JPH11246897A - 顆粒状消臭・抗菌剤及びその製造方法 - Google Patents

顆粒状消臭・抗菌剤及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11246897A
JPH11246897A JP6775898A JP6775898A JPH11246897A JP H11246897 A JPH11246897 A JP H11246897A JP 6775898 A JP6775898 A JP 6775898A JP 6775898 A JP6775898 A JP 6775898A JP H11246897 A JPH11246897 A JP H11246897A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibacterial agent
deodorant
natural
granular
plant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6775898A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Kise
一郎 黄瀬
Toru Yamamoto
亨 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP6775898A priority Critical patent/JPH11246897A/ja
Publication of JPH11246897A publication Critical patent/JPH11246897A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然成分を主成分とし、水質汚染の原因とな
るような有害物質を含有せず、かつ優れた消臭・抗菌効
果を有する洗濯用顆粒状消臭・抗菌剤、及びそれを容易
に製造する方法を提供する。 【解決手段】 (1) 植物より抽出した少なくとも1種の
天然消臭剤、植物より抽出した少なくとも1種の天然抗
菌剤及び植物性香料を微細多孔質無機粉末に含浸させ、
(2) 前記含浸粉末を水に分散させ、(3) 得られた分散液
にデキストリンと硫酸ナトリウムの混合物を添加し、
(4) 混練により顆粒状に成形し、(5) 120 ℃以下の温度
で乾燥することにより顆粒状消臭・抗菌剤を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類等の洗濯時に
洗濯物及び洗濯槽を消臭・抗菌する作用を有する顆粒状
消臭・抗菌剤及びその製造方法に関し、特に自然環境に
悪影響を与えることのない顆粒状消臭・抗菌剤及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年自
然環境保護の観点から、洗濯排水による水質汚染を防止
するために、衣類等の洗濯時に使用する合成洗剤の量を
減らしたり、合成洗剤の代わりに粉石鹸や液体石鹸を使
用したりするようになった。しかしながら、合成洗剤の
使用量を減らしたり、洗浄力が劣る石鹸を使用すると、
衣類等の繊維内部に付着した体液、老廃物、垢等に由来
するタンパク質や脂肪の汚れの除去が不完全となり、洗
濯後の衣類に悪臭の発生やカビの繁殖が起こるおそれが
ある。
【0003】そこで、洗濯用洗剤と併用することができ
る消臭剤、殺菌剤、抗菌剤等について広範に研究開発さ
れており、一部実用化されている。例えば悪臭の元にな
る物質を酸化・還元等の化学反応によって分解するよう
な化合物、あるいは強力な香りを有し悪臭をマスクする
ような香料を主成分とする消臭剤、オゾンや塩素、バイ
オテクノロジーにより製造された酵素を主成分とする殺
菌剤や抗菌剤等があるが、ほとんどが合成物質であり、
なかには洗濯物の繊維を傷めるだけでなく、環境汚染の
原因となるものもある。
【0004】これに対し天然成分からなる消臭剤とし
て、緑茶成分を多糖類に混入したものが提案されている
が、成分中の糖類が洗濯物に付着、残留して雑菌やカビ
の培地となったり、その吸湿性ゆえに乾燥を妨げたりす
るという問題がある。また焼成・破砕した動物骨粉を配
合した洗剤も提案されているが(特開平9-59693 号)、
原料の生骨からゼラチン等の有機物を完全に除去しない
と腐敗がおこるという問題や、洗濯水をアルカリ化する
ために洗濯物を傷めるおそれがあるという問題がある。
このように洗濯物を傷める物質を含有せず、かつ優れた
消臭・抗菌効果を発揮する消臭・抗菌剤及びその製造方
法は現在まで全く提案されていない。
【0005】従って本発明の目的は、自然環境汚染物質
を含まずに優れた消臭・抗菌効果を発揮する消臭・抗菌
剤、及びその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、ゾル−ゲル法により製造された
微細多孔質無機粉末に、植物より抽出した天然消臭剤、
植物より抽出した天然抗菌剤、及び植物性香料を含浸さ
せたものを水に分散し、この分散液に中性で乾燥効果の
高い硫酸ナトリウムとバインダーとしてのデキストリン
との混合物を添加し、混練して顆粒状に成形して乾燥す
ると、汚染物質を含有せず、優れた消臭・抗菌効果を有
し、さらに顆粒状であるために粉末のように飛散せず扱
いやすい消臭・抗菌剤が得られることを発見し、本発明
を完成した。
【0007】すなわち、本発明の顆粒状消臭・抗菌剤
は、植物より抽出した少なくとも1種の天然消臭剤、植
物より抽出した少なくとも1種の天然抗菌剤、及び植物
性香料を含浸させた微細多孔質無機粉末と、デキストリ
ンと、硫酸ナトリウムとからなることを特徴とする。
【0008】また本発明の顆粒状消臭・抗菌剤の製造方
法は、(1) 植物より抽出した少なくとも1種の天然消臭
剤、植物より抽出した少なくとも1種の天然抗菌剤及び
植物性香料を微細多孔質無機粉末に含浸させ、(2) 前記
含浸粉末を水に分散させ、(3) 得られた分散液にデキス
トリンと硫酸ナトリウムの混合物を添加し、(4) 混練に
より顆粒状に成形し、(5) 120 ℃以下の温度で乾燥する
ことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の顆粒状消臭・抗菌剤及び
その製造方法について、以下詳細に説明する。
【0010】[1] 顆粒状消臭・抗菌剤 [A] 微細多孔質無機粉末 天然消臭剤、天然抗菌剤及び植物性香料を含浸させる微
細多孔質無機粉末としては、無機アルコキシドを出発物
質としてゾルーゲル法により製造したものが好ましい。
【0011】(1) ゾル−ゲル法の出発物質 出発物質の無機アルコキシドは、金属又は非金属のアル
コキシドであり、好ましくは一般式:M(OR)m (ただし
MはLi、Na、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Al、Si、P、Ni及び
Tiからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素であ
り、Rはアルキル基であり、mはMの原子価に相当する
整数である。)で表される。Rの炭素数は1〜8が好ま
しい。これらのうち、Si(OR)4 により表されるアルコキ
シシラン、及びTi(OR)4 により表されるチタニウムアル
コキシドが好ましい。
【0012】アルコキシシランとしては、Si(OCH3)4
Si(OC2H5)4等が挙げられ、なかでもSi(OC2H5)4が好まし
い。チタニウムアルコキシドとしては、Ti(OCH3)4 、Ti
(OC2H5)4、Ti(OC3H7)4、Ti(OC4H9)4、Ti(O-i-C3H7)4
が挙げられる。
【0013】(2) 微細多孔質無機粉末の製造方法 (a) 溶解 無機アルコキシドを溶媒に混合する。溶媒としては、加
水分解用の水及び水溶性有機溶媒の混合溶媒を用いるの
が好ましい。無機アルコキシドの濃度は100 〜600 g/
リットルとするのが好ましく、300 〜500 g/リットル
とするのがより好ましい。
【0014】水溶性有機溶媒 水溶性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノー
ル、アセトン、メチルエチルケトン、ホルムアミド等が
挙げられる。
【0015】水 水の使用量は、無機アルコキシド1モルに対し10モル以
下、好ましくは1〜10モル、より好ましくは2〜8モ
ル、特に好ましくは3〜7モルである。水の使用量が少
なすぎるとアルコキシドの加水分解が遅く、縮合反応が
進行しにくい。
【0016】(b) 加水分解 上記溶液にゾル−ゲル法触媒を加え、0.5 〜2時間撹拌
すると、実質的に加水分解が完了し、反応液はゾル化
し、透明液が生成する。ゾル−ゲル法触媒としては酸触
媒又は塩基触媒を使用することができる。但し加水分解
の際に反応液を激しく撹拌する場合には、空気中の二酸
化炭素が取り込まれて炭酸が生じ、酸触媒として作用す
るので、酸触媒を添加しなくても良い。
【0017】酸触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の
鉱酸、塩化水素ガス等の鉱酸の無水物、酒石酸、フ
タル酸、マレイン酸、ドデシルコハク酸、ヘキサヒドロ
フタル酸、メチルナジック酸、ピロメリット酸、ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸、ジクロルコハク酸、クロレ
ンディック酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ド
デシルコハク酸、無水へキサヒドロフタル酸、無水メチ
ルナジック酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸、無水ジクロルコハク酸、無水クロ
レンディック酸等の有機酸及びその無水物が挙げられ
る。
【0018】ゾル−ゲル法触媒の使用量は、無機アルコ
キシド1モルに対して0.001 〜0.5モルが好ましく、0.0
05 〜0.3 モルがより好ましい。0.001 モル未満の場合
には加水分解が不充分となるおそれがあり、また0.5 モ
ルを超えると重縮合反応が過剰に進行し、粘度が増大し
すぎるおそれがある。
【0019】(c) 重縮合 加水分解生成物のゾルに塩基触媒を加え、重縮合反応を
進行させてゲル化することにより、各種形態の多孔質ポ
リマーを製造することができる。ゲル化時間は塩基触媒
の量により数秒〜数時間の範囲で調整することが可能で
ある。特にゾルのpHを6〜8程度に調整し、塩基触媒を
少量にすることによりゲル化時間を10分〜2時間とする
のが好ましい。重縮合温度は20〜85℃が好ましく、20〜
30℃がより好ましい。塩基触媒は、無機アルコキシドの
加水分解生成物の重縮合反応用触媒として、またその急
速な架橋反応及び三次元網目構造形成用の触媒として作
用する。
【0020】塩基触媒としては、無機塩基及び有機塩基
のいずれでも良い。無機塩基として、水酸化カルシウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウ
ム、水酸化ルビジウム、水酸化マグネシウム、アンモニ
ア等が挙げられる。また有機塩基としては、第一アミ
ン、第二アミン、第三アミン、ポリアミン、アミン錯体
等が挙げられる。有機塩基の具体例として、エチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、エタノールアミン、ブ
チルアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノ
プロピルアミン、N-アミノエチルピペラジン、N,N-ジメ
チルベンジルアミン、トリプロピルアミン、トリブチル
アミン、トリペンチルアミン、トリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノール、メタフェニレンジアミン、ジアミ
ノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、キ
シリレンジアミン、エチルメチルイミダゾール等が挙げ
られる。
【0021】塩基触媒のうち、水に実質的に不溶で有機
溶媒に可溶な第三アミン(例えばN,N-ジメチルベンジル
アミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリ
ペンチルアミン等)、及びアンモニアが好ましく、N,N-
ジメチルベンジルアミンがより好ましい。特にアンモニ
アガスを用いると、微細粒子状の多孔質ポリマーを得る
ことができ、またN,N-ジメチルベンジルアミンを用いる
と、比表面積の大きい多孔質ポリマーを得ることができ
る。
【0022】塩基触媒の使用量は、無機アルコキシド1
モルに対して0.002 〜1.5 モルであるのが好ましい。0.
002 モル未満では重縮合反応の進行が遅く、1.5 モルを
超えると重縮合反応が急速に進行するため、得られる多
孔質ポリマーが不均一となるおそれがある。なお塩基触
媒として水に不溶で有機溶媒に可溶な第三アミンを使用
する場合、その使用量は0.004 〜0.008 モルであるのが
好ましい。第三アミン以外の場合には0.1 〜1.5 モルで
あるのが好ましい。
【0023】無機アルコキシドの溶液にゾル−ゲル法酸
触媒を添加して加水分解反応をした後で、塩基触媒を添
加して重縮合反応を起こすのが好ましい。
【0024】(d) 乾燥 得られたゲル状物を粉砕して200 ℃以下、好ましくは10
0 〜180 ℃、より好ましくは120 〜150 ℃で1〜8時間
加熱脱水することにより、微粒子状の微細多孔質無機粉
末を得ることができる。
【0025】(3) 微細多孔質無機粉末の特性 得られた微細多孔質無機粉末の平均粒径は3.0 〜1.8 μ
m、気孔率は約50〜80%であり、比表面積は500 〜1500
2 /gである。このように比表面積が大きいため、効
果的に天然消臭剤、天然抗菌剤及び植物香料を含浸させ
ることができる。
【0026】(4) 微細多孔質無機粉末の特性の添加量 微細多孔質無機粉末の添加量は、天然消臭剤、天然抗菌
剤及び植物性香料の含浸量により異なるが、一般に顆粒
状消臭・抗菌剤100 重量%に対して、0.1 〜3.0 重量%
であれば良い。
【0027】[B] 天然消臭剤 微細多孔質無機粉末に含浸させる天然消臭剤は、植物よ
り抽出した少なくとも1種の天然消臭剤であり、具体的
にはクロロフィル又はその誘導体、フラボノイド又はそ
の誘導体、及びカテキンからなる群から選ばれた少なく
とも1種である。これらの天然消臭剤は竹、柿、茶葉等
から抽出することができる。
【0028】天然消臭剤の添加量は洗濯用顆粒状消臭・
抗菌剤100 重量部に対し、0.5 〜10重量部、好ましくは
1〜5重量%である。
【0029】[C] 天然抗菌剤 微細多孔質無機粉末に含浸させる天然抗菌剤は、植物か
ら抽出した少なくとも1種のテルペン系揮発物質(フィ
トンチッド)である。テルペン系揮発物質としては、例
えば松、もみ等の針葉樹、樫、ユーカリ等の広葉樹、孟
宗竹等の竹、タマネギ、ウド、ニンニク等の野菜類より
抽出したものが挙げられる。具体的にはα−ピネン、β
−ピネン、カンフェン、カンファー(樟脳)、リモネ
ン、シメン、ミルセン、リナロール等が挙げられる。
【0030】天然抗菌剤の添加量は、顆粒状消臭・抗菌
剤100 重量%に対し、0.01〜1重量%、好ましくは0.05
〜0.5 重量%、特に好ましくは0.08〜0.25重量%であ
る。
【0031】[D] 植物性香料 香り付けのために配合する植物性香料は、例えばヒノキ
香料、柑橘系香料、フローラル香料等であり、石鹸等の
香料として配合するものでよい。植物性香料の添加量
は、顆粒状消臭・抗菌剤顆粒100 重量%に対し、0.1 〜
0.5 重量%、好ましくは0.2 〜0.3 重量%である。
【0032】[E] 水 天然消臭剤、天然抗菌剤及び植物性香料を含浸した微細
多孔質無機粉末を分散させるのに用いる水は、蒸留水や
イオン交換水等の無臭で清浄な水であれば良い。水の添
加量は、分散液を混練できる量であれば特に限定されな
い。
【0033】[F] 硫酸ナトリウム 硫酸ナトリウムとして、無水硫酸ナトリウム、硫酸ナト
リウム七水塩及び硫酸ナトリウム十水塩を使用すること
ができる。前記硫酸ナトリウムはいずれも中性であり、
洗濯液に溶解した際に洗濯物及び洗濯槽を傷めることが
ない。硫酸ナトリウムの添加量は、顆粒状消臭・抗菌剤
100 重量%に対し、70〜97重量%、好ましくは80〜95重
量%、より好ましくは85〜90重量%である。
【0034】[G] デキストリン デキストリンは上記各成分のバインダーとして作用し、
デキストリンを添加することにより、顆粒状成形が容易
になる。デキストリンの添加量は、顆粒状消臭・抗菌剤
100 重量%に対し、1〜10重量%、好ましくは3〜6重
量%、より好ましくは4〜5重量%である。
【0035】[2] 顆粒状消臭・抗菌剤の製造方法 本発明の顆粒状消臭・抗菌剤は、例えば以下のようにし
て製造する。まず天然消臭剤、天然抗菌剤及び植物性香
料を微細多孔質無機粉末に含浸させる。
【0036】天然抗菌剤及び植物性香料を微細多孔質無
機粉末させた微細多孔質無機粉末を水に分散させて分散
液とし、それにデキストリンと硫酸ナトリウムの混合物
を添加する。混合物を混練した後、顆粒状に成形して15
0 ℃以下の温度で加熱乾燥させる。
【0037】天然消臭剤、天然抗菌剤及び植物性香料
は、常温にて微細多孔質無機粉末に含浸させるので、高
揮発性成分の損失が少ない。天然消臭剤、天然抗菌剤及
び植物性香料を微細多孔質無機粉末に含浸させることに
より、微細多孔質無機粉末から徐放されて消臭・抗菌効
果が長く持続するので、好ましい。
【0038】[3] 顆粒状消臭・抗菌剤の使用方法 本発明の顆粒状消臭・抗菌剤を洗濯に使用すると、洗濯
液に硫酸ナトリウムが溶解し、天然消臭剤、天然抗菌剤
及び植物性香料を含浸した微細多孔質無機粉末とデキス
トリンが水中に放出される。微細多孔質無機粉末に含浸
された天然消臭剤、天然抗菌剤及び植物性香料の徐放性
により、消臭・抗菌効果は洗濯中持続する。微細多孔質
無機粉末及びデキストリンはすすぎ洗いによって排水と
ともに流出するが、これらは水質汚染の原因とならな
い。なお洗濯用の場合、顆粒状消臭・抗菌剤の使用量は
洗剤100 重量部に対して5〜10重量部であるのが好まし
い。
【0039】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0040】合成例1 微細多孔質無機粉末の製造 テトラエトキシシラン[Si(OC2H5)4]の4量体(商品
名:エチルシリケート40、コルコート社製)54.3重量%
とエタノール27.15 重量%とを混合し、25℃で3分間撹
拌した後、2Nの塩酸0.02重量%及び水18.53 重量%を添
加し、25℃で1時間撹拌した。この溶液にN,N-ジメチル
ベンジルアミンを添加し、さらに20分間撹拌してゲル状
固体を得た。この固体を25℃で乾燥し、粉砕して得た粉
末を150 ℃で6時間加熱乾燥して平均粒径1.8 μmの微
細多孔質シリカ粉末を得た。
【0041】実施例1 合成例1で得た微細多孔質シリカ粉末に、天然消臭剤と
して緑茶葉抽出物、天然抗菌剤としてフィトンチッドと
孟宗竹抽出物、及び植物性香料としてヒノキ香料を含浸
させた後、水に分散させた。得られた分散液を無水硫酸
ナトリウムとデキストリンの混合物に添加し、十分に混
練した後、平均粒径約1mmの顆粒状に成形した。この顆
粒状成形物を120 ℃で10分間加熱乾燥し、洗濯用顆粒状
消臭・抗菌剤を得た。使用した成分の添加量を表1に示
す。
【0042】
【0043】得られた顆粒状消臭・抗菌剤1gを10〜15
gの洗濯洗剤に配合した。全自動洗濯機の洗濯槽中に木
綿の下着類の洗濯物及び顆粒状消臭・抗菌剤入り洗濯洗
剤を入れ、30分間洗濯を行った。洗濯物を取り出し、湿
潤状態で一昼夜放置したところ、カビや臭気の発生は全
く認められなかった。また洗濯物の一部を微生物培養基
に用いたところ、微生物の繁殖やカビの発生は全く認め
られなかった。
【0044】実施例2 天然消臭剤として柿抽出物を添加した以外は実施例1と
同様にして顆粒状消臭・抗菌剤を得た。使用した成分の
添加量を表2に示す。
【0045】
【0046】得られた顆粒状消臭・抗菌剤1gを10〜15
gの洗濯洗剤に配合し、実施例1と同様に洗濯を行い、
洗濯物に対して同じテストを行ったところ、湿潤状態で
一昼夜放置した洗濯物にカビや臭気の発生は全く認めら
れなかったのみならず、洗濯物の一部を微生物培養基に
用いた場合にも微生物の繁殖やカビの発生は全く認めら
れなかった。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の顆粒状消
臭・抗菌剤は、天然の消臭剤、抗菌剤及び香料からな
り、水質汚染の原因物質を含有していない。このような
顆粒状消臭・抗菌剤は、ゾル−ゲル法による微細多孔質
無機粉末に天然消臭剤、天然抗菌剤及び植物性香料を含
浸させてなる分散液に、無水硫酸ナトリウム及びデキス
トリンを添加し、顆粒状に造粒し、乾燥することにより
製造することができるので、製造コストが安価である。
このような特徴を有する本発明の顆粒状消臭・抗菌剤
は、洗濯物の消臭・抗菌のみならず、洗濯機の洗濯槽の
消臭・抗菌等に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 亨 滋賀県野洲郡野洲町大字大篠原6番地 株 式会社中戸研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物より抽出した少なくとも1種の天然
    消臭剤、植物より抽出した少なくとも1種の天然抗菌
    剤、及び植物性香料を含浸させた微細多孔質無機粉末
    と、デキストリンと、硫酸ナトリウムとからなることを
    特徴とする顆粒状消臭・抗菌剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の顆粒状消臭・抗菌剤に
    おいて、前記微細多孔質無機粉末がゾル−ゲル法により
    製造されたものであることを特徴とする顆粒状消臭・抗
    菌剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の顆粒状消臭・抗
    菌剤において、前記微細多孔質無機粉末の比表面積が50
    0 〜1500m2 /g、気孔率が50〜80%であることを特徴
    とする顆粒状消臭・抗菌剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の顆粒状
    消臭・抗菌剤において、前記微細多孔質無機粉末が、微
    細多孔質のシリカ粉末又は酸化チタン粉末であることを
    特徴とする顆粒状消臭・抗菌剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の顆粒状
    消臭・抗菌剤において、前記天然消臭剤がクロロフィル
    又はその誘導体、フラボノイド又はその誘導体、及びカ
    テキンからなる群から選ばれた少なくとも1種の成分を
    含有することを特徴とする顆粒状消臭・抗菌剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の顆粒状
    消臭・抗菌剤において、前記天然抗菌剤が植物から抽出
    したテルペン系揮発物質であることを特徴とする顆粒状
    消臭・抗菌剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の顆粒状
    消臭・抗菌剤において、前記硫酸ナトリウムが無水硫酸
    ナトリウム、硫酸ナトリウム七水塩及び硫酸ナトリウム
    十水塩のいずれかであることを特徴とする顆粒状消臭・
    抗菌剤。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の顆粒状
    消臭・抗菌剤の製造方法において、(1) 植物より抽出し
    た少なくとも1種の天然消臭剤、植物より抽出した少な
    くとも1種の天然抗菌剤及び植物性香料を微細多孔質無
    機粉末に含浸させ、(2) 前記含浸粉末を水に分散させ、
    (3) 得られた分散液にデキストリンと硫酸ナトリウムの
    混合物を添加し、(4) 混練により顆粒状に成形し、(5)
    120 ℃以下の温度で乾燥することを特徴とする方法。
JP6775898A 1998-03-03 1998-03-03 顆粒状消臭・抗菌剤及びその製造方法 Pending JPH11246897A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6775898A JPH11246897A (ja) 1998-03-03 1998-03-03 顆粒状消臭・抗菌剤及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6775898A JPH11246897A (ja) 1998-03-03 1998-03-03 顆粒状消臭・抗菌剤及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11246897A true JPH11246897A (ja) 1999-09-14

Family

ID=13354170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6775898A Pending JPH11246897A (ja) 1998-03-03 1998-03-03 顆粒状消臭・抗菌剤及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11246897A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004204085A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Lion Corp 洗剤組成物
JP2007267639A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 House Foods Corp タマネギの揮発成分及び/又はlf(催涙成分)を有効成分とする抗菌剤及びその利用方法
JP2010195892A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Lion Corp 洗剤添加用粒子、洗剤組成物及び洗剤添加用粒子の製造方法
JP2013082768A (ja) * 2011-10-06 2013-05-09 Kao Corp 洗浄剤組成物
JP5558102B2 (ja) * 2007-10-10 2014-07-23 株式会社日本触媒 吸水性樹脂組成物およびその製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004204085A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Lion Corp 洗剤組成物
JP2007267639A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 House Foods Corp タマネギの揮発成分及び/又はlf(催涙成分)を有効成分とする抗菌剤及びその利用方法
JP5558102B2 (ja) * 2007-10-10 2014-07-23 株式会社日本触媒 吸水性樹脂組成物およびその製造方法
JP2010195892A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Lion Corp 洗剤添加用粒子、洗剤組成物及び洗剤添加用粒子の製造方法
JP2013082768A (ja) * 2011-10-06 2013-05-09 Kao Corp 洗浄剤組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6548690B2 (en) Porous polymethylsilsesquioxane with adsorbent properties
CN102526781B (zh) 复合生物酶除臭剂及其制备方法
CN107362680A (zh) 一种用于空气净化器的净化剂及其制备方法
CN107226928A (zh) 橡胶除味剂及其制备方法
CN107865975A (zh) 一种松针油与薰衣草精油复配的微胶囊室内空气清新剂及其制备方法
JPWO2016199756A1 (ja) ケトン系ガス吸着剤、ガス吸着剤組成物及び消臭性加工品
CN110813012A (zh) 一种空气净化剂及其制备方法和应用
WO2021068537A1 (zh) 具有除甲醛和异味功能的皮革和纺织面料的制备方法
JPH02127564A (ja) 布帛処理法
CN110769864B (zh) 凝胶状除臭剂
KR101958155B1 (ko) 친환경 탈취 및 세제 조성물의 제조방법
KR20160016078A (ko) 고추냉이를 주재로 한 새집증후군 제거용 친환경 탈취제의 제조방법
JPH11246897A (ja) 顆粒状消臭・抗菌剤及びその製造方法
CN109675429A (zh) 一种车用除甲醛固体制剂
CN108079358A (zh) 一种植物除臭剂的生产方法
KR101754266B1 (ko) 규조토를 이용한 항균성 탈취제 제조방법 및 이에 의해 제조된 탈취제
KR100537915B1 (ko) 거품을 내는 방향 및 탈취 겔
CN110420555A (zh) 一种纳米除味剂及其制备方法
CN107441917A (zh) 空气净化剂及其制备方法
CN111560294B (zh) 一种贝壳基杀菌消臭剂及其制备方法
CN110841098B (zh) 一种可消臭的香氛组合物
JP7475033B2 (ja) 組成物及びその製造方法、並びに嘔吐物処理方法
EP3408362A1 (en) Process for permanently perfuming soapnut shells, improving their washing efficiency, and soapnut shell-based preparations produced by the process
JP2006288782A (ja) 水性消臭剤
CN101565656A (zh) 一种洗衣材料、其制备方法及洗衣球

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050302

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070320

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070926