JP2003230396A - gp350/220非スプライシング変異体 - Google Patents
gp350/220非スプライシング変異体Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 gp220 タンパク質が随伴しないgp350 タンパ
ク質の新規な製造方法の提供。 【解決手段】 gp350 タンパク質をコードする遺伝子の
スプライシング部位に変異を導入することにより、スプ
ライシングの発生を防止して、gp220 タンパク質の生成
を抑制して、gp220 タンパク質が随伴しないgp350 タン
パク質を得る。
ク質の新規な製造方法の提供。 【解決手段】 gp350 タンパク質をコードする遺伝子の
スプライシング部位に変異を導入することにより、スプ
ライシングの発生を防止して、gp220 タンパク質の生成
を抑制して、gp220 タンパク質が随伴しないgp350 タン
パク質を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野及び従来の技術】ヘルペスウイ
ルス属の一種であるエプスタイン−バーウイルス(EB
V)はヒトにおいて感染性単核球症を引き起こす。この
病気は集団の90%以上に感染する。健康分析者は米国に
おけるこの病気の費用が年100 万ドルであると見積も
る。このウイルスは主にウイルスを放出する個体から唾
液の交換によって蔓延する。EBVに感染した子供はほ
とんど無症状であるかまたはごく弱い症状を有するが、
感染した若者と成人は、発熱、咽頭炎およびアデノパシ
ーにより特徴付けられる典型的な感染性単核球症を発病
する。感染した人はその後の生涯ずっと抗EBV抗体を
維持するので、次の感染に対して免疫がある。現在のと
ころ商業的に利用可能なEBVワクチンはない。
ルス属の一種であるエプスタイン−バーウイルス(EB
V)はヒトにおいて感染性単核球症を引き起こす。この
病気は集団の90%以上に感染する。健康分析者は米国に
おけるこの病気の費用が年100 万ドルであると見積も
る。このウイルスは主にウイルスを放出する個体から唾
液の交換によって蔓延する。EBVに感染した子供はほ
とんど無症状であるかまたはごく弱い症状を有するが、
感染した若者と成人は、発熱、咽頭炎およびアデノパシ
ーにより特徴付けられる典型的な感染性単核球症を発病
する。感染した人はその後の生涯ずっと抗EBV抗体を
維持するので、次の感染に対して免疫がある。現在のと
ころ商業的に利用可能なEBVワクチンはない。
【0002】その感染性に加えて、EBVはリンパ球を
急速に分裂する細胞に形質転換させることが証明されて
おり、従って、バーキットリンパ腫や口腔毛髪状白斑を
はじめとする幾つかの異なるリンパ腫に関係があるとさ
れている。世界的に見て、80,000の鼻咽頭癌症例が存在
すると推定され、中国民族に流行している。
急速に分裂する細胞に形質転換させることが証明されて
おり、従って、バーキットリンパ腫や口腔毛髪状白斑を
はじめとする幾つかの異なるリンパ腫に関係があるとさ
れている。世界的に見て、80,000の鼻咽頭癌症例が存在
すると推定され、中国民族に流行している。
【0003】EBVの弱毒化生ワクチンの開発は行われ
ているがまだ問題がある。EBVに関連する潜在的な腫
瘍形成性質のため、研究者らは生ワクチン法を使うのを
嫌がっていた。本発明は、潜在的に腫瘍形成性の生存ウ
イルスの使用を必要としないサブユニットワクチンのた
めの方法および組成物を考案することにより、生ワクチ
ンの開発に関連する問題を回避する。サブユニットワク
チンは、免疫応答を惹起しそして免疫を付与するであろ
うウイルスからの1または複数の抗原性タンパク質を使
用する。
ているがまだ問題がある。EBVに関連する潜在的な腫
瘍形成性質のため、研究者らは生ワクチン法を使うのを
嫌がっていた。本発明は、潜在的に腫瘍形成性の生存ウ
イルスの使用を必要としないサブユニットワクチンのた
めの方法および組成物を考案することにより、生ワクチ
ンの開発に関連する問題を回避する。サブユニットワク
チンは、免疫応答を惹起しそして免疫を付与するであろ
うウイルスからの1または複数の抗原性タンパク質を使
用する。
【0004】より重要な2つの抗原性EBVタンパク質
は、ウイルス膜のエンベロープの部分を構成しており、
細胞膜タンパク質CD21と相互作用することによりウイル
ス粒子がヒト標的細胞に結合しそしてその中に入るのを
可能にする、糖タンパク質gp350/300 とgp220/200 であ
る。Nemerow, J. Virology 61:1416 (1987)を参照のこ
と。それらはサブユニットワクチン候補として選ばれて
から久しいが、本来の源から精製された抗原的に活性な
タンパク質を得ることの難しさと、組換え生産された源
からの収率が低いことが、研究者やワクチン開発者の努
力を妨害していた。
は、ウイルス膜のエンベロープの部分を構成しており、
細胞膜タンパク質CD21と相互作用することによりウイル
ス粒子がヒト標的細胞に結合しそしてその中に入るのを
可能にする、糖タンパク質gp350/300 とgp220/200 であ
る。Nemerow, J. Virology 61:1416 (1987)を参照のこ
と。それらはサブユニットワクチン候補として選ばれて
から久しいが、本来の源から精製された抗原的に活性な
タンパク質を得ることの難しさと、組換え生産された源
からの収率が低いことが、研究者やワクチン開発者の努
力を妨害していた。
【0005】文献中には様々な分子量範囲(一方のタン
パク質には350 または300 キロダルトン(kD)、他方の
タンパク質には220 または200 kD)を使ってそれらのタ
ンパク質が呼称されている。本明細書中ではgp350 また
は300 タンパク質をgp350 タンパク質と呼び、gp220 ま
たは200 タンパク質をgp220 タンパク質と呼ぶ。集合的
に、両タンパク質を本明細書中ではgp350/220 タンパク
質と呼称する。
パク質には350 または300 キロダルトン(kD)、他方の
タンパク質には220 または200 kD)を使ってそれらのタ
ンパク質が呼称されている。本明細書中ではgp350 また
は300 タンパク質をgp350 タンパク質と呼び、gp220 ま
たは200 タンパク質をgp220 タンパク質と呼ぶ。集合的
に、両タンパク質を本明細書中ではgp350/220 タンパク
質と呼称する。
【0006】択一的にスプライスされる単一の遺伝子が
gp350/220 タンパク質をコードし、gp350 mRNA転写物と
gp220 mRNA転写物の生成をもたらす。天然に存在するgp
350/220 遺伝子スプライス部位変異体は1つも知られて
いない。該遺伝子は2つの発現産物、即ちgp350 タンパ
ク質とgp220 タンパク質を産生する。gp350/220 DNA
配列の転写解読枠(ORF)は2721塩基対(bp)であ
る。全読み枠は907 アミノ酸のgp350 をコードする。Ki
eff に発行された米国特許第4,707,358 号(1987)を参
照のこと。転写解読枠のスプライス形は2130塩基を含
み、710 アミノ酸配列のgp220 タンパク質に翻訳され
る。
gp350/220 タンパク質をコードし、gp350 mRNA転写物と
gp220 mRNA転写物の生成をもたらす。天然に存在するgp
350/220 遺伝子スプライス部位変異体は1つも知られて
いない。該遺伝子は2つの発現産物、即ちgp350 タンパ
ク質とgp220 タンパク質を産生する。gp350/220 DNA
配列の転写解読枠(ORF)は2721塩基対(bp)であ
る。全読み枠は907 アミノ酸のgp350 をコードする。Ki
eff に発行された米国特許第4,707,358 号(1987)を参
照のこと。転写解読枠のスプライス形は2130塩基を含
み、710 アミノ酸配列のgp220 タンパク質に翻訳され
る。
【0007】gp350 タンパク質とgp220 タンパク質の理
論分子量はそれぞれ95 kDと70 kDである。発現されたgp
350 タンパク質とgp220 タンパク質の測定分子量は異な
るけれどもそれぞれ約350 キロダルトンと220キロダル
トン(kD)である。推定分子量と実分子量の差の理由は
両タンパク質の多大なグリコシル化である。どの細胞で
も、gp350 タンパク質とgp220 タンパク質は約6:1 〜1:
1 の範囲のモル比で生産される。例えば、EBVが持続
的に感染したB95-8 細胞では、その比は異なるように見
えるが時々6:1 の範囲に近づく。Miller, Proc.Natl.
Acad. Sci.69:383 (1972) を参照のこと。
論分子量はそれぞれ95 kDと70 kDである。発現されたgp
350 タンパク質とgp220 タンパク質の測定分子量は異な
るけれどもそれぞれ約350 キロダルトンと220キロダル
トン(kD)である。推定分子量と実分子量の差の理由は
両タンパク質の多大なグリコシル化である。どの細胞で
も、gp350 タンパク質とgp220 タンパク質は約6:1 〜1:
1 の範囲のモル比で生産される。例えば、EBVが持続
的に感染したB95-8 細胞では、その比は異なるように見
えるが時々6:1 の範囲に近づく。Miller, Proc.Natl.
Acad. Sci.69:383 (1972) を参照のこと。
【0008】同様に、それらの糖タンパク質の組換え生
産は、今までは一般に生産させる予定のgp350 タンパク
質とgp220 タンパク質の混合物をもたらした。従来、gp
350/220 タンパク質はラット下垂体、チャイニーズハム
スター卵巣、VERO(アフリカミドリザル腎臓)細胞、並
びに酵母細胞中で発現されている。Whang, J. Virol.
61:1796(1982), Motz, Gene 44:353 (1986)および Emin
i, Virology 166:387(1988)を参照のこと。マウス繊維
芽細胞中でgp350/220 タンパク質を生産させるのにウシ
乳頭腫ウイルスのウイルス発現系も使われている。Made
j, Vaccine 10:777 (1992) を参照のこと。
産は、今までは一般に生産させる予定のgp350 タンパク
質とgp220 タンパク質の混合物をもたらした。従来、gp
350/220 タンパク質はラット下垂体、チャイニーズハム
スター卵巣、VERO(アフリカミドリザル腎臓)細胞、並
びに酵母細胞中で発現されている。Whang, J. Virol.
61:1796(1982), Motz, Gene 44:353 (1986)および Emin
i, Virology 166:387(1988)を参照のこと。マウス繊維
芽細胞中でgp350/220 タンパク質を生産させるのにウシ
乳頭腫ウイルスのウイルス発現系も使われている。Made
j, Vaccine 10:777 (1992) を参照のこと。
【0009】gp350/220 タンパク質を発現させるのにワ
クシニアウイルスの実験株とワクチン株も使われてい
る。EBVのgp350/220 DNAおよびタンパク質の変異
組換え形は当業界で既知である。詳しくは、膜貫通配列
を欠いている先端が切り取られたgp350/220 遺伝子の組
換え構成物が作製された。そのような構成物はgp350 と
gp220 の2つの混合物をまだ生産するが、膜貫通領域の
欠如が該タンパク質の分泌を可能にする。Finerty, J.
Gen. Virology 73:449 (1992)および Madej, Vaccine 1
0:777 (1992) を参照のこと。また、様々なgp350/220
配列を含んで成る組換え生産された様々な制限断片およ
び融合タンパク質が作製されE.コリ中で発現されてい
る。1991年7月24日に公開されたEP特許公開0 173 25
4 を参照のこと。
クシニアウイルスの実験株とワクチン株も使われてい
る。EBVのgp350/220 DNAおよびタンパク質の変異
組換え形は当業界で既知である。詳しくは、膜貫通配列
を欠いている先端が切り取られたgp350/220 遺伝子の組
換え構成物が作製された。そのような構成物はgp350 と
gp220 の2つの混合物をまだ生産するが、膜貫通領域の
欠如が該タンパク質の分泌を可能にする。Finerty, J.
Gen. Virology 73:449 (1992)および Madej, Vaccine 1
0:777 (1992) を参照のこと。また、様々なgp350/220
配列を含んで成る組換え生産された様々な制限断片およ
び融合タンパク質が作製されE.コリ中で発現されてい
る。1991年7月24日に公開されたEP特許公開0 173 25
4 を参照のこと。
【0010】従って、gp350/220 に関するEBV研究
は、今まで生来のgp350/220 配列の効率的な発現を得る
ことか、生来のタンパク質または膜貫通領域欠失タンパ
ク質の2つの択一的スプライス形の混合物を生じる膜貫
通領域を欠く変異配列に集中し、あるいはβ−ガラクト
シダーゼ融合タンパク質としてのエピトープ断片配列の
生産に集中していた。
は、今まで生来のgp350/220 配列の効率的な発現を得る
ことか、生来のタンパク質または膜貫通領域欠失タンパ
ク質の2つの択一的スプライス形の混合物を生じる膜貫
通領域を欠く変異配列に集中し、あるいはβ−ガラクト
シダーゼ融合タンパク質としてのエピトープ断片配列の
生産に集中していた。
【0011】gp350/220 の部分精製調製物は既知であ
る。 Finerty, J. Gen. Virology 73:449 (1992)を参照
のこと(組換え生産され、部分精製されたもの)。生来
のgp350/220 タンパク質については、ほとんどの場合、
精製作業が該タンパク質の抗原性を不活性化してしま
い、そのためサブユニットワクチンでの使用が認められ
なくなる。しかし、生来の(即ち、非組換え)源からの
抗原的に活性なgp350 タンパク質の高度精製調製物が科
学文献中に報告されている。David, J. Immunol. Metho
ds 108:231 (1988)を参照のこと。
る。 Finerty, J. Gen. Virology 73:449 (1992)を参照
のこと(組換え生産され、部分精製されたもの)。生来
のgp350/220 タンパク質については、ほとんどの場合、
精製作業が該タンパク質の抗原性を不活性化してしま
い、そのためサブユニットワクチンでの使用が認められ
なくなる。しかし、生来の(即ち、非組換え)源からの
抗原的に活性なgp350 タンパク質の高度精製調製物が科
学文献中に報告されている。David, J. Immunol. Metho
ds 108:231 (1988)を参照のこと。
【0012】EBV誘発リンパ腫に対してコットントッ
プタマリン(cottontop tamarin )を予防接種するのに
gp350/220 タンパク質を発現する組換えウイルスワクチ
ンが使われた。Morgan, J. Med. Virology 25:189 (198
8), Mackett, EMBO J. 4:3229 (1985)および Mackett,
VACCINES '86, pp293 (Lerner RA, Chanock RM, Brown
F 編, 1986, Cold Spring Harbor Laboratory)を参照の
こと。しかしながら、該遺伝子の択一的スプライス形態
のうちのいずれか1つだけの発現を可能にし、それによ
って純粋なgp350 またはgp220 タンパク質の生産を可能
にし且つ保証するようにウイルスgp350/220 DNA配列
が操作されたことはない。また、gp350またはgp220 タ
ンパク質の一方または他方を発現する組換えまたは変異
ウイルスも作製されていない。
プタマリン(cottontop tamarin )を予防接種するのに
gp350/220 タンパク質を発現する組換えウイルスワクチ
ンが使われた。Morgan, J. Med. Virology 25:189 (198
8), Mackett, EMBO J. 4:3229 (1985)および Mackett,
VACCINES '86, pp293 (Lerner RA, Chanock RM, Brown
F 編, 1986, Cold Spring Harbor Laboratory)を参照の
こと。しかしながら、該遺伝子の択一的スプライス形態
のうちのいずれか1つだけの発現を可能にし、それによ
って純粋なgp350 またはgp220 タンパク質の生産を可能
にし且つ保証するようにウイルスgp350/220 DNA配列
が操作されたことはない。また、gp350またはgp220 タ
ンパク質の一方または他方を発現する組換えまたは変異
ウイルスも作製されていない。
【0013】一般に、スプライス部位はプレmRNA分子か
らmRNAへのプロセシングを促進する。ポリオーマウイル
スでは、後期mRNAの効率的蓄積のためにスプライス部位
が必要とされる。ポリオーマウイルス転写物中の3′お
よび5′スプライス部位の変更はmRNA蓄積を減少させる
かまたは完全に妨げる。Treisman, Nature 292:595 (19
81) を参照のこと。SV40ウイルスでは、切除可能な介在
配列が核外へのmRNAの輸送と核中でのmRNAの安定化を促
進し、それらのイントロン/エキソン接合配列が小さな
核RNP粒子の結合を促進するため、事前にスプライス
されたmRNAはプロセシング経路と正しく連携することが
できないだろうと考えられる。エキソン/イントロンス
プライス部位のところの点変異は、エキソン/イントロ
ン開裂を低下させ、そしてプレmRNAプロセシング、核輸
送および安定性を破壊する可能性がある。Ryu, J. Viro
logy 63:4386 (1989)および Gross, Nature 286:634 (1
980)を参照のこと。
らmRNAへのプロセシングを促進する。ポリオーマウイル
スでは、後期mRNAの効率的蓄積のためにスプライス部位
が必要とされる。ポリオーマウイルス転写物中の3′お
よび5′スプライス部位の変更はmRNA蓄積を減少させる
かまたは完全に妨げる。Treisman, Nature 292:595 (19
81) を参照のこと。SV40ウイルスでは、切除可能な介在
配列が核外へのmRNAの輸送と核中でのmRNAの安定化を促
進し、それらのイントロン/エキソン接合配列が小さな
核RNP粒子の結合を促進するため、事前にスプライス
されたmRNAはプロセシング経路と正しく連携することが
できないだろうと考えられる。エキソン/イントロンス
プライス部位のところの点変異は、エキソン/イントロ
ン開裂を低下させ、そしてプレmRNAプロセシング、核輸
送および安定性を破壊する可能性がある。Ryu, J. Viro
logy 63:4386 (1989)および Gross, Nature 286:634 (1
980)を参照のこと。
【0014】従って、本発明までは、EBVのgp350/22
0 配列によりコードされるタンパク質の機能的発現と抗
原活性に対するスプライス部位変更の影響は最善の状態
では未知であり、且つ予測できない。
0 配列によりコードされるタンパク質の機能的発現と抗
原活性に対するスプライス部位変更の影響は最善の状態
では未知であり、且つ予測できない。
【0015】追加の背景文献としては次のものが挙げら
れる。EBVの生物学と病気はStraus, Annal of Int.
Med. 118:45 (1993)中に大体概説されている。EBVの
BLLFI 転写解読枠の記載はBaer, Nature 310:207 (198
4)中に見つかる。エプスタイン−バーウイルスのgp350/
220 DNAおよびアミノ酸配列の記載はBeisel, J. Vir
ology 54:665(1985)とBiggin, EMBO J. 3:1083 (1984)
による文献中並びにKieff他に発行された米国特許第4,7
07,358 号(1987)中に見つかる。
れる。EBVの生物学と病気はStraus, Annal of Int.
Med. 118:45 (1993)中に大体概説されている。EBVの
BLLFI 転写解読枠の記載はBaer, Nature 310:207 (198
4)中に見つかる。エプスタイン−バーウイルスのgp350/
220 DNAおよびアミノ酸配列の記載はBeisel, J. Vir
ology 54:665(1985)とBiggin, EMBO J. 3:1083 (1984)
による文献中並びにKieff他に発行された米国特許第4,7
07,358 号(1987)中に見つかる。
【0016】エプスタイン−バーウイルスA型とB型中
のgp350/220 をコードするDNA配列の比較はLees, Vi
rology 195:578 (1993) 中に開示されている。EBVの
gp350/220 糖タンパク質に対して中和活性を示すモノク
ローナル抗体はThorley-Lawson, Proc. Natl. Acad. Sc
i. 77:5307 (1980)中に開示されている。最後に、供与
体および受容体スプライス部位についてのスプライス部
位共通配列は Mount,Nucl. Acids Res. 10:459 (1982)
中に開示されている。
のgp350/220 をコードするDNA配列の比較はLees, Vi
rology 195:578 (1993) 中に開示されている。EBVの
gp350/220 糖タンパク質に対して中和活性を示すモノク
ローナル抗体はThorley-Lawson, Proc. Natl. Acad. Sc
i. 77:5307 (1980)中に開示されている。最後に、供与
体および受容体スプライス部位についてのスプライス部
位共通配列は Mount,Nucl. Acids Res. 10:459 (1982)
中に開示されている。
【0017】一観点によれば、本発明はEBVのgp350/
220 DNA配列の非スプライシング変異体を提供する。
本発明のDNA配列は、均一gp350 タンパク質の発現を
コードする単離されたDNA配列を含むことができる。
gp350 タンパク質をコードするDNA配列は、供与体お
よび受容体スプライス部位のところの生来のヌクレオチ
ドが生来でないヌクレオチドにより置換されている図1
〜図7の配列と同じまたは実質的に同じヌクレオチド配
列を含んで成るもの、およびその断片として特徴づけら
れる。
220 DNA配列の非スプライシング変異体を提供する。
本発明のDNA配列は、均一gp350 タンパク質の発現を
コードする単離されたDNA配列を含むことができる。
gp350 タンパク質をコードするDNA配列は、供与体お
よび受容体スプライス部位のところの生来のヌクレオチ
ドが生来でないヌクレオチドにより置換されている図1
〜図7の配列と同じまたは実質的に同じヌクレオチド配
列を含んで成るもの、およびその断片として特徴づけら
れる。
【0018】このDNA配列はコード配列に隣接する
5′および3′非コード配列を含むことができ、更にア
ミノ末端シグナル配列を含むことができる。図1〜図7
は非コード配列を表し、推定上のシグナル配列の終わり
を星印(*)で示す。しかしながら、本発明のDNA配
列は、それらの隣接配列またはシグナル配列のうちの幾
らかまたは全部を除外することもあると解釈される。本
発明の非スプライシング変異体DNA配列は、図1〜図
7のDNA配列のgp350/220 をコードする遺伝子の供与
体および受容体スプライス部位に変異を導入することに
より製造される。これはgp220 タンパク質の生産を排除
し、その結果gp350 タンパク質だけが生産される。
5′および3′非コード配列を含むことができ、更にア
ミノ末端シグナル配列を含むことができる。図1〜図7
は非コード配列を表し、推定上のシグナル配列の終わり
を星印(*)で示す。しかしながら、本発明のDNA配
列は、それらの隣接配列またはシグナル配列のうちの幾
らかまたは全部を除外することもあると解釈される。本
発明の非スプライシング変異体DNA配列は、図1〜図
7のDNA配列のgp350/220 をコードする遺伝子の供与
体および受容体スプライス部位に変異を導入することに
より製造される。これはgp220 タンパク質の生産を排除
し、その結果gp350 タンパク質だけが生産される。
【0019】従って、別の観点では、本発明は、均一gp
350 タンパク質、および適当な原核または真核宿主細胞
中で適当な発現調節配列の支配下でのEBVのgp350/22
0 DNA配列の非スプライシング変異体の発現により該
タンパク質を生産する方法を含んで成る。本明細書中で
gp350 タンパク質について用語を使う時、均一とは、gp
220 タンパク質を全く含まないかまたは実質的に含まな
いことを意味する。哺乳類または昆虫細胞において組換
え生産された均一gp350 タンパク質は確かに今まで文献
中に報告されたことがないと本発明者らは認める。
350 タンパク質、および適当な原核または真核宿主細胞
中で適当な発現調節配列の支配下でのEBVのgp350/22
0 DNA配列の非スプライシング変異体の発現により該
タンパク質を生産する方法を含んで成る。本明細書中で
gp350 タンパク質について用語を使う時、均一とは、gp
220 タンパク質を全く含まないかまたは実質的に含まな
いことを意味する。哺乳類または昆虫細胞において組換
え生産された均一gp350 タンパク質は確かに今まで文献
中に報告されたことがないと本発明者らは認める。
【0020】更に別の観点によれば、分泌生成物をもた
らす欠失を更に有する均一gp350 タンパク質が提供され
る。そのような欠失は、gp350 の膜貫通領域の除去か、
膜貫通領域と残りのC末端の除去のいずれかを含んで成
る。そのような更に変更されたDNA配列およびそれに
よりコードされるタンパク質は、本発明のまた別の観点
である。
らす欠失を更に有する均一gp350 タンパク質が提供され
る。そのような欠失は、gp350 の膜貫通領域の除去か、
膜貫通領域と残りのC末端の除去のいずれかを含んで成
る。そのような更に変更されたDNA配列およびそれに
よりコードされるタンパク質は、本発明のまた別の観点
である。
【0021】ベクターDNAと均一gp350 タンパク質を
コードするDNA配列とを含んで成る組換えDNA分子
も提供される。該DNA分子は、選ばれた宿主細胞中で
の均一gp350 の複製と発現を指令することができる適当
な調節配列と作用可能に連結したgp350 配列を提供す
る。組換え均一gp350 タンパク質を発現させる際に使わ
れるそのようなDNA分子により形質転換された宿主細
胞も、本発明により提供される。
コードするDNA配列とを含んで成る組換えDNA分子
も提供される。該DNA分子は、選ばれた宿主細胞中で
の均一gp350 の複製と発現を指令することができる適当
な調節配列と作用可能に連結したgp350 配列を提供す
る。組換え均一gp350 タンパク質を発現させる際に使わ
れるそのようなDNA分子により形質転換された宿主細
胞も、本発明により提供される。
【0022】本発明のDNA分子および形質転換された
宿主細胞は、本発明の別の観点である組換え均一gp350
タンパク質またはその断片の新規生産方法において使わ
れる。この方法では、均一gp350 タンパク質の発現を調
節することができる適当な調節配列または発現調節配列
と作用可能に連結した均一gp350 タンパク質またはその
断片をコードするDNA配列によって形質転換された細
胞系を、組換えDNAの発現を可能にする適当な条件下
で培養する。次いで発現されたタンパク質を適当な常用
手段により宿主細胞からまたは培地から収得する。この
方法は宿主細胞として多数の既知の細胞を使うことがで
きるが、現在のところ好ましいのは哺乳類細胞と昆虫細
胞である。
宿主細胞は、本発明の別の観点である組換え均一gp350
タンパク質またはその断片の新規生産方法において使わ
れる。この方法では、均一gp350 タンパク質の発現を調
節することができる適当な調節配列または発現調節配列
と作用可能に連結した均一gp350 タンパク質またはその
断片をコードするDNA配列によって形質転換された細
胞系を、組換えDNAの発現を可能にする適当な条件下
で培養する。次いで発現されたタンパク質を適当な常用
手段により宿主細胞からまたは培地から収得する。この
方法は宿主細胞として多数の既知の細胞を使うことがで
きるが、現在のところ好ましいのは哺乳類細胞と昆虫細
胞である。
【0023】本発明のDNA配列およびタンパク質は、
EBV抗原決定基を有する治療化合物および免疫原性化
合物の製造に有用である。そのような化合物はEBV関
連疾患、例えば単核球症、バーキットリンパ腫および鼻
咽頭癌の予防処置のためのサブユニットワクチンに利用
される。従って、別の観点によれば、本発明は、感染性
単核球症、バーキットリンパ腫および鼻咽頭癌のような
ヒトのEBV関連状態や疾患を予防または治療するため
の治療および/または免疫原性医薬組成物を含んで成
る。
EBV抗原決定基を有する治療化合物および免疫原性化
合物の製造に有用である。そのような化合物はEBV関
連疾患、例えば単核球症、バーキットリンパ腫および鼻
咽頭癌の予防処置のためのサブユニットワクチンに利用
される。従って、別の観点によれば、本発明は、感染性
単核球症、バーキットリンパ腫および鼻咽頭癌のような
ヒトのEBV関連状態や疾患を予防または治療するため
の治療および/または免疫原性医薬組成物を含んで成
る。
【0024】そのような治療および/または免疫原性医
薬組成物は、医薬上許容される担体、例えば当業界で知
られるような水酸化アルミニウム、塩溶液およびリン酸
塩緩衝化塩溶液と共に、免疫原的誘発有効量の本発明の
1または複数の均一gp350 タンパク質を含んで成る。
「免疫原的誘発」量とは、哺乳類においてEBVに対す
る抗体の産生を刺激するのに十分な量を意味する。ある
いは、活性成分はリポソーム含有凝集物の形で投与して
もよい。予防用途には、そのような医薬組成物はヒトの
患者への投与のためのサブユニットワクチンとして処方
することができる。患者の抗体形成を刺激するのに十分
な用量で患者に予防接種し;そして6か月〜1年後に再
接種することができる。
薬組成物は、医薬上許容される担体、例えば当業界で知
られるような水酸化アルミニウム、塩溶液およびリン酸
塩緩衝化塩溶液と共に、免疫原的誘発有効量の本発明の
1または複数の均一gp350 タンパク質を含んで成る。
「免疫原的誘発」量とは、哺乳類においてEBVに対す
る抗体の産生を刺激するのに十分な量を意味する。ある
いは、活性成分はリポソーム含有凝集物の形で投与して
もよい。予防用途には、そのような医薬組成物はヒトの
患者への投与のためのサブユニットワクチンとして処方
することができる。患者の抗体形成を刺激するのに十分
な用量で患者に予防接種し;そして6か月〜1年後に再
接種することができる。
【0025】従って、本発明の更なる観点は、適当な医
薬担体中の免疫原的誘発治療有効量の均一gp350 タンパ
ク質を患者に(特にヒト患者に)投与することにより、
EBV関連疾患および状態を治療する方法である。本発
明の更に別の観点は、適当な医薬賦形剤中の免疫原的誘
発有効量の均一gp350 タンパク質を患者に投与すること
により、EBVに対する免疫応答を刺激する方法であ
る。
薬担体中の免疫原的誘発治療有効量の均一gp350 タンパ
ク質を患者に(特にヒト患者に)投与することにより、
EBV関連疾患および状態を治療する方法である。本発
明の更に別の観点は、適当な医薬賦形剤中の免疫原的誘
発有効量の均一gp350 タンパク質を患者に投与すること
により、EBVに対する免疫応答を刺激する方法であ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】gp350 タンパク質の非スプライシ
ング変異体をコードするクローン化されたEBVのDN
A配列を含んで成る組成物および方法が開示される。既
に指摘した通り、そのような非スプライシング変異体は
本明細書中では均一gp350タンパク質と呼称される。通
常、gp350/220 遺伝子が哺乳類細胞中で発現されると、
該遺伝子のRNAスプライシングのためにgp350 とgp22
0 という2つの遺伝子産物が生じる。本発明は1つの遺
伝子産物gp350 だけが生産されるようにする。本発明は
gp350 遺伝子中のRNAスプライス部位シグナルの一部
または全部を除去し、そして適当な宿主細胞中で該遺伝
子を発現させることを含む。
ング変異体をコードするクローン化されたEBVのDN
A配列を含んで成る組成物および方法が開示される。既
に指摘した通り、そのような非スプライシング変異体は
本明細書中では均一gp350タンパク質と呼称される。通
常、gp350/220 遺伝子が哺乳類細胞中で発現されると、
該遺伝子のRNAスプライシングのためにgp350 とgp22
0 という2つの遺伝子産物が生じる。本発明は1つの遺
伝子産物gp350 だけが生産されるようにする。本発明は
gp350 遺伝子中のRNAスプライス部位シグナルの一部
または全部を除去し、そして適当な宿主細胞中で該遺伝
子を発現させることを含む。
【0027】哺乳類細胞中でgp350/220 遺伝子が発現さ
れる時に該タンパク質の220 kD形態の生産を防止するた
めにgp350/220 遺伝子中に変異が導入された。結果とし
て、gp350 のみをコードするmRNA転写物が生産される。
gp350/220 遺伝子の非スプライシング変異体を使うこと
によるgp220 発現の除去は、gp220 に比較して増加した
gp350 の生産を引き起こすだろう。gp350 はgp220 上に
見られる潜在的な抗原部位を全て含むので、gp220 の生
産は効果的な抗EBVワクチンの製造にとって不可欠な
ものではない。
れる時に該タンパク質の220 kD形態の生産を防止するた
めにgp350/220 遺伝子中に変異が導入された。結果とし
て、gp350 のみをコードするmRNA転写物が生産される。
gp350/220 遺伝子の非スプライシング変異体を使うこと
によるgp220 発現の除去は、gp220 に比較して増加した
gp350 の生産を引き起こすだろう。gp350 はgp220 上に
見られる潜在的な抗原部位を全て含むので、gp220 の生
産は効果的な抗EBVワクチンの製造にとって不可欠な
ものではない。
【0028】従って、本発明の一観点は、アミノ酸501
をコードする供与体スプライス部位コドンとアミノ酸69
8 をコードする受容体スプライス部位コドンが、生来で
ないヌクレオチドによる生来のヌクレオチドの置換によ
って変更されていること以外、gp350 と実質的に同じポ
リペプチド配列をコードするDNA配列を提供する。好
ましくは、アミノ酸配列が同じままであるように、生来
のヌクレオチドが生来でないヌクレオチドにより置換さ
れる。詳しくは、一例として、供与体スプライス部位の
ところの生来のヌクレオチドAAGT(ヌクレオチド15
00〜1504)と、GG受容体スプライス部位に隣接する生
来のヌクレオチドA&T(ヌクレオチド2091〜2094)
が、それぞれGTCAとT&Aにより置換された。
をコードする供与体スプライス部位コドンとアミノ酸69
8 をコードする受容体スプライス部位コドンが、生来で
ないヌクレオチドによる生来のヌクレオチドの置換によ
って変更されていること以外、gp350 と実質的に同じポ
リペプチド配列をコードするDNA配列を提供する。好
ましくは、アミノ酸配列が同じままであるように、生来
のヌクレオチドが生来でないヌクレオチドにより置換さ
れる。詳しくは、一例として、供与体スプライス部位の
ところの生来のヌクレオチドAAGT(ヌクレオチド15
00〜1504)と、GG受容体スプライス部位に隣接する生
来のヌクレオチドA&T(ヌクレオチド2091〜2094)
が、それぞれGTCAとT&Aにより置換された。
【0029】従って、供与部位におけるこの置換の結果
として、アミノ酸500 位のグルタミンと501 位のセリン
は同じままであった。同様に、受容部位におけるこの置
換の結果として、アミノ酸697 位のスレオニンと698 位
のグリシンは同じままであった。同様にして、下記に更
に詳述するように、当業者はそれらの明確に例示したも
の以外の置換も容易に実施することができよう。
として、アミノ酸500 位のグルタミンと501 位のセリン
は同じままであった。同様に、受容部位におけるこの置
換の結果として、アミノ酸697 位のスレオニンと698 位
のグリシンは同じままであった。同様にして、下記に更
に詳述するように、当業者はそれらの明確に例示したも
の以外の置換も容易に実施することができよう。
【0030】従って、本発明は一観点によれば、均一gp
350 タンパク質に関する。均一gp350 タンパク質は、ア
ミノ酸1から907 まで、アミノ酸1から862 まで、また
はアミノ酸1から907までで且つアミノ酸863 から881
までを欠く図1〜図7に示されるのと実質的に同じアミ
ノ酸配列を有し、各々N末端の18アミノ酸のシグナル配
列を持つかまたは持たないことにより更に特徴づけられ
る。加えて、均一gp350 タンパク質の類似体が提供され
る。それらとしては、抗原活性を保持しており、且つ均
一gp350 タンパク質の対応領域と好ましくは少なくとも
80%、より好ましくは90%、最も好ましくは95%の相同
性を有する、アミノ酸配列中に変更がある変異体が挙げ
られる。例としては、図1〜図7のアミノ酸配列からの
少数のアミノ酸変更、特に保存的アミノ酸置換、を有す
るタンパク質およびポリペプチドが挙げられる。保存的
置換は、それらの側鎖が類似している(同族の)アミノ
酸ファミリー内で起こるものである。
350 タンパク質に関する。均一gp350 タンパク質は、ア
ミノ酸1から907 まで、アミノ酸1から862 まで、また
はアミノ酸1から907までで且つアミノ酸863 から881
までを欠く図1〜図7に示されるのと実質的に同じアミ
ノ酸配列を有し、各々N末端の18アミノ酸のシグナル配
列を持つかまたは持たないことにより更に特徴づけられ
る。加えて、均一gp350 タンパク質の類似体が提供され
る。それらとしては、抗原活性を保持しており、且つ均
一gp350 タンパク質の対応領域と好ましくは少なくとも
80%、より好ましくは90%、最も好ましくは95%の相同
性を有する、アミノ酸配列中に変更がある変異体が挙げ
られる。例としては、図1〜図7のアミノ酸配列からの
少数のアミノ酸変更、特に保存的アミノ酸置換、を有す
るタンパク質およびポリペプチドが挙げられる。保存的
置換は、それらの側鎖が類似している(同族の)アミノ
酸ファミリー内で起こるものである。
【0031】遺伝的にコードされるアミノ酸は一般に4
つのファミリーに分類される:(1)酸性=アスパラギン
酸、グルタミン酸;(2)塩基性=リジン、アルギニン、
ヒスチジン;(3)無極性=アラニン、バリン、ロイシ
ン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチ
オニン、トリプトファン;および(4)非荷電で極性=グ
リシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリ
ン、スレオニン、チロシン。フェニルアラニン、トリプ
トファンおよびチロシンは時々芳香族アミノ酸として一
緒に分類される。例えば、ロイシンの孤立置換または構
造的に同族のアミノ酸によるアミノ酸の保存的置換が抗
原活性または機能性に対して重大な影響がないだろうと
予想することは筋が通っている。
つのファミリーに分類される:(1)酸性=アスパラギン
酸、グルタミン酸;(2)塩基性=リジン、アルギニン、
ヒスチジン;(3)無極性=アラニン、バリン、ロイシ
ン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチ
オニン、トリプトファン;および(4)非荷電で極性=グ
リシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリ
ン、スレオニン、チロシン。フェニルアラニン、トリプ
トファンおよびチロシンは時々芳香族アミノ酸として一
緒に分類される。例えば、ロイシンの孤立置換または構
造的に同族のアミノ酸によるアミノ酸の保存的置換が抗
原活性または機能性に対して重大な影響がないだろうと
予想することは筋が通っている。
【0032】本発明はgp350 の簡単な精製という利点を
提供する。gp350 とgp220 は同様な生化学的性質を有す
るため、gp220 はしばしばgp350 の調製物中に一緒に精
製される。gp350/220 遺伝子の非スプライシング変異体
のみを発現する細胞はタンパク質精製を平易にする。こ
れはgp350の生産費用を減少させるであろう。本発明は
また、gp350 精製のための出発材料の生化学的特徴づけ
を一層容易にする。1つの種だけが存在するため、第二
の種の存在理由を説明することなく、タンパク質含量分
析とアミノ酸配列分析を行うことができる。
提供する。gp350 とgp220 は同様な生化学的性質を有す
るため、gp220 はしばしばgp350 の調製物中に一緒に精
製される。gp350/220 遺伝子の非スプライシング変異体
のみを発現する細胞はタンパク質精製を平易にする。こ
れはgp350の生産費用を減少させるであろう。本発明は
また、gp350 精製のための出発材料の生化学的特徴づけ
を一層容易にする。1つの種だけが存在するため、第二
の種の存在理由を説明することなく、タンパク質含量分
析とアミノ酸配列分析を行うことができる。
【0033】本発明はその上、増加されたgp350 生産と
いう利点を提供する。gp350 遺伝子のスプライシングの
防止は、細胞をgp350 とgp220 の二元生産からgp350 の
単独生産に移し変えるだろう。ある細胞では、gp220 の
濃度はgp350 濃度の30%〜100 %であると推定されてい
る。遺伝子スプライシングが除去されると、gp220 生産
の欠如によってgp350 生産が増加されるだろう。
いう利点を提供する。gp350 遺伝子のスプライシングの
防止は、細胞をgp350 とgp220 の二元生産からgp350 の
単独生産に移し変えるだろう。ある細胞では、gp220 の
濃度はgp350 濃度の30%〜100 %であると推定されてい
る。遺伝子スプライシングが除去されると、gp220 生産
の欠如によってgp350 生産が増加されるだろう。
【0034】gp350/220 遺伝子のDNA配列はBeisel,
J. Virology 54:665 (1985)およびBiggin, EMBO J. 3:1
083 (1984) により記載されており、それは図1〜図7
に描写される。該遺伝子は907 アミノ酸をコードしそし
て約95 kD の一次翻訳産物を指定する2721塩基の転写解
読枠(ORF)である。推定値と実測値の間の差は、該
タンパク質の多大なグリコシル化を表している。591 塩
基(197 アミノ酸をコードする)がスプライシングによ
り除去されるとgp220を生じる。gp350/220 遺伝子産物
の見かけ分子量は、使用する測定方法の種類、異なる細
胞系中のグリコシル化部位の利用状態、翻訳後プロセシ
ングの差または選択的な遺伝子変異によって異なり得
る。
J. Virology 54:665 (1985)およびBiggin, EMBO J. 3:1
083 (1984) により記載されており、それは図1〜図7
に描写される。該遺伝子は907 アミノ酸をコードしそし
て約95 kD の一次翻訳産物を指定する2721塩基の転写解
読枠(ORF)である。推定値と実測値の間の差は、該
タンパク質の多大なグリコシル化を表している。591 塩
基(197 アミノ酸をコードする)がスプライシングによ
り除去されるとgp220を生じる。gp350/220 遺伝子産物
の見かけ分子量は、使用する測定方法の種類、異なる細
胞系中のグリコシル化部位の利用状態、翻訳後プロセシ
ングの差または選択的な遺伝子変異によって異なり得
る。
【0035】gp350/220 遺伝子スプライス部位変異体の
生産物についての測定値は異なるが、「均一gp350 タン
パク質」という語は、場合により追加の欠失または変
異、例えば本明細書中で開示されるC末端欠失および/
または膜貫通領域変更を有することがある、非スプライ
シング変異体の遺伝子産物を包含する。「gp220 タンパ
ク質」という語は、約220 kDの分子量を有する択一的に
スプライスされたgp350/220 遺伝子産物を指す。gp350/
220 遺伝子中のスプライス部位は、他の遺伝子(主に真
核生物からのもの)を基にした共通の供与体および受容
体スプライス配列とgp350/220 遺伝子との比較により同
定された。他の遺伝子中のスプライス部位を調べること
から Mount, Nucleic Acids Res. 10:459 (1982)により
発見された共通配列は、下記のものである:
生産物についての測定値は異なるが、「均一gp350 タン
パク質」という語は、場合により追加の欠失または変
異、例えば本明細書中で開示されるC末端欠失および/
または膜貫通領域変更を有することがある、非スプライ
シング変異体の遺伝子産物を包含する。「gp220 タンパ
ク質」という語は、約220 kDの分子量を有する択一的に
スプライスされたgp350/220 遺伝子産物を指す。gp350/
220 遺伝子中のスプライス部位は、他の遺伝子(主に真
核生物からのもの)を基にした共通の供与体および受容
体スプライス配列とgp350/220 遺伝子との比較により同
定された。他の遺伝子中のスプライス部位を調べること
から Mount, Nucleic Acids Res. 10:459 (1982)により
発見された共通配列は、下記のものである:
【0036】
【表1】
【0037】右肩に星印を付けた塩基は全スプライス部
位の100 %に現れる塩基を表す(高度に保存された塩
基)。2塩基または1塩基を有する位置は保存された位
置を表す(強調してない位置)。スラッシュ(/)は実
際のスプライシング部位を示す。
位の100 %に現れる塩基を表す(高度に保存された塩
基)。2塩基または1塩基を有する位置は保存された位
置を表す(強調してない位置)。スラッシュ(/)は実
際のスプライシング部位を示す。
【0038】gp350/220 遺伝子中では、gp350/220 遺伝
子のDNA配列決定〔Biggin, EMBOJ. 3:1083 (1984)
〕により示されたように、供与体スプライス部位はヌ
クレオチド1501の後ろにあり、そして受容体スプライス
部位はヌクレオチド2092の後にある。(ここと図1〜図
7中で使用した番号付け法はBigginの番号付け法に従
う)。スプライス部位はEBVのB型株の対応する遺伝
子領域中に存在する(供与体スプライス部位はA1501の
後、そして受容体スプライス部位はG2029の後)。本発
明は、gp350/220 遺伝子から単一種のmRNAを生産させる
のにAもしくはB株または別のEBV株のスプライス部
位のいずれかを使って製造した組成物を包含する。
子のDNA配列決定〔Biggin, EMBOJ. 3:1083 (1984)
〕により示されたように、供与体スプライス部位はヌ
クレオチド1501の後ろにあり、そして受容体スプライス
部位はヌクレオチド2092の後にある。(ここと図1〜図
7中で使用した番号付け法はBigginの番号付け法に従
う)。スプライス部位はEBVのB型株の対応する遺伝
子領域中に存在する(供与体スプライス部位はA1501の
後、そして受容体スプライス部位はG2029の後)。本発
明は、gp350/220 遺伝子から単一種のmRNAを生産させる
のにAもしくはB株または別のEBV株のスプライス部
位のいずれかを使って製造した組成物を包含する。
【0039】B95-8 株からのウイルスA型のDNA配列
を実施例で使ったが、B型株のDNA配列も同様に使う
ことができただろう。何故なら、A型株とB型株の遺伝
子翻訳産物は98%同じであるからである。B株はアミノ
酸507 〜520 と570 〜576 を欠いている。A型株はgp35
0 抗原部位を全て含むため、A型株を使った。あるい
は、本明細書の教示に従って株特異的配列を有するEB
V gp350/220を使って、特定株に特異的な免疫原性を有
し、従って株特異的EBV関連疾患の予防または治療用
の免疫原性および/または治療組成物において有用であ
る、EBV株特異的均一gp350 タンパク質を生産させる
ことができる。表1は、供与体および受容体スプライス
部位の野性型ヌクレオチド配列とアミノ酸配列を示す。
を実施例で使ったが、B型株のDNA配列も同様に使う
ことができただろう。何故なら、A型株とB型株の遺伝
子翻訳産物は98%同じであるからである。B株はアミノ
酸507 〜520 と570 〜576 を欠いている。A型株はgp35
0 抗原部位を全て含むため、A型株を使った。あるい
は、本明細書の教示に従って株特異的配列を有するEB
V gp350/220を使って、特定株に特異的な免疫原性を有
し、従って株特異的EBV関連疾患の予防または治療用
の免疫原性および/または治療組成物において有用であ
る、EBV株特異的均一gp350 タンパク質を生産させる
ことができる。表1は、供与体および受容体スプライス
部位の野性型ヌクレオチド配列とアミノ酸配列を示す。
【0040】gp350/220 遺伝子のRNAスプライシング
を防止するために、gp350/220 遺伝子中に核酸配列を導
入してRNAスプライス部位の関連塩基対を置換した。
スプライス部位を非機能的にするためには、好ましくは
供与部位または受容部位を構成する2つの高度に保存さ
れた塩基群の中から少なくとも1個の塩基を非保存的塩
基で置換すべきであり、より好ましくは少なくとも2個
の高度に保存された塩基を非保存的塩基に変異させるべ
きである。別の保存的塩基であるスプライス部位から離
れた2個以上の塩基を非保存的スプライス部位塩基によ
り置換して、スプライス部位の認識を更に弱くすること
もできる。
を防止するために、gp350/220 遺伝子中に核酸配列を導
入してRNAスプライス部位の関連塩基対を置換した。
スプライス部位を非機能的にするためには、好ましくは
供与部位または受容部位を構成する2つの高度に保存さ
れた塩基群の中から少なくとも1個の塩基を非保存的塩
基で置換すべきであり、より好ましくは少なくとも2個
の高度に保存された塩基を非保存的塩基に変異させるべ
きである。別の保存的塩基であるスプライス部位から離
れた2個以上の塩基を非保存的スプライス部位塩基によ
り置換して、スプライス部位の認識を更に弱くすること
もできる。
【0041】供与部位と受容部位の両方を変更してスプ
ライシング機構を傷つけることができる。好ましくは、
供与体と受容体が両方とも、4箇所の高度に保存された
スプライス部位塩基位置のうちの1箇所に各々少なくと
も1個の変更を含み、より好ましくは4箇所の高度に保
存されたスプライス部位塩基位置のうちの2箇所に少な
くとも2個の変化を含む。一方のスプライス部位が野性
型アミノ酸配列を維持するために変異できないならば、
他方のスプライス部位に少なくとも2つの変異を導入す
ることが好ましい。
ライシング機構を傷つけることができる。好ましくは、
供与体と受容体が両方とも、4箇所の高度に保存された
スプライス部位塩基位置のうちの1箇所に各々少なくと
も1個の変更を含み、より好ましくは4箇所の高度に保
存されたスプライス部位塩基位置のうちの2箇所に少な
くとも2個の変化を含む。一方のスプライス部位が野性
型アミノ酸配列を維持するために変異できないならば、
他方のスプライス部位に少なくとも2つの変異を導入す
ることが好ましい。
【0042】gp350/220 スプライス部位のところの変異
が、その後発現されるgp350 タンパク質のアミノ酸配列
中に変化を導入してもよい。好ましくは、そのような変
化は保存的アミノ酸置換であるべきである。アミノ酸配
列中の保存的置換は、アミノ酸配列中の非保存的変化と
は反対に、抗原部位の保存を助けるだろう。保存的アミ
ノ酸変化は、塩基変化(または複数塩基変化)が不変の
供与体/受容体塩基中に適当な変化を引き起こす限りに
おいて行うことができる。例えば、供与体スプライス部
位では、GGU以外のどのGly 特異的コドンを使っても
Ser501をGly に置換することができる(GGUの使用は
Gヌクレオチドを保存し、スプライスシグナル中に所望
のGT置換を引き起こさないだろう)。
が、その後発現されるgp350 タンパク質のアミノ酸配列
中に変化を導入してもよい。好ましくは、そのような変
化は保存的アミノ酸置換であるべきである。アミノ酸配
列中の保存的置換は、アミノ酸配列中の非保存的変化と
は反対に、抗原部位の保存を助けるだろう。保存的アミ
ノ酸変化は、塩基変化(または複数塩基変化)が不変の
供与体/受容体塩基中に適当な変化を引き起こす限りに
おいて行うことができる。例えば、供与体スプライス部
位では、GGU以外のどのGly 特異的コドンを使っても
Ser501をGly に置換することができる(GGUの使用は
Gヌクレオチドを保存し、スプライスシグナル中に所望
のGT置換を引き起こさないだろう)。
【0043】同様に、受容体スプライス部位では、Gly
698からAla への変化は保存的置換であろうが、全てのA
la コドンは高度に保存されるGヌクレオチドで始まる
ので、これは所望の置換を引き起こさないだろう。プロ
リンも保存的アミノ酸変化であるかもしれないが、プロ
リンはタンパク質の三次構造の変更を引き起こし、それ
によって1または複数のgp350 抗原部位を隠蔽してしま
うので、プロリンは野性型アミノ酸を置換するのに使わ
れないだろう。表2は、野性型配列中の許容される保存
的アミノ酸置換を示す。表2の一番下は、保存的アミノ
酸置換を伴う変異の例である。
698からAla への変化は保存的置換であろうが、全てのA
la コドンは高度に保存されるGヌクレオチドで始まる
ので、これは所望の置換を引き起こさないだろう。プロ
リンも保存的アミノ酸変化であるかもしれないが、プロ
リンはタンパク質の三次構造の変更を引き起こし、それ
によって1または複数のgp350 抗原部位を隠蔽してしま
うので、プロリンは野性型アミノ酸を置換するのに使わ
れないだろう。表2は、野性型配列中の許容される保存
的アミノ酸置換を示す。表2の一番下は、保存的アミノ
酸置換を伴う変異の例である。
【0044】
【表2】
【0045】本発明の一観点はgp350/220 の非スプライ
シング変異体を含んで成るけれども、gp350/220 コード
配列の追加の変異も望ましいかもしれない。可溶性均一
gp350 タンパク質(「可溶性タンパク質」は溶液中で遊
離形態であるか、または膜会合形態であるが膜統合形態
でない)を生産するために、例えば、統合型膜タンパク
質としての全長gp350 の発現によって生じる細胞毒性問
題を回避するために、gp350をコードするDNA配列の
全部または部分の削除によりgp350 の膜貫通領域(経膜
領域としても知られる)が変更される。
シング変異体を含んで成るけれども、gp350/220 コード
配列の追加の変異も望ましいかもしれない。可溶性均一
gp350 タンパク質(「可溶性タンパク質」は溶液中で遊
離形態であるか、または膜会合形態であるが膜統合形態
でない)を生産するために、例えば、統合型膜タンパク
質としての全長gp350 の発現によって生じる細胞毒性問
題を回避するために、gp350をコードするDNA配列の
全部または部分の削除によりgp350 の膜貫通領域(経膜
領域としても知られる)が変更される。
【0046】gp350/220 の膜貫通領域はアミノ酸861
(メチオニン)から881(アラニン)までを含んで成
る。Beisel, J. Virology 54:665 (1985) を参照のこ
と。好ましくは、膜貫通領域の少なくとも8アミノ酸が
削除され、より好ましくは少なくとも12アミノ酸が削除
され、最も好ましくは18〜21アミノ酸が削除される。従
って、別の観点では、本発明は、可溶性均一gp350 タン
パク質の発現をもたらすgp350/220 DNAおよび/また
はgp350 均一タンパク質の膜貫通領域中に少なくとも一
つの削除を更に含んで成るgp350/220 DNAおよび/ま
たはgp350 均一タンパク質の非スプライシング変異体を
提供する。
(メチオニン)から881(アラニン)までを含んで成
る。Beisel, J. Virology 54:665 (1985) を参照のこ
と。好ましくは、膜貫通領域の少なくとも8アミノ酸が
削除され、より好ましくは少なくとも12アミノ酸が削除
され、最も好ましくは18〜21アミノ酸が削除される。従
って、別の観点では、本発明は、可溶性均一gp350 タン
パク質の発現をもたらすgp350/220 DNAおよび/また
はgp350 均一タンパク質の膜貫通領域中に少なくとも一
つの削除を更に含んで成るgp350/220 DNAおよび/ま
たはgp350 均一タンパク質の非スプライシング変異体を
提供する。
【0047】非スプライシングgp350/220 変異体の膜貫
通領域の全部または一部分を削除することに加えて、本
発明に従って、本明細書に記載の通り、膜貫通領域の後
ろのアミノ酸881 〜907 を含んで成るC末端配列を完全
にまたは部分的に削除することもできる。よって、別の
観点では、本発明は、gp350/220 の膜貫通領域をコード
するDNAおよび/または該膜貫通領域を含んで成るア
ミノ酸配列の全部もしくは一部分の削除により更に変更
されており、その上gp350/220 の残りのC末端DNAお
よび/またはアミノ酸配列の削除により更に変更されて
いる、gp350/220 DNAおよび/または均一タンパク質
の非スプライシング変異体に関する。
通領域の全部または一部分を削除することに加えて、本
発明に従って、本明細書に記載の通り、膜貫通領域の後
ろのアミノ酸881 〜907 を含んで成るC末端配列を完全
にまたは部分的に削除することもできる。よって、別の
観点では、本発明は、gp350/220 の膜貫通領域をコード
するDNAおよび/または該膜貫通領域を含んで成るア
ミノ酸配列の全部もしくは一部分の削除により更に変更
されており、その上gp350/220 の残りのC末端DNAお
よび/またはアミノ酸配列の削除により更に変更されて
いる、gp350/220 DNAおよび/または均一タンパク質
の非スプライシング変異体に関する。
【0048】従って、別の観点では、本発明は、本発明
の均一 gp350タンパク質をコードする非スプライシング
変異体DNA配列に関する。そのようなDNA配列は、
アミノ酸1〜907 をコードする図1〜図7のDNA配列
を含んで成り、そして供与体および受容体スプライス部
位を除去するように本明細書中に教示したヌクレオチド
置換を更に含んで成る。そのようなDNA配列は、所望
により、アミノ酸861〜907 を含んで成る膜貫通領域と
C末端の全部または一部分をコードするヌクレオチドが
削除されている端が切り取られたDNA配列、およびア
ミノ酸861 〜881 を含んで成る膜貫通領域の全部または
一部分をコードするヌクレオチドが削除されている欠失
変異体を含んで成る。
の均一 gp350タンパク質をコードする非スプライシング
変異体DNA配列に関する。そのようなDNA配列は、
アミノ酸1〜907 をコードする図1〜図7のDNA配列
を含んで成り、そして供与体および受容体スプライス部
位を除去するように本明細書中に教示したヌクレオチド
置換を更に含んで成る。そのようなDNA配列は、所望
により、アミノ酸861〜907 を含んで成る膜貫通領域と
C末端の全部または一部分をコードするヌクレオチドが
削除されている端が切り取られたDNA配列、およびア
ミノ酸861 〜881 を含んで成る膜貫通領域の全部または
一部分をコードするヌクレオチドが削除されている欠失
変異体を含んで成る。
【0049】均一gp350 タンパク質をコードする本発明
のDNA配列は、適当な緊縮条件下で図1〜図7の単離
DNA配列にハイブリダイスすることができるDNAを
含んでもよく、または遺伝暗号の縮重がなければそのよ
うな条件下で図1〜図7の単離DNA配列にハイブリダ
イズすることができるだろうDNAを含んでもよい。従
って、本発明のDNA配列は、対立遺伝子変異、種変異
または計画的変更に基づいて、非コード配列、シグナル
配列またはコード配列中に変更を含むことができる。
のDNA配列は、適当な緊縮条件下で図1〜図7の単離
DNA配列にハイブリダイスすることができるDNAを
含んでもよく、または遺伝暗号の縮重がなければそのよ
うな条件下で図1〜図7の単離DNA配列にハイブリダ
イズすることができるだろうDNAを含んでもよい。従
って、本発明のDNA配列は、対立遺伝子変異、種変異
または計画的変更に基づいて、非コード配列、シグナル
配列またはコード配列中に変更を含むことができる。
【0050】本明細書中で開示されるそれらの非スプラ
イシング変異体gp350/220 DNA配列は、当業界で公知
の方法を使って作製することができる。本発明の変異D
NA配列を、同様に既知の方法を使って組換え的に発現
させ、本発明の均一gp350 タンパク質を製造することが
できる。そのような組換えタンパク質を精製し、EBV
関連疾患の予防処置と防止のための医薬組成物中に配合
することができる。
イシング変異体gp350/220 DNA配列は、当業界で公知
の方法を使って作製することができる。本発明の変異D
NA配列を、同様に既知の方法を使って組換え的に発現
させ、本発明の均一gp350 タンパク質を製造することが
できる。そのような組換えタンパク質を精製し、EBV
関連疾患の予防処置と防止のための医薬組成物中に配合
することができる。
【0051】本発明のgp350/220 DNAの非スプライシ
ング変異体は、当業界で既知であるようにして適当な発
現調節配列を使って様々な種類の細胞中で組換え発現さ
せることができる。当業界で既知であり且つ入手可能で
ある適当な細胞としては、サッカロミセス・セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)のような酵母細胞、E.
コリ(E. coli)やバシラス・サチリス(Bacillus su
btilis)のような細菌細胞、並びにGH3, CHO, NSO, MDC
K およびC-127 細胞のような哺乳類細胞が挙げられる。
細胞型と共に使われるベクターは、細胞型との適合性お
よび使用する発現調節系に基づいて選択される。gp350/
220 遺伝子の分泌産物の発現を考慮に入れた細胞とベク
ターが好ましい。
ング変異体は、当業界で既知であるようにして適当な発
現調節配列を使って様々な種類の細胞中で組換え発現さ
せることができる。当業界で既知であり且つ入手可能で
ある適当な細胞としては、サッカロミセス・セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)のような酵母細胞、E.
コリ(E. coli)やバシラス・サチリス(Bacillus su
btilis)のような細菌細胞、並びにGH3, CHO, NSO, MDC
K およびC-127 細胞のような哺乳類細胞が挙げられる。
細胞型と共に使われるベクターは、細胞型との適合性お
よび使用する発現調節系に基づいて選択される。gp350/
220 遺伝子の分泌産物の発現を考慮に入れた細胞とベク
ターが好ましい。
【0052】典型的には、例えば、C末端および/また
は膜貫通領域をコードする配列と共にまたは伴わずに、
所望のタンパク質(この場合EBV gp350の非スプライ
シング変異体配列)の発現のためのDNA 配列を含むよう
に常用技術を使って変更されているpBR322の誘導体を使
ってE.コリが形質転換される。pBR322はアンピシリン
とテトラサイクリン耐性遺伝子を含み、これをマーカー
として使うことができる。Bolivar, Gene 2:95 (1977)
を参照のこと。
は膜貫通領域をコードする配列と共にまたは伴わずに、
所望のタンパク質(この場合EBV gp350の非スプライ
シング変異体配列)の発現のためのDNA 配列を含むよう
に常用技術を使って変更されているpBR322の誘導体を使
ってE.コリが形質転換される。pBR322はアンピシリン
とテトラサイクリン耐性遺伝子を含み、これをマーカー
として使うことができる。Bolivar, Gene 2:95 (1977)
を参照のこと。
【0053】常用される発現調節配列、即ち転写開始の
ためのプロモーターおよび場合によりオペレーターまた
はエンハンサーとしては、β−ラクタマーゼおよびlac
プロモーター系〔Chang, Nature 198:1056 (1977)を参
照のこと〕、トリプトファンプロモーター系〔Goeddel,
Nucleic Acids Res. 8:4057 (1980)を参照のこと〕、
およびラムダ由来PLプロモーターとN遺伝子リボソー
ム結合部位〔Shimatake, Nature 292:128 (1981)を参
照のこと〕が挙げられる。しかしながら、原核宿主細胞
と適合できるいずれの入手可能なプロモーター系または
発現調節系も使うことができる。他の典型的な宿主細
胞、プラスミドおよび発現ビヒクルは、Itakura(1982)
に発行された米国特許第4,356,270 号、Riggs に発行さ
れた同第4,431,739 号およびRutter1984)に発行された
同第4,440,859 号に開示されている。
ためのプロモーターおよび場合によりオペレーターまた
はエンハンサーとしては、β−ラクタマーゼおよびlac
プロモーター系〔Chang, Nature 198:1056 (1977)を参
照のこと〕、トリプトファンプロモーター系〔Goeddel,
Nucleic Acids Res. 8:4057 (1980)を参照のこと〕、
およびラムダ由来PLプロモーターとN遺伝子リボソー
ム結合部位〔Shimatake, Nature 292:128 (1981)を参
照のこと〕が挙げられる。しかしながら、原核宿主細胞
と適合できるいずれの入手可能なプロモーター系または
発現調節系も使うことができる。他の典型的な宿主細
胞、プラスミドおよび発現ビヒクルは、Itakura(1982)
に発行された米国特許第4,356,270 号、Riggs に発行さ
れた同第4,431,739 号およびRutter1984)に発行された
同第4,440,859 号に開示されている。
【0054】昆虫細胞発現系を使用する宿主細胞として
昆虫細胞を使ってもよい。昆虫細胞での発現の場合、発
現系の構成要素としては一般に、バキュロウイルスゲノ
ムの断片と発現させようとする1または複数の異種遺伝
子の挿入のための便利な制限部位の両方を含有する伝達
ベクター、通常は細菌プラスミド;前記伝達ベクター中
のバキュロウイルス特異的断片と相同の配列を有する野
性型バキュロウイルス(これはバキュロウイルスゲノム
中への異種遺伝子の相同組換えを考慮に入れる);並び
に適当な昆虫宿主細胞および増殖培地が挙げられる。
昆虫細胞を使ってもよい。昆虫細胞での発現の場合、発
現系の構成要素としては一般に、バキュロウイルスゲノ
ムの断片と発現させようとする1または複数の異種遺伝
子の挿入のための便利な制限部位の両方を含有する伝達
ベクター、通常は細菌プラスミド;前記伝達ベクター中
のバキュロウイルス特異的断片と相同の配列を有する野
性型バキュロウイルス(これはバキュロウイルスゲノム
中への異種遺伝子の相同組換えを考慮に入れる);並び
に適当な昆虫宿主細胞および増殖培地が挙げられる。
【0055】現在、AcNPV 中に外来遺伝子を導入するた
めに最もよく使われる伝達ベクターはpAc373である。当
業者が知るところの多数の他のベクターもデザインされ
ている。それらとしては、例えばpVL985が挙げられる
(これはポリヘドリン開始コドンをATGからATTへ
変更し、そして該ATTから32塩基対下流にBamHI クロ
ーニング部位を導入する;Luckowおよび Summers, Viro
logy (1989) 17:31 を参照のこと)。
めに最もよく使われる伝達ベクターはpAc373である。当
業者が知るところの多数の他のベクターもデザインされ
ている。それらとしては、例えばpVL985が挙げられる
(これはポリヘドリン開始コドンをATGからATTへ
変更し、そして該ATTから32塩基対下流にBamHI クロ
ーニング部位を導入する;Luckowおよび Summers, Viro
logy (1989) 17:31 を参照のこと)。
【0056】該プラスミドは普通、ポリヘドリンポリア
デニル化シグナル〔Miller他 (1988) Ann. Rev. Microb
iol., 42:177〕並びにE.コリの選択と繁殖のための原
核生物のアンピシリン耐性(amp )遺伝子および複製開
始点も含有する。
デニル化シグナル〔Miller他 (1988) Ann. Rev. Microb
iol., 42:177〕並びにE.コリの選択と繁殖のための原
核生物のアンピシリン耐性(amp )遺伝子および複製開
始点も含有する。
【0057】バキュロウイルス伝達ベクターは通常バキ
ュロウイルスプロモーターを含有する。バキュロウイル
スプロモーターは、バキュロウイルスRNAポリメラー
ゼを結合することができ且つコード配列(例えば構造遺
伝子)からmRNAへの下流(5′→3′)転写を開始
することができる任意のDNA配列である。プロモータ
ーは通常コード配列の5′末端の近位に置かれる転写開
始領域を有するだろう。この転写開始領域は典型的には
RNAポリメラーゼ結合部位と転写開始部位を含む。バ
キュロウイルス伝達ベクターは、存在するなら普通は構
造遺伝子に対して遠位である、エンハンサーと呼ばれる
第二の領域を有することもできる。発現は調節的か構成
的のいずれであってもよい。昆虫細胞発現技術について
は、EP特許公開155 476 を参照のこと。
ュロウイルスプロモーターを含有する。バキュロウイル
スプロモーターは、バキュロウイルスRNAポリメラー
ゼを結合することができ且つコード配列(例えば構造遺
伝子)からmRNAへの下流(5′→3′)転写を開始
することができる任意のDNA配列である。プロモータ
ーは通常コード配列の5′末端の近位に置かれる転写開
始領域を有するだろう。この転写開始領域は典型的には
RNAポリメラーゼ結合部位と転写開始部位を含む。バ
キュロウイルス伝達ベクターは、存在するなら普通は構
造遺伝子に対して遠位である、エンハンサーと呼ばれる
第二の領域を有することもできる。発現は調節的か構成
的のいずれであってもよい。昆虫細胞発現技術について
は、EP特許公開155 476 を参照のこと。
【0058】酵母、例えばサッカロミセス・セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)を宿主細胞として使って
もよい。様々な株が入手可能でありそして利用可能であ
る。同様に、酵母発現に適当なプラスミドベクターは既
知であり、プロモーターや発現調節系も知られている。
例えば、Myanohara, Proc. Natl. Acad. Sci. 80:1(19
83)(PHO5プロモーター)、EP特許公開012 873 (リ
ーダー配列)、Kurtz,Mol. Cell Biol. 6:142 (1986)、
Ito, J. Bacteriol. 153:163 (1983)およびHinnen, Pro
c. Natl. Acad. Sci. 75:1929 (1979)(形質転換方法お
よび適当なベクター)を参照のこと。
(Saccharomyces cerevisiae)を宿主細胞として使って
もよい。様々な株が入手可能でありそして利用可能であ
る。同様に、酵母発現に適当なプラスミドベクターは既
知であり、プロモーターや発現調節系も知られている。
例えば、Myanohara, Proc. Natl. Acad. Sci. 80:1(19
83)(PHO5プロモーター)、EP特許公開012 873 (リ
ーダー配列)、Kurtz,Mol. Cell Biol. 6:142 (1986)、
Ito, J. Bacteriol. 153:163 (1983)およびHinnen, Pro
c. Natl. Acad. Sci. 75:1929 (1979)(形質転換方法お
よび適当なベクター)を参照のこと。
【0059】多細胞生物からの真核細胞ももちろん、着
目のタンパク質およびポリペプチドをコードする遺伝子
の発現のための宿主細胞として使うことができる。有用
な宿主細胞系としてはVEROおよびHeLa細胞、並びにチャ
イニーズハムスター卵巣(CHO) 細胞が挙げられる。その
ような細胞と適合する発現ベクターも入手可能であり、
それらは典型的にはプロモーターおよび発現調節配列、
例えばSV40からの初期および後期プロモーター〔Fiers,
Nature 273:113 (1978) 参照〕、ポリオーマウイル
ス、アデノウイルス2、ウシ乳頭腫ウイルスまたはトリ
肉腫ウイルスからのプロモーターを含む。
目のタンパク質およびポリペプチドをコードする遺伝子
の発現のための宿主細胞として使うことができる。有用
な宿主細胞系としてはVEROおよびHeLa細胞、並びにチャ
イニーズハムスター卵巣(CHO) 細胞が挙げられる。その
ような細胞と適合する発現ベクターも入手可能であり、
それらは典型的にはプロモーターおよび発現調節配列、
例えばSV40からの初期および後期プロモーター〔Fiers,
Nature 273:113 (1978) 参照〕、ポリオーマウイル
ス、アデノウイルス2、ウシ乳頭腫ウイルスまたはトリ
肉腫ウイルスからのプロモーターを含む。
【0060】典型的な宿主細胞、プロモーター、選択マ
ーカーおよび技術は、Mather(1992)に発行された米国特
許第5,122,469 号、Axel(1983)に発行された同第4,399,
216号、Axel(1987)に発行された同第4,634,665号、Levi
nson(1987)に発行された同第4,713,339 号、Ringold(19
87) に発行された同第4,656,134 号、Kellems(1989) に
発行された同第4,822,736 号およびFiers(1989) に発行
された同第4,874,702 号を参照のこと。
ーカーおよび技術は、Mather(1992)に発行された米国特
許第5,122,469 号、Axel(1983)に発行された同第4,399,
216号、Axel(1987)に発行された同第4,634,665号、Levi
nson(1987)に発行された同第4,713,339 号、Ringold(19
87) に発行された同第4,656,134 号、Kellems(1989) に
発行された同第4,822,736 号およびFiers(1989) に発行
された同第4,874,702 号を参照のこと。
【0061】適当な宿主細胞の形質転換は、そのような
細胞に適当な標準技術、例えば Cohen, Proc. Natl. Ac
ad. Sci. 69:2110 (1972) に開示されたような原核生物
用のCaCl2 処理や、Graham, Virology 52:546 (1978)中
に開示されたような哺乳類細胞用のCaPO4 処理を使って
達成される。酵母形質転換は、Hsiao, Proc. Natl. Aca
d. Sci. 76:3829 (1979) 中に記載されたようにまたは
Klebe, Gene 25:333 (1983)中に記載されたように行う
ことができる。
細胞に適当な標準技術、例えば Cohen, Proc. Natl. Ac
ad. Sci. 69:2110 (1972) に開示されたような原核生物
用のCaCl2 処理や、Graham, Virology 52:546 (1978)中
に開示されたような哺乳類細胞用のCaPO4 処理を使って
達成される。酵母形質転換は、Hsiao, Proc. Natl. Aca
d. Sci. 76:3829 (1979) 中に記載されたようにまたは
Klebe, Gene 25:333 (1983)中に記載されたように行う
ことができる。
【0062】非スプライシング変異体gp350 配列(C末
端領域および/または膜貫通領域の削除を引き起こすよ
うな本明細書中に開示された追加の変異を有するかまた
は有さない)を含有する適当なベクターの作製は、当業
界で現在周知である常用の連結および制限技術を使って
行われる。部位特異的DNA開裂は標準条件下で1また
は複数の適当な制限酵素で処理することにより行われ、
その詳細は典型的には制限酵素製造業者により明記され
ている。標準技術を使って開裂された断片をサイズ分離
するためにポリアクリルアミドゲルまたはアガロースゲ
ル電気泳動を実施することができ、そして4種のデオキ
シヌクレオチド三リン酸の存在下でE.コリのポリメラ
ーゼIクレノウ断片での処理により該断片を平滑末端に
することができる。
端領域および/または膜貫通領域の削除を引き起こすよ
うな本明細書中に開示された追加の変異を有するかまた
は有さない)を含有する適当なベクターの作製は、当業
界で現在周知である常用の連結および制限技術を使って
行われる。部位特異的DNA開裂は標準条件下で1また
は複数の適当な制限酵素で処理することにより行われ、
その詳細は典型的には制限酵素製造業者により明記され
ている。標準技術を使って開裂された断片をサイズ分離
するためにポリアクリルアミドゲルまたはアガロースゲ
ル電気泳動を実施することができ、そして4種のデオキ
シヌクレオチド三リン酸の存在下でE.コリのポリメラ
ーゼIクレノウ断片での処理により該断片を平滑末端に
することができる。
【0063】S1ヌクレアーゼでの処理はいずれの一本
鎖部分も加水分解する。例えば当業界で既知のジエチル
ホスホアミダイト法を使って、合成オリゴヌクレオチド
を製造することができる。米国特許第4,415,732号(198
3)を参照のこと。標準条件および温度の下でT4 DNAリ
ガーゼを使って連結を実施し、そして連結混合物を用い
てE.コリまたはCOS細胞を形質転換させることによ
り正しい連結を確認することができる。好結果の形質転
換体はアンピシリン、テトラサイクリンもしくは他の抗
生物質耐性により、または当業界で既知であるような別
のマーカーを使って選択される。
鎖部分も加水分解する。例えば当業界で既知のジエチル
ホスホアミダイト法を使って、合成オリゴヌクレオチド
を製造することができる。米国特許第4,415,732号(198
3)を参照のこと。標準条件および温度の下でT4 DNAリ
ガーゼを使って連結を実施し、そして連結混合物を用い
てE.コリまたはCOS細胞を形質転換させることによ
り正しい連結を確認することができる。好結果の形質転
換体はアンピシリン、テトラサイクリンもしくは他の抗
生物質耐性により、または当業界で既知であるような別
のマーカーを使って選択される。
【0064】そのような組換えDNA技術は文献中に詳
しく説明されている。例えば、Sambrook, MOLECULAR CL
ONING: A LABORATORY MANUAL, 2DED.(1989) ; DNA CLON
ING,I & II 巻 (DN Glover 編 1985);OLIGONUCLEOTIDE
SYNTHESIS (MJ Gait編 1984);NUCLEIC ACID HYBRIDIZ
ATION (BD Hames 編 1984);TRANSCRIPTION AND TRANSL
A-TION (BD Hames編 1984);ANIMAL CELL CULTURE (RI
Freshney編 1986) ;B. Perbal, A PRACTICAL GUIDE TO
MOLECULAR CLONING(1984);GENE TRANSFER VECTORS FO
R MAMMALIAN CELLS (JH Miller編 1987 Cold Spring Ha
rbor Laboratory);Scopes, PROTEIN PURIFICATION: PR
INCIPLES AND PRACTICE,第2版 (1987Springer-Verlag
NY);およびHANDBOOK OF EXPERIMENTAL IMMUNOLOGY I
〜IV巻(DM Weired 1986)を参照のこと。本明細書中に
言及される全ての刊行物はそれらが開示するものの内容
についての参照のため組み込まれる。
しく説明されている。例えば、Sambrook, MOLECULAR CL
ONING: A LABORATORY MANUAL, 2DED.(1989) ; DNA CLON
ING,I & II 巻 (DN Glover 編 1985);OLIGONUCLEOTIDE
SYNTHESIS (MJ Gait編 1984);NUCLEIC ACID HYBRIDIZ
ATION (BD Hames 編 1984);TRANSCRIPTION AND TRANSL
A-TION (BD Hames編 1984);ANIMAL CELL CULTURE (RI
Freshney編 1986) ;B. Perbal, A PRACTICAL GUIDE TO
MOLECULAR CLONING(1984);GENE TRANSFER VECTORS FO
R MAMMALIAN CELLS (JH Miller編 1987 Cold Spring Ha
rbor Laboratory);Scopes, PROTEIN PURIFICATION: PR
INCIPLES AND PRACTICE,第2版 (1987Springer-Verlag
NY);およびHANDBOOK OF EXPERIMENTAL IMMUNOLOGY I
〜IV巻(DM Weired 1986)を参照のこと。本明細書中に
言及される全ての刊行物はそれらが開示するものの内容
についての参照のため組み込まれる。
【0065】従って別の観点では、本発明はgp350/220
DNA配列の非スプライシング変異体を含有するベクタ
ーと宿主細胞を含んで成り、また均一gp350 タンパク質
の発現を可能にする培養条件下で、発現調節配列に作用
可能に連結されたgp350/220DNA配列の非スプライシ
ング変異体を担持しているベクターを含む前記宿主細胞
を培養することによりgp350/220 タンパク質の非スプラ
イシング変異体を生産する方法を更に含んで成る。
DNA配列の非スプライシング変異体を含有するベクタ
ーと宿主細胞を含んで成り、また均一gp350 タンパク質
の発現を可能にする培養条件下で、発現調節配列に作用
可能に連結されたgp350/220DNA配列の非スプライシ
ング変異体を担持しているベクターを含む前記宿主細胞
を培養することによりgp350/220 タンパク質の非スプラ
イシング変異体を生産する方法を更に含んで成る。
【0066】従来の糖タンパク質精製技術を使って、例
えば非限定的に、当業界で既知である限外濾過、フリー
フロー電気泳動、ゲル濾過クロマトグラフィー、アフィ
ニティークロマトグラフィー、SDS-PAGE、分別NH4SO4沈
澱、レクチンカラム、イオン交換カラムおよび疎水性カ
ラムを使って、細胞および培地成分から、発現された均
一gp350 が精製される。gp350 の小規模分析用調製物は
SDS-PAGEまたはレクチンアフィニティーカラムを使って
最も容易に精製され、そして予防接種または免疫応答実
験用のそのような小規模調製物は液体クロマトグラフィ
ーを使って最も容易に精製される。ワクチン組成物に使
われる商業的に有意な量のgp350 の大規模生産には、限
外濾過、ゲル濾過、イオン交換および疎水的相互作用ク
ロマトグラフィーの組合せが好ましい。
えば非限定的に、当業界で既知である限外濾過、フリー
フロー電気泳動、ゲル濾過クロマトグラフィー、アフィ
ニティークロマトグラフィー、SDS-PAGE、分別NH4SO4沈
澱、レクチンカラム、イオン交換カラムおよび疎水性カ
ラムを使って、細胞および培地成分から、発現された均
一gp350 が精製される。gp350 の小規模分析用調製物は
SDS-PAGEまたはレクチンアフィニティーカラムを使って
最も容易に精製され、そして予防接種または免疫応答実
験用のそのような小規模調製物は液体クロマトグラフィ
ーを使って最も容易に精製される。ワクチン組成物に使
われる商業的に有意な量のgp350 の大規模生産には、限
外濾過、ゲル濾過、イオン交換および疎水的相互作用ク
ロマトグラフィーの組合せが好ましい。
【0067】本発明の精製された均一のgp350 タンパク
質は、感染性単核球症、バーキットリンパ腫および鼻咽
頭癌のようなEBV関連状態および疾患を予防または治
療するための治療および/または免疫原性組成物に使う
ことができる。そのような医薬組成物は、医薬上許容さ
れる担体、例えばアジュバント/抗原提示系、例えばミ
ョウバンと共に、免疫原的誘発有効量の1または複数の
本発明の均一gp350 タンパク質を含んで成る。他のアジ
ュバント/抗原提示系、例えばMF59(Chiron Corp.), QS
-21 (Cambridge Biotech Corp.), 3-DMPL(3−デアシ
ルモノホスホリルリピドA)(RibiImmunoChem Researc
h,Inc.),臨床用不完全フロイントアジュバント(IF
A),フゾゲニックリポソーム,水溶性ポリマーまたは
Iscoms(免疫刺激複合体)を使ってもよい。
質は、感染性単核球症、バーキットリンパ腫および鼻咽
頭癌のようなEBV関連状態および疾患を予防または治
療するための治療および/または免疫原性組成物に使う
ことができる。そのような医薬組成物は、医薬上許容さ
れる担体、例えばアジュバント/抗原提示系、例えばミ
ョウバンと共に、免疫原的誘発有効量の1または複数の
本発明の均一gp350 タンパク質を含んで成る。他のアジ
ュバント/抗原提示系、例えばMF59(Chiron Corp.), QS
-21 (Cambridge Biotech Corp.), 3-DMPL(3−デアシ
ルモノホスホリルリピドA)(RibiImmunoChem Researc
h,Inc.),臨床用不完全フロイントアジュバント(IF
A),フゾゲニックリポソーム,水溶性ポリマーまたは
Iscoms(免疫刺激複合体)を使ってもよい。
【0068】他の典型的な医薬上許容される担体または
溶液は水酸化アルミニウム、食塩水およびリン酸塩緩衝
化食塩水である。該組成物は全身投与することができ、
好ましくは許容される皮下または筋内溶液の形で皮下ま
たは筋内に投与することができる。また表面乱切により
または体腔の接種により接種を行うことができる。p
H、等張性、安定性などに十分な注意をしたそのような
溶液の調製は、当業者の技術の範囲内である。投薬法
は、薬の作用を変えることが知られている様々な要因、
例えば健康状態、体重、性別、食事、症状の重さ、投与
の期間および他の臨床的要因を考慮して担当医により決
定されるだろう。典型的な用量範囲は約1μgから約10
00μg のタンパク質を含んで成る。
溶液は水酸化アルミニウム、食塩水およびリン酸塩緩衝
化食塩水である。該組成物は全身投与することができ、
好ましくは許容される皮下または筋内溶液の形で皮下ま
たは筋内に投与することができる。また表面乱切により
または体腔の接種により接種を行うことができる。p
H、等張性、安定性などに十分な注意をしたそのような
溶液の調製は、当業者の技術の範囲内である。投薬法
は、薬の作用を変えることが知られている様々な要因、
例えば健康状態、体重、性別、食事、症状の重さ、投与
の期間および他の臨床的要因を考慮して担当医により決
定されるだろう。典型的な用量範囲は約1μgから約10
00μg のタンパク質を含んで成る。
【0069】本発明の処置方法を実施する場合、免疫学
的誘発有効量の均一gp350 タンパク質が治療または予防
処置の必要なヒト患者に投与される。本発明の組成物の
免疫学的誘発有効量は、投与1回分あたり約1μg〜約
1mgの範囲内であると予想される。投与量の数字は上述
した要因によって異なるだろう。本発明を次の実施例に
おいて更に説明するが、本発明の範囲を限定するのでは
なく本発明を例証することを意図したものである。
的誘発有効量の均一gp350 タンパク質が治療または予防
処置の必要なヒト患者に投与される。本発明の組成物の
免疫学的誘発有効量は、投与1回分あたり約1μg〜約
1mgの範囲内であると予想される。投与量の数字は上述
した要因によって異なるだろう。本発明を次の実施例に
おいて更に説明するが、本発明の範囲を限定するのでは
なく本発明を例証することを意図したものである。
【0070】実施例1.pDTMおよびpSTOP を作製するた
めのgp350/220 の膜貫通領域および膜貫通領域からC末
端までの削除 EBV B95-8株(Miller他, 1972)からのgp350/220 遺
伝子は、BLLF1 と呼ばれる転写解読枠としてBamHI ライ
ブラリーにおいて入手可能である(Baer, Nature 310:2
07, 1984)。所望の構成物(図9に略図として示され
る)を作製するため、gp350/220 遺伝子を2部分におい
てクローニングした:(1) 2.3 kb HindIII/Bfa I3′
断片であるBLSH1 および(2)337 bp BanI/HindIII
5′断片であるBLSH2 (図8)。
めのgp350/220 の膜貫通領域および膜貫通領域からC末
端までの削除 EBV B95-8株(Miller他, 1972)からのgp350/220 遺
伝子は、BLLF1 と呼ばれる転写解読枠としてBamHI ライ
ブラリーにおいて入手可能である(Baer, Nature 310:2
07, 1984)。所望の構成物(図9に略図として示され
る)を作製するため、gp350/220 遺伝子を2部分におい
てクローニングした:(1) 2.3 kb HindIII/Bfa I3′
断片であるBLSH1 および(2)337 bp BanI/HindIII
5′断片であるBLSH2 (図8)。
【0071】C末端の細胞質および/または膜貫通コー
ド領域の削除を行えるようにそれらの断片を足場(stag
ing)ベクター中にクローニングした。BfaI部位はgp35
0 膜貫通(TM)領域をコードする領域の5′末端に存
在するので、それを使ってTM領域欠失体および近隣の
C末端欠失を含むTM領域欠失体を作製した。BfaIを
使って、TM領域の2アミノ酸だけを保持している欠失
体を作製することができた。
ド領域の削除を行えるようにそれらの断片を足場(stag
ing)ベクター中にクローニングした。BfaI部位はgp35
0 膜貫通(TM)領域をコードする領域の5′末端に存
在するので、それを使ってTM領域欠失体および近隣の
C末端欠失を含むTM領域欠失体を作製した。BfaIを
使って、TM領域の2アミノ酸だけを保持している欠失
体を作製することができた。
【0072】1. pSTG1 とpSTG3 からのpDTMの作製
プラスミドpDTMは、完全なTMコード領域を欠くgp350/
220 核酸配列から構成される。この構成物は2つの足場
ベクターpSTG1 とpSTG3 を使って作製した。BLLF1 クロ
ーン標的配列を使って、TM領域の3′末端のところに
BfaI部位を導入する450 bpのPCR生成物SYCTを作製
した(図8および図9)。使用したPCRプライマーは
次の通りである:
220 核酸配列から構成される。この構成物は2つの足場
ベクターpSTG1 とpSTG3 を使って作製した。BLLF1 クロ
ーン標的配列を使って、TM領域の3′末端のところに
BfaI部位を導入する450 bpのPCR生成物SYCTを作製
した(図8および図9)。使用したPCRプライマーは
次の通りである:
【0073】
【表3】
【0074】プライマー1のBfaI部位を使ってSCYTのB
faI/XmaI断片をpSTG1 中にクローニングした。プライ
マー1の残部はクローンBLLF1 によりコードされるアミ
ノ酸配列に相当する。プライマー2は、gp350/220 転写
解読枠の外側の該遺伝子の3′側の領域に相当する。SC
YT PCR断片をBfaIとXmaIで切断して136 塩基対の断
片を得、それを第二の断片であるBLSH1 HindIII /BfaI
断片と一緒にpMT11 ベクター(SpaeteおよびMocarski,
1985)中にクローニングしてpSTG1 を作製した。
faI/XmaI断片をpSTG1 中にクローニングした。プライ
マー1の残部はクローンBLLF1 によりコードされるアミ
ノ酸配列に相当する。プライマー2は、gp350/220 転写
解読枠の外側の該遺伝子の3′側の領域に相当する。SC
YT PCR断片をBfaIとXmaIで切断して136 塩基対の断
片を得、それを第二の断片であるBLSH1 HindIII /BfaI
断片と一緒にpMT11 ベクター(SpaeteおよびMocarski,
1985)中にクローニングしてpSTG1 を作製した。
【0075】BfaI部位を横切る配列分析は、アミノ酸Me
t とLeu を除くTMアミノ酸コード領域の全てが削除さ
れたことを示した(表2を参照のこと)。第三のBLLF1
断片であるBLSH2 をpMT11 中にクローニングしてpSTG3
を作製した。gp350/220 遺伝子コード配列の外側の16塩
基対のBanI/XbaIオリゴヌクレオチドリンカーを使っ
て、BLSH2 BanI/HindIII 断片をpSTG3 中にクローニン
グした。2.4 kbのHindIII /XmaI pSTG1断片を0.3 kbの
XbaI/HindIII pSTG3断片と一緒にpEE14 ベクター(Ce
lltech, 英国)中にクローニングし、pDTM構成物を完成
させた。
t とLeu を除くTMアミノ酸コード領域の全てが削除さ
れたことを示した(表2を参照のこと)。第三のBLLF1
断片であるBLSH2 をpMT11 中にクローニングしてpSTG3
を作製した。gp350/220 遺伝子コード配列の外側の16塩
基対のBanI/XbaIオリゴヌクレオチドリンカーを使っ
て、BLSH2 BanI/HindIII 断片をpSTG3 中にクローニン
グした。2.4 kbのHindIII /XmaI pSTG1断片を0.3 kbの
XbaI/HindIII pSTG3断片と一緒にpEE14 ベクター(Ce
lltech, 英国)中にクローニングし、pDTM構成物を完成
させた。
【0076】2. ベクターpSTG2 とpSTG3 を使ったpSTO
P の作製 プラスミドpSTOP は、TM領域とTM領域に隣接したC
末端細胞質領域を欠くgp350/220 遺伝子を含んで成る。
この構成物を作製するために、下記に示すようにBfaI粘
着末端の後の3フレームに終止コドン(下線を引いた部
分)を有する16塩基対のBfaI/EcoRI オリゴヌクレオチ
ドリンカーを作った。
P の作製 プラスミドpSTOP は、TM領域とTM領域に隣接したC
末端細胞質領域を欠くgp350/220 遺伝子を含んで成る。
この構成物を作製するために、下記に示すようにBfaI粘
着末端の後の3フレームに終止コドン(下線を引いた部
分)を有する16塩基対のBfaI/EcoRI オリゴヌクレオチ
ドリンカーを作った。
【0077】
【表4】
【0078】上側の配列の5′突出部(TA)はBfaI制限
部位のための粘着末端であり、そして下側の配列の5′
突出部(TTAA)はEcoRI 粘着末端である。この16塩基対
リンカーを使って、BLSH1 HindIII /BfaI断片をpMT11
中にクローニングしてpSTG2を作製した。pSTG2の 2.3 k
b HindIII /EcoRI 断片とpSTG3 の 0.3 kb XbaI/Hind
III 断片をpEE14 中にクローニングしてpSTOP を作製し
た。
部位のための粘着末端であり、そして下側の配列の5′
突出部(TTAA)はEcoRI 粘着末端である。この16塩基対
リンカーを使って、BLSH1 HindIII /BfaI断片をpMT11
中にクローニングしてpSTG2を作製した。pSTG2の 2.3 k
b HindIII /EcoRI 断片とpSTG3 の 0.3 kb XbaI/Hind
III 断片をpEE14 中にクローニングしてpSTOP を作製し
た。
【0079】3. 野性型、pDTMおよびpSTOP 配列のTM
領域のところの比較 野性型、pSTOP およびpDTMのgp350 DNA配列とアミノ
酸配列の3′末端のオリゴヌクレオチド配列と翻訳され
るアミノ酸配列を下の表5に示す。矢印は野性型の膜貫
通領域(TM)の始まりと終わりを示す。膜貫通領域か
らの2つのアミノ酸、Met861とLeu862だけがpDTMとpSTO
P 中に保持される(図1〜図7も参照のこと)。pSTOP
中ではLeu862の直後に終止コドンがあることに注目され
たい。pDTM中では、削除された膜貫通領域より先の位置
が「ΔTM」と記されている。(この表では、生来のア
ミノ酸が示される。)
領域のところの比較 野性型、pSTOP およびpDTMのgp350 DNA配列とアミノ
酸配列の3′末端のオリゴヌクレオチド配列と翻訳され
るアミノ酸配列を下の表5に示す。矢印は野性型の膜貫
通領域(TM)の始まりと終わりを示す。膜貫通領域か
らの2つのアミノ酸、Met861とLeu862だけがpDTMとpSTO
P 中に保持される(図1〜図7も参照のこと)。pSTOP
中ではLeu862の直後に終止コドンがあることに注目され
たい。pDTM中では、削除された膜貫通領域より先の位置
が「ΔTM」と記されている。(この表では、生来のア
ミノ酸が示される。)
【0080】
【表5】
【0081】実施例2.pMDTM およびpMSTOPを作製する
ためのgp350/220 遺伝子の供与体および受容体スプライ
ス部位の除去 gp350 タンパク質の均一生産を得るために、gp350/220
遺伝子スプライス部位の高度に保存された塩基と保存さ
れた塩基を変更した。全スプライス部位の100%に存在
する高度に保存されたGT対を含む、供与体スプライス
部位中の4塩基を変更した。2つの保存された供与体部
位塩基AAをGTで置き換えた。2つの高度に保存され
た(不変の)供与体スプライス部位塩基をGTからCA
に変更した。受容体スプライス部位では、アミノ酸配列
を維持するために高度に保存された受容体スプライス部
位塩基のうちの1つだけを変更した。第二の保存された
受容体スプライス部位塩基は表6に指摘されるように変
更した。表3はgp350/220遺伝子の供与体および受容体
スプライス部位の中の変更された塩基を要約する。
ためのgp350/220 遺伝子の供与体および受容体スプライ
ス部位の除去 gp350 タンパク質の均一生産を得るために、gp350/220
遺伝子スプライス部位の高度に保存された塩基と保存さ
れた塩基を変更した。全スプライス部位の100%に存在
する高度に保存されたGT対を含む、供与体スプライス
部位中の4塩基を変更した。2つの保存された供与体部
位塩基AAをGTで置き換えた。2つの高度に保存され
た(不変の)供与体スプライス部位塩基をGTからCA
に変更した。受容体スプライス部位では、アミノ酸配列
を維持するために高度に保存された受容体スプライス部
位塩基のうちの1つだけを変更した。第二の保存された
受容体スプライス部位塩基は表6に指摘されるように変
更した。表3はgp350/220遺伝子の供与体および受容体
スプライス部位の中の変更された塩基を要約する。
【0082】
【表6】
【0083】オリゴヌクレオチド媒介突然変異誘発によ
り変更された塩基は変異体配列中に星印が付けられてい
る。スプライシングの実際部位は矢印により示され、コ
ードされるアミノ酸が記載されている。ヌクレオチド置
換の結果としてアミノ酸配列が変わらないことに注目の
こと。
り変更された塩基は変異体配列中に星印が付けられてい
る。スプライシングの実際部位は矢印により示され、コ
ードされるアミノ酸が記載されている。ヌクレオチド置
換の結果としてアミノ酸配列が変わらないことに注目の
こと。
【0084】野性型gp350/220 供与体スプライス部位と
受容体スプライス部位DNA配列に対するそれらのヌク
レオチド置換は、オリゴヌクレオチド媒介突然変異誘発
を使って達成された。変異ファージベクターM13TACを使
ってZoller, M.E.および Smith, M. (1983) Methods of
Enzymol. 100:468に記載のようにして変異を導入し
た。Asp718とXhoI粘着末端を含む19 bp オリゴヌクレオ
チドリンカーと組み合わせて、ポリリンカー上のAsp718
制限部位とBamHI 制限部位を使ってプラスミドM13TACの
ポリリンカー中にgp350/220 ヌクレオチド配列の BamHI
/XhoI断片をクローニングした。実施例1のプラスミド
M13DTMとM13STOP(図9)を突然変異誘発に使った。
受容体スプライス部位DNA配列に対するそれらのヌク
レオチド置換は、オリゴヌクレオチド媒介突然変異誘発
を使って達成された。変異ファージベクターM13TACを使
ってZoller, M.E.および Smith, M. (1983) Methods of
Enzymol. 100:468に記載のようにして変異を導入し
た。Asp718とXhoI粘着末端を含む19 bp オリゴヌクレオ
チドリンカーと組み合わせて、ポリリンカー上のAsp718
制限部位とBamHI 制限部位を使ってプラスミドM13TACの
ポリリンカー中にgp350/220 ヌクレオチド配列の BamHI
/XhoI断片をクローニングした。実施例1のプラスミド
M13DTMとM13STOP(図9)を突然変異誘発に使った。
【0085】突然変異誘発に使用するために2つの42マ
ーオリゴヌクレオチドPrDonor1とPrAcceptor1 を作製し
た。各々、供与体または受容体スプライス部位のいずれ
かの中心を占めるgp350/220 遺伝子配列に相補的である
ようにデザインした。gp350/220 遺伝子に相補的でない
該オリゴヌクレオチドの唯一の領域は所望の変異を示す
塩基であった。突然変異誘発オリゴヌクレオチドは次の
ものから成った:
ーオリゴヌクレオチドPrDonor1とPrAcceptor1 を作製し
た。各々、供与体または受容体スプライス部位のいずれ
かの中心を占めるgp350/220 遺伝子配列に相補的である
ようにデザインした。gp350/220 遺伝子に相補的でない
該オリゴヌクレオチドの唯一の領域は所望の変異を示す
塩基であった。突然変異誘発オリゴヌクレオチドは次の
ものから成った:
【0086】
【表7】
【0087】突然変異誘発オリゴヌクレオチドの配列は
「プライマー」と標示され、一方でgp350/220 遺伝子ス
プライス部位を含むDNA配列は「EBV」と標示され
ている。突然変異誘発の結果として変更された塩基は星
印が付けられている。点線はスプライスの位置を示して
いる。
「プライマー」と標示され、一方でgp350/220 遺伝子ス
プライス部位を含むDNA配列は「EBV」と標示され
ている。突然変異誘発の結果として変更された塩基は星
印が付けられている。点線はスプライスの位置を示して
いる。
【0088】オリゴヌクレオチドPrDonor1とPrAcceptor
1をM13-DTMとM13-STOPの一本鎖クローンにハイブリダイ
ズさせた。T4 DNAポリメラーゼホロ酵素を使って二本鎖
のM13 DNAを製造し、その二本鎖DNAを使ってE.
コリを形質転換せしめた。ベクターM13TACを使って、所
望の変異を含まないいずれのクローンも、X-gal とイソ
チオプロピルガラクテートの存在下で白から青への色の
変化により同定することができた。青色プラークを取
り、増殖させ、そしてスプライス接合部にまたがるDN
A配列決定を使って、M13-MDTMおよびM13-MSTOPと命名
された変異体クローンを最終同定した。
1をM13-DTMとM13-STOPの一本鎖クローンにハイブリダイ
ズさせた。T4 DNAポリメラーゼホロ酵素を使って二本鎖
のM13 DNAを製造し、その二本鎖DNAを使ってE.
コリを形質転換せしめた。ベクターM13TACを使って、所
望の変異を含まないいずれのクローンも、X-gal とイソ
チオプロピルガラクテートの存在下で白から青への色の
変化により同定することができた。青色プラークを取
り、増殖させ、そしてスプライス接合部にまたがるDN
A配列決定を使って、M13-MDTMおよびM13-MSTOPと命名
された変異体クローンを最終同定した。
【0089】所望の変異を含むクローンを同定した後、
M13-MDTMとM13-MSTOPから BamHI/XhoI断片を切り取
り、それらをpDTMまたはpSTOP 骨格中に連結し直してそ
れぞれpMDTM とpMSTOPを作製した。それらの構成物をCH
O 細胞中にトランスフェクションし、実施例3に記載の
ように非スプライシング変異体gp350/220 DNA配列を
発現させた。
M13-MDTMとM13-MSTOPから BamHI/XhoI断片を切り取
り、それらをpDTMまたはpSTOP 骨格中に連結し直してそ
れぞれpMDTM とpMSTOPを作製した。それらの構成物をCH
O 細胞中にトランスフェクションし、実施例3に記載の
ように非スプライシング変異体gp350/220 DNA配列を
発現させた。
【0090】実施例3.CHO 細胞中でのgp350 の発現
1. gp350/220 遺伝子構成物のトランスフェクション
哺乳類細胞からの本発明の均一gp350 タンパク質を高レ
ベルで生産する1つの方法は、多重コピーの異種gp350
DNA配列を含む細胞の作製を必要とする。異種DNA
配列は増幅可能なマーカー(この実施例では、細胞をメ
チオニンスルホキシミンを使って増幅させることができ
るグルタミンシンセターゼ遺伝子)に作用可能に連結さ
れる。
ベルで生産する1つの方法は、多重コピーの異種gp350
DNA配列を含む細胞の作製を必要とする。異種DNA
配列は増幅可能なマーカー(この実施例では、細胞をメ
チオニンスルホキシミンを使って増幅させることができ
るグルタミンシンセターゼ遺伝子)に作用可能に連結さ
れる。
【0091】実施例2において作製したpMDTM およびpM
STOPベクターを、Crockett, Bio/Technology 8:662 (19
90) の手順に従って且つグルタミンシンセターゼ遺伝子
増幅系についてのCelltech Instruction Manual (1992)
に記載の通りに、後述のごとくCHO 細胞中にトランス
フェクションせしめた。
STOPベクターを、Crockett, Bio/Technology 8:662 (19
90) の手順に従って且つグルタミンシンセターゼ遺伝子
増幅系についてのCelltech Instruction Manual (1992)
に記載の通りに、後述のごとくCHO 細胞中にトランス
フェクションせしめた。
【0092】CHO-K1細胞(ATCC CCR61)を、10%ウシ胎
児血清、100 単位/mlのペニシリン、100 mg/mlのスト
レプトマイシン、MEM(改良イーグル培地)非必須ア
ミノ酸および1mMピルビン酸ナトリウム(全てJRH Bios
ciences から)が補足されたグルタミン不含有EMEM
(イーグル最少必須培地)中に維持した。該培地に60mg
/mlのグルタミン酸、60 mg/mlのアスパラギン、7mg
/mlのアデノシン、7mg/mlのグアノシン、7mg/mlの
シチジン、7mg/mlのウリジンおよび2.4 mg/mlのチミ
ジン(全てSigma から)も補足した。この培地調製物を
トランスフェクションの間終始使用するが、指摘される
ようなこの処方箋からの変化を伴う。
児血清、100 単位/mlのペニシリン、100 mg/mlのスト
レプトマイシン、MEM(改良イーグル培地)非必須ア
ミノ酸および1mMピルビン酸ナトリウム(全てJRH Bios
ciences から)が補足されたグルタミン不含有EMEM
(イーグル最少必須培地)中に維持した。該培地に60mg
/mlのグルタミン酸、60 mg/mlのアスパラギン、7mg
/mlのアデノシン、7mg/mlのグアノシン、7mg/mlの
シチジン、7mg/mlのウリジンおよび2.4 mg/mlのチミ
ジン(全てSigma から)も補足した。この培地調製物を
トランスフェクションの間終始使用するが、指摘される
ようなこの処方箋からの変化を伴う。
【0093】トランスフェクションの1日前に、10cm皿
に3×106 個のCHO-K1細胞を接種した。トランスフェク
ションの当日、細胞を皿あたり10mlの無血清培地で洗っ
た。常用技術を使ったCaPO4 沈澱により、プラスミドD
NA(pMDTM, pMSTOP プラスミドから)を適用した。10
μg の各プラスミドDNA沈澱物をCHO-K1細胞と2mlの
無血清培地と共に37℃で4.5 時間インキュベートした。
4回のプラスミドDNAトランスフェクションの各々に
3つの複製物を作った。次いでHEPES 緩衝化食塩水中の
15%グリセロールを使って細胞を1.5 分間刺激した。無
血清培地で洗浄した後、細胞に血清含有培地を再び与え
て24時間インキュベートした。
に3×106 個のCHO-K1細胞を接種した。トランスフェク
ションの当日、細胞を皿あたり10mlの無血清培地で洗っ
た。常用技術を使ったCaPO4 沈澱により、プラスミドD
NA(pMDTM, pMSTOP プラスミドから)を適用した。10
μg の各プラスミドDNA沈澱物をCHO-K1細胞と2mlの
無血清培地と共に37℃で4.5 時間インキュベートした。
4回のプラスミドDNAトランスフェクションの各々に
3つの複製物を作った。次いでHEPES 緩衝化食塩水中の
15%グリセロールを使って細胞を1.5 分間刺激した。無
血清培地で洗浄した後、細胞に血清含有培地を再び与え
て24時間インキュベートした。
【0094】翌日、10%透析済ウシ胎児血清(JRH Bios
ciences)を含むように培地を交換し、25μMメチオニ
ンスルホキシミン(Sigma)の添加により増幅させた。
増幅したクローンが採集に十分な位大きくなるまで(約
13〜14日後)3〜5日毎に細胞にメチオニンスルホキシ
ミン含有培地を再供給した。無菌の200 μlピペットマ
ンチップを使って皿からコロニーを掻き取ることにより
クローンを採集し、メチオニンスルホキシミン不含有培
地の入った96ウエルプレートの1つのウエルに移した。
1〜2日後、その培地を培地+25μMメチオニンスルホ
キシミンと交換した。4日後、培養上清を取り、後述す
るようなELISA アッセイにおいてタンパク質産物につい
てアッセイした。
ciences)を含むように培地を交換し、25μMメチオニ
ンスルホキシミン(Sigma)の添加により増幅させた。
増幅したクローンが採集に十分な位大きくなるまで(約
13〜14日後)3〜5日毎に細胞にメチオニンスルホキシ
ミン含有培地を再供給した。無菌の200 μlピペットマ
ンチップを使って皿からコロニーを掻き取ることにより
クローンを採集し、メチオニンスルホキシミン不含有培
地の入った96ウエルプレートの1つのウエルに移した。
1〜2日後、その培地を培地+25μMメチオニンスルホ
キシミンと交換した。4日後、培養上清を取り、後述す
るようなELISA アッセイにおいてタンパク質産物につい
てアッセイした。
【0095】CHO 細胞をpEE14 対照ベクターだけ(EB
V配列を全く含まない)でトランスフェクションし、同
様にCHO-pEE14 の24クローンを採集し、プレートに移し
て対照とした。(対照クローンはメチオニンスルホキシ
ミン中での生存に基づいて同定された。)
V配列を全く含まない)でトランスフェクションし、同
様にCHO-pEE14 の24クローンを採集し、プレートに移し
て対照とした。(対照クローンはメチオニンスルホキシ
ミン中での生存に基づいて同定された。)
【0096】2. ELISA アッセイ
トランスフェクション後、241 クローンのCHO-pMDTM と
158 クローンのCHO-pMSTOPを採取し、増殖させた。それ
らのクローンからの上清をgp350 タンパク質生産につい
て試験した。96ウエルプレートを、50 mM ホウ酸ナトリ
ウム緩衝液, pH9中に1:2000希釈されたアフィニティー
精製済ウサギ抗gp350/220 抗体(抗体MDP1;Andrew Mor
gan氏より)でコーティングした。プレートを37℃で3
〜4時間インキュベートし、そしてNunc Immuno Washer
を使ってPBS+0.05%Tween 20で3回洗浄した。ブロ
ッティング乾燥後、PBS+0.01%Thimerosal中の2%
BSAと共に37℃で0.5 時間インキュベートすることに
よりプレートをブロックし、次いで再び洗浄した。
158 クローンのCHO-pMSTOPを採取し、増殖させた。それ
らのクローンからの上清をgp350 タンパク質生産につい
て試験した。96ウエルプレートを、50 mM ホウ酸ナトリ
ウム緩衝液, pH9中に1:2000希釈されたアフィニティー
精製済ウサギ抗gp350/220 抗体(抗体MDP1;Andrew Mor
gan氏より)でコーティングした。プレートを37℃で3
〜4時間インキュベートし、そしてNunc Immuno Washer
を使ってPBS+0.05%Tween 20で3回洗浄した。ブロ
ッティング乾燥後、PBS+0.01%Thimerosal中の2%
BSAと共に37℃で0.5 時間インキュベートすることに
よりプレートをブロックし、次いで再び洗浄した。
【0097】トランスフェクションされた細胞と対照細
胞からの上清を該ウエルに添加し、37℃で2時間インキ
ュベートした。次いで、PBS洗浄緩衝液中に希釈され
た1mg/mlの一次検出抗体、即ちgp350/220 に対するマ
ウスモノクローナル抗体(抗体#C65221M ; Biodesign I
nternational)と共にプレートを37℃で1時間インキュ
ベートした。洗浄後、該プレートをPBS+0.05%BS
A+0.01%Thimerosal中0.7 mg/mlの二次抗体、即ちマ
ウス免疫グロブリンに対して向けられた西洋ワサビペル
オキシダーゼ結合ヤギF(ab)2 断片(ヒトIg吸着精製
済;Biosource International)と共に37℃で1時間イ
ンキュベートした。
胞からの上清を該ウエルに添加し、37℃で2時間インキ
ュベートした。次いで、PBS洗浄緩衝液中に希釈され
た1mg/mlの一次検出抗体、即ちgp350/220 に対するマ
ウスモノクローナル抗体(抗体#C65221M ; Biodesign I
nternational)と共にプレートを37℃で1時間インキュ
ベートした。洗浄後、該プレートをPBS+0.05%BS
A+0.01%Thimerosal中0.7 mg/mlの二次抗体、即ちマ
ウス免疫グロブリンに対して向けられた西洋ワサビペル
オキシダーゼ結合ヤギF(ab)2 断片(ヒトIg吸着精製
済;Biosource International)と共に37℃で1時間イ
ンキュベートした。
【0098】プレート洗浄後、Stable Peroxide Substr
ate Buffer (Pierce Chemicals) 中に溶かしたABTS (Pi
erce Chemicals)を使って室温で0.5 時間発色させた。
1%SDSを使って反応を停止させ、Molecular Device
s ELISA プレートリーダーを使って405 nmと650 nmの波
長でプレートを読んだ。24個のpMDTM クローンと18個の
pMSTOPクローンが分泌型gp350 について陽性であった。
最大のELISA シグナルを示すクローンをスケールアップ
のため24ウエルプレートに移し、ウエスタンブロットと
放射線免疫沈澱アッセイにおいて更に試験した。
ate Buffer (Pierce Chemicals) 中に溶かしたABTS (Pi
erce Chemicals)を使って室温で0.5 時間発色させた。
1%SDSを使って反応を停止させ、Molecular Device
s ELISA プレートリーダーを使って405 nmと650 nmの波
長でプレートを読んだ。24個のpMDTM クローンと18個の
pMSTOPクローンが分泌型gp350 について陽性であった。
最大のELISA シグナルを示すクローンをスケールアップ
のため24ウエルプレートに移し、ウエスタンブロットと
放射線免疫沈澱アッセイにおいて更に試験した。
【0099】3. ウエスタンブロットおよび放射線免疫
沈澱アッセイ 最初のスクリーニングでは、ウエスタンブロットを使っ
てpMDTM トランスフェクションからの組織培養上清を活
性についてアッセイした。CHO 細胞上清を5%SDS-PAGE
ゲル上で精製し、ニトロセルロースに一晩移行させ、そ
して抗gp350 抗体を使って探査した。このウエスタンブ
ロット分析において7個のpMDTM クローンがgp350 陽性
であるとわかった。
沈澱アッセイ 最初のスクリーニングでは、ウエスタンブロットを使っ
てpMDTM トランスフェクションからの組織培養上清を活
性についてアッセイした。CHO 細胞上清を5%SDS-PAGE
ゲル上で精製し、ニトロセルロースに一晩移行させ、そ
して抗gp350 抗体を使って探査した。このウエスタンブ
ロット分析において7個のpMDTM クローンがgp350 陽性
であるとわかった。
【0100】ウエスタンブロットで陽性であったpMDTM
クローンを更にgp220 の存在について放射線免疫沈澱法
により試験した。選択された形質転換されたpMDTM 細
胞、pEE14 対照細胞および GH3Δ19対照細胞(後述)
を、実験の日に約3/4 周密的であるように6ウエルプレ
ート上で一晩増殖させた。各ウエルは5 ×106 細胞を含
んだ。標識のため、各ウエルから培地を取り除き、0.7
mlのメチオニン不含有MEM(10%ウシ胎児血清)+10
0 μCiの35S−メチオニンで置き換えた。細胞を37℃で
5.5 時間インキュベートし、次いで4000 rpmで5分間遠
心した。
クローンを更にgp220 の存在について放射線免疫沈澱法
により試験した。選択された形質転換されたpMDTM 細
胞、pEE14 対照細胞および GH3Δ19対照細胞(後述)
を、実験の日に約3/4 周密的であるように6ウエルプレ
ート上で一晩増殖させた。各ウエルは5 ×106 細胞を含
んだ。標識のため、各ウエルから培地を取り除き、0.7
mlのメチオニン不含有MEM(10%ウシ胎児血清)+10
0 μCiの35S−メチオニンで置き換えた。細胞を37℃で
5.5 時間インキュベートし、次いで4000 rpmで5分間遠
心した。
【0101】50%スラリーでの10μlのセファロース−
プロテインA(Sigma)と20μlのモノクローナル抗gp3
50/220 抗体(抗体#C65221M, 100 mg/ml ; Biodesign
International)の添加により、4℃で一晩揺り動かし
ながら、上清中の均一gp350タンパク質を免疫沈澱せし
めた。次いで超遠心機中で2000 rpm, 室温で2分間混合
物をペレットにし、数倍容のリン酸塩緩衝化食塩水で4
回洗浄した。最終洗浄後、ペレットから全ての液体を除
去し、50μlのタンパク質ゲル試料緩衝液で置換した。
沈澱した免疫複合体を含む試料を5分間煮沸し、5%SD
S-PAGE上で泳動した。免疫沈澱物を、タンパク質試料緩
衝液と1:1で混合した組織培養上清のゲル試料と比較
した。ゲルを乾燥し、次いでHyperfilm β-Max (Amersh
am)を使ってオートラジオグラフィーを行った。
プロテインA(Sigma)と20μlのモノクローナル抗gp3
50/220 抗体(抗体#C65221M, 100 mg/ml ; Biodesign
International)の添加により、4℃で一晩揺り動かし
ながら、上清中の均一gp350タンパク質を免疫沈澱せし
めた。次いで超遠心機中で2000 rpm, 室温で2分間混合
物をペレットにし、数倍容のリン酸塩緩衝化食塩水で4
回洗浄した。最終洗浄後、ペレットから全ての液体を除
去し、50μlのタンパク質ゲル試料緩衝液で置換した。
沈澱した免疫複合体を含む試料を5分間煮沸し、5%SD
S-PAGE上で泳動した。免疫沈澱物を、タンパク質試料緩
衝液と1:1で混合した組織培養上清のゲル試料と比較
した。ゲルを乾燥し、次いでHyperfilm β-Max (Amersh
am)を使ってオートラジオグラフィーを行った。
【0102】図10は、放射線免疫沈澱のSDS-PAGE分析の
オートラジオグラフ結果を示す。陽性対照として使った
細胞系は GH3Δ19(Elliot Keiffより提供;Whang 他,
1987)であった。 GH3Δ19細胞は、膜貫通領域とC末端
細胞質領域を欠いている端が切り取られた形のgp350/22
0 タンパク質を分泌する。陰性対照として使用するため
に、pMDTM トランスフェクションと並行して、CHO 細胞
をpEE14 ベクターのみでトランスフェクションしそして
メチオニンスルホキシミンにより選択した。
オートラジオグラフ結果を示す。陽性対照として使った
細胞系は GH3Δ19(Elliot Keiffより提供;Whang 他,
1987)であった。 GH3Δ19細胞は、膜貫通領域とC末端
細胞質領域を欠いている端が切り取られた形のgp350/22
0 タンパク質を分泌する。陰性対照として使用するため
に、pMDTM トランスフェクションと並行して、CHO 細胞
をpEE14 ベクターのみでトランスフェクションしそして
メチオニンスルホキシミンにより選択した。
【0103】図10には、偶数のレーンに示された免疫沈
澱物(「Ip」)と互い違いに、奇数のレーンに上清
(「S」)が示される。対照レーン2において、 GH3Δ
19対照細胞からの沈澱物は約220 kDと350 kDのところに
2本の強いタンパク質バンドを生じ、端が切り取られた
スプライス変異体gp350 およびgp220 タンパク質の約
1:1の比での生産を証明する。予想通り、免疫沈澱さ
せたそれらのバンドはレーン1の放射能標識した組織培
養上清(免疫沈澱させてない試料)に関して濃縮され
る。また、予想通り、pEE14 ベクターはgp350/220 構成
物のいずれも含まないので、陰性対照(レーン4)には
全くバンドが観察されない。
澱物(「Ip」)と互い違いに、奇数のレーンに上清
(「S」)が示される。対照レーン2において、 GH3Δ
19対照細胞からの沈澱物は約220 kDと350 kDのところに
2本の強いタンパク質バンドを生じ、端が切り取られた
スプライス変異体gp350 およびgp220 タンパク質の約
1:1の比での生産を証明する。予想通り、免疫沈澱さ
せたそれらのバンドはレーン1の放射能標識した組織培
養上清(免疫沈澱させてない試料)に関して濃縮され
る。また、予想通り、pEE14 ベクターはgp350/220 構成
物のいずれも含まないので、陰性対照(レーン4)には
全くバンドが観察されない。
【0104】レーン6,8および10におけるpMDTM クロ
ーンの上清からの免疫沈澱のSDS-PAGE分析は、約350 kD
のところに一本の強いバンドを生じる。この分子量は G
H3Δ19対照レーン2の大きい方の分子量の種と同じであ
る。しかしながら、 GH3Δ19対照レーンとは異なり、レ
ーン6,8および10には約220 kDのところに追加の強い
バンドが見られない。ただし、レーン8には、わずかに
小さい分子量で移動するごく弱いバンドが観察される。
これは、欠失した供与体および受容体スプライス部位を
生来のヌクレオチドもしくはアミノ酸配列に戻す変異現
象または誤翻訳から生じる少量のgp220 タンパク質、分
解産物、または共沈した細胞産物を表す可能性がある。
約350 kDのところの強い一本のバンドは試験した他の5
つのMDTM複製物にも観察された(データは示してな
い)。
ーンの上清からの免疫沈澱のSDS-PAGE分析は、約350 kD
のところに一本の強いバンドを生じる。この分子量は G
H3Δ19対照レーン2の大きい方の分子量の種と同じであ
る。しかしながら、 GH3Δ19対照レーンとは異なり、レ
ーン6,8および10には約220 kDのところに追加の強い
バンドが見られない。ただし、レーン8には、わずかに
小さい分子量で移動するごく弱いバンドが観察される。
これは、欠失した供与体および受容体スプライス部位を
生来のヌクレオチドもしくはアミノ酸配列に戻す変異現
象または誤翻訳から生じる少量のgp220 タンパク質、分
解産物、または共沈した細胞産物を表す可能性がある。
約350 kDのところの強い一本のバンドは試験した他の5
つのMDTM複製物にも観察された(データは示してな
い)。
【0105】レーン6とレーン10における220 kDのバン
ドの完全な欠失は、MDTM上清からの不完全な沈澱のため
ではないようである。何故なら、35S−標識 GH3Δ19対
照レーン2には220 kDのバンドが容易に認められるから
である。また、野性型スプライス部位を含む実施例1の
pDTM構成物を使った追加の分析は、350 kDと220 kDのと
ころに2つの強いバンドを生じた。従って、それらの結
果は、スプライス部位の欠失がgp220 タンパク質生産の
不在下でのgp350 タンパク質生産を引き起こすことを証
明する。
ドの完全な欠失は、MDTM上清からの不完全な沈澱のため
ではないようである。何故なら、35S−標識 GH3Δ19対
照レーン2には220 kDのバンドが容易に認められるから
である。また、野性型スプライス部位を含む実施例1の
pDTM構成物を使った追加の分析は、350 kDと220 kDのと
ころに2つの強いバンドを生じた。従って、それらの結
果は、スプライス部位の欠失がgp220 タンパク質生産の
不在下でのgp350 タンパク質生産を引き起こすことを証
明する。
【0106】CHO 細胞系、または他の哺乳類もしくは非
哺乳類細胞系中で発現されたこの均一gp350 タンパク質
を更にスケールアップすることができ、レクチンアフィ
ニティークロマトグラフィー、逆相HPLC、FPLC、ゲル濾
過等といった技術をはじめとする当業者によく知られた
方法を使って、該細胞系からの順化培地より精製するこ
とができる。 David, J. Immunol. Methods 108:231 (1
988)および Madej, Vaccine 10:777 (1992) を参照のこ
と。
哺乳類細胞系中で発現されたこの均一gp350 タンパク質
を更にスケールアップすることができ、レクチンアフィ
ニティークロマトグラフィー、逆相HPLC、FPLC、ゲル濾
過等といった技術をはじめとする当業者によく知られた
方法を使って、該細胞系からの順化培地より精製するこ
とができる。 David, J. Immunol. Methods 108:231 (1
988)および Madej, Vaccine 10:777 (1992) を参照のこ
と。
【0107】4. pMDTM タンパク質のノーザンブロット
分析 この実験では、MDTM-1細胞がgp350 RNA を生産しgp220
RNA を生産してないことをノーザンブロットにより証明
し、スプライス部位の変異がgp220 生産を防ぐという別
の段階での確証を提供する。
分析 この実験では、MDTM-1細胞がgp350 RNA を生産しgp220
RNA を生産してないことをノーザンブロットにより証明
し、スプライス部位の変異がgp220 生産を防ぐという別
の段階での確証を提供する。
【0108】gp350 に相補的なDNAプローブをpDTMか
ら作製した。実施例1を参照のこと。464 bpのXhoI/Ps
tI pDTM 断片としてgp350/220 プローブ鋳型XP464 を単
離した。XP464 はgp350 とgp220 の両方を認識する。gp
350 特異的プローブAN537 を作製するために、pDTMをNc
oIとNdeIで切断し、2つの重複する580 b.p.断片を単離
し、そして1つの混入断片を除去するためにXmnIと、gp
350/220 スプライス部位の内部の537 b.p. AluI /NdeI
断片を得るためにAluIで該混合物を切断した。AN537 は
gp220 からスプライシングで除去される領域に特異的で
あり、従ってgp350 情報に特異的である。DNA断片XP
464 とAN537 を使ってDNAプローブを 32P-dCTPニック
トランスレーション(Amersham)により標識した。
ら作製した。実施例1を参照のこと。464 bpのXhoI/Ps
tI pDTM 断片としてgp350/220 プローブ鋳型XP464 を単
離した。XP464 はgp350 とgp220 の両方を認識する。gp
350 特異的プローブAN537 を作製するために、pDTMをNc
oIとNdeIで切断し、2つの重複する580 b.p.断片を単離
し、そして1つの混入断片を除去するためにXmnIと、gp
350/220 スプライス部位の内部の537 b.p. AluI /NdeI
断片を得るためにAluIで該混合物を切断した。AN537 は
gp220 からスプライシングで除去される領域に特異的で
あり、従ってgp350 情報に特異的である。DNA断片XP
464 とAN537 を使ってDNAプローブを 32P-dCTPニック
トランスレーション(Amersham)により標識した。
【0109】全細胞RNAは、ChomczyunskiおよびSacc
hi, Anal. Biochem., 162:156-59 (1987) の方法に本質
的に従って調製した。CHO-pEE14(陰性対照細胞系、実
施例1参照)、CHO-MDTM-1およびCHO-DTM-7 細胞(90%
集密的)の各々2本ずつのT-250 フラスコから培地を吸
引し、細胞を溶解させ、そして変性緩衝液(10mlの4M
グアニジンチオシアネート,25mMクエン酸ナトリウム,
pH 7.0,0.5 %サルコシル,100mM 2−メルカプトエタ
ノール)中で削り落とした。
hi, Anal. Biochem., 162:156-59 (1987) の方法に本質
的に従って調製した。CHO-pEE14(陰性対照細胞系、実
施例1参照)、CHO-MDTM-1およびCHO-DTM-7 細胞(90%
集密的)の各々2本ずつのT-250 フラスコから培地を吸
引し、細胞を溶解させ、そして変性緩衝液(10mlの4M
グアニジンチオシアネート,25mMクエン酸ナトリウム,
pH 7.0,0.5 %サルコシル,100mM 2−メルカプトエタ
ノール)中で削り落とした。
【0110】各10mlの溶解物に1mlの2M酢酸ナトリウ
ム(pH 4)、10mlの飽和フェノール(pH 4.5)および2
mlのクロロホルム/イソアミルアルコールを補足し;該
溶解物を氷上で15分間インキュベートし、4℃にて1000
0 ×g で20分間遠心し、そして上側の水相を取り出し
た。この水相から1容のイソプロパノールの添加により
20℃で1時間RNAを沈澱させ、4℃でペレット化し、
変性緩衝液中に再懸濁し、そして再沈澱させた。RNA
ペレットを70%エタノール中で1回洗浄し、Speed-Vac
中で乾燥し、そしてDEPC処理した水に再懸濁した。
ム(pH 4)、10mlの飽和フェノール(pH 4.5)および2
mlのクロロホルム/イソアミルアルコールを補足し;該
溶解物を氷上で15分間インキュベートし、4℃にて1000
0 ×g で20分間遠心し、そして上側の水相を取り出し
た。この水相から1容のイソプロパノールの添加により
20℃で1時間RNAを沈澱させ、4℃でペレット化し、
変性緩衝液中に再懸濁し、そして再沈澱させた。RNA
ペレットを70%エタノール中で1回洗浄し、Speed-Vac
中で乾燥し、そしてDEPC処理した水に再懸濁した。
【0111】DTM-7 およびMDTM-1全細胞RNAを15%ホ
ルムアミドと6%ホルムアルデヒド中で65℃にて15分間
変性させ、1%アガロース/6.6 %ホルムアルデヒドゲ
ル上で泳動し、次いで毛管作用によりニトロセルロース
に移行させ、そして標識したXP464 とAN537 を使って探
査した。5分間煮沸することによってこれらのDNAプ
ローブを変性させ、5×SSPE中で65℃にて一晩ハイ
ブリダイズさせ、そしてニトロセルロースを高緊縮条件
下で洗浄した。Bio-Rad Phosphor-imagerを使ってオー
トラジオグラフィーを行った。
ルムアミドと6%ホルムアルデヒド中で65℃にて15分間
変性させ、1%アガロース/6.6 %ホルムアルデヒドゲ
ル上で泳動し、次いで毛管作用によりニトロセルロース
に移行させ、そして標識したXP464 とAN537 を使って探
査した。5分間煮沸することによってこれらのDNAプ
ローブを変性させ、5×SSPE中で65℃にて一晩ハイ
ブリダイズさせ、そしてニトロセルロースを高緊縮条件
下で洗浄した。Bio-Rad Phosphor-imagerを使ってオー
トラジオグラフィーを行った。
【0112】CHO-MDTM細胞からの全細胞RNAのノーザ
ンブロットは、gp220 特異的RNA生産を抑制すること
に対するスプライス変異の有効性を示す。gp350 特異的
プローブであるAN537 は、gp350 特異的プローブに予想
される通り、MDTM-1細胞とDMT-7 細胞中の1種類のRN
Aだけに結合した(図11,レーン1と2)。スプライス
変異がMDTM-1中でgp220 情報の生産を抑制しているとす
れば予想通り、gp350RNAとgp220 RNAの両方に特
異的であるXP464プローブはDTM-7 では2つの種を認識
し、MDTM-1では一本の大きい方の分子量バンドを認識し
た(図11,レーン4と3)。MDTM-1レーンはgp350 特異
的RNAに対して過負荷であるにもかかわらず、明瞭な
gp220 RNAは全く検出不可能であった。
ンブロットは、gp220 特異的RNA生産を抑制すること
に対するスプライス変異の有効性を示す。gp350 特異的
プローブであるAN537 は、gp350 特異的プローブに予想
される通り、MDTM-1細胞とDMT-7 細胞中の1種類のRN
Aだけに結合した(図11,レーン1と2)。スプライス
変異がMDTM-1中でgp220 情報の生産を抑制しているとす
れば予想通り、gp350RNAとgp220 RNAの両方に特
異的であるXP464プローブはDTM-7 では2つの種を認識
し、MDTM-1では一本の大きい方の分子量バンドを認識し
た(図11,レーン4と3)。MDTM-1レーンはgp350 特異
的RNAに対して過負荷であるにもかかわらず、明瞭な
gp220 RNAは全く検出不可能であった。
【0113】MDTM-1とDTM-7 レーンにおいてgp350 情報
の見かけ移動度に差がある理由は明らかでない。MDTM-1
種はDTM-7 に比較して過負荷であるので、それがゲル上
での移動に影響したのかもしれない。また、gp350 情報
はゲル上で大きなリボソームRNAバンドに接近して移
動するため、それが見かけ分子量をゆがめるのかもしれ
ない。いずれにせよ、gp350 DNA配列に相補的な単一
種の存在は、このシグナルがgp350 mRNAを表すことを示
唆する。よって、ノーザンブロットから判断すると、供
与体および受容体スプライス部位における突然変異はgp
220 情報の生産を抑制するのに有効である。この結果
は、gp350/220 に特異的なモノクローナル抗体を使った
放射線免疫沈澱により並びにMDTM-1上清とDTM-7 上清の
ウエスタンブロットにより更に確証される。
の見かけ移動度に差がある理由は明らかでない。MDTM-1
種はDTM-7 に比較して過負荷であるので、それがゲル上
での移動に影響したのかもしれない。また、gp350 情報
はゲル上で大きなリボソームRNAバンドに接近して移
動するため、それが見かけ分子量をゆがめるのかもしれ
ない。いずれにせよ、gp350 DNA配列に相補的な単一
種の存在は、このシグナルがgp350 mRNAを表すことを示
唆する。よって、ノーザンブロットから判断すると、供
与体および受容体スプライス部位における突然変異はgp
220 情報の生産を抑制するのに有効である。この結果
は、gp350/220 に特異的なモノクローナル抗体を使った
放射線免疫沈澱により並びにMDTM-1上清とDTM-7 上清の
ウエスタンブロットにより更に確証される。
【0114】実施例4.免疫原性活性についての均一gp
350 タンパク質の試験 精製した均一gp350 タンパク質を次のようにして投与に
適当な賦形剤中に配合しそしてマウスに投与する。Davi
d, J. Immunol. Methods 108:213 (1988)および Allis
on, J. Immunol.Methods 95:157 (1986) の手順に従っ
て、Pluronic L121 とスクアランを(Thr1)MDP と共に
リン酸塩緩衝化食塩水中の0.4 %(v/v) Tween 80中で混
合することにより、2×アジュバント−賦形剤濃縮物を
調製する。
350 タンパク質の試験 精製した均一gp350 タンパク質を次のようにして投与に
適当な賦形剤中に配合しそしてマウスに投与する。Davi
d, J. Immunol. Methods 108:213 (1988)および Allis
on, J. Immunol.Methods 95:157 (1986) の手順に従っ
て、Pluronic L121 とスクアランを(Thr1)MDP と共に
リン酸塩緩衝化食塩水中の0.4 %(v/v) Tween 80中で混
合することにより、2×アジュバント−賦形剤濃縮物を
調製する。
【0115】投与用組成物は、同容量のタンパク質とア
ジュバント−賦形剤の添加により投与日に調製する。タ
ンパク質含量は用量あたり5μg〜50μgの範囲内であ
るべきである。0,21および42日目の3回の0.1 ml筋肉
内注射によりBALB/cマウスを免疫する。後眼窩洞から免
疫前の血液と各注射の10日後に採血した血液を得る。実
施例3に記載の手順に従ったELISA により血清抗体価を
測定する。血清中のEBV中和抗体は、Moss, J. Gen.
Viol. 17:233 (1972)および De Schryver, Int. J. Can
cer 13:353 (1974)の方法に従って、試験管内でEBV
による胎児臍帯血リンパ球の形質転換を阻害するそれら
の能力により定量する。
ジュバント−賦形剤の添加により投与日に調製する。タ
ンパク質含量は用量あたり5μg〜50μgの範囲内であ
るべきである。0,21および42日目の3回の0.1 ml筋肉
内注射によりBALB/cマウスを免疫する。後眼窩洞から免
疫前の血液と各注射の10日後に採血した血液を得る。実
施例3に記載の手順に従ったELISA により血清抗体価を
測定する。血清中のEBV中和抗体は、Moss, J. Gen.
Viol. 17:233 (1972)および De Schryver, Int. J. Can
cer 13:353 (1974)の方法に従って、試験管内でEBV
による胎児臍帯血リンパ球の形質転換を阻害するそれら
の能力により定量する。
【0116】あるいは、前述のアジュバント中に乳化さ
せたタンパク質の0,21,42,63および84日目の5回の
筋肉内投与によりニュージーランド白ウサギに接種す
る。用量は接種1回あたり約5μg〜50μgの範囲内で
ある。最後の投与の二週間後に血清を得、抗原に対する
抗体価について、B95-8 細胞からのウイルスgp350/220
に対する交差反応性抗体について、および Emini, Viro
logy 166:387 (1988) の方法に従った試験管内EBV中
和活性について試験する。
せたタンパク質の0,21,42,63および84日目の5回の
筋肉内投与によりニュージーランド白ウサギに接種す
る。用量は接種1回あたり約5μg〜50μgの範囲内で
ある。最後の投与の二週間後に血清を得、抗原に対する
抗体価について、B95-8 細胞からのウイルスgp350/220
に対する交差反応性抗体について、および Emini, Viro
logy 166:387 (1988) の方法に従った試験管内EBV中
和活性について試験する。
【0117】EBVのgp350/220 タンパク質は既に確立
されているEBV感染の動物モデル〔Epstein, Clin. E
xp. Immunol. 63:485 (1986) を参照のこと〕において
防御免疫を誘導することができるので、均一gp350 タン
パク質組成物の投与からも同様な良性結果が期待され
る。本明細書中に指定した全ての刊行物の開示は本明細
書中に組み込まれる。本発明の範囲内での変更は当業者
にとって明白であろうから、上述の詳細な説明は理解の
明確化のために与えられるのであって、そこから無用な
制限が解釈されたり推測されたりしてはならない。
されているEBV感染の動物モデル〔Epstein, Clin. E
xp. Immunol. 63:485 (1986) を参照のこと〕において
防御免疫を誘導することができるので、均一gp350 タン
パク質組成物の投与からも同様な良性結果が期待され
る。本明細書中に指定した全ての刊行物の開示は本明細
書中に組み込まれる。本発明の範囲内での変更は当業者
にとって明白であろうから、上述の詳細な説明は理解の
明確化のために与えられるのであって、そこから無用な
制限が解釈されたり推測されたりしてはならない。
【0118】
配 列 表
一般情報:
出願人:Spaete, Richard およびJackman, Winthrop, T.
発明の名称:gp350/220 の非スプライシング変異体
配列番号1:
配列の長さ:27塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:未定
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
GGATCCTAGA CTGCGCCTTT AGGCGTA 27
【0119】
配列番号2:
配列の長さ:19塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:未定
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
GACTGCGCCT TTAGGCGTA 19
【0120】
配列番号3:
配列の長さ:6アミノ酸
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
配列
Asp Cys Ala Phe Arg Arg
1 5
【0121】
配列番号4:
配列の長さ:27塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:未定
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
GGATCCTCTG TTCCTTCTGC TCCAGTG 27
【0122】
配列番号5:
配列の長さ:21塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:未定
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
TCTGTTCCTT CTGCTCCAGT G 21
【0123】
配列番号6:
配列の長さ:16塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:未定
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
TATAGACTAG TCTAGG 16
【0124】
配列番号7:
配列の長さ:18塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:未定
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
ATCTGATCAG ATCCTTAA 18
【0125】
配列番号8:
配列の長さ:39塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:未定
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
AACCTCTCCA TGCTAGTACT GGTCATGGCG GACTGCGCC 39
【0126】
配列番号9:
配列の長さ:13アミノ酸
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
配列
Asn Leu Ser Met Leu Val Leu Val Met Ala Asp Cys Ala
1 5 10
【0127】
配列番号10:
配列の長さ:30塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
AACCTCTCCA TGCTATAGAC TAGTTCTAGG 30
【0128】
配列番号11:
配列の長さ:5アミノ酸
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
配列
Asn Leu Ser Met Leu
1 5
【0129】
配列番号12:
配列の長さ:24塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
AACCTCTCCA TGCTAGACTG CGCC 24
【0130】
配列番号13:
配列の長さ:8アミノ酸
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:タンパク質
配列
Asn Leu Ser Met Leu862 Asp882 Cys Ala
1 5
【0131】
配列番号14:
配列の長さ:42塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
GGTCATGTCG GGGGCCTTTC ACTCTGTGCC GTTGTCCCAT GG 42
【0132】
配列番号15:
配列の長さ:42塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
GGTCATGTCG GGGGCCTTAC TTTCTGTGCC GTTGTCCCAT GG 42
【0133】
配列番号16:
配列の長さ:42塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
CTGTGTTATA TTTTCACCTC CAGTTGGGTG AGCGGAGGTT AG 42
【0134】
配列番号17:
配列の長さ:42塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:オリゴマーDNA
配列
CTGTGTTATA TTTTCACCAC CTGTTGGGTG AGCGGAGGTT AG 42
【0135】
配列番号18:
配列の長さ:3833塩基対
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:未定
配列の種類:cDNA
配列の特徴
特徴を表す記号:CDS
存在位置:1014..3734
配列
【化1】
【0136】
【化2】
【0137】
【化3】
【0138】
【化4】
【0139】
【化5】
【0140】
【化6】
【0141】
【化7】
【0142】
【化8】
【0143】
【化9】
【0144】
【化10】
【0145】
【化11】
【0146】
【化12】
【図1】図1はgp350/220 のDNAおよびアミノ酸配列
を表す〔Beisel, J. Virology 54:665 (1985) より〕。
ヌクレオチドの番号は左側に示され;アミノ酸の番号は
配列の下に示される。
を表す〔Beisel, J. Virology 54:665 (1985) より〕。
ヌクレオチドの番号は左側に示され;アミノ酸の番号は
配列の下に示される。
【図2】図2はgp350/220 のDNAおよびアミノ酸配列
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
星印(*)は推定上のシグナル配列の終わりを表す。ヌ
クレオチドの番号は左側に示され;アミノ酸の番号は配
列の下に示される。
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
星印(*)は推定上のシグナル配列の終わりを表す。ヌ
クレオチドの番号は左側に示され;アミノ酸の番号は配
列の下に示される。
【図3】図3はgp350/220 のDNAおよびアミノ酸配列
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
ヌクレオチドの番号は左側に示され;アミノ酸の番号は
配列の下に示される。
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
ヌクレオチドの番号は左側に示され;アミノ酸の番号は
配列の下に示される。
【図4】図4はgp350/220 のDNAおよびアミノ酸配列
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
供与体スプライス部位が指示される。ヌクレオチドの番
号は左側に示され;アミノ酸の番号は配列の下に示され
る。
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
供与体スプライス部位が指示される。ヌクレオチドの番
号は左側に示され;アミノ酸の番号は配列の下に示され
る。
【図5】図5はgp350/220 のDNAおよびアミノ酸配列
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
受容体スプライス部位が指示される。ヌクレオチドの番
号は左側に示され;アミノ酸の番号は配列の下に示され
る。
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
受容体スプライス部位が指示される。ヌクレオチドの番
号は左側に示され;アミノ酸の番号は配列の下に示され
る。
【図6】図6はgp350/220 のDNAおよびアミノ酸配列
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
膜貫通領域は横の矢印で輪郭が描かれる。ヌクレオチド
の番号は左側に示され;アミノ酸の番号は配列の下に示
される。
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
膜貫通領域は横の矢印で輪郭が描かれる。ヌクレオチド
の番号は左側に示され;アミノ酸の番号は配列の下に示
される。
【図7】図7はgp350/220 のDNAおよびアミノ酸配列
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
ヌクレオチドの番号は左側に示され;アミノ酸の番号は
配列の下に示される。
を表す〔Beisel, J. Virology54:665 (1985) より〕。
ヌクレオチドの番号は左側に示され;アミノ酸の番号は
配列の下に示される。
【図8】図8は、gp350 の欠失および部位特異的変異体
の作製を表す。およそ一定のスケールで下のコードクロ
ーンBLLF1 と共にgp350 タンパク質の直鎖状モデルが示
される。タンパク質上にはN末端シグナル配列(SS)
と膜貫通領域(TM)が示され、遺伝子地図上には重要
な制限部位が示されている。gp350 遺伝子はHindIII /
BfaIBLSH1 断片と BanI/HindIII BLSH2断片の2部
分においてクローニングした。SCYTは指摘されたBLLF1
の領域からポリメラーゼ連鎖反応を使って作製した。
の作製を表す。およそ一定のスケールで下のコードクロ
ーンBLLF1 と共にgp350 タンパク質の直鎖状モデルが示
される。タンパク質上にはN末端シグナル配列(SS)
と膜貫通領域(TM)が示され、遺伝子地図上には重要
な制限部位が示されている。gp350 遺伝子はHindIII /
BfaIBLSH1 断片と BanI/HindIII BLSH2断片の2部
分においてクローニングした。SCYTは指摘されたBLLF1
の領域からポリメラーゼ連鎖反応を使って作製した。
【図9】図9は、gp350 の欠失および部位特異的変異体
の作製を表す。pMDTM およびpMSTOPと表示されたプラス
ミド地図は本発明の非スプライシングgp350/220 変異体
を例示する。pDTM, pSTOP, pMDTMおよびpMSTOPのクロー
ニングスキームが描写されている(プラスミドは一定の
スケールではない)。クローニングの詳細は実施例1と
2に記載される。プラスミド地図には、関連する制限部
位、使用したクローニングベクター、およびgp350 遺伝
子断片が標示されている。pMDTM とpMSTOP中のスプライ
ス部位の変異は星印により示される。
の作製を表す。pMDTM およびpMSTOPと表示されたプラス
ミド地図は本発明の非スプライシングgp350/220 変異体
を例示する。pDTM, pSTOP, pMDTMおよびpMSTOPのクロー
ニングスキームが描写されている(プラスミドは一定の
スケールではない)。クローニングの詳細は実施例1と
2に記載される。プラスミド地図には、関連する制限部
位、使用したクローニングベクター、およびgp350 遺伝
子断片が標示されている。pMDTM とpMSTOP中のスプライ
ス部位の変異は星印により示される。
【図10】図10は、SDS-PAGEにより分析した時のpMDTM
クローンからの均一gp350 タンパク質の免疫沈澱の結果
を表す。gp350/220 タンパク質の端が切り取られた形を
分泌する陽性対照(GH3Δ19)細胞、陰性対照(pEE14)
細胞および幾つかのpMDTMクローンを、5.5 時間35S−
メチオニンで代謝的に標識し;得られた組織培養上清か
ら均一gp350 タンパク質を免疫沈澱させた。各細胞型に
ついて、標識された組織培養上清(S)とgp350/220 沈
澱物(Ip)の試料を5% SDS-PAGE (ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動)上で電気泳動した。分子量マーカー
の位置が左側に示されている。
クローンからの均一gp350 タンパク質の免疫沈澱の結果
を表す。gp350/220 タンパク質の端が切り取られた形を
分泌する陽性対照(GH3Δ19)細胞、陰性対照(pEE14)
細胞および幾つかのpMDTMクローンを、5.5 時間35S−
メチオニンで代謝的に標識し;得られた組織培養上清か
ら均一gp350 タンパク質を免疫沈澱させた。各細胞型に
ついて、標識された組織培養上清(S)とgp350/220 沈
澱物(Ip)の試料を5% SDS-PAGE (ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動)上で電気泳動した。分子量マーカー
の位置が左側に示されている。
【図11】図11は、実施例3.4 に記載されるような、C
HO細胞中で発現されたpMDTM クローンからのタンパク
質のノーザンブロット分析の結果を表す。
HO細胞中で発現されたpMDTM クローンからのタンパク
質のノーザンブロット分析の結果を表す。
─────────────────────────────────────────────────────
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61P 35/00 C12N 1/15
C07K 14/05 1/19
C12N 1/15 1/21
1/19 C12P 21/02 C
1/21 C12N 15/00 ZNAA
5/10 5/00 A
C12P 21/02 A61K 37/02
(72)発明者 ジャックマン,ウィンスロップ ティー.
アメリカ合衆国,カリフォルニア 94703,
バークレー,デラウェア ストリート
#1 1828
Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA32 CA04 CA06
DA02 DA05 DA06 DA11 DA12
EA04 GA11
4B064 AG01 CA02 CA05 CA06 CA10
CA19 CC24 DA01
4B065 AA01X AA57X AA72X AA90X
AA95Y AB01 BA02 CA24
CA45
4C084 AA02 AA06 AA07 BA44 CA01
DC50 NA14 ZA342 ZA592
ZB262 ZB332
4H045 AA10 AA20 AA30 BA10 CA40
DA86 EA31 FA74
Claims (15)
- 【請求項1】 EBV gp350タンパク質をコードするか、
あるいは生成物の分泌をもたらす膜貫通領域の欠失、膜
貫通領域と残りのC末端の欠失、及び/又はシグナル断
片の欠失、により短縮された形のEBV gp350をコード
し、且つgp220 mRNA転写物の生成を回避するようにスプ
ライス部位もしくはその近傍の1もしくは複数の塩基に
変異を有する単離されたDNA断片において、このスプラ
イス部位もしくはその近傍の変異が、 (1) ドナースプライス部位を含む野生型配列:GAA[Glu]
−A|GT[Ser]501におけるGluをコードするコドンからAs
n、AspもしくはGlnをコードするコドンへの変更又はSer
をコードするコドンからAla、GlyもしくはThrをコード
するコドンへの変更;あるいはアクセプタースプライス
部位を含む野生型配列:ACA[Thr]−G|GT[Gly]698におけ
るThrをコードするコドンからAla、GlyもしくはSerをコ
ードするコドンへの変更又はGlyをコードするコドンか
らSerもしくはThrをコードするコドンへの変更;あるい
は(2) ドナースプライス部位を含む野生型配列:GAA[Gl
u]−A|GT「Ser]501におけるGAA[Glu]からGAG[Glu]への
変更又はAGT[Ser]からTCA[Ser]への変更、あるいはアク
セプタースプライス部位を含むACA[Thr]−G|GT[Gly]698
のACA[Thr]からACT[Thr]への変更又はGGT[Gly]からGGA
[Gly]への変更、から選択れる1又は複数の変異である
ことを特徴とするDNA断片。 - 【請求項2】 スプライス部位もしくはその近傍の1も
しくは複数の塩基における前記変異が、ドナースプライ
ス部位又はその近傍における変異である、請求項1に記
載のDNA断片。 - 【請求項3】 スプライス部位もしくはその近傍の1も
しくは複数の塩基における前記変異が、アクセプタース
プライス部位又はその近傍における変異である、請求項
1に記載のDNA断片。 - 【請求項4】 スプライス部位もしくはその近傍の1も
しくは複数の塩基における前記変異が、ドナースプライ
ス部位又はその近傍及びアクセプタースプライス部位又
はその近傍の両方における変異である、請求項1に記載
のDNA断片。 - 【請求項5】 生成物が分泌されるように、膜貫通領域
中の18〜21個のアミノ酸が除去された短縮形のEVD gp35
0をコードする請求項1〜4のいずれか1項に記載のDNA
断片。 - 【請求項6】 スプライス部位もしくはその近傍の1も
しくは複数の塩基における前記変異が、前記ドナースプ
ライス部位を含むその近傍域における変異である、請求
項5に記載のDNA断片。 - 【請求項7】 スプライス部位もしくはその近傍の1も
しくは複数の塩基における前記変異が、前記アクセプタ
ープライス部位を含むその近傍域における変異である、
請求項5に記載のDNA断片。 - 【請求項8】 (a)配列番号18:のコドン19〜862; (b)配列番号:18のコドン1〜862; (c)配列番号:18のコドン19〜862及び882〜907;並
びに (d)配列番号:18のコドン1〜862及び882〜907; から成る群から選択された断片と同じアミノ酸配列断片
コードする、請求項1に記載のDNA断片。 - 【請求項9】 請求項1〜8の何れか1項に記載のDNA
断片を含んで成るベクター。 - 【請求項10】 請求項1〜8の何れか1項に記載のDN
A断片であって、該DNA断片の複製及び発現を指令するこ
とが出来る発現制御断片に作用可能に関連しているDNA
断片、により形質転換された宿主細胞。 - 【請求項11】 適切な培地中で請求項10に記載の宿主
細胞を培養し、そして該細胞から前記gp350タンパク質
を単離することを含んで成る、gp350タンパク質の製造
方法。 - 【請求項12】 EBV gp350が細胞外ドメインと細胞質
ドメインとの融合体として発現されるように膜貫通ドメ
インにおける欠失を含み、そして非機能的スプライス部
位を含むDNA断片によりコードされ、可溶性形でありそ
してEBV gp220を伴わない、均一なEBV gp350タンパク
質。 - 【請求項13】 請求項12に記載の均一なEBV gp350タ
ンパク質を含んで成る、EBV関連疾患又は状態の予防的
処置のための医薬組成物。 - 【請求項14】 前記膜貫通ドメインの除去が、配列番
号:18におけるSer860からAla881までの除去を含んで成
る、請求項12に記載のEBV gp350タンパク質。 - 【請求項15】 EBV gp350が細胞外ドメインと細胞質
ドメインとの融合体として発現されるように膜貫通ドメ
インにおける欠失を含み、そして非機能的スプライス部
位を含むDNA断片によりコードされたEBV gp350タンパク
質を発現し、そしてそれを培地中に分泌する細胞の培地
から単離された、可溶性でありそしてEBV gp220を含ま
ない均一なEVB gp350タンパク質を含んで成る、EBV関連
疾患又は状態の予防的処置のための組成物。
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