JP2003206139A - 抗菌性ガラス微小球及びその製造方法 - Google Patents

抗菌性ガラス微小球及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】粉砕工程を経ずに粒径の揃ったガラス微小球で
あって、抗菌性金属濃度の均一なものを提供することに
ある。 【解決手段】ガラス組成に抗菌性金属を含むガラス微小
球であって、その平均粒子径が0.05〜5.0μmの
特定値を有し、粒子径の標準偏差がその特定値に対して
±0.08μm以内であることを特徴とし、加水分解性
の有機ケイ素化合物を含む溶液と水を混合し、これに加
水分解性の金属M化合物(ただし、Mは酸化物となった
ときにその価数が配位数よりも少ない金属原子を示す)
を添加した後、抗菌性金属塩及びアルカリ触媒を添加
し、ゲル化した後焼成することによって得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、抗菌性ガラス微
小球及びその製造方法に属する。この発明の抗菌性ガラ
ス微小球は、繊維、建材、プラスティック、塗料、水の
殺菌等に好適に利用されうる。
【0002】
【従来の技術】抗菌性ガラスの製造方法の一つとして、
ゾルーゲル法が知られている(特開平9−11046
3、特開2001−97735等)。ゾルーゲル法は、
ガラス形成酸化物の原料としてテトラエチルオルトシリ
ケート、アルミニウムイソプロポキシド等の金属アルコ
キシド化合物を用い、これを加水分解してゲル体を調製
した後、焼成する方法である。
【0003】上記特開平9−110463及び特開20
01−97735には、加水分解性の有機ケイ素化合
物、加水分解性の金属M化合物(ただし、Mは酸化物と
なったときにその価数が配位数よりも少ない金属原子を
示す。)、抗菌性金属塩、触媒及び水を含む原料溶液を
混合してゲル化させた後、焼成する方法が開示されてい
る。これらの方法によれば、いずれも抗菌性金属がイオ
ン状態でガラス中に存在し、ガラスが着色せず緻密で安
定である、抗菌性金属の放出速度が緩やかである等の効
果を生じる。
【0004】このうち、特開平9−110463に記載
の方法は、酸触媒を添加するものであって、特にバルク
体を得ることができる点とバルクの中心から表面に至る
まで均一に抗菌性金属イオンを存在させることができる
点において優れている。また、特開2001−9773
5に記載の方法は、アルカリ触媒を添加するものであっ
って、粉砕工程を経ることなくゲルからガラス微粒子が
得られる点とガラス微粒子のうち抗菌性能に最も寄与す
る表面層にのみ抗菌性金属を存在させることができる点
において優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平9−1
10463には、粉砕工程を経ずにガラス微粒子を得る
方法が開示されていない。また、特開2001−977
35の方法では、ガラス微粒子の粒径が不揃いであり、
また凝集も起こりやすい。さらに各粒子における抗菌性
金属濃度を均一にする方法が開示されていない。それ
故、この発明の課題は、粉砕工程を経ずに粒径の揃った
ガラス微小球であって、粒子の分散性に優れ、抗菌性金
属濃度の均一なものを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の抗菌性ガラス
微小球は、ガラス組成に抗菌性金属を含むガラス微小球
であって、その平均粒子径が0.05〜5.0μmの特
定値を有し、粒子径の標準偏差がその特定値に対して±
0.08μm以内であることを特徴とする。この発明の
ガラス微小球は、球状であって且つ粒子径の標準偏差が
小さいので分散性に優れている。
【0007】この発明の抗菌性ガラス微小球を製造する
適切な方法は、加水分解性の有機ケイ素化合物を含む溶
液と水を混合し、これに加水分解性の金属M化合物(た
だし、Mは酸化物となったときにその価数が配位数より
も少ない金属原子を示す)を添加した後、抗菌性金属塩
及びアルカリ触媒を添加し、ゲル化した後焼成すること
を特徴とする。
【0008】有機ケイ素化合物と金属M化合物とでは金
属M化合物の方が加水分解速度が速い。この方法によれ
ば、有機ケイ素化合物と水を混合して反応を開始させた
後に、金属M化合物を添加するので、両化合物の反応度
合いが一致し、得られるガラスの組成が均一となる。
尚、この段階では積極的に触媒を添加することはせず、
好ましくはpH=7〜9の中性状態が保たれるが、温度
を常温より高くすることにより、ある程度加水分解を進
行させることができる。
【0009】その後、抗菌性金属塩及びアルカリ触媒を
添加する。すると加水分解が促進されて有機ケイ素化合
物及び金属M化合物が縮合しゲル化する。このときアル
カリ触媒の作用により、触媒添加直後に生成したゲル微
粒子の表面が負に帯電し、そのクーロン反発力により微
粒子同士の結合が防止され、その結果、後の粉砕工程が
不要になる。この点、硝酸等の酸触媒を用い、ゲル化の
進行に伴って微粒子同士が結合してバルク体となる特開
平9−110463に開示の方法と著しく相違する。
【0010】また、加水分解及び縮合過程で抗菌性金属
イオンがゲル中に均一に分散する。ゲル中に含まれる金
属Mは、価数nが配位数zよりも少ないので、金属Mの電
荷(n+)で電気的に中和されずに負電荷を帯びた余剰
の酸素原子が金属Mの周囲に存在しており、これが抗菌
性金属イオンと中和して安定化する。従って焼成後に抗
菌性金属をイオンの状態で安定、且つ均一に分散させる
ことができる。次に得られたゲル微粒子を焼成してガラ
ス化することで、ガラス微小球を得ることができる。
【0011】このようにして得られる抗菌性ガラス微小
球は、球状体であり、またその粒子径が揃っている。し
かも粒子がほとんど凝集しない。抗菌性ガラスは通常、
単独では使用されず、繊維、プラスチック等に混合して
使用される。そのため、粒子に凝集体が存在している
と、繊維、プラスチック等に混合した際、均一に分散さ
せることが難しく、繊維、プラスチック等内で抗菌性ガ
ラスの濃度が不均一となる可能性がある。そうすると、
抗菌製品において抗菌性能のバラツキを生じる可能性が
ある。この点、この発明のガラス微小球は凝集しがたく
有利である。
【0012】更にまた、抗菌性金属がイオン状態で分散
しているので、ガラスが着色することがない。そして、
ガラス表面から抗菌性金属イオンが放出され消費されて
も、粒子内部の抗菌性金属がイオン状態で表面に向かっ
て拡散するので、粒子表面からの抗菌性金属の放出速度
は連続的かつ緩やかである。加えて化学耐久性が良好で
あり、樹脂を変色させることがない。従って、様々な用
途に合った抗菌剤設計が可能となる。
【0013】なお、ガラス微小球の表面のみに抗菌性金
属が存在していると、粒子内部からの拡散が期待できな
い。そのため、初期の抗菌性能は問題ないが、抗菌持続
性に劣ると考えられる。また表面のみに抗菌性金属が存
在していると、樹脂を変色させやすい。つまり抗菌ガラ
スの繊維、プラスチック等への混合は、通常200〜3
00℃の温度で行う。その際、化学耐久性が低いと、抗
菌性金属イオンが過剰に溶出する可能性がある。溶出し
た抗菌性金属イオンは容易に樹脂中で茶褐色のコロイド
に還元され、樹脂変色の原因となるからである。
【0014】
【発明の実施の形態】有機ケイ素化合物としては、加水
分解性を有するものであれば特に制限はなく、例えばテ
トラエトキシシラン(TEOS)等のケイ素のアルコキシド
を使用することができる。金属M化合物としては、加水
分解性を有するとともに、金属Mが酸化物となったとき
にその価数が配位数よりも少ないものであれば特に制限
はなく、例えばアルミニウムトリイソプロポキシド(A
l(OPr)3)等のアルミニウムアルコキシドが使用
できる。抗菌性金属塩としては、硝酸銀(AgNO3
等が使用可能である。金属Mと抗菌性金属の好適な組み
合わせは、MがAl、抗菌性金属がAgである。また、
アルカリ触媒としては、アンモニア(NH3)がガラス
中に残らないことの故に好適である。溶媒としてはアル
コール等の有機溶媒が使用できる。特にエタノール、メ
タノール等の低級アルコールが好適である。原料の好ま
しい配合比は、モル単位で有機ケイ素化合物をSiO2
に換算して1とするとき、Al化合物及びAg塩の添加
量がAl23及びAg2Oに換算して各々0.001〜
0.5及び0.001〜0.1である
【0015】
【実施例】[実施例1〜4]以下、実施例に基づいて本発明
を説明する。なお表1に各実施例のガラス組成を示して
いる。
【0016】(1)試料の調整 テトラエトキシシラン(TEOS)の予備加水分解 まず、恒温漕中で50℃に保持したテフロン(登録商
標)製容器に溶媒としてエタノール60ml、蒸留水
1.5gを入れた。その中に、TEOSを4.3g加
え、密閉状態で10時間攪拌した。
【0017】SiO2−Al23予備骨格反応 で作製した反応液に、アルミニウムトリイソプロポキ
シド(Al(OPr) 3)0.03〜0.25g加え、
さらに5時間攪拌した。 抗菌性金属の塩の添加、およびアルカリ触媒による微
小球化 上記攪拌終了後、反応温度を室温に下げ、28%アンモ
ニア水11.9〜119ml、硝酸銀0.007〜0.
175gを加え、さらに約24時間攪拌を続けた。その
後攪拌をとめ、遠心分離器で固形分と溶媒を分離、溶媒
を除去した後、50℃で1日乾燥させ、完全に溶媒を除
去した後、1000℃で2時間(昇温100℃/時間)加
熱し、平均粒子径が約0.5μmの無色のガラス試料を
得た。
【0018】
【表1】
【0019】(2)ガラス中の銀の状態 試料がアモルファス状態かどうかと、ガラス中に銀がイ
オンとして担持されているかどうかを確認するために、
試料の粉末X線回折を測定した。図1に測定結果の代表
例として実施例1の回折パターンを示す。図1に見られ
るように、ガラスのハローパターンのみが観察でき、試
料がアモルファス状態であることと、銀がイオンとして
ガラス中にとりこまれていることが確認できた。
【0020】(3)ガラスの化学耐久性 評価方法 得られたガラスの化学耐久性及びAgの徐放性を評価す
るために、以下の要領でガラス中から水中へのSi及び
Agの溶出量を調べた。まず上記で作製したガラスを
0.1g秤取り、それぞれ個別にポリプロピレン製の容
器に入れて蒸留水を20ml添加し、容器を37℃の恒
温漕に入れた後、回転頻度100rpmで振とうさせ
た。ガラスを水中に所定期間浸漬後、容器を恒温漕より
取り出し、濾過してガラスと溶液とを分別し、同溶液中
のSi及びAgの濃度を高周波誘導結合プラズマ発光分
析により測定した。Si濃度及びAg濃度の測定結果を
各々図2及び図3に示す。
【0021】化学耐久性の評価 図2より、各実施例ともSiの溶出量は浸漬時間とともに
一定速度で増加したが、浸漬後2週間における溶出量は2
μg/ml以下であった。これは、ガラス中からのSi
の溶出量が約0.05%以下であると認められる。従っ
て、化学耐久性が非常に高いことを示している。なお同
様にしてAlの溶出について測定したところ、Alの溶
出はほとんど確認できなかった。
【0022】Agの徐放性の評価 図3より、各実施例ともAgの溶出量は浸漬時間ととも
にほぼ一定速度で溶出し、浸漬後2週間におけるAgの
溶出量は約1〜2μg/mlであった。ガラス中のAg
含有量が多くなるにつれて、溶出量が増加することも確
認できた。従って、ガラス中のAg含有量の増加に伴っ
て抗菌性能が強くなることが予想される。
【0023】(4)ガラスの抗菌性 評価方法 作製したガラスの抗菌性について評価した。評価方法は
液体培地希釈法による最小発育阻止濃度(MIC)法を用
い、下記の手順で測定した。 1)菌液の調整 ミューラーヒントン(MHB)液体培地で大腸菌を調整
する。(菌液:1.0〜5.0×104cfu/ml) 2)試料の調整 160〜180℃で120分以上加熱して滅菌処理す
る。 3)試験培地調整 MHB培地に6400μg/mlの試料を添加し、それを
基準にして順次に1/2倍希釈を行い、試料培地を調整す
る。 4)菌液接種 調整した菌液をそれぞれに希釈された試験培地に接種す
る。 5)培養 菌液を接種した試料をウォーターバスに入れ、振とう培
養させる。(35℃、24h)
【0024】評価 MIC法により作製したサンプルのMIC値を表2に示す。
【表2】 表2に示されるように、作製したサンプルはすべて抗菌
性能規格基準である800μg/mlをクリアーしてい
る。
【0025】(5)ガラスの粒子径と標準偏差 上記実施例1の粒子群を走査型電子顕微鏡(SEM)に
て観察した。その写真を図4として示す。写真上に直接
ノギスを当てて100個の粒子の直径を測定したとこ
ろ、図5に棒グラフで示すような粒子径分布を有し、平
均粒子径は0.570μm、標準偏差は0.042μm
であった。
【0026】[比較例1] (1)試料の調製 TEOS、アルミニウムトリイソプロポキシド及び硝酸
銀について、各々シリカ、アルミナ及び酸化銀に換算し
て理論的に実施例1と同じ組成が得られるように以下の
手順で試料を調製した。TEOS70gにエタノールC
25OH70mlを溶媒として加えた。別途、水42
g,硝酸HNO33.5g,エタノール70ml,硝酸
銀AgNO30.16g,硝酸アルミニウム9水和物A
l(NO33・9H2O0.35gを混合して溶液とし
た。この溶液を前記TEOS溶液に加えて30分間撹拌
しながら加水分解を行い、ゾル溶液を調製した。
【0027】ゾル溶液をプラスチック製の容器に入れて
40゜Cに放置してゲル化させ、ゲル化後引き続いて4
0℃で1週間乾燥した。乾燥後、試料を容器から取り出
し、ジルコニア製遊星型ボールミルで24時間乾式粉砕
し、平均粒径を約10μmとし、粉末となった試料をる
つぼに入れて1000℃で2時間焼成した。焼成粉末を
水とともにジルコニア製遊星型ボールミルに入れて72
時間湿式粉砕することによって、ガラス試料を得た。
【0028】(2)評価 このガラス試料を実施例1と同様にSEMにて観察した
ところ、破砕状で図6に示すような粒子径分布を有し、
平均粒子径は0.991μm、標準偏差は0.238μ
mであった。また、MIC値は3200μg/mlであ
った。
【0029】[比較例2] (1)試料の調製 TEOS、アルミニウムトリイソプロポキシド及び硝酸
銀について、各々シリカ、アルミナ及び酸化銀に換算し
て理論的に実施例1と同じ組成が得られるように以下の
手順で試料を調製した。
【0030】シリカ微粒子(Seed)分散白濁液の
作製 まず、テフロン(登録商標)製容器に溶媒としてエタノ
ール140ml、アルカリ触媒としてアンモニア水28
mlを入れた。加水分解に必要な水については、アンモ
ニア水中の水を使用した。次にSeed作製のため、T
EOS25gを重量比で総使用量の8%、16%、16
%の3回に分けて加え、その状態で攪拌した。なおTE
OSの添加は1時間おきに行った。
【0031】微小球状ガラスの作製 で作製した白濁液に、TEOSを総使用量(25g)
の15%加え、その後にアルミニウムトリイソプロポキ
シドを総使用量(0.22g)の25%、硝酸銀を同じ
く総使用量(0.045g)の25%加え、この一連の
操作を1時間おきに合計4回繰り返した。
【0032】エージング、乾燥、焼成 上記の作業終了後、さらに約20時間攪拌を続け、その
後室温で5時間、40℃で1日乾燥させ、完全に溶媒を
除去した後、1000℃で2時間(昇温100℃/時
間)焼成することによって、ガラス試料を得た。
【0033】(2)評価 このガラス試料を実施例1と同様にSEMにて観察した
ところ、球状であったが、凝集体が認められた。また図
7に示すような粒子径分布を有し、平均粒子径は0.5
13μm、標準偏差は0.093μmであった。なお、
MIC値は400μg/mlであった。
【0034】
【発明の効果】以上のように、この発明のガラス微小球
は、無色且つ緻密で化学的耐久性及び抗菌性金属の徐放
性に優れているので、抗菌性が要求される様々な箇所で
長期安定的に抗菌力を発揮させることができる。また、
粒子径分布の標準偏差が小さいので、各粒子における抗
菌性金属の含有量も同等となり、高価な抗菌性金属を有
効に利用することができる。しかも粉砕工程を経ないで
粒子径が揃ったものであるから、製造コストも低くてす
む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のガラス微小球の粉末X線回折パタ
ーンを示すグラフである。
【図2】 実施例1−4のガラス微小球の水中へのSi
溶出量と振とう時間との関係を示すグラフである。
【図3】 実施例1−4のガラス微小球の水中へのAg
溶出量と振とう時間との関係を示すグラフである。
【図4】 実施例1のガラス微小球の走査型電子顕微鏡
写真である。
【図5】 実施例1のガラス微小球の粒子径分布を示す
グラフである。
【図6】 比較例1のガラス微小球の粒子径分布を示す
グラフである。
【図7】 比較例2のガラス微小球の粒子径分布を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 59/06 A01N 59/06 59/16 59/16 A C03B 19/10 C03B 19/10 Z C03C 3/06 C03C 3/06 12/00 12/00 (72)発明者 川下 将一 京都府京都市左京区田中門前町13−1 松 屋レジデンス百万遍310号 (72)発明者 益田 紀彰 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 (72)発明者 渋谷 武宏 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 Fターム(参考) 4G014 AH02 AH04 4G062 AA10 BB01 DA08 DB02 DC01 DD01 DE01 DF01 EA01 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH04 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM13 NN34 NN40 4H011 AA01 BA01 BB18 BC18 DA11 DD01 DD05 DD06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス組成に抗菌性金属を含むガラス微小
    球であって、その平均粒子径が0.05〜5.0μmの
    特定値を有し、粒子径の標準偏差がその特定値に対して
    ±0.08μm以内であることを特徴とする抗菌性ガラ
    ス微小球。
  2. 【請求項2】前記ガラスがSiO2−MXY(ただし、
    Mはその価数が配位数よりも少ない金属原子、XとYは
    それぞれMとOの原子比を示す。)系ガラスであって、
    原子比{M/(抗菌性金属)}≧1である請求項1に記
    載の抗菌性ガラス微小球。
  3. 【請求項3】MがAl、抗菌性金属がAgである請求項
    2に記載の抗菌性ガラス微小球。
  4. 【請求項4】モル単位でSiO2を1とするとき、Al
    及びAgがAl23及びAg2Oに換算して各々0.0
    01〜0.5及び0.001〜0.1含まれている請求
    項3に記載の抗菌性ガラス微小球。
  5. 【請求項5】加水分解性の有機ケイ素化合物と溶媒と水
    を混合し、これに加水分解性の金属M化合物(ただし、
    Mは酸化物となったときにその価数が配位数よりも少な
    い金属原子を示す)を添加した後、抗菌性金属塩及びア
    ルカリ触媒を添加し、ゲル化した後焼成することを特徴
    とする抗菌性ガラス微小球の製造方法。
  6. 【請求項6】MがAl、抗菌性金属塩の金属がAgであ
    る請求項5に記載の抗菌性ガラス微小球の製造方法。
  7. 【請求項7】アルカリ触媒がアンモニアである請求項5
    に記載の抗菌性ガラス微小球の製造方法。
  8. 【請求項8】モル単位で有機ケイ素化合物をSiO2
    換算して1とするとき、Al化合物及びAg塩の添加量
    がAl23及びAg2Oに換算して各々0.001〜
    0.5及び0.001〜0.1である請求項6に記載の
    抗菌性ガラス微小球の製造方法。
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