JP2003208159A - 効果付与装置 - Google Patents

効果付与装置

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JP2003208159A
JP2003208159A JP2002009078A JP2002009078A JP2003208159A JP 2003208159 A JP2003208159 A JP 2003208159A JP 2002009078 A JP2002009078 A JP 2002009078A JP 2002009078 A JP2002009078 A JP 2002009078A JP 2003208159 A JP2003208159 A JP 2003208159A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力される楽音波形をそのまま使用して、効
果が付与された楽音信号を合成して出力する場合におい
てもより品質の高い効果音の付与を行える効果付与装置
を提供すること。 【解決手段】楽音信号をそのまま通過させるバイパス経
路103を従来のディジタル信号での処理系に対して並
列に構成する。間接音系の効果音を付与する場合には、
バイパス経路103と間接音系のエフェクタ132aと
を作動させて加算回路と、バイパス経路103とで間接
音系の処理を行う。また、入力される楽音信号をそのま
ま出力したいときにはバイパススイッチ103だけをオ
ンして楽音信号を通過させることも行える。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、楽音信号に効果を
付与して出力する効果付与装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、エレキギター等の電子弦楽器で演
奏を行うときにはエレキギターにアンプを接続してその
アンプで楽音波形を増幅してから楽音信号を出力してい
る。この際に、ギターとアンプの間にマルチエフェクタ
と呼ばれるものを接続して使用する場合がある。このマ
ルチエフェクタではエレキギターから入力される楽音波
形に様々な効果が付与されてから楽音信号として出力さ
れる。 【0003】このようなマルチエフェクタによって付与
される効果としてはリバーブ、コーラス、ディレイなど
のように空間的な音の広がりを与える効果音が付加され
ることによって効果が付与されるものとワウ、ディスト
ーション、オーバドライブなどのように楽音波形を直接
加工することによって効果音が付与されるものとがあ
る。 【0004】この後者のような楽音波形が直接加工され
ることによって効果が付与される場合にはディジタル信
号に変換された信号が用いられても楽音波形自体に歪み
を加えて効果が付与されるため、さほど問題にはならな
い。 【0005】一方、後者のような入力された楽音波形に
効果を付加せずに出力する場合や、入力された楽音波形
と効果を付加された楽音波形とを混合して出力する、所
謂空間的な広がりを持つ効果を得ようとする場合であっ
ても、入力された楽音波形を一旦A/D変換した上で効
果付加と前記混合の処理を行い、再びD/A変換するた
めに微小ではあるが音の劣化を生じ、入力信号の持つ微
妙なニュアンスを損なうことがある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】以上説明したように従
来のマルチエフェクタにおいては入力信号をすべてA/
D変換した後に処理しているためA/D変換、D/A変
換にともない微小ではあるが音の劣化を生ずるという問
題がある。 【0007】そこで本発明では入力された楽音波形を直
接加工して出力するような効果付加の場合と、入力楽音
波形に効果を付加した楽音波形とを混合して出力する所
謂空間的な広がりを持つ効果付加の処理とを、それぞれ
異なる方法の処理を施すことで音質劣化の少ない効果付
与装置を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の効果付与装置
は、楽音波形を直接加工し、加工した音のみを出力する
直接音系のエフェクタと、ディジタルの楽音波形を加工
した波形を元の楽音波形に合成して出力する間接音系の
エフェクタとが、少なくとも1つずつ順次直列に配備さ
れてなるエフェクト処理部と、アナログの楽音信号をデ
ィジタルの楽音波形に変換して該ディジタルの楽音波形
を前記エフェクト処理部に渡すA/D変換部と、前記エ
フェクト処理部から出力されるディジタルの楽音波形を
アナログの楽音信号に変換するD/A変換部と、前記A
/D変換部に入力される前のアナログ楽音信号を、前記
エフェクト処理部をバイパスするバイパス路を経由させ
て、該バイパス路を経由してきたアナログの楽音信号
と、前記D/A変換部で得られたアナログの楽音信号と
を合成する信号合成部と、前記エフェクト処理部に配備
された複数のエフェクタの中から任意の1つもしくは複
数のエフェクトを作用させるとともに、直接音系のエフ
ェクタを1つでも作用させる場合には前記バイパス路を
遮断し、間接音系のエフェクタのみを作用させる場合に
は、前記エフェクト処理部内では、間接音系の効果が付
与された楽音波形を、該効果が付与された楽音波形に該
効果が付与される前の楽音波形を合成することなく該エ
フェクト処理部から出力させて、前記信号合成部におい
て前記バイパス路を経由してきたアナログの楽音信号
と、前記D/A変換部で得られたアナログの楽音信号と
を合成させる制御部とを備えたことを特徴とする。 【0009】上記発明の効果付与装置によれば、上記間
接音系のエフェクタのみを使用するときには上記バイパ
ス路を使用することによって上記エフェクト処理部内で
は合成されるべき効果音のみを、該効果が付与される前
の楽音波形を合成することなく上記エフェクト処理部か
ら出力しバイパス路を通過するアナログの楽音波形と合
成することができる。 【0010】さらに、直接音系のエフェクタで効果を付
与するときにはバイパス路を遮断することによって、入
力されるアナログの楽音信号を使用しないで上記A/D
変換部で変換されたディジタルの楽音波形を使用して、
従来と同様に効果の付与を行える。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。 【0012】図1は、本発明の一実施形態を示す効果付
与装置の外観図である。 【0013】図1(a)は本実施形態の効果付与装置1
00の側面図、図1(b)は本実施形態の効果付与装置
100を上方から見た平面図である。 【0014】図1(a)に示すようにフットぺダル11
0によって入力される楽音信号に効果が付与される仕組
みになっている。このフットべダル110ではつま先と
かかとの双方によって操作が行えるようになっている。
つま先側にはスイッチSwitchAが、かかと側には
スイッチSwitchBが配設されていて、演奏者が適
宜、それらのスイッチSwitchA、SwitchB
を選択することによって演奏が行われる。つま先側には
直接音系の効果であるワウを有効にするか、しないかの
オン・オフスイッチSwitchAが設けられている。
このスイッチSwitchAをつま先で押す度にスイッ
チのオン/オフが切り替わるようになっている。 【0015】また、かかと側には後述するメモリ内の設
定内容を有効にするかしないかのスイッチSwitch
Bが設けられている。このスイッチSwitchBをか
かとで押すとスイッチがオンすると効果付与装置内に在
るメモリに記憶された設定内容が有効になって、かかと
を離してスイッチがオフすると現在の設定内容がそのま
ま有効となるようになっている。詳細は後述する。 【0016】そしてつま先側のスイッチSwitchA
から延設されるところに効果付与のパラメータ設定用の
ロータリースイッチ群120が設けられている。 【0017】このロータリースイッチ群120などで構
成されるパラメータ設定部を図1(b)を参照しながら
説明する。 【0018】図1(b)に示すようにロータリースイッ
チ群120にはTYPE、RANGE、R.TIME、
R.LEVELの4つのパラメータ設定用のロータリー
スイッチが設けられている。これらのロータリースイッ
チTYPE、RANGE、R.TIME、R.LEVE
Lがどの角度の位置にあるかでそれぞれ所定のパラメー
タが設定されるようになっている。なお、4つのロータ
リースイッチの中の一つであるロータリースイッチR.
LEVELではリバーブ効果のオン・オフの設定も行え
て、反時計方向に目いっぱい回し切るとリバーブ効果が
オフしてリバーブ効果が付与されないようになってい
る。 【0019】また、発光ダイオードLED1と発光ダイ
オードLED2とが状況表示用の表示機として設けられ
ていて、発光ダイオードLED1側では直接音系の効果
たとえばワウが有効のときに発光ダイオードが点灯す
る。発光ダイオードLED2側では間接音系の効果たと
えばリバーブ効果を有効とするかどうかが、ロータリー
スイッチR・LEVELによって設定されるようになっ
ているので、ロータリースイッチR・LEVELが反時
計方向に目いっぱい回されてオフOFFの位置まで来て
いたら消灯して、それ以外の位置に在るときにはリバー
ブ効果が有効であることを示すために点灯するようにな
っている。双方ともユーザから見て効果音が有効である
か、否かの状況が一目で分かるようになっている。 【0020】他にはメモリへの書き込みを行うためのス
イッチMEMORYが設けられている。これは設定され
た内容を保存しておく場合に使用されて、このスイッチ
MEMORYが押されると設定された内容が一時的に記
憶されている、効果付与装置内に配設されているRAM
から同じく、効果付与装置100内に配設されているR
OM(通常は読み出し専用であるが、電気的操作によっ
て書き換え可能なメモリであって例えばフラッシュRO
Mなど)へ転送されるようになっている。詳細について
は図2を参照して後述する。 【0021】また、楽音信号が入力される部分INPU
Tと効果が付与された楽音信号を出力する部分OUTP
UTにはそれぞれ外部機器との接続を行うためのコネク
タが設けられている。 【0022】入力側のコネクタINPUTを介して効果
付与装置100内に楽音波形が入力されたときに効果付
与装置100の内部でどのような処理が行われるかを内
部構成ブロック図2を参照して説明する。 【0023】図中、左側に在る入力端部101には図1
(a)、(b)のコネクタINPUTを介して入力され
る楽音信号が供給される。図2に示すように入力される
アナログの楽音信号が分岐されてその一方がADC(A
nalogue to Digital Convet
er)120でディジタル信号に変換されて、他方がア
ナログ信号のまま、通過するようになっている。 【0024】ディジタル信号に変換される側は従来と同
様の処理を行う部分でエフェクト処理手段130で効果
が付与されて効果が付与されたディジタル信号がDAC
(Digital to Analogue Conv
erter)140へ供給されてアナログ信号に変換さ
れて出力される。 【0025】ここで本出願人は従来問題となっていたデ
ィジタル信号に変換して処理を行っているので生ずる入
力されたアナログ信号と出力されるアナログ信号との違
いを解消するため、アナログ信号をそのまま出力端子1
02へ出力可能とするバイパス路103を、ディジタル
信号で処理される経路に対して並列に設けることを提案
している。 【0026】エフェクタのみ使用時に使用できるように
加算回路104を設けて、バイパス路103とエフェク
ト処理手段130の経路とで間接音系の処理が行われる
ような構成としている。直接系のエフェクト処理の場合
には、入力信号そのものを加工してしまうため、入力信
号の持つ微妙なニュアンスを維持する必要はないが、間
接系のエフェクト処理のみの場合には原音である入力信
号と原音に効果を付与した楽音波形とを加算して出力す
るために原音の持つ微妙なニュアンスを維持したまま出
力することが望まれる。 【0027】また、直接音系の効果音を処理するときに
はどうしてもディジタル信号への変換が必要なので、そ
のときにはバイパスSW150によってバイパス路10
3を遮断するようにもしてある。これらのエフェクト処
理部130およびバイパススイッチ150の制御はCP
U160によって行われる。CPU160は前述したロ
ータリースイッチ群120で設定された内容を判読する
ことや、LED1、LED2に対応する表示手段180
の点灯制御も行っている。また、ROM190、RAM
191のリードライト制御もあわせて行っている。RO
M190には前述した設定パラメータが保存されるほ
か、使用者からは書き換えが不可能な領域に効果付与装
置100が作動するために必要な実行プログラムが格納
されている。このROM190は前述のスイッチMEM
ORYによって書き込みが可能になっている。また、R
AM191はワーキングエリアとなっていて、設定され
たパラメータが一時的に記憶されて、処理を行うときに
はこの一時的に記憶されるパラメータが使用される。こ
のパラメータを永久的に保存しておきたいときにスイッ
チMEMORYが押されてRAM191からROM19
0への転送が行われる。 【0028】前述した外観に示されるスイッチ群120
およびフットベダル110で操作されるスイッチSwi
tchA、SwitchBなどが図2では設定手段17
0に対応していて、その設定手段170内にあるいずれ
かのスイッチが操作されると、CPU160がそれらの
スイッチの状況を認識して各部へ制御信号を送るように
なっている。その制御信号に基づいてエフェクト処理手
段130へ制御信号が送られて、直接音系の効果音の付
与または間接音系の効果音の付与が行われる。このとき
にはLED1またはLED2が点灯してどの効果が現
在、有効であるかが視覚的にユーザに伝えられる。 【0029】ここでは直接音系のワウと間接音系のリバ
ーブが適宜、選択されるような構成になっている。 【0030】ワウは入力信号に対してカットオフ周波数
を連続的に可変して「ワーウーワーウー」と言う音のうね
りが聞こえるような効果音である。 【0031】リバーブは所謂残響音であり、室内や大ホ
ール等の空間に放射された音が壁や天井、床などから反
射するものである。 【0032】図1に示すスイッチ群120のうち、ロー
タリ−スイッチTYPEによってワウの音色を決めるパ
ラメータが設定されて、同じくスイッチ群120のう
ち、ロータリースイッチRANGEによってワウの中心
周波数を示すパラメータが設定されるようになってい
る。 【0033】また、図1に示すスイッチ群120のう
ち、ロータリースイッチR.TIMEでリバーブの残響
時間を決定する時間がパラメータとして設定されて、同
じくロータリースイッチR.LEVELで元の楽音信号
と加算される割合がパラメータとして設定される。 【0034】図2に示すCPU160の処理をROM1
90に格納されるプログラムを図3に示すフローに基づ
いて説明する。 【0035】電源が投入されると本プログラムが起動し
てステップ301から処理が開始される。ステップS3
02の判断ステップでは図1の外観で示す各スイッチの
オンオフON/OFF設定がどのような状況であるかが
判定される。たとえば演奏者によってフットべダル11
0が押されてスイッチSwitchAがオンしたら、こ
こでワウの効果がオンとなるのでステップS302でY
esと判定されて次のステップS303へと進められ
る。次のステップS303でLED1を点灯させてワウ
が有効であることを演奏者に知らせる。そしてLED1
によって演奏者にワウ効果が有効であるという状況を知
らせてから、次のステップS304でその表示内容に基
づいた効果内容をエフェクト処理手段130へと伝えて
いる。 【0036】以上でワウのエフェクト(効果)がオンで
あるときの設定に関する処理が終えられる。 【0037】また、本実施形態で示す効果付与装置には
リバーブ効果も付与できるようにしてあるので、これも
ステップS302で判定される。これは図1のスイッチ
群120の中のロータリースイッチR.Levelがオ
フOFF以外の位置に設定されていたらリバーブ効果が
オンであるとステップS302で判定されて、次のステ
ップS303でLED2を点灯させている。そしてLE
D2によって演奏者にリバーブ効果が有効であるという
状況を知らせてから、次のステップS304でその表示
内容に基づいた効果内容をエフェクト処理手段130へ
と伝えている。 【0038】以上でリバーブのエフェクト(効果)がオ
ンであるときの設定に関する処理が終えられる。 【0039】また、フットべダル110のかかと側が押
された時には効果付与装置内に在るメモリであるROM
190に記憶されている効果付与の設定内容と、スイッ
チ群などを適宜設定することによって得られる設定内容
とが演奏しながら切り替えられるような構成になってい
る。このときの切替の判定もS302で行われる。これ
はROM190からの読み出しとRAM191からの読
み出しとをCPU160で切り替えることによって行わ
れる。現在、設定されている内容で効果を付与するか、
あるいは事前にROM190へ記憶しておいた内容に基
づいて効果を付与するかが、フットべダル110のかか
と側の操作で行えるようになっている訳である。 【0040】そしてステップS302〜S304までの
設定に関する処理が終えられたら、ステップS305で
図2のエフェクト処理手段130に、効果内容に基づい
てパラメータが転送される。このパラメータに基づいて
エフェクト処理手段130では適宜、効果が付与され
る。詳細については図4を用いて後述する。 【0041】ここで、図2の下側部分だけを抜き出して
詳細なブロック図を図4に掲げて説明を加える。図4は
直接音系および間接音系の処理を行う部分の詳細を示す
ブロック図である。このブロック図で示される回路はC
PU160とバスで接続されることによって動作するD
SPによって構成される。 【0042】図4では各効果の付与を、バイパススイッ
チ150と各スイッチSW1〜SW3とを切り替えて行
えるようにしている。これらの各回路部品がDSPによ
って構成される。 【0043】従来の効果付与装置にも配備されているの
が図4の下方のADC120からDAC140までの経
路で示される部分の回路である。 【0044】従来ではADC120によってディジタル
信号に変換された楽音信号がエフェクト処理手段130
に入力されて、効果付与の処理が行われた後でDAC1
40によってアナログ信号に変換されて出力される。 【0045】エフェクト処理手段130で行われるエフ
ェクトの処理には前述したように直接音系の効果(エフ
ェクト)を付与するエフェクタ131と間接音系の効果
(エフェクト)を付与するエフェクタ132とがある。
エフェクト処理手段130内ではこれらのエフェクタを
直列に接続することによって双方の効果が与えられるよ
うな構成になっている。直接音系のエフェクタ131は
楽音信号を直接加工して効果を生み出すので、楽音信号
が通る経路に配設されなければならない。したがって、
図4に示すように直接音系のエフェクタ131を通過す
る経路と、通過しない経路とをスイッチSW1によって
切り分けている。また、その直接音系のエフェクタ13
1によって効果が付与された楽音信号に対して、あるい
は付与されない楽音信号に対して間接音系のエフェクタ
が作用するように後段に間接音系のエフェクタ132が
配設されている。ここでも間接音系のエフェクタ132
を通過させるかしないかをスイッチSW2とSW3とで
切り分けている。なお、本実施形態では直接音系の効果
としてはワウだけが、間接音系の効果としてはリバーブ
だけが付与される構成となっている。 【0046】直接音系の処理は直接音系のエフェクタ1
31によって行われて、間接音系の処理は、間接音系の
エフェクタ132aと加算回路133とによって行われ
る。間接音系の効果は主に空間的な広がりや奥行きなど
を表現する効果を目的としていて、このような効果を与
える場合には前述したように時間を遅延させた楽音信号
を元の時間を遅延させない楽音信号に加え合わせるため
の加算回路133が必要になる。つまり、元のアナログ
の楽音信号をまず発音しておいて、その元の楽音信号が
発音された後で遅延させた楽音信号を発音させることに
よってホールで反響するような状況を模擬する訳であ
る。このような処理を行うと、聴覚上、音が反響して聞
こえてくるような効果が得られる。従来ではディジタル
処理が行われていて、加算回路133によって効果が付
与された楽音信号と元の楽音信号との合成が行えるので
このような効果が簡単に与えられる。しかし従来問題と
なったA/D変換、D/A変換時の音色変化を克服でき
ない。そこで本出願人は間接音系のエフェクタ130の
み使用時にはアナログ信号の楽音信号をそのまま使用し
て処理が行えるように改善している。しかし、このとき
にはディジタル信号に変換された入力信号がそのままエ
フェクタから出力されると問題があるので本出願人は各
スイッチSW1〜SW3とバイパススイッチ150とを
要所に設けてアナログ信号をそのまま使う場合と、従来
のディジタル信号での処理が行われる場合とを適宜、使
い分けられるようにも工夫している。 【0047】なお、本実施形態では直接音系のエフェク
タ131では周波数特性が連続的に可変するような処理
が行われていて、ワウの場合には楽音信号の周波数成分
に比較的遅い変動を与えている。前述したように、その
変動の中心周波数を決めるパラメータがロータリースイ
ッチRANGEによって調節できるようになっていて、
ロータリースイッチTYPEによってどのような音色で
効果を付与するかが周波数の変動幅をパラメータとして
設定できるようになっている。 【0048】また、リバーブはホールで鳴らしているよ
うな響きを与える効果で、パラメータとしてディレイ時
間などが与えられる。 【0049】本実施形態の効果付与装置の構成を図4に
戻って説明する。 【0050】図4ではスイッチSW1〜SW3とバイパ
ススイッチ150とを設けて入力された原音が出力に混
合される場合、その信号がアナログ回路103側から供
給されるか、デジタルのエフェクト処理手段130側か
ら供給されるのかを適宜、切り替えられるようにしてい
る。スイッチSW1の接続状態と、バイパススイッチ1
50の接続状態、そしてスイッチSW2の接続状態と、
スイッチSW3の接続状態とでどのような効果が付与さ
れるかが決められる。 【0051】ここでエフェクト処理手段130内に構成
されるスイッチSW1、SW1、SW3およびバイパス
スイッチ150によってどのような経路が形成されるか
を図5を参照して説明する。 【0052】図中、間接音系のエフェクタ132で処理
を行わせるか、あるいは直接音系のエフェクタ131で
処理を行わせるか、あるいは双方で処理を行わせるか、
あるいは双方とも処理を行わないかをフットべダルのス
イッチSwitchAおよびロータリースイッチR.L
evelの接続状態がそれぞれオンONであるかオフO
FFであるかで設定されるとして表記してある。 【0053】つまり、双方のエフェクタを作動させる場
合にはフットべダルのスイッチSwitchAがオンO
N,ロータリースイッチR.LevelがオンONとな
っていて、いずれか一方の効果が付与される場合にはス
イッチSwitchAがオンON,R.Levelga
オフOFF、あるいはスイッチSwitchAがオフO
FF,R.LevelがオンON、双方の効果が付与さ
れない場合には双方ともオフOFF、オフOFFとなっ
ている。 【0054】図5の1行目に示されているのが双方の効
果が付与されない場合を示していて、この場合にはアナ
ログ信号をそのまま通過させる訳であるからバイパスス
イッチ150のみがオンONになる。このときディジタ
ルに変換された楽音波形がそのまま通過する経路にある
スイッチSW2とSW3とがオフOFFになっているこ
とが必須要件になる。 【0055】これは、スイッチSW2がオンONになっ
ていて、さらにスイッチSW1がa側に倒れていると、
ディジタル信号で処理が行われる側からの楽音信号がス
ルーされて加算回路104を経由して出力されてしまう
のでこれを防止するためである。 【0056】また、図5の2行目に示されているのが間
接音系のエフェクタ132aを作動させる場合の各スイ
ッチの設定状況である。この場合には間接音系のエフェ
クタ132aのみがオンONになっている。このときに
はスイッチSW1がa側で、スイッチSW2がオフして
いてスイッチSW3がオンONになることが必要にな
る。間接音系の処理が行われるときには前述したように
バイパス経路103がアナログ信号をそのまま通過させ
る経路となって加算回路104と間接音系のエフェクタ
132aとを作動させて間接音系の効果付与の処理が行
われる。したがって、スルーのときと同様にスイッチS
W1はa側に倒されてスイッチSW2がオフOFFして
スイッチSW3がオンONすることが必要になる。この
ようにしておけば今までは間接音系のエフェクタ132
aとスイッチSW2がオンして形成される経路と加算回
路133とで間接音系の処理が行われていたものを、バ
イパス経路103と加算回路104と間接音系のエフェ
クタ132aとで間接音系の処理が行われるように変え
ることができる。 【0057】以上、説明したように間接音系の効果が付
与される場合にバイパススイッチ150がオンしてアナ
ログ信号で処理が行われる側が使用されるのである。ま
た、本実施形態ではアナログ信号をそのままスルーさせ
て出力することもできるので、特に効果を付与しないと
きには本効果付与装置100をわざわざ外さなくても元
のアナログの楽音信号をそのまま出力することもでき
る。 【0058】直接音系の効果が付与される場合には、バ
イパススイッチ150がオフされるのでアナログ信号が
遮断されてアナログ系での処理が行われない。したがっ
て、従来のディジタル系での効果付与装置と同様の処理
が本発明の効果付与装置内100で行われる。このとき
にはスイッチSW1はb側へ倒されて、ディジタル信号
で処理が行われる側に設けられている直接音系のエフェ
クタ131を必ず通る。スイッチSW2がオンしていな
いと信号がDAC140まで伝えられないのでスイッチ
SW2がオンすることも必要になる。後は直接音系のエ
フェクタ131と間接音系のエフェクタ132aとでそ
れぞれ効果が付与されてから出力される場合の各スイッ
チの設定内容が最後の行に示されている。このときには
バイパススイッチ150がオフされて、ディジタル信号
で処理が行われる側だけで処理が行われるようにしてあ
る。これは入力された楽音信号が直接音系のエフェクタ
131を通過する場合にはアナログ信号を使用する必要
がないからである。 【0059】以上、説明したように、間接音系のエフェ
クタ132aのみを作動させる場合にはアナログの楽音
信号を使用することによって入力される楽音信号と出力
される楽音信号との違いを解消できるばかりでなく、ア
ナログの楽音信号をそのままスルーさせて出力すること
もできる。さらに、直接音系のエフェクタ131を作動
させる場合にはバイパス路を使用せずに従来と同様の処
理を行える。 【0060】なお、本実施形態では直接音系の効果とし
てワウのみを与えるエフェクタ131を、間接音系の効
果としてリバーブのみを与えるエフェクタ132だけを
示したが、本発明はこれに依らず、他の直接音系のエフ
ェクタが複数、直列に配設されていても、他の間接音系
のエフェクタが複数、直列に配設されていても良い。 【0061】 【発明の効果】以上説明したように、入力される楽音信
号をそのまま活かすことによって品質の高い効果音の付
与を行える効果付与装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態を示す効果付与装置の外観
を示す平面図と側面図である。 【図2】本発明の一実施形態を示す効果付与装置内で行
われる機能を示す機能ブロック図である。 【図3】図1のROMに格納されている処理プログラム
のフローを示す。 【図4】図2のエフェクト処理手段を示す詳細な機能ブ
ロック図である。 【図5】図3に在る、複数のスイッチのオン・オフ状態
の組み合わせを示す図である。 【符号の説明】 100 効果付与装置 110 フットペダル 120 ADC 130 エフェクト処理手段 131 直接音系のエフェクタ 132a 間接音系のエフェクタ 140 DAC 150 バイパススイッチ 160 CPU 170 設定手段 180 表示手段 SW1 SW2 SW3 スイッチ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ディジタルの楽音波形に効果を付与し、
    該効果が付与された楽音波形のみからなるディジタルの
    楽音波形を生成する直接音系のエフェクタと、ディジタ
    ルの楽音波形に効果を付与するとともに該効果が付与さ
    れた楽音波形と該効果を付与する前の楽音波形とを合成
    してディジタルの楽音波形を生成する間接音系のエフェ
    クタとが、少なくとも1つずつ順次直列に配備されてな
    るエフェクト処理部と、 アナログの楽音信号をディジタルの楽音波形に変換して
    該ディジタルの楽音波形を前記エフェクト処理部に渡す
    A/D変換部と、 前記エフェクト処理部から出力されるディジタルの楽音
    波形をアナログの楽音信号に変換するD/A変換部と、 前記A/D変換部に入力される前のアナログ楽音信号
    を、前記エフェクト処理部をバイパスするバイパス路を
    経由させて、該バイパス路を経由してきたアナログの楽
    音信号と、前記D/A変換部で得られたアナログの楽音
    信号とを合成する信号合成部と、 前記エフェクト処理部に配備された複数のエフェクタの
    中から任意の1つもしくは複数のエフェクタを作用させ
    るとともに、直接音系のエフェクタを1つでも作用させ
    る場合には前記バイパス路を遮断し、間接音系のエフェ
    クタのみを作用させる場合には、該エフェクト処理部内
    では、間接音系の効果が付与された楽音波形を、該効果
    が付与された楽音波形に該効果が付与される前の楽音波
    形を合成することなく該エフェクト処理部から出力させ
    て、前記信号合成部において前記バイパス路を経由して
    きたアナログの楽音信号と、前記D/A変換部で得られ
    たアナログの楽音信号とを合成させる制御部とを備えた
    ことを特徴とする効果付与装置。
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