JP5371165B2 - 双方向型二端子サイリスタ - Google Patents

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Description

発明の属する分野
本発明は、サイリスタ、特に異常電圧または異常電流から電子回路系を保護するサージ防護素子等に用いる双方向型二端子サイリスタに関するものである。
双方向型二端子サイリスタは、電話回線などの通信回線に発生した異常電圧や異常電流から電子回路を保護するサージ防護素子として、通信業界等で幅広く用いられている。
図2は、従来技術に係る双方向型二端子サイリスタを示す断面図である。図2において、1は基板導電領域、2は第1N型導電領域、3は第2N型導電領域、4は第1P型導電領域、7は第2P型導電領域、10は第1電極、11は第2電極、51はPNPN構造、100は半導体基板である。また、図4は、従来技術に係る双方向型二端子サイリスタの等価回路図である。
基板導電領域1は、P型の導電型を有するものである。第1N型導電領域2と第2N型導電領域3は、基板導電領域1内部に不純物拡散によって形成されたN型の導電型を有するものである。第1P型導電領域4と第2P型導電領域7は、基板導電領域1内部に不純物拡散によって形成されたP型の導電型を有するものである。第1電極10と第2電極11は、半導体基板100の両主面に形成された電極である。ここで、電極10は、第1N型導電領域2と第1P型導電領域4の双方と電気的に接続される。また、第2電極11は、第2N型導電領域3と第2P型導電領域7の双方と電気的に接続されるが、電極10及び電極11からみた電気的特性が同一になるように、全体の構造を点対称とするのが一般的である。なお、図2に示した双方向型二端子サイリスタの等価回路図は、図4に示すものとなる。
前記した双方向型二端子サイリスタにおいて、第1N型導電領域2が設けられた上面側を第2N型導電領域3が設けられた下面側に対して正の電位とする電圧の印加方向を順方向、上面側を下面側に対して負の電位とする電圧の印加方向を逆方向とする。図3は、従来技術に係る双方向型二端子サイリスタの順方向の電気的特性を示すグラフである。図3に示すように、順方向においては、第1P型導電領域4をエミッタ、第1N型導電領域2をベース、基板導電領域1をコレクタとするPNPトランジスタと、第2N型導電領域3をエミッタ、基板導電領域1をベース、第1N型導電領域2をコレクタとするNPNトランジスタの間で電子と正孔の交換が行なわれて、オフ状態からオン状態へ移行する点弧動作が行なわれる。
すなわち、最初オフ状態にあった図2のPNPN構造51において、当該二端子電極領域に印加される電圧が、ブレークオ−バー電圧Vbに達すると雪崩降伏あるいはパンチスルーにより、逆バイアス状態にある第1N型導電領域2と基板導電領域1の境界及び当該境界近傍において、電子と正孔の交換が活発に行なわれるようになる。そして、前記のPNPトランジスタのベースと前記のNPNトランジスタのコレクタが共通の第1N型導電領域2であるため、当該PNPN構造からなるサイリスタが点弧してオン状態へ遷移する。なお、構造が上下で対称であることから逆方向においても全く同様な動作が行なわれる。
なお、PNPN構造からなるサイリスタが点弧動作してオフ状態からオン状態へ移行するときに、前記PNPトランジスタのベース接地電流増幅率αと前記NPNトランジスタのベース接地電流増幅率αの間には、α2=1の関係があることは周知の事実であり、ここでは内部動作のより詳細な説明については省略する。
以上のような点弧動作を行うサイリスタは、前記したように、ブレークオーバー電圧Vbでサージ電圧を抑圧するが、雷誘導サージのようにかなり速い電気的サージに対してもその応答が他のサージ防護素子、例えば避雷管や金属酸化物バリスタなどと比較して非常に速いために、高い信頼性を要求される通信ネットワーク系の電子機器のように雷誘導サージを拾いやすいところでは殆ど利用されている状況にある。
また、半導体基板で出来ているため、サージ電流によって消耗するところがなく長期間に亘って信頼性を維持することが可能であるという保守上の大きな利点を有している。
ところが、このような利点を有する双方向型二端子サイリスタにおいても、どのような電気的サージに対してもサージ電圧を抑圧出来るわけではなく、雷誘導サージのような非常に時間変化の大きいサージに対してはおのずと限界があり、そのサージに十分速く応答出来ず、素子内で電流の集中が生じて局所的に高温となり、素子が溶解して破壊する場合がある。
そこで、時間変化の大きいサージに対する対策の1つとして、本件の発明者らによるサイリスタがある。図5は、本件の発明者らによる双方向型二端子サイリスタの概略を示す断面図である。図5において、1は基板導電領域、2は第1N型導電領域、3は第2N型導電領域、4,5,6は第1P型導電領域、7,8,9は第2P型導電領域、10は第1電極、11は第2電極、18,19,20,21は絶縁体、52はPNPN構造、100は半導体基板である。また、図6は、図5に示した双方向型二端子サイリスタにおける単位サイリスタ構造の等価回路図である。
図5に示されるように、上面側と下面側のP型導電領域は、それぞれ分割して形成されており、さらに平面的に見て上面側と下面側のエミッタを重ねている。この構成によって、図6の回路モデルで示される単位サイリスタを並列に形成し、各単位サイリスタにサージ電流の分流を図り、内部温度の上昇を抑制したものである。実験によると、4個の単位サイリスタで、サージ耐量が図2に示したような従来構造のサイリスタよりも30%以上向上することなどが確認されている。
しかしながら、前記の構造では、図2に示される従来構造のものより各単位サイリスタが点弧しやすい構造になっているとはいえ、サージ電流が分流されることによって、点弧動作に必要な電流が大きくなり、オフ状態からオン状態への遷移時間が長くなり、サージ耐量が必ずしも期待したほど十分には大きくならないことがあるという問題が残る。
発明が解決しようとする課題
本発明は、図5に示される従来構造をさらに改良して、当該構造で複数形成されている単位サイリスタの全てを出来るだけ短時間に点弧させてサージ耐量を大きくすることを目的としている。
課題を解決するための手段
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明は、第1導電型の半導体基板に、前記半導体基板の一方の面に露出させて形成してなる前記半導体基板とは反対型の第2導電型の第1の導電領域と、前記一方の面に露出させて形成すると共に前記第1の導電領域内に配列してなるN個(N≧2)の第1導電型の第2の導電領域と、前記第1の導電領域に隣接し前記第4の導電領域と前記半導体基板との接合を取り囲むように前記半導体基板側に形成してなり、前記半導体基板の不純物濃度より大きい不純物濃度の第1導電型の第3の導電領域と、前記半導体基板の前記一方の面に背向する他方の面に露出させて形成してなる第2導電型の第4の導電領域と、前記他方の面に露出させて形成すると共に前記第4の導電領域内に配列してなるN個の第1導電型の第5の導電領域と、前記第4の導電領域に隣接し前記第4の導電領域と前記半導体基板との接合を取り囲むように前記半導体基板側に形成してなり、前記半導体基板の不純物濃度より大きい不純物濃度の第1導電型の第6の導電領域とを設け、前記第2の導電領域及び前記第5の導電領域は、平面的に見て等間隔で交互に配置されるとともに同一形状で同一面積に形成されており、1番目の前記第2の導電領域は、平面的に見て2番目の前記第2の導電領域に近い側の端部及びその近傍部分が1番目の前記第5の導電領域と該第5の導電領域における所定の重ね幅で重なり合うように配置され、N番目の前記第5の導電領域は、平面的に見てN−1番目の前記第5の導電領域に近い側の端部及びその近傍部分がN番目の前記第2の導電領域と該第2の導電領域における所定の重ね幅で重なり合うように配置され、1番目以外の前記第2の導電領域は、平面的に見てそれらの両端部及びそれらの近傍部分がN個の前記第5の導電領域と該第5の導電領域における所定の重ね幅で重なり合うように配置され、N番目以外の前記第5の導電領域は、平面的に見てそれらの両端部及びそれらの近傍部分がN個の前記第2の導電領域と該第2の導電領域における所定の重ね幅で重なり合うように配置されてなることを特徴とするものとした。前記した構成においては、前記第3の導電領域及び前記第6の導電領域を設けたことにより、前記第1の導電領域をコレクタ、前記第3の導電領域、前記第6の導電領域、前記半導体基板の第3及び第6の導電領域を設けていない残余の領域からなるベース、前記第4の導電領域をエミッタとする第1のトランジスタのベース接地電流増幅率αを増大させた。
従って、このベース接地電流増幅率α1が、高抵抗率の半導体基板を用いることで大きくなって、サージ電流が分流されることによって点弧動作に必要な電流が大きくなり、オフ状態からオン状態への遷移時間が長くなることに起因するサージ耐量の低下を改善することが出来る。
また、前記の構成において、前記第3の導電領域及び前記第6の導電領域は、それぞれ前記半導体基板内に埋め込んで設けられるように出来る。
以下に、本発明の第1の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを示す断面図である。図1において、1は基板導電領域、2は第1N型導電領域、3は第2N型導電領域、4,5,6は第1P型導電領域、7,8,9は第2P型導電領域、10は第1電極、11は第2電極、12は第3P型導電領域,13は第4P型導電領域、18,19,20,21は絶縁体、53はPNPN構造、100は半導体基板である。
図1に示されるように、本発明の第1の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタは、双方向で電気的特性が対称となるように形成している。すなわち、P型の半導体基板100に第1N型導電領域2、第2N型導電領域3を形成する。また、第1N型導電領域2内に3つの第1P型導電領域4,5,6、第2N型導電領域3内に3つの第2P型導電領域7,8,9を相対向するP型導電領域と点対称になるように且つ等間隔に形成する。また、第1N型導電領域2に隣接して第3P型導電領域12、第2N型導電領域3に隣接して第4P型導電領域13を配置する。また、第1P型導電領域4を、平面的に見て第1P型導電領域5に近い側の端部及びその近傍部分が第2P型導電領域7に重なり合うように配置する。さらに、第2P型導電領域9を、平面的に見て第2P型導電領域8に近い側の端部及びその近傍部分が第1P型導電領域6に重なり合うように配置する。くわえて、第1P型導電領域5,6と第2P型導電領域7,8とを、平面的に見てそれらの両端部及びそれらの近傍部分が相対向するP型導電領域とそれぞれ重なり合うように配置する。電極は、半導体基板100の上面側の第1電極10を第1P型導電領域4,5,6及び第1N型導電領域2に接するように形成し、半導体基板100の下面側の第2電極11を第2P型導電領域7及び第2N型導電領域13に接するように形成して構成する。なお、半導体基板100の上記各領域を設けていない領域は、P型の基板導電領域1となる。
なお、第1P型導電領域4,5,6、及び第2P型導電領域7,8,9は、上述した単位サイリスタの特性を均一にするために、全て同一形状で同一面積に形成することが好ましい。同様に、第3P型導電領域12及び第4P型導電領域13も、全て同一形状で同一面積に形成することが好ましい。また、第1P型導電領域4,5,6と第2P型導電領域7,8,9との重ね幅は、例えば2.6mmチップの場合、マスク幅250μmに対して、25μm重なるようにすればよく、サージ耐量が向上することなどが確認されている。重なりが大きくなるとオン電流が流れる領域が狭くなるため、重なりはマスク幅の50%未満とする必要がある。従って、これらの重ね幅はあまり大きく出来ないが、サージの種類に応じて適当な重ね幅に変更することが可能である。第3P型導電領域12と第4P型導電領域13は、それぞれ第1N型導電領域2を形成するための写真マスクのパターンと第2N型導電領域3を形成するための写真マスクと兼用でもよいが、その場合余計な写真マスクは不要であるという製造上の利点がある。
図1に示される構造においては、半導体基板100の不純物濃度が小さいが、サージ防護素子で重要となる順方向のブレークオーバー電圧は、第1N型導電領域2と第3P型導電領域12で主に決定され、逆方向のブレークオーバー電圧は、第2N型導電領域3と第4P型導電領域13で主に決定され、半導体基板100の不純物濃度のばらつきに対して設計余裕度があるという製造上の利点がある。また、半導体基板100の不純物濃度のばらつきが大きいほど、半導体基板の価格は安くなるので製造コストを低減出来るという利点もある。第1P型導電領域4,5,6、第3P型導電領域12、第4P型導電領域13、第1N型導電領域2、第3N型導電領域3はエピタキシャル成長で形成することも出来る。
従って、本発明の第1の実施の形態における構造では、前記各単位サイリスタを構成するトランジスタのベース接地電流増幅率が大きくなって、各単位サイリスタが短時間に点弧し易くなって、素子破壊に繋がる発熱を抑制出来、サージ耐量を向上させることが出来るようになる。
図1に示した構造の等価回路モデルは、図7に示すものとなる。図7は、図1に示した双方向型二端子サイリスタの等価回路図である。本発明の第1の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタにおいては、前記ベース接地電流増幅率α0 、α0 、α0 の値が従来構造と比較して美きく、短時間に点弧しやすくなるため、サージ耐量を向上させることが出来る。
また、図1に示した構造では、製造上のばらつきがあっても、第1P型導電領域4,5,6と第2P型導電領域7,8,9が平面的に見て必ず重なるように余裕をもってマスクパターンを設計することで、製造上のばらつきがあっても、一部のサイリスタ領域において、第1P型導電領域4,5,6と第2P型導電領域7,8,9が平面的に見て必ず重なるようにしている。
さらに、本発明の第2の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを図面に基づいて詳細に説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを示す断面図である。図8において、1は基板導電領域、2は第1N型導電領域、3は第2N型導電領域、4,5,6は第1P型導電領域、7,8,9は第2P型導電領域、10は第1電極、11は第2電極、18,19,20,21は絶縁体、12は第3P型導電領域、13は第4P型導電領域、54はPNPN構造、100は半導体基板である。
本発明の第2の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタの構成は、前記した第1の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタの構成と殆ど同じであるが、第3P型導電領域12を、第1N型導電領域2の第2N型導電領域3に相対向する面にのみ隣接するように設け、第4P型導電領域13を、第2N型導電領域3の第1N型導電領域2に相対向する面にのみ隣接するように設ける。したがって、第3P型導電領域12及び第4P型導電領域13は、第1N型導電領域2と第2N型導電領域3との平面的に見て重なりあう領域内に設けられている。
前記の双方向型二端子サイリスタでは、第1N型導電領域2と第2N型導電領域3を不純物拡散で形成したときに、ブレークオーバー電圧が、第1N型導電領域2と第2N型導電領域3の端部の曲率半径の小さな領域で決定されず、曲率半径の大きい領域で決定されることになるため、前記第1の実施の形態と比較してブレークオ−バー電圧を大きくすることが容易に出来る。
さらに、本発明の第3の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを図面に基づいて詳細に説明する。図9は、本発明の第3の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを示す断面図である。図9において、1は基板導電領域、2は第1N型導電領域、3は第2N型導電領域、4,5,6は第1P型導電領域、7,8,9は第2P型導電領域、10は第1電極、11は第2電極、12,14,16は第3P型導電領域、、13,15,17第4P型導電領域、55はPNPN構造、100は半導体基板である。
本発明の第3の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタにおいては、前記第2の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタにおける第3P型導電領域12を単位サイリスタ毎に分割して設けている。分割して設けた第3P型導電領域12,14,16は、第1P型導電領域4,5,6との平面的に見て重なり合う領域内に設ける。また、前記第2の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタにおける第4P型導電領域13も単位サイリスタ毎に分割して設けている。分割して設けた第4P型導電領域13,15,17もまた、第2P型導電領域7との平面的に見て重なり合う領域内に設ける。
前記の双方向型二端子サイリスタでは、前記第1の実施の形態及び前記第2の実施の形態と比較して、第1N型導電領域2と第2N型導電領域3の間に形成されるベースの抵抗率を高くすることと同じ効果が得られるため、係るベース接地電流増幅率をより大きくすることが出来る。従って、本発明の第3の実施の形態における構造では、各単位サイリスタがより短時間に点弧し易くなって、素子破壊に繋がる発熱を抑制出来、サージ耐量を向上させることが出来るようになる。なお、第3P型導電領域12,14,16、及び第4P型導電領域13,15,17は、上述した単位サイリスタの特性を均一にするために、全て同一形状で同一面積に形成することが好ましい。
くわえて、本発明の第4の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを図面に基づいて詳細に説明する。図10は、本発明の第4の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを示す断面図である。図10において、1は基板導電領域、2は第1N型導電領域、3は第2N型導電領域、4,5,6は第1P型導電領域、7,8,9は第2P型導電領域、10は第1電極、11は第2電極、12,14,16は第3P型導電領域、13、15,17は第4P型導電領域、18,19,20,21は絶縁体、22,23,24、25,26は第1孔状導電領域、27,28,29,30,31は第2孔状導電領域、32,33,34は第1抵抗体、35,36,37は第2抵抗体、38,39,40は第3N型導電領域、41,42,43は第4N型導電領域、56はPNPN構造、100は半導体基板である。
前記の双方向型二端子サイリスタでは、半導体基板100と第1電極10との間、及び半導体基板100と第2電極11との間の接触抵抗がそれぞれ第3N型導電領域38,39,40及び第4N型導電領域41,42,43が存在することによって低減する。従って、点弧動作に必要な電流が流れやすくなると共に、一部の単位サイリスタに電流が集中することを防止しながら点弧後のオン電圧を小さく出来る。ひいては、電気的損失すなわち破壊に繋がる熱の発生を低減出来、サージ耐量をより向上させることが出来る。
また、前記の双方向型二端子サイリスタでは、半導体基板100と第1電極10との間、及び半導体基板100と第2電極11との間に追加された第1抵抗体32,33,34及び第2抵抗体35,36,37は、各々エミッタに直列に挿入されている。従って、本発明の第1の実施の形態における構造では、一部の単位サイリスタに電流が集中しても当該単位サイリスタのベース電位が上昇して他の単位サイリスタが点弧し易くなって一部の単位サイリスタに電流が集中しにくくなる。これは、電流の分流を理想状態に近づけられることを意味し、素子破壊に繋がる発熱を抑制出来、サージ耐量を向上させることが出来るようになる。
また、前記の双方向型二端子サイリスタでは、第2の導電領域及び第5の導電領域からなるエミッタを深く形成し、第1P型導電領域4,5,6及び第2P型導電領域7,8,9内にそれぞれ第1孔状導電領域22,23,24、25,26及び第2孔状導電領域27,28,29,30,31を形成することにより、複数形成されている各単位サイリスタの特性のばらつきを小さくして、一部の単位サイリスタへの電流集中を防止し易いようにしたので、各単位サイリスタの並列動作の安定化を図り易い。第1孔状導電領域22,23,24、25,26と第2孔状導電領域27,28,29,30,31の配置や形状については、本件の発明者による別の出願の明細書の記載に準ずる。
第4の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタは、製造工程が複雑になって製造コストが上昇することから、第1抵抗体32,33,34及び第2抵抗体35,36,37を形成しない双方向型二端子サイリスタや、第3N型導電領域38,39,40及び第4N型導電領域41,42,43を形成しない双方向型二端子サイリスタを実施してもよい。また、第1の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタや第2の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタにおいて、第3の実施の形態に係る二端子サイリスタにあるように第1抵抗体32,33,34及び第2抵抗体35,36,37、または、第3N型導電領域38,39,40及び第4N型導電領域41,42,43を形成してもよい。また、第1の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタや第2の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタにおいて、第1P型導電領域4,5,6及び第2P型導電領域7,8,9からなるエミッタを深く形成し、第1P型導電領域4,5,6及び第2P型導電領域7,8,9内にそれぞれ第1孔状導電領域22,23,24、25,26及び第2孔状導電領域27,28,29,30,31を形成してもよい。
発明の効果
このように本発明によれば、ブレークオーバー電圧を変更せずに各単位サイリスタを構成するトランジスタのベース抵抗を大きくすることが出来、そのためベース接地電流増幅率が高くなって、短時間に点弧動作し易いようにしたので、サージ電流の分流による点弧動作の遅れ改善出来、素子破壊に繋がる発熱を抑制し、従来技術に係るサイリスタよりもサージ耐量を向上させることが出来る。
本発明の第1の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを示す断面図である。 従来技術に係る双方向型二端子サイリスタを示す断面図である。 従来技術に係る双方向型二端子サイリスタの順方向の電気的特性を示すグラフである。 従来技術に係る双方向型二端子サイリスタの等価回路図である。 本件の発明者らによる双方向型二端子サイリスタの概略を示す断面図である。 図5に示した双方向型二端子サイリスタにおける単位サイリスタ構造の等価回路図である。 図1に示した双方向型二端子サイリスタの等価回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る双方向型二端子サイリスタを示す断面図である。
符号の簡単な説明
1 基板導電領域
2 第1N型導電領域
3 第2N型導電領域
4 第1P型導電領域
5 第1P型導電領域
6 第1P型導電領域
7 第2P型導電領域
8 第2P型導電領域
9 第2P型導電領域
10 第1電極
11 第2電極
12 第3P型導電領域
13 第4P型導電領域
14 第3P型導電領域
15 第4P型導電領域
16 第3P型導電領域
17 第4P型導電領域
18 絶縁体
19 絶縁体
20 絶縁体
21 絶縁体
22 第1孔状導電領域
23 第1孔状導電領域
24 第1孔状導電領域
25 第1孔状導電領域
26 第1孔状導電領域
27 第2孔状導電領域
28 第2孔状導電領域
29 第2孔状導電領域
30 第2孔状導電領域
31 第2孔状導電領域
32 第1抵抗体
33 第1抵抗体
34 第1抵抗体
35 第2抵抗体
36 第2抵抗体
37 第2抵抗体
38 第3N型導電領域
39 第3N型導電領域
40 第3N型導電領域
41 第4N型導電領域
42 第4N型導電領域
43 第4N型導電領域
51 PNPN構造
52 PNPN構造
53 PNPN構造
54 PNPN構造
55 PNPN構造
56 PNPN構造
100 半導体基板

Claims (2)

  1. 第1導電型の半導体基板に、
    前記半導体基板の一方の面に露出させて形成してなる前記半導体基板とは反対型の第2導電型の第1の導電領域と、
    前記一方の面に露出させて形成すると共に前記第1の導電領域内に配列してなるN個(N≧2)の第1導電型の第2の導電領域と、
    前記第1の導電領域に隣接し前記第1の導電領域と前記半導体基板との接合を取り囲むように前記半導体基板側に形成してなり、前記半導体基板の不純物濃度より大きい不純物濃度の第1導電型の第3の導電領域と、
    前記半導体基板の前記一方の面に背向する他方の面に露出させて形成してなる第2導電型の第4の導電領域と、
    前記他方の面に露出させて形成すると共に前記第4の導電領域内に配列してなるN個の第1導電型の第5の導電領域と、
    前記第4の導電領域に隣接し前記第4の導電領域と前記半導体基板との接合を取り囲むように前記半導体基板側に形成してなり、前記半導体基板の不純物濃度より大きい不純物濃度の第1導電型の第6の導電領域とを設け、
    前記第2の導電領域及び前記第5の導電領域は、平面的に見て等間隔で交互に配置されるとともに同一形状で同一面積に形成されており、
    1番目の前記第2の導電領域は、平面的に見て2番目の前記第2の導電領域に近い側の端部及びその近傍部分が1番目の前記第5の導電領域と該第5の導電領域における所定の重ね幅で重なり合うように配置され、
    N番目の前記第5の導電領域は、平面的に見てN−1番目の前記第5の導電領域に近い側の端部及びその近傍部分がN番目の前記第2の導電領域と該第2の導電領域における所定の重ね幅で重なり合うように配置され、
    1番目以外の前記第2の導電領域は、平面的に見てそれらの両端部及びそれらの近傍部分がN個の前記第5の導電領域と該第5の導電領域における所定の重ね幅で重なり合うように配置され、
    N番目以外の前記第5の導電領域は、平面的に見てそれらの両端部及びそれらの近傍部分がN個の前記第2の導電領域と該第2の導電領域における所定の重ね幅で重なり合うように配置されてなることを特徴とする双方向型二端子サイリスタ。
  2. 前記第3の導電領域及び前記第6の導電領域は、それぞれ前記半導体基板内に埋め込んで設けられることを特徴とする請求項1に記載の双方向型二端子サイリスタ。
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