にとって有害なレベルの剪断
力を発生しないように、培養培地を含むチャンバーから
生育基質手段を含むチャンバーへ培養培地が同時に移動
する。あるいは、バルーンが収縮すると、生育基質手段
を含むチャンバーから培養培地を含むチャンバーへ培養
培地が同時に戻り、続いて、生育基質手段がガス環境に
さらされ、細胞は、生育基質手段に埋め込まれているた
め、薄いガス/生育培地界面により被覆されて酸素を受
ける。従って、本発明の細胞培養装置と共に使用される
体積調節および/または体積調整手段のタイプにかかわ
らず、本発明の細胞培養物は、間欠的かつ周期的に培養
培地に浸漬されて栄養分を受けるか、または薄いガス/
液体界面を介してガス環境に間接的にさらされて酸素を
受ける。バルーンの膨張および収縮は、一定の間隔およ
び/または不規則な間隔で発生させることができ、培養
物の特定の細胞に最適レベルの酸素化を提供するように
最適化することができる。
【0060】本発明の第3の実施形態では、体積調節手
段はピストンであり、ピストンの移動により、1つのチ
ャンバーから別のチャンバーへ培養培地が同時に移動す
る。例えば、ピストンが最大限まで押されると、第2の
チャンバー内の培養培地は最大の体積となり、ピストン
が最大限まで引き出されると、第2のチャンバー内の培
地は最小となる。
【0061】別の実施形態では、本発明による細胞培養
装置は少なくとも1つのチャンバーを有する。装置はオ
プションとして2つのチャンバー、すなわち第1のチャ
ンバーおよび第2のチャンバーを含むことができる。第
1のチャンバーは第2のチャンバーの上に、第2のチャ
ンバーの下に、第2のチャンバーと並んで、または第2
のチャンバーを囲んで配置することができ、第2のチャ
ンバーは第1のチャンバーの上に、第1のチャンバーの
下に、第1のチャンバーと並んで、または第1のチャン
バーを囲んで配置することができる。第1のチャンバー
は、細胞付着および細胞生育を促進するための生育基質
手段と、培養培地の移動を促進するための透過性かつ多
孔性の少なくとも1つの膜、好ましくは2つの膜と、生
育基質手段に酸素を提供するためのガス環境とを含むよ
うに構成することができる。生育基質手段は、オプショ
ンとして第1のチャンバーの内面に固定係合させ、かつ
/または取り付け、かつ/または吊り下げることができ
る。第2のチャンバーは、培養培地と、第2のチャンバ
ーから第1のチャンバーへ、かつ第1のチャンバーから
第2のチャンバーへ培養培地を移動するための機構とを
含むことができる。第2のチャンバーの移動機構には、
最適レベルの酸素化および栄養分を培養物の細胞に提供
するように、一定の間隔および/または不規則な間隔で
自動かつ/または手動で電力供給することができる。第
1のチャンバーは膜を介して第2のチャンバーへ接続さ
れる。好ましい実施形態では、生育基質手段は2つの多
孔性膜間に配置される。
【0062】あるいは、本発明は、第1のチャンバー内
に配置された、細胞を含む生育基質手段と、培養培地を
含む第2のチャンバーとを備える細胞培養装置を提供す
る。生育基質手段および第2のチャンバーは、いずれも
第1または遠位の端部および第2または近位の端部を有
する。第2のチャンバーはほぼ遠位端で培養培地を含む
ように、かつほぼ近位端でガス環境を含むように構成さ
れる。細胞培養物チャンバーは、プラスチックまたはポ
リプロピレン等のいかなる材料からも構成することがで
きる。第1のチャンバーおよび第2のチャンバーは互い
に嵌合し、またはオプションとして互いに一体化され
る。
【0063】本発明の第4の実施形態は、オプションと
して多孔であり生育基質手段を上部に有する表面または
膜に固定係合された体積調節または液体調整手段とし
て、密閉されたフローティングバッグおよび/またはコ
ンテナアセンブリを含み、フローティングバッグは内部
に含まれた空気を使用して、生育基質手段を上下方向に
移動し、従って同時に培養培地を移動する。例えば、フ
ローティングバッグが空気で膨張すると、生育基質手段
が上方に推進されて生育基質培地の浸漬から出て、薄い
ガス/液体界面を介してガス環境に間接的にさらされて
酸素化を提供する。フローティングバッグが収縮する
と、生育基質手段は下方に推進されて培養培地中に浸漬
され、細胞が栄養分を受ける。フローティングバッグア
センブリはいかなる適宜の材料からも構成することがで
きる。
【0064】本発明は、フローティングバッグアセンブ
リを自動または手動で膨張または収縮させて、生育基質
手段に付着した細胞への酸素化および栄養分を促進する
ために、オプションとして、空気圧縮機等の駆動手段を
備えることができる。
【0065】本発明の第6の実施形態は、内部に配置さ
れ吊り下げられた生育基質手段を有する第1のチャンバ
ーを含み、第1のチャンバーが第1または近位の端部お
よび第2または遠位の端部を有し、第1のチャンバーの
遠位端が第1のチャンバーを囲む第2のチャンバーに対
してほぼ開口する細胞培養装置を提供する。第2のチャ
ンバーは第1または近位の端部と第2または遠位の端部
とを有し、近位端がほぼ密閉される。空気が近位端を介
して第2のチャンバーに汲み入れられるときに生育基質
手段が培地中に浸漬され、空気が第2のチャンバーから
引き出されるときに薄いガス/生育培地界面を介してガ
ス環境に間接的にさらされる。空気圧縮機等の駆動手段
により第2のチャンバーに空気を汲み入れ、または第2
のチャンバーから空気を引き出すことができ、駆動手段
には自動または手動で電力供給することができる。
【0066】本発明は、真核細胞および/または原核細
胞、好ましくは動物細胞および哺乳動物細胞である培養
物細胞に対する新規な方法であって、細胞培養装置の第
1のチャンバー内に配置された生育基質手段上に生育培
地および細胞浮遊物を分配するステップと、生育基質手
段を支持する少なくとも1つの表面および/または膜を
提供するステップであって、膜および/または表面が好
ましくは多孔性であるステップと、第1のチャンバーの
第1の端部に少なくとも1つの開口を設けて生育培地お
よび細胞の付加および/または除去を可能にし、かつ開
口を密閉するように構成された少なくとも1つの閉鎖手
段を設けるステップとを含む方法を提供する。閉鎖手段
は、オプションとして、フィルターを備え、空気交換を
可能にし、汚染物質がチャンバー内に入るのを最小限に
する。装置は、培養培地を受ける第2のチャンバーと、
1つのチャンバーから別のチャンバーへ培養培地を移動
する体積調節手段と、培養培地中に含まれる細胞により
生成された細胞生成物を採取する方法とをさらに備え
る。
【0067】本発明の細胞培養装置は、透過性かつ/ま
たは多孔性であって第1のチャンバーを第2のチャンバ
ーから分離するように構成された少なくとも1つの膜バ
リアをさらに含む。さらに、好ましい実施形態では、細
胞を含むペレットを閉じ込めるために、生育基質手段の
両側に膜がある。第2のチャンバーは培養培地を含むこ
とができ、第1のチャンバーの上に、かつ/または第1
のチャンバーの下に、かつ/または第1のチャンバーと
並んで、かつ/または第1のチャンバーを囲んで配置す
ることができ、従って第1のチャンバーと第2のチャン
バーとの間を生育培地が静かに流れ、または移動できる
ようになる。膜は半透過性繊維、半透過性ポリマー担
体、金属、またはプラスチック等の材料から構成するこ
とができる。さらに、膜は生育基質を定位置に支持また
は保持し、かつ/または閉じ込めることができる。
【0068】本発明は、生育基質手段に細胞を接種し、
かつ/またはプレーティングするステップをさらに含
む。
【0069】さらに、本発明は、生育基質手段に付着し
た細胞を培養培地中に浸漬して細胞に栄養分を提供し、
または生育基質手段に付着した細胞を薄いガス/生育培
地界面を介してガス環境に間接的にさらして、細胞に損
傷を与えることなく、かつ/または死なせることなく生
育基質手段を培養培地から出現させることにより細胞を
酸素化するために、細胞培養装置内の生育基質手段また
は培養培地を周期的かつ/または間欠的に移動する新規
な方法を提供する。
【0070】本発明の更なる実施形態では、前記実施形
態の方法が、分泌細胞生成物を含む生育培地を採取する
ステップをさらに含む。分泌細胞生成物は、限定されな
いが、蛋白質、DNA、RNA、プラスミド、抗体、お
よびウィルスを含むことができる。生育培地を採取する
ステップは、デカントすることにより、かつ/または従
来の方法により、第1のチャンバー内に設けられた開口
を通して細胞培養装置から生育培地を収集するステップ
と、生育培地中に含まれる分泌蛋白質を採取するステッ
プとをさらに含む。当業界で公知の生育培地を採取する
方法、例えば、培養物チャンバーから生育培地をデカン
トすること、および/または吸引することが本発明によ
り考慮されている。使用済みの細胞培地の除去後に、本
発明の方法は、採取後に新しい培養培地を十分な量だけ
細胞培養装置に補給して、細胞培養物を育て、かつ細胞
培養物に栄養分を与えるステップをさらに提供する。生
育基質手段は再び周期的かつ間欠的に新しい培養培地中
に浸漬され、前記したように第2のチャンバーの容積が
最小から最大になるときに、薄いガス/生育培地界面を
介して細胞がガス環境に間接的にさらされる。従って、
細胞培養装置は、細胞が所望の細胞生成物を生成できな
くなるまで永久的に実施することができる。本発明の細
胞培養装置は単純な構成であるため、安価かつ使い捨て
可能であり、従って、装置の滅菌に関連する問題が回避
される。
【0071】例として図を参照するが、これらの図は本
発明の範囲を限定するものではない。図1Aおよび1B
は本発明の第1の実施形態の細胞培養装置を示す。第1
のチャンバー110は生育基質手段120を含む。生育
基質手段120は、セラミック、ポリマー、織布基質、
不織布基質、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタ
ン、フルオロカーボンポリマー、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンまたはポリビニルアルコール、ガラス、シリ
カ、およびDEAEを含む適宜の材料から構成すること
ができる。オプションとして、生育基質手段120は多
孔性とすることができる。生育基質手段120は細胞付
着を考慮し、かつその上に含まれる細胞が、ガス環境に
直接さらされることなく酸素化されることを考慮してい
る。細胞、特に動物細胞および哺乳動物細胞を直接さら
すことは有害であり、培養物の細胞死を生じさせ、かつ
培養物の生存能力をなくす可能性がある。
【0072】生育基質手段120は、限定されないが、
ディスク、フレーク、ブロック、プレート、シート、ス
トリップ、ペレット、マイクロキャリア、半透過性ペレ
ット、マクロペレット、半透過性膜、または半透過性中
空繊維を含むいかなる形状または大きさとすることがで
きる。
【0073】第1のチャンバー110は第2のチャンバ
ー130に接続され、第1のチャンバー110は第2の
チャンバー130に嵌合し、または第2のチャンバー1
30と一体化され、第1のチャンバーおよび/または第
2のチャンバーは生育培地を含み、両チャンバーは少な
くとも1つの連通開放路を有して流体および空気が1つ
のチャンバーから別のチャンバーへ流れ、かつ移動でき
るようにする。第1の実施形態では、第2のチャンバー
130は、圧縮および減圧可能なベロー形状とすること
のできる圧縮可能な部品を有する。第2のチャンバー1
30は生育培地または培養培地を含むことができる。図
1Aは、第2のチャンバー130内の圧縮可能な部品が
非圧縮形状であり、従って第2のチャンバーに培養培地
を充填した状態を示す。従って、生育基質手段120
は、薄いガス/生育培地界面を介してガス環境に間接的
にさらされて酸素化を受ける。図1Bは、第2のチャン
バー130内の圧縮可能な部品が圧縮形状である場合を
示す。第2のチャンバー130が圧縮形状のときに、生
育培地は第1のチャンバー110内に移動し、生育基質
手段120は生育培地中に浸漬される。これに対し、第
2のチャンバー130が非圧縮形状のときには、生育培
地は第2のチャンバー130に含まれ、生育基質手段1
20は生育培地中に浸漬されない。第1のチャンバー1
10には、細胞および培養培地を第1のチャンバー11
0内に充填し、または第1のチャンバー110から引き
出すための少なくとも1つの開口140を設けることが
できる。開口140は閉鎖手段150を受けるように構
成される。閉鎖手段150は少なくとも1つのエアフィ
ルター160を含み、汚染を最少にするために、細胞培
養装置に流入または細胞培養装置から流出する空気を滅
菌する。
【0074】図2Aおよび2Bは、本発明の第2の実施
形態の細胞培養装置を示す。図を参照する。第1のチャ
ンバー210は生育基質手段220を含む。生育基質手
段220は、限定されないが、セラミック、ポリマー、
織布基質、不織布基質、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リウレタン、フルオロカーボンポリマー、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンまたはポリビニルアルコール、ガラ
ス、シリカ、およびDEAEを含む材料から構成された
荒充填マトリックスから形成することができる。第2の
実施形態では、オプションとして、生育基質手段220
は多孔性とすることができる。生育基質手段220は、
その上に含まれる細胞が、ガス環境に直接さらされるこ
となく酸素化されるようにする。細胞、特に動物細胞お
よび/または哺乳動物細胞を直接さらすことは有害であ
り、培養物の細胞死を生じさせ、かつ培養物の生存能力
をなくす可能性がある。
【0075】生育基質手段は、限定されないが、ディス
ク、フレーク、ブロック、プレート、シート、ストリッ
プ、ペレット、マイクロキャリア、半透過性ペレット、
マクロペレット、半透過性膜、または半透過性中空繊維
を含むいかなる形状または大きさのペレットから作製す
ることができる。
【0076】第1のチャンバー210は第2のチャンバ
ー230に接続され、第1のチャンバーおよび/または
第2のチャンバーは生育培地および/または培養培地を
含み、両チャンバーは界面で互いに対してほぼ開口し
て、流体およびガスの交換、ならびに移動を促進する。
第2の実施形態では、第2のチャンバー230はバルー
ン280形状の圧縮可能な部品を体積調節手段として含
むことができる。第2のチャンバー230は、オプショ
ンとして生育培地を含むことができる。図2Aは、第2
のチャンバー230内で収縮状態にあるバルーン280
を示す。図2Bは、第2のチャンバー230内で膨張状
態にあるバルーン280を示す。バルーン280は、例
えば、ゴム、ラテックス、または弾性ポリマー等の材料
から構成することができる。
【0077】図2Bに示すようにバルーン280が膨張
状態にある場合、第2のチャンバー230の生育培養培
地の体積は最小であり、生育培地は第1のチャンバー2
10内にほぼ押入されて、生育基質220を生育培地中
に浸漬する。バルーン280が図2Aに示すように収縮
状態にある場合、第2のチャンバー230の生育培養培
地の体積は最大であり、薄いガス/生育培地界面を介し
て生育基質220を第1のチャンバー210のガス環境
に間接的にさらして酸素化を受ける。第1のチャンバー
210には、生育基質手段上に細胞を充填し、プレーテ
ィングもしくは接種し、または生育基質手段上から引き
出し、第1のチャンバー210内に培養培地を充填し、
または第1のチャンバー210内から引き出し、かつ第
1のチャンバー210の外部の環境と空気を交換するた
めの少なくとも1つの開口240を設けることができ
る。開口240には閉鎖手段250が装着される。さら
に閉鎖手段250には少なくとも1つのエアフィルター
260が装着され、細胞培養装置に流入または細胞培養
装置から流出する空気を滅菌する。
【0078】図3Aおよび3Bは本発明の第3の実施形
態の細胞培養装置を示す。第1のチャンバー310は生
育基質手段320を含む。生育基質手段320は、セラ
ミック、ポリマー、織布基質、不織布基質、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリウレタン、フルオロカーボンポ
リマー、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリビニ
ルアルコール、ガラス、シリカ、およびDEAE等のい
かなる材料からも構成することができる。第3の実施形
態では、オプションとして、生育基質手段320は多孔
性とすることができ、または荒充填マトリックスを形成
するためにペレットの寄せ集めから構成することができ
る。多孔性生育基質320は、その上に含まれる細胞
が、ガス環境に直接さらされることなく酸素化されるよ
うにする。細胞、特に動物細胞および/または哺乳動物
細胞を直接さらすことは有害であり、培養物の細胞死を
生じさせ、かつ培養物の生存能力をなくす可能性があ
る。
【0079】生育基質手段320は、ディスク、フレー
ク、ブロック、プレート、シート、ストリップ、ペレッ
ト、マイクロキャリア、半透過性ペレット、マクロペレ
ット、半透過性膜、または半透過性中空繊維等のいかな
る形状または大きさとすることができる。
【0080】第1のチャンバー310は第2のチャンバ
ー330に接続され、第1のチャンバーおよび/または
第2のチャンバーは生育培地を含み、両チャンバーは界
面で互いに対してほぼ開口する。第3の実施形態では、
第2のチャンバー330はピストン380を体積調節手
段として含むことができる。ピストンは押し上げられ、
または引き下げられて第2のチャンバー330内の培養
培地を第1のチャンバー310内または第1のチャンバ
ー310外へ同時に移動し、これにより第2のチャンバ
ー330内の生育培地の体積が調節される。図3Aは引
き下げ位置にあるピストン380を示し、ここでは第2
のチャンバー330内の生育培養培地の体積が最大とな
っている。図3Bは押し上げ位置にあるピストン380
を示し、ここでは第2のチャンバー330内の生育培養
培地の体積が最小となっている。ピストン380は、ゴ
ム、プラスチック、金属、合成材料、またはポリプロピ
レン等のいかなる材料から構成することもでき、従来の
方法で操作することができる。
【0081】ピストン380が下方位置にある場合、生
育培地は第2のチャンバー330内にほぼ残り、従っ
て、生育基質320をさらし第1のチャンバー310内
で酸素化する。ピストン380が上方位置にある場合、
ピストンは生育培地を第1のチャンバー310内へ駆動
して生育基質320を生育培地中に浸漬する。第1のチ
ャンバー310は、オプションとして、細胞および培養
培地を第1のチャンバー310内へ充填し、または第1
のチャンバー310から引き出し、かつ第1のチャンバ
ー310の外部環境と空気を交換するための少なくとも
1つの開口340を有することができる。開口340に
は閉鎖手段350が装着される。閉鎖手段350には、
オプションとして、少なくとも1つのフィルター360
が装着され、細胞培養装置に流入または細胞培養装置か
ら流出する空気を滅菌する。
【0082】図4は、少なくとも1つの半中空繊維生育
基質手段420を含む第1のチャンバー410を有す
る、本発明の第4の実施形態の細胞培養装置を示す。半
中空繊維生育基質手段420は、織布基質、不織布基
質、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、フルオ
ロカーボンポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレンま
たはポリビニルアルコール、ガラス、シリカ、およびD
EAE等のいかなる材料からも構成することができる。
半中空繊維生育基質手段420は、内部に含まれる細胞
が、ガス環境に直接さらされることなく酸素を受けるよ
うにする。細胞、特に動物細胞および/または哺乳動物
細胞を直接空気にさらすことは有害であり、培養物の細
胞死を生じさせ、かつ培養物の生存能力をなくす可能性
がある。
【0083】第1のチャンバー410は第2のチャンバ
ー430に一体化または嵌合することができ、第1のチ
ャンバーおよび/または第2のチャンバーは生育培養培
地を含むことができ、両チャンバーは界面で互い対して
ほぼ開口する。好ましい本実施形態では、第2のチャン
バー430はベロー形状とすることができ、図1Aおよ
び1Bで前記したように、圧縮または減圧されて、第2
のチャンバー430内に含まれる生育培養培地の体積を
変化させることができる。
【0084】第2のチャンバー430の圧縮時(図示せ
ず)には、生育培養培地は第1のチャンバー410内に
ほぼ移動し、半中空繊維生育基質420を生育培地中に
浸漬して細胞に栄養分を与える。第2のチャンバー43
0の非圧縮時には、生育培地は第2のチャンバー430
にほぼ戻り、かつ/または第2のチャンバー430内に
残り、従って、半中空繊維生育基質420内および上で
細胞に酸素化を提供する。第1のチャンバー410は、
オプションとして、開口441を可逆的に密閉するため
の閉鎖手段451を受けるように構成された、細胞を半
中空繊維基質420上へ充填するための少なくとも1つ
の開口441を含む。第1のチャンバー410には、培
養培地を第1のチャンバー410内へ充填し、または第
1のチャンバー410から引き出し、かつ外部環境と空
気を交換するための第2の開口440を設けることもで
きる。開口440は第2の閉鎖手段450により可逆的
に密閉される。閉鎖手段450は少なくとも1つのエア
フィルター460を含んで、細胞培養装置に流入または
細胞培養装置から流出する空気を滅菌する。
【0085】図5は、半透過性バッグ生育基質手段52
0を含む第1のチャンバー510を有する、本発明の第
5の実施形態の細胞培養装置を示す。半透過性バッグ基
質520は、織布基質、不織布基質、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリウレタン、フルオロカーボンポリマー、
ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリビニルアル
コール等のいかなる材料からも構成することができる。
半透過性バッグ基質520は、内部に含まれる細胞が、
薄いガス/生育培地界面を通して、ガス環境に直接さら
されることなく十分に酸素化されるようにする。半透過
性バッグまたはコンテナ基質520は、オプションとし
て、細胞を通過させることのないガス透過性とすること
ができる。
【0086】本実施形態の第1のチャンバー510は第
2のチャンバー530に接続され、第1のチャンバーお
よび/または第2のチャンバーは生育培養培地を含むこ
とができ、両チャンバーは界面で互いに対してほぼ開口
する。本実施形態では、第2のチャンバー530はベロ
ー等の圧縮可能なチャンバーの形状とすることができ、
圧縮または解除されて、第1のチャンバー510から第
2のチャンバー530へ生育培養培地を移動することが
できる。
【0087】第2のチャンバー530の圧縮時には、生
育培地は第1のチャンバー510内にほぼ移動し、かつ
/または押入され、細胞に栄養分を与えるために、細胞
を含む半透過性バッグ基質520が生育培地中に浸漬さ
れる。第2のチャンバー530の非圧縮時には、生育培
地は第2のチャンバー530にほぼ戻り、かつ/または
第2のチャンバー530内に残り、従って、半透過性バ
ッグ基質520をさらして第1のチャンバー510内で
酸素化する。第1のチャンバー510は、開口541を
可逆的に密閉するための閉鎖手段551が装着された、
細胞を半透過性バッグ基質520内へ充填するための少
なくとも1つの開口541をさらに含む。第1のチャン
バー510はさらに、培養培地を第1のチャンバー51
0内へ充填し、または第1のチャンバー510から引き
出し、かつ外部環境と空気を交換するための第2の開口
540を備えることができる。第2の開口540は第2
の閉鎖手段550により可逆的に密閉される。閉鎖手段
550には、オプションとして、少なくとも1つのエア
フィルター560が装着され、細胞培養装置に流入また
は細胞培養装置から流出する空気を滅菌する。
【0088】図6Aおよび6Bは、本発明の第6の実施
形態の細胞培養装置を示す。培養チャンバー610は、
フローティングバッグアセンブリ628およびエアチュ
ーブ627を制御することにより、生育培地上方に浮
き、または生育培地中に浸漬する生育基質手段620を
有する。図6Aに示すようにフローティングバッグアセ
ンブリ628に空気が充填されると、生育基質手段62
0はほぼ、しかし間接的に培養チャンバー610のガス
環境にさらされ、内部に含まれる細胞は薄いガス/生育
培地界面を介して酸素化される。図6Bに示すようにフ
ローティングバッグ628がほぼ収縮すると、生育基質
手段620は生育培地中にほぼ浸漬されて、その上に付
着した細胞が栄養分を得ることができる。
【0089】培養チャンバー610は、オプションとし
て、生育培地を培養チャンバー610内へ充填し、培養
チャンバー610から引き出し、かつ外部環境と空気を
交換するための少なくとも1つの開口640を含むこと
ができる。開口640は閉鎖手段650により可逆的に
密閉される。閉鎖手段650は少なくとも1つのエアフ
ィルター660をさらに含み、細胞培養装置に流入また
は細胞培養装置から流出する空気を滅菌する。
【0090】図7Aおよび7Bは、本発明の第7の実施
形態の細胞培養装置を示す。第1のチャンバー710は
生育培地を含む。第2のチャンバー730は第1のチャ
ンバー710に接続され、第1のチャンバー710の上
部に配置される。第2のチャンバー730はケーブル7
29を通して生育基質手段720に接続される。基質手
段720は、セラミック、ポリマー、織布基質、不織布
基質、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、フル
オロカーボンポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン
またはポリビニルアルコール、ガラス、シリカ、および
DEAE等の材料から構成することができる。第7の実
施形態では、オプションとして、生育基質手段720は
多孔性とすることができる。多孔性生育基質手段は、そ
の上に含まれる細胞が、ガス環境中の空気流または気泡
の剪断力に直接さらされることなく酸素化されるように
する。細胞、特に動物細胞および/または哺乳動物細胞
を直接さらすことは有害であり、培養物の細胞死を生じ
させ、かつ培養物の生存能力をなくす可能性がある。
【0091】生育基質手段720は、限定されないが、
ディスク、フレーク、ブロック、プレート、シート、ス
トリップ、ペレット、マイクロキャリア、半透過性ペレ
ット、マクロペレット、半透過性膜、または半透過性中
空繊維を含むいかなる形状または大きさとすることがで
きる。
【0092】第1のチャンバー710は第2のチャンバ
ー730に接続され、第1のチャンバーおよび/または
第2のチャンバーは生育培地を含み、両チャンバーは界
面で直接連通することができる。第7の実施形態では、
第2のチャンバー730はベロー等の圧縮可能なチャン
バーの形状とすることができ、圧縮および減圧可能であ
る。図7Aは、減圧形状の第2のチャンバー730を示
す。図7Bは圧縮形状の第2のチャンバー730を示
す。第2のチャンバー730の圧縮時には、生育基質手
段720は下降し、第1のチャンバー710内に含まれ
る生育培地中に浸漬されて、図7Bに示すように生育培
地中にほぼ浸漬される。第2のチャンバー730の非圧
縮時には、基質手段720は第1のチャンバー710に
含まれる生育培養培地から出現して、生育基質手段72
0はほぼ、しかし間接的に、薄いガス/生育培地界面を
介して第2のチャンバー730のガス環境にさらされて
酸素を受ける。第2のチャンバー730は少なくとも1
つの開口740をさらに含む。開口740は閉鎖手段7
50により可逆的に密閉される。閉鎖手段750は、少
なくとも1つのエアフィルター760をさらに含み、細
胞培養装置に流入または細胞培養装置から流出する空気
を滅菌する。
【0093】図8は本発明の第8の実施形態の細胞培養
装置を示す。装置は2つの培養チャンバー810、81
0’を示し、ここではチャンバー810がチャンバー8
10’の内側に配置され、チャンバー810’がチャン
バー810を囲んでいる。チャンバー810は基質手段
を含んで細胞を受け、底端部でほぼ開口して、チャンバ
ー810’からの生育培養培地がチャンバー810から
チャンバー810’へ、かつチャンバー810’からチ
ャンバー810へ、チャンバー810の底部を通して自
由に移動するようにする。チャンバー810’の底面
は、流れを円滑化して生育基質手段820に付着できな
い細胞の蓄積をなくすように最適に設計された外形82
1’を有する。
【0094】チャンバー810は、細胞および/または
培養培地をチャンバー810内へ充填し、またはチャン
バー810から引き出すための少なくとも1つの開口8
40をさらに含む。開口840は閉鎖手段850により
可逆的に密閉される。閉鎖手段850は少なくとも1つ
のエアフィルター860をさらに含み、細胞培養装置に
流入または細胞培養装置から流出する空気を滅菌する。
チャンバー810’は少なくとも1つの開口840’を
さらに含み、この開口840’には第2の閉鎖手段85
0’が装着される。閉鎖手段850’は少なくとも1つ
のエアフィルター860をさらに含み、細胞培養装置に
流入または細胞培養装置から流出する空気を滅菌する。
【0095】チャンバー810内の生育培地レベルは、
エアフィルター860’を通してチャンバー810’内
に空気を汲み入れてチャンバー810’内の空気空間を
変化させることにより制御される。この圧力は、生育培
地をチャンバー810’からチャンバー810内へ駆動
する。チャンバー810’内の空気が減少すると、生育
基質手段820は生育培地中にほぼ浸漬される。チャン
バー810’内の空気が増加すると、チャンバー81
0’内の真空により生育培地がチャンバー810’にほ
ぼ戻り、これにより、生育基質手段820が、薄いガス
/生育培地界面を介してチャンバー810のガス環境に
間接的にさらされる。
【0096】図9Aは、生育基質手段が生育培地中に浸
漬されて栄養分の利用率が高い場合の本発明の生育基質
手段120を示す。オプションとして多孔性生育基質を
浸漬することにより、スタティックミキシングと呼ばれ
る現象が発生する。スタティックミキシングは生育培
地、従って生育基質手段120内の栄養分の静かな混合
であり、除去された細胞の再分配を助け、細胞を均一に
再分配する。
【0097】図9Bは、生育培地レベルが基質手段12
0よりも低く、酸素利用率が高い場合の本発明の基質手
段120を示す。図は、生育基質120を含むチャンバ
ーから生育培地が除去されると、生育培地の薄層が多孔
性生育基質の表面上に残ることを示す。この薄層は生育
基質手段120上および/または内に含まれる細胞を保
護して、細胞がガス環境内で空気流の剪断力に直接さら
されることなく酸素化されるようにする。
【0098】図10Aおよび10Bは本発明の第9の実
施形態を示す。図1Aおよび1Bの実施形態は、圧縮可
能な第2のチャンバー1030の底部に取り付けられた
1012で示す油圧シリンダーまたは空気圧シリンダー
等の駆動装置と共に示される。図10Bに示すように圧
力シリンダー1012が上昇すると、または図10Aに
示すように下降すると、第2のチャンバー1030は間
欠的かつ周期的に圧縮され減圧される。第2のチャンバ
ー1030の圧縮および減圧により、生育基質手段10
20はチャンバー1030からチャンバー1010へ、
かつチャンバー1010からチャンバー1030へ間欠
的にかつ周期的に移動する。従って、培養培地中に生育
基質1020を浸漬して栄養分を受け、または生育培地
から出現させて生育基質1020上の細胞が酸素を受け
るようにする。
【0099】図11Aおよび11Bは本発明の第10の
実施形態を示す。図1Aおよび1Bの実施形態は、圧縮
可能な部品を有する第2のチャンバー1130の底部に
取り付けられた1117で示すスクリュージャッキ等の
体積調節機構と共に示される。図11Bに示すようにス
クリュージャッキ1117が上昇すると、または図11
Aに示すように下降すると、第2のチャンバー1130
は間欠的にかつ交互して圧縮され減圧される。第2のチ
ャンバー1130の圧縮および減圧により、生育基質手
段1120は生育培地中に周期的かつ間欠的に浸漬され
た後、薄いガス/生育培地界面を介してガス環境に間接
的にさらされて酸素化される。
【0100】図12Aおよび12Bは本発明の第11の
実施形態を示す。図1Aおよび1Bの実施形態は、圧縮
可能な第2のチャンバー1230の底部に取り付けられ
たシャフトドライバ1219、1220等の体積調節機
構に接続されたモータまたはステップモータ1218等
の駆動装置と共に示される。図12Bに示すようにシャ
フトドライバが上昇すると、または図12Aに示すよう
に下降すると、第2のチャンバー1230は周期的かつ
間欠的に圧縮され減圧される。第2のチャンバー123
0の圧縮および減圧により、第1のチャンバー1210
の生育基質手段1220は生育培地中に周期的かつ間欠
的に浸漬され、または生育培地から出現する。
【0101】図13Aおよび13Bは本発明の第12の
実施形態を示す。図2の実施形態は、空気圧縮機駆動装
置と共に示される。バルブポート1322を開状態に維
持することができる。弁ポート1324が開き、バルブ
ポート1323が閉じると、エアポンプ1325により
空気がバルーン1380内へ駆動されて、バルーン13
80に空気が充填される。その結果、図13Bに示すよ
うに、第2のチャンバー1330内の培養培地の体積が
減少する。従って、生育培地が第2のチャンバー133
0から第1のチャンバー1310内へ推進されて、生育
基質1320が生育培地内にほぼ浸漬される。ソレノイ
ドバルブポート1323、1324のスイッチを、例え
ばタイマーコントローラー1326により制御すること
ができる。タイマーコントローラー1326は、ソレノ
イドバルブ1323、1324の開/閉状態を変える。
バルブポート1324が閉じてバルブポート1323が
開くと、バルーン内の空気が重力による培養培地の圧力
によって押し出される。従って、生育培地は第1のチャ
ンバー1310から第2のチャンバー1330へ流れ、
生育培地1320を空気にさらす。バルーン1380が
交互に膨張かつ収縮することにより、周期的かつ間欠的
に生育基質1320が生育培地中に浸漬し、かつ生育基
質1320が培養培地から出現し、薄いガス/生育培地
界面を介して生育基質手段1320を間接的にガス環境
にさらす。
【0102】図14は、本発明の第13の実施形態を示
す。図6に示す実施形態を空気圧縮機駆動手段と共に示
す。基質手段1420は、フローティングバッグ214
8およびエアチューブ1427内の空気量を制御するこ
とにより、生育培地上方に浮くことができ、または生育
培地中に浸漬することができる。バルーン1428は生
育基質手段1420の底部に取り付けられ、少なくとも
1つのソレノイドバルブポートに接続されたエアポンプ
30等の駆動装置により空気が充填され、または空にさ
れる。操作時には、バルブポート1433、1436は
常に開いている。バルブポート1432、1437が開
いてバルブポート1434、1435が閉じると、エア
ポンプ1430によりバルーン1428内へ空気が駆動
され、バルーン1428を満たす。従って、生育基質手
段1420は細胞を上方へ推進し、薄いガス/生育培地
界面を介して第1のチャンバー1410のガス環境に細
胞を間接的にさらす。ソレノイドバルブのスイッチング
は、例えばタイマー1431により制御可能である。タ
イマー1431はソレノイドバルブポートの開/閉状態
を変える。バルブポート1432、1437が閉じてバ
ルブポート1434、1435が開くと、バルーン14
28内の空気がエアポンプ1430により吸引される。
その後、基質手段1420は培地中にほぼ浸漬される。
【0103】図15は本発明の第14の実施形態を示
す。図8に示す実施形態を空気圧縮機駆動装置と共に示
す。バルブポート1533、1536が開く。ソレノイ
ドバルブポートのバルブポート1534、1535が開
くと、他のバルブポート1532、1537が閉じる。
空気圧縮機1530により第1のチャンバー1510の
内面に空気が押入される。従って、第1のチャンバー1
510の生育培地レベルは空気圧により減少する。2つ
のチャンバー1510、1510’の下端部が互いに連
通するので、培養チャンバー1510の培地レベルが低
下するときに培養チャンバー1510’の培地レベルが
上昇し、培養チャンバー1510’の培地レベルが低下
するときに培養チャンバー1510の培地レベルが上昇
する。ソレノイドバルブのスイッチをタイマー1531
により制御することができる。タイマー1531はソレ
ノイドバルブを開閉するように動作することができる。
次に、バルブポート1532、1537が開き、バルブ
ポート1534、1535が閉じ、バルブポート153
3、1536は変わらず開いたままとなる。その後、外
側培養チャンバー1510’内に空気が押入されて、培
養チャンバー1510’内の生育培地レベルが低下す
る。これに対して、培養チャンバー1510の培地レベ
ルは上昇する。この動作を繰り返すことにより、チャン
バー1510、1510’内の培養培地が周期的かつ間
欠的に1つのチャンバーから別のチャンバーへ移動し、
生育培地基質1520が生育培地中に浸漬されて細胞が
栄養分を受け、または生育培地から出現して細胞が薄い
ガス/生育培地界面を介して酸素化を受けるようにす
る。
【0104】図16は本発明の第15の実施形態を示
す。図1に示す実施形態は培地交換システムと共に示さ
れる。培地交換システムは2つの異なるモード、すなわ
ち培地交換モードおよび生育モードで動作するようにな
っている。生育モードでは、バルブ1643、1644
が閉じ、これによりコネクター1645、1646が閉
じる。また、バルブおよび空気入口1647が開き、エ
アフィルター160(図示せず)を通して図1の実施形
態との空気交換を可能にする。この状態では、生育培地
は細胞培養装置に入ることも細胞培養装置から出ること
もできない。細胞培養物により培地が使用され、かつ/
または十分な分泌蛋白質が生成された後、使用済みの培
地を収集して蛋白質を採取し、かつ使用済みの培地に新
しい培地を補給することが望ましい。
【0105】培地交換モードでは、バルブおよび空気入
口1647が閉じている。さらに、バルブ1643が閉
じている。第2のチャンバー130(例えばベロー)の
圧縮と共に第1のチャンバー110の残りのガス圧を使
用して、バルブ1644を開く。これはコネクター16
46を通して貯蔵コンテナ1642内へ使用済み培地を
放出することを考慮している。使用済み培地の放出後、
バルブ1644が閉じる。次に、バルブ1643を開く
ことにより、吸引が形成されて、貯蔵コンテナ1641
に含まれる新しい培地を、コネクター1645を通して
第2のチャンバー1630内へ引き込む。この第2のチ
ャンバー130の膨張により、新しい培地が貯蔵フラス
コ1641からコネクター1645を通して細胞培養装
置内へ引き込まれる。十分な量の新しい培地が送出され
ると、バルブ1643が閉じる。正常な生育モードを再
び確立するために、バルブおよび空気入口1647が開
く。すべてのバルブコントロールには、コンピュータ1
648等の電子装置により電力供給することができる。
プロセスは自動または手動で操作することができる。
【0106】図17A、17Bは本発明の第16の実施
形態を示す。図1に示す細胞培養装置を培地交換システ
ムと共に示す。図17Aは手動で操作される第16の実
施形態を示す。図17Bは自動で操作される第16の実
施形態を示す。
【0107】細胞培養装置は2つの異なるモード、すな
わち培地交換モードおよび生育モードで動作する。生育
モードでは、ポンプ1743、1744がオフ位置にあ
る。また、空気入口1760が開いて、エアフィルター
160(図示せず)を通して図1に前記した実施形態と
の空気交換を可能にする。この状態では、新しい生育培
地は細胞培養装置の第1のチャンバーおよび/または第
2のチャンバーに入ることも第1のチャンバーおよび/
または第2のチャンバーから出ることもできない。細胞
培養物により培地が使用され、かつ/または十分な分泌
蛋白質が生成された後、使用済みの培地が採取されて生
成された蛋白質を取り出し、かつ収集された使用済みの
培地を新しい培地と交換する。
【0108】培地交換モードでは、空気入口1760を
閉じることができる。ポンプ1744をオンにし、これ
により第2のチャンバー1730の使用済み培地がコネ
クター管1750を通して汲み出され、貯蔵コンテナ1
742に移送される。使用済み培地の放出後、ポンプ1
744をオフにする。次に、ポンプ1743をオンに
し、これにより貯蔵コンテナ1741内に含まれる新し
い培地がコネクター管1751を通して細胞培養装置の
第1のチャンバー1710に汲み入れられる。十分な量
の新しい培地が送出されると、ポンプ1743がオフさ
れる。正常な生育モードを再び確立するために、空気入
口1760が開く。すべてのポンプコントロールには、
コンピュータおよび/または電子装置1748により電
力供給することができる。プロセスは自動または手動で
操作することができる。
【0109】図18A、18Bは本発明の第17の実施
形態を示す。図1に示す細胞培養装置を本発明による培
地交換システムと共に示す。図18Aは手動で操作され
る第17の実施形態を示す。図18Bは自動で操作され
る第17の実施形態を示す。
【0110】細胞培養装置は2つの異なるモード、すな
わち培地交換モードおよび生育モードで動作する。生育
モードでは、ポンプ1843、1844がオフ位置にあ
る。また、空気入口1860が開いて、エアフィルター
160(図示せず)を通して図1に示す細胞培養装置と
の空気交換を可能にする。この状態では、新しい生育培
地は細胞培養装置の第1のチャンバーおよび/または第
2のチャンバーに入ることも第1のチャンバーおよび/
または第2のチャンバーから出ることもできない。培地
が使用され、かつ/または十分な分泌蛋白質を含むと、
使用済みの培地が採取されて蛋白質を取り出し、かつ使
用済みの培地を新しい培地と交換する。
【0111】培地交換モードでは、空気入口1860を
閉じることができる。ポンプ1844をオンにすること
により、使用済み培地が細胞培養装置から汲み出されて
ポンプ1844のコネクターを通って貯蔵コンテナ18
42内へ入る。使用済み培地の収集後、ポンプ1844
をオフにする。次に、ポンプ1843をオンにして、コ
ンテナ1841内に含まれる新しい培地を細胞培養装置
に補給する。十分な量の新しい培地が送出された後、ポ
ンプ1843をオフにする。正常な生育モードを再び確
立するために、空気入口1860が開く。すべてのポン
プコントロールには、オプションとして、電子装置18
48またはコンピュータにより電力供給することができ
る。使用済み培地の収集および新しい培地の補給は自動
または手動で実現することができる。
【0112】図19Aおよび19Bは本発明の第18の
実施形態を示す。本実施形態は少なくとも1つの生育チ
ャンバーを含み、生育チャンバーは少なくとも1つの生
育チャンバー壁1992により形成され、各チャンバー
は第1の端部、第2の端部、内面、および外面を有して
開口を画定する。本発明による細胞培養装置は、第1の
生育チャンバーの上に、第1の生育チャンバーの下に、
または第1の生育チャンバーと並んで配置された第2の
チャンバーを有することができる。少なくとも1つの生
育チャンバーを車輪または台1990上で支持すること
ができ、本実施形態の細胞培養装置を床、テーブルまた
は実験用ベンチトップ等の表面上で十分に支持すること
ができる。各生育チャンバーは少なくとも1つの生育基
質1991を有して少なくとも1つの細胞を受け、かつ
細胞付着を可能にする。
【0113】少なくとも1つの生育チャンバーは、生育
培地およびガス環境を含んで、生育培地が生育チャンバ
ーの第2の端部にほぼ含まれ、ガス環境が生育チャンバ
ーの第1の端部に配置され、かつ/または含まれるよう
に構成される。本実施形態は駆動手段1995を含み、
生育チャンバーの第1の端部から第2の端部へ上下また
は左右方向に交互に生育基質を移動して、生育基質が周
期的かつ間欠的に交互に生育培地中に浸漬され、かつ/
または生育培地から出現し、細胞に最適な栄養分と酸素
とを提供するようにする。駆動手段1995は、オプシ
ョンとして第1の接続手段1994を含み、駆動手段1
995を第2の接続手段1993に接合する。駆動手段
1995は生育基質1991に接続されて、生育チャン
バーの第1の端部から第2の端部へ生育基質手段を周期
的かつ間欠的に交互に移動する手段、すなわち、細胞に
適切な栄養分および酸素を提供するために、生育チャン
バー内の生育基質を移動して交互に生育培地中に浸漬
し、かつ生育基質から出現させる手段を提供する。本実
施形態の駆動手段はリフトとすることができる。リフト
機構は、上下または左右方向への生育基質手段の移動を
促進する。
【0114】オプションとして、第18の実施形態の生
育基質1991は多孔性とすることができる。多孔性生
育基質手段は、その上に含まれる細胞が、ガス環境中の
空気流または気泡の剪断力に直接さらされることなく酸
素化されるようにする。細胞、特に動物細胞および/ま
たは哺乳動物細胞を直接空気にさらすことは有害であ
り、培養物の細胞死を生じさせ、かつ培養物の生存能力
をなくす可能性がある。
【0115】生育基質手段1991は、限定されない
が、ディスク、フレーク、ブロック、プレート、シー
ト、ストリップ、ペレット、マイクロキャリア、半透過
性ペレット、マクロペレット、半透過性膜、または半透
過性中空繊維を含むいかなる形状または大きさとするこ
とができる。オプションとして、多孔性膜のエンベロー
プを使用して生育基質手段、例えば多孔性ペレットまた
はマイクロキャリアを含み、細胞培養培地の移動を可能
にすることができる。さらに、剛性の支持構造を使用し
て生育基質手段を支持し、生育基質手段が培養培地の内
外に移動するのを可能にすることができる。
【0116】図20Aおよび20Bは本発明の第19の
実施形態を示す。本実施形態は第1の生育チャンバーを
含み、生育チャンバーは少なくとも1つの生育チャンバ
ー壁2092により形成され、各チャンバーは第1の端
部、第2の端部、内面、および外面を有して開口を画定
する。本発明による細胞培養装置は、第1の生育チャン
バーの上に、第1の生育チャンバーの下に、または第1
の生育チャンバーと並んで配置された第2の生育チャン
バーを有することができる。少なくとも1つの生育チャ
ンバーは車輪または台2090上で支持することがで
き、本実施形態の細胞培養装置を床、テーブルまたは実
験用ベンチトップ等の表面上で十分に支持することがで
きる。各生育チャンバーは少なくとも1つの生育基質2
091を有して少なくとも1つの細胞を受け、細胞付着
を可能にする。
【0117】少なくとも1つの生育チャンバーは、生育
培地およびガス環境を含んで、生育培地が生育チャンバ
ーの第2の端部にほぼ含まれ、ガス環境が生育チャンバ
ーの第1の端部に配置され、かつ/または含まれるよう
に構成される。本実施形態は駆動手段2095を含み、
生育チャンバーの第1の端部から第2の端部へ上下また
は左右方向に交互に生育基質を移動して、生育基質が周
期的かつ間欠的に交互に生育培地中に浸漬され、かつ/
または生育培地から出現し、細胞に最適な栄養分と酸素
とを提供するようにする。駆動手段2095は、オプシ
ョンとして第1の接続手段2094を含み、駆動手段2
095を接続手段2093に接合する。駆動手段209
5は生育基質2091に接続されて、生育チャンバーの
第1の端部および第2の端部側へ生育基質手段の位置決
めを周期的かつ間欠的に交互に移動する手段、すなわ
ち、細胞に適切な栄養分および酸素を提供するために、
生育チャンバー内の生育基質を移動して交互に生育培地
中に浸漬し、かつ生育基質から出現させる手段を提供す
る。本実施形態の駆動手段はスクリュージャッキ機構と
することができる。スクリュージャッキ機構は、上下ま
たは左右方向への生育基質手段の移動を促進する。
【0118】オプションとして、第19の実施形態の生
育基質2091は多孔性とすることができる。多孔性生
育基質手段は、その上に含まれる細胞が、ガス環境中の
空気流または気泡の剪断力に直接さらされることなく酸
素化されるようにする。細胞、特に動物細胞および/ま
たは哺乳動物細胞を直接空気にさらすことは有害であ
り、培養物の細胞死を生じさせ、かつ培養物の生存能力
をなくす可能性がある。
【0119】生育基質手段2091は、限定されない
が、ディスク、フレーク、ブロック、プレート、シー
ト、ストリップ、ペレット、マイクロキャリア、半透過
性ペレット、マクロペレット、半透過性膜、または半透
過性中空繊維を含むいかなる形状または大きさとするこ
とができる。オプションとして、多孔性膜のエンベロー
プを使用して生育基質手段、例えば多孔性ペレットまた
はマイクロキャリアを含み、細胞培養培地の移動を可能
にすることができる。さらに、剛性の支持構造を使用し
て生育基質手段を支持し、生育基質手段が培養培地の内
外に移動するのを可能にすることができる。
【0120】本発明について、例として好ましい実施形
態に関して説明したが、本発明は開示された実施形態に
限定されるものではないことを理解されたい。反対に、
本発明は、(当業者に明らかなように)本発明の種々の
実施形態を包含するものである。従って、頭記の請求の
範囲には、このような修正および類似の配置をすべて包
含するように最も広い解釈を与えるべきである。
【0121】本開示中、「含む(comprise
s)」、「含むこと(comprising)」等は米
国特許法による意味を持ち、「含む(include
s)」、「含むこと(including)」等を意味
することができる。
【0122】本発明は、以下の非限定的な実施例により
さらに説明される。これらの実施例も本発明の説明であ
り、本発明の限定とみなすべきではなく、本発明の精神
または範囲から逸脱することなく多くの明らかな変形例
が可能である。
【0123】
【実施例】以下の実施例は、本発明による実施形態を説
明するために示すものであり、限定のためではなく、本
実施例が本発明を限定することもない。
【0124】実施例1 細胞培養および生育中に分泌さ
れた蛋白質の分離 対象とする異種蛋白質をコード化する、安定統合された
発現可能なDNAを含む遺伝子組換え系のCHO細胞を
使用して、本発明の細胞培養装置に含まれる半透過性マ
イクロキャリアの生育基質手段に接種する。本発明によ
る細胞培養装置は、2つのチャンバー、すなわち第1の
チャンバーと第2のチャンバーとを含む。第1のチャン
バーは第2のチャンバー上にあり、第1のチャンバーは
本発明による生育基質手段を含み、第2のチャンバーは
圧縮可能なベローを有し、培養培地を含む。
【0125】生育培地および接種物が付加されると、細
胞培養装置は駆動手段上に配置されてベローを周期的か
つ間欠的に圧縮し減圧する。ベローが駆動手段により自
動的に圧縮されると、生育培地は第2のチャンバーから
第1のチャンバー内へ推進されて、マイクロキャリア生
育基質手段が生育培地中に浸漬される。ベローが駆動手
段により減圧されると、生育培地は第1のチャンバーか
ら第2のチャンバー内へ移動することにより、マイクロ
キャリア生育基質手段およびその上に含まれる細胞が、
生育基質手段の表面で維持された薄いガス/生育培地界
面を介して、第1のチャンバーのガス環境に間接的にさ
らされる。ガス環境は最適濃度の酸素を含む。
【0126】さらに、生育培地が第2のチャンバーに戻
るときに、マイクロキャリア基質手段は表面に少量の生
育培地を保持するため、ガス環境にさらされることによ
り生じる損傷から細胞が保護される。ベローの圧縮およ
び減圧は、生育培地が周期的かつ間欠的に移動して生育
基質手段、従ってその上に含まれるに細胞に接触して、
最大の栄養分を細胞に提供することを考慮したものであ
る。さらに、細胞が第2のチャンバーから第1のチャン
バー内へ周期的かつ間欠的に移動することにより、除去
された細胞が再分配され、かつ再付着して、培養物の全
体の生存能力および生成能力が増加する。
【0127】対象とする異種蛋白質をコード化する、安
定統合された発現可能なDNAを含むCHO細胞は、本
発明により生育され、細胞をガス環境に直接さらすこと
なく細胞に栄養分と酸素とを交互に供給するために、1
つのチャンバーから別のチャンバーへ生育培地を周期的
かつ間欠的に移動することにより、最適な細胞生育と異
種蛋白質の生成および分泌とが達成される。対象とする
異種蛋白質は生育培地中に分泌され、長時間にわたって
濃度が蓄積される。
【0128】最適レベルの細胞生育が達成されると、例
えば生育培地のすべての栄養分がなくなると、細胞生育
培地が細胞培養装置から除去されて新しい培地が補給さ
れる。細胞生成培地は対象とする組換え蛋白質を含み、
これは当業界で公知の方法により精製することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】第2のチャンバーが第1のチャンバーの下方
に配置され、オプションとして圧縮可能であって第1の
チャンバーと第2のチャンバーとの間で生育培地を移動
する、本発明の第1の実施形態の細胞培養装置を示す図
であり、圧縮可能な第2のチャンバーが圧縮されず、生
育基質手段がガス/生育培地界面にさらされて酸素化さ
れる場合を示す図である。
【図1B】圧縮可能な第2のチャンバーが圧縮され、生
育基質手段が生育培地中に浸漬されて細胞が栄養分を受
ける、本発明の第1の実施形態の細胞培養装置を示す図
である。
【図2A】膨張可能なバルーンが第2のチャンバー内に
配置され、かつ/または位置決めされ、収縮して生育培
地を第2のチャンバー内に残して、第1のチャンバーの
生育基質手段が薄いガス/生育培地界面を介してガス環
境に間接的にさらされるようにする、本発明の第2の実
施形態の細胞培養装置を示す図である。
【図2B】膨張可能なバルーンが膨張し、従って生育培
地を第2のチャンバーから第1のチャンバー内へ流れさ
せ、または移動することにより、生育基質手段、従って
細胞を生育培地中に浸漬する、本発明の第2の実施形態
の細胞培養装置を示す図である。
【図3A】ピストンが第2のチャンバー内に配置され、
かつ完全に引き出されて、生育培地を第2のチャンバー
内に残すように維持して、第1のチャンバーの生育基質
手段が薄いガス/生育培地界面を介してガス環境に間接
的にさらされるようにし、従って細胞がガスおよび/ま
たは空気に直接さらされることがない、本発明の第3の
実施形態の細胞培養装置を示す図である。
【図3B】第2のチャンバー内のピストンが押し上げら
れて、生育培地を第2のチャンバーから第1のチャンバ
ー内へ流れさせ、または移動し、細胞に栄養分を与える
ために生育基質手段を生育培地中に浸漬する、本発明の
第3の実施形態の細胞培養装置を示す図である。
【図4】生育基質手段が中空繊維である、本発明の第4
の実施形態の細胞培養装置を示す図である。
【図5】生育基質手段が半透過性膜バッグ、および/ま
たはコンテナ、および/またはキャリアである、本発明
の第5の実施形態の細胞培養装置を示す図である。
【図6A】第2のチャンバー内に配置されたフローティ
ングバッグ等の空気含有装置が膨張するときに、第1の
チャンバーの生育基質手段が生育培地上方を浮遊し、薄
いガス/液体界面を介してガス環境に間接的にさらされ
る、本発明の第6の実施形態の細胞培養装置を示す図で
ある。
【図6B】第2のチャンバー内に配置されたフローティ
ングバッグ等の空気含有装置が収縮するときに、生育基
質手段が生育培地中に浸漬される、本発明の第6の実施
形態の細胞培養装置を示す図である。
【図7A】下側チャンバー内の生育培地の移動が、圧縮
可能な上側チャンバーにより制御される、本発明の第7
の実施形態の細胞培養装置を示す図である。
【図7B】下側チャンバー内の基質手段が、上側の圧縮
可能なチャンバーを圧縮することにより培地中に浸漬さ
れる、本発明の第7の実施形態の細胞培養装置を示す図
である。
【図8】第1のチャンバー内の培地レベルが第2のチャ
ンバー内の空気圧により制御され、第2のチャンバーが
第1のチャンバーに囲まれる、本発明の第8の実施形態
の細胞培養装置を示す図である。
【図9A】圧縮可能な第2のチャンバーを圧縮すること
により、生育基質が生育培地中に浸漬される、本発明の
生育基質手段を示す図である。
【図9B】生育基質手段が薄いガス/生育培地界面を通
してガス環境に間接的にさらされ、圧縮可能な第2のチ
ャンバーを減圧することにより酸素利用率が高くなる、
本発明の生育基質手段を示す図である。
【図10A】第2のチャンバーの移動がピストン機構に
より制御され、第2のチャンバーの非圧縮時には生育培
地が第2のチャンバー内に残る、本発明の第1の実施形
態の構成を組み込んだ第9の実施形態の細胞培養装置を
示す図である。
【図10B】第2のチャンバーがピストン機構により圧
縮される、本発明の第1の実施形態の構成を組み込んだ
第9の実施形態の細胞培養装置を示す図である。
【図11A】スクリュージャッキアセンブリが第2のチ
ャンバーを減圧するための駆動手段として使用される、
本発明の第1の実施形態を組み込んだ第10の実施形態
の細胞培養装置を示す図である。
【図11B】第2のチャンバーから第1のチャンバー内
へ培養培地を移動するために、スクリュージャッキアセ
ンブリを使用して第2のチャンバーを圧縮する、本発明
の第1の実施形態を組み込んだ第10の実施形態の細胞
培養装置を示す図である。
【図12A】駆動手段を使用して、生育培地を含むチャ
ンバーを減圧する、本発明の第11の実施形態を示す図
である。
【図12B】第2のチャンバーから第1のチャンバー内
へ生育培地を移動するために、駆動手段を使用して、生
育培地を含む第2のチャンバーを圧縮する、本発明の第
11の実施形態を示す図である。
【図13A】本発明の図2Aおよび2Bに記載したよう
に、駆動手段がバルーンである、本発明の第12の実施
形態を示す図である。
【図13B】本発明の第2の実施形態について膨張状態
のバルーンを示す図2Aおよび2Bに記載したように、
培養培地の駆動手段がバルーンである、本発明の第12
の実施形態を示す図である。
【図14】細胞培養装置のための異なる駆動手段を使用
して体積調節手段を駆動し、1つのチャンバーから別の
チャンバーへ生育培地を移動する、本発明の第13の実
施形態を示す図である。
【図15】外側チャンバー内の圧力が内側チャンバー内
の圧力よりも高く、生育培地がほぼ外側チャンバーから
内側チャンバー内へ移動される、本発明の第6の実施形
態の構成を組み込んだ、細胞培養装置のためのさらに別
の駆動手段を使用する本発明の第14の実施形態を示す
図である。
【図16】第1の実施形態の細胞培養装置を組み込み、
さらに培養された細胞のために新しい培養培地を補給
し、かつ細胞培養装置に含まれた使用済みの培養培地中
で溶解された細胞生成物をコネクターおよび/または管
を介して収集するために、本発明による細胞培養装置に
接続された2つのリザーバーを含む、本発明の第15の
実施形態を示す図である。
【図17A】第1の実施形態の細胞培養装置を組み込
み、さらに培養された細胞のために新しい培養培地を補
給し、かつ細胞培養装置に含まれた使用済みの培養培地
中で溶解された細胞生成物をポンプを介して収集するた
めに、本発明による細胞培養装置に接続された2つのリ
ザーバーを含む、本発明の第16の実施形態を示す図で
ある。
【図17B】第1の実施形態の細胞培養装置を組み込
み、さらに培養された細胞のために新しい培養培地を補
給し、かつ細胞培養装置に含まれた使用済みの培養培地
中で溶解された細胞生成物を、オプションとして電子装
置システムまたはコンピュータにより制御されたポンプ
を介して収集するために、本発明による細胞培養装置に
接続された2つのリザーバーを含む、本発明の第16の
実施形態を示す図である。
【図18A】第1の実施形態の細胞培養装置を組み込
み、さらに培養された細胞のために新しい培養培地を補
給し、かつ細胞培養装置に含まれた使用済みの培養培地
中で溶解された細胞生成物をポンプを介して収集するた
めに、本発明による細胞培養装置に接続された2つのリ
ザーバーを含む、本発明の第17の実施形態を示す図で
ある。
【図18B】第1の実施形態の細胞培養装置を組み込
み、さらに培養された細胞のために新しい培養培地を補
給し、かつ細胞培養装置に含まれた使用済みの培養培地
中で溶解された細胞生成物を、コンピュータおよび/ま
たは電子システムにより制御されたポンプを介して収集
するために、本発明による細胞培養装置に接続された2
つのリザーバーをさらに含む、本発明の第17の実施形
態を示す図である。
【図19A】少なくとも1つの内部開放空間を画定する
少なくとも1つの生育チャンバーを含み、リフト状の駆
動手段に接続された可動生育基質をさらに含み、生育基
質が生育培地中に浸漬される、本発明の第18の実施形
態を示す図である。
【図19B】少なくとも1つの内部開放空間を画定する
少なくとも1つの生育チャンバーを含み、リフト状の駆
動手段に接続された可動生育基質をさらに含み、生育基
質が上下方向または左右方向に自由に移動可能であり、
かつ生育培地から生育チャンバーへ出現する、本発明の
第18の実施形態を示す図である。
【図20A】少なくとも1つの内部開放空間を画定する
少なくとも1つの生育チャンバーを含み、スクリュージ
ャッキ状の駆動手段に接続された可動生育基質をさらに
含み、生育チャンバーの生育基質が生育培地中に浸漬さ
れる、本発明の第19の実施形態を示す図である。
【図20B】少なくとも1つの内部開放空間を画定する
少なくとも1つの別個の生育チャンバーを含み、スクリ
ュージャッキ状の駆動手段に接続された可動生育基質を
さらに含み、生育培地から出現する各生育チャンバーの
生育基質が上下方向または左右方向に自由に移動可能で
あり、かつ各生育チャンバー内の酸素量を最大にする、
本発明の第19の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
110 第1のチャンバー 120 生育基質手段 130 第2のチャンバー 140 開口 150 閉鎖手段 160 エアフィルター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B029 AA02 BB01 CC01 CC10 CC11 DA04 DA05 DA08 DC07 DG01 DG06 4B064 AG01 CA01 CA19 CC24 4B065 AA90X BC05 BC18 BC21 BC22

Claims (75)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つのチャンバーを含む細胞
    培養装置。
  2. 【請求項2】 第1の端部と、第2の端部と、内面と、
    外面とを有し、内面が少なくとも1つの構造体を有して
    少なくとも1つの細胞を受け、かつ細胞付着を可能にす
    る第1のチャンバーと、 第1のチャンバーの第2の端部に接続され、第1の端部
    と、第2の端部と、内面と、外面とを有する第2のチャ
    ンバーとをさらに含み、 第1のチャンバーの第2の端部と第2のチャンバーの第
    1の端部との間に、少なくとも1つの膜または連通手段
    が配置される、請求項1に記載の細胞培養装置。
  3. 【請求項3】 第2のチャンバーが、第1の端部と第2
    の端部とを有する圧縮可能な部品を有し、圧縮可能な部
    品の第1の端部の外面に第1のキャップを、および圧縮
    可能な部品の第2の端部の外面に第2のキャップを備え
    ていてもよく、第2のチャンバーの圧縮可能な部品の未
    使用時には、第1のキャップに第2のキャップが嵌着さ
    れ、第2のチャンバーの圧縮可能な部品が第1のキャッ
    プと第2のキャップとの間で圧縮される、請求項2に記
    載の細胞培養装置。
  4. 【請求項4】 第1のチャンバー内に配置されたガス環
    境と、 第2のチャンバーの圧縮可能な部品内に配置され、第1
    のチャンバーと第2のチャンバーとの間を連通手段およ
    び/または膜を通して自由に移動可能な培養培地とを含
    み、 第2のチャンバーがほぼ圧縮されるときに、少なくとも
    1つの細胞が付着した構造体を培養培地中に浸漬するこ
    とができ、第2のチャンバーがほぼ減圧されるときに、
    構造体を培養培地から出現させて薄いガス/生育培地界
    面を通してガス環境に間接的にさらして酸素化を提供す
    ることができるように、第1のチャンバーと第2のチャ
    ンバーとの間で培養培地を移動するために、第2のチャ
    ンバーの圧縮可能な部品を圧縮かつ減圧するための駆動
    手段とをさらに含んでいてもよい、請求項2に記載の細
    胞培養装置。
  5. 【請求項5】 第1のチャンバーが少なくとも1つの開
    口をさらに含み、少なくとも1つの開口が、培養培地プ
    レーティング細胞を受け、かつ除去し、細胞培養装置と
    細胞培養装置の外部環境との間の空気交換を可能にする
    ように構成される、請求項2に記載の細胞培養装置。
  6. 【請求項6】 第1のチャンバーの開口が閉鎖手段を受
    けるように構成されていてもよい、請求項5に記載の細
    胞培養装置。
  7. 【請求項7】 閉鎖手段に汚染を防止するためのエアフ
    ィルターが装着されていてもよい、請求項6に記載の細
    胞培養装置。
  8. 【請求項8】 駆動手段を自動または手動とすることが
    できる、請求項4に記載の細胞培養装置。
  9. 【請求項9】 第1のチャンバーの第2の端部と第2の
    チャンバーの第1の端部との間の連通手段がほぼ透過性
    膜であり、第2のチャンバーから第1のチャンバーへ、
    かつ第1のチャンバーから第2のチャンバーへ培養培地
    を移動することができる、請求項2に記載の細胞培養装
    置。
  10. 【請求項10】 透過性膜が本質的に多孔性でもよい、
    請求項9に記載の細胞培養装置。
  11. 【請求項11】 構造体が生育基質手段である、請求項
    2に記載の細胞培養装置。
  12. 【請求項12】 生育基質手段がマイクロキャリアであ
    る、請求項11に記載の細胞培養装置。
  13. 【請求項13】 生育基質手段が、酸素化装置、スタテ
    ィックミキサー、およびデプスフィルターとして働く荒
    充填マトリックスである、請求項12に記載の細胞培養
    装置。
  14. 【請求項14】 生育基質手段が半透過性バッグであ
    る、請求項11に記載の細胞培養装置。
  15. 【請求項15】 生育基質手段が多孔性ペレットであ
    り、多孔性ペレットが細胞にスタティックミキシング、
    酸素化、およびデプスフィルトレーションを提供する、
    請求項11に記載の細胞培養装置。
  16. 【請求項16】 生育基質手段が少なくとも1つの半透
    過性中空繊維を含む、請求項11に記載の細胞培養装
    置。
  17. 【請求項17】 細胞が、真核細胞、原核細胞、哺乳動
    物細胞、動物細胞、ヒト細胞、細菌細胞、および真菌細
    胞からなる群から選択される、請求項2に記載の細胞培
    養装置。
  18. 【請求項18】 細胞培養装置が三次元組織培養物を生
    育させるように構成される、請求項1に記載の細胞培養
    装置。
  19. 【請求項19】 生育基質手段のための培養培地の量
    が、フローティングバッグおよびエアチューブによりほ
    ぼ調整かつ/または制御される、請求項17に記載の細
    胞培養装置。
  20. 【請求項20】 第1の端部と、第2の端部と、内面
    と、外面とを有し、少なくとも1つの生育基質手段が第
    1のチャンバーの内面内に配置されて、細胞付着を可能
    にする第1のチャンバーと、 第1の端部と、第2の端部と、内面と、外面とを有する
    第2のチャンバーであって、培養培地が第2のチャンバ
    ーの内面内に配置され、さらに第1のチャンバーに入る
    培養培地の量を調整する体積調整手段を含む第2のチャ
    ンバーと体積調整手段を制御して第1のチャンバーと第
    2のチャンバーとの間で培養培地を移動するための制御
    手段であって、第2のチャンバー内の培養培地の体積が
    最小のときに生育基質手段が培養培地中にほぼ浸漬さ
    れ、第2のチャンバー内の培養培地の体積が最大のとき
    に、生育基質手段がほぼ、しかし間接的に、薄いガス/
    生育培地界面を介して第1のチャンバーのガス環境にさ
    らされる制御手段とを含む、細胞培養装置。
  21. 【請求項21】 第1のチャンバーが少なくとも1つの
    開口をさらに含み、少なくとも1つの開口が、培養培地
    および細胞を受け、かつ除去し、細胞培養装置と細胞培
    養装置の外部環境との間の空気交換を可能にするように
    構成される、請求項20に記載の細胞培養装置。
  22. 【請求項22】 開口が閉鎖手段を受けるように構成さ
    れる、請求項20に記載の細胞培養装置。
  23. 【請求項23】 閉鎖手段に汚染を最少にするためのエ
    アフィルターが装着されていてもよい、請求項22に記
    載の細胞培養装置。
  24. 【請求項24】 制御手段を自動または手動とすること
    ができる、請求項20に記載の細胞培養装置。
  25. 【請求項25】 細胞培養装置が、第1のチャンバーと
    第2のチャンバーとを隔てる少なくとも1つの膜をさら
    に含み、膜が生育基質手段を受け、かつ/または支持す
    るようにほぼ構成される、請求項20に記載の細胞培養
    装置。
  26. 【請求項26】 生育基質手段がマイクロキャリアであ
    る、請求項20または25に記載の細胞培養装置。
  27. 【請求項27】 生育基質手段が半透過性バッグであ
    る、請求項20に記載の細胞培養装置。
  28. 【請求項28】 生育基質手段が半透過性中空繊維であ
    る、請求項20に記載の細胞培養装置。
  29. 【請求項29】 細胞が真核細胞および原核細胞からな
    る群から選択される、請求項20に記載の細胞培養装
    置。
  30. 【請求項30】 細胞培養装置が三次元組織培養物を生
    育させるように構成される、請求項20に記載の細胞培
    養装置。
  31. 【請求項31】 体積調節手段が、圧縮または減圧され
    るように構成されたベローであって、ベローが最大限ま
    で圧縮されると、第2のチャンバー内の培養培地の体積
    が最小となり、ベローが最大限まで減圧されると、第2
    のチャンバー内の培養培地の体積が最大となるように、
    第2のチャンバー内の培養培地の体積を調節する、請求
    項20に記載の細胞培養装置。
  32. 【請求項32】 体積調節手段がバルーンであって、バ
    ルーンが最大限まで膨張すると、第2のチャンバー内の
    体積が最小となり、バルーンが最大限まで収縮すると、
    第2のチャンバー内の体積が最大となるように、第2の
    チャンバー内の体積を調節するために、バルーンが膨張
    または収縮するように構成される、請求項20に記載の
    細胞培養装置。
  33. 【請求項33】 体積調整手段がピストンであり、ピス
    トンを押し上げ、または引き下げて第2のチャンバー内
    の体積を調節することができる、請求項20に記載の細
    胞培養装置。
  34. 【請求項34】 2つの連通手段および/または膜が第
    1のチャンバー内に配置される、請求項2に記載の細胞
    培養装置
  35. 【請求項35】 連通手段がほぼ多孔性であって、生育
    基質手段を通過させることなく、第1のチャンバーと第
    2のチャンバーとの間を培養培地が自由に流れることが
    できるようにし、膜がさらに生育基質手段を閉じ込め
    る、請求項34に記載の細胞培養装置。
  36. 【請求項36】 閉鎖手段が少なくとも1つのエアフィ
    ルターを有して、ガス交換をほぼ可能にし、かつ細胞培
    養装置内の汚染を最少にする、請求項23に記載の細胞
    培養装置。
  37. 【請求項37】 ほぼ第2の端部に培養培地と培養細胞
    とを含み、ほぼ第1の端部にガス環境を含むように構成
    された第1の端部と第2の端部とを有するチャンバー
    と、 第1の端部と第2の端部とを有し、チャンバー内に配置
    されて細胞を受け、細胞付着および細胞生育を行わせ
    る、自由に移動可能な生育基質手段と、 生育基質手段の第2の端部に位置決めされたフローティ
    ングバッグアセンブリであって、駆動手段により駆動さ
    れて、フローティングバッグアセンブリに空気が最小限
    充填されると、生育基質手段が培養培地中にほぼ浸漬さ
    れ、フローティングバッグアセンブリに空気が最大限充
    填されると、薄いガス/生育培地界面を介してガス環境
    に間接的にさらされるように、チャンバー内で生育基質
    手段の位置を上下方向に変更するフローティングバッグ
    アセンブリとを含み、 薄いガス/生育培地界面を通して細胞をガス環境に間接
    的にさらすことにより、細胞を損傷させたり死なせたり
    することなく十分な酸素化が提供される、細胞培養装
    置。
  38. 【請求項38】 チャンバーが少なくとも1つの開口を
    さらに含み、少なくとも1つの開口が、培養培地および
    細胞を受け、かつ除去し、細胞培養装置と細胞培養装置
    の外部環境との間の空気交換を可能にするようにほぼ構
    成される、請求項37に記載の細胞培養装置。
  39. 【請求項39】 開口に閉鎖手段が装着される、請求項
    38に記載の細胞培養装置。
  40. 【請求項40】 閉鎖手段に少なくとも1つのエアフィ
    ルターが装着され、エアフィルターが、細胞培養装置内
    に汚染物質が入るのを最小限にする、請求項39に記載
    の細胞培養装置。
  41. 【請求項41】 駆動手段を自動または手動とすること
    ができる、請求項37に記載の細胞培養装置。
  42. 【請求項42】 生育基質手段がマイクロキャリアであ
    る、請求項37に記載の細胞培養装置。
  43. 【請求項43】 生育基質手段が半透過性バッグであ
    る、請求項37に記載の細胞培養装置。
  44. 【請求項44】 生育基質手段が半透過性中空繊維であ
    る、請求項37に記載の細胞培養装置。
  45. 【請求項45】 細胞が真核細胞および原核細胞からな
    る群から選択される、請求項37に記載の細胞培養装
    置。
  46. 【請求項46】 真核細胞が動物細胞および哺乳動物細
    胞である、請求項45に記載の細胞培養装置。
  47. 【請求項47】 真核細胞がヒト細胞である、請求項4
    5に記載の細胞培養装置。
  48. 【請求項48】 細胞培養装置が三次元組織培養物を生
    育させるように構成される、請求項37に記載の細胞培
    養装置。
  49. 【請求項49】 細胞を受けるための生育基質手段を含
    み、第1の端部と第2の端部とを有して、第1の端部が
    ほぼ開口する第1のチャンバーと、 第1の端部と、第2の端部と、内面と、外面とを有し、
    第1のチャンバーを囲む第2のチャンバーと、 第2のチャンバー内に配置された生育培地であって、生
    育基質上に配置される生育培地の量を調整して細胞生育
    を促進するために、第1のチャンバーと第2のチャンバ
    ーとの間で第1のチャンバーの第2の端部を通して駆動
    手段により移動することのできる生育培地とを含む、細
    胞培養装置。
  50. 【請求項50】 第2のチャンバーの内面が、除去され
    た細胞が蓄積するのを最小限にするための外形を有す
    る、請求項49に記載の細胞培養装置。
  51. 【請求項51】 第2のチャンバーが少なくとも1つの
    開口をさらに含み、少なくとも1つの開口が、培養培地
    および細胞を受け、かつ除去し、細胞培養装置と細胞培
    養装置の外部環境との間の空気交換を可能にするように
    構成される、請求項49に記載の細胞培養装置。
  52. 【請求項52】 開口が閉鎖手段を受けるように構成さ
    れる、請求項51に記載の細胞培養装置。
  53. 【請求項53】 閉鎖手段が、細胞培養装置内に汚染物
    質が入るのを最小限にするための少なくとも1つのエア
    フィルターを含む、請求項52に記載の細胞培養装置。
  54. 【請求項54】 駆動手段を自動または手動とすること
    ができる、請求項49に記載の細胞培養装置。
  55. 【請求項55】 生育基質手段が、織布基質、不織布基
    質、多孔性基質、セラミック基質、多孔性基質、生分解
    性基質、中空繊維基質、半透過性膜、半透過性繊維、ポ
    リマー、トリメチルアミン、ガラス、シリカ、またはD
    EAEからなる群から選択された材料から構成され、生
    育基質手段がさらにマトリックスとして荒充填され、酸
    素化装置、スタティックミキサー、およびデプスフィル
    ターとして働く、請求項2、20、37または49に記
    載の細胞培養装置。
  56. 【請求項56】 駆動手段が油圧シリンダーである、請
    求項2、20、37または49に記載の細胞培養装置。
  57. 【請求項57】 駆動手段が空気圧シリンダーである、
    請求項2、20、37または49に記載の細胞培養装
    置。
  58. 【請求項58】 駆動手段がスクリュージャッキであ
    る、請求項2、20、37または49に記載の細胞培養
    装置。
  59. 【請求項59】 駆動手段が空気圧縮機である、請求項
    2、20、37または49に記載の細胞培養装置。
  60. 【請求項60】 請求項2、20、37または49に記
    載の細胞培養装置を使用して細胞を培養するための方
    法。
  61. 【請求項61】 請求項2、20、37または49に記
    載の細胞培養装置を使用して細胞培養物から蛋白質を生
    成するための方法。
  62. 【請求項62】 第1の端部と、第2の端部と、内面
    と、外面と、少なくとも1つの開口とを有する第1のチ
    ャンバーと、 第1の端部と、第2の端部と、内面と、外面とを有する
    第2のチャンバーであって、第1のチャンバーの第2の
    端部が第2のチャンバーの第1の端部に接続される第2
    のチャンバーと、 少なくとも1つの開口を有する第1のリザーバーと、 少なくとも1つの開口を有する第2のリザーバーとを含
    み、 第1のチャンバーが第1のコネクターを通して第1のリ
    ザーバーに接続され、第1のチャンバーが第2のコネク
    ターを通して第2のリザーバーに接続され、第1のチャ
    ンバーの開口がガス源に接続され、 細胞培養装置の操作時に、第1のチャンバー内に配置さ
    れた培養培地が第1のリザーバーへ駆動され、新しい培
    養培地が第2のリザーバーから第1のチャンバー内へ引
    き込まれる、細胞培養装置。
  63. 【請求項63】 生育基質手段がほぼ多孔性の生育基質
    手段であり、細胞が多孔性生育基質手段内に埋め込まれ
    るとき、および生育基質手段が培養培地から出現すると
    きに、生育基質手段上の細胞が、ガス環境に直接接触す
    ることなく薄いガス/生育培地界面を通して酸素化を受
    ける、請求項2、20、37または49に記載の細胞培
    養装置。
  64. 【請求項64】 ほぼ多孔性の基質手段が、セラミッ
    ク、ポリマー、織布基質、不織布基質、ポリアミド、ポ
    リエステル、ポリウレタン、フルオロカーボンポリマ
    ー、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリビニルア
    ルコールからなる群から選択された材料から構成され
    る、請求項63に記載の細胞培養装置。
  65. 【請求項65】 ほぼ多孔性の基質手段を、ディスク、
    フレーク、ブロック、プレート、シート、ストリップ、
    ペレット、半透過性ペレット、マクロペレット、マイク
    ロキャリア、半透過性膜、および半透過性中空繊維とす
    ることができる、請求項63に記載の細胞培養装置。
  66. 【請求項66】 (a)第1の端部と第2の端部とを有
    する生育基質手段を第1のチャンバー内に配置するステ
    ップと、 (b)生育基質手段がほぼ多孔性の膜の上部に位置する
    ように、少なくとも1つのほぼ透過性かつ多孔性の膜を
    生育基質手段の第2の端部に設けるステップと、 (c)ほぼ透過性かつ多孔性の膜を通して第2のチャン
    バーを第1のチャンバーに接続するステップと、 (d)生育培地を第1のチャンバー内に分配するステッ
    プと、 (e)細胞を生育基質手段上に配置し、かつ/またはプ
    レーティングする手段と、 (f)細胞に栄養分および酸素を間欠的に提供するため
    に、第1のチャンバーおよび第2のチャンバー内の生育
    培地の量を調整するための手段を設けるステップと、 (g)細胞により分泌された細胞生成物を含む生育培地
    を第1のチャンバーから採取するステップとを含む、細
    胞を培養し、かつ細胞生成物を採取するための方法。
  67. 【請求項67】 生育培地の量を調整するステップが自
    動である、請求項66に記載の細胞を培養し、かつ細胞
    生成物を採取するための方法。
  68. 【請求項68】 第2のチャンバーの内面を修正して、
    除去された細胞が蓄積するのを減少させ、かつ妨げるよ
    うに構成された隆起面を形成する、請求項49に記載の
    細胞培養装置。
  69. 【請求項69】 生育基質手段が荒充填マトリックスの
    形状の多孔性ペレットであり、マトリックスがさらに、
    スタティックミキサー、酸素化装置、および/またはデ
    プスフィルターとして働く、請求項37に記載の細胞培
    養装置。
  70. 【請求項70】 第1の端部と、第2の端部と、内面
    と、外面とを有して開口を画定し、細胞付着を可能にす
    る少なくとも1つの生育基質手段を受ける、第1の生育
    チャンバーと、 第1のチャンバーの上に、第1のチャンバーの下に、第
    1のチャンバーと並んで、または第1のチャンバーを囲
    んで配置され、相互接続されて第2の開口を画定する第
    2の生育チャンバーとを含み、 生育チャンバーが、生育培地、ガス環境、および生育基
    質手段を含むように構成され、 さらに、生育基質を生育培地の内外に交互にかつ間欠的
    に移動するための駆動手段とを含む、細胞培養装置。
  71. 【請求項71】 駆動手段が、生育基質手段を生育培地
    の内外に交互にかつ間欠的に移動するように構成され
    る、請求項70に記載の細胞培養装置。
  72. 【請求項72】 第1の生育チャンバーが、生育培地お
    よび細胞を除去し、かつ付加するための少なくとも1つ
    の開口をさらに含む、請求項71に記載の細胞培養装
    置。
  73. 【請求項73】 駆動手段がスクリュージャッキであ
    る、請求項71に記載の細胞培養装置。
  74. 【請求項74】 駆動手段が滑車(pulley)であ
    る、請求項71に記載の細胞培養装置。
  75. 【請求項75】 駆動手段を手動または自動とすること
    ができる、請求項71に記載の細胞培養装置。
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