JP3615814B2 - 硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素の除去方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、排水処理分野等で用いられる液中に存在する硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素成分を除去する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】
近年水や空気等の汚染を防止し環境衛生を改善することが最も重要な技術課題として顕在化している。上水や排水に含まれる硝酸性窒素や亜硝酸性窒素成分は生体内に取り込まれると変異原性を発現するため厳しく規制されている。前記硝酸性窒素等を分解し水中から除去する方法として従来から生物学的処理(例えば「工業用水」第419 号37頁)及び電気透析等が知られている。
【0003】
この他に電気化学的に分解除去する試みも以前から報告され、有力な除去方法の1つとして注目されている。前記硝酸性及び亜硝酸性窒素は陰極で電解還元することにより窒素やアンモニアに変換され、かつ中間生成物としてNOやNO等のNOxを副生する。この電解還元による硝酸性窒素等の分解は、溶液抵抗が高く、又陽極反応が酸素発生反応であるため電力消費が大きいという欠点がある。又隔膜を使用しないと陰極生成物が陽極で酸化されて硝酸イオン等を副生するいとう不都合が生ずる。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、上述の従来の硝酸性及び亜硝酸性窒素の分解技術の欠点を解消し、簡便かつ低電力消費量で硝酸性及び亜硝酸性窒素を分解する方法及び装置を提供することを目的とする。
【問題点を解決するための手段】
本発明方法は、隔膜により陽極室及び陰極室に区画された電解槽の陰極として気液透過性多孔性電極、三次元電極及び流動床電極から選択される電極を使用し、硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素を前記陰極で還元除去する硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素の除去方法において、陽極としてガス拡散電極を使用し、主に水素ガスの酸化反応を行なうことを特徴とする硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素の除去方法であり、本発明装置は本方法に適用でき更に生成する酸化窒素を分解できる装置である。
【0005】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明は、安価に分解処理を行ないにくい硝酸性及び亜硝酸性窒素を電気化学的に分解して窒素、NOx、アンモニア等として気化させて系外に除去し、前記硝酸性及び亜硝酸性窒素を分解除去する。
電解槽の陰極室に前記硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素を含有する溶液を電解液として供給すると、硝酸イオン及び亜硝酸イオンは下記の式に従って還元分解される。
【0006】
Figure 0003615814
硝酸イオン濃度が低いと2e+2H→H(又は2H0+e→H+2OH)により水素発生の割合が増加する。
【0007】
生成したNOxや窒素は一部がガスとして除去され、残部は更に還元されて下記の式に従ってアンモニウムイオンNH を生ずる。このアンモニウムイオンは中性から酸性下ではガス化されず、イオンのまま溶液に溶解している。
Figure 0003615814
電解の進行に伴い、陰極液がアルカリ域に達すると、NH →NHの反応が進行し、水素ガスのバブリング効果によりNHがストリッピングされ、気相へ除去される。
【0008】
前述の▲4▼式で生成した亜硝酸イオンは下記の式に従って更に還元されNOx及び窒素を生成する。
Figure 0003615814
このように陰極反応に従って硝酸性及び亜硝酸性窒素から生成するNOxや窒素、アンモニアは容易に気化するため、そのまま系外に取り出すことも可能であるが、本発明では前記NOxや窒素、及び他に生成する水素等の陰極室で発生するガスを陽極室に循環しても良い。
【0009】
これにより主な陽極反応を水電解による酸素ガス発生から水素酸化による水生成反応に変換することができ、これによりセル電圧が低減され、低過電圧下、低電力で反応を進行させることができる。前記陽極反応を円滑に進行させるための供給水素が陰極室からの循環水素のみでは不十分な場合には、水素ガスを別途直接陽極室に又は陰極室を通して間接的に供給することが望ましい。陰極における硝酸等のイオンの分解が全反応の一部に過ぎないときは副生するガスの大部分が水素でありこれを陽極反応の主原料とすることができるため別途供給する水素の量は僅かである。
【0010】
別途供給する水素は市販のボンベから供給しても、電解槽に隣接して水素ガス発生用電解槽を設置して発生水素を前記陽極室又は陰極室へ供給しても良い。更に前記ガス拡散電極を有する陽極室内に隔膜なしに水素発生用陰極を設置し、隔膜を介して別に陽極室内に設置された多孔性陽極と前記水素発生用陰極間に通電して水素を発生させこの水素を直接前記ガス拡散電極へ供給するよう構成することも可能である。
又隔膜として陽イオン交換膜を使用すると、溶液の電導度が小さい対象溶液の処理も速やかに行なうことができる。更に陽イオン交換膜を使用すると、前述の陰極室で発生するアンモニウムイオンの一部が陽極室側に濃度拡散し、水素ガス陽極において再酸化され、窒素やNOxに分解される。このとき水素酸化電位にある陽極では、NO やNO のような反応物を再生することがない。
【0011】
このように硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素を電気化学的にNOxや窒素等のガス及びアンモニウムイオンに陰極還元し、かつ発生するガスの少なくとも一部を陽極室へ循環すると、前記硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素をガスに変換して系外に除去できるとともに、陽極反応を高電力消費型の酸素発生反応から低電力消費型の水素酸化による水生成反応に変換し、経済的に脱窒反応を進行させることができる。
本発明に使用する陰極としては、気液透過性を有する多孔性電極を使用することが好ましく、前記硝酸性窒素等が溶解した被処理液の導電度が低い場合や硝酸又は亜硝酸イオン濃度が低い場合には、三次元電極(ガス拡散電極を含む)や流動床電極の使用が効率の面から望ましい。多孔性電極を構成する場合にはカーボンやステンレス等の多孔性基材に、銅及び銀、あるいはパラジウム、白金等の白金族金属等の触媒を担持させる。三次元電極や流動床電極の場合にはカーボン粒子等を使用して構成することが望ましい。カーボン材料は濃硝酸中で腐食する傾向があるが,安価であり他の性能も良いため、消耗に配慮しながら使用することが望ましい。
【0012】
陽極に使用するガス拡散電極は従来のものを使用すれば良く、例えば支持体であるカーボンペーパークロス表面に撥水性を高めるためにテフロン(商品名)、フッ化カーボンを添加したカーボン粉末から成るガス供給層を形成し、前記支持体の反対面に、白金、ルテニウム、金等の触媒を担持したカーボン粉末より成る触媒層を形成してガス拡散電極とすることができる。前記支持体の特性によりガス拡散電極が若干の液体透過性を有することは電解反応を速やかに進行させる上で重要である。
【0013】
この陽極に密着させて使用する隔膜好ましくは陽イオン交換膜は通常市販されているもので良く、炭化水素系、フッ素樹脂系があり、耐食性の面から後者が優れている。水素を陽極に供給せずかつイオン交換膜を用いない場合には、陰極での還元生成物が陽極に達して再酸化されNO やNO を生成するため、結果として硝酸性、亜硝酸性窒素を減らすことができない。
印加する電圧は被処理液の濃度にも依存するが発生するガスのリフト効果による攪拌を効率的に行なうためにも高電流密度が得られるように印加することが望ましく、一方電力原単位的には低電流密度であることが好ましく、従って一般に電流密度が0.05〜1cmとなるように電圧を印加する。電解槽の温度や圧力は特に限定されない。
【0014】
このような硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素の分解方法では、触媒にも依存するが、分解生成物の一部がNOxやNHであり、この分解生成物は被処理液から容易に除去できるとしても、そのまま大気中に放出することは環境衛生上好ましくない。従って本発明装置では必要に応じて、陽極室から排出するガスを酸化窒素分解触媒を充填した酸化窒素分解装置を通してNOxを窒素に変換した後、大気中に放出する。この酸化窒素分解触媒としては自動車の廃ガス触媒等として使用されている通常白金を含む3元触媒が使用される。該触媒による分解効率を高めるために加熱しても良い。又前記触媒の劣化を抑制するために前記陽極室と酸化窒素分解装置の間にミストキャッチャーを設置しても良い。又本発明の装置では、前記酸化窒素分解触媒の前段に、パラジウム等の触媒あるいはアルカリ水溶液と空気によるストリッピング法等に基づくアンモニア除去装置を設置しても良い。
【0015】
図1は本発明の硝酸性及び亜硝酸性窒素の分解装置の一例を示す概略縦断面図である。
電解槽本体1は、隔膜である陽イオン交換膜2により陽極室3と陰極室4に区画され、前記陽イオン交換膜2の陽極室3側には触媒を担持したカーボン粉末とフッ素樹脂粉末の混合焼結体から成るガス拡散電極5が密着形成され、又前記陽イオン交換膜2の陰極室4側にはカーボンクロス等のシート状の陰極6が接触状態で設置されている。
【0016】
陰極室4の側壁の下部及び上部にはそれぞれ被処理液導入口7及び被処理液取出口8が形成され、陰極室4の上面には陰極生成ガスの循環ライン9の一端が接続され、該ライン9には脱湿用のミストキャッチャー10と酸化窒素分解触媒が充填された酸化窒素分解装置11あるいはアンモニア分解装置が設置されている。
陽極室3の側壁上部には処理済ガスの排出ライン12の一端が接続され、該排出ライン12には前述の同様のミストキャッチャー10と酸化窒素分解装置11あるいはアンモニア分解装置が設置されている。なお13は水電解槽等の水素ガス発生器で、発生した水素ガスは前記電解槽本体1の陰極室4へ水素ガス供給口14から供給されて陰極発生ガス中の水素ガス濃度を上昇させる。
15はガス拡散陽極5へガスを供給するためのガス供給管で、供給ガスは陰極6で発生した水素ガスとし、これを循環ライン9を通して供給するか、あるいは直接水素ボンベから供給する。
【0017】
このような構成から成る電解槽本体1へ被処理液導入口7から硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素が溶解した被処理液を供給し、水素ガス供給口14から水素ガスを供給しながら陽極5及び陰極6間に通電し、更に陰極室4で生成するガスを循環ライン9を通して陽極5表面に供給すると、陰極6表面で硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素が前述の▲1▼〜(10)式に従って分解し、窒素、NOx及びアンモニウムイオン等が生ずる。このうちアンモニウムイオンの一部は陽イオン交換膜2を通って陽極室3に浸透し、水素陽極で酸化されてNやNOx等に変換され、排出ライン10から取り出される。
【0018】
又陰極室4で発生する窒素やNOxは、水の電解により発生する水素ガスとともに循環ライン9を通って陽極室3に供給され、陽極5で消費される。これにより陽極反応が電力消費の大きい酸素発生反応から水素の酸化による水生成反応に変化し、電力消費が大きく低減される。そして陽極反応はこの水生成反応だけでなく他の酸化反応も生じNOx等が発生する。これらの陽極ガスは排出ライン12から排出され、場合によってはアンモニア除去装置11で脱アンモニアした後、ミストキャッチャー10で脱湿され次いで酸化窒素分解装置12で酸化窒素の分解が行なわれた後、大気中に放出される。
【0019】
図2は本発明の硝酸性及び亜硝酸性窒素の分解装置の他の例を示す概略縦断面図である。この例は図1の装置の改良に係わるもので、同一部材似は同一符号を付して説明を省略する。
陰極室3の上面に連結された循環ライン9′は2度折り曲げられてその先端がガス拡散陽極5の下部表面に達し、該循環ライン9′には廃ガス取出口16が形成されている。
図示の例では、陰極6で発生する水素ガスは循環ライン9′を通る際に廃ガス取出口16から生成する廃ガスが除去され、陽極5に供給され、図1の場合と同様に被処理液の処理が行なわれる。
【0020】
【実施例】
次に本発明の硝酸性窒素等の分解に関する実施例を記載するが、該実施例は本発明を限定するものではない。
【実施例1】
電気めっきにより投影面として100 g/mになるように白金を担持させたステンレス繊維焼結体を積層して5mm厚の陰極を構成し、3mm厚のグラッシーカーボン給電板に接続した。
陽イオン交換膜としてナフィオン117 (デュポンジャパン社製)を用いた。
白金を担持したファーネスブラックカーボン粉末とPTFE水懸濁液(30J、三井フロロケミカル社製)をカーボン粉末とPTFEが重量比で1:1となるようにソルベントナフサ中で十分に混合しカーボンクロス上に塗布して気液透過性のガス拡散陽極を構成した。両電極の電極面積は15cmとした。
【0021】
この陽極と前記イオン交換膜を重ね、該膜の反対面には前述の陰極を接触させこれらの3部材を締め付けて一体化し電解槽内に設置した。陽極室体積は100 cm、陰極室体積は100 cmであった。
この電解槽の陰極室に、ビーカーに硝酸イオン10g/リットルを溶解した被処理液500 ミリリットルを作製し毎分10ミリリットルの割合で供給し、再びビーカーに戻した。純水電解装置で生成した理論量の50%の水素ガスを水素ガス供給口から陰極室下部に供給した。
陰極室上部に接続した循環ラインを通して陰極生成ガスを陽極室内の前記ガス拡散陽極表面に循環させた。
【0022】
更に陽極室の側壁には排出ラインを接続し、該ラインにミストキャッチャー及び酸化窒素分解装置(触媒:白金−ロジウム−パラジウム系)を接続した。
このような硝酸性窒素等の分解系の両電極間に3Aの電流(電流密度20A/dm)を流して電解を行なったところ、液温40℃においてセル電圧として1.2 Vが得られた。
硝酸イオンの濃度は1g/リットルであり、硝酸イオンの分解率は90%であった。陰極液及び陰極室出口の硝酸イオン、亜硝酸イオン、アンモニウムイオン、pH、アンモニア及びNOxガスの濃度を、吸光度法、pHメーター、ガス検知管、ガスクロマトグラフィーを用いて測定したところ、表1に示す通りであった。又6時間後の硝酸イオンの分解率は90%であり、酸化窒素触媒出口のNOx濃度は0.1 ppm以下であった。
【0023】
【表1】
Figure 0003615814
【0024】
【実施例2】
硝酸イオンの被処理液中への溶解量を1000ppmとしたこと以外は実施例1と同一条件で硝酸イオンの分解を行なったところ、セル電圧2.4 Vが得られ、6時間後の硝酸イオン分解効率は85%であった。
【0025】
【比較例1】
イオン交換膜の代わりに中性隔膜(商品名:ユミクロンMF−40、湯浅アイオニクス社製)を用い、陽極として塩化イリジウム水溶液をチタンメッシュ上に塗布し熱分解法により作製した酸化イリジウム電極(イリジウムとして20g/m)を用い、陽極室に水素ガスを供給しなかったこと以外は、実施例1と同様の電解条件で電解したところ、セル電圧として4.0 Vが得られ、6時間後の硝酸イオンの分解率は55%であった。
【0026】
【比較例2】
イオン交換膜の代わりに中性隔膜を用いたこと以外は実施例2と同様の電解槽を組立て同様の電解条件で電解したところ、セル電圧として約15Vが得られ、6時間後の硝酸イオンの分解率は80%であった。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、隔膜により陽極室及び陰極室に区画された電解槽の陰極として気液透過性多孔性電極、三次元電極及び流動床電極から選択される電極を使用し、硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素を前記陰極で還元除去する硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素の除去方法において、陽極としてガス拡散電極を使用し、主に水素ガスの酸化反応を行なうことを特徴とする硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素の除去方法。である。
本発明によると硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素が陰極還元により窒素やNOxやアンモニア等のガスに変換されてこれらのガスは気化して陰極室から除去され、あるいは水の電解により発生する水素とともに陽極室に循環されて陽極反応を高電力消費型の酸素発生反応から低電力消費型の水素の酸化反応へ変換する。
【0028】
従って水質環境に悪影響を及ぼす硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素の分解を簡便かつ経済的に行なうことができる。
又隔膜として陽イオン交換膜を使用すると、陰極で生成した還元物の陽極での再酸化によるNO やNO の生成を防ぐことができる。又被処理液の電導度が小さい場合にも電解反応が容易に進行する。
【0029】
本発明装置は、実質的に前述の本発明方法に使用する装置の陽極生成ガスの排出ラインに陽極で生成するガス中の酸化窒素を分解するための酸化窒素分解装置を接続した装置である。
本発明により硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素を分解した後も、陽極室で生成するガス中には酸化窒素が含まれている。この酸化窒素をそのまま放出すると大気汚染を招くため、自動車廃ガス等で利用されている前述の酸化窒素分解装置を利用して前記酸化窒素を分解すると無害なガスに変換され、大気中への放出が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素分解装置の一例を示す概略縦断面図。
【図2】図1の装置の改良した装置の例を示す概略縦断面図。
【符号の説明】
1・・・電解槽本体 2・・・陽イオン交換膜 3・・・陽極室 4・・・陰極室 5・・・ガス拡散電極 6・・・陰極 7・・・被処理液導入口 8・・・被処理液取出口 9、9′・・・循環ライン 10・・・ミストキャッチャー
11・・・酸化窒素分解装置 12・・・排出ライン 13・・・水素ガス発生器 14・・・水素ガス供給口 15・・・ガス供給管 16・・・廃ガス取出口

Claims (6)

  1. 隔膜により陽極室及び陰極室に区画された電解槽の陰極として気液透過性多孔性電極、三次元電極及び流動床電極から選択される電極を使用し、硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素を前記陰極で還元除去する硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素の除去方法において、陽極としてガス拡散電極を使用し、主に水素ガスの酸化反応を行なうことを特徴とする硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素の除去方法。
  2. 陰極で生成するガスの少なくとも一部を陽極のガス拡散電極に供給する請求項1に記載の方法。
  3. 隔膜として陽イオン交換膜を使用する請求項1に記載の方法。
  4. イオン交換膜により区画された陽極室及び陰極室にそれぞれ収容されたガス拡散電極である陽極及び、気液透過性多孔性電極、三次元電極及び流動床電極から選択される陰極、前記陰極室に設置された硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素を含む被処理液導入口、及び前記陰極室で生成するガスの排出口並びに陽極ガス導入口と陽極廃ガス排出口を含んで成る硝酸性及び/又は亜硝酸性窒素の除去装置。
  5. 陰極ガス排出口は陽極ガス導入口を接続し、少なくとも陰極で生成するガスの一部を陽極に供給するようにした請求項4に記載の装置。
  6. 陰極ガス排出口及び/又は陽極ガス排出口にアンモニア及び酸化窒素分解装置を設置した請求項4に記載の装置。
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