JP2003231644A - 抗癌性薬剤 - Google Patents

抗癌性薬剤

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JP2003231644A JP2002347273A JP2002347273A JP2003231644A JP 2003231644 A JP2003231644 A JP 2003231644A JP 2002347273 A JP2002347273 A JP 2002347273A JP 2002347273 A JP2002347273 A JP 2002347273A JP 2003231644 A JP2003231644 A JP 2003231644A
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cancer
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Tetsuo Ikegawa
哲郎 池川
Akiko Ikegawa
昭子 池川
Fumitake Shimada
文武 島田
Iken Hyo
威健 馮
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SEIMEI KAGAKU KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い安全性を持ちながら、化学療法剤の抗癌
効果を増強させることができ、また、日常摂取すること
により癌を予防することのできる薬剤を提供すること。 【解決手段】 ブナシメジ、シイタケ、マイタケ、ハタ
ケシメジおよびエノキタケから選ばれた少なくとも一つ
の茸を水、親水性溶媒もしくはこれらの混合溶媒で抽出
した生理活性物質を有効成分とする抗癌性薬剤および癌
治療用化学療法剤とこの生理活性物質を含有する抗癌組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗癌性薬剤に関
し、更に詳細には、抗癌剤効果増強および癌予防剤を有
する抗癌性薬剤並びにこれを利用する抗癌剤組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】癌化学療法剤は進行癌に対して重要な役
割を果たすが、重篤な副作用があり、癌患者の免疫機能
を低下させるため、化学療法剤の使用には限界がある。
【0003】このため、化学療法剤に使用量を軽減させ
るために、化学療法剤に加え、この作用を増強させるこ
とのできる、副作用の少ない薬剤の開発が行われている
が、未だ満足できる結果が得られていないのが現状であ
る。
【0004】また、日常的に摂取し、体内における突然
変異の発生頻度を引き下げ、これにより癌罹患を防ぐよ
うな癌予防剤も求められているが、これについては、安
全性が極めて重要であり、この点を考慮すると十分に効
果のあるものは得られていないのが実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、高い
安全性を持ちながら、化学療法剤の抗癌効果を増強させ
ることができ、また、日常摂取することにより癌を予防
することのできる薬剤を提供することを課題とするもの
である。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、天然物について種々検索を行ったとこ
ろ、ある種の茸の抽出物が制癌剤の抗癌効果を増強させ
る作用や、癌予防効果を有することを見出し、本発明を
完成した。
【0007】すなわち、本発明は、ブナシメジ、シイタ
ケ、マイタケ、ハタケシメジおよびエノキタケから選ば
れた少なくとも一つの茸を水、親水性溶媒もしくはこれ
らの混合溶媒で抽出した生理活性物質を有効成分とする
抗癌性薬剤を提供するものである。
【0008】また、本発明は、癌治療用化学療法剤と、
ブナシメジ、シイタケ、マイタケ、ハタケシメジおよび
エノキタケから選ばれた少なくとも一つの茸を水、親水
性溶媒もしくはこれらの混合溶媒で抽出した生理活性物
質とを含有する抗癌剤組成物を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる生理活
性物質の原料であるブナシメジ、シイタケ、マイタケ、
ハタケシメジおよびエノキタケは何れも、食用として一
般に用いられているものであり、これらの抽出物は副作
用の心配がないので、安心して癌患者に投与することが
できるものである。その他マツタケ、ナメコ、フクロタ
ケ、エリンギ等の茸も用いることができる。
【0010】この生理活性物質は、上記茸類の子実体及
び/又は菌糸体の少なくとも一つの細断物ないしは微粉
砕物(以下、「茸」と記載する)を水及び/又は親水性
溶媒を用いて抽出することにより得られる。この抽出に
用いられる親水性溶媒としては、炭素数1〜4の低級ア
ルコールが好ましく使用される。
【0011】上記茸から本発明の生理活性物質の抽出
は、例えば、原料である茸に適量の水または低級アルコ
ール等の親水性溶媒を添加し、例えば、80ないし98
℃程度、好ましくは、水の場合は90から98℃の温度
条件で、還流下に、1ないし4時間程度、好ましくは、
2ないし4時間抽出することにより行われる。
【0012】上記のようにして得られた抽出液は、必要
により濾過等で固形不純物を分離した後、減圧下に溶媒
を溜去することにより、固形物として生理活性物質(以
下、「EEM」ということがある)を採取することがで
きる。
【0013】このようにして得られたEEMは、その状
態でも経口投与で活性を示し、本発明の抗癌性薬剤とし
て使用できるが、活性を高めるため、抽出液を分子フル
イ処理して不要の部分を除去し、再度減圧下に濃縮して
得られた分子量6,000〜60,000の部分(以下、
「精製EEM」ということがある)を、有効成分として
抗癌性薬剤とすることが好ましい。
【0014】本発明の抗癌性薬剤は、経口投与により、
抗癌剤効果増強剤や癌予防薬剤としての生理活性を発揮
しうるものである。
【0015】本発明の抗癌性薬剤により、効果が増強さ
れる抗癌剤としては、5−フルオロウラシル、シスプラ
チン、アドリアマイシン、ブレオマイシン、カルボプラ
チン、ロイコボリン、カンプトテシン、テガフール、C
PT−11、マイトマイシン等の化学療法剤が挙げられ
る。
【0016】そして、所期の抗癌活性増強効果を発揮さ
せるための経口摂取量は、人の年齢、体重、目的などに
より異なるが、一般には、成人1日あたりEEMとして
200〜5000mgの範囲、好ましくは、1000〜
3000mgの範囲が好ましく、この量を1日数回に分
けて服用することが適当である。癌予防剤として使用す
る場合も、上記に準じて良い。
【0017】なお、本発明の抗癌性薬剤の有効成分であ
るEEMは、常法により、薬学的に許容される担体と組
合せ、散剤、顆粒、錠剤、カプセル剤、液剤として使用
できるが、そのまま大気中に放置すると吸湿し変色、変
質することがあるので、フイルムコートを施した錠剤と
して使用することが好ましい。この目的のために使用さ
れるフイルムコート材としては、ケラチン、カカオ脂、
大豆ペプチド、貝殻樹脂材等が好ましく、他のフイルム
コート材では十分に吸湿を防止し得ない場合があり、変
色、変質を生じることもあり得る。
【0018】また、本発明のEEMを、前記した化学療
法剤と組合せて抗癌剤組成物とすることもできる。この
抗癌剤組成物は、許容された量の各化学療法剤と、前記
量のEEMを常法に従って組合せ、製剤化することによ
り製造される。
【0019】本発明の生理活性物質であるEEMは、後
記のインビボ試験及び臨床試験の結果が示すように、癌
化学療法剤の抗癌効果を増強し、副作用を軽減する作用
を有し、かつ癌の予防効果も有するものであり、抗癌剤
効果増強剤や癌予防薬剤等の抗癌性薬剤として利用でき
る。
【0020】
【実施例】以下に実施例および試験例を示して本発明を
具体的に説明するが、本発明は以下の実施例等に何ら制
約されるものではない。
【0021】実 施 例 1 細かくきざんだエノキタケ1Kgおよびブナシメジ1K
gに4リットルの精製水を加えて、3時間加熱還流しな
がら、活性物質を抽出した。この抽出液を減圧下に濃縮
し、得られたエキスを凍結乾燥してエキス末を得た。得
られたエキス粉末に、乳糖140mg、トウモロコシ澱
粉60mg、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース1
5mgおよびステアリン酸マグネシウム3mgを加えて
良く混和してEEM−1粉末を得た。
【0022】実 施 例 2 細かくきざんだエノキタケ1Kgおよびブナシメジ1K
gに4リットルの50%エタノール水を加えて、3時間
加熱還流しながら、活性物質を抽出した。この抽出液を
減圧下に濃縮し、得られたエキスを凍結乾燥してエキス
末を得た。得られたエキス粉末に、乳糖140mg、ト
ウモロコシ澱粉60mg、低置換度ヒドロキシプロピル
セルロース15mgおよびステアリン酸マグネシウム3
mgを加えて良く混和してEEM−2粉末を得た。
【0023】実 施 例 3 実施例1で得られたEEM−1粉末を常法に従って打錠
した後、ケラチンおよびカカオ脂で下掛けした。これを
ケラチン液に浸し、次いで乾燥して、EEM錠を製造し
た。
【0024】試 験 例 1 抗癌剤効果増強作用:マウス白血球細胞P388(腹水
型)10細胞/マウスをBDF雌マウスの腹腔内
に移植し、24時間後より、各群に分け下記の治療を行
った。 すなわち、治療群(1)のマウスには5−FU
(5−フロロウラシル)を生理食塩水に溶解し、1mg
/Kgで5日間腹腔内に投与した。また、治療群(2)
のマウスには同様に調製した5−FU 1mg/Kgを
5日間腹腔内に投与し、腫瘍細胞移植後24時間より、
実施例1で得られたEEM−1粉末を100mg/Kg
になるように精製水に懸濁した懸濁液を毎日ゾンデを用
いて経口投与した。更に、治療群(3)のマウスには同
様に調製した5−FU 1mg/Kgを5日間腹腔内に
投与し、腫瘍細胞移植後24時間より、実施例2で得ら
れたEEM−2粉末100mg/Kgを毎日経口投与し
た。なお、対照群マウスには治療群と等量の生理食塩水
を腹腔内に注射した。上記各群の延命効果の結果は表1
に示した通りである。
【0025】
【表1】
【0026】この結果より、EEM−1およびEEM−
2は制癌剤の効果を増強していることが認められた。
【0027】試 験 例 2 癌予防作用 遺伝子の損傷による癌の予防作用をもつかどうかを、テ
スト細菌としてサルモネラ・チフィムリウム(Salmonel
la typhyimurium) TA98株を用い、ラットの肝臓ホ
モジェネート、S−9 mixを添加するエーメス(A
mes)テストによって調べた(参考文献、癌の科学
第二巻、61−69頁、1979年)。変異原性物質と
しては、ベンゾピレン(BP,Sigma社製)を用
い、これを25μg/mlとなるようDMSOに溶解し
た溶液(BP溶液)を使用した。また、代謝活性化には
PCBで処理したラット肝臓ホモジェネート上清液、S
−9にコファクター(MgCl,KCl,G−6−
P,NADH,NaHPOからなる試薬)を加え
た、S−9mixを使用した。
【0028】試験は次のようにして行った。すなわち、
まず、BP溶液0.15mlに試験サンプル1.5mlを
加えて、37℃で30分インキュベートしたのち、ろ過
滅菌した。このろ液0.3mlに0.5mMヒスチジン、
0.5mMビオチンを加えた軟寒天3ml、サルモネラ
・チフィムリウムTA18株培養液0.1ml、S−9
mix 5mlを加えて混和した。この液をグルコース
寒天培地上に注ぎ、この寒天プレートを37℃で2日間
培養した後、リバータントのコロニー数を数えた。
【0029】試験サンプルは、実施例1で得られたEE
M−1粉末1gに1mlの精製水を加え、良く攪拌した
後遠沈して得た上清液を原液とし、その原液を倍々希釈
することにより調製した。
【0030】その結果、コントロールにおけるリバータ
ント数を50%抑制する希釈度は、EEM−1粉末では
約2.0であった。また、実施例2で得られたEEM−
2粉末では約3.3であった。この結果より、EEM−
1およびEEM−2は、癌の予防作用が認められた。
【0031】試 験 例 3 癌予防作用 癌の予防作用に関する試験として、テスト細菌としてサ
ルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhyimuriu
m)TA100株を用い、代謝活性化を加味した抗変異
原性試験をエーメス(Ames)テストにより行った
(参考文献、癌の科学 第二巻、61−69頁、197
9年)。変異原性物質としてTrp−P1(和光純薬
製)をDMSOに溶解して、20μg/mlに調整した
溶液を用いた。
【0032】Trp−P1溶液100μlに試験サンプ
ル100μl及び菌懸濁液0.1mlを加えて、37℃
で20分プレインキュベートした。これをグルコース寒
天培地に注ぎ、この寒天プレートを37℃で2日間培養
した後、リバータントのコロニー数を数えた。それに基
いて、標準変異原の活性を100%として、相対変異原
度(%)を求めた。
【0033】試験例2と同様に、試験サンプルは、実施
例1の方法で得たEEM−1粉末100mgをとり、そ
れに1mlの精製水を加えて、よく攪拌した後、遠沈し
て、上清液を分離して原液とした。この原液を倍々希釈
して試験サンプルとした。
【0034】その結果、コントロールにおけるリバータ
ント数を50%抑制する希釈度はEEM−1粉末では約
4.5であった。またEEM−2粉末では約5.0であっ
た。
【0035】試 験 例 4 臨床における癌化学療法剤との併用試験:進行癌患者を
対象に8種の化学療法剤単独投与群(CT群とした)と
化学療法剤と実施例3で得られたEEM錠を併用した群
(CT+EEM群とした)について下記のように臨床比
較試験を行った。
【0036】対象患者:ステージIIIとIVの肺癌、
食道癌、胃癌の患者14名を表2のようにCT群および
CT+EEM群の2群とした。
【0037】
【表2】
【0038】 投与方法: EEM 415mg錠を1日3回2錠づつ経口投与 化学療法剤 肺癌 カルボプラチン 80mg/mを 1〜5日目 カンプトテシン 12mg/mを 1〜3日目 アドリアマイシン 20mg/mを 4、5日目 食道癌 塩酸ブレオマシン 8mg/mを 1、3、5日目 5−FU 500mg/mを 1〜5日目 シスプラチン 15mg/mを 1〜5日目 胃癌 カンプトテシン 12mg/mを 1〜5日目 ロイコボリン 100mg/mを 1〜5日目 5−FU 500mg/mを 1〜5日目 シスプラチン 15mg/mを 1〜5日目
【0039】 判定方法: 1.クリニカルレスポンス CR 4週間以内に回復 PR 4週間以内に50%回復 SD 50%以内回復、25%以内増悪 PD 新たな傷害、25%以上増悪 オーバーオール・レスポンス CR+PR ベネフィト・レート (CR+PR+SD)/合計
【0040】 2.QOL(quality of life) 食欲 増加 1日100g以上増加 安定 1日100g以内増加又は減少 減少 1日100g以上減少 体重 増加 1Kg以上増加 安定 1Kg以内増加又は減少 減少 1Kg以上減少 KPS(Karnofsky performance status) 改善 10ポイント以上増加 安定 10ポイント以内増加または減少 悪化 10ポイント以上減少
【0041】結果:表3〜表7に示した。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
【表7】
【0047】以上の結果、CT+EEM群では7例中1
例にCRが認められ、PRは2例であったが、CT群で
は2例にPRが観察されただけであった。EEMの併用
によって、オーバーオール・レスポンスは29%から4
3%に増加した。治療後6ヵ月の生存率は、CT群では
66.7%であるが、CT+EEM群では100%であ
った。
【0048】QOLについては、CT+EEM群では7
例中7例中食欲増進が1例、安定例が4例であったが、
CT投与群では食欲増進はなく、安定例は2例しかなか
った。体重の増加はCT+EEM群においては29%で
あったが、CT群では認められなかった。
【0049】KPSの解析では、CT+EEM群では改
善例が29%(7例中2例)であり、悪化した症例は1
例であったが、CT群では悪化した症例は43%に達
し、悪心・嘔吐、下痢、脱毛、発熱などの副作用もCT
+EEM群では軽度であった。さらに、CT+EEM群
は、血液所見、肝臓と腎臓の検査結果から化学療法剤の
毒性を軽減した。
【0050】以上の結果より、EEMは癌化学療法剤と
併用することにより、治療効果を高め、副作用を軽減す
ることがわかった。
【0051】試 験 例 5 癌予防作用の臨床試験 食道癌の疑いのある患者の検診として、内視鏡検査を行
い生検およびルゴール染色を行なった。グレード3以上
の患者は治療を行い、グレード1患者は観察を続けた。
本試験でグレード2と判定された患者、11例について
EEMの癌予防効果を検討した。なお、食道癌の判定基
準はWHOのTMN分類および河北医科大学腫瘍病院の
判定基準に従って行った。
【0052】11例の患者には、実施例3によって製造
されたEEM−1錠剤(400mg/錠)を1日3回2
錠づつ6ヶ月間経口的に投薬し、1月毎に経過を観察し
た。
【0053】6ヶ月服用後の判定は、初診時のルゴール
による染色により内視鏡像から癌の位置を確認している
ので、その位置の病変については詳しく観察し、その部
位の生検を行い、その病理標本をもとに判定した。その
他の胃および食道の部位についても新たな病状があるか
どうか観察した。
【0054】この判定結果から、11例中2例では変化
が観察されなかったが、9例において病状の改善が観察
された。このうちの3例の症例では、グレード2からグ
レード0に改善して、病的状況は消えていた。また別の
3例ではグレード2からグレード1改善しており、さら
に6ヶ月毎の検診を行うこととした。残りの3例では明
らかに改善の兆候が見られたが、判定はグレード1また
は2と確認することは困難であったが、グレード1.5
と判定した。
【0055】このような結果から、EEMは明らかに食
道癌の予防効果があると結論することができた。これは
食道癌のような難治性癌で、はっきりした予防法がわか
っていない癌についての結果である。なお、現在癌予防
薬として中国衛生部の許可を得ている方剤と比較した
が、それよりも優れた結果であった。
【0056】
【発明の効果】本発明の生理活性物質EEMは、上記の
イン・ビボ試験及び臨床試験の結果が示すように、癌化
学療法剤の抗癌効果を増強し、副作用を軽減する作用を
有し、かつ癌の予防効果も有するものである。
【0057】従ってこれを有効成分とする抗癌剤組成物
は、抗癌剤効果増強や、癌予防に有用である。
【0058】また、癌治療用化学療法剤と上記生理活性
物質とを組み合わせた抗癌剤組成物は、化学療法剤の治
療効果が生理活性物質により増強されるので、癌治療に
有効なものである。 以 上
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/519 A61K 31/519 31/704 31/704 33/24 33/24 38/00 45/00 45/00 A61P 35/00 A61P 35/00 43/00 121 43/00 121 A61K 37/02 (72)発明者 馮 威健 中華人民共和国河北省石家庄市橋西区博士 楼1005号 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA17 DA28 NA05 ZB262 4C086 AA01 BC43 CB03 CB09 CB22 DA32 EA10 HA12 HA28 MA02 MA04 NA05 ZB26 ZC75 4C088 AA04 AA08 AC17 BA09 BA10 BA22 CA04 CA05 CA08 MA02 MA07 MA08 NA05 ZB26 ZC75 4C206 AA01 JB14 MA02 MA04 NA05 ZB26 ZC75

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブナシメジ、シイタケ、マイタケ、ハタ
    ケシメジおよびエノキタケから選ばれた少なくとも一つ
    の茸を水、親水性溶媒もしくはこれらの混合溶媒で抽出
    した生理活性物質を有効成分とする抗癌性薬剤。
  2. 【請求項2】 生理活性物質が、ブナシメジおよびエノ
    キタケの抽出物である、請求項第1項記載の抗癌性薬
    剤。
  3. 【請求項3】 抗癌剤効果増強剤である請求項第1項ま
    たは第2項記載の抗癌性薬剤。
  4. 【請求項4】 癌予防薬である請求項第1項または第2
    項記載の抗癌性薬剤。
  5. 【請求項5】 癌治療用化学療法剤と、ブナシメジ、シ
    イタケ、マイタケ、ハタケシメジおよびエノキタケから
    選ばれた少なくとも一つの茸を水、親水性溶媒もしくは
    これらの混合溶媒で抽出した生理活性物質とを含有する
    抗癌剤組成物。
  6. 【請求項6】 生理活性物質が、ブナシメジおよびエノ
    キタケの抽出物である請求項第5項記載の抗癌剤組成
    物。
  7. 【請求項7】 癌治療用化学療法剤が、5−フルオロウ
    ラシル、シスプラチン、アドリアマイシン、ブレオマイ
    シン、カルボプラチン、ロイコボリン、カンプトテシ
    ン、テガフール、CPT−11およびマイトマイシンか
    ら選ばれるものである請求項第5項または第6項記載の
    抗癌剤組成物。
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