JP2007199637A - クリーニング装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の小型化を図るとともに、正極性の電位を有する第1領域と負極性の電位を有する第2領域とが接触してリークするのを防止することができるクリーニング装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】クリーニングローラに正極性のバイアスが印加される第1電極と、負極性のバイアスが印加される第2電極とを設けて、各電極のそれぞれバイアスを印加してクリーニングローラ表面に正極性の電位を有する第1領域と、負極性の電位を有する第2領域を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、クリーニング装置および画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真式の画像形成装置では、像担持体や中間転写体などの被清掃体たる像担持体について、記録体や他の像担持体へトナー像を転写した後の表面に付着した不必要な転写残トナーはクリーニング装置によって除去している。このクリーニング装置のクリーニング部材として、一般的に構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、クリーニングブレードを用いたものがよく知られている。
また、近年の高画質化の要求に応えるべく、重合法等により形成された球形に近いトナー(以下、「球形トナー」という。)を用いた画像形成装置が知られている。この球形トナーは、従来の粉砕トナー(異形トナー)に比べて転写効率が高いなどの特徴があり、近年の高画質化の要求に応えることが可能であることが知られている。しかし、球形トナーは、図10に示すように、クリーニングブレード102に堰き止められた後、感光体101との摩擦力により転がってクリーニングブレード102をすり抜けて、クリーニング性が悪化してしまう。
これに対し、小粒径トナーや球形トナーのクリーニング時にも確実なクリーニング性を備えたクリーニング方式として、静電ブラシクリーニング方式がある。図11は、静電ブラシクリーニング装置の概略構成図である。静電ブラシクリーニング装置110は、感光体101の表面に接触摺擦するように導電性ブラシローラ111を配し、さらに導電性ブラシローラ111のブラシに付着したトナーをはじいて、ブラシからトナーを除去する除去手段たるフリッカー112を設ける。導電性ブラシローラ111に電源113から電圧を印加し、摺擦力に加え静電気力で感光体からトナーを除去するものである。このため、小粒径トナーや球形トナーに対してもクリーニング性能が得られる。
一般的に画像形成装置では、転写工程で現像後のトナー極性と逆極性の電圧を印加して感光体上のトナーを転写するため、転写後に感光体上に残ったトナーは現像後のトナー極性のままのトナーと逆極性に帯電したトナーの混合物となっている。この両極性の混合物をクリーニングするクリーニング装置として、図12に示すようなクリーニング装置120が提案されている。すなわち、正極性の電圧が印加される第1導電性ブラシローラ121と、負極性の電圧が印加される第2導電性ブラシローラ172とを並べ各極性トナーごとにクリーニングするものである。
しかし、感光体101に対向して2本の導電性ブラシローラ121、122を配置し、さらには、それぞれのブラシに付着したトナーを回収する回収装置123、124を配置することは画像形成装置の小型化という課題を達成し難い。そこで、特許文献1では、サイズを増加させずにトナーに各極性トナーごとにクリーニングする導電性ブラシローラを備えたクリーニング装置を提案している。この特許文献1の導電性ブラシローラは、複数の導電性の起毛に正極性のバイアスを印加して、複数の起毛が正極性の電位を有する第1領域と起毛に負極性のバイアスを印加して、複数の起毛が負極性の電位を有する第2の領域とに分けらている。そして、正極性、負極性それぞれの領域に分割されたブラシローラを回転させて、それぞれを感光体表面に接触させて、感光体表面から各極性トナーごとにクリーニングしている。これにより、像担持体に対向して1本のブラシローラを配置するのみでよいので、小型化という点でメリットがある。
特開2005−157374号公報
特許文献1の静電ブラシクリーナにおいては、正極性の電位を有する第1領域および負極性の電位を有する第2領域を容易に変形可能な複数の起毛で構成しているので、例えば、起毛が感光体と接触したときなどに、起毛が変形して、第1領域の起毛と、第2領域の起毛とが接触してリークするおそれがある。リークしてしまうと、第1領域および第2領域の電位が減少して、ブラシで転写残トナーを静電的に吸着することができなくなり、クリーニング不良が生じる問題があった。このため、起毛を絶縁性の部材でコーティングして、第1領域の起毛と第2領域の起毛とが接触しても、リークしないようにすることが考えられる。しかし、経時使用で絶縁性のコーティングが摩耗により無くなってしまうと、起毛の導電性の部分が露出してしまい、この露出した部分同士が接触してしまうと、リークしてしまう問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、装置の小型化を図るとともに、正極性の電位を有する第1領域と負極性の電位を有する第2領域とが接触してリークするのを防止することができるクリーニング装置および画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体に近接または当接して、該像担持体の表面のトナーを静電的に除去するクリーニングローラを備えたクリーニング装置において、クリーニングローラ表面に正極性の電位を有する第1領域と、負極性の電位を有する第2領域とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のクリーニング装置において、上記クリーニングローラに当接し、クリーニングローラに付着したトナーを堰き止めて、該クリーニングローラ表面の該トナーの帯電極性と異なる極性の領域と対向させるスクレーパ部材を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2のクリーニング装置において、上記スクレーパ部材および上記クリーニングローラのいずれか一方が弾性変形するように、上記スクレーパ部材を上記クリーニングローラに当接させたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかのクリーニング装置において、上記像担持体と上記クリーニングローラとの対向領域において、上記像担持体と上記クリーニングローラとの間に線速差が生じるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4のクリーニング装置において、上記像担持体表面が上記クリーニングローラとの対向領域を通過する間に、上記第1および第2領域と該像担持体表面とが少なくとも一回以上接触するように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかのクリーニング装置において、上記第1領域と第2領域とをトナーの平均粒径以上のピッチで交互に配置したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6いずれかのクリーニング装置において、上記第1領域に正極性のバイアスが印加される第1電極を備え、上記第2領域に負極性のバイアスが印加される第2電極を備え、上記クリーニングローラ表面の一端側に正極性のバイアスを印加する第1電源と電気的に接続して、該第1電極に該正極性のバイアスを給電する第1給電電極と、上記クリーニングローラ表面の他端側に負極性のバイアスを印加する第2電源と電気的に接続して、該第2電極に該負極性のバイアスを給電する第2給電電極とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7のクリーニング装置において、上記第1電極および上記第2電極を、幅方向長さが微細な微細電極としたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8のクリーニング装置において、上記第1電極および上記第2電極は、インクジェット方式で導電性インクを上記クリーニングローラ表面に印字することで形成されることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項8のクリーニング装置において、上記第1電極および上記第2電極は、フォトリソグラフィー工法により形成したことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、該像担持体に静電潜像を形成する潜像形成装置と、該像担持体上の静電潜像にトナーを付着させて顕像化する現像装置と、該像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写装置と、該像担持体をクリーニングするクリーニング装置とを備えた画像形成装置において、上記クリーニング装置として請求項1乃至10いずれかのクリーニング装置を採用することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項11の画像形成装置において、上記像担持体上にトナー像を形成するためのトナーとして、形状係数SF−1が100〜150の範囲にあるものを用いることを特徴とするものである。
請求項1乃至12の発明によれば、クリーニングローラ表面の正極性の電位を有する第1領域で像担持体表面の負極性に帯電したトナーを除去し、クリーニングローラ表面の負極性の電位を有する第2領域で正極性に帯電したトナーを除去することで、1本のクリーニングローラで感光体表面の両極性のトナーを除去することができる。よって、正極性、負極性の電圧をそれぞれ印加した2本のローラを並べるものに較べて装置を小型化することができる。また、クリーニングローラの表面に第1領域と第2領域とを形成したので、ブラシローラの複数の起毛で第1領域と第2領域とを形成したものに比べて、第1領域と第2領域とが接触するのを抑制することができる。よって、第1領域と第2領域とが接触することによって生じるリークを抑制することができ、第1領域および第2領域の電位の低下を抑制することができ、良好なクリーニング性能を維持することができる。
以下、本発明を画像形成装置であるプリンタに適用した一実施形態について説明する。図1は本実施形態に係るプリンタの全体構成図である。
像担持体である感光体1の周囲には、帯電ローラー2aで感光体1の表面を帯電する帯電装置2、レーザー光線Lで感光体1の一様帯電処理面に潜像を形成する露光装置3、感光体1上において潜像に対し帯電したトナーを付着させることでトナー像を形成させる現像手段としての現像装置6、転写ローラ12aで感光体1上に形成されたトナー像を転写紙Pに転写する転写装置5、転写後に感光体ドラム1上に残ったトナーを除去するクリーニング装置7が順に配列されている。
上記構成のプリンタにおいて、帯電装置2の帯電ローラ2aによって表面を一様に帯電された感光体1は、露光装置3によって静電潜像を形成され、現像装置6によってトナー像を形成される。当該トナー像は転写装置5によって感光体1表面から、給紙トレイ4から搬送された転写紙Pへ転写される。
上記転写装置5の下方には、記録体たる転写紙Pを複数枚重ねて収容する給紙カセット4が配設されている。この給紙カセット4は、一番上の転写紙Pに押し当てている給紙ローラ4aを所定のタイミングで回転駆動させ、その転写紙Pを給紙搬送路に給紙する。給紙搬送路内では、送り出された転写紙Pが複数の搬送ローラ対13を経た後、レジストローラ対14のローラ間に挟まれて止まる。レジストローラ対14は、挟み込んだ転写紙Pを、上述のようにして感光体1上に形成されたトナー像に重ね合わせ得るタイミングで転写ローラ12aと感光体1との間の転写ニップに向けて送り出す。これにより、感光体1上のトナー像と、レジストローラ対14によって送り出された転写紙Pとが転写ニップで同期して密着される。そして、転写電圧の影響によって転写紙P上に静電転写される。
上記転写ローラ12aには、紙搬送ベルト12が巻き付いており、紙搬送ベルト12は、転写ローラ12aと駆動ローラ12bとに張架されて、図中反時計回りに無端移動する。また、この紙搬送ベルト12の更に左側方には、定着装置9、排紙ローラ対10が順次配設されている。上述のトナー像が静電転写された転写紙Pは、紙搬送ベルト12上に送られた後、定着装置9内に入る。定着装置9内に入った転写紙Pは、加熱処理及び加圧処理が施される。これにより、トナーが圧力を受けながら熱溶融して転写紙Pにトナー像が定着せしめられる。そして、転写紙Pは定着装置9内から排紙ローラ対10を経て排紙トレイ15へと排出される。
転写されずに感光体ドラム上に残ったトナーはクリーニング装置7によって回収される。
感光体1、その周囲に配置された現像装置6、帯電装置2、クリーニング装置7等を一体化したプロセスカートリッジとして構成しても良い。このプロセスカートリッジは、プリンタ本体に対して着脱自在となっている。よって、プロセスカートリッジ内に収容された部品に寿命が到来したり、メンテナンスが必要になったりしたときには、そのプロセスカートリッジを交換すればよく、利便性が向上する。
図2は、上記クリーニング装置7を示す拡大構成図である。クリーニング装置7は、クリーニングローラ71と、スクレーパ部材73と、搬送手段74とを有している。クリーニングローラ71を感光体1に当接させて、クリーニングニップを形成する。このニップで感光体1表面と同方向に移動させるように、クリーニングローラ71を図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめる。板状のスクレーパ部材73は、その先端のエッジを所定の圧力でクリーニングローラに当接させるように配設されている。また、搬送手段74は、スクレーパ部材73の重力方向下側に配設されている。
図3は、クリーニングローラ71の概略構成図である。クリーニングローラ11は、円筒状の芯金に発泡ウレタンゴムなどの弾性部材で構成された弾性層を形成し、この弾性層にポリイミドなどの絶縁性の表面層が形成されている。この表面層には、正極性のバイアスが印加される複数の第1電極71aと、負極性のバイアスが印加される複数の第2電極71bとが設けられている。第1電極71aは、クリーニングローラ71の図中左端部に設けられた第1接続電極71cから軸方向に延びており、第2電極71bは、クリーニングローラ71の図中右端部に設けられた第2接続電極71dから軸方向に延びている。そして、第1電極71aと第2電極71bとが、クリーニングローラ71の表面に互い違いになるように配置されている。第1電極71aに正極性のバイアスが印加されると、この第1電極が配置されているクリーニングローラの表面が正極性の電位を有する第1領域71eとなる。また、第2電極71bに負極性のバイアスが印加されると、第2電極が配置されているクリーニングローラの表面が負極性の電位を有する第2領域71fとなる。そして、第1電極と第2電極とを互い違いに設けることで、図4に示すように、第1領域71eと第2領域71fとの間に強い電界が形成される。この領域間に形成された電界によって、感光体表面の正極性または負極性に帯電した転写残トナーを第1領域71eまたは第2領域71fに引き寄せてクリーニングローラ71に静電吸着させることができる。
第1接続電極71cには、第1電極71aに正極性のバイアスを印加する第1電源701の接続部701aが当接しており、第2接続電極71dには、第2電極71bに負極性のバイアスを印加する第2電源702の接続部702aが当接している。第1電極71aおよび第2電極71bに印加する電圧は、放電しないような電圧に設定している。本実施形態においては、電極ピッチを100[μm]とし、第1電極71aに+500[V]の電圧を印加し、第2電極71bに−500[V]の電圧を印加している。第1電極71aおよび第2電極71bは、クリーニングローラ71の表面から剥き出しの状態でなくても良く、クリーニングローラ71の表面層に、第1電極71aおよび第2電極71bを被覆する保護層を設けても良い。保護層を設けることで、スクレーパ部材73や感光体との摩擦力で電極が摩耗するのを抑制することができる。また、保護層を表面エネルギーの低い材質で形成する等して、表面の摩擦係数を低くするのが望ましい。これにより、スクレーパ部材73や感光体との摩擦力で保護層が摩耗したり、表面に汚れが付着したりするのを抑制することができる。また、保護層の表面が摩擦帯電してしまうと、電極間の電界が阻害されてしまうおそれがあるので、保護層は、高抵抗導電性のものにするのが好ましい。無帯電トナーや弱帯電トナーをクリーニングニップで負極性に摩擦帯電するように、保護層の摩擦帯電系列を考慮した材料としても良い。
クリーニングローラ表面層の電極は、ポリイミドなどからなる薄層のフレキシブル基板にフォトリソグラフィー工法で電極パターンを形成した後、エッチング工法を施して、金属膜を除去することで、形成することができる。そして、この電極パターンが形成されたフレキシブル基板を、上記弾性層の表面に貼り付けることで、クリーニングローラ71に電極が形成された表面層を形成することができる。このとき、基板の電極が内側となるように弾性層の表面に貼り付けることで、クリーニングローラ表面に電極が剥き出しとなることがなくなり、電極を保護することができる。フォトリソグラフィー工法を用いることで、電極を微細にでき、電極ピッチを狭めることができる。よって、クリーニングローラの線速を速くしなくても、感光体表面がクリーニングニップを通過する過程で、第1電極および第2電極と対向させることができる。また、領域間に強い電界を形成することができ、領域間の電界でトナーを捕捉することができる。また、インクジェット工法で表面層の表面に導電性のインクを吐出することで、クリーニングローラの表面に電極を形成することもできる。インクジェット工法で電極を形成しても、電極を微細にでき、電極ピッチを狭めることができる。本実施形態のクリーニング装置7においては、インクジェット工法で電極を形成するのが好ましい。インクジェット工法を用いることで、円筒状のクリーニングローラ表面に直接電極を形成することができ、クリーニングローラ71の製造を容易に行うことができる。
電極の幅が広く、電極ピッチが広いと、領域間の電界が弱くなり、この領域間の電界が感光体表面の転写残トナーに及ぼす影響が弱くなる。このように電極ピッチが広い場合は、電極と感光体表面との間の電界の影響により、転写残トナーに感光体から引き離すような静電的な力が働いて、感光体表面の転写残トナーがクリーニングローラの電極側へ移動して吸着する。転写残トナーには、感光体との間に分子間力などが働いているため、転写残トナーを感光体表面から引き離すのに大きな力がいる。このため、電極と感光体表面との間の電界により転写残トナーを感光体表面から除去する場合、電極に大きな電圧を印加して電界を大きくする必要が生じる。
一方、本実施形態のように、微細電極として電極ピッチ間を狭めたものの場合は、領域間の電界が強くなり、この領域間の電界でトナーをクリーニングローラに吸着させることができる。第1領域71eと第2領域71fとの間の電界は、クリーニングローラ周方向に生じるため、この電界により感光体表面の転写残トナーには、クリーニングローラの表面と接触するクリーニングニップにおいて、感光体表面を移動するような静電力が働く。これにより、感光体表面の転写残トナーは、感光体表面を移動して、クリーニングローラ71表面の転写残トナーの帯電極性と異極性の電位を有する領域に付着する。本実施形態の装置においては、球形のトナーを用いているため、感光体表面を移動し易くなっている。このため、感光体から引き離してクリーニングローラの電極に付着させるものに比べて、弱い電界でクリーニングローラ表面の転写残トナーの帯電極性と異極性の電位を有する領域に移動させることができる。その結果、電極に印加する電圧を弱めることができ、省エネ化を図ることができる。また、転写残トナーは、不均一に帯電している。このため、転写残トナーの弱帯電の部分がクリーニング表面と対向している場合がある。このような場合でも、領域間の電界の作用により、転写残トナーが転がると、転写残トナーの強帯電部分がクリーニングローラ表面と対向する。その結果、転写残トナーの強帯電部分を電極に吸着させることができ、転写残トナーを強い静電気力でクリーニングローラ表面に吸着させることができる。
次に、上記クリーニング装置7の動作について詳しく説明する。プリント信号が入力されて画像形成動作が開始されると、帯電、書き込み、現像、転写工程を経た後、感光体1上の転写残トナーがクリーニング装置7との対向部へ送られてくる。この転写残トナーは、転写工程で電荷が注入されて、正規極性(負極性)に帯電したトナーのほかに、逆極性(正極性)に帯電したトナー、あるいは無帯電トナーが混合している。そして、感光体の表面がクリーニングニップ領域に進入すると、感光体表面の負極性の転写残トナーは、図4に示すような、クリーニングローラ71表面の第1領域71eと第2領域71fとの間に形成されたクリーニングローラ周方向の電界により捕捉される。感光体表面の負極性の転写残トナーは、この領域間の電界の影響を受けて感光体1とクリーニングローラ71との間を転がりながら正極性の電位を有する第1領域71eへ移動し、クリーニング表面の第1領域71eに静電的に吸着する。一方、感光体表面の正極性の転写残トナーは、領域間の電界の作用により、負極性の電位を有する第2領域71fへ感光体1とクリーニングローラ71との間を転がりながら移動し、第2領域71fに静電的に吸着する。また、感光体表面の弱帯電の転写残トナーも領域間の強い電界の作用によって、感光体1とクリーニングローラ71との間で転がり、摩擦帯電して帯電量を増やしながら、第1領域71eへ移動して、クリーニングローラ71に静電吸着する。また、感光体表面の無帯電トナーは、クリーニングニップを通過するまでの間に摩擦帯電して、クリーニングローラ71に静電吸着する。これにより、感光体表面の転写残トナーが、クリーニングローラ71によって除去される。
図5は、クリーニングローラ71表面の第2領域71fに静電吸着した正極性の転写残トナーが、スクレーパ部材73によって除去される様子を説明する図である。図5の(a)に示すように、クリーニングローラ71表面の第2領域71fに静電吸着した正極性の転写残トナーがスクレーパ部材73によって堰き止められる。スクレーパ部材73に堰き止められた正極性の転写残トナーは、図5(b)に示すように、クリーニングローラ表面を相対的に移動する。そして、図5(c)に示すように、スクレーパ部材73に堰き止められた正極性の転写残トナーが、クリーニングローラ71表面の正極性の電位を有する第1領域71eと対向すると、正極性の転写残トナーが反発力で回収ローラ表面から飛翔して、クリーニングローラ71から離脱する。
同様にして、クリーニングローラ71表面の第1領域71eに付着した負極性の転写残トナーが、スクレーパ部材73に堰止められた後、クリーニングローラ表面を相対的に移動する。そして、負極性の電位を有する第2領域71eと対向すると、反発力でクリーニングローラ表面から飛翔して、クリーニングローラ71から離脱する。これにより、クリーニングローラ表面から転写残トナーが除去されて、安定的なクリーニング性を維持することができる。
クリーニングローラ71から離脱した転写残トナーは、搬送手段74へ落下して、搬送手段74により、クリーニング装置7の外へ適宜排出される。
また、スクレーパ部材73およびクリーニングローラ71の少なくといずれか一方が弾性変形するようにスクレーパ部材73をクリーニングローラ71に当接するのが好ましい。例えば、スクレーパ部材73やクリーニングローラ71を変形せずにクリーニングローラ71に当接させた場合、スクレーパ自身のうねりやローラ表面のうねりや偏心などで図6(a)に示すようにスクレーパ部材73とクリーニングローラ表面との間に隙間が生じる場合がある。このような場合、クリーニングローラ71に吸着した転写残トナーがスクレーパ部材73に堰き止められず、スクレーパ部材73とクリーニングローラ71との隙間からすり抜けてしまうおそれがある。このため、図6(b)に示すようにスクレーパ部材73の硬度を下げて、弾性変形してクリーニングローラ71に当接させるようにする。これにより、スクレーパ部材73のうねりやローラ表面のうねりや偏心などが生じても、スクレーパ部材73が弾性変形して、これらの変動を吸収し、クリーニングローラ71とスクレーパ部材73との密着性を確保することができる。また、図6(c)に示すように、クリーニングローラ71の方を弾性変形させるようにしても、同様の効果を得ることができる。
また、クリーニングローラ71を感光体1の線速と同じにした場合、クリーニングニップを抜けるまで、感光体上転写残トナーとクリーニングローラ71の接触位置とが変化することがない。よって、クリーニングニップの入り口で感光体表面の転写残トナーの極性と同極性のバイアスが印加される電極とが対向した場合、感光体表面の転写残トナーは、同極性の電極の電界の影響は受けるが、領域間の電界の影響を受けることがない。よって、この転写残トナーは、領域間の電界によってクリーニングローラ表面の異極性の領域へ移動せしめる静電的な力を受けることがない。その結果、クリーニングローラ71に静電吸着できずに、感光体表面から除去できないおそれがある。よって、本実施形態においては、クリーニングローラ71を感光体1の線速よりも速くまたは遅くして、感光体1との間に線速差を設けるようにしている。
図7は、クリーニングローラ71の線速を感光体の線速よりも遅くして線速差を設けたときの正極性の転写残トナーがクリーニングローラ71に吸着される様子を説明する図である。図7(a)に示すように、クリーニングニップの入り口で感光体表面の正極性の転写残トナーが、正極性のバイアスが印加される第1電極71aと対向すると、図7(b)に示すように、感光体表面に付着した転写残トナーが、図中時計方向に回転しながら、クリーニングローラ71の表面上を相対的に図中上方へ移動する。すると、感光体表面の転写残トナーが、クリーニングローラ表面の第1領域71eと第2領域71fとの間に形成される電界の影響によって、上方の負極性の電位を有する第2領域71fへ静電的に引き寄せられて、第2領域71fに付着する(図7(c))。これにより、クリーニングニップの入り口で感光体表面の転写残トナーの極性が、同極性の第1電極と対向しても、クリーニングニップを抜けるまでの間で確実にクリーニングローラ71に吸着させることができる。
なお、図7では、クリーニングローラ71の線速を感光体の線速よりも遅くした例について説明したが、クリーニングローラ71の線速を感光体1の線速よりも速くした場合も同様の効果を得ることができる。この場合は、転写残トナーは、クリーニングローラ71の表面を図中下側へ相対移動し、図中下側の領域に静電的に吸着される。
また、一旦、クリーニングローラ71に静電吸着した転写残トナーがクリーニングローラと感光体との間の線速差による機械的な力によりクリーニングローラ表面を相対移動しないように、線速差による機械的な力を電極による静電的な吸着力よりも弱くしている。本実施形態においては、クリーニングローラの感光体への接触圧力によって、線速差による機械的な力を静電的な吸着力よりも弱くなるように調整している。また、クリーニングローラの感光体への接触圧力が低下する結果、クリーニングニップ幅が狭くならないように、クリーニングローラの表面の弾性を低くするのが好ましい。
また、感光体上の無帯電の転写残トナーがクリーニングニップを抜けるまでの間に摩擦帯電して、クリーニングローラ71に静電吸着できるよう、感光体1とクリーニングローラ71との線速差や、クリーニングニップ幅を設定する。
感光体1とクリーニングローラ71との間に僅かな線速差があれば、感光体表面の転写残トナーは、クリーニングローラ表面の領域間の電界の影響を確実に受けることができ、転写残トナーの帯電極性と異なる極性の領域へ移動してクリーニングローラ71に静電吸着することができる。しかし、より確実に転写残トナーをクリーニングローラ71に静電吸着させるためには、感光体表面がクリーニングニップを通過する間に少なくなくとも一回以上第1領域71eおよび第2領域71fに接触することが好ましい。これにより、感光体表面の転写残トナーがクリーニングニップを抜けるまでの間に一回は、転写残トナーの帯電極性と異極性の電位を有する領域と接触することとなる。その結果、感光体上の転写残トナーを確実にクリーニングローラ71へ静電的に吸着させることができる。
第1電極71aと第2電極71bとの間の距離(以下、電極ピッチ)は、少なくともトナーの粒径以上に設定するのが好ましい。電極ピッチが小さいほど、領域間の電界が強くなり、トナーを静電的に吸着させる力が強くなるため、好ましい。しかし、図8(a)に示すように、電極ピッチLが、トナーの粒径よりも小さいと、感光体上のトナーは、複数の領域間の電界の影響を受けてしまう。すなわち、転写残トナーと対向するクリーニングローラ表面の領域のうち、図中左側に位置する第2領域Aとほぼ中央に位置する第1領域Bとの間の電界X1の影響によって正極性の転写残トナーには、図中左側へ静電的に移動させる力が働く。また、これと同時に、転写残トナーと対向するクリーニングローラ表面の領域のうち、図中右側に位置する第2領域Cとほぼ中央に位置する第1領域Bとの間の電界X2の影響によって正極性の転写残トナーに、図中右側へ静電的に移動する力が働く。その結果、転写残トナーを静電的に移動させる力が打ち消し合ってしまう。よって、トナーを静電的に移動させる力は、逆に弱まってしまう。このため、電極ピッチLは、図8(b)に示すように、少なくともトナーの粒径以上に設定するのが好ましい。これにより、転写残トナーは、ひとつの領域間の電界X3の影響しか受けず、この電界の影響が打ち消し合うことがない。よって、転写残トナーは、領域間の電界によって生じる図中左側へ移動せしめる静電的な力によって移動し、第2領域71fに吸着する。なお、本実施形態においては、平均粒径5〜10[μm]のトナーを用いるので、電極ピッチLは、少なくとも10[μm]以上にするのが、好ましい。
また、図9に示すように、電極ピッチLが広くても、感光体表面がクリーニングニップを通過する間に少なくなくとも一回以上第1電極71aおよび第2電極71bに接触させるためには、クリーニングニップ幅を大きくしたり、感光体1とクリーニングローラ71との線速差を大きくしたりすることが考えられる。しかし、ニップ幅を大きくしたりクリーニングニップにおける感光体1とクリーニングローラ71との線速差を大きくしたりすると、感光体1とクリーニングローラ71との摩擦力による摩耗の進行や摩擦によって転写残トナーの添加剤などが脱落して、感光体表面のフィルミングの進行を早めてしまう。このような不具合を抑えるため、クリーニングローラ71の線速Vcは、感光体の線速Vdに対して、0.5〜1.5倍に抑えるのが好ましい。また、クリーニングニップにおいて、クリーニングローラの移動方向が感光体の移動方向に対して逆方向に移動すると、上述同様、感光体1とクリーニングローラ71との摩擦力による摩耗の進行や摩擦によって転写残トナーの添加剤などが脱落して、感光体表面のフィルミングの進行を早めてしまうおそれがあるので、クリーニングニップにおいて、クリーニングローラの移動方向が感光体の移動方向に対して順方向に移動するのが好ましい。また、クリーニングローラの径を大きくすれば、クリーニングニップ幅を大きくすることができるが、クリーニングローラ71の径を大きくすると、装置が大型化してしまう。このため、装置の大型化を抑制するために、クリーニングローラの径は、10[mm]程度に抑える必要がある。クリーニングローラ71の径を10[mm]程度にした場合、クリーニングニップ幅Nを1[mm]以上大きくするのは、困難である。従って、本実施形態においては、ニップ幅1[mm]以下、(Vc(クリーニングローラの線速)/Vd(感光体の線速))0.5〜1.5に設定されている。よって、本実施形態において、電極ピッチLが最大となる条件は、ニップ幅Nが1[mm]、(Vc/vd)が0.5または1.5のときとなる。
感光体の表面がクリーニングニップ入り口から出口まで移動するのにかかる時間tは、t=N/vdとなる。この時間tで、クリーニングローラが移動する距離yは、Vc×t=(Vc/Vd)Nとなる。ニップ幅N=1[mm]、(Vc/Vd)が、0.5のとき、クリーニングローラ表面の移動距離yは、0.5[mm]となる。すなわち、感光体の表面がニップ幅1[mm]移動する間に、クリーニングローラの表面は0.5[mm]移動する。よって、電極間ピッチLを、0.5[mm]以下に設定すれば、感光体表面が、クリーニングニップを通過する間に第1電極71aおよび第2電極71bに接触させることができる。また、(Vc/Vd)が、1.5のときは、感光体の表面がニップ幅1[mm]移動する間に、クリーニングローラの表面は1.5[mm]移動する。すなわち、感光体表面がクリーニングニップを通過する間に、クリーニングローラ表面は、0.5[mm]先に進む。よって、この場合も、電極間ピッチLを0.5[mm]以下に設定すれば、感光体表面が、クリーニングニップを通過する間に第1電極71aおよび第2電極71bに接触させることができる。
次に、本実施形態の画像形成装置で好適に用いられるトナーについて説明する。高繊細な画像を得るためには、小粒径の粒径分布がシャープであるものが好ましい。小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、転写率を高くすることができる。
また、トナーの形状係数SF−1は100〜150の範囲にあることが好ましい。ここで形状係数SF−1とは、球状物質の形状の丸さの割合を示す数値であり、球状物質を二次元平面状に投影してできる楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じた値で表される。
つまり、次の(1)式によって定義されるものである。
Figure 2007199637
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。一般的に、トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。よって、クリーニング装置で除去するトナー量を少なくできる。これより、形状係数SF−1が100〜150の範囲の円形度が高いトナーを用いることにより、クリーニング装置の長寿命化を図ることができる。
また、本実施例で使用したトナーは、次に示すような化学的合成工法で作成される。すなわち、有機溶媒中にウレア結合し得る変性されたポリエステル系樹脂を含む結着樹脂、着色剤を含有したトナー組成物を溶解或いは分散させ、水系媒体中で粒子化するとともに重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去、洗浄、乾燥して得られる。なお、平均円形度を大きくし、所謂球形トナーを得る化学的合成工法として、先述の工法以外に公知の乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法等の重合法を用いても良いし、従来の粉砕法で得られたトナーを熱処理により球形化処理したものを用いてもよい。
また、本実施形態では、ひとつのプロセスカートリッジを備えたモノクロ画像形成装置に本発明のクリーニング装置を適応しているが、これに限られない。例えば、マゼンタ・シアン・イエロー・ブラックの4つのプロセスカートリッジを横に並べて配置してタンデム画像形成部を構成するカラー画像形成装置に適応できる。
また、感光体上のトナー像を中間転写体に転写し、その中間転写体上のトナー像を転写紙に転写する中間転写方式の画像形成装置にも適応することができる。このとき、本発明のクリーニング装置は、感光体上に付着した転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置のみならず、中間転写ベルト上に付着した転写残トナーをクリーニングする中間転写体クリーニング装置としても適用できる。中間転写体としては、ベルト状の中間転写ベルトのほか、ドラム状の中間転写ドラム等を用いることができる。中間転写体の電気的特性(体積抵抗率、表面抵抗率など)、厚さ、構造(単層、二層、それ以上の複層)、材料、材質等は、作像条件などにより適切なものを種々選択して採用することができる。
また、本実施形態においては、クリーニングローラを感光体に当接させているが、クリーニングローラを感光体に近接配置させても良い。この場合においても、クリーニングローラ表面の正極性の電位を有する第1領域と負極性の電位を有する第2領域との間の電界によって感光体表面の転写残トナーを、転写残トナーの帯電極性と逆極性の領域に引き寄せる。領域間の電界の影響で引き寄せられた転写残トナーが、感光体表面を転がりながら移動して、転写残トナーの帯電極性と逆極性の領域に吸着する。これにより、正極性の転写残トナーおよび負極性の転写残トナーをひとつのローラで静電的に吸着することができる。
(1)
以上、本実施形態のクリーニング装置によれば、クリーニングローラ表面に正極性の電位を有する第1領域と負極性の電位を有する第2領域とを設けたので、第1領域と第2領域とが接触してリークを生じることがない。また、ひとつのローラに正極性の電位を有する第1領域と負極性の電位を有する第2領域とを設けたので、一つのローラで負極性の転写残トナーおよび正極性の転写残トナーを除去することができる。よって、正極性、負極性の電圧をそれぞれ印加した2本のローラを並べるものに較べて装置を小型化することができる。
(2)
また、スクレーパ部材が、クリーニングローラに付着した転写残トナーを堰き止めて、クリーニングローラ表面のトナーの帯電極性と異なる極性の領域と対向させる。転写残トナーが、クリーニングローラ表面のトナーの帯電極性と異なる極性の領域と対向すると、反発力で回収ローラ表面から飛翔して、クリーニングローラから離脱する。これにより、クリーニングローラ表面から転写残トナーを除去することができる。よって、静電的に転写残トナーをクリーニングローラから除去するので、掻き取るなどの機械的に転写残トナーをクリーニングローラから除去する方法では除去し難かった球形トナーであっても、良好にクリーニングローラ表面から除去することができる。
(3)
また、上記スクレーパ部材および上記クリーニングローラのいずれか一方が弾性変形するように、上記スクレーパ部材を上記クリーニングローラに当接させている。これにより、クリーニングローラに偏心などによって、スクレーパ部材との接触位置が変動しても、スクレーパ部材またはクリーニングローラが弾性変形して、変動を吸収することができる。これにより、スクレーパ部材がクリーニングローラから離間することが抑制され、クリーニングローラに静電吸着した転写残トナーをスクレーパ部材で良好に堰き止めることができる。
(4)
また、上記感光体と上記クリーニングローラとの接触領域たるクリーニングニップにおいて、上記感光体と上記クリーニングローラとの間に線速差が生じるようにしたので、感光体上の転写残トナーがクリーニングニップを通過する間にクリーニングローラの異なる部分と対向することができる。これにより、感光体上の転写残トナーがクリーニングニップを通過するまでの間に第1領域と第2領域との間の電界の影響を受けるようになり、転写残トナーをクリーニングローラに静電的に付着させることができる。
(5)
また、上記感光体表面がクリーニングニップを通過する間に、上記第1および第2領域と感光持体表面とが少なくとも一回以上接触するようにしたので、感光体上の負極性に帯電したトナー、正極性に帯電したトナーを確実にクリーニングローラで除去することができる。
(6)
また、上記第1領域と第2領域とをトナーの平均粒径以上のピッチで交互に配置したので、トナーが複数の領域間の電界の影響を受けなくなる。よって、各領域間の電界の影響によって生じる静電気力が互いに打ち消し合って、転写残トナーを転写残トナーの帯電極性と異極性電位を有する領域へ移動させるための静電気力が弱まることが抑制される。
(7)
また、上記第1領域に第1電極を配置して、クリーニングローラの一端に設けられた第1給電電極たる第1接続電極を介して正極性のバイアスを第1電極に印加することで、クリーニングローラの第1領域を正極性の電位を有する領域にすることができる。また、上記第2領域に第2電極を配置し、クリーニングローラの一端に設けられた第2給電電極たる第2接続電極を介して負極性のバイアスを第2電極に印加することで、クリーニングローラの第2領域を負極性の電位を有する領域にすることができる。
(8)
また、記第1電極および上記第2電極を幅方向長さが微細な微細電極とすることで、電極ピッチを狭めることができる。これにより、電極間の電界が強くなり、感光体表面の転写残トナーを電極間の電界の影響で転写残トナーの帯電極性と異極性の電位を有するクリーニングローラ表面へ静電的に移動せしめることができる。また、電極ピッチが狭まることで、感光体とクリーニングローラとの線速差が小さくても、感光体表面がクリーニングニップを通過する間にクリーニングローラ表面の第1領域と第2領域とを接触させることができ、両極性のトナーをクリーニングローラで良好に除去することができる。また、感光体とクリーニングローラとの線速差を小さくできるので、クリーニングローラと感光体との摺擦による摩耗を抑制することができる。
(9)
また、インクジェット方式で導電性インクを上記クリーニングローラ表面に吐出して、クリーニングローラの電極を形成することで、微細な電極を形成することができる。
(10)
また、上記クリーニングローラの電極を、フォトリソグラフィー工法により形成することで、微細な電極を形成することができ、電極間のピッチを狭くすることができる。
(11)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、上記(1)〜(10)の特徴をもつクリーニング装置7を用いることで、装置を小型化することができ、良好なクリーニング性能を得ることができる。
(12)
また、トナー像を形成するためのトナーとして、形状係数SF−1が100〜150の範囲にあるものを用いる。これにより、クリーニング入力量が低減し余裕度が向上するとともに、高画質画像が得られる。また、クリーニング装置の長寿命化も図れる。
本実施形態の画像形成装置を示す概略構成図。 同画像形成装置に用いるクリーニング装置の説明図。 同クリーニング装置のクリーニングローラの説明図。 同クリーニングローラ表面の電界の様子を示す図。 (a)、(b)、(c)は、同クリーニング装置のスクレーパ部材がクリーニングローラ表面に付着した転写残トナーを除去する様子を示す図。 (a)、(b)、(c)は、スクレーパ部材とクリーニングローラとの当接状態を説明する図。 (a)、(b)、(c)は、クリーニングローラの線速を感光体の線速よりも遅くしたときの感光体表面の転写残トナーを除去する様子を説明する図。 (a)は、電極ピッチLがトナーの平均粒径よりも小さいときのトナーに影響を及ぼす電界の様子を説明する図。(b)は、電極ピッチLがトナーの平均粒径よりも大きいときのトナーに影響を及ぼす電界の様子を説明する図。 電極ピッチLが大きいクリーニングローラと感光体とを示す図。 クリーニングブレードを球形トナーがすり抜ける様子を説明する図。 従来のクリーニング装置の一例を示す図。 従来のクリーニング装置の他の例を示す図。
符号の説明
1:感光体
6:現像装置
7:クリーニング装置
71:ブラシローラ
72:回収ローラ
73:スクレーパ部材
74:搬送手段

Claims (12)

  1. 像担持体に近接または当接して、該像担持体の表面のトナーを静電的に除去するクリーニングローラを備えたクリーニング装置において、
    クリーニングローラ表面に正極性の電位を有する第1領域と、負極性の電位を有する第2領域とを備えたことを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1のクリーニング装置において、
    上記クリーニングローラに当接し、クリーニングローラに付着したトナーを堰き止めて、該クリーニングローラ表面の該トナーの帯電極性と異なる極性の領域と対向させるスクレーパ部材を備えたことを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項2のクリーニング装置において、
    上記スクレーパ部材および上記クリーニングローラのいずれか一方が弾性変形するように、上記スクレーパ部材を上記クリーニングローラに当接させたことを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかのクリーニング装置において、
    上記像担持体と上記クリーニングローラとの対向領域において、上記像担持体と上記クリーニングローラとの間に線速差が生じるように構成したことを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項4のクリーニング装置において、
    上記像担持体表面が上記クリーニングローラとの対向領域を通過する間に、上記第1および第2領域と該像担持体表面とが少なくとも一回以上接触するように構成したことを特徴とするクリーニング装置。
  6. 請求項1乃至5いずれかのクリーニング装置において、
    上記第1領域と第2領域とをトナーの平均粒径以上のピッチで交互に配置したことを特徴とするクリーニング装置。
  7. 請求項1乃至6いずれかのクリーニング装置において、
    上記第1領域に正極性のバイアスが印加される第1電極を備え、上記第2領域に負極性のバイアスが印加される第2電極を備え、上記クリーニングローラ表面の一端側に正極性のバイアスを印加する第1電源と電気的に接続して、該第1電極に該正極性のバイアスを給電する第1給電電極と、上記クリーニングローラ表面の他端側に負極性のバイアスを印加する第2電源と電気的に接続して、該第2電極に該負極性のバイアスを給電する第2給電電極とを備えたことを特徴とするクリーニング装置。
  8. 請求項7のクリーニング装置において、
    上記第1電極および上記第2電極を、幅方向長さが微細な微細電極としたことを特徴とするクリーニング装置。
  9. 請求項8のクリーニング装置において、
    上記第1電極および上記第2電極は、インクジェット方式で導電性インクを上記クリーニングローラ表面に印字することで形成されることを特徴とするクリーニング装置。
  10. 請求項8のクリーニング装置において、
    上記第1電極および上記第2電極は、フォトリソグラフィー工法により形成したことを特徴とするクリーニング装置。
  11. 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、該像担持体に静電潜像を形成する潜像形成装置と、該像担持体上の静電潜像にトナーを付着させて顕像化する現像装置と、該像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写装置と、該像担持体をクリーニングするクリーニング装置とを備えた画像形成装置において、
    上記クリーニング装置として請求項1乃至10いずれかのクリーニング装置を採用することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11の画像形成装置において、上記像担持体上にトナー像を形成するためのトナーとして、形状係数SF−1が100〜150の範囲にあるものを用いることを特徴とする画像形成装置。
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