JP2003213991A - シリンダ錠 - Google Patents

シリンダ錠

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JP2003213991A JP2002013099A JP2002013099A JP2003213991A JP 2003213991 A JP2003213991 A JP 2003213991A JP 2002013099 A JP2002013099 A JP 2002013099A JP 2002013099 A JP2002013099 A JP 2002013099A JP 2003213991 A JP2003213991 A JP 2003213991A
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直勝 岡村
Yoshinobu Oyabu
好伸 大藪
Masakazu Fukuda
正和 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍵違い数を確保したうえで小型化できるシリ
ンダ錠を提供する。 【解決手段】 ロータケース14のシリンダ14aにはロー
タ13が回動可能に収容されている。ロータ13には、第1
〜第5収容室31〜35が軸方向に並ぶように形成されてい
る。各第1〜第5収容室31〜35には、第1〜第3板タン
ブラ21〜23のうちの2枚が、キー差込孔16に差し込まれ
た状態のディンプルキー12の幅方向に並ぶように収容さ
れている。ディンプルキー12には、第1直線L1上及び
第2直線L2上に大径凹部43及び小径凹部44が形成され
ている。各第1〜第3板タンブラ21〜23には、解錠突部
73が大径凹部43及び小径凹部44と係合可能に形成されて
いる。各第1〜第3板タンブラ21〜23は、それぞれの解
錠突部73が大径凹部43又は小径凹部44に係合するか、デ
ィンプルキー12のキー表面に係合する状態で、ロータ13
を回動可能にする回動許容位置に位置するように形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダ錠に係
り、詳しくはディンプルキーにより解錠を行うシリンダ
錠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリンダ錠には、キー表面に解錠用の凹
部(解錠凹部)が形成されたディンプルキーによって解
錠される構成のものがある。そして、ロータには、ディ
ンプルキーの解錠凹部と係合可能なタンブラが収容され
ている。ディンプルキーがロータに差し込まれていない
状態では、タンブラがスプリングの付勢力によってロー
タの周面より外側に押し出されるとともにロータケース
に係合することにより、ロータが回動不能になる。ま
た、正しいキーがロータに差し込まれた場合には、タン
ブラがディンプルキーの解錠凹部と係合して、ロータの
周面より内側に引っ込み、ロータが回動可能になる。ま
た、正しくないキーがロータに差し込まれた場合には、
この正しくないキーによってタンブラがロータの外側に
押し出されるとともにロータケースに係合するため、ロ
ータが回動不能になる。
【0003】このようなディンプルキーを備えるシリン
ダ錠には、住宅用に展開されているものがあり、その構
造としては、例えばピンタンブラ方式が用いられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ピンタンブ
ラ方式のシリンダ錠は、部品点数が多く、精度も要求さ
れる。また、ピンタンブラ方式のシリンダ錠は、サビや
埃等に対して比較的弱く、例えば自動車に取り付ける場
合等のように比較的厳しい環境では作動性が低下すると
いう問題がある。
【0005】このようなピンタンブラ方式より、部品点
数が少なく、精度についても厳しくないとともに、サビ
や埃等に対して比較的強いシリンダ錠として、例えばタ
ンブラを板状にしたシリンダ錠が考えられる。しかし、
タンブラがピンではなく板状になるため、タンブラ自体
が大きくなる。このため、タンブラを収容するロータが
軸方向長さに長くなるとともに、ディンプルキーも長く
なり、シリンダ錠の小型化が妨げられるという問題があ
る。
【0006】また、鍵違い数を確保するためにタンブラ
及び解錠凹部を増やすと、ディンプルキー及びロータが
一層長くなり、シリンダ錠の小型化が一層妨げられる。
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、
鍵違い数を確保したうえで小型化できるシリンダ錠を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、複数の板タンブラを
備えるロータに所定のキーが差し込まれることにより、
前記板タンブラが、前記ロータを回動可能にする回動許
容位置に移動されるシリンダ錠であって、前記キーは、
前記板タンブラと係合可能な解錠凹部がキー表面に形成
されたディンプルキーであり、前記各板タンブラは、前
記解錠凹部と係合する状態又は前記キー表面と係合する
状態で、前記回動許容位置に位置するように形成され、
前記ロータには、前記ディンプルキーが前記ロータに差
し込まれた状態に対応して、前記板タンブラが2枚ずつ
前記ディンプルキーの幅方向に並ぶように収容され、前
記ディンプルキーには、前記解錠凹部と係合する状態で
前記回動許容位置に位置する前記板タンブラと対向する
ように、前記解錠凹部を形成したことを要旨とする。
【0008】この発明によれば、ロータには、ディンプ
ルキーの幅方向に対応して2枚ずつ並ぶように板タンブ
ラが収容され、ディンプルキーには、板タンブラに対応
して、解錠凹部がディンプルキーの長さ方向において2
列になるように配置される。このため、板タンブラと解
錠凹部とを必要数設けて、鍵違い数を確保したうえで、
ディンプルキーの長さ方向と、それに対応するロータの
軸方向とにおいて、ディンプルキー及びロータを短くす
ることができ、シリンダ錠を小型化できる。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記ロータには、前記ディンプルキ
ーの幅方向に対応して並ぶ2枚の前記板タンブラを1室
で収容可能な収容室が形成されたことを要旨とする。
【0010】この発明によれば、ロータには、各収容室
に板タンブラが2枚ずつ収容される。このため、横方向
に壁を隔てて、各1室の収容室に1枚ずつ板タンブラを
収容する場合に比べて、壁がない分、ディンプルキーの
幅を狭く、ロータの径を小さくでき、シリンダ錠をより
小型化できる。
【0011】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記ディンプルキーの
幅方向において隣り合う一部の前記解錠凹部同士は、点
接触状態又は一部重なり合う状態になるように形成さ
れ、前記解錠凹部と係合する前記板タンブラの係合部
は、前記解錠凹部に対応して前記ディンプルキーの中心
線側に寄るように形成され、前記板タンブラを前記ディ
ンプルキー側に付勢する付勢手段は、前記板タンブラの
係合部に対応して、前記ディンプルキーの中心線側に寄
るように前記ロータに収容されたことを要旨とする。
【0012】この発明によれば、解錠凹部が、ディンプ
ルキーの幅方向において点接触状態又は一部重なり合う
状態になるように形成されているため、ディンプルキー
の幅をより狭くできる。また、板タンブラの係合部がデ
ィンプルキーの中心線側に寄るため、板タンブラを小さ
くできる。また、付勢手段が、板タンブラの係合部に対
応してディンプルキーの中心線側に寄るようにロータに
収容されるため、板タンブラの係合部をディンプルキー
の解錠凹部側に付勢しやすいように付勢手段を配置した
うえで、付勢手段が中心線側に寄ったため、ロータの径
を小さくできる。従って、ディンプルキーの幅をより狭
くできるとともに、ロータの径をより小さくできる。
【0013】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
を具体化した第1の実施形態を図1〜図5に従って説明
する。
【0014】図1はシリンダ錠の模式分解斜視図を示
し、図2(a)はディンプルキーの模式部分側面図を示
す。図2(b)は図2(a)のIIB−IIB線模式断面図
を示し、図2(c)はロータと板タンブラとの関係を示
す模式部分側面図である。
【0015】図1に示すように、シリンダ錠11は、デ
ィンプルキー12、ロータ13、ロータケース14を備
えている。ロータケース14は、図示しない支持部に固
定されている。ロータケース14はシリンダ14aを備
えており、このシリンダ14aに、円筒状のロータ13
が回動可能に収容されている。ロータ13には、ディン
プルキー12を差し込むためのキー差込孔16が形成さ
れている。
【0016】シリンダ14aに収容されたロータ13に
は、カバー17が被せられている。カバー17には、キ
ー差込孔18がキー差込孔16と対向可能に形成されて
いる。また、ロータ13はシリンダ14aを貫通可能に
形成されており、ロータ13においてディンプルキー1
2が差し込まれる側と反対側の端部には、車両のイグニ
ッションを切り換え可能な図示しない作用部材が取り付
け可能になっている。
【0017】ロータ13には、第1板タンブラ21、第
2板タンブラ22、第3板タンブラ23が収容されてい
る。第1〜第3板タンブラ21〜23は、それぞれ複数
ロータ13に収容されている。また、ロータ13には、
第1〜第3板タンブラ21〜23をロータ13の外側に
付勢する付勢手段としてのスプリング24や、第1サイ
ドバー25、第2サイドバー26が収容されている。
【0018】ロータ13は、キー差込孔16にディンプ
ルキー12が差し込まれた状態では、第1〜第3板タン
ブラ21〜23や第1及び第2サイドバー25,26が
ロータ13の周面より内側に引っ込み、シリンダ14a
に対して回動可能になるように構成されている。また、
ディンプルキー12がキー差込孔16に差し込まれてい
ない状態や、ディンプルキー12と鍵違いの正しくない
キーが差し込まれた状態では、第1〜第3板タンブラ2
1〜23や第1及び第2サイドバー25,26がロータ
13の周面の外側に突出してシリンダ14aと係合す
る。この状態で、ロータ13は、シリンダ14aに対し
て回動不能になるように構成されている。
【0019】図1及び図2(c)に示すように、ロータ
13には、ディンプルキー12が差し込まれた状態で、
ディンプルキー12の先端部と対向する位置に、第1〜
第3板タンブラ21〜23を収容するための第1収容室
31が形成されている。第1収容室31は、板タンブラ
を2枚収容可能に形成されており、第1〜第3板タンブ
ラ21〜23のうちのいずれか一種類の板タンブラを2
枚収容可能であるとともに、異なる種類の板タンブラを
2枚収容可能にもなっている。ロータ13には、第1収
容室31からディンプルキー12の基部側に向かって、
第1収容室31と同様の第2収容室32、第3収容室3
3、第4収容室34、第5収容室35が形成されてい
る。各第2〜第5収容室32〜35も、それぞれ2枚の
板タンブラを収容可能になっている。
【0020】この実施形態では、第1〜第5収容室31
〜35は等間隔に形成されている。また、第1〜第5収
容室31〜35は、キー差込孔16と連通されている。
第1〜第3板タンブラ21〜23は、ほぼ同様な形状に
形成されており、1つの板タンブラを、その中心線で2
分割したような形状になっている。第1〜第3板タンブ
ラ21〜23は、2枚がディンプルキー12の幅方向に
並んで向かい合うように配置されて、各第1〜第5収容
室31〜35に収容されている。
【0021】ディンプルキー12には、第1面41と、
その反対側の第2面42の両面に、解錠凹部としての大
径凹部43と、同じく解錠凹部としての小径凹部44と
がそれぞれ複数形成されている。小径凹部44の深さ
は、大径凹部43のほぼ半分の深さに形成されている。
なお、図1及び図2(a)では第1面41が図示され、
第2面42は裏に隠れている。
【0022】ディンプルキー12では、大径凹部43
と、小径凹部44と、凹部が形成されていない箇所との
3つの組み合わせにより、キーコードが構成されてい
る。また、ディンプルキー12の先端部は、第1面41
側のガイド斜面45と、第2面42側のガイド斜面46
とを備え、先端が薄くなるように形成されている。
【0023】第1面41及び第2面42において、各大
径凹部43及び小径凹部44は、それぞれの中心が、デ
ィンプルキー12の長さ方向に延びる第1直線L1上及
び第2直線L2上の一方に位置するように形成されてい
る。第1直線L1は、図1及び図2(a)において図示
される第1面41において、図中、下側に位置し、第2
直線L2は、図中、上側に位置している。
【0024】この実施形態では、ディンプルキー12が
ロータ13に差し込まれた状態において第1収容室31
と対向するように、ディンプルキー12の先端側に、2
個の大径凹部43が幅方向に並ぶように形成されてい
る。また、ディンプルキー12には、第2収容室32と
対向するように、大径凹部43と小径凹部44とが幅方
向に並ぶように形成されており、小径凹部44の中心は
第1直線L1上に位置し、大径凹部43の中心は第2直
線L2上に位置している。
【0025】また、ディンプルキー12において第3収
容室33と対向する位置には、大径凹部43の中心が第
1直線L1上に位置するように形成されており、第2直
線L2上には、凹部が形成されていない。また、ディン
プルキー12において第4収容室34と対向する位置に
は、小径凹部44が第1直線L1上と第2直線L2上と
に、幅方向に並ぶように形成され、第5収容室35と対
向する位置には、第1直線L1上には凹部が形成され
ず、第2直線L2上に大径凹部43が形成されている。
【0026】ディンプルキー12は、第1面41と第2
面42とを判別する必要なくキー差込孔16に差し込み
可能になるように形成されている(リバーシブル仕
様)。具体的には、第1面41の大径凹部43及び小径
凹部44と、第2面42の大径凹部43及び小径凹部4
4とは、ディンプルキー12を中心軸回りに180°回
動したときに、重なるように形成されている。このた
め、図2(b)に示すように、第2面42において、第
1面41の第1直線L1と反対側には、第2直線L2上
の大径凹部43及び小径凹部44と同じ配列で大径凹部
43及び小径凹部44が形成されている。同様に、第2
面42において、第1面41の第2直線L2と反対側に
は、第1直線L1上の大径凹部43及び小径凹部44と
同じ配列で大径凹部43及び小径凹部44が形成されて
いる。
【0027】図3は図2(c)のIII −III 線模式断面
図を示し、図4は同じくIV−IV線模式断面図を示す。図
3に示すように、シリンダ14aの内周面には、第1〜
第3板タンブラ21〜23が係合可能な第1係合溝51
と、第2係合溝52とが形成されている。第1及び第2
係合溝51,52は、軸方向に延びるとともに、シリン
ダ14aの中心軸を挟んで対向するように形成されてい
る。図3では、第1係合溝51が右側に位置し、第2係
合溝52が左側に位置している。また、シリンダ14a
の内周面には、第1,第2サイドバー25,26がそれ
ぞれ係合可能な第3係合溝53、第4係合溝54が形成
されている。第3及び第4係合溝53,54は、第1,
第2サイドバー25,26の長さに対応して軸方向に延
びるとともに、中心軸を挟んで対向し、中心軸に対して
第1及び第2係合溝51,52となす角が90°になる
位置に形成されている。図3では、第3係合溝53が下
側に位置し、第4係合溝54が上側に位置している。
【0028】各第1〜第5収容室31〜35は、各第1
〜第3板タンブラ21〜23を出入り可能にするための
大開口部55を備えるとともに、中心軸を挟んで大開口
部55と反対側に、小開口部56を備えている。小開口
部56は、その周方向の長さが、第1又は第2係合溝5
1,52の幅と同じに形成されている。図3では、小開
口部56は第2係合溝52と対向している。
【0029】また、第1〜第5収容室31〜35には、
小開口部56の両隣に、それぞれスプリング24の収容
凹部57が形成されている。図2(c)に示すように、
収容凹部57は、その径が各第1〜第5収容室31〜3
5の幅より大きくなっている。
【0030】また、ロータ13には、第1サイドバー2
5を収容するための第1収容孔58と、第2サイドバー
26を収容するための第2収容孔59が形成されてい
る。第1及び第2収容孔58,59は、第1〜第5収容
室31〜35と連通されている。また、第1及び第2サ
イドバー25,26には、それぞれの端部に圧縮ばね6
0(図1参照)が取り付けられている。圧縮ばね60
は、支持部60aによって径方向外側部においてロータ
13に支持されており、第1及び第2サイドバー25,
26は、この圧縮ばね60によりロータ13の中心軸側
に付勢されている。
【0031】第1板タンブラ21は、大径凹部43と対
応するように、第1〜第5収容室31〜35のうちのい
くつかに収容されている。また、第2板タンブラ22は
小径凹部44と対応し、第3板タンブラ23は、ディン
プルキー12のキー表面において凹部が形成されていな
い箇所に対応するように収容室に収容されている。
【0032】この実施形態では、図1に示すように、第
1収容室31には、第1板タンブラ21が2枚収容され
ている。また、図1及び図3に示すように、第2収容室
32には、下側に第1板タンブラ21が収容され、上側
に第2板タンブラ22が収容されている。図1に示すよ
うに、第3収容室33には、下側に第3板タンブラ23
が収容され、上側に第1板タンブラ21が収容されてい
る。また、第4収容室34には、第2板タンブラ22が
2枚収容され、図1及び図4に示すように、第5収容室
35には、下側に第1板タンブラ21が収容され、上側
に第3板タンブラ23が収容されている。
【0033】各第1〜第3板タンブラ21〜23は、デ
ィンプルキー12が貫通可能な貫通孔を中央部に備える
とともに、第1係合溝51に係合可能な第1係合突部
と、第2係合溝52に係合可能な第2係合突部とを備え
た板を、第1及び第2係合突部の中心線で2分割したよ
うな形状になっている。
【0034】各第1〜第3板タンブラ21〜23は、デ
ィンプルキー12の断面の半分を覆うことが可能なコ字
状部70の両端部から、第1係合突部71と、第2係合
突部72とが外側に延びる形状に形成されている。ま
た、コ字状部70において、第2係合突部72が形成さ
れた端部には、解錠凹部と係合する板タンブラの係合部
としての解錠突部73が、コ字状部70の内側に突出す
るように形成されている。解錠突部73は、大径凹部4
3及び小径凹部44と係合可能に形成されている。解錠
突部73の高さは、大径凹部43の深さとほぼ同じに形
成されている。解錠突部73は、第1〜第3板タンブラ
21〜23において、共通の大きさ及び共通の形状に形
成されている。
【0035】コ字状部70は、その互いに対向する面の
間の距離が、解錠突部73の高さと、ディンプルキー1
2の厚さとの合計より大きくなるように形成されてい
る。また、第1及び第2係合突部71,72は、両者の
幅が同じに形成されるとともに、その幅の2倍が、第1
係合溝51又は第2係合溝52の幅とほぼ同じになるよ
うに形成されている。
【0036】図3に示すように、第1板タンブラ21
は、ロータ13にディンプルキー12が差し込まれ、解
錠突部73全体が大径凹部43に係合する状態では、第
1及び第2係合突部71,72がロータ13の内側に引
っ込むように形成されている。この状態では、第1板タ
ンブラ21は、ロータ13の回動を許容する回動許容位
置に位置している。
【0037】また、第1板タンブラ21は、ロータ13
からディンプルキー12が引き抜かれると、スプリング
24の付勢力によって第1係合突部71がロータ13の
外側に押し出されて第1係合溝51と係合し、ロータ1
3の回動を規制するように形成されている。
【0038】また、正しくないキーがロータ13に差し
込まれた場合、第1板タンブラ21の解錠突部73は、
その先端部が、大径凹部43より浅い凹部、例えば小径
凹部44と係合したり、キー表面において凹部が形成さ
れていない箇所と当接することがある。第1板タンブラ
21は、このような場合に、第2係合突部72が、ロー
タ13の外側に押し出されて第2係合溝52と係合し、
ロータ13の回動を規制するように形成されている。
【0039】図3に示すように、第2板タンブラ22
は、ロータ13にディンプルキー12が差し込まれ、解
錠突部73の先端部が小径凹部44に係合する状態で
は、第1及び第2係合突部71,72がロータ13の内
側に引っ込むように形成されている。この状態では、第
2板タンブラ22は回動許容位置に位置している。
【0040】第2板タンブラ22は、ロータ13からデ
ィンプルキー12が引き抜かれると、スプリング24の
付勢力によって第1係合突部71がロータ13の外側に
押し出されて第1係合溝51と係合し、ロータ13の回
動を規制するように形成されている。
【0041】また、正しくないキーがロータ13に差し
込まれた場合、第2板タンブラ22の解錠突部73は、
その先端部が、小径凹部44より浅い凹部と係合した
り、キー表面において凹部が形成されていない箇所と当
接することがある。第2板タンブラ22は、このような
場合に、第2係合突部72がロータ13の外側に押し出
されて第2係合溝52と係合し、ロータ13の回動を規
制するように形成されている。
【0042】図4に示すように、第3板タンブラ23
は、ロータ13にディンプルキー12が差し込まれ、解
錠突部73の先端がキー表面において凹部が形成されて
いない箇所と当接する状態で、第1及び第2係合突部7
1,72がロータ13の内側に引っ込むように形成され
ている。この状態では、第3板タンブラ23は回動許容
位置に位置している。
【0043】第3板タンブラ23は、ロータ13からデ
ィンプルキー12が引き抜かれると、スプリング24の
付勢力によって第1係合突部71がロータ13の外側に
押し出されて第1係合溝51と係合し、ロータ13の回
動を規制するように形成されている。
【0044】また、第3板タンブラ23は、正しくない
キーがロータ13に差し込まれ、解錠突部73が、大径
凹部43や小径凹部44等の凹部と係合する場合に、第
1係合突部71がロータ13の外側に押し出されて第1
係合溝51と係合する。これにより第3板タンブラ23
は、ロータ13の回動を規制するように形成されてい
る。
【0045】また、第1,第2サイドバー25,26に
は、断面形状がほぼ三角形状の係合部75が形成されて
おり、第1〜第3板タンブラ21〜23には、係合部7
5と係合可能な係合凹部76が形成されている。係合凹
部76の断面形状は、係合部75の断面形状と同様のほ
ぼ三角形状に形成されている。係合凹部76は、各第1
〜第3板タンブラ21〜23が回動許容位置に位置する
状態で、第1,第2収容孔58,59と対向可能な位置
に形成されている。
【0046】第1,第2サイドバー25,26は、係合
部75が係合凹部76と係合する状態では、ロータ13
内に引っ込むように形成されている。また、各第1〜第
3板タンブラ21〜23が回動許容位置から移動して、
係合凹部76が係合部75と対向しなくなると、第1,
第2サイドバー25,26がロータ13の外側に押し出
されて第3,第4係合溝53,54に係合し、ロータ1
3を回動不能にするようになっている。
【0047】次に、上記のように構成されたシリンダ錠
の作用を説明する。ディンプルキー12がキー差込孔1
6に差し込まれていない状態では、各スプリング24の
付勢力によって第1〜第3板タンブラ21〜23が第1
係合溝51側に移動し、第1係合突部71がロータ13
の外側に押し出されて第1係合溝51に係合する。図5
(a)に示すように、第2収容室32では、第1及び第
2板タンブラ21,22の両第1係合突部71が第1係
合溝51に係合する。この係合により、ロータ13がシ
リンダ14aに対して回動不能な状態になる。
【0048】また、第1及び第2サイドバー25,26
が係合凹部76と係合しなくなり、ロータ13の外側に
押し出され、第3,第4係合溝53,54に係合する。
このため、第1及び第2サイドバー25,26によって
も、ロータ13が回動不能になる。
【0049】ディンプルキー12がロータ13に差し込
まれると、図3及び図4に示すように、第1板タンブラ
21の解錠突部73が大径凹部43に係合し、第2板タ
ンブラ22の解錠突部73が小径凹部44に係合する。
また、第3板タンブラ23の解錠突部73が、ディンプ
ルキー12の表面において凹部が形成されていない箇所
と当接する。このため、第1〜第3板タンブラ21〜2
3の第1係合突部71がロータ13の内側に引っ込んで
第1係合溝51と係合しなくなる。また、第1〜第3板
タンブラ21〜23の第2係合突部72もロータ13の
内側に引っ込んだままであり、第2係合溝52に係合し
ない。
【0050】また、第1及び第2サイドバー25,26
の係合部75が係合凹部76に係合し、第1及び第2サ
イドバー25,26がロータ13内に引っ込み、第3及
び第4係合溝53,54と係合しなくなる。
【0051】これらにより、ロータ13がシリンダ14
aに対して回動可能になる。ディンプルキー12が回動
され、ロータ13がディンプルキー12と一体で回動す
ると、ロータ13の端部に取り付けられた作用部材も回
動され、車両のイグニッションがオンになる。
【0052】また、ロータ13に正しくないキーが差し
込まれた場合、第1板タンブラ21の解錠突部73の先
端部が、大径凹部43より浅い凹部、例えば小径凹部4
4と係合したり、キー表面において凹部が形成されてい
ない箇所と当接する場合には、第2係合突部72がロー
タ13の外側に押し出される。そして、第2係合突部7
2が第2係合溝52と係合するため、ロータ13の回動
が規制される。
【0053】また、第2板タンブラ22の解錠突部73
の先端部が、小径凹部44より浅い凹部と係合したり、
キー表面において凹部が形成されていない箇所と当接す
る場合には、第2係合突部72がロータ13の外側に押
し出されて第2係合溝52と係合するため、ロータ13
の回動が規制される。
【0054】また、第2板タンブラ22の解錠突部73
が、小径凹部44より深い凹部、例えば大径凹部43と
係合する場合には、第1係合突部71がスプリング24
の付勢力によってロータ13の外側に押し出されて第1
係合溝51と係合するため、ロータ13の回動が規制さ
れる。
【0055】また、第3板タンブラ23の解錠突部73
が、大径凹部43や小径凹部44等の凹部と係合する場
合には、第1係合突部71がスプリング24の付勢力に
よってロータ13の外側に押し出されて第1係合溝51
と係合するため、ロータ13の回動が規制される。
【0056】また、第1及び第2サイドバー25,26
が係合凹部76と係合しなくなり、ロータ13の外側に
押し出され、第3及び第4係合溝53,54に係合する
ことによっても、ロータ13が回動不能になる。
【0057】図5(b)に示すように、正しくないキー
78がロータ13に差し込まれ、第2収容室32におい
て、第1板タンブラ21の解錠突部73の先端が、キー
の凹部が形成されていない箇所に当接する場合、第1板
タンブラ21の第2係合突部72は、第2係合溝52に
係合する。これにより、ロータ13の回動が規制され
る。また、第1サイドバー25が第3係合溝53と係合
するため、ロータ13が回動不能になる。
【0058】また、第2板タンブラ22の解錠突部73
が、大径凹部43に係合する場合、スプリング24の付
勢力によって、第2板タンブラ22の第1係合突部71
が第1係合突部71に係合するため、これによってもロ
ータ13の回動が規制される。また、第2サイドバー2
6が第4係合溝54と係合することによっても、ロータ
13が回動不能になる。
【0059】上記のように、合計10枚の第1〜第3板
タンブラ21〜23のうち、少なくとも一枚の板タンブ
ラが正しくない位置に存在することにより、ロータ13
が回動不能になる。
【0060】この実施形態は、以下のような効果を有す
る。 (1)ディンプルキー12には、大径凹部43及び小径
凹部44が2列になって、凹部が形成されていない箇所
も含めて、幅方向に並んで形成されている。また、ロー
タ13には、ディンプルキー12の大径凹部43、小径
凹部44及び凹部が形成されていない箇所の3タイプに
対応して、第1〜第3板タンブラ21〜23が収容され
ている。このため、鍵違い数を確保したうえで、ディン
プルキー12の長さ及びロータ13、ロータケース14
の軸方向長さを短くでき、シリンダ錠11の軸方向長さ
を短くできる。
【0061】(2)ロータ13には、各第1〜第5収容
室31〜35に第1〜第3板タンブラ21〜23が2枚
ずつ横方向に並べて収容されている。このため、横方向
に壁を隔てて第1〜第3板タンブラ21〜23を収容す
る場合に比べて、壁がない分、ディンプルキー12の幅
を狭くできるとともに、ロータ13、ロータケース14
の径を小さくでき、シリンダ錠11を小型化できる。ま
た、壁を隔てて収容室を10個形成する場合に比べて、
第1〜第5収容室31〜35は5個のため、ロータ13
に収容室を形成する手間を少なくできる。
【0062】(3)ロータ13には、第1〜第3板タン
ブラ21〜23が収容されており、ピンタンブラ方式に
比べて部品点数を少なくできる。また、精度に対する要
求の高さを低くできる。また、ピンタンブラ方式に比べ
て、サビやほこり等による作動性の低下を低減できる。
このため、環境が比較的厳しい自動車にも対応してシリ
ンダ錠を取り付けできる。
【0063】(4)第1〜第3板タンブラ21〜23に
は、ピンタンブラでは組み合わせできなかった第1及び
第2サイドバー25,26が組み合わされており、第1
及び第2サイドバー25,26よっても、ロータ13が
回動不能になるように構成されている。第1及び第2サ
イドバー25,26はキー差込孔18から見えない位置
に取り付けられているため、シリンダ錠11の対ピッキ
ング性を向上できる。
【0064】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
を図6及び図7に従って説明する。この実施形態では、
大径凹部の一部がキーの中心線を越えるとともに、大径
凹部と小径凹部とが、縁部において重なったり点接触す
るように形成されている点が前記実施形態と異なってい
る。前記実施形態と同様の部分については同一番号を付
してその詳細な説明を省略する。
【0065】図6は第2の実施形態のディンプルキーの
模式部分側面図を示し、図7は図6のVII−VII線模式
断面図を示す。図6に示すように、この実施形態のディ
ンプルキー80では、大径凹部43はその一部がディン
プルキー80の中心線Mを越えるように配置されてい
る。ディンプルキー80において最も先端側で幅方向に
並ぶ2個の大径凹部43は、ともにディンプルキー80
の中心線Mを越え、縁部が一部重なっている。また、先
端から2番目において、幅方向に並ぶ大径凹部43と小
径凹部44とは、ほぼ点接触している。
【0066】このように、大径凹部43及び小径凹部4
4は、ディンプルキー80の幅方向において一部が重な
ったり点接触するように配置されており、ディンプルキ
ー80の幅はディンプルキー12の幅より狭く形成され
ている。
【0067】図7に示すように、この実施形態の第1板
タンブラ81及び第2板タンブラ82は、ディンプルキ
ー80の幅がディンプルキー12の幅より狭くなってい
ることにより、第1係合突部71が延びる方向と直交す
る方向において、第1の実施形態の第1,第2板タンブ
ラ21,22より小さく形成できる。
【0068】また、第1及び第2板タンブラ81,82
の解錠突部73は、第1の実施形態の場合より、ディン
プルキー80の中心線M側に寄るように、互いに近づい
て第2収容室32内に収容されるように形成されてい
る。また、第1及び第2板タンブラ81,82には第2
係合突部72が形成されていない。この実施形態のロー
タ83には、小開口部56が形成されず、スプリング2
4の収容凹部57が、解錠突部73に対応して中心線M
側に寄るように、互いに近づいて隣り合うように形成さ
れている。スプリング24は、各解錠突部73を付勢し
やすいように、解錠突部73に対応して中心線M側に寄
って収容凹部57に収容されている。
【0069】また、第3板タンブラも、第1の実施形態
より小さく形成されるとともに、第2係合突部72が形
成されていない形状になっている。この実施形態のロー
タ83及びロータケース84の径は、第1の実施形態の
各ロータ13、ロータケース14よりそれぞれ小さく形
成されている。
【0070】また、図6に示すように、大径凹部43及
び小径凹部44は、ディンプルキー80の長さ方向にお
いても、一部が重なったり点接触するように配置されて
いる。図6において下側の第1直線L1上で、交互に配
置された大径凹部43及び小径凹部44は、ほぼ点接触
するように配置されている。また、図6において上側の
第2直線L2上で、最も先端側の大径凹部43と、2番
目の大径凹部43とは、縁部において一部重なり、先端
から4番目の小径凹部44と、5番目の大径凹部43と
は、ほぼ点接触するように配置されている。
【0071】このような大径凹部43及び小径凹部44
の配置により、ディンプルキー80の長さは、ディンプ
ルキー12の長さより短く形成されている。また、ディ
ンプルキー80における大径凹部43及び小径凹部44
の配置に対応して、第1〜第5収容室31〜35が、第
1の実施形態の場合より軸方向に互いに近づいて形成さ
れている。このため、ロータ83及びロータケース84
の軸方向長さも、それぞれロータ13、ロータケース1
4より短く形成され、この実施形態のシリンダ錠は、軸
方向長さにおいてもシリンダ錠11より短くなってい
る。
【0072】この実施形態のシリンダ錠でも、ディンプ
ルキー80がロータ83に差し込まれていない状態で
は、スプリング24の付勢力によって第1,第2板タン
ブラ81,82及び第3板タンブラの第1係合突部71
がロータ83の外側に突出して第1係合溝51に係合す
ることによって、ロータ83が回動不能になる。また、
第1及び第2サイドバー25,26がロータ13の外側
に突出して第3,第4係合溝53,54に係合すること
によっても、ロータ83が回動不能になる。
【0073】また、ディンプルキー80と異なるキーが
ロータ83に差し込まれて、第1板タンブラ81、第2
板タンブラ82、第3板タンブラがそれぞれ、図7に示
す状態から、スプリング24の付勢方向と反対側に移動
する場合には、第1及び第2サイドバー25,26がロ
ータ83から突出する。また、第1及び第2サイドバー
25,26が第3,第4係合溝53,54に係合するこ
とによっても、ロータ83が回動不能になる。
【0074】この実施形態によれば、前記実施形態の
(1)〜(4)の効果の他に、以下のような効果を有す
る。 (5)ディンプルキー80には、大径凹部43の一部が
ディンプルキー80の中心線Mを越えるように配置され
ているため、第1の実施形態のディンプルキー12に比
べてキーの幅を狭くできる。また、それに伴ってロータ
83、ロータケース84の径を、第1の実施形態のロー
タ13、ロータケース14より小さくできる。
【0075】(6)ディンプルキー80には、大径凹部
43及び小径凹部44がディンプルキー80の長さ方向
において一部が重なるように配置されているため、第1
の実施形態のディンプルキー12と鍵違い数が同じで
も、キーの長さを短くできる。また、それに伴って、ロ
ータ83、ロータケース84の軸方向長さを、第1の実
施形態のロータ13、ロータケース14より短くでき、
シリンダ錠の軸方向長さを第1の実施形態より短くでき
る。
【0076】なお、実施形態は上記に限らず、例えば以
下のように変更してもよい。 ・ディンプルキー12,80に形成される大径,小径凹
部43,44及び凹部が形成されていない部分の組み合
わせは、上記の場合に限られず、2列にするのであれ
ば、他の組み合わせに形成してもよい。第1〜第3板タ
ンブラ21〜23は、その組み合わせに対応するように
第1〜第5収容室31〜35に収容する。
【0077】・各第1〜第5収容室31〜35は、大開
口部55が第1係合溝51側になり、小開口部56が第
2係合溝52側になるようにロータ13に形成されるこ
とに限られない。例えば上記と逆になるように、大開口
部55が第2係合溝52側になり、小開口部56が第1
係合溝51側になるようにロータ13に形成してもよ
い。そして、スプリング24の収容凹部57も第1係合
溝51側に形成して、スプリング24及び第1〜第3板
タンブラ21〜23を、上記と逆向きに各収容室に収容
してもよい。
【0078】・各収容室内の2つの板タンブラが、とも
に第1係合溝51側に付勢されるように各収容室に収容
されるように、各第1〜第5収容室31〜35が線対称
な形状に形成されることに限られない。例えば、各収容
室内の2つの板タンブラのうち、一方が第1係合溝51
側に付勢され、他方が第2係合溝52側に付勢されるよ
うに収容できるように、各第1〜第5収容室31〜35
を点対称な形状に形成する。そして、2つのスプリング
24を互いに反対側からロータ13内に収容するととも
に、2つの板タンブラを互いに反対側からロータ13内
に収容してもよい。
【0079】・第2の実施形態において、大径凹部43
及び小径凹部44は、ディンプルキー80の軸方向にお
いて一部が重なったり点接触になるように配置されるこ
とに限られず、例えば軸方向において離れて配置しても
よい。
【0080】・第1の実施形態において、大径凹部43
及び小径凹部44は、ディンプルキー12の長さ方向に
おいて離れて配置されることに限られず、例えば長さ方
向において一部が重なったり点接触になるように配置し
てもよい。
【0081】・ディンプルキー12,80に形成される
解錠凹部は、大径凹部43と、小径凹部44との2種類
に形成されることに限られず、3種類以上に形成しても
よい。この場合、板タンブラの種類の数も、解錠凹部の
種類の数に対応させて形成する。また、解錠凹部の大き
さは一種類にしてもよい。
【0082】・第1の実施形態において、第1及び第2
サイドバー25,26が備えられることに限られず、例
えばいずれか一方を備えなくてもよい。また、第1及び
第2サイドバー25,26の両方を備えなくてもよい。
【0083】・第2の実施形態において、板タンブラに
は、第1係合突部71と反対側において、例えばスプリ
ングの隣に位置するように、板タンブラの摺動方向に延
び、ロータ13の外側に向かうように係合突部を形成し
てもよい。そして、ロータの対応する箇所に、収容室か
らロータの外側に貫通する貫通孔を形成し、この貫通孔
に対向するように、シリンダ14aの内周面に係合凹部
を形成する。この構成では、板タンブラがスプリングの
付勢方向と反対向きに移動した場合には、前記係合突部
が係合凹部に係合するため、この係合によっても、ロー
タ13の回動が不能になる。この場合、第1,第2サイ
ドバー25,26を組付けなくてもよい。
【0084】・第1の実施形態において、第1,第2サ
イドバー25,26が備えられている場合、第1係合突
部71又は第2係合突部72を形成しなくてもよい。ま
た、第1係合突部71及び第2係合突部72の両方を形
成しなくてもよい。
【0085】・第2の実施形態において、第1,第2サ
イドバー25,26が備えられている場合、第1係合突
部71を形成しなくてもよい。 ・第1及び第2の実施形態において、板タンブラを収容
するロータの収容室は、5室に形成されることに限られ
ず、例えば4室以下に形成してもよい。また、6室以上
に形成してもよい。
【0086】・第1及び第2の実施形態において、第1
〜第5収容室31〜35は、隣り合う収容室間の間隔が
等間隔になるように形成されることに限られず、例えば
各間隔が異なるように形成し、その第1〜第5収容室の
間隔に対応させてディンプルキー12の解錠凹部の間隔
を決めてもよい。
【0087】・第1及び第2の実施形態において、第1
〜第3板タンブラは、ロータに形成された1つの収容室
に2枚収容されることに限られず、例えば第1〜第5収
容室の各収容室を、中心線に沿って壁で区画して、その
各1つの収容室に1枚ずつ板タンブラを収容してもよ
い。
【0088】・ディンプルキー12,80は、ディンプ
ルキー12,80を180°回動させたときに、第1面
41に形成される大径凹部43及び小径凹部44と、第
2面42に形成される大径凹部43及び小径凹部44と
が重なるようにリバーシブルに形成されることに限られ
ない。例えば、第1面41及び第2面42の一方にのみ
大径凹部43及び小径凹部44を形成し、他方の面には
凹部を形成しなくてもよい。
【0089】・シリンダ錠11は、車両のイグニッショ
ン装置に取り付けられることに限られず、例えば、車両
のドアロック装置に取り付け、ロータ13に取り付けら
れる作用部材をドアロック装置に接続してもよい。
【0090】・シリンダ錠11は、車両のイグニッショ
ン装置やドア等、車両に取り付けられることに限られ
ず、他の用途に使用してもよい。例えば住宅のドア等に
取り付けてもよい。
【0091】次に、上記実施形態から把握できる技術的
思想について、以下に追記する。 (1) 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発
明において、前記ディンプルキーの長さ方向において隣
り合う一部の前記解錠凹部同士は、点接触状態及び一部
重なり合う状態のいずれか一方になるように形成されて
いる。
【0092】(2) 請求項1〜請求項3及び(1)の
いずれか一項に記載の発明において、前記板タンブラに
は、前記板タンブラが前記回動許容位置以外に位置する
ときに前記ロータの外側に飛び出して前記ロータを回動
不能にするサイドバーが組み付けられている。
【0093】
【発明の効果】以上、詳述したように、請求項1〜請求
項3に記載の発明によれば、鍵違い数を確保したうえで
小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリンダ錠の模式分解斜視図。
【図2】(a)はディンプルキーの模式部分側面図、
(b)は(a)のIIB−IIB線模式断面図、(c)はロ
ータと板タンブラとの関係を示す模式部分側面図。
【図3】図2(c)のIII −III 線模式断面図。
【図4】同じくIV−IV線模式断面図。
【図5】(a)はキーを差し込んでいない状態のシリン
ダ錠の模式断面図、(b)は正しくないキーを差し込ん
だ状態のシリンダ錠の模式断面図。
【図6】第2の実施形態のディンプルキーの模式部分側
面図。
【図7】図6のVII−VII線模式断面図。
【符号の説明】
11…シリンダ錠、12,80…ディンプルキー、1
3,83…ロータ、21〜23…第1〜第3板タンブ
ラ、24…付勢手段としてのスプリング、31〜35…
第1〜第5収容室、43…解錠凹部としての大径凹部、
44…同じく小径凹部、M…中心線、73…解錠凹部と
係合する板タンブラの係合部としての解錠突部、81,
82…第1,第2板タンブラ。
フロントページの続き (72)発明者 岡村 直勝 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 大藪 好伸 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 福田 正和 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の板タンブラを備えるロータに所定
    のキーが差し込まれることにより、前記板タンブラが、
    前記ロータを回動可能にする回動許容位置に移動される
    シリンダ錠であって、 前記キーは、前記板タンブラと係合可能な解錠凹部がキ
    ー表面に形成されたディンプルキーであり、前記各板タ
    ンブラは、前記解錠凹部と係合する状態又は前記キー表
    面と係合する状態で、前記回動許容位置に位置するよう
    に形成され、前記ロータには、前記ディンプルキーが前
    記ロータに差し込まれた状態に対応して、前記板タンブ
    ラが2枚ずつ前記ディンプルキーの幅方向に並ぶように
    収容され、前記ディンプルキーには、前記解錠凹部と係
    合する状態で前記回動許容位置に位置する前記板タンブ
    ラと対向するように、前記解錠凹部を形成したことを特
    徴とするシリンダ錠。
  2. 【請求項2】 前記ロータには、前記ディンプルキーの
    幅方向に対応して並ぶ2枚の前記板タンブラを1室で収
    容可能な収容室が形成されたことを特徴とする請求項1
    に記載のシリンダ錠。
  3. 【請求項3】 前記ディンプルキーの幅方向において隣
    り合う一部の前記解錠凹部同士は、点接触状態又は一部
    重なり合う状態になるように形成され、前記解錠凹部と
    係合する前記板タンブラの係合部は、前記解錠凹部に対
    応して前記ディンプルキーの中心線側に寄るように形成
    され、前記板タンブラを前記ディンプルキー側に付勢す
    る付勢手段は、前記板タンブラの係合部に対応して、前
    記ディンプルキーの中心線側に寄るように前記ロータに
    収容されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載のシリンダ錠。
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