JP2003214536A - 自動変速機の表示装置 - Google Patents

自動変速機の表示装置

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JP2003214536A JP2002359731A JP2002359731A JP2003214536A JP 2003214536 A JP2003214536 A JP 2003214536A JP 2002359731 A JP2002359731 A JP 2002359731A JP 2002359731 A JP2002359731 A JP 2002359731A JP 2003214536 A JP2003214536 A JP 2003214536A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気的操作による自動変速機の変速レンジの
設定状態を表示する装置を提供する。 【解決手段】 機械的手段によって変速レンジを切り換
える第1レンジ操作機構と、電気的手段によって変速レ
ンジを切り換える第2レンジ操作機構とを備えた自動変
速機の表示装置であって、第2レンジ操作機構によるエ
ンジンブレーキレンジへの切り換えを行えないことを検
出する電気的切換不許可検出手段(ステップ35)と、
電気的切換不許可検出手段が第2レンジ操作機構による
エンジンブレーキレンジへの切り換えを行えないことを
検出した場合に第1レンジ操作機構によるエンジンブレ
ーキレンジへの切り換えを促す表示を行う手動切換表示
手段(ステップ37)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用の自動変
速機の動作状態を表示する表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】車両用の自動変速機は、変速段の設定を
車速やスロットル開度などの走行状態に基づいて自動的
に行うことを基本的な機能とするものであるが、所定の
中低速段でエンジンブレーキを効かせたり、設定可能な
変速段を所定の中低速段に制限したりする変速レンジの
選択は、運転者の手動操作によって行うようになってい
る。従来、その変速レンジの選択は、フロアーやステア
リングコラムなどに設けられたシフトレバーを操作する
ことによって行うよう構成されていたが、その操作のた
めに一方の手をステアリングホイールから離さなければ
ならず、また一時的に視線を前方から外さなければなら
ないなど、操作性の点で改善すべき余地があった。
【0003】そこで特開平5−196118号公報に記
載された発明では、ハンドルにスイッチを設け、そのス
イッチを適宜にON/OFFすることにより、変速レン
ジを切り換えるように構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に記載され
ているように、変速レンジをスイッチ操作によって電気
的に切り換えるように構成する場合、操作性を考慮する
と、アップおよびダウンの二つのスイッチを設けるのが
一般的である。これに対してスイッチ操作によって選択
する変速レンジは複数ある。したがって変速レンジを選
択するスイッチは、操作するごとに信号を出力するもの
の、特定の動作状態にとどまらない構造のものが使用さ
れる。すなわちスイッチによっては、実際に設定されて
いる変速レンジを知ることができない構造となる。
【0005】また一方、中低速側の変速レンジでは、所
定の変速段でエンジンブレーキを効かせるので、高速側
の変速レンジを設定している走行中に、中低速側の変速
レンジに切り換えると、ダウンシフトと共にエンジンブ
レーキ状態が生じることがある。その場合、高車速であ
れば、エンジン回転数が高くなってしまうので、車速に
よっては変速レンジの切り換えが禁止される。
【0006】このように電気的に変速レンジを切り換え
る場合、レンジ切り換えのためのスイッチが、実際に設
定されている変速レンジを表示しないうえに、スイッチ
操作しても変速レンジが切り替わらない場合もあり、し
たがってレバー操作による変速レンジの切り換えとは異
なり、スイッチなどの操作機構からは変速レンジを知る
ことができない不都合があった。
【0007】この発明は、上記の事情を背景になされた
ものであり、電気的に変速レンジを切り換えることので
きる機構を備えた自動変速機において、その動作状態を
表示することのできる表示装置を提供すること目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、機械的手段に
よって変速レンジを切り換える第1レンジ操作機構と、
電気的手段によって変速レンジを切り換える第2レンジ
操作機構とを備えた自動変速機の表示装置において、前
記第2レンジ操作機構によるエンジンブレーキレンジへ
の切り換えを行えないことを検出する電気的切換不許可
検出手段と、該電気的切換不許可検出手段が前記第2レ
ンジ操作機構によるエンジンブレーキレンジへの切り換
えを行えないことを検出した場合に前記第1レンジ操作
機構によるエンジンブレーキレンジへの切り換えを促す
表示を行う手動切換表示手段とを備えていることを特徴
とするものである。
【0009】その電気的切換不許可検出手段は、請求項
2に記載してあるように、所定の回転部材の回転数の比
較に基づいて前記第2レンジ操作機構によるエンジンブ
レーキレンジへの切り換えを行えないことを検出するよ
うに構成することができる。
【0010】また、その電気的切換不許可検出手段は、
請求項3に記載してあるように、検出された減速度に基
づいて前記第2レンジ操作機構によるエンジンブレーキ
レンジへの切り換えを行えないことを検出するように構
成することができる。
【0011】さらに、請求項1ないし3の発明のいずれ
かにおける前記第1レンジ操作機構は、請求項4に記載
されているように、電気的なフェールが生じてもエンジ
ンブレーキレンジへの切り換えを行うことができるよう
に構成することができる。
【0012】したがって請求項1ないし4のいずれかの
発明によれば、電気的に変速レンジを切り換える第2レ
ンジ操作機構が機能しない場合には、手動切換表示手段
の表示に基づいて第1レンジ操作機構によってエンジン
ブレーキレンジへの切り換えが促進され、その結果、機
能しない第2レンジ操作機構を操作し続けることによる
変速レンジの切り換えの遅延およびそれに伴うブレーキ
の使用頻度の増大を未然に防止することができる。
【0013】また、請求項5の発明は、機械的手段によ
って変速レンジを切り換える第1レンジ操作機構と、電
気的手段によって変速レンジを切り換える第2レンジ操
作機構とを備えた自動変速機の表示装置において、前記
第2レンジ操作機構によってエンジンブレーキレンジを
選択したことを検出する電気的シフト検出手段と、該電
気的シフト検出手段によってエンジンブレーキレンジへ
の切り換えが検出された場合に減速度を検出する減速度
検出手段と、該減速度検出手段によって検出された減速
度に基づいて前記第2レンジ操作機構によるエンジンブ
レーキレンジへの切り換えの異常を検出する電気的切換
不許可状態検出手段とを備えていることを特徴とするも
のである。
【0014】したがって請求項5の発明によれば、第2
レンジ操作機構によってエンジンブレーキレンジにシフ
トされた場合、本来生じる減速度が生じないことによっ
て第2レンジ操作機構そのものあるいはそれに関連する
油圧装置などの異常を、第2レンジ操作機構に関連する
システム全体としての異常として検出できる。
【0015】さらに、請求項6の発明は、電気的手段に
よって変速レンジを切り換えることのできる自動変速機
の表示装置において、前記電気的手段によるエンジンブ
レーキレンジへの切り換えが拒絶された場合にその時点
で設定されている変速レンジの強調表示を行う強調表示
手段を備えていることを特徴とするものである。
【0016】その強調表示手段は、請求項7に記載され
ているように、機械的操作による変速レンジから電気的
操作による変速レンジに切り換えることができない場合
に、その時点で機械的操作によって設定されている変速
レンジを表示するように構成することができる。
【0017】あるいはその強調手段は、請求項8に記載
されているように、時間あるいは回数が制御される点滅
表示を行うように構成することができる。
【0018】これに加えて、請求項9に記載されている
ように、前記強調表示手段が強調表示を行う場合に音声
告知を行う手段を更に設けることができる。
【0019】したがって請求項6ないし9のいずれかの
発明によれば、現在の変速レンジが強調表示されること
によって、電気的手段による変速レンジの切り換えを一
時的に行えないことを知ることができ、その結果、自動
変速機で設定されている変速レンジを知ることができる
と同時に次の操作に備えることができる。
【0020】さらに、請求項10の発明は、電気的手段
によって変速レンジを切り換えることのできる自動変速
機の表示装置において、前記電気的手段によって設定さ
れた変速レンジもしくはその変速レンジで設定されてい
る変速段の少なくとも一方を、車両のフロントウィンド
上に表示するヘッドアップディスプレーを備えているこ
とを特徴とするものである。
【0021】そのヘッドアップディスプレーは、請求項
11に記載されているように、変速レンジを電気的に切
り換えた場合に強制的にオン状態とされ、かつ電気的操
作によって設定された変速レンジもしくは変速段を表示
するように構成することができる。
【0022】また、そのヘッドアップディスプレーは、
請求項12に記載されているように、電気的操作によっ
て変速レンジが切り換えられた場合に、それ以前の表示
に替えて電気的に設定された変速レンジに関する情報を
表示するように構成することができる。
【0023】あるいはまた、前記ヘッドアップディスプ
レーは、請求項13に記載されているように、自動変速
機での手動操作に基づく変速が実行された場合に、その
変速に関する情報を表示するように構成することができ
る。
【0024】したがって請求項10ないし13のいずれ
かの発明によれば、電気的に変速レンジを切り換える手
段が、ステアリングホイールなどのステアリング操作と
同時に操作できる箇所に設置できることに加え、その電
気的手段で設定された変速レンジや変速段が、車両の前
方の視界中に現れ、そのため、変速レンジの切り換えお
よびその切り換え操作によって設定された変速レンジや
変速段の視認性が向上する。
【0025】そして請求項14の発明は、電気的な可能
化手段によって動作可能な状態になりかつ電気的手段に
よって変速レンジを切り換えるレンジ操作機構とを備え
た自動変速機の表示装置において、前記可能化手段がオ
ン動作時に信号を出力するモーメンタリースイッチによ
って構成され、かつ前記信号に基づいて前記レンジ操作
機構の可能化および不可能化の処理を行う制御手段と、
該制御手段による処理結果を表示する表示手段とを備え
ていることを特徴とするものである。
【0026】これに加えて、請求項15に記載されてい
るように、前記制御手段が実行している可能化処理もし
くは不可能化処理を表示する表示手段を更に備えること
ができる。
【0027】また、請求項16に記載されているよう
に、前記可能化手段は、車両のステアリングホイールに
設けることができる。
【0028】さらに、前記制御手段は、請求項17に記
載されているように、可能化手段がフェールした場合
に、その時点の可能化処理状態あるいは不可能化処理状
態を変更しないように構成することができる。
【0029】あるいはその制御手段は、請求項18に記
載されいるように、前記可能化手段が所定時間以上継続
して信号を出力している場合にフェールと判断して不可
能化処理を行うよう構成することができる。
【0030】これに替えて、前記制御手段は、請求項1
9に記載されているように、電源の遮断操作によって不
可能化処理状態に復帰するように構成することができ
る。
【0031】さらに、前記制御手段は、請求項20に記
載されているように、機械的な変速レンジの切り換えを
行った場合でも、可能化処理状態を維持するように構成
することができる。
【0032】そして、前記制御手段は、請求項21に記
載されているように、電源のオンと同時に可能化手段が
信号を出力した場合には、可能化処理を実行しないよう
に構成することができる。
【0033】したがって請求項14ないし21のいずれ
かの発明によれば、可能化手段としてのモメンタリース
イッチを操作した場合、その操作が有効に制御手段で受
容されたか否かが、表示手段によって確認でき、操作性
が向上する。
【0034】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図を参照してよ
り具体的に説明する。先ず、全体的な制御系統について
説明すると、図16は、原動機の一例としてのエンジン
1および自動変速機2についての制御系統図を示してお
り、アクセルペダル3の踏み込み量に応じた信号がエン
ジン用電子制御装置4に入力されている。またエンジン
1の吸気配管には、スロットルアクチュエータ5によっ
て駆動される電子スロットルバルブ6が設けられてい
る。そしてこの電子スロットルバルブ6は、アクセルペ
ダル3の踏み込み量に応じて電子制御装置4からスロッ
トルアクチュエータ5に制御信号が出力され、その制御
量に応じて開度が制御されるようになっている。
【0035】エンジン1を制御するための電子制御装置
4は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(R
AM,ROM)ならびに入出力インターフェースを主体
とするものであって、この電子制御装置4には、上記の
アクセルペダル3の踏み込み量に応じた信号に加えて、
エンジン回転速度Ne 、吸入空気量Q、吸入空気温度、
スロットル開度、車速、エンジン水温、ブレーキスイッ
チの出力信号などが、制御データとして入力されてい
る。またこのエンジン用電子制御装置4は、上記のスロ
ットルアクチュエータ5の制御に加えて、変速時などに
おけるトルク制御のために燃料噴射装置7や点火時期を
変更するイグナイタ8などに信号を出力するように構成
されている。
【0036】上記のエンジン1に連結された自動変速機
2は、油圧を電気的に制御して変速やロックアップクラ
ッチの係合・解放の制御などを行ういわゆる電子制御式
の自動変速機であって、その油圧を制御する油圧制御装
置9は、主として変速を実行するための3つのシフトソ
レノイドバルブSOL1 ,SOL2 ,SOL3 と、主としてエ
ンジンブレーキ状態を制御するソレノイドバルブSOL4
と、主としてロックアップクラッチを制御するリニアソ
レノイドバルブSLU、スロットル開度に応じてライン圧
を制御するリニアソレノイドバルブSLT、主としてアキ
ュームレータの背圧を制御するリニアソレノイドバルブ
SLNとを備えている。
【0037】この油圧制御装置9における各ソレノイド
バルブに制御信号を出力する自動変速機用電子制御装置
10が設けられている。この自動変速機用電子制御装置
10は、前述したエンジン用電子制御装置4と同様に、
中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM,
ROM)ならびに入出力インターフェースを主体とする
ものであり、したがって必要に応じてエンジン用電子制
御装置4と統合・一体化することができる。この自動変
速機用電子制御装置10は、予め記憶しているマップや
演算式に従って入力データに基づく演算を行い、その演
算結果に基づいた制御信号を前記各ソレノイドバルブに
出力して変速やロックアップクラッチの係合・解放の制
御ならびに変速時の過渡油圧の制御などを実行するよう
に構成されている。
【0038】そして自動変速機用電子制御装置10に
は、制御データとして、上記のスロットル開度、車速、
エンジン水温、ブレーキスイッチの出力信号に加えて、
第1レンジ操作機構としてのシフトレバーの位置を示す
シフトポジション、パターンセレクトスイッチの出力信
号、後述するクラッチC0 の回転数を検出するC0 セン
サからの出力信号、第2クラッチC2 の回転数を検出す
るC2 センサの出力信号、自動変速機2の油温、マニュ
アルシフトスイッチの出力信号、変速レンジを低速側に
切り換えるカット信号、変速レンジを高速側に切り換え
るカットオフ信号、車速を一定に維持するクルーズコン
トロール装置(図示せず)の出力するクルーズ信号など
が入力されている。さらに自動変速機用電子制御装置1
0には、シフトレバーの位置を表示するシフトレバー位
置インジケータ11と選択されている変速レンジを表示
するシフトレンジインジケータ12とが接続されてい
る。なお、これらのインジケータ11,12については
後述する。また上記のカット信号やカットオフ信号が有
効に出力されるように切り換えるメインスイッチを設け
ることもでき、その場合、そのメインスイッチの信号は
自動変速機用電子制御装置10に入力される。
【0039】上記各電子制御装置4,10は、相互にデ
ータ通信可能に接続されており、特に自動変速機用電子
制御装置10からエンジン用電子制御装置4には、各変
速段を設定する信号が送信されており、またエンジン用
電子制御装置4から自動変速機用電子制御装置10に
は、エンジン1の一回転当たりの吸入空気量(Q/N
e)が送信されている。
【0040】上記の自動変速機2は、前進5段・後進1
段の変速段を設定することができ、そのギヤトレーンの
一例を図17に示してある。図17において、自動変速
機2はトルクコンバータ13を介してエンジン1に連結
されている。このトルクコンバータ13は、エンジン1
のクランク軸14に連結されたポンプインペラ15と、
自動変速機2の入力軸16に連結されたタービンランナ
ー17と、これらポンプインペラ5とタービンランナー
17との間を直結するロックアップクラッチ18と、一
方向クラッチ19によって一方向の回転が阻止されてい
るステータ20とを備えている。
【0041】上記自動変速機2は、ハイおよびローの2
段の切り換えを行う副変速部21と、後進段および前進
4段の切り換えが可能な主変速部22とを備えている。
副変速部21は、サンギヤS0 、リングギヤR0 、およ
びキャリヤK0 に回転可能に支持されてそれらサンギヤ
S0 およびリングギヤR0 に噛み合わされているピニオ
ンP0 からなる遊星歯車装置23と、サンギヤS0 とキ
ャリヤK0 との間に設けられたクラッチC0 および一方
向クラッチF0 と、サンギヤS0 とハウジング29との
間に設けられたブレーキB0 とを備えている。
【0042】主変速部22は、サンギヤS1 、リングギ
ヤR1 、およびキャリヤK1 に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS1 およびリングギヤR1 に噛み合わされ
ているピニオンP1 からなる第1遊星歯車装置24と、
サンギヤS2 、リングギヤR2 、およびキャリヤK2 に
回転可能に支持されてそれらサンギヤS2 およびリング
ギヤR2 に噛み合わされているピニオンP2 からなる第
2遊星歯車装置25と、サンギヤS3 、リングギヤR3
、およびキャリヤK3 に回転可能に支持されてそれら
サンギヤS3 およびリングギヤR3 に噛み合わされてい
るピニオンP3 からなる第3遊星歯車装置26とを備え
ている。
【0043】上記サンギヤS1 とサンギヤS2 とは互い
に一体的に連結され、リングギヤR1 とキャリヤK2 と
キャリヤK3 とが一体的に連結され、そのキャリヤK3
は出力軸27に連結されている。また、リングギヤR2
がサンギヤS3 に一体的に連結されている。そして、リ
ングギヤR2 およびサンギヤS3 と中間軸28との間に
第1クラッチC1 が設けられ、サンギヤS1 およびサン
ギヤS2 と中間軸28との間に第2クラッチC2 が設け
られている。
【0044】またブレーキ手段として、サンギヤS1 お
よびサンギヤS2 の回転を止めるためのバンド形式の第
1ブレーキB1 がハウジング29に設けられている。ま
た、サンギヤS1 およびサンギヤS2 とハウジング29
との間には、第1一方向クラッチF1 およびブレーキB
2 が直列に設けられている。この第1一方向クラッチF
1 は、サンギヤS1 およびサンギヤS2 が入力軸6と反
対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられるよう
に構成されている。
【0045】キャリヤK1 とハウジング29との間には
第3ブレーキB3 が設けられており、リングギヤR3 と
ハウジング29との間には、第4ブレーキB4 と第2一
方向クラッチF2 とが並列に設けられている。この第2
一方向クラッチF2 は、リングギヤR3 が逆回転しよう
とする際に係合させられるように構成されている。上記
クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2
,B3 ,B4 は、油圧が作用することにより摩擦材が
係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
【0046】そして副変速部23におけるクラッチC0
の回転数すなわち入力回転数を検出するC0 センサ30
と、主変速部22における第2クラッチC2 の回転数を
検出するC2 センサ31が設けられている。なお、これ
らのセンサ30,31は、前述したように自動変速機用
電子制御装置10に接続されている。
【0047】上記の自動変速機2では、前進5段と後進
段とを設定することができ、これらの変速段を設定する
ための各摩擦係合装置の係合・解放の状態を図18の係
合作動表に示してある。なお、図18において○印は係
合状態、◎印は係合してもトルク伝達に関係しないこと
を、●印はエンジンブレーキを効かせるために係合する
ことを、空欄は解放状態をそれぞれ示す。
【0048】上記の図18に示す各変速レンジおよび変
速段を設定するために図19に示す油圧回路が前記油圧
制御装置9に設けられている。すなわちスロットル開度
に応じたライン圧PL の供給を受けるマニュアルバルブ
40と上述した各摩擦係合装置の油圧サーボ手段との間
に、第1速エンジンブレーキ用の第4ブレーキB4 に対
するコントロール圧PC の給排を制御する 1-2シフトバ
ルブ41、第3速達成用の第2ブレーキB2 に対するド
ライブレンジ圧PD の給排を制御する 2-3シフトバルブ
42、第3速エンジンブレーキ用の第1ブレーキB1 に
対するコントロール圧PC の給排と第4速および第5速
達成用の第2クラッチC2 に対するドライブレンジ圧P
D の給排とを制御する 3-4シフトバルブ43、ブレーキ
B0 とクラッチC0 とへのライン圧PL の供給を切り換
える 4-5シフトバルブ44が設けられている。
【0049】さらに、ドライブレンジ圧(Dレンジ圧)
を元圧として変速中にリニアソレノイドバルブSLNの出
力する信号圧で調圧してコントロール圧PC を発生させ
るプレッシャーコントロールバルブ45、コントロール
圧PC の 2-3シフトバルブ42に対する給排を切り換え
るエンジンブレーキリレーバルブ46、クラッチC0に
対する 4-5シフトバルブ44を介したライン圧PL の給
排を切り換えるC0 エキゾーストバルブ47が設けられ
ている。
【0050】なお、第1シフトソレノイドバルブSOL1
は 2-3シフトバルブ42の切換用の信号圧を出力し、第
2シフトソレノイドバルブSOL2 は 1-2シフトバルブ4
1の切換用の信号圧を出力し、第3シフトソレノイドバ
ルブSOL3 は 1-2シフトバルブ41を介してC0 エキゾ
ーストバルブ47に切換用の信号圧を出力するようにな
っている。また第4ソレノイドバルブSOL4 はエンジン
ブレーキリレーバルブ46とC0 エキゾーストバルブ4
7とに切換用の信号圧を出力し、リニアソレノイドバル
ブSLNはプレッシャーコントロールバルブ45に調圧用
の信号圧を出力するようになっている。さらに第1ブレ
ーキB1 および第4ブレーキB4 以外の摩擦係合装置に
はアキュームレータが付設されている。
【0051】上記の各部の構成および機能についてさら
に詳しく説明すると、マニュアルバルブ40は、図示し
ない第1レンジ操作機構としてのシフトレバーにケーブ
ルなどの機械的な手段で連結されてシフトレバーに連動
するスプールバルブによって構成されており、ライン圧
PL を入力ポート48から供給されて、スプール49の
摺動位置に応じて入力ポート48を各出力ポートに連通
させて出力するものである。具体的には、Dポジション
ではDレンジポート50のみから出力し、“3”ポジシ
ョンではこれに加えて“3”レンジポート51から出力
し、“2”ポジションではさらに“2”レンジポート5
2から出力し、LポジションではさらにLレンジポート
53から出力するようになっている。これに対してRポ
ジションではRレンジポート54から出力し、またNポ
ジションでは全ての出力ポートを閉じ、Pポジションで
は入力ポート48をドレーンポートEXに連通させる。
なお、上記の自動変速機2では“4”レンジを選択する
ことができるが、これは、最高速段である第5速を禁止
する変速レンジであり、マニュアルバルブ40ではスプ
ール49が中心軸線を中心にして回動し、上記の“2”
レンジポート52から油圧が出力される。
【0052】つぎにプレッシャーコントロールバルブ4
5は、バネによって一方向に押圧されたスプールとプラ
ンジャとを有しており、Dレンジ圧PD を入力とし、こ
れをリニアソレノイドバルブSLNの出力信号で調圧し、
コントロール圧PC をエンジンブレーキリレーバルブ4
6を経て 2-3シフトバルブ42に供給する。
【0053】エンジンブレーキリレーバルブ46は、バ
ネによって一方向に押圧されたスプールとプランジャと
を備えた切換弁であって、“2”レンジ圧がプランジャ
に印加されるとともに、リニアソレノイドバルブSLNの
信号圧をスプールに印加され、いずれかの油圧による 2
-3シフトバルブ42へのコントロール圧PC の供給と、
その油圧の解放による 2-3シフトバルブ42からのコン
トロール圧PC の排出を切り換える。
【0054】2-3シフトバルブ42は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第1
シフトソレノイドバルブSOL1 の信号圧およびLレンジ
圧の印加により、コントロール圧PC の 3-4ソフトバル
ブ43と 1-2シフトバルブ41とへの供給の切り換え、
およびDレンジ圧の油路L1aと油路L1bとへの連通とド
レーンの切り換えとを行う。
【0055】1-2シフトバルブ41は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、第2
シフトソレノイドバルブSOL2 の信号圧および油路L1a
からの油圧により、コントロール圧PC の第4ブレーキ
B4 への供給とこのブレーキB4 からの排圧との切り換
え、および第3シフトソレノイドバルブSOL3 の信号圧
の油路LS32 への供給とその油路LS32 からの排出との
切り換えを行う。
【0056】3-4シフトバルブ43は、ピストンを介し
てバネによって一方向に押圧されたスプールを備えた切
換弁であり、第2シフトソレノイドバルブSOL2 の信号
圧、油路L1bからの油圧および油路L3 からの油圧によ
り、油路LS3からの第3シフトソレノイドバルブSOL3
の信号圧の油路LS34 を介した 4-5ソフトバルブ44へ
の供給と遮断、油路L1aの油路L1eへの連通と遮断およ
びコントロール圧PCの第1ブレーキB1 への供給とそ
のブレーキB1 からの排圧とを制御する。
【0057】4-5シフトバルブ44は、バネによって一
方向に押圧されたスプールを備えた切換弁であり、油路
LS34 からの信号圧と油路L2 の油圧により、ライン圧
PLのC0 エキゾーストバルブ47への供給と排出との
切り換え、油路LL1を介したブレーキB0 への供給とそ
のブレーキB0 からの排出とを制御する。
【0058】C0 エキゾーストバルブ47は、バネによ
って一方向に押圧されたスプール55とプランジャ56
とを備えた切換弁であり、油路LS4を経由した第4ソレ
ノイドバルブSOL4 の信号圧、油路LS32 を経由した第
3ソレノイドバルブSOL3 の信号圧および油路L1dの油
圧により、 4-5シフトバルブ44を経由したライン圧P
L を油路LL3を経由してクラッチC0 に供給し、またこ
のクラッチC0 から排出するようになっている。
【0059】上記のように構成された油圧制御装置にお
いて、図示のニュートラルポジションでは、 4-5シフト
バルブ44およびC0 エキゾーストバルブ47を経由し
てライン圧PL がクラッチC0 に供給されているが、マ
ニュアルバルブ40を経由する油路が遮断されているた
め、第1クラッチC1 の油圧はドレーンされている。な
お、図における各バルブの中心線を挟む位置のずれは、
スプール変位の限界位置を示し、特に各シフトバルブに
ついては、中心線の左右に数字の振り分けで、位置と変
速段とを対応させている。
【0060】上記の油圧制御装置によれば、シフト装置
を手動操作することに伴うマニュアルバルブ40のポジ
ションの選択に応じて、車速とエンジン負荷(例えばス
ロットル開度)に対応した電子制御によりレンジ圧の調
圧と各シフトソレノイドバルブSOL1 ,〜SOL3 がON
/OFF制御されて、各変速段が設定される。すなわち
各クラッチおよびブレーキが図18に示すように制御さ
れて一方向クラッチ(OWC)との関連で、各変速段が
設定され、また第4ソレノイドバルブSOL4 のON/O
FFに伴うその信号圧の出力によってエンジン(E/
G)ブレーキ状態を得ることができる。
【0061】例えばDレンジで第3速を設定している状
態で第4ソレノイドバルブSOL4 から信号圧を出力させ
ると、エンジンブレーキリレーバルブ46のスプールが
図19の左半分に示す位置に移動させられ、その結果、
Dレンジ圧を元圧としたコントロール圧PC が 2-3シフ
トバルブ42を介して 3-4シフトバルブ43に供給さ
れ、ここから第1ブレーキB1 に油圧が供給されてこれ
が係合する。すなわち第3速でエンジンブレーキが効く
状態になる。
【0062】またDレンジの第2速の状態で第4ソレノ
イドバルブSOL4 が信号圧を出力すると、C0 エキゾー
ストバルブ47のスプールの一端側に油圧が供給される
ので、そのスプールが図19の左半分に示す位置に移動
し、 4-5シフトバルブ44を介して供給されたライン圧
PL が副変速部21におけるクラッチC0 に供給されて
これが係合し、第2速でエンジンブレーキを効かせるこ
とができる。
【0063】さらにDレンジの第1速で第4ソレノイド
バルブSOL4 が信号圧を出力すると、上述した第3速の
場合と同様に、エンジンブレーキリレーバルブ46から
2-3シフトバルブ42にコントロール圧PC が出力さ
れ、さらにそのコントロール圧PC が 2-3シフトバルブ
42から 1-2シフトバルブ41に供給され、ここから第
4ブレーキB4 に送られて、これが係合する。すなわち
第1速でエンジンブレーキを効かせることができる。
【0064】なお、第1速ないし第5速の各変速段は、
第1ないし第3のシフトソレノイドバルブSOL1 ,〜S
OL3 をON/OFF制御して、その出力圧によって各シ
フトバルブ41,〜44を適宜に切り換え動作させるこ
とにより設定され、これは従来の装置と同様であり、図
19の油圧回路から容易に知られるところである。
【0065】このように上記の自動変速機2では、各変
速段を電気的に制御して設定することができ、また第3
速以下の変速段でのエンジンブレーキを、第4ソレノイ
ドバルブSOL4 を電気的に制御することにより設定でき
る。このような機能を利用して、この発明にかかるレン
ジ制御装置は、前進レンジの切り換えを電気的に行うよ
うに構成されている。
【0066】この前進レンジの切り換えを電気的に行う
レンジ操作機構すなわち第2レンジ操作機構の一例を図
20に示してある。図20において符号60はステアリ
ングホイール(ハンドル)を示しており、このステアリ
ングホイール60を取り付けてあるステアリングコラム
(図示せず)に第2のシフトレバー61が取り付けられ
ている。この第2シフトレバー61は、ステアリングホ
イール60に接近した位置にステアリングコラムからそ
の半径方向に突出して配置され、その長さは、ステアリ
ングホイール60を握っている手の指で操作できる長さ
とされている。またこの第2シフトレバー61は、中立
位置に常時位置するように弾性力で保持されており、そ
の中立位置からステアリングコラムを中心とした円周方
向に回動でき、またステアリングホイール60側に引き
寄せることができるように構成されている。
【0067】第2シフトレバー61の円周方向の回動操
作は、変速レンジのアップ・ダウンのための操作であ
り、その操作を検出するためのスイッチ62,63が設
けられている。これらのスイッチ62,63は、ON動
作させられる都度、信号を出力するいわゆるモーメンタ
リースイッチであって、それらのうち、第2シフトレバ
ー61の中立位置に対して図20の反時計方向に回転し
た位置にあるスイッチ62が、変速レンジを高速側に切
り換える(アップレンジ)ための信号を出力するカット
オフスイッチであり、これとは反対側に位置するスイッ
チ63が、変速レンジを低速側に切り換える(ダウンレ
ンジ)ための信号を出力するカットスイッチである。
【0068】これらのカットオフスイッチ62およびカ
ットスイッチ63は、前述した自動変速機用電子制御装
置10に接続されている。またこれらのスイッチ62,
63は、図示しないシフト装置のシフトレバーによって
Dレンジが設定されている場合にアクティブとなるよ
う、すなわち電気信号を出力可能な状態となるように構
成されており、これは、前述したマニュアルバルブ40
を機械的に切り換え動作させるシフトレバー(図示せ
ず)によってDレンジが選択された場合に、これらのス
イッチ62,63の回路を機能させるように構成するこ
とによって達成できる。あるいはこれに替えて、シフト
装置やインストルメントパネルあるいは第2シフトレバ
ー61などの適宜の位置に、メインスイッチ64を設
け、このメインスイッチ64をON操作することによっ
て各スイッチ62,63をアクティブにするように構成
してもよい。このメインスイッチ64としては、ON操
作している間のみ、あるいはON操作からその直後の僅
かな時間の間のみ信号を出力するモーメンタリースイッ
チを使用でき、またこのメインスイッチ64がこの発明
における可能化手段に相当する。また図示しないシフト
装置およびそれによって切換動作させられマニュアルバ
ルブ40がこの発明の第1レンジ操作機構に相当する。
【0069】さらに第2シフトレバー61をステアリン
グホイール60側に引き寄せる操作は、第2シフトレバ
ー61を上記のようにステアリングコラムの円周方向に
回動操作して電気的に設定した変速レンジをキャンセル
してDレンジに復帰させるための操作であり、そのよう
な第2シフトレバー61の操作を検出するための復帰ス
イッチ65が設けられている。この復帰スイッチ65は
自動変速機用電子制御装置10に接続され、第2シフト
レバー61の復帰操作に伴う信号を自動変速機用電子制
御装置10に入力するようになっている。なお、この第
2シフトレバー61の配置位置および動作方向を図20
の(C)に拡大して示してある。
【0070】第2シフトレバー61を操作することによ
る変速レンジの切り換えは、マニュアルバルブ40がD
レンジ位置にある場合、すなわち機械的に変速レンジを
選択するシフト装置でDレンジを選択している場合に実
行可能であり、Dレンジでカットスイッチ63もしくは
カットオフスイッチ62が信号を出力することにより、
変速レンジがダウン制御もしくはアップ制御される。そ
の変速レンジのダウンあるいはアップの制御は、現状の
変速レンジに対して一段低速側もしくは高速側の変速レ
ンジに切り換えることにより実行され、具体的には、カ
ットスイッチ63が1回信号を出力するごとに、すなわ
ち第2シフトレバー61を時計方向に1回回動操作する
ごとに、Dレンジ→“4”レンジ→“3”レンジ→
“2”レンジ→Lレンジの順に切り換えられ、また反対
にカットオフ信号が1回信号を出力するごとに、すなわ
ち第2シフトレバー61を1回反時計方向に回動操作す
るごとに、Lレンジ→“2”レンジ→“3”レンジ→
“4”レンジ→Dレンジの順に切り換えられる。
【0071】これらの各変速レンジでは、設定可能な変
速段およびエンジンブレーキの効く変速段が決められて
おり、それらの変速段がマップとして予め電子制御装置
10に記憶させられている。また併せてエンジンブレー
キを効かせるためのソレノイドバルブのON/OFFパ
ターンが記憶させられている。そして前記カットスイッ
チ63もしくはカットオフスイッチ62がON動作させ
られるごとにその変速マップおよびソレノイドパターン
が変更され、所定の変速レンジが設定される。その場
合、Dレンジの状態では、それ以上に高速側の変速レン
ジが存在しないから、カットオフスイッチ62がON動
作することによる出力信号がキャンセルされ、またLレ
ンジでは、それ以下の低速側の変速レンジが存在しない
からカットスイッチ63がON動作することによる出力
信号がキャンセルされる。
【0072】さらに変速レンジを低速側の変速レンジに
切り換えると、それに併せてダウンシフトが生じること
があり、その場合、エンジン回転数が増大する。したが
ってエンジン1の保護のために、エンジン1がオーバー
ランするような状態でカットスイッチ63がON動作さ
せられた場合には、その出力信号をキャンセルし、現状
の変速レンジを維持する。これは、従来のシフト装置に
おけるダウンレンジの禁止制御と同様な制御である。
【0073】さらに復帰スイッチ65がON動作させら
れた場合には、機械的にマニュアルバルブ40を移動さ
せて選択されているDレンジを設定する。これは、変速
レンジを制御するための変速マップをDレンジ用のもの
に切り換え、そのマップに従ってソレノイドバルブをO
N/OFF制御することによって実行される。
【0074】したがって上記のように構成したレンジ制
御装置によれば、前進走行のための変速レンジをステア
リングホイール60の近傍に設けた第2シフトレバー6
1を操作することによって切り換えることができるの
で、ステアリングホイール60から手を離さずに、また
視線を前方に向けたまま、変速レンジの切り換え操作が
可能になり、変速レンジの切り換えの操作性が向上す
る。また特に第2シフトレバー61によって復帰スイッ
チ65をON動作させることにより、直ちにDレンジを
設定できるので、前記カットオフスイッチ62を複数
回、ON動作させてDレンジに復帰するのと比較して、
Dレンジへの復帰を容易に行うことができ、その点でも
レンジ操作の操作性が向上する。
【0075】なお、車速を一定に維持するクルーズコン
トロールシステムを搭載している車両では、第2シフト
レバー61を操作して“4”レンジを選択している場合
には、そのクルーズコントロールシステムを機能させ、
またそれより低速側の変速レンジを第2シフトレバー6
1を操作して変速している場合には、クルーズコントロ
ールシステムの機能をキャンセルする。車速や変速段の
制御が重畳してしまうからである。
【0076】上述したようにこの発明にかかるレンジ操
作装置は、前進レンジ同士の間でのシフトを電気的な操
作装置で行い、またその電気的なレンジ操作は、マニュ
アルバルブ40がDレンジに設定されている状態で可能
である。したがって前進レンジの間でのシフトのための
スイッチは、必ずしも第2シフトレバー61によって行
うよう構成する必要はなく、またマニュアルバルブ40
を動作させるための機械的なシフト装置は、前進走行の
ためのレンジ位置としてDレンジ位置のみを備えた構成
であってもよい。図21に示す例は、これらの点を考慮
して構成されている。
【0077】すなわち図21に示す構成では、マニュア
ルバルブ40にケーブルなどの機械的な手段で連結され
た第1のシフトレバー66が、ステアリングコラムにそ
の半径方向に突出して設けられている。この第1シフト
レバー66は、いわゆる従来のコラムタイプのシフト装
置におけるレバーと同様に、ステアリングコラムの円周
方向に回動操作されてマニュアルバルブ40を切り換え
動作させるように構成されている。また図21に示す例
では、第1シフトレバー66は、パーキング(P)、リ
バース(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)の
4つのレンジ位置のみを備えており、これらのレンジ位
置は図21に示すように、ここに挙げた順に反時計方向
に配列されている。なお、PレンジとRレンジとの間、
およびRレンジとNレンジとの間で、シフトボタン(図
示せず)を押圧する必要があるように構成することは任
意である。したがってこの第1シフトレバー66がこの
発明の第1レンジ操作機構に相当する。
【0078】またDレンジで電気的に変速レンジを切り
換えるためのカットオフスイッチ62とカットスイッチ
63とが、ステアリングホイール60の中心寄りの位置
に配置されている。なお、これらのスイッチ62,63
は、モーメンタリーな押しボタンスイッチによって構成
されており、ステアリングホイール60に取り付けられ
ていてもよいが、ステアリングコラムに取り付けること
により、その位置がステアリングホイール60の回転に
よって変化しないように構成することが好ましい。
【0079】この図21に示す構成では、図20に示す
構成の装置で得られる効果と同様の効果を得ることがで
きるのみならず、従来、運転者用のシートの横に配置さ
れていたシフト装置を廃止できるので、他の車載機器類
の配置の自由度が向上する。また第1シフトレバー66
がステアリングホイール60よりも前方側に位置するこ
とになるが、この第1シフトレバー66によって選択さ
れるレンジ位置は、前述した4つのレンジ位置であるか
ら、運転者のメータパネル(図示せず)やセンタークラ
スタに対する視線や前方視界を第1シフトレバー66に
よって遮られることが少なく、視認性の悪化を防止する
ことができる。また許容される範囲でその長さを短くす
ることにより、センタークラスタなどの視認性を向上さ
せることができる。
【0080】上述した復帰スイッチ65は、Dレンジよ
り低速側の変速レンジからDレンジに戻すために制御を
行うためのものであるが、これと同様に二段以上の変速
レンジの切り換えを一動作で実行する機構を設けること
もできる。その一例を図22に示してあり、ここに示す
例では、第2シフトレバー61をステアリングホイール
60から遠ざかる方向(図22の右方向)にその中立位
置から移動可能に構成され、これに併せてダブルカット
スイッチ67が設けられている。このダブルカットスイ
ッチ67は自動変速機用電子制御装置10に接続され、
第2シフトレバー61によってON動作させられること
により信号を出力し、その出力信号に基づいて現状の変
速レンジより二段低速側の変速レンジに切り換えるよう
構成されている。
【0081】上述したように、マニュアルバルブ40を
機械的操作によって切り換えるための第1シフトレバー
66は、主として走行開始時に操作され、走行中での変
速レンジの切り換えは、主として第2シフトレバー61
やカットオフスイッチ62あるいはカットスイッチ63
を操作することによって行われる。したがってPレンジ
やRレンジなどを機械的操作によって選択するシフトレ
バーは、要は、必要最低限の変速レンジを選択できれば
よく、その配置位置は、従来一般の車両と同様に、運転
者のシートの横のフロアーであってもよく、あるいはイ
ンストルメントパネル上であってもよい。
【0082】図23は、フロアーあるいはインストルメ
ントパネルに配置されるいわゆるゲート式のシフトレバ
ーの一例を模式的に示しており、Pレンジ、Rレンジ、
Nレンジ、Dレンジ、“3”レンジ、Lレンジの各シフ
トポジションが、ここに挙げた順に車両の前方側から、
あるいは上側から図23に示すように配置されている。
なお、図23の各シフトポジションを連結している実線
は、シフトレバーを移動させるガイド溝を示している。
なお、各変速段を手動操作によって設定するいわゆるス
ポーツモードを選択できる構成とする場合には、図23
に(Sport)と記した箇所にスポーツモードのため
のシフトポジションを設定すればよい。また電気的操作
によって変速レンジを切り換える場合、第1のシフトレ
バー66をDレンジ位置に設定する必要があるので、D
レンジ位置に“D”の表示と併せて“E”(Electroni
c)の表示を予め付しておいてもよい。
【0083】また図24は、図23に示す構成から
“3”レンジポジションを廃止し、これに替えてエンジ
ンブレーキレンジであるLレンジへのシフトを選択的に
禁止するように構成した例である。すなわち前進レンジ
は、前述した第2シフトレバー61やカットオフスイッ
チ62あるいはカットスイッチ63によって選択でき、
またこれらの電気的な操作機構によるレンジ操作が容易
である。したがって機械的に変速レンジを選択するシフ
ト装置では、前進レンジとしてDレンジを選択できれば
よく、フェール対策として他の一つのエンジンブレーキ
レンジを選択できればよい。そのため図24に示す例で
は、通常はエンジンブレーキレンジ(図24の例ではL
レンジ)へシフトレバーが移動しないように、ガイド溝
にピンなどの遮断機構GS が設けられ、適宜の位置に配
置したフェールスイッチSF を操作することによってそ
の遮断機構GS を開いてシフトレバーがLレンジポジシ
ョンに移動できるように構成されている。なお、このフ
ェールスイッチSF と遮断機構GS とは電気的に連結さ
れた構成であってもよく、あるいはリンクなどの機械的
手段で連結された構成であってもよい。
【0084】ここで前述したインジケータ11,12に
ついて説明する。上記のようにカットオフスイッチ62
もしくはカットスイッチ63をON動作させて変速レン
ジを切り換えた場合、マニュアルバルブ40はDレンジ
位置に固定されたままとなり、また第2シフトレバー6
1は中立位置に復帰しており、さらにカットオフスイッ
チ62やカットスイッチ63を押しボタンスイッチで構
成した場合にもこれらのスイッチは動作前の状態に戻っ
ている。したがってカットスイッチ63やカットオフス
イッチ62を動作させた場合、変速レンジが切り替わる
ものの、その切り換え操作を行った操作機構の変化がな
く、実際に設定されている変速レンジを視覚的に知るこ
とができない。そこで、シフト装置によって選択した変
速レンジやスイッチ操作によって選択した変速レンジ
が、インジケータ11,12によって表示される。
【0085】その一例を図1に示してあり、インストル
メントパネル内にP,R,N,D,4,3,2,Lのう
ちマニュアルバルブ40を機械的に動作させるシフトレ
バーの位置に対応する文字が現れるレバー位置表示部6
8が設けられている。これは、これらの文字を選択的に
点灯し、あるいは液晶盤にそれらの文字が選択的に浮き
上がるなどの構造を備えている。なお、その表示の制御
は、マニュアルバルブ40を機械的に動作させるシフト
レバーの操作位置を検出して出力されるシフトポジショ
ン信号に基づいて行えばよい。
【0086】またスピードメータ69内には、前記メイ
ンスイッチ64がON操作されて電気的に変速レンジを
切り換えることができる状態になっていることを表示す
る可能化表示部70と、電気的に設定されている変速レ
ンジを表示する電気的レンジ表示部71とが設けられて
いる。前者の可能化表示部70は、例えばメインスイッ
チ64がON操作されてカットスイッチ63やカットオ
フスイッチ62によって変速レンジを切り換えることが
できる状態になっている場合に“メイン”の文字が現れ
るように構成されている。また電気的レンジ表示部71
は、カットスイッチ63やカットオフスイッチ62を操
作することによって設定された変速レンジを文字によっ
て表示するように構成されている。
【0087】なお、電気的レンジ表示部71は、電気的
操作によって設定された変速レンジを表示するためのも
のであるから、可能化表示部70に表示が行われていな
い場合には、電気的レンジ表示部71に表示がされず、
したがってDレンジの表示は電気的レンジ表示部71に
は表示されない。
【0088】図2は、他の表示装置の例を示しており、
インストルメントパネル内にP,R,N,D,4,3,
2,Lのうちマニュアルバルブ40を機械的に動作させ
るシフトレバーの位置に対応する文字が、上下に並んで
順に現れるレバー位置表示部72が設けられている。こ
れは、これらの文字を選択的に点灯し、あるいは液晶盤
にそれらの文字が選択的に浮き上がるなどの構造を備え
ている。なお、その表示の制御は、マニュアルバルブ4
0を機械的に動作させるシフトレバーの操作位置を検出
して出力されるシフトポジション信号に基づいて行えば
よい。
【0089】この“D”の文字の位置から横方向に4,
3,2,Lの文字が順に配列され、カットスイッチ63
やカットオフスイッチ62を操作して変速レンジを切り
換えた場合に、実際に設定されている変速レンジに相当
する文字が点灯するように構成されている。この横方向
に配列されて選択的に点灯される文字が、電気的レンジ
表示部73である。なお、メインスイッチ64をON操
作することによって、この電気的レンジ表示部73の全
ての文字を特定の色で表示し、もしくは点滅させるなど
の構成とすることができる。
【0090】またカットスイッチ63やカットオフスイ
ッチ62を操作して電気的に設定した変速レンジを表示
する手段として、ヘッドアップディスプレー(HUD)
を使用することができる。その例を図3および図4に示
してある。図3において符号74はLCD表示器(液晶
盤表示器)であって、前記メインスイッチ64をONに
して電気的に変速レンジを選択可能な状態の場合にその
状態を示す“ESR”(Electronic Shift Renge)の表
示および電気的に設定されている変速レンジの表示を行
うように構成されている。
【0091】このLCD表示器74には、バックライト
75が設けられており、またこれとは反対側にミラー7
6が対向して配置されている。さらにこのミラー76か
らの反射光を受ける位置にホログラムレンズ77が配置
されており、このホログラムレンズ77がミラー76か
らの光によって車室内側に虚像を形成し、この虚像がイ
ンストルメントパネル(図示せず)上部に配置されたガ
ーニッシュ内のコンバイナー78に反射して車室外の表
示像である虚像を形成するようになっている。この虚像
をフロントウィンド86を通して見ることにより電気的
に変速レンジを選択可能な“ESR”の表示および変速
レンジを確認し得るように構成されている。
【0092】図4は、このヘッドアップディスプレーの
制御ブロック図であって、マイクロコンピュータ79に
はインターフェース80を介してヘッドアップディスプ
レースイッチ81が接続される一方、レオスタット82
によって調整される調光回路83が接続されている。そ
して前記LCD表示器74がドライバー84を介してマ
イクロコンピュータ79に接続されるとともに、前記バ
ックライト75がマイクロコンピュータ79によって制
御されるようになっている。なお、ヘッドアップディス
プレーステップモータ85がマイクロコンピュータ79
に接続されている。このヘッドアップディスプレーステ
ップモータ85は、前記ホログラムレンズ77の角度を
変えることにより、フロントウィンド86を通して見る
ことのできる表示像の上下位置を調整するように構成さ
れている。
【0093】図5は上記のヘッドアップディスプレーの
制御ルーチンの一例を示すフローチャートであって、デ
ータの読み込みを主とする入力信号の処理(ステップ
1)を行った後、ヘッドアップディスプレーがONか否
かが判断される(ステップ2)。このステップ2の判断
は、前述したヘッドアップディスプレースイッチ81が
ON動作して信号を出力しているか否かによって判断す
ることができる。ヘッドアップディスプレースイッチ8
1がOFF状態であってステップ2で否定判断された場
合には、ステップ3に進んで、カットスイッチ63ある
いはカットオフスイッチ62を操作することによる信号
が出力されているか否かが判断される。
【0094】このステップ3で否定判断された場合に
は、特に制御を行うことなくリターンし、これとは反対
にカット信号もしくはカットオフ信号が出力されている
場合には、ヘッドアップディスプレーを強制的にONと
する(ステップ4)。すなわちヘッドアップディスプレ
ースイッチ81はマニュアル操作によってON/OFF
され、通常はOFF状態とされることが多いが、電気的
に変速レンジが切り換えられた場合には、その操作に基
づく変速レンジを表示するためにヘッドアップディスプ
レーを強制的に動作状態とする。これと同時に前記LS
D表示器74が“ESR”の表示と、電気的に設定され
ている変速レンジとを表示し(ステップ5)、これが前
述した図3に示すフロントウィンド86の前方に虚像を
形成する。
【0095】一方、ヘッドアップディスプレースイッチ
81がON操作されていることによりステップ2で肯定
判断された場合には、ステップ6に進んでカット信号あ
るいはカットオフ信号が出力されているか否かが判断さ
れる。このステップ6で肯定判断された場合には、前記
ステップ5に進んで“ESR”の表示と電気的に設定さ
れている変速レンジとを表示する。これに対してステッ
プ6で否定判断された場合には、ヘッドアップディスプ
レーに車速を表示する(ステップ7)。
【0096】なお、ヘッドアップディスプレーには、上
述した変速レンジの情報以外に各種の情報を表示するこ
とができ、例えばナビゲーションシステムによって進行
方向が指示される場合には、その指示方向を矢印として
並列的に表示することとしてもよい。
【0097】また上述した電気的に設定した変速レンジ
に関する情報に替えて、スポーツモードに関する情報を
ヘッドアップディスプレーに表示することできる。すな
わちスポーツモードは、手動操作に基づく信号によって
自動変速機2の変速段を設定する変速モードであり、こ
のスポーツモードが設定されているか否かを前記ステッ
プ3あるいはステップ6の判断に替えて行い(ステップ
3’,6’)、スポーツモードが設定されている場合に
は、ヘッドアップディスプレーを強制的にONとすると
ともに、手動操作に基づいて設定されている変速段すな
わちスポーツモード変速段をヘッドアップディスプレー
に表示(ステップ5’)してもよい。
【0098】なお、ヘッドアップディスプレーの表示の
優先順位は、例えば電気的変速レンジに関する情報を最
優先とし、以下順に、スポーツモードでの情報、ナビゲ
ーションシステムでの情報、車速の順とすればよい。
【0099】上述したように構成することにより、電気
的な操作によって変速レンジを切り換えることができる
か否か、および電気的な操作によって設定された変速レ
ンジを視覚的に認識することができ、変速レンジの切り
換えの利便性が向上する。
【0100】前述したようにカットオフスイッチ62お
よびカットスイッチ63は、メインスイッチ64を操作
して動作可能な状態とすることによって、その機能が生
じる。すなわちメインスイッチ64によって可能化(ア
クティブ)されていない場合には、カットオフスイッチ
62やカットスイッチ63を操作しても変速レンジは切
り替わらない。これは、これらのスイッチ62,63を
ミスタッチした場合の変速レンジの切り換えを防止する
ためである。またメインスイッチ64は、モーメンタリ
ータイプのスイッチであって、一度押すごとに信号を出
力し、その信号が自動変速機用電子制御装置10に入力
され、この電子制御装置10によってアクティブ状態と
ノンアクティブ状態とに判断されて切り換えられる。そ
の場合、図6に示すように、メインスイッチ64のON
状態が予め定めたTA 秒以上継続し、またOFFに切り
替わってからそのOFF状態が予め定めTB 秒以上継続
することによって電子制御装置10が、メインスイッチ
64のONを判断するように構成されている。これは、
メインスイッチ64の確実な操作を要求するとともに、
外乱などによる瞬間的なOFF状態を排除するためであ
る。
【0101】カットオフスイッチ62およびカットスイ
ッチ63のアクティブ状態およびノンアクティブ状態
は、上述のように電子制御装置10によって判断されか
つ保持されるが、車両のイグニッションスイッチIG
(図示せず)がOFF操作されて電気源が断たれた場合
には、ノンアクティブ状態に戻るように構成されてい
る。なお、マニュアルバルブ40を機械的操作によって
切り換えるシフトレバーがPレンジからLレンジの間で
シフトされた場合、およびブレーキがオンあるいはオフ
操作されてもアクティブ状態は維持される。
【0102】上述のようにアクティブ状態およびノンア
クティブ状態は、メインスイッチ64のON操作に基づ
いて電子制御装置10が判断しかつ設定するから、この
電子制御装置10が請求項14ないし21の発明におけ
る制御手段に相当する。したがってメインスイッチ64
がオンであるためにアクティブ状態となったり、オフで
あるためにノンアクティブとなったりする訳ではなく、
メインスイッチ64が出力するオン信号がアクティブ状
態およびノンアクティブ状態を切り換えるトリガとして
機能する。そのためこのメインスイッチ64がフェール
した場合には、以下のような制御が実行される。
【0103】図7は、メインスイッチ64のフェール形
態をまとめて示しており、電子制御装置10が設定して
いる初期状態がアクティブの際にメインスイッチ64が
オンフェールした場合、メインスイッチ64が出力する
信号がオン状態のままとなり、オフ状態が少なくとも前
述したTB 秒以上は継続しないので、電子制御装置10
は、アクティブ状態からノンアクティブ状態に切り換え
るための信号を受け取ることがない。そのためアクティ
ブ状態が継続し、例えば図1に示す可能化表示部70に
“メイン”が継続して現れることになる。これに対して
メインスイッチ64がオフフェールした場合には、メイ
ンスイッチ64からオン信号が出力されることがないの
で、この場合もアクティブ状態からノンアクティブ状態
に切り換えるための信号が電子制御装置10に入力され
ることがない。そのためアクティブ状態が継続し、また
“メイン”の表示が継続される。すなわちアクティブ状
態でモーメンタリータイプのメインスイッチ64がオン
フェールあるいはオフフェールしたとしても、アクティ
ブ状態がそのまま継続し、また同様に、表示もそのまま
アクティブ状態を表すので、運転者は自動変速機2の動
作状態を正確かつ確実に知ることができる。
【0104】一方、電子制御装置10が設定している初
期状態がノンアクティブ状態の際に、メインスイッチ6
4がオンフェールした場合あるいはオフフェールした場
合のいずれであっても、前述した例と同様に、電子制御
装置10は切り換えのための信号を受け取らないので、
ノンアクティブ状態が継続する。そして例えば図1に示
す可能化表示部70には、“メイン”の表示が出ないの
で、運転者はこの可能化表示部70に基づいてノンアク
ティブ状態を知ることができる。このように上述した装
置によれば、メインスイッチ64のフェールが生じても
アクティブ状態およびノンアクティブ状態を正確に知る
ことができる。
【0105】なお、メインスイッチ64がオンフェール
している場合であっても、イグニッションスイッチをオ
フにすることにより、ノンアクティブ状態に切り替わ
る。その後、再度イグニッションスイッチをオンにした
場合、メインスイッチ64がオンフェールしていれば、
同時にメインスイッチ64がオン信号を出力することに
なるが、このようなオン状態は運転者の操作に基づくも
のではないから、電子制御装置10が受け付けないよう
に構成することが好ましい。換言すれば、図8に示すよ
うに、イグニッションスイッチをオンにしてから予め定
めたTC 秒が経過した後にメインスイッチ64がオン信
号を出力した場合に、これを電子制御装置10が認識す
るように構成することが好ましい。
【0106】図9は、メインスイッチ64がフェールし
た場合の他の制御例を示すフローチャートであって、先
ず入力信号の処理(ステップ11)を行い、ついでアク
ティブ状態が設定されているか否かが判断される(ステ
ップ12)。アクティブ状態であれば、メインスイッチ
64がオンフェールしているか否かが判断される(ステ
ップ13)。これは、例えばメインスイッチ64から継
続してオン信号が出力されており、その継続時間が予め
定めた所定時間以上になることにより判断することがで
きる。
【0107】メインスイッチ64がフェールしていない
場合、すなわちステップ13で否定判断された場合に
は、例えば図1における可能化表示部70に“メイン”
の表示を行う(ステップ14)。これに対してメインス
イッチ64がオンフェールしていることによりステップ
13で肯定判断された場合には、電子制御装置10がノ
ンアクティブ状態への切り換え制御を実行する(ステッ
プ15)。これと同時に例えば図1に示す可能化表示部
70における“メイン”の表示を消灯する(ステップ1
6)。なお、アクティブ状態でないことによりステップ
12で否定判断された場合には、直ちにこのステップ1
6に進む。
【0108】この図9に示すように制御すれば、フェー
ル状態では電気的に変速レンジを切り換えるシステムを
使用し得なくなり、第1の変速レンジ操作機構であるシ
フトレバーにより変速レンジを切り換えることになる。
【0109】上述したカットオフスイッチ62やカット
スイッチ63を含む電気的な変速レンジの切り換えシス
テムのフェールは、上述したスイッチ62,63のオン
フェールあるいはオフフェール以外に、エンジンブレー
キ状態を設定するためのソレノイドバルブやそのソレノ
イドバルブを駆動する信号系統などのフェールあるいは
油圧関連機器のフェールなどによって生じることもあ
る。このような場合、第2のシフトレバー61やカット
オフスイッチ62もしくはカットスイッチ63を操作し
ても変速レンジが切り替わらないために、フットブレー
キを頻繁に使用する場合がある。そのような事態を避け
るために、この発明にかかる装置は、以下に示すように
構成されている。
【0110】図10はその制御例を示しており、入力信
号の処理(ステップ31)を行った後、Dレンジが設定
されているか否かが判断される(ステップ32)。この
Dレンジはマニュアルバルブ40を機械的に操作して設
定されるレンジであって、第1レンジ操作機構としての
シフト装置におけるシフトポジションセンサからの出力
信号によって判断することができる。なお、ステップ3
2でDレンジか否かの判断を行うのは、マニュアルバル
ブ40がDレンジ位置にある状態で電気的に変速レンジ
を切り換えられるように構成されているからである。
【0111】Dレンジが設定されていないことによりス
テップ32において否定判断された場合には、特に制御
を行うことなくこのルーチンから抜ける。またDレンジ
か設定されていた場合には、カット信号が出力されたか
否かが判断される(ステップ33)。すなわち前述した
カットスイッチ63がオン操作されて信号を出力したか
否かが判断される。このステップ33で否定判断された
場合には、特に制御を行うことなくこのルーチンから抜
ける。
【0112】ステップ33で肯定判断され、カット信号
が出力されて変速レンジをエンジンブレーキの効く中低
速側の変速レンジに切り換える指示が行われている場合
には、エンジンブレーキフェール判定を行う(ステップ
34)。このエンジンブレーキのフェール判定は、各種
の方法によって行うことができ、例えばその時点で設定
されている変速比と入力回転数との積が、出力軸回転数
にほぼ等しいか否かによって判断することができる。あ
るいはコースト時においては、エンジンブレーキが効く
ことによる減速度の大小によって判断することができ
る。
【0113】例えば図11に示すように、t1 時点にカ
ット信号が出力されてt2 時点に第5速から第4速への
ダウンシフトが生じたとすると、その場合の車速などの
走行状態に応じて減速度Gを予測する。一方、図12に
示すようにスロットル全閉状態での減速度は、車速や変
速パターンによってほぼ決まっている。したがって予測
された減速度と予め求められている減速度とを比較する
ことにより、両者がほぼ一致していれば、エンジンブレ
ーキが正常に機能していることになり、これとは反対に
予測された減速度と予め求められている減速度とが大き
く相違していれば、エンジンブレーキにフェールが生じ
ていることになる。このようなフェールの判断をステッ
プ35において実行し、フェールが生じていないことに
より、ステップ35で否定判断された場合には、このル
ーチンから抜ける。またフェールが生じていると判断さ
れた場合には、電気的エンジンブレーキレンジの使用禁
止の表示を行う(ステップ36)。
【0114】すなわちカットスイッチ63による変速レ
ンジの切り換えの禁止を運転者に知らせる表示を行う。
またこれと同時に機械的エンジンブレーキレンジの使用
を指示するための表示を行う(ステップ37)。すなわ
ちシフト装置におけるシフトレバーによって変速レンジ
を切り換えることを促す表示を行う。
【0115】これらステップ36およびステップ37で
の表示は、必要に応じて種々の構成のものを採用するこ
とができ、例えばメータパネル内やヘッドアップディス
プレー中に文字で表示することができ、あるいは前述し
た各種の表示部の点滅や表示色の変更などによる表示で
あってもよい。さらには音声表示を採用することもでき
る。したがってステップ35が請求項1ないし4の発明
における電気的切換不許可検出手段に相当し、ステップ
37が手動切換表示手段に相当する。またステップ33
が請求項5の発明における電気的シフト検出手段に相当
し、ステップ34が請求項5の発明における減速度検出
手段および電気的切換不許可状態検出手段を含むことに
なる。
【0116】したがって図10に示すように制御するこ
とにより、電気的に変速レンジを切り換えることができ
ない場合、シフト装置のシフトレバーを操作してマニュ
アルバルブ40を切り換えることになり、その結果、シ
フトソレノイドバルブや第4ソレノイドバルブSOL4 な
どがフェールによって動作しない場合であっても、マニ
ュアルバルブ40によって油路を切り換えて所定のエン
ジンブレーキレンジを設定でき、そしてエンジンブレー
キを効かせることによりフットブレーキの使用頻度を下
げることができる。なお、エンジンブレーキを効かせる
ための制御は、例えば特開平8−42682号公報に記
載されている制御によればよい。
【0117】ところでカットオフスイッチ62やカット
スイッチ63を操作することにより電気的制御によって
変速レンジを切り換えた場合、その時点の車速などの走
行状態によっては変速が生じ、またエンジンブレーキ状
態が発生することがある。それに伴って駆動力が変化し
たりエンジン回転数が変化することになるが、車両の安
定性やエンジンのオーバーレボリューションなどを防止
する必要がある場合には、変速レンジの切り換えを禁止
する必要がある。すなわち電気的な操作による変速レン
ジのリジェクト制御を実行する場合がある。この発明に
かかる装置では、このようなリジェクト制御を図13に
示すように実行する。
【0118】すなわち入力信号の処理(ステップ41)
を行った後、電気的な変速レンジの切り換え制御が可能
なDレンジが機械的なシフト装置によって設定されてい
るか否かが判断される(ステップ42)。これは図10
に示すステップ32と同様な制御である。Dレンジが設
定されていないことにより、ステップ42で否定判断さ
れた場合には、特に制御を行うことなくこのルーチンを
抜ける。
【0119】またDレンジが設定される場合には、前記
カットスイッチ63をON操作することによるカット信
号が出力されているか否かが判断される(ステップ4
3)。カット信号が出力されている場合には、変速レン
ジを一段低速側のレンジに切り換える制御を実行し、そ
れに伴ってダウンシフトが生じることがあるので、ステ
ップ43で肯定判断された場合には、変速レンジを低速
側に一段だけ変更するダウンレンジが可能か否かが判断
される(ステップ44)。この判断は、例えばその時点
の車速とダウンした後の変速比とに基づいてエンジンの
オーバーレボリューションが生じるか否かを判断するこ
とによって行われ、あるいは車両安定化制御システム
(VSC:商標)による車両の安定性の判断に基づいて
ダウンシフトの許可・不許可を判断することができる。
【0120】ダウンシフトが可能であることによりステ
ップ44で肯定判断された場合には、そのダウンレンジ
を実行する(ステップ45)。これに対してダウンレン
ジが不可能な状態であると判断された場合には、その時
点で設定されている現レンジの表示を点滅させる(ステ
ップ46)。具体的には、図1における電気的レンジ表
示部71に表示されている変速レンジを点滅させる。そ
の点滅は、複数回行い、あるいは所定時間継続して行う
こととすればよい。なお、Dレンジから“4”レンジに
ダウンレンジする場合、Dレンジは電気的に設定される
変速レンジではないが、この場合に限り電気的レンジ表
示部71にDレンジの表示を点滅させることとすればよ
い。
【0121】そしてダウンレンジを禁止(ステップ4
7)するとともに、電気的操作による変速レンジの指示
が拒絶されたことを示すリジェクト音を発信する(ステ
ップ48)。このリジェクト音は一定時間繰り返して発
信させてもよく、あるいは予め定めた回転数だけ発信す
ることとしてもよい。
【0122】一方、カット信号が出力されていないこと
によりステップ43で否定判断された場合には、カット
オフスイッチ62がON操作されることによりカットオ
フ信号が出力されているか否かが判断される(ステップ
49)。このステップ49で否定判断された場合には、
特に制御を行うことなくこのルーチンから抜ける。
【0123】またカットオフ信号が出力されている場合
には、変速レンジを高速側のレンジに切り換えるアップ
レンジが可能か否かが判断される(ステップ50)。こ
のステップ50の判断は、例えばVSCからの信号に基
づいて判断し、あるいはナビゲーションシステムから得
られたデータに基づいて判断することができる。アップ
レンジが可能であることによりステップ50で肯定判断
された場合には、アップレンジを実行する(ステップ5
1)。
【0124】これに対してアップレンジが不可能である
ことによりステップ50で否定判断された場合には、現
レンジの表示を点滅させる(ステップ52)。これは、
前記ステップ46と同様な制御である。そしてアップレ
ンジを禁止する制御を実行し(ステップ53)、さらに
アップレンジの指示が拒絶されたことを示すリジェクト
音を発信する(ステップ54)。このステップ54は、
前述したステップ48と同様な制御である。
【0125】なお、ステップ46あるいはステップ52
の現レンジの表示の点滅は、現レンジの表示を強調する
ためのものであって、請求項6ないし9の発明における
強調表示手段に相当する。したがって現レンジの表示が
強調されればよいので、その表示の態様は、点滅以外に
文字の拡大や表示色の変更など適宜の強調のための表示
を行うものであればよい。
【0126】したがって図13に示すように制御するこ
とにより、ダウンレンジあるいはアップレンジを実行し
得ない走行状態であることを知ることができると同時
に、実際に設定されている変速レンジを知ることができ
る。
【0127】上述した例から知られるように、電気的操
作による変速レンジの切り換えは、システムのフェール
が生じていることにより禁止される場合と、車両の状態
が変速レンジの切り換えに対して不適合であるために禁
止される場合との二つの態様がある。したがって電気的
な変速レンジの切り換え操作を行ったにも拘わらず、そ
の変速レンジの切り換えが実行されない場合、その事由
が判るように表示することが望まれる。このような要請
に応えるべくこの発明にかかる装置は、図14に示すよ
うに制御を実行する。
【0128】先ず入力信号の処理(ステップ61)を行
った後に、メインスイッチ64がONか否かが判断され
る(ステップ62)。メインスイッチ64がON操作さ
れていることによりステップ62で肯定判断された場合
には、電気的に変速レンジを切り換えるシステムにフェ
ールが生じているか否かが判断される(ステップ6
3)。このフェール判断は、カットスイッチ63からの
出力信号が常時発生していることやエンジンブレーキレ
ンジを設定するソレノイドバルブSOL4 の通電が不能な
ことを検出し、あるいは所定の油圧が発生しないことに
基づいて判断することができる。このステップ63で肯
定判断された場合には、フェールにより変速レンジの切
り換えを行えないことを示す第1の表示(ステップ6
4)を実行する。その一例は、図1に示す可能化表示部
70における“メイン”の消灯の制御である。すなわち
メインスイッチ64をONにしたにも拘わらず、この可
能化表示部70に“メイン”の表示が現れないことによ
りフェールを知ることができる。
【0129】一方、フェールが生じていないことによ
り、ステップ63で否定判断された場合には、油温が極
めて低いか否かが判断される(ステップ65)。油温が
設定値以下であって極めて低い場合には、その粘性が高
いことにより油圧の応答特性が低下し、またソレノイド
バルブによる油圧制御の応答性の悪化が生じるから、電
気的な操作による変速レンジの切り換えは好ましくな
く、カットスイッチ63もしくはカットオフスイッチ6
2による変速レンジの切り換えが拒絶されることがあ
る。したがってステップ65で肯定判断された場合に
は、第2の表示を行う(ステップ66)。具体的には、
図1に示した可能化表示部70における“メイン”の表
示を点滅させるとともに、電気的レンジ表示部71に
“WAIT”などの補助的なガイドのための表示を行
う。これらステップ64における第1の表示の例を図1
5の(A)に示し、またステップ66における第2の表
示の例を図15の(B)に示してある。
【0130】また油温が極低温でないことによりステッ
プ65で否定判断された場合には、可能化表示部70に
“メイン”の点灯を行う(ステップ67)。すなわち電
気的な操作により変速レンジを切り換えることが可能な
ことを表示する。これに対してメインスイッチ64がO
FFであることによりステップ62で否定判断された場
合には、可能化表示部70における“メイン”の表示を
消灯し(ステップ68)、電気的な操作による変速レン
ジの切り換えを行えないことを表示する。
【0131】したがって図1に示すように構成すること
により、スイッチ操作によって変速レンジを切り換える
ことができない場合、その原因がフェールによるもの
か、車両の一時的な状態によるものかを容易かつ確実に
知ることができる。なお、電気的な変速レンジの一時的
な切り換え不能要因として、図14に示す例では油温が
低いことを挙げたが、これ以外にエンジンのオーバーレ
ボリューションが生じること、あるいはVSCによって
変速が禁止されていること、ナビゲーションシステムに
よって変速が禁止されていることなどを挙げることがで
きる。
【0132】なお、この発明における特徴的な態様もし
くは上述した以外の追加的な態様を列挙すれば、以下の
とおりである。
【0133】この発明では、請求項1における電気的切
換不許可検出手段を、所定の回転部材の回転数の比較に
基づいて第2レンジ操作機構によるエンジンブレーキレ
ンジへの切り換えを行えないことを検出するように構成
することができる。
【0134】また、請求項1における電気的切換不許可
検出手段を、加速度センサによって検出された減速度に
基づいて第2レンジ操作機構によるエンジンブレーキレ
ンジへの切り換えを行えないことを検出するように構成
することができる。
【0135】請求項1における第1レンジ操作機構は、
電気的なフェールが生じてもエンジンブレーキレンジへ
の切り換えを行うことができるように構成することがで
きる。
【0136】請求項6の強調表示手段は、機械的操作に
よる変速レンジから電気的操作による変速レンジに切り
換えることができない場合に、その時点で機械的操作に
よって設定されている変速レンジを表示するように構成
することができる。
【0137】請求項6の強調表示手段は、時間あるいは
回数が制御される点滅表示を行うよう構成することがで
きる。
【0138】請求項6の強調表示手段が強調表示を行う
場合に音声告知を行う手段を更に設けることができる。
【0139】請求項10のヘッドアップディスプレー
は、変速レンジを電気的に切り換えた場合に強制的にO
N状態とされ、かつ電気的操作によって設定された変速
レンジもしくは変速段を表示するように構成することが
できる。
【0140】請求項10のヘッドアップディスプレー
は、電気的操作によって変速レンジが切り換えられた場
合に、それ以前の表示に替えて電気的に設定された変速
レンジに関する情報を表示するように構成することがで
きる。
【0141】請求項10の自動変速機は、手動操作に基
づく変速が可能であり、そのヘッドアップディスプレー
は、手動操作に基づいて変速が実行された場合に、その
変速に関する情報を表示するように構成することができ
る。
【0142】請求項14の制御手段が実行している可能
化処理もしくは不可能化処理を表示する表示手段を備え
ることができる。
【0143】請求項14の可能化手段は、車両のステア
リングホイールに設けることができる。
【0144】請求項14の制御手段は、可能化手段がフ
ェールした場合に、その時点の可能化処理状態あるいは
不可能化処理状態を変更しないように構成することがで
きる。
【0145】請求項14の制御手段は、可能化手段が所
定時間以上継続して信号を出力している場合にフェール
と判断して不可能化処理を行うよう構成することができ
る。
【0146】請求項14の制御手段は、電源の遮断操作
によって不可能化処理状態に復帰するように構成するこ
とができる。
【0147】請求項14の制御手段は、機械的な変速レ
ンジの切り換えを行った場合でも、可能化処理状態を維
持するように構成することができる。
【0148】請求項14の制御手段は、電源のONと同
時に可能化手段が信号を出力した場合には、可能化処理
を実行しないように構成することができる。
【0149】以上この発明を具体例に基づいて説明した
が、この発明は図17に示すギヤトレーンや図19に示
す油圧回路以外のギヤトレーンあるいは油圧回路を備え
た自動変速機を対象として実施できる。
【0150】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし4の
発明によれば、電気的な操作によってエンジンブレーキ
レンジに切り換える制御を実行できない場合、機械的操
作によってエンジンブレーキレンジを設定する操作を行
うことが運転者に対して促されるので、制動力を必要と
する際に電気的操作によらずに機械的操作によってエン
ジンブレーキを設定し、必要とする制動力を得ることが
でき、その結果、フットブレーキなどのブレーキ使用頻
度を下げることが可能になる。
【0151】請求項5の発明によれば、電気的操作によ
って変速レンジを切り換える第2レンジ操作機構によっ
てエンジンブレーキレンジを設定した場合、その走行状
態での減速度を検出した第2レンジ操作機構の異常を判
断するので、電気的なフェールを含む変速レンジ切り換
え機構の全体の異常を確実に検出することができる。
【0152】請求項6ないし9の発明によれば、現在の
変速レンジが強調表示されることにより電気的手段によ
る変速レンジの切り換えを一時的に行えないことが知ら
れるので、自動変速機で設定される変速レンジを知るこ
とができると同時に次の操作に備えることができる。
【0153】さらに請求項10ないし13の発明によれ
ば、スイッチなどの電気的手段で変速レンジを設定した
場合、その変速レンジの設定状態がヘッドアップディス
プレーによってフロントウィンド側に表示されるので、
視線を前方から外さずに変速レンジの設定状況を容易に
知ることができ、電気的手段による変速レンジの設定シ
ステムの利便性が更に向上する。
【0154】そして請求項14ないし21の発明によれ
ば、可能化手段としてのモーメンタリースイッチを操作
した場合、その操作が有効に制御手段で受容されたか否
かを表示手段によって確認できるので、操作性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 変速レンジのインジケータの一例を示す概略
図である。
【図2】 変速レンジのインジケータの他の例を示す概
略図である。
【図3】 ヘッドアップディスプレーの概略的な構成図
である。
【図4】 ヘッドアップディスプレーの制御ブロック図
である。
【図5】 そのヘッドアップディスプレーに電気的に操
作して設定する変速レンジに関する情報を表示するため
の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図6】 電子制御装置がメインスイッチのオン状態を
認識するに要する時間を説明するための説明図である。
【図7】 メインスイッチのフェールと設定されるアク
ティブ・ノンアクティブの状態をまとめて示す図表であ
る。
【図8】 電子制御装置がメインスイッチのON状態を
認識するに必要なイグニッションスイッチのON状態と
のタイミングを説明するための説明図である。
【図9】 アクティブ状態でのメインスイッチのフェー
ルに伴う制御および表示を行う制御ルーチンの一例を示
すフローチャートである。
【図10】 電気的操作によってエンジンブレーキレン
ジを設定できない場合の制御ルーチンの一例を示すフロ
ーチャートである。
【図11】 ダウンレンジに伴うエンジンブレーキが生
じる減速度を説明するための説明図である。
【図12】 車速および変速パターンごとの減速度を示
す線図である。
【図13】 電気的操作によって変速レンジを切り換え
る操作を実行した場合の制御ルーチンの一例を示すフロ
ーチャートである。
【図14】 電気的操作によって変速レンジを切り換え
る場合の表示を制御するためのルーチンの一例を示すフ
ローチャートである。
【図15】 電気的操作による変速レンジの切り換えを
実行できない場合の要因ごとの表示の例を示す概略図で
ある。
【図16】 この発明で対象とする自動変速機の全体的
な制御系統を模式的に示す図である。
【図17】 この発明で対象とする自動変速機のギヤト
レーンの一例を示すスケルトン図である。
【図18】 各変速段を設定するための摩擦係合装置の
係合・解放状態を示す図表である。
【図19】 この発明で対象とする自動変速機の油圧回
路の一部を示す部分油圧回路図である。
【図20】 この発明による第2レンジ操作機構である
第2シフトレバーの配置を示す図であり、(A)はステ
アリングホイールの正面から見た図、(B)は第2シフ
トレバーの部分拡大図、(C)はステアリングホイール
の側方から見た図である。
【図21】 この発明による第1レンジ操作機構である
第1シフトレバーをステアリングコラムに配置し、かつ
カットオフスイッチとカットスイッチとをステアリング
ホイールの正面側に設けた例の正面図である。
【図22】 二段以上低速側の変速レンジに切り換える
ことのできるスイッチを設けた例をステアリングホイー
ルの側方から見て示す図である。
【図23】 フロアーあるいはインストルメントパネル
に設けられ、機械的に変速レンジを切り換える第1シフ
トレバーのシフトポジションの配列を示す図である。
【図24】 フロアーあるいはインストルメントパネル
に設けられ、機械的に変速レンジを切り換える他の第1
シフトレバーのシフトポジションの配列を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…エンジン、 2…自動変速機、 4…エンジン用電
子制御装置、 10…自動変速機用電子制御装置、 6
1…第2シフトレバー、 62…カットオフスイッチ、
63…カットスイッチ、 66…第1シフトレバー、
68…レバー位置表示部、 70…可能化表示部、
71…電気的レンジ表示部、 72…レバー位置表示
部、 73…電気的レンジ表示部、 86…フロントウ
ィンド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 63/40 F16H 63/40 // F16H 59:40 59:40 59:42 59:42 59:48 59:48 (72)発明者 小寺 治行 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 丹羽 健二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D036 DA03 DA07 DA10 GH15 GJ01 3D040 AA01 AA10 AA34 AA40 AB01 AC36 AD05 AD15 AE14 AF29 3D044 BA16 BA20 BA21 BB01 BC25 BD01 3J067 AA21 AB01 AB21 AC12 BA56 BA58 CA02 CA09 CA22 CA32 FA67 FB76 GA01 3J552 MA02 MA12 MA26 NA01 NB01 PB02 PB08 QB07 QC03 RA19 RA27 SA30 UA10 VA32Z VA37Z VB04W

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械的手段によって変速レンジを切り換
    える第1レンジ操作機構と、電気的手段によって変速レ
    ンジを切り換える第2レンジ操作機構とを備えた自動変
    速機の表示装置において、 前記第2レンジ操作機構によるエンジンブレーキレンジ
    への切り換えを行えないことを検出する電気的切換不許
    可検出手段と、 該電気的切換不許可検出手段が前記第2レンジ操作機構
    によるエンジンブレーキレンジへの切り換えを行えない
    ことを検出した場合に前記第1レンジ操作機構によるエ
    ンジンブレーキレンジへの切り換えを促す表示を行う手
    動切換表示手段とを備えていることを特徴とする自動変
    速機の表示装置。
  2. 【請求項2】 前記電気的切換不許可検出手段は、所定
    の回転部材の回転数の比較に基づいて前記第2レンジ操
    作機構によるエンジンブレーキレンジへの切り換えを行
    えないことを検出するように構成されている請求項1に
    記載の自動変速機の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記電気的切換不許可検出手段は、検出
    された減速度に基づいて前記第2レンジ操作機構による
    エンジンブレーキレンジへの切り換えを行えないことを
    検出するように構成されている請求項1に記載の自動変
    速機の表示装置。
  4. 【請求項4】 前記第1レンジ操作機構は、電気的なフ
    ェールが生じてもエンジンブレーキレンジへの切り換え
    を行うことができるように構成されていることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかに記載の自動変速機の
    表示装置。
  5. 【請求項5】 機械的手段によって変速レンジを切り換
    える第1レンジ操作機構と、電気的手段によって変速レ
    ンジを切り換える第2レンジ操作機構とを備えた自動変
    速機の表示装置において、 前記第2レンジ操作機構によってエンジンブレーキレン
    ジを選択したことを検出する電気的シフト検出手段と、 該電気的シフト検出手段によってエンジンブレーキレン
    ジへの切り換えが検出された場合に減速度を検出する減
    速度検出手段と、 該減速度検出手段によって検出された減速度に基づいて
    前記第2レンジ操作機構によるエンジンブレーキレンジ
    への切り換えの異常を検出する電気的切換不許可状態検
    出手段とを備えていることを特徴とする自動変速機の表
    示装置。
  6. 【請求項6】 電気的手段によって変速レンジを切り換
    えることのできる自動変速機の表示装置において、 前記電気的手段によるエンジンブレーキレンジへの切り
    換えが拒絶された場合にその時点で設定されている変速
    レンジの強調表示を行う強調表示手段を備えていること
    を特徴とする自動変速機の表示装置。
  7. 【請求項7】 前記強調表示手段は、機械的操作による
    変速レンジから電気的操作による変速レンジに切り換え
    ることができない場合に、その時点で機械的操作によっ
    て設定されている変速レンジを表示するように構成され
    ていることを特徴とする請求項6に記載の自動変速機の
    表示装置。
  8. 【請求項8】 前記強調表示手段は、時間あるいは回数
    が制御される点滅表示を行うように構成されていること
    を特徴とする請求項6に記載の自動変速機の表示装置。
  9. 【請求項9】 前記強調表示手段が強調表示を行う場合
    に音声告知を行う手段が更に設けられていることを特徴
    とする請求項6または7に記載の自動変速機の表示装
    置。
  10. 【請求項10】 電気的手段によって変速レンジを切り
    換えることのできる自動変速機の表示装置において、 前記電気的手段によって設定された変速レンジもしくは
    その変速レンジで設定されている変速段の少なくとも一
    方を、車両のフロントウィンド上に表示するヘッドアッ
    プディスプレーを備えていることを特徴とする自動変速
    機の表示装置。
  11. 【請求項11】 前記ヘッドアップディスプレーは、変
    速レンジを電気的に切り換えた場合に強制的にオン状態
    とされ、かつ電気的操作によって設定された変速レンジ
    もしくは変速段を表示するように構成されていることを
    特徴とする請求項10に記載の自動変速機の表示装置。
  12. 【請求項12】 前記ヘッドアップディスプレーは、電
    気的操作によって変速レンジが切り換えられた場合に、
    それ以前の表示に替えて電気的に設定された変速レンジ
    に関する情報を表示するように構成されていることを特
    徴とする請求項10に記載の自動変速機の表示装置。
  13. 【請求項13】 前記自動変速機は、手動操作に基づく
    変速が可能であり、そのヘッドアップディスプレーは、
    手動操作に基づいて変速が実行された場合に、その変速
    に関する情報を表示するように構成されていることを特
    徴とする請求項10に記載の自動変速機の表示装置。
  14. 【請求項14】 電気的な可能化手段によって動作可能
    な状態になりかつ電気的手段によって変速レンジを切り
    換えるレンジ操作機構とを備えた自動変速機の表示装置
    において、 前記可能化手段がオン動作時に信号を出力するモーメン
    タリースイッチによって構成され、かつ前記信号に基づ
    いて前記レンジ操作機構の可能化および不可能化の処理
    を行う制御手段と、該制御手段による処理結果を表示す
    る表示手段とを備えていることを特徴とする自動変速機
    の表示装置。
  15. 【請求項15】 前記制御手段が実行している可能化処
    理もしくは不可能化処理を表示する表示手段を更に備え
    ていることを特徴とする請求項14に記載の自動変速機
    の表示装置。
  16. 【請求項16】 前記可能化手段が、車両のステアリン
    グホイールに設けられている請求項14に記載の自動変
    速機の表示装置。
  17. 【請求項17】 前記制御手段は、可能化手段がフェー
    ルした場合に、その時点の可能化処理状態あるいは不可
    能化処理状態を変更しないように構成されている請求項
    14に記載の自動変速機の表示装置。
  18. 【請求項18】 前記制御手段は、前記可能化手段が所
    定時間以上継続して信号を出力している場合にフェール
    と判断して不可能化処理を行うよう構成されていること
    を特徴とする請求項14に記載の自動変速機の表示装
    置。
  19. 【請求項19】 前記制御手段は、電源の遮断操作によ
    って不可能化処理状態に復帰するように構成されている
    ことを特徴とする請求項14に記載の自動変速機の表示
    装置。
  20. 【請求項20】 前記制御手段が、機械的な変速レンジ
    の切り換えを行った場合でも、可能化処理状態を維持す
    るように構成されていることを特徴とする請求項14に
    記載の自動変速機の表示装置。
  21. 【請求項21】 前記制御手段が、電源のオンと同時に
    可能化手段が信号を出力した場合には、可能化処理を実
    行しないように構成されていることを特徴とする請求項
    14に記載の自動変速機の表示装置。
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