JP2003200977A - 用時混合容器、並びに、バイアル瓶 - Google Patents

用時混合容器、並びに、バイアル瓶

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啓二 浜本
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正治 中尾
Seiji Yoshimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用時における二物質の混合作業の簡略化を図
りつつも、異物混入や菌汚染をより確実に防止する。 【解決手段】 栓体4の軸方向内端部のみが口部2aに
嵌め込まれた半打栓状態では、栓体4と口部2aとの間
に昇華気体が下部容器2内部から外部へ流出するための
隙間が形成されるようにして、この栓体4により凍結乾
燥時の異物混入を防止しつつ、昇華気体が外部に発散さ
れるようにする。そして、凍結乾燥後に栓体4を全打栓
することで、口部2aを完全に密栓し、細菌類の混入等
を栓体4によって防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体成分と液状成
分とが別異の収容空間内に分離されて収容され、用時に
両者を混合して使用する用時混合容器に関し、特に用時
溶解式の点鼻スプレー容器として好適に使用できるもの
に関する。また、本発明は、用時混合容器の固体成分用
の下部収容容器として好適に用いることのできるバイア
ル瓶に関する。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は、従来より、保存・移送時
等には固体成分と液体状成分とが混合しないように分離
した状態で収容され、用時には両者を混合して得られる
混合液剤を噴出して使用するスプレー容器の開発を行っ
ており、その開発成果を、例えば特開平8−28080
7号公報や、特開2001−29471号公報に開示し
ている。
【特許文献1】特開平8−280807号公報
【特許文献2】特開2001−29471号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者の公報に開示した
用時混合容器は、破断容易な薄膜によって第1チャンバ
及び第2チャンバに分割された容器本体と、使用時にお
いて容器本体に装着され、前記薄膜を破断すると共に容
器本体内の混合液剤を吸い上げる吸入管を有するスプレ
ー部材とを備え、使用時以前においては容器本体とスプ
レー部材とが別体とされており、使用時に、容器本体の
薄膜を破断開口させることで固体成分を液剤成分に溶解
させるものである。しかし、この構造によれば、混合液
剤中に異物が混入する恐れがある。
【0004】一方、後者の公報に開示した用時混合容器
は、収容空間を有する容器本体と、該容器本体の収容空
間を上部チャンバ及び下部チャンバに分離可能な分離部
材と、上部チャンバ内に収容される物質を噴射するスプ
レー部材とを備え、容器本体及び分離部材は相対移動可
能とされ、該相対移動によって上部チャンバ及び下部チ
ャンバが分離/連通するように構成されており、下部チ
ャンバに液体成分を収容するとともに、上部チャンバに
固体成分を収容しておき、使用時に、容器を天地反転さ
せた状態で分離部材を移動させて上部チャンバ内で液体
成分と固体成分を混合するとともに、その後分離部材を
元の位置に戻して混合液剤を上部チャンバ内に滞留させ
るものである。当該公報に開示された用時混合容器の下
部容器(バイアル瓶)の内部には、凍結乾燥によって液
体成分が昇華されてなる固体成分が収容されるが、薬剤
充填工程における固体成分内への異物混入防止等のため
に、同公報の図9に示すように下部容器の口部に上部容
器を接続したときに昇華気体の流通路が形成されるよう
に構成して、上部容器内の栓体(分離部材140)によ
り上方から下部容器内への異物の落下を防止しつつ凍結
乾燥を行えるようにしている。しかし、下部容器と上部
容器との接続工程で異物が下部容器内に混入するおそれ
もあるし、また、凍結乾燥工程において下部容器と上部
容器とを一体的に取り扱う必要も生じる。
【0005】そこで、本発明は、用時における二物質の
混合作業の簡略化を図りつつも、異物混入や菌汚染をよ
り確実に防止し得る用時混合容器、並びに、バイアル瓶
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、次の技術的手段を講じた。
【0007】即ち、本発明の用時混合容器は、口部を有
する下部容器と、該下部容器の口部に接続される円筒状
の上部容器と、下部容器の口部に軸方向に移動可能に内
嵌される栓体とを備えるものである。これによれば、下
部容器内で所定の有効成分を有する薬液を凍結乾燥させ
た後、栓体を下部容器の口部に全打栓することにより口
部を密封することにより、その後の上部容器との接続工
程や、上部容器内への溶媒等の液体成分の充填工程等に
おいて、下部容器内の固体成分に異物が混入することが
防止される。
【0008】上記本発明の用時混合容器において、前記
栓体の軸方向内端部のみが口部に嵌め込まれた半打栓状
態では、栓体と口部との間に気体が下部容器内部から外
部へ流出するための隙間が形成され、前記半打栓状態よ
りも栓体が軸方向内方に移動した全打栓状態では、該栓
体により下部容器内部空間が外部から遮断されるように
することができる。これによれば、下部容器内で凍結し
た薬品等を凍結乾燥する際に、栓体を半打栓状態とする
ことで、昇華した気体の排気用の隙間を確保しつつも、
凍結乾燥機内で下部容器内に異物が落下混入することを
栓体によって防止し得る。そして、凍結乾燥後に栓体を
全打栓状態とすることで、下部容器の内部空間を外部か
ら遮断密閉されるので、下部容器の搬送や保存工程にお
いて内部の固体成分中に異物や細菌類が混入することが
防止される。
【0009】さらに、前記栓体は、前記全打栓状態から
さらに軸方向内方に押し込むことで口部から離脱可能と
することができる。これによれば、下部容器の口部を栓
体により密栓した状態で該口部に上部容器を接続する構
成としつつも、用時に栓体を口部から軸方向内方に離脱
させることで下部容器の口部を開口させることが可能と
なり、この開口を介して上部容器と下部容器のそれぞれ
の内部空間、即ち、液体成分収容空間と固体成分収容空
間とを連通させ、両成分を混合し得る。
【0010】また、前記上部容器は、上部容器の内部空
間と下部容器の内部空間とを分離する第1の姿勢と、上
部容器の内部空間を下部容器の内部空間に連通させる第
2の姿勢とに姿勢変更可能であり、上部容器の第1の姿
勢から第2の姿勢への姿勢変更に伴って全打栓状態の栓
体が軸方向内方に押し込まれて口部から離脱されるもの
とすることができる。これによれば、上部容器を第1姿
勢とすることで、上部容器の内部空間と下部容器の内部
空間とを分離し、固体成分と液体成分とを隔離した状態
で流通・販売することができる。また、用時には、使用
者が上部容器を第2姿勢に姿勢変更させると、栓体が口
部から離脱されるとともに、上部容器の内部空間と下部
容器の内部空間とが連通されるため、上部容器内の液体
成分が下部容器内に流入して液体成分と固体成分とを混
合できる。
【0011】なお、上部容器の姿勢変更とは、上部容器
全体若しくは一部の変形、上部容器の構成部材の他の何
らかの部材に対する相対移動や相対回転、上部容器の構
成部材の着脱、上部容器の内圧の増減などを少なくとも
含む概念である。
【0012】また、液体成分に固体成分を溶解乃至分散
してなる混合液剤は、上部容器を第2姿勢としたままで
容器全体を天地反転することで、上部容器の内部空間内
に移し替えることができ、その状態で上部容器を第1姿
勢に姿勢変更すれば、上部容器の内部空間と下部容器の
内部空間とを再度分離することができ、上部容器内部に
混合液剤を保持させておくことが可能である。したがっ
て、混合液剤を吐出する噴霧ノズルなどの吐出装置を上
部容器に装着する場合でも、その吐出装置の液剤吸い上
げ管は上部容器の内部空間内に配設すればよく、用時以
前は栓体によって密封された下部容器内に配設する必要
がないので、吐出装置を上部容器に装着した状態で流通
可能である。
【0013】上記栓体の軸方向内端部には、下部容器の
口部に嵌め込まれる凸部と、半打栓状態における栓体と
口部との間の隙間を形成するための凹部とを形成するこ
とができる。これによれば、下部容器の口部側に上記隙
間を形成するための加工を施す必要がなく、従来のバイ
アル瓶などを下部容器として用いることが可能である。
【0014】また、上記栓体は、ゴムなど(より好まし
くはブチルゴムなど)の弾性部材からなるものとするの
が好ましく、全打栓状態において栓体の軸方向内端部が
口部から軸方向内方に離反可能であるものとすることが
できる。これによれば、栓体の軸方向内端部に、半打栓
状態で栓体と口部との間の隙間を形成するための構造を
具備させても、全打栓状態では栓体の軸方向内端部が口
部から離反することで、全打栓状態で気密性を確保する
ために栓体外周に設けられた円環状シール部が周方向全
周にわたって均一な圧力で口部内面に密接し、不慮に上
部容器内の液体成分や外気が下部容器内に流入すること
を防止できる。
【0015】また、上部容器には、下部容器の口部に内
嵌された栓体を軸方向内方に押し込み得るように栓体に
当接する押し込み部を備えることができる。この押し込
み部は、上部容器の第1姿勢と第2姿勢との間の姿勢変
更に応じて軸方向に移動し、第1姿勢のときには押し込
み部は全打栓状態の栓体に当接しており、第1姿勢から
第2姿勢への姿勢変更に伴って押し込み部が軸方向内方
へ移動して栓体を口部から離脱させるものとすることが
できる。これによれば、上部容器の姿勢変更によって下
部容器の口部に内嵌された栓体を口部から軸方向内方に
離脱させることができ、かかる栓体の移動を伴う用時に
おける混合作業を容易かつ迅速に行えるようになる。ま
た、第1姿勢の上部容器の押し込み部を全打栓状態の栓
体に当接させて、該栓体の軸方向内端を口部から軸方向
内方に離反させることで、栓体が打栓された下部容器の
口部に第1姿勢の上部容器を装着すれば、上記のように
栓体の軸方向内端が口部から離反され、シール性の向上
が図られる。
【0016】なお、上記押し込み部は、第1姿勢の上部
容器の内部空間の下端を閉塞する栓部材によって構成す
ることができる。この栓部材は、上部容器が第1姿勢の
とき上部容器の下端に内嵌して内部空間の下端を画する
ものとすることができる。また、栓部材は、上部容器が
第2姿勢のとき上部容器から軸方向内方に離反して内部
空間の下端を開口させるものとすることができる。この
栓部材の外径は、下部容器の口部内径よりも小さいもの
とすることで、栓部材が口部内に移動しても該口部が密
栓されてしまうことを防止できる。
【0017】また、上記押し込み部は、上部容器が第1
姿勢のときに栓体の軸方向内端部のみを口部から軸方向
内方に離反させるように栓体側に向けて突出されている
のがよい。これによれば、栓体が打栓された下部容器の
口部に第1姿勢の上部容器を装着すれば、上記のように
栓体の軸方向内端が口部から離反され、シール性の向上
が図られる。
【0018】さらに、上部容器は、下部容器の口部外周
に装着される第1部材と、該第1部材に対して相対回転
可能な第2部材と、該第2部材の回転操作に連動して第
1部材に対して軸方向に移動する筒状の第3部材とを備
え、該第3部材の内部空間が前記液体成分の収容空間と
され、該第3部材の下端に押し込み部が設けられている
ものとすることができる。これによれば、第2部材の回
転操作によって上部容器の内部空間、即ち第3部材の内
部空間を下部容器の内部空間と連通させることができ、
用時における混合操作を容易かつ迅速に行うことができ
るとともに、上部容器を可及的簡素かつコンパクトに構
成できる。なお、上記第1〜第3部材は、それぞれ円筒
状に構成することが可能であり、また、第3部材は第2
部材に内嵌させることができ、さらに、第3部材は第1
部材に対して軸方向の相対移動は許容するが相対回転は
阻止するように、例えばスプライン嵌合等によって係合
させることが好ましい。
【0019】また、本発明は、瓶内部で薬液を凍結乾燥
させるバイアル瓶において、口部を有する有底状の瓶体
と、該瓶体の口部に内嵌される栓体とからなり、該栓体
の軸方向内端部のみが口部に嵌め込まれた半打栓状態で
は、栓体と口部との間に凍結乾燥時の昇華気体が瓶体内
部から外部へ流出するための隙間が形成され、前記半打
栓状態よりも栓体が軸方向内方に移動した全打栓状態で
は、該栓体により瓶体内部空間が外部から遮断されるこ
とを特徴とするものとすることができる。このバイアル
瓶は、上記用時混合容器の下部容器として好適に用いる
ことが可能である。
【0020】また、上記本発明のバイアル瓶において、
瓶体の口部内面は円筒面であり、栓体は円柱状の弾性部
材であり、栓体の軸方向内端部には、瓶体の口部に嵌め
込まれる凸部と、半打栓状態における栓体と口部との間
の隙間を形成するための凹部とが形成されており、全打
栓状態において栓体の軸方向内端部が口部から軸方向内
方に離反可能であるものとすることができる。
【0021】また、本発明は、口部を有する下部容器
と、該下部容器の口部に接続される上部容器と、下部容
器の口部に軸方向に移動可能に内嵌される栓体とを備
え、前記栓体は、前記軸方向内方に押し込むことで口部
から離脱可能であり、前記上部容器は、上部容器の内部
空間と下部容器の内部空間とを分離する第1の姿勢と、
上部容器の内部空間を下部容器の内部空間に連通させる
第2の姿勢とに姿勢変更可能であり、上部容器の第1の
姿勢から第2の姿勢への姿勢変更に伴って栓体が軸方向
内方に押し込まれて口部から離脱されることを特徴とす
る用時混合容器として実施してもよい。なお、上部容器
は、好ましくは円筒状とすることができるが、角筒状、
異形容器などの適宜の形状や構造であってよい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図示実施例に基づいて説明する。
【0023】図1は本発明の一実施例に係る用時混合容
器である用時溶解点鼻スプレー容器1を示しており、該
容器1は、ガラス製の片口バイアル瓶などの、上端に口
部2aを有する有底瓶体からなる下部容器2と、この下
部容器2の口部2aに接続される円筒状の上部容器3
と、下部容器2の口部2aに軸方向移動可能に内嵌され
る栓体4と、上部容器3の上端開口部3aに装着される
スプレー式の吐出装置5とを備えており、下部容器2の
内部空間(下部チャンバ6)には固体成分Aが収容さ
れ、上部容器3の内部空間(上部チャンバ7)には液体
成分Bが収容され、流通・販売時には上部チャンバ7と
下部チャンバ6とを分離しておき、用時において両チャ
ンバ6,7を連通させて固体成分Aに液体成分Bを混合
し得るようになっている。
【0024】下部容器2の口部2aの内周面は円筒面と
され、口部2aの外周にはネジ部2bが設けられてい
る。下部容器2の口部2aには、円柱状の栓体4が打栓
されている。この栓体4は、ブチルゴムなどの弾性体か
らなり、全体としてほぼ円柱状に形成されている。この
栓体4の軸方向内端部のみが口部2aに嵌め込まれた半
打栓状態では、栓体4の外周面と口部2aの内周面との
間に気体が下部容器内部から外部へ流出するための隙間
が形成されるようになっている。即ち、本実施例では、
図2乃至図4にも例示するように、栓体4の軸方向内端
部(図示において下端部)に、下部容器2の口部2aに
嵌め込まれる凸部41と、半打栓状態における栓体4と
口部2aとの間の上記隙間を形成するための凹部42と
が形成されている。凸部41の外径は、口部2aに嵌め
込まれていない非収縮変形時においては口部2a内径よ
りも大きくするのが好ましい。これら凸部41と凹部4
2の形状や構造はどのようなものであってもよく、図2
乃至図4に示す各実施例の他、適宜の構造とすることが
できる。
【0025】また、栓体4は、蛇腹状の外周面を有し、
そのリング状凸部が環状シール部4aを構成している。
この環状シール部4aの最大径は、口部2a内径よりも
大きくなされており、上記した半打栓状態よりも栓体を
軸方向内方に移動させた全打栓状態では、環状シール部
4aが縮径するように弾性変形し、その変形時の内部応
力によって環状シール部4aの外周面が口部2a内周面
に押圧されて、気密かつ液密状にシールされ、かかる栓
体4により下部容器2の内部空間6が容器外部から遮断
される。図2乃至図4に示した例では、環状シール部4
aは軸方向に複数設けられている。また、最も下端側
(軸方向内端側)の環状シール部4aから下方(軸方向
内方)に至るにしたがって栓体4は徐々に縮径されてお
り、その軸方向内端部に上記凸部41並びに凹部42が
形成されている。
【0026】栓体4は、全打栓状態において、即ち本実
施例では図1に示すように上記環状シール部4aが口部
2a内周面に密接された状態において、上記凸部41と
凹部42とが形成された栓体4の軸方向内端部が口部2
aから軸方向内方に離反可能であり、この全打栓状態か
らさらに軸方向内方に押し込むことで栓体4は口部2か
ら軸方向内方に離脱されるようになっている。
【0027】下部容器2内に固体成分を凍結乾燥法によ
り収容した後、栓体4を打栓する工程は、次のように行
われる。まず、図5(a)〜(b)に示すように、下部
容器2の内部に、固体成分Aが溶解乃至分散された液剤
(薬液)を所定量注入する。なお、上記液剤としては、
トラネキサム酸、塩化リゾチウムのような消炎剤のほ
か、抗生物質、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ホルモン等が
水性媒体又は有機媒体等に溶解又は分散された薬剤液体
を挙げることができる。次に、図5(b)〜(c)に示
すように、栓体4の軸方向内端部のみを口部2aに嵌め
込み、凸部41の外周面を口部2aの先端に当接させて
栓体4を半打栓状態で保持し、凹部42が設けられた部
位が容器内外を連通する隙間を構成するようにする。こ
の図5(c)に示す状態で、所定の凍結乾燥装置内に下
部容器2を搬入し、下部容器2内の液剤を凍結乾燥させ
る。このように、栓体4を半打栓状態とすることで、下
部容器2の口部2aからは異物が混入せず且つ下部容器
2内の水分等の揮発性成分は昇華・発散するように通気
性を確保でき、この状態で−80℃〜−20℃程度に調
整された凍結乾燥装置内に容器本体2を収容して、下部
チャンバ4内の薬剤中に含有されている水分等の揮発性
成分を除去することができる。凍結乾燥後、図5(d)
に示すように、適宜のハンマー8を用いて栓体4を口部
2a内に全打栓し、口部2aを密封する。
【0028】上部容器3は、図6にも示すように、下部
容器2の口部2a外周に螺着される第1部材31と、第
1部材31に対して相対回転可能な第2部材32と、第
2部材の回転操作に連動して第1部材に対して軸方向に
移動する筒状の第3部材33とを備えており、第3部材
33の内部空間が上記した液体成分Bの収容空間とされ
ている。
【0029】第1部材31は、ほぼ筒状の部材からな
り、口部2aの外周のねじ部2bに係合するねじ部が内
周に設けられた中間筒部31aと、該中間筒部31aの
下端から下方に延出するとともに中間筒部31aよりも
大径の下部筒部31bと、中間筒部31aの上端から上
方に延出するとともに中間筒部31aよりも小径の上部
筒部31cとを一体に備えている。なお、下部筒部31
bは設けられていなくてもよい。上部筒部31cは、第
2部材32の回転支軸として機能するものであり、第2
部材32を安定的に支持するために所要の肉厚を有して
いる。また、中間筒部31aの内周部には、下部容器2
の口部2a上端面に当接する環状シール部材34が配設
されている。図示例では、環状シール部材34の内周面
に当接する支持筒31dが上部筒部31cの下端から下
方に延設されている。また、上部筒部31cの内面に
は、軸方向中途部から上端に至って延びるスプライン3
1eが設けられており、このスプライン31eよりも下
方部位の上部筒部31cの内面は、後述する栓部材36
用のシール面として機能する。
【0030】第2部材32は、ほぼ筒状の部材からな
り、第1部材31の上部筒部31cに相対回転自在に外
嵌される下部筒部32aと、該下部筒部32aの上端か
ら上方に延出するとともに下部筒部32aよりも小径の
上部筒部32bとを一体に備えている。第1部材31の
上部筒部31cと第2部材の下部筒部32aとはほぼ同
じ軸長を有している。第2部材32の下部筒部32aと
上部筒部32bとの間の内面の段部は、第1部材31の
上端面(上部筒部31cの上端)に当接しており、第2
部材32の下部筒部32aの下端には径方向外方に突出
するフランジ部32cが設けられ、このフランジ部32
cは、第1部材31の中間筒部31aと上部筒部31c
との間の外面の段部に当接されている。また、第1部材
31の上部筒部31cの内周面と、第2部材32の下部
筒部32aの外周面とには、互いに軸方向に係合して第
1部材31に対する第2部材32の抜けを防止する凹凸
が設けられている。また、第2部材32の内周には、ね
じ部32dが設けられている。なお、第1部材31の上
端と第2部材32の内面の段部との間にはOリング37
が介設されており、この部位の気密性・液密性を確保し
ている。
【0031】第3部材33は、有底筒状の部材からな
り、第2部材32の上部筒部32bに軸方向移動可能に
内嵌保持される。この第3部材33の軸方向中途部には
径方向外方に突出するフランジ部33aが設けられてお
り、このフランジ部33aは、第2部材32の下部筒部
32aと上部筒部32bとの間の内面の段部に当接し
て、第3部材33の軸方向外方(上方)への移動を規制
する。また、フランジ部33aの外周縁には、第1部材
31の内面に設けたスプライン31eに軸方向移動自在
に係合するスプラインが設けられている。第3部材33
の上記フランジ部33aよりも上方部位の外周面には、
第2部材32の内周に設けたねじ部32dが係合するね
じ部33cが設けられており、図示例では、ねじ部33
cは螺旋状のネジ溝により構成されている。また、第3
部材33の上記フランジ部33aよりも下方部位の外径
は、第1部材31の上部筒部31cの内径よりも小さ
く、これらの間に隙間が形成されるようにしている。
【0032】また、第3部材33の周壁下端部には、径
方向に貫通する連通孔33dが設けられている。この連
通孔33dは、周方向複数カ所に設けるのが好ましい
が、1箇所にのみ設けてもよい。また、第3部材33の
下端には、第1部材31の上部筒部31cの下部に下方
側から着脱自在に内嵌される栓部材36が取り付けられ
ている。この栓部材36はブチルゴムなどの弾性体から
なり、底面の軸中央部には上記栓体4側に向けて突出す
る押し込み部36aが一体に設けられている。
【0033】上記構成の上部容器3は、図1並びに図6
(c)に示す第1の姿勢においては、栓部材36によっ
て上部チャンバ7の下端が画され、上部チャンバ7と下
部チャンバ6とが分離されるようになっている。また、
第2部材32を第1部材31に対して回転操作すると、
この第2部材32に螺着されている第3部材33が軸方
向内方(下方)に螺進し、この第3部材33の下端に取
り付けられた栓部材36も第1部材31に対して軸方向
内方に移動して、図8に示すように栓部材36が第1部
材31の上部筒部31cから下方に離脱するとともに、
この栓部材36の押し込み部36aによって口部2aに
内嵌された全打栓状態の栓体4が軸方向内方に押し込ま
れて口部2aから離脱される。本実施例では、かかる栓
部材36が上部筒部31cから軸方向内方に離脱された
状態が、上部容器3の第2姿勢となる。
【0034】次に、上部容器3の組立工程について説明
すると、図6(a)に示すように、第3部材33の下端
に栓部材36を取り付けるとともに、第3部材33を第
2部材32の下方側から上部筒部32b内に回転させつ
つフランジ部33aが第2部材32内面の段部に当接す
るまで挿入し、第3部材33が第2部材32内に螺着さ
れた状態とする。次に、図6(b)〜(c)に示すよう
に、第1部材31の上部筒部31cを、Oリング37が
介設されるように第2部材32の下部筒部32a内に下
方から挿入・嵌合すると、第1部材31に対して第2部
材32が回転操作可能に装着されるとともに、第1部材
31と第3部材33とがスプライン嵌合構造によって相
対回転不能かつ軸方向相対移動自在に係合し、第2部材
32の回転操作によって第3部材33が第1部材31に
対して軸方向に往復移動可能となる。また、第1部材3
1の内部に、シール部材34を内嵌しておく。このよう
にして組み立てられた第1姿勢にある上部容器3の第1
部材31を、固体成分Aが収容され密栓された下部容器
2の口部2aに被冠して螺着すると、シール部材34が
口部2aの上端面に圧接されて、この部位の気密性・液
密性が確保されるとともに、栓部材36の押し込み部3
6aによって口部2aに内嵌された栓体4が全打栓状態
のまま軸方向内方に押し込まれ、図1に示すように、こ
の栓体4の軸方向内端部のみが口部2aから軸方向内方
に離反された状態となる。
【0035】上記吐出装置5は、吸い上げ管51によっ
て液剤を吸い上げるポンプ装置により主構成されてお
り、その構造は従来公知のものと同様であるので詳細説
明を省略する。なお、吐出装置5を上部容器3の上端開
口部に装着すると、吸い上げ管51の先端吸入口は、上
部チャンバ7の底部に位置し、上部チャンバ7内の混合
液剤を吸い上げることができるようになっている。
【0036】次に、上記した下部容器2と上部容器3と
を接続して、上部容器3の内部空間に、固体成分Aの溶
媒乃至分散媒となる液体成分Aを充填する工程について
説明する。まず、図7(a)〜(b)に示すように、第
1姿勢の上部容器3の内部空間7内に、所定の液体成分
Bを所定量注入・充填する。この液体成分は、固体成分
Aを溶解若しくは分散させることができる液状媒体を用
いることができ、この液体成分自体も薬効を有するもの
を媒体として使用することもできる。このような液剤成
分としては、例えば、水、水とアルコール類とからなる
水性媒体、グリセリン又はエチレングリコール等の保水
剤等を挙げることができる。特に、本実施例のように点
鼻スプレーとして使用する場合には、液体成分としては
水又は水とアルコール類との混合物を使用するのが好ま
しい。そして、液体成分の充填後、図7(b)〜(c)
に示すように、上部容器3の上端に吐出装置5を外嵌装
着し、このように固体成分Aと液体成分Bとを分離して
収容した状態で用時混合容器1を流通・販売することが
可能である。
【0037】次に、用時における混合工程を説明する
と、まず、図8に示すように、上部容器3の第2部材3
2を約90°回転操作して上部容器2を第2姿勢に姿勢
変更させると、第3部材33が軸方向内方に移動して栓
部材36が第1部材31から軸方向内方に離脱するとと
もに栓体4が口部2aから軸方向内方に離脱し、上部チ
ャンバ7が連通孔33dを介して下部チャンバ6に連通
され、上部チャンバ7内の液体成分Bが下部チャンバ6
内に流入して、固体成分Aと液体成分Bが混合される。
【0038】固体成分Aを液体成分Bに十分に溶解乃至
分散させた後、図9に示すように容器1を上下反転する
と、下部チャンバ6内の混合液剤が上部チャンバ7内に
流入する。なお、このとき、第2姿勢の上部容器3の押
し込み部36aによって栓体4が口部2a内端に当接す
ることが阻止され、栓体4と口部2a内面との間に隙間
が確保されるので、混合液剤の上部チャンバ7への流入
を円滑に行うことができる。
【0039】ほぼ全ての混合液剤が上部チャンバ7内に
流入したら、図10に示すように、容器1を上下反転姿
勢のまま、その上部容器3を第1姿勢に姿勢変更して、
栓部材36を第1部材31の上部筒部31c内面に再度
内嵌させ、上部チャンバ7と下部チャンバ6とを分離す
る。これにより、混合液剤は、図11に示すように、上
部チャンバ7内に保持され、吐出装置5によって混合液
剤を噴霧可能となる。
【0040】図12〜図14は本発明の他の実施例に係
る用時混合容器1’を示しており、上記実施例と同様の
構成については同符号を付して詳細説明を省略し、異な
る構成、作用効果について説明する。
【0041】本実施例の用時混合容器1’では、吐出装
置5は、図14の工程(e)及び(f)に示すように用
時混合後に装着し、用時混合前の保管・流通時において
は容器1’とは別に収容梱包されている。
【0042】また、本実施例では、全体として円筒状の
上部容器3は、溶媒を収容するプラスチックボトル41
と、下部容器2の口部2aに装着されるコレットキャッ
プ42と、ボトル41とキャップ42とを接続するジョ
イント43と、プラグ44とにより主構成されている。
即ち、ボトル41の内部空間が上部チャンバ7とされて
いる。
【0043】ボトル41の底部には台座45が装着され
ており、ボトル41の口部41a外周にはネジが設けら
れている。ジョイント43は、ボトル口部41aに着脱
可能に螺着される上部円筒部43aと、コレットキャッ
プ42に軸方向相対移動可能に外嵌可能な下部円筒部4
3bと、上部円筒部43aと下部円筒部43bとの間の
中間円筒部43cと、これら円筒部43a〜43cの内
周側に設けられた連通管部43dとを一体に備えてい
る。連通管部43dと中間円筒部43cとの間には案内
用空間が全周にわたって設けられている。中間円筒部4
3cは、ボトル口部41aの内径よりも小さい外径を有
し、中間円筒部43cの上端はボトル口部41a内に挿
入されている。なお、連通管部43dは、その上端部
が、周方向複数箇所に設けられたリブ43eによって中
間円筒部43cに接続されている。また、ボトル41の
口上面とジョイント43との間にはパッキン45が配設
されている。
【0044】コレットキャップ42は、連通管部43d
に軸方向相対移動自在に外嵌される接続管部42aを備
えている。この接続管部42aの下端はフレア状に形成
されており、該接続管部42aの下端周縁には、複数の
係止舌片42bが周方向に離間して配設されている。こ
の複数(例えば8つ)の係止舌片42bは、下部容器2
の口部2aを包囲するように周方向に配置され、隣接す
る2つの係止舌片の間にはスリットが形成されている。
各係止舌片42bは、上下方向に長尺状に構成され、接
続管部42aの下端周縁から下方に延設されており、そ
の下端側が径方向に拡縮するように変形可能である。係
止舌片42bの内周面には、口部2aの外周に設けたフ
ランジ部50に軸方向に係止可能な係止凸部42cが設
けられ、係止舌片42bの下端には、径方向外方に突出
する張出部42dが設けられている。上記ジョイント4
3の下部円筒部43bの内径は、複数の係止舌片42b
の外径にほぼ等しい。なお、下部容器2の口上面とコレ
ットキャップ42との間にはゴムリング51が配設され
ている。
【0045】上部容器3を下部容器2の口部2aに装着
するには、まず、コレットキャップ42とジョイント4
3とを離反させた状態で、キャップ42の係止舌片42
bを拡径させて該キャップ42を口部2aに被冠し、係
止舌片42bが口部2aのフランジ部50に係止させる
ようにジョイント43の下部円筒部43bを複数の係止
舌片42a外周に装着する。なお、一度コレットキャッ
プ42に装着したジョイント43がキャップ42から取
り外されることを防止すべく、キャップ42とジョイン
ト43の接触部に軸方向に係合する凹凸を設けることが
できる。また、ジョイント43が不慮に押し込まれるこ
とを防止すべく、ジョイント43の下端部と係止舌片4
2bの張出し部42dとの間に着脱自在にストッパー5
3が取付けられている。
【0046】また、ジョイント43の連通管部43dの
下端は、図13に示すように、下部容器2の口部2aに
内嵌された栓体4を軸方向内方に押し込み得るように栓
体4の上面に当接されており、而して、該連通管部43
dにより押し込み部が構成されている。この連通管部4
3dには、下端部から上方に向けて延びるスリット55
が設けられており、該スリット55を介して液体が連通
管部43dの内外に流通可能である。また、連通管部4
3dの上端は開口されている。
【0047】上記プラグ44は、上端が閉塞された円筒
状であって、ジョイント43の中間円筒部43cの上端
に液密状に内嵌されているとともに、その下端部は、コ
レットキャップ42の接続管部42aの上端に当接して
いる。さらに、プラグ44には、その下端から上方に向
けて延びるスリット56が設けられている。このスリッ
ト56は、図13に示す第1の姿勢においては流通管部
43d並びに中間円筒部43cにより閉塞されている。
一方、下部容器2並びにコレットキャップ42に対して
ボトル41並びにジョイント43を下方に押し込んだ第
2の姿勢(図14の工程(b)〜(d)参照)において
は、スリット56が開口形成され、該スリット56を介
してボトル41の内部空間と連通管部43dの内部流路
とが連通される。
【0048】図13に示す第1の姿勢から、図14
(b)に示す第2の姿勢に至るまでのキャップ42に対
するジョイント43の押し込み量(軸方向移動量)は、
全打栓状態の栓体4を下部容器2の口部2aから離脱さ
せるに必要かつ十分なものとされている。
【0049】本実施例の用時混合容器1’によれば、図
14に示す混合工程によって、下部容器2内の固体成分
と上部容器3のボトル41内の液体成分とを混合させ
(工程(a)〜(c)参照)、混合後の混合液をボトル
41内に流入させた後(工程(d)参照)、ボトル41
から、コレットキャップ42、ジョイント43及びプラ
グ44とともに下部容器2を取り外し(工程(e)参
照)、ボトル41の口部にポンプスプレー装置などの吐
出装置5を装着して(工程(f)参照)、ポンプスプレ
ー装置として利用できる。
【0050】本発明は、上記実施例に示した構造に限定
されるものではなく、請求の範囲に記載した技術的思想
に包含される範囲で適宜の変更を行うことができる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、用時における二物質の
混合作業の簡略化を図りつつも、異物混入や菌汚染をよ
り一層確実に防止することができる。特に、凍結乾燥時
に栓体を半打栓状態とすることで、この栓体により異物
混入を防止しつつも昇華気体を発散させることができ、
凍結乾燥を円滑に進行させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る用時混合容器の縦断面
図である。
【図2】栓体の第1実施例を示す斜視図である。
【図3】栓体の第2実施例を示す斜視図である。
【図4】栓体の第3実施例を示す斜視図である。
【図5】下部容器(バイアル瓶)内での凍結乾燥工程並
びに打栓工程を順次示す工程図である。
【図6】上部容器の組立工程を順次示す工程図である。
【図7】上部容器内への液体成分充填工程と最終組立工
程を順次示す工程図である。
【図8】上部容器を第1姿勢から第2姿勢に姿勢変更し
たときの用時混合容器の縦断面図である。
【図9】図8に示す状態から上下反転したときの用時混
合容器の縦断面図である。
【図10】図9に示す状態から上部容器を第2姿勢から
第1姿勢へと姿勢変更したときの用時混合容器の縦断面
図である。
【図11】使用時の用時混合容器の縦断面図である。
【図12】本発明の他の実施例に係る用時混合容器を示
し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図13】図12のA−A線断面拡大図である。
【図14】用時混合工程を示す工程図である。
【符号の説明】
1,1’ 用時混合容器 2 下部容器(瓶体) 3 上部容器 31 第1部材 32 第2部材 33 第3部材 36 栓部材 36a,43d 押し込み部 4 栓体 5 吐出装置 6 下部容器の内部空間 7 上部容器の内部空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 25/08 A61J 1/00 351A 315Z (72)発明者 中尾 正治 大阪府茨木市藤の里2丁目11番6号 大成 化工株式会社内 (72)発明者 吉村 誠司 大阪府茨木市藤の里2丁目11番6号 大成 化工株式会社内 Fターム(参考) 3E062 AA09 AC02 EA02 EB02 EC05 ED02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口部を有する下部容器と、該下部容器の
    口部に接続される円筒状の上部容器と、下部容器の口部
    に軸方向に移動可能に内嵌される栓体とを備え、 前記栓体の軸方向内端部のみが口部に嵌め込まれた半打
    栓状態では、栓体と口部との間に気体が下部容器内部か
    ら外部へ流出するための隙間が形成され、前記半打栓状
    態よりも栓体が軸方向内方に移動した全打栓状態では、
    該栓体により下部容器内部空間が外部から遮断され、前
    記栓体は、前記全打栓状態からさらに軸方向内方に押し
    込むことで口部から離脱可能であり、 前記上部容器は、上部容器の内部空間と下部容器の内部
    空間とを分離する第1の姿勢と、上部容器の内部空間を
    下部容器の内部空間に連通させる第2の姿勢とに姿勢変
    更可能であり、上部容器の第1の姿勢から第2の姿勢へ
    の姿勢変更に伴って全打栓状態の栓体が軸方向内方に押
    し込まれて口部から離脱されることを特徴とする用時混
    合容器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の用時混合容器におい
    て、 栓体の軸方向内端部には、下部容器の口部に嵌め込まれ
    る凸部と、半打栓状態における栓体と口部との間の隙間
    を形成するための凹部とが形成され、栓体は弾性部材か
    らなり、全打栓状態において栓体の軸方向内端部が口部
    から軸方向内方に離反可能であることを特徴とする用時
    混合容器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の用時混合容器に
    おいて、 上部容器には、下部容器の口部に内嵌された栓体を軸方
    向内方に押し込み得るように栓体に当接する押し込み部
    を備え、該押し込み部は、上部容器の第1姿勢と第2姿
    勢との間の姿勢変更に応じて軸方向に移動し、第1姿勢
    のときには押し込み部は全打栓状態の栓体に当接してお
    り、第1姿勢から第2姿勢への姿勢変更に伴って押し込
    み部が軸方向内方へ移動して栓体を口部から離脱させる
    ことを特徴とする用時混合容器。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の用時混合容器におい
    て、押し込み部は、上部容器が第1姿勢のときに栓体の
    軸方向内端部のみを口部から軸方向内方に離反させるよ
    うに栓体側に向けて突出されていることを特徴とする用
    時混合容器。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の用時混合容器に
    おいて、上部容器は、下部容器の口部外周に装着される
    第1部材と、該第1部材に対して相対回転可能な第2部
    材と、該第2部材の回転操作に連動して第1部材に対し
    て軸方向に移動する筒状の第3部材とを備え、該第3部
    材の内部空間が前記液体成分の収容空間とされ、該第3
    部材の下端に押し込み部が設けられていることを特徴と
    する用時混合容器。
  6. 【請求項6】 瓶内部で薬液を凍結乾燥させるバイアル
    瓶において、口部を有する有底状の瓶体と、該瓶体の口
    部に内嵌される栓体とからなり、 該栓体の軸方向内端部のみが口部に嵌め込まれた半打栓
    状態では、栓体と口部との間に凍結乾燥時の昇華気体が
    瓶体内部から外部へ流出するための隙間が形成され、 前記半打栓状態よりも栓体が軸方向内方に移動した全打
    栓状態では、該栓体により瓶体内部空間が外部から遮断
    されることを特徴とするバイアル瓶。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のバイアル瓶において、
    瓶体の口部内面は円筒面であり、栓体は円柱状の弾性部
    材であり、栓体の軸方向内端部には、瓶体の口部に嵌め
    込まれる凸部と、半打栓状態における栓体と口部との間
    の隙間を形成するための凹部とが形成されており、全打
    栓状態において栓体の軸方向内端部が口部から軸方向内
    方に離反可能であることを特徴とするバイアル瓶。
  8. 【請求項8】 口部を有する下部容器と、該下部容器の
    口部に接続される上部容器と、下部容器の口部に軸方向
    に移動可能に内嵌される栓体とを備え、前記栓体は、前
    記軸方向内方に押し込むことで口部から離脱可能であ
    り、前記上部容器は、上部容器の内部空間と下部容器の
    内部空間とを分離する第1の姿勢と、上部容器の内部空
    間を下部容器の内部空間に連通させる第2の姿勢とに姿
    勢変更可能であり、上部容器の第1の姿勢から第2の姿
    勢への姿勢変更に伴って栓体が軸方向内方に押し込まれ
    て口部から離脱されることを特徴とする用時混合容器。
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