JP2003201269A - 光学活性アミノアルコールおよびその中間体の製造方法 - Google Patents

光学活性アミノアルコールおよびその中間体の製造方法

Info

Publication number
JP2003201269A
JP2003201269A JP2002251994A JP2002251994A JP2003201269A JP 2003201269 A JP2003201269 A JP 2003201269A JP 2002251994 A JP2002251994 A JP 2002251994A JP 2002251994 A JP2002251994 A JP 2002251994A JP 2003201269 A JP2003201269 A JP 2003201269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
optically active
compound
general formula
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002251994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3504254B2 (ja
Inventor
Masato Watanabe
正人 渡辺
Kunihiko Murata
邦彦 村田
Takao Ikariya
隆雄 碇屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanto Chemical Co Inc
Original Assignee
Kanto Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanto Chemical Co Inc filed Critical Kanto Chemical Co Inc
Priority to JP2002251994A priority Critical patent/JP3504254B2/ja
Priority to CA002409906A priority patent/CA2409906A1/en
Priority to DE60208305T priority patent/DE60208305T2/de
Priority to EP02024517A priority patent/EP1308435B1/en
Priority to US10/285,164 priority patent/US6686505B2/en
Publication of JP2003201269A publication Critical patent/JP2003201269A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3504254B2 publication Critical patent/JP3504254B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C253/00Preparation of carboxylic acid nitriles
    • C07C253/30Preparation of carboxylic acid nitriles by reactions not involving the formation of cyano groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C201/00Preparation of esters of nitric or nitrous acid or of compounds containing nitro or nitroso groups bound to a carbon skeleton
    • C07C201/06Preparation of nitro compounds
    • C07C201/12Preparation of nitro compounds by reactions not involving the formation of nitro groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C213/00Preparation of compounds containing amino and hydroxy, amino and etherified hydroxy or amino and esterified hydroxy groups bound to the same carbon skeleton
    • C07C213/02Preparation of compounds containing amino and hydroxy, amino and etherified hydroxy or amino and esterified hydroxy groups bound to the same carbon skeleton by reactions involving the formation of amino groups from compounds containing hydroxy groups or etherified or esterified hydroxy groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D333/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom
    • C07D333/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
    • C07D333/04Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings not substituted on the ring sulphur atom
    • C07D333/06Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings not substituted on the ring sulphur atom with only hydrogen atoms, hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals, directly attached to the ring carbon atoms
    • C07D333/24Radicals substituted by carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07BGENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
    • C07B2200/00Indexing scheme relating to specific properties of organic compounds
    • C07B2200/07Optical isomers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高収率で高い光学純度の光学活性アミノアルコ
ール類およびその中間体を製造する。 【解決手段】光学活性含窒素化合物の不斉配位子を有す
る遷移金属化合物触媒の存在下、ニトロケトン類または
シアノケトン類を水素供与性の有機または無機化合物と
反応し、光学活性ニトロアルコール類または光学活性シ
アノアルコール類を得る。さらにこれらの光学活性アル
コール類を還元して、光学活性なアミノアルコール類を
効率よく製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニトロケトン類ま
たはシアノケトン類から、医薬品、農薬、不斉合成用触
媒等の合成中間体として有用な光学活性アミノアルコー
ル類を高い反応収率、且つ、高い光学純度で製造する方
法、およびその製造中間体である光学活性ニトロアルコ
ール類または光学活性シアノアルコール類の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】光学活性β-アミノアルコール類は、医
薬品や農薬、不斉合成用触媒等の合成中間体として重要
な化合物であり、例えば医薬品ではβ−アドレナリン作
動性効果遮断薬の医薬品中間体として重要である。光学
活性医薬品が高い光学純度を有することは、安全性、効
能などの観点から極めて重要であり、光学活性医薬品原
薬または中間体を製造する場合においても、高い反応収
率であることとともに、高い光学純度をも兼ね備えた製
造方法の確立が強く望まれている。
【0003】従来から知られている光学活性なβ-アミ
ノアルコール類の製造方法としては、α−アジドケト
ンをパン酵母を用いて不斉還元し、得られたβ−アジド
アルコールのアジド基を還元する方法(J.S.Yadav, P.
T.Reddy, S.Nanda, A.B.Rao,Tetrahedron: Asymmetry,
12, 63(2001))、α−アミドケトンを金属触媒により
不斉還元してβ−アミドアルコールとした後、窒素上の
保護基を除去する方法(A.Kawamoto, M.Wills, Tetrahe
dron: Asymmetry, 11, 3257(2000))、α−アミノケ
トンを金属触媒により不斉還元する方法(Comprehensiv
e Asymmetric Catalysis, I. Springer, p.210-212 (1
999))等が知られている。
【0004】上記した方法のうち、の方法は反応基質
の種類に制約があり、しかも得られるアルコールの絶対
配置が特定のものに限られる欠点がある。の方法は、
窒素上の保護基を除去する際の収率が低く、工業的製造
法として適していない。の方法は、金属触媒の種類に
より好適な基質の種類が異なり、必ずしも一般性がある
とはいえない。また、窒素上の置換基の種類に制約があ
り、汎用性に欠ける。
【0005】一方、α−ニトロケトンを金属触媒による
不斉還元で光学活性なβ−ニトロアルコールに誘導し、
さらに得られた中間体を還元して光学活性なβ−アミノ
アルコールを製造する方法については知られていなかっ
た。
【0006】光学活性なγ−アミノアルコール類は光学
活性医薬品中間体として重要な化合物であり、例えば抗
鬱剤として知られるフルオキセチンの合成中間体であ
る。光学活性なγ−アミノアルコール類の製造方法で
は、種々の方法が知られている。シンナミルアルコール
をシャープレス酸化して光学活性な2,3-エポキシシ
ンナミルアルコールとし、これをRed-Alで還元して1,
3-ジオールとし、1位をメシル化後、アミンと反応さ
せる方法(Y. Gao, K. B. Sharpless, J. Org. Chem.,
53, 4081(1988))や、3−クロロプロピオフェノンを光
学活性オキシアザボロリジンの存在下ボラン還元して光
学活性な3-クロロ-1-フェニルプロパノールとし、ヨウ
化ナトリウムで処理後、アミンと反応させる方法(E.
J. Corey, G.A. Reichard, Tetrahedron Lett., 30, 52
07(1989))では、多量の光学活性体や還元剤を必要とす
るため、経済効率が悪く、生産コストが高くなるなどの
問題点を有している。
【0007】β−アミノケトン体塩酸塩をMCCPM-Rh触媒
不斉水素化反応により光学活性なγ−アミノアルコール
を得る方法(S. Sakuraba, K. Achiwa, Synlett, 689
(1991))では、得られるγ−アミノアルコールの光学純
度が低いという問題点がある。光学活性なスチレンオキ
シドとアセトンシアノヒドリンの反応により光学活性な
β−シアノアルコールを得た後、シアノ基を還元する方
法(D. Mitchell, T.M. Koenig, SYNTHETIC COMMUNICAT
IONS, 25, 1231(1995))では、光学活性体や毒性の高い
化合物を多量に必要とするので、コスト面や安全性の観
点などから工業的製造法に適していない。ベンズアルデ
ヒドとアセトニトリルの反応によりラセミ体のβ−シア
ノアルコールを合成し、さらにシアノ基を還元してγ−
アミノアルコールとした後、光学分割して光学活性γ−
アミノアルコールを得る方法(T.M.Koenig, D.Mitchel
l, Tetrahedron Lett., 35, 1339(1994))では、光学活
性体を得るために光学分割という非常に煩雑な操作を必
要とし、且つ、原料を光学分割してから用いるため原料
の半分が無駄となる欠点がある。
【0008】α−シアノケトン類のうち、ベンゾイルア
セトニトリルを不斉還元して光学活性なβ−シアノアル
コール類を製造する方法として、微生物により不斉還元
する方法(J. R. Dehli, V. Gotor, Tetrahedron: Asym
metry, 11, 3693(2000))がある。この方法は、反応収
率が低く、しかも得られるアルコールの絶対配置が特定
のものに限られる欠点がある。シアノケトン類から金属
触媒を用いて光学活性なアミノアルコール類を製造でき
たとする報告については、唯一WO 00/07976によるボラ
ン還元法(光学活性オキシアザボロリジンを触媒)があ
るが、該方法は、ボラン化合物をシアノケトンと等モル
量使用するため、ボラン廃液の問題などがある。
【0009】一方、ケトンを遷移金属錯体を用いてアル
コールへ還元する方法として、種々の技術が提案されて
いる。特開平8−225466は、遷移金属錯体の配位
子として光学活性ホスフィンおよび光学活性アミンを用
い、水素により還元する方法を提案するものであり、特
開平11−189600は、ホスフィンおよびアミン配
位子を有する新規なルテニウム錯体を用いてカルボニル
化合物から光学活性アルコールを製造する方法等に関す
るものである。又、水素の代わりに水素供与体化合物を
使用し、光学活性含窒素化合物を配位子とする遷移金属
錯体の反応について特開平9−157196や特開平1
1−322649が開示されている。特開平9−157
196には反応基質として芳香族化合物、複素環化合物
または脂肪族化合物等を置換基として有する多数のカル
ボニル化合物が例示され、それらの中に電子吸引性であ
り、又遷移金属に強い配位性を示すシアノ基や電子吸引
性基であるニトロ基で置換されたカルボニル化合物も一
応含まれているが、実施例にはα−炭素にシアノ基やニ
トロ基を有するシアノケトン類やニトロケトン類を始め
として、他のシアノケトン類やニトロケトン類について
も、それらを基質とするシアノアルコール類やニトロア
ルコール類への還元反応については、なんら記載されて
いない。
【0010】さらにWO 00/59885には、特定の三環性ア
ミノアルコール誘導体の製造において、2-アジド-1-(4
-ベンジルオキシ-3-メチルスルホニルアミノ)フェニル
エタノンを水素移動型不斉還元して(R)-2-アジド-1-
(4-ベンジルオキシ-3-メチルスルホニルアミノ)フェ
ニルエタノールを合成する方法などが記載されているも
のの、α−ニトロケトン類およびα−シアノケトン類が
同様に反応することは予想できる範囲ではない。一般的
に、金属触媒を使用する反応は、基質の構造、特に分子
内に存在する官能基の種類に大きく影響される。強い電
子吸引性基であるニトロ基をもつ化合物の反応は、アジ
ド基をもつ化合物の反応と同様に考えることができな
い。例えばニトロ基を有するニトロメタンの水素は、p
Ka=11と比較的酸性度が高くなっており、塩基によ
り容易に脱プロトン化される。従って塩基存在下で行う
ケトンの水素移動型不斉還元において、α位がニトロ基
で置換されているケトンは、アジド基で置換されている
化合物と比較して反応が強く妨げられることが予想され
る。シアノ基はニトロ基よりも弱いがアジド基より強い
電子吸引性を示す。さらに、シアノ基は遷移金属に対し
て強い配位性をもつ。この性質を利用してシアノ基を持
つ化合物をドナーとするMichael反応やAldol反応が開発
されているが、アジド化合物では同様な反応は報告され
ていない(S.Murahashi, et. al. J. Am. Chem. Soc.,
117,12436(1998))。このため、α−位にシアノ基を有
するケトンを遷移金属錯体で不斉還元を行おうとする場
合は、シアノ基の持つ強い電子吸引性基と遷移金属に対
する強い配位性の両面から触媒反応が妨げられることが
予想される。このように、金属触媒を使用する反応でニ
トロケトン類とシアノケトン類は、アジドケトン類とは
全く異なる性質をもつ基質として考えられるものであ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のごと
き状況に鑑み、触媒量の不斉源を用い、水素移動型不斉
還元により、ニトロケトン類またはシアノケトン類から
高い反応収率および高い光学純度で光学活性ニトロアル
コール類または光学活性シアノアルコール類を製造し、
さらにそれらを還元して光学活性アミノアルコール類を
効率的に製造する方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、ニトロケトン類また
はシアノケトン類を光学活性含窒素化合物、周期表第VI
II属金属化合物、水素供与体、および塩基を用いた水素
移動型不斉還元により、高い反応収率および高い光学純
度で光学活性ニトロアルコール類または光学活性シアノ
アルコール類に誘導化し、さらにそれら中間体の還元を
行なうことで光学活性アミノアルコール類が得られるこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0013】一般に、ニトロケトン類およびシアノケト
ン類などは、分子内に強い電子求引基を有することか
ら、活性化されたメチレン基を有しており、塩基性条件
下では、この活性化されたメチレン基のカルボニル炭素
への求核反応が起こりやすくなり、化合物同士の縮合反
応等の副反応が起きてしまう。特にα−ニトロケトン類
およびα−シアノケトン類では、分子内の2つの強い電
子求引基により活性化されたメチレン基の炭素上の水素
の酸性度が高く、塩基で処理すると容易にエノラートア
ニオンに変換され、カルボニル炭素への求核反応が起こ
りやすくなると考えられる。
【0014】従って、本発明者自身、塩基を用いる水素
移動型不斉還元反応では、特にα−ニトロケトン類およ
びα−シアノケトン類を用いた場合、カルボニル化合物
同士の縮合反応等の副反応が顕著に起こることが予測さ
れ、光学活性なニトロアルコール類およびシアノアルコ
ール類を効率よく製造することができないと考えてい
た。実際に、前掲特開平9−157196号の実施例の
反応条件でα−ニトロケトン類の不斉還元を行なうと、
基質同士の縮合反応等の副反応が顕著に見られ、目的物
を与えなかったり、あるいは低収率であった。このこと
からすると、上記の方法によりアミノアルコール類を製
造できたこと自体、驚くべきことであり、しかも該方法
は極めて効率よくアルコールの絶対配置も限定されない
アミノアルコール類の製造を可能にするものであって、
本発明は、アミノアルコール類の工業的製造において極
めて意義深いことといえる。
【0015】すなわち本発明は、一般式(A)
【化7】 (式中、Rは置換基を有していてもよい芳香族単環ま
たは芳香族多環式炭化水素基、置換基を有していてもよ
い、飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基または脂環
式炭化水素基、あるいは置換基を有していてもよい複素
単環または複素多環式基であり、RおよびRはそれ
ぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル
基、水酸基またはアルコキシ基、置換基を有していても
よい芳香族単環または芳香族多環式炭化水素基、置換基
を有していてもよく、異種原子を含んでもよい飽和もし
くは不飽和の脂肪族炭化水素基または脂環式炭化水素
基、あるいは置換基を有していてもよい複素単環または
複素多環式基であり、R〜Rのうち任意の2つが互
いに結合して環を形成してもよく、Xはニトロ基または
シアノ基を示す)で表される化合物と、光学活性含窒素
化合物、周期表第VIII族金属化合物、水素供与体とを、
塩基の存在下または非存在下で反応させて一般式(A)
の化合物から一般式(B)
【化8】 (式中、R、R、RおよびXは前記と同じであ
り、*は不斉炭素原子を表す)で示される化合物を得る
工程、および一般式(B)の化合物から一般式(C)
【化9】 (式中、R、RおよびRは前記と同じであり、k
は0または1の整数を示し、*は不斉炭素原子を表す)
で示される化合物を得る工程を含む、光学活性アミノア
ルコール類の製造方法に関する。
【0016】また本発明は、一般式(A)の化合物から
一般式(B)で示される化合物を得る工程において、一
般式(A)の化合物と、あらかじめ光学活性含窒素化合
物と周期表第VIII族金属化合物とから調製した錯体と、
水素供与体とを塩基存在下または非存在下で反応させて
一般式(B)で示される化合物を得ることを特徴とす
る、前記の光学活性アミノアルコール類の製造方法に関
する。さらに本発明は、光学活性含窒素化合物が、一般
式(D)
【化10】 (式中、RおよびRはそれぞれ独立して、置換基を
有していてもよい芳香族単環または芳香族多環式炭化水
素基、置換基を有していてもよく、異種原子を含んでも
よい飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基または脂環
式炭化水素基、あるいは置換基を有していてもよい複素
単環または複素多環式基を示し、RとRは互いに結
合して環を形成してもよく、RおよびRはそれぞれ
独立して、水素原子、低級アルキル基、アシル基、カル
バモイル基、チオアシル基、チオカルバモイル基、アル
キルスルホニル基またはアリールスルホニル基を示し、
*は不斉炭素原子を表す)で示される化合物であること
を特徴とする、前記の光学活性アミノアルコール類の製
造方法に関する。
【0017】また本発明は、光学活性含窒素化合物が、
一般式(E)
【化11】 (式中、RおよびRは前記と同じであり、Rは、
水素原子またはアルキル基を示し、Rは、置換基を有
していてもよいアルキル基またはアリール基を示し、*
は不斉炭素原子を示す)で示される化合物であることを
特徴とする、前記の光学活性アミノアルコール類の製造
方法に関する。
【0018】さらに本発明は、光学活性含窒素化合物
が、一般式(F)
【化12】 (式中、Rは前記と同じであり、R10、R11およ
びR12は、それぞれ独立して、水素原子、低級アルキ
ル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基を示し、l、
m、nはそれぞれ独立して1〜5の整数を示し、*は不
斉炭素原子を示す)で示される化合物であることを特徴
とする、前記の光学活性アミノアルコール類の製造方法
に関する。
【0019】また本発明は、周期表第VIII族金属化合物
が、ルテニウム化合物であることを特徴とする、前記の
光学活性アミノアルコール類の製造方法に関する。さら
に本発明は、水素供与体が、ギ酸、ギ酸塩およびアルコ
ール化合物からなる群より選択される1または2以上の
化合物であり、塩基が、有機アミン類、アルカリ金属水
酸化物およびアルカリ金属アルコキシドからなる群より
選択される1または2以上の化合物であることを特徴と
する、前記の光学活性アミノアルコール類の製造方法に
関する。また本発明は、水素供与体がギ酸であり、塩基
が第3級アミンであることを特徴とする、前記の光学活
性アミノアルコール類の製造方法に関する。
【0020】さらに本発明は、一般式(B)の化合物か
ら一般式(C)の化合物を得る工程が、不均一系金属触
媒存在下に水素を作用させることによる還元工程、ある
いは金属水素化物または水素化ホウ素化合物を作用させ
ることによる還元工程であることを特徴とする、前記の
光学活性アミノアルコール類の製造方法に関する。
【0021】また本発明は、Xがニトロ基であり、一般
式(A)の化合物から一般式(B)の化合物を得る工程
において、さらに反応溶媒を添加することを特徴とす
る、前記の光学活性アミノアルコール類の製造方法に関
する。
【0022】さらに本発明は、前記の光学活性アミノア
ルコール類の製造方法の、フルオキセチン、トモキセチ
ン、ニソキセチン、ノルフルオキセチンまたはそれらの
誘導体を製造するための使用に関する。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の原料として用いることが
できる化合物は、一般式(A)
【化13】 で表されるニトロケトン類およびシアノケトン類であ
る。
【0024】一般式(A)において、Rは置換基を有
していてもよい芳香族単環または芳香族多環式炭化水素
基、置換基を有していてもよい飽和もしくは不飽和の脂
肪族炭化水素基または脂環式炭化水素基、あるいは置換
基を有していてもよい複素単環または複素多環式基であ
り、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子、ハロ
ゲン原子、カルボキシル基、水酸基またはアルコキシ
基、置換基を有していてもよい芳香族単環または芳香族
多環式炭化水素基、置換基を有していてもよく、異種原
子を含んでもよい飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素
基または脂環式炭化水素基、あるいは置換基を有してい
てもよい複素単環または複素多環式基であり、R〜R
のうち任意の2つが互いに結合して環を形成してもよ
く、Xはニトロ基またはシアノ基を示す。なお、異種原
子とは、有機化合物内における窒素原子、酸素原子、硫
黄原子などをいう。
【0025】芳香族単環式炭化水素基として具体的に
は、フェニル、2-メチルフェニル、2-エチルフェニ
ル、2-イソプロピルフェニル、2-tert-ブチルフェニ
ル、2-メトキシフェニル、2-クロロフェニル、2-ビ
ニルフェニル、3-メチルフェニル、3-エチルフェニ
ル、3-イソプロピルフェニル、3-メトキシフェニル、
3-クロロフェニル、3-ビニルフェニル、4-メチルフ
ェニル、4-エチルフェニル、4-イソプロピルフェニ
ル、4-tert-ブチルフェニル、4-ビニルフェニル、メ
シチル、キシリル基などが挙げられる。また芳香族多環
式炭化水素基として具体的には、1-ナフチル、2-ナフ
チル、アントリル、フェナントリル、インデニル基など
が挙げられる。
【0026】複素単環式基として具体的には、チエニ
ル、フリル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラ
ゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリ
ル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラダジ
ル、ピラジニル基などが挙げられる。または複素多環式
基として具体的には、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラ
ゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、アントラニル、
インドリル、フェナントロニリル基などが挙げられる。
【0027】脂肪族炭化水素基は、芳香族炭化水素基ま
たは芳香族複素環基で置換されていてもよい直鎖もしく
は分岐のアルキル基、アルケニル基およびアルキニル基
である。アルキル基としてはメチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブ
チル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−
ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デ
シル、ドデシル基等の炭素数1〜20のアルキル基が例
示される。
【0028】アルケニル基としてはビニル、1−プロペ
ニル、2−プロペニル、1−ブテニル、イソプロペニ
ル、2−ブテニル、3−ブテニル、1,3−ブタジニエ
ル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル
基等の炭素数2〜20のアルケニル基が例示される。ア
ルキニル基としてはアセチレニル、メチルアセチレニ
ル、フェニルアセチレニル基等の炭素数2〜20のアル
キニル基が例示される。
【0029】脂環式炭化水素基は、芳香族炭化水素基ま
たは芳香族複素環基で置換されていてもよいシクロアル
キル基を表し、具体的にはシクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル基等の炭素数3〜
8のシクロアルキル基が例示される。これらの芳香族炭
化水素基、芳香族複素環基、脂肪族炭化水素基または脂
環式炭化水素基に結合する置換基としては、具体的には
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、トリフ
ルオロメチル基等のハロゲン原子含有炭化水素基、ヒド
ロキシル、アルコキシ、アシル、アルコキシカルボニ
ル、カルボキシル基等の酸素原子含有置換基、アミノ、
アルキルアミノ、ニトロ、シアノ、アジド基等の窒素原
子含有置換基、トリメチルシリル、ヒドロシリル基等の
ケイ素含有置換基、メルカプト、アルキルチオ基等の硫
黄原子含有置換基、ホスホリル、トリフェニルホスフィ
ニル基等のリン原子含有置換基等が例示される。遷移金
属元素を含有する置換基としては、具体的にはフェロセ
ニル基等の鉄含有置換基が例示される。
【0030】また、R〜Rのうち任意の2つが互い
に結合し、例えばトリメチレン、テトラメチレン、ペン
タメチレン、メチレンジオキシ基等となり縮合して環を
形成してもよい。Xは窒素含有置換基を示し、具体的に
はニトロ基およびシアノ基が挙げられる。
【0031】一般式(A)で表される化合物のうち、ニ
トロケトン類の具体例としては化合物群−1に示した化
合物が例示され、特に化合物群−1の1〜12および2
3〜29で例示される、芳香族炭化水素基または複素環
炭化水素基を有するニトロケトン類などが適用性が高い
などの理由から好ましい。なお、一般式(A)のニトロ
ケトン類は化合物群−1の化合物に限定されるものでは
ない。
【0032】
【化14】
【0033】
【化15】
【0034】なお、化合物群−1において、式中、Rは
水素原子、メチル基、テトラヒドロピラニル基、アリル
基、イソプロピル基、tert-ブチル基、ベンジル基、ア
セチル基、トリメチルシリル基、tert-ブチルジメチル
シリル基等を示す。
【0035】一般式(A)で表される化合物のうち、シ
アノケトン類の具体例としては化合物群−2に示した化
合物が例示され、特に化合物群−2の1〜12および2
3〜29で例示される、芳香族炭化水素基または複素環
炭化水素基を有するシアノケトン類などが適用性が高い
などの理由から好ましい。なお、一般式(A)のシアノ
ケトン類は化合物群−2の化合物に限定されるものでは
ない。
【0036】
【化16】
【0037】
【化17】
【0038】なお、化合物群−2において、式中、Rは
水素原子、メチル基、テトラヒドロピラニル基、アリル
基、イソプロピル基、tert-ブチル基、ベンジル基、ア
セチル基、トリメチルシリル基、tert-ブチルジメチル
シリル基等を示す。
【0039】本発明に使用される触媒を構成する光学活
性含窒素化合物は、一般式(D)
【化18】 で表されるジアミン誘導体である。
【0040】一般式(D)において、RおよびR
それぞれ独立して、置換基を有していてもよい芳香族単
環または芳香族多環式炭化水素基、置換基を有していて
もよく、異種原子を含んでもよい飽和もしくは不飽和の
脂肪族炭化水素基または脂環式炭化水素基、あるいは置
換基を有していてもよい複素単環または複素多環式基を
示し、RとRは互いに結合して環を形成してもよ
く、RおよびRはそれぞれ独立して、水素原子、低
級アルキル基、アシル基、カルバモイル基、チオアシル
基、チオカルバモイル基、アルキルスルホニル基または
アリールスルホニル基を示し、*は不斉炭素原子を表
す。
【0041】RおよびRは、具体的には、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオ
ペンチル、tert−ペンチルおよびヘキシル基などの炭素
数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、フェニル、
ナフチル、4−メチルフェニル、3,5−ジメチルフェ
ニルおよび4−メトキシフェニル基などのアリール基、
フリルおよびピリジル基などの芳香族複素環基が挙げら
れる。
【0042】また、RとRが一緒になってテトラエ
チレン基(シクロヘキサン環をなす)などとなってもよ
い。これらの基は更に置換されていてもよく、置換基と
してはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル基
等の低級アルキル基、メトキシ、エトキシ基等の低級ア
ルコキシ基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のハロ
ゲン原子から選ばれる1個もしくは2個以上の基であ
る。R、Rとしては、フェニル基、置換基を有する
フェニル基等が好ましい。
【0043】RおよびRはそれぞれ独立して、水素
原子、メチル、エチル、n−プロピルおよびイソプロピ
ル基などの炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖である低
級アルキル基、アセチル、プロピオニルおよびベンゾイ
ル基などのアシル基、N−メチルカルバモイルおよびN
−フェニルカルバモイル基などのカルバモイル基、チオ
アセチル、チオプロピオニルおよびチオベンゾイル基な
どのチオアシル基、N−メチルチオカルバモイルおよび
N−フェニルチオカルバモイル基などのチオカルバモイ
ル基、メタンスルホニル、エタンスルホニル、ベンゼン
スルホニル、2,4,6−メシチルスルホニル、2,
4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニル、4−メ
トキシベンゼンスルホニル、4−クロロベンゼンスルホ
ニルおよびp-トルエンスルホニル基などの置換されてい
てもよい炭素数1〜20のアルキルスルホニル基または
アリールスルホニル基である。R、Rとしては、少
なくとも一方が水素原子であることが好ましい。更に好
ましくは、R、Rとして一方がアリールスルホニル
基であることが好ましく、特にp−トルエンスルホニル
基であることが好ましい。
【0044】本発明に使用される触媒を構成する光学活
性含窒素化合物は、好ましくは一般式(E)
【化19】 (式中、RおよびRは前記と同じであり、Rは、
水素原子またはアルキル基を示し、Rは、置換基を有
していてもよいアルキル基またはアリール基を示し、*
は不斉炭素原子を示す)で表されるジアミン誘導体であ
る。
【0045】さらに好ましい光学活性含窒素化合物は、
一般式(F)
【化20】 (式中、Rは前記と同じであり、R10、R11およ
びR12は、それぞれ独立して、水素原子、低級アルキ
ル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基を示し、l、
m、nはそれぞれ独立して1〜5の整数を示し、*は不
斉炭素原子を示す)で示されるジアミン誘導体である。
【0046】一般式(E)および(F)のR、R
〜R12が、それぞれアルキル基、アリール基、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基を示す場合の具体例は、前記
と同様のものが挙げられる。
【0047】一般式(D)、(E)、(F)で示される
具体的な光学活性含窒素化合物としては、例えば、1,
2−ジフェニルエチレンジアミン、N−メチル−1,2
−ジフェニルエチレンジアミン、N−(p−トルエンス
ルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N
−メタンスルホニル−1,2−ジフェニルエチレンジア
ミン、N−メチル−N′−(p−トルエンスルホニル)
−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N−p−メト
キシフェニルスルホニル−1,2−ジフェニルエチレン
ジアミン、N−p−クロロフェニルスルホニル−1,2
−ジフェニルエチレンジアミン、N−p−メシチルスル
ホニル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン、N−
(2,4,6−トリ−イソプロピル)フェニルスルホニ
ル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン等が挙げられ
る。
【0048】これら光学活性含窒素化合物と組み合わせ
て用いられる周期表第VIII属金属化合物の金属種として
は、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、コバルト、
鉄、ニッケル、パラジウム、白金、オスミウムが例示さ
れ、中でもルテニウムが好ましい。具体的な化合物とし
ては、RuCl3-3H2O、[RuCl2(p-cymene)]2、[RuCl2(benze
ne)]2、[RuCl2(mesitylene)]2、[RuCl2(hexamethylbenz
ene)]2、RuCl2(PPh3)3、[RuCl2(cod)]n、[RuCl2(C
O)3]2、[Rh(cod)Cl]2、[RhCl2(pentamethylcyclopentad
ienyl)]2、[Ir(cod)Cl]2、CoCl2、NiCl2、NiBr2、NiCl2
(PPh3)2、NiBr2(PPh3)2、PdCl2、Pd(PPh3)4、PdCl2(CH3
CN)2、PdCl2(PhCN)2、PtCl2(cod)、Pt(PPh3)4、などが
例示され、好ましくは[RuCl2(p-cymene)]2、[RuCl2(ben
zene)]2、[RuCl2(mesitylene)]2、および[RuCl2(hexame
thylbenzene)]2である。なお、上記化合物のPhはフェニ
ル基を表し、codはシクロオクタジエンを表す。
【0049】本発明は、(1)ニトロケトン類またはシ
アノケトン類の不斉還元反応工程、(2)光学活性なニ
トロアルコール類またはシアノアルコール類の還元工
程、の2つ工程を含む。
【0050】(1)ニトロケトン類およびシアノケトン
類の不斉還元反応工程 本発明の不斉還元工程は、周期表第VIII属金属化合物、
光学活性含窒素化合物、および塩基の存在下または非存
在下で、原料を水素供与体と接触させて行なわれる。周
期表第VIII族金属化合物と光学活性含窒素化合物を反応
容器に別々に加えてもよく、または、不斉還元反応の実
施前に両者を反応させて周期表第VIII族金属原子に光学
活性含窒素化合物が配位した錯体を別個に調製し、これ
を用いてもよい。具体的な触媒合成法としてJ.Am.Chem.
Soc. 1995, 117, p7562に開示されている公知の方法が
適用できる。例えば2−プロパノールなどの溶媒中、ト
リエチルアミンなどの塩基存在下、光学活性含窒素化合
物と周期表第VIII属金属化合物を加熱することにより金
属原子に光学活性含窒素化合物が配位したジアミン錯体
が得られる。これをそのまま用いてもよく、ここからAn
gew.Chem.Int.Ed.Engl. 1997, 36, p285に開示されてい
る公知の方法でジアミン錯体を結晶として単離してもよ
い。
【0051】また周期表第VIII族金属原子に光学活性含
窒素化合物が配位した錯体としては、塩化物錯体、アミ
ド錯体、ヒドリド錯体などが挙げられる。塩化物錯体の
具体的な例としては、クロロ[(S,S)−N―(p−
トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジ
アミン]ベンゼンルテニウム、クロロ[(R,R)−N―
(p−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチ
レンジアミン]ベンゼンルテニウム、クロロ[(S,S)
−N―(p−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニ
ルエチレンジアミン](p−シメン)ルテニウム、クロ
ロ[(R,R)−N―(p−トルエンスルホニル)−
1,2−ジフェニルエチレンジアミン] (p−シメン)
ルテニウム、クロロ[(S,S)−N―(p−トルエン
スルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン]
(メシチレン)ルテニウム、クロロ[(R,R)−N―
(p−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチ
レンジアミン] (メシチレン)ルテニウム、クロロ
[(S,S)−N―(p−トルエンスルホニル)−1,
2−ジフェニルエチレンジアミン](ヘキサメチルベン
ゼン)ルテニウム、クロロ[(R,R)−N―(p−ト
ルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジア
ミン] (ヘキサメチルベンゼン)ルテニウム、クロロ
[(S,S)−N―メタンスルホニル−1,2−ジフェ
ニルエチレンジアミン]ベンゼンルテニウム、クロロ
[(R,R)−N―メタンスルホニル−1,2−ジフェ
ニルエチレンジアミン]ベンゼンルテニウム、クロロ
[(S,S)−N―メタンスルホニル−1,2−ジフェ
ニルエチレンジアミン](p−シメン)ルテニウム、ク
ロロ[(R,R)−N―メタンスルホニル−1,2−ジ
フェニルエチレンジアミン] (p−シメン)ルテニウ
ム、クロロ[(S,S)−N―メタンスルホニル−1,
2−ジフェニルエチレンジアミン](メシチレン)ルテ
ニウム、クロロ[(R,R)−N―メタンスルホニル−
1,2−ジフェニルエチレンジアミン] (メシチレン)
ルテニウム、クロロ[(S,S)−N―メタンスルホニ
ル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン](ヘキサメ
チルベンゼン)ルテニウム、クロロ[(R,R)−N―
メタンスルホニル−1,2−ジフェニルエチレンジアミ
ン] (ヘキサメチルベンゼン)ルテニウムなどが挙げら
れる。
【0052】アミド錯体の具体的な例としては、
[(S,S)−N―(p−トルエンスルホニル)−1,
2−ジフェニルエチレンジアミン]ベンゼンルテニウ
ム、 [(R,R)−N―(p−トルエンスルホニル)−
1,2−ジフェニルエチレンジアミン]ベンゼンルテニ
ウム、 [(S,S)−N―(p−トルエンスルホニル)
−1,2−ジフェニルエチレンジアミン](p−シメ
ン)ルテニウム、 [(R,R)−N―(p−トルエンス
ルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン]
(p−シメン)ルテニウム、 [(S,S)−N―(p−
トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジ
アミン](メシチレン)ルテニウム、 [(R,R)−N
―(p−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエ
チレンジアミン] (メシチレン)ルテニウム、 [(S,
S)−N―(p−トルエンスルホニル)−1,2−ジフ
ェニルエチレンジアミン](ヘキサメチルベンゼン)ル
テニウム、 [(R,R)−N―(p−トルエンスルホニ
ル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン] (ヘキサ
メチルベンゼン)ルテニウム、 [(S,S)−N―メタ
ンスルホニル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン]
ベンゼンルテニウム、 [(R,R)−N―メタンスルホ
ニル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン]ベンゼン
ルテニウム、 [(S,S)−N―メタンスルホニル−
1,2−ジフェニルエチレンジアミン](p−シメン)
ルテニウム、 [(R,R)−N―メタンスルホニル−
1,2−ジフェニルエチレンジアミン] (p−シメン)
ルテニウム、 [(S,S)−N―メタンスルホニル−
1,2−ジフェニルエチレンジアミン](メシチレン)
ルテニウム、 [(R,R)−N―メタンスルホニル−
1,2−ジフェニルエチレンジアミン] (メシチレン)
ルテニウム、 [(S,S)−N―メタンスルホニル−
1,2−ジフェニルエチレンジアミン](ヘキサメチル
ベンゼン)ルテニウム、 [(R,R)−N―メタンスル
ホニル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン] (ヘキ
サメチルベンゼン)ルテニウムなどが挙げられる。
【0053】ヒドリド錯体の具体的な例としては、ヒド
リド[(S,S)−N―(p−トルエンスルホニル)−
1,2−ジフェニルエチレンジアミン]ベンゼンルテニ
ウム、ヒドリド[(R,R)−N―(p−トルエンスル
ホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン]ベン
ゼンルテニウム、ヒドリド[(S,S)−N―(p−ト
ルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジア
ミン](p−シメン)ルテニウム、ヒドリド[(R,R)
−N―(p−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニ
ルエチレンジアミン] (p−シメン)ルテニウム、ヒド
リド[(S,S)−N―(p−トルエンスルホニル)−
1,2−ジフェニルエチレンジアミン](メシチレン)
ルテニウム、ヒドリド[(R,R)−N―(p−トルエ
ンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミ
ン] (メシチレン)ルテニウム、ヒドリド[(S,S)
−N―(p−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニ
ルエチレンジアミン](ヘキサメチルベンゼン)ルテニ
ウム、ヒドリド[(R,R)−N―(p−トルエンスル
ホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン] (ヘ
キサメチルベンゼン)ルテニウム、ヒドリド[(S,
S)−N―メタンスルホニル−1,2−ジフェニルエチ
レンジアミン]ベンゼンルテニウム、ヒドリド[(R,
R)−N―メタンスルホニル−1,2−ジフェニルエチ
レンジアミン]ベンゼンルテニウム、ヒドリド[(S,
S)−N―メタンスルホニル−1,2−ジフェニルエチ
レンジアミン](p−シメン)ルテニウム、ヒドリド
[(R,R)−N―メタンスルホニル−1,2−ジフェ
ニルエチレンジアミン] (p−シメン)ルテニウム、ヒ
ドリド[(S,S)−N―メタンスルホニル−1,2−
ジフェニルエチレンジアミン](メシチレン)ルテニウ
ム、ヒドリド[(R,R)−N―メタンスルホニル−
1,2−ジフェニルエチレンジアミン] (メシチレン)
ルテニウム、ヒドリド[(S,S)−N―メタンスルホ
ニル−1,2−ジフェニルエチレンジアミン](ヘキサ
メチルベンゼン)ルテニウム、ヒドリド[(R,R)−
N―メタンスルホニル−1,2−ジフェニルエチレンジ
アミン] (ヘキサメチルベンゼン)ルテニウムなどが挙
げられる。
【0054】水素供与体として好適なものは、メタノー
ル、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、1−ブタノール、sec−ブチルアルコール、ベン
ジルアルコール等の水素原子をα位に有するアルコール
化合物、ギ酸およびその塩等があり、好ましくは2−プ
ロパノールとギ酸が例示される。水素供与体は、単独で
用いても、複数併用してもよい。
【0055】不斉還元反応は塩基存在下または非存在下
で実施される。塩基としては水酸化リチウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化
物、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシド、カリウムイソプロポキシドなどのア
ルカリ金属アルコキシド、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリイソプロピルアミンなどの有機アミン類
が例示される。塩基を使用する場合は、触媒に対して過
剰量、例えばモル比で1〜10,000モル倍を用いる
のが好ましい。また塩基は、単独で用いてもよく複数併
用してもよい。一般にアルコールを水素供与体に用いる
場合は水酸化カリウムを触媒に対して1〜10モル倍、
ギ酸を水素供与体に用いる場合はトリエチルアミンを触
媒に対して等モル以上、例えば1〜10,000モル倍
用いて行われる。また、アルコールやギ酸はケトン基質
を還元するのに十分な量のギ酸が必要である。好ましく
はケトンに対して1〜10モル倍が必要である。また、
不斉還元反応は、水素供与体として2−プロパノールな
どのアルコール化合物を使用した場合には、塩基の非存
在下で実施される場合がある。
【0056】好適な水素供与体と塩基との組み合わせと
しては2−プロパノール/水酸化カリウムおよびギ酸/
トリエチルアミンが挙げられ、最も好適なものはギ酸/
トリエチルアミンである。ギ酸とアミンを組み合わせて
用いる場合には、あらかじめギ酸とアミンの混合物を調
製して用いてもよく、また反応容器内で調製して用いて
もよい。ギ酸とトリエチルアミンのモル比(〔ギ酸のモ
ル数/第3級アミンのモル数〕の値)は、カルボニル化
合物の酸や塩基に対する安定性を考慮し、ギ酸とトリエ
チルアミン添加量を変えて最適なギ酸/トリエチルアミ
ンのモル比にすることが必要である。
【0057】特開平9-157196号の実施例の反応条件であ
るギ酸/トリエチルアミンのモル比2.5であり、他の条
件も同一にしてα−ニトロケトンまたはα−シアノケト
ンを還元すると基質同士の縮合反応等が起きて、目的物
が得られなかったり、低収率であったり、反応が進行し
ないなどの不都合が生じたことから、基質ごとにギ酸/
トリエチルアミンのモル比を設定することが必要とな
る。このようなギ酸/トリエチルアミンのモル比は、
0.1〜5.0であり、好ましくは0.2〜3.0であ
る。とくにα−シアノケトンでは、2.0以下がより好
ましい。
【0058】通常は水素供与体自体を反応溶媒として利
用するが、原料を溶解させるために、トルエン、キシレ
ン等の芳香族化合物、ジクロロメタン等のハロゲン化合
物、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムア
ミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニト
リル等の有機化合物を単独で、あるいは併用して用いる
ことができる。特に、一般式(A)においてXがニトロ
基の場合、ジメチルホルムアミドやアセトニトリル等を
反応溶媒として添加することによって、反応収率が向上
するため、溶媒の添加が好ましい。
【0059】周期表第VIII属金属化合物に対する原料の
量は、通常、周期表第VIII属金属化合物に対する原料の
モル比(S/C)で10〜100,000を用い、好まし
くは100〜2,000である。原料に対する水素供与
体量は、通常1モル倍から大過剰(通常1000モル
倍)の範囲までで、一般にアルコールを水素供与体に用
いる場合は、溶媒を兼ねて大過剰に用い、ギ酸を水素供
与体に用いる場合は1モル倍から20モル倍の範囲で使
用される。反応温度は、−20℃〜100℃程度であれ
ば特に限定されないが、工業的に製造するためには、1
0℃〜50℃が好ましい。特に好ましい温度範囲は20
℃〜40℃の室温付近であり、この温度範囲であれば特
別な設備等を必要としないで反応を実施することもでき
る。反応圧力は特に限定されず、通常0.5気圧〜2気
圧、好ましくは1気圧のもとで行われる。反応時間は反
応基質濃度、温度、圧力等の反応条件によって異なる
が、数分から100時間で反応は完結する。生成物の精
製は、カラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の公
知の方法により行うことができる。
【0060】(2)光学活性なニトロアルコール類およ
びシアノアルコール類の還元工程前記一般式(B)で表
される光学活性なニトロアルコール類およびシアノアル
コール類を還元することにより、一般式(C)で表され
る光学活性アミノアルコール類を得る反応においては、
不均一系金属触媒、金属水素化物または水素化ホウ素化
合物を用いることができる。
【0061】不均一系金属触媒としては、例えば炭素担
持のパラジウム、水酸化パラジウム、ニッケル、白金等
を用いることができる。これらの不均一系金属触媒を、
一般式(B)で表されるニトロアルコールおよびシアノ
アルコールに対して0.01〜10(w/w)%、好ま
しくは0.05〜5(w/w)%用い、水素を常圧〜1
00気圧、好ましくは常圧〜50気圧かけて還元反応を
行うことができる。
【0062】金属水素化物としては、例えば、LiAl
やDIBAL(ジイソブチルアルミニウムハイドラ
イド)等のアルミニウム水素化物、LiBHやNaB
等のアルカリ金属ホウ素水素化合物、水素化カルシ
ウム、ニッケル水素化物などの金属水素化物などを用い
ることができる。また、ホウ素化合物としては、例え
ば、9−BBN(9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナ
ン)やボラン(BHまたはBH・(CHS錯
体等)等のホウ素水素化物を用いることができる。
【0063】生成した光学活性アミノアルコール類の精
製は、カラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の公
知の方法により行うことができる。本発明により製造さ
れるアミノアルコール類のうち、光学活性β−アミノア
ルコール類は、例えばβ−アドレナリン作動性効果遮断
薬の医薬品中間体として有用である。また、光学活性γ
−アミノアルコール類のうち、ベンゾイルアセトニトリ
ルから誘導される光学活性3−アミノ−1−フェニルプ
ロパノールは、例えば抗鬱剤として有用なフルオキセチ
ンの医薬品中間体として有用である。
【0064】生成した光学活性アミノアルコール類を出
発物質としたフルオキセチン、トモキセチン、ニソキセ
チン、ノルフルオキセチンおよびそれらの誘導体の合成
は、従来知られている合成方法が適用可能であり、例え
ば、ミッシェルら(Mitchell, D. and Koenig, T. M.,
Synthetic Communications 25(8),1231-1238, 1995)や
コーエンら(Koenig, T. M. and Mitchell, D., Tetrah
edron Letters, 35 (9), 1339-1342, 1994)に記載され
ている方法に準じて行なうことができる。フルオキセチ
ン、トモキセチンおよびニソキセチンの合成の場合に
は、アミノ基をモノメチル化した後に水酸基をアリール
化してもよく、また水酸基をアリール化した後にアミノ
基をモノメチル化してもよい。ノルフルオキセチンの合
成の場合は、水酸基をアリール化して合成することがで
きる。
【0065】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、以下の実施例に限定されるものではない。な
お、実施例中の%eeはエナンチオマー過剰率を示し、S/
Cは触媒に対する基質のモル比(ルテニウムに対する基
質のモル比)、Tsdpenは、N-(p-トルエンスルホニル)-
1,2-ジフェニル-1,2-エタンジアミンを示す。なお、以
下の測定には次の機器を用いた。 収率: NMR:LA400型装置(400MHz)(日本電子
製) 内部標準物質:H−NMR・・・・・テトラメチルシラン 光学純度:高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
(島津製作所製) 旋光度:DIP−370型デジタル旋光計(日本分光工
業製)
【0066】(実施例1) (S)-3-ヒドロキシ-3-フェ
ニルプロパンニトリルの製造 ベンゾイルアセトニトリル 7.26g(50.0mmol)、トリエチ
ルアミン 18.1ml(130mmol)、ギ酸 5.8ml(155mmol)、RuC
l[(S,S)-Tsdpen](p-cymene) 31.8mg(0.05mmol、S/C=10
00)を、アルゴン雰囲気下に50mlシュレンクに入れ、30
℃にて24時間攪拌した。この溶液を水にあけてエーテル
で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた粗
生成物を減圧蒸留し(0.4mmHg、145℃)、(S)-3-ヒドロ
キシ-3-フェニルプロパンニトリル6.34g(収率86%、
H-NMR)を得た。これをCHIRALCEL OJカラ
ム(ダイセル社製、溶離液;n-ヘキサン:2−プロパノ
ール=20:1)で分析したところ、光学純度は98%eeで
あった。
【0067】(実施例2〜4)ベンゾイルアセトニトリ
ル 435mg(3mmol)に対してギ酸およびトリエチルアミン
を表−1に示す比で添加した他は、実施例1と同様の条
件で反応を行った。反応溶液をH−NMRによる定
量、およびHPLC(CHIRALCEL OJカラム)による光学純度
の測定を行なったところ、表−1に示すような収率およ
び光学純度で(S)-3-ヒドロキシ-3-フェニルプロパンニ
トリルを得た。
【0068】
【表1】
【0069】(実施例5) (S)−3−アミノ−1−フ
ェニルプロパノールの製造 実施例1で得られた(S)−3−ヒドロキシ−3−フェ
ニルプロパンニトリル1.47g(10.0mmol)のTHF溶液10ml
に、ボラン・ジメチルスルフィド錯体1.23ml(13.0mmo
l)をゆっくりと加えた。減圧してジメチルスルフィドを
除去した後2.5時間還流した。メタノール−塩酸溶液を
加えて反応を停止させ、メタノールを減圧留去した。5N
水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した後、溶媒を留
去し、さらに水酸化ナトリウム水溶液を加えて反応溶液
を塩基性としてから塩化メチレンで抽出した。この塩化
メチレン溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減
圧留去して(S)−3−アミノ−1−フェニルプロパノ
ール 1.47gを得た。(S)−3−アミノ−1−フェニル
プロパノールのアミノ基を塩化ベンゾイルとの反応によ
りモノベンゾイル化し、CHIRALCEL OBカラ
ム(ダイセル社製、溶離液;n−ヘキサン:2−プロパ
ノール=90:10)で分析したところ、光学純度98%
eeであった。
【0070】(実施例6)光学活性3−(2−チエニ
ル)−3−ヒドロキシプロパンニトリルの製造 アルゴン雰囲気下、3−(2−チエニル)−3−オキソプ
ロパンニトリル 4.54g(30mmol)、トリエチルアミン 10.
88ml(78mmol)、ギ酸 3.51ml(93mmol)、RuCl[(S,S)-Tsdp
en](p-cymene) 19.1mg(0.03mmol、S/C=1000)を50mlシュ
レンクに入れ、30℃にて24時間攪拌した。反応溶液を水
にあけてエーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄
した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を除去
後、溶媒を留去して得られたオイルをシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶離液 n-ヘキサン:酢酸エチ
ル=4:1)で精製し、光学活性3−(2−チエニル)
−3−ヒドロキシプロパンニトリル 4.23gを得た。H-N
MRは目的物を支持しており、収率は92%だった。 H-NMR(400MHz, CDCl3)δ2.62(brs, 1H, OH) 2.88.(m, 2H, CH 2CN) 5.30(t, J=6.1 Hz, 1H, CHOH) 6.95-7.45(m, 3H, aromatic ring protons) CHIRALCEL OJ(n-Hex:2-propanol = 90:10, 0.5ml/min,
35℃, 254nm)で光学純度を測定したところ、98%eeであ
った。旋光度は、[α]D 25 -21.8°(c= 1.02、EtOH)であ
った。
【0071】(実施例7)光学活性1−(2−チエニ
ル)―3−アミノプロパノールの製造 実施例6で得られた光学活性3−(2−チエニル)−3−
ヒドロキシプロパンニトリル1.53g(10mmol)のTHF溶液10
mlに、ボラン・ジメチルスルフィド錯体1.23ml(13mmol)
をゆっくりと加えた。減圧してジメチルスルフィドを除
去した後2.5時間還流した。メタノール−塩酸溶液を加
えて反応を停止させ、メタノールを減圧留去した。5N水
酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した後、溶媒を留去
し、さらに水酸化ナトリウム水溶液を加えて反応溶液を
塩基性としてから塩化メチレンで抽出した。この塩化メ
チレン溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧
留去して光学活性1−(2−チエニル)―3−アミノプロ
パノール1.28g(収率81%、 H-NMR)を得た。
【0072】(実施例8) (R)−2−ニトロ−1−
フェニルエタノールの製造 アルゴン雰囲気下、ベンゾイルニトロメタン 165mg(1.0
mmol)、トリエチルアミン 0.33ml(2.4mmol)、ギ酸 0.23
ml(6.0mmol)、ジメチルホルムアミド(DMF)1ml、RuCl
[(S,S)-Tsdpen](p-cymene) 3.2mg(0.005mmol、S/C=200)
を、20mlシュレンクに入れ、30℃にて16時間攪拌した。
反応溶液をH−NMRで定量したところ、(R)−2
−ニトロ−1−フェニルエタノールを収率90%で得
た。これを10%Pd/Cで還元して(R)−2−アミノ
−1−フェニルエタノールへ誘導化し、さらにアミノ基
を塩化ベンゾイルとの反応によりモノベンゾイル化し、
CHIRALCEL OJカラム(溶離液;n-ヘキサ
ン:2−プロパノール=120:5)で分析したところ、光
学純度は98%eeであった。
【0073】(実施例9および10)ベンゾイルニトロ
メタンに対し、RuCl[(S,S)-Tsdpen](p-cymene)をS/C=10
0で用い、反応溶媒を表−2に示すように変えた他は、
実施例8と同様に反応を行った。収率および光学純度を
実施例8と同様の方法で求めたところ、表−2に示すよ
うな収率および光学純度で(R)−2−ニトロ−1−フ
ェニルエタノールを得た。
【0074】
【表2】
【0075】(実施例11) (R)―2−アミノ−1
−フェニルエタノールの製造 実施例8と同様の反応条件で得られた(R)―2−ニト
ロ−1−フェニルエタノール608mg(3.64mmol)、10%
Pd/C 61mg、メタノール 3.6mlをナスフラスコに入
れ、常圧の水素雰囲気下、30℃で22時間攪拌した。
反応終了後、触媒を濾別し、減圧下で溶媒を留去した。
(R)―2−アミノ−1−フェニルエタノール 460mg
(収率 92%、H-NMR)を得た。(R)−2−アミノ−
1−フェニルエタノールのアミノ基を塩化ベンゾイルと
の反応によりモノベンゾイル化し、CHIRALCEL
ODカラム(溶離液;n−ヘキサン:2−プロパノー
ル=120:5)で分析したところ、光学純度98%eeで
あった。
【0076】(実施例12) 光学活性2−ニトロ−1
−(4−メチルフェニル)エタノールの製造 アルゴン雰囲気下、1−(4−メチルフェニル)−2−
ニトロエタノン1.075g(6.0mmol)、トリエチルアミン 2.
01ml(14.4mmol)、ギ酸 1.36ml(36.0mmol)、ジメチルホ
ルムアミド(DMF) 6ml、RuCl[(S,S)-Tsdpen](p-cymen
e) 38.2mg(0.06mmol、S/C=100)を50mlシュレンクに入
れ、30℃にて16時間攪拌した。反応溶液を水にあけてエ
ーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を除去後、溶媒を
留去して得られたオイルをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=9:1)
で精製し、光学活性2−ニトロ−1−(4−メチルフェ
ニル)エタノール 0.60gを得た。
【0077】(実施例13) 光学活性2−アミノ−1
−(4−メチルフェニル)エタノールの製造 実施例12で得られた光学活性2−ニトロ−1−(4−
メチルフェニル)エタノール 470mg(2.59mmol)、10%
Pd/C 47mg、メタノール 2.6mlをナスフラスコに入
れ、常圧の水素雰囲気下、30℃で22時間攪拌した。
反応終了後、触媒を濾別し、減圧下で溶媒を留去したと
ころ、光学活性2−アミノ−1−(4−メチルフェニ
ル)エタノール 372mg(収率95%、H-NMR)の白色結
晶を得た。得られたアミノアルコールのアミノ基を塩化
ベンゾイルとの反応によりモノベンゾイル化し、CHI
RALCEL ODカラム(溶離液;n−ヘキサン:2
−プロパノール=120:5)で分析したところ、光学
純度95%eeであった。
【0078】(実施例14) 光学活性1−(4−フル
オロフェニル)−2−ニトロエタノールの製造 アルゴン雰囲気下、1−(4−フルオロフェニル)−2
−ニトロエタノン1.831g(10.0mmol)、トリエチルアミン
3.35ml(24.0mmol)、ギ酸 2.26ml(60.0mmol)、ジメチル
ホルムアミド(DMF) 10ml、RuCl[(S,S)-Tsdpen](p-cym
ene) 31.8mg(0.05mmol、S/C=200)を50mlシュレンクに入
れ、30℃にて16時間攪拌した。反応溶液を水にあけてエ
ーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を除去後、溶媒を
留去して得られたオイルをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=9:1)
で精製し、光学活性1−(4−フルオロフェニル)−2
−ニトロエタノール 1.48gを得た。H-NMRは目的物を
支持しており、収率は80%だった。 H-NMR(400MHz, CDCl3);δ 2.86(d, J=3.6 Hz, 1H ,O
H), 4.99(dd, J=3.0, 13.4 Hz, 1H, CHHNO2), 4.58(dd, J=9.5, 13.4 Hz, 1H, CHHNO2), 5.45 (m, 1H, CHOH), 7.00-7.25, 7.30-7.50 (m, 4H, a
romatic ring protons) 旋光度[α]D 25 -19.1°(c=1.04, C2H5OH)であった。
【0079】(実施例15) 光学活性2−アミノ−1
−(4−フルオロフェニル)エタノールの製造 実施例14で得られた光学活性1−(4−フルオロフェ
ニル)−2−ニトロエタノール 520mg(2.81mmol)、10
% Pd/C 52mg、メタノール 2.8mlをナスフラスコに
入れ、常圧の水素雰囲気下、30℃で22時間攪拌し
た。反応終了後、触媒を濾別し、減圧下で溶媒を留去し
た。光学活性2−アミノ−1−(4−フルオロフェニ
ル)エタノール 421mg(収率 97%、H-NMR)の白色結
晶を得た。得られたアミノアルコールのアミノ基を塩化
ベンゾイルとの反応によりモノベンゾイル化し、CHI
RALCEL ODカラム(溶離液;n−ヘキサン:2
−プロパノール=30:1)で分析したところ、光学純
度96%eeであった。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、ニトロケトン類および
シアノケトン類からカルボニル化合物同士の縮合反応等
の副反応を抑制して、高い反応収率、かつ高い光学純度
で光学活性なニトロアルコール類およびシアノアルコー
ル類を製造し、さらにそれら中間体を還元することで、
医薬品中間体として重要な光学活性アミノアルコール類
を効率よく製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 333/20 C07D 333/20 333/24 333/24 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 碇屋 隆雄 東京都北区田端4−5−5−602 Fターム(参考) 4C023 CA04 EA11 4H006 AA02 AA03 AB84 AC41 AC52 AC81 BA22 BA23 BB11 BB12 BB20 BB21 BB22 BB25 BC10 BC11 BC19 BC34 BE20 BJ50 BN10 BU32 4H039 CA60 CA71 CB20 CB30

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(A) 【化1】 (式中、Rは置換基を有していてもよい芳香族単環ま
    たは芳香族多環式炭化水素基、置換基を有していてもよ
    い、飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基または脂環
    式炭化水素基、あるいは置換基を有していてもよい複素
    単環または複素多環式基であり、RおよびRはそれ
    ぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル
    基、水酸基またはアルコキシ基、置換基を有していても
    よい芳香族単環または芳香族多環式炭化水素基、置換基
    を有していてもよく、異種原子を含んでもよい飽和もし
    くは不飽和の脂肪族炭化水素基または脂環式炭化水素
    基、あるいは置換基を有していてもよい複素単環または
    複素多環式基であり、R〜Rのうち任意の2つが互
    いに結合して環を形成してもよく、Xはニトロ基または
    シアノ基を示す)で表される化合物と、光学活性含窒素
    化合物、周期表第VIII族金属化合物、水素供与体とを、
    塩基の存在下または非存在下で反応させて一般式(A)
    の化合物から一般式(B) 【化2】 (式中、R、R、RおよびXは前記と同じであ
    り、*は不斉炭素原子を表す)で示される化合物を得る
    工程、および一般式(B)の化合物から一般式(C) 【化3】 (式中、R、RおよびRは前記と同じであり、k
    は0または1の整数を示し、*は不斉炭素原子を表す)
    で示される化合物を得る工程を含む、光学活性アミノア
    ルコール類の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(A)の化合物から一般式(B)
    で示される化合物を得る工程において、一般式(A)の
    化合物と、あらかじめ光学活性含窒素化合物と周期表第
    VIII族金属化合物とから調製した錯体と、水素供与体と
    を塩基存在下または非存在下で反応させて一般式(B)
    で示される化合物を得ることを特徴とする、請求項1に
    記載の光学活性アミノアルコール類の製造方法。
  3. 【請求項3】 光学活性含窒素化合物が、一般式(D) 【化4】 (式中、RおよびRはそれぞれ独立して、置換基を
    有していてもよい芳香族単環または芳香族多環式炭化水
    素基、置換基を有していてもよく、異種原子を含んでも
    よい飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基または脂環
    式炭化水素基、あるいは置換基を有していてもよい複素
    単環または複素多環式基を示し、RとRは互いに結
    合して環を形成してもよく、RおよびRはそれぞれ
    独立して、水素原子、低級アルキル基、アシル基、カル
    バモイル基、チオアシル基、チオカルバモイル基、アル
    キルスルホニル基またはアリールスルホニル基を示し、
    *は不斉炭素原子を表す)で示される化合物であること
    を特徴とする、請求項1または2に記載の光学活性アミ
    ノアルコール類の製造方法。
  4. 【請求項4】 光学活性含窒素化合物が、一般式(E) 【化5】 (式中、RおよびRは前記と同じであり、Rは、
    水素原子またはアルキル基を示し、Rは、置換基を有
    していてもよいアルキル基またはアリール基を示し、*
    は不斉炭素原子を示す)で示される化合物であることを
    特徴とする、請求項3に記載の光学活性アミノアルコー
    ル類の製造方法。
  5. 【請求項5】 光学活性含窒素化合物が、一般式(F) 【化6】 (式中、Rは前記と同じであり、R10、R11およ
    びR12は、それぞれ独立して、水素原子、低級アルキ
    ル基、ハロゲン原子、低級アルコキシ基を示し、l、
    m、nはそれぞれ独立して1〜5の整数を示し、*は不
    斉炭素原子を示す)で示される化合物であることを特徴
    とする、請求項4に記載の光学活性アミノアルコール類
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 周期表第VIII族金属化合物が、ルテニウ
    ム化合物であることを特徴とする、請求項1〜5のいず
    れかに記載の光学活性アミノアルコール類の製造方法。
  7. 【請求項7】 水素供与体が、ギ酸、ギ酸塩およびアル
    コール化合物からなる群より選択される1または2以上
    の化合物であり、塩基が、有機アミン類、アルカリ金属
    水酸化物およびアルカリ金属アルコキシドからなる群よ
    り選択される1または2以上の化合物であることを特徴
    とする、請求項1〜6のいずれかに記載の光学活性アミ
    ノアルコール類の製造方法。
  8. 【請求項8】 水素供与体がギ酸であり、塩基が第3級
    アミンであることを特徴とする、請求項7に記載の光学
    活性アミノアルコール類の製造方法。
  9. 【請求項9】 一般式(B)の化合物から一般式(C)
    の化合物を得る工程が、不均一系金属触媒存在下に水素
    を作用させることによる還元工程、あるいは金属水素化
    物または水素化ホウ素化合物を作用させることによる還
    元工程であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれ
    かに記載の光学活性アミノアルコール類の製造方法。
  10. 【請求項10】 Xがニトロ基であり、一般式(A)の
    化合物から一般式(B)の化合物を得る工程において、
    さらに反応溶媒を添加することを特徴とする、請求項1
    〜9のいずれかに記載の光学活性アミノアルコール類の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10に記載の光学活性アミ
    ノアルコール類の製造方法の、フルオキセチン、トモキ
    セチン、ニソキセチン、ノルフルオキセチンまたはそれ
    らの誘導体を製造するための使用。
JP2002251994A 2001-10-31 2002-08-29 光学活性アミノアルコールおよびその中間体の製造方法 Expired - Fee Related JP3504254B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002251994A JP3504254B2 (ja) 2001-10-31 2002-08-29 光学活性アミノアルコールおよびその中間体の製造方法
CA002409906A CA2409906A1 (en) 2001-10-31 2002-10-28 Process for producing optically active amino alcohols and intermediates therefor
DE60208305T DE60208305T2 (de) 2001-10-31 2002-10-30 Verfahren zur Herstellung von optisch-aktiven Aminalkoholen
EP02024517A EP1308435B1 (en) 2001-10-31 2002-10-30 Process for producing optically active amino alcohols
US10/285,164 US6686505B2 (en) 2001-10-31 2002-10-31 Process for producing optically active amino alcohols and intermediates therefore

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001335322 2001-10-31
JP2001-335322 2001-10-31
JP2002251994A JP3504254B2 (ja) 2001-10-31 2002-08-29 光学活性アミノアルコールおよびその中間体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003201269A true JP2003201269A (ja) 2003-07-18
JP3504254B2 JP3504254B2 (ja) 2004-03-08

Family

ID=26624259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002251994A Expired - Fee Related JP3504254B2 (ja) 2001-10-31 2002-08-29 光学活性アミノアルコールおよびその中間体の製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6686505B2 (ja)
EP (1) EP1308435B1 (ja)
JP (1) JP3504254B2 (ja)
CA (1) CA2409906A1 (ja)
DE (1) DE60208305T2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005263662A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Kanto Chem Co Inc 含窒素ヘテロ環をもつ光学活性アルコールの製造方法
WO2007145203A1 (ja) * 2006-06-13 2007-12-21 Daiichi Fine Chemical Co., Ltd. 光学活性2-アミノ-1-(4-フルオロフェニル)エタノール
KR100821567B1 (ko) 2006-11-01 2008-04-15 한국화학연구원 광학 활성 2-설포닐옥시-1-페닐에탄올 유도체의 제조방법
JP2008088090A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Kanto Chem Co Inc 2位に置換基を有する光学活性キヌクリジノール類の製造方法
KR101071293B1 (ko) 2009-07-14 2011-10-07 한국화학연구원 광학 활성 2-설포닐옥시-1-헤테로아릴에탄올 유도체의 제조방법 및 이를 이용한 거울상 이성질체적으로 순수한 헤테로아릴-아미노 알코올의 제조방법
JP2015067552A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 高砂香料工業株式会社 新規なジアミン化合物および金属錯体、並びに光学活性化合物の製造方法

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1671685A (zh) * 2002-07-24 2005-09-21 德古萨股份公司 用于制备3-羟基-(2-噻吩基)丙胺的方法
JP4744091B2 (ja) * 2003-09-05 2011-08-10 関東化学株式会社 光学活性ニトロ化合物およびシアノ化合物の製造方法
KR101085804B1 (ko) * 2004-03-29 2011-11-22 간토 가가꾸 가부시키가이샤 광학 활성 알코올의 제법
WO2006133395A2 (en) * 2005-06-08 2006-12-14 Regents Of The University Of Minnesota Stereoselective reduction of triterpenones
US7485754B2 (en) * 2005-07-08 2009-02-03 Apotex Pharmachem Inc. Efficient method for preparing 3-aryloxy-3-arylpropylamines and their optical stereoisomers
GB0515690D0 (en) 2005-07-29 2005-09-07 Portela & Ca Sa Asymmetric catalytic reduction
GB2437078A (en) 2006-04-11 2007-10-17 Portela & Ca Sa 10-Acyloxy-5H-dibenzo[b,f]azepine-5-carboxamides & their asymmetric hydrogenation to the chiral 10,11-dihydro derivatives
US9446393B2 (en) 2012-07-27 2016-09-20 The Texas A&M University System Transition metal complexes for enantioselective catalysis of carbon-carbon, carbon-heteroatom, and carbon-hydrogen bond forming reactions
WO2023097696A1 (zh) * 2021-12-03 2023-06-08 广东莱佛士制药技术有限公司 一种合成(1r)-1-(2,2-二甲基-4h-1,3-苯并二恶英-6-基)-2-硝基乙醇的方法
CN114133373A (zh) * 2021-12-03 2022-03-04 广东莱佛士制药技术有限公司 一种合成维兰特罗中间体的前驱体的方法
WO2023097690A1 (zh) * 2021-12-03 2023-06-08 广东莱佛士制药技术有限公司 一种高选择性不对称催化羰基还原制备β-硝基或叠氮基醇的方法
CN114105935A (zh) * 2021-12-03 2022-03-01 广东莱佛士制药技术有限公司 一种高选择性不对称催化羰基还原制备β-硝基或叠氮基醇的方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5763688A (en) 1994-12-07 1998-06-09 Research Development Corporation Of Japan Method for producing an alcohol
JP2731377B2 (ja) 1994-12-07 1998-03-25 科学技術振興事業団 光学活性アルコール類の製造方法
EP1300381B1 (en) 1995-12-06 2006-03-08 Japan Science and Technology Agency Process for preparing optically active alcohols
JP2962668B2 (ja) 1995-12-06 1999-10-12 科学技術振興事業団 光学活性アルコール類の製造方法
JP4004123B2 (ja) 1997-12-26 2007-11-07 独立行政法人科学技術振興機構 ルテニウム錯体を触媒とするアルコール化合物の製造方法
JPH11322649A (ja) 1998-03-16 1999-11-24 Mitsubishi Chemical Corp 光学活性アルコールの製造方法
US6025517A (en) * 1998-08-03 2000-02-15 Sepracor Inc. Fluoxetine process from benzoylacetonitrile
DE19902229C2 (de) * 1999-01-21 2000-11-02 Boehringer Ingelheim Pharma Verfahren zur Herstellung von L-Phenylephrinhydrochlorid
EP1174426A1 (en) * 1999-04-01 2002-01-23 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Method for the preparation of tricyclic amino alcohol derivatives through azides

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005263662A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Kanto Chem Co Inc 含窒素ヘテロ環をもつ光学活性アルコールの製造方法
JP4718786B2 (ja) * 2004-03-17 2011-07-06 関東化学株式会社 含窒素ヘテロ環をもつ光学活性アルコールの製造方法
WO2007145203A1 (ja) * 2006-06-13 2007-12-21 Daiichi Fine Chemical Co., Ltd. 光学活性2-アミノ-1-(4-フルオロフェニル)エタノール
JP2008088090A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Kanto Chem Co Inc 2位に置換基を有する光学活性キヌクリジノール類の製造方法
KR100821567B1 (ko) 2006-11-01 2008-04-15 한국화학연구원 광학 활성 2-설포닐옥시-1-페닐에탄올 유도체의 제조방법
WO2008054155A1 (en) * 2006-11-01 2008-05-08 Korea Research Institute Of Chemical Technology Method for the preparation of optically active 2-sulfonyloxy-1-phenylethanol derivatives
KR101071293B1 (ko) 2009-07-14 2011-10-07 한국화학연구원 광학 활성 2-설포닐옥시-1-헤테로아릴에탄올 유도체의 제조방법 및 이를 이용한 거울상 이성질체적으로 순수한 헤테로아릴-아미노 알코올의 제조방법
JP2015067552A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 高砂香料工業株式会社 新規なジアミン化合物および金属錯体、並びに光学活性化合物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1308435B1 (en) 2005-12-28
DE60208305D1 (de) 2006-02-02
JP3504254B2 (ja) 2004-03-08
DE60208305T2 (de) 2006-08-17
CA2409906A1 (en) 2003-04-30
US20030171592A1 (en) 2003-09-11
EP1308435A2 (en) 2003-05-07
EP1308435A3 (en) 2003-06-04
US6686505B2 (en) 2004-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3504254B2 (ja) 光学活性アミノアルコールおよびその中間体の製造方法
Andrey et al. The use of N‐alkyl‐2, 2′‐bipyrrolidine derivatives as organocatalysts for the asymmetric Michael addition of ketones and aldehydes to nitroolefins
US7582776B2 (en) Process for preparing arylaminopropanols
Wang et al. Asymmetric hydrogenation of β-amino ketones with the bimetallic complex RuPHOX-Ru as the chiral catalyst
JP5006059B2 (ja) キラルなイリジウムアクア錯体およびそれを用いた光学活性ヒドロキシ化合物の製造方法
Calow et al. Total synthesis of fluoxetine and duloxetine through an in situ imine formation/borylation/transimination and reduction approach
Wang et al. Enantioselective β-hydroxy thioesters formation via decarboxylative aldol reactions of malonic acid half thioesters with aldehydes promoted by chloramphenicol derived sulfonamides
AU2005305640B2 (en) Sulphonylated diphenylethylenediamines, method for their preparation and use in transfer hydrogenation catalysis
Yan et al. Chloramphenicol base chemistry. Part 11: Chloramphenicol base-derived thiourea-catalyzed enantioselective Michael addition of malononitrile to α, β-unsaturated ketones
JP4746749B2 (ja) 光学活性アミノアルコール類の製造方法
CN110229085A (zh) 醇促进亚胺与炔烃还原偶联反应构建烯丙胺衍生物
JP4286486B2 (ja) ルテニウム化合物、ジアミン配位子および光学活性アルコールの製造方法
WO2004007506A1 (ja) ルテニウム化合物、ジアミン配位子および光学活性アルコールの製造方法
US20120029237A1 (en) Autocatalytic Process for the Synthesis of Chiral Propargylic Alcohols
JP3630002B2 (ja) 光学活性1,2−ジオール類の製造方法
JP3870647B2 (ja) 光学活性α−ヒドロキシケトン類の製造方法
JP2008214262A (ja) 光学活性スルホニルイミン化合物の製造方法
CN113195460A (zh) 对映选择性方法
Xu et al. trans-(1S, 2S)-1-Substituted-2-(N, N-dialkylamino)-1-indanol derivatives as chiral ligands in the catalytic enantioselective addition of diethylzinc to aldehydes
Wang et al. A new cost-effective Ru-chloramphenicol base derivative catalyst for the asymmetric transfer hydrogenation/dynamic kinetic resolution of N-Boc α-amino-β-ketoesters and its application to the synthesis of the chiral core of vancomycin
ES2322763T3 (es) Procedimiento para producir un compuesto nitro opticamente activo.
CN111517930B (zh) 一种稠合三环衍生物制备方法及中间体
Kwak et al. A facile asymmetric synthesis of (S)-duloxetine
JP2003201270A (ja) 光学活性アミノアルコールおよびその中間体の製造方法
JP4208174B2 (ja) アミノ化合物類ならびにその立体選択的製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031209

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101219

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131219

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees