JP2003229513A - 素子内蔵基板および素子内蔵基板の製造方法 - Google Patents

素子内蔵基板および素子内蔵基板の製造方法

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JP2003229513A
JP2003229513A JP2002339998A JP2002339998A JP2003229513A JP 2003229513 A JP2003229513 A JP 2003229513A JP 2002339998 A JP2002339998 A JP 2002339998A JP 2002339998 A JP2002339998 A JP 2002339998A JP 2003229513 A JP2003229513 A JP 2003229513A
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Hiroshi Asami
浅見  博
Ken Orui
研 大類
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Original Assignee
Sony Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/73Means for bonding being of different types provided for in two or more of groups H01L2224/10, H01L2224/18, H01L2224/26, H01L2224/34, H01L2224/42, H01L2224/50, H01L2224/63, H01L2224/71
    • H01L2224/732Location after the connecting process
    • H01L2224/73201Location after the connecting process on the same surface
    • H01L2224/73203Bump and layer connectors
    • H01L2224/73204Bump and layer connectors the bump connector being embedded into the layer connector

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な工程を要することなく容易に回路パタ
ーンを形成することができるとともに、高精度な部品実
装を必要としない素子内蔵基板およびその製造方法を提
供すること。 【解決手段】 半導体素子56を収容するための空隙部
52を備えた絶縁基材51の表面に配線用導体のベタ箔
層55Aを貼着した後、半導体素子56をベタ箔層55
Aの裏面に電気的に接合し、その後、ベタ箔層55Aを
所定の回路パターンにパターニング加工して配線層55
を形成するようにして、半導体素子56の高精度なマウ
ントプロセスを要することなく微細な回路パターン55
を適正に形成するようにして、製造工程の簡素化および
低コスト化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実装効率の向上を
目的として半導体素子等の電子部品が内蔵された素子内
蔵基板および素子内蔵基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化・軽量化に伴い、プリ
ント配線基板の高密度化や実装部品の小型化に対する要
求が厳しくなっている。プリント配線基板においては、
従来、配線ルールの縮小により基板表面と平行な方向に
ついての高密度化が図られていたが、近年ではビルドア
ップ工法等を採用して配線基板を積層させ、任意の層間
を電気的に接続するためのビア(バイア)ホールを形成
することにより、配線基板表面に垂直な方向での高密度
化も進められている。
【0003】従来のビルドアップ多層配線基板における
層間の電気的接続は、例えば図11に示すような構成と
なっている。図11では、3枚の絶縁基材1,2,3を
上下方向へ積層した多層構造の配線基板を示している。
ビアホール4,5は、中央層の絶縁基材1の上下面に積
層される絶縁基材2,3に形成され、絶縁基材1の表裏
面に設けられるランド6,7を外部へ露出するようにし
て開口している。そして、これらビアホール4,5の内
壁面に、絶縁基材2,3の各表層とランド6,7とを導
通させるための銅めっき8,9をそれぞれ形成すること
により、配線基板全体として三次元的な配線の引き回し
を可能としている。
【0004】近年においては、このようなビルドアップ
多層配線基板に対し、実装効率の更なる向上を目的とし
て、例えばチップ抵抗やチップコンデンサ等の受動部品
あるいはLSI等の半導体素子(チップ)やそのパッケ
ージ部品(以下、これらを総称して「電子部品」とい
う。特許請求の範囲においても同じ。)を内蔵した素子
内蔵基板が提案されている。
【0005】例えば、下記特許文献1には、あらかじめ
ビアホールや配線パターンが形成された絶縁基材と半導
体チップとの電気的接続を確保した状態で、半導体チッ
プを多層に積み重ねた絶縁基材の間に介在させるととも
に、これら絶縁基材の積層プレスと同時に基板樹脂によ
り半導体チップを封止する構成が記載されている。
【0006】一方、下記特許文献2には、図12に示す
ように、配線層としての回路パターン12上に半導体素
子18がフリップチップ実装された絶縁基材11を複数
枚積み重ね、この積層体をベース基板22のランド部2
3上に接合した半導体装置10が記載されている。絶縁
基材11の両側縁部には、回路パターン12の一部を構
成する接続ランド部13,14が、めっき処理されたス
ルーホール15を介して互いに導通するように形成さ
れ、これら接続ランド部13,14上には銅、ニッケル
等からなるめっき層16,17が形成されている。そし
て、各絶縁基材11の積層は、接続ランド部13,14
上のめっき層16,17間に形成したはんだ層21によ
って各絶縁基材11間を電気的、機械的に接続してい
る。半導体素子18は、絶縁基材11と絶縁基材11と
の間に形成される隙間24に位置しており、回路パター
ン12の所定部位にバンプ19を介して実装されてい
る。なお、符号20は、絶縁基材11と半導体素子18
との間に充填されたアンダーフィル樹脂20である。
【0007】上述のように、絶縁基材間に電子部品を内
蔵する際には、絶縁基材上に回路パターンを形成し、回
路上の所定の位置に電子部品をはんだ接合、導電性接着
剤接合あるいは金属バンプを介した非導電性接着剤接合
等の手法を用いてマウントすることにより、回路と電子
部品とを接続する手法が一般的である。
【0008】ところが、従来の多層配線基板において
は、上述のように異なる層の回路間の電気的接続を、ビ
アホール4,5あるいはスルーホール15を介しためっ
き処理により行うために、工程が複雑になり、かつコス
トが高くなるという問題点がある。また、各層における
ビアホールの位置が異なる場合、層ごとにめっき処理を
行わなければならないために、製造時のタクトタイムが
長くなるという問題もある。
【0009】これに対して、下記特許文献3には、図1
3Eに示す構成の素子内蔵基板30の製造方法が記載さ
れている。すなわち、絶縁基材31に半導体素子36を
収容するための空隙部32を形成するとともに、ビアホ
ール33の形成後に導体ペーストをビアホール33に充
填する工程(図13A)と、転写フィルム34上に銅箔
を貼着した後、回路パターン35をパターニングする工
程(図13B)と、形成した回路パターン35の所定部
位に半導体素子36を実装する工程(図13C)と、絶
縁基材31と転写フィルム34上の回路パターン35と
を貼り合わせて空隙部32内に半導体素子36を収容す
るとともにビアホール33と回路パターン35とを接続
する工程(図13D)と、絶縁基材31上に回路パター
ン35を圧着した後、回路パターン35から転写フィル
ム34を剥がす工程(図13E)とを経ることによっ
て、絶縁基材31内に半導体素子36を収容した構成の
素子内蔵基板30を得るようにしている。
【0010】以上のように構成される素子内蔵基板30
によれば、図13Fに示すように上述と同様な工程を経
て回路パターン37,38が形成され、あるいは半導体
素子(図示略)が実装された異種の絶縁基材39,40
と積層することにより、素子内蔵型の多層配線基板41
を得ることができる。この多層配線基板41では、配線
パターン35,37,38間の電気的接続が、導電ペー
ストが充填されたビアホール33を介して行われるの
で、先に説明した従来の多層配線基板に比べて、ビアホ
ールあるいはスルーホールに対して施すめっき処理が不
要となるために、工程の複雑化および高コスト化を抑制
できる。
【0011】
【特許文献1】特開平5−211275号公報
【特許文献2】特開2001−35997号公報
【特許文献3】特許第3051700号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の素子内蔵基板30の回路パターン35は、転写フィ
ルム34による転写作用で絶縁基材31上に形成される
ものであるので、転写時における転写フィルム34の伸
縮および反りが、転写される回路パターン35のパター
ン形状に狂いを生じさせることになる。したがって、用
いられる転写フィルム34には高い平面度が要求される
と同時に、ハンドリング時に伸縮等の形状的物理変化を
生じさせない程度の高い剛性が必要とされる。つまり、
このような条件を具備する転写フィルム34を準備する
必要があるために、素子内蔵基板30の製造コストおよ
び転写フィルム34の管理負担が増大するという問題が
ある。
【0013】また、別の問題点として、上記特許文献2
および特許文献3にそれぞれ記載された構成では、実装
される半導体素子の外部電極(パッドまたはバンプ)位
置に応じてパターニングされた回路パターンに対して当
該半導体素子を実装する製造プロセスを有している。し
たがって、実装される電子部品の端子ピッチ、特にLS
Iのパッドピッチが狭くなってくると、それたけ高いマ
ウント精度が要求されることになるため、量産時の工程
管理が難しくなり、また、歩留まり低下の要因となって
いる。
【0014】例えば、バンプ付き半導体素子を回路パタ
ーン上へ実装する際には、図14に示すように絶縁層4
5上の各回路パターン46に対して対応するバンプ47
をマウントする必要があるが、このとき図15に示すよ
うにバンプ47に高さの差δがある場合を想定して、全
てのバンプ47を回路パターン46へ接続させるために
所定の荷重が半導体素子48へ印加される。このとき、
既に回路パターン46に接続されているバンプ47に対
しては大きな負荷が加わるだけでなく、印加荷重によっ
て図16に示すように回路パターン46と半導体素子4
8との間に位置ズレが生じて、バンプ47が回路パター
ン46から脱落する等の実装不良が生じる場合もある。
【0015】このように、従来の素子内蔵基板の製造方
法では、回路パターンの形成に複雑かつ高コストな工程
を要するだけでなく、形成される回路パターンに厳密な
品質管理体制が要求され、更には部品実装時に高いマウ
ント精度が要求されることから、基板の製造コストが一
層悪化するとともに、工程管理を一層困難なものにして
いる。
【0016】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、複雑
な工程を要することなく容易に回路パターンを形成する
ことができるとともに、高精度な部品実装を必要としな
い素子内蔵基板およびその製造方法を提供することを課
題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するに
当たり、本発明の素子内蔵基板は、絶縁層と、絶縁層に
形成された空隙部と、絶縁層の表面に被着され空隙部を
覆う配線用導体のベタ箔層と、空隙部に収容されベタ箔
層の裏面に電気的に接合される電子部品とを備えたこと
を特徴としている。
【0018】本発明の素子内蔵基板は、ベタ箔状の配線
用導体箔層にあらかじめ電子部品が接合されているため
に、実使用時には、当該ベタ箔層をパターニングするだ
けで容易に所望の回路パターンをもった素子内蔵基板を
得ることができる。また、本発明では、導体箔層に対す
る電子部品の接合に高いマウント精度は要求されないの
で、回路パターンの微細化にも十分に対応することがで
きる。
【0019】また、以上の課題を解決するに当たり、本
発明の素子内蔵基板の製造方法は、絶縁層に対して、電
子部品を収容するための空隙部を形成する空隙部形成工
程と、空隙部を形成した絶縁層の表面に配線用導体箔を
被着してベタ箔層を形成するベタ箔層形成工程と、電子
部品を空隙部に収容するとともに上記ベタ箔層へ電子部
品を接合する接合工程と、ベタ箔層をエッチングにより
パターニングして配線層とするパターニング工程とを有
することを特徴とする。
【0020】本発明の素子内蔵基板の製造方法では、ベ
タ箔状の導体箔層に電子部品を接合した後エッチングに
より回路パターンをパターニングして配線層を形成する
ようにしているので、回路パターンを容易に形成するこ
とができるとともに、電子部品の高精度なマウントプロ
セスが不要となる。また一般的に、半導体素子のマウン
ト精度に比べて、導体箔層に対する回路パターン形成用
のマスク位置合わせ精度の方が高いので、本発明におい
ては回路パターンの微細化に十分に対応することが可能
であると同時に、実装不良という問題は発生しない。
【0021】なお、空隙部形成工程において、上記空隙
部とともに絶縁層の表裏面を連絡するための貫通孔を形
成し、この貫通孔へはんだや導電ペースト等の導電材料
を充填することによって、従来必要とされていためっき
処理を要することなく、層間の電気的接続が可能とな
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0023】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態による素子内蔵基板50の構成を示して
いる。
【0024】絶縁層を構成する絶縁基材51には、電子
部品として半導体素子56を収容するための空隙部52
と、絶縁基材51の表裏面を貫通する貫通孔(スルーホ
ール)53,53が形成されている。貫通孔53,53
内にははんだ59が充填され、これにより絶縁基材51
の表裏面が電気的に連絡される。
【0025】本実施の形態では、絶縁基材51としては
熱可塑性樹脂を主体とする板材で構成されるが、これに
限らず、適用対象や用途等に応じて適宜選定することが
できる。例えばガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させた
ものや、ガラス繊維にポリイミド樹脂を含浸させたも
の、あるいは、紙にフェノール樹脂を含浸させたもの等
が用いられる。また、BTレジンの商品名で知られるエ
ポキシ樹脂とビスマレイミドトリアジン樹脂の混合物や
液晶ポリマー、ベンゾシクロブテン樹脂等を用いてもよ
い。
【0026】また、貫通孔53に充填されるはんだ59
は、有鉛・無鉛を問わず何れのはんだ材を用いてもよい
が、環境対応への観点から無鉛はんだ材を用いるのが好
ましい。無鉛はんだ材料としては、Sn−Ag系にB
i,In,Cu,Sb等を添加した合金が代表的であ
る。また、はんだ以外の他の導電材料として、例えば樹
脂中に銀粉末や銅粉末等の導電粒子を混入させてなる導
電ペースト等も用いることができる。
【0027】さて、絶縁基材51の表面には、非導電性
の接着剤からなる接着材料層54が設けられ、この接着
材料層54上に所定の形状にパターニングされた回路パ
ターン55が配線層として形成されている。回路パター
ン55は、厚さ5μm程度のベタ状の銅箔をエッチング
加工して形成されるもので、空隙部52に収容された半
導体素子56と電気的に接合されるとともに、貫通孔5
3内のはんだ59と電気的に接続されている。本発明で
は、後述するように、ベタ状の銅箔に対して半導体素子
56が電気的に接合された後に回路パターン55が形成
される。
【0028】本実施の形態における半導体素子56は半
導体ベアチップからなり、その接合面に設けられるアル
ミニウム製の電極パッド部には金または表面に金めっき
を施したバンプ57が金属突起電極として形成されてい
る。
【0029】なお、バンプ57としては図示するボール
バンプに限らず、スタッドバンプやめっきバンプであっ
てもよい。また、半導体素子56としては上記ベアチッ
プに限らず、BGA/CSPなど実装面に列状あるいは
エリア状にバンプが形成された半導体パッケージ部品も
適用可能である。
【0030】半導体素子56と対向する回路パターン5
5の裏面は、図8に示すように平均粗度(Rmax)が
例えば1〜10μm(本実施の形態では約5μm)の粗
化面55aとなっており、この粗化面55aがすず(S
n)めっき61で被覆されている。半導体チップ56の
電極パッド部62上の各バンプ57は、粗化面55aに
対する熱圧着により変形し、かつ、溶融したSnめっき
層61を介して接合されている。
【0031】回路パターン55の裏面と半導体素子56
との間には、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化型接着樹脂
からなるアンダーフィル樹脂層58が形成されている。
半導体素子56は、アンダーフィル樹脂層58により回
路パターン55との接合状態が保持される。なお、同じ
樹脂材料で空隙部52内の半導体素子56を完全に封止
するようにしてもよい。
【0032】回路パターン55の表面側はソルダレジス
ト60によって被覆されるが、貫通孔23に対応する部
位には開口60a,60aが形成されて回路パターン5
5を外部へ露出させている。
【0033】次に、図2は、以上のように構成される素
子内蔵基板50を複数積層した素子内蔵多層基板65を
示している。本例では、上記構成の素子内蔵基板50を
3枚積層してベース基板66上に搭載した形態を示して
いる。素子内蔵基板50どうしの電気的、機械的な接続
は、ソルダレジスト60の開口60aを介して回路パタ
ーン55の表面に接合されるはんだ59を介して行われ
ている。
【0034】ベース基板66は、絶縁基材67とその表
裏面にパターニング形成された上部配線層70および下
部配線層71と、これらの配線層70,71を層間接続
するための貫通孔68およびこれに充填されるはんだ等
の導電材料69とから主として構成されている。符号7
2,73はそれぞれ上部配線層70および下部配線層7
1を覆うソルダレジストである。なお、このベース基板
66の層間接続を上記のように導電材料69の充填体で
行う構成に限らず、スルーホールめっきで配線層70,
71を層間接続する構成も採用可能である。
【0035】以上のように構成される素子内蔵多層基板
65は、ランドグリッドアレイ(LGA)の形態を呈し
ており、マザー基板実装時には、ソルダレジスト73の
開口部73a,73aを介して外部へ露出するベース基
板66の下部配線層71に対してボールバンプ等の外部
電極が設けられる。また、最上層に位置する素子内蔵基
板50の回路パターン55に対して、更に他の半導体素
子等の電子部品が実装されてもよい。
【0036】次に、本発明に係る素子内蔵基板50の製
造方法について図3〜図9を参照して説明する。
【0037】まず、図3Aに示すように上述した構成の
絶縁基材51を用意し、この表面に接着材料層を形成す
るための接着剤54を塗布する(図3B)。この接着剤
54は、後に配線用銅箔を絶縁基材51へ貼着するため
のものであり、また、非導電性であることが必要であ
る。
【0038】次いで、図3Cに示すように、絶縁基材5
1に対して部品収容用の空隙部52および層間接続用の
貫通孔53を形成する空隙部形成工程が行われる。これ
ら空隙部52および貫通孔53の形成は、例えばドリル
やルーターを用いた加工、金型パンチ、レーザー加工な
どの公知の穿孔加工技術が適用可能である。なお、空隙
部52は、収容する半導体素子56の外形よりも大きい
内寸が必要とされる。
【0039】続いて、図3Dに示すように、絶縁基材5
1の表面に接着材料層54を介して銅箔からなるベタ状
の導体箔74を貼着し、空隙部52および貫通孔53を
導体箔74で覆うベタ箔層形成工程が行われる。
【0040】本実施の形態で用いられる導体箔74は、
図4に示すような3層構造を有している。すなわち導体
箔74は、厚さ20μ程度の銅からなるベース材76と
厚さ5μm程度の銅箔55Aと、これらを剥離可能に接
着する導電性接着剤層75とから構成されている。銅箔
55Aは本発明に係るベタ箔層に相当し、後にパターニ
ングされて配線層とされるもので、その裏面にはプロフ
ァイルが形成されて上述したような粗化面55aとなっ
ている。これにより、図5Aに示すように絶縁基板51
上の接着材料層54に貼着された際、アンカー効果によ
り絶縁基材51に対する導体箔74の接着力が向上さ
れ、銅箔55Aの所定の平面度が確保される。また、ベ
ース材76による銅箔55Aの支持作用によって、ハン
ドリングが困難な薄い銅箔55Aを安定して絶縁基材5
1上へ貼着することができる。なお、このような構成の
導体箔74として、例えば、三井金属鉱業株式会社製の
「マイクロシーブ」(商品名)がある。なお、上記以外
の3層構造の導体箔として、剥離層が導電性接着剤では
なく、Crめっきのものも適用可能である。構造として
は、厚銅(ベース材)/Crめっき層/薄銅である。こ
のような材料として、例えば、古河サーキットフォイル
株式会社製「DOUBLETHIN F−DP」(商品
名)が挙げられる。
【0041】次に、図5Bに示すように空隙部52に臨
む銅箔55Aの裏面(粗化面)55aに対してSnめっ
き61を施すめっき処理工程が行われる。Snめっき6
1の厚さは例えば数μm程度であり、銅箔55Aの粗化
面55aの形状にならってめっき層も粗面化されるよう
にする。
【0042】Snめっき61は、Sn単体の金属めっき
に限らず、SnAg,SnBi,SnCu等のすず合金
を含むすず系金属めっきが適用可能である。なお、めっ
き法としては、電解析出法および無電解析出法の何れを
も用いることができ、電解析出法ではSn,SnAg,
SnBi,SnCuめっきが、無電解析出法ではSnめ
っきが、それぞれ形成可能である。
【0043】特に、本実施の形態では銅箔55Aを金属
製ベース材76および導電性接着層75でもって支持し
ているために、電解析出法を適用するにあたっては、ベ
ース材76を給電層として用いることができる。したが
って、絶縁基材51に対して大きさの異なる複数の空隙
部52が形成される場合であっても、均質なめっき層を
形成することができる。
【0044】なお、このめっき処理工程においては、貫
通孔53内への電解液またはめっき液の侵入を防止する
ためのレジストマスクは特別要しないが、必要に応じて
当該レジストマスクを用いてもよい。
【0045】続いて、図6Eおよび図7に示すように、
Snめっき61が施された銅箔55Aの裏面55aに対
して半導体素子56を接合する接合工程が行われる。
【0046】本実施の形態では、熱圧着法によって半導
体素子56が銅箔55Aの裏面55aに接合されるが、
銅箔55Aの裏面55aにSnめっき61が施されてい
るため、Snめっき61がない場合に比べて、低温、低
加圧で部品接合を行うことができる。これは、Snの融
点が232℃と銅に比べて850℃程度低いので、ろう
付け、はんだ付けのような液相介在型の接合が可能とな
るためである。これにより、接合時の半導体素子56お
よび銅箔55Aへのダメージが低減される。特に、この
効果は、半導体素子56のバンプ57またはその表面が
金(Au)で形成されている場合に顕著な効果が得られ
る。
【0047】すなわち、Au−Cu系合金では、最も融
点が低くなる組成でも900℃程度であるために、Au
−Cu間の接合は固相接合で担わざるを得ない。固相接
合では、接合表面の酸化被膜を機械的に除去したり、新
生面を露出させるためにクリープ変形を促すことが必要
となるために、大きな接合荷重と温度(例えば300℃
以上)が必要になる。
【0048】これに対し、Au−Sn間の接合では、S
nの融点は232℃であるため、これ以上の温度では液
相を介した接合が可能となる。液相介在型の接合では、
固相接合のような大きな接合荷重が不要な上、広い面積
にわたって液相が濡れ広がっていくため、接合面が広く
なって接合信頼性も向上させることができる点で有利で
ある。
【0049】また、本実施の形態においては銅箔55A
の裏面が粗化面55aとされているので、図8に模式的
に示したように半導体素子56のバンプ57の変形が容
易となり、接合荷重によるストレスをバンプ57の変形
で吸収しながら、全てのバンプ57の適正な接合を得る
ことができる。つまり、たとえバンプ57間に高さのバ
ラツキがあっても、径大なバンプに過度なストレスを与
えることはないので、より小さい荷重で高い接合信頼性
を得ることが可能となる。
【0050】更に、この接合工程では、何もパターンが
形成されていないベタ状の銅箔55Aに半導体素子56
を接合するだけであるので、従来のようにパターンが形
成された銅箔の所定部位に対してマウントする場合に比
べて、半導体素子56の高い位置決め精度は要求される
ことはなく、また、接合荷重による横方向の位置ズレも
ほとんど影響することはない。したがって、本実施の形
態によれば、半導体素子56の接合は、従来よりもはる
かに容易に行うことができる。
【0051】なお、以上の接合工程を経た形態の素子内
蔵基板50Aが、本発明の請求項1に係る素子内蔵基板
の構成の一具体例に対応する。
【0052】上記接合工程の終了後、図6Fに示すよう
に空隙部52内の半導体素子56と銅箔55Aとの間
に、エポキシ等の熱硬化型接着剤からなるアンダーフィ
ル樹脂58を充填する樹脂充填工程が行われる。これに
より、半導体素子56は、空隙部52内において銅箔5
5Aとの機械的、電気的接合状態が確保されるととも
に、空隙部52の形成領域における銅箔55Aの所定の
平面度が維持される。
【0053】続いて、図6Gに示すように銅箔55Aを
所定の回路パターンに加工するパターニング工程が行わ
れる。
【0054】このパターニング工程では、まず、導体箔
74を構成するベース材76が導電性接着層75ととも
に銅箔55Aから分離除去され、ベタ状の銅箔55Aの
表面が外部へ露出される。このとき、アンダーフィル樹
脂58によって半導体素子56が支持されているため、
上述のように空隙部52を覆う領域の銅箔55Aは所定
の平面度が維持されている。そして、図9Aに示すよう
に銅箔55Aの上にエッチングレジスト78Aが形成さ
れる。エッチングレジスト78Aとしては、ドライフィ
ルムレジスト、液状レジスト等の従来の配線基板のパタ
ーニング工程において一般的に用いられるものを適用す
ることができる。
【0055】次いで、形成したエッチングレジスト78
Aに対して露光用マスク79を位置決めして密着させ、
露光、現像処理を経て図9Bに示すようなレジストパタ
ーン78を形成する。このレジストパターン79をエッ
チングマスクとして、銅箔55Aを絶縁基材51および
半導体素子56とともにエッチング液に浸漬し、更にレ
ジストパターン78を除去することによって、図9Cに
示すように銅箔55AおよびSnめっき61が同時にパ
ターニングされてなる配線層55が得られる。
【0056】本実施の形態では、銅およびすずめっきを
同時に溶解させるエッチング液として、例えば、塩化鉄
溶液や塩化銅溶液などが用いられる。また、この場合、
貫通孔53内へのエッチング液の侵入を防止するため
に、例えばエッチングレジスト用のドライフィルムレジ
ストが貫通孔53を塞ぐように絶縁基材51の裏面側に
被着される。
【0057】絶縁基材51に対する露光用マスク79の
位置合わせは、例えば、絶縁基材51の空隙部52に収
容された半導体素子56を基準とすることができる。す
なわち、バンプ57の形成位置は半導体素子56の種類
に対応して一義的に定められるため、絶縁基材51の裏
面側に配置したCCDカメラ等の撮像手段によって撮像
した半導体素子56の外形からバンプ57の配置位置を
割り出し、これを座標変換等の公知の位置合わせ技術を
用いて露光用マスク79を位置決めすることができる。
この露光用マスク79の位置決めプロセスは、半導体素
子のマウントプロセスよりも一般的に高い精度で行える
ので、上記のように半導体素子56のバンプ57の配置
に基づいて露光用マスク79を位置合わせするプロセス
は、比較的容易に行うことができる。
【0058】したがって、回路パターン(配線層)55
の形成は、絶縁基材51上へ貼着された平面度の高い銅
箔55Aをパターニングするだけであるので、所定形状
の回路パターンを精度良くかつ容易に形成することがで
きる。
【0059】さて、パターニング工程の終了後は、図6
Hに示すように貫通孔53内に導電材料としてはんだ5
9をスクリーン印刷法やディスペンス法を用いて充填す
る導電体充填工程が行われるとともに、貫通孔53の形
成部位に対応する部分を除く回路パターン55の表面を
ソルダレジスト60で覆う工程が行われる。なお、はん
だ59以外の導電材料として、導電ペースト、はんだボ
ール、金属核はんだボール、樹脂核はんだボールを用い
ることができる。
【0060】以上のようにして図1を参照して説明した
本実施の形態の素子内蔵基板50が製造される。本実施
の形態によれば、絶縁基材51上に貼着された配線用導
体のベタ箔層(銅箔)55Aに対して先に半導体素子5
6を接合し、その後、半導体素子56のバンプ配置に応
じて回路パターン55を形成するようにしているので、
半導体素子56の高精度なマウントプロセスが一切不要
となり、その結果、微細回路パターンをもつ素子内蔵基
板を容易に製造することが可能となるとともに、工程の
簡素化により管理負担の低減を図ることができる。
【0061】また、図2に示したような素子内蔵多層基
板65を製造するにあたっては、上記構成の複数の素子
内蔵基板50とベース基板66とを準備し、これらを一
括して例えば熱プレスにより積層する。この際、絶縁基
材51が軟化して回路パターン55と密着するととも
に、貫通孔53内のはんだ59が溶解し、層間の電気的
接続がなされる。したがって、熱プレス時の加熱温度
は、用いる絶縁基材51の構成樹脂の軟化温度と、用い
るはんだ59の溶解温度を考慮して、これらの温度以上
に設定すればよい。
【0062】本実施の形態においては、積層される素子
内蔵基板50は、配線層55が基板表面にのみ形成され
る片面基板の形態をとるが、当該配線層55の表裏面を
利用して半導体素子等の電子部品や他の素子内蔵基板を
搭載できるので基板の多層化にも適し、これにより、実
装効率の高い素子内蔵多層基板65を得ることができ
る。
【0063】また、本実施の形態の素子内蔵多層基板6
5によれば、層間の電気的接続が貫通孔53内のはんだ
59を介して行われるようにしているので、層間接続用
のめっき処理が不要となり、また、このはんだ59によ
って層間の機械的な接続作用をも得られるので、素子内
蔵基板50の積層処理を一括して行うことができ、これ
により製造プロセスの簡素化を図ることができる。な
お、空隙部52および貫通孔53の形成も、各絶縁基材
51を重ね合わせた状態で一括的に加工することができ
る。
【0064】(第2の実施の形態)図10A〜図10E
は本発明の第2の実施の形態による素子内蔵基板の製造
プロセスを示している。なお、図において上述の第1の
実施の形態と対応する部分については同一の符号を付
し、その詳細な説明は省略するものとする。
【0065】本実施の形態では、絶縁基材51上の接着
材料層54に3層構造の導体箔74を被着するベタ箔層
形成工程が、図10Aに示すように、導体箔74の裏面
側(銅箔55A側)に対してあらかじめSnめっき61
を施したものを用いて行われる点で、上述の第1の実施
の形態と異なっている。
【0066】上記構成の導体箔74を絶縁基材51上へ
貼着した後、図10Bに示すように、絶縁基材51の空
隙部52へ半導体素子56を収容し、Snめっき61が
形成された導体箔74の銅箔55A裏面に対してバンプ
57を接合する工程が行われる。その後、アンダーフィ
ル樹脂58を空隙部52内へ充填し、半導体素子56を
空隙部52内で保持させる工程が行われる。
【0067】続いて、図10Cおよび図10Dに示すよ
うに、導体箔74のベース材76および導電性接着剤層
75を銅箔55Aから分離除去した後、銅箔55Aおよ
びSnめっき61をエッチングにより所定形状に同時に
パターニングして回路パターン55とする工程が行われ
る。そして、図10Eに示すように、絶縁基材51の貫
通孔53内に導電材料としてはんだ59を充填する工程
と、回路パターン55上にソルダレジスト60を選択的
に形成し、貫通孔53の直上領域にソルダレジスト60
の開口60aを形成する工程が行われることにより、本
実施の形態における素子内蔵基板50’が製作される。
【0068】本実施の形態によれば、銅箔55Aの裏面
にあらかじめSnめっき61を形成した導体箔74を用
いているので、上述の第1の実施の形態において行われ
ていたベタ箔層形成工程後接合工程前のめっき処理が不
要となる。これにより、空隙部52に臨む銅箔55A裏
面に対する均一なSnめっき層61の形成が確保される
ために、半導体素子56の接合信頼性の向上を図ること
ができる。
【0069】また、絶縁基材51とともにめっき槽に浸
漬させる第1の実施の形態では、接着剤層54からの不
純物によるめっき槽汚染による銅箔55Aに対するSn
めっきの密着性低下が問題となるが、本実施の形態によ
ればこのような問題が解消されることになる。
【0070】特に、本実施の形態によれば、銅箔55A
に対するSnめっき61の形成を、ロール・ツウ・ロー
ルによって連続的かつ容易に行うことができるので、プ
ロセスコストの低減およびプロセス管理の負担軽減を図
ることができる。
【0071】更に、本実施の形態によれば、銅箔55A
の裏面に形成されたSnめっき層61が空隙部52だけ
でなく貫通孔53内にも臨むことになるので、その後貫
通孔53に充填されるはんだ59との付きまわり性も良
くなり、接合信頼性の向上が図れる。
【0072】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、
本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能であ
る。
【0073】例えば以上の各実施の形態では、絶縁基材
51の空隙部52に収容する電子部品として半導体素子
56を例に挙げて説明したが、勿論、これに限られず、
例えばチップ抵抗やチップコンデンサ等の受動部品を上
記電子部品として適用することも可能である。また、一
枚の絶縁基材51に対して内蔵される電子部品の数は1
つに限らず、複数個でもよい。
【0074】また、以上の各実施の形態では、素子内蔵
多層基板65を全体としてLGA形態の半導体装置とし
て構成したが、積層した素子内蔵基板50をそのままマ
ザー基板へ実装したり、最上層の素子内蔵基板50の上
面に更に半導体素子等の電子部品を実装することも勿論
可能である。
【0075】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、以
下の効果を得ることができる。
【0076】本発明の請求項1に記載の素子内蔵基板に
よれば、配線用導体のベタ箔層に既に電子部品が接合さ
れているので、後はベタ箔層をパターニングするだけで
所望の回路パターンを備えた素子内蔵基板を得ることが
できる。
【0077】請求項2に記載の素子内蔵基板によれば、
絶縁層とベタ箔層との間に接着材料層を有しているの
で、絶縁層とベタ箔層との密着化を図ることができ、こ
れにより極薄のベタ箔層でも所定の平面度を維持して適
正なパターニングを行うことができる。
【0078】請求項3に記載の素子内蔵基板によれば、
空隙部内の電子部品とベタ箔層との間にアンダーフィル
樹脂層を有しているので、電子部品を空隙部内で強固に
保持してベタ箔層の所定の平面度を維持することができ
る。
【0079】請求項4に記載の素子内蔵基板によれば、
ベタ箔層の裏面が粗化面とされているので、小さな接合
荷重で高い接合信頼性を得ることができる。
【0080】請求項5に記載の素子内蔵基板によれば、
上記粗化面がすず系金属めっきで被覆されているので、
電子部品の熱圧着による接合工程における加熱温度の低
温化を図ることができる。
【0081】請求項6に記載の素子内蔵基板によれば、
ベタ薄層がパターニング形成されて配線層とされるの
で、高精度なマウントプロセスを不要とした素子内蔵基
板を得ることができる。
【0082】請求項7に記載の素子内蔵基板によれば、
上記配線層が形成された絶縁層が複数積層されて構成さ
れているので、実装密度の高い多層配線基板とすること
ができる。
【0083】一方、本発明の請求項8に記載の素子内蔵
基板の製造方法によれば、ベタ箔層に対して電子部品を
接合した後、ベタ箔層を所定の回路にパターニング加工
するようにしているので、電子部品の高精度なマウント
プロセスが不要となるだけでなく、微細な回路パターン
も容易に形成することが可能であり、これにより、製造
工程の簡素化と工程管理の負担低減を図ることができ
る。
【0084】請求項9に記載の素子内蔵基板の製造方法
によれば、ベタ箔層形成工程が、配線用導体箔を分離可
能に支持するベース材を絶縁層の表面に被着した後、ベ
ース材を配線用導体箔から分離除去することにより行う
ようにしているので、ハンドリングが困難な薄い配線用
導体箔を安定に絶縁層上に被着させることができる。
【0085】請求項10に記載の素子内蔵基板の製造方
法によれば、ベタ箔層形成工程が、絶縁層表面に塗布し
た接着剤を介して配線用導体箔を絶縁層表面に接着する
ようにしているので、ベタ箔層と絶縁層との密着が図ら
れ、ベタ箔層の所定の平面度を維持することができる。
【0086】請求項11に記載の素子内蔵基板の製造方
法によれば、ベタ箔層の裏面に対してすず系金属めっき
を施すめっき処理工程を有しているので、ベタ薄層裏面
に対する電子部品の接合を低温かつ低圧で行うことがで
きると同時に、高い接合信頼性を得ることができる。
【0087】請求項12に記載の素子内蔵基板の製造方
法によれば、ベタ箔層形成工程が、配線用導体箔の裏面
にすす系金属めっきを施したものを用いるようにしてい
るので、めっき処理の均質化による電子部品の接合信頼
性を向上させることができるとともに、めっき処理に要
するプロセスコストの低減およびプロセス管理の負担軽
減を図ることができる。
【0088】請求項13に記載の素子内蔵基板の製造方
法によれば、電子部品とベタ箔層裏面との間にアンダー
フィル樹脂を充填する樹脂充填工程を有しているので、
空隙部内において電子部品を保持して、ベタ箔層の空隙
部直上領域の所定の平面度を維持することができる。
【0089】請求項14に記載の素子内蔵基板によれ
ば、絶縁基材へ層間接続用の貫通孔を形成するととも
に、当該貫通孔へ導電材料を充填する導電体充填工程を
有しているので、層間接続用のめっき処理が不要とな
り、製造工程の簡素化および低コスト化を図ることがで
きる。
【0090】請求項15の素子内蔵基板の製造方法によ
れば、素子内蔵基板を多層に積層する積層工程を有して
いるので、実装効率の高い多層配線基板を容易に製造す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による素子内蔵基板
の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による素子内蔵基板
を多層に積層してなる多層基板の構成を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施の形態による素子内蔵基板
の製造方法を説明する工程断面図であり、Aは絶縁基材
の準備工程、Bは接着剤の塗布工程、Cは空隙部および
貫通孔の形成工程、Dは導体箔の貼着工程をそれぞれ示
す。
【図4】本発明の第1の実施の形態において用いられる
導体箔の構成を示す拡大図である。
【図5】Aは上記導体箔の裏面の構成を示す拡大図であ
り、Bは当該裏面にめっき処理を施す工程を示す説明図
である。
【図6】本発明の第1の実施の形態による素子内蔵基板
の製造方法を説明する工程断面図であり、Eは電子部品
の接合工程、Fはアンダーフィル樹脂の充填工程、Gは
ベタ箔層のパターニング工程、Hははんだの充填工程を
それぞれ示す。
【図7】上記接合工程を説明する要部の拡大図である。
【図8】上記接合工程におけるベタ箔層裏面と電子部品
接合面との関係を示す断面図である。
【図9】上記パターニング工程を説明する断面図であ
り、Aは露光工程、Bはエッチング工程、Cはエッチン
グにより形成される配線層の構成をそれぞれ示す。
【図10】本発明の第2の実施の形態による素子内蔵基
板の製造方法を説明する工程断面図であり、Aは導体箔
の貼着工程、Bは電子部品の接合工程、C,Dはベタ箔
層のパターニング工程、Eははんだの充填工程等をそれ
ぞれ示す。
【図11】従来の層間接続方法を説明する多層配線基板
の要部の断面図である。
【図12】従来の素子内蔵多層基板の構成を示す断面図
である。
【図13】A〜Fともに、従来の他の素子内蔵基板の製
造工程を説明する断面図である。
【図14】従来の電子部品と回路パターンとの関係を模
式的に示す断面図である。
【図15】同、要部の拡大図である。
【図16】同、従来技術の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
50,50’,50A…素子内蔵基板、51…絶縁基材
(絶縁層)、52…空隙部、53…貫通孔、54…接着
剤(接着材料層)、55…配線層(回路パターン)、5
5A…銅箔(ベタ箔層)、55a…粗化面、56…半導
体素子(電子部品)、57…バンプ(金属突起電極)、
58…アンダーフィル樹脂(層)、59…はんだ、61
…Snめっき(すず系金属めっき)、65…素子内蔵多
層基板、74…導体箔。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層と、 前記絶縁層に形成された空隙部と、 前記絶縁層の表面に被着され前記空隙部を覆う配線用導
    体のベタ箔層と、 前記空隙部に収容され前記ベタ箔層の裏面に電気的に接
    合される電子部品とを備えたことを特徴とする素子内蔵
    基板。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層と前記ベタ箔層との間に、接
    着材料層を有することを特徴とする請求項1に記載の素
    子内蔵基板。
  3. 【請求項3】 前記電子部品と前記ベタ箔層との間に、
    アンダーフィル樹脂層を有することを特徴とする請求項
    1に記載の素子内蔵基板。
  4. 【請求項4】 前記電子部品が接合面に金属突起電極を
    有するとともに、前記金属突起電極と接合される前記ベ
    タ箔層の裏面が、粗化面であることを特徴とする請求項
    1に記載の素子内蔵基板。
  5. 【請求項5】 前記粗化面が、すず系金属めっきで被覆
    されていることを特徴とする請求項4に記載の素子内蔵
    基板。
  6. 【請求項6】 前記ベタ箔層が、パターニング形成され
    て配線層とされることを特徴とする請求項1に記載の素
    子内蔵基板。
  7. 【請求項7】 前記配線層が形成された絶縁層が、複数
    積層されてなることを特徴とする請求項6に記載の素子
    内蔵基板。
  8. 【請求項8】 絶縁層上の配線層に電気的に接合される
    電子部品が、前記絶縁層に形成された空隙部に収容され
    てなる素子内蔵基板の製造方法であって、 前記絶縁層に対して前記空隙部を形成する空隙部形成工
    程と、 前記空隙部を形成した絶縁層の表面に配線用導体箔を被
    着してベタ箔層を形成するベタ箔層形成工程と、 前記電子部品を前記空隙部に収容するとともに前記ベタ
    箔層へ電気的に接合する接合工程と、 前記ベタ箔層をエッチングによりパターニングして配線
    層とするパターニング工程とを有することを特徴とする
    素子内蔵基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ベタ箔層形成工程が、前記配線用導
    体箔を分離可能に支持するベース材を前記絶縁層の表面
    に被着した後、前記ベース材を前記配線用導体箔から分
    離除去することにより行われることを特徴とする請求項
    8に記載の素子内蔵基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記ベタ箔層形成工程が、前記絶縁層
    表面に塗布した接着剤を介して前記配線用導体箔を前記
    絶縁層表面へ接着することにより行われることを特徴と
    する請求項8に記載の素子内蔵基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記ベタ箔層形成工程の後、前記接合
    工程の前に、前記空隙部を覆う前記ベタ箔層の裏面に対
    して、すず系金属めっきを施すめっき処理工程を有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の素子内蔵基板の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 前記ベタ箔層形成工程が、前記配線用
    導体箔の裏面にすず系金属めっきを施したものを用いて
    行われることを特徴とする請求項8に記載の素子内蔵基
    板の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記接合工程の後、前記パターニング
    工程の前に、接合した前記電子部品と前記ベタ箔層の裏
    面との間にアンダーフィル樹脂を充填する樹脂充填工程
    を有することを特徴とする請求項8に記載の素子内蔵基
    板の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記空隙部形成工程では、前記空隙部
    とともに前記絶縁層の表裏面を連絡するための貫通孔が
    形成されるとともに、 前記貫通孔へ導電材料を充填する導電体充填工程を有す
    ることを特徴とする請求項8に記載の素子内蔵基板の製
    造方法。
  15. 【請求項15】 前記導電体充填工程の後、前記素子内
    蔵基板を前記貫通孔を介しての電気的接続を伴って多層
    に積層する積層工程を有することを特徴とする請求項1
    4に記載の素子内蔵基板の製造方法。
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