JP2003225663A - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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JP2003225663A JP2002027865A JP2002027865A JP2003225663A JP 2003225663 A JP2003225663 A JP 2003225663A JP 2002027865 A JP2002027865 A JP 2002027865A JP 2002027865 A JP2002027865 A JP 2002027865A JP 2003225663 A JP2003225663 A JP 2003225663A
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勝 川上
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啓次郎 國本
Shigeru Shirai
白井  滋
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岳見 桶田
Kazushige Nakamura
一繁 中村
Koji Oka
浩二 岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解槽へ注水したときに機体外部へ放出され
る塩素ガスの刺激臭を防止した電解水生成装置を提供す
る。 【解決手段】 隔膜21で分離された電解槽20の陽極
室22と陰極室23の電極に通電して電気分解でイオン
水を生成する電解水生成装置において、前記電解槽20
にアルカリ金属化合物33と、前記電解槽20内の空気
を電解槽20外へ排出するための排気出口55を設けた
電解水生成装置で、電解槽内に滞留した塩素ガスを、水
を注入する使用者に注水口から集中して排出されること
のない電解水生成装置を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭において
使用する隔膜で分離された電解槽の陽極室と陰極室の電
極に通電してバッチ処理による電気分解で掃除用などに
使用するイオン水を生成する電解水生成装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電解水生成装置には、水道等の給水設備
に接続され、流水状態で電解を行い、酸性水やアルカリ
水を生成する流水式と、給水設備に接続しない簡易、低
コスト構造で水を滞留状態で電解するバッチ方式があ
る。流水方式では即座に電解水が取水できるメリットが
あるが、酸化力の強い酸性水や還元力の強いアルカリ水
を得ようとした場合、電極の大型化が必要となり大電力
が必要となるとともに複雑な構成が必要となり、装置全
体のコストアップとなる。一方、バッチ方式では滞留状
態で電解するため長時間にわたる電解が可能であり、簡
易な構成で上記酸性水やアルカリ水が得られやすい。
【0003】しかし、バッチ式では、滞留状態で電解す
るため、効率的に電解水を生成できる変わりに塩素ガス
などの反応ガスの発生量も流水式に比較して多く、使用
の際に不快感を感じる場合がある。
【0004】従来の塩素ガス除去装置を有する電解装置
としては、特開平7−136654号公報に記載されて
いるようなものがあった。
【0005】この電解装置は図8に示すように、電解水
生成装置1は内部に電解槽2を備え、電極3を陰極、電
極4を陽極とし、これらの電極の間に隔膜5を配置して
いる。電解槽2には陰極で生成したアルカリ水を排水す
る流路6と酸性水を排出する流路7とが接続されてい
る。電気分解に用いる食塩水はタンク8に貯蔵してお
り、流路9で電解槽2と接続されている。また、流路9
には、タンク8の食塩水を電解水に送り込むポンプ10
と、電解槽2に送り込む食塩水と水道水を混合する混合
手段11を配置しており、流路12にある弁13とポン
プ10の動作を制御装置14で調節することで電解槽2
に送り込む食塩の濃度を調節している。
【0006】電解槽2はタンク15と流路7で接続され
ており、電解槽2で生成した酸性水16はタンク15内
でを貯蔵されている。そして、タンク15内の酸性水を
使用する場合には、バルブ17を開くことで、採取可能
としている。また、タンク15内に酸性水を貯蔵するこ
とによって、酸性水16から塩素ガスが発生し、この上
側の気相の塩素ガスが混合されている。そのため、タン
ク15は塩素ガスを排出するための流路18と送風機1
9が備えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の電解
水生成装置は塩素ガスの排気のためのファンや配管が必
要であって、バッチ式で家庭用の小型機器を構成するに
は不向きであった。また一旦電解槽の水を抜き、次に新
しい水を注水したときに、水と置換された形で電解槽の
内部に滞留していたガスや臭いが機体外へ出てくるが、
小型機器ではその臭いは注水している使用者の顔面に近
いところに排出されることになり、臭いによる刺激や不
快感を与えることになる。本発明はこのような発生ガス
や臭いによる使用者の不快感や刺激臭を抑制した小型の
電解水生成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、隔膜で分離された電解槽の陽極室と陰極室
の電極に通電して電気分解でイオン水を生成する電解水
生成装置において、前記電解槽に酸化マグネシウムなど
のアルカリ金属化合物と、前記電解槽内の空気を電解槽
外へ排出するための排気出口を設けた電解水生成装置
で、電解槽内に滞留した塩素ガスを化学反応により分解
すると共に、電解槽に新しく水を注入するときに、排気
口より電解槽内の空気を意図的に排出することができ、
水と置換されて電解槽からでるガス及びその臭いが水を
注入する使用者に注水口から集中して排出されることの
ない構造を小型の電解水生成装置でも得ることができる
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
隔膜で分離された電解槽の陽極室と陰極室の電極に通電
して電気分解でイオン水を生成する電解水生成装置にお
いて、前記電解槽に酸化マグネシウムなどのアルカリ金
属化合物と、前記電解槽内の空気を電解槽外へ排出する
ための排気出口を設けた電解水生成装置で、電解槽内に
滞留した塩素ガスを化学反応により分解すると共に、電
解槽に新しく水を注入するときに、排気口より電解槽内
の空気を意図的に排出することができ、水と置換されて
電解槽からでるガス及びその臭いが水を注入する使用者
に注水口から集中して排出されることのない構造を小型
の電解水生成装置でも得ることができるものである。
【0010】本発明の請求項2記載の発明は、機体が設
置されたとき、使用者に面しない機体の部分に電解槽内
の空気を機外へ排出するための排気口を設け、前記排気
口と排気出口を連通させたもので、電解槽内に滞留して
いたガスは長時間放置されたときにはアルカリ金属化合
物により分解され、電解槽に注水したときには、水と置
換されて外部に押し出される場合には注水口から逆流す
ることがないため、使用者の方向に排出されることを防
止して、使用者の臭いによる刺激などを防止することが
できる。
【0011】本発明の請求項3記載の発明は、機体の設
置面とは隙間を設けて対向する機体の底面に、排気口を
設けたもので、電解槽内に滞留していたガスは長時間放
置されたときにはアルカリ金属化合物により分解され、
電解槽に注水したときには、水と置換されて外部に押し
出される場合に注水口から逆流することなく機体の底面
と設置面の隙間で拡散して低濃度になるため使用者の臭
いによる刺激などを防止することができる。
【0012】本発明の請求項4記載の発明は、排気口の
総面積は排気出口の総面積の100倍以上であるもの
で、電解槽内に滞留していたガスは長時間放置されたと
きにはアルカリ金属化合物により分解され、電解槽に注
水したときには、水と置換されて外部に押し出される場
合に注水口から逆流することなく機体の背面の広い面積
の排気口により拡散して低濃度になるため使用者の臭い
による刺激などを防止することができる。
【0013】本発明の請求項5記載の発明は、電解槽の
上方に排気出口を設け、前記排気出口から排出された気
流が、アルカリ金属に接触しながら機体外に排出される
もので、電解槽内に滞留していたガスは長時間放置され
たときにはアルカリ金属化合物により分解され、電解槽
に注水したときには、水と置換されて外部に押し出され
る場合に注水口から逆流することなく筒状の排気口から
アルカリ金属に触れることにより低濃度に減衰して排出
されるため使用者の臭いによる刺激などを防止すること
ができるものである。
【0014】本発明の請求項6記載の発明は、排気出口
を複数設け、夫々の排気に含まれる反応ガス濃度が均等
化されるよう排気経路の圧損を異ならせたもので、電解
槽内に滞留していたガスは長時間放置されたときにはア
ルカリ金属化合物により分解され、電解槽に注水したと
きには、複数の排気口に分散されて注水口以外から外部
は排出することができ、夫々の排気を低濃度にし、使用
者への臭いによる刺激を防止することができるものであ
る。
【0015】本発明の請求項7記載の発明は、アルカリ
金属化合物と排気出口は電解槽の満水時の水位より高い
位置に設けたもので、アルカリ金属が電解槽の水によっ
て溶け出すことを防止しつつ、電解槽内のガスを分解で
き、また排気出口が水によって詰まり、排気が阻害され
ることを防止できるものである。
【0016】本発明の請求項8記載の発明は、使用者が
取り外せないケース内に酸化マグネシウムなどのアルカ
リ金属化合物を装着したもので、交換やメンテナンスの
際に、誤ってアルカリ金属化合物の装着を忘れて発生ガ
スの刺激臭などが出ることを防止することができるもの
である。
【0017】本発明の請求項9記載の発明は、電解槽内
の陰極室、陽極室の夫々上部に少なくとも一つ以上の排
気出口を設けたもので、夫々の室で発生した反応ガスに
適した分解吸収剤を適量装着することができるため、効
果的かつ経済的に目的が達成できるものである。
【0018】本発明の請求項10記載の発明は、電解槽
の上側の給水経路に酸化マグネシウムなどのアルカリ金
属化合物を装着し、電解槽内には機体の上面と、底面の
少なくとも2箇所以上に開口した排気口に連通した排気
出口を設けたもので、機体の最も離れた位置に分散させ
て排気することができると共に水が溢れた場合でも、発
生ガスの比重に因らずスムーズに拡放出することができ
るものである。
【0019】本発明の請求項11記載の発明は、隔膜で
分離された電解槽の陽極室と陰極室の電極に通電してバ
ッチ処理による電気分解でイオン水を生成するものであ
って、陽極室の上側には酸化マグネシウムなどのアルカ
リ金属化合物を装着した電解水生成装置で、陽イオン透
過隔膜で食塩水を電気分解した場合に陽極で発生する塩
素ガスを効果的にかつ比較的小容積で吸着分解でき、刺
激臭が外部に発生することを抑制することができるもの
である。
【0020】本発明の請求項12記載の発明は、陽極室
の上側には酸化マグネシウムなどのアルカリ金属化合物
は、給水した水がアルカリ金属を通過した後に陽極室に
注入されるもので、塩素ガスなどを分解してできる塩化
物を洗い流し、塩素ガスなどとの反応を活性化すること
ができ、刺激臭の発生を抑える効果を持続させることが
できるものである。
【0021】本発明の請求項13記載の発明は、隔膜で
分離された電解槽の陽極室と陰極室の電極に通電してバ
ッチ処理による電気分解でイオン水を生成するものであ
って、電解槽の上側の給水経路には酸化マグネシウムな
どのアルカリ金属化合物を装着し、アルカリ金属化合物
を収納したケースの底面は陽極側に傾斜し、アルカリ金
属を通過した給水が陽極室に注入される電解水生成装置
で、アルカリ金属が常に水に浸かって消耗することを抑
え、酸化マグネシウムなどの所謂水垢が付着しにくい陽
極で処理ができるものであって、刺激臭の発生を長期間
に渡って維持し易くすることができる。
【0022】本発明の請求項14記載の発明は、隔膜で
分離された電解槽の陽極室と陰極室の電極に通電してバ
ッチ処理による電気分解でイオン水を生成するものであ
って、電解槽の上側の給水経路には酸化マグネシウムな
どのアルカリ金属化合物を収納したケースを有し、ケー
スの上面には注水を受ける凹部と連通する給水孔と、底
面には電解槽と連通する複数の通気孔を設けた電解水生
成装置で、注水時に発生ガスと反応したアルカリ金属を
洗い流して表面を活性化し、電解層の内部のガスとの接
触を促進して刺激臭の発生を抑え易くできるものであ
る。
【0023】本発明の請求項15記載の発明は、通気孔
の周囲に凸壁を設けたもので、アルカリ金属を通気性の
ある袋等に封入してケースに装着した場合などで、袋体
がケースの底面に密着して水が溜まり易くなることを防
止し、電解槽内との通気性も確保することができ、アル
カリ金属の消耗を抑え、ガスとの接触を確保することで
刺激臭を抑える効果の低下を抑えることができるもので
ある。
【0024】本発明の請求項16記載の発明は、給水孔
は凹部の面のなかで偏って開口しているもので、アルカ
リ金属の層の中で注水時に水が通過する部分と、空気が
排出される部分を作り出すことにより、効果的な刺激臭
の分解ができる。また、反応するアルカリ金属の消耗量
の部位による偏りを矯正できるものである。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0026】(実施例1)図1、図2は本発明の実施例
1における電解水生成装置の構成図である。
【0027】同図において、20は電解槽であり、隔膜
21によって陽極室22と陰極室23が形成されてお
り、各々陽極24および陰極25が隔膜21を介して対
向配置されている。電解槽20の下方には陽極水出口2
6と陰極水出口27が設けられている。これらの下流に
は陽極室22、陰極室23内の水を排出する排水弁28
が設置されており、レバー29で開閉できる。この排水
弁には排水路30が接続されている。
【0028】電解槽20の上方開口には、電解槽上方に
連通する複数の孔31を有した本体凹部32があり、こ
こに塩素ガス除去手段の粒状酸化マグネシウム33がポ
リエチレン製の網袋に入って備えられており、電気分解
で生成した塩素ガスを含む気体が接触可能となってい
る。さらに、粒状酸化マグネシウム33の入った網袋
は、上面に注水を受ける凹部を設け、凹部底面には複数
の給水孔34を設けたカバー35によって、本体凹部3
2との間に収納されている。
【0029】また、電解槽20の陽極室21に食塩を供
給手段としては、食塩水が過飽和状態で充填された食塩
タンク35、食塩ポンプ36と食塩供給路37を有して
いる。食塩タンク35はOリング38と食塩タンクフタ
39によって気密に保たれ、食塩ポンプ36を駆動する
ことで、水の入った水槽40から食塩タンク35に食塩
が逆流して食塩ポンプの腐食を促進しないための逆流防
止弁41を通して水を送りこみ、飽和濃度の食塩水を食
塩供給路37から陽極室21に供給している。また、食
塩供給路37の上端42は開放しており、本体蓋43に
設けたパッキン44により本体蓋43の開閉に連動して
開閉されることにより食塩タンク35への給水が多くの
空気層を含んで動作を不安定にすることを防止してい
る。
【0030】また、陰極室23は陰極25より上の体積
が大きくなっており、ここに電気分解で生成したアルカ
リ水をボトル45に吐出する吐出ポンプ46を備えてお
り、アルカリ水が流路47を通ってボトル45に入る。
【0031】また、排水弁28の下流には電解水を貯留
する排水タンク48があり、本体49に対して把手50
をもって出し入れすることができる。排水タンクを48
を本体49に装着した状態では、排水路30が排水パイ
プ51に連通し、排水弁28を開くことで排水タンク4
8に水をためることができる。排水の量は窓52から見
え、一回分の排水が排水タンク48に溜まった時点で、
排水パイプ51の下端は排水に浸かり、排水タンク48
を本体49から外したときにも排水タンク48内で発生
したガスが排水パイプ51の上端から出にくいようにな
っている。また、排水タンク48に溜まった排水を捨て
るときの排水口52の内部には、キャップ53を閉めて
いるときには排水に浸からないように第2の粒状酸化マ
グネシウム54を通水性の網袋に入れて装着している。
【0032】また、電解槽20の陽極室22、水槽35
よりも高い位置に排気出口55を設けており、本体49
の底面に開口した排気口56との間を排気路57で連通
している。58は運転用のスイッチで、一旦押すと動作
を開始し一連の電解動作の後自動的に停止する。
【0033】また、電解槽20は透明材料(ABS、A
SA、アクリルなど)であり、、注水位置を示す水位線
59が印刷されている。本体49の底面は脚60によっ
て設置面との隙間を設けている。
【0034】上記構成において次に動作、作用について
説明する。
【0035】電解前に本体蓋43を開けて、電解槽20
の水位線55まで水を入れる。次に、本体蓋43を閉じ
てスイッチ58をONすると、電解動作が開始される。
電解動作について説明する。スイッチがONされると、
まず食塩ポンプ36が所定時間だけ駆動され、水槽40
の水が食塩供給路34を経て食塩タンク35に送られ
る。水が送りこまれることにより気密状態の食塩タンク
35から押し出されるように飽和状態の食塩水が食塩供
給路37から陽極室22内に所定量供給され、所定濃度
の食塩希釈水となる。その後、所定時間だけ電気分解さ
れる。電解時の陽極室22では化式1に示した反応が生
じて酸性水が生成される。
【0036】
【化式1】
【0037】一方、陰極室23では化式2に示した反応
が生じて水酸基OH-を中和するためNa+が隔膜21を
通過して移動し、アルカリ水が生成される。
【0038】
【化式2】
【0039】ここで、陽極室22のみに食塩溶液が供給
されるので短時間に還元力の強いアルカリ水が得られ
る。すなわち、陽極24と陰極25間に電圧が印可され
ると被電解水に含まれるイオンは電気吸引力により陽/
陰極24、25と逆極性のイオンが隔膜21を通過して
移動することとなる。したがって陽極室22に導入され
た食塩に含まれるNaイオンは隔膜21を経て陰極室2
5へと即座に移動する。この結果、陽/陰極24、25
間に流れる電流が増加し、短時間に還元力の強いアルカ
リ水が得られる。実験によれば500CC程度の水を
1.5Aで8分間電解することでpH12.0±0.2
のアルカリ水が得られた。この還元力の強いアルカリ水
は油脂の鹸化や乳化作用および蛋白質に対する加水分解
作用を有し、家具や住宅建材、電気製品などの表面の洗
浄水として利用する。
【0040】陰極室14に生成されたアルカリ水は、所
定時間電解された後、直ちに吐水ポンプ46が駆動され
て流路47を通じてボトル45に送りこまれる。
【0041】電解槽20に残った電解水は、レバー29
を操作して排水弁28を開くことで排水タンク48に貯
留することができる。ここで得られた混合水は、除菌及
び漂白用に用いることができる。
【0042】また、電解槽20で電気分解を行うと、陽
極室22には酸性水が生成され、陰極室23にはアルカ
リ水が生成されるが、これと同時に、陽極室22には塩
素ガスCl2↑、酸素ガスO2↑が、そして陰極室23に
生成される水素ガスH2↑が生成される。これらのガス
は、電解中も耐えず発生しており、塩素臭の原因とな
る。
【0043】電気分解で発生するガスは、水素、酸素、
塩素ガスの3種類がほとんどであり、これらが陽極室2
2及び陰極室23の上に対流する。これらのガスは、電
解の進行と共に発生するので、生成したガスは、孔31
を通って上方向にある粒状酸化マグネシウム33と接触
する。電気分解で発生した塩素ガスを含む気体は粒状酸
化マグネシウム33と反応して分解され、アルカリ金属
の塩素化合物である塩化マグネシウムとなる。また、電
解後に電解槽20内部に残留している塩素ガスなども、
同様に反応分解され機体外には塩素ガスが出ることが無
いので、雰囲気中の塩素ガス濃度が上昇することが無
く、快適に使用できる。
【0044】残留している塩素ガスなどが反応して分解
される前に、次の運転のために給水が始まった場合で
も、カバー35の凹部に注がれた水は給水孔34、粒状
酸化マグネシウム33、孔31を通って電解槽20に入
り、押し出された塩素ガスなどは、排気出口55から、
使用者に面しない底面に設けた排気口56へ排出される
ことにより、給水孔34から逆流して使用者の眼前に吹
き出すこともなく、底面と設置面の隙間で拡散されて低
濃度となるため、刺激臭などの不快感を与えることがな
い。また、排気口56の位置によっては、底面から設置
面に向けて壁を設けることによって排気の拡散する方向
を制限することもできる。
【0045】このとき排気出口55が電解槽20の満水
時の水位より高い位置にあるため、注水によって水が底
面位こぼれたり、排気路57に水が侵入して通気圧損を
大きくすることもない。また、粒状酸化マグネシウム3
3を上面に凹部を設け、その底面に給水孔34を設けた
カバー35と、孔31を設けた本体凹部の間に網袋に入
れて装着したことにより、本体への給水時にカバー35
の凹部に溜まった水が給水孔34を通り、粒状酸化マグ
ネシウム33を湿潤状態にして電解槽20に流入するこ
とにより、粒状酸化マグネシウム33とガスとの反応を
促進すると共に、塩素ガスと反応して粒状酸化マグネシ
ウム33の表面に生成された塩化マグネシウムを洗い落
として、反応を長期間に渡って維持することができる。
【0046】本実施例では、隔膜21を介して陽極24
を備えた陽極室22と陰極25を備えた陰極室23とを
形成し、食塩を含む水(塩素イオンを含む水)を電気分
解して電解水を生成すしているので、陽極室22のpH
が低く(pH3以下)なるので、溶存している塩素化合
物(次亜塩素酸、次亜塩素酸イオン)が塩素ガスとなっ
て発生しやすいので、塩素ガスの発生量が多く、塩素臭
いが強くなる状態である。このような構成では特に有効
である。
【0047】(実施例2)図3、図4に本発明の第2の
実施例を示す。先に実施例と同じ構成の部分に付いては
同じ番号を用いて説明する。本体49の背面には排気拡
散箱61を設け、内部には非常に通気圧損の低いフィル
ター62を配し、排気拡散口63を多数個設けている。
排気出口55は、排気路57によって排気拡散口63に
連通される。排気拡散口63の開口面積は排気出口55
の面積の100倍以上の面積を有する。
【0048】これによって、排気拡散口63から排出さ
れるガスは、排気出口55部分の1/100となり、使
用者に面しない背面から低風速で拡散されることによっ
て刺激臭などを抑え、快適な使用ができるものである。
【0049】(実施例3)図5、図6に本発明の第3の
実施例を示す。電解槽20の陰極室23の上部には微細
な通気孔で電解槽と本体凹部32を連通する煙突状の排
気筒64を設け、陽極室22の上部の排気出口55か
ら、本体底面の排気口56を結ぶ排気路は、排気筒64
の通気孔よりも太く長い。また、本体凹部32の底面は
陽極室22側が低くなるよう傾斜し、底面には周囲に凸
リブを廻らせた孔67を設けている。またカバー35の
給水孔68は底面の浅い部分は数が少なく深いほど多く
設けている。更にカバー35はビス66によって本体凹
部を形成する部品に固定されている。
【0050】排気筒64から排気されたガスは微細な通
気孔を通過した後、カバー35と本体凹部32の間で、
湿潤した粒状酸化マグネシウム33に触れながら拡散放
出されることでガスが分解される。また、陰極側は比較
的塩素ガスの発生が少なく、陽極側は多いが両室上に排
気出口を設けることにより、分散して排気され、上下に
開口した先へ排出することにより気体の重さにも、排気
路の詰りなどに受ける影響を少なくして排気ができる。
また、両室に連通する排気路の径や長さを調整すること
により、排気量のバランスをとることができる。また、
本体凹部の底面を傾斜させたことにより、給水孔68か
ら注がれた水が、粒状酸化マグネシウム33の下側の溜
まることなく電解層に入ることにより、粒状酸化マグネ
シウム33の無駄な消耗を減らし長期間の効果が維持で
きる。傾斜の後水が陽極室にはいることにより、陽極室
側の濃度が高い塩素ガスが一気に押し出されにくくする
ことができる。また、孔67の周囲の凸リブも粒状酸化
マグネシウム33の網袋などとの密着を抑え同様の効果
を得ることができる。更に、粒状酸化マグネシウム33
を誤って使用者が外したり、消耗して交換しようとして
付け忘れを防止するために一般使用者がはずさないよう
ビス止めをすることで効果をより確実にすることができ
る。
【0051】(実施例4)図7の第4の実施例では、陽
極室22の上部に、粒状酸化マグネシウム69を配置
し、本体凹部70に注がれた水が孔71を通った後、粒
状酸化マグネシウム69を通り陽極室22に注水され
る。特に塩素ガスの発生の多い陽極室22側のみに粒状
酸化マグネシウム69を設けたことにより、粒状酸化マ
グネシウム69の湿潤が促進され、残留ガスとの接触も
促進されて、少ない分量で効果的にガスの除去ができる
ものである。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電気分解
により発生する塩素ガスが、電解槽の中に残留している
ときには効率的に除去可能であり、除去しきれない状態
で新たに電解槽に注水されたときに水と置換されて外部
に押し出される塩素ガスなども、使用者の操作位置でな
い部分に拡散され、低濃度か去れた後に排出されるの
で、一般家庭ならびに、気密性の高い空間や、狭い空間
で使用しても使用者にガスの刺激臭を与えることがなく
不快感を感じたりすることがない電解水生成装置を小型
の構成で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における電解水生成装置
の外観図
【図2】同電解水生成装置の構成図
【図3】本発明の第2の実施例における電解水生成装置
の外観図
【図4】同電解水生成装置の構成図
【図5】本発明の第3の実施例における電解水生成装置
の構成図
【図6】同電解水生成装置の部分構成図
【図7】本発明の第4の実施例における電解水生成装置
の構成図
【図8】従来の電解水生成装置の構成図
【符号の説明】
20 電解槽 21 隔膜 22 陽極室 23 陰極室 24 陽極 25 陰極 31、67、71 孔 32、70 本体凹部 33、69 粒状酸化マグネシウム 55 排気出口 56 排気口 57、65 排気路 64 排気筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川上 勝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 國本 啓次郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 白井 滋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 桶田 岳見 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中村 一繁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岡 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D061 DA03 DB07 DB08 EA02 EB01 EB04 EB12 EB16 ED13

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隔膜で分離された電解槽の陽極室と陰極
    室の電極に通電して電気分解でイオン水を生成する電解
    水生成装置において、前記電解槽に酸化マグネシウムな
    どのアルカリ金属化合物と、前記電解槽内の空気を電解
    槽外へ排出するための排気出口を設けた電解水生成装
    置。
  2. 【請求項2】 機体が設置されたとき、使用者に面しな
    い機体の部分に電解槽内の空気を機外へ排出するための
    排気口を設け、前記排気口と排気出口を連通させた請求
    項1記載の電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 機体の設置面とは隙間を設けて対向する
    機体の底面に、排気口を設けた請求項2項記載の電解水
    生成装置。
  4. 【請求項4】 排気口の総面積は排気出口の総面積の1
    00倍以上である請求項2または3記載の電解水生成装
    置。
  5. 【請求項5】 電解槽の上方に排気出口を設け、前記排
    気出口から排出された気流が、アルカリ金属に接触しな
    がら機体外に排出される請求項1項記載の電解水生成装
    置。
  6. 【請求項6】 排気出口を複数設け、夫々の排気に含ま
    れる反応ガス濃度が均等化されるよう排気経路の圧損を
    異ならせた請求項1項記載の電解水生成装置。
  7. 【請求項7】 アルカリ金属化合物と排気出口は電解槽
    の満水時の水位より高い位置に設けた請求項1〜6のい
    ずれか1項に記載の電解水生成装置。
  8. 【請求項8】 使用者が取り外せないケース内に酸化マ
    グネシウムなどのアルカリ金属化合物を装着した請求項
    1〜7のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
  9. 【請求項9】 電解槽内の陰極室、陽極室の夫々上部に
    少なくとも一つ以上の排気出口を設けた請求項1〜8項
    のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
  10. 【請求項10】 電解槽の上側の給水経路に酸化マグネ
    シウムなどのアルカリ金属化合物を装着し、電解槽内に
    は機体の上面と、底面の少なくとも2箇所以上に開口し
    た排気口に連通した排気出口を設けた請求項1項記載の
    電解水生成装置。
  11. 【請求項11】 隔膜で分離された電解槽の陽極室と陰
    極室の電極に通電してバッチ処理による電気分解でイオ
    ン水を生成するものであって、陽極室の上側には酸化マ
    グネシウムなどのアルカリ金属化合物を装着した電解水
    生成装置。
  12. 【請求項12】 陽極室の上側には酸化マグネシウムな
    どのアルカリ金属化合物は、給水した水がアルカリ金属
    を通過した後に陽極室に注入される第11項記載の電解
    水生成装置。
  13. 【請求項13】 隔膜で分離された電解槽の陽極室と陰
    極室の電極に通電してバッチ処理による電気分解でイオ
    ン水を生成するものであって、電解槽の上側の給水経路
    には酸化マグネシウムなどのアルカリ金属化合物を装着
    し、アルカリ金属化合物を収納したケースの底面は陽極
    側に傾斜し、アルカリ金属を通過した給水が陽極室に注
    入される電解水生成装置。
  14. 【請求項14】 隔膜で分離された電解槽の陽極室と陰
    極室の電極に通電してバッチ処理による電気分解でイオ
    ン水を生成するものであって、電解槽の上側の給水経路
    には酸化マグネシウムなどのアルカリ金属化合物を収納
    したケースを有し、ケースの上面には注水を受ける凹部
    と連通する給水孔と、底面には電解槽と連通する複数の
    通気孔を設けた電解水生成装置。
  15. 【請求項15】 通気孔の周囲に凸壁を設けた請求項1
    4項記載の電解水生成装置。
  16. 【請求項16】 給水孔は凹部の面のなかで偏って開口
    している請求項14項記載の電解水生成装置。
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