JP2003200133A - 廃光学式ディスクからの熱可塑性樹脂の回収方法と、回収熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂成形品 - Google Patents

廃光学式ディスクからの熱可塑性樹脂の回収方法と、回収熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂成形品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学式ディスクの廃棄物から、熱可塑性樹脂
基板上の金属反射膜等の被膜のみを容易かつ効率的に除
去して、基板の構成材料である熱可塑性樹脂を、その物
性を低下させることなく、そのまま再利用可能な物性を
維持して高い回収率で回収し、回収した熱可塑性樹脂を
再利用する。 【解決手段】 光学式ディスクを酸溶液に接触させ、熱
可塑性樹脂上の金属反射膜等の被膜を溶解ないし剥離除
去する。酸溶液としては無機酸、有機酸、ハロゲン化合
物、及び浸透剤を含むpH3以下の水性溶液が好まし
い。このようにして回収したポリカーボネート樹脂をゴ
ム強化スチレン系樹脂と混合して、表面外観及び耐衝撃
性に優れた高品質の熱可塑性樹脂成形品を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学式ディスク、
特にポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂基板にアル
ミニウム反射膜等を形成してなるコンパクトディスク
(以下、単に「CD」ということがある。)の廃棄物を
処理して高品質の熱可塑性樹脂を回収する方法と、この
方法で回収された熱可塑性樹脂を利用した、表面外観及
び耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑性樹
脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】光学式情報記録媒体としてのCD、レー
ザーディスク(登録商標)等の光学式ディスクには、レ
ーザー光によってディスク基板上に設けた微細な凹凸を
検出して音声や画像を再生するもの、基板面に設けた情
報記録層により情報を記録・再生するもの、或いは記録
された情報を消去したり重ね書きできるもの等の種々の
方式のものが提供されている。
【0003】CD等の光学式ディスクは、一般的に熱可
塑性樹脂の基板上に、必要に応じて光磁気層や誘電体層
を介してアルミニウム等の金属反射膜を設け、更にその
上に保護塗料の塗布及び必要な印刷等を施して製造され
ている。基板を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、非晶
性環状ポリオレフィン樹脂等の透明樹脂が採用されてお
り、なかでもポリカーボネート樹脂は殆どのCDに使用
され、大規模な生産が行われている。
【0004】CDは工業的に大量生産が行われている反
面、極めて高密度の記憶容量及び極めて高度な品質が要
求されるため、微少な欠陥を有するものであっても不良
品とならざるを得ず、また高品質を維持する目的で生産
工程の各所より抜き取られる検査用サンプルも多量にな
らざるを得ない。更には、市場等から戻される古品や使
用済品、回収品等も多いことから、これら大量に発生す
る廃品の処理が問題となっている。
【0005】従来、光学式ディスクの廃品は、CD製造
業者又はポリカーボネート樹脂製造業者が引き取り、破
砕して埋め立てるか、或いは焼却することにより処分さ
れているが、焼却には特殊な構造の焼却炉が必要であ
り、また埋め立てには環境汚染の問題がある。
【0006】そこで、光学式ディスク上に形成された反
射層や保護コート層等の被膜を樹脂基板から除去し、樹
脂を回収して再利用しようとする提案がなされている。
【0007】例えば、CD廃棄物からポリカーボネート
樹脂を回収する方法として、ワイヤブラシ法やサンドブ
ラスト法などによって表面の被膜を機械的に削り取る方
法があるが、この方法はワイヤの屑やショット粉などが
回収樹脂中に混入するだけでなく、ポリカーボネートも
一部削り取られるため、回収率が悪い。また、記録容量
を増加する目的で薄い樹脂基板を記録層を内側にして貼
り合わせたCDが提供されているが、このような貼り合
せ型のCDでは、記録層が内側であるため被膜の研削が
できないという問題もある。
【0008】特開平9−316316号公報には光学式
ディスクをそのまま粉砕して使用する方法が記載されて
いるが、この方法ではアルミニウム粉や塗膜が混入する
ために、回収された樹脂を用いて得られる熱可塑性樹脂
成形品は耐衝撃性が著しく低下し、用途が限られてしま
うという欠点があった。
【0009】また、特開平5−200379号公報、特
開平6−223416号公報及び特開平4−36003
5号公報は、廃CDを特定の大きさまで粉砕又は破砕
し、その後アルカリ水溶液で化学的に処理する方法が提
案されている。これらの方法は、CDを細かくして、情
報記録層や反射層の金属部をアルカリの水溶液に溶解し
易くすることによって樹脂基板から被膜を除去してい
る。しかしながら、これらの方法では、先ず、廃CDを
特定の大きさまで粉砕又は破砕する必要があり、粉砕、
破砕のための設備が必要であり、経済的でないだけでな
く、効率的にも悪い。また、粉砕、破砕時の粉塵の発生
による従来環境の悪化が問題となる場合もある。特に、
特開平4−360035号公報に記載される方法は、C
Dを特定の大きさまで粉砕又は破砕した後、75〜10
0℃という高温に加熱した苛性アルカリを含む強アルカ
リ性水溶液に接触させてポリカーボネートを回収する方
法であるが、ポリカーボネートはアルカリに弱いことか
ら、表面の被膜を剥離して得られたポリカーボネート樹
脂は高温のアルカリにより分子量が低下し、物性も低下
しているために、回収した樹脂を再び成形して得られる
成形品は、品質に劣るものになるという欠点もある。
【0010】また、特開平5−345321号公報に
は、CDを長時間熱水中に浸漬することにより被膜を除
去する方法が提案されているが、この方法では、熱水中
に長時間浸漬することによりポリカーボネート樹脂基板
の場合、分子量低下や白化が起き易い欠点があり、回収
された樹脂の再利用のためには好ましい方法ではない。
【0011】
【特許文献1】特開平9−316316号公報
【特許文献2】特開平5−200379号公報
【特許文献3】特開平6−223416号公報
【特許文献4】特開平4−360035号公報
【特許文献5】特開平5−345321号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来にお
いては、光学式ディスクの廃棄物から、熱可塑性樹脂基
板上の金属反射膜等の被膜のみを容易かつ効率的に除去
して、基板の構成材料である熱可塑性樹脂を、その物性
を低下させることなく、そのまま再利用可能な物性を維
持して高い回収率で回収する方法は提案されておらず、
いずれの方法においても、回収率、処理効率、経済性、
作業性、或いは回収された熱可塑性樹脂の物性等の面の
いずれかにおいて欠点を有していた。
【0013】本発明は上記従来の問題点を解決し、光学
式ディスクの廃棄物から、熱可塑性樹脂基板上の金属反
射膜等の被膜のみを容易かつ効率的に除去して、基板の
構成材料である熱可塑性樹脂を、その物性を低下させる
ことなく、そのまま再利用可能な物性を維持して高い回
収率で回収することができる廃光学式ディスクからの熱
可塑性樹脂の回収方法を提供することを目的とする。
【0014】本発明はまた、回収された熱可塑性樹脂を
用いて、表面外観及び耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂成
形品を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の廃光学式ディス
クからの熱可塑性樹脂の回収方法は、熱可塑性樹脂基板
に金属反射膜を含む被膜が形成された光学式ディスクの
廃棄物から熱可塑性樹脂を回収する方法において、該光
学式ディスクを酸溶液に接触させ、前記被膜を溶解ない
し剥離除去した後、水洗し、乾燥することを特徴とす
る。
【0016】本発明では、酸溶液を用いるため、ポリカ
ーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂の物性に悪影響を及ぼ
すことなく、初期の物性を維持したまま回収することが
でき、容易に再成形して再利用することが可能である。
【0017】本発明は、特に熱可塑性樹脂としてポリカ
ーボネート樹脂の回収に有効であり、酸溶液としては、
pH3以下の酸溶液、特に無機酸、有機酸、ハロゲン化
合物及び浸透剤を含む水性溶液が好ましい。この場合、
無機酸としては塩酸、硝酸、硫酸及びリン酸よりなる群
から選ばれる1種又は2種以上が挙げられ、有機酸とし
てはクエン酸、スルファミン酸、シュウ酸、グリコール
酸、酢酸及びギ酸よりなる群から選ばれる1種又は2種
以上が挙げられ、ハロゲン化合物としてはハロゲン化ナ
トリウム、ハロゲン化カリウム、ハロゲン化アンモニウ
ム及びハロゲン化水素酸よりなる群から選ばれる1種又
は2種以上が挙げられ、浸透剤としてはポリオキシアル
キレンアルキルエーテル、アルキルベンゼンスルフォネ
ート及びナフタレンスルフォネートよりなる群から選ば
れる1種又は2種以上が挙げられる。
【0018】この酸溶液の無機酸の濃度は10〜80重
量%であることが好ましく、有機酸の濃度は1〜20重
量%であることが好ましく、ハロゲン化合物の濃度は1
〜30重量%であることが好ましく、浸透剤の濃度は
0.1〜5重量%であることが好ましい。
【0019】本発明においては、光学式ディスクを破砕
することなく直接酸溶液に接触させて処理することが好
ましく、この場合には、破砕、粉砕のための設備が不要
となり、経済性、作業性、処理効率が向上する。また、
破砕を行った場合、基板上の反射膜、保護膜、印刷膜等
の破砕膜、特に印刷膜が酸溶液中で粘性の高い異物とな
って存在するようになり、処理時の作業性が損なわれる
場合があるが、破砕を行わないことにより、これらの膜
が取り扱い性に優れた状態で溶解ないし剥離除去される
ようになり、その後の熱可塑性樹脂の回収が容易とな
る。
【0020】このような本発明の廃光学式ディスクから
の熱可塑性樹脂の回収方法によれば、基板を構成する熱
可塑性樹脂の物性を損なうことなくこれを容易に回収す
ることができ、例えば、処理前の廃CDの基板の成形材
料としての熱可塑性樹脂の分子量Mに対して、回収さ
れた熱可塑性樹脂の分子量MはM×1〜M×0.
95と、分子量の低下が殆どなく、ほぼ同等の物性を有
するものを得ることができる。
【0021】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、このよう
な本発明の廃光学式ディスクからの熱可塑性樹脂の回収
方法により回収された熱可塑性樹脂(以下「回収熱可塑
性樹脂」と称す場合がある。)を含むものであり、特
に、ゴム強化スチレン系樹脂と、回収熱可塑性樹脂とし
ての回収ポリカーボネート樹脂とを含むことが好まし
く、とりわけ、次のような組成の熱可塑性樹脂組成物で
あることが好ましい。
【0022】(A)ゴム状重合体の存在下に、芳香族ビ
ニル系単量体及びシアン化ビニル系単量体から選ばれた
1種以上のビニル系単量体をグラフト重合してなるゴム
含有グラフト(共)重合体(a−1)5〜100重量%
と、芳香族ビニル系単量体及びシアン化ビニル系単量体
から選ばれた1種以上の単量体を重合してなる硬質
(共)重合体(a−2)95〜0重量%とを含むゴム強
化スチレン系樹脂10〜70重量部と、(B)溶液粘度
法による数平均分子量が18,000〜40,000の
ポリカーボネート樹脂(b−1)0〜99重量%と前記
回収ポリカーボネート樹脂(b−2)100〜1重量%
とを含むポリカーボネート樹脂90〜30重量部とを含
む(ただし、(A)ゴム強化スチレン系樹脂と(B)ポ
リカーボネート樹脂との合計で100重量部)熱可塑性
樹脂組成物(なお、「(共)重合体」とは「重合物及び
/又は共重合体」を示す。)。
【0023】この熱可塑性樹脂組成物は、更に、(A)
ゴム強化スチレン系樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂
との合計100重量部に対して、(C)難燃剤0〜30
重量部以下と(D)ドリップ防止剤1重量部以下、及び
/又は、(E)無機充填剤5〜60重量部を含んでいて
も良い。
【0024】このような熱可塑性樹脂組成物であれば、
表面外観及び耐衝撃性に優れた高性能かつ高品質の熱可
塑性樹脂成形品を提供することができ、廃光学式ディス
クからの回収熱可塑性樹脂を幅広い用途に再利用するこ
とが可能となる。
【0025】本発明の熱可塑性樹脂成形品は、このよう
な本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形してなるものであ
り、表面外観や耐衝撃性に優れ、更には高度な難燃性や
電磁波遮蔽効果といった優れた機能性をも付与すること
もでき、車両用部品や一般機材の用途をはじめ、OA機
器、電気電子機器及び電子機器部品等のハウジング等に
好適に使用することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0027】まず、本発明の廃光学式ディスクからの熱
可塑性樹脂の回収方法について説明する。
【0028】本発明の回収方法により処理される光学式
ディスク等の廃棄物(以下、「廃光学式ディスク」又は
「廃CD」ということがある。)には特に制限はなく、
熱可塑性樹脂からなる基板上の少なくとも片面に、アル
ミニウム等の蒸着膜等からなる金属反射膜、又はこれら
を積層させた層、保護塗料膜、印刷膜、場合により誘電
体層や光磁気層等の被膜が形成され、これにより情報記
録膜層や反射膜層等が形成されたものであり、市販の音
楽用CD、ゲーム用CD、MD、MO、DVD等が挙げ
られる。この廃CDは、2枚の基板をこのような被膜を
内側にして貼り合わせたものであっても良い。基板を構
成する熱可塑性樹脂としては特に制限はなく、ポリカー
ボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、非晶性
環状ポリオレフィン樹脂等の透明樹脂が挙げられるが、
本発明は特にCD等の基板として最も汎用されているポ
リカーボネート樹脂基板を用いた廃CDに対して極めて
効果的に適用される。
【0029】本発明においては、このような廃CDを好
ましくは破砕することなくそのまま酸溶液で処理して反
射膜や保護塗料膜を除去するが、既に粉砕されたもので
あっても構わず、また、破砕しても良い。しかし、前述
の理由から、本発明においては、廃CDを破砕すること
なくそのまま酸溶液で処理することが好ましい。
【0030】用いられる酸溶液のpHが高いと被膜の除
去に要する処理時間が長くなるため、pH3.5以下、
特に3以下であることが好ましく、とりわけpH1以下
であることが好ましい。処理時間は、酸溶液の配合組成
によっても異なるが、pH1以下の酸溶液であれば5分
程度の処理時間で良く、またpH3以下の酸溶液であれ
ば20〜30分程度の処理時間となる。pH3を超える
酸溶液の場合には更に長い処理時間が必要となる。
【0031】この酸溶液は、無機酸、有機酸、ハロゲン
化化合物及び浸透剤の1種又は2種以上、好ましくは無
機酸、有機酸、ハロゲン化化合物及び浸透剤を含む水性
溶液が好ましく、酸溶液に用いられる無機酸としては、
塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等が挙げられ、有機酸として
はクエン酸、スルファミン酸、シュウ酸、グリコール
酸、酢酸、ギ酸等が挙げられ、ハロゲン化合物として
は、塩素、ヨウ素、フッ素等のハロゲンのハロゲン化ナ
トリウム、ハロゲン化カリウム、ハロゲン化アンモニウ
ム、ハロゲン化水素酸等が挙げられ、浸透剤としてはポ
リオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルベンゼ
ンスルフォネート、ナフタレンスルフォネート等が挙げ
られる。上記無機酸、有機酸、ハロゲン化化合物、浸透
剤は、それぞれ1種を単独で或いは2種以上を混合して
用いることができる。
【0032】酸溶液は、無機酸、有機酸、ハロゲン化合
物及び浸透剤のうちの1種、2種又は3種を含むもので
あっても良いが、特にこれらを全て含むことにより、極
めて容易かつ短時間で被膜を除去することができ、好ま
しい。
【0033】なお、ハロゲン化合物として、ハロゲン化
水素酸を用いる場合は、無機酸と兼用することができ
る。
【0034】即ち、無機酸はアルミニウム等の金属反射
膜の除去及び印刷膜の除去の作用があり、有機酸はアル
ミニウム等の金属反射膜の除去の促進作用がある。この
ため、無機酸と有機酸とを併用することでアルミニウム
等の金属反射膜の除去及び印刷膜の除去を効率的に行う
ことができる。また、ハロゲン化合物の配合により無機
酸、有機酸等をアルミニウム等の金属反射膜層に浸透し
やすくすることができ、アルミニウム等の金属反射膜の
除去及び印刷膜の除去を促進するという効果が奏され
る。更に、浸透剤によっても無機酸、有機酸等がアルミ
ニウム反射膜層へ浸透するのを促進するという効果が奏
され、これらの相乗効果で著しく良好な処理効率を得る
ことができる。
【0035】この場合、酸溶液中の各成分の好ましい含
有量は次の通りである。 無機酸 :10〜80重量% 有機酸 : 1〜20重量% ハロゲン化合物: 1〜30重量% 浸透剤 :0.1〜5重量%
【0036】上記無機酸、有機酸、ハロゲン化合物、及
び浸透剤の含有量が上記範囲内にないと、反射膜や保護
塗料の除去を容易かつ効率的に行えない場合がある。特
に好ましい組成範囲は、無機酸20〜60重量%、有機
酸1〜10重量%、ハロゲン化合物5〜20重量%、浸
透剤0.1〜2重量%である。
【0037】なお、水性溶液としての取り扱い性及び処
理効率の面から酸溶液中の無機酸、有機酸、ハロゲン化
化合物及び浸透剤の合計の含有量は15〜80重量%、
特に20〜60重量%であることが好ましい。
【0038】この酸溶液による処理温度は10〜50℃
であることが好ましく、特に25〜35℃であることが
好ましい。処理温度が低過ぎるときは処理時間を長く要
し、効率的でなく、また高過ぎると取り扱いが難しくな
る上に加熱を要し、経済的でない。
【0039】酸溶液による処理時間は、酸溶液の組成や
温度によっても異なるが、5〜60分が好ましい。処理
時間が5分未満であると表面の被膜の剥離が不十分とな
り、これを再利用して得られる熱可塑性樹脂成形品の表
面外観や耐衝撃性の低下を生じ、また、60分を超える
長時間を要した際には、回収熱可塑性樹脂の分子量が低
下することがあり、得られる熱可塑性樹脂成形品の耐衝
撃性の低下を生じる場合がある。
【0040】本発明では、廃CDを単にこのような酸溶
液に所定の時間浸漬するのみでアルミニウム反射膜、保
護膜及び印刷膜等の被膜を容易に溶解ないし剥離して除
去することができる。従って、酸溶液に浸漬した後の廃
CDを水洗し、乾燥するのみで、基板状の熱可塑性樹脂
を回収することができる。この水洗温度は常圧におい
て、水が液体を保つ温度であれば良く、1〜99℃であ
る。また、乾燥は30〜120℃の風乾で行うのが好ま
しい。なお、浸漬時に廃CDに振動を加えたり、超音波
等による物理的な作用を加えても良い。
【0041】しかして、回収された熱可塑性樹脂は、回
収前の廃CDの基板を構成する熱可塑性樹脂に対して物
性の低下の問題は殆どなく、例えば、廃CDの基板の成
形材料の熱可塑性樹脂の分子量Mに対して、回収され
た熱可塑性樹脂の分子量MはM×1〜M×0.9
5と、分子量の低下が殆どなく、ほぼ同等の物性を有す
るものを得ることができる。
【0042】次に、このようにして回収された回収熱可
塑性樹脂を含む本発明の熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑
性樹脂成形品について説明する。
【0043】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、好ましく
は、(A)ゴム状重合体の存在下に、芳香族ビニル系単
量体及びシアン化ビニル系単量体から選ばれた1種以上
のビニル系単量体をグラフト重合してなるゴム含有グラ
フト(共)重合体(a−1)5〜100重量%と、芳香
族ビニル系単量体及びシアン化ビニル系単量体から選ば
れた1種以上の単量体を重合してなる硬質(共)重合体
(a−2)95〜0重量%とを含むゴム強化スチレン系
樹脂10〜70重量部と、(B)溶液粘度法による数平
均分子量が18,000〜40,000のポリカーボネ
ート樹脂(b−1)0〜99重量%と前記回収ポリカー
ボネート樹脂(b−2)100〜1重量%とを含むポリ
カーボネート樹脂90〜30重量部とを含む(ただし、
(A)ゴム強化スチレン系樹脂と(B)ポリカーボネー
ト樹脂との合計で100重量部)ものである。
【0044】ゴム強化スチレン系樹脂(A)成分のう
ち、ゴム含有グラフト(共)重合体(a−1)中のゴム
質重合体としては、ボリブタジエン、ブタジエンと共重
合可能なビニル系単量体との共重合体のような共役ジエ
ン系重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エ
ステルと共重合可能なビニル系単量体との共重合体のよ
うなアクリルエステル系重合体、エチレン−プロピレン
又はブテン、好ましくはプロピレン−非共役ジエン共重
合体、ポリオルガノシロキサン系重合体等が挙げられ
る。ここで、アクリル酸エステル重合体のアクリル酸エ
ステルとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イ
ソブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、イソア
ミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−メ
チルペンチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート、n−オクチルアクリレートなどが挙げられ、ま
た、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体に含
有されるジエンとしては、ジシクロペンタジエン、1,
4−ヘキサジエン、1,4−ヘプタジエン、1,5−シ
クロオクタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエ
ン、11−エチル−1,11−トリデカジエン、5−メ
チレン−2−ノルボルネンなどが挙げられる。ゴム質重
合体としては、これらのうちの1種を単独で、或いは2
種以上の複合ゴムとして用いることができる。
【0045】このようなゴム質重合体にグラフト重合す
るビニル系単量体としては、芳香族ビニル系単量体と、
シアン化ビニル系単量体と、更に必要に応じて用いられ
る(メタ)アクリル酸エステル、マレイミド化合物、不
飽和カルボン酸等のグラフト重合可能な他の単量体が挙
げられる。芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ブロムスチ
レン等が挙げられ、特にスチレン、α−メチルスチレン
が好ましい。また、シアン化ビニル系単量体としては、
アクリロニトリル、メタクリルニトリル等が挙げられ、
特にアクリロニトリルが好ましい。他の単量体として
は、(メタ)アクリル酸エステルとしては、メタクリル
酸メチル、アクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル
又はアクリル酸エステルが挙げられ、マレイミド化合物
としては、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシ
ルマレイミド等が挙げられ、不飽和カルボン酸として
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸
等が挙げられる。これらは、それぞれ1種を単独で、又
は2種以上を混合して用いることができる。
【0046】グラフト(共)重合体において、これらの
単量体成分の割合は、重量比で、芳香族ビニル系単量
体:シアン化ビニル系単量体:他の単量体=95〜6
0:5〜40:0〜50とするのが好ましい。
【0047】このようなゴム含有グラフト(共)重合体
(a−1)中の好ましいゴム質重合体の含有量は40〜
70重量%である。この含有量が40重量%未満では得
られる成形品の耐衝撃性が劣るものとなり、70重量%
を超えてもグラフト率が低下することから耐衝撃性に劣
るものとなる。
【0048】本発明で使用されるゴム強化スチレン系樹
脂(A)成分のうち、硬質(共)重合体(a−2)は、
芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体と、更
に必要に応じて用いられる共重合可能な他の不飽和単量
体の1種以上を重合又は共重合してなる重合体又は共重
合体からなり、芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル
系単量体と、更に必要に応じて用いられる共重合可能な
他の不飽和単量体は、ゴム含有グラフト(共)重合体
(a−1)にグラフトさせる単量体として例示したもの
と同様な単量体が使用される。
【0049】硬質(共)重合体(a−2)において、こ
れらの単量体成分の割合は、重量比で芳香族ビニル単量
体:シアン化ビニル単量体:他の単量体=80〜60:
20〜40:0〜60とするのが好ましい。
【0050】また、硬質(共)重合体(a−2)の重量
平均分子量は、80,000〜200,000が好まし
く、この分子量が80,000未満では耐衝撃性に劣
り、200,000を超えると成形加工性が悪化する。
【0051】本発明に係るゴム強化スチレン系樹脂
(A)は、ゴム含有グラフト(共)重合体(a−1)と
硬質(共)重合体(a−2)とで構成される。これらの
割合はゴム含有グラフト(共)重合体(a−1)5〜1
00重量%と硬質(共)重合体(a−2)95〜0重量
%とで合計で100重量%とする。この範囲から外れ硬
質(共)重合体(a−2)が多く、ゴム含有グラフト
(共)重合体(a−1)が少ないと、得られる成形品の
耐衝撃性が劣るものとなる。
【0052】本発明で使用されるポリカーボネート樹脂
(B)成分のうち、溶液粘度法による数平均分子量(以
下「粘度平均分子量」と称す場合がある。)が18,0
00〜40,000のポリカーボネート樹脂(b−1)
は、1種以上のビスフェノール類とホスゲン又は炭酸ジ
エステルとの反応によって製造することができる。ビス
フェノール類の具体例としては、ハイドロキノン、4,
4−ジヒドロキシフェニル、ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−アルカン、ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−シクロアルカン、ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−スルフィド、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ケト
ン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、或
いはこれらのアルキル置換体、アリール置換体、ハロゲ
ン置換体などが挙げられ、これらは1種を単独で、又は
2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0053】ポリカーボネート樹脂(b−1)として
は、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、いわゆるビスフェノールAを原料としたビスフェノ
ールA系ポリカーボネート樹脂が、市場で容易に入手で
きるという点から好ましい。
【0054】本発明で使用されるポリカーボネート樹脂
(B)成分のうち、ポリカーボネート樹脂(b−2)
は、前述の本発明の廃光学式ディスクからの熱可塑性樹
脂の回収方法により回収された回収ポリカーボネート樹
脂である。
【0055】この回収ポリカーボネート樹脂(b−2)
を回収するための廃光学式ディスクには特に制限はな
く、市販の音楽用CD、ゲーム用CD、MD、MO、D
VD等のいずれでも良く、基本的にポリカーボネートを
基材に用いているものが全て対象となる。この回収ポリ
カーボネート樹脂(b−2)は、後述の実施例の如く、
酸溶液による被膜の剥離処理後に粉砕して用いても良
く、また、剥離処理前に粉砕して用いても良い。
【0056】本発明で用いるポリカーボネート樹脂
(B)成分は、粘度平均分子量が18,000〜40,
000のポリカーボネート樹脂(b−1)0〜99重量
%と、回収ポリカーボネート樹脂(b−2)100〜1
重量%とを含み、回収ポリカーボネート樹脂(b−2)
に必要に応じてポリカーボネート樹脂(b−1)を混合
して得られるポリカーボネート樹脂(B)の粘度平均分
子量の範囲は、12,000〜30,000であること
が望ましい。この粘度平均分子量が12,000未満で
は得られる熱可塑性樹脂成形品の衝撃強度が低く、3
0,000を超えると熱可塑性樹脂組成物の流動性が悪
化する傾向にあるため、この粘度平均分子量範囲となる
ように、回収ポリカーボネート樹脂(b−2)に粘度平
均分子量の大きいポリカーボネート樹脂(b−1)を配
合する。
【0057】本発明の熱可塑性樹脂組成物において、樹
脂成分としてゴム強化スチレン系樹脂(A)10〜70
重量部とポリカーボネート樹脂(B)90〜30重量部
とが合計で100重量部となるように配合されるが、特
に、この樹脂成分中の全ゴム含有量が3〜20重量%と
なるようにこれらを配合することが好ましい。この全ゴ
ム含有量が3重量%未満では得られる熱可塑性樹脂成形
品の耐衝撃性に劣るものとなり、また、全ゴム含有量が
20重量%を超えると熱可塑性樹脂組成物の流動性が悪
くなる。
【0058】更に、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、こ
の樹脂成分100重量部に対して30重量部以下の難燃
剤(C)と、1重量部以下のドリップ防止剤(D)とを
含んでいても良い。
【0059】難燃剤(C)としては、リン系難燃剤、臭
素系難燃剤の中から選ばれる難燃剤を単独で、又は2種
以上を混合して用いることができる。
【0060】本発明で使用されるリン系難燃剤として
は、赤燐、リン化合物が挙げられ、リン化合物として
は、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ビスホスフィ
ン、ホスホニウム塩、ホスフィン酸塩、リン酸エステ
ル、亜リン酸エステル等を挙げることができる。これら
の中で、成形時における金型汚染や腐食ガス発生の問題
がない点で、リン酸エステル系難燃剤が好ましい。リン
酸エステル系難燃剤としては、下記一般式(I)で表さ
れるリン酸エステル化合物や、下記一般式(II)で表さ
れる縮合リン酸エステル化合物が挙げられる。
【0061】
【化1】 ((I)式中、R1、R2及びR3は、それぞれ相互に独
立して選ばれる炭素数1〜8のアルキル基、又はアルキ
ル置換されていても良い炭素数6〜20のアリール基を
表し、nは0又は1である。)
【0062】
【化2】 ((II)式中、R4、R5、R6及びR7は、それぞれ相互
に独立して選ばれるアリール基又はアルカリール基を表
し、Xはアリーレン基を表し、j、k、l、及びmは、
それぞれ相互に独立して0又は1である。Nは1〜5の
整数であるが、リン酸エステル化合物の混合物の場合
は、Nは平均値(1≦N≦5)を表す。)
【0063】前記一般式(I)で表されるリン酸エステ
ル化合物の具体例としては、ビス−(フェニル)−メチ
ルホスフェート、ビス−(エチル)−フェニルホスフェ
ート、ビス−(エチル)−2,6−ジメチルフェニルホ
スフェート、ビス−(フェニル)−エチルホスフェー
ト、ビス−(フェニル)−ブチルホスフェート、ビス−
(ネオペンチル)−フェニルホスフェート、ビス−(4
−メチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスフェー
ト、ビス−(2−エチルヘキシル)−フェニルホスフェ
ート、ビス−(フェニル)−2−エチルヘキシルホスフ
ェート、ビス−(フェニル)−オクチルホスフェート、
ビス−(オクチル)フェニルホスフェート、ビス−
(3,5,5−トリメチルヘキシル)フェニルホスフェ
ート、ビス−(2,5,5−トリメチルヘキシル)−4
−メチルフェニルホスフェート、ビス−(フェニル)−
イソデシルホスフェート、ビス−(ドデシル)−4−メ
チルフェニルホスフェート、ビス−(ドデシル)フェニ
ルホスフェート、トリス−(フェニル)ホスフェート、
トリス−(2−メチルフェニル)ホスフェート、トリス
−(4−メチルフェニル)ホスフェート、ビス−(2−
メチルフェニル)フェニルホスフェート、ビス−(4−
メチルフェニルフェニル)フェニルホスフェート、ビス
−(フェニル)−2−メチルフェニルホスフェート、ビ
ス−(フェニル)−4−メチルフェニルホスフェート、
トリス−(イソプロピルフェニル)ホスフェート、ビス
−(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、ビ
ス−(フェニル)−イソプロピルフェニルホスフェー
ト、トリス−(ノニルフェニル)ホスフェート、トリス
−(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、ビス−
(2,6−ジメチルフェニル)フェニルホスフェート、
ビス−(2,6−ジメチルフェニル)−2,6−ジメチ
ルフェニルホスフェート、ビス−(2,6−ジメチルフ
ェニル)−4−t−ブチルフェニルホスフェート、ビス
−(2,6−ジメチルフェニル)−4−メチルフェニル
ホスフェート、ビス−(2,6−ジメチルフェニル)−
3−メチルフェニルホスフェート、ビス−(2,6−ジ
メチルフェニル)−4−イソプロピルフェニルホスフェ
ート、ビス−(2,6−ジメチルフェニル)−2−イソ
プロピルフェニルホスフェートが挙げられ、これらは1
種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
【0064】また、前記一般式(II)で表される縮合リ
ン酸エステル化合物も1種を単独で用いても良く、2種
以上を混合して用いても良い。従って、前記一般式(I
I)において、Nの値は、必ずしも整数である必要はな
く、混合物の場合は、縮合リン酸エステル化合物の混合
物中の平均値を表す。前記一般式(II)において、
4、R5、R6及びR7は好ましくはクレジル基、フェニ
ル基、キシレニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェ
ニル基であり、Xのアリーレン基は、例えばレゾルシノ
ール、ハイドロキノン、ビスフェノールA及びこれらの
塩素化物及び臭素化物などのジヒドロキシ化合物から誘
導される基であっても良いし、フェニレン基等であって
も良い。
【0065】リン系難燃剤としては、上記リン酸エステ
ル化合物と縮合リン酸エステルとを併用しても良い。
【0066】本発明で使用される臭素系難燃剤として
は、臭素化エポキシ重合体から選ばれる少なくとも1種
の難燃剤が挙げられる。臭素化エポキシ重合体とは、臭
素化ビスフェノール化合物とエピクロロヒドリン、又は
臭素化ビスフェノール化合物ジグリシジルエーテルの付
加重合体をいう。ここで、臭素化ビスフェノール化合物
としてはテトラブロモビスフェノールA、ジブロモビス
フェノールA、テトラブロモビスフェノールF、テトラ
ブロモビスフェノールS等が挙げられる。臭素化エポキ
シ重合体の分子量は、重合度(臭素化ビスフェノール化
合物・2−ヒドロキシプロパン単位の繰返数)に応じて
数百から数万までのものがある。臭素化エポキシ重合体
の分子末端は、エポキシ基のままであってもアリール基
やアルキル基で変性されていても良く、更に、これらの
アリール基やアルキル基は臭素で置換されていても良
い。アリール基としてはフェニル基、キシリル基、トリ
ブロモフェニル基等が挙げられ、アルキル基としては、
メチル基、エチル基、トリブロモネオペンチル基等が挙
げられる。
【0067】臭素化エポキシ重合体の具体的な例として
は、テトラブロモビスフェノールA・エポキシ重合体及
びトリブロモフェノール変性テトラブロモビスフェノー
ルA・エポキシ重合体等が挙げられる。
【0068】このような難燃剤(C)の配合量が前述の
樹脂成分100重量部に対して30重量部を超えると得
られる成形品の耐熱性や機械特性が低下するので、難燃
剤(C)は、前記樹脂成分100重量部に対して30重
量部以下、特に5〜25重量部とするのが好ましい。
【0069】本発明で添加するドリップ防止剤(D)と
しては、樹脂中にフッ素原子を有する樹脂が挙げられ、
具体的にはポリモノフルオロエチレン、ポリジフルオロ
エチレン、ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体などを挙げることができ、これら
は1種を単独で、或いは2種以上を組み合わせて用いる
ことができるが、これらの中で特にポリテトラフルオロ
エチレンが好ましい。このようなフッ素系樹脂の製造方
法には特に制限はなく、乳化重合、懸濁重合、塊状重
合、溶液重合などの通常公知の方法を採用することがで
きるが、燃焼時の耐ドリッピング性の観点から乳化重合
で製造されたフッ素系樹脂が好ましい。
【0070】フッ素系樹脂は、燃焼時の溶融滴下性の改
善のための成分であり、前記難燃剤(C)の配合により
フッ素系樹脂を配合しない場合であっても十分な難燃性
を得ることができるが、フッ素系樹脂を配合することに
より、UL94燃焼ランクにおいてV−0をも達成する
ことが可能となる。ただし、フッ素系樹脂の配合量が多
過ぎると樹脂の機械的強度及び加工流動性が低下するこ
とから、フッ素系樹脂を配合する場合、その配合量は前
記樹脂成分100重量部に対して1重量部以下、特に
0.01〜1重量部とするのが好ましい。フッ素系樹脂
の配合量が前記樹脂成分100重量部に対して、0重量
部の場合はUL94燃焼ランクにおいてV−2を目的と
した場合であり、0.01重量部以上の添加の場合によ
りドリップ防止効果が発揮できV−0を達成できる。
【0071】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、更に、前
記樹脂成分100重量部に対して、カーボン繊維、金属
繊維等の無機充填剤(E)の1種又は2種以上を5〜6
0重量部含有していても良い。
【0072】このカーボン繊維としては、繊維径が4〜
20μmで繊維長が3〜20mmであるものが好まし
い。カーボン繊維の繊維径が4μm未満では、カーボン
繊維の製造が困難で高価となり、また、20μmを超え
ると少量配合で十分な導電性、電磁波遮蔽効果を得るこ
とができない。カーボン繊維の繊維長が3mm未満では
少量配合で十分な導電性、電磁波遮蔽効果を得ることが
できず、20mmを超えると樹脂溶融時の流動性が低下
し、混練押出が難しくなる傾向になる。なお、カーボン
繊維の形態としては特に制限はなく、PAN系、ピッチ
系のいずれでも良い。カーボン繊維の好ましい配合量
は、前記樹脂成分100重量部に対して5〜40重量部
である。この配合量が5重量部未満であると、十分な導
電性、電磁波遮蔽効果が得られず、40重量部を超える
と外観が悪くなるのみならず、生産時に混練押出機等を
用いた場合、混練機内で過剰な剪断発熱を起こし、ポリ
マーが分解して生産不可能となる。
【0073】金属繊維としてはステンレス繊維が好まし
く、繊維径が5〜60μm、繊維長が2〜10mmであ
るものが好ましい。ステンレス繊維の繊維径が5μm未
満であるとステンレス繊維の製造が難しくなり、60μ
mを超えると少量での高い導電性、電磁波遮蔽効果が得
にくい傾向にある。また、繊維長が2mm未満であると
少量での高い導電性、電磁波遮蔽効果が得にくく、10
mmを超えると樹脂溶融時の流動性が低下し、混練押出
が難しくなる傾向にある。ステンレス繊維の好ましい配
合量は、前記樹脂成分100重量部に対して5〜40重
量部である。この配合量が5重量部未満であると十分な
導電性、電磁波遮蔽効果が得られず、40重量部を超え
ると外観が悪くなるのみならず、生産時に混練押出機等
を用いた場合、混練機内で過剰な剪断発熱を起こし、ポ
リマーが分解して生産不可能となる。
【0074】なお、カーボン繊維とステンレス繊維とを
併用配合する場合、その配合割合は、重量比でカーボン
繊維:ステンレス繊維=1:0.5〜3とするのが導電
性及び電磁波遮蔽効果の面で好ましく、また、カーボン
繊維とステンレス繊維の合計の配合量は樹脂成分100
重量部に対して5〜60重量部、特に5〜40重量部で
あることが好ましい。
【0075】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、
本発明の趣旨を妨げない範囲で、公知の酸化防止剤、紫
外線吸収剤、滑剤、可塑剤、離型剤、帯電防止剤、着色
剤(顔料、染料など)、フィラー、アンチモン化合物な
どの難燃助剤、抗菌剤、防カビ剤、シリコーンオイル、
カップリング剤などの各種の添加剤を含んでいても良
い。また、リン系難燃剤や臭素系以外の難燃剤やカーボ
ン繊維やステンレス繊維以外の導電性物質を含有してい
ても良い。
【0076】これらの配合成分を混合して本発明の熱可
塑性樹脂組成物を製造する方法としては特に制限はない
が、例えば、押出機、バンバリーミキサー等を用いた溶
融混練法が好ましい。
【0077】このようにして得られる本発明の熱可塑性
樹脂組成物は、射出成形、シート押出、真空成形、圧空
成形、異形押出成形、発泡成形、ブロー成形などによっ
て、各種成形品に成形することができる。
【0078】本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形して得
られる本発明の熱可塑性樹脂成形品は、熱可塑性樹脂組
成物の配合組成を調整することにより、車両用部品や一
般機材の用途をはじめ、例えば、難燃剤(C)及びドリ
ップ防止剤(D)を配合することによる高度な難燃性に
よりOA機器への用途が可能であり、更に、前記無機充
填剤(E)を配合して導電性を付与することにより電磁
波障害(EMI)が問題となる可能性のある電気電子機
器及び電子機器部品のハウジング等、特に、コンピュー
タ、プリンタ、コピー機等のOA機器、更にモバイルコ
ンピュータをはじめとする携帯情報機器のハウジング等
に好適に使用することができる。
【0079】
【実施例】以下に、合成例、実施例、比較例及び参考例
を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、
その要旨を超えない限り、以下の実施例に何ら制限され
るものではない。
【0080】なお、以下において、粘度平均分子量(M
v)は下記の方法で測定した。 [粘度平均分子量(Mv)の測定方法]試料を塩化メチ
レンを溶媒とする溶液として、ウェベローデ粘度計を用
いて測定し、下記schnellの粘度式を用いて求め
た。 〔η〕=1.23×10−4×Mv0.83 (式中、ηは固有粘度を示す。)
【0081】[廃CDからのポリカーボネート樹脂の回
収] 実施例1〜7 市場から回収された廃CDを円盤の状態で100枚、互
いに数mmの間隔をあけて、表1に示す組成及びpHの
酸溶液30Lに30℃で表1に示す時間浸漬した。その
後、廃CDを酸溶液から取り出し水洗した後80℃で風
乾した。
【0082】その結果、実施例1〜5ではアルミニウム
反射膜、保護膜、印刷膜等の被膜をすべて溶解ないし剥
離除去することができ、不純物を含まないポリカーボネ
ート樹脂を回収することができた。ただし、実施例1〜
3では10分の浸漬処理で完全に被膜を剥離除去できた
が、実施例4,5では、処理に45分を要した。また、
実施例6,7では60分の処理でも十分に被膜を除去し
得なかった。
【0083】
【表1】
【0084】なお、回収されたポリカーボネート樹脂が
回収前のポリカーボネート樹脂と物性面で差異がないこ
とを調べるために、回収前の廃CDの基板の成形材料で
あるポリカーボネート樹脂と、回収されたポリカーボネ
ート樹脂の粘度平均分子量を調べたところ、成形前のポ
リカーボネート樹脂の粘度平均分子量は1.45×10
であった。
【0085】一方、各例で回収されたポリカーボネート
樹脂の粘度平均分子量測定結果は、表2に示す通りであ
り、成形前のポリカーボネート樹脂に対して分子量低下
は起こっておらず、使用前と同等の物性のポリカーボネ
ート樹脂を回収することができたことがわかる。
【0086】比較例1 処理液として水酸化ナトリウム8重量%、グルコン酸ソ
ーダ1.8重量%、アルキルアミンオキサイド0.2重
量%を含むアルカリ溶液(pH14)を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして剥離処理を行った。60分間
浸漬後、廃CDを処理液から取り出し水洗したところ、
アルミニウム反射膜、保護膜、印刷膜等の被膜は十分に
剥離、除去されておらず、不純物を含まないポリカーボ
ネート樹脂を回収することはできなかった。
【0087】比較例2 処理温度を90℃としたこと以外は、比較例1と同様に
して剥離処理を行った。60分間浸漬後、廃CDを処理
液から取り出し水洗したところ、アルミニウム反射膜、
保護膜、印刷膜等の被膜はすべて溶解、ないし剥離して
除去されており、不純物を含まないポリカーボネート樹
脂を回収することができた。
【0088】しかし、回収されたポリカーボネート樹脂
の粘度平均分子量を測定したところ、表2に示すよう
に、分子量の低下が認められた。
【0089】比較例3 廃CD100枚を約2〜10mmに破砕してからアルカ
リ溶液で処理したこと以外は、比較例1と同様にして剥
離処理を行った。60分間浸漬後、廃CDの破片を処理
液から取り出し水洗したところ、アルミニウム反射膜、
保護膜、印刷膜等の被膜は剥離、除去されておらず、不
純物を含まないポリカーボネート樹脂を回収することは
できなかった。
【0090】
【表2】
【0091】[熱可塑性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂成
形品の製造]以下において、「部」は「重量部」を示
す。
【0092】合成例1:ゴム含有グラフト共重合体(a
−1−1)の製造 以下の配合にて、乳化重合法によりABS共重合体を合
成した。 〔配合〕 スチレン(ST) 35部 クリロニトリル(AN) 15部 ポリブタジエン・ラテックス 50部(固形分として) 不均化ロジン酸カリウム 1部 水酸化カリウム 0.03部 ターシャリードデシルメルカプタン(t−DM) 0.1部 クメンハイドロパーオキサイド 0.3部 硫酸第一鉄 0.007部 ピロリン酸ナトリウム 0.1部 結晶ブドウ糖 0.3部 蒸留水 190部
【0093】オートクレーブに蒸留水、不均化ロジン酸
カリウム、水酸化カリウム及びポリブタジエン・ラテッ
クスを仕込み、60℃に加熱後、硫酸第一鉄、ピロリン
酸ナトリウム、結晶ブドウ糖を添加し、60℃に保持し
たままST、AN、t−DM及びクメンハイドロパーオ
キサイドを2時間かけて連続添加し、その後70℃に昇
温して1時間保って反応を完結した。かかる反応によっ
て得たABSラテックスに酸化防止剤を添加し、その後
硫酸により凝固させ、十分水洗後、乾燥してABSグラ
フト共重合体(a−1−1)を得た。
【0094】合成例2:ゴム含有グラフト共重合体(a
−1−2)の製造 エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴムラテ
ックス(エチレン:プロピレン:非共役ジエン(5−エ
チレン−2−ノルボルネン) 50部(固形分として)
の存在下、AN15部、ST35部を反応させたこと以
外は、合成例1と同様にしてAESグラフト共重合体
(a−1−2)を得た。
【0095】合成例3:ゴム含有グラフト共重合体(a
−1−3)の製造 ポリブチルアクリレート 50部(固形分として)の存
在下、AN15部、ST35部を反応させたこと以外
は、合成例1と同様にしてASAグラフト共重合体(a
−1−3)を得た。
【0096】合成例4:硬質共重合体(a−2−1)の
製造 窒素置換した反応器に水120部、アルキルベンゼンス
ルホン酸ソーダ0.002部、ポリビニルアルコール
0.5部、アゾイソブチルニトリル0.3部、t−DM
0.5部と、AN35部、ST65部からなるモノマー
混合物を使用し、STの一部を逐次添加しながら開始温
度60℃から5時間昇温加熱後、120℃に到達させ
た。更に、120℃で4時間反応した後、重合物を取り
出し、硬質共重合体(a−2−1)を得た。
【0097】合成例5:硬質共重合体(a−2−2)の
製造 AN25部、ST20部、α−メチルスチレン35部、
N−フェニルマレイミド20部からなるモノマー混合物
を使用し、スチレン、α−メチルスチレン、N−フェニ
ルマレイミドの一部を逐次添加したこと以外は合成例4
と同様にして重合を行って、硬質共重合体(a−2−
2)を得た。
【0098】ポリカーボネート樹脂(b−1)として
は、以下のものを用いた。 ポリカーボネート樹脂(b−1−1):三菱エンジニア
リングプラスチック(株)製ポリカーボネート樹脂「H
−4000」(粘度平均分子量(Mv):15,00
0) ポリカーボネート樹脂(b−1−2):三菱エンジニア
リングプラスチック(株)製ポリカーボネート樹脂「S
−3000」(粘度平均分子量(Mv):21,00
0) ポリカーボネート樹脂(b−1−3):三菱エンジニア
リングプラスチック(株)製ポリカーボネート樹脂「E
−2000」(粘度平均分子量(Mv):31,00
0)
【0099】回収ポリカーボネート樹脂(b−2)とし
ては、以下のものを用いた。
【0100】回収ポリカーボネート樹脂(b−2−
1):廃CDを実施例1で用いた酸溶液に5分間浸漬し
て被膜を除去したものを水洗、乾燥して破砕したもの。
この廃CDに使用されている原料ポリカーボネート樹脂
の粘度平均分子量(Mv)は15,000であり、回収
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)も1
5,000であった。
【0101】ポリカーボネート樹脂(b−2−2):廃
MDを実施例2で用いた酸溶液に5分間浸漬して被膜を
除去したものを水洗、乾燥して破砕したもの。この廃M
Dに使用されている原料ポリカーボネート樹脂の粘度平
均分子量(Mv)は15,000であり、回収ポリカー
ボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)も14,900
であった。
【0102】ポリカーボネート樹脂(b−2−3):廃
CDを実施例6で用いた酸溶液に90分間浸漬したもの
で金属被膜や塗料を十分に剥離することはできなかった
ものを、水洗、乾燥して破砕したもの。この廃CDに使
用されている原料ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子
量(Mv)は15,000であり、回収ポリカーボネー
ト樹脂の粘度平均分子量(Mv)は13,500であっ
た。
【0103】ポリカーボネート樹脂(b−2−4):廃
CDの金属被膜や塗装を除去せずにそのまま破砕したも
の。
【0104】ポリカーボネート樹脂(b−2−5):廃
MDの金属被膜や塗装を除去せずにそのまま破砕したも
の。
【0105】難燃剤(C)としては、以下のものを用い
た。 難燃剤(c−1):旭電化工業製リン酸エステル系難燃
剤「FP−500」 難燃剤(c−2):大日本インキ社製臭素系難燃剤「E
C−20」
【0106】ドリップ防止剤(D)としては、以下のも
のを用いた。 ドリップ防止剤(d):デュポン社製ポリテトラフルオ
ロエチレン「テフロン(登録商標)6−J」
【0107】無機充填剤(E)としては、以下のものを
用いた。 無機充填剤(e−1):東邦レーヨン社製カーボン繊維
「ベスファイト」(平均繊維径=7μm、平均繊維長=
6mm) 無機充填剤(e−2):ベカルト社製ステンレス繊維
「ベキシールド」(平均繊維径=8μm、平均繊維長=
6mm)
【0108】実施例8〜15、比較例4〜11、参考例
1〜4 表3,4に示す配合割合で、更に、滑剤、酸化防止剤等
の添加剤と共に混合した後、220〜240℃で2軸押
出機(日本製鋼所製「TEX−44」)にて溶融混合
し、ペレット化した。この樹脂ペレットを2オンス射出
成形機(東芝(株)製)にて220〜260℃にて成形
し、必要なテストピースを作成し、各種物性を下記の方
法で測定し、結果を表3,4に示した。
【0109】なお、参考例1〜4は、回収ポリカーボネ
ート樹脂を用いず、新品のポリカーボネート樹脂のみを
使用した例である。 〔メルトフローレート(g/10min)〕 JIS
K7210(表3では230℃,表4では220℃/9
8N) 〔アイゾット衝撃強度(J/m)〕 ASTM D25
6(常温) 〔曲げ弾性率(MPa)〕 6.4mm厚み(ASTM
D790) 〔熱変形温度(℃)〕 ASTM D648 〔燃焼性〕 2mm厚みの試験片に対してUL94に準
じた燃焼試験を行い、燃焼性を調べた。 〔表面外観〕 目視により成形品表面を観察し、異物が
無く、外観が良好なものは○、異物があり外観が悪いも
のは×と判定した。
【0110】
【表3】
【0111】
【表4】
【0112】表3、表4より、次のことが明らかであ
る。
【0113】本発明の実施例8〜11では、比較例4〜
7に比べて表面外観、アイゾット衝撃強度が優れている
ことが分かる。また、実施例8は、参考例1と比較可能
であり、また、実施例10は、参考例2と比較可能であ
り、実施例8及び10は参考例1,2と同等の特性を示
しており、実用に十分耐えることが予想される。
【0114】難燃剤やドリップ防止剤を添加した実施例
12,13と比較例8,9について、燃焼性への効果は
認められるが、表面外観、アイゾット衝撃強度について
は、実施例12,13の方がはるかに優れていることが
分かる。また、実施例12は、参考例3と同等の特性を
示しており、十分実用に耐えることが予想される。
【0115】さらに実施例14,15と比較例10,1
1は、無機充填剤であるカーボン繊維やステンレス繊維
を配合した樹脂組成物であり、電磁波遮蔽効果につい
て、一辺150mm、厚み3mmの正方形の試験片を作
成して、(株)アドバンテスト製のTR−17301A
とR3361Aを併用して磁界波(周波数300MH
z)を測定したところ、実施例14,15と比較例1
0,11及び参考例4の電磁波遮蔽効果は、50〜55
(dB)の範囲にあり、いずれも電磁波遮蔽効果が認め
られた。また、燃焼性への効果も認められた。しかし、
表面外観、アイゾット衝撃強度の特性は、比較例10,
11よりも実施例14,15の方がはるかに優れてい
る。また、実施例14は参考例4と同等の特性を示して
おり、十分実用に耐えることが予想される。
【0116】以上のように、実施例では、比較例の粉砕
品を使用したものに比べて、耐衝撃強度及び外観が優れ
ている。また、参考例に示したように実施例の特性は、
回収ポリカーボネート樹脂を再利用していないものと匹
敵する特性を有していることが明らかである。
【0117】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の廃光学式デ
ィスクからの熱可塑性樹脂の回収方法によれば、光学式
ディスクの廃棄物から、熱可塑性樹脂基板上の金属反射
膜等の被膜のみを容易かつ効率的に除去して、基板の構
成材料である熱可塑性樹脂を、その物性を低下させるこ
となく、そのまま再利用可能な物性を維持して高い回収
率で回収することができる。
【0118】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物及び熱
可塑性樹脂成形品によれば、このようにして回収した熱
可塑性樹脂を用いて表面外観及び耐衝撃性等に優れた熱
可塑性樹脂成形品を提供することができる。
【0119】本発明によれば、近年益々その需要が増加
し、不良品、検査用サンプル、回収品等の発生量も益々
増加することが見込まれる光学式ディスクの廃棄物から
熱可塑性樹脂を容易かつ効率的に、しかも安価に回収し
てこれを再利用することが可能となり、廃棄物の減量及
び環境の維持、資源の有効利用等の面において、本発明
の工業的有用性は極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 69/00 ZAB B29K 69:00 // B29K 69:00 B09B 3/00 304P 303E (72)発明者 木島 誠 山口県宇部市大字沖宇部525−14 宇部サ イコン株式会社宇部工場内 (72)発明者 神近 雅司 山口県宇部市大字沖宇部525−14 宇部サ イコン株式会社宇部工場内 (72)発明者 広本 恭之 山口県宇部市大字沖宇部525−14 宇部サ イコン株式会社宇部工場内 (72)発明者 吉冨 勉 山口県宇部市大字沖宇部525−14 宇部サ イコン株式会社宇部工場内 Fターム(参考) 4D004 AA07 AA22 BA07 CA02 CA22 CA34 CA41 CA42 CC11 CC12 DA03 DA10 DA11 DA20 4F071 AA12X AA22X AA26 AA34X AA42 AA50 AA76 AA77 AA88 AB03 AB12 AC15 AD01 AE07 AE17 AF20 AF23 AF45 BB05 BC03 4F301 AA12 AA21 AA26 BF08 BF29 BF31 4J002 BC06W BD135 BD155 BN14X CD124 CG00Y DA017 DC007 EW046 FA047 FD017 FD134 FD136 FD205 GQ00

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂基板に金属反射膜を含む被
    膜が形成された光学式ディスクの廃棄物から熱可塑性樹
    脂を回収する方法において、 該光学式ディスクを酸溶液に接触させ、前記被膜を溶解
    ないし剥離除去した後、水洗し、乾燥することを特徴と
    する廃光学式ディスクからの熱可塑性樹脂の回収方法。
  2. 【請求項2】 該熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂
    であることを特徴とする請求項1に記載の廃光学式ディ
    スクからの熱可塑性樹脂の回収方法。
  3. 【請求項3】 該酸溶液のpHが3以下であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の廃光学式ディスクから
    の熱可塑性樹脂の回収方法。
  4. 【請求項4】 該酸溶液が無機酸、有機酸、ハロゲン化
    合物、及び浸透剤を含む水性溶液であることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれか1項に記載の廃光学式デ
    ィスクからの熱可塑性樹脂の回収方法。
  5. 【請求項5】 該酸溶液の無機酸が塩酸、硝酸、硫酸及
    びリン酸よりなる群から選ばれる1種又は2種以上であ
    り、有機酸がクエン酸、スルファミン酸、シュウ酸、グ
    リコール酸、酢酸及びギ酸よりなる群から選ばれる1種
    又は2種以上であり、ハロゲン化合物がハロゲン化ナト
    リウム、ハロゲン化カリウム、ハロゲン化アンモニウム
    及びハロゲン化水素酸よりなる群から選ばれる1種又は
    2種以上であり、浸透剤がポリオキシアルキレンアルキ
    ルエーテル、アルキルベンゼンスルフォネート及びナフ
    タレンスルフォネートよりなる群から選ばれる1種又は
    2種以上であることを特徴とする請求項4に記載の廃光
    学式ディスクからの熱可塑性樹脂の回収方法。
  6. 【請求項6】 該酸溶液の無機酸の濃度が10〜80重
    量%であり、有機酸の濃度が1〜20重量%であり、ハ
    ロゲン化合物の濃度が1〜30重量%であり、浸透剤の
    濃度が0.1〜5重量%であることを特徴とする請求項
    4又は5に記載の廃光学式ディスクからの熱可塑性樹脂
    の回収方法。
  7. 【請求項7】 該光学式ディスクを破砕することなく前
    記酸溶液に接触させることを特徴とする請求項1ないし
    6のいずれか1項に記載の廃光学式ディスクからの熱可
    塑性樹脂の回収方法。
  8. 【請求項8】 該光学式ディスクの基板の成形材料の熱
    可塑性樹脂の分子量Mに対して、回収された熱可塑性
    樹脂の分子量MがM×1〜M×0.95であるこ
    とを特徴とする廃光学式ディスクからの熱可塑性樹脂の
    回収方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項に記載
    の廃光学式ディスクからの熱可塑性樹脂の回収方法によ
    り回収された熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする熱可
    塑性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 請求項9において、該熱可塑性樹脂組
    成物は、ゴム強化スチレン系樹脂と、請求項2ないし8
    のいずれか1項に記載の廃光学式ディスクからの熱可塑
    性樹脂の回収方法により回収された回収ポリカーボネー
    ト樹脂とを含むことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 (A)ゴム状重合体の存在下に、芳香族ビニル系単量体
    及びシアン化ビニル系単量体から選ばれた1種以上のビ
    ニル系単量体をグラフト重合してなるゴム含有グラフト
    (共)重合体(a−1)を含むゴム強化スチレン系樹脂
    10〜70重量部と、 (B)前記回収ポリカーボネート樹脂(b−2)を含む
    ポリカーボネート樹脂90〜30重量部とを含む(ただ
    し、(A)ゴム強化スチレン系樹脂と(B)ポリカーボ
    ネート樹脂との合計で100重量部)ことを特徴とする
    熱可塑性樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 (A)ゴム状重合体の存在下に、芳香族ビニル系単量体
    及びシアン化ビニル系単量体から選ばれた1種以上のビ
    ニル系単量体をグラフト重合してなるゴム含有グラフト
    (共)重合体(a−1)5重量%以上と、芳香族ビニル
    系単量体及びシアン化ビニル系単量体から選ばれた1種
    以上の単量体を重合してなる硬質(共)重合体(a−
    2)95重量%以下とを含むゴム強化スチレン系樹脂1
    0〜70重量部と、 (B)溶液粘度法による数平均分子量が18,000〜
    40,000のポリカーボネート樹脂(b−1)99重
    量%以下と前記回収ポリカーボネート樹脂(b−2)1
    重量%以上とを含むポリカーボネート樹脂90〜30重
    量部とを含む(ただし、(A)ゴム強化スチレン系樹脂
    と(B)ポリカーボネート樹脂との合計で100重量
    部)ことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12において、(A)
    ゴム強化スチレン系樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂
    との合計100重量部に対して、(C)難燃剤30重量
    部以下と(D)ドリップ防止剤1重量部以下とを含むこ
    とを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 請求項11ないし13のいずれか1項
    において、(A)ゴム強化スチレン系樹脂と(B)ポリ
    カーボネート樹脂との合計100重量部に対して、
    (E)無機充填剤5〜60重量部を含むことを特徴とす
    る熱可塑性樹脂組成物。
  15. 【請求項15】 請求項9ないし14のいずれか1項に
    記載の熱可塑性樹脂組成物を成形してなることを特徴と
    する熱可塑性樹脂成形品。
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