JP2004109229A - クリーニング装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】重合トナーを使用する場合であっても静電的な除去によってクリーニング不良を発生させず、そのクリーニング性能を長期に渡って安定して維持できるクリーニング装置を提供する。
【解決手段】像担持体1上のトナーが有する帯電極性とは反対の極性の直流電圧、又は直流電流に交流電流を重畳した放電開始電圧以下のバイアスを印加して像担持体1上のトナーを静電的に除去するための導電性のトナー除去手段を有し、該トナー除去手段は、多層構造からなる弾性ローラ61からなり、該弾性ローラ61によって回収されたトナーを除去する金属ブレード63を備えるクリーニング装置6である。
【選択図】 図1
【解決手段】像担持体1上のトナーが有する帯電極性とは反対の極性の直流電圧、又は直流電流に交流電流を重畳した放電開始電圧以下のバイアスを印加して像担持体1上のトナーを静電的に除去するための導電性のトナー除去手段を有し、該トナー除去手段は、多層構造からなる弾性ローラ61からなり、該弾性ローラ61によって回収されたトナーを除去する金属ブレード63を備えるクリーニング装置6である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に搭載されるクリーニング装置に関し、特に、現像に円径度の高いトナーを供する画像形成装置におけるクリーニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、高画質化のためにトナーの小粒径化及び高円径度化が進められている。
トナーの製造方法として、粉砕法では、これらの特性に限界があるため、小粒径化や高円径度化が可能な懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等の製造方法で製造された重合トナーが採用されつつある。
一般に円径度の高いトナーは、クリーニング性が悪いことが知られている。これは、従来、粉砕トナーを用いた場合にクリーニング手段として用いられてきたゴムブレードでは、トナーがブレードエッジに引っかからずに転がってしまうため、ブレードをすり抜けやすくなっていることに起因する。特に、重合法で製造されたトナーは真球に近いもの(平均円径度0.98以上)もあり、上記のブレードクリーニング法ではクリーニングが困難である。
【0003】
円径度の高いトナーを用いる場合のクリーニング方法として以下のような提案がなされている。例えば、クリーニングブラシにバイアスを印加し、静電的にトナーを除去する方法(例えば、特許文献1参照。)、クリーニングブレードと弾性ローラを使用してトナー除去を行う方法(例えば、特許文献2参照。)等である。
しかしながら、特許文献1に記載されている静電的に重合トナーを除去する方法では、初期においては効果的であるが、クリーニングブラシから重合トナーを除去することが困難なため、徐々にブラシがトナーで汚れ、クリーニング能力が低下するという問題がある。
また、特許文献2に記載されている方法では、ローラは像担持体等を傷つけないという観点から弾性ローラがよいとし、適当な硬度に調整が可能な連続気孔多孔質体がよいとしてポリウレタンゴムが好ましいとしているが、弾性ローラからのトナー除去を考えるとポリウレタンゴムにゴムブレードを当てた場合、摩擦係数が大きくなりトナー除去できる状態ではなく、金属ブレードを当てた場合、ポリウレタンゴムの摩耗が著しく不適当である。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−248849号公報
【特許文献2】
特開2002−23421号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点に鑑み、本発明は、重合トナーを使用する場合であっても静電的な除去によってクリーニング不良を発生させず、そのクリーニング性能を長期に渡って安定して維持できるクリーニング装置、並びにこれを搭載した画像形成装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも着色剤とバインダ樹脂とからなり、平均円径度が0.93以上のトナーを用いて像担持体上に形成されたトナー像を、転写紙もしくは中間転写体上に転写した後に像担持体上に残存するトナーを除去するクリーニング装置であって、該クリーニング装置は、像担持体上のトナーが有する帯電極性とは反対の極性の直流電圧、又は直流電流に交流電流を重畳した放電開始電圧以下のバイアスを印加して像担持体上のトナーを静電的に除去するための導電性のトナー除去手段を有し、該トナー除去手段は、多層構造からなる弾性ローラからなり、該弾性ローラによって回収されたトナーを除去する金属ブレードを備えるクリーニング装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニング装置において、前記弾性ローラが、少なくとも弾性層と弾性層を包む表層とからなり、表層を形成する材料は、弾性層を形成する材料よりも伸縮性が小さいクリーニング装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のクリーニング装置において、前記弾性ローラが、前記像担持体の回転に対して線速差をもって回転するクリーニング装置である。
【0007】
請求項4に記載の発明は、潜像を担持する像担持体と、該像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、潜像を書き込む露光手段と、該潜像担持体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、該潜像担持体表面の可視像を転写紙もしくは中間転写体に転写する転写手段と、転写後の該像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成装置であって、該現像手段で使用されるトナーは、少なくとも着色剤とバインダ樹脂とからなり、平均円径度が0.93以上であり、該クリーニング手段として、請求項1ないし3のいずれかに記載のクリーニング装置を備える画像形成装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の主要部の概略構成図である。像担持体である感光体1の周囲に、感光体1上に一様な電荷を付与する帯電器2、帯電した感光体1上に静電潜像を形成するための書き込み手段3、静電潜像を顕像化してトナー像とする現像器4、トナー像を転写紙に転写するための転写手段5、トナー像転写後の感光体1上をクリーニングするクリーニング装置6、感光体1上の残電荷を除電する除電器7が配置されている。
画像形成動作は、以下の通りである。感光体1上を帯電器2により一様に帯電させ、書き込み手段3により静電潜像を形成する。その後現像器5により潜像部にトナーを付着させ、トナー像を形成し、転写手段5により転写紙にトナー像を転写し、図示しない定着手段により転写紙上にトナー像を定着させてコピー画像を得るものである。
一方、感光体1上の転写残トナーは、クリーニング装置6により除去され、除電器7により除電された後、再度帯電器2により一様に帯電され上述の如く画像形成動作を繰り返してコピー動作が行われる。
【0009】
次に、本発明のクリーニング装置について説明する。
本クリーニング装置は、図1に示すように、弾性ローラ61と、搬送スクリュ62と、金属ブレード63で構成されている。本実施例では、感光体1からのトナー除去手段は弾性ローラ61のみであるが、感光体1からの更なるトナー除去手段としてゴムブレードを追加してもよい。
図2は、弾性ローラ61の周辺を拡大して示す図である。弾性ローラ61は、芯金61aに弾性層61bを設け、さらに弾性層61bを包み込む表層61cを有した多層構造からなる。弾性層61bは、弾性機能を持たせることが目的であるから、連続気孔多孔質体である、例えばポリウレタンゴムなどの材料が望ましい。また、表層61cは、機械的ストレスを受けても伸びないことが必要であるから、弾性層61bを形成する材料よりも伸縮性が小さい材料が望ましく、加えて耐摩耗性の観点からポリイミドなどが望ましい。また、これらにカーボンなどの抵抗制御材料を混ぜたり、金属ブレード63に対する表層61cの摩擦係数を低下させるための滑剤を混ぜてもよい。
弾性ローラ61は、体積抵抗率1×103〜1×108Ω・cmが望ましく、硬度はアスカーC20°〜60°が望ましい。本実施例中の弾性ローラ61は体積抵抗率1×106Ω・cm、硬度はアスカーC40°のものを使用している。
金属ブレード63は、いかなる金属を用いるものであっても良いが、硬度が高く、非磁性で、電気抵抗が低い材料が好ましく、特にSUSが好ましい。本実施例においては、入力トナーの層厚が大きい場合でも対応できる、SUS板材の厚さ0.15mmのものを使用している。
【0010】
次に、クリーニング装置6の動作を説明する。弾性ローラ61は、感光体1と対向位置において同方向に移動するように回転する。弾性ローラ61の芯金61aには、感光体1上に残存するトナーが有する帯電極性とは反対の極性の直流電流が印加される。印加するバイアスはこれに限らず交流電圧や交流電圧に直流電圧を重畳させてもよい。バイアスの大きさとしては、放電開始電圧以下とする。
感光体1上の残トナーは、反対極性に電荷を帯びた弾性ローラ61表面に静電的に付着することで、感光体1上から除去される。弾性ローラ61表面に付着したトナーは、金属ブレード63によって掻き落とされる。
尚、入力トナーの層厚が大きい場合は、感光体1と弾性ローラ61との移動速度には線速差を付けた方が、トナー間で剪断力が働くため、感光体1からの除去効率が高くなる。本実施例では、感光体1の線速に対して、弾性ローラ61の線速を1.2倍にしている。
【0011】
本発明のクリーニング装置におけるトナー除去動作の特長を、本発明とは構成を異にする静電的なトナー除去手段の構成例と比較しながら説明する。
図3は、本発明とは構成を異にする静電的なトナー除去手段の構成を示した図である。図3(a)は、トナー除去手段としてファーブラシ64を用いた構成である。感光体1上から残トナーを静電的に除去する一般的な方式として、このようなファーブラシクリーニングが用いられる。ファーブラシ64に付着したトナーは、フリッカーバー65によって除去される。しかしながら、図中に示す通り、ファーブラシ64の繊維にフリッカーバー65を当ててトナーをはじき飛ばそうとしても限界があり、全てのトナーを除去することはできない。
また、図3(b)は、トナー除去手段としてバイアスローラ66を用いた構成である。バイアスローラ66に静電的に付着したトナーを金属ブレード63によって除去する。しかしながら、バイアスローラ66、金属ブレード63共に硬い材料から構成すると、ローラの精度及びブレードのエッジ精度等が起因し、バイアスローラ66長手方向全域で、隙間なく金属ブレード63を当接させることは困難であり、トナーを全て除去することはできない。
以上から、図3に示すような本実施例とは構成を異にする静電的なトナー除去手段では、トナー除去手段に付着したトナーの除去が不十分で、クリーニング性能を長期に渡って維持することができない。
【0012】
図4は、バイアスを印加したローラと、ローラに付着したトナーを掻き落とすブレードの構成を示す図である。この図を用いて、本発明のクリーニング装置におけるトナー除去動作の特長を説明する。図4(b)は、バイアスローラ66のようなハードローラにゴムブレードのような弾性ブレード67を当接させた場合であり、弾性ブレード67のエッジ先端部を拡大して示したものである。この場合は、感光体1に弾性ブレードを当接させるのと同様に、弾性ブレード67のエッジ先端の形状が、図4(b)に示すように変形するので、その下にトナーがもぐり込み、すり抜けてしまう。弾性ブレード67の当接圧を大きくしても、更に変形が大きくなってすり抜けが発生したり、ブレードめくれが発生したりして、トナーを全て除去するのは困難である。
一方、図4(a)は、本発明によるところの弾性ローラ61と金属ブレード63の組み合わせであり、弾性ローラ61と金属ブレード63との当接部では、弾性ローラ61が変形する。これにより、金属ブレード63を当接させても隙間が発生することはなく、また、金属ブレード63であるがゆえ、ブレードエッジが図4(b)の如く変形することもないので、トナーがすり抜けることはない。また、本実施例のように、通常用いるゴムブレードよりも厚さの薄いSUS板をブレードとして使用した場合、トナーがブレードを押す力Fも小さくなる。加えて、力Fに対するブレードの剛性もゴムブレードよりも金属ブレードの方が強いため、トナーは更にすり抜けにくくなる。
以上から、本発明のクリーニング装置は、感光体1上の残トナーを効果的に除去する弾性ローラ61と、弾性ローラ61に当接させて表面に付着したトナーを十分に掻き落とすことのできる金属ブレード63とにより、良好なクリーニング性能を長期に渡って維持することが可能となる。
【0013】
本発明の画像形成装置は、現像器で使用されるトナーが少なくとも着色剤とバインダ樹脂とからなり、平均円径度が0.93以上の球形トナーである。このような球形トナーを用いる場合であっても、本クリーニング装置を搭載することにより、感光体上のクリーニング不良を起こすことなく、また、長期に渡ってそのクリーニング性能を維持することができる。また、球形トナーを用いることで、高画質の画像を形成することができる。
【0014】
尚、上記の通り、本発明のクリーニング装置の実施例は、感光体上に設けたクリーニング装置として示したが、中間転写体のクリーニング装置としても用いることができる。
【0015】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明により、平均円径度0.93以上の球形トナーに対しても、静電的な作用で残トナーの除去ができ、クリーニング不良を発生させず、また、そのクリーニング性能を長期に渡って安定して維持できるクリーニング装置を提供することができる。さらに、球形トナーを用いることで高画質の画像を形成でき、像担持体上のクリーニング性も良好な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の主要部の概略構成図である。
【図2】弾性ローラの周辺を拡大して示す図である。
【図3】本発明とは構成を異にする静電的なトナー除去手段の構成を示した図である。
【図4】バイアスを印加したローラと、ローラに付着したトナーを掻き落とすブレードの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 感光体(像担持体)
2 帯電器
3 書き込み手段
4 現像器
5 転写手段
6 クリーニング装置
61 弾性ローラ(トナー除去手段)
61a 芯金
61b 弾性層
61c 表層
63 金属ブレード
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に搭載されるクリーニング装置に関し、特に、現像に円径度の高いトナーを供する画像形成装置におけるクリーニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、高画質化のためにトナーの小粒径化及び高円径度化が進められている。
トナーの製造方法として、粉砕法では、これらの特性に限界があるため、小粒径化や高円径度化が可能な懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等の製造方法で製造された重合トナーが採用されつつある。
一般に円径度の高いトナーは、クリーニング性が悪いことが知られている。これは、従来、粉砕トナーを用いた場合にクリーニング手段として用いられてきたゴムブレードでは、トナーがブレードエッジに引っかからずに転がってしまうため、ブレードをすり抜けやすくなっていることに起因する。特に、重合法で製造されたトナーは真球に近いもの(平均円径度0.98以上)もあり、上記のブレードクリーニング法ではクリーニングが困難である。
【0003】
円径度の高いトナーを用いる場合のクリーニング方法として以下のような提案がなされている。例えば、クリーニングブラシにバイアスを印加し、静電的にトナーを除去する方法(例えば、特許文献1参照。)、クリーニングブレードと弾性ローラを使用してトナー除去を行う方法(例えば、特許文献2参照。)等である。
しかしながら、特許文献1に記載されている静電的に重合トナーを除去する方法では、初期においては効果的であるが、クリーニングブラシから重合トナーを除去することが困難なため、徐々にブラシがトナーで汚れ、クリーニング能力が低下するという問題がある。
また、特許文献2に記載されている方法では、ローラは像担持体等を傷つけないという観点から弾性ローラがよいとし、適当な硬度に調整が可能な連続気孔多孔質体がよいとしてポリウレタンゴムが好ましいとしているが、弾性ローラからのトナー除去を考えるとポリウレタンゴムにゴムブレードを当てた場合、摩擦係数が大きくなりトナー除去できる状態ではなく、金属ブレードを当てた場合、ポリウレタンゴムの摩耗が著しく不適当である。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−248849号公報
【特許文献2】
特開2002−23421号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点に鑑み、本発明は、重合トナーを使用する場合であっても静電的な除去によってクリーニング不良を発生させず、そのクリーニング性能を長期に渡って安定して維持できるクリーニング装置、並びにこれを搭載した画像形成装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも着色剤とバインダ樹脂とからなり、平均円径度が0.93以上のトナーを用いて像担持体上に形成されたトナー像を、転写紙もしくは中間転写体上に転写した後に像担持体上に残存するトナーを除去するクリーニング装置であって、該クリーニング装置は、像担持体上のトナーが有する帯電極性とは反対の極性の直流電圧、又は直流電流に交流電流を重畳した放電開始電圧以下のバイアスを印加して像担持体上のトナーを静電的に除去するための導電性のトナー除去手段を有し、該トナー除去手段は、多層構造からなる弾性ローラからなり、該弾性ローラによって回収されたトナーを除去する金属ブレードを備えるクリーニング装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニング装置において、前記弾性ローラが、少なくとも弾性層と弾性層を包む表層とからなり、表層を形成する材料は、弾性層を形成する材料よりも伸縮性が小さいクリーニング装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のクリーニング装置において、前記弾性ローラが、前記像担持体の回転に対して線速差をもって回転するクリーニング装置である。
【0007】
請求項4に記載の発明は、潜像を担持する像担持体と、該像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、潜像を書き込む露光手段と、該潜像担持体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、該潜像担持体表面の可視像を転写紙もしくは中間転写体に転写する転写手段と、転写後の該像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成装置であって、該現像手段で使用されるトナーは、少なくとも着色剤とバインダ樹脂とからなり、平均円径度が0.93以上であり、該クリーニング手段として、請求項1ないし3のいずれかに記載のクリーニング装置を備える画像形成装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の主要部の概略構成図である。像担持体である感光体1の周囲に、感光体1上に一様な電荷を付与する帯電器2、帯電した感光体1上に静電潜像を形成するための書き込み手段3、静電潜像を顕像化してトナー像とする現像器4、トナー像を転写紙に転写するための転写手段5、トナー像転写後の感光体1上をクリーニングするクリーニング装置6、感光体1上の残電荷を除電する除電器7が配置されている。
画像形成動作は、以下の通りである。感光体1上を帯電器2により一様に帯電させ、書き込み手段3により静電潜像を形成する。その後現像器5により潜像部にトナーを付着させ、トナー像を形成し、転写手段5により転写紙にトナー像を転写し、図示しない定着手段により転写紙上にトナー像を定着させてコピー画像を得るものである。
一方、感光体1上の転写残トナーは、クリーニング装置6により除去され、除電器7により除電された後、再度帯電器2により一様に帯電され上述の如く画像形成動作を繰り返してコピー動作が行われる。
【0009】
次に、本発明のクリーニング装置について説明する。
本クリーニング装置は、図1に示すように、弾性ローラ61と、搬送スクリュ62と、金属ブレード63で構成されている。本実施例では、感光体1からのトナー除去手段は弾性ローラ61のみであるが、感光体1からの更なるトナー除去手段としてゴムブレードを追加してもよい。
図2は、弾性ローラ61の周辺を拡大して示す図である。弾性ローラ61は、芯金61aに弾性層61bを設け、さらに弾性層61bを包み込む表層61cを有した多層構造からなる。弾性層61bは、弾性機能を持たせることが目的であるから、連続気孔多孔質体である、例えばポリウレタンゴムなどの材料が望ましい。また、表層61cは、機械的ストレスを受けても伸びないことが必要であるから、弾性層61bを形成する材料よりも伸縮性が小さい材料が望ましく、加えて耐摩耗性の観点からポリイミドなどが望ましい。また、これらにカーボンなどの抵抗制御材料を混ぜたり、金属ブレード63に対する表層61cの摩擦係数を低下させるための滑剤を混ぜてもよい。
弾性ローラ61は、体積抵抗率1×103〜1×108Ω・cmが望ましく、硬度はアスカーC20°〜60°が望ましい。本実施例中の弾性ローラ61は体積抵抗率1×106Ω・cm、硬度はアスカーC40°のものを使用している。
金属ブレード63は、いかなる金属を用いるものであっても良いが、硬度が高く、非磁性で、電気抵抗が低い材料が好ましく、特にSUSが好ましい。本実施例においては、入力トナーの層厚が大きい場合でも対応できる、SUS板材の厚さ0.15mmのものを使用している。
【0010】
次に、クリーニング装置6の動作を説明する。弾性ローラ61は、感光体1と対向位置において同方向に移動するように回転する。弾性ローラ61の芯金61aには、感光体1上に残存するトナーが有する帯電極性とは反対の極性の直流電流が印加される。印加するバイアスはこれに限らず交流電圧や交流電圧に直流電圧を重畳させてもよい。バイアスの大きさとしては、放電開始電圧以下とする。
感光体1上の残トナーは、反対極性に電荷を帯びた弾性ローラ61表面に静電的に付着することで、感光体1上から除去される。弾性ローラ61表面に付着したトナーは、金属ブレード63によって掻き落とされる。
尚、入力トナーの層厚が大きい場合は、感光体1と弾性ローラ61との移動速度には線速差を付けた方が、トナー間で剪断力が働くため、感光体1からの除去効率が高くなる。本実施例では、感光体1の線速に対して、弾性ローラ61の線速を1.2倍にしている。
【0011】
本発明のクリーニング装置におけるトナー除去動作の特長を、本発明とは構成を異にする静電的なトナー除去手段の構成例と比較しながら説明する。
図3は、本発明とは構成を異にする静電的なトナー除去手段の構成を示した図である。図3(a)は、トナー除去手段としてファーブラシ64を用いた構成である。感光体1上から残トナーを静電的に除去する一般的な方式として、このようなファーブラシクリーニングが用いられる。ファーブラシ64に付着したトナーは、フリッカーバー65によって除去される。しかしながら、図中に示す通り、ファーブラシ64の繊維にフリッカーバー65を当ててトナーをはじき飛ばそうとしても限界があり、全てのトナーを除去することはできない。
また、図3(b)は、トナー除去手段としてバイアスローラ66を用いた構成である。バイアスローラ66に静電的に付着したトナーを金属ブレード63によって除去する。しかしながら、バイアスローラ66、金属ブレード63共に硬い材料から構成すると、ローラの精度及びブレードのエッジ精度等が起因し、バイアスローラ66長手方向全域で、隙間なく金属ブレード63を当接させることは困難であり、トナーを全て除去することはできない。
以上から、図3に示すような本実施例とは構成を異にする静電的なトナー除去手段では、トナー除去手段に付着したトナーの除去が不十分で、クリーニング性能を長期に渡って維持することができない。
【0012】
図4は、バイアスを印加したローラと、ローラに付着したトナーを掻き落とすブレードの構成を示す図である。この図を用いて、本発明のクリーニング装置におけるトナー除去動作の特長を説明する。図4(b)は、バイアスローラ66のようなハードローラにゴムブレードのような弾性ブレード67を当接させた場合であり、弾性ブレード67のエッジ先端部を拡大して示したものである。この場合は、感光体1に弾性ブレードを当接させるのと同様に、弾性ブレード67のエッジ先端の形状が、図4(b)に示すように変形するので、その下にトナーがもぐり込み、すり抜けてしまう。弾性ブレード67の当接圧を大きくしても、更に変形が大きくなってすり抜けが発生したり、ブレードめくれが発生したりして、トナーを全て除去するのは困難である。
一方、図4(a)は、本発明によるところの弾性ローラ61と金属ブレード63の組み合わせであり、弾性ローラ61と金属ブレード63との当接部では、弾性ローラ61が変形する。これにより、金属ブレード63を当接させても隙間が発生することはなく、また、金属ブレード63であるがゆえ、ブレードエッジが図4(b)の如く変形することもないので、トナーがすり抜けることはない。また、本実施例のように、通常用いるゴムブレードよりも厚さの薄いSUS板をブレードとして使用した場合、トナーがブレードを押す力Fも小さくなる。加えて、力Fに対するブレードの剛性もゴムブレードよりも金属ブレードの方が強いため、トナーは更にすり抜けにくくなる。
以上から、本発明のクリーニング装置は、感光体1上の残トナーを効果的に除去する弾性ローラ61と、弾性ローラ61に当接させて表面に付着したトナーを十分に掻き落とすことのできる金属ブレード63とにより、良好なクリーニング性能を長期に渡って維持することが可能となる。
【0013】
本発明の画像形成装置は、現像器で使用されるトナーが少なくとも着色剤とバインダ樹脂とからなり、平均円径度が0.93以上の球形トナーである。このような球形トナーを用いる場合であっても、本クリーニング装置を搭載することにより、感光体上のクリーニング不良を起こすことなく、また、長期に渡ってそのクリーニング性能を維持することができる。また、球形トナーを用いることで、高画質の画像を形成することができる。
【0014】
尚、上記の通り、本発明のクリーニング装置の実施例は、感光体上に設けたクリーニング装置として示したが、中間転写体のクリーニング装置としても用いることができる。
【0015】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明により、平均円径度0.93以上の球形トナーに対しても、静電的な作用で残トナーの除去ができ、クリーニング不良を発生させず、また、そのクリーニング性能を長期に渡って安定して維持できるクリーニング装置を提供することができる。さらに、球形トナーを用いることで高画質の画像を形成でき、像担持体上のクリーニング性も良好な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の主要部の概略構成図である。
【図2】弾性ローラの周辺を拡大して示す図である。
【図3】本発明とは構成を異にする静電的なトナー除去手段の構成を示した図である。
【図4】バイアスを印加したローラと、ローラに付着したトナーを掻き落とすブレードの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 感光体(像担持体)
2 帯電器
3 書き込み手段
4 現像器
5 転写手段
6 クリーニング装置
61 弾性ローラ(トナー除去手段)
61a 芯金
61b 弾性層
61c 表層
63 金属ブレード
Claims (4)
- 少なくとも着色剤とバインダ樹脂とからなり、平均円径度が0.93以上のトナーを用いて像担持体上に形成されたトナー像を、転写紙もしくは中間転写体上に転写した後に像担持体上に残存するトナーを除去するクリーニング装置であって、
該クリーニング装置は、像担持体上のトナーが有する帯電極性とは反対の極性の直流電圧、又は直流電流に交流電流を重畳した放電開始電圧以下のバイアスを印加して像担持体上のトナーを静電的に除去するための導電性のトナー除去手段を有し、
該トナー除去手段は、多層構造からなる弾性ローラからなり、
該弾性ローラによって回収されたトナーを除去する金属ブレードを備える
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1に記載のクリーニング装置において、
前記弾性ローラは、少なくとも弾性層と弾性層を包む表層とからなり、
表層を形成する材料は、弾性層を形成する材料よりも伸縮性が小さい
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1又は2に記載のクリーニング装置において、
前記弾性ローラは、前記像担持体の回転に対して線速差をもって回転する
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 潜像を担持する像担持体と、
該像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、
帯電した該像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、潜像を書き込む露光手段と、
該潜像担持体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、
該潜像担持体表面の可視像を転写紙もしくは中間転写体に転写する転写手段と、
転写後の該像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成装置であって、
該現像手段で使用されるトナーは、少なくとも着色剤とバインダ樹脂とからなり、平均円径度が0.93以上であり、
該クリーニング手段として、請求項1ないし3のいずれかに記載のクリーニング装置を備える
ことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002268771A JP2004109229A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | クリーニング装置及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002268771A JP2004109229A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | クリーニング装置及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004109229A true JP2004109229A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32266901
Family Applications (1)
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JP2002268771A Pending JP2004109229A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | クリーニング装置及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004109229A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007199637A (ja) * | 2006-01-30 | 2007-08-09 | Ricoh Co Ltd | クリーニング装置および画像形成装置 |
CN102193410A (zh) * | 2010-03-16 | 2011-09-21 | 柯尼卡美能达商用科技株式会社 | 图像形成装置以及图像形成方法 |
-
2002
- 2002-09-13 JP JP2002268771A patent/JP2004109229A/ja active Pending
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