JP2003200478A - 多層膜の製造方法及び装置 - Google Patents
多層膜の製造方法及び装置Info
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Abstract
みの分布をより均一にする。 【解決手段】 フィードブロック11を具備した共流延
ダイ12で多層溶液製膜を行なう。フィードブロック1
1で各層を構成する3種類のドープを合流して合流ドー
プ40とする。合流ドープ40をフィードブロック11
の流路34と共流延ダイ12の流路35とを通して、マ
ニホールド37に送液する。合流ドープ40はマニホー
ルド37で拡幅して、スリット38の先端の吐出口39
から多層流延膜13として流延する。流路35とマニホ
ールド37との接続面の幅をWf、吐出口39の幅をW
d、多層流延膜の膜厚をTとした場合に、2<Wf/T
<10かつ10≦Wd/Wf≦25の範囲であれば、多
層流延膜の各層の厚みの分布が均一になり、良好なフイ
ルムを製造できる。
Description
を具備した多層膜の製造方法及び装置に関し、その製造
方法及び装置を用いて製造されたフイルムは、光学用途
に適する。
年、液晶ディスプレイの偏光板の保護膜、位相差板等の
光学補償フイルム、プラスチック基板、写真用支持体、
あるいは動画用セルや光学フィルタ、さらにはOHPフ
イルムなどの光学材料として需要が増大している。
が向上したこと、および軽量で携帯性に優れていること
から、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ、携
帯用端末、テレビジョン、さらにはデジタルスチルカメ
ラやムービーカメラなどに広く使用されているが、この
液晶ディスプレイには画像表示のために偏光板が必須と
なっている。そして、液晶ディスプレイの品質の向上に
合わせて、偏光板の品質向上が要求され、それと共に偏
光板の保護膜である透明プラスチックフイルムも、より
高品質であることが要望されている。
ついては、解像力やコントラストの表示品位から高透明
性、低光学異方性、平面性、易表面処理性、高耐久性
(寸度安定性、耐湿熱性、耐水性)、フイルム内および
表面に異物がないこと、表面に傷がなく、かつ傷が付き
にくいこと(耐傷性)、適度のフイルム剛性を有するこ
と(取扱い性)、そして適度の透水性など種々の特性を
備えていることが必要であるとされている。
セルロースエステル、ノルボルネン樹脂、アクリル樹
脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂などが
挙げられるが、生産性や材料価格等の点からセルロース
エステルが主に使用されている。特にセルローストリア
セテートのフイルムは、極めて高い透明性を有しかつ、
光学異方性が小さく、かつレターデーションが低いこと
から光学用途に特に有利に用いられている。
は、溶液製膜法、溶融製膜法および圧延法など各種の製
膜技術が利用可能であるが、良好な平面性および低光学
異方性を得るためには、溶液製膜法が特に適している。
溶液製膜法は、原料フレークを溶剤に溶解し、これに必
要に応じて可塑剤、紫外線吸収剤、劣化防止剤、滑り
剤、剥離促進剤等の各種の添加剤を加えた高分子溶液
(以下、ドープと称する)とし、このドープを水平式の
エンドレスの金属ベルトまたは回転するドラムなどの支
持体の上に、ドープ供給手段(以下、流延ダイと称す
る)により流延した後、支持体上である程度まで乾燥
し、これにより剛性が付与された自己支持性フイルムを
支持体から剥離し、次いで各種の搬送手段により乾燥部
を通過させて溶剤を除去することからなる方法である。
前述の諸特性が優れていることは当然必要であるが、さ
らにフイルム全体の厚みの均一性が高いことが必要とな
る。すなわち、フイルム全体の厚みに「むら」がある場
合には、そのむらの部分で光学的特性に「むら」が発生
するため、光学的フイルムとしては問題となることが多
い。
造するための有利な方法を求めて、様々な試みがなされ
ているが、単一樹脂膜では光学的均一性の高いフイルム
を製造することが容易でない。そこで、現在では、溶液
粘度の異なる二種類以上のドープを用い、多層流延法を
利用して多層流延膜を形成し、これを乾燥して品質の高
い光学用途フイルムが製造されるようになっている。
イルムを製造する場合、フィードブロック型流延ダイを
用いることが多い。このフィードブロック型流延ダイ
は、流延ダイの上流側に、二種以上のドープを合流させ
る合流手段を接合した流延装置である。フィードブロッ
ク型流延ダイの代表的な構造は、中央にコア層となるド
ープを通す流路を設け、その両側に表側の表面層と裏面
側の表面層とを形成するドープを通し、かつ後者の二つ
の溶液流が前者の溶液流の両面に合流するような構造で
ある。
る多層フイルムの製造方法の例として、コア層となる樹
脂層を相対的に高粘度のドープを用い、表裏の表面層を
相対的に低粘度のドープを用いて多層流延膜を形成させ
た後に、乾燥剥離を行なう方法が、特公昭62−438
46号公報に記載されている。この公報の記載による
と、このような製造方法を利用することにより、メルト
フラクチャー(溶融破壊)などの異常特性が発生しにく
いフイルムを製造することができるとされている。
た方法によってもフィードブロック型流延ダイを用いて
多層流延する際に、各層の厚みに分布差が発生する問題
が生じていた。この分布差を改良する手段としてドープ
が合流してからダイ吐出までの滞留時間を5〜25秒と
する方法が、特開平2000−317960号公報に記
載されている。しかし、この方法でも、ドープの流路容
積に限りがあり、生産性アップとともに、その調整範囲
を維持しにくくなっていた。
用いて多層流延膜の各層の厚みの分布をより均一にする
多層膜の製造方法及び装置を提供することを目的とす
る。
法は、合流部により複数の液を層状に合流させるフィー
ドブロックと、シングルマニホールドを有するダイとの
組み合せにより、2層以上の多層膜を製造する方法にお
いて、前記合流部から前記シングルマニホールドまでの
流路に関し、幅方向寸法をWf、厚さ寸法をTとしたと
きに、(Wf/T)を2<(Wf/T)<10とし、前
記ダイの吐出口の幅寸法をWdとしたときに、(Wd/
Wf)を10≦(Wd/Wf)≦25としている。ま
た、前記流路の幅寸法Wfが、80mm<Wf<200
mmであり、前記厚さ寸法Tが、20mm≦T<50m
mであることが好ましい。さらに、前記流路の角部を面
取り加工し、その加工寸法が、2mm<R<10mmで
あることがより好ましい。さらには、前記液の合流部か
ら前記ダイの吐出口までの平均滞留時間を1.5〜10
秒とすることが好ましい。
膜は、膜厚が30〜200μmの偏光板保護フイルム、
または光学補償フイルムであるものも含まれる。
り複数の液を層状に合流させるフィードブロックと、シ
ングルマニホールドを有するダイとの組み合せにより、
2層以上の多層膜を製造する装置において、前記合流部
から前記シングルマニホールドまでの流路に関し、幅方
向寸法をWf、厚さ寸法をTとしたときに、(Wf/
T)を2<(Wf/T)<10とし、前記ダイの吐出口
の幅寸法をWdとしたときに、(Wd/Wf)を10≦
(Wd/Wf)≦25として構成されている。また、前
記流路の幅寸法Wfが、80mm<Wf<200mmで
あり、前記厚さ寸法Tが、20mm≦T<50mmであ
ることが好ましい。さらに、前記流路の角部を面取り加
工し、その加工寸法が、2mm<R<10mmであるこ
とがより好ましい。
れるフイルムの原料となる高分子化合物の例としては、
セルロースの低級脂肪酸エステル(例えば、セルロース
トリアセテートなど)、ポリオレフィン類(例えば、ノ
ルボルネン系ポリマーなど)、ポリアミド類(例えば、
芳香族ポリアミドなど)、ポリスルホン類、ポリエーテ
ル類(例えば、ポリエーテルスルホン類やポリエーテル
ケトン類を含む)、ポリスチレン類、ポリカーボネート
類、ポリアクリル酸類、ポリアクリルアミド類、ポリメ
タクリル酸類(例えば、ポリメチルメタクリレートな
ど)、ポリメタクリルアミド類、ポリビニルアルコール
類、ポリウレア類、ポリエステル類、ポリウレタン類、
ポリイミド類、ポリビニルアセテート類、ポリビニルア
セタール類(例えば、ポリビニルホルマール、ポリビニ
ルブチラールなど)、およびタンパク質(例えば、ゼラ
チンなど)を挙げることができるが、これらに限定され
る訳ではない。これらのうちで、光学用途フイルムの原
料として好ましいのはセルロースの低級脂肪酸エステル
であり、特に好ましいのはセルローストリアセテートで
ある。
は、前述した高分子化合物を適当な溶媒に溶解すること
により調製することができる。溶媒は、無機および有機
溶媒のいずれをも用いることができるが、有機溶媒を用
いることが好ましい。有機溶媒の例としては、ハロゲン
化炭化水素類(例えば、ジクロロメタンなど)、アルコ
ール類(例えば、メタノール、エタノール、ブタノール
など)、エステル類(例えば、蟻酸メチル、酢酸メチル
など)、エーテル類(例えば、ジオキサン、ジオキソラ
ン、ジエチルエーテルなど)、ケトン類(例えば、アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなど)を
挙げることができるが、これらに限定される訳ではな
い。
のいずれの方法も利用できる。例えば、高分子化合物を
溶媒に混合溶解する方法を利用してもよいし、あるいは
冷却溶解法を利用して、高分子化合物を溶媒で膨潤させ
た後、この膨潤混合物を−10℃以下に冷却し、次いで
0℃以上に加温して溶解する方法を利用してもよい。溶
液の粘度は通常は、3〜300Pa・s(35℃での測
定値)の範囲にある。この際に、中間層のドープの粘度
が、表面および裏面層のドープの粘度より高く形成する
ことが好ましい。また、ドープには、トリフェニルホス
フェート、ビフェニルジフェニルホスフェート、ジエチ
ルフタレート、ポリエステルポリウレタンエラストマー
等の公知の各種の可塑剤、あるいは必要に応じてさら
に、紫外線吸収剤、劣化防止剤、滑り剤、剥離促進剤な
ど公知の各種の添加剤を、ドープ調製におけるいずれか
の段階で添加してもよい。
る多層膜製造装置を用いてフイルムを製造する概略斜視
図である。図1に示した多層膜製造装置10は、フィー
ドブロック型樹脂溶液合流装置(以下、フィードブロッ
クと称する)11を備えた共流延ダイ12と、その共流
延ダイ12のダイリップの下側を連続的に移動しなが
ら、共流延ダイ12の先端のダイリップから吐出される
多層流延膜13を支持する流延ベルト14とから構成さ
れている。なお、流延ベルトは、多層フイルムの製造工
程で多層流延膜の支持体として機能するものであれば、
冷却ドラムなどの回転ドラムその他公知のいずれをも用
いることができる。
ドープ15、16、17を、それぞれのミキシングタン
ク内に仕込み、撹拌翼で撹拌して、均一なドープに調製
する。その際に、それぞれのドープに添加剤を混合する
ことも可能である。それぞれのドープは、それぞれのポ
ンプにより一定の流量で、それぞれのろ過装置に送られ
て不純物が除去された後に、フィードブロック11に送
られる。フィードブロック11に送液された表面層用ド
ープ15、中間層用ドープ16、裏面層用ドープ17
は、フィードブロック11内で合流して平行流の合流ド
ープとなり、共流延ダイ12に導入され、その合流ドー
プは、流延ベルト14の幅方向に拡げられたうえで、ダ
イリップから流延ベルト14の表面に吐出され、多層流
延膜13を形成する。流延ベルト14は、ローラ18,
19に掛け渡され、図示しない駆動装置により駆動回転
している。流延ベルト14上で、徐々に多層流延膜13
の溶媒が揮発して、自己支持性を有するフイルム20に
なる。フイルム20は、剥ぎ取りローラ21により流延
ベルト14から剥ぎ取られ、乾燥装置に送られ、乾燥し
た後に巻き取り機により巻き取られる。なお、多層流延
膜13を乾燥する手段としては公知のいずれのものを用
いることができる。
を示す。フィードブロック11には、表面層用ドープ1
5、中間層用ドープ16、裏面層用ドープ17がそれぞ
れ送液され、それぞれの流路30、31、32を通り、
合流部33で合流し合流ドープとなった後に、流路34
を通り共流延ダイ12に送られる。合流ドープは、共流
延ダイ12で流路35を通り、流路35に取り付けられ
ているマニホールド37で拡幅され、スリット38を介
して吐出口39から流延ベルト14(図1参照)上に流
延される。なお、合流ドープの合流部33から吐出口3
9までの滞留時間が1.5〜10秒になるように、ドー
プ15、16、17の送液量およびフィードブロック1
1と共流延ダイ12の形態を構成することが、多層流延
膜13の各層の厚み分布をより均一にするために好まし
い。
示す。フィードブロック11の流路34を通った合流ド
ープ40は、共流延ダイ12に送られて流路35を通り
マニホールド37で拡幅され、スリット38を通り吐出
口39から、多層流延膜13として流延される。なお、
マニホールド37の両側にはマニホールド栓(図示しな
い)が取り付けられ、合流ドープ40が共流延ダイ12
の側面から流出することを抑制している。また、共流延
ダイ12の流路35におけるその幅寸法をWfとし、合
流ドープ40が吐出口39から吐出される幅寸法をWd
とする。なお、流路35とマニホールド37とは、一体
として設けられていても良いし、別体に構成されたもの
を接続したものでも良い。
ドープが流れる方向の長さL0が50〜200mm、長
さL1が200〜400mmの場合に、流路35の長さ
L2は20〜80mm、マニホールドエリアの長さL3
は30〜120mm、スリットエリアの長さL4は60
〜200mmが好ましい。スリットエリアには、クリア
ランスの異なるスリットが2〜4あることが好ましい。
そのクリアランスは、吐出方向に狭くなる組み合せや、
広くなってから狭くなる組み合わせなどのいずれでも良
い。また、スリット長さは、幅方向でなだらかな分布を
持つスリットと幅方向に一定なスリットとを有すること
が好ましい。ダイ吐出口39側のスリットは、幅方向に
一定であることが好ましい。また、スリットエリアのク
リアランスは、0.5〜8mmが好ましい。
のIV−IV線)の断面を示し、図4(b)には、その角部
の拡大図を示す。図4(a)に示したように流路35の
幅寸法Wf、厚さ寸法はTである。本発明では、前述し
たWf、T、Wdの関係が、 2<(Wf/T)<10かつ、10≦(Wd/Wf)≦
25 とすることで、多層流延膜13の各層の厚み分布を均一
にできる。また、より好ましくは、 3<(Wf/T)<7かつ、14≦(Wd/Wf)≦2
1 とすることで、より多層流延膜の各層の厚みの分布を均
一にできる。
5は、80mm<Wf<200mm、20mm<T<5
0mmの範囲で構成されていることが、多層流延膜の各
層の厚みの分布を均一にするために好ましい。また、流
路35は、図示したように略長方形状に形成されている
が、その角が面取り加工され略円弧状に形成されている
ことが、合流ドープを均一に送液するために好ましい。
流路35の角は、曲率半径Rが、2mm<R<10mm
の範囲であることが好ましい。2mm以下であると、流
路35の角に形成される略円弧が小さすぎて、合流ドー
プの端部を均一に送液する機能が発揮されにくい。ま
た、10mm以上であると、流路35の形状が略長方形
状でなくなり、マニホールド37への多層における各層
の送液が幅方向で均一に行われにくくなる。
るために用いるドープ合流手段は、フィードブロック型
のものであれば種類は問わない。また、共流延ダイの内
部の形状はコートハンガーダイ、Tダイなど任意の形状
であってよい。さらに、図2では、省略したが流路3
0、32にベーンとディストリビューションピンとを設
けても良い。このベーンを回転させることで、ベーンと
ディストリビューションピントの開度を変更すること
で、ドープ15、16、17の合流時の各層の厚みパタ
ーンを変更できる。
るフイルム20の厚さは、フイルムの原料や用途などに
よっても異なるが、30〜200μmであることが好ま
しい。得られたフイルムは、偏光板保護膜である偏光板
保護フイルムとして用いることができる。この偏光板保
護フイルムをポリビニルアルコールなどから形成された
偏光膜の両面に貼付することで偏光板を形成することが
できる。さらに、このフイルム上に光学補償シートを貼
付した光学補償フイルム、防眩層をフイルム上に積層さ
せた反射防止膜などの光機能性膜として用いることもで
きる。これら製品からは、液晶表示装置の一部を構成す
ることもできる。
5を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
用いてフイルムを製造し、その膜厚分布を測定した。膜
厚分布は、乾燥後のフイルムを赤外線膜厚計で測定し、
その厚みの100mm範囲の分布幅を求め、分布幅が
0.5μm未満であれば極めて良好(◎)、0.5〜
1.0μm未満であれば良好(○)、1.0〜2.0μ
mであれば若干膜厚分布に幅が生じたが製品によっては
使用可能(△)、2.0μmより大きいものはフイルム
の膜厚の分布幅が大きすぎ製品に使用不可能(×)の3
段階評価を行なった。結果については、後に表1にまと
めて示す。
ーストリアセテート(酢化度60.9%)100重量部
を用い、混合溶媒(メチレンクロライド300重量部と
メタノール65重量部)に仕込み、さらに添加剤とし
て、可塑剤であるトリフェニルホスフェート7.8重量
部とビフェニルジフェニルホスフェート3.9重量部お
よび紫外線吸収剤1.0重量部を加え溶解して、中間層
用ドープを調製した。このドープの物性は34℃での粘
度が50Pa・sであり、固形分重量が23.6%であ
った。
にはセルローストリアセテート(木材パルプ製、酢化度
60.9%)87重量部を用い、混合溶媒(メチレンク
ロライド300重量部とメタノール65重量部)に仕込
み、さらに添加剤として可塑剤であるトリフェニルホス
フェート6.8重量部とビフェニルジフェニルホスフェ
ート3.4重量部および紫外線吸収剤0.9重量部を加
え溶解して、中間層用ドープを調製した。このドープの
物性は34℃での粘度が36Pa・sであり、固形分重
量が21.1%であった。
面層用ドープ、裏面層用ドープを用いて、図1に示す多
層膜からなるフイルムの製造を行った。共流延ダイ12
には、図3及び図4に示したWf、T、Wd、Rについ
て、それぞれ200mm、34mm、2000mm、4
mmのものを用いた。また、表面層用ドープ15、中間
層用ドープ16、裏面層用ドープ17は、乾燥後のフイ
ルム膜厚が表面層及び裏面層が3μm、中間層が54μ
mとなるように送液し、フイルムを製造した。各ドープ
15、16、17を送液した際に、図2に示した合流部
33から吐出口39までの滞留時間は3秒であった。ま
た、得られたフイルムの膜厚分布を測定したところ、分
布の幅は、0.4であり、良好なフイルム(○)が得ら
れた。
滞留時間、膜厚分布の評価結果については、表1にまと
めて示す。なお、実施例1と同じ条件については省略し
てある。
滞留時間、膜厚分布の評価結果についても、表1にまと
めて示す。なお、実施例1と同じ条件については省略し
てある。
法によれば、合流部により複数の液を層状に合流させる
フィードブロックと、シングルマニホールドを有するダ
イとの組み合せにより、2層以上の多層膜を製造する方
法において、前記合流部から前記シングルマニホールド
までの流路に関し、幅方向寸法をWf、厚さ寸法をTと
したときに、(Wf/T)を2<(Wf/T)<10と
し、前記ダイの吐出口の幅寸法をWdとしたときに、
(Wd/Wf)を10≦(Wd/Wf)≦25とするか
ら、多層流延膜の各層の膜厚をより均一にできるから、
この多層流延膜から得られるフイルムは、膜厚分布が良
好である。
ば、前記流路の幅寸法Wfが、80mm<Wf<200
mmであり、前記厚さ寸法Tが、20mm<T<50m
mである場合に、前記流路の角部を面取り加工し、その
加工寸法が、2mm<R<10mmであるから、多層流
延膜を構成するためのドープの送液が容易に行なえるた
め、得られたフイルムの特性が優れている。
ムを製造する方法を説明するための概略図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 合流部により複数の液を層状に合流させ
るフィードブロックと、シングルマニホールドを有する
ダイとの組み合せにより、2層以上の多層膜を製造する
方法において、 前記合流部から前記シングルマニホールドまでの流路に
関し、 幅方向寸法をWf、厚さ寸法をTとしたときに、 (Wf/T)を2<(Wf/T)<10とし、 前記ダイの吐出口の幅寸法をWdとしたときに、 (Wd/Wf)を10≦(Wd/Wf)≦25とするこ
とを特徴とする多層膜の製造方法。 - 【請求項2】 前記流路の幅寸法Wfが、80mm<W
f<200mmであり、 前記厚さ寸法Tが、20mm≦T<50mmであること
を特徴とする請求項1記載の多層膜の製造方法。 - 【請求項3】 前記流路の角部を面取り加工し、 その加工寸法が、2mm<R<10mmであることを特
徴とする請求項2記載の多層膜の製造方法。 - 【請求項4】 前記液の合流部から前記ダイの吐出口ま
での平均滞留時間を1.5〜10秒とすることを特徴と
する請求項1ないし3いずれか1つ記載の多層膜の製造
方法。 - 【請求項5】 前記多層膜は、膜厚が30〜200μm
の偏光板保護フイルム、または光学補償フイルムである
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つ記載の
多層膜の製造方法。 - 【請求項6】 合流部により複数の液を層状に合流させ
るフィードブロックと、シングルマニホールドを有する
ダイとの組み合せにより、2層以上の多層膜を製造する
装置において、 前記合流部から前記シングルマニホールドまでの流路に
関し、 幅方向寸法をWf、厚さ寸法をTとしたときに、 (Wf/T)を2<(Wf/T)<10とし、 前記ダイの吐出口の幅寸法をWdとしたときに、 (Wd/Wf)を10≦(Wd/Wf)≦25とするこ
とを特徴とする多層膜の製造装置。 - 【請求項7】 前記流路の幅寸法Wfが、80mm<W
f<200mmであり、 前記厚さ寸法Tが、20mm≦T<50mmであること
を特徴とする請求項6記載の多層膜の製造装置。 - 【請求項8】 前記流路の角部を面取り加工し、 その加工寸法が、2mm<R<10mmであることを特
徴とする請求項7記載の多層膜の製造装置。
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