JP2003217921A - 回路布線用粘接着フィルムおよびそれを用いた樹脂付き回路 - Google Patents
回路布線用粘接着フィルムおよびそれを用いた樹脂付き回路Info
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Abstract
ルムであって、布線後に硬化可能で、かつ線材を容易に
所定形状に布線することができる粘接着層を備えた粘接
着フィルムを提供する。 【解決手段】 粘接着フィルムの粘接着層12を、エポ
キシ樹脂およびその硬化剤からなるベース樹脂、ならび
にモノマー成分の1つがアクリル酸エステルであって水
酸基、カルボキシル基、もしくはエポキシ基を有する共
重合体を含む加熱硬化可能な組成物により形成する。上
記粘接着フィルムの粘接着層に回路を形成する線材を布
線したのち、粘接着フィルムを加熱して粘接着層を硬化
させることにより、樹脂付き回路を得ることができる。
Description
形成するための粘接着フィルム、およびそれを用いた樹
脂付き回路に関する。
に押しつけることにより固着して、所定の形状に形成す
る布線方法および布線装置が特許第2810547号に
示されている。この布線技術において、線材として表面
が絶縁された導体を用いれば、スルーホールやジャンパ
ー線を用いることなく、複雑かつコンパクトな回路を形
成することが可能であり、例えば直径0.1〜2mm程
度の非常に小さい平面回路やアンテナを形成することが
できる。
ね導体の外径と等しくすることができるので、厚さ数1
0μmの平面回路を形成することも可能となる。さらに
表面をエナメル等で絶縁した線材を用いれば、高密度な
回路を形成することが可能となるためこの技術は有用で
ある。得られた平面回路の産業上の用途の一つとして、
モーター用コイルが挙げられる。特にコイルを薄くかつ
高密度に形成できるので、外径数mm程度の小型モータ
ー内部のステーターコイルに適している。また、コイル
を形成する線材どうしの間隔を自由に設定できることか
ら、プレーナートランス用コイルとしても適している。
線技術により形成された回路は、そのままの状態では線
材を粘着剤の粘着力によって固定しているだけなので、
線材の固定力がそれほど強くなく、比較的小さな外力で
線材が粘着剤から剥がれたり、回路の形状が変形したり
するおそれがある。例えば前述の布線技術で形成された
回路を樹脂モールド成型してプレーナートランス用コイ
ルとして用いる場合、そのコイルが高い樹脂圧力によっ
て変形する問題がある。また、粘着剤の経時劣化によっ
てもこれらの問題を助長する可能性がある。さらに、布
線後にも粘着剤の粘着性が持続していると、取り扱い性
が悪くなる上、粘着剤に不純物が付着し好ましくない。
ための粘着剤としては、布線後に硬化可能な樹脂を用い
た粘着剤が求められる。ところが、従来の熱硬化性ある
いは光硬化性の樹脂を用いた粘着剤では、布線可能な粘
着性に乏しく、線材を所定の形状に布線しにくいという
問題があった。
もので、布線後に硬化可能で、かつ線材を容易に所定形
状に布線することができる粘接着層を備えた回路布線用
粘接着フィルムを提供することを目的とする。
を達成するために種々検討を行った結果、エポキシ樹脂
および前記エポキシ樹脂を硬化せしめる硬化剤からなる
ベース樹脂、ならびにモノマー成分の1つがアクリル酸
エステルであって水酸基、カルボキシル基、もしくはエ
ポキシ基を有する共重合体を含む加熱硬化可能な組成物
により粘接着フィルムの粘接着層を形成した場合、該粘
接着層は布線可能な粘着性を有し、線材を容易に所定形
状に布線できることを見出した。
ので、下記(1)〜(8)に示す回路布線用粘接着フィ
ルムを提供する。
脂を硬化せしめる硬化剤からなるベース樹脂、ならびに
モノマー成分にアクリル酸エステルを含み水酸基、カル
ボキシル基、もしくはエポキシ基を有する共重合体から
なる樹脂組成物を粘接着層とすることを特徴とする回路
布線用粘接着フィルム。
脂を硬化せしめる硬化剤からなるベース樹脂、ならびに
モノマー成分にアクリル酸エステルおよびアクリロニト
リルを含み水酸基、カルボキシル基、もしくはエポキシ
基を有する共重合体からなる樹脂組成物を粘接着層とす
ることを特徴とする回路布線用粘接着フィルム。
にアクリル酸エステルを含み水酸基、カルボキシル基、
もしくはエポキシ基を有する共重合体の固形分の配合量
が、エポキシ樹脂および前記エポキシ樹脂を硬化せしめ
る硬化剤からなるベース樹脂の固形分合計量100重量
部に対し、3〜60重量部であることを特徴とする
(1)の回路布線用粘接着フィルム。
にアクリル酸エステルおよびアクリロニトリルを含み水
酸基、カルボキシル基、もしくはエポキシ基を有する共
重合体の固形分の配合量が、エポキシ樹脂および前記エ
ポキシ樹脂を硬化せしめる硬化剤からなるベース樹脂の
固形分合計量100重量部に対し、3〜60重量部であ
ることを特徴とする(2)の回路布線用粘接着フィル
ム。
タジエン、および(メタ)アクリル酸をモノマー成分と
する共重合体を配合したことを特徴とする(1)〜
(4)の回路布線用粘接着フィルム。
よび(メタ)アクリル酸をモノマー成分とする共重合体
が常温において固形であることを特徴とする(5)の回
路布線用粘接着フィルム。
リル、ブタジエン、および(メタ)アクリル酸をモノマ
ー成分とする共重合体の固形分の配合量が、エポキシ樹
脂および前記エポキシ樹脂を硬化せしめる硬化剤からな
るベース樹脂の固形分合計量100重量部に対し、3〜
50重量部であることを特徴とする(5)、(6)の回
路布線用粘接着フィルム。
径の20%以上であることを特徴とする(1)〜(7)
の回路布線用粘接着フィルム。
路布線用粘接着フィルムの粘接着層に回路を形成する線
材を布線したのち、回路布線用粘接着フィルムを加熱し
て粘接着層を硬化させたことを特徴とする樹脂付き回路
を提供する。
回路布線用粘接着フィルムの粘接着層に回路を形成する
線材を布線したのち、回路布線用粘接着フィルムを加熱
して粘接着層を硬化させたことを特徴とする低背型プレ
ーナートランス用コイルを提供する。
説明する。本発明で用いるエポキシ樹脂は硬化剤と反応
し、エポキシ樹脂硬化物となる。その種類は特に限定さ
れるものではなく、接着性を有しているものならいずれ
のものでも構わない。例えば、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂等から選ばれる1種または2種以上
を用いることができる。
キシ樹脂と反応するものなら特に限定はなく、ポリアミ
ン類やフェノール類、酸無水物、イミダゾール類等を適
宜使用することができる。その中でも長期保存性に優れ
る潜在性硬化剤が好適である。潜在性硬化剤としては、
例えば、ジシアンジアミド、ヒドラジド系化合物、イミ
ダゾール化合物、オニウム塩等が挙げられる。中でもイ
ソシアネート化合物でマイクロカプセル化したイミダゾ
ール化合物が好適である。これら硬化剤は単独で使用し
たり併用したりすることができる。
水酸基、カルボキシル基、もしくはエポキシ基を有する
共重合体としては、モノマー成分の1つとしてアクリル
酸ブチルエステル、アクリル酸エチルエステル等のアク
リル酸エステルと水酸基、カルボキシル基、もしくはエ
ポキシ基を有するモノマーを原料とした共重合体が使用
される。水酸基を有するモノマーとしては、具体的に
は、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)等を挙げ
ることができる。カルボキシル基を有するモノマーとし
ては、具体的には、メタクリル酸、アクリル酸等を挙げ
ることができる。エポキシ基を有するモノマーとして
は、具体的には、グリシジルメタクリレート等を挙げる
ことができる。また、モノマーの一つとしてアクリロニ
トリル、酢酸ビニル、アクリルアミド等を加えることも
できる。特にモノマー成分にアクリル酸エステルおよび
アクリロニトリルを含み水酸基、カルボキシル基、もし
くはエポキシ基を有する共重合体をエポキシ樹脂および
前記エポキシ樹脂を硬化せしめる硬化剤からなるベース
樹脂に配合した樹脂組成物により粘接着フィルムの粘接
着層を形成すると、布線時には十分な粘接着性を確保す
るという点で、優れている。
であって水酸基、カルボキシル基、もしくはエポキシ基
を有する共重合体を配合することにより、粘接着層の粘
着力が増加し、線材を布線しやすくなる。樹脂組成物に
おけるアクリル酸エステル共重合体の配合量(固形分換
算)は、エポキシ樹脂および硬化剤の合計量100重量
部に対し3〜60重量部、特に5〜30重量部が適して
いる。3重量部より少ない場合には、粘接着層の粘着性
が不足して布線できなくなることがある。60重量部よ
りも多い場合には、粘接着層の粘着性は得られるが、布
線用ヘッドが粘接着層に数多く接触することによって、
粘接着層の平滑性が悪くなり、次第に布線できなくなる
ことが多い。
組成物にアクリロニトリル、ブタジエン、および(メ
タ)アクリル酸をモノマー成分とする共重合体を配合す
ることで、さらに粘接着層の布線性が向上する。ここで
本発明においては、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸
とメタクリル酸の両者を指すものとする。したがって具
体的には、例えば、アクリロニトリル、ブタジエン、
(メタ)アクリル酸をモノマー成分とする共重合体と
は、アクリロニトリル・ブタジエン・メタクリル酸共重
合体やアクリロニトリル・ブタジエン・アクリル酸共重
合体等が挙げられる。アクリロニトリル、ブタジエン、
(メタ)アクリル酸をモノマー成分とする共重合体を配
合すると、布線用ヘッドが粘接着層に数多く接触したと
きにも、粘接着層の表面を平滑に、かつ粘接着層の粘着
性を良好に保つことができ、布線性が良好になる。アク
リロニトリル、ブタジエン、(メタ)アクリル酸をモノ
マー成分とする共重合体としては、いずれのものでも使
用できるが、常温で液状のものより常温で固形のものが
適している。また、樹脂組成物におけるアクリロニトリ
ル、ブタジエン、および(メタ)アクリル酸をモノマー
成分とする共重合体の配合量は、エポキシ樹脂および硬
化剤の合計量100重量部に対し3〜50重量部、特に
5〜20重量部が適している。3重量部よりも少ないと
粘接着層の表面を平滑に保つ効果が少なくなり、50重
量部よりも多いと粘接着層の粘着性が低下して布線しに
くくなる。
着層と他の層(フィルム基材等)とを積層したものであ
ってもよく、上述した粘接着層のみからなるものであっ
てもよい。
粘接着層の厚さは、布線する線材の外径の20%以上、
特に40%以上であることが好ましい。20%未満の場
合には、布線性が極めて低下するからである。
ようにして作製することができる。すなわち、エポキシ
樹脂オリゴマー、潜在性硬化剤、モノマー成分の1つが
アクリル酸エステルであって水酸基、カルボキシル基、
もしくはエポキシ基を有する共重合体、ならびにアクリ
ロニトリル、ブタジエン、および(メタ)アクリル酸を
モノマー成分とする共重合体を溶剤で溶解してワニスを
得る。用いる溶剤としては、メチルエチルケトン(ME
K)、酢酸エチル、トルエン等が挙げられる。そして、
得られたワニスをフィルム基材の上に塗布し、80〜1
20℃で数十秒〜数分間乾燥処理することにより、粘接
着層を有する粘接着フィルムが得られる。得られた粘接
着フィルムは回路布線用フィルムとして適しており、線
材を布線した後、120〜250℃で加熱することによ
り粘接着層を硬化することができる。
フィルムの粘接着層に線材を布線したのち、粘接着フィ
ルムを加熱して硬化したものである。この場合、回路の
形成には、例えば外径約30μmのポリウレタン線(ポ
リウレタン被覆導体線)が用いられ、何らかの方法で回
路を形成する。使用可能な布線方法および布線装置とし
ては、例えば特開2001−126942で示されたも
のが挙げられる。この布線方法は、導体等の線材を、粘
着性を有するフィルムの粘着面に押し付けることにより
固着して、所定の形状に形成する方法である。
〜6、比較例1〜4の粘接着フィルムを作製した。
樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、商品名エピコート
828)50重量部、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂(住友化学社製、商品名ESCN−195XL)3
0重量部、マイクロカプセル型イミダゾール化合物のエ
ポキシ樹脂混合物(旭化成エポキシ社製、商品名ノバキ
ュアHX−3941HP)20重量部、モノマー成分の
1つがアクリル酸エステルであって水酸基およびカルボ
キシル基を有する共重合体のMEK/トルエン溶解物
(ナガセケムテックス社製、商品名SG−70L、固形
分12%)80重量部、ならびに常温で固形のアクリロ
ニトリル、ブタジエン、およびメタクリル酸をモノマー
成分とする共重合体(日本ゼオン社製、商品名Nipo
l 1072)10重量部をMEKで混合溶解しワニス
を得た。このワニスを厚さ12μmのPETフィルム基
材上に塗布し、約100℃で2分間乾燥処理し、粘接着
層の厚さが約30μmの粘接着フィルムを得た。回路を
布線するまでは、ほこり等が付着しないように粘接着層
にセパレーターを貼付しても構わない。図1に本実施例
の粘接着フィルムの断面を示す。図中11はPETフィ
ルム基材、12は粘接着層である。
ル、ブタジエン、およびメタクリル酸をモノマー成分と
する共重合体10重量部に代えて、常温で液状のアクリ
ロニトリル、ブタジエン、およびメタクリル酸をモノマ
ー成分とする共重合体(日本ゼオン社、Nipol D
N601)10重量部を配合したこと以外は、実施例1
と同様にして粘接着フィルムを得た。
ン、メタクリル酸をモノマー成分とする共重合体を配合
しないこと以外は、実施例1と同様にして粘接着フィル
ムを得た。
ム基材に代えて、厚さ4μmのPPTAアラミドフィル
ム(ポリパラフェニレンテレフタルアミド)基材を用い
たこと以外は、実施例1と同様にして粘接着フィルムを
得た。
シリコーンで離型処理を施したこと以外は、実施例1と
同様にして粘接着フィルムを得た。
としたこと以外は、実施例1と同様にして粘接着フィル
ムを得た。
ル酸エステルであって水酸基およびカルボキシル基を有
する共重合体のMEK/トルエン溶解物(固形分12
%)を配合しないこと以外は、実施例1と同様にして粘
接着フィルムを得た。
ル、ブタジエン、メタクリル酸をモノマー成分とする共
重合体の配合量を60重量部としたこと以外は、実施例
1と同様にして粘接着フィルムを得た。
ル酸エステルであって水酸基およびカルボキシル基を有
する共重合体のMEK/トルエン溶解物(固形分12
%)の配合量を580重量部(すなわち固形分70重量
部相当分)としたこと以外は、実施例1と同様にして粘
接着フィルムを得た。
たこと以外は、実施例1と同様にして粘接着フィルムを
得た。
接着フィルムの粘接着層に、外径約30μmのポリウレ
タン線を用いて、図2に示すような、およそ6×4mm
角の20ターンのコイル形状を布線方式によって形成し
た。図中の数字および矢印は布線する順番を表してい
る。すなわち、1、2、3、4、5、6、7の順に布線
してコイル状の回路を形成した。布線は各実施例、比較
例につき10回ずつ行い、線材が互いに重ならずに良好
に布線できた回数を調べた。その結果を表1に示す。
ルムの布線状態は極めて良好であることがわかる。それ
に対して、常温で液状のアクリロニトリル、ブタジエ
ン、メタクリル酸をモノマー成分とする共重合体を使用
している実施例2の粘接着フィルムやアクリロニトリ
ル、ブタジエン、およびメタクリル酸をモノマー成分と
する共重合体を使用していない実施例3の粘接着フィル
ム、粘接着層を薄くした実施例6の粘接着フィルムの場
合は、布線性能が実施例1および4に較べて低下してい
た。
薄くしたい場合には、実施例4のように、薄くても強度
のあるフィルム基材を用いることができる。樹脂付き回
路をさらに薄くしたい場合には、実施例5のように、表
面にシリコーン等で離型処理を施したフィルム基材を用
いることにより、粘接着層を硬化させた後に、フィルム
基材を剥離することができる。しかし、実施例5の場合
は粘接着層とフィルム基材との粘着強度が弱いため布線
時に互いに滑り、若干回路形状がくずれる傾向が認めら
れた。
であって水酸基、カルボキシル基、もしくはエポキシ基
を有する共重合体を配合しない比較例1、アクリロニト
リル、ブタジエン(メタ)アクリル酸をモノマー成分と
する共重合体が多すぎる比較例2、モノマー成分の1つ
がアクリル酸エステルであって水酸基、カルボキシル
基、もしくはエポキシ基を有する共重合体が多すぎる比
較例3、粘接着層が薄すぎる比較例4の場合には、いず
れも布線性が悪く、回路布線用粘接着フィルムとしては
適していないことがわかった。
およびそれを用いた樹脂付き回路を用いて、プレーナー
トランスを成型した。回路の形状は図3の通りである。
図3の回路において、21は粘接着フィルム、22は線
材を示す。回路の形成は前述の実施例1〜6、比較例1
〜4と同様の布線方式で行い、線材22としては外径約
100μmのポリウレタン線を用いた。以下に実施例7
および比較例5を記載する。
として厚さ約50μmのポリイミドフィルムを用い、粘
接着層24の厚さを約50μmにしたこと以外は、実施
例1と同様の粘接着フィルム21を使用した(図4参
照)。この粘接着フィルム21上に線材22によって図
3の回路を形成した後、図4に示すように、粘接着面ど
うしが向きあうように、同様の粘接着フィルム21を張
り合わせた。その後、厚さ約2mmのシリコーンラバー
25でこの回路を挟み込み、面圧1.96×105Pa
の荷重下で180℃に加熱し20分間保持することで粘
接着剤を硬化させ、プレーナートランス用コイルを得
た。
ポリイミド粘着テープを用い、この粘着フィルム上に図
3に示す回路を形成した後、図4に示すように、粘着面
どうしが向きあうように、同様の粘着フィルムを張り合
わせた。その後、厚さ約2mmのシリコーンラバーでこ
の回路を挟み込み、常温において面圧1.96×105
Paの荷重下で5分間保持し、プレーナートランス用コ
イルを得た。
比較例5において得られたプレーナートランス用コイル
31をそれぞれフェライトコア32とトランスケース3
3との間に嵌め込み、成型用エポキシ樹脂でその外側を
モールド成型し、低背型プレーナートランスとした。得
られたプレーナートランスを一部解体した後、X線撮影
しコイルの状態を調べた結果、実施例7のコイルを用い
たプレーナートランスについてはコイルの形状が変形し
ていなかったが、比較例5のコイルを用いたプレーナー
トランスについては、コイルの形状、特にコイルピッチ
間が著しく変形しているのが確認され、設計通りのプレ
ーナートランスの性能が得られなかった。これは、成型
用エポキシ樹脂の圧力によってコイルが変形したものと
考えられる。
着フィルムは、粘接着層が布線後に硬化可能であるとと
もに、布線可能な粘着性を有し、そのため粘接着層に回
路形成用の線材を容易に所定形状に布線することができ
るものである。
図である。
る。
の回路形状を示す図である。
図である。
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂および前記エポキシ樹脂を
硬化せしめる硬化剤からなるベース樹脂、ならびにモノ
マー成分にアクリル酸エステルを含み水酸基、カルボキ
シル基、もしくはエポキシ基を有する共重合体からなる
樹脂組成物を粘接着層とすることを特徴とする回路布線
用粘接着フィルム。 - 【請求項2】 エポキシ樹脂および前記エポキシ樹脂を
硬化せしめる硬化剤からなるベース樹脂、ならびにモノ
マー成分にアクリル酸エステルおよびアクリロニトリル
を含み水酸基、カルボキシル基、もしくはエポキシ基を
有する共重合体からなる樹脂組成物を粘接着層とするこ
とを特徴とする回路布線用粘接着フィルム。 - 【請求項3】 樹脂組成物における、モノマー成分にア
クリル酸エステルを含み水酸基、カルボキシル基、もし
くはエポキシ基を有する共重合体の固形分の配合量が、
エポキシ樹脂および前記エポキシ樹脂を硬化せしめる硬
化剤からなるベース樹脂の固形分合計量100重量部に
対し、3〜60重量部であることを特徴とする請求項1
に記載の回路布線用粘接着フィルム。 - 【請求項4】 樹脂組成物における、モノマー成分にア
クリル酸エステルおよびアクリロニトリルを含み水酸
基、カルボキシル基、もしくはエポキシ基を有する共重
合体の固形分の配合量が、エポキシ樹脂および前記エポ
キシ樹脂を硬化せしめる硬化剤からなるベース樹脂の固
形分合計量100重量部に対し、3〜60重量部である
ことを特徴とする請求項2に記載の回路布線用粘接着フ
ィルム。 - 【請求項5】 樹脂組成物にアクリロニトリル、ブタジ
エン、および(メタ)アクリル酸をモノマー成分とする
共重合体を配合したことを特徴とする請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の回路布線用粘接着フィルム。 - 【請求項6】 アクリロニトリル、ブタジエン、および
(メタ)アクリル酸をモノマー成分とする共重合体が常
温において固形であることを特徴とする請求項5に記載
の回路布線用粘接着フィルム。 - 【請求項7】 樹脂組成物における、アクリロニトリ
ル、ブタジエン、および(メタ)アクリル酸をモノマー
成分とする共重合体の固形分の配合量が、エポキシ樹脂
および前記エポキシ樹脂を硬化せしめる硬化剤からなる
ベース樹脂の固形分合計量100重量部に対し、3〜5
0重量部であることを特徴とする請求項5または6に記
載の回路布線用粘接着フィルム。 - 【請求項8】 粘接着層の厚さが布線する線材の外径の
20%以上であることを特徴とする請求項1〜7のいず
れか1項に記載の回路布線用粘接着フィルム。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の回
路布線用粘接着フィルムの粘接着層に回路を形成する線
材を布線したのち、回路布線用粘接着フィルムを加熱し
て粘接着層を硬化させたことを特徴とする樹脂付き回
路。 - 【請求項10】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
回路布線用粘接着フィルムの粘接着層に回路を形成する
線材を布線したのち、回路布線用粘接着フィルムを加熱
して粘接着層を硬化させたことを特徴とする低背型プレ
ーナートランス用コイル。
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