JP4704112B2 - 用時混合容器 - Google Patents

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Description

本発明は、用時混合容器に関し、詳しくは、固体状、粉粒体状、液体状などの第1成分
と第2成分とが使用開始前には混合されず、使用開始の際に両者を混合して使用することが可能な用時混合容器に関する。
従来より、第1成分と第2成分とを保存時、流通時、販売時などには混合されない状態に分離して収容しておき、用時において両者を混合する用時混合容器がある。このような用時混合容器は、溶解した状態では化学的に不安定な薬剤等の使用において広く用いられている。
近年においては、経皮吸収や粘膜吸収によって薬剤等を体内に注入することが多く行われており、その場合には、用時混合容器により第1成分と第2成分との混合成分がノズルを介して噴射される。
このような用時混合容器は、第1成分と第2成分との混合成分を噴射する噴射ノズルが、例えば口内に混合成分を噴射するために形成された側方噴射タイプ、鼻穴内に混合物を噴射するために形成された上方噴射タイプなど、使用状況や使用箇所により形態が異なっている。
また、第1成分と第2成分との混合は、例えば、特許文献1(特開2003−200977号公報)に開示された方法により行なわれている。
すなわち、特許文献1に開示された用時混合容器100では、図14に示したように、上端に口部104を有する下部容器102と、この下部容器102の口部104に接続される円筒状の上部容器106と、下部容器102の口部104に軸方向移動可能に内嵌される栓体108と、上部容器106の上端開口部116に装着されるスプレー式の吐出装置110とが具備されている。
特開2003−200977号公報
ところで、特許文献1に開示された用時混合容器100では、液体成分bを収容した上部容器106と固体成分aを収容した下部容器102とが、保存時、流通時、販売時などにおいては、組み込まれない状態で管理されている。
したがって、実際の使用時においては、場合によって異なったものを組み付けて使用してしまうことも考えられる。また、適正に組付けられた状態でも比較的容易に取り外すことができるため、例えば、一方の固体成分aの入った下部容器102を取り外した状態で使用してしまうことも考えられる。
また、従来の用時混合容器100では、2つの成分a,bを収容するのに別々の容器102,106を用意してこれらを組み込む構造であるため、結果としてコスト高になるとともに用時混合容器100が大型化してしまうという問題がある。
さらに、従来の用時混合容器100では、固体成分aが液体成分bで溶解されるときに液体成分bの量によっては栓体108が邪魔になって固体成分aが液体成分b中に十分溶解できていない状態で使用されてしまう虞もある。
また、従来の用時混合容器100では、下部容器102が取り外された状態であっても上部容器106内の液体成分bを噴出できる構造であるので、液体成分bのみを単独で使用してしまう虞もある。
さらに、従来の構造では、栓体108が下部容器102内に落下された後に、この栓体108は下部容器102内で移動可能であるため、栓体108の落下を視認することができるものの、栓体108が下部容器102のガラス製の底面などに衝突して異音を発生させることもある。
また、固体成分aと液体成分bとが混合された後であっても、その混合成分の一部は栓体108の下面などに貯留されるため、全ての混合成分を噴出することが困難であった。
本発明は、このような実状に鑑み、使用開始前に予め別々に分離して収容されている第1成分と第2成分とを使用時などに異なるものを組み付けたり、一方が組み付けられていない状態で使用してしまうような誤使用がなく、また、コンパクトに構成することができ、さらには、一方の成分が固体成分であってもこの固体成分を短時間のうちに他方の液体成分中に十分溶解させることができ、加えて異音などの発生がなく、さらには混合成分の略全量を使用することが可能な用時混合容器を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題および目的を達成するために発明されたものであって、
本発明の用時混合容器は、
第1成分を収容する第1成分収容部と、
前記第1成分収容部の底口部内部に嵌合係止され、底部に第2成分を収容する第2成分収容部と、
前記第1成分収容部の上口部に装着されたスプレー部材と、
前記スプレー部材の内部に、前記スプレー部材の噴射口に連通するように前記スプレー部材より下方に延設するように設けられた混合成分吸い上げ管と、
前記混合成分吸い上げ管を囲うように前記第1成分収容部の上口部より下方に延設された筒状の延設部と、
前記第2成分収容部内に嵌合係止された栓部材と、
前記第2成分収容部の底部側で前記栓部材が収容される栓部材収容凹部と、を備え、
使用に際して、前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させることによって、前記第1成分収容部に延設された前記延設部が、前記第2成分収容部内に嵌合係止された前記栓部材を下方に押圧して移動離脱させ、
これにより、前記第1成分収容部と前記第2成分収容部との間に流通通路が形成され、この流通通路を介して前記第1成分と前記第2成分とを前記第2成分収容部内で混合するとともに、
さらに前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させることによって、
前記第1成分収容部に延設された前記延設部が、前記第2成分収容部内の前記栓部材を下方に押圧して移動させ、前記第2成分収容部の底部に形成された前記栓部材収容凹部に前記栓部材を収容して移動不能とし、
これにより、前記第2成分収容部内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できるよう構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、使用開始前の状態では、第1成分収容部内に収容した第1成分と第2成分収容部内に収容した第2成分とが隔離され混合されることはない。
そして、使用に際して、第1成分収容部を第2成分収容部方向に移動させることによっ
て栓部材を落下させ、これにより第1成分と第2成分との混合ができるとともに混合成分の噴射が可能になる。
また、このような一連の混合操作をしなければ、第1成分と第2成分の混合成分を噴射できない構造であるので、保存、流通時などの管理状態下で誤って第1成分と第2成分の混合成分を噴射させてしまうことはない。
さらに、従来のように第1成分用の容器と第2成分用の容器に別れていないため、構造をコンパクトにすることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部を、前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
前記栓部材が、前記栓部材収容凹部に収容されると、
前記栓部材収容凹部内に流入された前記第1成分と前記第2成分との混合成分が、前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材より上方へ押し上げられ、これにより、前記第2成分収容部内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できることが好ましい。
このように構成することによって、栓部材収容凹部内に流入された第1成分と第2成分の混合成分を、栓部材収容凹部より外方に確実に押し出すことができる。
これにより、第1成分と第2成分との混合成分を、混合成分吸い上げ管を介して略全量取り出して噴射することが可能になる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部に延設された前記延設部の下端部に、
スペーサー部材が設けられていることが好ましい。
このような構成であれば、スペーサー部材を介して栓部材を下方に押圧することができるので、栓部材を均等かつ確実に下方に押圧することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第2成分収容部に、前記第2成分収容部の上口部より内方に向かって内方折り返し部が延設されていることが好ましい。
このような構成であれば、第2成分収容部の上口部の流通通路の大きさを調整することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第2成分収容部内に延設された前記内方折り返し部内に、前記栓部材が嵌合係止されていることが好ましい。
このような構成であれば、栓部材の位置決めが容易であるとともに第1成分収容部に収容された第1成分と第2成分収容部に収容された第2成分とを、確実に隔離した状態とすることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第2成分収容部内に延設された前記内方折り返し部内に、前記栓部材が嵌合係止されていることが好ましい。
このような構成であれば、第1成分収容部に収容された第1成分と第2成分収容部に収容された第2成分とを、確実に隔離した状態とすることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部から延設された前記延設部の下端部に設けられた前記スペーサー部材の外壁面が、前記第2成分収容部に延設された前記内方折り返し部に嵌合係止され、これにより前記第1成分収容部内に収容された第1成分が液密に封止されることが好ましい。
このような構成であれば、栓部材による第1成分と第2成分との隔離を一層確実にすることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第2成分収容部の底部に、底栓部材が嵌着自在に設けられていることが好ましい。
このように構成することによって、第2成分収容部の底部より底栓部材を取り外した際に第2成分収容部の底部が大きく開かれることとなるため、用時混合容器に第1成分や第2成分を注入する際の作業を正確かつ確実に行うことができる。
また、第2成分収容部の底部より底栓部材を取り外した際には、用時混合容器の内部の視認性が極めて良好であるため、成分注入作業時に用時混合容器内に第1成分や第2成分が確実に注入されているかを容易に確認することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記底栓部材の上面略中央部に、前記栓部材を収容する栓部材収容凹部が形成されていることが好ましい。
このように構成することによって、栓部材を栓部材収容凹部内に確実に収容することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部を、前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
前記第2成分収容部の上口部から離脱され、前記第2成分収容部の底部に形成された前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材が確実に移動不能となるよう、
前記延設部の下端が前記栓部材に当接するように構成されていることが好ましい。
このように構成することによって、第1成分収容部を第2成分収容部方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、延設部の下端が栓部材の上面に当接するため、栓部材を栓部材収容凹部の底面にしっかりと当接される位置まで移動させることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部を、第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
前記第2成分収容部の上口部から離脱され、前記第2成分収容部の底部に形成された前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材が確実に移動不能となるように、前記延設部の下端側に設けられた前記スペーサー部材の下端部が、前記栓部材に当接するように構成されていることが好ましい。
このように構成することによって、第1成分収容部を第2成分収容部方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、延設部の下端側に設けられたスペーサー部材の下端部が栓部材の上面に当接するため、栓部材を栓部材収容凹部の底面にしっかりと当接される位置まで移動させることができる。
さらに、スペーサー部材は、栓部材の上面全体を押圧することができるため、均等な力でしかも確実に栓部材を下方に押し下げることができ、確実に第2成分収容部の底部に設
けられた栓部材収容凹部に、栓部材を栓部材収容凹部の底面にしっかりと当接される位置まで移動させることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記栓部材と前記栓部材収容凹部とが、略同形状であることが好ましい。
このように構成することによって、栓部材を栓部材収容凹部に確実に嵌合することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記栓部材が、上面にテーパー状凹部を備えることが好ましい。
このように構成することによって、第1成分と第2成分との混合成分が、スプレー部材の下方に延設された混合栓分吸い上げ管の真下付近に集まるようになるため、混合成分を用時混合容器外へ噴射する際に略全量の混合成分を使用することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記栓部材が前記栓部材収容凹部に収容された状態において、
前記栓部材収容凹部の端部に、前記栓部材の端部から略同一形状の凹部を形成するテーパー状部が連続して形成されていることが好ましい。
このように構成することによって、第2成分収容部内の第1成分と第2成分との混合成分を確実に第2成分収容部の中心部分に集めることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
前記栓部材が前記栓部材収容凹部に収容され、前記栓部材収容凹部内に流入された前記第1成分と前記第2成分との混合成分が、前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材より上方へ確実に押し上げられるよう、前記栓部材収容凹部の壁面に、混合成分流通溝部が形成されていることが好ましい。
このように栓部材収容凹部の壁面に、混合成分流通溝部を形成すれば、第1成分収容部を第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、栓部材が栓部材収容凹部に収容された場合に、栓部材と栓部材収容凹部との間に局所的に隙間が形成されるため、栓部材収容凹部内に流入された第1成分と第2成分との混合成分が栓部材収容凹部の外方に全て追い出される前に栓部材で栓部材収容凹部を塞いでしまうことを防止することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部を、第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた際に、
前記栓部材が確実に前記栓部材収容凹部に収容されるよう前記第2成分収容部の内壁部に、所定間隔離間して複数の案内リブが設けられていることが好ましい。
このように構成することによって、第1成分収容部を第2成分収容部方向に移動させた際に、栓部材の側面を複数の案内リブ部材で保持することとなるため、第2成分収容部の底部に設けられた栓部材収容凹部に栓部材を確実に収容することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部の下方に、
前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の外周壁との間で案内する略筒状の第1成分案内部が備えられていることが好ましい。
このように構成することによって、第1成分収容部を第2成分収容部方向に移動させた際に、第1成分収容部が第1成分案内部に案内されるため、確実に第1成分収容部を所定の位置まで移動させることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部と前記第1成分案内部とが、
切り離し自在に一体成形されてなることが好ましい。
このように構成することによって、第1成分と第2成分との混合前には第1成分収容部と第1成分案内部とが一体状態であり、混合の際には第1成分収容部を下方に移動させる必要があり、この際に初めて第1成分収容部と第1成分案内部とが切り離されるため、用時混合容器の第1成分と第2成分とが混合前の状態であるか混合後の状態であるかを確実に把握することができる。
また従来、混合前状態の用時混合容器は、誤って第1成分収容部が第2成分収容部方向に移動してしまわないよう、両収容部の間にストッパーを設けていたが、第1成分収容部と第1成分案内部とが一体成形されることにより、ある程度の力が加わらないと、第1成分収容部と第1成分案内部が切り離されることがないためストッパーの役目を兼ねており、このため部材を減らすことができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部の肩部と前記第2成分収容部の上口部との間の外周に、
使用開始前に前記第1成分収容部が前記第2成分収容部の上口部に沿って、前記第2成分収容部方向に移動することを防止するストッパー部材が着脱自在に設けられていることが好ましい。
このように構成することによって、ストッパー部材を取り外さない限り、誤って第1成分収容部を、第2成分収容部の口部に沿って、第2成分収容部方向に移動させることができないので、誤って第1成分と第2成分の混合成分を噴射することがない。
しかも、ストッパー部材を取り外した後には、ストッパー部材がないことを視認できるので、既に第1成分と第2成分の混合が行われ、使用可能状態であることを使用者が認識することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記スプレー部材を上口部に装着した前記第1成分収容部の外方に、
着脱自在に装着されたキャップが備えられていることが好ましい。
このように、キャップを装着することによって、使用開始前、不使用時にスプレー部材のノズル開口部が汚染するのを防止できるとともに、使用開始後において、不使用時に誤って混合成分を噴射することを防止することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
第1成分を収容する延設部を上口部に備える第1成分収容部と、
前記延設部と第1成分収容部の内壁に嵌合係止され、底部に第2成分を収容する第2成分収容部と、
前記第1成分収容部の上口部に装着されたスプレー部材と、
前記スプレー部材の内部に、前記スプレー部材の噴射口に連通するようにスプレー部材より下方に延設されるとともに、前記第1成分収容部の延設部内を通過するように設けられた混合成分吸い上げ管と、
前記第2成分収容部内に嵌合係止された栓部材と、
前記第2成分収容部の底部に前記栓部材を収容するための栓部材収容凹部を備え、
前記第1成分が、前記栓部材の上方であるとともに前記延設部の下端部に収容され、
使用に際して、前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って、第2成分収容部方向に移動させることによって、
前記第1成分収容部に延設された前記延設部が、前記第2成分収容部内に嵌合係止された前記栓部材を下方に押圧して移動離脱させ、
これにより、前記第1成分収容部に収容した第1成分と、前記第2成分収容部に収容した第2成分とを、前記第1成分収容部に形成された流通開口部を介して前記第2成分収容部内で混合するとともに、
さらに前記第1成分収容部を前記第2成分収容部に沿って、第2成分収容部方向に移動させることによって、
前記第1成分収容部に延設された前記延設部が、前記第2成分収容部内の前記栓部材を下方に押圧して移動させ、前記第2成分収容部の底部に形成された前記栓部材収容凹部に前記栓部材を収容して移動不能とし、
これにより、前記第2成分収容部内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できるよう構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、使用開始前には第1成分収容部内に収容した第1成分と第2成分収容部内に収容した第2成分とが隔離され、混合されることはない。
そして、使用に際して、第1成分収容部を第2成分収容部方向に移動させることによって、第1成分収容部の口部に延設された延設部が、第2成分収容部の上口部に装着された栓部材を下方に押圧し、これにより栓部材を第2成分収容部の下方に離脱させることになる。
これにより、第1成分と第2成分とを、混合することができる。
さらに、第1成分収容部を第2成分収容部方向に移動させることによって、第2成分収容部の上口部に装着された栓部材を延設部が下方に押圧し、第2成分収容部の底部に設けられた栓部材収容凹部に栓部材を収容することができる。
これにより、第2成分収容部内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、混合成分吸い上げ管を介して確実に噴射できるようになる。
また、このような混合操作をしなければ、第1成分と第2成分の混合成分を噴射できない構造であるので、誤って第1成分と第2成分の混合成分を噴射するおそれがない。
また、このような混合操作をしなければ、第1成分のみや第2成分のみを噴射してしまうおそれがない。
また、第1成分収容部を第2成分収容部方向に移動させるだけで第1成分と第2成分の混合を行うことができ、操作が容易であり、熟練を要することがなく、誰でも操作可能である。
さらに、従来のように第1成分用の容器と第2成分用の容器に別れていないため、コンパクトであり、しかも使用時には、第1成分収容部が第2成分収容部の口部に嵌った状態になるので、さらにコンパクトであり、例えば通常の用時容器とほぼ同じサイズとすることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部を、前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
前記栓部材が、前記栓部材収容凹部に収容されると、前記栓部材収容凹部内に流入され
た前記第1成分と前記第2成分との混合成分が、前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材より上方へ押し上げられ、
これにより、前記第2成分収容部内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できるよう構成されていることが好ましい。
このように構成することによって、第2成分収容部の上口部に嵌合係止された栓部材は、第2成分収容部の底部に設けられた栓部材収容凹部に確実に収容されるため、第1成分と第2成分の混合成分を、確実に栓部材収容凹部より外方に押し出すことができる。
このため第1成分と第2成分の混合成分を、混合成分吸い上げ管を介して全量取り出して噴射することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第2成分収容部に、前記第2成分収容部の上口部より内方に向かって内方折り返し部が延設されていることが好ましい。
このような構成であれば、第2成分収容部の上口部の流通通路の大きさを調整することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第2成分収容部に延設された前記内方折り返し部内に、前記栓部材が嵌合係止されていることが好ましい。
このような構成であれば、第1成分収容部に収容された第1成分と第2成分収容部に収容された第2成分とを、確実に隔離した状態とすることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第2成分収容部の底部に底栓部材が嵌着自在に設けられていることが好ましい。
このように構成することによって、第2成分収容部の底部より底栓部材を取り外した際に第2成分収容部の底部が大きく開かれることとなるため、用時混合容器に第1成分や第2成分を注入する際の作業を正確かつ確実に行うことができる。
また、第2成分収容部の底部より底栓部材を取り外した際には、用時混合容器の内部の視認性が極めて良好であるため、成分注入作業時に用時混合容器内に第1成分や第2成分が確実に注入されているかを容易に確認することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記底栓部材の中央部に前記栓部材を収容する栓部材収容凹部が形成されていることが好ましい。
このように構成することによって、底栓部を栓部材収容凹部に確実に収容することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
前記第2成分収容部の上口部から離脱され、前記第2成分収容部の底部に形成された前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材が確実に移動不能となるよう、前記延設部の下端部が前記栓部材に当接するように構成されていることが好ましい。
このように構成することによって、第1成分収容部を第2成分収容部方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、延設部の下端が栓部材の上面に当接するため、栓部材を栓部材収容凹部の底面にしっかりと当接される位置まで移動させることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた際において、
前記第1成分収容部内の第1成分と前記第2成分収容部内の第2成分とが互いに混合し合うように、前記延設部の下端部に流通開口部が設けられていることが好ましい。
このように構成することによって、第1成分収容部を第2成分収容部方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、延設部の下端部が栓部材の上面に当接するため、栓部材を栓部材収容凹部の底面にしっかりと当接される位置まで移動させることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記栓部材と前記栓部材収容凹部とが、略同形状であることが好ましい。
このように構成することによって、栓部材を栓部材収容凹部に確実に嵌合することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記栓部材が、上面にテーパー状凹部を備えることが好ましい。
このように構成することによって、第1成分と第2成分との混合成分が、スプレー部材の下方に延設された混合栓分吸い上げ管の真下付近集まるようになるため、混合成分を混合成分吸い上げ管を介して用時混合容器外へ噴射する際において全量の混合成分を使用することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記栓部材が前記栓部材収容凹部に収容された状態において、
前記栓部材収容凹部の端部に、前記栓部材の端部から略同一形状の凹部を形成するようテーパー状部が形成されていることが好ましい。
このように構成することによって、第2成分収容部内の第1成分と第2成分との混合成分を確実に第2成分収容部の中心部分に集めることができるため、使用に際して、混合成分を全量使用することができる。
なお、この際栓部材収容凹部の端部に形成されたテーパー状部は、用時混合容器の上部に向かって広がる形状とすることが好ましい。
さらに、テーパー状部は、栓部材収容凹部に収容された栓部材の最上面と略同一位置より形成されるか、若干高い位置より形成させることが好ましい。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部を、第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
前記栓部材が前記栓部材収容凹部に収容され、前記栓部材収容凹部内に流入された前記第1成分と前記第2成分との混合成分が前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材より上方へ確実に押し上げられるよう、前記栓部材収容凹部の壁面に、混合成分流通溝部が形成されていることが好ましい。
このように栓部材収容凹部の壁面に、混合成分流通溝部を形成すれば、第1成分収容部を第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、栓部材が栓部材収容凹部に収容された場合に、栓部材と栓部材収容凹部との間に局所的に隙間が形成されるため、栓部材収容凹部内に流入された第1成分と第2成分との混合成分が栓部材収容凹部の外方に全て追い出される前に栓部材で栓部材収容凹部を塞いでしまう
ことを防止することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記第1成分収容部の肩部と前記第2成分収容部の上口部との間の外周に、
使用開始前に前記第1成分収容部が前記第2成分収容部の上口部に沿って、前記第2成分収容部方向に移動することを防止するストッパー部材が着脱自在に設けられていることが好ましい。
このように構成することによって、ストッパー部材を取り外さない限り、誤って第1成分収容部を、第2成分収容部の口部に沿って、第2成分収容部方向に移動させることができないので、誤って第1成分と第2成分の混合成分を噴射するおそれがない。
しかも、ストッパー部材を取り外した後には、ストッパー部材がないことを視認できるので、既に第1成分と第2成分の混合が行われ、使用可能状態であることを使用者が認識することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記スプレー部材を上口部に装着した前記第1成分収容部の外方に、
着脱自在に装着されたキャップが備えられていることが好ましい。
このように、キャップを装着することによって、使用開始前、不使用時にスプレー部材のノズル開口部が汚染するのを防止できるとともに、使用開始後において、不使用時に誤って混合成分を噴射することを防止することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
上口部に延設された延設部を備えた容器本体部分と、
前記容器本体部分の前記延設部に嵌合係止されるとともに第1成分を収容する第1成分収容部としての筒状部材が、第2成分を収容するための第2成分収容部に一体的に組み付けられ、前記容器本体部分の前記延設部に対して軸方向に移動可能に構成された成分収容ユニットと、
前記容器本体部分の上口部に装着されたスプレー部材と、
前記スプレー部材の内部に前記スプレー部材の噴射口に連通するように前記容器本体部分の延設部内に収容された混合成分吸い上げ管と、
前記成分収容ユニットを構成する前記筒状部材の上部開口側に嵌合係止された上部栓部材と、
前記成分収容ユニットを構成する前記筒状部材の下部開口部に嵌合係止された下部栓部材と、
前記成分収容ユニットの底部に前記上部栓部材と前記下部栓部材とを収容するための栓部材収容凹部と、を備え、
前記第1成分が前記成分収容ユニットの上部開口側に嵌合係止された前記上部栓部材と前記成分収容部の下部開口部に嵌合係止された前記下部栓部材との間に収容され、
前記第2成分が前記第1成分収容部としての前記筒状部材の外方側に収容され、
使用に際して、前記容器本体部分を前記成分収容ユニット方向に移動させることによって、
前記容器本体部分に延設された前記延設部が前記成分収容ユニットの前記上部開口側に嵌合係止された前記上部栓部材を下方に押圧移動させて、前記成分収容ユニットに収容された第1成分の圧力によって、前記成分収容ユニットの下部開口部に嵌合係止された前記下部栓部材を前記成分収容ユニットより下方に離脱させ、
これにより、前記第1成分収容部としての前記筒状部材に収容した第1成分と、第2成分収容部に収容した第2成分とを、前記成分収容ユニット内で混合するとともに、さらに
前記容器本体部分を前記成分収容ユニット方向に移動させることによって、前記容器本体部分の前記上口部に延設された前記延設部が、前記成分収容ユニット内の前記上部栓部材と前記下部栓部材とを下方に押圧して移動させ、前記成分収容ユニットの底部に形成された前記栓部材収容凹部に前記上部栓部材と前記下部栓部材とを収容して移動不能とし、
これにより、前記成分収容ユニット内で混合された第1成分と第2成分との混合成分を前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できるよう構成されていることを特徴としている。
このように構成することによって、使用開始前には第1成分と第2成分とが、隔離した状態に管理され混合されることはない。
そして使用に際して、容器本体部分を成分収容ユニットの口部に沿って成分収容ユニット方向に移動させることによって、容器本体部分の口部に延設された延設部が成分収容ユニットの上口部に設けられた第2成分収容部内に装着された上部栓部材と下部栓部材とを下方に押圧し、これにより栓部材を移動させて成分収容部の下方に離脱させることになる。
これにより、第1成分と第2成分とを混合することができる。
さらに、容器本体部分を成分収容ユニットの口部に沿って成分収容ユニット方向に移動させることによって、成分収容ユニットの上口部に延設された第1成分収容部内に装着された上部栓部材と下部栓部材とを、容器本体部分に設けられた延設部が下方に押圧し、成分収容ユニットの底部に設けられた栓部材収容凹部に上部栓部材と下部栓部材とを収容することができる。
これにより、成分収容ユニット内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、混合成分吸い上げ管を介して確実に噴射できるようになる。
従って、このような混合操作をしなければ噴射できない構造であるので、誤って液体成分を噴射することがない。
また、第1成分収容部を第2成分収容部の口部に沿って第2成分収容部方向に移動させるだけで第1成分と第2成分の混合を行うことができ、操作が容易であり、熟練を要することがなく誰でも容易に操作することができる。
さらに、従来のように第1成分用の容器と第2成分用の容器に別れていないためコンパクトであり、しかも使用時には、容器本体部分が成分収容部の口部に嵌った状態になるので、さらにコンパクトであり、例えば通常の用時容器とほぼ同じサイズとすることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記容器本体部分を、前記成分収容ユニット方向に移動させた最終位置において、
前記上部栓部材と前記下部栓部材とが前記栓部材収容凹部に収容されると、
前記栓部材収容凹部内に流入された前記第1成分と前記第2成分との混合成分が、前記栓部材収容凹部内に収容された前記上部栓部材と前記下部栓部材より上方へ押し上げられ、
これにより、前記成分収容ユニット内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できるよう構成されていることが好ましい。
このように構成することによって、成分収容ユニットの上口部に延設された第1成分収容部内に嵌合係止された上部栓部材と下部栓部材とは、成分収容ユニットの底部に設けられた栓部材収容凹部に確実に収容されるため、栓部材収容凹部内に流入された第1成分と第2成分の混合成分を、確実に栓部材収容凹部より外方に押し出すことができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記成分収容ユニットに、前記成分収容部の上口部より内方に向かって内方折り返し部が具備されていることが好ましい。
このように構成することによって、成分収容ユニットの上口部の流通通路の大きさを変えることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記成分収容ユニットに延設された前記内方折り返し部内に、
前記上部栓部材と前記下部栓部材とが嵌合係止され、さらに前記上部栓部材と前記下部栓部材の間に前記第1成分を収容するよう構成されていることが好ましい。
このように、内方折り返し部内に栓部材が嵌合係止されていれば、成分収容ユニットに延設された第1成分収容部に収容された第1成分と第2成分収容部に収容された第2成分とを、確実に隔離した状態とすることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記成分収容ユニットに具備された前記内方折り返し部内に筒状部材が移動不能に設けられ、前記筒状部材内に、前記上部栓部材と前記下部栓部材とが嵌合係止され、さらに前記上部栓部材と前記下部栓部材の間に前記第1成分を収容するよう構成されていることが好ましい。
このように構成することによって、用時混合容器の組み立てに際して、予め筒状部材内に上部栓部材と下部栓部材とが嵌合係止され、さらに上部栓部材と下部栓部材との間に第1成分を収容した筒状部材を用意し、このような筒状部材を成分収容部の内方に延設された第1成分収容部に嵌合係止するだけとすることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記成分収容ユニットの底部に、嵌着自在に底栓部材が設けられていることが好ましい。
このように構成することによって、成分収容ユニットの底部より底栓部材を取り外した際に成分収容ユニットの底部が大きく開かれることとなるため、用時混合容器に第1成分や第2成分を注入する際の作業を正確かつ確実に行うことができる。
また、成分収容ユニットの底部より底栓部材を取り外した際には、用時混合容器の内部の視認性が極めて良好であるため、成分注入作業時に用時混合容器内に第1成分や第2成分が確実に注入されているかを容易に確認することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記底栓部材の中央部に、前記栓部材を収容する栓部材収容凹部が形成されていることが好ましい。
このように構成することによって、栓部材の形状にあわせて、栓部材収容凹部の形状を変えることが容易となり、様々な形状の栓部材を確実に底栓部材の中央部に形成された栓部材収容凹部に収容することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記容器本体部分を、前記成分収容ユニットの上口部に沿って前記成分収容ユニット方向に移動させた最終位置において、
前記成分収容ユニットの上口部から離脱され、前記成分収容ユニットの底部に形成され
た前記栓部材収容凹部に収容された前記上部栓部材と前記下部栓部材とが確実に移動不能となるよう、前記延設部の下端部が前記上部栓部材に当接するように構成されていることが好ましい。
このように構成することによって、容器本体部分を、成分収容部の口部に沿って、成分収容ユニット方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、容器本体部分に延設された延設部の下端が上部栓部材の上面に当接するため、成分収容ユニットから離脱され、成分収容部の底部に設けられた栓部材収容凹部に、上部栓部材と下部栓部材とを栓部材収容凹部の底面にしっかりと当接される位置まで移動させることができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記容器本体部分を、前記成分収容ユニットの上口部に沿って前記成分収容部方向に移動させた際において、
前記成分収容ユニット内の前記第1成分収容部内に収容された第1成分と前記第2成分収容部内に収容された第2成分とが互いに混合し合うように、
前記延設部の下端部に、流通開口部が設けられていることが好ましい。
このように構成することによって、容器本体部分を、成分収容ユニットの口部に沿って、成分収容ユニット方向に移動させ、混合が終了した最終位置において、延設部の下端が上部栓部材の上面に当接した状態において、延設部の下端部に形成された流通開口部が混合成分の流通路を構成して、確実に混合成分を噴射することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記上部栓部材と前記下部栓部材とを重ね合わせた形状と前記栓部材収容凹部とが、略同形状であることが好ましい。
このように構成することによって、上部栓部材と下部栓部材とを栓部材収容凹部に確実に嵌合することができる。
このため、成分収容ユニット内の第1成分と第2成分との混合成分を混合成分吸い上げ管を介して用時混合容器外へ噴射する際において、上部栓部材および下部栓部材が邪魔になることがなく、確実でしかも全量の混合成分を使用することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記上部栓部材が、上面にテーパー状凹部を備えることが好ましい。
このように構成することによって、第1成分と第2成分との混合成分が、スプレー部材の下方に延設された混合栓分吸い上げ管の真下付近集まるようになるため、混合成分を混合成分吸い上げ管を介して用時混合容器外へ噴射する際において全量の混合成分を使用することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記上部栓部材と前記下部栓部材とを前記栓部材収容凹部に収容された状態において、
前記栓部材収容凹部の端部に、前記上部栓部材の端部から略同一形状の凹部を形成するようテーパー状部が形成されていることが好ましい。
このように構成することによって、成分収容部ユニットの第1成分と第2成分との混合成分を確実に成分収容ユニットの中心部分に集めることができるため、使用に際して、混合成分を全量使用することができる。
なお、この際栓部材収容凹部の端部に形成されたテーパー状部は、用時混合容器の上部に向かって広がる形状とすることが好ましい。
さらに、テーパー状部は、栓部材収容凹部に収容された上部栓部材の最上面と略同一位置より形成されるか、若干高い位置より形成させることが好ましい。
また、本発明の用時混合容器は、
前記容器本体部分を、前記成分収容ユニットの上口部に沿って前記成分収容ユニット方向に移動させた最終位置において、
前記上部栓部材と前記下部栓部材とが前記栓部材収容凹部に収容され、
前記栓部材収容凹部内に流入された前記第1成分と前記第2成分との混合成分が、前記栓部材収容凹部に収容された前記上部栓部材より上方へ確実に押し上げられるよう、前記栓部材収容凹部の壁面に、混合成分流通溝部が形成されていることが好ましい。
このように栓部材収容凹部の壁面に、混合成分流通溝部を形成すれば、容器本体部分を成分収容ユニットの上口部に沿って成分収容ユニット方向に移動させた最終位置において、上部栓部材と下部栓部材とが栓部材収容凹部に収容された場合に、栓部材と栓部材収容凹部との間に局所的に隙間が形成されるため、栓部材収容凹部内に流入された第1成分と第2成分との混合成分が栓部材収容凹部の外方に全て追い出される前に上部栓部材と下部栓部材とで栓部材収容凹部を塞いでしまうことを防止することができる。
また、本発明の用時混合容器は、
前記容器本体部分の底口部と前記成分収容ユニットの底口部との間の外周に、
使用開始前に前記容器本体部分が前記成分収容ユニットの上口部に沿って、前記成分収容ユニット方向に移動することを防止するストッパー部材が着脱自在に設けられていることが好ましい。
このように構成することによって、ストッパー部材を取り外さない限り、誤って容器本体部分を、成分収容ユニットの口部に沿って、成分収容ユニット方向に移動させることができないので、誤って第1成分と第2成分の混合成分を噴射するおそれがない。
しかも、ストッパー部材を取り外した後には、ストッパー部材がないことを視認できるので、既に第1成分と第2成分の混合が行われ、使用可能状態であることを使用者が認識することができ、使用に際して便利である。
また、本発明の用時混合容器は、
前記スプレー部材を上口部に装着した前記容器本体部分の外方に、
着脱自在に装着されたキャップが備えられていることが好ましい。
このように、容器本体部分の上口部に着脱自在に装着されたキャップを装着することによって、使用開始前、不使用時にスプレー部材のノズル開口部が汚染するのを防止できるとともに、使用開始後において、不使用時に誤って混合成分を噴射することを防止することができる。
本発明によれば、使用開始前の保存時、流通時、販売時などから、第1成分と第2成分とを予め混合しない状態で容器本体内に一体的に組み込んだまま、しかもコンパクトな構造で最終ユーザーまで提供することができる。
これにより、最終ユーザーが使用時に異なるものを組み付けたり、一方の成分が組付けられていない状態での誤使用がなく、一方の成分が固体あるいは粉粒体であるとしても、混合時に混合成分の略全量が栓部材の上方に押し上げられるので、固体、粉粒体成分を他方の液体成分中に確実に溶解させることが可能で、さらには異音などの発生もない。
また、一連の混合操作を行わなければ、第1成分と第2成分との混合成分を噴射できない構造であるので、誤って混合成分を噴射させてしまうようなことはない。
さらに、第1成分用の容器と第2成分用の容器とに分かれていないため、安価で、かつ構造がコンパクトである。
また、混合される第1成分と第2成分との混合成分は、混合時に栓部材より上方に押し上げられるので、略全量の混合成分を使用することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。
図1〜図9は本発明の第1の実施例に係る用時混合容器を示したものである。
なお、本明細書において、「上」、「下」、「底」などは説明の都合上、便宜的につけたもので、図1の状態においてキャップ90側を「上」、第2成分収容部30側を「下」あるいは「底」側としている。
図1(A)に示したように、用時混合容器1は全体が略円筒状で、スプレー部材70の外方にキャップ90が装着された状態で保存あるいは移送され、販売されている。
この用時混合容器1は、図2にも示したように、スプレー部材70の外方を覆うキャップ90と、キャップ90が着脱自在に装着される第1成分収容部10と、第1成分収容部10の下方に配置され、その上端側の上口部32が第1成分収容部10の底面内方に嵌合係止された第2成分収容部30と、第1成分収容部10の軸方向の移動を第2成分収容部30の外周壁との間で案内する略筒状の第1成分案内部20とが具備されている。
なお、第1成分収容部10と第1成分案内部20とは一体成形によって成形されており、後述する用時混合容器1の実際の使用の際における第1成分Aと第2成分Bとの混合の際に、第1成分収容部10より第1成分案内部20が切断されるようになっている。このため、第1成分収容部10と第1成分案内部20とは、同じ材質にて成形されており、第1成分収容部10より第1成分案内部20が切断される必要性を鑑みると好ましくはポリプロピレン(PP)より構成されると良い。
また、第2成分収容部30の上面側には第1成分Aを漏洩なく貯留するための栓部材50が配置され、第2成分収容部30の下面側には第2成分Bを漏洩なく貯留するための底栓部材60が着脱自在に装着されている。
このような用時混合容器1では、例えば、第1成分Aが液体、第2成分Bが粉粒体であり、これら第1成分A、第2成分Bが予め収容されている。図1(A)に示した状態から、第1成分収容部10を第2成分案内部30側に、すなわち下方に向かって移動させることにより、第1成分収容部10の外周筒部10cが、図1(B)に示したように、第1成分案内部20の内方に収納されることにより、容器全体の高さが低くされるとともに、内部に予め収容された第1成分Aと第2成分Bとの混合が行なわれる。
また、図1(C)に示したように、キャップ90を第1成分収容部10から取り外し、スプレー部材70の上部に形成された押部76を指先などで下方に押し込むことによって、内方の混合成分を側方の噴射口74から噴射させることができるようになっている。
なお、キャップ90の材質については特に限定されるものではないが、スプレー部材80の噴射口74の位置がキャップ90装着時にも視認できるようポリスチレン(PS)、汎用ポリスチレン(GPPS)、ポリプロピレン(PP)などの材質を用い透明性を確保すると良い。
上記スプレー部材70は、図2に示したように、裾部が若干拡開された筒状の取付け部材77を介して第1成分収容部10の上口部12に取り付けられている。
取付け部材77の内周面には雌ネジ78が形成され、かつ雌ネジ78が形成された位置から内方に向かって内方フランジ77aが形成され、この内方フランジ77aによりスプレー部材70の胴部が移動不能に保持されている。
また、取付け部材77の内周面に形成された雌ネジ78が、第1成分収容部10の上口部12の雄ネジ18に螺合されている。スプレー部材70の下端側には、混合成分吸い上げ管72が具備されている。
なお、取付け部材77の材質としてはポリプロピレン(PP)、また混合成分吸い上げ管72の材質としては低密度ポリエチレン(LDPE)を用いると良い。
上記第1成分収容部10は、下端側の壁面が二重環状で略筒状に形成されている。また、上口部12から下方に向かって筒状の延設部14が形成され、この延設部14の内部に混合成分吸い上げ管72が収納されている。
延設部14は先細りで内部に段付き孔10aが形成されるとともに、この段付き孔10aの大径側が上記上口部12内に連通されている。延設部14の下端部には、断面山形状のスペーサー部材80が一体的に取付けられている。
このスペーサー部材80の内周面には、下方に向かってリブ81が形成されている。
またスペーサー部材80は、後述するように内方折り返し部36との液密性(シール性)を確保するため、低密度ポリエチレン(LDPE)により成形されることが好ましい。
上記第2成分収容部30は、上端側の壁面が前記第1成分収容部10と略同様に二重環状に形成されている。また、第2成分収容部30は、第1成分収容部10に対して相対的に移動可能に嵌合できるように、第1成分収容部10に比べて径が細く形成されている。
このような第2成分収容部30は、粉剤などより成る第2成分Bが収容されるため、水蒸気透過性の低い高密度ポリエチレン(HDPE)またはポリプロピレン(PP)を用いると良い。
また、第2成分収容部30の上口部32には、内方に向かって内方折り返し部36が延設されている。さらに、この内方折り返し部36を形成した内側壁の内周面には、所定間隔置きに上下方向のリブ83が形成されている。
一方、第2成分収容部30の下口部34には、外側に拡開した脚部39が形成され、この脚部39の裾部に第1成分案内部20の下端が係止されている。
さらに、第2成分収容部30の内方折り返し部36内に、この内方折り返し部36の内径よりも若干大きな外径を有する略駒形状の栓部材50が配置され、この栓部材50は、所定の力が上方から加えられた場合に、この内方折り返し部36から離脱される。
上記栓部材50は、図3に示したように上下端部外周面にそれぞれ係合突起52,52が形成され、これにより内方折り返し部36の内周面との係止力が向上されている。また、栓部材50の上面には、ここに液溜まりができるようにテーパー状凹部50aが形成されている。また、栓部材50の上面には、保存時、移送時などの使用開始前の状態において、前記スペーサー部材80の下方に延びるリブ81が当接した状態に配置される。
栓部材50は、弾性を有し注射剤などで一般的に用いられる塩素化ブチルゴム、防湿性
の高い熱可塑性エラストマー(TPE)などの物質で形成されていることが好ましく、圧縮された状態で内方折り返し部36に当接されることによって、第2成分収容部30の上口部32の開口が液密にシールされている。
一方、第2成分収容部30の下口部34内には、断面略凹状の底栓部材60が嵌合係止されている。底栓部材60は第2成分収容部30との嵌合により第2成分収容部30内のシール性を確保しているが、底栓部材60と第2成分収容部30とが同材質より成るとシール性に難があるため、例えば第2成分収容部30が高密度ポリエチレン(HDPE)よりなる場合には底栓部材60はポリプロピレン(PP)よりなり、また第2成分収容部30がポリプロピレン(PP)よりなる場合には底栓部材60は高密度ポリエチレン(HDPE)とすれば確実にシール性を確保することができる。
この底栓部材60の上面側には、すり鉢状の栓部材収容凹部62が形成され、栓部材収容凹部62の内壁には所定間隔置きにリブ63が形成されている。
このように形成された第1成分収容部10と第2成分収容部30とは、図3に拡大して示したように、二重環状の壁体部分を互いに一部ラップさせて組付けられる。このとき、第1成分収容部10の下口部13に設けられた雌爪部19の上側に、第2成分収容部30の上口部32に設けられた雄爪部38が配置される。
このような組付けが行なわれることにより、第1成分収容部10と第2成分収容部30とが相対的に離反する方向に移動したときに、第1成分収容部10と第2成分収容部30との離脱が防止されている。
また、第2成分収容部30の二重壁の開口縁部35は若干外方に拡開して形成され、これにより開口縁部35が第1成分収容部10の内周面15に当接されることにより、移動時の姿勢が保持されている。
また、底栓部材60の栓部材収容凹部62と上記栓部材50の下面側の形状と略相補的形状に形成されている。さらに、栓部材収容凹部62の上端側は、外方に拡開して形成され、ここにテーパー状の斜面62aが連続して形成されている。
本実施例による用時混合容器1は、上記のように構成されているが、以下に、図4ないし図6を参照しながら、組付けと第1成分A、第2成分Bの注入について説明する。
先ず、図4(A)に示したように、一体成形された第1成分収容部10と第1成分案内部20とを用意する。さらに第1成分収容部10の延設部14内にスプレー部材70の混合成分吸い上げ管72を挿入し、取付け部材77を介してキャップ90を取付ける。また、スペーサー部材80を第1成分収容部10に一体的に取付ける。これらの組付けに定まった順序はなく、逆であっても良い。また、キャップ90は、後の工程で取付けても良い。
次に、図4(B)に示したように、第1成分注入ノズル98を第1成分案内部20側から挿入し、ノズルの先端を第1成分収容部10内に臨ませるとともに、この状態から図4(C)に示したように、例えば、液体状の第1成分Aを所定量注入する。これにより、第1成分収容部10内に第1成分Aが収容された第1成分収容ユニット2が構成される。
他方、図5(A)に示したように、第2成分収容部30の内方折り返し部36内に栓部材50が圧入された栓部材収容ユニット3を予め用意しておく。
そして、図5(A)に示した栓部材収容ユニット3を、図4(C)に示した第1成分収容ユニット2内に装着する。
このとき、第1成分収容部10の二重環状の壁体部分と、第2成分収容部30の二重環状の壁体部分とが互いに一部ラップされるとともにスペーサー部材80と内方折り返し部36とが係合し、図5(B)に示したように、第1成分収容ユニット2に対し栓部材収容ユニット3が組付けられる。これにより、第1成分Aの注入と封止が完了する。
次に、図6(A)に示したように、第1成分案内部20の開口部から第2成分注入ノズル99を挿入し、例えば粉粒体状の第2成分Bを装填する。この第2成分Bは、例えば、栓部材50上に落下し内方折り返し部36の外方に散在した状態で収容される。
その後、第2成分注入ノズル99を取り出して、図6(B)に示したように、底栓部材60を第2成分収容部20の下口部34内に嵌合係止させる。これにより、第2成分Bの注入と封止が完了する。この状態で、用時混合容器1は、保存、流通などが可能になる。
そして、用時混合容器1の実際の使用に関しては、例えば、図6(B)の姿勢から天地を逆転させ、図7(A)の状態とする。このとき、第1成分Aは、第1成分収容部10の下面側に集積され、スペーサー部材80と内方折り返し部36との係合、内周面15とテーパー当接部35との当接および栓部材50により下方への流出が防止されている。
また、第2成分Bは、底栓部材60の栓部材収容凹部62内に収容され、栓部材50により上方への流出が防止されている。
その後、キャップ90を取り外すかまたはキャップ90を取り外さないまま、キャップ90あるいは第1成分収容部10の肩部17などから力を加えて、第1成分収容部10を第2成分収容部30側に押し込むことにより、第1成分収容部10より第1成分案内部20が切断され図7(B)に示したように容器全体の背を低くするとともに、第1成分収容部10の延設部14の下方に取付けられたスペーサー部材80のリブ81により、栓部材50を下方に押圧する。
栓部材50がスペーサー部材80のリブ81により所定長さ下方に押圧されると、栓部材50は第2成分収容部30のリブ83に案内されながら下方に移動する。これにより、今まで第1成分Aが貯留されていた部屋と、第2成分Bが貯留されていた部屋とが連通し、第1成分Aが図7(B)に矢印で示した流通通路4を構成し、この流通通路4により結果として第1成分Aと第2成分Bとが混合される。
さらに、第1成分収容部10が第2成分収容部30に沿って下方向に案内されると、図7(C)に示したように、栓部材50が底栓部材60の栓部材収容凹部62内に完全に落ち込むことになる。
すると、今まで底栓部材60の栓部材収容凹部62内に貯留されていた粉粒体などの第2成分Bがこの空間から押し上げられ、結果として、栓部材50の上面側に移動する。
すなわち、混合成分は、栓部材50のテーパー状凹部50aを底面としてその上方側に貯留される。
なお、底栓部材60の栓部材収容凹部62の内周面には、リブ63が形成されているため、栓部材50が落とし込まれてきたとしても、ガタツキのような不具合が発生することはない。
また、リブ63間の間隙により、液通路が形成されるので、混合成分の移動が積極的に行なわれる。このようにして、第1成分Aと第2成分Bとの混合成分は、図8に拡大して示したように、吸い上げ管72の下端開口の近傍に貯留される。この状態になれば、混合成分吸い上げ管72の下端部開口から混合成分の吸い上げが可能になる。
以後、図1(C)に示したように、キャップ90を取り外した状態にしてからスプレー部材70の押部76を下方に向かって押し込めば、噴射口74から混合成分が側方に向かって噴出される。
このように本実施例によれば、予め第1成分Aと第2成分Bとが一つの容器本体内に組み込まれた状態で出荷することができる。
したがって、一方の成分が組み込まれていない状態での使用など、ユーザー側の誤使用を防止することができる。
また、第1成分収容部10を第2成分収容部30側に移動させて、第1成分Aと第2成分Bとを混合させた後でなければ、噴射口74からの噴出させることができない。
したがって、噴出されてくる溶液は確実に混合された溶液である。
また、一方の第1成分Aだけで使用されることもない。
さらに、吸い上げ管72による混合成分の吸い上げに際して、リブ81が栓部材50を押圧するので、栓部材50が吸い上げの邪魔になることもない。
また、栓部材50側に押し上げられた混合成分は、そのテーパー状凹部50aを中心として貯留されるので、略全量の混合成分を使用することができる。
さらに、用時混合容器1全体の形状は、出荷時から予め2液が収容された状態であるので、コンパクトな構造となる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施例では、第1成分収容部10の延設部14の下端にスペーサー部材80を取付けているが、このスペーサー部材80は必須のものではなく、延設部14の下端部にこのような形状を一体的に設けても良い。
また、出荷時、流通時などに不用意に2成分が混合されないように、第1成分収容部1
0の移動を規制するストッパー部材95を第1成分収容部10の外方に着脱自在に設けることもできる。
ストッパー部材95は、図9(A),(B),(C)に示したように、第1成分収容部
10の外周筒部10cに着脱自在に取付けられる環状部材で構成することができ、例えば軸方向にスリットが形成され、側周面に操作用の取っ手95aが具備されたものである。
このようにストッパー部材95が第1部材収容部10と第2部材収容部30との継手部分に着脱自在に取付けられていれば、例えば、流通時などに第1成分収容部10が不用意に移動して、第1成分Aと第2成分Bとが混合してしまうことを防止できる。
図10および図11は本発明に係る用時混合容器の第2の実施例を示したものである。以下、上記第1の実施例と同一要素は、同一符号を付して説明を省略する。
この第2の実施例に係る用時混合容器5では、上記第1の実施例で採用された第1成分案内部20が使用されていない。
そして、第1成分収容部10と第2成分収容部30との移動域に、ストッパー部材95が直接組み込まれている。なおストッパー部材95の材質は特に限定されるものではないが、一般的にポリプロピレン(PP)または高密度ポリエチレン(HDPE)を用いると良い。
さらに、この第2の実施例による用時混合容器5では、第1成分収容部10と第2成分収容部30の構造が、上記第1の実施例と異なっており、外壁部分が二重環状に形成されていない。
また、スペーサー部材80も採用されていない。
すなわち、第2の実施例では、第2成分収容部30の内方折り返し部36に、直接、第1成分収容部10の延設部14が挿入され、ここに混合成分吸い上げ管72が収容されている。
そして、延設部14と第1成分収容部10の外周壁とにより、第2成分収容部30の相対的な直線移動が案内されている。
また、第1成分収容部10における延設部14の下端部には、所定間隔置きにスリットが形成され、このスリットにより外方への流通開口部29が構成されている。
さらに、用時混合容器5では、図10に示したように、内方折り返し部36の下端部に栓部材50が圧入されている。
これにより、栓部材50の上側でかつ延設部14の内周側に第1成分Aが収容されている。なお、この栓部材50の上面にも、前記実施例と同様にテーパー状凹部50aが形成されていても良い。
さらに、底栓部材60に形成された栓部材収容凹部62は、栓部材50の形状に対応して形成されている。そして、このような栓部材収容凹部62の内周面には、軸方向に混合成分流通溝部44が所定間隔置きに形成されている。
このように形成された第2の実施例による用時混合容器5では、ストッパー部材95を継手部分から取り外した後、キャップ90あるいは第1成分収容部10を図10の状態から下方に押し下げれば、図11に示したように、第1成分収容部10の延設部14の下端部が栓部材50を押圧することにより、栓部材50が下方に押し下げられる。
すると、第1成分Aは、第1成分収容部10と内方折り返し部36に形成された流通開口部29を介して外方に流出され、第2成分Bと混合される。
なお、第1成分収容部10と第2成分収容部30の材質は、第1成分収容部10と第2成分収容部30との液密性(シール性)を確保する必要があるため、例えば第1成分収容部10がポリプロピレン(PP)であれば第2成分収容部30は高密度ポリエチレン(HDPE)とし、第1成分収容部10と第2成分収容部30とが同材質とならないように構成することが好ましい。さらに、第1成分収容部10と第2成分収容部30との材質が逆であっても良いことは当然のことである。
また、延設部14で押し下げられた栓部材50は、下方に押し下げられた後、底栓部材60の栓部材収容凹部62内に落ち込むことになる。
これにより、図11に示したようにこれまで栓部材収容凹部62内に貯留されていた第2成分Bは、略全量が栓部材50より上方側に追いやられる。
したがって、第1成分Aと第2成分Bとからなる全ての混合成分(A+B)が、混合成分吸い上げ管72により吸入可能になる。
これにより、スプレー部材70の押部76を押し下げれば、噴射口74から所定の混合成分が略全量噴出される。
図12および図13は第3の実施例を示したものである。
この実施例による用時混合容器6では、2つの栓部材50b、50cが使用されている。
なお、これら2つの栓部材50b、50cのうち、上部栓部材50bの上面には、テーパー状凹部50aが形成されていることが好ましい。上部栓部材50b、下部栓部材50cの材質は、上記栓部材50と同様、塩素化ブチルゴム、エラストマーなど防湿性の高い材質を用いると良い。
また、第1成分Aは、延設部14に移動可能に配置された第1成分収容部としての筒状部材56内に収容され、第2成分Bはこの筒状部材56の外方域に配置された第2成分収容部30内に収容されている。
なお、筒状部材56は上端部にフランジ部を有し、このフランジ部により第2成分収容部30の上口部32に係止されている。
この用時混合容器6では、上記第1,第2実施例のように、延設部14を備えた上側部材の内部には、第1成分Aが収容されていない。この上側部材は、キャップ90を装着し延設部14を形成するための容器本体部55を構成している。さらに、容器本体部55の下方にストッパー部材95が着脱自在に取付けられている。
一方、容器本体部55の下方側に、内部空間が封止される成分収容ユニット7が移動自在に設置されている。成分収容ユニット7は、容器本体部55の延設部14の外側に軸方向に移動自在に配置された筒状部材56と、この筒状部材56が一体的に組み込まれた第2成分収容部30とから構成されている。
そして、筒状部材56内の上部側に上部栓部材50bが収容され、筒状部材56内の下端部に下部栓部材50cが収容されている。このような上部栓部材50bと下部栓部材50cとの間に、第1成分Aが収容されている。また、第2成分収容部30の内方側であり、底面側に配置された底栓部材60で囲まれる範囲に、第2成分Bが収容されている。
筒状部材56の材質としては、筒状部材56内に第1成分Aが収容されることから、防湿性の高い硝子、環状オレフィン(共)重合体(COC)、環状ポリオレフィン(共)重合体(COP)を用いると良く、第1成分Aが湿度に対して特に安定性の低いビタミンなどであれば、硝子、アルミニウムを用いることにより確実に第1成分Aの安定性を保つことができる。
また、筒状部材56内に第1成分Aが収容されるため、容器本体部55の材質については必ずしも防湿性が高い必要がなく、例えばポリプロピレン(PP)を用いることができる。
さらに、底栓部材60には、上部栓部材50bと下部栓部材50cとを重ねた状態で収容することができる栓部材収容凹部62が形成されている。この栓部材収容凹部62の内周面には、混合成分流通溝部44が形成されている。
このような構成からなる用時混合容器6では、外周のストッパー部材95を取り外した後、キャップ90または容器本体部55を下方すなわち成分収容ユニット7側に押し下げると、先ず、延設部14により上部栓部材50bが下方に押し下げられる。
これにより、上昇される第1成分A内の液圧により、先ず下部栓部材50cが内方折り返し部36から離脱され、下方の底栓部材60の栓部材収容凹部62内に案内される。これと同期して、第1成分Aが第2成分Bに混入される。
さらに、延設部14が下方に押し下げられると、図13に示したように、上部栓部材50bが下部栓部材50cに追随して下方の底栓部材60内に収容される。
このとき、混合成分は、上部栓部材50bの上側に押しやられる。これにより、混合された略全ての混合成分の使用が可能になる。なお、底栓部材60の内周面には、混合成分流通溝部44が所定間隔置きに形成されているので、栓部材収容凹部62の底面側に混合成分が滞留してしまうことが防止される。
なお、この実施例でも、底栓部材60内に上部栓部材50bと下部栓部材50cが収納された状態において、底栓部材60の上面側に、テーパー状の斜面62aが連続して形成されることが好ましい。
このようなテーパー状の斜面62aが形成されていれば、混合成分が中央部に滞留しやすくなる。
このよう構成された第3の実施例においても、上記第1,第2の実施例と略同様の作用効果を奏することができる。
このように本発明によれば、第1成分Aと第2成分Bがいずれも混合されなければ、スプレー部材70の噴射口74から液体成分を噴出することができないので、混合される前に一方の第1成分Aのみを噴出してしまうような誤使用が生じることはない。
また、予め第1成分Aと第2成分Bとが分離された状態で一体的に組み込まれているので、構造をコンパクトにすることができる。さらに、栓部材50、50b、50cなどは、この形状に合致した底栓部材の収容部内に落ち込む構造なので使用中に異音などが生じることもない。
さらに、混合された後の混合成分は、上位の栓部材の上側に押しやられるので、略全量を使用することが可能になる。
なお、本発明において、第1成分A、Bは、少なくとも一方が液体であれば、残りの一方は、固体であっても液体であっても粉粒体であっても良い。
このような用時混合容器は、経皮吸収や粘膜吸収による薬剤の塗布あるいは鼻穴内への混合物の噴射など、様々な用途に使用可能である。
図1は本発明の一実施例に係る用時混合容器を示したもので、図1(A)は、用時混合容器の使用開始前の状態を一部破断して示した正面図、図1(B)は、2成分を混合するために一方側を押し込んだときの一部破断正面図、図1(C)は、キャップを取り外した状態での正面図である。 図2は図1に示した用時混合容器の使用前の状態における断面図である。 図3は図2に示した第1成分収容部と第2成分収容部との嵌合部分を拡大して示した断面図である。 図4は図2に示した用時混合容器に、第1成分と第2成分を順次収容していく過程を示したもので、図4(A)は第1成分を収容する前に第2成分収容部を取り外して上下逆転した姿勢の用時混合容器の断面図、図4(B)は第1成分を収容するための第1成分注入ノズルを差し込んだときの断面図、図4(C)は第1成分が収容された後の断面図である。 図5は第1成分を収容した後の第1成分収容部に、第2成分収容部を組み込むまでの過程を示すもので、図5(A)は、予め第2成分収容部に栓部材を組み込んでなる栓部材収容ユニットが用意され、これが組み込まれる直前の状態を示す断面図、図5(B)は第2成分収容部が栓部材収容ユニットに組み込まれた後の状態を示す断面図である。 図6は図5(B)に示した栓部材収容ユニットに、第2成分を収容するまでの過程を示したもので、図6(A)は、第2成分注入ノズルを挿入した状態の断面図、図6(B)は底栓部材を組み込んだ後の状態の断面図である。 図7は図6の姿勢から上下逆転させた姿勢とし、第1成分と第2成分とを混合させるまでの過程を示したもので、図7(A)は使用開始直前の準備状態を示す断面図、図7(B)は第1成分と第2成分とを混合させたときの断面図、図7(C)は完全に混合されたときの断面図である。 図8は第1成分と第2成分との混合成分が収容された部分の拡大断面図である。 図9は図2に示した用時混合容器にストッパー部材を取付けた例を示したもので、図9(A)は、使用開始前の断面図、図9(B)はストッパー部材を取り外した状態の断面図、図9(C)は第1成分と第2成分とを混合させたときの断面図である。 図10は本発明の第2の実施例に係る用時混合容器を示した断面図である。 図11は図10に示した用時混合容器において、第1成分と第2成分とを混合させたときの断面図である。 図12は本発明の第3の実施例に係る用時混合容器を示した断面図である。 図13は、第3の実施例に係る用時混合容器の第1成分と第2成分とを混合させたときの断面図である。 図14は従来の用時混合容器の断面図である。
符号の説明
1 用時混合容器
2 第1成分収容ユニット
3 栓部材収容ユニット
4 流通通路
5 用時混合容器
6 用時混合容器
7 成分収容ユニット
10 第1成分収容部
10a 段付き孔
10c 外周筒部
12 上口部
13 下口部
14 延設部
15 内周面
17 肩部
18 雄ネジ
19 雌爪部
20 第1成分案内部
29 流通開口部
30 第2成分収容部
32 上口部
34 下口部
35 テーパー当接部
35 開口縁部
36 内方折り返し部
38 雄爪部
39 脚部
44 混合成分流通溝部
50 栓部材
50a テーパー状凹部
50b 上部栓部材
50c 下部栓部材
52 係合突起
55 容器本体部
56 筒状部材
60 底栓部材
62 栓部材収容凹部
62a 斜面
63 リブ
70 スプレー部材
72 混合成分吸い上げ管
74 噴射口
76 押部
77 取付け部材
77a 内方フランジ
78 雌ネジ
80 スペーサー部材
81 リブ
83 リブ
90 キャップ
95 ストッパー部材
95a 取っ手
98 第1成分注入ノズル
99 第2成分注入ノズル
A 第1成分
B 第2成分
100 用時混合容器
102 下部容器
104 口部
106 上部容器
108 栓体
110 吐出装置
116 上端開口部
a 固体成分
b 液体成分

Claims (48)

  1. 第1成分を収容する第1成分収容部と、
    前記第1成分収容部の底口部内部に嵌合係止され、底部に第2成分を収容する第2成分収容部と、
    前記第1成分収容部の上口部に装着されたスプレー部材と、
    前記スプレー部材の内部に、前記スプレー部材の噴射口に連通するように前記スプレー部材より下方に延設するように設けられた混合成分吸い上げ管と、
    前記混合成分吸い上げ管を囲うように前記第1成分収容部の上口部より下方に延設された筒状の延設部と、
    前記第2成分収容部内に嵌合係止された栓部材と、
    前記第2成分収容部の底部側で前記栓部材が収容される栓部材収容凹部と、を備え、
    使用に際して、前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させることによって、前記第1成分収容部に延設された前記延設部が、前記第2成分収容部内に嵌合係止された前記栓部材を下方に押圧して移動離脱させ、
    これにより、前記第1成分収容部と前記第2成分収容部との間に流通通路が形成され、この流通通路を介して前記第1成分と前記第2成分とを前記第2成分収容部内で混合するとともに、
    さらに前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させることによって、
    前記第1成分収容部に延設された前記延設部が、前記第2成分収容部内の前記栓部材を下方に押圧して移動させ、前記第2成分収容部の底部に形成された前記栓部材収容凹部に前記栓部材を収容して移動不能とし、
    これにより、前記第2成分収容部内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できるよう構成されていることを特徴とする用時混合容器。
  2. 前記第1成分収容部を、前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
    前記栓部材が、前記栓部材収容凹部に収容されると、
    前記栓部材収容凹部内に流入された前記第1成分と前記第2成分との混合成分が、前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材より上方へ押し上げられ、
    これにより、前記第2成分収容部内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の用時混合容器。
  3. 前記第1成分収容部に延設された前記延設部の下端部に、
    スペーサー部材が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の用時混合容器。
  4. 前記第2成分収容部に、前記第2成分収容部の上口部より内方に向かって内方折り返し部が延設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の用時混合容器。
  5. 前記第2成分収容部内に延設された前記内方折り返し部内に、前記栓部材が嵌合係止されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の用時混合容器。
  6. 前記第1成分収容部から延設された前記延設部の下端部に設けられた前記スペーサー部材の外壁面が、前記第2成分収容部に延設された前記内方折り返し部に嵌合係止され、これにより前記第1成分収容部内に収容された第1成分が液密に封止されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の用時混合容器。
  7. 前記第2成分収容部の底部に、底栓部材が嵌着自在に設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の用時混合容器。
  8. 前記底栓部材の上面略中央部に、前記栓部材を収容する栓部材収容凹部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の用時混合容器。
  9. 前記第1成分収容部を、前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
    前記第2成分収容部の上口部から離脱され、前記第2成分収容部の底部に形成された前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材が確実に移動不能となるよう、
    前記延設部の下端部が前記栓部材に当接するように構成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の用時混合容器。
  10. 前記第1成分収容部を、第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
    前記第2成分収容部の上口部から離脱され、前記第2成分収容部の底部に形成された前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材が確実に移動不能となるように、前記延設部の下端側に設けられた前記スペーサー部材の下端部が、前記栓部材に当接するように構成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の用時混合容器。
  11. 前記栓部材と前記栓部材収容凹部とが、略同形状であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の用時混合容器。
  12. 前記栓部材が、上面にテーパー状凹部を備えることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の用時混合容器。
  13. 前記栓部材が前記栓部材収容凹部に収容された状態において、
    前記栓部材収容凹部の端部に、前記栓部材の端部から略同一形状の凹部を形成するテーパー状部が連続して形成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の用時混合容器。
  14. 前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
    前記栓部材が前記栓部材収容凹部に収容され、前記栓部材収容凹部内に流入された前記第1成分と前記第2成分との混合成分が、前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材より上方へ確実に押し上げられるよう、前記栓部材収容凹部の壁面に、混合成分流通溝部が形成されていることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の用時混合容器。
  15. 前記第1成分収容部を、第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた際に、
    前記栓部材が確実に前記栓部材収容凹部に収容されるよう前記第2成分収容部の内壁部に、所定間隔離間して複数の案内リブが設けられていることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の用時混合容器。
  16. 前記第1成分収容部の下方に、
    前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の外周壁との間で案内する略筒状の第1成分案内部が備えられていることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載の用時混合容器。
  17. 前記第1成分収容部と前記第1成分案内部とが、
    切り離し自在に一体成形されてなることを特徴とする請求項16に記載の用時混合容器。
  18. 前記第1成分収容部の肩部と前記第2成分収容部の上口部との間の外周に、
    使用開始前に前記第1成分収容部が前記第2成分収容部の上口部に沿って、前記第2成分収容部方向に移動することを防止するストッパー部材が着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の用時混合容器。
  19. 前記スプレー部材を上口部に装着した前記第1成分収容部の外方に、
    着脱自在に装着されたキャップが備えられていることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載の用時混合容器。
  20. 第1成分を収容する延設部を上口部に備える第1成分収容部と、
    前記延設部と前記第1成分収容部の内壁に嵌合係止され、底部に第2成分を収容する第2成分収容部と、
    前記第1成分収容部の上口部に装着されたスプレー部材と、
    前記スプレー部材の内部に、前記スプレー部材の噴射口に連通するようにスプレー部材より下方に延設されるとともに、前記第1成分収容部の延設部内を通過するように設けられた混合成分吸い上げ管と、
    前記第2成分収容部内に嵌合係止された栓部材と、
    前記第2成分収容部の底部に前記栓部材を収容するための栓部材収容凹部と、を備え、
    前記第1成分が、前記栓部材の上方であるとともに前記延設部の下端部に収容され、
    使用に際して、前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って、第2成分収容部方向に移動させることによって、
    前記第1成分収容部に延設された前記延設部が、前記第2成分収容部内に嵌合係止された前記栓部材を下方に押圧して移動離脱させ、
    これにより、前記第1成分収容部に収容した第1成分と、前記第2成分収容部に収容した第2成分とを、前記第1成分収容部に形成された流通開口部を介して前記第2成分収容部内で混合するとともに、
    さらに前記第1成分収容部を前記第2成分収容部に沿って、第2成分収容部方向に移動させることによって、
    前記第1成分収容部に延設された前記延設部が、前記第2成分収容部内の前記栓部材を下方に押圧して移動させ、前記第2成分収容部の底部に形成された前記栓部材収容凹部に前記栓部材を収容して移動不能とし、
    これにより、前記第2成分収容部内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できるよう構成されていることを特徴とする用時混合容器。
  21. 前記第1成分収容部を、前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
    前記栓部材が、前記栓部材収容凹部に収容されると、前記栓部材収容凹部内に流入された前記第1成分と前記第2成分との混合成分が、前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材より上方へ押し上げられ、
    これにより、前記第2成分収容部内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できるよう構成されていることを特徴とする請求項20に記載の用時混合容器。
  22. 前記第2成分収容部に、前記第2成分収容部の上口部より内方に向かって内方折り返し部が延設されていることを特徴とする請求項20または21に記載の用時混合容器。
  23. 前記第2成分収容部に延設された前記内方折り返し部内に、前記栓部材が嵌合係止されていることを特徴とする請求項20から22のいずれかに記載の用時混合容器。
  24. 前記第2成分収容部の底部に底栓部材が嵌着自在に設けられていることを特徴とする請求項20から23のいずれかに記載の用時混合容器。
  25. 前記底栓部材の中央部に前記栓部材を収容する栓部材収容凹部が形成されていることを特徴とする請求項24に記載の用時混合容器。
  26. 前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
    前記第2成分収容部の上口部から離脱され、前記第2成分収容部の底部に形成された前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材が確実に移動不能となるよう、
    前記延設部の下端部が前記栓部材に当接するように構成されていることを特徴とする請求項20から25のいずれかに記載の用時混合容器。
  27. 前記第1成分収容部を前記第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた際において、
    前記第1成分収容部内の第1成分と前記第2成分収容部内の第2成分とが互いに混合し合うように、前記延設部の下端部に流通開口部が設けられていることを特徴とする請求項20から26のいずれかに記載の用時混合容器。
  28. 前記栓部材と前記栓部材収容凹部とが、略同形状であることを特徴とする請求項20から27のいずれかに記載の用時混合容器。
  29. 前記栓部材が、上面にテーパー状凹部を備えることを特徴とする請求項20から28のいずれかに記載の用時混合容器。
  30. 前記栓部材が前記栓部材収容凹部に収容された状態において、
    前記栓部材収容凹部の端部に、前記栓部材の端部から略同一形状の凹部を形成するようテーパー状部が形成されていることを特徴とする請求項20から29のいずれかに記載の用時混合容器。
  31. 前記第1成分収容部を、第2成分収容部の上口部に沿って第2成分収容部方向に移動させた最終位置において、
    前記栓部材が前記栓部材収容凹部に収容され、前記栓部材収容凹部内に流入された前記第1成分と前記第2成分との混合成分が前記栓部材収容凹部に収容された前記栓部材より上方へ確実に押し上げられるよう、前記栓部材収容凹部の壁面に混合成分流通溝部が形成されていることを特徴とする請求項20から30のいずれかに記載の用時混合容器。
  32. 前記第1成分収容部の肩部と前記第2成分収容部の上口部との間の外周に、
    使用開始前に前記第1成分収容部が前記第2成分収容部の上口部に沿って、前記第2成分収容部方向に移動することを防止するストッパー部材が着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項20から31のいずれかに記載の用時混合容器。
  33. 前記スプレー部材を上口部に装着した前記第1成分収容部の外方に、
    着脱自在に装着されたキャップが備えられていることを特徴とする請求項20から32のいずれかに記載の用時混合容器。
  34. 上口部に延設された延設部を備えた容器本体部分と、
    前記容器本体部分の前記延設部に嵌合係止されるとともに第1成分を収容する第1成分収容部としての筒状部材が、第2成分を収容するための第2成分収容部に一体的に組み付けられ、前記容器本体部分の前記延設部に対して軸方向に移動可能に構成された成分収容ユニットと、
    前記容器本体部分の上口部に装着されたスプレー部材と、
    前記スプレー部材の内部に前記スプレー部材の噴射口に連通するように前記容器本体部分の延設部内に収容された混合成分吸い上げ管と、
    前記成分収容ユニットを構成する前記筒状部材の上部開口側に嵌合係止された上部栓部材と、
    前記成分収容ユニットを構成する前記筒状部材の下部開口部に嵌合係止された下部栓部材と、
    前記成分収容ユニットの底部に前記上部栓部材と前記下部栓部材とを収容するための栓部材収容凹部と、を備え、
    前記第1成分が前記成分収容ユニットの上部開口側に嵌合係止された前記上部栓部材と前記成分収容部の下部開口部に嵌合係止された前記下部栓部材との間に収容され、
    前記第2成分が前記第1成分収容部としての前記筒状部材の外方側に収容され、
    使用に際して、前記容器本体部分を前記成分収容ユニット方向に移動させることによって、
    前記容器本体部分に延設された前記延設部が前記成分収容ユニットの前記上部開口側に嵌合係止された前記上部栓部材を下方に押圧移動させて、前記成分収容ユニットに収容された第1成分の圧力によって、前記成分収容ユニットの下部開口部に嵌合係止された前記下部栓部材を前記成分収容ユニットより下方に離脱させ、
    これにより、前記第1成分収容部としての前記筒状部材に収容した第1成分と、第2成分収容部に収容した第2成分とを、前記成分収容ユニット内で混合するとともに、さらに前記容器本体部分を前記成分収容ユニット方向に移動させることによって、前記容器本体部分の前記上口部に延設された前記延設部が、前記成分収容ユニット内の前記上部栓部材と前記下部栓部材とを下方に押圧して移動させ、前記成分収容ユニットの底部に形成された前記栓部材収容凹部に前記上部栓部材と前記下部栓部材とを収容して移動不能とし、
    これにより、前記成分収容ユニット内で混合された第1成分と第2成分との混合成分を前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できるよう構成されていることを特徴とする用時混合容器。
  35. 前記容器本体部分を、前記成分収容ユニット方向に移動させた最終位置において、
    前記上部栓部材と前記下部栓部材とが前記栓部材収容凹部に収容されると、
    前記栓部材収容凹部内に流入された前記第1成分と前記第2成分との混合成分が、前記栓部材収容凹部内に収容された前記上部栓部材と前記下部栓部材より上方へ押し上げられ、
    これにより、前記成分収容ユニット内で混合された第1成分と第2成分の混合成分を、前記混合成分吸い上げ管を介して噴射できるよう構成されていることを特徴とする請求項34に記載の用時混合容器。
  36. 前記成分収容ユニットに、前記成分収容部の上口部より内方に向かって内方折り返し部が具備されていることを特徴とする請求項34または35に記載の用時混合容器。
  37. 前記成分収容ユニットに延設された前記内方折り返し部内に、
    前記上部栓部材と前記下部栓部材とが嵌合係止され、さらに前記上部栓部材と前記下部栓部材の間に前記第1成分を収容するよう構成されていることを特徴とする請求項34から36のいずれかに記載の用時混合容器。
  38. 前記成分収容ユニットに具備された前記内方折り返し部内に筒状部材が移動不能に設けられ、前記筒状部材内に、前記上部栓部材と前記下部栓部材とが嵌合係止され、さらに前記上部栓部材と前記下部栓部材の間に前記第1成分を収容するよう構成されていることを特徴とする請求項34から36のいずれかに記載の用時混合容器。
  39. 前記成分収容ユニットの底部に、嵌着自在に底栓部材が設けられていることを特徴とする請求項34から38のいずれかに記載の用時混合容器。
  40. 前記底栓部材の中央部に、前記栓部材を収容する栓部材収容凹部が形成されていることを特徴とする請求項39に記載の用時混合容器。
  41. 前記容器本体部分を、前記成分収容ユニットの上口部に沿って前記成分収容ユニット方向に移動させた最終位置において、
    前記成分収容ユニットの上口部から離脱され、前記成分収容ユニットの底部に形成された前記栓部材収容凹部に収容された前記上部栓部材と前記下部栓部材とが確実に移動不能となるよう、前記延設部の下端部が前記上部栓部材に当接するように構成されていることを特徴とする請求項34から40のいずれかに記載の用時混合容器。
  42. 前記容器本体部分を、前記成分収容ユニットの上口部に沿って前記成分収容部方向に移動させた際において、
    前記成分収容ユニット内の前記第1成分収容部内に収容された第1成分と前記第2成分収容部内に収容された第2成分とが互いに混合し合うように、
    前記延設部の下端部に、流通開口部が設けられていることを特徴とする請求項34から41のいずれかに記載の用時混合容器。
  43. 前記上部栓部材と前記下部栓部材とを重ね合わせた形状と前記栓部材収容凹部とが、略同形状であることを特徴とする請求項34から42のいずれかに記載の用時混合容器。
  44. 前記上部栓部材が、上面にテーパー状凹部を備えることを特徴とする請求項34から42のいずれかに記載の用時混合容器。
  45. 前記上部栓部材と前記下部栓部材とを前記栓部材収容凹部に収容された状態において、
    前記栓部材収容凹部の端部に、前記上部栓部材の端部から略同一形状の凹部を形成するようテーパー状部が形成されていることを特徴とする請求項34から44のいずれかに記載の用時混合容器。
  46. 前記容器本体部分を、前記成分収容ユニットの上口部に沿って前記成分収容ユニット方向に移動させた最終位置において、
    前記上部栓部材と前記下部栓部材とが前記栓部材収容凹部に収容され、
    前記栓部材収容凹部内に流入された前記第1成分と前記第2成分との混合成分が、前記栓部材収容凹部に収容された前記上部栓部材より上方へ確実に押し上げられるよう、前記栓部材収容凹部の壁面に、混合成分流通溝部が形成されていることを特徴とする請求項34から45のいずれかに記載の用時混合容器。
  47. 前記容器本体部分の底口部と前記成分収容ユニットの底口部との間の外周に、
    使用開始前に前記容器本体部分が前記成分収容ユニットの上口部に沿って、前記成分収容ユニット方向に移動することを防止するストッパー部材が着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項34から46のいずれかに記載の用時混合容器。
  48. 前記スプレー部材を上口部に装着した前記容器本体部分の外方に、
    着脱自在に装着されたキャップが備えられていることを特徴とする請求項34から47のいずれかに記載の用時混合容器。
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