JP2003225672A - 水処理装置 - Google Patents

水処理装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気化学反応によって被処理水中の(亜)硝
酸イオンを還元し、生成したアンモニアを窒素ガスに代
えて被処理水から除去する一連の水処理工程を自動制御
によって実現するための装置構成と、還元反応や脱窒素
反応の進捗状況、カソードやアノードの処理能力の低下
等を自動的に検知するための、当該水処理装置を用いた
検知方法と、を提供する。 【解決手段】 電気化学反応によって(亜)硝酸イオン
を還元するカソード15と、アノード16と、これらを
収容する電解槽10と、電解槽10内の水素ガス濃度を
測定する水素ガスセンサ30と、を備える水処理装置の
電解槽10内に被処理水を導入して通電し、水素ガスセ
ンサ30の測定値や電解槽10の制御電流値に基づいて
(亜)硝酸イオンの還元反応の完了やカソード15の還
元反応能力の低下を検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野および発明が解決しようとする
課題】本発明は、生物的脱窒処理方法を用いずに電気化
学反応によって脱窒素処理を行なうための水処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】工場
廃水、生活用排水、地下水等に溶存する硝酸イオン、亜
硝酸イオン、アンモニア等の窒素成分は水質汚染の原因
物質であることから、当該窒素成分の除去手段を開発す
ることは極めて重要である。前記窒素成分のうち硝酸イ
オン、亜硝酸イオン等の酸化態窒素を除去する方法とし
て、従来、脱窒素菌を用いる生物的脱窒法が知られてい
るが、前記脱窒素菌等の生体触媒は、その活動の程度が
温度によって左右されるため、窒素成分の除去能力が季
節によって大きく変動するという問題がある。
【0003】一方、特開平11−347558号公報に
は、脱窒素菌等の生体触媒を用いずに、電気化学反応に
よって前記窒素成分を除去する方法が開示されている。
電気化学反応による窒素成分の除去処理においては、カ
ソードで下記反応式(1) に示す硝酸イオンの還元反応
が、アノードで下記反応式(2)および(3)に示す反応が生
じる。下記反応式(4) はカソードで発生したアンモニア
とアノードで発生した次亜塩素酸との反応によって窒素
ガスが発生、揮発するのを示す式である。
【0004】
【化1】
【0005】かかる電気化学反応を利用して被処理水の
脱窒素処理を行なう装置は、生物的脱窒法のように季節
によって窒素成分の除去能力が変動するという問題がな
く、しかも生体触媒のメンテナンスに手間をかける必要
がない。しかしながら、上記電気化学反応による脱窒素
処理では、電解槽への通電量や被処理水中での電解質の
溶存量を厳密に制御、調整する必要がある。また、これ
らの十分な制御、調整が図られない場合には、硝酸イオ
ンの還元反応が進行しなくなったり、過大な電流を流し
て電極対に損傷を生じさせたり、硝酸イオンよりも毒性
の高いアンモニアが高濃度で含まれる処理水を生じさせ
てしまったりする問題を招く。
【0006】そこで、本発明の目的は、電気化学反応に
よって被処理水中の(亜)硝酸イオンを還元し、さらに
生成したアンモニアを窒素ガスに代えて被処理水から除
去する一連の水処理工程を、自動制御によってかつ効率
よく行なうことのできる装置構成を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】(第1
の水処理装置)上記課題を解決するための本発明に係る
第1の水処理装置は、電気化学反応によって(亜)硝酸
イオンを還元するカソードと、アノードと、当該カソー
ドおよびアノードを収容する電解槽と、当該電解槽内の
水素ガス濃度を測定する水素ガスセンサと、当該水素ガ
スセンサの測定値および前記電解槽の制御電流値に基づ
いて(亜)硝酸イオンの還元反応の完了を検知する還元
反応完了検知手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】上記第1の水処理装置には水素ガスセンサ
が設けられている。このため、電気化学反応によって被
処理水中の(亜)硝酸イオンをアンモニアに還元し、さ
らに当該アンモニアを窒素ガスに分解除去する一連の水
処理工程を行なっているときに、電解槽内にて発生する
水素ガスの濃度を測定して、その濃度の経時変化を捉え
ることができる。また、当該一連の水処理工程におい
て、(i) 制御電流値に対して水素ガス濃度が少ないとき
(電解槽内の水素ガス濃度が、前記カソードおよびアノ
ードに流れる制御電流の値から想定される濃度よりも下
回るとき)には、被処理水に含まれる(亜)硝酸イオン
の量が多いと判断することができる。一方、(ii)制御電
流値に対して水素ガス濃度が多いとき(電解槽内の水素
ガス濃度が、前記制御電流値から想定される濃度を超え
るとき)には、被処理水に含まれる(亜)硝酸イオンの
含有量が少ないと判断することができる。
【0009】従って、本発明の第1の水処理装置によれ
ば、カソードおよびアノードに流れる制御電流値、水素
ガスセンサにより測定された電解槽内の水素ガス濃度、
制御電流値と水素ガス濃度との相関データ、および前記
還元反応完了検知手段によって、上記の(i) または(ii)
のいずれに該当するかを判断することができる。さら
に、上記(i) に該当すると判断した場合には(亜)硝酸
イオンの還元反応が完了したものとして、当該反応を終
了することができ、これにより、不要な電気化学反応の
実行とそれに伴うコストの浪費を防止することができ
る。一方、上記(ii)に該当すると判断した場合には、前
記還元反応が未だ完了していないものとして、当該反応
を継続/開始することができる。
【0010】それゆえ、本発明の第1の水処理装置は、
(亜)硝酸イオンの還元反応の完了を自動的に検知し、
前記一連の水処理工程を自動制御によってかつ効率よく
行なうための装置構成として好適である。
【0011】前述のように、第1の水処理装置を用いる
ことにより、前記一連の水処理工程において、自動的に
(亜)硝酸イオンの還元反応の完了を検知することがで
きる。すなわち、当該還元反応の完了の検知方法は、上
記第1の水処理装置における電解槽に被処理水を導入し
た後、当該電解槽に通電しながら電解槽内の水素ガス濃
度を測定し、当該水素ガス濃度の測定値と前記電解槽の
制御電流値とに基づいて(亜)硝酸イオンの還元反応の
完了を検知することを特徴とする。
【0012】上記の検知方法においては、電解槽内にて
発生する水素ガスの濃度の経時変化を捉えるべく、前記
一連の水処理工程において、電解槽内の水素ガス濃度を
水素ガスセンサによって測定する手順が組み入れられて
いる。水素ガス濃度の測定値と制御電流値とに基づく前
記還元反応の完了の検知には、上記第1の水処理装置と
同様に、制御電流値、電解槽内の水素ガス濃度、制御電
流値と水素ガス濃度との相関データ、および前記還元反
応完了検知手段によって行なえばよい。かかる検知方法
は、脱窒素処理を伴う水処理装置の自動制御において、
(亜)硝酸イオンの還元反応の完了を自動的に判断する
方法として好適である。
【0013】(第2の水処理装置)前記課題を解決する
ための本発明に係る第2の水処理装置は、電気化学反応
によって(亜)硝酸イオンを還元するカソードと、アノ
ードと、前記カソードおよびアノードを収容する電解槽
と、当該電解槽内の水素ガス濃度を測定する水素ガスセ
ンサと、当該水素ガスセンサの測定値に基づいてカソー
ドの還元反応能力の低下を検知する還元反応能力検知手
段と、を備えることを特徴とする。
【0014】上記第2の水処理装置には水素ガスセンサ
が設けられている。このため、本発明に係る第1の水処
理装置と同様に、前記一連の水処理工程を行なっている
ときに電解槽内にて発生する水素ガスの濃度を測定し
て、その濃度の経時変化を捉えることができる。さら
に、上記第2の水処理装置によれば、水素ガスセンサの
測定値およびその経時変化に基づいて、カソードによる
(亜)硝酸イオンの還元反応能力の低下を検知すること
ができる。例えば、(I) 水素ガスセンサによって測定さ
れた電解槽内の水素ガス濃度が所定の値を示したときの
前記電解槽に流れる制御電流値をもとにして被処理水に
含まれる(亜)硝酸イオンの濃度を推定し、(II)制御電
流値と、推定(亜)硝酸イオン濃度と、カソードによる
(亜)硝酸イオンの還元反応能力のデータとをもとに、
被処理水に含まれる(亜)硝酸イオンを還元するのに要
する通電時間を推定し、さらに(III) こうして推定され
た還元反応の所要通電時間と、実際に還元反応を完了す
るのに要した通電時間との相違に基づいて、カソードの
還元反応能力が低下しているか否かを検知することがで
きる。
【0015】上記第2の水処理装置は、上記(I) 〜(II
I) の手順を行なう上で、前記水素ガスセンサの測定値
および前記電解槽の制御電流値に基づいて被処理水の
(亜)硝酸イオン濃度を推定する(亜)硝酸イオン濃度
推定手段と、当該(亜)硝酸イオン濃度推定手段により
推定された(亜)硝酸イオン濃度、前記制御電流値およ
びカソードの還元反応能力値に基づいて被処理水に含ま
れる(亜)硝酸イオンを還元するのに要する通電時間を
推定する所要通電時間推定手段と、をさらに備え、か
つ、前記還元反応能力検知手段が、前記所要通電時間推
定手段により推定された推定所要通電時間と実際の所要
通電時間との相違に基づいてカソードの還元反応能力の
低下を検知するものであるのが好ましい。
【0016】上述のとおり、第2の水処理装置によれ
ば、水素ガスセンサと還元反応能力検知手段とを使用し
て、電気化学反応によって被処理水に含まれる(亜)硝
酸イオンを還元するのに必要と推定される時間と、実際
に還元処理に要した時間との差を求めることによって、
カソードの還元処理能力の低下を自動的にかつ早期に検
知することができる。また、カソードの交換の必要性を
自動的に判断することができる。それゆえ、本発明の第
2の水処理装置およびその好適態様は、前記一連の水処
理工程を自動制御によってかつ効率よく行なうことので
きる装置構成として好適である。
【0017】前述のように、第2の水処理装置を用いる
ことにより、前記一連の水処理工程において、自動的に
カソードの還元反応能力の低下を検知することができ
る。すなわち、当該反応能力低下の検知方法は、上記第
2の水処理装置における電解槽に被処理水を導入した
後、当該電解槽に通電しながら電解槽内の水素ガス濃度
を測定し、当該測定値に基づいてカソードの還元反応能
力の低下を検知することを特徴とする。上記の検知方法
においては、電解槽内にて発生する水素ガスの濃度の経
時変化を捉えるべく、前記一連の水処理工程において、
電解槽内の水素ガス濃度を水素ガスセンサによって測定
する手順が組み入れられている。被処理水の(亜)硝酸
イオン濃度の推定には、上記第2の水処理装置と同様
に、制御電流値、電解槽内の水素ガス濃度、制御電流値
と水素ガス濃度との相関データ、および(亜)硝酸イオ
ン濃度推定手段とによって行なえばよい。
【0018】上記検知方法は、前記(I) 〜(III) の手順
を行なう上で、前記水素ガスセンサの測定値と前記電解
槽の制御電流値とに基づいて被処理水の(亜)硝酸イオ
ン濃度を推定し、さらに前記制御電流値と、当該推定硝
酸イオン濃度と、カソードの還元反応能力値とに基づい
て被処理水に含まれる(亜)硝酸イオンを還元するのに
要する通電時間を推定した後、当該推定所要通電時間と
実際の所要通電時間との相違に基づいてカソードの還元
反応能力の低下を検知するものであるのが好ましい。こ
れらの検知方法は、水処理装置の自動制御において、カ
ソードの還元反応能力の低下を自動的に検知する方法と
して好適である。
【0019】(第3の水処理装置)前記課題を解決する
ための本発明に係る第3の水処理装置は、電気化学反応
によって塩化物イオンから塩素を生成するアノードと、
カソードと、当該アノードおよびカソードを収容する電
解槽と、当該電解槽に貯留される被処理水の残留塩素濃
度を測定する残留塩素センサと、当該残留塩素センサの
測定値に基づいて脱窒素反応の完了を検知する脱窒素反
応完了検知手段と、を備えることを特徴とする。
【0020】上記第3の水処理装置には残留塩素センサ
が設けられている。このため、前記一連の水処理工程を
行なっているときに被処理水に含まれる残留塩素の濃度
を測定して、その濃度の経時変化を捉えることができ
る。
【0021】前記一連の水処理工程において、被処理水
には、アンモニアと反応してこれを窒素ガスに分解する
ための残留塩素が必要となる。そこで、従来、例えば被
処理水に塩化物イオンを導入して、アノード反応によっ
て次亜塩素酸(イオン)を生成させたり、被処理水中に
直接次亜塩素酸(イオン)を導入したりする処置が採ら
れている。ここで、被処理水中に導入/生成された次亜
塩素酸(イオン)は、脱窒素処理の進行とともに消費さ
れるものであることから、その量は通常、経時的に減少
する。従って、(a) 残留塩素センサによって測定された
次亜塩素酸(イオン)等の残留塩素濃度に変化がみられ
ず、あるいは増加の傾向を示して所定の値を超える濃度
が測定されるときには、被処理水中に脱窒素処理を必要
とする量の(電気化学反応による脱窒素処理が可能な量
の)アンモニアが含まれていないと判断することができ
る。逆に、(b) 残留塩素濃度が漸次減少し、所定の値を
下回る濃度が測定されるときには、被処理水中に脱窒素
処理を必要とする量のアンモニアが残存していると判断
することができる。
【0022】従って、本発明の第3の水処理装置によれ
ば、残留塩素センサにより測定された被処理水の残留塩
素濃度に基づいて、脱窒素処理すべきアンモニアの存否
(すなわち、上記の(a) または(b) のいずれに該当する
か)を判断することができる。さらに上記(a) に該当す
ると判断した場合には脱窒素反応(アンモニアの分解・
除去処理)が完了したものと判断して、当該反応を終了
させることができる。すなわち、脱窒素反応の完了を検
知することができる。一方、上記(b) に該当すると判断
した場合には、脱窒素反応が未だ完了していないものと
判断して、当該反応を継続/実行することができる。そ
れゆえ、本発明の第3の水処理装置は、脱窒素反応の完
了を自動的に判断して、前記一連の水処理工程を自動制
御によってかつ効率よく行なうことのできる装置構成と
して好適である。
【0023】上記第3の水処理装置は、前記電解槽内の
水素ガス濃度を測定する水素ガスセンサをさらに備え、
かつ、前記脱窒素反応完了検知手段が、前記残留塩素セ
ンサの測定値と前記水素ガスセンサの測定値とに基づい
て脱窒素反応の完了を検知するものであるのが好まし
い。電気化学反応による(亜)硝酸イオンの還元反応お
よび脱窒素反応によれば、被処理水の(亜)硝酸イオン
濃度がある程度以上である場合に、カソードにおいて
は、主として(亜)硝酸イオンの還元反応(アンモニア
の生成反応)が生じる。一方、(亜)硝酸イオン濃度が
低下し、さらにその還元物であるアンモニアの分解反応
も進行して、その濃度が低下すると、カソードでは、水
の電気分解に伴う水素の発生が主となる。従って、上記
第3の水処理装置における好適態様によれば、電解槽内
での残留塩素濃度の変化と、水素ガス濃度の変化を測定
することによって、脱窒素反応が完了したことをより一
層正確に検知することができる。
【0024】前述のように、第3の水処理装置を用いる
ことにより、前記一連の水処理工程において、自動的に
脱窒素反応の完了を検知することができる。すなわち、
当該反応完了の検知方法は、上記第3の水処理装置にお
ける電解槽に被処理水を導入した後、当該電解槽に通電
しながら被処理水の残留塩素濃度を測定し、当該残留塩
素濃度の測定値に基づいて脱窒素反応の完了を検知する
ことを特徴とする。
【0025】上記の検知方法においては、被処理水の残
留塩素濃度の経時変化を捉えるべく、前記一連の水処理
工程において、被処理水の残留塩素濃度を残留塩素セン
サによって測定する手順が組み入れられている。脱窒素
反応の完了の検知には、上記第3の水処理装置と同様
に、残留塩素センサによる測定値の経時変化を利用すれ
ばよい。上記検知方法は、上記水処理装置の好適態様に
おける電解槽に被処理水を導入した後、当該電解槽に通
電しながら被処理水の残留塩素濃度と電解槽内の水素ガ
ス濃度とを測定し、当該残留塩素濃度および水素ガス濃
度の測定値に基づいて脱窒素反応の完了を検知するもの
であるのがより好ましい。これらの検知方法は、水処理
装置の自動制御において、脱窒素反応の完了を自動的に
判断する方法として好適である。
【0026】(第4の水処理装置)前記課題を解決する
ための本発明に係る第4の水処理装置は、電気化学反応
によって塩化物イオンから塩素を生成するアノードと、
カソードと、当該アノードおよびカソードを収容する電
解槽と、当該電解槽に貯留される被処理水の残留塩素濃
度を測定する残留塩素センサと、当該残留塩素センサの
測定値に基づいてアノードの残留塩素生成能力の低下を
検知する残留塩素生成能力検知手段と、を備えることを
特徴とする。
【0027】上記第4の水処理装置には残留塩素センサ
と残留塩素生成能力検知手段とが設けられている。この
ため、前記一連の水処理工程を行なっているときに被処
理水に含まれる残留塩素の濃度を測定して、その濃度の
経時変化を捉えることができ、さらに、当該濃度の測定
値およびその経時変化に基づいて、アノードの残留塩素
生成能力の低下を自動的に検知することができる。例え
ば、まず、被処理水の(亜)硝酸イオン濃度と、残留塩
素センサによって測定された残留塩素濃度とに基づい
て、被処理水中の(亜)硝酸イオンをアンモニアに還元
するのに要する残留塩素の量を推定する。次いで、当該
所要残留塩素量に応じた次亜塩素酸(イオン)を生成さ
せ得る塩化物イオンの量を推定し、アノードの塩化物イ
オン生成能等のデータを考慮して、次亜塩素酸(イオ
ン)の生成に見合った量の塩化物イオン源(例えば、食
塩水等)を電解槽に導入する。ここで、(亜)硝酸イオ
ンの還元に必要と推測された塩化物イオンの量に比べ
て、還元反応を達成するために実際に導入された塩化物
イオンの量が多い場合には、アノードにおける次亜塩素
酸(イオン)等の残留塩素を生成する能力が低下してい
ると判断することができる。
【0028】上記第4の水処理装置は、アノードによる
残留塩素生成能力の低下の判断をより一層容易にかつ正
確に行なう上で、前記残留塩素センサの測定値および前
記被処理水の(亜)硝酸イオン量に基づいて、当該
(亜)硝酸イオンの還元生成物であるアンモニアを窒素
ガスに分解するのに要する残留塩素量を推定する所要残
留塩素量推定手段をさらに備え、かつ、前記残留塩素生
成能力検知手段が、前記所要残留塩素量推定手段により
推定された推定所要残留塩素量と実際の所要残留塩素量
との相違に基づいてアノードの残留塩素生成能力の低下
を検知するものであるのが好ましい。
【0029】なお、上記本発明の第4の水処理装置にお
ける好適態様において、被処理水の(亜)硝酸イオン量
は、例えば(亜)硝酸イオンメータ等によって実測した
値であってもよく、電解槽への制御電流値と電解槽内の
水素ガスの量とから推測した値であってもよい。上記第
4の水処理装置およびその好適態様は、前記一連の水処
理工程を自動制御によってかつ効率よく行なうことので
きる装置構成として好適である。
【0030】前述のように、第4の水処理装置を用いる
ことにより、前記一連の水処理工程において、自動的に
アノードの残留塩素生成能力の低下を検知することがで
きる。すなわち、かかる検知方法は、上記第4の水処理
装置における電解槽に被処理水を導入した後、当該電解
槽に通電しながら被処理水の残留塩素濃度を測定し、当
該残留塩素濃度の測定値に基づいてアノードの残留塩素
生成能力の低下を検知することを特徴とする。
【0031】上記の検知方法においては、被処理水の残
留塩素濃度の経時変化を捉えるべく、前記一連の水処理
工程において、被処理水の残留塩素濃度を残留塩素セン
サによって測定する手順が組み入れられている。アノー
ドの残留塩素生成能力の低下は、上記第4の水処理装置
と同様に、例えば還元反応に要する残留塩素量を推定し
て、被処理水の残留塩素量の実測値をもとに、還元反応
の実行に要した残留塩素量を求め、これを推定値と比較
することによって検知すればよい。上記の検知方法は、
前記判断をより一層容易にかつ確実に行なう上で、前記
残留塩素濃度の測定値と前記被処理水の(亜)硝酸イオ
ン量とに基づいて、当該(亜)硝酸イオンの還元生成物
であるアンモニアを窒素ガスに分解するのに要する残留
塩素量を推定した後、当該推定所要残留塩素量と実際の
所要残留塩素量との相違に基づいてアノードの残留塩素
生成能力の低下を検知するものであるのが好ましい。こ
れらの検知方法は、水処理装置の自動制御において、ア
ノードの次亜塩素酸生成能力の低下を自動的に判断する
方法として好適である。
【0032】(第5の水処理装置)前記課題を解決する
ための本発明に係る第5の水処理装置は、電気化学反応
によって(亜)硝酸イオンを還元するカソードと、アノ
ードと、前記カソードおよびアノードを収容する電解槽
と、当該電解槽に貯留される被処理水の硝酸イオン濃度
を測定する(亜)硝酸イオンメータと、当該(亜)硝酸
イオンメータの測定値に基づいて(亜)硝酸イオンの還
元反応の終了を検知する還元反応終了検知手段と、を備
えることを特徴とする。
【0033】上記第5の水処理装置には硝酸イオンメー
タおよび/または亜硝酸イオンメータが設けられてい
る。このため、前記一連の水処理工程を行なっていると
きに被処理水に含まれる(亜)硝酸イオンの濃度を測定
して、その濃度の経時変化を捉えることができる。ま
た、前記一連の水処理工程において、(亜)硝酸イオン
メータによって測定された被処理水の(亜)硝酸イオン
濃度が、アンモニアへの還元処理と脱窒素処理とを必要
としない程度に低い場合には、不要な電気分解を行なう
ことなく、自動的に水処理を終了することができる。す
なわち、(亜)硝酸イオンメータの測定値に基づいて、
(亜)硝酸イオンの還元反応の終了を検知することがで
きる。一方、(亜)硝酸イオン濃度が還元処理を必要と
する程度に高い場合には、電気分解の継続/実行を自動
的に判断することができる。それゆえ、本発明の第5の
水処理装置は、前記一連の水処理工程を自動制御によっ
てかつ効率よく行なうことのできる装置構成として好適
である。
【0034】前述のように、第5の水処理装置を用いる
ことにより、前記一連の水処理工程において(亜)硝酸
イオンの還元反応の終了を検知することができる。すな
わち、かかる検知方法は、上記第5の水処理装置におけ
る電解槽に被処理水を導入した後、当該電解槽に通電し
ながら被処理水の(亜)硝酸イオン濃度を測定し、当該
(亜)硝酸イオン濃度の測定値に基づいて(亜)硝酸イ
オンの還元反応の終了を検知することを特徴とする。上
記の検知方法においては、被処理水の(亜)硝酸イオン
濃度の経時変化を捉えるべく、前記一連の水処理工程に
おいて、被処理水の残留塩素濃度を(亜)硝酸イオンメ
ータによって測定する手順が組み入れられている。かか
る検知方法は、水処理装置の自動制御において、水処理
の完了を自動的に判断する方法として好適である。
【0035】(第6の水処理装置)前記課題を解決する
ための本発明に係る第6の水処理装置は、電気化学反応
によって(亜)硝酸イオンを還元するカソードと、アノ
ードと、当該カソードおよびアノードを収容する電解槽
と、当該電解槽に貯留される被処理水の(亜)硝酸イオ
ン濃度を測定する(亜)硝酸イオンメータと、当該
(亜)硝酸イオンメータの測定値に基づいてカソードの
アンモニア生成能力の低下を検知するアンモニア生成能
力検知手段と、を備えることを特徴とする。
【0036】上記第6の水処理装置には硝酸イオンメー
タおよび/または亜硝酸イオンメータと、アンモニア生
成能力検知手段とが設けられている。このため、前記一
連の水処理工程を行なっているときに被処理水に含まれ
る(亜)硝酸イオンの濃度を測定して、その濃度の経時
変化を捉えることができ、さらに、当該濃度の測定値お
よびその経時変化に基づいて、カソードのアンモニア生
成能力の低下を自動的に検知することができる。
【0037】例えば、まず、(亜)硝酸イオンメータの
測定値に基づいて、被処理水中の(亜)硝酸イオンを還
元して得られるアンモニアの量と、当該アンモニアを窒
素ガスに分解するのに要する有効塩素〔例えば、次亜塩
素酸(イオン)等〕の量を推定し、電解槽内に導入す
る。ここで、次亜塩素酸(イオン)等の有効塩素を導入
しても(亜)硝酸イオン濃度が減少しないとき、あるい
は減少の速度が予想されるよりも遅い場合には、カソー
ドにおけるアンモニアの生成能力が低下していると判断
することができる。
【0038】上記第6の水処理装置は、カソードによる
アンモニア生成能力の低下の判断をより一層容易にかつ
確実に行なう上で、前記(亜)硝酸イオンメータの測定
値に基づいて、(亜)硝酸イオンの還元により得られる
アンモニアを窒素ガスに分解するのに要する有効塩素量
を推定する所要有効塩素量推定手段をさらに備え、か
つ、前記アンモニア生成能力検知手段が、前記所要有効
塩素量推定手段により推定された推定所要有効塩素量と
実際の所要有効塩素量との相違に基づいて、カソードの
アンモニア生成能力の低下を検知するものであるのが好
ましい。上記のとおり、本発明の第6の水処理装置およ
びその好適態様は、前記一連の水処理工程を自動制御に
よってかつ効率よく行なうことのできる装置構成として
好適である。
【0039】前述のように、第6の水処理装置を用いる
ことにより、前記一連の水処理工程において、自動的に
カソードのアンモニア生成能力の低下を検知することが
できる。すなわち、かかる検知方法は、上記第6の水処
理装置における電解槽に被処理水を導入した後、当該電
解槽に通電しながら被処理水の(亜)硝酸イオン濃度を
測定し、当該(亜)硝酸イオン濃度の測定値に基づいて
カソードのアンモニア生成能力の低下を検知することを
特徴とする。
【0040】上記の検知方法においては、被処理水の
(亜)硝酸イオン濃度の経時変化を捉えるべく、前記一
連の水処理工程において、被処理水の(亜)硝酸イオン
濃度を(亜)硝酸イオンメータによって測定する手順が
組み入れられている。カソードのアンモニア生成能力の
低下は、上記第6の水処理装置と同様に、例えば被処理
水の(亜)硝酸イオン濃度の実測値に基づいて、被処理
水中の(亜)硝酸イオンを還元して得られるアンモニア
の量と、当該アンモニアを分解するのに要する有効塩素
(残留塩素)量とを求め、次いで、この推定所要有効塩
素量と実際の所要有効塩素量と比較することによって検
知すればよい。
【0041】上記検知方法は、前記判断をより一層容易
にかつ正確に行なう上で、上記水処理装置の好適態様に
おける電解槽に被処理水を導入した後、前記硝酸イオン
濃度の測定値に基づいて、(亜)硝酸イオンの還元によ
り得られるアンモニアを窒素ガスに分解するのに要する
有効塩素量を推定した後、当該推定所要有効塩素量と実
際の所要有効塩素量との相違に基づいてカソードのアン
モニア生成能力の低下を検知するものであるのが好まし
い。これらの検知方法は、水処理装置の自動制御におい
て、カソードのアンモニア生成能力の低下を自動的に判
断する方法として好適である。
【0042】前記第2の水処理装置は水素ガスセンサの
測定値に基づいてカソードの還元反応能力の低下を検知
するものであって、その好適態様においては、水素ガス
濃度と制御電流値とに基づいて被処理水の(亜)硝酸イ
オン濃度を推定し、さらに還元反応に必要な通電時間を
推定し、実際の通電時間との相違に基づいてカソードの
還元反応能力の低下を検知している。上記第6の水処理
装置は(亜)硝酸イオンメータの測定値に基づいてカソ
ードの還元反応能力の低下を検知するものであって、そ
の好適態様においては、(亜)硝酸イオン濃度の実測値
に基づいて還元反応に必要な有効塩素量を推定し、実際
に要した有効塩素量との相違に基づいてカソードの還元
反応能力の低下を検知している。
【0043】一方、カソードの還元反応能力の低下は、
前記(亜)硝酸イオン濃度の実測値と、制御電流値と、
還元処理に要する通電時間の推定/実測値と、に基づい
て検知することもできる。かかる場合に好適な水処理装
置は、電気化学反応によって(亜)硝酸イオンを還元す
るカソードと、アノードと、前記カソードおよびアノー
ドを収容する電解槽と、当該電解槽に貯留される被処理
水の(亜)硝酸イオン濃度を測定する(亜)硝酸イオン
メータと、当該(亜)硝酸イオンメータの測定値、前記
制御電流値およびカソードの還元反応能力値に基づいて
被処理水に含まれる(亜)硝酸イオンを還元するのに要
する通電時間を推定する所要通電時間推定手段と、当該
所要通電時間推定手段により推定された推定所要通電時
間と実際の所要通電時間との相違に基づいてカソードの
還元反応能力の低下を検知する還元反応能力検知手段
と、を備えることを特徴とする。上記の水処理装置によ
れば、(亜)硝酸イオン濃度の実測値と制御電流値とに
基づいて、還元反応に必要な通電時間を推定することが
できる。すなわち、水素ガスセンサを用いなくても、前
記第2の水処理装置の好適態様における(I) および(II)
のステップを実行することができる。
【0044】上記の水処理装置を用いることにより、前
記一連の水処理工程において、自動的にカソードの還元
反応能力の低下を検知することができる。すなわち、当
該反応能力低下の検知方法は、上記の水処理装置におけ
る電解槽に被処理水を導入した後、当該電解槽に通電し
ながら被処理水の(亜)硝酸イオン濃度を測定し、当該
(亜)硝酸イオン濃度の測定値と、前記電解槽の制御電
流値と、カソードの還元反応能力値とに基づいて、被処
理水に含まれる(亜)硝酸イオンを還元するのに要する
通電時間を推定した後、当該推定所要通電時間と実際の
所要通電時間との相違に基づいてカソードの還元反応能
力の低下を検知することを特徴とする。かかる検知方法
は、水処理装置の自動制御において、カソードの還元反
応能力の低下を自動的に検知する方法として好適であ
る。
【0045】(第7の水処理装置)前記課題を解決する
ための本発明に係る第7の水処理装置は、電気化学反応
によって塩化物イオンから塩素を生成するアノードと、
カソードと、当該アノードおよびカソードを収容する電
解槽と、当該電解槽に貯留される被処理水のアンモニア
濃度を測定するアンモニアメータと、当該アンモニアメ
ータの測定値に基づいてアンモニアの分解反応の終了を
検知する分解反応終了検知手段と、を備えることを特徴
とする。
【0046】上記第7の水処理装置にはアンモニアメー
タが設けられている。このため、前記一連の水処理工程
を行なっているときに被処理水に含まれるアンモニアの
濃度を測定して、その濃度の経時変化を捉えることがで
きる。前記一連の水処理工程において、アンモニアメー
タによって測定された被処理水のアンモニア濃度が脱窒
素処理を必要としない程度に低い場合には、不要な電気
分解を行なうことなく、自動的に水処理を終了すること
ができる。一方、アンモニア濃度が脱窒素処理を必要と
する程度に高い場合には、電気分解の継続/開始を自動
的に判断することができる。それゆえ、本発明の第7の
水処理装置は、前記一連の水処理工程を自動制御によっ
てかつ効率よく行なうことのできる装置構成として好適
である。
【0047】前述のように、第7の水処理装置を用いる
ことによって、前記一連の水処理工程においてアンモニ
アの分解反応の終了を検知することができる。すなわ
ち、かかる検知方法は、上記第7の水処理装置における
電解槽に被処理水を導入した後、当該電解槽に通電しな
がら被処理水のアンモニア濃度を測定し、当該アンモニ
ア濃度の測定値に基づいてアンモニアの分解反応の終了
を検知することを特徴とする。上記の検知方法において
は、被処理水のアンモニア濃度の経時変化を捉えるべ
く、前記一連の水処理工程において、被処理水のアンモ
ニア濃度をアンモニアメータによって測定する手順が組
み入れられている。かかる検知方法は、水処理装置の自
動制御において、水処理の完了を自動的に判断する方法
として好適である。
【0048】(第8の水処理装置)前記課題を解決する
ための本発明に係る第8の水処理装置は、電気化学反応
によって塩化物イオンから塩素を生成するアノードと、
カソードと、当該アノードおよびカソードを収容する電
解槽と、当該電解槽に貯留される被処理水のアンモニア
濃度を測定するアンモニアメータと、当該アンモニアメ
ータの測定値に基づいてアノードの有効塩素生成能力の
低下を検知する有効塩素生成能力検知手段と、を備える
ことを特徴とする。
【0049】上記第8の水処理装置にはアンモニアメー
タと有効塩素生成能力検知手段とが設けられている。こ
のため、前記一連の水処理工程を行なっているときに被
処理水に含まれるアンモニアの濃度を測定して、その濃
度の経時変化を捉えることがで、さらに、当該濃度の測
定値およびその経時変化に基づいて、アノードの有効塩
素生成能力の低下を自動的に検知することができる。例
えば、まず、アンモニアメータの測定値に基づいて、被
処理水中のアンモニアを窒素ガスへと分解し、除去する
のに要する有効塩素の量を推定する。次いで、当該所要
有効塩素量に見合った次亜塩素酸(イオン)の量を推定
し、アノードによるアンモニアの生成反応能力〔(亜)
硝酸イオンの還元反応能力〕のデータをもとに、前記推
定次亜塩素酸(イオン)量に応じて必要となる塩化物イ
オンの量を推定し、電解槽内に導入する。ここで、塩化
物イオンを導入しても、次亜塩素酸(イオン)等の有効
塩素との反応(脱窒素反応)に伴うアンモニア濃度の減
少がみられないとき、あるいは減少の速度が予想される
よりも遅い場合には、アノードにおける有効塩素の生成
能力が低下していると判断することができる。
【0050】上記第8の水処理装置は、アノードによる
有効塩素生成能力の低下の判断をよい一層容易にかつ確
実に行なう上で、前記アンモニアメータの測定値に基づ
いて、当該アンモニアを窒素ガスに分解するのに要する
有効塩素量を推定する所要有効塩素量推定手段をさらに
備え、かつ、前記有効塩素生成能力検知手段が、前記所
要有効塩素量推定手段により推定された推定所要有効塩
素量と実際の所要有効塩素量との相違に基づいて、アノ
ードの有効塩素生成能力の低下を検知するものであるの
が好ましい。上記第8の水処理装置およびその好適態様
は、前記一連の水処理工程を自動制御によってかつ効率
よく行なうことのできる装置構成として好適である。
【0051】前述のように、第8の水処理装置を用いる
ことによって、前記一連の水処理工程においてアノード
の有効塩素生成能力の低下を自動的に検知することがで
きる。すなわち、当該生成能力低下の検知方法は、上記
第8の水処理装置における電解槽に被処理水を導入した
後、当該電解槽に通電しながら被処理水のアンモニア濃
度を測定し、次いで当該アンモニア濃度の測定値に基づ
いてアノードの有効塩素生成能力の低下を検知すること
を特徴とする。
【0052】上記の検知方法においては、被処理水のア
ンモニア濃度の経時変化を捉えるべく、前記一連の水処
理工程において、アンモニアメータによって被処理水の
アンモニア濃度を測定する手順が組み入れられている。
上記検知方法は、アノードによる有効塩素生成能力の低
下の判断をよい一層容易にかつ正確に行なう上で、前記
アンモニア濃度の測定値に基づいて、当該アンモニアを
窒素ガスに分解するのに要する有効塩素量を推定し、さ
らに当該推定所要有効塩素量と実際の所要有効塩素量と
の相違に基づいて、アノードの残留塩素生成能力の低下
を検知するものであるのが好ましい。これらの検知方法
は、水処理装置の自動制御において、カソードのアンモ
ニア生成能力の低下を自動的に判断する方法として好適
である。
【0053】前記第4の水処理装置は残留塩素センサの
測定値に基づいてアノードの残留塩素生成能力の低下を
検知するものであって、その好適態様においては、被処
理水の残留塩素濃度と(亜)硝酸イオン量とに基づいて
アンモニアの分解反応に要する残留塩素量を推定し、実
際の所要残留塩素量との相違に基づいてアノードの残留
塩素生成能力の低下を検知している。上記第8の水処理
装置は、アンモニアメータの測定値に基づいてアノード
の有効塩素生成能力の低下を検知するものであって、そ
の好適態様においては、被処理水のアンモニア濃度の実
測値に基づいて分解反応に必要な有効塩素量を推定し、
実際の所要有効塩素量との相違に基づいてアノードの有
効塩素生成能力の低下を検知している。
【0054】一方、アノードの残留塩素(有効塩素)生
成能力の低下は、被処理水中の(亜)硝酸イオン量の実
測値と、当該イオン量から推定される所要残留塩素(有
効塩素)量と、実際の所要残留塩素(有効塩素)量と、
に基づいて検知することもできる。かかる場合に好適な
水処理装置は、電気化学反応によって塩化物イオンから
塩素を生成するアノードと、カソードと、当該アノード
およびカソードを収容する電解槽と、当該電解槽に貯留
される被処理水の(亜)硝酸イオン量に基づいて、当該
(亜)硝酸イオンの還元生成物であるアンモニアを窒素
ガスに分解するのに要する残留塩素量を推定し、さらに
当該残留塩素を生成させるのに要する塩化物イオン量を
推定する所要塩化物イオン量推定手段と、当該推定手段
による推定所要塩化物イオン量と実際に使用した塩化物
イオン量との相違に基づいてアノードの残留塩素生成能
力の低下を検知する残留塩素生成能力検知手段と、を備
えることを特徴とする。
【0055】上記の水処理装置によれば、残留塩素セン
サやアンモニアメータによらずに、アノードの残留塩素
(有効塩素)生成能力の低下を検知することができる。
上記水処理装置において、被処理水の(亜)硝酸イオン
量は、例えば(亜)硝酸イオンメータによる実測値であ
ってもよく、電解槽への制御電流値と、当該電流値に対
する電解槽内での水素ガス濃度の実測値と、に基づく推
定値であってもよい。
【0056】上記の水処理装置を用いることにより、前
記一連の水処理工程において、自動的にアノードの残留
塩素(有効塩素)生成能力の低下を検知することができ
る。すなわち、当該生成能力低下の検知方法は、上記の
水処理装置における電解槽に被処理水を導入し、次いで
被処理水の(亜)硝酸イオン量に基づいて、当該(亜)
硝酸イオンの還元生成物であるアンモニアを窒素ガスに
分解するのに要する残留塩素量を推定し、さらに当該残
留塩素を生成させるのに要する塩化物イオン量を推定し
た後、当該推定所要塩化物イオン量と実際の所要塩化物
イオン量との相違に基づいてアノードの残留塩素生成能
力の低下を検知することを特徴とする。かかる検知方法
は、水処理装置の自動制御において、アノードの残留塩
素(有効塩素)生成能力の低下を自動的に検知する方法
として好適である。
【0057】本発明の水処理装置は、電解槽の制限電流
が直流電源によるものであり、供給電力の制御手段が電
源への交流入力電流値および/または直流出力電流値に
よって通電時の供給電力を制御するものであるのが好ま
しい。この場合、電源の能力が小さくて済み、しかも電
解槽などの構成材料として、耐蝕性が高ければ耐熱性が
低いものであっても使用できる。特に、安価で加工性に
優れた硬質塩化ビニル等を使用することができる。それ
ゆえ、水処理装置のコストを削減することができる。
【0058】本発明の水処理装置において、被処理水の
水位制御手段はフロートなし水位センサであるのが好ま
しい。フロートなしのタイプの水位センサは、フロート
式のものに比べて誤動作を生じにくく、さらに電極式の
センサであれば汚れが付着しにくいことから、より一層
誤動作が生じにくくなり、液面計の電気的制御が容易に
なるという利点がある。また、多点制御が可能となる利
点もある。本発明の水処理装置は、さらにオゾン発生装
置を備えるのがより好ましい。
【0059】オゾン発生装置から生じたオゾンが電解槽
内の被処理水に導入されると、下記式(5) に示すように
酸素原子を放出する反応を起こし、こうして放出された
酸素原子は被処理水中のアンモニアと反応する。その結
果、下記反応式(6) に示すアンモニア酸化脱窒反応が生
じて、窒素ガスが生成する。下記反応式(7) は、オゾン
によるアンモニア酸化脱窒反応の反応式である。
【0060】
【化2】
【0061】従って、本発明の水処理装置にオゾン発生
装置を備えることによって、脱窒素反応を迅速に行なう
ことができる。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る水処理装置に
ついて、水処理装置を示す概略図と、当該装置を用いた
水処理工程を示す流れ図と、を参照しつつ詳細に説明す
る。
【0063】〔水処理装置の実施形態〕図1〜図4は本
発明に係る水処理装置の一実施形態である。図1および
図3に示す水処理装置は、いわゆる無隔膜式の電解槽1
0を備えるものであって、電解槽10内には、カソード
15、アノード16および水位センサ22が配置されて
いる。図2および図4に示す水処理装置は、いわゆる隔
膜分離式の電解槽11を備えるものであって、電解槽1
1は、(亜)硝酸イオンを透過せず、水素イオン
(H + )を透過する膜14によってカソード反応域17
とアノード反応域18とに区画されている。カソード反
応域17にはカソード15が、アノード反応域18には
アノード16が、それぞれ配置される。図1〜図4に
は、カソード(陰極)15とアノード(陽極)16とか
らなる一対の電極対を示したが、本発明の水処理装置に
おける電解槽はこれに限定されるものではなく、複数の
電極対を備えるものであってもよい。
【0064】本発明において、電気化学反応によって
(亜)硝酸イオンを還元するカソードとしては、真鍮、
銅、亜鉛等の11族もしくは12族元素を含む導電体、
または11族もしくは12族元素を導電体に被覆したも
のが挙げられる。中でも真鍮は、硝酸イオンの還元特性
が極めて優れていることから、本発明に好適である。一
方、カソードに(亜)硝酸イオンの還元能力が要求され
ない場合において、カソードの種類は特に限定されるも
のではなく、上記例示のカソードのほか、従来公知の種
々の電解用電極を用いることができる。
【0065】本発明において、電気化学反応によって塩
化物イオンから塩素を生成するアノードとしては特に限
定されるものではないが、例えば、チタン基材の上に白
金、パラジウム等の10族元素もしくはルテニウム、イ
リジウム等をメッキもしくは焼結させてなる金属電極、
または炭素電極やフェライト電極等が挙げられる。一
方、アノードに塩素の生成能力が要求されない場合にお
いて、アノードの種類は特に限定されるものではなく、
上記例示のアノードのほか、従来公知の種々の電解用電
極を用いることができる。
【0066】図2および図4に示す水処理装置におい
て、電解槽11をカソード反応域17とアノード反応域
18とに区画する隔膜14には、(亜)硝酸イオンを透
過せず、水素イオン(H+ )を透過する膜が用いられ
る。アンモニアおよび次亜塩素酸(イオン)を透過せ
ず、電子を透過する膜としては、例えば陽イオン交換
膜、メンブランフィルタ(例えば、限外ろ過膜等)など
が挙げられる。カソード15およびアノード16には直
流電流を供給するための直流電源25が接続され、さら
にカソード15の配線側には電流センサ26が挿入され
る。直流電流の電流値は、電流センサ26によって測定
することができる。
【0067】図1〜図4に示す水処理装置において、電
解槽10,11には、被処理水を導入するための注入口
20が配置されている。被処理水は、電磁弁21を開放
することによって注入口20から電解槽10,11内に
導入される。被処理水の注入口20は、これに限定され
るものではないが、(亜)硝酸イオンの還元反応および
アンモニアの分解・除去反応の効率を高める上で、カソ
ード15の近傍に設けるのがより好ましい。
【0068】図1〜図4に示す水処理装置においては、
被処理水を導入するための注入口20とともに、水道水
等の希釈水を電解槽10,11に導入するための配管3
2と、希釈水の注入を制御する電磁弁31が設けられて
いる。図2および図4に示す水処理装置のように、電解
槽11が隔膜分離式である場合には、希釈水用の配管3
2(注入口)は、電解槽11のカソード反応域17とア
ノード反応域18との双方に設けられる。
【0069】水位センサ22は、無隔膜式の電解槽10
の場合にはカソード15の近傍に配置されるのが好まし
く、隔膜分離式の電解槽11の場合にはカソード反応域
17とアノード反応域18とのそれぞれに配置される。
水位センサ22は、フロート液面計であってもよいが、
図1〜図4に示すフロートなし液面計であるのが好まし
い。フロート液面計、特に電極式のフロートなし水位セ
ンサは、前述のように汚れが付着しにくく、フロート式
のものに比べて誤動作を生じにくいという利点があり、
多点制御が可能になるという利点もある。しかも、電極
式である場合には、液面計の電気的制御がし易くなる。
【0070】図1〜図4に示す水処理装置において、電
解槽10,11には水素ガスセンサ30が設置され、電
解処理等によって発生した水素ガスの濃度が当該センサ
30によって測定される。図2および図4に示す隔膜分
離式の電解槽11において、水素ガスセンサ30は、電
解槽11のカソード反応域17に設置される。図1およ
び図3に示す無隔膜式の電解槽10を備える水処理装置
の場合、当該電解槽10内の被処理水に塩化物イオンお
よび/または次亜塩素酸(イオン)を供給するためのイ
オン供給手段としては、例えば食塩水タンク50や次亜
塩素酸(もしくはその塩)のタンク等が挙げられる。食
塩水タンク50から電解槽10内に供給される食塩水
は、前記反応式(4) に示す脱窒素反応を進行させるため
の、酸化力のある遊離残留塩素成分(有効塩素)の原料
となる。
【0071】図1および図3に示す場合において、食塩
水タンク50から電解槽10内への食塩水の注入は、注
入ポンプ52を駆動することにより行なわれる。符号5
3は、逆流を防止するための逆止弁である。一方、図2
および図4に示す隔膜分離式の電解槽11を備える水処
理装置の場合、当該電解槽11には、次亜塩素酸(イオ
ン)等の残留塩素成分を直接供給することのできるイオ
ン供給手段が設置される。かかるイオン供給手段には、
通常、次亜塩素酸(塩)タンク51が用いられる。
【0072】図2および図4に示す隔膜分離式電解槽1
1を用いる場合において、次亜塩素酸(塩)タンク51
から供給される次亜塩素酸(イオン)は、カソード反応
域17で、直接に遊離残留塩素成分(有効塩素)として
作用する。次亜塩素酸(塩)タンク51等のイオン供給
手段は、電解槽11のカソード反応域17に接続され
る。当該タンク51から電解槽11内への次亜塩素酸
(イオン)の注入は、注入ポンプ52を駆動することに
より行なわれる。符号53は、図1および図3と同じ
く、逆流を防止するための逆止弁である。
【0073】図1〜図4に示す水処理装置には、食塩水
タンク50または次亜塩素酸(塩)タンク51と併せ
て、またはこれらに代えて、オゾン発生装置を設置して
もよい。オゾン発生装置にて発生したオゾンは、配管を
通じて電解槽10内の被処理水に、またはカソード反応
域17内の被処理水に、直接導入されるように設定され
る。
【0074】図1に示す水処理装置の電解槽10には、
被処理水(または処理済みの水)を残留塩素センサ42
に通水しまたは排水口56から排出するための配管36
が設置される。図2に示す水処理装置の電解槽11に
は、そのカソード反応域17とアノード反応域18との
双方から、当該両反応域17,18内に貯留された被処
理水(または処理水)を残留塩素センサ42に通水しま
たは排水口56から排出するための配管36a,38が
設置される。また、配管38には、アノード反応域18
からの排水を制御する電磁弁39とが設置される。
【0075】図3に示す水処理装置の電解槽10には、
被処理水(または処理済みの水)を塩化物イオンメータ
44、硝酸イオンメータ45、亜硝酸イオンメータ46
およびアンモニアイオンメータ47に通水し、または排
水口56から排出するための配管36が設置される。図
4に示す電解槽11には、そのカソード反応域17とア
ノード反応域18との双方から、当該両反応域17,1
8内に貯留された被処理水(または処理水)を前記の各
メータ44,45,46,47に通水し、または排水口
56から排出するための配管36a,38が設置され
る。また、配管38には、アノード反応域18からの排
水を制御する電磁弁39とが設置される。図1〜図4に
示す水処理装置において、配管36,36a上には、当
該センサ42および排水口56へ被処理水(処理水)を
供給するための循環ポンプ40と、残留塩素センサ42
への通水を制御する電磁弁41と、排水口56への通水
を制御する電磁弁55と、が設置される。
【0076】配管36,36aを通じて残留塩素センサ
42へ供給された被処理水は、さらに配管37を通って
電解槽10に循環される。図1および図2に示す水処理
装置では、食塩水タンク50または次亜塩素酸(塩)タ
ンク51から伸びる食塩水または次亜塩素酸(イオン)
の供給路が配管37に接続されており、これによって、
当該タンク50,51から電解槽10,11への接続が
実現される。配管36,36a上には、前記各メータ4
4,45,46,47または排水口56へ被処理水(処
理水)を供給するための循環ポンプ40と、前記各メー
タ44,45,46,47への通水を制御する電磁弁4
1と、排水口56への通水を制御する電磁弁55と、が
設置される。図1〜図4中、符号57は逆止弁を示し、
符号58は調節弁を示す。
【0077】配管36,36aを通じて前記各メータ4
4,45,46,47へ供給された被処理水は、さらに
配管37を通って電解槽10に循環される。図3および
図4に示す水処理装置では、食塩水タンク50または次
亜塩素酸(塩)タンク51から伸びる食塩水または次亜
塩素酸(イオン)の供給路が配管37に接続されてお
り、これによって、当該タンク50,51から電解槽1
2,13への接続が実現される。
【0078】〔水処理工程の具体例〕 (1) 電解時の制御電流値が可変である場合 図1に示す水処理装置を使用し、電解時の制御電流値を
可変とした場合における水処理工程の一例を、図5およ
び図6に示す流れ図を参照しつつ説明する。かかる場合
の水処理工程では、まず、注入口20の電磁弁21を開
放し、電解槽10に繋がる他の流路の電磁弁(残留塩素
センサ42に繋がる電磁弁41、排水口56に繋がる電
磁弁55等)を閉鎖した状態で、被処理水を注入する
(ステップS1)。
【0079】電解槽10内の被処理水の水位は水位セン
サ22によって検知して、満水位値に達したか否かを判
断する(ステップS2)。被処理水が満水位置23に達
していないときには、ステップS1に戻って被処理水の
注入を続行する。一方、満水位置23に達したときに
は、注入口20の電磁弁21を閉じて被処理水の注入を
停止し(ステップS3)、電解槽10の電極対(カソー
ド15およびアノード16)に可変電流を流す。これに
より、被処理水の電気分解が開始されて(ステップS
4)、電解の初期運転に移行する。
【0080】電解初期運転時には、次に続く電解定常運
転時において電極対に流す制御電流値Iを決定するた
め、直流電源25の電圧を漸次上昇させる(ステップS
5)。同時に、水素ガスセンサ30によって電解槽10
内の水素ガスの濃度CH の測定を開始する(ステップS
6)。ここで、水素ガス濃度CH が0.01%未満であ
れば、ステップS5に戻って引き続き電圧上昇を行な
い、水素ガス濃度CH が0.01%以上であれば、電圧
上昇を停止する(ステップS7)。電圧上昇を停止した
場合、停止時の電流値Ioに0.8をかけた値を制御電
流値Iとして確定する(ステップS8)。以後、電極対
に流す電流値を制御電流値Iに固定して、電解の定常運
転に移行する。
【0081】電解定常運転時には、被処理水の(亜)硝
酸イオン濃度を硝酸イオン濃度推定手段によって推定し
(ステップS9)、こうして得られた推定硝酸イオン量
に基づいて、(亜)硝酸イオンをその含有量が許容値以
下になるまで還元させるのに必要な通電時間(所要通電
時間Ts)を所要通電時間推定手段によって推定する
(ステップS10)。さらに、(亜)硝酸イオンの還元
によって生じたアンモニアを分解して窒素ガスを生成さ
せるのに要する食塩水の量(所要食塩水量Qs)を推定
する(ステップS11)。
【0082】これらの推定には、あらかじめ作製してお
いた、制御電流値Iと(亜)硝酸イオン濃度と所要食塩
水量との相関データが用いられる。特に、ステップS9
における(亜)硝酸イオン量は、本発明の第1の水処理
装置および第1の検知方法において述べたのと同じ手法
によって推定すればよい。なお、被処理水中の硝酸イオ
ン量には、ステップS9に示す硝酸イオン濃度推定手段
による推定値に代えて、硝酸イオンメータ/亜硝酸イオ
ンメータによって測定して求めた実測値を用いてもよ
い。
【0083】ステップS11では所要食塩水量Qsを推
定しているが、これは図1に示す電解槽10に、食塩水
タンク50から塩化物イオンが供給されるからである。
食塩水タンク50に代えて、図2に示すような次亜塩素
酸(塩)タンク51を設置するのであれば、所要食塩水
量Qsを所要次亜塩素酸量に置き換えて推定すればよ
い。次亜塩素酸(塩)タンク51の使用は、塩素を生成
する能力を有しないアノードを用いる場合において、よ
り効果的である。
【0084】ステップS9にて推定硝酸イオン量を求め
た後、この推定硝酸イオン量に基づいて、電解を継続す
べきか停止すべきかを判断する(ステップS12)。推
定硝酸イオン量が多く、還元処理および脱窒素処理が必
要と判断した場合には、電解を継続して、(亜)硝酸イ
オンの還元反応とアンモニアの分解・除去反応とを行な
う。電解を継続する場合には、同時にタイマを稼動し
て、(亜)硝酸イオンを還元させるのに要した通電時間
Tの計時を開始する(ステップS13)。さらに、残留
塩素センサ42に通水するための電磁弁41を開放し、
排水口56に繋がる電磁弁55を閉鎖した状態で、循環
ポンプ40により電解槽10内の被処理水を残留塩素セ
ンサ42に導水して、被処理水の残留塩素濃度CClO
測定する(ステップS14)。
【0085】前記還元処理と脱窒素処理とに際しては、
還元処理によって生成したアンモニアがその生成と同時
に窒素ガスに分解されて、適切に脱窒素が行なわれるよ
うに調整しなければならない。そこで、残留塩素センサ
42による残留塩素濃度の測定結果に基づき、還元反応
完了検知手段によって食塩水の注入の要否を判断する
(ステップS15)。その結果、被処理水の遊離残留塩
素濃度を維持する必要がある場合には、食塩水タンク5
0から電解槽10内に食塩水を注入する(ステップS1
6)。具体的には、残留塩素濃度が5ppmを下回る場
合には、依然として脱窒素処理を行なうべきアンモニア
が存在すると判断できることから、被処理水の遊離残留
塩素濃度を維持すべく、食塩水を注入する。以後、上記
制御を継続して行なう。食塩水を注入する際には、制御
電流値Iが変化しないように、食塩水の注入量Qに応じ
て直流電源25の出力電圧を自動調整する。さらにこの
際には、食塩水の注入量Qを積算する(ステップS1
7)。
【0086】ステップS15において被処理水の遊離残
留塩素濃度が所定値を超える場合には、水素ガス濃度C
H の測定を行なう(ステップS18)。具体的には、残
留塩素濃度が5ppm以上となる場合には、アンモニア
が十分に分解・除去されていると判断できることから、
食塩水の注入を中止して、水素ガス濃度CH の測定を行
なう。
【0087】水素ガス濃度CH の測定結果が0.04%
以上であるときは、還元反応完了検知手段によって被処
理水の硝酸イオン濃度およびアンモニア濃度が還元・脱
窒素処理を必要としない値にまで(許容値以下にまで)
低下したものと判断して(ステップS19)、電気分解
を停止し(ステップS20)、同時にタイマの計時を停
止して所要通電時間Tを確定する(ステップS21)。
一方、水素ガス濃度C H が0.04%未満であるとき
は、還元反応完了検知手段によって被処理水中に除去す
べき硝酸イオンおよびアンモニアが残存しているものと
判断して(ステップS19)、ステップS14に戻って
以降の処理を再度行なう。
【0088】ステップS15およびS19に示す還元反
応完了検知手段によって還元反応の完了を検知し、電解
を停止した後、前記還元処理および脱窒素処理に実際に
要した所要通電時間Tと、ステップS10で推定した推
定所要通電時間Tsとを比較する(ステップS22)。
ここで、T≧2Tsとなった場合には、ステップS22
に示す還元反応能力検知手段によってカソードの還元反
応能力が低下しているものと判断して、カソード交換表
示を行なう(ステップS23)。T<2Tsである場合
には、ステップS22を飛ばして、アノード交換表示手
段によるアノード交換の要否判断へと移行する。
【0089】次いで、前記還元処理および脱窒素処理時
において実際に注入された食塩水の積算量(実際の注入
量)Qと、ステップS11で推定した推定所要食塩水量
Qsとを比較し(ステップS24)、Q≧2Qsとなっ
た場合にはアノードの遊離残留塩素成分の生成能力が低
下しているものと判断して、アノード交換表示を行なう
(ステップS25)。Q<2Qsである場合には、ステ
ップ24を飛ばして、排水処理へと移行する。
【0090】最後に、残留塩素センサ42に通水する電
磁弁41を閉止した上で排水口56の電磁弁55を開放
して、電解槽10内の被処理水を排出口56より排出す
る(ステップS27)。被処理水の排水は循環ポンプ4
0を駆動して行なわれる。一方、ステップS9において
求められた被処理水の推定硝酸イオン濃度が、前記還元
処理および脱窒素処理を必要としない程度に低い(許容
値以下である)と判断される場合には(ステップS1
2)、電解処理を停止し(ステップS26)、上記排水
処理(ステップS27)へと移行する。
【0091】ステップS27にて排水処理を行なった
後、さらに新たな被処理水に対して脱窒素処理を必要と
する場合には、ステップS1に戻って一連の処理を繰り
返す。一方、新たな被処理水に対して脱窒素処理を必要
としない場合は、処理を終了する(ステップS28)。
図5および図6に示す脱窒素処理工程において、所要時
間Tsの推定(ステップS10)と、所要食塩水量Qs
の推定(ステップS11)と、所要通電時間Tの計時開
始およびその停止(ステップS13,S21)とは、電
解停止後(ステップS20)にカソード交換およびアノ
ード交換の判定(ステップS22,S24)を行なわな
い場合に省略することができる。
【0092】食塩水タンク50または次亜塩素酸(塩)
タンクと併せて、またはこれらに代えてオゾン発生装置
を設置する場合には、ステップS16の食塩水の注入
(あるいは次亜塩素酸(塩)の注入)と併せて、または
これに代えて、被処理水へのオゾンの注入を行なえばよ
い。この場合、被処理水がアルカリ性にシフトし過ぎて
電気化学反応が極端に遅くなったり、停止したりするお
それがある。そこで、被処理水中に例えば塩酸、硫酸等
の酸性水を注入するのが好ましい。
【0093】図1に示す水処理装置に代えて、図2に示
すような隔膜分離式の電解槽11を使用し、電解槽11
に通電する電流値(制限電流値)を可変とする場合にお
ける水処理工程は、図5および図6に示すフローチャー
トとほぼ同一の流れに従って行なわれる。なお、アノー
ド16として、遊離残留塩素(有効塩素)を生成しない
電極が用いられる場合には、電解停止後(ステップS2
1)におけるアノード交換の判定(ステップS24)が
省略される。また、これに伴い、所要食塩水量Qsの推
定(ステップS11)も省略される。
【0094】(2) 電解時の制御電流値を固定する場合 図2に示す水処理装置を使用し、電解時の制御電流値を
固定した場合における水処理工程の一例を、図7および
図8に示す流れ図を参照しつつ説明する。かかる場合の
水処理工程では、まず、注入口20の電磁弁21を開放
し、電解槽11に繋がる他の流路の電磁弁(残留塩素セ
ンサ42に繋がる電磁弁41、排水口56に繋がる電磁
弁55等)を閉鎖した状態で、被処理水の注入を開始す
る(ステップT1)。
【0095】電解槽10内の被処理水の水位は水位セン
サ22によって検知して、満水位置23に達した否かを
判断する(ステップT2)。被処理水が満水位置23に
達していないときには、ステップT1に戻って被処理水
の注入を続行する。一方、満水位置23に達したときに
は、注入口20の電磁弁21を閉じて被処理水の注入を
停止し(ステップT3)、電解槽11の電極対(カソー
ド15およびアノード16)に電流を流す。通電時の電
流値は固定し、通電の開始により電解処理に移行する
(ステップT4)。同時に、タイマを稼動して、電解槽
への通電時間Tの計時を開始する(ステップT5)。
【0096】さらに、残留塩素センサ42に通水するた
めの電磁弁41を開放し、排水口56に繋がる電磁弁5
5を閉鎖した状態で、循環ポンプ40により電解槽11
内の被処理水を残留塩素センサ42に導水し、被処理水
の残留塩素濃度CClO を測定する(ステップT6)。前
記還元処理と脱窒素処理とに際しては、還元反応によっ
て生成したアンモニアがその生成と同時に窒素ガスに分
解されて、適切に脱窒素が行なわれるように調整しなけ
ればならない。そこで、残留塩素センサ42による残留
塩素濃度の測定結果に基づき(ステップT7)、被処理
水の遊離残留塩素濃度を維持すべく、必要に応じて次亜
塩素酸(塩)タンク51から電解槽11のカソード反応
域17内に次亜塩素酸(イオン)を注入する(ステップ
T8)。具体的には、残留塩素濃度が5ppmを下回る
場合には、依然として脱窒素処理を行なうべきアンモニ
アが存在すると判断できることから、被処理水の遊離残
留塩素濃度を維持すべく、次亜塩素酸(イオン)を注入
する。
【0097】次亜塩素酸(イオン)を注入する際には、
制御電流値が変化しないように、次亜塩素酸(イオン)
の注入量Wに応じて直流電源25の出力電圧を自動調整
する。また、次亜塩素酸(イオン)の注入量Wを積算す
る(ステップT9)。以後、上記制御を継続して行な
い、残留塩素濃度が5ppm以上になると次亜塩素酸
(イオン)の注入を中止して、水素ガス濃度CH の測定
を行なう(ステップT10)。その結果、水素ガス濃度
H が0.04%以上であるならば、被処理水の硝酸イ
オン濃度およびアンモニア濃度が還元・脱窒素処理を必
要としない値にまで(許容値以下にまで)低下したもの
と判断して(ステップT11)、電気分解を停止し(ス
テップT12)、同時に通電時間Tの計時を停止する
(ステップT13)。一方、水素ガス濃度CH が0.0
4%未満であるならば、被処理水中に除去すべき硝酸イ
オンおよびアンモニアが残存しているものと判断して
(ステップT11)、ステップT7に戻り、以降の処理
を再度行なう。
【0098】ステップT12にて電解を停止した後、前
記還元処理および脱窒素処理に実際に要した所要通電時
間Tと、電解処理時の制御電流値Iとから、還元された
硝酸イオンの量(還元硝酸イオン量)を推定し(ステッ
プT14)、さらに当該還元硝酸イオンの推定量から、
この還元反応によって発生したアンモニアを酸化脱窒処
理するのに必要な次亜塩素酸(イオン)の量(所要次亜
塩素酸量)Wsを推定する(ステップT15)。
【0099】次いで、前記還元処理および脱窒素処理時
において実際に注入された次亜塩素酸(イオン)の積算
量(実際の注入量)Wと、ステップT14で推定した推
定所要次亜塩素酸量Wsとを比較し(ステップT1
6)、W≧2Wsとなった場合にはカソードの還元反応
能力が低下しているものと判断して、カソード電極交換
表示を行なう(ステップT17)。W<2Wsである場
合には、ステップT17を飛ばして、排水処理へと移行
する。
【0100】最後に、残留塩素センサ42に通水する電
磁弁41を閉止した上で排水口56の電磁弁55を開放
して、電解槽11内の被処理水を排出口56より排出す
る(ステップT18)。被処理水の排水は循環ポンプ4
0を駆動して行なわれる。ステップT18にて排水処理
を行なった後、さらに新たな被処理水に対して脱窒素処
理を必要とする場合には、ステップT1に戻って一連の
処理を繰り返す。一方、新たな被処理水に対して脱窒素
処理を必要としない場合は、処理を終了する(ステップ
T19)。
【0101】図7および図8に示す脱窒素処理工程にお
いて、所要通電時間Tの計時開始およびその停止(ステ
ップT5,T13)と、還元硝酸イオン量の推定(ステ
ップT14)と、所要次亜塩素酸量Wsの推定(ステッ
プT15)とは、ステップT12の電解停止後にカソー
ド交換の判定(ステップT16)を行なわない場合に省
略することができる。次亜塩素酸(塩)タンクと併せ
て、またはこれに代えてオゾン発生装置を設置する場合
には、ステップT8の次亜塩素酸(塩)の注入と併せ
て、またはこれに代えて、被処理水へのオゾンの注入を
行なえばよい。この場合、被処理水がアルカリ性にシフ
トし過ぎて電気化学反応が極端に遅くなったり、停止し
たりするおそれがある。そこで、被処理水中に例えば塩
酸、硫酸等の酸性水を注入するのが好ましい。
【0102】(3) 電解時の制御電圧を固定する場合 図3に示す水処理装置を使用し、電解時の制御電圧を固
定した場合における脱窒素処理工程の一例を、図9およ
び図10に示す流れ図を参照しつつ説明する。かかる場
合の水処理工程では、まず、注入口20の電磁弁21を
開放し、電解槽12に繋がる他の流路の電磁弁(各メー
タ44〜47に繋がる電磁弁43、排水口56に繋がる
電磁弁55等)を閉鎖した状態で、被処理水を注入する
(ステップU1)。
【0103】電解槽10内の被処理水の水位は水位セン
サ22によって検知して、被処理水の水位が電解処理を
開始するのに必要な量に達すると、定電圧直流電源25
aから電解槽12への通電を開始して、電解処理を開始
する(ステップU2)。電解処理の開始と同時に、電流
センサ26によって電解槽に流れる電流値Ioを測定し
(ステップU3)、電流値Ioが電解槽12にて許容さ
れる最大電流値Imax未満であるか否かを判断する
(ステップU4)。電流値Ioが最大電流値Imax未
満であるときは、そのまま満水位置に達するまで被処理
水の注入を続ける。一方、電流値Ioが最大電流値Im
axとなると、被処理水の注入を停止し、電磁弁31を
開放して、電解槽12内に希釈水を注入する(ステップ
U5)。その後、満水位置に達するまで、繰り返しステ
ップU4に戻って、以降の処理を行なう。
【0104】水位センサ22の検知によって、電解槽1
2内の水位が満水位置に達したと判断されると(ステッ
プU6)、被処理水または希釈水の注入を停止し(ステ
ップU7)、その時の電流値を制御電流値Iとして確定
する(ステップU8)。この後、電解処理時の電流値は
前記制御電流値Iに固定されて、電解初期運転に移行す
る。電解初期運転時には、排水口56に繋がる電磁弁5
5を閉鎖された上で、塩化物イオンメータ44、硝酸イ
オンメータ45、亜硝酸イオンメータ46およびアンモ
ニアメータ47に通水する電磁弁41を開放する。電解
槽11内の被処理水は、循環ポンプ40によって前記4
つのメータ44〜47に導入される。
【0105】次いで、硝酸イオンメータ45、塩化物イ
オンメータ44等によって被処理水の硝酸イオン濃度C
NO、塩化物イオン濃度CCl等を測定し(ステップU9,
U11)、前記還元処理および脱窒素処理が不要となる
((亜)硝酸イオン濃度およびアンモニア濃度が許容値
以下になる)のに必要な所要通電時間Tsを推定される
(ステップU10)。また、測定された硝酸イオン濃度
NOに基づいて、還元反応により生成したアンモニアを
脱窒素するのに必要な所要食塩推量Qsを推定する(ス
テップU12)。
【0106】これらの推定には、あらかじめ作製してお
いた、制御電流値I、(亜)硝酸イオン濃度、塩化物イ
オン濃度、所要通電時間および所要食塩水量の相関デー
タが用いられる。なお、食塩水タンク50に代えて次亜
塩素酸(塩)タンクを設置する場合には、前記所要食塩
水量を所要次亜塩素酸量に置き換えて推定する。ステッ
プU9にて(亜)硝酸イオン濃度を測定した後、この硝
酸イオン濃度に基づいて、電解を継続すべきか停止すべ
きかを判断する(ステップU13)。硝酸イオン濃度が
高く、還元処理および脱窒素処理が必要と判断した場合
には、電解を継続して、(亜)硝酸イオンの還元反応と
アンモニアの分解・除去反応とを行なう。
【0107】電解処理を継続した場合には、同時にタイ
マを稼動して、前記還元処理および脱窒素処理に要した
通電時間Tの計時を開始する(ステップU14)。ま
た、これにより、電解の定常運転に移行する。前記還元
処理と脱窒素処理とに際しては、還元反応によって生成
したアンモニアがその生成と同時に窒素ガスに分解され
て、適切に脱窒素が行なわれるように調整しなければな
らない。そこで、アンモニアメータ47による被処理水
のアンモニア濃度CNHの測定結果に基づき(ステップU
15,16)、被処理水の遊離残留塩素濃度を適度に調
節すべく、必要に応じて食塩水タンク50から電解槽1
2内に食塩水を注入する(ステップU17)。食塩水の
注入に応じて、その注入量Qを積算しておく(ステップ
U18)。
【0108】以後、上記制御を継続して行ない、アンモ
ニア濃度が必要とする濃度以下にまで低下すると(ステ
ップU16)、電解処理を停止し(ステップU19)、
同時にタイマの計時を停止して所要通電時間Tを確定す
る(ステップU20)。ステップU19にて電解を停止
した後、前記還元処理および脱窒素処理に実際に要した
所要通電時間Tと、ステップU10で推定した推定所要
通電時間Tsとを比較し(ステップU21)、T≧2T
sとなった場合にはカソードの還元反応能力が低下して
いるものと判断して、カソード交換表示を行なう(ステ
ップU22)。T<2Tsである場合には、ステップU
22を飛ばして、アノード交換表示手段によるアノード
交換の要否判断へと移行する。
【0109】また、ステップU19にて電解を停止した
後、前記還元処理および脱窒素処理時において実際に注
入された食塩水の積算量(実際の注入量)Qと、ステッ
プU12で推定した推定所要食塩水量Qsとを比較し
(ステップU23)、Q≧2Qsとなった場合はアノー
ドの遊離残留塩素成分の生成能力が低下しているものと
判断されて、アノード交換表示が行なわれる(ステップ
U24)。Q<2Qsである場合には、ステップU24
を飛ばして、排水処理へと移行する。
【0110】最後に、前記4つのメータ44〜47に通
水する電磁弁43を閉止した上で排水口56の電磁弁5
5を開放して、電解槽12内の被処理水を排出口56よ
り排出される(ステップU26)。一方、ステップU9
により求められた被処理水の硝酸イオン濃度が、前記還
元処理および脱窒素処理を必要としない程度に低い場合
には、電解処理を停止し(ステップU13,U25)、
上記排水処理(ステップU26)へと移行する。
【0111】ステップU26にて排水処理を行なった
後、さらに新たな被処理水に対して還元・脱窒素処理を
必要とする場合には、ステップU1に戻って、一連の処
理が繰り返される。一方、新たな被処理水に対して還元
・脱窒素処理を必要としない場合は、処理を終了する
(ステップU27)。図9および図10に示す脱窒素処
理工程において、所要通電時間Tsの推定(ステップU
10)と、所要食塩水量Qsの推定(ステップU12)
と、所要通電時間Tの計時開始およびその停止(ステッ
プU14,U20)とは、ステップU19の電解停止後
にカソード交換の判定(ステップU22)およびアノー
ド交換の判定(ステップU24)を行なわない場合に、
省略することができる。
【0112】食塩水タンク50または次亜塩素酸(塩)
タンクと併せて、またはこれらに代えてオゾン発生装置
を設置する場合には、ステップS15の食塩水の注入
(あるいは次亜塩素酸(塩)の注入)と併せて、または
これに代えて、被処理水へのオゾンの注入を行なえばよ
い。この場合、被処理水がアルカリ性にシフトし過ぎて
電気化学反応が極端に遅くなったり、停止したりするお
それがある。そこで、被処理水中に例えば塩酸、硫酸等
の酸性水を注入するのが好ましい。
【0113】図3に示す水処理装置に代えて、図4に示
すような陽イオン交換膜またはメンブランフィルタ14
を有する電解槽13を使用し、電解槽13に通電する電
流値(制限電流値)を固定した場合における水処理工程
は、図9および図10に示すフローチャートとほぼ同一
の流れに従って行なわれる。なお、アノード16とし
て、遊離残留塩素(有効塩素)を生成しない電極が用い
られる場合には、電解処理停止後(ステップU19)に
おけるアノード交換の判定(ステップU23,U24)
が省略される。また、これに伴い、所要食塩水量Qsの
推定(ステップU12)も省略される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水処理装置の一実施形態を示す模
式図である。
【図2】本発明に係る水処理装置の他の実施形態を示す
模式図である。
【図3】本発明に係る水処理装置のさらに他の実施形態
を示す模式図である。
【図4】本発明に係る水処理装置のさらに他の実施形態
を示す模式図である。
【図5】本発明の水処理装置を用いた水処理工程の一例
を示す流れ図である。
【図6】図5の続きを示す流れ図である。
【図7】本発明の水処理装置を用いた水処理工程の他の
例を示す流れ図である。
【図8】図7の続きを示す流れ図である。
【図9】本発明の水処理装置を用いた水処理工程のさら
に他の例を示す流れ図である。
【図10】図9の続きを示す流れ図である。
【符号の説明】
10 (無隔膜式)電解槽 11 (隔膜分離式)電解槽 15 カソード 16 アノード 25 直流電源 30 水素ガスセンサ 42 残留塩素センサ 44 塩化物イオンメータ 45 硝酸イオンメータ 47 アンモニアメータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/18 G01N 27/46 301M (72)発明者 広 直樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 河内 基樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 岸 稔 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 河村 要藏 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 稲本 吉宏 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 廣田 達哉 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 4D050 AA01 AA12 AB35 BB02 BC10 4D061 DA01 DA08 DB19 DC14 EB04 EB12 EB19 EB37 EB39 ED03 ED13 GA04 GA06 GA15 GA30 GC12

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気化学反応によって(亜)硝酸イオンを
    還元するカソードと、 アノードと、 当該カソードおよびアノードを収容する電解槽と、 当該電解槽内の水素ガス濃度を測定する水素ガスセンサ
    と、 当該水素ガスセンサの測定値および前記電解槽の制御電
    流値に基づいて(亜)硝酸イオンの還元反応の完了を検
    知する還元反応完了検知手段と、を備える水処理装置。
  2. 【請求項2】電気化学反応によって(亜)硝酸イオンを
    還元するカソードと、 アノードと、 前記カソードおよびアノードを収容する電解槽と、 当該電解槽内の水素ガス濃度を測定する水素ガスセンサ
    と、 当該水素ガスセンサの測定値に基づいてカソードの還元
    反応能力の低下を検知する還元反応能力検知手段と、を
    備える水処理装置。
  3. 【請求項3】前記水素ガスセンサの測定値および前記電
    解槽の制御電流値とに基づいて被処理水の(亜)硝酸イ
    オン濃度を推定する(亜)硝酸イオン濃度推定手段と、 当該(亜)硝酸イオン濃度推定手段により推定された
    (亜)硝酸イオン濃度、前記制御電流値およびカソード
    の還元反応能力値に基づいて被処理水に含まれる(亜)
    硝酸イオンを還元するのに要する通電時間を推定する所
    要通電時間推定手段と、をさらに備え、かつ、 前記還元反応能力検知手段が、前記所要通電時間推定手
    段により推定された推定所要通電時間と実際の所要通電
    時間との相違に基づいてカソードの還元反応能力の低下
    を検知するものである請求項2記載の水処理装置。
  4. 【請求項4】電気化学反応によって塩化物イオンから塩
    素を生成するアノードと、 カソードと、 当該アノードおよびカソードを収容する電解槽と、 当該電解槽に貯留される被処理水の残留塩素濃度を測定
    する残留塩素センサと、 当該残留塩素センサの測定値に基づいて脱窒素反応の完
    了を検知する脱窒素反応完了検知手段と、を備える水処
    理装置。
  5. 【請求項5】前記電解槽内の水素ガス濃度を測定する水
    素ガスセンサをさらに備え、かつ、 前記脱窒素反応完了検知手段が、前記残留塩素センサの
    測定値と前記水素ガスセンサの測定値とに基づいて脱窒
    素反応の完了を検知するものである請求項4記載の水処
    理装置。
  6. 【請求項6】電気化学反応によって塩化物イオンから塩
    素を生成するアノードと、 カソードと、 当該アノードおよびカソードを収容する電解槽と、 当該電解槽に貯留される被処理水の残留塩素濃度を測定
    する残留塩素センサと、 当該残留塩素センサの測定値に基づいてアノードの残留
    塩素生成能力の低下を検知する残留塩素生成能力検知手
    段と、を備える水処理装置。
  7. 【請求項7】前記残留塩素センサの測定値および前記被
    処理水の(亜)硝酸イオン量に基づいて、当該(亜)硝
    酸イオンの還元生成物であるアンモニアを窒素ガスに分
    解するのに要する残留塩素量を推定する所要残留塩素量
    推定手段をさらに備え、かつ、 前記残留塩素生成能力検知手段が、前記所要残留塩素量
    推定手段により推定された推定所要残留塩素量と実際の
    所要残留塩素量との相違に基づいてアノードの残留塩素
    生成能力の低下を検知するものである請求項6記載の水
    処理装置。
  8. 【請求項8】電気化学反応によって(亜)硝酸イオンを
    還元するカソードと、 アノードと、 前記カソードおよびアノードを収容する電解槽と、 当該電解槽に貯留される被処理水の硝酸イオン濃度を測
    定する(亜)硝酸イオンメータと、 当該(亜)硝酸イオンメータの測定値に基づいて(亜)
    硝酸イオンの還元反応の終了を検知する還元反応終了検
    知手段と、を備える水処理装置。
  9. 【請求項9】電気化学反応によって(亜)硝酸イオンを
    還元するカソードと、 アノードと、 当該カソードおよびアノードを収容する電解槽と、 当該電解槽に貯留される被処理水の(亜)硝酸イオン濃
    度を測定する(亜)硝酸イオンメータと、 当該(亜)硝酸イオンメータの測定値に基づいてカソー
    ドのアンモニア生成能力の低下を検知するアンモニア生
    成能力検知手段と、を備える水処理装置。
  10. 【請求項10】前記(亜)硝酸イオンメータの測定値に
    基づいて、(亜)硝酸イオンの還元により得られるアン
    モニアを窒素ガスに分解するのに要する有効塩素量を推
    定する所要有効塩素量推定手段をさらに備え、かつ、 前記アンモニア生成能力検知手段が、前記所要有効塩素
    量推定手段により推定された推定所要有効塩素量と実際
    の所要有効塩素量との相違に基づいて、カソードのアン
    モニア生成能力の低下を検知するものである請求項9記
    載の水処理装置。
  11. 【請求項11】電気化学反応によって塩化物イオンから
    塩素を生成するアノードと、 カソードと、 当該アノードおよびカソードを収容する電解槽と、 当該電解槽に貯留される被処理水のアンモニア濃度を測
    定するアンモニアメータと、 当該アンモニアメータの測定値に基づいてアンモニアの
    分解反応の終了を検知する分解反応終了検知手段と、を
    備える水処理装置。
  12. 【請求項12】電気化学反応によって塩化物イオンから
    塩素を生成するアノードと、 カソードと、 当該アノードおよびカソードを収容する電解槽と、 当該電解槽に貯留される被処理水のアンモニア濃度を測
    定するアンモニアメータと、 当該アンモニアメータの測定値に基づいてアノードの有
    効塩素生成能力の低下を検知する有効塩素生成能力検知
    手段と、を備える水処理装置。
  13. 【請求項13】前記アンモニアメータの測定値に基づい
    て、当該アンモニアを窒素ガスに分解するのに要する有
    効塩素量を推定する所要有効塩素量推定手段をさらに備
    え、かつ、 前記有効塩素生成能力検知手段が、前記所要有効塩素量
    推定手段により推定された推定所要有効塩素量と実際の
    所要有効塩素量との相違に基づいて、アノードの有効塩
    素生成能力の低下を検知するものである請求項12記載
    の水処理装置。
  14. 【請求項14】前記電解槽の制御電流が直流電源による
    ものであり、供給電力の制御手段が電源への交流入力電
    流値および/または直流出力電流値によって通電時の供
    給電力を制御するものである請求項1〜13のいずれか
    に記載の水処理装置。
  15. 【請求項15】さらにオゾン発生装置を備える請求項1
    〜13のいずれかに記載の水処理装置。
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