JP2003230623A - 消臭用組成物 - Google Patents

消臭用組成物

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JP2003230623A
JP2003230623A JP2002088222A JP2002088222A JP2003230623A JP 2003230623 A JP2003230623 A JP 2003230623A JP 2002088222 A JP2002088222 A JP 2002088222A JP 2002088222 A JP2002088222 A JP 2002088222A JP 2003230623 A JP2003230623 A JP 2003230623A
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zinc ricinoleate
isothiocyanate
deodorizing
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JP2002088222A
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Shigeru Kawamuki
茂 川向
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Nippon Soda Co Ltd
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Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期にわたり持続性のある、安全で相乗的か
つ優れた消臭効果を有する消臭用組成物を提供するこ
と。 【解決手段】 リシノール酸亜鉛と、ジメチルジメチロ
ールヒダントイン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−
1,3−ジオール又はイソチオシアン酸エステル等の抗
菌成分とを含有した消臭用組成物を調製する。固形タイ
プの消臭用組成物を調製する場合、リシノール酸亜鉛を
ホワイトカーボン等の吸油性のある賦形剤との混合粉砕
物とすることが好ましく、液体タイプの消臭用組成物を
調製する場合、リシノール酸亜鉛をエタノール溶解物と
して用いることが好ましい。また、濡れ剤及び/又は分
散剤としての界面活性剤を添加配合することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭において
発生する悪臭及び工場で発生する悪臭に対して優れた消
臭効果を有する消臭用組成物や、かかる消臭用組成物を
含む成形体からなる消臭具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般家庭においては台所生ゴミ、トイ
レ、室空間、衣類などにさまざまな悪臭がある。またペ
ットの体臭や排泄物からも色々な悪臭が発生する。さら
には、化学工場や食品工場から排出される汚泥や食品工
場で廃棄される生ゴミ等が悪臭の発生源となっている。
これらの悪臭はメルカプタンやアンモニア等が原因であ
り、消臭化の努力が色々なされている。
【0003】従来はこれらの悪臭を消すために香料を使
用しマスキングする方法が一般的であったが、臭気が気
にならないようにするにはかなりの高レベルでの香料が
必要となり、かえって香料の臭いが気になる等の問題が
あった。また化学的に悪臭成分と反応させ除去する方法
も知られており、例えば塩素、次亜塩素酸ソーダ、二酸
化塩素のような酸化剤や重炭酸ソーダのような還元剤を
用いる方法、有機酸、両性界面活性剤(ベタイン型)、グ
リオキザール等を用いる方法が提案されている。更に物
理的に吸着除去する方法として、活性炭、シリカゲル等
を用いる方法もよく知られている。上記酸化剤・還元剤
を用いる方法は製剤の安定性確保が難しい等の問題があ
り、また上記従来の提案された方法ではすべての悪臭に
有効なものはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、長期
にわたり持続性のある、安全で相乗的かつ優れた消臭効
果を有する消臭用組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、リシノール酸亜鉛(ジ
ンクリシノレート)と抗菌成分を組み合わせることによ
り、リシノール酸亜鉛や抗菌成分など各活性成分単独で
は得られなかった安全で相乗的な消臭効果を発揮する消
臭用組成物となることを見い出し、本発明を完成するに
至った。
【0006】すなわち本発明は、リシノール酸亜鉛と抗
菌成分とを含有したことを特徴とする消臭用組成物(請
求項1)や、抗菌成分が、発生したアミンと反応するこ
とができる抗菌成分であることを特徴とする請求項1記
載の消臭用組成物(請求項2)や、発生したアミンと反
応することができる抗菌成分が、ジメチルジメチロール
ヒダントイン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,
3−ジオール又はイソチオシアン酸エステルであること
を特徴とする請求項2記載の消臭用組成物(請求項3)
や、リシノール酸亜鉛が、吸油性のある賦形剤との混合
粉砕物として含まれていることを特徴とする請求項1〜
3のいずれか記載の消臭用組成物(請求項4)や、吸油
性のある賦形剤がホワイトカーボンであることを特徴と
する請求項4記載の消臭用組成物(請求項5)や、リシ
ノール酸亜鉛が、エタノール溶解物として含まれている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の消臭用
組成物(請求項6)や、濡れ剤及び/又は分散剤として
の界面活性剤が含まれることを特徴とする請求項1〜6
のいずれか記載の消臭用組成物(請求項7)や、請求項
1〜7のいずれか記載の消臭用組成物を含有する成形体
からなることを特徴とする消臭具(請求項8)に関す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の消臭用組成物としては、
消臭活性成分として、リシノール酸亜鉛と抗菌成分とを
含有した組成物であれば特に制限されるものではなく、
リシノール酸亜鉛は悪臭を固定する消臭成分として作用
し、抗菌成分(防カビ成分も含む)は腐敗性物質の腐敗
防止成分として作用し、これらを組み合わせることによ
り、長期間にわたり持続性のある、安全で相乗的な消臭
効果を発揮する組成物とすることができる。かかる消臭
における相乗効果の作用機序は明らかではないが、家庭
からの生ゴミ、工場汚泥や生活汚泥、及びペット排泄物
等において、腐敗を促進する微生物の活動を抗菌成分が
抑制し、また発生する悪臭成分を逐次リシノール酸亜鉛
が固定化することによるものと考えられる。かかるリシ
ノール酸亜鉛としては、リシノール酸亜鉛を50重量%
含有するTEGO Sorb CONC.50を用いることもできる。
【0008】本発明の消臭用組成物に用いられる抗菌成
分は特に限定されるものではないが、例えば、2−n−
オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ
−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メ
チル−4−イソチアゾリン−3−オン、メチルパラベ
ン、プロピルパラベン、イミダゾリジニルウレア、メチ
ロール-ジメチル-ヒダントイン、ジメチルジメチロール
ヒダントイン、ダイクロサン、トリクロサン、ソルビン
酸、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオー
ル、5−ブロモー5−ニトロ−1,3−ジオキサン、メ
チルクロロイソチアゾリノン、塩化ベンザルコニウム、
塩化セチルピリジウム、塩化ベンゼトニウム、フェノキ
シエタノール、ヨード誘導体、例えばポビドンヨード、
2,2,4′−トリクロロ−2′−ヒドロキシジフェノ
ール、ジイソブチルフェノキシエトキシジメチルベンジ
ルアンモニウムクロライド、ベンズアンモニウムクロラ
イド、1,2−ベンズイソチアゾロン−3−オン、N−
n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾロン−3、3,
4,4′−トリクロロカルバニリド、ビス−ジメチルチ
オカーバモイル−ジスルフィド、1−1′−(ヘキサメ
チレン−ビス−[5−(4−クロロフェニル)−ビグア
ニド])−ジグルコネート、ビス−(p−クロロフェニ
ルジグアニド)−ヘキサンジヒドロクロライド、ポリ
(ヘキサメチレンビグアニド)ヒドロクロライド、ピリ
ジンチオール−1−オキサイドナトリウム塩、ジンクビ
ス−(2−ピリジルチオ−1−オキサイド)、イソチオ
シアン酸エステル等を具体的に例示することができ、こ
れらは1種又は2種以上を併用することができる。
【0009】また、抗菌成分をホスト化合物で包接した
ものを使用することもできる。包接するホスト化合物と
しては、空孔部で包接する化合物や結晶格子の間に包接
する化合物を挙げることができる。空孔部で包接する化
合物の具体例としては、シクロデキストリン類、クラウ
ンエーテル類、シクロファン類、シクロフォスファゼン
類、カリックスアレーン類、スフェランド類、シクロト
リベラトリレン、トリ‐o‐チモチド等を挙げることが
できる。また、結晶格子状に包接するホスト化合物の具
体例としては、thiachroman誘導体、perhydrotriphenyl
ene類、9,9′−ビアンスリル類、テトラフェニレ
ン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン等を挙げることができ、結晶格子状に包接
するホスト化合物の場合、空孔部に包接するホスト化合
物に比べ包接能が強いため、放出制御や微粉化に際し好
適な化合物となる。
【0010】抗菌成分として特に好適なものは、アミン
が発生した場合、発生したアミンと反応する除菌・防カ
ビ成分であるジメチルジメチロールヒダントイン、2−
ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール又はイ
ソチオシアン酸エステルが好適である。これらをリシノ
ール酸亜鉛と組み合わせた場合、ジメチルジメチロール
ヒダントイン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,
3−ジオール又はイソチオシアン酸エステルは特に優れ
た相乗効果を発揮し、リシノール酸亜鉛単独使用、ある
いは2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオー
ル単独使用、ジメチルジメチロールヒダントイン単独使
用又はイソチオシアン酸エステル単独使用の場合におけ
る消臭性に比べ、明らかに相乗的に消臭効果が向上す
る。上記イソチオシアン酸エステルとしては、イソチオ
シアン酸アリル、イソチオシアン酸フェニル、イソチオ
シアン酸ベンジル等があるが、特に限定されるものでは
なく、具体的には、イソチオシアン酸メチル、イソチオ
シアン酸エチル、イソチオシアン酸プロピル、イソチオ
シアン酸−n−ブチル、イソチオシアン酸−tert−
ブチル、イソチオシアン酸ペンチル、イソチオシアン酸
−n−オクチル、イソチオシアン酸−tert−オクチ
ル、イソチオシアン酸オクタデシル、イソチオシアン酸
ヘキシル、イソチオシアン酸フェニルエチル、イソチオ
シアン酸ベンゾイル、イソチオシアン酸オシアン酸−4
−メチルチオフェニル、イソチオシアン酸−2−メトキ
シエチル、イソチオシアン酸−2−メトキシフェニル、
イソチオシアン酸−4−メトキシフェニル、イソチオシ
アン酸−3−メトキシプロピル、イソチオシアン酸−4
−メトキシベンジル、イソチオシアン酸−o−トリル、
イソチオシアン酸−p−トリル、イソチオシアン酸−2
−クロロフェニル、イソチオシアン酸−4−シアノフェ
ニル、イソチオシアン酸−2,4−ジクロロフェニル、
イソチオシアン酸−p−ニトロフェニル、イソチオシア
ン酸−2−ブロモフェニル、イソチオシアン酸−3−ブ
ロモフェニル、イソチオシアン酸−4−ブロモフェニ
ル、イソチオシアン酸−2−フルオロフェニル、イソチ
オシアン酸−3−フルオロフェニル、イソチオシアン酸
−4−フルオロフェニル等を挙げることができる。ま
た、添加量に関しては、対象となる悪臭に対し有効とな
るように添加部数を決定すればよく、特に限定されるも
のではない。イソチオシアン酸エステルは防カビ効果を
有する化合物であり、当然本誘導体を添加することによ
り消臭効果に加え防カビ性も付与できる。ただ、イソチ
オシアン酸エステルは刺激性や揮散性が大きいため、こ
れらをホスト化合物で包接したものを使用したり、マイ
クロカプセル化したものを使用することも可能である。
【0011】本発明の抗菌成分は、少なくとも発生する
カビや菌の最小阻止濃度(MIC)以上を配合しておく
ことが好ましく、通常、最終的にMIC以上の濃度とな
るように適用するのが好ましい。例えば、2−ブロモ−
2−ニトロプロパン−1,3−ジオールの場合、糸状菌
(moulds)へのMICが3200ppmであるため、少
なくとも3200ppm以上での使用が好ましく、通常
は1.5倍から10倍量程度を配合しておくことが好ま
しい。
【0012】他方、消臭成分であるリシノール酸亜鉛の
使用濃度は、一般的には約0.1重量%から約4重量%
になるように配合しておくことが好ましい。特に、read
y touseの形の商品では製剤製造時からこの濃度になる
ようリシノール酸亜鉛及び抗菌剤を添加する。しかし、
臭いの発生量により適宜変動させることも必要であるこ
とから、臭いが多い場合は含量を増やすことにより解決
し、少ない場合は通常一般的な含量である1重量%にな
るよう添加すれば良い。
【0013】本発明の消臭用組成物としての剤形は制限
されるものではないが、液体タイプと固体タイプに大別
される。固形状の剤形にするにはこれらの成分以外に不
活性な賦形剤を添加するのが一般的である。かかる不活
性な賦形剤としては天然物、合成品のいずれでも使用可
能であり、例えばクレー、タルク、珪藻土、炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、重曹、乳糖、
でん粉、セルロース等を挙げることができる。実際の使
用にあたっては、一つの使用方法として前記消臭活性成
分の混合物を粉砕し、容器に詰めready to useの形の商
品とし、消臭対象部位に直接粉体を散布する。この場
合、臭いの吸収力を最大限に発揮するには比表面積を大
きくすることが重要であり、このためには通常、粉砕工
程が必須となる。
【0014】粉砕に際し、リシノール酸亜鉛単独及び抗
菌成分単独で粉砕することも可能であるが、リシノール
酸亜鉛は性状が油脂状のため冷凍下等の低温でしか粉砕
が困難である。しかし低温で行うには装置が特殊になり
粉砕コストが高くなる可能性があることから、吸油性の
ある有機或いは無機の賦形剤と混合するか、予め吸油性
のある有機或いは無機の賦形剤に吸着させてから粉砕す
ることにより、室温でも容易に粉砕できることを見い出
し、粉状の固形物の商品化を可能とした。上記使用され
る吸油性のある有機或いは無機の賦形剤としては、例え
ば珪藻土、セルロース、乳糖、ホワイトカーボン(二酸
化けい素)等を挙げることができ、ジンクシリノレート
の含有量が少ない場合はこれらのいずれでも使用可能で
あるが、ジンクシリノレートの含有量が多い場合など、
吸油能が大きいホワイトカーボンを使用することがより
好ましい。
【0015】また、リシノール酸亜鉛と抗菌成分を溶解
することができる溶剤に溶解し、液状の剤形とすること
も可能である。液状の剤形に製造する場合、用いる溶剤
はリシノール酸亜鉛及び抗菌性活性物質を溶解するもの
すべてが使用可能であるが、一般家庭向けに使用する場
合はエタノールが好適であり、適宜水を混合することも
可能である。そしてまた、スプレーノズル付き容器に詰
めready to useの形や濃厚液で販売することも可能であ
る。この場合、消臭対象物に対する濡れ性を改善するた
め、界面活性剤を添加することもできる。
【0016】更に、本発明の固体の組成物を水に分散し
た液体をスプレーノズル付き容器に詰めready to useの
形で商品化することや、水に分散した本発明の固体の組
成物と室温で気体となるLPG等を混合しエアゾール化
することも可能である。また、使用時に水や溶剤で希釈
し、分散又は溶解させて使用する高濃度製剤も可能であ
る。特に工場の活性汚泥等の場合、粉体の添加では均一
に混合するのに時間がかかるため、使用時に粉体状の高
濃度製剤を水で希釈したスラリーを汚泥等に混合するこ
とにより短時間で均一化を図ることが好ましい。水に希
釈する場合、すぐに水に濡れ、少しの攪拌で水の中に分
散することが非常に重要となるため、製剤中に濡れ性や
分散性を付与する界面活性剤を添加しておくことが好ま
しい。
【0017】ready to useの形の商品や粉砕した製剤を
使用時に水や溶剤で希釈して使用する場合、製剤中に濡
れ剤及び/又は分散剤として界面活性剤を添加すること
が好ましい。この場合、通常使用される界面活性剤を使
用することができ、例えば、濡れ剤としては、低級/高
級アルコールにエチレンオキサイドを付加した界面活性
剤、具体的にはポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルホルムア
ルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
スルホアセテートのNa塩、アルキルナフタレンのスル
ホネートNa塩、高級アルコール硫酸ナトリウム、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ソフト型)等を好
適に例示することができ、また分散剤としては、リグニ
ンスルホン酸塩、β―ナフタレンスルホン酸ホルマリン
縮合物のNa塩、アルキルスルホサクシネート塩等を好
適に例示することができる。
【0018】その他、本発明の消臭組成物において、反
応型の一種である有機酸やグリオキザール等を適宜添加
利用することもできる。更に香料等を添加することもで
きる。
【0019】本発明の消臭組成物を固形タイプの消臭製
剤とする場合、特に高濃度の活性成分のリシノール酸亜
鉛を含有する消臭製剤とする場合は、まずホワイトカー
ボン等の吸油能を有する物質とリシノール酸亜鉛とをよ
く混合し、抗菌成分、不活性な賦形剤及び香料等のその
他添加剤を加え、更に濡れ剤や分散剤を混合後、空気粉
砕機により製造することができる。粉砕されたものの粒
径は効力や水への分散性から150μm以下の範囲が好
ましく、特に工場の活性汚泥の消臭に用いる場合には、
焼却・処理するためにできるだけ水分含量を下げる必要
があり、この場合、比較的含水率の高い汚泥に本発明の
固形タイプの消臭製剤を水に分散し均一に混合後、フィ
ルター等で水切りして汚泥の含水率を下げて使用する。
この場合、あまり粒径が小さすぎるとフィルターから活
性成分が漏出するため粒径はある程度大きいことが好ま
しいが、あまり大きすぎても分散液が不安定となるた
め、大きくても150μm以下の粒度が好ましい。 更
にready to useの形で商品化するスプレーやエアゾール
の場合、分散液の安定性が確保できなくなるため、少な
くとも5μmより細かい方が好ましい。他方、本発明の
消臭組成物を液体タイプの消臭製剤とする場合、溶媒に
リシノール酸亜鉛及び抗菌成分を溶解し、必要に応じて
界面活性剤を添加することにより製造することができ
る。
【0020】本発明の消臭具としては、上述の本発明の
消臭組成物を含有する成形体であればどのようなもので
もよく、例えば、液状又は固体状の本発明の消臭組成物
をペット用の砂やシートの製造時に添加し、消臭作用を
付与した砂やシートとして使用することも可能である。
また、液状又は固体状の本発明の消臭組成物を繊維やシ
ートに添加したり、通気・非通水性の素材からなる袋体
に収納し、必要に応じて粘着面を設け、消臭対象部位に
固定・設置して使用することも可能である。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定さ
れるものではない。 実施例1 (消臭用製剤Aの調製)消臭活性成分として、リシノー
ル酸亜鉛と2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−
ジオール(ブロノポール)とを含有する消臭用製剤Aを
調製した。リシノール酸亜鉛5重量部とホワイトカーボ
ン10重量部を加え充分混合した後、2−ブロモ−2−
ニトロプロパン−1,3−ジオール20重量部を加えて
粗粉砕した。これに珪藻土を55重量部とβ―ナフタレ
ンスルホン酸ホルマリン縮合物のNa塩5重量部及び高
級アルコール硫酸ナトリウム(純度;37%)5重量部
を加えよく混合した。混合した粉末を空気粉砕機で粉砕
し、平均粒径3.5μmの粉状の製剤を得た。対照とし
て、消臭活性成分がリシノール酸亜鉛5重量部だけの製
剤と、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオ
ール20重量部だけの製剤に加えて、市販の消臭剤を用
いた。
【0022】(消臭力の評価)上記作製した消臭用製剤
A1gを水10gで希釈したもの1gを、直径60mm
のシャーレに入れ、空気3Lを入れたテドラーバッグ内
に設置した。この袋内にエチルメルカプタン溶液40μ
l(濃度は1.9g/メタノール100ml)とイソプ
ロピルアミン溶液40μl(濃度は1.8g/メタノー
ル100ml)を注入し、エチルメルカプタンとイソプ
ロピルアミンの濃度を経時的にガステック製検知管で測
定した。残存率で表示した結果を表1に示す。表1から
わかるように、消臭用製剤Aは特にエチルメルカプタン
(SH)に対する消臭効果に優れていた。
【0023】
【表1】
【0024】実施例2 (消臭用製剤Bの調製)実施例1と同様に、消臭活性成
分として、リシノール酸亜鉛と2−ブロモ−2−ニトロ
プロパン−1,3−ジオール(ブロノポール)とを含有
する消臭用製剤Bを調製した。リシノール酸亜鉛10重
量部とホワイトカーボン20重量部を加え充分混合した
後、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオー
ル30重量部加えて粗粉砕した。これに珪藻土を30重
量部とβ―ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のN
a塩5重量部及び高級アルコール硫酸ナトリウム(純
度;37%)5重量部を加えよく混合した。混合した粉
末を空気粉砕機で粉砕し、平均粒径5.3μmの粉状の
製剤を得た。対照として、消臭活性成分がリシノール酸
亜鉛10重量部だけの製剤と、2−ブロモ−2−ニトロ
プロパン−1,3−ジオール30重量部の製剤を作製し
た。
【0025】(消臭力の評価)日本曹達(株)の工場から
採取した活性汚泥(含水率78.4%)100gに、上記
作製した消臭用製剤B1gを水10gで希釈した液6g
を加え混合した。この汚泥10gを直径10mmのガラ
ス容器に均一にとり蓋をして30℃の場所に保管した。
経時的な嗅覚による臭いと腐敗速度を調査した。結果を
表2に示す。表2からわかるように、消臭用製剤Bは活
性汚泥に対して優れた消臭効果を有していた。
【0026】
【表2】
【0027】実施例3 (消臭用製剤Cの調製)実施例1と同様に、消臭活性成
分として、リシノール酸亜鉛と2−ブロモ−2−ニトロ
プロパン−1,3−ジオール(ブロノポール)とを含有
する消臭用製剤Cを調製した。リシノール酸亜鉛1重量
部とホワイトカーボン2重量部を加え充分混合した後、
2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール3
重量部加えて粗粉砕した。これにクレーを84重量部と
β―ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のNa塩5
重量部及び高級アルコール硫酸ナトリウム(純度;37
%)5重量部を加えよく混合した。混合した粉末を空気
粉砕機で粉砕し、平均粒径7μmの粉状の製剤を得た。
これを直径0.5mmの穴が200個付いた広口の蓋を
有する容器に充填した。
【0028】(消臭力の評価)家庭用台所の流しのコー
ナーに設置された入れ物の生ゴミに上記作製した消臭用
製剤Cをふりかけ、経時的な嗅覚によるにおいと腐敗速
度を調査した。結果を表3に示す。表3からわかるよう
に、消臭用製剤Cは生ゴミに対して優れた消臭効果を有
していた。
【0029】
【表3】
【0030】実施例4 (消臭用製剤Dの調製)消臭活性成分として、リシノー
ル酸亜鉛を50重量%含有するTEGO Sorb CONC.50と2
−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール(ブ
ロノポール)とを含有する消臭用製剤Dを調製した。
2.0gのTEGO Sorb CONC.50(ゴールドシュミット
社:ドイツ)と3.0gの2−ブロモ−2−ニトロプロ
パン−1,3−ジオールをエタノール90gに溶解し、
更にジプロピレングリコール5.0gを添加し、液状組
成物を作製した。対照として、表4にその組成が示され
る、消臭活性成分がTEGO Sorb CONC.50だけの製剤と、
2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールだ
けの製剤を作製した。
【0031】(消臭力の評価)上記作製した消臭用製剤
D1gを水10gで希釈したもの1gを、直径60mm
のシャーレに入れ、空気3Lを入れたテドラーバッグ内
に設置した。この袋内にエチルメルカプタン溶液40μ
l(濃度は1.9g/メタノール100ml)とイソプ
ロピルアミン溶液40μl(濃度は1.8g/メタノー
ル100ml)を注入し、エチルメルカプタンとイソプ
ロピルアミンの濃度を経時的にガステック製検知管で測
定した。残存率で表示した結果を表4に示す。表4から
わかるように、消臭用製剤Dは特にエチルメルカプタン
(SH)に対して相乗的な消臭効果を示した。
【0032】
【表4】
【0033】実施例5 (消臭用製剤Eの調製)消臭活性成分として、リシノー
ル酸亜鉛を50重量%含有するTEGO Sorb CONC.50とジ
メチルジメチロールヒダントイン(DMDH)とを含有
する消臭用製剤Eを調製した。2.0gのTEGO Sorb CO
NC.50と5.0gのジメチルジメチロールヒダントイン
をエタノール92.5gに溶解し、更に乳酸0.5gを
添加し、液状組成物を作成した。対照として、表5にそ
の組成が示される、消臭活性成分がTEGO Sorb CONC.50
だけの製剤と、ジメチルジメチロールヒダントインだけ
の製剤を作製した。
【0034】(消臭力の評価)上記作製した消臭用製剤
E1gを水10gで希釈したもの1gを、直径60mm
のシャーレに入れ、空気3Lを入れたテドラーバッグ内
に設置した。この袋内にエチルメルカプタン溶液40μ
l(濃度は1.9g/メタノール100ml)とイソプ
ロピルアミン溶液40μl(濃度は1.8g/メタノー
ル100ml)を注入し、エチルメルカプタンとイソプ
ロピルアミンの濃度を経時的にガステック製検知管で測
定した。残存率で表示した結果を表5に示す。表5から
わかるように、消臭用製剤Eは特にエチルメルカプタン
(SH)に対して相乗的な消臭効果を示した。
【0035】
【表5】
【0036】実施例6 (消臭用製剤Fの調製)消臭活性成分として、リシノー
ル酸亜鉛を50重量%含有するTEGO Sorb CONC.50とイ
ソチオシアン酸アリルとを含有する消臭用製剤Fを調製
した。2.0gのTEGO Sorb CONC.50と1.0gのイソ
チオシアン酸アリルと0.5gの界面活性剤エマルゲン
705とをエタノール96.5gに溶解し、液状組成物
を作成した。対照として、表6にその組成が示される、
消臭活性成分がTEGO Sorb CONC.50だけの製剤と、イソ
チアン酸アリルだけの製剤を作製した。
【0037】(消臭力の評価)上記作製した消臭用製剤
F1gを水10gで希釈したもの1gを、直径60mm
のシャーレに入れ、空気3Lを入れたテドラーバッグ内
に設置した。この袋内にエチルメルカプタン溶液40μ
l(濃度は1.9g/メタノール100ml)とイソプ
ロピルアミン溶液40μl(濃度は1.8g/メタノー
ル100ml)を注入し、エチルメルカプタンとイソプ
ロピルアミンの濃度を経時的にガステック製検知管で測
定した。残存率で表示した結果を表6に示す。表6から
わかるように、消臭用製剤Fは特にエチルメルカプタン
(SH)に対して相乗的な消臭効果を示した。
【0038】
【表6】
【0039】実施例7 実施例6におけるイソチオシアン酸アリルの代わりにイ
ソチオシアン酸フェニルを使用して、実施例6と同様に
消臭用製剤Gを作製した。消臭力の評価についても、実
施例6と同様に行った。残存率で表示した結果を表7に
示す。表7からわかるように、消臭用製剤Gは特に特に
エチルメルカプタン(SH)に対して相乗的な消臭効果
を示した。
【0040】
【表7】
【0041】実施例8 実施例6におけるイソチオシアン酸アリルの代わりにイ
ソチオシアン酸ベンジルを使用して、実施例6と同様に
消臭用製剤Hを作製した。消臭力の評価についても、実
施例6と同様に行った。残存率で表示した結果を表8に
示す。表8からわかるように、消臭用製剤Hは特に特に
エチルメルカプタン(SH)に対して相乗的な消臭効果
を示した。
【0042】
【表8】
【0043】
【発明の効果】リシノール酸亜鉛の単独使用や抗菌成分
の単独使用では臭いのもとであるアミンやメルカプタン
に対する消臭力は完全ではないが、これらを併用した本
発明の消臭用組成物を用いると、長期にわたり持続性の
ある、安全で相乗的かつ優れた消臭効果を享受すること
ができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リシノール酸亜鉛と抗菌成分とを含有し
    たことを特徴とする消臭用組成物。
  2. 【請求項2】 抗菌成分が、発生したアミンと反応する
    ことができる抗菌成分であることを特徴とする請求項1
    記載の消臭用組成物。
  3. 【請求項3】 発生したアミンと反応することができる
    抗菌成分が、ジメチルジメチロールヒダントイン、2−
    ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール又はイ
    ソチオシアン酸エステルであることを特徴とする請求項
    2記載の消臭用組成物。
  4. 【請求項4】 リシノール酸亜鉛が、吸油性のある賦形
    剤との混合粉砕物として含まれていることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか記載の消臭用組成物。
  5. 【請求項5】 吸油性のある賦形剤がホワイトカーボン
    であることを特徴とする請求項4記載の消臭用組成物。
  6. 【請求項6】 リシノール酸亜鉛が、エタノール溶解物
    として含まれていることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか記載の消臭用組成物。
  7. 【請求項7】 濡れ剤及び/又は分散剤としての界面活
    性剤が含まれることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か記載の消臭用組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか記載の消臭用組
    成物を含有する成形体からなることを特徴とする消臭
    具。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007291052A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 K I Chemical Industry Co Ltd 工業用殺菌防腐剤
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US8748690B2 (en) 2006-11-17 2014-06-10 Sca Hygiene Products Ab Absorbent articles comprising acidic cellulosic fibers and an organic zinc salt
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