JP2021102286A - 無機物質粉末配合樹脂廃材成形体の製造方法 - Google Patents

無機物質粉末配合樹脂廃材成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無機物質粉末を高充填した樹脂廃材を活用し、良好な樹脂廃材成形体が得られる製造方法を提供すること。【解決手段】本発明は、無機物質粉末配合樹脂廃材から熱可塑性樹脂と無機物質粉末とを含む樹脂廃材成形体を製造する方法において、無機物質粉末配合樹脂廃材を無機物質粉末の粒子径によって選別する選別工程、選別した無機物質粉末配合樹脂廃材を粉砕する粉砕工程、及び押出機により混練する混練工程を有することを特徴とする樹脂廃材成形体の製造方法を提供する。選別工程では、無機物質粉末の粒子径をX線小角散乱法により測定することが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂廃材成形体の製造方法に関する。詳しく述べると本発明は、無機物質粉末を含有する樹脂廃材のマテリアルリサイクル方法に関する。
近年、環境問題等を踏まえ、樹脂廃材を始めとする資源の再生利用に関する関心が高まっている。一般廃棄物や産業廃棄物における多種類の樹脂廃材の処理は、社会問題となっており、燃料代替や油化を始めとする再生利用法の検討がなされている。中でもマテリアルリサイクルは、廃材を原料として使用することで環境問題を根本的に解決し得るため、技術面の確立が望まれている。特に、廃材を単に再利用するのではなく、商品としての価値を高めるような加工を施す、いわゆるアップサイクル技術が着目されている。
しかし、樹脂廃材の再生においては、溶融成形時の熱履歴や機械的な負荷により、得られる成形品の機械的強度が低くなる等の問題がある。特に、市場から回収された廃材はしばしば、製品として使用される間に酸素、熱、光等による劣化や不純物の混入を来している。そのため、物性が著しく低下した、アップサイクルとはとても言えない再生品しか得られない場合も珍しくない。樹脂廃材が多岐に渡ることも、マテリアルリサイクルを困難にしている。樹脂種が不明の複数の廃材を用いてリサイクルを試みる際、各廃材中の樹脂等の相違が原因で、得られる樹脂廃材成形体の外観や物性が悪化する場合がある。成形性が低下することもあり、極端な場合には成形自体が不可能となる。
そのため、マテリアルリサイクルに際して、樹脂廃材の比重等を測定し、あるいは廃材中のポリマー成分を分析して、廃材を選別した上で再成形する技術が検討されている。例えば特許文献1〜3では、赤外分光法や蛍光X線分析法、NMR等の分光分析手法を用いて廃材を分析する方法が提案され、実用化もされている。
上記のようなリサイクルとは別の観点から環境問題に取り組んだ技術として、無機物質粉末を熱可塑性樹脂中に高充填してなる無機物質粉末配合熱可塑性樹脂組成物が提唱され、実用化されている(例えば、特許文献4等参照)。無機物質粉末として、特に、炭酸カルシウムは、自然界に豊富に存在する資源であり、環境保護といった観点からの要望に好ましく応えることができるものである。そして、この様な無機物質粉末配合熱可塑性樹脂組成物についても、上記した様な資源の再生利用は検討すべき課題である。例えば特許文献5には、フィラー含有プラスチックを含む原料プラスチックを混練及び押出によってシート状に成形する工程と、成形シートの内部に作用する応力を発生させて成形シートを処理する曲げ処理工程を有する、再生フィラー含有プラスチックシートの製造方法が開示されている。特許文献5記載の発明の好ましい態様においては、廃プラスチックは全質量に対しフィラーを40〜85質量%含有し、その成形シートの流れ方向に剪断応力が発生する結果、シート内部構造が弛緩して十分な強度及び破断伸びが得られると推定されている。特許文献6には、充填剤を10〜15質量%程度含有するリサイクルポリマーを射出成型に使用し、その際に炭酸カルシウム等のフィラーを10〜15質量%程度添加し、且つ充填剤入りポリマーのメルトフロー値等を特定範囲内に規定する技術が開示されている。
特開2003−11124号公報 特開2004−122575号公報 特開2016−49736号公報 特開2013−10931号公報 特開2015−212029号公報 特表2018−519410号公報
上記のように樹脂廃材のマテリアルリサイクルにおいては、廃材中のポリマー成分を分析して成形前に廃材を選別することが重要である。そのため、従来より特許文献1〜3記載のような技術が開発され、実用化されて来た。
しかしながらこれらの技術は、無機物質粉末を高充填した樹脂廃材をリサイクルする場合には、必ずしも有効でないことも明らかとなり始めた。従来は無機物質粉末を高充填した樹脂を、あえて回収するようなことは殆どなく、そのため上記のような分析・選別さえ行っていれば、マテリアルリサイクルに支障を来すことはなかった。実際、無機物質粉末充填ポリマーのリサイクルに関する上記特許文献5や6においても、無機物質粉末の平均粒径等について言及はしているものの、その分析方法や粒径による廃材の選別については記載されていない。
本発明者らは無機物質粉末高充填廃材のリサイクルにも積極的に取り組んでいるが、その過程で、こうした廃材のマテリアルリサイクルにおいては無機物質粉末の特性も大きく影響することが明らかとなった。例えば炭酸カルシウム等の無機物質粉末が多く配合された樹脂廃材を用いてリサイクルするに当たっては、単に樹脂の種類を選別しただけでは、含まれる無機物質粉末の粒子径のバラツキが大きく、リサイクル材を用いて成形品を製造した場合、均一な機械特性、良好な表面状態を得るのは困難である。特に、フィルム等の薄肉成形品を成形しようとする場合には、良好な成形を行うことが極めて困難となる。
本発明は以上の実情に鑑みてなされたものであり、樹脂廃材を用い、物性や外観が良好な樹脂廃材成形体が得られる製造方法を提供することを課題とする。本発明は特に、無機物質粉末を高充填した樹脂廃材から樹脂廃材成形体を製造するにあたっても、無機物質粉末の粒径が均一な樹脂廃材成形体を得ることができ、物性や外観のばらつきを抑えた良好な樹脂廃材成形体が得られる製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは無機物質粉末高充填廃材のマテリアルリサイクルによる樹脂成形体の製造についてさらに検討し、特に無機物質粉末の粒径分布がコントロールされていないと良品が得られないこと;良物性の樹脂成形体を無機物質粉末高充填廃材から製造する上で、樹脂廃材の選別、目的に応じた粒径の無機物質粉末を含有する樹脂廃材の使用が重要であることを見出した。そしてこの知見から、無機物質粉末の粒子径によって樹脂廃材を選別する工程を設けることで、その樹脂廃材を用いた樹脂成形体として、均一な機械特性、良好な表面状態となる樹脂成形体を安定的に得ることができることがわかり、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下を提供する。
(1) 無機物質粉末配合樹脂廃材から熱可塑性樹脂と無機物質粉末とを含む樹脂廃材成形体を製造する方法において、前記無機物質粉末配合樹脂廃材を無機物質粉末の粒子径によって選別する選別工程、選別した無機物質粉末配合樹脂廃材を粉砕する粉砕工程、及び押出機により混練する混練工程を有することを特徴とする樹脂廃材成形体の製造方法。
(2) 前記選別工程では、前記無機物質粉末の粒子径をX線小角散乱法により測定する、(1)に記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
(3) 前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン樹脂を含む、(1)又は(2)に記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
(4) 前記熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン系樹脂を含む、(1)〜(3)の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
(5) 前記無機物質粉末が、炭酸カルシウムを含む、(1)〜(4)の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
(6) 前記樹脂廃材成形体が、熱可塑性樹脂と無機物質粉末とを50:50〜10:90の質量比で含む、(1)〜(5)の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
(7) 前記炭酸カルシウムの空気透過法による平均粒子径が、0.5μm以上13.5μm以下である、(5)に記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
(8) 前記混練工程が、二軸混練押出機による混練工程を含む、(1)〜(7)の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
(9) 前記選別工程が、中赤外分光分析、近赤外分光分析、赤外分光分析、ラマン分光分析、蛍光X線分析、及びX線回折分析から選択される1種又は2種以上の分析法により樹脂及び/又は無機物質粉末の種別を選別することをさらに含む、(1)〜(8)の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
(10) 前記樹脂廃材成形体が樹脂ペレットである、(1)〜(9)の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
(11) 前記樹脂廃材成形体がインフレーションシート又はインフレーションフィルムである、(1)〜(9)の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
本発明によれば、樹脂廃材を用いた、物性や外観が優れる成形体の製造方法が提供される。本発明の製造方法では、無機物質粉末が高充填された熱可塑性樹脂を含むリサイクル材からも、所望の成形体を、物性や成形性を犠牲にすることなく製造することができる。特に、フィルム等の薄肉成形品の製造においても、均一な機械特性や良好な表面状態の成形体を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれに特に限定されない。
<1.樹脂廃材成形体の製造方法>
本発明に係る樹脂廃材成形体の製造方法(以下、単に「製造方法」ともいう。)は、無機物質粉末配合樹脂廃材(以下、単に「樹脂廃材」ともいう。)から、熱可塑性樹脂と無機物質粉末とを含む樹脂成形体を製造する方法である。なお、このように無機物質粉末配合樹脂廃材を用いた製造方法により得られる樹脂成形体を「樹脂廃材成形体」と称する。
この製造方法において、原料とするのは廃材(リサイクル材)であり、無機物質粉末を配合した樹脂廃材である。無機物質粉末配合樹脂廃材には、種々の熱可塑性樹脂が含まれており、また、種々の無機物質粉末が含まれている。ここで、無機物質粉末配合樹脂廃材に含まれる無機物質粉末は、その種類だけでなく、含まれる無機物質粉末の粒子径も様々であり、使用する無機物質粉末配合樹脂廃材によって異なる。
具体的に、本発明に係る製造方法は、無機物質粉末配合樹脂廃材を無機物質粉末の粒子径によって選別する選別工程と、選別された無機物質粉末配合樹脂廃材を粉砕する粉砕工程と、押出機により混練する混練工程と、を有する。また、選別工程においては、好ましくは、無機物質粉末の粒子径を、X線小角散乱法により測定する。
このような無機物質粉末配合樹脂廃材を用いて樹脂廃材成形体を製造する方法において、本発明に係る製造方法によれば、選別工程において、原料とする無機物質粉末配合樹脂廃材を、無機物質粉末の粒子径によって選別していることから、例えば所望とする粒子径の範囲の無機物質粉末を含む無機物質粉末配合樹脂廃材のみを原料とすることができる。そしてこれにより、無機物質粉末配合樹脂廃材から樹脂廃材成形体を製造するにあたっても、無機物質粉末の粒径が均一な樹脂廃材成形体を得ることができ、物性や外観のばらつきを抑えた良好な樹脂廃材成形体を得ることができる。
<2.樹脂廃材成形体について>
本発明に係る製造方法の各工程についての詳細な説明に先立ち、製造対象とする樹脂廃材成形体を構成する熱可塑性樹脂と、無機物質粉末とについて説明する。なお、上述したように、本発明に係る製造方法は、無機物質粉末配合樹脂廃材から熱可塑性樹脂と無機物質粉末とを含む樹脂廃材成形体を製造する方法であることから、製造して得られる樹脂廃材成形体を構成する熱可塑性樹脂と、無機物質粉末とは、原料となる無機物質粉末配合樹脂廃材においても少なくともその一部が含まれている。本発明に係る製造方法では、無機物質粉末配合樹脂廃材のみを使用してもよく、樹脂廃材と未使用原材料とを併用してもよい。複数の樹脂廃材を使用することも可能である。
[熱可塑性樹脂]
熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではなく、樹脂廃材成形体の用途、機能、樹脂廃材の回収状況等に応じて、各種のものを使用することができる。例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体の金属塩(アイオノマー)、エチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体、マレイン酸変性ポリエチレン、マレイン酸変性ポリプロピレン等の官能基含有ポリオレフィン系樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート及びその共重合体、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル系樹脂、ポリブチレンサクシネート、ポリ乳酸等の脂肪族ポリエステル系樹脂等の熱可塑性ポリエステル系樹脂;芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート等のポリカーボネート樹脂;アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン(AS)共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合体等のポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリ塩化ビニル系樹脂;ポリフェニレンスルフィド;ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン等のポリエーテル系樹脂等が挙げられる。これらを、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて含有していてもよい。
本発明においては、上記のような種々の熱可塑性樹脂を用いることができるが、その原料となる樹脂廃材の供給量、すなわち市場での使用量の多さから、ポリオレフィン系樹脂を含む熱可塑性樹脂の使用が好ましい。市場で多用されるポリオレフィン系樹脂のリサイクルは、環境問題の解決に大きく貢献し得る。上記のように本発明の製造方法では、樹脂廃材のみを原料とする他に、樹脂廃材に未使用樹脂等をブレンドした原料を用いても良いが、ポリオレフィン系樹脂原料は概して低コストなので、未使用原料をブレンドする場合は特に経済面でも有利となる。尚、目的とする樹脂廃材成形体の物性に応じ、ポリオレフィン系の樹脂廃材と他種の未使用樹脂原料、又はポリオレフィン系の樹脂廃材と他樹脂の廃材とをブレンドして用いることもできるが、樹脂同士の相溶性や経済性を考慮すると、ポリオレフィン系樹脂を専ら使用するのが好ましい。ポリオレフィン系樹脂はまた、成形が容易であり、性能面からも本発明での使用に好適である。
ここで、ポリオレフィン系樹脂とは、オレフィン成分単位を主成分とするポリオレフィン系樹脂であり、具体的には、上記したようにポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂、その他、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体など、さらにそれらの2種以上の混合物などが挙げられる。なお、上記「主成分とする」とは、オレフィン成分単位がポリオレフィン系樹脂中に50質量%以上含まれることを意味し、その含有量は好ましくは75質量%以上であり、より好ましくは85質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上である。なお、本発明に使用されるポリオレフィン系樹脂の製造方法は特に制限はなく、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系触媒、酸素、過酸化物等のラジカル開始剤等を用いる方法等のいずれによって得られたものであってもよい。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン成分単位が50質量%以上の樹脂が挙げられ、例えば、プロピレン単独重合体、又はプロピレンと共重合可能な他のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。プロピレンと共重合可能な他のα−オレフィンとしては、例えば、エチレンや、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセンなどの炭素数4〜10のα−オレフィンが例示される。プロピレン単独重合体としては、アイソタクティック、シンジオタクティック、アタクチック、ヘミアイソタクチック及び種々の程度の立体規則性を示す直鎖又は分枝状ポリプロピレン等のいずれもが包含される。また共重合体は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよく、さらに二元共重合体のみならず三元共重合体であってもよい。具体的には、例えば、エチレン−プロピレンランダム共重合体、ブテン−1−プロピレンランダム共重合体、エチレン−ブテン−1−プロピレンランダム3元共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体などを例示できる。なお、共重合体中のプロピレンと共重合可能な他のオレフィンは、無機物質粉末充填樹脂組成物全体の質量を100質量%とした場合に、25質量%以下、特に15質量%以下の割合で含有されていることが好ましく、下限値は例えば0.3質量%とすることができる。また、これらのポリプロピレン系樹脂は、単独又は2種以上の混合物であっても良い。
また、ポリエチレン系樹脂としては、エチレン成分単位が50質量%以上の樹脂が挙げられ、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン1共重合体、エチレン−ブテン1共重合体、エチレン−ヘキセン1共重合体、エチレン−4メチルペンテン1共重合体、エチレン−オクテン1共重合体等、さらにそれらの2種以上の混合物が挙げられる。
なお、0.942g/cm以上の密度を有するポリエチレンは通常、「高密度ポリエチレン(HDPE)」、0.930g/cm以上0.942g/cm未満の密度を有するポリエチレンは通常、「中密度ポリエチレン」、0.910g/cm以上0.930g/cm未満の密度を有するポリエチレンは通常、「低密度ポリエチレン(LDPE)」、0.910g/cm未満の密度を有するポリエチレンは通常、「超低密度ポリエチレン(ULDPE)」と称される。また、「直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)」は、通常、0.911g/cm以上0.940g/cm未満の密度、好ましくは0.912g/cm以上0.928g/cm未満の密度を有する。
ポリオレフィン系樹脂の中でも、機械的強度と耐熱性とのバランスに特に優れることからポリプロピレン系樹脂が好ましい。
[無機物質粉末]
無機物質粉末としては、特に限定されず、例えば、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、チタン、鉄、亜鉛などの炭酸塩、硫酸塩、珪酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、酸化物、若しくはこれらの水和物の粉末状のものが挙げられ、具体的には、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、シリカ、アルミナ、クレー、タルク、カオリン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、リン酸マグネシウム、硫酸バリウム、珪砂、カーボンブラック、ゼオライト、モリブデン、珪藻土、セリサイト、シラス、亜硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、チタン酸カリウム、ベントナイト、ウォラストナイト、ドロマイト、黒鉛等が挙げられる。これらは合成のものであっても天然鉱物由来のものであってもよく、また、これらは単独で2種類以上併用して含有されても良い。
さらに、無機物質粉末の形状としても、特に限定されるわけではなく、粒子状、フレーク状、顆粒状、繊維状等のいずれであってもよい。また、粒子状としても、一般的に合成法により得られるような球形のものであっても、あるいは、採集した天然鉱物を粉砕にかけることにより得られるような不定形状のものであっても良い。
これらの無機物質粉末として、好ましくは炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、シリカ、アルミナ、クレー、タルク、カオリン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等であり、特に炭酸カルシウムが好ましい。さらに炭酸カルシウムとしては、合成法により調製されたもの、いわゆる軽質炭酸カルシウムと、石灰石などCaCOを主成分とする天然原料を機械的に粉砕分級して得られる、いわゆる重質炭酸カルシウムとのいずれであっても良く、これらを組合わせたものであっても良い。
ここで、重質炭酸カルシウムとは、天然の石灰石などを機械的に粉砕・加工して得られるものであって、化学的沈殿反応等によって製造される合成炭酸カルシウムとは明確に区別される。なお、粉砕方法には乾式法と湿式法とがあるが、乾式法によるものが好ましい。
重質炭酸カルシウム粒子は、例えば、合成法による軽質炭酸カルシウムとは異なり、粒子形成が粉砕処理によって行われたことに起因する、表面の不定形性、比表面積の大きさに特徴を有する。重質炭酸カルシウム粒子がこの様に不定形性、比表面積の大きさを有するため、熱可塑性樹脂中に配合した場合に重質炭酸カルシウム粒子は、熱可塑性樹脂に対してより多くの接触界面を有し、均一分散に効果がある。
特に限定されるわけではないが、重質炭酸カルシウム粒子の比表面積としては、その平均粒子径によっても左右されるが、3,000cm/g以上35,000m/g以下程度であることが望まれる。ここでいう比表面積は空気透過法によるものである。比表面積がこの範囲内にあると、得られる成形品の加工性低下が抑制される傾向がある。
また、重質炭酸カルシウム粒子の不定形性は、粒子形状の球形化の度合いが低いことで表わすことが出来、特に限定されるわけではないが、具体的には、真円度が0.50以上0.95以下、より好ましくは0.55以上0.93以下、さらに好ましくは0.60以上0.90以下である。重質炭酸カルシウム粒子の真円度が範囲内にあると、成形品の強度や成形加工性も適度なものとなる。なお、ここで、真円度とは、(粒子の投影面積)/(粒子の投影周囲長と同一周囲長を持つ円の面積)で表せるものである。真円度の測定方法は特に限定されず、例えば顕微鏡写真から粒子の投影面積と粒子の投影周囲長とを測定しても良く、一般に商用されている画像解析ソフトを用いても良い。
また、無機物質粉末の分散性又は反応性を高めるために、表面が常法に従い表面改質されていてもよい。表面改質法としては、プラズマ処理等の物理的な方法や、カップリング剤や界面活性剤で表面を化学的に表面処理するものなどが例示できる。カップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤やチタンカップリング剤等が挙げられる。界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性及び両性のいずれのものであってもよく、例えば、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸塩等が挙げられる。これらとは逆に、表面処理のされていない無機物質粉末が含有されていても構わない。
上記のように本発明の樹脂廃材成形体の製造方法には、種々の公知の無機物質粉末配合樹脂廃材を用いることができるが、製造する樹脂廃材成形体中に含まれる熱可塑性樹脂と無機物質粉末との質量比が50:50〜10:90である場合に、本発明の効果が特に顕著となる。無機物質粉末を高充填した樹脂複合材では、無機物質粉末が成形品の物性に及ぼす影響が無視できず、特に粒径の管理が重要となるからである。本発明の効果は、熱可塑性樹脂と無機物質粉末との質量比が40:60〜20:80、特に40:60〜25:75の樹脂廃材成形体で、さらに顕著となる。
<3.製造方法の各工程について>
上述したように、本発明に係る製造方法は、無機物質粉末配合樹脂廃材を無機物質粉末の粒子径によって選別する選別工程と、無機物質粉末配合樹脂廃材を粉砕する粉砕工程と、押出機により混練する混練工程と、を有する。また、成形工程を後段に付して、選別から成形までを連続的に行っても良い。
<3−1.選別工程>
選別工程では、無機物質粉末の粒子径によって無機物質粉末配合樹脂廃材を選別する。
粒子径の測定方法に特に制限はなく、種々の公知の手法を用いることができる。例えば、樹脂廃材のロットごとに少量のサンプルを抜き取り、必要に応じて樹脂を加熱除去した後、SEM、TEM、又は光学顕微鏡等で観察することによって測定しても良く、同様に樹脂を除去して得られた無機物質粉末の粒子径を市販の粒度分布計を用いて測定することもできる。樹脂廃材の断面SEM観察から粒子径を測定することも可能である。しかしながら本発明においては、無機物質粉末の粒子径を、X線小角散乱法により測定することが好ましい。小角散乱法では連続的な選別作業が可能となる上、樹脂の加熱除去等の前処理なしでも試料内部の無機物質粉末の粒子径を測定でき、しかも顕微鏡観察におけるようなサンプリング箇所による誤差が生じるおそれも低いので、本発明における選別工程での使用に最適である。
[X線小角散乱法]
X線小角散乱法自体は公知である。X線小角散乱(小角X線散乱とも呼ばれ、SAXSと略記される)は、散乱角が数度以下、概ね5°以下の散乱X線を測定する手法であり、一般に1〜1000nm、極小角での散乱によれば10μm程度までの大きさの構造パラメーター分析に威力を発揮する(例えば、放射光、第19巻、338〜348頁、2006年を参照)。一般に散乱角度が小さくなるほど大きな構造体のサイズを求めることができ、極小角でのX線散乱は本発明に係る製造方法において特に有用である。尚、上記したような極小角での散乱を特に極小角X線散乱又は超小角X線散乱(USAXS)と呼んでSAXSと区別する場合もあるが、本発明においては、X線小角散乱又はSAXはUSAXSをも包含する測定法として区別せずに扱う。
X線小角散乱法では、X線回折法に比べて比較的構造規則性の低い物質も解析することができ、ミリ秒単位の時間分割測定を行うことも可能である。しかもX線の高い透過力によってバルクの構造を調べることができるため、厚みのある試料でも非破壊の状態で、内部に含まれている粉末を分析することができる。また、粉末の形状が既知の場合、特に球状に近い場合には、散乱強度の極大点や傾きから粉末の粒径が測定できる他、極大ピークの広がり具合から粒径分布を求めることも可能である。そのため、本発明の方法のようなリサイクルやアップサイクルにおける選別工程での使用に最適である。
X線小角散乱の測定方法に特に制限はなく、種々の公知の装置を使用することができる。例えばSPring−8のビームラインを用いた装置を用いても良く、X線の代わりに中性子線を用いることも可能であるが、コスト面から計器メーカーの汎用機の使用が推奨される。例として株式会社リガク製のSmartLabやNANOPIXmini等が挙げられるが、これらに限定されない。
選別工程では、無機物質粉末配合樹脂廃材を無機物質粉末の粒子径によって選別することに加えて、無機物質粉末配合樹脂廃材を構成するその無機物質粉末及び/又は熱可塑性樹脂の種別を選別する処理を含んでいてもよい。例えば、X線小角散乱法による分析と別に、中赤外分光分析、近赤外分光分析、赤外分光分析、ラマン分光分析、蛍光X線分析、X線回折分析等、さらには熱分解GC/MS分析やTG/DTA分析等の1種又は2種以上の分析を行い、樹脂及び/又は無機物質粉末の組成ごとに選別することが好ましい。こうした分析を行うことにより、樹脂廃材中の成分の種類、含有量、さらには劣化状態等を把握し、製造する樹脂廃材成形体の物性や成形性をより良好なものとすることができる。特に、これら分析をX線小角散乱分析と併用すると、樹脂廃材の組成や状態、含まれる粉末のサイズ等を総合的に把握することができ、廃材のより有効なリサイクル・アップサイクルへと繋げることが可能となる。
[選別対象について]
本発明の樹脂廃材成形体の製造方法においては、無機物質粉末配合樹脂廃材を、含まれる無機物質粉末の粒子径に基いて上記のようにして選別する。どのような粒子径の無機物質粉末を含有する樹脂廃材を選別するかは、特に制限はなく、目的とする樹脂廃材成形体の物性や成形性、入手可能な樹脂廃材の種類に応じて任意に設定することができる。例えば、平均粒子径が0.1μm以上、特に0.5μm以上、さらには0.7μm以上の無機物質粉末を含有する樹脂廃材を選定することにより、原料とする樹脂廃材が極微細粉末を殆ど含まなくなる結果、後の混練工程におけるトルクの上昇やそれに伴う発熱による樹脂の劣化等を防ぐことができる。無機物質粉末の中でも炭酸カルシウム等では、極微細粉末が高分子の補強・増粘効果を示すので、こうした選別は特に重要である。あるいは、平均粒子径が13.5μm以下、特に10.0μm以下の無機物質粉末を含有する樹脂廃材を選別することによって、粗大粉末不含の樹脂廃材成形体を得ることができる。こうした選別は、薄物成形品、特にインフレーションシートやインフレーションフィルムを製造する際に重要となる。
尚、本明細書において平均粒子径とは、特記しない限りJIS M−8511に準じた空気透過法による比表面積の測定結果から計算した値をいう。平均粒子径の測定値は測定法によってばらつくことも多いので、使用頻度の高い樹脂廃材中の無機物質粉末、例えば汎用の無機物質粉末については、標準試料を用意し、その平均粒径毎にX線小角散乱法や電子顕微鏡観察による測定と前記空気透過法による測定とを行い、それぞれの測定値を対照させておくと良いであろう。空気透過法を用いた測定機器としては、例えば、島津製作所社製の比表面積測定装置SS−100型を好ましく用いることができる。
<3−2.粉砕工程>
こうして選別された樹脂廃材は、次に数mm角程度のサイズに粉砕される。どの程度のサイズに粉砕するかについては特に制限はなく、例えば1〜10mm角、1〜5mm角、2〜3mm角、5〜8mm角等、目的とする成形品の種類や形状、使用する廃材や装置の特性に応じて、所望のサイズへと粉砕することができる。粉砕機に関しても特に限定されるものではなく、衝撃式粉砕機、振動ボールミルや遊星型ボールミルに代表されるボールミル等の粉砕メディアを用いた粉砕機、ローラーミル、ジェットミル、ディスク型やピン型等に代表されるビーズミル、高圧ホモジェナイザー、超音波分散機等に代表されるメディアレス分散機等が使用出来る。
粉砕方法としても、乾式法と湿式法のいずれを用いることもでき、経済的には乾式法が、水洗浄も同時に行える点では湿式法が好ましい。樹脂廃材のリサイクルにおいては、廃材を洗浄することが好ましいが、湿式法で粉砕すると、同時に水洗浄することも可能となる。尚、洗浄は粉砕後又は粉砕中に洗浄脱水機等で撹拌しながら水洗浄することが、洗浄効率の点から好ましい。例えば乾式法と湿式法とを組み合わせ、粗粉砕を乾式法で行った後、湿式法で微粉砕することにより、リサイクル効率を改善することができる。粉砕後、市販の異物除去装置等を用いて、異物を除去しても良い。
<3−3.混練工程>
上記のようにして粉砕した樹脂廃材を、次に混練工程に付す。樹脂廃材は入手先やロット毎の成分バラツキ等が多く、良物性の樹脂廃材成形体を製造し、品質の安定化を図る上で、複数の樹脂廃材を、それらの組成や含有される無機物質粉末の粒径、さらには樹脂の劣化度等を加味して組み合わせ、混練することが好ましい。この過程で、未使用の樹脂及び/又は無機物質粉末原材料を添加・混練することもできる。滑剤や可塑剤、分散剤等の加工助剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線劣化防止剤、軟化オイル、カップリング剤、顔料等の汎用薬剤を添加することも可能である。
樹脂廃材の溶融、混練及び成形は、従来知られる任意の方法で行うことができる。例えば、樹脂廃材の溶融から成形までを連続的に行う方法であってもよく、各工程の一部又は全てを非連続的に行っても良い。しかしながら本発明においては、押出機を用いて溶融、混練、及び成形又は予備成形を、連続的に行うことが、製造効率の観点から実用的である。例えば上記のようにして選別・粉砕した樹脂廃材を押出機に投入し、所望により未使用原材料も添加し、任意の条件でペレットやシート、フィルム等に成形する。
押出機としては、二軸混練押出機(同方向回転二軸混練押出機、異方向回転二軸混練押出機)、ニーダー式押出機、単軸押出機等が挙げられる。これらのうち、樹脂廃材の混練時のメルトマスフローレイトが高くなり易く、かつ、メルトマスフローレイトのばらつきが抑えられ、成形性が良好となる観点から、ニーダー式押出機及び二軸混練押出機、特に二軸混練押出機が好ましい。
<3−4.成形工程>
本発明においては、混練と成形又は予備成形とを別工程で行うことも可能である。例えば二軸混練押出機を用いて上記のようにして調製したペレットを、別の二軸押出機、一軸押出機、射出成形機等に投入して種々の形状に成形することができる。勿論、上記二軸混練押出機で混練後、連続的にシートやフィルム等の形状へと成形することも可能である。
特に、成形品の形態が、シートである場合には、より好ましくは、肉厚50μm〜1,000μm、さらに好ましくは肉厚50μm〜400μmであることが望ましい。このような範囲内の肉厚を有するシートであれば、一般的な印刷・情報用、及び包装用の用途の紙あるいは合成紙に代えて、好適に使用できるものである。
本発明に係る製造方法においては、樹脂廃材成形体がインフレーション法による押出成形(ブローフィルム成形)により成形されたシート又はフィルム、いわゆるインフレーションシート又はインフレーションフィルムである態様が望ましい。先に記載したように、樹脂廃材が粒径の大きな無機物質粉末を含有している場合、成形品の表面状態が悪化し、物性バラツキも無視できなくなる。これらの傾向は、薄肉のインフレーションシートやインフレーションフィルムで特に顕著であるが、本発明においては選別工程でこうした粗大粉末を含有する樹脂廃材が除外されるので、表面外観に優れ、極めて安定した機械特性(引張強度、伸び等)を有するシートやフィルムを製造することができる。
なお、本発明に係る成形品がインフレーションフィルムである態様の場合、当該フィルムとしては、緻密なフィルムとすることも可能であるし、無機物質粉末の高い含有量と、インフレーション成形のエアブローによる延伸を受けることで、フィルム層内に微細孔が形成され、ガス透過性を有する通気性フィルムとすることも可能である。
インフレーションフィルムが通気性フィルムである場合、特に限定されるものではないが、透気度が、5,000秒以上85,000秒以下であることが望ましい。なお、ここで言う「透気度」は、JIS P8117(JIS P8117:2009 「紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法(中間領域)−ガーレー法」)により測定された値であり、より具体的には、JIS P8117準拠のガーレー式透気度計を用い、23℃で大気雰囲気中にて、2,500mmの面積の通気性フィルムを空気100ccが通過する時間(秒)を測定し、これを透気度(秒)としたものである。秒数はデジタルオートカウンターで測定したものである。透気度の値が小さいほど空気の透過性が高いことを示す。
インフレーションシート及びインフレショーンフィルムの用途として特に限定されるものではなく、多くの異なる用途で使用出来る。特に限定されるものではないが、例えば、衛生用途、医療用途、ヘルスケア用途、ろ過材料、ジオテキスタイル製品、農業用途、園芸用途、衣類、履物製品、鞄製品、家庭用途、工業用途、包装用途、建築用途、又は建設等で使用される。
以下本発明を、実施例に基づきより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される訳ではない。
[実施例1]
無機物質粉末配合樹脂廃材として、「LIMEX」(株式会社TBM製:登録商標)及びその類似品を試作した際の端材(以下、「樹脂廃材No.1〜18」という。)を用い、樹脂廃材成形体を製造した。これら樹脂廃材No.1〜18はいずれも、熱可塑性樹脂としてのポリプロピレンと、無機物質粉末としての重質炭酸カルシウムとを40:60の質量比で押出機にて混練・押出した際の成形不良品である。成形試作後、自社工場内の1箇所に集められ、約1〜6箇月間溜め置かれていた端材の内、比較的サイズの大きな18種を、樹脂廃材原料として使用した。尚、いずれの樹脂廃材についても別途、赤外分光分析、X線回折分析、及び焼成(500℃×1時間)時の重量減少率測定を行い、ポリプロピレン:炭酸カルシウム質量比が40:60前後の複合材であることを確認した。
樹脂廃材No.1〜18について、X線小角散乱測定を行い、含有されている炭酸カルシウムの平均粒径を求めた。装置としては、株式会社リガク製のNANOPIXminiを使用し、測定値のGuinierプロットから平均粒径を算出した。参考のため、「LIMEX」(登録商標)及びその類似品の試作に用いた炭酸カルシウム原料粉末の幾つかについても同一の測定を行い、平均粒径を求めた。樹脂廃材No.1〜18についての測定結果、並びにそれらに近い値を示した炭酸カルシウム原料粉末についての測定値及びカタログ値を、表1に示す。
上記とは別に、樹脂廃材No.1〜18のそれぞれから約1gを採取し、空気中、500℃で1時間焼成し、得られた粉末の電子顕微鏡(SEM)画像を用い、各樹脂廃材中の炭酸カルシウムの平均粒径を測定した。SEM観察は5か所について倍率×5,000で行い、撮影した画像から画像解析装置を用いて平均粒径を求めた。参考のため、「LIMEX」(登録商標)及びその類似品の試作に用いた炭酸カルシウム原料粉末の幾つかについても、SEMにより平均粒径を測定した。測定結果を、表1に併せて示す。尚、樹脂廃材No.2の焼成物についてはTEM観察による平均粒径測定も行い、SEM観察と同様の結果が得られている。
Figure 2021102286
空気透過法による平均粒径は、他の方法での測定値に比べて小さくなる場合が多いが、今回の測定においても同様の結果となった。尚、炭酸カルシウム原料粉末bの平均粒径が、SEM観察においてカタログ値の10倍近い値となったのは、凝集した二次粒子の径が計測されたためと考えられる。
以上の測定結果から、樹脂廃材No.1、4、5、7、9、10、及び15〜17は、平均粒径が同等の炭酸カルシウム原料粉末を含有していると推定されたため、これらを選別して同一質量で使用し、後の粉砕工程及び混練工程に供した。上記樹脂廃材を遊星型ボールミル中で乾式粉砕して、次いで湿式ビーズミルで2mm角以下のサイズに微粉砕した。これを乾燥後、同方向回転小型二軸混練押出機(φ25mm、L/D=41)を用い200℃で混練、水中にストランドで押出し、冷却、カットしてペレットを作製した。
得られたペレットを用い、インフレーションフィルム押出ライン(60mmの円形ダイ、1.2mmのダイギャップ、30mmのネジ直径、L/D比=30)にてフィルムを作製した。フィルムは3.0のBUR(ブローアップ比)で処理し、フロストライン高さを16cmの高さ(ダイからの距離)に保った。なお、押出機において、各区域の温度は、190℃〜230℃に設定した。押出機の回転数は60rpmで常に維持し、フィルムの坪量は、ライン速度の適切な調整によって35g/mに設定した。また、冷却空気流は同じ位置にフロストラインを維持するためにそれに応じて調整した。作製されたインフレーションフィルムは、外観が平滑で変色や肉厚バラツキのない良品であった。
[比較例1]
上記の樹脂廃材No.1〜18を選別せずに全て同一質量で使用し、実施例1と同様にしてペレットを作製した。混練の際、押出機の温度が200℃程度となるよう制御に努めたが、混練時のトルク上昇・発熱が著しく、一時的に240℃を超える温度も観測された。
得られたペレットを実施例1と同様に成形したところ、赤みを帯びた肉厚バラツキのあるインフレーションフィルムが生じた。平均粒径が0.1μm以下となるような極微細炭酸カルシウムはポリマーの補強効果を示し、溶融混練物の粘度上昇を引き起こすことが知られている。樹脂廃材を無機物質粉末の粒子径によって選別せずに、樹脂廃材No.1〜18を全て用いた本比較例では、極微細炭酸カルシウムの作用によって押出機のトルクが上昇し、それに伴う発熱によるポリプロピレン成分の劣化、それに起因するフィルムの赤化、さらには溶融物の増粘による肉厚バラツキがもたらされたと考えられる。
[実施例2]
比較例1で、今回使用した小型押出機による混練では、極微細炭酸カルシウムによるトルクや溶融樹脂温度が上昇する可能性のあることが示されたので、そうした炭酸カルシウムを含有する樹脂廃材を除外して、インフレーションフィルムの作製を試みた。実施例1での測定結果に基づく選別を行い、樹脂廃材No.2、6、11〜13、及び18を除外し、それ以外の樹脂廃材を同一質量で用いて、実施例1と同様にしてインフレーションフィルムを作製した。得られたインフレーションフィルムは、外観が平滑で変色や肉厚バラツキのない良品であった。尚、本実施例で得られたインフレーションフィルムは、実施例1のインフレーションフィルムに比べ、多少腰のない触感であった。本実施例で用いた無機物質粉末配合樹脂廃材では、実施例1の樹脂廃材に比べて含有する炭酸カルシウムの粒径分布が広く、且つ粒径の細かい炭酸カルシウムの含有率が相対的に小さいため、フィラー充填による補強効果が大きくは現れなかった可能性がある。
以上より、無機物質粉末配合樹脂廃材をリサイクルし、熱可塑性樹脂と無機物質粉末とを含む樹脂廃材成形体を製造する際に、無機物質粉末配合樹脂廃材を無機物質粉末の粒子径によって選別することの重要性が示された。特に、X線小角散乱法による測定では、極微細粉末の有無を、その凝集に妨害されることなく適確に判定することができた。同法では焼成等の測定前処理が不要で、前処理に伴う無機物質粉末の凝集等を来すことがない上、電子顕微鏡に比べて広範囲の領域を分析できる利点があるので、本発明での選別工程において極めて有用と考えられる。尚、今回使用したX線小角散乱装置NANOPIXminiは、測定可能粒子サイズが最大で1μmであるが、超小角散乱測定も可能な装置を用いれば、樹脂廃材No.3等に含まれる炭酸カルシウムについても、平均粒径が測定できたと考えられる。参考のため、各分析法及び得られたフィルムの特性を、表2にまとめて示す。
Figure 2021102286
[実施例3、比較例2]
上記樹脂廃材No.1〜18とは別の箇所に3箇月間程度溜め置かれていた樹脂廃材No.19〜24を使用し、樹脂廃材成形体を製造した。これら樹脂廃材No.19〜24はいずれも、熱可塑性樹脂としてのポリエチレンと、無機物質粉末としての重質炭酸カルシウムとを20:80の質量比で押出機にて混練・押出した際の成形不良品である。各廃材の組成は、実施例1と同様にして赤外分光分析等により確認した。
上記樹脂廃材について、実施例1と同様にしてSEM画像を用いた平均粒子測定を行った。各樹脂廃材についての測定結果、並びにそれらに近い値を示した炭酸カルシウム原料粉末についての測定値及びカタログ値を、表3に示す。
Figure 2021102286
以上の分析結果から、樹脂廃材No.19、21、22、及び24は、平均粒径が同等の炭酸カルシウム原料粉末を含有していると推定されたため、これらを選別して同一質量で使用した。これら樹脂廃材合計100質量部に対し、20質量部の未使用ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン株式会社製のノバテックHD−HY420)を添加して実施例1と同様に混練し、ポリエチレン:炭酸カルシウムの質量比が1:2のペレットを作製した(実施例3)。
比較のため、樹脂廃材No.19〜24を選別せずに全て同一質量で使用し、実施例3と同様にしてペレットを作製した(比較例2)。
これらペレットを用い、実施例1と同様にしてインフレーションフィルムを製造した。本発明に従い、含有される無機物質(炭酸カルシウム)粉末の粒子径に基いて樹脂廃材を選別して作製したペレットからは、外観が良好で肉厚バラツキのないインフレーションフィルムが得られた。一方、樹脂廃材を無機物質粉末の粒子径によって選別せずに製造した比較例2では、未使用のポリエチレンを添加したにも関わらず表面状態が悪く、部位ごとに触感が異なるフィルムが生じた。樹脂廃材の選別を行わなかった結果、成形体中に粒子径の著しく異なる炭酸カルシウムが混入し、局所的な表面状態の悪化がもたらされたと推定される。このフィルムを手で引っ張ると、一部の箇所に容易に亀裂が入った。樹脂廃材No.20及び23中の平均粒径13.5μmを超える粗大な炭酸カルシウム粒子が、表面状態の悪化や亀裂の開始点を生じていると考えられる。熱可塑性樹脂と無機物質粉末とを含む樹脂廃材成形体を製造する際に、無機物質粉末配合樹脂廃材を無機物質粉末の粒子径によって選別することの重要性が、再び示された。

Claims (11)

  1. 無機物質粉末配合樹脂廃材から熱可塑性樹脂と無機物質粉末とを含む樹脂廃材成形体を製造する方法において、前記無機物質粉末配合樹脂廃材を無機物質粉末の粒子径によって選別する選別工程、選別した無機物質粉末配合樹脂廃材を粉砕する粉砕工程、及び押出機により混練する混練工程を有することを特徴とする樹脂廃材成形体の製造方法。
  2. 前記選別工程では、前記無機物質粉末の粒子径をX線小角散乱法により測定する、請求項1に記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン樹脂を含む、請求項1又は2に記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン系樹脂を含む、請求項1〜3の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
  5. 前記無機物質粉末が、炭酸カルシウムを含む、請求項1〜4の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
  6. 前記樹脂廃材成形体が、熱可塑性樹脂と無機物質粉末とを50:50〜10:90の質量比で含む、請求項1〜5の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
  7. 前記炭酸カルシウムの空気透過法による平均粒子径が、0.5μm以上13.5μm以下である、請求項5に記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
  8. 前記混練工程が、二軸混練押出機による混練工程を含む、請求項1〜7の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
  9. 前記選別工程が、中赤外分光分析、近赤外分光分析、赤外分光分析、ラマン分光分析、蛍光X線分析、及びX線回折分析から選択される1種又は2種以上の分析法により樹脂及び/又は無機物質粉末の種別を選別することをさらに含む、請求項1〜8の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
  10. 前記樹脂廃材成形体が樹脂ペレットである、請求項1〜9の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
  11. 前記樹脂廃材成形体がインフレーションシート又はインフレーションフィルムである、請求項1〜9の何れかに記載の樹脂廃材成形体の製造方法。
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