JP2004352762A - 再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物とその製造方法及び射出成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)芳香族ポリカーボネート樹脂 50〜80重量%、(B)スチレン系樹脂 5〜20重量%、(C)ハロゲン非含有リン酸エステル 0〜20重量%及び(D)コアシェルタイプグラフトゴム状弾性体 3〜10重量%を含み、かつ、(A)成分及び/又は(B)成分の少なくとも一部が、回収された芳香族ポリカーボネート樹脂及び/又は回収されたスチレン系樹脂の粉砕品から0.2mm2以上の異物を除去した再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を射出成形品する。
【選択図】 無
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回収された芳香族ポリカーボネート樹脂及びスチレン系樹脂を含有し、難燃性、剛性、耐衝撃性、外観、流動性などの特性に優れた再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物とその製造方法及び射出成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族ポリカーボネート樹脂は、優れた機械的特性、熱的特性を有しているため、工業的に広く利用されている。また芳香族ポリカーボネート樹脂と他の熱可塑性樹脂とのポリマーアロイも数多く開発され、OA機器分野、電気・電子機器分野、自動車分野、その他雑貨などの分野に広く使用されている。特に近年は、芳香族ポリカーボネート樹脂にABS樹脂に代表されるスチレン系樹脂を配合した樹脂組成物がOA機器、電子電気機器の筐体などの部品において、著しく増加している。かかる芳香族ポリカーボネート樹脂とスチレン系樹脂からなる組成物は、その流動性、EMIシールドメッキ性、耐熱性、耐光性などの優れた特性からOA機器を始めとする様々な分野に広く使用されている。
【0003】
一方近年は資源の再利用、環境保護の観点から不用になった製品を回収し再利用する、いわゆるリサイクルの検討が盛んに行われ、上記の如く大量の樹脂を使用するOA機器の分野においては重要課題の1つとされている。
このような樹脂をリサイクルする方法としては、(1)回収した使用済み成形品を粉砕して、異物除去を精密に実施した粉砕材を同一種のバージンペレットとある比率で混合して再生ペレットを製造する方法(例えば、特許文献1参照)、(2)リサイクルする回収材として、成形時に発生するスプルー、ランナーおよび規格外成形品を対象とする方法(例えば、特許文献2参照)、(3)熱可塑性樹脂成形品粉砕物のカサ比重と該樹脂の真比重の比を規定し、バージン原料と混合、混練する方法(例えば、特許文献3参照)、(4)所定の目的に使用されたあとの樹脂(A)の回収物に1種以上の別の樹脂(B)を添加する方法(例えば、特許文献4参照)などがある。
【0004】
上記の(1)の方法では、電子機器から再生可能な熱可塑性プラスチック部材を回収工程、回収された熱可塑性プラスチック部材を粉砕し、粉砕混合物を得る粉砕工程、該粉砕混合物を洗浄液で洗浄する洗浄工程および、洗浄された粉砕混合物から熱可塑性プラスチック粉砕物を分離する分離工程を有するが、そのプロセスは相当に複雑である、(2)の方法ではリサイクルする回収材が限定される、(3)の方法では、熱可塑性樹脂成形品粉砕物のカサ比重と該樹脂の真比重の比により混合するので異種の樹脂が混入する恐れがある、(4)の方法では、回収樹脂(A)と添加樹脂(B)に種々の組み合わせがあり、その量比を含めて各々の解明が必要である、などの問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−198116号公報
【特許文献2】
特開2001−26719号公報
【特許文献3】
特開2002−265798号公報
【特許文献4】
特開2002−292628号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような状況において、物性低下や異物混入した芳香族ポリカーボネート樹脂およびスチレン系樹脂の低品位の回収品を有効に利用して、難燃性、剛性、耐衝撃性、外観、流動性などの特性に優れた付加価値のある射出成形品を提供すること目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究の結果、芳香族ポリカーボネート樹脂及び/又はスチレン系樹脂の低品位の回収品を粉砕して異物を除去したものを用い、(A)芳香族ポリカーボネート樹脂、(B)スチレン系樹脂、(C)ハロゲン非含有リン酸エステル及び(D)コアシェルタイプグラフトゴム状弾性体を特定比率とすることにより、バージン材のみから製造する同種の材料と同等の難燃性、剛性、耐衝撃性、外観、流動性などの特性に優れた再生芳香族ポリカーボネート樹脂が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
すなわち本発明は、以下の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物とその製造方法及び射出成形品を提供するものである。
1.(A)芳香族ポリカーボネート樹脂 50〜80重量%、(B)スチレン系樹脂 5〜20重量%、(C)ハロゲン非含有リン酸エステル 0〜20重量%及び(D)コアシェルタイプグラフトゴム状弾性体 3〜10重量%を含み、かつ、(A)成分及び/又は(B)成分の少なくとも一部が、回収された芳香族ポリカーボネート樹脂及び/又は回収されたスチレン系樹脂の粉砕品から0.2mm2以上の異物を除去したものであることを特徴とする再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
2.(A)、(B)、(C)及び(D)成分の合計100重量部に対して、更に(E)タルク0〜25重量部及び(F)フルオロオレフィン系樹脂0〜2重量部を含有する上記1の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
3.(A)成分及び/又は(B)成分の少なくとも一部として、回収された芳香族ポリカーボネート樹脂及び/又は回収されたスチレン系樹脂を粉砕した後、0.2mm2以上の異物を除去して得られたペレットを用いることを特徴とする上記1又は2の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
4.回収された芳香族ポリカーボネート樹脂及び/又は回収されたスチレン系樹脂を粉砕した後、目開き寸法0.6mm〜0.04mmのスクリーンメッシュ1枚以上を装着した押出機を通過させることにより、0.2mm2以上の異物が除去されたペレットを得る上記3の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
5.上記1又は2の再生ポリカーボネート樹脂組成物を射出成形して得られたことを特徴とする射出成形品。
6.射出成形品がOA機器、家庭電化機器又は電気・電子機器のハウジング又は部品である上記5の射出成形品
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において、芳香族ポリカーボネート樹脂及び/又はスチレン系樹脂の回収品としては、所定の用途にある期間使用されて回収された使用済み成形品(CD、DVDディスクの記録層などの異質層を除去したもの)、射出成形時に発生するスプルーやランナー及び規格外の成形品、シート成形時の端材(俗にミミ)或いは不良品などが挙げられる。
また、異物としては、使用中に付着した埃、成形品に付着している非熱可塑性の異物(発泡ポリウレタンなどの熱硬化性樹脂)、粉砕品に混入している、糸くずや木屑、紙くずなどの不溶融性の有機物、砂、土などの無機物あるいは金属片などで0.2mm2以上のサイズのものが挙げられる。0.2mm2以上のサイズは、円とすると直径が約0.5mmとなり、目視でも容易に目につく大きさである。
以下に、本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の構成成分(A)〜(F)について説明する。
【0010】
(A)芳香族ポリカーボネート樹脂(PC)
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を構成する(A)成分である芳香族ポリカーボネート(PC)としては、種々のものが挙げられる。好ましくは一般式(I)
【0011】
【化1】
【0012】
[式中、X1およびX2は、同一であっても、異なっていてもよく、C1〜C8アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、アミル基、i−アミル基、ヘキシル基等)である。aおよびbは、それぞれX1およびX2の置換数を表し、それぞれ0または1〜4の整数である。なお、aおよび/またはbが2〜4の整数である場合、複数のX1および/またはX2は、同一であっても、異なっていてもよい。Yは、単結合;C1〜C8アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基等)、C2〜C8アルキリデン基(例えば、エチリデン基、i−プロピリデン基等)、C5〜C15シクロアルキレン基(例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等)、C5〜C15シクロアルキリデン基(例えば、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基等);−S−、−SO2−、−O−または−CO−結合;または式(II−1)
【0013】
【化2】
【0014】
若しくは式(II−2)
【化3】
【0015】
で表される結合を示す。]で表される構造の繰り返し単位を有する重合体である。
【0016】
上記重合体は、通常、一般式(III)
【0017】
【化4】
(式中、X1、X2、a、bおよびYは、前記定義のとおりである。)で表される二価フェノールと、ホスゲン、炭酸エステル化合物等のカーボネート前駆体とを反応させることによって容易に製造することができる。
【0018】
すなわち、例えば塩化メチレン等の溶媒中において、公知の酸受容体や分子量調節剤の存在下、二価フェノールと、ホスゲン等のカーボネート前駆体との反応により、あるいは二価フェノールと、ジフェニルカーボネート等のカーボネート前駆体とのエステル交換反応などによって製造できる。
【0019】
前記一般式(III)で表される二価フェノールとしては、様々なものが挙げられるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕が好ましい。ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、ビスフェノールA以外のビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン、例えば1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなど;4,4’−ジヒドロキシジフェニル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。この他、二価フェノールとしては、ハイドロキノン等が挙げられる。これらの二価フェノールは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0020】
炭酸エステル化合物としては、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネートが挙げられる。
【0021】
分子量調節剤としては、通常、ポリカーボネートの重合に用いられるものでよく、各種のものを挙げることができる。例えば、一価フェノールであるフェノール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−クミルフェノール、ノニルフェノール等が挙げられる。
【0022】
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の(A)成分である芳香族ポリカーボネートは、前記の二価フェノールのうちの1種を用いたホモポリマーであってもよく、また2種以上を用いたコポリマーであってもよい。さらに、多官能性芳香族化合物を上記に二価フェノールと併用して得られる熱可塑性ランダム分岐ポリカーボネート樹脂であってもよい。
また、数平均重合度5以上のオルガノシロキサンブロックからなるポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体であってもよい。
さらには、これら各種の芳香族ポリカーボネート樹脂の2種以上の混合物であってもよい。
【0023】
本発明において用いられる(A)成分の芳香族ポリカーボネート樹脂は、機械的強度および成形性の点から、その粘度平均分子量は、10,000〜100,000のものが好ましく、特に15,000〜40,000のものが好適である。
【0024】
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の(A)成分として好適に用いられる市販の芳香族ポリカーボネートとしては、例えばタフロン A2200、A1900、A1500、A3000およびB2500(商品名、出光石油化学(株)製)等が挙げられる。
【0025】
(B)スチレン系樹脂(PS)
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を構成する(B)成分のスチレン系樹脂としては耐衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)が好適である。
耐衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)は、スチレン、α−メチルスチレンなどのモノビニル芳香族単量体にゴム状弾性体を溶解または混合し、重合して得られる重合体であり、ゴム状弾性体2〜30重量%を含有する。ゴム状弾性体の割合が2重量%未満であると、耐衝撃性が不十分となり、また、30重量%を超えると熱安定性が低下する。
【0026】
上記ゴム状弾性体の具体例としては、ポリブタジエン、アクリレートおよび/またはメタクリレートを含有するゴム状弾性体、スチレン・ブタジエン・スチレン(SBS)樹脂、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエン・アクリルゴム、イソプレン・ゴム、イソプレン・スチレンゴム、イソプレン・アクリルゴム、エチレン・プロピレンゴム等が挙げられる。このうち、特に好ましいものはポリブタジエンである。ここで用いるポリブタジエンは、低シスポリブタジエン(例えば1,2−ビニル結合を1〜30モル%、1,4−シス結合を30〜42モル%含有するもの)、高シスポリブタジエン(例えば1,2−ビニル結合を20モル%以下、1,4−シス結合を78モル%以上含有するもの)のいずれを用いてもよく、また、これらの混合物であってもよい。
【0027】
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の(B)成分として好適に用いることができる市販のポリスチレンとしては、例えば、HT50、HT51、HT52、IT40、IT41、IT42、IT44(商品名、出光石油化学(株)製)等が挙げられる。
【0028】
(C)ハロゲン非含有リン酸エステル
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を構成する(C)成分のハロゲン非含有リン酸エステルとは、環境保護のための非ハロゲンの目的を達成するため、リン酸エステルではあっても、ハロゲン原子を含有するものは、本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の構成成分(C)から排除されることを意味する。
前記ハロゲン非含有リン酸エステルとしては、ハロゲン原子を含まないリン酸エステルであればよく、特に制限されないが、例えば一般式(IV)
【0029】
【化5】
【0030】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、それぞれ独立して、水素原子または有機基を表し、Xは2価以上の有機基を表し、pは0または1であり、qは1以上の整数であり、rは0以上の整数を表す。)で示されるリン酸エステルを好ましく用いることができる。
前記一般式(IV)において、有機基とは、置換されていても、いなくてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基などである。また置換されている場合の置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基などがある。さらに、これらの置換基を組み合わせた基であるアリールアルコキシアルキル基など、またはこれらの置換基を酸素原子、窒素原子、イオウ原子などにより結合して組み合わせたアリールスルホニルアリール基などを置換基としたものなどがある。
【0031】
また、一般式(IV)において、2価以上の有機基Xとしては、上記した有機基から、炭素原子に結合している水素原子の1個以上を除いてできる2価以上の基を意味する。たとえば、アルキレン基、(置換)フェニレン基、多核フェノール類であるビスフェノール類から誘導されるものである。好ましいものとしては、ビスフェノールA、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジフエニルメタン、ジヒドロキシジフェニル、ジヒドロキシナフタレン等がある。
【0032】
このハロゲン非含有リン酸エステルは、モノマー、オリゴマー、ポリマーあるいはこれらの混合物であってもよい。具体的には、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、ビスフェノールAビスホスフェート、ヒドロキノンビスホスフェート、レゾルシンビスホスフェート、レゾルシノール−ジフェニルホスフェート、トリオキシベンゼントリホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、あるいはこれらの置換体、縮合物などを例示できる。
【0033】
本発明で用いるハロゲン非含有リン酸エステルは、難燃性の点から、金型付着防止性、高温で薄肉成形品を成形するような場合には、モノマー含有量が3重量%以下のものの使用が好ましい場合がある。さらに、酸価(JIS K6751による測定)が1mgKOH 1g以下のものが熱安定性の点から好ましい場合がある。また、耐湿性や耐熱性の点から、フェノールにアルキル基などの置換基があるリン酸エステル化合物の使用が好ましい場合がある。
【0034】
ここで、市販のハロゲン非含有リン酸エステル化合物としては、たとえば、大八化学工業株式会社製の、TPP〔トリフェニルホスフェート〕、TXP〔トリキシレニルホスフェート〕、CR−741〔ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)〕、CR−733S〔レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)〕、PX200〔1,3−フェニレン−テスラキス(2,6−ジメチルフェニル)リン酸エステル、PX201〔1,4−フェニレン−テトラキス(2,6−ジメチルフェニル)リン酸エステル、PX202〔4,4’−ビフェニレン−テスラキス〕2,6−ジメチルフェニル〕リン酸エステルなどを挙げることができる。
【0035】
(D)コアシェルタイプグラフトゴム状弾性体
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を構成する(D)成分のコアシェルタイプグラフトゴム状弾性体は、コア(芯)とシェル(殻)から構成される2層構造を有しており、コア部分は軟質なゴム状態であって、その表面のシェル部分は硬質な樹脂状態であり、弾性体自体は粉末状(粒子状態)のものである。このゴム状弾性体を、ポリカーボネート樹脂と溶融ブレンドした後も、その粒子状態は、大部分がもとの形態を保っている。配合されたゴム状弾性体の大部分がもとの形態を保っていることにより、表層剥離を起こさない効果が得られる。
【0036】
本発明の(D)成分として用いることができるコアシェルタイプグラフトゴム状弾性体としては、種々なものを挙げることができる。例えば、アルキルアクリレートやアルキルメタクリレート、ジメチルシロキサンを主体とする単量体から得られるゴム状重合体の存在下に、ビニル系単量体の1種または2種以上を重合させて得られるものが挙げられる。ここで、アルキルアクリレートやアルキルメタクリレートとしては、C2〜C10アルキル基を有するものが好適である。具体的には、例えばエチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルメタクリレート等が挙げられる。
【0037】
これらのアルキルアクリレート類を主体とする単量体から得られるゴム状重合体としては、アルキルアクリレート類70重量%以上と、これと共重合可能な他のビニル系単量体、例えばメチルメタクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン等30重量%以下とを反応させて得られる重合体が挙げられる。なお、この場合、ジビニルベンゼン、エチレンジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等の多官能性単量体を架橋剤として適宜添加して反応させてもよい。
【0038】
ゴム状重合体の存在下に反応させるビニル系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル等が挙げられる。
これらの単量体は、1種または2種以上を組み合わせて用いてもよいし、また、他のビニル系重合体、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物や、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル化合物等と共重合させてもよい。
この重合反応は、例えば塊状重合、懸濁重合、乳化重合などの各種方法によって行うことができる。特に、乳化重合法が好適である。
【0039】
このようにして得られるコアシェルタイプグラフトゴム状弾性体は、前記ゴム状重合体を20重量%以上含有していることが好ましい。このようなコアシェルタイプグラフトゴム状弾性体としては、具体的には60〜80重量%のn−ブチルアクリレートと、スチレン、メタクリル酸メチルとのグラフト共重合体などのMAS樹脂弾性体が挙げられる。市販のMAS樹脂弾性体としては、例えばハイブレンB621(商品名、日本ゼオン(株)製)、KM−330(商品名、ローム&ハース(株)製)、メタブレンW529、メタブレンS2001、メタブレンC223、メタブレンB621(商品名、三菱レイヨン(株)製)、パラロイドEXL−2603(商品名、呉羽化学工業(株)製)等が挙げられる。
コアシェルタイプグラフトゴム状弾性体は、特開昭59−93748号公報に開示されており、同公報に開示のアクリレートベースコア−重合アクリレートシェル重合体を、本発明において好適に用いることができる。
【0040】
(E)タルク
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には(E)成分としてタルクを含有することが好ましい。この(E)成分のタルクは、マグネシウムの含水ケイ酸塩であり、一般に市販されているものを用いることができる。タルクには、主成分であるケイ酸と酸化マグネシウムの他に、微量の酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化鉄を含むことがあるが、本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を製造するには、これらを含んでいてもかまわない。(E)成分のタルクは、平均粒径が0.1〜50μmのものが好ましい。
タルクは、ポリカーボネート樹脂組成物を難燃化するとともに、リン系難燃剤である(C)成分のハロゲン非含有リン酸エステルの配合量を減少させることができる。
【0041】
(F)フルオロオレフィン系樹脂
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には(F)成分としてフルオロオレフィン系樹脂を含有することが好ましい。フルオロオレフィン系樹脂は、溶融滴下防止効果を付与するものである。本発明で用いるフルオロオレフィン系樹脂としては、あらゆるタイプのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いることができる。フルオロオレフィン系樹脂の平均分子量は、500,000以上であることが好ましく、特に好ましくはは500,000〜10,000,000である。
【0042】
なお、ポリテトラフルオロエチレンのうち、フィブリル形成能を有するものを用いると、さらに高い難燃性を付与することができる。フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)には特に制限はないが、例えば、ASTM規格において、タイプ3に分類されるものが挙げられる。その具体例としては、例えばポリテトラフルオロエチレン6−J(商品名、三井・デュポンフロロケミカル(株)製)、ポリフロンD−1およびポリフロンF−103(商品名、ダイキン工業(株)製)、XAD−938(商品名、旭硝子フロロポリマーズ(株)製)等が挙げられる。また、上記タイプ3に分類されるもの以外では、例えばアルゴフロンF5(商品名、モンテフルオス(株)製)、ポリフロンMPAFA−100およびF201(商品名、ダイキン工業(株)製)等が挙げられる。これらのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、例えばテトラフルオロエチレンを水性溶媒中で、ナトリウム、カリウム、アンモニウムパーオキシジスルフィドの存在下で、6.9〜690Paの圧力下、温度0〜200℃、好ましくは20〜100℃で重合させることによって得られる。
【0043】
次に、本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を構成する各成分の配合割合について説明する。
(A)成分
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、(A)成分の芳香族ポリカーボネート樹脂が50〜80重量%含有されており、55〜70重量%含有されていることが好ましい。
【0044】
(B)成分
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、(B)成分のスチレン系樹脂が5〜20重量%含有されており、7〜15重量%含有されていることが好ましい。5重量%未満では、流動性等の性能が不十分であり、また、20重量%を超えると、目的とする難燃性能(1.5mm V−0またはV−1)を得ることができない他、衝撃強度等に大きな低下をもたらすため、不都合である。
なお、(B)成分のスチレン系樹脂は、ゴム状弾性体が2〜30重量%含有されている耐衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)が望ましい。ゴム状弾性体の量が2重量%未満であると、衝撃強度の向上が得られず、また、30重量%を超えると、耐熱性の低下および表層剥離等成形外観に悪影響を及ぼし、不都合である。
【0045】
(C)成分
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂樹脂組成物には、(C)成分のハロゲン非含有リン酸エステルが、0〜20重量%配合されており、2〜15重量%配合されているのが好ましい。20重量%を超えると、耐熱性が大きく低下するとともに衝撃強度の低下も大きく、不都合である。
【0046】
(D)成分
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物において、(D)成分のコアシェルタイプグラフトゴム状弾性体は、衝撃強度を向上させるために添加するものであり、3〜10重量%配合されており、3.5〜7重量%配合されているのが好ましくい。3重量%未満では衝撃強度が低く、10重量%を超えると、剛性、耐熱性の低下をもたらす。
【0047】
(E)成分
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、難燃性や剛性の向上のために(E)成分のタルクが、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の合計100重量部に対して0〜25重量部配合されているのが好ましく、2〜20重量%配合されているのが更に好ましい。25重量部を超えると、衝撃強度等の物性が大きく低下し、不都合である。
【0048】
(F)成分
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物において、(F)成分のフルオロオレフィン系樹脂は、難燃性を得るために、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の合計100重量部に対して0〜2重量部配合されていることが好ましく、0.1〜0.5重量部配合されていることが更に好ましい。2.0重量部を超える量を添加しても、それ以上の効果の向上は望めず、耐衝撃性および成形品外観に悪影響を及ぼす。
【0049】
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、外観改善、帯電防止、耐候性改善、剛性改善等の目的で、上記(A)〜(F)成分以外に、適宜任意成分を添加することができる。本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物に添加しうる任意成分としては、例えば脂肪族カルボン酸エステル系やパラフィン等の外部滑剤、離型剤(外観改善)、帯電防止剤、ポリアミドポリエーテルブロック共重合体(永久帯電防止性能付与)、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系の光安定剤(耐候性改善)、ガラス繊維(剛性改善)、着色剤(その他)等が挙げられる。
任意成分の配合量は、本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の特性が維持される範囲であれば特に制限はない。
【0050】
次に、本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法について説明する。本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、前記の各成分(A)〜(F)を上記割合で、さらに必要に応じて用いられる各種任意添加成分を適当な割合で配合し、混練することにより得られる。このときの配合および混練は、通常用いられている機器、例えばリボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ドラムタンブラー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機等を用いる方法で行うことができる。混練の際の加熱温度は、通常240〜300℃の範囲で適宜選択される。
【0051】
本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物における回収された芳香族ポリカーボネート樹脂としては、例えば、使用済のヘッドランプレンズやその規格外品、スプルー、ランナーなどが挙げられる。また、本発明の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物における回収されたスチレン系樹脂(PS)としては、例えば、使用済みの複写機から取り出したハウジングやトレー、シート成形時に発生したミミなどが挙げられる。これらの回収品はクラッシャーなどを用いて破砕する。破砕品のサイズは押出機にかかるサイズであれば良く、0.5〜30mm、好ましくは1〜20mm、更に好ましくは1〜10mmである。
【0052】
微小異物としては、使用中に付着した埃、成形品に付着している非熱可塑性の異物(発泡ポリウレタンなどの熱硬化性樹脂)、粉砕品に混入している糸くずや木屑、紙くずなどの不溶融性の有機物、砂、土などの無機物や金属片などで0.2mm2以上のサイズのものが挙げられるが、その微小異物の除去操作としては、例えば、上記粉砕品を目開き寸法0.6mm〜0.04mmのスクリーンメッシュ1枚以上を装着した押出機にかけてペレットを得る方法がある。
この際の押出機は1軸、2軸押出機のいずれでも良い。スクリーンメッシュの目開き寸法は好ましくは0.5mm〜0.05mm、より好ましくは0.45mm〜0.75mmである。目開き寸法0.6mmを超えると異物が残り効果がない。また、0.05mm未満では異物除去効果は大きいが、成形時に樹脂圧力が上昇し易く、且つ時間当たりの押出量も低下するため生産性が低下する。
得られたペレットは、例えば、芳香族ポリカーボネート樹脂では280℃、スチレン系樹脂では220℃程度に加熱成形してパンケーキを作製して用いることもできる。
【0053】
【実施例】
つぎに、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
以下の各製造例で得られたスチレン系樹脂(PS)及び芳香族ポリカーボネート樹脂(PC)、並びに各実施例及び比較例で得られた試験片の物性試験の測定および異物評価は次のように行った。
【0054】
(1)引張り試験:
ASTM D―638に準拠、単位:降伏強度(%)、引張り伸び率(%)
(2)曲げ試験:
ASTM D790に準拠(試験条件等:23℃、4mm)、単位:曲げ強度(MPa)、曲げ弾性率(MPa)
(3)アイゾット(IZOD)衝撃強度(ノッチ付き):
ASTM D256に準拠、23℃(肉厚0.318cm)、単位:kJ/m2
(4)UL燃焼試験:
UL94に準拠(0.159cm)、V−0〜V−1が実用上の難燃性能を満足する。HBは実用上の難燃性能を有していないことを意味する。
(5)異物評価(0.2mm2以上):
射出成形機(ファナック社製 ROBOSHT α―100C 成形温度 250℃) で6×6×0.2cmの平板を成形し、突き出しピンのない面の異物を数え7枚(250cm2)の合計数で評価した。目標値 0個/250cm2
なお、各製造例のPS及びPCにおける流動性の指標としてのMIは、ASTM D1238に準拠し、温度200℃、荷重49Nで測定した。
【0055】
製造例1(回収PS1の製造)
3〜5年間使用されて回収した複写機のハウジング(外装部:衝撃性スチレン系樹脂(HIPS)製)およびトレー(HIPS製)を直径9mmの目のついたスクリーンを取付けたクラッシャー((株)朋来鉄工所製 U−100)で粉砕し、サイズ1〜8mmの粉砕品(粉砕PS1)を得た。
次に、目開き寸法0.25mm(60メッシュ)と目開き寸法0.15mm(100メッシュ)の平織りメッシュを各1枚を重ねて装着した40mmΦの1軸押出機(田辺プラスチックス機械(株)製VS−40 )でバレル温度を220℃に設定して、粉砕PS1をペレタイズしてペレット(回収PS1)を得た。
異物除去に対するメッシュサイズの効果を確認するため、1軸押出機に目開き寸法0.63mmのメッシュを2枚重ねて装着して、粉砕PS1をペレタイズしてペレット(参考1)を得た。また、1軸押出機に目開き寸法0.25mmのメッシュと0.034mmのメッシュを2枚重ねて装着して、粉砕PS1をペレタイズして0.2mm2以上の異物の無いペレット(参考2)を得た。
【0056】
射出成形機(東芝機械(株)製 IS−100EN 樹脂温度 210℃)を用いて、粉砕PS1、回収PS1、参考1および参考2の各ペレットから試験片を作成して、引張り試験、曲げ試験およびIZOD衝撃試験を行った。 更に、流動性の指標としてMIを測定した。 また、各ペレットを220℃に設定した圧縮成形機((株)北十字製 50トンプレス 成形温度 220℃)で試料7gをプレスしてパンケーキを得た。このパンケーキの異物および外観を観察した。
各ペレットを製造する際の押出機における押出量と、ペレットの各物性の測定値および観察の結果を第1表に示す。
第1表よりメッシュの目が粗いと押出機において異物は除去されず、目が小さいと樹脂圧力が上昇し、押出量が低下することが分かる。また、回収されたポリスチレン系樹脂の粉砕品から0.2mm2以上の異物を除去したものは、ペレタイズしても物性低下が認められず、品位の高いペレットであることが分かる。
【0057】
製造例2(回収PS2の製造)
数種類の異なるグレードのHIPS製シート成形時に発生したミミを混合して、粉砕して粉砕品(粉砕PS2)を得た。回収PS1と同様の処理をして、回収PS2を得た。粉砕PS2と回収PS2のペレットの各物性測定値および観察の結果を第1表に示す。回収PS2は、回収PS1と同様に物性の低下は認められず、異物・外観も良好であった。
【0058】
【表1】
【0059】
製造例3(回収PC1の製造)
ヘッドランプレンズの成形時に発生したスプルー、ランナーおよび規格外の不良品(芳香族ポリカーボネート樹脂(PC)製)を粉砕して、粉砕品(粉砕PC1)を得た。押出機における押出温度を280℃にした以外は回収PS1と同じにしてペレット(回収PC1)を得た。
粘度平均分子量(Mv)を測定したところ、粉砕PC1は20200、回収PC1は20100であり、分子量の低下は認められず、また、パンケーキ(成形温度 280℃)での異物・外観も良好であった。
【0060】
実施例1〜6、参考例3、比較例1
原料の(A)成分として(PC):タフロンA1900(出光石油化学(株)製 Mv=19000)および製造例3で得られた回収PC1、(B)成分として(PS):耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)IT−44(出光石油化学(株)製)、製造例1で得られた回収PS1および製造例2で得られた回収PS2、(C)成分としてリン酸エステル(FR−1):CR−741(大八化学工業(株)製)、(D)成分としてゴム状弾性体(EL−1):パラロイドEXL−2603(呉羽化学工業(株)製)、(E)成分としてタルク(F−1):TP−A25(富士タルク(株)製)、(F)成分としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE−1): XAD−938(旭硝子フロロポリマーズ(株)製)を用い、第2表により各原料を配合し、スーパーフローター(川田製作所製 SFC−50)で攪拌混合した。
この混合物を二軸押出機(東芝機械(株)製 TEM−35 樹脂温度260℃)でペレットを得た。このペレットを80℃で5時間乾燥して、射出成形機(東芝機械(株)製 IS−100EN 樹脂温度 240℃)で試験片を作製し、引張り試験、曲げ試験、IZOD衝撃試験およびUL燃焼試験を実施した。
結果を第2表に示す。実施例1〜6では、バージン樹脂を用いた組成物(参考例3)と遜色のない物性が得られた。また、参考1のPSを用いた場合(比較例1)、希釈されて異物が減少するが観察されるので、材料として低品位となった。
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】
本発明の再生ポリカーボネート樹脂組成物はバージン樹脂を用いた組成物と遜色のない物性が得られ、物性低下や異物混入したスチレン系樹脂および芳香族ポリカーボネート樹脂の低品位の回収品を有効に利用して、難燃性、剛性、耐衝撃性、外観、流動性などの特性に優れた付加価値のある射出成形品を得ることができる。
Claims (6)
- (A)芳香族ポリカーボネート樹脂 50〜80重量%、(B)スチレン系樹脂 5〜20重量%、(C)ハロゲン非含有リン酸エステル 0〜20重量%及び(D)コアシェルタイプグラフトゴム状弾性体 3〜10重量%を含み、かつ、(A)成分及び/又は(B)成分の少なくとも一部が、回収された芳香族ポリカーボネート樹脂及び/又は回収されたスチレン系樹脂の粉砕品から0.2mm2以上の異物を除去したものであることを特徴とする再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- (A)、(B)、(C)及び(D)成分の合計100重量部に対して、更に(E)タルク0〜25重量部及び(F)フルオロオレフィン系樹脂0〜2重量部を含有する請求項1に記載の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- (A)成分及び/又は(B)成分の少なくとも一部として、回収された芳香族ポリカーボネート樹脂及び/又は回収されたスチレン系樹脂を粉砕した後、0.2mm2以上の異物を除去して得られたペレットを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
- 回収された芳香族ポリカーボネート樹脂及び/又は回収されたスチレン系樹脂を粉砕した後、目開き寸法0.6mm〜0.04mmのスクリーンメッシュ1枚以上を装着した押出機を通過させることにより、0.2mm2以上の異物が除去されたペレットを得る請求項3に記載の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1又は2の再生芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を射出成形して得られたことを特徴とする射出成形品。
- 射出成形品がOA機器、家庭電化機器又は電気・電子機器のハウジング又は部品である請求項5に記載の射出成形品。
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