JP2003224259A - 二端子サイリスタ - Google Patents

二端子サイリスタ

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JP2003224259A
JP2003224259A JP2002019456A JP2002019456A JP2003224259A JP 2003224259 A JP2003224259 A JP 2003224259A JP 2002019456 A JP2002019456 A JP 2002019456A JP 2002019456 A JP2002019456 A JP 2002019456A JP 2003224259 A JP2003224259 A JP 2003224259A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数形成されている単位サイリスタを出来る
だけ短時間に点弧させてサージ耐量を大きくすること。 【解決手段】 半導体基板100に第1N型導電領域
2、第2N型導電領域11,12,13,14,15,
16を形成する。第1N型導電領域2内に第1P型導電
領域5を第2N型導電領域11,12,13,14,1
5,16と平面的に見て交差するように形成する。ま
た、第1N型導電領域2に隣接して第2P型導電領域2
5を配置する。そして、第1N型導電領域2をコレクタ
とし、第2P型導電領域25及び基板導電領域1をベー
スとし、第2N型導電領域11,12,13,14,1
5,16をエミッタとするトランジスタのベース接地電
流増幅率α1を増大させる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、サイリスタ、特に異常
電圧又は異常電流から電子回路系を保護するサージ防護
素子等に用いる二端子サイリスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】二端子サイリスタは、電話回線などの通
信回線に発生した異常電圧や異常電流から電子回路を保
護するサージ防護素子として、通信業界等で幅広く用い
られている。
【0003】図2は、従来技術に係る片導通型の二端子
サイリスタを示す断面図である。図2において、1は基
板導電領域、2は第1N型導電領域、9は第1P型導電
領域、10は第2N型導電領域、31は第1電極、32
は第2電極、41,42,43,44は絶縁膜、52は
PNPN構造、100は半導体基板である。また、図4
は、図2に示す二端子サイリスタの等価回路図である。
【0004】半導体基板100は、P型の導電型を有す
るものである。半導体基板100には、第1N型導電領
域2、第1P型導電領域9、第2N型導電領域10が不
純物拡散によって形成されている。また、これらの領域
を形成していない残余の領域は基板導電領域1である。
さらに、半導体基板100の表面には、第1電極31、
第2電極32、絶縁膜41,42,43,44が形成さ
れている。
【0005】基板導電領域1は、P型の導電型を有す
る。第1N型導電領域2と第2N型導電領域10は、そ
れぞれ半導体基板100の両主面に形成され、N型の導
電型を有するものである。第1P型導電領域9は、第1
N型導電領域2内部に形成され、P型の導電型を有する
ものである。第1電極31と第2電極32は、半導体基
板100の両主面に形成された電極である。ここで、第
1電極31は、第1N型導電領域2と第1P型導電領域
9の双方と電気的に接続される。また、第2電極32
は、第2N型導電領域10と基板導電領域1の双方と電
気的に接続される。そして、二端子サイリスタ全体とし
ては、図4に示すような回路的構成を有している。な
お、逆阻止型の二端子サイリスタとして形成する場合
は、第2電極32を第2N型導電領域10のみと接続す
る。
【0006】ここで、上記した片導通型の二端子サイリ
スタにおいて、第1N型導電領域2が設けられた上面側
を第2N型導電領域10が設けられた下面側に対して正
の電位とする電圧の印加方向を順方向とし、上面側を下
面側に対して負の電位とする電圧の印加方向を逆方向と
する。図3は、図2に示す二端子サイリスタの順方向の
電気的特性を示すグラフである。図3に示すように、順
方向においては、第1P型導電領域9をエミッタ、第1
N型導電領域2をベース、基板導電領域1をコレクタと
するPNPトランジスタと、第2N型導電領域10をエ
ミッタ、基板導電領域1をベース、第1N型導電領域2
をコレクタとするNPNトランジスタの間で電子と正孔
の交換が行なわれて、オフ状態からオン状態へ遷移する
点弧動作が行なわれる。
【0007】すなわち、最初オフ状態にあった図2のP
NPN構造52において、第1電極31と第2電極32
との間に印加される電圧が、ブレークオーバー電圧Vb
に達すると雪崩降伏或いはパンチスルーにより、逆バイ
アス状態にある第1N型導電領域2と基板導電領域1の
境界及び当該境界近傍において、電子と正孔の交換が活
発に行なわれるようになる。そして、上記のPNPトラ
ンジスタのベースと上記のNPNトランジスタのコレク
タが共通の第1N型導電領域2であるため、PNPN構
造52からなるサイリスタが点弧してオン状態へ遷移す
る。逆方向は、点弧動作が起こらず、第1N型導電領域
2と基板導電領域1からなるPNダイオードの順方向特
性と同じになる。
【0008】なお、PNPN構造52からなるサイリス
タが点弧動作してオフ状態からオン状態へ遷移するとき
に、上記のNPNトランジスタのベース接地電流増幅率
αと上記のPNPトランジスタのベース接地電流増幅
率αの間には、α2=1の関係があることは周知
の事実である。なお、ここでは内部動作のより詳細な説
明については省略する。α2<1の場合は、点弧動
作は完全に起こらず、オン状態には遷移しない。
【0009】以上のような点弧動作を行う二端子サイリ
スタは、上記したように、ブレークオーバー電圧Vbで
サージ電圧を抑圧するが、雷誘導サージのようにかなり
速い電気的サージに対してもその応答が他のサージ防護
素子、例えば避雷管や金属酸化物バリスタなどと比較し
て非常に速いために、高い信頼性を要求される通信ネッ
トワーク系の電子機器のように雷誘導サージを拾い易い
ところでは殆ど利用されている状況にある。また、半導
体基板で出来ているため、サージ電流によって消耗する
ところがなく長期間に亘って信頼性を維持することが可
能であるという保守上の大きな利点を有している。
【0010】ところが、このような利点を有する上記の
二端子サイリスタにおいても、どのような電気的サージ
に対してもサージ電圧を抑圧出来るわけではない。例え
ば、雷誘導サージのような非常に時間変化の大きいサー
ジに対してはおのずと限界があり、そのようなサージに
対して十分速く応答出来ず、二端子サイリスタ内で電流
の集中が生じて局所的に高温となる。このような場合、
二端子サイリスタが部分的に溶解して耐量が低下するこ
とがある。
【0011】そこで、時間変化の大きいサージに対する
対策の1つとして、複数のサイリスタを同時に並列動作
させて耐量の向上を図った図5から図7に示すようなサ
イリスタがある。図5は、従来技術に係る並列動作タイ
プの片導通型の二端子サイリスタを示す上面図である。
図6は、従来技術に係る並列動作タイプの片導通型の二
端子サイリスタを示す断面図であり、図5のAB線で切
断される断面を示している。図7は、従来技術に係る並
列動作タイプの片導通型の二端子サイリスタを示す下面
図である。図8は、図6に示す二端子サイリスタの断面
において現れる構造の等価回路図である。
【0012】図5において、1は基板導電領域、2は第
1N型導電領域、3,4,5,6,7,8は第1P型導
電領域、100は半導体基板である。図6において、1
は基板導電領域、2は第1N型導電領域、5は第1P型
導電領域、11,12,13,14,15,16は第2
N型導電領域、31は第1電極、32は第2電極、4
1,42,43,44は絶縁膜、53はPNPN構造、
100は半導体基板である。図7において、1は基板導
電領域、11,12,13,14,15,16は第2N
型導電領域、100は半導体基板である。なお、図5及
び図7は、シリコン基板の表面上に形成した電極及び絶
縁膜を取り除いてシリコン基板の表面を露出させた状態
を表している。
【0013】図5に示されるように、上面側のP型導電
領域は、第1P型導電領域3,4,5,6,7,8とし
て6個の領域に分割して形成されている。同様に、図7
に示されるように、下面側のN型導電領域は、第2N型
導電領域11,12,13,14,15,16として6
つの領域に分割して形成されている。さらに、この二端
子サイリスタを平面的に見る、すなわち上面と下面とが
重なり合うように見ると、第1P型導電領域3,4,
5,6,7,8の配列方向と第2N型導電領域11,1
2,13,14,15,16の配列方向とが交差してい
る。
【0014】従って、この二端子サイリスタにおいて
は、平面的に見て上面側のP型導電領域と下面側のN型
導電領域を交差させることにより、これら領域が交差す
る部分、すなわち図6のPNPN構造53が図4の回路
モデルで示した単位サイリスタとなるように構成してい
る。そして、このような構成によって、各単位サイリス
タを流れるサージ電流が確実に分流出来るようにし、内
部温度の上昇を抑制することを可能にしている。
【0015】しかしながら、上記の構造では、サージに
よっては、各単位サイリスタに電流が分流されることに
よって、かえって各単位サイリスタが点弧しにくくなる
ことがある。従って、点弧しない単位サイリスタが存在
すると、ブレークオーバー電圧に達した後にサージ電圧
が十分減少せず、発熱による内部温度の上昇を抑制出来
ないことがあり得る。すなわち、発熱の分散を図ること
を目的として、1つの二端子サイリスタを複数の単位サ
イリスタで構成したことによって、逆に、当該各単位サ
イリスタが点弧しにくくなって、サージ耐量が必ずしも
期待したほど十分には大きくならないという問題が残る
ことになる。これは、双方向型の二端子サイリスタにつ
いても言えることである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、複数の単位
サイリスタによって構成される二端子サイリスタの構造
をさらに改良して、各単位サイリスタがオフ状態からオ
ン状態へ遷移し易くすることによって、サージ耐量の大
きな二端子サイリスタを提供することを目的としてい
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、本発明は、二端子サイリスタにおい
て、第1導電型の半導体基板に、前記半導体基板の一方
の面に露出させて形成してなる前記半導体基板とは反対
型の第2導電型の第1の導電領域と、前記一方の面に露
出させて形成すると共に前記第1の導電領域内に一定方
向に配列してなるN個(N≧2)の第1導電型の第2の
導電領域と、前記第1の導電領域に隣接して形成すると
共に前記半導体基板の導電率より大きな導電率を有して
なる第1導電型の第3の導電領域と、前記半導体基板の
前記一方の面に背向する他方の面に露出させて形成する
と共に一定方向に配列してなるM個(M≧2)の第2導
電型の第4の導電領域を設け、N個の前記第2の導電領
域の配列方向は、平面的に見てM個の前記第4の導電領
域の配列方向と交差していることを特徴とするものとし
た。
【0018】従って、上記構成によれば、第1の導電領
域をコレクタ、第3の導電領域及び半導体基板の第3導
電領域を設けていない残余の領域からなるベース、第4
の導電領域をエミッタとするトランジスタにおいて、半
導体基板よりも導電率の大きい第3の導電領域を設けた
ことにより、ブレークオーバー電圧を一定に保ちつつ、
このトランジスタのベース接地電流増幅率α1を増大さ
せた。このベース接地電流増幅率α1を大きくすると、
エミッタからコレクタへ流れる電流が大きくなり、これ
らのオフ状態からオン状態への遷移時間が短くなる。従
って、オフ状態からオン状態への遷移時間が長いことに
起因するサージ耐量の低下を防止することが出来る。
【0019】また、二端子サイリスタにおいて、第1導
電型の半導体基板に、前記半導体基板の一方の面に露出
させて形成してなる前記半導体基板とは反対型の第2導
電型の第1の導電領域と、前記一方の面に露出させて形
成すると共に前記第1の導電領域内に一定方向に配列し
てなるN個(N≧2)の第1導電型の第2の導電領域
と、前記第1の導電領域に隣接して形成すると共に前記
半導体基板の導電率より大きな導電率を有してなる第1
導電型の第3の導電領域と、前記半導体基板の前記他方
の面に露出させて形成してなる第2導電型の第5の導電
領域と、前記半導体基板の一方の面に背向する他方の面
に露出させて形成すると共に前記第5の導電領域内に一
定方向に配列してなるM(M≧2)個の第1導電型の第
4の導電領域と、前記第5の導電領域に隣接して形成し
てなる前記半導体基板の導電率より大きな導電率を有し
てなる第1導電型の第6の導電領域を設け、N個の前記
第2の導電領域の配列方向は、平面的に見てM個の前記
第4の導電領域の配列方向と交差していることを特徴と
するものとした。
【0020】従って、上記構成によれば、第1の導電領
域をコレクタ、第3の導電領域、半導体基板の第3導電
領域を設けていない残余の領域及び第6の導電領域から
なるベース、第5の導電領域をエミッタとするトランジ
スタにおいて、半導体基板よりも導電率の大きい第3の
導電領域及び第6の導電領域を設けたことにより、ブレ
ークオーバー電圧を一定に保ちつつ、このトランジスタ
のベース接地電流増幅率α1を増大させた。このベース
接地電流増幅率α1を大きくすると、エミッタからコレ
クタへ流れる電流が大きくなり、これらのオフ状態から
オン状態への遷移時間が短くなる。従って、オフ状態か
らオン状態への遷移時間が長いことに起因するサージ耐
量の低下を防止することが出来る。
【0021】また、上記の構成において、前記第3の導
電領域は、前記第1の導電領域とその周辺との境界面の
うち少なくとも前記第4の導電領域に対向する部分に接
して設けられるように出来る。
【0022】さらに、前記第3の導電領域は、平面的に
見て前記第2の導電領域及び前記第4の導電領域に重な
り合う範囲内に、且つ前記第1の導電領域とその周辺と
の境界面に接して設けられるように出来る。
【0023】また、前記第6の導電領域は、前記第5の
導電領域とその周辺との境界面のうち少なくとも前記第
1の導電領域に対向する部分に接して設けられるように
出来る。
【0024】さらに、前記第6の導電領域は、平面的に
見て前記第2の導電領域及び前記第4の導電領域に重な
り合う範囲内に、且つ前記第5の導電領域とその周辺と
の境界面に接して設けられるように出来る。
【0025】くわえて、前記一方の面上に、全ての前記
第2の導電領域を覆うように形成してなる第1の電極
と、前記他方の面上に、M個の前記第4の導電領域内に
それぞれ形成してなるM個の第2の電極をさらに設ける
ように出来る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1の実施の形
態に係る片導通型の二端子サイリスタを図面に基づいて
詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に
係る片導通型の二端子サイリスタを示す断面図であり、
図9のCD線で切断される断面を示している。図9は、
本発明の第1の実施の形態に係る片導通型の二端子サイ
リスタを示す上面図である。なお、図9は、当該二端子
サイリスタの上面に設けられる電極及び絶縁膜を除いた
状態を示すものである。図1において、1は基板導電領
域、2は第1N型導電領域、5は第1P型導電領域、1
1,12,13,14,15,16は第2N型導電領
域、25は第2P型導電領域、31は第1電極、32は
第2電極、41,42,43,44は絶縁膜、51はP
NPN構造、100は半導体基板である。また、図9に
おいて、3,4,5,6,7,8は第1P型導電領域で
あり、他の符号は図1と同じものを示す。なお、本発明
の第1の実施の形態に係る片導通型の二端子サイリスタ
の下面に設けられた電極及び絶縁膜を除いた下面図は、
図7に示したものと同じであるので省略する。また、図
1に示した二端子サイリスタの断面において現れる構造
の等価回路図は、図8と同じであるので省略する。
【0027】図1に示すように、半導体基板100は、
P型の導電型を有するものである。また、半導体基板1
00には、一方の主面に、第1N型導電領域2、第1P
型導電領域5及び第2P型導電領域25、他方の主面
に、第2N型導電領域11,12,13,14,15,
16をそれぞれ表面に露出するように形成している。な
お、これ以降の説明においては、本発明の第2の実施の
形態に係る説明も含めて、第1N型導電領域2を形成し
た面を半導体基板100の上面とし、第2N型導電領域
11,12,13,14,15,16を形成した面を半
導体基板100の下面と称する。
【0028】そして、半導体基板100の、第1N型導
電領域2、第1P型導電領域5、第2P型導電領域25
及び第2N型導電領域11,12,13,14,15,
16を形成しない残余の領域は、基板導電領域1とな
る。また、第1N型導電領域2、第1P型導電領域5、
第2P型導電領域25及び基板導電領域1と第2N型導
電領域14とでPNPN構造51をなしており、1個の
単位サイリスタを構成している。後述するように、半導
体基板100の内部には、PNPN構造51と同様のP
NPN構造が多数形成されている。さらに、半導体基板
100の上面には、第1電極31及び絶縁膜41,42
を形成し、その下面側には、第2電極32及び絶縁膜4
3,44を形成している。
【0029】第2P型導電領域25は、P型の不純物を
半導体基板100の上面側から注入し、この不純物を高
熱拡散して形成している。なお、上記したように、第2
P型導電領域25は、基板導電領域1よりも不純物濃度
が高い。第1N型導電領域2は、N型の不純物を半導体
基板100の上面側から注入し、この不純物を高熱拡散
して、第2P型導電領域25に包含されるように形成し
ている。第1P型導電領域5は、P型の不純物を半導体
基板100の上面側から注入し、この不純物を高熱拡散
して、第1N型導電領域2に包含されるように形成して
いる。
【0030】ところで、この実施の形態においては、第
2P型導電領域25は、第1N型導電領域2を包含する
ように形成しているが、二端子サイリスタに求められる
性能に応じて、第2P型導電領域25の形態を変更する
ことが可能である。すなわち、この実施の形態に係る二
端子サイリスタにおいて、第2P型導電領域25は、静
電容量(C)的要素となる。同時に、基板導電領域1及
び第2P型導電領域25をベースとするトランジスタの
ベース接地電流増幅率を増大させる要素ともなる。
【0031】従って、第2P型導電領域25は、通常の
加入者線(アナログ電話)などの、信号の周波数が比較
的低い伝送路に使用する場合には、図1に示した通りの
形態で良いが、いわゆるxDSLなど信号の周波数が極
めて高い伝送路に使用する場合には、別の形態を選択す
ることが好ましい。すなわち、信号の周波数が極めて高
いと、第2P型導電領域25の容量の大きさに比例して
信号が減衰するなどの影響が考えられるので、第2P型
導電領域25の形成範囲をより限定する構成とする。例
えば、第2P型導電領域25を、第1N型導電領域2全
体を覆うように設けるのではなく、第1N型導電領域2
と半導体基板100の下面との間の領域にのみ設ける、
或いは第1N型導電領域2と第2N型導電領域11,1
2,13,14,15,16とが対向する領域にのみ島
状に分散して設けるなど、部分的に設ける構成を採用す
ることが好ましい。
【0032】また、図9に示すように、半導体基板10
0の上面において、第1N型導電領域2内には、第1P
型導電領域5のほかに、第1P型導電領域3,4,6,
7,8が形成されている。第1P型導電領域3,4,
5,6,7,8は、1列に配列され、後述する各単位サ
イリスタのサージに対する応答性を均一にするために、
全て同一形状、同一面積となるように形成している。な
お、この実施の形態においては、第1P型導電領域を6
個形成しているが、後述するように、その個数は適宜選
択することが可能である。ただし、各第1P型導電領域
の形状及び面積は、上記理由により同一とする。なお、
図9においては、第1P型導電領域3,4,5,6,
7,8を全て略矩形状にしているが、これらの領域を全
て同一形状とするのであれば、長円形状や楕円形状な
ど、他の形状に形成しても良い。
【0033】図1に戻り、第2N型導電領域11,1
2,13,14,15,16は、N型の不純物を半導体
基板100の下面側から注入し、この不純物を高熱拡散
して形成している。また、図7に示されるように、第2
N型導電領域11,12,13,14,15,16は、
第1P型導電領域3,4,5,6,7,8と同様に、1
列に配列されると共に、全て同一形状、同一面積となる
ように形成している。なお、この実施の形態に係る二端
子サイリスタにおいては、第2N型導電領域を6個形成
しているが、その個数は、第1P型導電領域の場合と同
様に、適宜選択することが可能である。なお、図7にお
いては、第2N型導電領域11,12,13,14,1
5,16を全て略矩形状にしているが、これらの領域を
全て同一形状とするのであれば、長円形状や楕円形状な
ど、他の形状に形成しても良い。また、第1P型導電領
域3,4,5,6,7,8と第2N型導電領域11,1
2,13,14,15,16の形状及び個数は、それぞ
れ一致させても良く、逆に異なるようにすることも出来
る。
【0034】図1に戻り第1電極31は、第1N型導電
領域2及び第1P型導電領域5と電気的に接続されてい
る。また、第2電極32は、第2N型導電領域11,1
2,13,14,15,16と電気的に接続されてい
る。絶縁膜41,42は、半導体基板100の上面の周
縁の基板導電領域1と第2P型導電領域25を覆うよう
に形成されている。また、絶縁膜43,44は、半導体
基板100の下面の周縁を覆うように形成されている。
なお、絶縁膜41,42,43,44の材質としては、
その形成の容易性及び経済性の観点から、シリコン酸化
膜とすることが好ましいが、シリコン窒化膜など他の材
質で形成することも可能である。
【0035】ところで、半導体基板100を平面的に見
る、すなわち、半導体基板100をその上面とその下面
とが重なり合うように見ると、第1P型導電領域3,
4,5,6,7,8の配列方向と、第2N型導電領域1
1,12,13,14,15,16の配列方向とが交差
するようにしている。従って、半導体基板100の内部
において、第1P型導電領域3,4,5,6,7,8
と、第2N型導電領域11,12,13,14,15,
16とが交差している部分は、全てPNPN構造51に
示したようなPNPN構造、すなわち単位サイリスタと
なる。各単位サイリスタは、全て第1電極31及び第2
電極32と電気的に接続されているので、サージ電流を
これらの単位サイリスタに分流することが可能である。
【0036】そして、PNPN構造51を含む6つの単
位サイリスタの等価回路図は、図8に示されるものとな
る。ここで、第1N型導電領域2が設けられた上面側を
第2N型導電領域11,12,13,14,15,16
が設けられた下面側に対して正の電位とする電圧の印加
方向を順方向とし、上面側を下面側に対して負の電位と
する電圧の印加方向を逆方向とする。なお、これ以降の
説明においては、本発明の別の実施の形態に係る説明も
含めて、電圧の印加方向については上記の定義に従うも
のとする。
【0037】図8に示すように、PNPN構造51から
なる単位サイリスタは、順方向に電圧を印加した場合に
おいて、第1P型導電領域5をエミッタ、第1N型導電
領域2をベース、第2P型導電領域25及び基板導電領
域1をコレクタとするPNPトランジスタの部分と、第
2N型導電領域11,12,13,14,15,16を
エミッタ、第2P型導電領域25及び基板導電領域1を
ベース、第1N型導電領域2をコレクタとするNPNト
ランジスタの部分との、2つのトランジスタの構成を有
する。そして、PNPトランジスタの部分とNPNトラ
ンジスタの部分の間で電子と正孔の交換が行なわれて、
オフ状態からオン状態へ遷移する点弧動作が行なわれ
る。また、この単位サイリスタは、逆方向の電圧印加に
よって、第2P型導電領域25及び基板導電領域1と、
第1N型導電領域2から構成されるダイオードの順方向
特性を示す。なお、当然のことながら、第1P型導電領
域3,4,6,7,8をエミッタとする単位サイリスタ
も存在しており、こららの単位サイリスタも第1P型導
電領域5をエミッタとする単位サイリスタと同じ特性を
示す。
【0038】また、第1P型導電領域3,4,5,6,
7,8及び第2N型導電領域11,12,13,14,
15,16の個数は、上述したように、それぞれ2個以
上形成するのであれば、必要とされる単位サイリスタの
個数に応じて適宜変更可能である。すなわち、図1にお
いては、第1P型導電領域及び第2N型導電領域を6個
ずつ形成したが、第1P導電領域の個数Nと第2N型導
電領域の個数Mを異なる値としても良い。それらの個数
N及び個数Mを増加させばさせるほど、各単位サイリス
タの電流密度の均一性は向上する。しかし、各単位サイ
リスタに流れる電流は、それらの個数N及び個数Mを増
加させるほど小さくなるので、各単位サイリスタが点弧
しにくくなってくる。その結果、サージ耐量の低下を生
じることもあるので、それらの個数N及び個数Mには適
当な限界値が存在する。雷サージ用などの、高耐圧が求
められる二端子サイリスタの場合は、元来基板導電領域
1の導電率が小さいが、基板導電領域1の導電率を小さ
くすればするほど、上記したベース接地電流増幅率の値
を大きくすることが出来る。従って、それらの個数N及
び個数Mを大きくしたい場合は、半導体基板100の基
板導電率をより小さくすると、各単位サイリスタの点弧
容易性を一定程度維持することが可能である。
【0039】なお、この片導通型の二端子サイリスタに
おいては、第1P型導電領域3,4,5,6,7,8の
配列方向と、第2N型導電領域11,12,13,1
4,15,16の配列方向とが直交するようにしている
が、これらが交差するのであれば必ずしも直交している
必要はなく、半導体基板の形状等に応じて適宜交差角度
を変更することが可能である。一例を挙げれば、半導体
基板100が略円盤形状を呈するものであるときには、
千鳥格子を呈するように斜めに交差させても良い。
【0040】そして、図1に示した本発明の第1の実施
の形態に係る片導通型の二端子サイリスタの動作は、以
下に述べるようになる。まず、この実施の形態に係る片
導通型の二端子サイリスタの第1電極31と第2電極3
2との間に雷に起因するサージによって電圧が印加さ
れ、順方向でブレークオーバー電圧に達する。そうする
と、図2に示したPNPN構造52の場合と同様に、雪
崩降伏或いはパンチスルーが起きて、PNPN構造51
で示される単位サイリスタなど、各単位サイリスタがそ
れそれ点弧動作を始める。
【0041】ここで、この実施の形態に係る片導通型の
二端子サイリスタにおいては、各単位サイリスタのNP
Nトランジスタ部分のベース接地電流増幅率α1 、α1
、α1 、α1 、α1 、α1 の値を、図6に示した
従来技術に係る二端子サイリスタの同部分のベース接地
電流増幅率よりもそれぞれ大きくなるようにしている。
従って、複数の単位サイリスタを有する上記の構造にお
いて、エミッタからコレクタへ流れる電流が大きくな
る。その結果、各単位サイリスタのオフ状態からオン状
態への遷移時間は、従来技術に係る二端子サイリスタよ
りも短くなる。よって、半導体基板100内部の温度上
昇が抑制されるので、図6に示した従来技術に係る二端
子サイリスタのように、オフ状態からオン状態への遷移
時間の長さに起因するサージ耐量の低下が起きない。そ
して、各単位サイリスタが短時間のうちに点弧しやすく
なるため、サージ電流が分流されている効果と相俟って
サージ耐量を向上させることが出来る。
【0042】図14は、本発明の第1の実施の形態に係
る片導通型の二端子サイリスタと図5乃至7に示した片
導通型の二端子サイリスタとのベース接地電流増幅率の
比較図である。図14は、デバイスシミュレーションに
よって、ベース接地電流増幅率がどの程度変化するか調
べたものであり、aの線が図5乃至7に示した片導通型
の二端子サイリスタのベース接地電流増幅率を示してお
り、bの線は本発明の第1の実施の形態に係る片導通型
の二端子サイリスタのベース接地電流増幅率を示してい
る。図14によれば、本発明の第1の実施の形態に係る
片導通型の二端子サイリスタは、図5乃至7に示した片
導通型の二端子サイリスタよりも、ベース接地電流増幅
率を50%近く上昇させることがわかる。
【0043】さらに、本発明の第1の実施の形態に係る
片導通型の二端子サイリスタにおいては、サージ防護素
子で重要となる順方向のブレークオーバー電圧が、主に
第1N型導電領域2と第2P型導電領域25で決定さ
れ、半導体基板100の不純物濃度のばらつきに対して
設計余裕度があるという製造上の利点がある。また、半
導体基板100の不純物濃度のばらつきが大きいほど、
半導体基板の価格は安くなるので製造コストを低減出来
るという利点もある。
【0044】また、本発明の第1の実施の形態に係る片
導通型の二端子サイリスタの製造方法においては、従来
技術に係る製造装置及び方法を利用して製造することが
可能であり、特段の設備投資が不要である。なお、第1
N型導電領域2、第1P型導電領域3,4,5,6,
7,8、第2N型導電領域11,12,13,14,1
5,16及び第2P型導電領域25は、エピタキシャル
成長によって形成することも出来る。くわえて、第2P
型導電領域25のパターンを形成するための写真マスク
は、第2P型導電領域2のパターンを形成するための写
真マスクと兼用することも出来るので、一部の写真工程
の省略が可能であるという製造工程上の利点もある。
【0045】さらに、本発明の第2の実施の形態に係る
逆阻止型の二端子サイリスタを図面に基づいて詳細に説
明する。図10は、本発明の第2の実施の形態に係る逆
阻止型の二端子サイリスタを示す断面図である。図10
において、34,35,36,37,38,39は第2
電極、45は絶縁膜、54はPNPN構造、100は半
導体基板であり、その他の符号は図1の符号と同じもの
を示している。
【0046】本発明の第2の実施の形態に係る逆阻止型
の二端子サイリスタは、上記した第1の実施の形態に係
る片導通型の二端子サイリスタの構成と殆ど同じである
が、第2電極34,35,36,37,38,39を櫛
歯状に分割して形成し、それぞれ第2N型導電領域1
1,12,13,14,15,16にのみ電気的に接続
されるようにしている。その他の構成は、図1に示した
ものと共通する。
【0047】従って、この逆阻止型の二端子サイリスタ
の順方向に電圧を印加した場合における動作は、上記し
た本発明の第1の実施の形態に係る片導通型の二端子サ
イリスタと同じとなる。また、逆方向に電圧を印加した
場合には、第2N型導電領域11,12,13,14,
15,16と、第2P型導電領域25及び基板導電領域
1で構成されるダイオードの逆特性と同じになる。
【0048】以上のように、この逆阻止型の二端子サイ
リスタでは、第2電極34,35,36,37,38,
39の構成のみが本発明の第1の実施の形態に係る片導
通型の二端子サイリスタと異なるだけであるので、本発
明の第1の実施の形態に係る片導通型の二端子サイリス
タと同様の作用効果が得られる。なお、この逆阻止型の
二端子サイリスタにおいて、第2電極を形成するまでの
製造工程は、本発明の第1の実施の形態に係る片導通型
の二端子サイリスタと同じであるが、例えば、各導電領
域をエピタキシャル成長によって形成するなど、適宜他
の製造工程を採用しても構わない。
【0049】さらに、本発明の第3の実施の形態に係る
双方向型の二端子サイリスタを図面に基づいて詳細に説
明する。図11は、本発明の第3の実施の形態に係る双
方向型の二端子サイリスタを示す断面図であり、図12
のEF線で切断される断面を示している。図12は、本
発明の第3の実施の形態に係る双方向型の二端子サイリ
スタを示す上面図である。図13は、本発明の第3の実
施の形態に係る双方向型の二端子サイリスタを示す下面
図である。なお、図12及び13は、それぞれ当該二端
子サイリスタの上面及び下面に設けられる電極及び絶縁
膜を除いた状態を示すものである。図11において、1
0は第2N型導電領域、21,22,23,24は第3
P型導電領域、25は第2P型導電領域、26は第4P
型導電領域、55はPNPN構造であり、その他の符号
は図1の符号と同じものを示している。また、図12に
おいて用いた符号は、図9の符号と同じものを示してい
る。さらに、図13において用いた符号は、図11の符
号と同じものを示している。
【0050】本発明の第3の実施の形態に係る双方向型
の二端子サイリスタにおいては、電圧の印加方向に関係
なく同じ動作をさせるために、半導体基板100の下面
側にも、第1P型導電領域3,4,5,6と同等の第3
P型導電領域21,22,23,24を形成している。
同様に、第1N型導電領域2に対応する第2N型導電領
域10、第2P型導電領域25に対応する第4P型導電
領域26を形成している。すなわち、第1P型導電領域
3,4,5,6と第3P型導電領域21,22,23,
24は同数形成されている。また、図12に示した上面
の導電領域の構成、及び図13に示した下面の導電領域
の構成は点対称になるように形成されている。よって、
図12に示した上面の導電領域と図13に示した下面の
導電領域のいずれかを90度回転させると、それぞれの
導電領域が重なり合うことになる。なお、第1P型導電
領域3,4,5,6と第3P型導電領域21,22,2
3,24とは、2個以上かつそれぞれ同数形成されてい
るのであれば、2個又は3個、或いは5個数以上形成し
ても良い。
【0051】従って、この双方向型の二端子サイリスタ
では、PNPN構造55において、第2N型導電領域1
0をエミッタ、第2P型導電領域25、基板導電領域1
及び第4P型導電領域26をベース、第1N型導電領域
2をコレクタとするNPNトランジスタが構成される。
そして、このNPNトランジスタにおいて、第2P型導
電領域25及び第4P型導電領域26が存在することに
より、ブレークオーバー電圧を一定に保ちつつ、PNP
N構造55からなる単位サイリスタなど各単位サイリス
タがより短時間に点弧し易くなって、過大な発熱を抑制
することが可能になり、サージ耐量を向上させることが
出来るようになる。
【0052】以上のように、本発明の各実施の形態にお
ける二端子サイリスタは、上記の各単位サイリスタを構
成するトランジスタのベース接地電流増幅率を大きくす
ることにより、各単位サイリスタが短時間に点弧し易く
なっている。従って、二端子サイリスタのサージ耐量の
低下に繋がる発熱の抑制が可能となる。なお、上記の各
実施の形態における二端子サイリスタは、雷サージ用の
ものを前提に説明したが、上記のトランジスタのベース
接地電流増幅率を大きくする構成は、雷以外のサージに
用いる二端子サイリスタにおいても好ましく採用出来る
ものである。
【0053】
【発明の効果】このように本発明によれば、ブレークオ
ーバー電圧を変更せずに、二端子サイリスタを構成する
各単位サイリスタのトランジスタ部分のベース抵抗率を
大きくすることが出来るので、ベース接地電流増幅率が
高くなって、短時間に点弧動作し易いようになる、従っ
て、単位サイリスタの電流の分散を図って電流密度を低
減させることが容易になり、二端子サイリスタのサージ
耐量の低下に繋がる発熱を抑制し、従来技術に係る二端
子サイリスタよりもサージ耐量を向上させることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る片導通型の
二端子サイリスタを示す断面図である。
【図2】 従来技術に係る片導通型の二端子サイリスタ
を示す断面図である。
【図3】 図2に示す二端子サイリスタの順方向の電気
的特性を示すグラフである。
【図4】 図2に示す二端子サイリスタの等価回路図で
ある。
【図5】 従来技術に係る並列動作タイプの片導通型の
二端子サイリスタを示す上面図である。
【図6】 従来技術に係る並列動作タイプの片導通型の
二端子サイリスタを示す断面図である。
【図7】 従来技術に係る並列動作タイプの片導通型の
二端子サイリスタを示す下面図である。
【図8】 図6に示す二端子サイリスタの断面において
現れる構造の等価回路図である。
【図9】 本発明の第1の実施の形態に係る片導通型の
二端子サイリスタを示す上面図である。
【図10】 本発明の第2の実施の形態に係る逆阻止型
の二端子サイリスタを示す断面図である。
【図11】 本発明の第3の実施の形態に係る双方向型
の二端子サイリスタを示す断面図である。
【図12】 本発明の第3の実施の形態に係る双方向型
の二端子サイリスタを示す上面図である。
【図13】 本発明の第3の実施の形態に係る双方向型
の二端子サイリスタを示す下面図である。
【図14】 本発明の第1の実施の形態に係る片導通型
の二端子サイリスタと図5乃至7に示した片導通型の二
端子サイリスタとのベース接地電流増幅率の比較図であ
る。
【符号の簡単な説明】
1 基板導電領域 2 第1N型導電領域 3 第1P型導電領域 4 第1P型導電領域 5 第1P型導電領域 6 第1P型導電領域 7 第1P型導電領域 8 第1P型導電領域 9 第1P型導電領域 10 第2N型導電領域 11 第2N型導電領域 12 第2N型導電領域 13 第2N型導電領域 14 第2N型導電領域 15 第2N型導電領域 16 第2N型導電領域 21 第3P型導電領域 22 第3P型導電領域 23 第3P型導電領域 24 第3P型導電領域 25 第2P型導電領域 26 第4P型導電領域 31 第1電極 33 第2電極 41 絶縁膜 42 絶縁膜 43 絶縁膜 44 絶縁膜 51 PNPN構造 52 PNPN構造 53 PNPN構造 54 PNPN構造 55 PNPN構造 100 半導体基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板に、 前記半導体基板の一方の面に露出させて形成してなる前
    記半導体基板とは反対型の第2導電型の第1の導電領域
    と、 前記一方の面に露出させて形成すると共に前記第1の導
    電領域内に一定方向に配列してなるN個(N≧2)の第
    1導電型の第2の導電領域と、 前記第1の導電領域に隣接して形成すると共に前記半導
    体基板の導電率より大きな導電率を有してなる第1導電
    型の第3の導電領域と、 前記半導体基板の前記一方の面に背向する他方の面に露
    出させて形成すると共に一定方向に配列してなるM個
    (M≧2)の第2導電型の第4の導電領域を設け、 N個の前記第2の導電領域の配列方向は、平面的に見て
    M個の前記第4の導電領域の配列方向と交差しているこ
    とを特徴とする二端子サイリスタ。
  2. 【請求項2】 第1導電型の半導体基板に、 前記半導体基板の一方の面に露出させて形成してなる前
    記半導体基板とは反対型の第2導電型の第1の導電領域
    と、 前記一方の面に露出させて形成すると共に前記第1の導
    電領域内に一定方向に配列してなるN個(N≧2)の第
    1導電型の第2の導電領域と、 前記第1の導電領域に隣接して形成すると共に前記半導
    体基板の導電率より大きな導電率を有してなる第1導電
    型の第3の導電領域と、 前記半導体基板の前記他方の面に露出させて形成してな
    る第2導電型の第5の導電領域と、 前記半導体基板の一方の面に背向する他方の面に露出さ
    せて形成すると共に前記第5の導電領域内に一定方向に
    配列してなるM(M≧2)個の第1導電型の第4の導電
    領域と、 前記第5の導電領域に隣接して形成してなる前記半導体
    基板の導電率より大きな導電率を有してなる第1導電型
    の第6の導電領域を設け、 N個の前記第2の導電領域の配列方向は、平面的に見て
    M個の前記第4の導電領域の配列方向と交差しているこ
    とを特徴とする二端子サイリスタ。
  3. 【請求項3】 前記第3の導電領域は、前記第1の導電
    領域とその周辺との境界面のうち少なくとも前記第4の
    導電領域に対向する部分に接して設けられることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の二端子サイリス
    タ。
  4. 【請求項4】 前記第3の導電領域は、平面的に見て前
    記第2の導電領域及び前記第4の導電領域に重なり合う
    範囲内に、且つ前記第1の導電領域とその周辺との境界
    面に接して設けられることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の二端子サイリスタ。
  5. 【請求項5】 前記第6の導電領域は、前記第5の導電
    領域とその周辺との境界面のうち少なくとも前記第1の
    導電領域に対向する部分に接して設けられることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の二端子サイリス
    タ。
  6. 【請求項6】 前記第6の導電領域は、平面的に見て前
    記第2の導電領域及び前記第4の導電領域に重なり合う
    範囲内に、且つ前記第5の導電領域とその周辺との境界
    面に接して設けられることを特徴とする請求項2に記載
    の二端子サイリスタ。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の二端子サイリスタにお
    いて、前記一方の面上に、全ての前記第2の導電領域を
    覆うように形成してなる第1の電極と、前記他方の面上
    に、M個の前記第4の導電領域内にそれぞれ形成してな
    るM個の第2の電極をさらに設けたことを特徴とする二
    端子サイリスタ。
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