JP2003209352A - 被覆焼結助材及びそれを用いた電極パターン形成方法 - Google Patents

被覆焼結助材及びそれを用いた電極パターン形成方法

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JP2003209352A
JP2003209352A JP2002008148A JP2002008148A JP2003209352A JP 2003209352 A JP2003209352 A JP 2003209352A JP 2002008148 A JP2002008148 A JP 2002008148A JP 2002008148 A JP2002008148 A JP 2002008148A JP 2003209352 A JP2003209352 A JP 2003209352A
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alloy
sintering aid
electrode
coated
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Shigeo Matsuzaki
滋夫 松崎
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真法で電極をガラス基板上に形成する
ときガラス基板と電極の接着性を改善できる焼結助材を
提供する。 【解決手段】 融点がガラス基板の転移点以下である金
属又は合金からなる平均粒径0.1〜20μmの粒子
と、その粒子を被覆する熱可塑性樹脂層とを含む被覆焼
結助材10。この被覆焼結助材10と、金属又は合金粒
子を熱可塑性樹脂層で被覆した被覆電極粒子22を混ぜ
て現像剤を作成し、この現像剤を用いてガラス基板20
上に所定のパターンを電子写真法で印刷する。これを加
熱焼結すると、被覆焼結助材10と被覆電極粒子22の
樹脂層が分解消滅し、被覆焼結助材10の中にある粒子
が溶融し、被覆電極粒子22の中にある粒子が焼結す
る。このとき、溶融した被覆焼結助材10の金属又は合
金が、焼結助材として作用してガラス基板20と電極の
接着性を改善する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法により
電極パターンを形成する際に用いるのに適した被覆焼結
助材及びそれを用いた電極パターン形成方法に関する。
さらに、この方法により形成されたガラス配線基板及び
プラズマディスプレイ基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基板に電極パターンを形成するた
めに、フォトリソグラフィー法が用いられていた。フォ
トリソグラフィー法では、まず金属の単層膜を基体上に
作製した後、光硬化性樹脂を導入し、マスクを通して光
照射し感光部の樹脂を硬化させる。次いで、余分な樹脂
を除去した後、酸性溶液等を用いてエッチングを行な
う。このフォトリソグラフィー法は、高価なマスクが必
要な上、エッチング工程で金属の大部分を除去してしま
うため、高コストが問題であった。
【0003】このため、フォトリソグラフィー法に代わ
ってスクリーン印刷法が用いられるようになってきた。
スクリーン印刷法は、予めマスクを準備し、目的の金属
を含有するペーストを用い、マスクと基体を重ねた状態
でスキージによりペーストを移動させる。マスクの開口
部を抜けたペーストは基体上に残り、マスクを取り外す
ことで印刷が行なわれる。この方法は、高価なマスクを
必要とするが、その後のエッチング工程は不要であり、
この点においてはフォトリソグラフィー法より低コスト
であった。
【0004】しかし、電極の高精細化に伴い、細線形成
が求められるようになり新たに問題が発生している。細
線を得るためには、マスクの開口部を小さくする必要が
あるが、開口部を小さくすると、ペーストがマスクを通
り抜けにくくなる。マスクの厚みを薄くする、ペースト
の粘度を下げる等の方法により開口部をペーストが抜け
やすくすることができるが、粘度を下げることによりマ
スクを抜けたペーストが形状を維持できないダレの問題
や、マスクが薄いため基体に正確に移らないニジミの問
題が発生する。
【0005】また、フォトリソグラフィー法やスクリー
ン印刷法は、大量に同じ製品を製造する場合には同一の
マスクを用いることができ有利であるが、少量多品種の
場合は各製品毎にマスクが必要となり、非常にコスト高
となる。
【0006】このため、マスクを必要とせず、乾式で印
刷が行なえる電子写真法による電極パターン形成が注目
されている。例えば、特願2001−142917に
は、金属粒子を熱可塑性樹脂で被覆した被覆電極粒子を
電子写真法によりガラス基板上にパターン印刷し、その
後加熱して、樹脂を分解消滅させるとともに金属粒子を
焼結させて電極を形成する方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガラス基板に
電極パターンを形成する場合、ガラス基板と金属電極部
分の接着性に問題(剥離が発生する)があり、焼結助材
を必要としていた。スクリーン印刷法等では、焼結助材
として一般に低融点ガラスが用いられている。被覆電極
粒子を電子写真法により印刷する際に、外添剤として、
このような低融点ガラスを用いることもできるが、外添
剤では1〜2%程度が添加量の限界であり焼結助材とし
ての十分な効果を得ることができなかった。また、焼結
助材として用いられている低融点ガラスは、その製造法
上、粒径分布が広い不定形の粒子となってしまい、粒径
分布が狭く真球に近い形状のものを得ることができなか
った。形状が不揃いで粒径分布が広い焼結助剤を用いる
と、電子写真法での印刷時に、帯電量の不均一化、磁気
ブラシの形成不良が発生する。従って、外添剤として低
融点ガラスの量を増した場合は、帯電性能が変化し正確
な画像を得ることができなかった。
【0008】このように、電子写真法で印刷して電極パ
ターンを形成するとき、焼結助材として通常用いられる
低融点ガラスは、粒径分布が広く形状も不定形であり、
現像剤として用いるには不適当であった。しかし、焼結
助材を用いないと、パターン形成後の焼結工程で剥離が
発生する恐れがあった。このため、印刷性能を劣化させ
ずに、ガラス基板と電極の接着性を改善できる焼結助材
が望まれていた。従って、本発明の目的は、電子写真法
で電極をガラス基板上に形成するとき、現像剤に含めて
用いても、印刷性能を劣化させずに、ガラス基板と電極
の接着性を改善できる焼結助材を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様によ
れば、融点がガラス基板の転移点より低い金属又は合金
からなる平均粒径0.1〜20μmの粒子と、その粒子
を被覆する熱可塑性樹脂層とを含む、ガラス基板に電極
を焼結して形成するときに用いられる被覆焼結助材が提
供される。金属又は合金からなる粒子を熱可塑性樹脂で
被覆することにより、被覆焼結助材を絶縁にすることが
でき、電子写真法の現像剤として用いることが可能とな
る。
【0010】好ましくは、熱可塑性樹脂層は、ポリオレ
フィン樹脂層であり、より好ましくは、ポリエチレン樹
脂層である。熱可塑性樹脂をポリオレフィン系樹脂とす
ることにより、現像機内での付着やキャリアへのスペン
ト化を防ぐことができる。
【0011】好ましくは、金属は、Al、Bi、In、
Pb、Mg、Sn、Ga又はZnを含む。好ましくは、
合金は、鉛系合金、亜鉛系合金又は錫系合金である。好
ましくは、合金は、Sn−Pb合金ならびにSn−Pb
合金にAg元素及びBi元素の少なくとも1種の元素を
添加してなる合金を含むSn−Pb系合金、Sn−Ag
合金ならびにSn−Ag合金にBi元素、Cu元素及び
In元素の少なくとも1種の元素を添加してなる合金を
含むSn−Ag系合金、Sn−Cu合金ならびにSn−
Cu合金にNi元素を添加してなる合金を含むSn−C
u系合金、Sn−Zn合金ならびにSn−Zn合金にB
i元素を添加してなる合金を含むSn−Zn系合金、S
n−Bi合金ならびにSn−Bi合金にCu元素及びIn
元素の少なくとも1種の元素を添加してなる合金を含む
Sn−Bi系合金、ならびに、Sn−In合金を含むS
n−In系合金からなる群から選択される合金である。
【0012】本発明の第二の態様によれば、融点がガラ
ス基板の転移点より低い金属又は合金からなる平均粒径
0.1〜20μmの粒子に、熱可塑性樹脂層を、直接重
合により被覆する上記の被覆焼結助材の製造方法が提供
される。熱可塑性樹脂を直接重合で形成することによ
り、粒子を均一に被覆することが可能となる。さらに、
その樹脂層の厚みを任意に変えることが可能となる。
【0013】本発明の第三の態様によれば、上記の被覆
焼結助材及び、電極用の金属又は合金からなる平均粒径
0.1〜20μmの粒子と、その粒子を被覆する熱可塑
性樹脂層とを含む被覆電極粒子とを含む、電極パターン
形成用組成物が提供される。
【0014】本発明の第四の態様によれば、上記の組成
物を含む現像剤を、ガラス基板上に、電子写真法を用い
て印刷し、上記の組成物に含まれる被覆電極粒子及び被
覆焼結助材を、前記焼結助材に含まれる粒子の融点以上
であって前記ガラス基板の転移点以下に加熱して前記被
覆電極粒子に含まれる粒子を焼結することを含む電極パ
ターン形成方法が提供される。
【0015】本発明の第五の態様によれば、上記の被覆
焼結助材を含む第1の現像剤を、ガラス基板上に、印刷
し、さらに、電極用の金属又は合金からなる平均粒径
0.1〜20μmの粒子と、その粒子を被覆する熱可塑
性樹脂層とを含む被覆電極粒子を含む第2の現像剤を、
ガラス基板上に印刷された第1の現像剤の上に、印刷
し、被覆電極粒子及び被覆焼結助材を、前記焼結助材に
含まれる粒子の融点以上であって前記ガラス基板の転移
点以下に加熱して前記被覆電極粒子に含まれる粒子を焼
結することを含む電極パターン形成方法が提供される。
このような電極パターン形成方法によれば、焼結時に、
被覆焼結助材の溶融粒子が焼結助材として働き、電極と
ガラス基板の接着性を向上させる。
【0016】本発明の第六の態様によれば、ガラス基板
と、このガラス基板上にある、上記の電極パターン形成
方法により形成された電極パターンを有するガラス配線
基板が提供される。
【0017】本発明の第七の態様によれば、上記のガラ
ス配線基板を含むプラズマディスプレイ基板が提供され
る。本発明の電極パターン形成方法によれば、例えば、
幅が10〜200μm程度、好ましくは、20〜100
μm程度で、厚さが0.1〜2μm程度の細かい配線を
正確に形成でき、さらに、電極とガラス基板の接着性が
高い。従って、プラズマディスプレイパネル基板の高精
密化、狭ピッチ化に対応できる。
【0018】
【発明の実施の形態】(実施形態1) 1.被覆焼結助材、その製造方法及びそれを含む電極パ
ターン形成用組成物 本実施形態は被覆焼結助材、その製造方法及びそれを用
いた電極パターン形成用組成物に関する。 (1)被覆焼結助材 図1は本実施形態における被覆焼結助材の概略模式図で
ある。本実施形態における被覆焼結助材は、電極用の金
属又は合金を含む被覆電極粒子を電子写真法でガラス基
板に印刷しさらに焼結してガラス基板上に電極を形成す
る際に用いられる。本実施形態における被覆焼結助材
は、上記の被覆電極粒子と共に、ガラス基板に電子写真
法により印刷され、共に焼結される。図1に示すよう
に、本実施形態の被覆焼結助材10は、金属又は合金か
らなる粒子12と、それを被覆する熱可塑性樹脂からな
る樹脂層14とを含む。粒子12を熱可塑性樹脂で被覆
することにより、被覆焼結助材を絶縁にすることがで
き、電子写真法に現像剤として用いることが可能とな
る。
【0019】金属又は合金からなる粒子12は、ガラス
基板の転移点よりも低い、一般には、約650℃以下の
融点、好ましくは約600℃以下の融点を有する。
【0020】ガラス基板の種類は、表面上で、金属又は
合金を含む被覆粒子を焼結して、電極が形成できるなら
どのようなガラスでもよい。例えば、無アルカリガラス
等を例示できる。
【0021】また、ガラス基板の転移点より低い低融点
の金属としては、Al、Bi、Pb、In、Ga、M
g、Sn、Znが挙げられる。このうち、In、Sn、
Znが好ましい。
【0022】また、このような低融点の合金としては、
下記に示す材料が例示できる。また、いわゆるはんだ材
料を用いることができる。はんだ材料は、鉛を含んでい
ても、鉛を含まなくてもよいが、環境に対する影響を考
慮すれば鉛フリー系のはんだを用いることが好ましい。
合金の例として、Sn−Pb系合金があり、Sn−Pb
合金及び、Sn−Pb合金にAg及び/又はBiを添加
した合金を含む。またPbを含まない合金として、Sn
−Ag系合金、Sn−Cu系合金、Sn−Zn系合金、
Sn−Bi系合金、Sn−In系合金がある。これらの
合金は、Sn−Ag合金、Sn−Cu合金、Sn−Zn
合金、Sn−Bi合金、Sn−In合金を含み、さら
に、これらにBi、Cu、In、Niを添加した合金も
含む。ここで「〜系合金」とは、その合金系についての
共晶組成及びその近傍の組成を有し、該共晶組成から大
幅にずれない程度に微量の他成分を含む合金をさし、
「〜合金」とは、実質的にその構成元素のみから成る合
金をさすものとする。
【0023】金属又は合金からなる粒子12のサイズに
ついては、その平均粒径は、後述する共に電子写真法に
より印刷される被覆電極粒子(電極金属粒子)の粒子と
同程度が好ましく、0.1〜20μmの範囲内で選択さ
れる。この理由は、粒径が0.1μm未満になると、熱
可塑性樹脂を被覆するときに粒子12の凝集が起こりや
すくなる場合や、被覆焼結助材10を電子写真用トナー
に用いて印刷したときにトナーの飛散が発生しやすくな
り、印刷画像の画質の低下を招く場合があるためであ
る。また、粒径が20μmを超えると、電子写真用トナ
ーとして用いることが困難となるため、印刷画像の画質
の低下をきたし、電極配線を精度よく製造することがで
きなくなる場合があるためである。また、このような理
由により、粒子12の粒径を0.2〜10μmとするの
が好ましく、3〜6μmとするのがより好ましい。被覆
焼結助材10の平均粒径が、被覆電極粒子の平均粒径に
対して、大きくずれると、小さい方向あるいは大きい方
向のどちら側にずれても、得られる画像に問題を生じ
る。この傾向は2成分系現像で顕著となり、被覆電極粒
子と被覆焼結助材10を混合して用いる場合にさらに顕
著となる。また、平均粒径が同程度の場合でも、粒径分
布が広い場合には同じように画像に問題が生じる。これ
らの問題は、電子写真方式が静電現像で行なわれること
に由来し、粒子が大きい場合に現像されやすく、小さい
場合に現像されにくいことが原因となっている。
【0024】また、粒子12の形状は特に制限されない
が、球状、特に、真球状に近いことが望ましい。粒子1
2が低融点ガラスのように角張った形状である場合、熱
可塑性樹脂で被覆する際に、角部の熱可塑性樹脂層14
が薄くなりやすく帯電不良が発生する。また、被覆電極
粒子に対して、被覆焼結助材10の形状、粒径分布が異
なる場合、流動性が大きく変化(悪化する)するため、
帯電不良を起こすうえ、正確な画像が得られなくなる。
【0025】熱可塑性樹脂層14の種類は特に制限され
ない。熱可塑性樹脂の例として、アクリル系樹脂、ポリ
オレフィン系樹脂等が挙げられる。これらのうち、ポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン
系樹脂が特に好ましく、上記粒子12の表面で直接重合
できるポリエチレン樹脂がさらに好ましい。熱可塑性樹
脂がポリオレフィン系樹脂であるとき、好ましくは、ポ
リオレフィン系樹脂層は、高分子量ポリオレフィンを粒
子12の表面に直接重合して形成する。この高分子量ポ
リオレフィンは、分子量範囲が、数平均分子量として
2,000以上、重量平均分子量として10,000以
上のものが好ましい。 熱可塑性樹脂は、通常、650℃
以下であって、金属又は合金粒子12より低い温度で溶
融し、分解消滅する。
【0026】被覆焼結助材の樹脂層は、被覆電極粒子と
同一の樹脂であることが好ましい。同一の電子写真シス
テムを用いる場合、また、後述するように混合して現像
剤を形成する場合、共に表面樹脂層が同一であると特に
帯電特性を調整する必要がなくなる。被覆電極粒子と被
覆焼結助材を混合して現像剤を形成する場合には、表面
樹脂層が同一であれば同じ粒子として扱えるため好都合
である。どちらか一方が異なる樹脂層を有する場合、各
荷電性粒子(電極金属と焼結助材)間に帯電量の相違が
生じる。これは、各樹脂固有の帯電列が存在し、例え
ば、キャリアとの接触帯電でも帯電量が異なる上に、外
添剤との接触帯電、各荷電性粒子間での接触帯電等の異
なる帯電が現像剤内で生じる。この様な複雑な帯電性を
示す現像剤では安定した画像を得ることは困難である。
粒子12の組成割合は、被覆焼結助材10の全体を10
0重量%としたときに80重量%以上とすることが好ま
しい。この理由は、組成割合が80重量%未満になる
と、樹脂層14が厚くなり過ぎ、実際に電極配線を印刷
しても、粒子12の充填性に欠けるため、加熱による樹
脂除去後の導通が十分に取れない場合があるためであ
る。また、嵩密度の増大に伴い流動性が低下するため、
キャリアと混合して得られた現像剤においても同様に流
動性が低下する結果、現像時の安定性が著しく損なわれ
る場合があるためである。また、このような理由によ
り、粒子12の組成割合を、被覆焼結助材10の全体を
100重量%としたときに90重量%以上とすることが
より好ましい。
【0027】 なお、粒子12の組成割合の上限について
は、樹脂層14が粒子12の表面を完全に覆うことがで
きれば特に制限されない。粒子12の割合が多すぎて樹
脂層14が粒子12の表面を完全に覆うことができない
場合、絶縁不良が発生し、印刷画像が悪化するため好ま
しくない。なお、組成割合の上限は、使用する粒子12
の比重及び表面形状等の物性や粒径等により異なる。一
般に、熱可塑性樹脂の被覆量は、重量比で[粒子]/
[熱可塑性樹脂]=99/1〜80/20となるように
形成することが好ましく、より好ましくは97/3〜9
0/10である。本発明の被覆焼結助材10を用いて現
像剤を形成し、電子写真方式により印刷するには、被覆
焼結助材10は所定の帯電量を有することが必要とな
る。被覆する熱可塑性樹脂の量を増すことによって絶縁
性を向上させることができる。
【0028】被覆焼結助材10の抵抗値は、通常の粉体
抵抗測定法では測定できないレベルである。抵抗値の測
定方法は、電極面積5cm、荷重1kgに0.5cm
の厚さの被覆焼結助材層を設け、上下の電極に、1〜5
00Vの電圧を印加し、底に流れる電流値を測定し、換
算して求めた。電流計の測定限界が1pAであり、これ
より少ない電流値は測定不可となる。本発明での被覆焼
結助材10は全て測定不可であった。
【0029】被覆焼結助材10の嵩密度は、1.0〜
8.5g/cc程度であり、粒径、金属又は合金種によ
り異なる。この嵩密度は、平滑化処理を施すことにより
更に向上させることが可能である。嵩密度は流動性と密
接な関係にあり、嵩密度を向上させることにより、現像
剤とした場合の流動性も向上する。
【0030】金属又は合金からなる粒子12の表面にお
いて樹脂層14を被覆する方法は、特に限定されず、ス
プレードライ法、浸漬法等があるが、粒子12の表面に
おいてモノマーを直接重合する方法が好ましい。この
際、触媒として、高活性触媒成分及び有機アルミニウム
化合物を用いて重合する。具体的には特開昭60−10
6808号公報等に記載してある方法を用いることがで
きる。このように粒子表面で直接モノマーを重合する方
法は、均一な被覆が形成できるだけでなく、強固な樹脂
層を形成する。また、直接重合により樹脂層14を形成
すると、被覆層が均一となり、導入するモノマー量を変
えることにより、膜厚を任意に変えることができる。
【0031】(2)電極パターン形成用組成物 上記の被覆焼結助材10と、被覆電極粒子を予め混合し
て電極パターン形成用組成物を形成できる。被覆電極粒
子は、電極用の金属又は合金からなる平均粒径0.1〜
20μmの粒子と、その粒子を被覆する熱可塑性樹脂層
からなる。被覆電極粒子の説明は、電極用の金属又は合
金からなる粒子以外は、被覆焼結助材と同様である。
極用の金属又は合金は、ガラス基板上に印刷された後、
加熱により焼結して電極を形成する。電極用の金属又は
合金は、導電性を有していれば特に制限されないが、A
g及びCuが好ましい。被覆電極粒子に対する、被覆焼
結助材10の混合割合は、例えば約1〜10%であり、
好ましくは、約2〜8%であり、より好ましくは、約4
〜6%である。この理由は、被覆焼結助材10の量が多
すぎると、溶融時に画像の歪みが発生し易くなり、少な
すぎると、接着強度が不十分となるためである。その
他、必要に応じ、シリカ粒子、チタニア粒子等の外添剤
を添加できる。
【0032】(実施形態2) 2.電極パターン形成方法及びガラス配線基板 本実施形態は、実施形態1で説明した被覆焼結助材と被
覆電極粒子(電極金属粒子)をガラス基板上に電子写真
法により印刷して、電極パターンを形成する方法及びそ
の方法により得られるガラス配線基板に関する。
【0033】電子写真法において、被覆焼結助材と被覆
電極粒子を、現像剤として用いることができる。その
際、被覆焼結助材と被覆電極粒子を混合した上記の組成
物を現像剤として使用してもよいし、被覆焼結助材と被
覆電極粒子を別々に含む二つの現像剤を作成して使用し
てもよい。その際、必要に応じ、上述したような外添剤
を添加できる。上記の組成物を、印刷すれば、ガラス基
板上の所定の位置に被覆焼結助材と被覆電極粒子を混合
した状態で印刷できる。図2は、このように印刷した、
ガラス基板20上の所定の位置に被覆焼結助材10と被
覆電極粒子22が混合して存在している状態を示す概略
模式図である。別々の現像剤を使用する際は、ガラス基
板上の同じ箇所に、それぞれ別々に印刷すれば、ガラス
基板上の所定の位置に、被覆焼結助材と被覆電極粒子を
混合して配置できる。このとき、初めに、被覆焼結助材
を含む現像剤を印刷してその後に被覆電極粒子を含む現
像剤を印刷すれば、ガラス基板と被覆電極粒子の間に被
覆焼結助材が介在するようになり、被覆焼結助材が金属
電極と基板の接着性を効率的に改善でき好ましい。別々
に印刷しても、被覆電極粒子に対する被覆焼結助材の混
合割合は、上述した予め混合した組成物の場合と同じ割
合である。
【0034】本実施形態に用いられる電極パターン形成
装置は、一般的に電子写真法で用いられる感光体、帯電
器、露光器、現像器、転写装置を有しておればよく、通
常プリンタやコピー機として市販されているシステムで
よい。電子写真法では、現像剤の種類から1成分現像シ
ステムと2成分現像システムに大別され、どちらの方式
も好適に用いることができるが、帯電効率や現像特性か
ら2成分現像システムの方が好ましい。
【0035】現像剤の構成は、現像システム、用いる電
極金属種、焼結助材種の比重等により異なるが、2成分
現像の場合は、キャリアと(被覆電極粒子+被覆焼結助
材+外添剤)の比がキャリアに対して5〜400重量%
程度である。また、外添剤は(被覆電極粒子+被覆焼結
助材)に対して0.5〜2重量%程度で混合される。こ
の時に用いられるキャリアとしては、特に限定されない
が、一般的に知られているフェライト、マグネタイト、
鉄粉等の磁性粉の他、これらを樹脂でコートした樹脂被
覆キャリア、また樹脂に磁性粉が添加されたバインダー
型キャリア、磁性粉表面で直接重合を行なった重合被覆
キャリア等のいずれでも好適に用いることができる。
【0036】上記電子写真システムで電極パターンをガ
ラス基板上に形成する場合、ガラスの搬送方法に注意を
要する。市販のプリンタやコピー機では、紙を歪ませた
り、湾曲させたりして搬送するのが一般的だが、ガラス
を用いる場合には割れることがある。また、転写の際に
感光体ドラムと転写器の間隙を調整する必要がある。以
上の点を考慮し、感光体の種類、デジタルあるいはアナ
ログ等方式の違いにより決まる帯電特性を合わせれば、
特に問題なく市販の機器を用いることができる。また、
印刷した電極パターンの厚みが足りない場合は、複数回
重ねて印刷すればよい。
【0037】電極パターンは、予めデータが格納されて
いるデータベース(例えば、コンピュータ)から読み出
し、その情報に基づいて印刷することができる。パター
ンの変更等が必要になった場合は、コンピュータ上でデ
ータを変更すれば容易に変更できる。印刷時の位置特定
方法としては、センサーやカメラ等の機構を用いれば容
易に特定できる。
【0038】印刷した後は、ガラス基板の転移点より低
いが、被覆焼結助材の粒子の融点より高い温度まで加熱
する。また、被覆電極粒子と被覆焼結助材の被覆樹脂層
の分解温度より高い温度まで加熱する。例えば、約60
0〜650℃まで加熱する。被覆樹脂層がポリエチレン
樹脂層である場合も同等まで加熱する。ポリエチレン樹
脂層は約450〜460℃まで加熱すると分解消滅す
る。このような高温で加熱すると、被覆電極粒子と被覆
焼結助材の被覆樹脂層が熱分解して消滅する。被覆電極
粒子の中にある金属又は合金(以下、金属と称する場合
がある)粒子が温度に従い焼結する。そのとき、被覆焼
結助材の中にある金属粒子は溶融する。溶融した金属は
焼結する電極用金属粒子の間や、電極用金属粒子とガラ
ス基板の間に流れ込む。このような基板を冷却(放冷)
すると、溶融金属が固化し金属電極が形成される。被覆
焼結助材の中にあった金属は、焼結助材として、ガラス
基板と金属電極の密着性を高める。
【0039】この方法によれば、高価なマスクを使用し
ないで材料の無駄も無く、高精細の電極パターンを製造
できる。また、少量多品種にも対応できる。このように
して、ガラス基板上に電極パターンが接着性良く形成さ
れたガラス配線基板が得られる。
【0040】(実施形態3) 3.プラズマディスプレイ基板 本実施形態は、実施形態2で製造したガラス配線基板の
使用例として、このガラス配線基板を使用したプラズマ
ディスプレイ基板に関する。
【0041】図3は、本発明のプラズマディスプレイ基
板の一実施形態を示す断面図である。この図において、
プラズマディスプレイパネル30は、背面基板(プラズ
マディスプレイ基板)40と前面基板(プラズマディス
プレイ基板)50からなる。背面基板40は、背面ガラ
ス基板(ガラス基板)42、金属アドレス電極(電極パ
ターン)44、隔壁46及び蛍光体48を含む。前面基
板50は、前面ガラス基板(ガラス基板)52、透明電
極54、上部金属電極(電極パターン)56、誘電体層
58及び保護層60を含む。
【0042】以下、図3を参照しながら、このプラズマ
ディスプレイパネル30の製造方法について説明する。
まず、実施形態2で説明したように、背面ガラス基板4
2に電子写真法で金属アドレス電極44を印刷する。そ
の後、この金属アドレス電極44が形成されたガラス基
板42を500〜600℃に加熱し、被覆樹脂を分解除
去して、金属電極の焼結を行なう。また、予め前面ガラ
ス基板52に透明電極54が形成された基板に、実施形
態2で説明したように、電子写真法で上部金属電極56
を印刷し、同様に500〜600℃に加熱処理する。こ
の後、背面ガラス基板42に隔壁46を設け、蛍光体4
8を設置して背面基板40を製造する。また、前面ガラ
ス基板52に誘電体層58、保護層60をこの順で積層
して前面基板50を製造する。これらの基板40,50
を張り合せることによりプラズマディスプレイパネル3
0が形成される。
【0043】
【実施例】(実施例1)本実施例においては、予め、オ
レフィン重合反応のための触媒成分としてチタン含有触
媒成分を調製し、得られた触媒成分の活性評価を行なっ
た後、その触媒成分を用いて被覆焼結助材を製造した。 (1)チタン含有触媒成分の調製 Mgの高級脂肪酸塩としてステアリン酸マグネシウムを
用い、Ti化合物として四塩化チタンを用いて高活性触
媒成分であるチタン含有触媒を調製した。アルゴン置換
した内容積500mlのフラスコに、室温にて脱水n−
ヘプタン約200ml及び予め約120℃で減圧脱水し
たステアリン酸マグネシウム約15gを入れてスラリー
化した。このスラリーを攪拌しながら四塩化チタン約
0.44gを滴下により供給した後、還流冷却器をフラ
スコに取付け、スラリーを加熱して昇温を開始した。こ
のとき、フラスコ内の圧力は実質的に大気圧と等しい圧
力であった。この状態でスラリーを加熱したまま、還流
下にて約1時間維持し、ステアリン酸マグネシウムと四
塩化チタンを反応させた。これにより、粘性を有する透
明なチタン含有触媒成分(高活性触媒成分)溶液を得
た。
【0044】(2)チタン含有触媒成分の活性評価 上記方法により得られたチタン含有触媒成分の活性評価
を行なうため、重合活性評価、MFR測定を実施した。
アルゴン置換した内容積1リットルのオートクレーブ
に、脱水ヘキサン400mlと、有機アルミニウム化合
物として、トリエチルアルミニウム0.8ミリモル及び
ジエチルアルミニウムクロリド約0.8ミリモルとを投
入すると共に、上記(1)で得られたチタン含有触媒成
分を含む溶液をチタン原子に換算して0.004ミリモ
ル量投入し、これら混合物を約90℃に昇温した。この
とき系内圧は約1.5kgf/cmG(約0.15MP
aG)であった。次いで、ポリマーの分子量を制御する
ために水素を所定量導入し、系内圧力が約5.5kgf
/cmG(約0.55MPaG)に保たれるようにエ
チレンを連続供給し約1時間重合を行なった。これによ
り約70gのポリマーを得た。重合活性は、365kg
/(g−Ti)・hrであった。この評価結果より、熱
可塑性樹脂層を形成するのに十分な活性を有しているこ
とが確認された。また、得られたポリマーのMFR(J
IS K 7210)は40であった。
【0045】(3)熱可塑性樹脂層の形成方法 アルゴン置換した内容積2リットルのオートクレーブ
に、焼結助材の金属粒子として、Sn金属粒子(三井金
属鉱業社製、平均粒径8μm、融点232℃)約250
gを入れ、オートクレーブ内の雰囲気を約80℃まで昇
温し、約10mmHgG(約1.3kPaG)にて約1
時間維持することにより金属粒子の減圧乾燥を行なっ
た。その後、オートクレーブ内の雰囲気を40℃に下げ
脱水ヘキサン約800mlを入れ攪拌し、Sn金属粒子
を脱水ヘキサン中に懸濁させた。この懸濁溶液に有機ア
ルミニウム化合物としてジエチルアルミニウムクロリド
約2.5ミリモルを添加すると共に、上記(1)で得ら
れたチタン含有触媒成分を含む溶液をチタン原子に換算
して約0.025ミリモルとなる量で添加し30分間攪
拌した。これにより、チタン含有触媒成分がSn金属粒
子に担持された。その後、この懸濁溶液を約90℃まで
昇温し、ポリマーの分子量を制御するために所定の水素
を予め系内に導入した。系内圧を4.3kgf/cm
G(約0.43MPaG)に保つようにエチレンを懸濁
溶液中に連続的に供給しながら約10分間維持して(系
内にエチレンが約13.2g導入された時点でエチレン
の供給を停止)オレフィン重合を進行させた。そして、
オートクレーブ内の反応物をろ過してろ液を除き、乾燥
させ全量263.2gの粒状物を得た。この粒状物を目
開き53μmの振動篩にかけて被覆焼結助材Aを得た。
得られた被覆焼結助材Aは乾燥後、均一に灰色を呈して
おり、また電子顕微鏡観察により、図1に示すようにS
n金属粒子が薄いポリエチレン樹脂層で被覆されている
ことを確認した。また、被覆焼結助材AをTGA(熱天
秤)により重量測定を行ない、樹脂蒸発前後の重量変化
からSn金属粒子とポリエチレン樹脂との組成比(重量
比)は、約95:5であることが確認された。
【0046】(実施例2)実施例1におけるSn金属粒
子を、Zn金属粒子(三井金属鉱業社製、平均粒径10
μm、融点420℃)に変えた以外は、実施例1と同様
に行ない被覆焼結助材Bを得た。
【0047】(実施例3)実施例1におけるSn金属粒
子を、Sn-3.5Ag組成を有する鉛フリーはんだ粒子
OH96.5A DS10(三井金属鉱山社製、平均粒
径10μm、融点222℃)に変えた以外は、実施例1
と同様に行ない被覆焼結助材Cを得た。
【0048】(実施例4)実施例1により得られた被覆
焼結助材Aを、さらに、ハイブリダイザー(奈良機械工
業社製のハイブリダイゼーションシステム)を用いて約
12,000rpmで10分間処理(平滑化処理)して
被覆焼結助材Dを得た。
【0049】(実施例5)実施例1におけるSn金属粒
子を、Sn−Bi組成を有する鉛フリーはんだ粒子(三
井金属鉱山社製、平均粒径10μm、融点139℃)に
変えた以外は、実施例1と同様に行ない被覆焼結助材E
を得た。
【0050】(比較例1)実施例1におけるSn金属粒
子を、Cu金属粒子(三井金属鉱山社製、平均粒径6μ
m、融点1083℃)に変えた以外は、実施例1と同様
に行ない被覆焼結助材Fを得た。
【0051】(比較例2)実施例1におけるSn金属粒
子を、Ti金属粒子(日鉱マテリアルズ社製、平均粒径
10μm、融点1670℃)に変えた以外は、実施例1
と同様に行ない被覆焼結助材Gを得た。
【0052】(評価)実施例1におけるSn金属粒子
を、Ag金属粒子(三井金属鉱山社製、平均粒径7μ
m、融点960℃)に変えた以外は、実施例1と同様に
行ない被覆電極粒子H(電極金属)を得た。この被覆電
極粒子Hと、上記実施例1〜5ならびに比較例1〜2に
より得られた被覆焼結助材A〜Gのそれぞれに外添剤を
添加して、電子写真法のトナーに相当する、外添剤処理
被覆焼結助材A〜G及び、外添剤処理被覆電極粒子Hを
得た。さらに、これらの外添剤処理被覆焼結助材A〜
G、外添剤処理被覆電極粒子H及びキャリアを、表1に
示す配合比で混合し、電子写真法における現像剤を調製
した。ここで、外添剤には、平均粒径が10nm〜40
nmのシリカ粒子を用い、混合比は被覆焼結助材及び被
覆電極粒子ともに外添剤が100:0.7(重量比)の
割合で添加した。キャリアには平均粒径30nm〜10
0nmのフェライト粒子にアクリル系樹脂をコートした
樹脂被覆キャリアを用いた。キャリアは、外添剤処理被
覆焼結助材:外添剤処理被覆電極粒子:キャリアが0.
5〜1:9.5〜19:90〜80(重量比)となるよ
うな比率で混合した。
【0053】上記のようにして作製した現像剤A〜Gに
ついて、市販のプリンタ(FS600、京セラ社製)を
ガラスが搬送できるように改造した後、通常の現像剤と
入れ替えて準備した。その上でガラス(コーニングジャ
パン社製、1737ガラス基板、転移点690℃)をA
4もしくはB5サイズに切断して用い、現像剤A〜Gに
ついて印刷した。良好に印刷できガラス基板上に画像が
形成できた。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、電子写真法で電極を基
板上に形成するとき基板と電極の接着性を改善できる焼
結助材が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における被覆焼結助材の概
略模式図である。
【図2】本発明の一実施形態における、電子写真印刷後
の、ガラス基板上にある被覆焼結助材と被覆電極粒子を
示す概略模式図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるプラズマディスプ
レイ基板を含むプラズマディスプレイパネルの概略断面
図である。
【符号の説明】
10 被覆焼結助材 12 粒子 14 樹脂層 20 ガラス基板 22 被覆電極粒子 40 背面基板(プラズマディスプレイ基板) 42 背面ガラス基板(ガラス基板) 44 金属アドレス電極(電極パターン) 50 前面基板(プラズマディスプレイ基板) 52 前面ガラス基板(ガラス基板) 56 上部金属電極(電極パターン)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AA11 AA29 AB06 AB07 CA13 CB06 CB20 EA05 2H078 BB01 DD01 DD15 DD21 DD38 DD39 DD40 DD45 DD51 DD56 FF41 FF60 5C027 AA01 5C040 GC19 JA12 5E343 AA26 BB22 BB34 BB54 BB75 BB77 DD02 GG02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点がガラス基板の転移点より低い金属
    又は合金からなる平均粒径0.1〜20μmの粒子と、
    その粒子を被覆する熱可塑性樹脂層とを含む、前記ガラ
    ス基板に電極を焼結して形成するときに用いられる被覆
    焼結助材。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂層がポリエチレン樹脂
    層である請求項1記載の被覆焼結助材。
  3. 【請求項3】 前記金属がAl、Bi、In、Pb、M
    g、Sn、Ga又はZnを含む請求項1又は2記載の被
    覆焼結助材。
  4. 【請求項4】 前記合金が鉛系合金、亜鉛系合金又は錫
    系合金である請求項1〜3のいずれか一項記載の被覆焼
    結助材。
  5. 【請求項5】 前記合金が、 Sn−Pb合金ならびにSn−Pb合金にAg元素及び
    Bi元素の少なくとも1種の元素を添加してなる合金を
    含むSn−Pb系合金、 Sn−Ag合金ならびにSn−Ag合金にBi元素、C
    u元素及びIn元素の少なくとも1種の元素を添加して
    なる合金を含むSn−Ag系合金、 Sn−Cu合金ならびにSn−Cu合金にNi元素を添
    加してなる合金を含むSn−Cu系合金、 Sn−Zn合金ならびにSn−Zn合金にBi元素を添
    加してなる合金を含むSn−Zn系合金、 Sn−Bi合金ならびにSn−Bi合金にCu元素及び
    In元素の少なくとも1種の元素を添加してなる合金を含
    むSn−Bi系合金、ならびに、 Sn−In合金を含むSn−In系合金からなる群から
    選択される合金である請求項4記載の被覆焼結助材。
  6. 【請求項6】 融点がガラス基板の転移点より低い金属
    又は合金からなる平均粒径0.1〜20μmの粒子に、
    熱可塑性樹脂層を、直接重合により被覆する請求項1〜
    5のいずれか一項記載の被覆焼結助材の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか一項記載の被覆
    焼結助材及び、 電極用の金属又は合金からなる平均粒径0.1〜20μ
    mの粒子と、その粒子を被覆する熱可塑性樹脂層とを含
    む被覆電極粒子とを含む、電極パターン形成用組成物。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の組成物を含む現像剤を、
    ガラス基板上に、電子写真法を用いて印刷し、 前記被覆電極粒子及び前記被覆焼結助材を、前記焼結助
    材に含まれる粒子の融点以上であって前記ガラス基板の
    転移点以下に加熱して前記被覆電極粒子に含まれる粒子
    を焼結することを含む電極パターン形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれか一項記載の被覆
    焼結助材を含む第1の現像剤を、ガラス基板上に、印刷
    し、 さらに、電極用の金属又は合金からなる平均粒径0.1
    〜20μmの粒子と、その粒子を被覆する熱可塑性樹脂
    層とを含む被覆電極粒子を含む第2の現像剤を、前記ガ
    ラス基板上に印刷された前記第1の現像剤の上に、印刷
    し、 前記被覆電極粒子及び前記被覆焼結助材を、前記焼結助
    材に含まれる粒子の融点以上であって前記ガラス基板の
    転移点以下に加熱して前記被覆電極粒子に含まれる粒子
    を焼結することを含む電極パターン形成方法。
  10. 【請求項10】 ガラス基板と、 前記ガラス基板上にある、請求項8又は9記載の電極パ
    ターン形成方法により形成された電極パターンを有する
    ガラス配線基板。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のガラス配線基板を含
    むプラズマディスプレイ基板。
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