JP2003230781A - 独立スティッチングミシンの同期化 - Google Patents

独立スティッチングミシンの同期化

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JP2003230781A JP2003019418A JP2003019418A JP2003230781A JP 2003230781 A JP2003230781 A JP 2003230781A JP 2003019418 A JP2003019418 A JP 2003019418A JP 2003019418 A JP2003019418 A JP 2003019418A JP 2003230781 A JP2003230781 A JP 2003230781A
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    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05CEMBROIDERING; TUFTING
    • D05C5/00Embroidering machines with arrangements for automatic control of a series of individual steps
    • D05C5/02Embroidering machines with arrangements for automatic control of a series of individual steps by electrical or magnetic control devices
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B19/00Programme-controlled sewing machines
    • D05B19/02Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B25/00Sewing units consisting of combinations of several sewing machines

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】複数台のスティッチングミシンの機械的な結合
なしに複数台のスティッチングミシンを同期させること
のできる方法と装置の提供。 【解決手段】複数台のスティッチングミシンの各々は、
それらのスティッチングミシンによってスティッチすべ
きパターンのダウンロードを含んでスティッチングミシ
ンにその動作を協調させるところの制御装置に接続され
ている。マスタースティッチングミシンは制御装置また
はスティッチングミシンによって選ばれる。各々のステ
ィッチングミシンはスティッチング動作の間マスタース
ティッチングミシンに心拍的信号を送る。心拍的信号
は、各スティッチングミシンの適正な動作のマスターに
よる判定に利用可能なスティッチング動作に関連する情
報を含むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスティッチングミシ
ンに関し、特に、複数の糸カラー(スレッド・カラー
ズ)を用いて衣類服地にプログラムされたデザインをス
ティッチングすることのできる、コンピュータ化された
ミシンおよび複数台の独立したスティッチングミシンの
同期化に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の糸カラーを用いてパターンを衣類
または布地にスティッチングまたは刺繍することのでき
るシステムは今日の衣類産業において一般的になってい
る。典型的なスティッチングミシンにおいては、第1の
針が第1のカラーをあらかじめセットされたパターンに
刺繍する。もしパターンがいくつかのカラーを必要とす
るならば、第2の針が第2のカラーをあらかじめセット
されたパターンに刺繍し、そのいくつかのカラーについ
て全部のパターンが衣類に刺繍されるまでこのプロセス
が繰り返される。このようなスティッチングまたは刺繍
ミシンはふつうコンピュータシステムによってコントロ
ールされる。
【0003】典型的には、オペレーターはスティッチす
べきパターンを刺繍ミシン内のコンピュータにダウンロ
ードする。パターンとともに含まれているのは、スティ
ッチングすべきパターンのサイズ、スティッチング期間
中に衣類を支持する枠のサイズなどを含むいくつかのそ
の他のパラメータである。
【0004】パターンとそれに伴うその他の情報を受け
取ると、刺繍ミシンは、その他のことと同時に適切な計
算をおこなって、そのパターンがその衣類または布地に
適合するか、また、そのパターンが枠にオーバーラップ
しないかを検証する。パターンがダウンロードされる
と、コンピュータシステムは適切な計算をおこなう。
【0005】オペレーターが衣類または布地を刺繍ミシ
ンに取り付け、適切なチェックをすべておこなって、オ
ペレーターが刺繍ミシンにスティッチング始めのコマン
ドを与えると、その時点でミシンは衣類または布地にパ
ターンのスティッチングを開始する。
【0006】典型的な刺繍ミシンはソーイングヘッド、
X-Yアセンブリ、枠、およびボビンアセンブリを含ん
でいる。ソーイングヘッドはふつう、種々の糸カラーを
スティッチングするのに用いられるいくつかのニードル
を含む複数ニードルヘッドである。
【0007】ソーイングヘッドはふつう刺繍ミシンの前
部にあるキャリッジ上に位置していて、キャリッジ上を
移動することができ、フック・ボビンアセンブリ上のス
ティッチング位置に第1のニードルを位置させ、衣類に
第1の糸カラーをスティッチングする。
【0008】第2の糸カラーを衣類にスティッチングす
る必要があるときには、ソーイングヘッドはキャリッジ
上を移動させられて、フック・ボビンアセンブリ上のス
ティッチング位置に第2のニードルを位置させ、衣類に
第2の糸カラーをスティッチングする。
【0009】スティッチング動作中、刺繍ミシンは当該
産業で一般的で公知のように上糸を繋持しているニード
ルが衣類を通過して移動する。典型的には、衣類の下部
にはニードルが衣類を貫通して移動した時にニードルが
そこから突出するニードルプレートがある。ニードルプ
レートの下にはフック・ボビンアセンブリがある。
【0010】フックはボビンから供給される下糸のまわ
りを回動する。フックは回動して上糸をつかみ、フック
の回動につれて上糸を下糸のまわりに運ぶ。フックがそ
の回動の完了に近づくと、ニードルはニードルプレート
に衣類を貫通して引き返し、上糸はフックからはずれ
る。
【0011】ニードルはその残余の行程で衣類を貫通し
て引き返し、上糸は、下糸を回り込んで引き上げられて
堅く結ばれ、それによってスティッチングを確実なもの
とし、あるいは、それを固定する。X-Yアセンブリは
次のスティッチングのために衣類を適切な位置に移動さ
せ、この動作が繰り返される。
【0012】X-Yアセンブリは刺繍ミシンに取り付け
られ、スティッチングすべき衣類をその中に保持する枠
に連結されて使われる。X-Yアセンブリは刺繍ミシン
に対するXとYとの両方向について枠を移動させるXお
よびY位置決め機構を含んでいる。
【0013】パターンをスティッチングするに際して、
X-Yアセンブリは、スティッチングニードルに対して
あらかじめセットされたパターンにしたがって枠を移動
させ、したがって、パターンが衣類にスティッチングさ
れる。
【0014】このようなシステムでは、典型的には機械
的装置が取り出しレバーを通してスプールからニードル
アセンブリへと糸を引き出す。糸はニードルに供給さ
れ、上に説明されたように、往復状に運動してニードル
を衣類を貫通し、フック・ボビンアセンブリへと移動さ
せる。
【0015】上に述べたように、ニードルが衣類から引
き抜かれ、スティッチングが固定されるときに、糸に張
力が生じ、糸を強く引っ張り、スティッチングを固定す
る。しかし、典型的なシステムでは、スティッチングを
固定するのに必要な張力よりも大きい張力が発生する。
【0016】この余分な張力は糸をスプールからニード
ルへと引きだしている機械的な装置からもたらされてい
る。典型的な刺繍ミシンは、他のスティッチングミシン
と同様、糸をスプールから糸ガイド、取り出しレバー、
糸ガイドへと引き返して、ニードルへと導いている。取
り出しレバーはニードルを動かしている同じ機械装置に
連結されており、同じ周波数で上下に移動する。
【0017】取り出しレバーが戻るときに糸はフック・
ボビンから引き出されるので、余分な糸張力が生じる。
この余分な糸張力は刺繍中の衣類の布地に「よせひだbu
nchup」を生じる。
【0018】すなわち、糸中の張力が衣類への作業中の
スティッチングに付加的な張力を発生し、また、その衣
類の布地が比較的柔らかい繊維からなるときには、ステ
ィッチングが布地を一緒に引っ張ることが起こり得る。
【0019】このようなことが起こる状況では、この引
っ張りによるよせひだを避けるように衣類に対する付加
的な支持、または硬度増大に役立つように裏地を使うの
が一般的である。裏地の材料は、衣類のパターンがステ
ィッチングされている側とは反対側に設けられる。
【0020】裏地のために必要とされた材料の増加が、
裏地を使わない衣類のスティッチングに較べてコストを
増大させる。したがって、裏地材料の必要性を減少させ
ることは有利なことである。その上、裏地材料の使用
は、裏地のない衣類へスティッチするのに較べて衣類へ
のパターンのスティッチングに必要な労働力を増大させ
る。
【0021】裏地を用いるときには、オペレータは裏地
材料を入手しなければならず、また、それをスティッチ
すべき衣類に対して適正な位置に置かなければならな
い。その上、一旦パターンがスティッチングされると、
裏地材料はオペレータによって取り除かれることが必要
な場合もある。したがって、裏地材料使用の必要性を減
少させることは、パターンをスティッチングすることに
関する労働コストを削減させるだろう。
【0022】
【特許文献1】米国特許第4,726,309号明細書
【特許文献2】米国特許第4,934,292号明細書
【特許文献3】米国特許第5,072,680号明細書
【特許文献4】米国特許第5,555,827号明細書
【特許文献5】米国特許第5,915,316号明細書
【特許文献6】米国特許第6,012,405号明細書
【特許文献7】米国特許第6,161,491号明細書
【非特許文献1】Toyota Expert 851 Brouchure, Panto
grams Mfg.Co.,Inc.
【非特許文献2】Toyota Expert 850-3 Brouchure, Pan
tograms Mfg.Co.,Inc.
【非特許文献3】TLFD Series Emblaser Brouchure, To
kai Industrial SewingMachine Co., Ltd.
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上に述べたように、裏
地材料使用の必要性に加えて、糸をスプールからニード
ルアセンブリへと引き出す機械装置により発生せられた
余分な糸の張力が糸の切断を導くこともあり得るし、ま
た、そのことがスティッチング工程を中断させることも
あり得る。
【0024】もし刺繍ミシンが単一のソーイングヘッド
を持つものならば、スティッチ動作を停めて、糸の切断
を修復しなければならない。もし刺繍ミシンが複数のス
ティッチングヘッドを持ち、それらスティッチングヘッ
ドの1つについて糸の切断が起こったのならば、その糸
切断を修復するのはより困難になるだろう。
【0025】これは、複数の衣類に同じパターンをステ
ィッチングする複数スティッチングヘッドが同期して同
時に動作しているためである。1本の糸が切れると、ミ
シンは切断の発生を検出するのに典型的にはいくつかの
スティッチを必要とする。
【0026】もし第1のヘッドで糸が切れとすると、残
りのスティッチングヘッドは、第1のスティッチングヘ
ッドが止まるまで、パターンのスティッチングを続ける
だろう。
【0027】複数のソーイングヘッドを持つ刺繍ミシン
については、それらのソーングヘッドが機械的に結合さ
れているのが一般であり、このような糸切れが1カ所起
こると、残りのソーングヘッドは糸切れの起こったソー
ングヘッドを「追い越し」てしまうだろう。
【0028】それ故、このようなシステムで糸切れが1
カ所起こると、糸切れの起こったソーングヘッドに「追
いつく」ステップを付け足すことが必要となるだろう。
したがって、糸切れの回数を減らし、糸切れが起こった
場合には、それによって、すべてのヘッドを引き返えさ
せる必要性を減らすことが有利となるだろう。
【0029】その上、糸を引き出すのに機械的装置を用
いている典型的なミシンでは、各スティッチ毎にスプー
ルから引き出される糸の量は、スティッチ毎に起こる幾
何学的な変化のために一定には保たれない。
【0030】このスプールから引き出される糸の量の変
動スティッチ毎に異なった糸張力を生じ、縫い目が不揃
いになる。不揃いな縫い目は、スティッチ毎の一様性に
欠けた仕上がりパターンを与えることになり、スティッ
チングパターンの審美的なアピールを低下させる。
【0031】したがって、このようなシステムにおい
て、より一様な縫い目をつくり出すために糸張力を低減
させて適量の糸を供給することは、より一様でビジュア
ルに見栄えのよいパターンを生じるのに有用である。
【0032】上に述べたように、刺繍システムでは、ス
プール・ニードルのアセンブリから刺繍に使われる上糸
が切れるという糸切れへの遭遇が起こり得る。そのう
え、糸切れはボビン・フックアセンブリを用いてスティ
ッチングを固定するのに使われる糸についても起こり、
これは下糸切断と言われる。
【0033】糸切れは、二三の例をあげると、ソーイン
グ工程での張力、糸スプールとボビンからシステムへの
不適切な供給、ニードルとフックアセンブリへと糸を引
っ張っている機械装置での糸のからみ、など多くの理由
で起こる。
【0034】その刺繍の行程を実行するときに、どのよ
うな糸切れに関しても、パターンのスティッチングを中
断し、糸切れを修復し、刺繍システムをスティッチング
動作に復帰させるため、できるだけ迅速に糸切れを知る
ことが大切である。
【0035】典型的なシステムでは、糸切れを検出する
機能を実行するセンサーを含んでいる。そのようなシス
テムは、一般に上糸の切断を検出する上糸切れモニター
と下糸の切断を検出する下糸切れモニターとを持つ。糸
切れモニターは、ふつう、上糸の動きを検出する機械的
なアセンブリを含んでいる。
【0036】糸切れモニターはふつう取り出しレバーの
上に位置し、もし上糸での動きがなくなると、刺繍ミシ
ン内の制御エレクトロニクスに信号を送る。
【0037】制御エレクトロニクスが、予想されたとお
り上糸が動いていないという信号を受け取るときは、そ
れは糸切れなどのソーイング工程に問題があることを示
しており、制御エレクトロニクスは刺繍システムスティ
ッチング動作を停止するように働く。
【0038】同様に、下糸切れ検出器はふつうフック・
ボビンアセンブリの近くに位置し、下糸の動きを検出す
る機械的または光学的装置を含んでいて、もし下糸の動
きが止まったときには、制御エレクトロニクスに信号を
送る。
【0039】上糸か下糸での糸切れが検出されるなどの
問題が起こった後、刺繍システムが刺繍の運転を止める
と、オペレーターは糸切れを修復し刺繍の動作を再開す
ることができる。
【0040】このようなシステムでは、糸切れを修復
し、できるだけ短い停止時間で運転を再開するために糸
切れを速やかに発見することが大切である。このような
システムは典型的には上糸か下糸での糸切れを糸切れの
数スティッチングサイクル内で、典型的には5スティッ
チングサイクル内で検出する。
【0041】糸切れを検出する現状のセンサーはこのよ
うな糸切れを検出するのに適してはいるが、それらは通
常それに伴う問題を持っている。特に、下糸検出器は刺
繍システムの運転中問題を起こしうる。
【0042】上に述べたように、典型的な刺繍システム
での下糸検出器はフック・ボビンのアセンブリに接近し
て位置しており、それらは機械的な動きをセンシングす
ることによって糸切れを検出する機械的または光学的装
置である。
【0043】それらの位置がスティッチングを施すべき
衣類の直下にあるため、下糸検出器の中またはその周囲
にほこりの堆積することが多い。このことは下糸検出器
の誤動作を引き起こし、糸切れについての誤報を生じた
り、糸切れの検出をしなくなったりする。
【0044】このような場合には、下糸検出器はクリー
ニングを必要としており、場合によっては交換が必要で
ある。このような堆積物以外にも、機械的装置からの潤
滑剤が下糸検出器の中またはその周囲に堆積し、下糸検
出器に関連するセンサーの誤動作を引き起こし、そのこ
とがまた、下糸検出器のクリーニングや交換を必要とす
ることとなる。
【0045】したがって、少なくとも現行の下糸検出器
と同じ感度を持ちながら、現行の下糸検出器の中とその
まわりの堆積物に対しては保守要求の少ない耐故障性の
高いセンサーを備えることが有利である。
【0046】現行の下糸検出器の不完全性に加えて、上
糸切れ検出器もまたそれに通常関連するいくつかの問題
点を持っている。そのような問題点の一つはセンサーの
位置である。上に述べたように上糸切れ検出器は典型的
には刺繍システムの取り出しレバーの上に位置してお
り、糸切れを検出するのにしばしば数スティッチを必要
とする。
【0047】糸切れはできるだけ迅速に見つけるのが有
利であるから、糸切れ検出器をニードルに近接して設け
て糸切れを比較的迅速に検出できることが望ましい。
【0048】上に述べたように、ニードルが上糸を動か
して衣類にスティッチングするとき、ボビン・フック・
アセンブリは、ニードルが衣類から抜ける前に下糸を上
糸のまわりにループさせることによって縫い目を固定す
る。
【0049】衣類がニードルプレートから引き上げられ
るのを防止し、より確実に縫い目を固定するために、押
さえ金が衣類の表面に向かって下げられ、スティッチン
グのあいだ中、衣類を固定する。押さえ金は、刺繍が適
切に固定され糸の張力がスティッチ毎に一様に保たれる
ことを確実にするように助ける。
【0050】最適の動作を得るために、押さえ金はニー
ドルが衣類を引き上げるときに衣類の表面に接触してい
なければならない。もし押さえ金が衣類の表面に接触し
なければ、ニードルが衣類を通して引き上げられるとき
衣類がニードルプレートから浮き上がるかもしれず、そ
の結果不均一な縫い上がりの可能性が生じる。
【0051】あるいは、もし衣類が比較的厚い切れ地で
できているときには、押さえ金は比較的強い力で衣類を
打つので比較的大きな可聴音を発したり押さえ金に機械
的な応力を生じるので、その寿命を短縮する。
【0052】したがって、押さえ金の高さを衣類の表面
に接触するように、また、大きな可聴音や機械的な応力
を生じないように適切に調節することが重要である。大
きな可聴音は、その他の理由からも望ましくなく、刺繍
ミシンはできるだけ小さなノイズで動作させることが一
般的に望ましい。
【0053】余分なノイズがあるとそのミシンの周辺の
人がその他の人の声やその他の警報音を聞くことを困難
にしてしまうので、特に同一の部屋に数台の刺繍ミシン
があるときには、低ノイズ動作が望ましい。
【0054】したがって、刺繍の間種々の厚さの衣類に
加えられる適切な力を与えることができ、同時にミシン
の動作によって出てくるノイズを減らすことができる、
調節可能な押さえ金にすることが有利である。
【0055】典型的な現今のミシンでは、押さえ金はそ
れをニードル駆動アセンブリに連結している機械的なリ
ンク機構を手で調節することによって調節できるように
なっている。この調節は、ふつうニードル駆動に付属し
ている安全カバーを取り外して機械的なリンク機構を調
節し、押さえ金の高さを調節することによりなされる。
その後安全カバーが戻され、刺繍ミシンの動作がはじま
る。
【0056】そこでオペレーターはミシンの運転状況を
観察して、押さえ金が適切に調節されているのを確認す
る。もし押さえ金が適切に調節されていなければ、押さ
え金の高さが修正されるまで調節のプロセスガが繰り返
される。わかるように、これは手間がかかり時間を要す
るプロセスである。
【0057】その結果、押さえ金が不適切に調節される
か全然調節されないことがしばしば起こりうる。何故な
らばオペレーターが最初の調節をした後、調整の面倒さ
のために、調節プロセスの押さえ金の高さのさらなる微
調整についての付加的な調整をしないだろうからであ
る。
【0058】ある場合には調整の面倒さのために押さえ
金は全然調整されないままであろう。したがって、容易
に調節可能で且つミシンから安全カバーを取り外さなく
ても調節可能な押さえ金、を備えることは有利であろう
と考えられる。
【0059】ミシンの動作中での押さえ金の調節、すな
わち、ミシンの刺繍動作の中断を伴わない押さえ金の高
さの微調節が可能ならばさらに有利であろう。
【0060】上に述べたように、衣類にパターンを刺繍
するために、刺繍ミシンに対して衣類を固定し、スティ
ッチングヘッドの下に衣類を適切に移動させるため、衣
類はフープまたはその他の装置の中に置かれる。それに
加えて、また上に述べたように、スティッチングされる
衣類とパターンに応じて種々のサイズのフープを使うこ
とができる。
【0061】衣類がこのフープ内に置かれ、刺繍ミシン
のX-Yアセンブリに固定されるとき、ニードルがフー
プに衝突しないようにすることが大切である。もしニー
ドルがフープに衝突すると、それはニードルをこわし、
刺繍ミシンを動作不能とし、修理が必要となる。このこ
とはミシンに休止時間を生じ、部品交換のコストと部品
交換の取り付けのための作業を発生させる。
【0062】それに加えて、多くの状態において、ニー
ドルが衣類を貫通する位置を目視で確認できることはオ
ペレーターにとって有用である。たとえば、衣類が最初
刺繍ミシンに置かれるとき、パターンのスタート位置
は、パターンが衣類の適切な位置にスティッチングされ
ることを確実にするようににセットされる。
【0063】このような状態はアップリケをパターン状
にスティッチングするときにも生じる。アップリケがス
ティッチングを施すべき衣類にセットされるとき、ステ
ィッチングの位置はアップリケが衣類に適切に位置決め
されるだろうことを確実にするためにスティッチングの
位置が決められる。
【0064】また、糸切れ発生の際には、一旦、糸切れ
が修復されると、ミシンは、糸切れ位置からスティッチ
ングを再開するように置かれなければならない。典型的
には、ミシンは数スティッチ後退可能であり、その位置
が確認できて、スティッチング動作の継続が可能とな
る。
【0065】典型的な刺繍ミシンにおいては、制御シス
テムはニードルがフープに接しないことを立証するソフ
トウエアを含んでいる。このソフトウエアはフープのサ
イズに関する情報を受け取り、スティッチングすべきパ
ターンをフープのサイズと比較して、フープの縁または
縁を越えてスティッチングが行われないことを立証す
る。
【0066】しかし、時として、ソフトウエアに入って
いるフープサイズが正しくなかったりフープに対するパ
ターンの位置がずれていたりする。このような場合、も
し刺繍ミシンに実際に取り付けられたフープが制御シス
テムが考えているフープよりも小さいか、またはフープ
に対してパターンがずれているかすれば、ニードルはフ
ープに接触し損傷を受ける。
【0067】したがって、オペレーターは、ニードルが
フープに接触していないことを目で見て立証するのが普
通である。典型的な現今のミシンにおいては、このこと
はオペレーターがニードルをニードルケースから引き下
ろしして、衣類に実際接触させることなく衣類の直上に
持ってくることによって行われるのがふつうである。
【0068】次に刺繍ミシンは刺繍すべきパターンの輪
郭をトレースするようなコマンドを受け取り、オペレー
ターはニードルがパターンのどの点でもフープに衝突し
ないだろうことを目で確認する。
【0069】オペレーターがスティッチングの始点を立
証する必要のある状況では、同様な手順がもちいられ
る。典型的には、このことはオペレーターがニードルを
ニードルケースから引き下ろしして、衣類に実際接触さ
せることなく衣類の直上の点に持ってくることにより行
われるのがふつうである。
【0070】この位置にニードルを置いて、その適切な
始点がニードルの下に位置するまで衣類の位置が調節さ
れる。一旦適切な始点がニードルの下に位置されると、
ニードルはニードルケースに押し戻され、スティッチン
グ動作が開始される。
【0071】上に述べた手順は、ニードルがフープに衝
突しないこととスティッチングの始点を確認するのに有
用であるが、他方、いくつかの欠点を持っている。ニー
ドルがフープに衝突しないことを確認するための、この
ような手順を使用する際のそのような欠点の1つのは、
しばしばニードルが引き下げられすぎていて、パターン
がフープにオーバーラップしているときには、上に述べ
たトレーシングの動作中にフープがニードルに接触する
だろうということである。
【0072】このような状況においては、オペレーター
は、ニードルがフープに衝突することによってニードル
が損傷を受けることを避けるために、トレーシングを停
めるかニードルをその行路から外さなければならない。
したがって、もし不正な(合わない)フープが刺繍ミシ
ンに取り付けられているならば、上に述べたような視認
による確認をおこなってもニードルが損傷を受けること
は起こり得る。
【0073】また、もしニードルが下げられ過ぎると、
衣類が損傷を受ける可能性が出てくる。それに加えて、
上に述べた手順に関して安全性の問題がある。すなわ
ち、オペレーターがニードルをニードルケースから引き
下ろす行程、または、ニードルをニードルケースへ押し
戻す行程において怪我をする可能性がある。
【0074】したがって、オペレーターが物理的にニー
ドルをニードルケースから衣類の近くの点まで引き下ろ
す必要なくニードルがフープに当たらないということを
確認し、スティッチングの始点を確認することは有利で
あるだろう。さらに、引き下げられるニードルによって
トレースの間に衣類が損傷を受ける可能性を減らすこと
は有用である。
【0075】上に述べたように、もし大量生産の衣類に
関して、複数の衣類に同じパターンをスティッチングす
ることができれば有益である。そのような状況は例えば
衣服にロゴをスティッチングするときなどに一般的に起
こることである。そのような場合、そのような衣類の生
産を増やすために何台かの同時に動作するスティッチン
グヘッドを備えることは有用である。
【0076】また、そのような動作においてできるだけ
小人数のオペレーターを使って、衣類にパターンをステ
ィッチングすることに伴う労働コストを減らすことも有
用である。これら両方の目的を達成するための一つの一
般的な方法は、同時に動作して複数の衣類にパターンを
スティッチングする複数スティッチングヘッドを備える
ことである。
【0077】そのようなミシンは、典型的には、各ステ
ィッチングヘッドの所に衣類を取り付けた後、一人のオ
ペレーターによって1カ所から制御される。これらのミ
シンの多くは相互に機械的に結合されたスティッチング
ヘッドを備えている。このような場合、それらスティッ
チングヘッドの機械的な結合のために、すべてのスティ
ッチングヘッドが使われなければならない。
【0078】その上、これらのタイプのミシンは一般的
に一定の固定数のヘッドを持っているので、もし追加の
処理能力が望ましいときには、しばしば、まったく新し
いミシンをかなりの出費において購入しなければならな
い。したがって、漸増的にスティッチングヘッドを追加
できて、それによって多くのの資本投下を伴うことなく
漸増的に処理能力の増加を可能とするるミシンを備える
ことは有利なことであるだろう。
【0079】さらに、ある種の状況下では、そのような
ミシンの使用可能なすべてのスティッチングヘッドより
も少ないヘッドで、したがって、そのようなミシンで一
着だけ、又は非常に少数の衣服のスティッチングであっ
ても可能となれば、それは有利であるだろう。
【0080】したがって、従来技術において見いだされ
る上述の欠点を克服し、上掲の要求にマッチするスティ
ッチングミシンについての必要性が存在する。
【0081】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数台
の機械的に結合されていない刺繍ミシンの実質的に同時
スティッチングを可能とするスティッチング装置が提供
される。本装置は、少なくとも第1と第2のスティッチ
ングミシンを含む複数台の機械的に結合されていない刺
繍ミシンを含んでいる。
【0082】本装置は複数台のスティッチングミシンと
通信することのできる制御部を含んでおり、複数台のス
ティッチングミシンと制御部が、第1のパターンの少な
くとも1部分が複数台のスティッチングミシンのそれぞ
れによって実質的に同時にスティッチングされるネット
ワークを規定している。
【0083】スティッチングミシンの少なくとも1台は
独立に運転可能であり、スティッチングミシンは、それ
がネットワークの一部でないときにも第1のパターンを
スティッチすることができる。
【0084】一つの実施例では、第1と第2のスティッ
チングミシンはそれぞれ第1のキャリッジと第2のキャ
リッジを含んでいる。第1と第2のキャリッジは、第1
のパターンをスティッチングするときに動く。
【0085】第1のスティッチングミシンは、本実施例
では、第2のスティッチングミシンに隣接して位置して
いて、第1のスティッチングミシンが第1のパターンを
スティッチングしているときに、もし第1のパターンが
第2のスティッチングミシンによってスティッチングさ
れなければ、第1のキャリッジの動きが第2のスティッ
チングミシンとの干渉妨害を起こす。
【0086】一つの実施例では、制御部はハブを用いる
複数台のスティッチングミシンの各々と通信する少なく
とも一つのコントローラを含んでいる。制御部はスティ
ッチングデザインをダウンロードするために複数台のス
ティッチングミシンと通信ができる刺繍ネットワークシ
ステムを含むこともできる。
【0087】制御部はまた少なくとも第1のコントロー
ラを含み、制御部の少なくとも1つと第1のスティッチ
ングミシンとが、マスターとなる第1のスティッチング
ミシンとスレーブとなる第2のスティッチングミシンと
を構成する。第1の制御部と・または第1のスティッチ
ングミシンはマスターがすでに指定されているかどうか
を判定することもできる。
【0088】他の実施例では、少なくとも第1の制御器
の1つと第1のスティッチングミシンとが、適切な動作
に関連する心拍的メッセージを送信する。少なくとも第
1のコントローラの1つと第1のスティッチングミシン
とはまた、第1のスティッチングミシンによってタイム
リーにスティッチングが行われているかどうかを判定す
ることもできる。
【0089】他の実施例では、第1のスティッチングミ
シンは第1のクラスターの一部であり、第2のスティッ
チングミシンは第2のクラスターの一部である。この実
施例では、制御部は第1と第2のスティッチングミシン
と通信する第1と第2のコントローラをそれぞれ含んで
いる。
【0090】本発明によれば、複数台のスティッチング
ミシンを使うスティッチングについての方法もまた提供
される。その方法は、少なくとも第1のコントローラを
含む制御システムと通信のできる少なくとも第1と第2
のスティッチングミシンとを含む、複数台のスティッチ
ングミシンを含む、ネットワークを設定するステップ含
んでいる。
【0091】複数台のスティッチングミシンは同期がと
られ、各々のスティッチングミシンが実質的に同時に第
1のパターンをスティッチングする。設定のステップは
第1と第2のスティッチングミシンを機械的には連結せ
ずに維持することを含んでいる。
【0092】設定ステップは第1と第2のスティッチン
グミシンを互いに隣接しあうように位置させるステップ
を含むこともでき、そこでは、もし第1のパターンが第
1と第2のスティッチングミシンによって実質的に同時
にスティッチされなければ、第1のスティッチングミシ
ンの部分が第2のスティッチングミシンにオーバーラッ
プし、その部分を動く間中、第2のスティッチングミシ
ンを妨害する。
【0093】設定ステップはまた、1つの実施例では、
第1と第2のスティッチングミシンを独立に動作可能な
スティッチングミシンとして提供することも含んでお
り、第1と第2のスティッチングミシンの各々は、それ
らがネットワークの一部でないとき、ある1つのパター
ンをスティッチすることができる。
【0094】なお他の一つの実施例では、設定ステップ
は、第1のスティッチングミシンを第1のクラスターの
スティッチングミシンの一部として、また、第2のステ
ィッチングミシンを第2のクラスターのスティッチング
ミシンの一部として提供し、第2のスティッチングミシ
ンが第1のクラスターの一部であるかどうかをチェック
することを含んでいる。
【0095】同期させるステップは、1実施例では、複
数台のスティッチングミシンの1台がマスターとして指
定されたかどうかを確認することを含んでいる。同期さ
せるステップは第1のスティッチングミシンをマスター
であると指定することを含んでいる。同期させるステッ
プはまたマスターを判定することに関連して第1のステ
ィッチングミシンによってパケットを送り、もし第1の
スティッチングミシンが何の応答も受け取らなければ、
第1のスティッチングミシンがマスターであると指定す
ること、を含むこともできる。
【0096】さらに、同期させるステップは、スティッ
チカウントに関連した情報を用いることを含むことがで
き、また、第1のスティッチングミシンがマスターのス
ティッチ数と異なったスティッチをしているときには第
1のスティッチングミシンのスティッチングスピードを
調節することも含むこともできる。
【0097】第1のスティッチングミシンはマスターに
なり得るし、同期させるステップは第1のスティッチン
グミシンの各々に対して第1のスティッチングミシンに
よって心拍的メッセージを送信すること、を含むことが
できる。第2のスティッチングミシンはスレーブであっ
てもよいし、また同期させるステップは第2のスティッ
チングミシンによって心拍的メッセージを送信すること
を含んでもよい。
【0098】これまで述べてきたことに基づいて、本発
明のいくつかの利点が容易に理解される。本発明はソフ
トウエアを用いて同期をとることのできる複数台のステ
ィッチングミシン提供する。したがって、この同期のと
れたスティッチングミシンは機械的に結合されることを
必要としない。
【0099】たとえば糸切れに続いて、すべてのスティ
ッチングミシンを調整することを要せずに単一のスティ
ッチングミシンを調整することができる。その上、ステ
ィッチングミシンは、同期なしに、各々別個に動作させ
ることができる。スティッチングミシンはまた、同期を
とって動作させるとき、互いに比較的近くに接近して置
かれる。
【0100】本発明のその他の利点は、以下の説明で、
特に付属の図面を参考にするとき容易に明らかになるだ
ろう。
【0101】
【望ましい実施例の詳細な記述及び発明の効果】図1を
参照して、本発明の1実施例の正面透視表現図を説明す
る。刺繍ミシン100はベースアセンブリ104、ベー
スアセンブリ104に取り付けられた上側アームアセン
ブリ108、ベースアセンブリ104に取り付けられた
下側アームアセンブリ112、およびベースアセンブリ
104に取り付けられたX-Yドライブアセンブリ11
6を持っている。
【0102】ベースアセンブリ104内には、メインコ
ントローラ(図示せず)があり、それは衣類にスティッ
チされるパターンをホストコントローラ300から受け
取り、ユーザーインターフェース120からの命令を受
け取り、スティッチング動作を制御する。
【0103】ホストコントローラ300はユーザーにメ
インコントローラへの入力、選択、およびパターンのダ
ウンロードを許すコンピュータである。ホストコントロ
ーラ300は、ユーザーインターフェースに対して適合
するウインドウベースのPC、アップルマッキントッシ
ュタイプのコンピュータ、UNIX(登録商標)ベースのコ
ンピュータ、または、入力、選択、およびダウンロード
の能力を提供することのできるどのようなその他の同様
のコンピュータも含むどのようなコンピュータであって
もよい。
【0104】上側アームアセンブリ108に取り付けら
れているものはユーザーインターフェース120と糸ツ
リー124である。糸ツリー124は16個の糸のスプ
ールに対するスプールアタッチメント128を含んでい
る。ユーザーインターフェース120はユーザーが刺繍
ミシン100を互いに動作させることができる制御イン
ターフェースである。ニードルケース132もまた上側
アームアセンブリ108に取り付けられていて、16本
のニードル136を持っている。
【0105】ニードルケース132はレール140に取
り付けられていて、レール140に沿って特定のニード
ルをスティッチング動作の実行に適する位置に移動させ
る。糸ガイドプレート144はニードルケース132に
取り付けられている。ニードルケース132中の各ニー
ドル136は付属の取り出しレバー148と糸フィーダ
ーアセンブリ152を持っている。
【0106】動作中には、フープ(図示せず)はX-Y
ドライブアセンブリ116に取り付けられている。フー
プに取り付けられているのは衣類または布地であって、
それにパターンがスティッチされる。X-Yアセンブリ
116は動作してフープをスティッチング動作の行われ
ているニードル136の直下に移動させる。ニードル1
36は上糸を衣類にスティッチし、上に述べたようにフ
ック・ボビンアセンブリ内の下糸を用いる場所にスティ
ッチを固定する。
【0107】上糸と呼ぶとき、それが指しているものは
衣類にスティッチされている糸であり、下糸と呼ぶと
き、それが指しているものはボビンアセンブリから来て
スティッチを固定するのに用いられる糸である。
【0108】図1から図3を参照して、糸フィーダアセ
ンブリ152についてより詳しく述べる。図2に示すよ
うに、特定のニードル136に対する糸フィーダアセン
ブリ152は糸フィーダアセンブリ152を駆動するス
テッパーモータ156に隣接して位置している。ニード
ルケース132は特定のニードル136を下側アーム1
12上のスティッチング位置に置くためにレール140
上を移動させられる。
【0109】このようにして、特定のカラーをスティッ
チする必要があるとき、そのカラーに付随しているニー
ドル136は、ニードル136に付随する糸フィーダア
センブリ152がステッパーモーター156によって駆
動される位置に置かれる。ステッパーモータ156は駆
動ギアー160を駆動し、駆動ギアーは糸フィードギア
ー164に係合させられている。
【0110】駆動ギアー160はステッパーモーター1
56と関連しており、ニードルケース132がレール1
40に沿って動くときは動かない。糸フィードギアー1
64は糸フィーダアセンブリ152と関連しており、移
動して駆動ギアー160に係合し、それによってフィー
ダアセンブリ152を駆動する。
【0111】糸フィードギアー164は、ニードルケー
ス132がステッパーモータ156に対して動かされる
とき駆動ギアー160と正しく並んでいることを確実に
するため、糸フィードギアー164の歯に係合させるの
にクリッカー168が用いられる。クリッカー168は
板バネ172の隣に位置する。
【0112】クリッカー168の端は糸フィードギアー
164に係合し、糸フィードギアー164の歯の間のギ
ャップにはまりこみ、糸フィードギアー164上の各歯
がニードルケース132に対してあらかじめセットされ
た既知の位置に来るようになる。
【0113】ステッパーモータ156は、ニードルケー
ス132が上側アームアセンブリ108に対して移動さ
せられたとき駆動ギアー160があらかじめセットされ
た位置に来るように調節される。このようにして、糸フ
ィードギアー164の歯は、ニードルケース132が移
動させられてステッパーモータ156に隣接する別の糸
フィーダアセンブリ152に位置するとき、駆動ギアー
160の歯と最小の接触を持つ。
【0114】糸フィーダアセンブリ152の駆動に先立
って、ステッパーモータ156に付属するアクチュエー
ター176がアクチュエートされてクリッカー168の
頭頂部を動かす。
【0115】クリッカー168の頭頂部を動かすことに
よって、クリッカー168の底部は、それが回転してい
る間は糸フィードギアー164と接触せず、したがって
糸フィードギアー164の回転がクリッカー168との
接触により制限されることなく、刺繍ミシン100の運
転に伴うノイズは、クリッカー168が糸フィードギア
ー164の回転中それに接触したままである状況に較べ
ると減少する。
【0116】糸フィードギアー164は図3に示した分
解図に見られるようにギアー部184と平坦部188を
持つローラー180に係合している。1つの実施例では
ローラー180の平坦部188はゴムなどのような比較
的高い摩擦係数を持つ材料でカバーされている。
【0117】ピンチローラー192がローラー180に
係合している。1つの実施例では、ピンチローラー19
2も、ゴムなどのような比較的高い摩擦係数を持つ材料
でカバーされていて、ローラー180の平坦部188上
のコーティングとの摩擦的な接触でかみ合わされてお
り、ローラー180が回転すると、ピンチローラー19
2も回転する。
【0118】ピンチローラー192はピボット204で
糸フィーダベース200に連結されている糸フィーダア
ーム196に回転可能に取り付けられている。板バネ1
72が糸フィーダアーム196に係合してローラー18
0に抗してピンチローラー192に圧力をかけている。
【0119】糸ツリー124上のスプールから供給され
る上糸208は糸フィーダアイレット212と、ピンチ
ローラー192及びローラー180の間と、を通って導
かれる。
【0120】ステッパーモータ156が付勢されると、
励起ギアー160が回転し、糸フィードギアー164に
回転を起こし、それがローラー180とそれに付随する
ピンチローラー192を回転し、上糸208が糸フィー
ダアイレット212を通して引っぱられ、取り出しレバ
ー148へと導かれる。
【0121】最後に図3に見られるように、ギアカバー
216はギアカバー216内の開口を通して露出してい
るローラー180の平坦部188だけを残して糸フィー
ダアセンブリ152のエリアを覆って固定されている。
【0122】このことは、上糸208が糸フィードアセ
ンブリ152にからまってしまうことを防止する。
【0123】糸フィードアセンブリ152を通して供給
される上糸208の量はステッパーモータ156の起動
によって制御される。あらかじめ決められた量の上糸2
08が糸フィードアセンブリ152を通して供給するこ
とにより、上糸208の張力は、スプールからニードル
に糸を引き出すニードルと取り出しレバーの機械的な動
きに依存するシステムに較べて軽減されるか、または別
のやり方で制御される。
【0124】いま図4から8を参照して説明する1つの
実施例では、糸フィードアセンブリ152を通して供給
される上糸208の量はあらかじめ決められた方法にし
たがって決められる。
【0125】図4を参照して、ここでは2スティッチ分
とそれに伴う糸の長さを説明する。当該技術において知
られているように、スティッチに必用な上糸208の長
さはいくつかの要素に依存している。それらは、スティ
ッチの長さ、前のスティッチと現在のスティッチとの間
の角度、スティッチングを施す布地の厚みは重要な要素
である。図4において、上糸208は実線で、下糸22
0は波線で示されている。最初のスティッチ224と第
2のスティッチ228が図4中に示されている。
【0126】最初のスティッチ224と第2のスティッ
チ228が図4中に示されている。最初のスティッチ2
24と第2のスティッチ228が図4中に示されてい
る。最初のスティッチ224は公称のスティッチング長
さ229を、第2のスティッチ228は公称のスティッ
チング長さ230を持っている。上に述べたように、下
糸220は上糸208上のループ232に結ぶことによ
ってその糸を固定する。
【0127】上糸208が布地236を貫通するとき、
フックが上糸208にかみ合い、上糸208を下糸22
0のまわりに回動させ、そこでニードル136が布地2
36を通して上糸208を引き戻し、スティッチが固定
される。
【0128】糸フィードアセンブリ152から供給され
る糸の全長の計算において、下糸220のまわりのルー
プ232の長さは糸の全長のなかに算入されなければな
らない。第2のスティッチ228に対するループの糸長
240は、第1のスティッチ224と第2のスティッチ
228の間の角度を2等分する最初のスティッチ224
と、第2のスティッチ228の交点から延びる線でふた
つのスティッチの端部間の線の長さによって決められ
る。
【0129】糸フィーダアセンブリ152によって供給
される第2のスティッチ228に対する糸の全長は、公
称のスティッチ長さ230、ループ糸長240、材料厚
さ係数、アップリケ層厚さ係数、必要とされるオーバー
ラッピング糸の長さ、第2のスティッチ228と交差す
るいずれのスティッチをも相殺する付加的な糸係数、お
よびユーザーの決定する付加的なパーセンテージの和で
ある。
【0130】図5に示したブロックダイアグラムを参照
して、ここでは糸フィーダに関連するエレクトロニクス
について説明する。図5の実施例においては、刺繍ミシ
ンはホストコントローラ300、メインコントローラ3
04、および糸センサーコントローラ308を含んでい
る。
【0131】ホストコントローラ300は、この実施例
では、デザインとスティッチング機能を制御している。
この実施例でのメインコントローラ304はホストコン
トローラ300、糸センサーコントローラ308、およ
び糸フィーダ312と通信している。(相互に信号のや
りとりをする通信路を有している。)
【0132】糸センサーコントローラ308はメインコ
ントローラ304と通信し、糸センサー316からの情
報を受信している。ホストコントローラ300、メイン
コントローラ304、および糸センサーコントローラ3
08の動作は、図6から図8のフローチャート図を参照
して以下でより詳しく説明される。
【0133】図6のフローチャート図において、ここで
はホスト制御器300の糸フィード前処理動作が説明さ
れる。最初に、ブロック320で表されているようにホ
ストコントローラ300がスタート命令を受け取る。ス
タート命令を受け取ると、ホストコントローラ300
は、ブロック324で表されているようにスティッチす
べきパターンに関連するデザインデータを探索する。
【0134】デザインデータは、ディスクドライブ、ネ
ットワーク接続など、以下により詳しく述べるように、
多くのソースから取り出すことができる。ホストコント
ローラ300は、ブロック324で表されているように
デザインデータから最初のスティッチ情報を得る。ホス
トコントローラ300は、ブロック332で表されてい
るようにスティッチ角度に関連する変数(x)をセット
する。
【0135】ホストコントローラ300は、ブロック3
36にしたがって、公称スティッチ長に関連する第2の
変数(y)をセットする。ホストコントローラ300
は、上に述べられているようにスティッチ角度とスティ
ッチ長の関数であるループ糸長240をブロック340
で表されているように計算する。ホストコントローラ3
00はブロック344で表されているようにスティッチ
データにループ糸長を加える。
【0136】ホストコントローラ300は、ブロック3
48において、そのスティッチが最後のスティッチであ
るかどうかを判定する。もしそのスティッチが最後のス
ティッチでないならば、ホストコントローラ300は、
ブロック352で表されているように次のスティッチに
ついてのデータを探索する。そこで、ホストコントロー
ラ300はブロック332から348に関連する動作を
繰り返す。
【0137】もしブロック348において、ホストコン
トローラ300がそのスティッチを最後のスティッチで
ある判定すると、ホストコントローラ300は次に、ブ
ロック356で表されているように、最初のスティッチ
についてのデータを取得する。ホストコントローラ30
0は次に、スティッチが交差されたスティッチの数を計
算し、ブロック360で表されているように、その数を
変数(n)に割り当てる。
【0138】ホストコントローラ300は、ブロック3
64において、公称スティッチ長にスティッチ長変数
(y)をセットする。ホストコントローラ300は次
に、ブロック368で表されているように、スティッチ
長と交差スティッチの関数である付加すべき糸長(a)
を計算する。
【0139】ホストコントローラ300は、ブロック3
64において、公称スティッチ長にスティッチ長変数
(y)をセットする。ホストコントローラ300は、ブ
ロック372にしたがって、現在の糸フィード長に付加
すべき糸長を加える。糸フィード長は、この時点で、公
称糸長、ループ糸長、および付加糸長の和である。
【0140】ホストコントローラ300は、そこで、現
在のスティッチがブロック376で表されているように
最後のスティッチかどうかを判定する。もしそのスティ
ッチが最後のスティッチでないならば、ホストコントロ
ーラ300は次に、スティッチングについてブロック3
60から376に関する動作を繰り返す。
【0141】もしブロック376において、ホストコン
トローラ300がそのスティッチを最後のスティッチで
あると判定すると、ホストコントローラ300はブロッ
ク384で表されているようにメインコントローラ30
4にスティッチデータを送る。スティッチデータがメイ
ンコントローラ304に送られた後、ホストコントロー
ラ300はブロック388で表されているように糸フィ
ード前処理動作を終了する。
【0142】次に図7を参照して、糸フィード計算を実
行するときのメインコントローラ304の動作について
説明する。この実施例では、メインコントローラはブロ
ック392で表されているように、最初糸フィード計算
を開始する。メインコントローラ304はブロック39
6においてホストコントローラ300から糸フィード長
を含むスティッチデータを受け取る。
【0143】スティッチデータを受け取った後、メイン
コントローラ304はブロック400で表されているよ
うに最初のスティッチについてのデータを探索する。メ
インコントローラ304はブロック404において糸フ
ィード長を変数(l)にセットする。次に、ブロック4
08にしたがい、メインコントローラ304は、糸長に
加える付加糸変数(a)をセットする(l=l+a)。メ
インコントローラ304はブロック412において糸長
にオーバーラッピング糸長(x)を加える(l=l+
x)。
【0144】次にブロック416において、メインコン
トローラ304によって、布地厚さ(f)が糸長に加え
られる(l=l+f)。メインコントローラ304は次
にアップリケ層厚さ(y)についての長さを、ブロック
420で表されているように加える(l=l+y)。こ
れらの動作の順序が変更されたり組み合わされたりする
ことは理解されるところであり、そのような変形は当該
技術に精通する人の能力の範囲内にある。
【0145】次に、ブロック424において、メインコ
ントローラ304は糸センサーコントローラ308から
の糸張力データを探索する。ブロック428において、
メインコントローラ304は糸切れがあるかどうかを判
定する。もしメインコントローラ304が糸切れありと
判定すると、メインコントローラはブロック432で表
されているように刺繍ミシンを停止する。メインコント
ローラ304はそれからブロック436で表されている
ようにスタートキーが押されるのを待つ。
【0146】メインコントローラ304は次にブロック
440で次のスティッチについての情報を探索する。メ
インコントローラ304は次にブロック404から42
8に関連する動作を繰り返す。もしブロック428にお
いてメインコントローラ304が糸切れなしと判定する
と、メインコントローラ304は、ブロック444で表
されているように糸張力が高すぎないかどうかを判定す
る。もし糸張力が高すぎれば、メインコントローラ30
4はブロック448で表されているように糸フィード長
を増やす。
【0147】もしメインコントローラ304が、糸張力
が高すぎないと判定すると、メインコントローラはブロ
ック452において糸張力が低すぎないかどうかを判定
する。もし糸張力が低すぎれば、メインコントローラは
ブロック456で表されているように糸フィード長を減
らす。
【0148】もしメインコントローラ304が糸張力が
低すぎないとブロック452において判定すれば、メイ
ンコントローラ304が、糸フィード長を調節するブロ
ック448またはブロック456にしたがって、メイン
コントローラ304はブロック460で表されているよ
うに、糸フィーダステッパーモータのステップを進め
る。
【0149】メインコントローラは、ブロック464に
おいて現在のスティッチが最後のスティッチであるかど
うかを判定する。もしスティッチが最後のスティッチで
なければ、メインコントローラ304はブロック440
に進み、次のスティッチを取得して、ブロック404か
ら464についてすでに説明された動作を繰り返す。も
しメインコントローラが現在のスティッチが最後のステ
ィッチであると判定すると、メインコントローラはブロ
ック468で表されているように糸フィード計算動作を
終了する。
【0150】次に図8を参照して、糸センサーコントロ
ーラ308の動作について説明する。図8に示した実施
例において、糸センサーコントローラ308は、最初、
ブロック476で表されているようにスタートする。糸
センサーコントローラ308は、ブロック476に示さ
れているように、糸センサーに関連するエレクトロニク
スがリセットされる自動リセットルーチンに入る。
【0151】糸センサーコントローラ308はブロック
480において初期化され、その間に関連のレジスター
がクリアされ、あらかじめセットされていた変数が関連
のレジスターに格納される。糸センサーコントローラ3
08はそこで、ブロック484に示されているように、
メインコントローラ304から処理パラメータを読みと
る。
【0152】これらの処理パラメータはタイミング情
報、スティッチサイクルにおける現在点についての情報
を含んでいる。次に、ブロック488にしたがって、糸
センサーコントローラ308は糸センサー316から糸
張力プロファイルを入手し格納する。糸センサー316
の構造について以下により詳しく説明する。糸センサー
コントローラはそこで、ブロック484に示されている
ように、スティッチサイクルが完了しているかどうかを
判定する。
【0153】もしスティッチサイクルが完了していなけ
れば、糸センサーコントローラはブロック484から4
88について上に述べた動作を繰り返す。もし糸センサ
ーコントローラ308がスティッチサイクルが完了して
いると判定すれば、そこで糸センサーコントローラはブ
ロック496に示すように張力プロファイルを操作す
る。
【0154】張力プロファイルを操作するとき、糸セン
サーコントローラは張力プロファイルを、張力プロファ
イルのタイミングが期待される張力プロファイルのタイ
ミングにマッチするように合わせる。糸張力コントロー
ラ308はまたフィルタリングと演算を実行し、ノイズ
レベルを低減させる修正された張力プロファイルをもた
らす。
【0155】次に、ブロック500では、糸センサーコ
ントローラ308は糸張力プロファイルを解析する。解
析を実行するとき、糸センサーコントローラは修正され
た張力プロファイルを期待される糸張力プロファイルと
比較する。糸張力プロファイルは糸ガイドプレート14
4に取り付けられた糸センサーから得られる。その詳し
いことは以下に述べられる。
【0156】期待される糸張力プロファイルと修正され
た糸張力プロファイルとの差にもとづいて、糸センサー
コントローラ308は糸張力データを決定することがで
きる。例えば、期待される糸張力プロファイルにもとづ
いて、糸センサーコントローラがプロファイルの特定の
部分について糸張力が比較的高いか低いかを判定するこ
とができる。
【0157】この判定は、次に、上糸か下糸に切断があ
るかどうか、あるいは、糸張力が高すぎたり低すぎたり
していないかどうかを規定するのに用いることができ
る。糸張力プロファイルのこの解析にしたがって、糸セ
ンサーコントローラは、ブロック504に示されている
ように、張力データをメインコントローラ304に送
る。糸センサーコントローラ308はそこでブロック4
80から504に関連する動作を繰り返す。
【0158】図9から12を参照して、ここでは糸張力
検出ハードウエアとそれに関連する回路を説明する。図
9はニードルケース132(カバーを外してある)と糸
ガイドプレート144の正面透視図である。図10は糸
ガイドプレート144、糸ガイドチューブまたはコンタ
クトエレメント526、および左センサーアセンブリ5
20と右センサーアセンブリ524の低位置から見た透
視図である。
【0159】糸ガイドプレート144は糸ガイドプレー
ト144の両端に位置する2個の取り付け用タブ528
でニードルケース132に取り付けられている。取り付
け用タブ528は糸ガイドプレート144から下向きに
伸びており、糸ガイドプレート144に金属またはその
他の材料のストリップでとめられている。
【0160】左センサーアセンブリ520と右センサー
アセンブリ524は糸ガイドプレート144の両端近く
に位置しており、糸ガイドプレート144に対する糸ガ
イドチューブ526中での動きを検出することができ
る。糸ガイドプレート144はニードル136に上糸2
08を導くためのいくつかのガイドホール536を含ん
でいる。
【0161】典型的な刺繍ミシンにおけるように、上糸
208はスプール(図示されていない)で生じてフィー
ダアセンブリ152を通って糸ガイドプレート144の
内側の部分に導かれ、糸ガイドチューブ526のまわり
を回って糸ガイドプレート144の外側の部分を通って
取り出しレバー148へと向かい、糸ガイドプレート1
44の内側の部分を通って戻って、ニードル136へと
導かれる。
【0162】スティッチング動作を実行するとき、上糸
208は糸ガイドプレート144を通過し、糸ガイドチ
ューブ526のまわりを回って移動し、また上糸208
中の張力がスティッチ全体を通じて変化し、糸ガイドチ
ューブ526に圧力をかける。たとえば、ニードル13
6がスティッチサイクルの最下点に近づくとき、上糸2
08上の張力は比較的一定である。
【0163】上糸208がフック・ボビンアセンブリの
中のフックによってつまみ上げられ、下糸のまわりを回
されるとき、ニードル136は上がりはじめ、上糸張力
が増大する。ニードル136が布地から上がると、上糸
張力はスティッチが固定されるにつれて増大し、ニード
ル136と取り出しレバー148がそれらの最高点に達
すると、ほぼ最大になる。
【0164】上糸張力はそこで、ニードル136と取り
出しレバー148が次のスティッチのために下降してい
るとき急速に減少する。上糸208中の張力は糸ガイド
チューブ526に移される。いま説明している実施例で
は、左と右の糸センサー520、524が、糸ガイドプ
レート144に対するこの糸ガイドチューブ526のこ
の動きをモニターするのに使われる。
【0165】1つの実施例では、圧電センサー544が
各糸センサーアセンブリ520、524内に位置してい
る。図11を参照して、糸ガイドプレート144と糸セ
ンサーアセンブリ520、524の断面図について説明
する。糸センサーアセンブリ520、524は2本の取
り付けボルト540で糸ガイドプレート144に取り付
けられている。
【0166】スティッチング動作の間、糸は糸ガイドプ
レート144を通り、糸ガイドチューブ526の周りを
引っ張られる。糸が糸ガイドチューブ526の周りを動
くにつれて、糸ガイドチューブ526は糸センサーアセ
ンブリ520、524に対して動く。
【0167】ここで示されている実施例では、ゴムボー
ルのような弾力性のある材料546が糸センサーアセン
ブリ520、524の上側部分と糸ガイドチューブ52
6の間に置かれ、糸センサーアセンブリ520、524
の下側部分と糸ガイドチューブ526の間に圧電センサ
ー544が置かれている。
【0168】このようにして、糸ガイドチューブ526
は糸センサーアセンブリ520と524との間に保持さ
れ、糸ガイドプレート144に対して制限された動きを
することができ、それを圧電センサー544で検知する
ことができる。圧電センサー544からの信号は、以下
により詳しく説明するように、処理され糸センサーコン
トローラ308に送られる。
【0169】圧電材料は、よく知られているように、機
械的な応力または歪みを適切な電気エネルギーに変換す
る。逆に、これらの材料はまた逆の極性の電圧(複数)
が加えられるとき膨張しまた収縮する。この実施例で
は、圧電センサー544は糸ガイドチューブ526の糸
ガイドプレート144に対する動きを検出するのに用い
られる。
【0170】圧電結晶は、そのような動きが数ミクロン
範囲内であるとき糸ガイドチューブ526の動きを検出
することができる。したがって、上糸によって発生せら
れた糸ガイドチューブ526の非常に小さな動きでさえ
も糸センサーアセンブリ520、524によって検出さ
れ得る。
【0171】しかし、糸センサーアセンブリ520、5
24の感度はまた刺繍ミシン100に伴ういかなる動き
も、それらは大抵、ミシン100内のモータからの振
動、あるいは、ミシン100の外のソースからの振動な
ど、多くのソースからからくるノイズであるが、信号を
発生することになる。
【0172】ここで図12を参照して、本発明の1実施
例の糸センサー316と糸センサーコントローラ308
のブロックダイアグラム表示について説明する。糸ガイ
ドプレート144に隣接する位置でニードルケース13
2に取り付けられているのは装置回路550である。装
置回路550は左右の糸センサー520、524の出力
を受け、信号を増幅しフィルターし、その増幅されフィ
ルターされた信号を検出回路554に送信する。検出回
路554は糸センサーコントローラ308と通信し、さ
らに検出回路はメインコントローラ304に糸張力情報
を送り、タイミング情報を受け取る。
【0173】まとめて言うと、左右の糸センサー52
0、524、装置回路550、および検出回路554は
上に述べたように糸センサー316と呼ばれるものを構
成する。検出回路554、糸センサーコントローラ30
8およびメインコントローラ304は刺繍ミシン100
のベース部分の中に位置している。
【0174】装置回路550の内部には、左センサー増
幅器558、右センサー増幅器562、電圧混合器兼増
幅器556、サレン・キー(Sallen−Key)フィルター
560,および差動ドライバー564などがある。左糸
センサー520の出力は左センサー増幅器558に導か
れ、右糸センサー524の出力は右センサー増幅器56
2に導かれる。
【0175】左と右のセンサー増幅器558、562
は、1つの実施例では、オペレーショナルアンプリファ
イアーであり、信号を受信し増幅し、あらかじめセット
された電圧オフセットを信号に付け加える。増幅されオ
フセットされた信号は混合器兼増幅器556で混合さ
れ、混合された信号をサレン・キーフィルター560に
出力する。1つの実施例では、サレン・キーフィルター
は0.707のQを持ち、コーナー周波数は80 kHz
である。
【0176】フィルターされた出力はそこで、ノーマル
信号(V0+ )と反転信号(V0- )を持つ差動出力を
発生する差動ドライバー564へと送られる。
【0177】差動出力は、装置回路550から、その1
本はノーマル信号(V0+ )を、他の1本は反転信号
(V0- )を搬送する2本のワイヤを用いる電気的接
続である差動線路568を経て検出回路554へと送信
される。検出回路554の中には装置回路550の差動
出力を受信する差動受信器572がある。
【0178】差動受信器572はノーマル信号(V
0+ )から反転信号(V0- )を差し引いて、差動ド
ライバー564への入力に比例する信号を発生する。
【0179】この差し引きは、差動線路568の両方の
線に同じレベルのノイズが誘導されるであろうという仮
定の下に、差動線路568中に誘導されるいかなるノイ
ズもキャンセルすることを意図している。
【0180】1つの実施例では、差動線路568として
ツイストペアワイヤが用いられ、同じレベルのノイズが
両方のワイヤに誘導されることを確実にすることを助け
ている。
【0181】差動受信器572の出力はアナログディジ
タル変換器576に導かれる。1つの実施例では、アナ
ログディジタル変換器576は10ビットシリアルのア
ナログディジタル変換器である。アナログディジタル変
換器576の出力は次に糸センサーコントローラ308
に導かれる。
【0182】1つの実施例では、糸センサーコントロー
ラ308はフラッシュメモリーを持つ16ビットのマイ
クロコントローラである。糸センサーコントローラ30
8はアナログディジタル変換器576の出力を受信し、
アナログディジタル変換器576のバイナリーストリン
グを操作し、ソフトウエアでセットされた基準ストリン
グと比較する。
【0183】バイナリーストリングの基準ストリングと
の比較の結果に依存して、糸センサーコントローラ30
8は、現在の糸張力プロファイルを特性づけるデータを
メインコントローラ304に送る。もし糸センサーコン
トローラ308がそのバイナリーストリングを基準スト
リングと比較して、上糸または下糸の切断を検出したな
らば、糸センサーコントローラは上糸または下糸の切断
を表すエラーをメインコントローラ304に送るだろ
う。
【0184】バイナリーストリングの基準ストリングに
対する比較をするときに、糸センサーコントローラ30
8は糸のシグネチャーを比較する。
【0185】それとは別に、図12中に波線で示されて
いる1つの実施例では、糸センサーコントローラ308
はまたアナログの入力を持っており、差動受信器572
の出力をアナログディジタル変換することなく直接に受
信する。この実施例では、糸センサーコントローラ30
8はアナログ入力をスティッチサイクルの種々の場所に
ついてのあらかじめ定義した電圧レベルと比較し、その
比較で検出された差にもとづく張力信号を発生する。
【0186】タイミング情報はメインコントローラ30
4から糸センサーコントローラ308で受信され、その
タイミング情報は、糸センサーコントローラ308が差
動受信器572から受信したアナログ信号の電圧レベル
をあらかじめ定義した電圧レベルと比較するのに用いら
れる。
【0187】図13を参照して、差動受信器572の出
力をここで説明する。図13は糸切れのない正常なステ
ィッチング動作の期間内の差動受信器572の電圧出力
示すプロットである。このプロットはアナログ検出セン
サー550の増幅されフィルターされた出力を示してい
る。
【0188】ここで、スティッチサイクルの1つをとる
と、その1つのサイクルは1つの際だったピークと1つ
の際だった谷を持っていることを見ることができる。
【0189】ピークは糸が下糸によってスティッチに固
定されたところであり、谷はニードルがスティッチサイ
クルのトップを通過して移動したところである。
【0190】ピークと谷のタイミングと高さは、たとえ
ば、ミシン動作中の糸張力、そのミシンが毎分スティッ
チングするスティッチ数、スティッチングの長さなどの
刺繍ミシンパラメータに依存するであろうことは了解さ
れよう。
【0191】このようなファクターを考慮したノーマル
なスティッチングについてのパターン(たとえば、基準
のパターン、または、通常または典型的なパターンステ
ィッチングを示す代表的なあらかじめ決められたパター
ン)が糸センサーコントローラ308内で基準のストリ
ングとして用いられる。
【0192】図14は上糸が切断したときの差動受信器
572の出力を示している。このプロットから見られる
ように、上糸が切れたときは、ピークも谷ももはや存在
しない。糸センサーコントローラ308はこれを基準ス
トリングと比較し、基準とメインコントローラ304に
送られる差動受信器572の出力との間の差にもとづい
た信号を発生する。
【0193】糸切れ発生の際には、糸張力に比較的小さ
な変化を持つ信号をもたらすに過ぎないが、糸センサー
コントローラ308はメインコントローラ304に上糸
切断があることを示すエラー信号を送る。
【0194】図15は下糸における切断の際の作動受信
器の出力を示している。このプロットから見られるよう
に、下糸が切れたとき、ピークと谷の大きさは3つのス
ティッチの最初のスティッチについて減少しており、そ
れにつづいてピークも谷も基本的には消失している。こ
れは糸が最早下糸によって固定されなくなったからであ
る。
【0195】このような場合の上糸の張力は、下糸の切
断に先立って固定された最後のスティッチからの張力の
結果として、しばらくの間、減少し続ける。ニードルア
センブリに対しする上糸の供給を増やすと、この張力
は、より多くのスティッチが意図されたものとして減少
させられる。
【0196】糸センサーコントローラ308はピークの
減少した高さを基準ストリングと比較することができ、
そしてもしピークが消失しているならば、下糸での切断
を示すエラー信号を発生することができ、そのエラー信
号をメインコントローラ304に送る。このようにし
て、糸張力プロファイルの解析にもとづいて、糸センサ
ーコントローラ308は張力データ、上糸または下糸の
切断を判定することができる。
【0197】ここで図16から図19までを参照して、
押さえ金アセンブリ600の構成と動作を説明する。図
16は押さえ金アセンブリ600の透視図を示してお
り、図17は上側アームアセンブリ108に関係する押
さえ金アセンブリ600の分解図を示している。
【0198】1つの実施例では、押さえ金604の高さ
が高さ調節偏心カム608を動かすことによって調節さ
れる。高さ調節偏心カム608はカム612の底部を往
復運動機構アセンブリ616に向かうかそれから離れて
ゆくように動かす動作をする。カム612は上側アーム
108に旋回自由にブッシング620とボルト624で
取り付けられている。
【0199】往復運動機構アセンブリ616はクランク
アーム632に連結された接続ロッド628に連結さ
れ、そのクランクアームは上側シャフト636に当接し
ている。上側シャフト636がクランクアーム632を
回転させると、接続ロッド628は往復運動機構アセン
ブリ616を往復運動機構シャフトガイド640に沿っ
てアップダウンするように動かすように働く。
【0200】往復運動機構アセンブリ616に取り付け
られているのはカムフォロワー644であり、それはカ
ム612と第1の端部648で係合し、第2の端部65
2で押さえ金604と係合している。往復運動機構アセ
ンブリ616が往復運動機構シャフトガイド640に沿
って往復運動機構すると、カムフォロワー644の第1
の端部648がカム612に沿って動き、それは次にカ
ムフォロワー644の第2の端部652を動かし、それ
はまた次に押さえ金604を押さえ金シャフトガイド6
56に沿って上下に動かす。
【0201】このようにして、カム612が内側または
外側に調節されるとき、押さえ金604の高さが調節さ
れる。高さ調節偏心カム608は刺繍ミシンが動作中に
調節可能であり、したがって、刺繍ミシンのスティッチ
ング動作中に、押さえ金604の高さ調節と適正な高さ
への調整を可能としている。
【0202】図18と19を参照して、押さえ金アセン
ブリ600の簡略化した説明図とその調節をここで説明
する。図18と19の説明図は上に述べた高さ調節機構
の概念を図で説明するためのものであり、明瞭な図解の
ために誇張されたスケールで描かれていることを理解す
べきである。
【0203】図18で見ることができるように、往復運
動機構アセンブリ616がその最高位置にくるように上
側シャフト636とクランクアーム632が調節される
とき、カムフォロワー644は、その第2の端部652
がその最低位置にあり、したがって押さえ金604が最
低位置にあるところのカム612に沿う位置にある。
【0204】押さえ金604を最低位置にするとき、押
さえ金604と下側アームアセンブリ112のニードル
プレート664との間に第1の距離660が存在する。
ここで図19を参照すると、カム612を内側方向に動
かすように、往復運動機構アセンブリ616に近づくよ
うに、高さ調節偏心カム608が調節される。
【0205】図19に見るように、往復運動機構アセン
ブリ616がその最低位置にあり、カムフォロワー64
4の第2の端部652がその最高位置にあるとき、押さ
え金604は最高位置を持ち、押さえ金604とニード
ルプレート664との間に第2の距離668を生じる。
【0206】もう一度図17を参照して、押さえ金アセ
ンブリ600の1実施例の分解図をさらに説明する。こ
の実施例では、上側シャフト636は上側アームアセン
ブリ108に挿入され、上側アームアセンブリ108の
後部に位置するモータ(図示されていない)によって駆
動されている。上側シャフト636の端部に取り付けら
れているのは接続ロッド628に連結されたクランクア
ーム632である。
【0207】ボルト672が、接続ロッド628をクラ
ンクアーム632に回転を可能なように連結している。
カム612は、ボルト624とブッシング620を用い
て、カム612がブッシング620のまわりに旋回でき
るように、上側アームアセンブリ108に取り付けられ
ている。高さ調節偏心カム608は、ボス676とボル
ト680を用いて、高さ調節偏心カム608がボス67
6のまわりに回転可能なように、上側アームアセンブリ
108に取り付けられている。
【0208】上に述べたように、往復運動機構アセンブ
リ616は往復運動機構シャフトガイド640上を往復
運動し、また押さえ金604は押さえ金シャフトガイド
656に沿って動く。往復運動シャフトガイド640と
押さえ金シャフトガイド656の両方が上側アームアセ
ンブリ108に取り付けられている。往復運動機構アセ
ンブリ616はスペーサー684、ボールベアリング6
88,およびクリップ692によって往復運動機構シャ
フトガイド640に連結される。
【0209】押さえ金604は押さえ金シャフトガイド
656に連結され、またスプリング696が、押さえ金
604に下向きの力が加えられるように、押さえ金シャ
フトガイド656のそばに配置される。プラスティック
のベアリング698がスプリング696の頂部と上側ア
ームアセンブリ108のそれが取り付けられている一部
との間の摩擦を減少させるために位置している。
【0210】このようにして、往復運動機構アセンブリ
616が往復運動機構シャフトガイド640に沿って上
向きに動くとき、カムフォロワー644の第2の端部6
52の下降を引き起こすことで、スプリング696から
の力が押さえ金604に加えられるように、下向きの力
が押さえ金604にかかる。
【0211】同様にして、往復運動機構アセンブリ61
6が往復運動機構シャフトガイド640に沿って下向き
に動くとき、カムフォロワー644の第2の端部652
の上昇を引き起こし、押さえ金が上昇し、スプリング6
96を圧縮する。
【0212】前に述べたように、ニードルのスティッチ
ング位置は何度も確認されなければならない。上に述べ
たように、たとえば、ニードルは、パターンのスティッ
チング中の如何なるときにもフープに衝突することのな
いことの確認、スティッチングのスタート位置の確認、
あるいはアップリケの適切な位置の確認などをすること
が必要である。図20を参照して、1つの実施例では、
本発明は上側アームアセンブリ108に取り付けられた
レーザーアセンブリ700を備えている。
【0213】レーザーアセンブリ700は、布地704
上のレーザー光の位置が、ニードル136が布地704
を貫通するであろう点に対応するように取り付けられ
る。また、レーザーアセンブリ700はそれからの如何
なる光も布地704で邪魔されないように取り付けられ
るか、また、好ましくは、設計上の如何なる点において
も、布地704または衣類を支持するフープアセンブリ
700に関連するハードウエアが、レーザー光の布地7
04に対する照射をブロックしないように取り付けられ
る。
【0214】刺繍ミシン100は、パターンとフープ確
認のルーチンを含んでおり、その中でパターンとフープ
寸法とがミシンのメインのプロセッサーに入力される。
メインのプロセッサーはそこでパターンをスティッチン
グするときニードルがフープにぶつからないことを確認
する。
【0215】いくつかの例では、不正なデータが刺繍ミ
シン100中に入ってくるかも知れないし、不正なフー
プが刺繍ミシン100上に置かれるかも知れない。これ
らの場合には、フープ確認ルーチンが成功しても、ニー
ドルがなおフープに衝突することがあり得る。
【0216】この種の事故を低減するために、フープ確
認ルーチンに加えて、レーザーアセンブリ700内のレ
ーザーを点灯し、スティッチすべきパターンの輪郭をト
レースするようにフープを動かしてもよい。
【0217】オペレーターはそこでレーザー光がトレー
シングルーチンの間、どの点においてもフープに接する
ことのないことを確認することができる。一旦、オペレ
ーターが、レーザーしたがってニードル136が、ステ
ィッチすべきパターンのどの点においてもフープに接し
ないだろうことを確認したならば、スティッチング動作
を開始することができる。
【0218】これに加えて、ユーザーインターフェース
120はスイッチ708を含んでおり、それは相互にレ
ーザーを点灯するのに使うことができる。ユーザーイン
ターフェース120はまた手動操作レバー712を含ん
でおり、それはミシン上の衣類のX-Y位置を調節する
のに使うことができる。スティッチングを始めるには、
スティッチングのスタート位置を決めることが必要であ
る。それを行うにはレーザーを点灯する。レーザーを点
灯した後、スティッチングされるべき衣類がレーザー光
に関して動かされる。衣類の移動は、レーザー光が衣類
のスティッチング開始位置にあたると停止される。一旦
レーザー光が衣類のスティッチング開始値に当たると、
その刺繍ミシン100はそのスタート位置にある。
【0219】この同じ技術はアップリケを衣類の上に適
正に位置するのに使うことができ、またアップリケのス
ティッチングのために衣類の位置を調節することに使う
ことができる。
【0220】したがって、パターンとミシンのスタート
位置は、ニードルをスティッチすべき布地に近い位置ま
で引き下ろすことを必要とせずに確認することができ
る。
【0221】先に述べたように、複数の衣類を同時に刺
繍させることが有利であることがしばしばおこる。1つ
の実施例では、本発明は2台またはそれ以上の分離され
た独立に動作し得るスティッチングミシン、たとえば、
刺繍ミシンを、複数ヘッドのスティッチングミシンをつ
くるために電子的に結合することができる。
【0222】この実施例では、図21に示すように、各
刺繍ミシン800は刺繍ミシン800をイーサネット
(登録商標)ハブ808につなぐネットワークコネクシ
ョン804を持っている。イーサネット(登録商標)ハ
ブ808はコントローラ812につながれており、その
コントローラは各刺繍ミシン800とイーサネット(登
録商標)ハブ808を通して通信する。
【0223】また、オプションでイーサネット(登録商
標)ハブ808につながれているのは刺繍ネットワーク
システム(ENS;embroidery network system)816で
あり、オプションで他の刺繍ミシン800につないでも
よい。
【0224】コントローラ812は個々の刺繍ミシン8
00にスティッチングデザインをダウンロードするの
に、また、刺繍ミシン800が適正に動作しているか、
また、正しいソフトウエア改訂番号を持っているかを検
証するのに用いられる。
【0225】図22に示された他の実施例では、いくつ
かのクラスターの刺繍ミシン800がお互いにネットワ
ークを形成することができる。この実施例では、いくつ
かの刺繍ミシン800がイーサネット(登録商標)ハブ
824につながれていて、それはまたコントローラ82
8につながれている。
【0226】コントローラ828はさらに中央ハブ83
2につながれている。中央ハブ832はENSコントロー
ラ836につながれており、オプションで、1実施例で
は刺繍ミシンチューブラー(ENT;embroidery machine
tubular)と呼ばれる他の刺繍ミシン820につながれ
ている。
【0227】1つの実施例では、複数台の刺繍ミシン8
00が論理クラスター840のメンバーになっている。
1つの実施例では、各クラスター840は30台より多
くないミシンを持ってもよく、1つのLANセグメント上
には6つより多くないクラスター840が存在してもよ
い。1個のクラスター840内の刺繍ミシン800は制
御と同期の目的のために相互に通信する。
【0228】このような制御と同期のメッセージが通信
されるとき、刺繍ミシン800はこのメッセージをLAN
上に放送メッセージとして通信する。各通信は通信用の
ヘッダー内にクラスター番号を持っている。
【0229】このようにすると、命令を受け取る他の論
理クラスター840内の刺繍ミシン800がその命令を
無視することができ、そのクラスター840内のミシン
はその命令に反応することができる。コントローラ82
8はすべての放送命令(ブロードキャステッド・コマン
ド)を受け取り、要求に応じてそれに反応することがで
きる。
【0230】複数の衣類または布地にスティッチすべき
新しいデザインが必要となったときには、ユーザーはユ
ーザーインターフェースを通してコントローラ828に
アクセスするだろう。ユーザーインターフェースは、ユ
ーザーがコントローラ828につながれた刺繍ミシンを
用いてスティッチすべきデザインを入力する、及び/ま
たは、選択することができる如何なる適当なインターフ
ェースであってもよい。
【0231】1つの実施例では、ユーザーインターフェ
ースはグラフィックインターフェースを用いて動作する
PCホストである。コントローラ828はスティッチす
べきデザインを受信し、そのデザインをコントローラ8
28につながれた刺繍ミシンに通信する。
【0232】1つの実施例では、ネットワーク上の各装
置はイーサネット(登録商標)接続を含んでおり、それ
はネットワーク上の通信のために使われる。1つの実施
例では、ネットワークに使われる通信プロトコルはNove
ll, Incによって開発された、当該技術分野でよく知ら
れているインターネットパケットエクスチェンジ(IP
X)である。
【0233】システム内の各刺繍ミシンはクラスター番
号、ヘッド番号、マスター・スレーブフラグで構成され
ている。このようなネットワークで用いられるとき、各
1台ずつの刺繍ミシンはスティッチングヘッドと見なさ
れ、それに付属のヘッド番号を持っている。ネットワー
クあたり複数のクラスターがあってもよく、また、クラ
スターあたり複数のヘッドがあってもよい。各クラスタ
ーは1台のマスター刺繍ミシンを持っている。
【0234】動作の際に、複数ヘッドの同期が、以下に
さらに詳しく述べるように、プロトコル機構によって維
持される。クラスターの刺繍ミシンは互いに機械的には
結合されていない。機械的な同期は、マスター刺繍ミシ
ンに一定時間間隔でスティッチ同期パケットを放送させ
ることによって達成される。
【0235】このパケットはスティッチングカウントに
関係する情報を含んでおり、スレーブ刺繍ミシンはマス
ター刺繍ミシンと同期していることを確認するためにそ
れを用いる。もしマスター刺繍ミシンがスティッチ同期
パケットの放送を中断したならば、そのクラスター内の
すべての刺繍ミシンは停止するだろう。
【0236】1つの実施例では、各スレーブ刺繍ミシン
は、一定のあらかじめ定められた時間間隔でスティッチ
同期パケットを受け取るものと期待するようにプログラ
ムされている。もしそのようなパケットがあらかじめ決
められた時間間隔で到来しなければ、そのミシンは停止
するだろう。
【0237】マスター刺繍ミシンがなおも動作している
ことを保証するための、たとえばマスターからスレーブ
へ送られる心拍的信号(ハートビートシグナル)のよう
な、いくつかの代案が存在することは理解されるであろ
う。
【0238】マスター刺繍ミシンによるスティッチ同期
パケット放送に加えて、各スレーブ刺繍ミシンが一定時
間間隔で心拍的パケットをマスター刺繍ミシンに送信す
る。
【0239】もしマスター刺繍ミシンがいずれかのスレ
ーブ刺繍ミシンからの心拍的パケットをあらかじめ決め
られた時間間隔内に受信することに失敗するならば、マ
スター刺繍ミシンはそのクラスター内のすべての刺繍ミ
シンに停止命令を放送(ブロードキャスト)する。
【0240】ジョブのスタートにおいて、マスター刺繍
ミシンからジョブ同期がスレーブ刺繍ミシンに放送され
る。このパケットはそのジョブの間のスティッチング動
作に関する情報、たとえば初期刺繍ミシンスピード、カ
ラー変更シーケンスのような情報を含んでいる。
【0241】このジョブ同期はそのクラスター内の各刺
繍ミシンの初期動作パラメータを同期するのに用いられ
る。一旦ミシンがスティッチング動作をはじめると、同
期は上に述べたマスター刺繍ミシンによって送られる同
期パケットを用いて維持される。
【0242】あるクラスターについてのマスター刺繍ミ
シンは各刺繍ミシン上で走っているソフトウエアによっ
て自動的に決められる。各刺繍ミシンがオンラインとな
ると、ファインドマスター(Find Master)パケットが
ネットワーク上に放送される。もし有効な応答が受信さ
れるならば、メッセージを放送したミシンは自動的にそ
れ自身をスレーブに設定する。
【0243】1つの実施例では、有効な応答は、放送を
したミシンのクラスター番号に一致するファインドマス
ターパケットに対する応答である。もし有効な応答があ
らかじめ決めた時間の期間内に受信されなければ、その
メッセージを放送した刺繍ミシンはそれ自身をマスター
刺繍ミシンに設定する。
【0244】1つの実施例では、もしマスター刺繍ミシ
ンが他の刺繍ミシンから、他の刺繍ミシンがマスターで
あるということを示すパケットを受け取るならば、その
受信している刺繍ミシンはそれ自身をスレーブ刺繍ミシ
ンをであると再設定する。初期化されていない刺繍ミシ
ンがオンラインとなってマスター刺繍ミシンを見つけよ
うとするとき、もしマスター刺繍ミシンが見つかれば、
それはそれ自身をスレーブと設定する。
【0245】ヘッドのマスターならびにスレーブのステ
ータスについての1実施例のより詳しい動作を以下に説
明する。
【0246】マスター刺繍ミシンがファインドマスター
パケットを受信すると、マスター刺繍ミシンはその要求
が同じクラスター番号からであることを検証し、そうな
らば、ファインドに対する応答を含みスレーブ刺繍ミシ
ンをスレーブの内部リストに加えるマスターアクナリッ
ジメントパケットで応答する。上の説明は単一ヘッド用
にも使える。
【0247】ここでわかるように、このことは刺繍シス
テムに比較的簡単に追加の刺繍ミシンを付け足すことを
可能にしている。その上、刺繍ミシンを比較的簡単に取
り外すこともできる。
【0248】このようにして、たとえば、もしシステム
内の1台の刺繍ミシンを保守のために取り外す必要があ
るならば、それを簡単にネットワークから外すことがで
き、残りの刺繍ミシンは動作を続けることができる。取
り外されていた刺繍ミシンの保守が完了したとき、それ
を再び接続し、再びシステム内に含めることができる。
【0249】ここで図23から25を参照して、1実施
例についてのマスターとスレーブの刺繍ミシンの動作を
説明する。まず図23を参照して電源投入時のヘッドの
動作について説明する。最初にブロック900で示され
るヘッドワン(ONE)が電源投入される。
【0250】電源を投入すると、ヘッドワンはブロック
904に示されるようにマスターステータスにあると見
なされる。ヘッドワンはブロック908に示されるよう
にマスターメッセージに対する要求をクラスター内のす
べての装置に放送する。この実施例では、クラスター番
号はコントローラによってヘッドに割り当てられてお
り、それは電源が投入されるときヘッドによって読みと
られる。このクラスター番号はマスターメッセージに対
する要求に使われる。
【0251】次に、ブロック912で、ヘッドワンは
「私はマスター」の応答メッセージが受信されているか
どうかを判定する。もしこのような応答が受信されれ
ば、ヘッドワンはブロック916で示されているように
それ自身をスレーブとしてセットする。1つの実施例で
は、ヘッドはマスターメッセージに対する要求への応答
を受信するのにあらかじめ決められた時間だけ待ち、そ
の時間が過ぎると、他のどのヘッドもマスターとしてセ
ットされることはない。
【0252】次に、ブロック920にしたがって、ヘッ
ドツーが電源投入される。電源が投入されると、ヘッド
ツー(two)は放送し、マスターメッセージに対する要
求をブロック924で示されているようにクラスター中
のすべての装置に放送する。ヘッドワンはマスターメッ
セージに対する要求を受信すると、ブロック928で示
されているように「私はマスター」の応答で応答する。
ヘッドワンは次にブロック932で示されているように
ヘッドツーをそれのスレーブヘッドの内部リストに加え
る。ヘッドツーはブロック936で示されているように
それ自身をスレーブとしてセットする。
【0253】1つの実施例では、コントローラがクラス
ター内のヘッドの数を電源投入時のヘッドに通信する。
マスターヘッドはこの数を格納し、スティッチング動作
をはじめるに先立って、スレーブヘッドリスト内のスレ
ーブヘッドの数がコントローラから受信した数と一致す
ることを検証する。もしそれらの数が一致しなければ、
マスターヘッドはコントローラにエラーメッセージを返
すだろう。
【0254】ここで図24のフローチャートを参照し
て、スティッチング動作中のスレーブヘッドの動作を説
明する。この実施例では、スレーブはブロック940で
示されているようにホスト(コントローラ)コンピュー
タからデザインを受信する。一旦デザインがダウンロー
ドされると、スレーブヘッドはブロック944で示され
ているようにスタートボタンが押されるのを待つ。
【0255】スタートボタンはクラスター内のどのヘッ
ドについて押されてもよい、もしスタートボタンがスレ
ーブヘッドについて押されたならば、スレーブヘッドは
マスターヘッドにスタート命令を通信する。スタート命
令はブロック948で示されているようにマスターヘッ
ドで受信される。
【0256】その代わりに、スレーブヘッドがすべての
ヘッドにスタート命令を放送してもよい。ブロック94
8にしたがって、スレーブヘッドはマスターヘッドから
の同期命令をブロック952で示されているように受信
する。1つの実施例では、同期命令は初期スティッチン
グスピード、スティッチすべきデザインについてのスタ
ート位置、およびスティッチングカウントなどに関する
情報を含んでいる。
【0257】一旦同期命令が受信されると、スレーブヘ
ッドはジョブ同期命令内のすべての情報を検証し、ブロ
ック956で示されているようにマスターヘッドに同期
ステータスを返す。一旦マスターヘッドがすべてのスレ
ーブヘッドからそれらが同期していることを示す同期ス
テータスを受信すれば、マスターヘッドはブロック96
0で示されているようにスレーブヘッドによって受信さ
れるスタート命令を送る。
【0258】ブロック962において、スレーブヘッド
はマスターヘッドに心拍的メッセージを送信する。心拍
は、マスターヘッドが異常などのヘッド対してもシステ
ムをモニターできるように、常時出されている。1つの
実施例では、スレーブヘッドはあらかじめ決められた2
50ミリセカンドの時間間隔で心拍的パルスを送信す
る。スレーブヘッドは次にブロック964によって示さ
れているようにスティッチングをはじめる。
【0259】スティッチングの間、スレーブヘッドはブ
ロック968によって示されているようにスティッチン
グエラーについてモニターする。スティッチングエラー
が発生したときには、スレーブヘッドはブロック972
にしたがってスティッチングを停止し、そうしてブロッ
ク976によって示されているように停止命令をそのク
ラスター内のすべての装置に放送する。スレーブヘッド
はブロック980でそのクラスター内の他の装置から受
信される停止命令をモニターする。
【0260】もしそのような停止命令が受信されれば、
スレーブヘッドはブロック984にしたがってスティッ
チングを停止し、停止命令をそのクラスター内のすべて
の装置に放送する。スレーブヘッドはブロック988に
おいて、それがマスターヘッドからの心拍的メッセージ
を受信したことを確認する。1つの実施例では、スレー
ブヘッドはあらかじめ決められた250ミリセカンドの
時間間隔でそのようなメッセージを受信するものと予想
している。
【0261】もしマスターヘッド心拍が受信できなけれ
ば、スレーブヘッドはブロック992で示されているよ
うにスティッチングを停止し、ブロック996で示され
ているように停止命令をそのクラスター内のすべての装
置に放送する。もしスレーブヘッドがマスターヘッドか
らの心拍的メッセージを受信したならば、スレーブヘッ
ドはブロック1000において、それが同期メッセージ
をマスターヘッドから受信したことを確認する。もしス
レーブヘッドがマスターヘッドからの心拍的メッセージ
を受信したならば、スレーブヘッドはブロック1000
において、それが同期メッセージをマスターヘッドから
受信したことを確認する。
【0262】もし同期メッセージが受信されないなら
ば、スレーブヘッドはブロック992と996で示され
ているようにスティッチングを停止し停止命令を放送す
る。もしスレーブヘッドがマスターヘッドからの同期メ
ッセージを受信するならば、スレーブヘッドはブロック
1004で示されているように同期メッセージで送信さ
れたスティッチ数をスレーブヘッドの現在のスティッチ
数と比較する。
【0263】スレーブヘッドは次にブロック1008に
よって示されているようにスティッチ数が一致するかど
うかを判定する。もしスティッチ数が一致するならば、
スレーブヘッドはブロック1012によって示されてい
るようにそれが最後のスティッチに到達しているかどう
かを判定する。もしスティッチが最後のスティッチであ
るならば、スレーブヘッドはブロック1016によって
示されているようにスティッチングを停止する。もしス
ティッチが最後のスティッチでないならば、スレーブヘ
ッドはブロック968から1012に対して述べられた
ように動作を続ける。
【0264】もしブロック1008で、スレーブヘッド
がスティッチ数が一致しないと判定したならば、スレー
ブヘッドはブロック1020で不一致の量を決定する。
この実施例では、スレーブヘッドはマスターヘッドとの
スティッチの差を-3から+0に保たなければならない。
すなわち、スレーブヘッドはマスターヘッドから3ステ
ィッチ以上遅れてはならないし、マスターヘッドから0
スティッチ以上進んではならない。
【0265】もしこの差があらかじめ決められたスティ
ッチの量以内であれば、スレーブヘッドはブロック10
24によって示されているように、スティッチングスピ
ードをあらかじめきめられた制御方式にしたがって調節
する。スティッチングミシンはそこでブロック1012
に対して上に述べたような動作とそれに続く動作を実行
する。
【0266】もしブロック1020において、その差が
マスターヘッドのあらかじめ決められたスティッチ数以
内ではないとスレーブヘッドが判定すれば、スレーブヘ
ッドはブロック1028によって示されているようにス
ティッチングを停止し、ブロック1032によって示さ
れているように、停止命令をそのクラスター内のすべて
の装置に放送する。
【0267】ここで、図25のフローチャート図を参照
して、スティッチング動作中のマスターヘッドの動作を
説明する。最初、ブロック1036に記されているよう
に、マスターヘッドはホスト(コントローラ)からデザ
インを受信する。マスターヘッドはブロック1040に
記されているように、スタートボタンが押されたかどう
かを判定する。
【0268】もしマスターヘッドのスタートボタンが押
されていなければ、マスターヘッドはブロック1044
に記されているように、マスターヘッドがスレーブヘッ
ドからスタート命令を受信したかどうかを判定する。も
しスタート命令が受信されていなかったならば、マスタ
ーヘッドはブロック1040から1044に関する動作
を続ける。
【0269】一旦、マスターヘッドのスタートボタンが
押されるか、マスターヘッドがスレーブヘッドからスタ
ート命令を受信したならば、マスターヘッドはブロック
1048に記されているように、そのクラスター内のす
べての装置にジョブ同期命令を放送する。ジョブ同期命
令の内容は上に述べたようなものである。
【0270】マスターヘッドは次にブロック1052に
記されているように、各スレーブヘッドからの同期アク
ナレジメントをまつ。ジョブ同期命令に応答して、スレ
ーブヘッドはジョブ同期命令に応答するエラーを送るこ
とができる。このエラーはミシン内のエラーまたはダウ
ンロードされたデザイン内のエラーを示している。
【0271】マスターヘッドが各同期アクナレジメント
を受信すると、マスターヘッドはそのアクナレジメント
が有効かあるいはエラーを含むかを検証し、ブロック1
056に記されているように、各ヘッドから有効なアク
ナレジメントが受信されているかどうかを判定する。
【0272】各ヘッドから有効なアクナレジメントが受
信されていなければ、マスターヘッドはブロック105
8に記されているように、ホストに対してエラーを示す
通知を送る。もしマスターヘッドが各ヘッドから有効な
アクナレジメントを受信するならば、マスターヘッドは
ブロック1060に記されているように、そのクラスタ
ー内のすべての装置に心拍的メッセージを放送する。1
つの実施例では、心拍的メッセージは250ミリセカン
ド毎に送信される。
【0273】ブロック1062において、マスターヘッ
ドはスタート命令を放送し、スティッチング動作をはじ
める。スティッチング動作中、マスターヘッドはブロッ
ク1064に記されているようにスティッチングエラー
について自分自身をモニターする。もしスティッチング
エラーがあれば、マスターヘッドはブロック1066に
記されているように、スティッチを停止し、ブロック1
068に記されているように、そのクラスター内のすべ
ての装置にストップ命令を送る。
【0274】マスターヘッドは、ブロック1072で、
そのクラスター内のいずれかの装置からストップ命令が
受信されたかどうかを判定する。もしマスターヘッドが
ストップ命令を受信しているならば、マスターヘッドは
ブロック1076に記されているように、スティッチン
グを停止し、ブロック1078で記されているように、
そのクラスター内のすべての装置にストップ命令を放送
する。
【0275】マスターヘッドはブロック1080におい
て、そのクラスター内のすべての装置に同期メッセージ
を放送する。1つの実施例では、この同期メッセージは
マスターヘッドの現在のスティッチカウントを含んでい
る。
【0276】マスターヘッドはブロック1084におい
て各スレーブヘッドが周期的に心拍的メッセージを送り
つづけていることを検証する。もしスレーブヘッドの心
拍的信号が見当たらなければ、マスターヘッドはブロッ
ク1088において、スティッチングを停止し、ブロッ
ク1092に記されているように、そのクラスター内の
すべての装置にストップ命令を放送する。
【0277】マスターヘッドはブロック1096に記さ
れているように、マスターヘッドがデザインの最後のス
ティッチに到達したかどうかを検証する。もし最後のス
ティッチが完了していなければ、マスターヘッドはブロ
ック1064から1096に関連する動作を繰り返す。
もし最後のスティッチが完了していなければ、マスター
ヘッドはブロック1100に記されているようにスティ
ッチングを停止する。
【0278】上に述べたように、クラスター内の刺繍ミ
シンはクラスター内の刺繍ミシン間で通信を通して同期
をとられている。このことは2台か2台以上の刺繍ミシ
ンがそれらのミシン上のフープが衝突するおそれなし
に、互いに直接接近させて配置させることを許すもので
ある。
【0279】たとえば第1の刺繍ミシンと第2の刺繍ミ
シンを相互に比較的接近して置くことができる。スティ
ッチング動作中、もし第1と第2の刺繍ミシンが同期し
ていなければ、それら各々のX-Yキャリッジによって動
かされるそれらのフープは衝突するだろう。
【0280】すなわち、第1の刺繍ミシン上のフープ
は、そのフープの遠端が第2の刺繍ミシンに比較的接近
するような位置に来ることがある。同様にして、第2の
刺繍ミシン上のフープは、そのフープの遠端が第1の刺
繍ミシンに比較的接近するような位置に来ることがあ
る。
【0281】もしこれらの刺繍ミシンが互いに比較的近
く配置されると、このような情況は2つのフープの衝突
を招き、刺繍ミシンに破損を生じる危険性がある。しか
し、これら2台の刺繍ミシンが上に説明したように実質
的に同時に同じ動作を行うのであれば、それらのミシン
をフープ衝突の実質的な危険なしに互いに接近して置く
ことができる。
【0282】したがって、上に述べたようなソフトウエ
ア同期を採用した刺繍ミシンは、非同期ミシンよりも相
互に接近して配置することができ、その結果、このよう
なミシンのクラスターの設置面積を非同期クラスターの
ミシンの設置面積に較べて減少させることになる。
【0283】実質的に同時に同じパターンをスティッチ
することのできるスティッチングミシンのネットワーク
を実現するのに用いることのできる他の設計、システム
あるいは構造も評価されるべきである。例を示せば、関
係する制御は、コントローラの機能が同じコントローラ
(単数か同時スティッチング動作を制御するコントロー
ラ(複数)によって達成されるような多数あるいは単独
のコントローラを含むことができる。
【0284】したがって図1の刺繍ミシン以外のスティ
ッチングミシンが同じ動作を実行し同じ目的を達成する
ネットワークに採用されることも可能であろう。同様
に、図1から図20のスティッチング装置に関して、所
望の機能を実行し、または、制御する他の設計または実
施例を用意することもできるだろう。
【0285】ホストコントローラ、メインコントローラ
及び糸センサーコントローラのかわりに、これら3つの
コントローラより多いか又は少ないコントローラで制御
を行うことも可能であろう。たとえば、糸センサーコン
トローラによって達成される機能のすべて又はあるもの
は、メインコントローラによって実行可能であろう。他
の例では、すべての必要な制御及び機能は、単一のコン
トローラによって実行できるだろう。
【0286】本発明の上述の議論は図示と記述の目的で
提示された。さらに、その記述は本発明をそこで開示さ
れた形態に制限するものではない。したがって、上の教
示にふさわしい変更と変形は、当該技術への精通と知識
の範囲内で、本発明の範囲内にある。
【0287】上に説明してきた実施例は、さらに、本発
明を具体化する現在知られている最良の様態を説明し、
本発明のそれらの特定の応用または使用によって必要と
される種々の変形により、当該技術に熟達した他の人達
にこのようなあるいはその他の実施例において本発明を
利用できるように意図されている。
【0288】先行技術によって許される範囲内で、付属
の請求項が従来とは異なる実施例を含むものと解釈され
ることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の刺繍ミシンの1実施例の透視図
【図2】スティッチ本発明の1実施例の糸フィーダ装置
を図示する模式的表現図
【図3】本発明の1実施例の糸フィーダ装置の分解透視
【図4】2つのスティッチとスティッチに伴う相対的な
糸の長さの説明図
【図5】本発明の1実施例の制御電子回路のブロックダ
イアグラム
【図6】本発明の1実施例のホストコントローラの動作
ステップを図示するフローチャート
【図7】本発明の1実施例のメインコントローラの動作
ステップを図示するフローチャート
【図8】本発明の1実施例の糸センサーコントローラの
動作ステップを図示するフローチャート
【図9】本発明の1実施例のニードルケースと糸ガイド
プレートアセンブリを図示する透視図
【図10】本発明の1実施例の糸ガイドプレートと糸ガ
イドチューブを図示する透視図
【図11】本発明の1実施例の糸ガイドプレート、糸ガ
イドチューブと糸センサーアセンブリの断面図
【図12】本発明の1実施例の糸センサー制御電子回路
のブロックダイアグラム図
【図13】正常なスティッチング動作の間の糸張力を図
示するグラフ
【図14】上糸切断に伴う糸張力プロファイルを図示す
るグラフ
【図15】下糸切断に伴う糸張力プロファイルを図示す
るグラフ
【図16】本発明の1実施例の調整可能押さえ金アセン
ブリを図示する正面透視図
【図17】本発明の1実施例の調整可能押さえ金アセン
ブリの分解透視図
【図18】本発明の1実施例の調整可能押さえ金アセン
ブリの調整の説明図
【図19】本発明の1実施例の調整可能押さえ金アセン
ブリの調整の説明図
【図20】本発明の1実施例のレーザーと付属のハード
ウエアアセンブリの正面透視図
【図21】本発明の1実施例の刺繍ミシンのシステムの
ブロックダイアグラム図
【図22】本発明の1実施例の2つのクラスターを持つ
刺繍ミシンのシステムのブロックダイアグラム図
【図23】本発明の1実施例のネットワーク刺繍ミシン
にパワーアップするための動作ステップのフローチャー
ト図
【図24】本発明の1実施例のスレーブヘッドを用いる
デザインをスティッチングするための動作ステップのフ
ローチャート図
【図25】本発明の1実施例のマスターヘッドを用いる
デザインをスティッチングするための動作ステップのフ
ローチャート図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ピーター カーン アメリカ合衆国,コロラド州,ウエストミ ンスター,ノース アーヴイング ストリ ート 11532 (72)発明者 ユルク ヘンツ アメリカ合衆国,コロラド州,ウエストミ ンスター,レガシー リツジ コート 10873 (72)発明者 ジエフリー テイー.ブロツク アメリカ合衆国,コロラド州,ウエストミ ンスター,グレイ ストリート 11323 (72)発明者 デイーン ジエラルド ピアーソン アメリカ合衆国,コロラド州,アルヴア ダ,ウエスト シツクステイエス プレイ ス 5706 Fターム(参考) 3B150 AA20 CB04 CD01 CE01 CE04 CE09 CE23 CE26 CE28 CE29 EA12 EB03 FC01 FC04 FD07 GD13 JA07 LA22 LA29 LA40 LA49 LA50 LA51 LA52 LA60 LA61 LA67 LA84 LA88 LA89 MA03 MA05 MA12 NA21 NA28 NA45 NA46 NA47 NA62 NA71 NA72 NA76 NA80 NB07 NB09 NB14 NB15 NC06 QA06 QA07

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第1のコントローラを含む制
    御システムと通信のできる、少なくとも第1及び第2の
    スティッチングミシン、を含む複数台のスティッチング
    ミシンを含むネットワークを構築すること、及び第1及
    び第2のスティッチングミシンを含む前記複数台のステ
    ィッチングミシンを同期させること、及び実質上同時に
    前記複数台のスティッチングミシンの各々によって少な
    くとも第1のパターンをスティッチングすること、 を具える複数台のスティッチングミシンを用いるスティ
    ッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記の構築するステップが、機械的に結
    合されていない前記第1と第2のスティッチングミシン
    を維持することを含む請求項1で請求された方法。
  3. 【請求項3】 前記の構築するステップが前記第1と第
    2のスティッチングミシンを互いに隣接して位置づける
    ことを含み、もし前記第1のパターンが前記第1と第2
    のスティッチングミシンによって実質的に同時にスティ
    ッチされないならば、前記第1のスティッチングミシン
    の部分が、前記部分の動きの間、前記第2のスティッチ
    ングミシンとオーバーラップし干渉するところの、 請求項1で請求された方法。
  4. 【請求項4】 前記第1と第2のスティッチングミシン
    が前記ネットワークの一部でないときは、その各々が前
    記第1のパターンをスティッチできる独立に動作可能な
    スティッチングミシンとして前記第1と第2のスティッ
    チングミシンを提供することを、前記の構築するステッ
    プが含んでいる請求項1で請求された方法。
  5. 【請求項5】 前記の同期させるステップが前記第1の
    スティッチングミシンをマスターとし前記第2のスティ
    ッチングミシンをスレーブとするよう構成することを含
    む請求項1で請求された方法。
  6. 【請求項6】 前記複数台のスティッチングミシンの1
    台がマスターであると割り当てられたかどうかを、前記
    の同期させるステップが確認することを含む請求項1で
    請求された方法。
  7. 【請求項7】 前記第1のスティッチングミシンがマス
    ターであると割り当てるステップを、前記の同期させる
    ステップが含む請求項1で請求された方法。
  8. 【請求項8】 マスターを決定するのに関係する前記第
    1のスティッチングミシンによってパケットを送り、も
    し前記第1のスティッチングミシンが何の応答も受信し
    なければ、前記第1のスティッチングミシンをマスター
    であると割り当てるステップを、前記の同期させるステ
    ップが含む請求項1で請求された方法。
  9. 【請求項9】 前記第1のスティッチングミシンをステ
    ィッチングミシンの第1のクラスターの一部として、前
    記第2のスティッチングミシンをスティッチングミシン
    の第2のクラスターの一部として提供し、さらに前記第
    2のスティッチングミシンが前記第1のクラスター一部
    であるかどうかをチェックすることを、前記の構築する
    ステップが含む請求項1で請求された方法。
  10. 【請求項10】 前記の同期させるステップがスティッ
    チカウントに関係する情報を用いることを含む請求項1
    で請求された方法。
  11. 【請求項11】 前記第1のスティッチングミシンがマ
    スタースティッチ数と異なるスティッチをしているとき
    前記第1のスティッチングミシンのスティッチングスピ
    ードを調節することを、前記の同期させるステップが含
    む請求項1で請求された方法。
  12. 【請求項12】 前記第1のスティッチングミシンがマ
    スターであり、前記同期させるステップが心拍的メッセ
    ージを前記第1のスティッチングミシンによって前記複
    数台のスティッチングミシンの前記他のそれぞれに送信
    することを含む請求項1で請求された方法。
  13. 【請求項13】 前記第2のスティッチングミシンがス
    レーブであり、前記同期させるステップが前記第2のス
    ティッチングミシンによって心拍的メッセージを送るこ
    とを含む請求項12で請求された方法。
  14. 【請求項14】 少なくとも前記第1のスティッチング
    ミシン及び前記第2のスティッチングミシンを含む複数
    台のスティッチングミシン及び、 前記複数台のスティッチングミシンと通信する制御装置
    を含んだものであって、 前記複数台のスティッチングミシン及び前記制御装置
    が、少なくとも第1のパターンが前記複数台のスティッ
    チングミシンの各々によって実質的に同時にスティッチ
    されるネットワークを定義するスティッチング装置。
  15. 【請求項15】 前記第1のスティッチングミシンが前
    記ネットワークの一部でないときは、少なくとも、前記
    第1のパターンをスティッチできる前記第1のスティッ
    チングミシンが独立に動作可能である請求項14で請求
    されたスティッチング装置。
  16. 【請求項16】 前記第1及び第2のスティッチングミ
    シンがそれぞれ第1のキャリッジと第2のキャリッジを
    含み、それらが第1のパターンをスティッチするとき移
    動し、また前記第1のスティッチングミシンは、前記第
    1のスティッチングミシンが第1のパターンをスティッ
    チングしているときもし第1のパターンが前記第2のス
    ティッチングミシンによってスティッチされないなら
    ば、前記第1のキャリッジの動きが第2のスティッチン
    グミシンとの干渉を起こすぐらい前記第2のスティッチ
    ングミシンに隣接して位置している請求項14で請求さ
    れたスティッチング装置。
  17. 【請求項17】 前記制御装置が、少なくとも、ハブを
    用いて前記複数台のテッチングミシンの各々と通信する
    少なくとも1つのコントローラを含む請求項14に請求
    されたスティッチング装置。
  18. 【請求項18】 前記制御装置が、スティッチングデザ
    インをダウンロードするために、前記複数台のテッチン
    グミシンと通信する刺繍ネットワークシステムを含む請
    求項14に請求されたスティッチング装置。
  19. 【請求項19】 前記第1のスティッチングミシンが第
    1のクラスターの一部であり、前記第2のスティッチン
    グミシンが第2のクラスターの一部であって、前記制御
    装置が、それぞれ第1及び第2のスティッチングミシン
    と通信する第1及び第2のコントローラをそれぞれ含む
    請求項14に請求されたスティッチング装置。
  20. 【請求項20】 前記制御装置が少なくとも第1のコン
    トローラを含み、前記制御装置及び前記第1のスティッ
    チングミシンの少なくとも1つが前記第1のスティッチ
    ングミシンをマスターとし、また、前記第2のスティッ
    チングミシンをスレーブとする、構成である請求項14
    に請求されたスティッチング装置。
  21. 【請求項21】 前記制御装置が少なくとも第1のコン
    トローラを含み、前記制御装置及び前記第1のスティッ
    チングミシンの少なくとも1つがマスターが既に指定さ
    れたかどうかを確認する請求項14に請求されたスティ
    ッチング装置。
  22. 【請求項22】 前記制御装置が少なくとも第1のコン
    トローラを含み、前記制御装置及び前記第1のスティッ
    チングミシンの少なくとも1つが適正な動作に関する心
    拍的メッセージを送信する請求項14に請求されたステ
    ィッチング装置。
  23. 【請求項23】 前記制御装置が少なくとも第1のコン
    トローラを含み、前記制御装置及び前記第1のスティッ
    チングミシンの少なくとも1つが前記第1のスティッチ
    ングミシンによるスティッチングをタイムリーに判定す
    る請求項14に請求されたスティッチング装置。
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