JP2003200326A - クランプ装置 - Google Patents

クランプ装置

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    • B23Q1/00—Members which are comprised in the general build-up of a form of machine, particularly relatively large fixed members
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    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23Q—DETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工片をパレットに取り付けて、加工するパ
レットシステムに特に適する堅牢なクランプ装置を提供
する。 【解決手段】 クランプチャック１と、これに釈放可能
に取り付ける加工片支持体４０とから成り、加工片支持
体のクランプピン３０をＸ方向、及び／又はＹ方向に配
列するため、クランプチャックの中心開口２は円錐挿入
部３を有し、クランプピンは円錐挿入部の形状に対応す
る少なくとも１個の表面部３５を有する。Ｚ方向の止め
部材として表面部５、６をクランプチャックの頂部に設
ける。加工片支持体の平坦底面４１と、クランプチャッ
クの表面部との間に、間隙が存在するようにクランプピ
ンの寸法を定める。クランプチャックのクランプユニッ
トを作動させると、クランプピン、及び／又は中心開口
の周りの領域が弾性変形し、加工片支持体を表面部５、
６に向け引っ張り、加工片支持体の平坦底面をクランプ
チャックの表面部５、６上に静止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はクランプチャック
と、このクランプチャックに釈放可能に連結できるよう
にした加工片支持体とを具え、この加工片支持体はその
平坦底面から突出するクランプピンを具え、クランプチ
ャックは加工片支持体のクランプピンを収容するため円
錐挿入部を有する中心開口を具え、クランプピンはＸ方
向、及びＹ方向にクランプピンの位置を配列するため中
心開口の円錐挿入部の形状に、形状が対応する少なくと
も１個の表面部を具え、更にクランプチャックは中心開
口内に加工片支持体のクランプピンをクランプ状態に固
着するためのクランプユニットと、Ｚ方向の止め部材と
して作用する少なくとも１個の表面部とを具えるクラン
プ装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】このようなクランプ装置は工作機械の機
械加工区域内で、機械加工すべき１個、又は数個の加工
片を明確に限定された所定位置に設けた加工片支持体を
クランプするために好適に使用されている。通常、この
クランプ装置のクランプチャックを工作機械の機械加工
区域に固着し、クランプピンを具えた加工片支持体をク
ランプチャックに釈放可能に取り付けている。
【０００３】種々の寸法を有する加工片を所定の位置に
クランプする目的で、通常、２個、４個、６個、又は８
個のような複数個のクランプチャックを有するいわゆる
パレットシステムは既知である。これ等複数個のクラン
プチャックによって、寸法に応じて２個、４個、６個、
又は８個のクランプピンを有する加工片支持体をクラン
プすることができる。或る場合には、この加工片支持体
が奇数個のクランプピンを具えることが起こり得る。通
常、個々のクランプチャックはクランプピンの回転を防
止する手段を具えておらず、Ｚ軸線の周りのクランプピ
ンの角度位置を決定する手段を具えていないので、Ｘ方
向、及びＹ方向の他に、Ｚ軸線の周りの角度位置を決定
する位置決め手段を具えた１個、又は数個のクランプチ
ャックを設けるのは有利であり、また、その結果、首尾
よくいけば、唯１個のクランプピンを有する複数個の加
工片支持体を正確に限定された直線位置、及び角度位置
にクランプチャックにクランプすることができる。しか
し、このような場合でも、加工片支持体はクランプチャ
ックの上述の位置決め手段に協働する位置決め手段を有
することが必要である。
【０００４】特に、大きくて、重い加工片支持体に関連
して生ずる困難性はクランプチャックの対応する開口に
対して、加工片支持体のクランプピンの必要な概略の配
置を行うことが非常に困難なことである。これはクラン
プピンの前部と、このクランプピンを収容するクランプ
チャックの開口との間に非常に僅かな間隙しか無いため
である。更に、クランプピンとクランプチャックの開口
との両方が損傷する危険がある。
【０００５】クランプチャックの開口内でクランプピン
を位置決めするため、クランプピンに円筒部を設けたク
ランプ装置の他に、クランプピンの間隙の無い配列のた
め、クランプチャックに円錐形の心決め表面区域を設け
た他のクランプ装置もこの分野で既知である。例えば、
ヨーロッパ特許第EP1044760 号はこの種のクランプ装置
を開示している。このクランプ装置においては、クラン
プチャックの開口の頂部に設けた円錐形の心決め表面に
より、クランプピンを配列している。このクランプチャ
ックのハウジング壁はこの円錐形の心決め表面の領域内
で軸線方向に弾性的であり、この目的のため、円錐形の
心決め表面の後側に半径方向の切取り部を設けている。
これにより、弾性的な区域を生じ、この区域により、ク
ランプピンを軸線方向に動かすことができ、心決めを行
った後、クランプピンを更にＺ方向に引き入れることが
できる。この種の弾性的表面区域は特に、小形のクラン
プ装置に有効であることがわかっている。
【０００６】しかし、大きくて、重い加工片支持体を収
容するようにしたクランプ装置の場合には、上述の切取
り部を設けていることにより、結局、クランプチャック
は弱くなってしまう。更に、上述の切取り部の周りの区
域にＺ方向の止め部材、又はＺ方向の基準部を設けるこ
とができなくなってしまう。これはこのクランプ装置は
この区域でＺ方向に余りにも弾性であるためである。最
後に、クランプピンをクランプチャックに装入する時、
この弾性的な区域が損傷する危険がある。これは弾性的
な区域は軸線方向にも、半径方向にも高い負荷に耐えら
れないからである。
【０００７】ドイツ特許第DE4110857 号は工作機械の作
動スピンドルに工具ホルダを結合する装置を開示してい
る。この作動スピンドルには工具ホルダの軸部を収容す
る開口を設けている。この開口は上部円錐部と下部円錐
部とを有し、これ等２個の円錐部の間にある支持面を有
する環状凹所を設けている。この工具ホルダの軸部には
弾性衝合部によって支持される２個の円錐リングを設け
ている。２個の円錐リングの間に、２個の半径方向に移
動し得るロック片から成るロック機構を設置している。
これ等ロック片の頂部に楔状表面区域を設け、環状凹所
の支持面上に、これ等楔状表面区域をロック状態に静止
させる。弾性衝合部を設けることによって、円錐リング
は工具ホルダの軸部に対し軸線方向に移動でき、円錐リ
ングが開口の円錐部に静止した後、円錐リングは軸部を
開口内に引き入れる。円錐リング自身に溝孔を設ける。
【０００８】軸部にはＺ方向の止め部材として作用する
平坦環状面を下端に構成しているフランジ部を設け、軸
部をクランプした時、作動スピンドルの前面に静止させ
る。この作動スピンドルの開口内には、通常のクランプ
ピン、及び断面クランプピンをクランプすることができ
る。従って、このドイツ特許の発明の基本的な概念は種
々の構成に成るクランプピンを有する加工片支持体を工
作機械の作動スピンドルによってクランプし得ると言う
事実にあると思われる。しかし、このようなクランプ装
置は加工片ホルダを工作機械の作動スピンドルに高い精
度で、繰り返し取り付けるには全く適さないことは明ら
かである。
【０００９】米国特許第5722806 号は従動面を有する凹
所を含む円筒末端を持つおす形継手と、このおす形継手
の末端を収容する円筒内部を有するめす形継手と、前記
円筒内部の中に移動可能に取り付けられた１対の対向す
る爪部材とを具え、この爪部材は爪部材が半径方向に互
いに離れるように動いた時、おす形継手の従動面に掛合
する外部カム面と、爪部材を半径方向に強制的に互いに
離すように動かす駆動動力伝動部とを有する結合システ
ムを開示している。駆動動力伝動部は対向する爪部材間
の凹所内に自由に浮動する楔ボールと、この楔ボールを
軸線方向に動かして、爪部材の内部にある楔面に掛合さ
せたり、離脱させたりする駆動ロッドとを有する。この
駆動ロッドは楔ボールを摺動可能に収容する孔を有する
末端を具える。楔ボールが駆動ロッドの孔内で、爪部材
の内面の間に自由に浮動することによって、爪部材が互
いに離間した時、楔ボールが爪部材に均一な楔力を加え
て、爪部材を結合位置にもたらすことができる。
【００１０】米国特許第5918870 号はパレットを有する
処理機械に、機械加工すべき加工片を着脱自在に緊締す
る装置を開示しており、これにより、パレットを介して
加工片を処理機械に着脱自在に連結することができるよ
うにし、パレットと、１個、又はそれ以上の個数の迅速
クランプシリンダとの間のロックを少なくとも１個のプ
ルインボルトによって行い、迅速クランプシリンダをパ
レットに緊締すると共に、迅速クランプシリンダ上の対
応するレセプタクル内に掛合させ、引張りばねにより上
記のクランプによる連結を維持し、ロックを解くために
は引張りばねのクランプ力に打ち勝つように液圧ピスト
ンを作動させ、迅速クランプシリンダ内において、中心
のプルインボルトと、その側部に配置された引張りばね
との間の間隙をシ−ルしている。
【００１１】米国特許第5415384 号はベースと、このベ
ースに置かれこのベースに固着されるようにした加工片
支持体とを具えた加工片クランプ装置を開示している。
このベース、及び加工片支持体は３個の垂直な座標軸に
沿って、ベースに対する支持体の位置と、角度位置とを
配列する配列手段を具えている。この配列手段は支持
体、及びベースにおける協働する基準面の形状の対をな
す第１配列素子を具え、この第１配列素子によってＺ軸
線方向の支持体の位置を画成している。更に、この配列
手段は対をなす協働する直線配列素子の形状の対をなす
第２、及び第３の配列素子を具え、これ等配列素子によ
って、それぞれＸ軸線、Ｙ軸線の支持体の位置を画成し
ている。それぞれこれ等の協働する対の素子は楔状心決
め部材と、整合する心決めスリットを有する対応部材と
を具えている。
【００１２】配列手段によって画成された明確な位置に
ベースに対し支持体をクランプするためのクランプ手段
を設けている。このクランプ手段は複数個のクランプ部
材を具え、各クランプ部材は支持体に固着されたピン部
材と、ベース内に設置されたチャック部材とを有する。
この支持体はベースにクランプされた時、ベースに向く
平坦面を具える。この平坦面は基準面の一つを形成して
いる。それぞれ対をなす第２、及び第３の配列素子の各
１個の部材はこの平坦面に直接連結されている。また各
ピン部材もこの平坦面に直接連結されている。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はクラン
プチャックと、このクランプチャックに釈放可能に連結
された加工片支持体とを具え、クランプチャックはパレ
ット化したシステムに特に適しており、個々のクランプ
チャックが非常に堅牢で、剛固なクランプ装置を得るに
ある。更に、本発明の他の目的はクランプチャックと、
このクランプチャックに釈放可能に連結された加工片支
持体とを具え、間隙が無い状態で、クランプピンをＸ方
向、及び／又はＹ方向に配列するクランプ装置を得るに
ある。本発明の更に他の目的はクランプチャックと、こ
のクランプチャックに釈放可能に連結された加工片支持
体とを具え、クランプピンをＸ方向、及び／又はＹ方向
に配列した後、別個の弾性手段を設ける必要なく、クラ
ンプピン、及び加工片支持体のＺ方向の移動が可能なク
ランプ装置を得るにある。本明細書中、「配列」と称す
るのは１個の物体を他の物体に対して、希望する位置に
正しく配置することを意味するものとする。
【００１４】
【課題を解決するための手段】これ等の目的を達成する
ための本発明クランプ装置の前提としてのクランプ装置
は次の構成を有する。即ちクランプチャックと、このク
ランプチャックに釈放可能に連結できるようにした加工
片支持体とを具え、この加工片支持体は底面を有すると
共に、その平坦底面から突出するクランプピンを具え、
クランプチャックは加工片支持体のクランプピンを収容
するため円錐挿入部を有する中心開口を具え、クランプ
ピンはＸ方向、及び／又はＹ方向にクランプピンの位置
を配列するため中心開口の円錐挿入部の形状に、形状が
対応する少なくとも１個の表面部を具え、更にクランプ
チャックは中心開口内に加工片支持体のクランプピンを
クランプ状態に固着するためのクランプユニットと、Ｚ
方向の止め部材として作用する少なくとも１個の表面部
とを具えるクランプ装置である。
【００１５】本発明クランプ装置は上記のクランプ装置
において、加工片支持体のクランプピンがクランプチャ
ックの中心開口内に挿入され、クランプピンの少なくと
も１個の表面部が中心開口の円錐挿入部に掛合し、これ
によりクランプピンがＸ方向、及び／Ｙ方向にクランプ
チャックに対して配列された後、クランプユニットを作
動させる前、加工片支持体の平坦底面とＺ方向の止め部
材として作用するクランプチャックの表面部との間に間
隙が存在するように、クランプピンの寸法を定め、これ
により、クランプピン、及び／又はクランプチャックの
中心開口の周りの領域がクランプユニットを作動させる
際、弾性的に変形し、クランプピンを中心開口内に更に
引き入れ、同時に、加工片支持体をＺ方向の止め部材と
して作用するクランプチャックの表面部に向け引っ張
り、加工片支持体の平坦底部がＺ方向の止め部材として
作用するクランプチャックの表面部上に静止することを
特徴とする。
【００１６】従って、本発明の基本的な概念は加工片支
持体がクランプチャック上に静止することなく、クラン
プピンをクランプチャックの開口内に挿入した時、Ｘ方
向、及び／又はＹ方向の隙間無く、クランプピンをクラ
ンプチャックの開口に配列し得るように、クランプチャ
ックを構成することにある。言い換えれば、クランプピ
ンのこのような配列中、加工片支持体の底面と、クラン
プチャックの頂面との間に僅かな間隙が残るようにす
る。クランプユニットによって、クランプチャックの開
口内にクランプピンを更に引き入れた時、この間隙は除
去される。この間隙を除去する目的のため、クランプピ
ンの材料の弾性、及び／又は中心開口の周りのクランプ
チャックの領域の材料の弾性を使用する。このようにし
て、加工片支持体をＺ方向にクランプチャックに向け動
かし、クランプチャックの頂部の対応する表面区域によ
って構成されているＺ方向の止め部材上に、加工片支持
体の平坦底面が静止するに到る。このようにして、Ｚ方
向に弾性変形する手段を別個に設けることを完全に、避
けることができる。添付図面を参照して、本発明の実施
例を次に説明する。
【００１７】
【実施例】図１は本発明クランプ装置を線図的に斜視図
にて示す。このクランプ装置はクランプチャック１と、
加工片支持体４０とを具える。加工片支持体４０にクラ
ンプピン３０を設け、このクランプピン３０によって、
加工片支持体４０をクランプチャック１に固着すること
ができる。このようなクランプ装置は特に、工作機械
（図示せず）の加工区域に、加工片を位置的に正確に限
定してクランプするために特に、好適に使用されてい
る。これにより、この実施例の場合のように、加工片支
持体４０を同時に加工片自身にすることもできる。
【００１８】図面には示さない既知の工作機械に固着す
べきこのクランプチャック１は加工片支持体４０のクラ
ンプピン３０を収容し、固着するようにした中心開口２
を有する。この開口２の上部区域は円錐挿入部３として
構成されている。クランプチャック１の頂面には中心開
口２に対し同心の関係に位置する２個の環状面部５、６
を設ける。これ等環状面部５、６は加工片支持体４０の
ためのＺ方向の基準として作用する。即ち、加工片支持
体４０の下面がこれ等環状面部５、６上に一旦静止した
時、これ等環状面部５、６は加工片支持体４０の高さ方
向の位置を定める。図１から明らかなように、内側の環
状面部５は比較的僅かな距離で、即ち接近して、開口２
を包囲している。加工片支持体４０は環状面部５、６上
に静止する基準面を構成する平坦下面４１を具える。従
って、この基準面はクランプチャック１に対する加工片
支持体４０の高さ方向の位置、即ちＺ方向の位置を画成
している。クランプチャック１にはこのクランプチャッ
ク１の内部に液圧媒体、又は空気圧媒体を供給するため
のコネクタ４を設け、これにより、以下に一層詳細に説
明するように、加工片支持体４０のクランプピン３０を
ロックし、又は釈放し得るようにする。
【００１９】図２はクランプチャック１と、加工片支持
体４０との縦断面図を示す。クランプチャック１はコッ
プ状下部８と、ねじ７によってコップ状下部８に連結さ
れた上部９と、この上部９に押圧ばね（図示せず）によ
って支持されるピストン１０とを具える。上部９にはこ
の上部９から下方に突出する中空円筒スリーブ１２を設
ける。スリーブ１２の内壁は中心連続円筒孔によって構
成された開口２を画成している。スリーブ１２と上部９
とは一個の部片から成る一体の構造であり、クランプチ
ャック１の下部８内に機械加工された円形凹所１３内
に、スリーブ１２は下方に突出している。
【００２０】加工片支持体４０に取り付けられたクラン
プピン３０の上端には円筒基準面部３８、及び環状基準
面部３７を設ける。クランプピン３０の環状基準面３７
は加工片支持体の平坦下面４１に静止し、従って、加工
片支持体の下面４１はＺ方向の基準として作用し、クラ
ンプピン３０に対する良好な限定された位置を占める。
【００２１】クランプピン３０をクランプするためのク
ランプ機構、即ちクランプユニット２０は既に述べたピ
ストン１０、及びコイルばね（図示せず）の他に、複数
個のクランプボール１５から成る。スリーブ１２の壁に
設けた半径方向に延びる孔１4内にこれ等クランプボー
ル15を収容する。ばね（図示せず）の押圧力に抗して、
ここに示す上端位置にピストン１０を動かし得るように
するため、クランプチャック１の下部８とピストン１０
との間に圧力室１７を設ける。この圧力室１７を液圧、
又は空気圧によって加圧することができる。簡明のた
め、圧力室１７をシールするために必要なガスケットは
図面から省略してある。
【００２２】ねじ３１によって加工片支持体４０に取り
付けられたクランプピン３０はこのクランプピン３０の
前端にある截頭円錐形部３２を有する。この截頭円錐形
部３２の後側（図２で見て截頭円錐形部の上部）は円周
肩部３３を形成しており、クランプピン３０を引き入
れ、固着するためのクランプボール１５がこの円周肩部
３３上に静止することができる。クランプピン３０の前
端縁３６に丸みをつけるのが好適である。クランプピン
３０の後端の領域には更に截頭円錐形部３５を設ける。
前部の截頭円錐形部３２、及び後部の截頭円錐形部３５
のテーパの大きさは中心開口２の円錐挿入部３のテーパ
の大きさに調整される。しかし、前部の截頭円錐形部３
２の最小外径がクランプチャック１の中心開口２の円錐
挿入部３の最大径より約５〜１０ｍｍ小さくなるよう
に、前部の截頭円錐形部３２を構成する。いずれの場合
でも、クランプピン３０の前部の截頭円錐形部３２の最
大径はクランプピン３０の後部の截頭円錐形部３５の最
小径より一層大きい。その結果、クランプピン３０の前
部の截頭円錐形部３２は中心開口２内でクランプピン３
０の概略の心決めを行うと共に、後部の截頭円錐形部３
５はＸ方向、及びＹ方向の両方向にクランプピン３０の
正確な位置の調整を行うように微細な心決めを行う。
【００２３】クランプボール１５がその作動位置に向
け、半径方向、内方に動き得るようにするため、ピスト
ン１０に傾斜圧力面１８を設ける。ピストン１０がその
ロック位置にある時、クランプボール１０はその作動位
置において、自己のロック作用で保持されるように、こ
の傾斜圧力面１８を構成する。上述の傾斜圧力面１８の
下方に、ピストン１０に環状溝１９を設け、図２、及び
図３に示す釈放位置にピストン１０がある時、ロックボ
ール１５がこの環状溝１９内に後退し得るようにする。
ここに図面に示すように、ピストン１０が一旦、その釈
放位置にあるとき、クランプピン２０はクランプチャッ
ク１の中心開口２内に容易に挿入でき、また中心開口２
から容易に除去し得ることは明らかである。
【００２４】クランプチャック１の上部９は傾斜下面２
１を有し、ピストンはこれに対応する傾斜上面２２を有
する。クランプチャック１の下部８まで延びるスリーブ
１２と共に、非常に剛固な組立体を得ることができ、こ
の剛固な組立体によって、クランプチャック１の上部９
の顕著な変形を生ずることなく、非常に大きな引張り力
を実現することができる。更に、スリーブ１２、及びク
ランプチャック１の上部９とを１個の片で一体に構成す
ることによって、加工片支持体４０が軸線方向に移動す
る恐れがなく、クランプチャック１にクランプされた加
工片支持体４０に非常に大きな引張り力が作用する。こ
れは別個のクランプボールケージ、即ちクランプボール
保持器を使用するクランプシステムとは異なり、Ｚ方向
に弾性的でないためである。更に、スリーブ１２が上部
９に連続している１個の片から成る、即ち上部９と一体
の構成のため、圧力室１７のシールが簡単になる利点が
ある。
【００２５】クランプピン３０をクランプチャック１の
中心開口２内に挿入する前に、クランプピン３０を開口
２に対し、ほぼ一線にする必要がある。その後、加工片
支持体をクランプチャック１に対し下降させる。挿入す
ると、まずクランプピン３０の前部の截頭円錐形部３２
が中心開口２の円錐挿入部３の壁部３ａに掛合するの
で、クランプピン３０はほぼ心決めされる。前部の截頭
円錐形部３２のテーパの大きさが中心開口２の挿入部３
のテーパの大きさに等しく、しかも、クランプピン３０
を中心開口２に挿入している間、加工片支持体４０は水
平位置に保持されているから、クランプピン３０の前部
の截頭円錐形部３２と中心開口２の挿入部３の壁部３ａ
との間が線接触する。線接触の場合は点接触の場合に比
較し、クランプピン３０、及び中心開口２がそれぞれ損
傷する危険が著しく少ない。
【００２６】クランプピン３０をクランプチャック１の
中心孔２内に挿入し続けると、クランプピン１の後部の
截頭円錐形部３５の作用を受けて、Ｘ方向、及びＹ方向
のクランプピン３０の微細な心決めが達成される。この
ようにして、クランプピン３０の後部３０は中心開口２
の円錐挿入部３の壁部３ａに、完面像のように、即ち完
全に対称に面を接して静止する。微細な心決めが行われ
た後であって、まだ、加工片支持体４０をクランプチャ
ック１にクランプしていない前に、即ち、図３に示すよ
うに、加工片支持体４０がその固有の重量のみで、即ち
締めつけられることなく、クランプチャック１上に静止
した時、Ｚ方向の基準として作用する環状表面部５、６
と、加工片支持体４０の平坦底面４１との間に、0.01〜
0.02 mmの間隙Ｓが存在するように、クランプピン３０
の寸法を選択する。明瞭にするため、図３に示す間隙Ｓ
は非常に誇張して示した。
【００２７】クランプピン３０に関しては、このことは
クランプピン３０を緩く挿入した時、即ちいかなる引張
り力も作用させることなく、クランプピン３０をクラン
プチャック１の中心開口２内に挿入した時、クランプピ
ン３０のＺ方向の基準として作用するクランプピン３０
の基準面部３７が0.01〜0.02 mm の上述の量だけ環状面
部５、６から上方に上がっていることを意味する。この
クランプ装置の構成、寸法、大きさに応じて、上述の間
隙Ｓは例えば0.005 mmと0.1 mmの間のような広い範囲で
変化する。
【００２８】加工片支持体４０の下面は必ずしも平坦で
なくともよく、異なる表面、及び／又は平面であっても
よい。重要なことは、このクランプ装置がなお釈放状態
にある間は、クランプピン３０がＸ方向、及びＹ方向に
関して正しく配列され、中心開口２の挿入部３に対し
て、間隙が存在しないように、クランプチャック１のＺ
方向部材として作用する同軸の環状面部５、６と、これ
等同軸の環状面部上に静止しようとする加工片支持体４
０の表面区域との間に上述の範囲の間隙が存在すること
である。更に、Ｚ方向の基準を構成しているクランプピ
ン３０の基準面部３７は必ずしも加工片支持体４０の底
面４１に合致する必要はなく、クランプピン３０、及び
／又は加工片支持体、及びその底面のそれぞれの構成に
応じて、首尾よくいけば、基準面部３７は凹形、又は凸
形の形状であってもよい。
【００２９】図４はクランプチャック１と、それにクラ
ンプされた加工片支持体４０との縦断面図を示す。緩く
挿入された加工片支持体４０をクランプチャック１にク
ランプするため、圧力室１７内の圧力を減少させ、その
結果、後に一層詳細に説明するように、コイルばね２
３、２５の作用を受けて、図４に示す位置に、ピストン
１０は押圧される。これにより、この分野で知られてい
るように、クランプボール１５を半径方向、内方に動
き、これ等クランプボールはクランプピン３０の肩部３
３上に静止し、クランプピン３０を下方に引っ張る。２
０ｋＮ（キロニュートン）までの大きな引張り力の作用
を受けて、クランプピン３０は若干、長さを増大し、同
時に、その直径を減少させ、中心開口２の円錐挿入部３
は若干、広くなる。その結果、クランプピン３０は若
干、一層深く、中心開口２内に引っ張られ、加工片支持
体４０はＺ方向に下方に動き、その平坦底面４１はＺ方
向の停止面として作用するクランプチャック１の表面部
５、６上に静止するに到る。
【００３０】従って、加工片支持体４０はＸ方向、及び
Ｙ方向だけでなく、Ｚ方向に対しても位置決めされる。
言い換えれば、クランプチャック１に対する加工片支持
体４０のＸ方向、及びＹ方向の整合、即ち正しい配列は
これ等２つの素子にいかなるクランプ力も作用させるこ
となく、達成されると共に、中心開口２の挿入部３の領
域内でのクランプチャック１の材料の弾性、及びクラン
プピン３０の材料の弾性を使用するだけで、加工片支持
体４０のＺ方向の移動を達成する。
【００３１】このクランプ装置の作動のために必須な素
子は寸法、及び形状に関する限り、相互に次のように調
整する。即ち、クランプピン３０、及びそれと共に加工
片支持体４０のＸ方向、及びＹ方向の微細な位置決めを
行った後に、加工片支持体４０の平坦底面４１と、クラ
ンプチャック１の面部５、６との間の間隙Ｓが減少して
遂に零になる減少を、基本的にクランプピン３０の材料
の弾性、及び中心開口２の領域内のクランプチャック１
の材料の弾性のみによって、達成するようにする。従っ
て、従来のクランプ装置と異なり、Ｚ方向に弾性を有す
る別個の部材、又は素子を設ける必要がない。
【００３２】クランプチャック１と共に、それにクラン
プされた加工片支持体４０の縦断面を示している図４か
ら特に、コイルばね２３、２５が明らかであるが、これ
等のばねはピストン１０を押圧するためであり、またク
ランプピン３０に作用する引張り力の原因とするため、
即ち引張り力を発生させるために設けられている。クラ
ンプチャック１の構成を明らかにするため、図面の左側
にクランプチャック１のコイルばねに通る断面を示すと
共に、右側にクランプチャック１の隣接するコイルばね
の間を通る断面、即ちコイルばねを避けた断面を示す。
【００３３】必要な引張り力に応じて、コイルばねの
数、及びそのばね力を選択することができる。非常に大
きな引張り力を実現するためには、図４の左側に明らか
なように、２個のばねを設けることができ、２個のコイ
ルばね２３、２４を同軸に、一方のコイルばねを他方の
コイルばねの中に同軸に配置する。クランプチャック１
の上部９に作用するトルク力を補正するため、直径的に
対向して配置するコイルばね２３、２５の巻回の状態を
異なるものにする。円形路に沿って均一に分散した複数
個のコイルばねをクランプチャック１に設けるのが好適
である。例えば大きな引張り力が得られるよう、実際に
は全部で１６個のコイルばね、即ち８個の外側のコイル
ばね２３と、８個の内側のコイルばね２４とを設けるべ
きである。
【００３４】更に、図４の右側には、クランプチャック
１の上部９とスリーブ１２とを一体にすることにより、
また、実質的に隙間無く、スリーブ１２内にクランプボ
ール１５を収容することにより、このクランプユニット
は大きな引張り力を加えることができることを示してい
る。
【００３５】クランプチャック１から加工片支持体４０
を除去するため、コイルばねの力に抗して、ピストン１
０を空気圧、又は液圧で上方に動かす。これにより、ク
ランプボール１５を釈放して、その結果、クランプボー
ル１５は溝１９内に戻るように動くことができ、これに
より、クランプピン３０を自由にし、クランプチャック
１の中心開口２の外に、上方にクランプピン３０を引っ
張ることができる。このクランプユニットが釈放される
と、クランプチャック１の中心開口２の上部、及びクラ
ンプピン３０の両方はその弾性的な挙動により原寸法に
復帰する。
【００３６】図５〜図７は３個の異なる実施例のクラン
プピン３０、３０ａ、３０ｃをそれぞれ示し、これ等は
数個のクランプピンを有する大きなパレットに組み合わ
せて使用するのに適している。図５に示すクランプピン
３０は既に前に説明した実施例に相当しており、Ｘ方
向、及びＹ方向に心決めするため、クランプピン３０の
後端に設置された截頭円錐形部の形状の表面部分、即ち
截頭円錐形部３５を有する。図６（ａ）に示すクランプ
ピン３０ａはその後端に、即ち図面で見て上部に、截頭
円錐形部の代わりに、截頭円錐のセグメント、即ち一部
分の形状の２個の直径的に対向する表面部３５ａを有す
る。図６（ａ）ではクランプピン３０ａの表面部３５ａ
のみが見えており、後側の表面部は見えていない。しか
し、クランプピン３０ａを側面図に示す図６（ｂ）では
両方の表面部３５ａが見えている。これ等表面部３５ａ
によって、中心開口２（図１参照）の円錐挿入部３によ
って、クランプピン３０ａは好適にはＸ方向、又はＹ方
向のみのように、一方向のみに、心決めを行うことがで
きる。クランプピン３０ａを加工片支持体４０に取り付
けた時、クランプピン３０ａ、及びその表面部３５ａを
適正に配列させるため、スパナ、又はその類似の工具が
掛合するようにした２個の直径的に対向する平坦部３９
をクランプピン３０ａに設ける。
【００３７】図７に示すクランプピン３０ｃにはその後
端に、即ち図面で見て上部に、截頭円錐形の表面部３５
ｃを設ける。しかし、表面部３５ｃの外径は図５のクラ
ンプピン３０の表面部、即ち截頭円錐形部３５の外径よ
り0.1〜0.2 mm 小さい。従って、このクランプピン３０
ｃは心決め機能、及び位置決め機能が無い単なるクラン
プ素子として作用する。このクランプ装置がそのクラン
プ状態にある際、即ち、加工片支持体の平坦底面がクラ
ンプチャックのＺ方向基準面上に静止している時、図７
のクランプピン３０ｃの截頭円錐形部３５ｃと、クラン
プチャック１（図１参照）の中心開口２の円錐挿入部３
との間に0.1〜0.2 mm の範囲内の間隙が存在している。
【００３８】截頭円錐形部３５を設ける代わりに、Ｘ方
向、及びＹ方向に配列するため、クランプピン３０の後
方周縁に沿って、均一に分布させた、截頭円錐形のセグ
メント、即ち一部分の形状の４個の表面部３５ａを図５
のクランプピン３０に設けることができる。
【００３９】図８（ａ）は４個のクランプチャック１、
１ａ、１ｂ、１ｃを設けた機械加工テーブル４２と、４
個のクランプピン３０、３０ａ、３０ｂ、３０ｃを設け
たパレットと称する加工片支持体４３とを斜視図で示し
ている。４個のクランプピン３０、３０ａ、３０ｂ、３
０ｃの中で、最前部のクランプピン３０はＸ方向、及び
Ｙ方向にピン３０を心決めするための截頭円錐形部３５
を設けた図５に示すクランプピンに相当している。パレ
ット４３を機械加工テーブル４２に一旦クランプすれ
ば、クランプピン３０は原点を設定する。２個の側方の
クランプピン３０ａ、３０ｂは図６（ａ）に示す実施例
に従って構成され、それぞれ截頭円錐形のセグメントの
形状の２個の直径的に対向する表面部３５ａ、３５ｂを
有し、この図８（ａ）の図面でも前部の表面部３５ａ、
３５ｂのみがそれぞれ見えている。最後に、最も後部の
クランプピン３０ｃは図７の実施例のものに相当してお
り、パレット４３を機械加工テーブル４２にクランプす
るための心決め機能、又は位置決め機能を有せず、クラ
ンプ部材としてのみ作用する。
【００４０】図８（ｂ）は図８（ａ）で見て右側のクラ
ンプピン３０ａの拡大図であり、図８（ｃ）は左側のク
ランプピン３０ｂの拡大図である。これ等２個のクラン
プピンはクランプピン３０によって画成された原点の周
りのパレット４３の角度位置を決定するように作用す
る。これにより、右側のクランプピン３０ａの表面部３
５ａはＹ方向に関して、パレット４３を配列させると共
に、左側のクランプピン３０ｂの表面部３５ｂはＸ方向
に関して、パレット４３を配列させる。前に述べたよう
に、最も後側のクランプピン３０ｃはパレット４３をＺ
方向にクランプするためにのみ作用する。
【００４１】この実施例では、原点の周りに、パレット
４３の角度位置を決定するため、２個のクランプピン３
０ａ、３０ｂを設けたが、この目的のため、唯１個のク
ランプピンを設けても十分である。しかし、図８に示
し、ここに説明したクランプピンの構成、及び配置はク
ランプを行う際、パレットの位置決めが幾何学的に過大
なまでに、即ち幾何学的に不必要なまでに行わないで済
む利点がある。これはパレットの熱的寸法変化が対応す
るクランプピンによって補正されるからである。この主
題に関し実施した試験の結果、図６の実施例により構成
されたクランプピン３０ａの表面部３５ａはパレット４
３の熱的に発生する膨張、即ち寸法変化を0.1 〜0.2 mm
まで等しくし得ることが示された。
【００４２】加工片支持体のＺ軸線の周りの角度位置を
決定する手段を具えていないここに説明したクランプチ
ャック１の他に、他のクランプチャックを設けることが
でき、このクランプチャックはＸ方向、及びＹ方向の位
置だけでなく、Ｚ軸線の周りの角度位置をも決定するた
めの手段を具えており、その結果、首尾よくいけば、唯
１個のクランプピンを有する加工片支持体を希望する直
線方向位置、及び角度位置の両方の位置にクランプチャ
ックにクランプすることができる。このような場合、加
工片支持体に適切な位置決め手段を設け、これにより、
このクランプピンは加工片支持体の微細な位置決めでな
く、概略の位置決めとして役立つものと理解される。そ
の場合、このクランプピンは図７に図示し、それに関連
して説明した構成から成るものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明クランプ装置のクランプチャック、及
び加工片支持体の斜視図である。
【図２】 図１のクランプチャック、及び加工片支持体
の縦断面図である。
【図３】 図２のクランプチャック、及びこれに緩く嵌
合した加工片支持体の縦断面図である。
【図４】 コイルばねを介挿した本発明クランプ装置の
縦断面図である。
【図５】 本発明クランプ装置に使用するクランプピン
の一実施例を示す斜視図である。
【図６】 本発明クランプ装置に使用するクランプピン
の他の実施例を示し、（ａ）はクランプピンの斜視図、
（ｂ）は側面図である。
【図７】 本発明クランプ装置に使用するクランプピン
の更に他の実施例を示す斜視図である。
【図８】 本発明クランプ装置を機械加工テーブル、及
びパレットに適用した場合を示し、（ａ）はこの機械加
工テーブル、及びパレットの斜視図、（ｂ）はパレット
の一部の拡大斜視図、（ｃ）はパレットの他の一部の拡
大斜視図である。
【符号の説明】
１、１ａ、１ｂ、１ｃ クランプチャック ２ 中心開口 ３ 円錐挿入部 ５、６ 環状面部、表面部 ７ ねじ ８ コップ状下部 ９ 上部 １０ ピストン １２ 中空円筒スリーブ １３ 円形凹所 １４ 孔 １５ クランプボール １８ 傾斜圧力面 １９ 環状溝 ２０ クランプ機構、クランプユニット ２１ 傾斜下面 ２２ 傾斜上面 ２３、２４、２５ コイルばね ３０、３０ａ、３０ｃ クランプピン ３２、３５ 截頭円錐形部 ３３ 円周肩部 ３５ａ、３５ｂ、３５ｃ 表面部 ３７ 環状基準面部 ３８ 円筒基準面部 ３９ 平坦部 ４０ 加工片支持体 ４１ 平坦下面 ４２ 機械加工テーブル ４３ パレット、加工片支持体

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 クランプチャックと、このクランプチャ
    ックに釈放可能に連結できるようにした加工片支持体と
    を具え、前記加工片支持体は平坦底面を有すると共に、
    この平坦底面から突出するクランプピンを具え、前記ク
    ランプチャックは前記加工片支持体の前記クランプピン
    を収容するため円錐挿入部を有する中心開口を具え、前
    記クランプピンはＸ方向、及び／又はＹ方向に前記クラ
    ンプピンの位置を配列するため前記中心開口の前記円錐
    挿入部の形状に、形状が対応する少なくとも１個の表面
    部を具え、更に前記クランプチャックは前記中心開口内
    に前記加工片支持体の前記クランプピンをクランプ状態
    に固着するためのクランプユニットと、Ｚ方向の止め部
    材として作用する少なくとも１個の表面部とを具えるク
    ランプ装置において、前記加工片支持体の前記クランプ
    ピンが前記クランプチャックの前記中心開口内に挿入さ
    れ、前記クランプピンの前記少なくとも１個の表面部が
    前記中心開口の前記円錐挿入部に掛合し、これにより前
    記クランプピンがＸ方向、及び／又はＹ方向に前記クラ
    ンプチャックに対して配列された後、前記クランプユニ
    ットを作動させる前、前記加工片支持体の前記平坦底面
    とＺ方向の止め部材として作用する前記クランプチャッ
    クの前記表面部との間に間隙が存在するように、前記ク
    ランプピンの寸法を定め、これにより、前記クランプピ
    ン、及び／又は前記クランプチャックの前記中心開口の
    周りの領域が前記クランプユニットを作動させた際、弾
    性的に変形し、前記クランプピンを前記中心開口内に更
    に引き入れ、同時に、前記加工片支持体をＺ方向の止め
    部材として作用する前記クランプチャックの前記表面部
    に向け引っ張り、前記加工片支持体の前記平坦底部がＺ
    方向の止め部材として作用する前記クランプチャックの
    前記表面部上に静止することを特徴とするクランプ装
    置。
  2. 【請求項２】 前記加工片支持体の前記平坦底面とＺ方
    向の止め部材として作用する前記クランプチャックの前
    記表面部との間の前記間隙が0.005 mm と0.1 mmとの間
    の値であることを特徴とする請求項１によるクランプ装
    置。
  3. 【請求項３】 クランプ力を作用させず、Ｘ方向、及び
    ／又はＹ方向に前記クランプピンの前記配列を行った
    後、Ｚ方向の止め部材として作用する前記クランプチャ
    ックの前記表面部の上方に、0.005 mm〜0.1 mm だけ突
    出しているＺ方向の基準を構成する表面部を前記クラン
    プピンが具えることを特徴とする請求項１によるクラン
    プ装置。
  4. 【請求項４】 前記クランプピンは概略の心決め部とし
    て作用する前面部と、微細な心決め部として作用する後
    面部とを具えることを特徴とする請求項１によるクラン
    プ装置。
  5. 【請求項５】 前記クランプピンの前記前面部は截頭円
    錐形の形状を有することを特徴とする請求項４によるク
    ランプ装置。
  6. 【請求項６】 前記クランプチャックの前記中心開口の
    前記円錐挿入部に協働して、Ｘ方向、及びＹ方向の前記
    クランプピンの位置を配列させる截頭円錐面の形状を前
    記クランプピンの前記後面部が有することを特徴とする
    請求項４によるクランプ装置。
  7. 【請求項７】 前記クランプピンの前記前面部の最大直
    径が前記クランプピンの前記後面部の最小直径より一層
    大きいことを特徴とする請求項４によるクランプ装置。
  8. 【請求項８】 前記クランプピンの前記後面部がＸ方
    向、又はＹ方向に前記クランプピンを配列するようにし
    た２個の直径的に対向する表面部を具えることを特徴と
    する請求項４によるクランプ装置。
  9. 【請求項９】 前記クランプピンの周縁に沿って均一に
    分散され、Ｘ方向、及びＹ方向に前記クランプピンを配
    列させるようにした４個の表面部を前記クランプピンの
    前記後面部が具えることを特徴とする請求項４によるク
    ランプ装置。
  10. 【請求項１０】 前記後面部が截頭円錐形のセグメント
    の形状を有することを特徴とする請求項８、又は９によ
    るクランプ装置。
  11. 【請求項１１】 前記クランプチャックの前記中心開口
    が連続する平滑な孔として構成されていることを特徴と
    する請求項１によるクランプ装置。
  12. 【請求項１２】 前記クランプピンの前記前面部の截頭
    円錐形の表面部の最小外径が前記クランプチャックの前
    記中心孔の前記円錐挿入部の最大直径より３〜１５ｍｍ
    一層小さいことを特徴とする請求項５によるクランプ装
    置。
  13. 【請求項１３】 前記クランプピンの前記前面部のテー
    パの大きさが前記クランプチャックの前記中心孔の前記
    円錐挿入部のテーパの大きさに相当していることを特徴
    とする請求項５によるクランプ装置。
  14. 【請求項１４】 前記クランプピンは円周肩部を具え、
    前記クランプユニットは複数個のクランプボールと、こ
    れ等クランプボールが前記クランプピンの円周肩部に掛
    合するクランプ位置に向け、釈放位置から前記クランプ
    ボールを半径方向に動かすため移動可能な作動ピストン
    とを具えることを特徴とする請求項１によるクランプ装
    置。
  15. 【請求項１５】 前記作動ピストンは前記クランプチャ
    ックの上部と、前記クランプチャックの下部との間に軸
    線方向に移動可能に収容されるよう構成され、これによ
    り、前記クランプチャックの前記上部に静止するばねに
    よって、前記作動ピストンは前記クランプチャックの前
    記下部に向け押圧されていることを特徴とする請求項１
    ４によるクランプ装置。
  16. 【請求項１６】 前記作動ピストンは前記ばねの押圧力
    に抗して、クランプ位置から、釈放位置に、空気圧、又
    は液圧で移動できるよう構成されていることを特徴とす
    る請求項１４のクランプ装置。
  17. 【請求項１７】 前記クランプチャックの前記上部は中
    空円筒スリーブ部材を具え、この中空円筒スリーブ部材
    の内部は前記クランプピンを収容する前記中心開口を前
    記クランプチャック内に構成しており、前記中空円筒ス
    リーブ部材には前記クランプボールを収容する半径方向
    に延びる孔を設けたことを特徴とする請求項１５、又は
    １６によるクランプ装置。
  18. 【請求項１８】 前記中空円筒スリーブ部材は前記クラ
    ンプチャックの前記下部まで延びていることを特徴とす
    る請求項１７によるクランプ装置。
  19. 【請求項１９】 前記作動ピストンを押圧するため、螺
    旋巻回の方向が異なる少なくとも２個の直径的に対向す
    る螺旋ばねを設けたことを特徴とする請求項１５による
    クランプ装置。
  20. 【請求項２０】 それぞれの直径的に対向する螺旋ばね
    のそれぞれが同心に配置された２個の螺旋ばねであるこ
    とを特徴とする請求項１９によるクランプ装置。
  21. 【請求項２１】 前記作動ピストンに対向している前記
    クランプチャックの前記上部の底部は中心から半径方向
    下方に延びていることを特徴とする請求項１５によるク
    ランプ装置。
  22. 【請求項２２】 少なくとも２個のクランプチャック
    と、これ等クランプチャックに釈放可能に連結できるよ
    うにした加工片支持体とを具え、前記加工片支持体は平
    坦底面を有すると共に、この平坦底面から突出する複数
    個のクランプピンを具え、各前記クランプチャックは前
    記加工片支持体の前記クランプピンの１個を収容するた
    め円錐挿入部を有する中心開口を具え、前記クランプピ
    ンの１個はその位置をＸ方向、及びＹ方向に配列するた
    め、前記中心開口の前記円錐挿入部の形状に、形状が対
    応する表面部を具え、前記クランプピンの少なくとも他
    の１個はその位置をＸ方向のみ、又はＹ方向のみに配列
    するための形状を有する表面部を具え、各前記クランプ
    チャックは更に、前記中心開口内に前記加工片支持体の
    前記クランプピンの１個をクランプ状態に固着するクラ
    ンプユニットと、Ｚ方向の止め部材として作用する少な
    くとも１個の表面部とを具えるクランプ装置において、
    前記加工片支持体のクランプピンが対応するクランプチ
    ャックの前記中心開口内に挿入され、前記クランプピン
    の前記表面部が前記中心開口の前記円錐挿入部に掛合
    し、これにより前記クランプピンがＸ方向、及び／又は
    Ｙ方向に、対応する前記クランプチャックに対して配列
    した後、前記クランプユニットを作動させる前、前記加
    工片支持体の前記平坦底面とＺ方向の止め部材として作
    用する前記クランプチャックの前記表面部との間に間隙
    が存在するように、各前記クランプピンの寸法を定め、
    これにより、前記クランプピン、及び／又は前記クラン
    プチャックの前記中心開口の周りの領域が前記クランプ
    ユニットを作動させた際、弾性的に変形し、前記クラン
    プピンを前記中心開口内に更に引き入れ、同時に、前記
    加工片支持体をＺ方向の止め部材として作用する前記ク
    ランプチャックの前記表面部に向け引っ張り、前記加工
    片支持体の前記平坦底面がＺ方向の止め部材として作用
    する前記クランプチャックの前記表面部上に静止するこ
    とを特徴とするクランプ装置。
  23. 【請求項２３】 前記加工片支持体をＸ方向のみ、又は
    Ｙ方向のみに配列させるよう前記クランプピンの少なく
    とも他の１個を構成し、前記クランプピンの前記少なく
    とも他の１個の後部に２個の直径的に対向する表面部を
    設けたことを特徴とする請求項２２によるクランプ装
    置。
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