JP2003227295A - トンネル掘削機及び掘削工法 - Google Patents

トンネル掘削機及び掘削工法

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JP2003227295A
JP2003227295A JP2002027598A JP2002027598A JP2003227295A JP 2003227295 A JP2003227295 A JP 2003227295A JP 2002027598 A JP2002027598 A JP 2002027598A JP 2002027598 A JP2002027598 A JP 2002027598A JP 2003227295 A JP2003227295 A JP 2003227295A
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Japan
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tunnel
sand
atomized
excavator
excavated
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JP2002027598A
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English (en)
Inventor
Masahiko Sugiyama
雅彦 杉山
Shuji Han
修二 繁
Yoshiyuki Takahashi
義之 高橋
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Kumagai Gumi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネル掘削機及び掘削工法において、掘削
土砂を効率的に利用して産業廃棄物としての処理量を低
減し、低コスト化を図る。 【解決手段】 スクリューコンベヤ21により排出され
る掘削土砂の一部あるいは全部を分級装置25分級して
破砕装置26で粉砕することで微粒化した後、裏込め注
入装置23の送給ポンプ27により周辺の地層内やトン
ネル内壁面と既設セグメントSとの隙間に注入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド掘削機や
トンネルボーリングマシンなどのトンネル掘削機及び掘
削工法に関し、特に、裏込め注入作業に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般的なトンネル掘削機にて、掘削機本
体の前部にはカッタヘッドが駆動回転自在に装着され、
このカッタヘッドの前面に多数のカッタビットが固定さ
れる一方、カッタヘッドの後部にはリングギヤが固定さ
れ、掘削機本体に装着された駆動モータの駆動ギヤがリ
ングギヤに噛み合っている。そして、掘削機本体の後部
には既設セグメントからの掘削反力により掘削機本体を
前進する複数のシールドジャッキが円周方向に並設され
ている。また、掘削機本体の後部にはセグメントを既設
トンネルの内壁面にリング状に組み付け可能なエレクタ
装置が設けられている。
【0003】従って、カッタヘッドを回転しながらシー
ルドジャッキを伸長すると、既設セグメントへの押し付
け反力によって掘削機本体が前進し、カッタヘッドによ
って前方の地盤を掘削してトンネルを形成する。その
後、エレクタ装置によって既設トンネルの内壁面にセグ
メントをリング状に組み付け、作業者がセグメント組立
足場を用いてセグメント同士をボルト締結することで、
所定長さのトンネルを構築する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したトンネル掘削
作業では、カッタヘッドの地盤掘削に伴って掘削土砂が
発生するため、スクリューコンベヤやベルトコンベヤ、
搬送台車などを用いて掘削土砂をトンネルの外部に排出
している。ところが、この掘削土砂は大量に発生するこ
とからこれらの排土装置が大型化してしまう。また、掘
削土砂には流動性を上げて切羽の安定を確保するため
に、ベントナイト(粘土)を添加しており、トンネル外
部に排出後には産業廃棄物として処理しなければなら
ず、処理費用が多大なものとなって施工コスト全体が上
昇してしまうという問題が生じる。
【0005】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、掘削土砂を効率的に利用して産業廃棄物として
の処理量を低減し、低コスト化を図ったトンネル掘削機
及び掘削工法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明のトンネル掘削機は、筒状をなす掘
削機本体と、該掘削機本体の前部に装着されて前方の地
盤を掘削可能なカッタヘッドと、トンネル内壁面に沿っ
て覆工部材をリング形状に組立てるエレクタ装置と、掘
削土砂を既設覆工部材の外側の地層に注入する裏込め注
入装置とを具えたことを特徴とするものである。
【0007】この場合、カッタヘッドの地盤掘削により
発生した土砂はスクリューコンベヤ(土圧式トンネル掘
削機)や排泥管(泥水式トンネル掘削機)などの排土装
置により外部に排出されるが、その一部あるいは全部を
裏込め注入装置により既設覆工部材の外側の地層内に圧
入したり、トンネル内壁面と既設の覆工部材との隙間に
注入することで、掘削土砂を効率的に利用できる。この
とき、トンネル掘削工法や地盤土質などにより掘削土砂
の性質、つまり、流動性、粘度、土砂粒径などが異なる
が、掘削土砂に対して水、泥水、裏込め材(モルタル、
コンクリート、可塑性注入材等)などを供給してもよ
く、掘削土砂を分級、仕分けしてから粒径の小さい土砂
だけを注入してもよい。そして、掘削土砂を粉砕や破砕
して微粒化してから圧入すると、より多くの土砂を裏込
めして周辺地盤の安定化が図れる。
【0008】請求項2の発明のトンネル掘削機では、掘
削土砂を微粒化する粉砕装置を設け、前記裏込め注入装
置は微粒化された掘削土砂を前記地層に圧入することを
特徴としている。
【0009】請求項3の発明のトンネル掘削機では、掘
削土砂の一部あるいは全部を分級する分級装置を設け、
前記粉砕手段は分級された所定粒径以下の掘削土砂を微
粒化することを特徴としている。
【0010】請求項4の発明のトンネル掘削機では、微
粒化された掘削土砂に対して所定割合の水分を供給する
水供給装置を設け、前記裏込め注入装置は微粒化されて
水分が供給された掘削土砂を混合して前記地層に注入す
ることを特徴としている。
【0011】請求項5の発明のトンネル掘削機では、微
粒化された掘削土砂に対して所定割合の裏込め材を供給
する裏込め材供給装置を設け、前記裏込め注入装置は微
粒化された掘削土砂に裏込め材を混合して前記地層に注
入することを特徴としている。
【0012】請求項6の発明のトンネル掘削機では、前
記裏込め注入装置は、微粒化された掘削土砂を前記覆工
部材に形成された注入孔から前記地層に注入することを
特徴としている。
【0013】請求項7の発明のトンネル掘削工法は、ト
ンネル掘削に伴って発生する掘削土砂を粉砕して微粒化
した後、既設覆工部材の外側の地層に注入して地山を安
定させることを特徴とするものである。
【0014】この場合、トンネル掘削工法や地盤土質な
どにより掘削土砂の性質、つまり、流動性、粘度、土砂
粒径などが異なるが、掘削土砂に対して水、泥水、裏込
め材(モルタル、コンクリート、可塑性注入材等)など
を供給してもよく、掘削土砂を分級、仕分けしてから粒
径の小さい土砂だけを地層に注入してもよい。また、地
層への土砂の注入方法としては、トンネル掘削機本体の
後部に搭載された裏込め注入装置を用いて既設覆工部材
の外側の地層に圧入したり、トンネル内壁面と既設の覆
工部材との隙間に直接注入したり、覆工部材に予め形成
された注入孔から注入してもよい。
【0015】請求項8の発明のトンネル掘削工法では、
微粒化した掘削土砂を前記地層に圧入することを特徴と
している。
【0016】請求項9の発明のトンネル掘削工法では、
微粒化した掘削土砂をトンネル内壁面と既設の覆工部材
との隙間に注入することを特徴としている。
【0017】請求項10の発明のトンネル掘削工法で
は、微粒化した掘削土砂に所定割合の水分を供給混合し
て前記地層に注入することを特徴としている。
【0018】請求項11の発明のトンネル掘削工法で
は、トンネル掘削作業を大深度で行うことを特徴として
いる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0020】図1に本発明の一実施形態に係るトンネル
掘削機の概略構成を示す。
【0021】本実施形態のトンネル掘削機において、図
1に示すように、掘削機本体11は円筒形状をなし、前
部にバルクヘッド12が形成されている。このバルクヘ
ッド12には回転軸13が回転自在に支持され、この回
転軸13の前端部にはカッタヘッド14が装着されてお
り、このカッタヘッド14の前面には多数のカッタビッ
ト15が固定されると共に、図示しない土砂取込開口が
形成されている。
【0022】一方、回転軸13の後部には外歯を有する
リングギヤ16が固定され、掘削機本体11に取付けら
れた複数の駆動モータ17の駆動ギヤ18がリングギヤ
16に噛み合っている。従って、駆動モータ17を駆動
することで、駆動ギヤ18と噛み合うリングギヤ16を
介してカッタヘッド14を回転することができる。
【0023】また、掘削機本体11の後部には複数のシ
ールドジャッキ19が周方向に沿って並設されており、
このシールドジャッキ19を既設トンネル内壁面に組付
けられたセグメントSに押し付けることで、その反力に
より掘削機本体11を前進することができる。また、掘
削機本体11の前端部にはバルクヘッド12によりチャ
ンバ20が形成されており、掘削機本体11内に前傾状
態で配設されたスクリューコンベヤ21の前端部がこの
チャンバ20に位置している。更に、掘削機本体11の
後部にはセグメントSを組み付けるエレクタ装置22が
装着されている。
【0024】そして、本実施形態のトンネル掘削機で
は、カッタヘッド14の地盤掘削により発生した土砂
を、既設セグメントSの外側の地層やトンネル内壁面と
既設セグメントSとの隙間に注入する裏込め注入装置2
3が設けられている。
【0025】即ち、スクリューコンベヤ21の中間部に
は取出開口部24が形成され、この取出開口部24の下
方には分級装置25が接続されている。この分級装置2
5はスクリューコンベヤ21が搬送する掘削土砂を分級
するものであり、粒径の大きい礫などは再びスクリュー
コンベヤ21に戻して外部に排出するが、粒径の小さな
土砂は分級装置25に接続された粉砕装置26に搬送す
る。この粉砕装置26は掘削土砂を粉砕、破砕して所定
粒径以下にするものであり、クラッシャやミルなどを用
いて衝撃力、摩擦力、剪断力、圧縮力により微粒化する
ものである。
【0026】そして、この粉砕装置26には送給ポンプ
27、流量調整弁28を介して土砂注入管29が連結さ
れており、この土砂注入管29の先端部は既設セグメン
トSの注入孔SHに接続可能となっている。なお、この
セグメントSにはこの注入孔SHが予め形成されてお
り、この注入孔SHに図示しない逆止弁が取付けられる
と共に、エレクタ装置22が把持する図示しない吊り金
具が着脱自在に装着されている。そして、セグメントS
を所定の位置に組付後、この注入孔SHから吊り金具を
取り外すと、この注入孔SHに土砂注入管29の先端部
をねじ結合により接続することができる。
【0027】また、この裏込め注入装置23には、微粒
化された掘削土砂に対して所定割合の水を供給する水供
給装置30が接続されており、土砂注入管29に、貯水
槽や泥水槽などの水源の水を送給する水ポンプ31及び
流量調整弁32を有する水送給管33が接続されてい
る。更に、裏込め注入装置23には、微粒化された掘削
土砂に対して所定割合の裏込め材を供給する裏込め材供
給装置34が接続されており、土砂注入管29に、裏込
め材タンク35の裏込め材を送給する裏込め材ポンプ3
6及び流量調整弁37を有する裏込め材送給管38が接
続されている。なお、この裏込め材としては、モルタ
ル、コンクリート、可塑性注入材などが適用される。
【0028】ここで、上述した本実施形態のトンネル掘
削機を用いたトンネルの掘削作業について説明する。
【0029】まず、各駆動モータ17を駆動してカッタ
ヘッド14を回転しながら、各シールドジャッキ19を
伸長して既設セグメントSに押し付けることで、その反
力により掘削機本体11を前進し、カッタビット15に
より前方に地盤を掘削する。そして、カッタビット15
の地盤掘削により発生した土砂はカッタヘッド14の土
砂取込開口からチャンバ20に取り込まれ、スクリュー
コンベヤ21により後方に搬送して外部に排出しなが
ら、エレクタ装置22は搬入されたセグメントSを既設
トンネルの内壁面リング状に組み付けてトンネルを構築
する。
【0030】この掘削土砂の排出時に、スクリューコン
ベヤ21により搬送される掘削土砂は取出開口部24か
ら分級装置25に至り、この分級装置25にて粒径の大
きい礫などが取り除かれて再びスクリューコンベヤ21
に戻され、粒径の小さな土砂が分級装置25に送られ
る。この粉砕装置26にて掘削土砂が粉砕、破砕されて
更に細かく破砕されて微粒化される。そして、微粒化さ
れた掘削土砂が、送給ポンプ27により土砂注入管29
から既設セグメントSの注入孔SHを通して外部の地層
内やトンネル内壁面と既設セグメントSの隙間に注入さ
れる。
【0031】この場合、事前に多数の既設セグメントS
の注入孔SHから先端に掘削刃が装着された図示しない
注入管を差し込んで所定深さまでボーリングを行い、微
粒化された掘削土砂を土砂注入管29から地層に差し込
まれた注入管に圧送し、その先端から噴出することで、
地層内に掘削土砂を圧入することができる。既設トンネ
ル周辺の地層には掘削土砂を圧入できる空間部があり、
既設トンネルから多数の放射方向に掘削土砂を圧入する
ことで、多量の掘削土砂を処理することができる。
【0032】また、掘削土砂が乾燥して流動性がよくな
いときには、水供給装置30を用いて水ポンプ31によ
り水送給管33から土砂注入管29に水を供給すること
で、微粒化された掘削土砂に対して所定割合の水を供給
して混合した後、周辺地層内やトンネル内壁面と既設セ
グメントSの隙間に掘削土砂を注入する。そのため、水
分を含んだ土砂は十分に流動して隅々まで満遍なく行き
渡ることとなる。更に、裏込め材供給装置34を用いて
裏込め材ポンプ36により裏込め材送給管38から土砂
注入管29に裏込め材を供給することで、微粒化された
掘削土砂に対して所定割合の裏込め材を供給して混合し
た後、周辺地層内やトンネル内壁面と既設セグメントS
の隙間に掘削土砂を注入してもよい。この場合、掘削土
砂の流動性が向上して隅々まで行き渡ると共に掘削土砂
が早期に固化することとなる。
【0033】なお、送給ポンプ27により既設セグメン
トSの外側に微粒化された掘削土砂を圧入するため、よ
り多くの土砂が供給されてこの部分だけ周囲の地盤より
密になるが、掘削土砂の圧入量は地質に応じて事前の実
験等により把握しており、トンネル構造物や地上面に対
して影響が出ないように考慮する。また、微粒化された
掘削土砂に対する水分や裏込め材の供給量は、掘削土砂
の地質等に応じて適宜設定すればよい。
【0034】また、土砂注入管29から既設セグメント
Sの注入孔SHを通して周辺地層やトンネル内壁面と既
設セグメントSの隙間に掘削土砂を注入する場合、リン
グ形状に組み立てられた既設セグメントSにおける適所
の複数の注入孔SHから掘削土砂を注入すればよく、掘
削土砂に水分等が含まれて流動性が高ければ、上方に位
置する既設セグメントSの注入孔SHから掘削土砂を注
入すればよい。
【0035】更に、土砂注入管29から周辺地層やトン
ネル内壁面と既設セグメントSの隙間に注入する掘削土
砂の注入量は流量調整弁28により調整するが、この注
入量に対して粉砕装置26による掘削土砂の粉砕量が多
いときには、貯留タンクを別途設けて一時的に貯留して
おいてもよく、スクリューコンベヤ21に戻して排出し
てもよい。
【0036】このように本実施形態のトンネル掘削機に
あっては、スクリューコンベヤ21により排出される掘
削土砂の一部あるいは全部を分級して粉砕することで微
粒化した後、裏込め注入装置23により周辺地層やトン
ネル内壁面と既設セグメントSとの隙間に注入するよう
にしている。
【0037】従って、掘削土砂の体積を減少してより多
くの土砂を、周辺地層やトンネル内壁面と既設セグメン
トSとの隙間に密に注入することができ、トンネル周辺
の地盤を締め固めることでトンネル周辺地盤をより安定
させることができ、また、掘削土砂を効率的に利用する
ことで産業廃棄物としての処理量を低減することができ
ると共に、裏込め材の使用量を減少して低コスト化を図
ることができる。
【0038】また、掘削土砂を分級装置25により事前
に分級して小さい粒径の土砂だけを微粒化するため、粉
砕装置26が無駄な稼働を行うことなく、小型軽量化を
計ることができる。更に、掘削土砂に対して水分や裏込
め材を供給することで、流動性を上げて隅々まで行き渡
り、掘削土砂を早期に固化することができる。
【0039】なお、上述した実施形態では、スクリュー
コンベヤ21により排出される掘削土砂を全部を分級装
置25により事前に分級したが、一部を分級してもよ
く、また、裏込めを行うのに適正な量の掘削土砂を直接
粉砕装置26で微粒化してもよい。
【0040】また、上述した実施形態では、土砂注入管
29を既設セグメントSの注入孔SHに接続して周辺地
盤やトンネル内壁面と既設セグメントSの隙間に掘削土
砂を注入するようにしたが、掘削機本体11の後部に土
砂注入管29を配索し、直接トンネル内壁面と既設セグ
メントSの隙間に掘削土砂を注入してもよい。
【0041】更に、上述の実施形態では、本発明のトン
ネル掘削機を土圧式シールド掘削機として説明したが、
泥水式シールド掘削機としてもよく、この場合、スクリ
ューコンベヤに代えて送水管、排泥管、アジテータを用
いればよい。
【0042】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明のトンネル掘削機によれば、筒状
をなす掘削機本体の前部に前方の地盤を掘削可能なカッ
タヘッドを装着すると共に、掘削土砂を既設覆工部材の
外側の地層に注入する裏込め注入装置を設けたので、カ
ッタヘッドの地盤掘削により発生した土砂は排土装置に
より排出されるが、その一部あるいは全部を裏込め注入
装置により周辺地層やトンネル内壁面と既設の覆工部材
との隙間に注入することで、掘削土砂を効率的に利用す
ることで産業廃棄物としての処理量を低減することがで
きると共に、裏込め材の使用量を減少することができ、
低コスト化を図ることができる。
【0043】請求項2の発明のトンネル掘削機によれ
ば、掘削土砂を微粒化する粉砕装置を設け、裏込め注入
装置が微粒化された掘削土砂を周辺地層に圧入するの
で、掘削土砂の体積を減少してより多くの土砂を密に地
層に注入することができ、掘削土砂を効率的に利用する
ことができると共に、トンネル周辺の地盤を締め固める
ことができる。
【0044】請求項3の発明のトンネル掘削機によれ
ば、掘削土砂の一部あるいは全部を分級する分級装置を
設け、粉砕手段が分級された所定粒径以下の掘削土砂を
微粒化するので、大きな礫を除いた小さい粒径の土砂だ
けを微粒化することとなり、粉砕手段により微粒化効率
を向上することができる。
【0045】請求項4の発明のトンネル掘削機によれ
ば、微粒化された掘削土砂に対して所定割合の水分を供
給する水供給装置を設け、裏込め注入装置が微粒化され
て水分の供給された掘削土砂を混合して地層に注入する
ので、地層に注入される土砂の流動性がよくなって地層
に均一に注入することができる。
【0046】請求項5の発明のトンネル掘削機によれ
ば、微粒化された掘削土砂に対して所定割合の裏込め材
を供給する裏込め材供給装置を設け、裏込め注入装置が
微粒化された掘削土砂に裏込め材を混合して地層に注入
するので、地層に注入される土砂の流動性がよくなって
地層に均一に注入することができると共に、注入後に早
期に固化することで、トンネル周辺地盤を安定すること
ができる。
【0047】請求項6の発明のトンネル掘削機によれ
ば、裏込め注入装置は微粒化された掘削土砂を覆工部材
に形成された注入孔から地層に注入するので、掘削土砂
を地層に適正に注入することができ、作業性を向上する
ことができる。
【0048】また、請求項7の発明のトンネル掘削工法
によれば、トンネル掘削に伴って発生する掘削土砂を粉
砕して微粒化した後、既設覆工部材の外側の地層に注入
して地山を安定させるようにしたので、掘削土砂の体積
を減少してより多くの土砂を密に地層に注入することが
でき、トンネル周辺の地盤を締め固めることでトンネル
周辺地盤をより安定させることができ、また、掘削土砂
を効率的に利用することで産業廃棄物としての処理量を
低減することができると共に、裏込め材の使用量を減少
して低コスト化を図ることができる。
【0049】請求項8の発明のトンネル掘削工法によれ
ば、微粒化した掘削土砂を地層に圧入するようにしたの
で、大量の掘削土砂を密に地層に注入することができ、
掘削土砂を効率的に利用することができる。
【0050】請求項9の発明のトンネル掘削工法によれ
ば、微粒化した掘削土砂をトンネル内壁面と既設の覆工
部材との隙間に注入するようにしたので、大量の掘削土
砂を容易に隙間に注入することができ、掘削土砂を効率
的に利用することができる。
【0051】請求項10の発明のトンネル掘削工法によ
れば、微粒化した掘削土砂に所定割合の水分を供給混合
して地層に注入するようにしたので、地層に注入される
土砂の流動性がよくなってこの地層に隅々まで均一に注
入することができる。
【0052】請求項11の発明のトンネル掘削工法によ
れば、このようなトンネル掘削作業を大深度で行うよう
にしたので、地上面に影響を与えることなくより多くの
掘削土砂を地層に注入することができ、トンネル周辺の
地盤を締め固めてトンネル周辺地盤を安定させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るトンネル掘削機の概
略構成図である。
【符号の説明】
11 掘削機本体 14 カッタヘッド 17 駆動モータ 19 シールドジャッキ 20 チャンバ 21 スクリューコンベヤ 22 エレクタ装置 23 裏込め注入装置 25 分級装置 26 粉砕装置 27 送給ポンプ 29 土砂注入管 30 水供給装置 34 裏込め材供給装置 S セグメント SH 注入孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 繁 修二 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 高橋 義之 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 Fターム(参考) 2D055 BA01 JA00 LA00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体
    の前部に装着されて前方の地盤を掘削可能なカッタヘッ
    ドと、トンネル内壁面に沿って覆工部材をリング形状に
    組立てるエレクタ装置と、掘削土砂を既設覆工部材の外
    側の地層に注入する裏込め注入装置とを具えたことを特
    徴とするトンネル掘削機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のトンネル掘削機におい
    て、掘削土砂を微粒化する粉砕装置を設け、前記裏込め
    注入装置は微粒化された掘削土砂を前記地層に圧入する
    ことを特徴とするトンネル掘削機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のトンネル掘削機におい
    て、掘削土砂の一部あるいは全部を分級する分級装置を
    設け、前記粉砕手段は分級された所定粒径以下の掘削土
    砂を微粒化することを特徴とするトンネル掘削機。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のトンネル掘削機におい
    て、微粒化された掘削土砂に対して所定割合の水分を供
    給する水供給装置を設け、前記裏込め注入装置は微粒化
    されて水分が供給された掘削土砂を混合して前記地層に
    注入することを特徴とするトンネル掘削機。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のトンネル掘削機におい
    て、微粒化された掘削土砂に対して所定割合の裏込め材
    を供給する裏込め材供給装置を設け、前記裏込め注入装
    置は微粒化された掘削土砂に裏込め材を混合して前記地
    層に注入することを特徴とするトンネル掘削機。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のトンネル掘削機におい
    て、前記裏込め注入装置は、微粒化された掘削土砂を前
    記覆工部材に形成された注入孔から前記地層に注入する
    ことを特徴とするトンネル掘削機。
  7. 【請求項7】 トンネル掘削に伴って発生する掘削土砂
    を粉砕して微粒化した後、既設覆工部材の外側の地層に
    注入して地山を安定させることを特徴とするトンネル掘
    削工法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のトンネル掘削工法におい
    て、微粒化した掘削土砂を前記地層に圧入することを特
    徴とするトンネル掘削工法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のトンネル掘削工法におい
    て、微粒化した掘削土砂をトンネル内壁面と既設の覆工
    部材との隙間に注入することを特徴とするトンネル掘削
    工法。
  10. 【請求項10】 請求項7記載のトンネル掘削工法にお
    いて、微粒化した掘削土砂に所定割合の水分を供給混合
    して前記地層に注入することを特徴とするトンネル掘削
    工法。
  11. 【請求項11】 請求項7記載のトンネル掘削作業を大
    深度で行うことを特徴とするトンネル掘削工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008150810A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Taisei Corp 裏込注入材および裏込注入方法
JP2009185466A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Kajima Corp 裏込め注入方法、並びに、トンネル構築システム及びトンネル構築方法
KR101322125B1 (ko) * 2011-11-30 2013-10-28 호서대학교 산학협력단 터널 보어링 머신의 굴착 모사 시험 장치

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