JP2004243554A - ウレタン粉末、硬質ウレタンフォームの原料製造方法、冷蔵庫の製造方法、及び、冷蔵庫 - Google Patents

ウレタン粉末、硬質ウレタンフォームの原料製造方法、冷蔵庫の製造方法、及び、冷蔵庫 Download PDF

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Akiko Yuasa
明子 湯淺
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Abstract

【課題】廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用するためのウレタン粉末を提供する。
【解決手段】硬質ウレタンフォームを含む冷蔵庫を破砕し、前記破砕工程で分離された硬質ウレタンフォーム塊を摩砕粉砕した硬質ウレタンフォームを、不純物除去工程にて、ウレタン純度80%〜99.99%、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含む高純度ウレタン粉末とし、さらに化学分解工程へて、化学合成を行い、ウレタン原料であるポリエーテルポリオールを得る。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウレタン粉末と、硬質ウレタンフォームの原料製造方法と、冷蔵庫の製造方法、及び、冷蔵庫に関するものであり、詳しくは、硬質ウレタンフォームを化学分解操作により、ウレタンフォーム等の製造原料として再生し、冷蔵庫等の断熱材に再利用するリサイクル技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、省資源の観点から、冷蔵庫やテレビなどの廃家電製品のリサイクルが極めて重要なテーマとなっており、様々な取組みがなされている。冷蔵庫の再資源化に対しては、鉄板や銅管などの金属材料は比較的容易にリサイクルが可能である。
【0003】
しかし、プラスチック類、とりわけ硬質ウレタンフォームは断熱材として大量に使用されているが、熱硬化性樹脂であるために溶融して再生することは不可能である。
【0004】
また、一般的なリサイクル処理プロセスでは、鉄板や銅管などの有価物が磁力選別により除去された後、硬質ウレタンフォームは、廃プラスチック類などが混在した状態で排出、あるいは簡易な比重選別を経て排出されるため、プラスチックなどの不純物を多く含み、ウレタン純度は40%から75%程度である。
【0005】
このような他材料との混在が再生品の品位を低下させるため、再利用を一層困難としていた。その結果、一般的には埋め立てや焼却、充填材として使用されることが多かった。
【0006】
このような中で、硬質ポリウレタンフォームを化学的に分解処理し、再び硬質ポリウレタンフォームの原料へと再生するプロセス技術が提案されている。
【0007】
例えば、硬質ポリウレタンフォームを分解剤であるモノアルカノールアミン中で分解して得られる分解溶液に、アルキレンオキサイドを付加して、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生すること(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
【0008】
また、ポリウレタン樹脂の分解回収方法として、超臨界状態や亜臨界状態の水を用いてポリウレタン樹脂を化学分解して得られた分解溶液に、ポリウレタン樹脂の原料化合物や利用可能な原料誘導体を回収すること(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
【0009】
さらに、ウレタンフォームを含む廃材中の不純物を除去するプロセス技術も提案されている。
【0010】
例えば、ウレタンフォームを含む混合物中のウレタンフォームのみを選択的に粗粉砕し、他の異物片と分離することにより、不純物を除去し、高純度のウレタンフォームを得るプロセス技術が(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
【0011】
また、ウレタン樹脂を主とする他の樹脂を含む混合廃材に、ウレタン樹脂の分解剤を反応させて混合樹脂を低分子の分解物を含む液状物質にすることが提案されている。この際、液状物質を加熱した状態で、液状物質から分解物を網目状のフィルターにてろ過することにより、他の樹脂などの不純物を除去することにより、分解と不純物の除去を一連の設備で行うこと(例えば、特許文献4参照)を特徴としている。
【0012】
【特許文献1】
特許第3242723号公報
【特許文献2】
特開平10−310663号公報
【特許文献3】
特開2002−45837号公報
【特許文献4】
特開2002−105238号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成は、使用済み冷蔵庫の一構成材料である硬質ウレタンフォームには適さないという欠点があった。
【0014】
硬質ウレタンフォームは、その廃棄処理プロセスにおいて、冷蔵庫の内装部品に使用されるポリプロピレン樹脂、ABSなどの種々のプラスチック材料と混在しており、これらが混在した状態では、ウレタン原料への再生は不可能であり、不純物は、プロセスのいずれかの段階で除去する必要がある。
【0015】
特に、平均粒径100μm以下の不純物は、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりの原因や、再生ポリオール中に沈殿し、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなど、深刻な問題を引き起こすものである。
【0016】
化学分解の前に不純物を除去する方法を提案する方法では、粗破砕の後に、分級管を用いて分級する手段が提案されているが、この方法は、ウレタンフォームと不純物との比重差を利用した分級手段である。この場合、その他プラスチック類の不純物はある程度まで除去可能であるが、平均粒径100μm以下の不純物は非常に軽いため、ウレタンフォームと共に選別されてしまい、ウレタンフォームだけを分別することは不可能である。
【0017】
一方、化学分解の後に不純物を除去する方法を提案する方法では、ウレタン樹脂を主とする他の樹脂を含む混合廃材の状態で、ウレタン樹脂の分解剤を反応させた後に、他の樹脂をフィルターによるろ過により除去する方法が提案されているが、この手段では、亜臨界水による分解や、アミノリシス分解は可能であるが、非常に効率の悪い分解となる。
【0018】
例えば、硬質ウレタンフォーム廃材を分解するためには、不純物にも同様に分解温度のエネルギーを与える必要があり、余剰なエネルギーが消費される。また、不純物と混在した硬質ウレタンフォームを十分分解するには、他の樹脂や不純物をも分解剤と接触してしまうため、多量の分解剤が必要となる。
【0019】
さらに、不純物混在のまま分解し、硬質ウレタンフォームが液状化した後に、不純物をろ過すると、分解剤の付着した大量の廃棄物が生じることとなり、これらは再利用できない。また、目開き0.5から3.0mmの網目状のフィルターを用いて不純物残さをろ過するため、我々にとって、深刻な問題を引き起こす平均粒径100μm以下の不純物は除去することができない。
【0020】
従って、工業的な再資源化を目的とする場合、使用済み冷蔵庫からポリウレタン樹脂の原料化合物や利用可能な原料誘導体を回収するためには、化学分解プロセスの前に、異種材料や不純物を含まない高純度な硬質ウレタンフォームを取り出すことが何よりも重要である。
【0021】
本発明は、従来の課題を解決するものであり、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用するためのウレタン粉末を提供することを目的とするものである。
【0022】
また、使用済み冷蔵庫のリサイクル率を向上し、再資源化の貢献を図るための硬質ウレタンフォームの原料製造法、冷蔵庫の製造方法、及び冷蔵庫を提供するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載のウレタン粉末の発明は、廃棄冷蔵庫から分離された硬質ウレタンフォームを磨砕破砕してなるウレタン粉末であって、不純物除去工程において不純物を除去することにより、ウレタン純度80〜99.99%とし、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含むことを特徴とする。
【0024】
本発明は、不純物除去によりウレタン純度80〜99.99%としたものであり、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満としたものであり、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりや、再生ポリオール中に沈殿を生じることが無く、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。よって、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用するためのウレタン粉末を提供できるという作用を有する。
【0025】
本発明の請求項2に記載のウレタン粉末の発明は、請求項1に記載の発明において、平均粒径100μm以下の不純物中に、廃棄冷蔵庫の塗膜由来の無機粉体を含むことを特徴とする。
【0026】
本発明は、平均粒径100μm以下の不純物の主となっていると考えられる、廃棄冷蔵庫の塗膜由来の無機粉体を、0.01%以上3%未満まで除去するものであり、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できるという作用を有する。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0027】
本発明の請求項3に記載のウレタン粉末の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、不純物除去工程の不純物の除去方法が、ふるい分級の後に、風力分級を行うことを特徴とするものである。
【0028】
本発明は、まず、ふるい分級にて、平均粒径100μm以下の不純物を選択的に除去し、さらに風量分級にて、その他樹脂類の不純物と硬質ウレタンフォームとを選別することにより、ウレタン純度80〜99.99%とし、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含むよう容易に調整することが可能となる作用を有する。
【0029】
その結果、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できるという作用を有する。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0030】
本発明の請求項4に記載のウレタン粉末の発明は、請求項3に記載の発明において、風力分級の前処理として、ウレタンフォームを含む廃材の粒径調整を行うことを特徴とするものである。
【0031】
本発明は、風力分級の前処理として、ウレタンフォームを主とする不純物を含む廃材の粒径調整により粒度を揃えることにより、比重の小さいウレタンフォームと、比重の大きいその他樹脂材料との分離を容易にし、分離効率を高めるという作用を有する。そのため、高純度ウレタン粉末の収率の向上が得られるという作用を有する。
【0032】
本発明の請求項5に記載のウレタン粉末の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、嵩密度0.1〜1.2g/ml、平均粒径1μm〜5mmであることを特徴とするものである。
【0033】
本発明は、ウレタン粉末の嵩密度を0.1〜1.2g/ml、平均粒径を1μm〜5mmとしたため、分解剤との接触面積が十分であることから、分解速度が速く、分解効率に優れるという作用を有する。
【0034】
本発明の請求項6に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法の発明は、硬質ウレタンフォームを含む冷蔵庫を破砕磨砕する破砕工程と、前記破砕工程を経て作製されたウレタン純度40〜75%の硬質ウレタンフォーム塊を含む廃材から、硬質ウレタンフォーム以外の不純物を除去し、高純度ウレタン粉末を得る不純物除去工程と、前記ウレタン粉末を化学反応により分解する化学分解工程とを含むことを特徴とするものである。
【0035】
本発明によると、使用済み冷蔵庫から異種材料や不純物を含まない硬質ウレタンフォームを取り出すことが可能となり、これにより、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できるという作用を有する。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0036】
よって、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用するための硬質ウレタンフォームの原料製造方法を提供できるという作用を有する。
【0037】
本発明の請求項7に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法の発明は、 請求項6記載の発明における高純度ウレタン粉末が、ウレタン純度80〜99.99%、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含むことを特徴とするものである。
【0038】
本発明は、不純物除去によりウレタン純度80〜99.99%としたものであり、これにより、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できるという作用を有する。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0039】
本発明の請求項8に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法の発明は、請求項6または請求項7に記載の発明における平均粒径100μm以下の不純物中に、廃棄冷蔵庫の塗膜由来の無機粉体を含むことを特徴とするものである。
【0040】
本発明は、平均粒径100μm以下の不純物の主となっていると考えられる、廃棄冷蔵庫の塗膜由来の無機粉体を、0.01%以上3%未満まで除去するものであり、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できるという作用を有する。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0041】
本発明の請求項9に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法の発明は、 請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の発明における不純物除去工程において、不純物の除去方法が、ふるい分級の後に、風力分級を行うことを特徴とするものである。
【0042】
本発明は、まず、ふるい分級にて、平均粒径100μm以下の不純物を選択的に除去し、さらに風量分級にて、その他樹脂類の不純物と硬質ウレタンフォームとを選別することにより、ウレタン純度80〜99.99%とし、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含むよう容易に調整することが可能となる作用を有する。
【0043】
その結果、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できるという作用を有する。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない
本発明の請求項10に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法の発明は、請求項9に記載の発明において、風力分級の前処理として、ウレタンフォームを含む廃材の粒径調整を行うことを特徴とするものである。
【0044】
本発明は、風力分級の前処理として、ウレタンフォームを主とする不純物を含む廃材の粒径調整により粒度を揃えることにより、比重の小さいウレタンフォームと、比重の大きいその他樹脂材料との分離を容易にし、分離効率を高めるという作用を有する。そのため、高純度ウレタン粉末の収率の向上が得られるという作用を有する。
【0045】
本発明の請求項11に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法の発明は、請求項6から請求項10のいずれか一項に記載の発明において、高純度ウレタン粉末が、嵩密度0.1〜1.2g/ml、平均粒径1μm〜5mmであることを特徴とするものである。
【0046】
本発明によると、分解剤との接触面積が十分であることから、分解効率に優れるという作用を有する。
【0047】
本発明の請求項12に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法の発明は、請求項6から請求項11のいずれか一項に記載の発明の化学分解工程における化学処理が、アミノリシス反応であることを特徴とするものである。
【0048】
本発明によると、モノエタノールアミンや、トリレンジアミンなどのアミン基を有する物質を添加することにより、選択的にウレタン結合の一部が化学的に分解、液状化され、ポリウレタンフォームの利用可能な原料誘導体を容易に回収することができる。また、特別な触媒を添加しなくても、反応速度が速い。
【0049】
本発明の請求項13に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法の発明は、請求項6から請求項12のいずれか一項に記載の発明における化学分解工程で得られた粗製物に、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加重合してポリエーテルポリオールを合成することを特徴とするものである。
【0050】
本発明によると、化学分解工程にて使用した分解剤のわずかな残留も、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの付加重合により、ポリエーテルポリオール化されるため、再びウレタンフォームを合成する際、分解剤が反応活性に影響を及ぼすことを防ぐという作用を有する。
【0051】
本発明の請求項14に記載の冷蔵庫の製造方法の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明のウレタン粉末を、アミノリシス反応により化学分解して得られた粗製物に、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加重合することにより得られたポリエーテルポリオールを必須成分として含有するポリエーテルポリオールと、製泡剤、触媒、発泡剤及びイソシアネートとを混合して冷蔵庫の内箱と外箱間に注入し、発泡硬化させることを特徴とするものである。
【0052】
本発明によると、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりや、再生ポリオール中に沈殿を生じることが無く、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0053】
よって、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用するための冷蔵庫の製造方法を提供できるという作用を有する。また、使用済み冷蔵庫のリサイクル率を向上し、再資源化の貢献を図るための冷蔵庫の製造方法を提供できるという作用を有する。
【0054】
本発明の請求項15に記載の冷蔵庫の発明は、請求項6から請求項13のいずれか一項に記載の発明の硬質ウレタンフォームの原料製造方法により製造された原料を必須成分として含むウレタンフォーム製造原料を用いて発泡硬化させたウレタンフォームを断熱材とすることを特徴とするものである。
【0055】
本発明によると、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりや、再生ポリオール中に沈殿を生じることが無く、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。よって、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用した冷蔵庫を提供できるという作用を有する。よって、冷蔵庫から硬質ウレタンフォームの製造原料を再資源化することができる。また、使用済み冷蔵庫のリサイクル率を向上し、再資源化の貢献を図るための冷蔵庫を提供できるという作用を有する。
【0056】
以上述べたことから明らかなように、本発明によると、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用するためのウレタン粉末を提供することができる。
【0057】
また、使用済み冷蔵庫のリサイクル率を向上し、再資源化の貢献を図るための硬質ウレタンフォームの原料製造法、冷蔵庫の製造方法、及び冷蔵庫を提供することができる。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図6を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の実施の形態は、以下に示す形態に限られるものではない。
【0059】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における硬質ウレタンフォームの原料製造方法の工程図である。図1を参照に処理手順を説明する。
【0060】
運搬された廃棄冷蔵庫は、最初に破砕工程1にて破砕磨砕され、選別処理工程2へ進む。この選別処理工程2で、破砕工程1で破砕された廃棄物を重い廃棄物と軽い廃棄物とに分け、それぞれ所定の材料毎に分離回収する。
【0061】
ここで、硬質ウレタンフォームは、その他樹脂類や、フィルム、無機不純物などと共に軽い廃棄物側へと選別される。
【0062】
次の発泡断熱材処理工程3で、硬質ウレタンフォームは内包する発泡ガスを回収され、不純物と混在した状態で排出される。
【0063】
次に、不純物除去工程4にて、硬質ウレタンフォーム以外の樹脂類、フィルム、無機不純物などを除去し、ウレタン純度80%、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を2.9%未満含む高純度ウレタン粉末が製造される。
【0064】
さらに化学分解工程5にて高純度ウレタン粉末は、分解剤を加え、加熱することによって、選択的にウレタン結合を切断され、ウレタン原料誘導体である粗製物となる。
【0065】
粗製物をフィルターにて濾過6し、不純物除去工程にて除去しきれなかった少量の不純物固体粒を除去した後に、この粗製物に化学合成によりプロピレンオキサイドを付加7して、ウレタン原料であるポリエーテルポリオールを得る。
【0066】
本発明で用いる硬質ウレタンフォーム廃材の大きさや形状は、特に限定されないが、一般に、その平均粒子径は1μm〜30mm、好ましくは1mm〜10mmである。廃冷蔵庫処理施設にてあらかじめ選別処理を経て排出された、ウレタン純度が40%から75%の硬質ウレタンフォーム廃材を用いて、不純物を除去することが好ましい。
【0067】
本発明の磨砕破砕の手段は、特に限定するものではなく、一般的なカーシュレッダーや捻砕機が使用できる。
【0068】
本発明の不純物除去工程には、分離、選別技術全般が利用できるが、特に平均粒径100μm以下の不純物を除去するには、ふるい分級が有効である。また、硬質ウレタンフォーム以外のその他樹脂類やフィルム類の除去には、風力選別機が有効である。
【0069】
本発明の無機不純物は、廃棄冷蔵庫に使用されたあらゆる無機材料の不純物を指しているが、特に鉄板に塗装に使用されている塗膜由来の無機粉体が多く検出されている。
【0070】
本発明の分解工程では、モノエタノールアミンやトリレンジアミンなどのアミン類や、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、超臨界水、亜臨界水などのウレタン結合を切断可能な分解剤を高純度ウレタン粉末に添加し、加熱することが好ましい。
【0071】
これらの化合物を添加することにより、選択的にウレタン結合の一部が化学的に分解、液状化し、ウレタン原料化合物誘導邸を得ることができる。より好ましくは、高純度ウレタン粉末と、モノエタノールアミンやトリレンジアミンなど選ばれる少なくとも一つ以上のアミン化合物からなる分解剤を添加して加熱することである。
【0072】
また、本発明の分解工程においては、分解剤と高純度ウレタン粉末との割合が、分解剤/高純度ウレタン粉末=0.4〜5.0/1(質量比)であることが好ましい。
【0073】
なお、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの付加の方法は、特に制限されず、従来公知の方法を適宜使用することができる。
【0074】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における硬質ウレタンフォームの原料製造方法の工程図である。図2を参照に処理手順を説明する。
【0075】
運搬された廃棄冷蔵庫は、最初に破砕工程1にて破砕磨砕され、選別処理工程2へ進む。この選別処理工程2で、破砕工程1で破砕された廃棄物を重い廃棄物と軽い廃棄物とに分け、それぞれ所定の材料毎に分離回収する。
【0076】
ここで、硬質ウレタンフォームは、その他樹脂類や、フィルム、無機不純物などと共に軽い廃棄物側へと選別される。
【0077】
次の発泡断熱材処理工程3で、硬質ウレタンフォームは内包する発泡ガスを回収され、不純物と混在した状態で排出される。次に、不純物除去工程4にて、硬質ウレタンフォーム以外の樹脂類、フィルム、無機不純物などをふるい分級8および風量分級9により除去し、ウレタン純度80%〜99.99%、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含む高純度ウレタン粉末を得た。
【0078】
この際、ふるい分級により得られたふるい上を風力分級機にかけ、さらに風力分級機により分級された微粉側をサンプルとする。次に、化学分解工程5にて高純度ウレタン粉末は、分解剤を加え、加熱することによって、選択的にウレタン結合を切断され、ウレタン原料誘導体である粗製物となる。粗製物をフィルターにて濾過6し、不純物除去工程にて除去しきれなかった少量の不純物固体粒を除去した後に、この粗製物に化学合成によりプロピレンオキサイドを付加7して、ウレタン原料であるポリエーテルポリオールを得る。
【0079】
本発明のふるい分級は、平均粒径100μm以下の不純物をふるい下に選別し得るふるい分級が利用でき、振動ふるい、回転式ふるいなどあらゆるふるい分級が利用できる。ふるいの網目は、硬質ウレタンフォーム廃材をふるい上部に残留し得る大きさのもので適切なものを選択することができる。
【0080】
本発明の風力分級は、風力を利用し、硬質ウレタンフォームと、より比重の大きいその他樹脂類などを選別しうる風力分級が利用できる。運転条件は、硬質ウレタンフォームの純度が80%〜99.99%の範囲になるよう調節できる。
【0081】
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3における硬質ウレタンフォームの原料製造方法の工程図である。図3を参照に処理手順を説明する。
【0082】
運搬された廃棄冷蔵庫は、最初に破砕工程1にて破砕磨砕され、選別処理工程2へ進む。この選別処理工程2で、破砕工程1で破砕された廃棄物を重い廃棄物と軽い廃棄物とに分け、それぞれ所定の材料毎に分離回収する。
【0083】
ここで、硬質ウレタンフォームは、その他樹脂類や、フィルム、無機不純物などと共に軽い廃棄物側へと選別される。
【0084】
次の発泡断熱材処理工程3で、硬質ウレタンフォームは内包する発泡ガスを回収され、不純物と混在した状態で排出される。
【0085】
次に、不純物除去工程4にて、硬質ウレタンフォーム以外の樹脂類、フィルム、無機不純物などをふるい分級8および、粒度調整10、風量分級9を経て除去し、ウレタン純度80%〜99.99%、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含む高純度ウレタン粉末を得た。
【0086】
この際、ふるい分級により得られたふるい上を、粒度を調整するための規定径を有するスクリーンを備えた粉砕機により粉砕し、さらに風力分級機にかけ、風力分級機により分級された微粉側をサンプルとする。
【0087】
次に、化学分解工程5にて高純度ウレタン粉末は、分解剤を加え、加熱することによって、選択的にウレタン結合を切断され、ウレタン原料誘導体である粗製物となる。粗製物をフィルターにて濾過6し、不純物除去工程にて除去しきれなかった少量の不純物固体粒を除去した後に、この粗製物に化学合成によりプロピレンオキサイドを付加7して、ウレタン原料であるポリエーテルポリオールを得る。
【0088】
本発明の粒度調整は、ふるい分級により得られた硬質ウレタンフォームを含む廃材の粒径をそろえることが可能な粒度調整機が利用でき、各種粉砕機、破砕機などが利用可能である。好ましくは、粒径を規定できるスクリーンを備えたハンマーミルなどが利用できる。
【0089】
(実施の形態4)
図4は、本発明における実施の形態4の硬質ウレタンフォームの原料製造方法の工程図である。図4を参照に処理手順を説明する。
【0090】
運搬された廃棄冷蔵庫は、最初に破砕工程1にて破砕磨砕され、選別処理工程2へ進む。この選別処理工程2で、破砕工程1で破砕された廃棄物を重い廃棄物と軽い廃棄物とに分け、それぞれ所定の材料毎に分離回収する。
【0091】
ここで、硬質ウレタンフォームは、その他樹脂類や、フィルム、無機不純物などと共に軽い廃棄物側へと選別される。
【0092】
次の発泡断熱材処理工程3で、硬質ウレタンフォームは内包する発泡ガスを回収され、不純物と混在した状態で排出される。
【0093】
次に、不純物除去工程4にて、硬質ウレタンフォーム以外の樹脂類、フィルム、無機不純物などをふるい分級8および、粒度調整10、風量分級9を経て除去し、ウレタン純度80%〜99.99%、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含む高純度ウレタン粉末を得た。
【0094】
この際、ふるい分級により得られたふるい上を、粒度を調整するための規定径を有するスクリーンを備えた粉砕機により粉砕し、さらに風力分級機にかけ、風力分級機により分級された微粉側をサンプルとする。
【0095】
次に、化学分解工程5にて高純度ウレタン粉末は、モノエタノールアミンをを加えて加熱することによるアミノリシス反応11にて、選択的にウレタン結合を切断され、ウレタン原料誘導体である粗製物となる。粗製物をフィルターにて濾過6し、不純物除去工程にて除去しきれなかった少量の不純物固体粒を除去した後に、この粗製物に化学合成によりプロピレンオキサイドを付加7して、ウレタン原料であるポリエーテルポリオールを得る。
【0096】
本発明の粒度調整は、ふるい分級により得られた硬質ウレタンフォームを含む廃材の粒径をそろえることが可能な粒度調整機が利用でき、各種粉砕機、破砕機などが利用可能である。好ましくは、粒径を規定できるスクリーンを備えたハンマーミルなどが利用できる。
【0097】
本発明の化学分解工程におけるアミノリシス反応は、純度ウレタン粉末と、モノエタノールアミンやトリレンジアミンなど選ばれる少なくとも一つ以上のアミン化合物からなる分解剤を添加して加熱することである。
【0098】
また、本発明の化学分解工程においては、アミン化合物と高純度ウレタン粉末との割合が、アミン化合物/高純度ウレタン粉末=0.4〜5.0/1(質量比)であることが好ましい。
【0099】
以上、実施の形態1から実施の形態4にて得られた結果を、(表1)にまとめる。処理を加えていない硬質ウレタンフォーム廃材をブランクとして共に示す。なお、表中の化学分解に要するエネルギー、および、分解液必要量、不純物固体粒量、分解時間については、ブランクでの結果を1とした指数にて表記する。
【0100】
【表1】
Figure 2004243554
【0101】
(表1)の実施の形態1より明らかなように、不純物除去工程を加えることにより、ウレタン純度が80〜99.99%の範囲となった。この結果、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制でき、また、分解剤を過剰量に用いる必要もないことがわかる。
【0102】
また、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満の範囲であり、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりや、再生ポリオール中に沈殿を生じることが無く、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0103】
よって、本発明によって、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用するためのウレタン粉末を提供できる。
【0104】
詳細に比較すると、実施の形態2では、不純物除去工程において、まず、ふるい分級にて、平均粒径100μm以下の不純物を選択的に除去し、さらに風量分級にて、その他樹脂類の不純物と硬質ウレタンフォームとを選別することにより、実施の形態1よりもウレタン純度が向上し、100μm以下の不純物量が劇的に減少した。その結果、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。
【0105】
また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できるという作用を有する。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない
また、実施の形態3では、実施の形態2よりもウレタン収率が大きく改善された。これは、不純物除去工程において、ふるい分級の後に、風力分級の前処理として、ウレタンフォームを主とする不純物を含む廃材の粒径調整により粒度を揃えることにより、比重の小さいウレタンフォームと、比重の大きいその他樹脂材料との分離を容易にし、分離効率を高めることができたためである。ここで、ウレタン収率とは、処理前の廃材に含まれる硬質ウレタンフォームのうち、高純度ウレタン粉末として回収できたウレタン量を示すものである。
【0106】
次に、実施の形態4では、実施の形態3よりも、分解時間が短縮されたことがわかる。これは、化学分解工程における化学処理がアミノリシス反応であるため、モノエタノールアミンや、トリレンジアミンなどのアミン基を有する物質を添加することにより、選択的にウレタン結合の一部が化学的に分解、液状化され、ポリウレタンフォームの利用可能な原料誘導体を容易に回収することができ、また、特別な触媒を添加しなくても、反応速度が速いことに起因するものである。
【0107】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5における冷蔵庫の製造方法を図5に示す。まず図5を参照に処理手順を説明する。
【0108】
運搬された廃棄冷蔵庫は、最初に破砕工程1にて破砕磨砕され、選別処理工程2へ進む。この選別処理工程2で、破砕工程1で破砕された廃棄物を重い廃棄物と軽い廃棄物とに分け、それぞれ所定の材料毎に分離回収する。
【0109】
ここで、硬質ウレタンフォームは、その他樹脂類や、フィルム、無機不純物などと共に軽い廃棄物側へと選別される。
【0110】
次の発泡断熱材処理工程3で、硬質ウレタンフォームは内包する発泡ガスを回収され、不純物と混在した状態で排出される。
【0111】
次に、不純物除去工程4にて、硬質ウレタンフォーム以外の樹脂類、フィルム、無機不純物などをふるい分級8および、粒度調整10、風量分級9を経て除去し、ウレタン純度80%〜99.99%、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含む高純度ウレタン粉末を得た。
【0112】
この際、ふるい分級により得られたふるい上を、粒度を調整するための規定径を有するスクリーンを備えた粉砕機により粉砕し、さらに風力分級機にかけ、風力分級機により分級された微粉側をサンプルとする。
【0113】
次に、化学分解工程5にて高純度ウレタン粉末は、モノエタノールアミンを加えて加熱することによるアミノリシス反応11にて、選択的にウレタン結合を切断され、ウレタン原料誘導体である粗製物となる。粗製物をフィルターにて濾過6し、不純物除去工程にて除去しきれなかった少量の不純物固体粒を除去した後に、この粗製物に化学合成によりプロピレンオキサイドを付加7して、ウレタン原料であるポリエーテルポリオールを得る。
【0114】
このようにして得られたポリエーテルポリオール100質量部に、触媒(花王株式会社製、「カオライザーNo.1」)3質量部、整泡剤(信越化学工業株式会社製、シリコーン系界面活性剤「F−317」3質量部、発泡剤(シクロペンタン)20質量部、反応調整剤としてぎ酸を0.5質量部を添加混合したプレミックスを予め準備し、この後、c−ジフェニルメタンジイソシアネート又はp−ジフェニルメタンジイソシアネートと機械混合12し、硬質ウレタンフォームを生成13する。一体発泡後、コンプレッサーや凝縮器などの冷凍システム部品(図示せず)、プラスチック製の内装部品を組み込ん14で冷蔵庫15を得る。
【0115】
これにより、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制でき、また、化学分解工程において、分解剤を過剰量に用いる必要もない。
【0116】
また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりや、再生ポリオール中に沈殿を生じることが無く、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。よって、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用した冷蔵庫を提供できる。
【0117】
本発明の冷蔵庫の製造方法においては、再生されたポリエーテルポリオールを用いて硬質ウレタンフォームを製造する場合、他のポリエーテルポリオールを併用することもできる。その併用比は任意であるが、再生されたポリエーテルポリオールを、ポリオール全体の30質量%以上、省資源化の観点からは50質量%以上使用するのが好ましい。
【0118】
ここで、併用できるポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、蔗糖、ビスフェノールA等の多官能アルコール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ピペラジン、エタノールアミン、プロパノールアミン等の多官能アミン等から選ばれる1種又は2種以上の化合物に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド又はスチレンオキサイドを所定量付加させたものや、これらの化合物の末端を封鎖した化合物等が挙げられる。また、上記の多官能アルコールや多官能アミン等を、硬質ウレタンフォーム製造時に混合してもよい。
【0119】
(実施の形態6)
図6は、本発明の実施の形態6における冷凍冷蔵庫15の断面図であり、内箱13と外箱14とで構成される箱体内部にあらかじめ実施の形態4におけるポリエーテルポリオールを含む硬質ウレタンフォーム16を発泡充填したことを特徴としており、冷蔵庫下部の機械室16にあるコンプレッサー17を組み込んだものである。
【0120】
これにより、冷蔵庫から硬質ウレタンフォームの製造原料を再資源化することができる。また、使用済み冷蔵庫のリサイクル率を向上し、再資源化の貢献を図るための冷蔵庫を提供できる。
【0121】
本発明の比較例として、硬質ウレタンフォームを主とするその他樹脂や、フィルム、無機材料の混在する廃材を風力選別したのみの場合の例について示す。
【0122】
(比較例)
運搬された廃棄冷蔵庫は、最初に破砕工程にて破砕磨砕され、選別処理工程へ進む。この選別処理工程で、破砕工程で破砕された廃棄物を重い廃棄物と軽い廃棄物とに分け、それぞれ所定の材料毎に分離回収する。
【0123】
ここで、硬質ウレタンフォームは、その他樹脂類や、フィルム、無機不純物などと共に軽い廃棄物側へと選別される。次の発泡断熱材処理工程で、硬質ウレタンフォームは内包する発泡ガスを回収され、不純物と混在した状態で排出される。
【0124】
次に、粗砕および、風量選別を経て、さらに微粉砕を加えてウレタン粉末を得た。次に、化学分解工程にてウレタン粉末は、モノエタノールアミンをを加えて加熱することによるアミノリシス反応にて、選択的にウレタン結合を切断され、ウレタン原料誘導体である粗製物となる。
【0125】
粗製物をフィルターにて濾過を試みたが、除去しきれなかった多量の平均粒径100μm以下の不純物固体粒により、フィルターが目詰まりし、次工程には進めなかった。
【0126】
この結果についても、表1に併せて示す。表1より、比較例においては、ウレタン純度が低く、かつ、平均粒径100μm以下の残留が著しいことがわかる。そのため、化学分解に要するエネルギーや、分解液必要量も多くなり、この方法では、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用するためのウレタン粉末は提供できないと考える。
【0127】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、使用済みの廃冷蔵庫から不純物を含まない硬質ウレタンフォーム製造原料を工業的に取り出すことが可能で、かつ、鉄板や非鉄金属も分離回収し、再資源化できる全体システムが確立できる。
【0128】
請求項1に記載の発明は、廃棄冷蔵庫から分離された硬質ウレタンフォームを磨砕破砕してなるウレタン粉末であって、不純物除去工程において不純物を除去することにより、ウレタン純度80〜99.99%とし、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含むことにより、ケミカルリサイクル工程において、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満としたものであるため、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりや、再生ポリオール中に沈殿を生じることが無く、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。よって、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用することができる。
【0129】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、平均粒径100μm以下の不純物中に、廃棄冷蔵庫の塗膜由来の無機粉体を含むことを特徴とするものであり、平均粒径100μm以下の不純物の主となっていると考えられる、廃棄冷蔵庫の塗膜由来の無機粉体を、0.01%以上3%未満まで除去するものであるため、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できる。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0130】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、不純物除去工程の不純物の除去方法が、ふるい分級の後に、風力分級を行うことを特徴とするものであり、まず、ふるい分級にて、平均粒径100μm以下の不純物を選択的に除去し、さらに風量分級にて、その他樹脂類の不純物と硬質ウレタンフォームとを選別することにより、ウレタン純度80〜99.99%とし、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含むよう容易に調整することが可能となる。その結果、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できる。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0131】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、風力分級の前処理として、ウレタンフォームを含む廃材の粒径調整を行うことを特徴とするものであり、風力分級の前処理として、ウレタンフォームを主とする不純物を含む廃材の粒径調整により粒度を揃えることにより、比重の小さいウレタンフォームと、比重の大きいその他樹脂材料との分離を容易にし、分離効率を高めることが可能となる。そのため、高純度ウレタン粉末の収率の向上が得られるのである。
【0132】
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、嵩密度0.1〜1.2g/ml、平均粒径1μm〜5mmであることを特徴とするものであり、ウレタン粉末の嵩密度を0.1〜1.2g/ml、平均粒径を1μm〜5mmとしたため、分解剤との接触面積が十分であることから、分解速度が速く、分解効率に優れる。
【0133】
請求項6に記載の発明は、硬質ウレタンフォームを含む冷蔵庫を破砕磨砕する破砕工程と、前記破砕工程を経て作製されたウレタン純度40〜75%の硬質ウレタンフォーム塊を含む廃材から、硬質ウレタンフォーム以外の不純物を除去し、高純度ウレタン粉末を得る不純物除去工程と、前記ウレタン粉末を化学反応により分解する化学分解工程とを含むことを特徴とする硬質ウレタンフォームの原料製造方法であり、本発明によると、使用済み冷蔵庫から異種材料や不純物を含まない硬質ウレタンフォームを取り出すことが可能となり、これにより、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できるという作用を有する。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0134】
よって、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用するための硬質ウレタンフォームの原料製造方法を提供できるという作用を有する。
【0135】
請求項7に記載の発明は、 請求項6記載の発明における高純度ウレタン粉末が、ウレタン純度80〜99.99%、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含むものであることを特徴とするものであり、ウレタン純度が80〜99.99%であるため、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含むものであるため、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できるという作用を有する。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0136】
請求項8に記載の発明は、請求項6および請求項7に記載の発明における平均粒径100μm以下の不純物中に、廃棄冷蔵庫の塗膜由来の無機粉体を含むことを特徴とするものであり、平均粒径100μm以下の不純物の主となっていると考えられる、廃棄冷蔵庫の塗膜由来の無機粉体を、0.01%以上3%未満まで除去するものであるため、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できるという作用を有する。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0137】
請求項9に記載の発明は、 請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の発明の不純物除去工程において、不純物の除去方法が、ふるい分級の後に、風力分級を行うことであることを特徴とするものであり、まず、ふるい分級にて、平均粒径100μm以下の不純物を選択的に除去し、さらに風量分級にて、その他樹脂類の不純物と硬質ウレタンフォームとを選別するため、ウレタン純度80〜99.99%とし、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含むよう容易に調整することが可能となる。
【0138】
その結果、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりは少なく、簡易なフィルターで除去できるという作用を有する。その結果、再生ポリオール中の沈殿がなく、再生ウレタン原料として、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、風力分級の前処理として、ウレタンフォームを含む廃材の粒径調整を行うことを特徴とするものであり、風力分級の前処理として、ウレタンフォームを主とする不純物を含む廃材の粒径調整により粒度を揃えるため、比重の小さいウレタンフォームと、比重の大きいその他樹脂材料との分離を容易にし、分離効率を高めることができる。その結果、高純度ウレタン粉末の収率の向上が得られるものである。
【0139】
請求項11に記載の発明は、請求項6から請求項10のいずれか一項に記載の発明において、高純度ウレタン粉末が、嵩密度0.1〜1.2g/ml、平均粒径1μm〜5mmであることを特徴とするものであり、分解剤との接触面積が十分であることから、分解効率に優れる。
【0140】
請求項12に記載の発明は、請求項6から請求項11のいずれか一項に記載の発明の化学分解工程における化学処理が、アミノリシス反応であることを特徴とするものであり、モノエタノールアミンや、トリレンジアミンなどのアミン基を有する物質を添加することにより、選択的にウレタン結合の一部が化学的に分解、液状化されるため、ポリウレタンフォームの利用可能な原料誘導体を容易に回収することができる。また、特別な触媒を添加しなくても、反応速度が速い。
【0141】
請求項13に記載の発明は、請求項6から請求項12のいずれか一項に記載の発明の化学分解工程で得られた粗製物に、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加重合してポリエーテルポリオールを合成することを特徴とするものであり、化学分解工程にて使用した分解剤のわずかな残留も、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの付加重合により、ポリエーテルポリオール化されるため、再びウレタンフォームを合成する際、分解剤が反応活性に影響を及ぼすことを防ぐことが可能である。
【0142】
請求項14に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明のウレタン粉末を、アミノリシス反応により化学分解して得られた粗製物に、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加重合することにより得られたポリエーテルポリオールを必須成分として含有するポリエーテルポリオールと、製泡剤、触媒、発泡剤及びイソシアネートとを混合して冷蔵庫の内箱と外箱間に注入し、発泡硬化させる冷蔵庫の製造方法であり、本発明によると、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりや、再生ポリオール中に沈殿を生じることが無く、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。
【0143】
よって、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用するための冷蔵庫の製造方法を提供できるという作用を有する。また、使用済み冷蔵庫のリサイクル率を向上し、再資源化の貢献を図るための冷蔵庫の製造方法を提供できる。
【0144】
請求項15に記載の発明は、請求項6から請求項13のいずれか一項に記載の発明の硬質ウレタンフォームの原料製造方法により製造された原料を必須成分として含むウレタンフォーム製造原料を用いて発泡硬化させたウレタンフォームを断熱材とすることを特徴とする冷蔵庫であり、本発明によると、ウレタン樹脂を分解する際に余剰消費されるエネルギーを抑制できる。また、分解剤を過剰量に用いる必要もない。また、ポリウレタンフォームの原料化合物であるポリオールを再生する工程において、精製フィルターの目詰まりや、再生ポリオール中に沈殿を生じることが無く、再び冷蔵庫に発泡充填する際、注入クリアランスの目詰まりなどを起こすこともない。よって、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用した冷蔵庫を提供できる。
【0145】
よって、冷蔵庫から硬質ウレタンフォームの製造原料を再資源化することができる。また、使用済み冷蔵庫のリサイクル率を向上し、再資源化の貢献を図るための冷蔵庫を提供できる。
【0146】
以上述べたことから明らかなように、本発明によると、廃冷蔵庫の硬質ウレタンフォームを、品位を損なうことなく、ウレタン原料へ再利用するためのウレタン粉末を提供することができる。
【0147】
また、使用済み冷蔵庫のリサイクル率を向上し、再資源化に貢献することができるとともに、省資源化を可能とする地球環境に優しい硬質ウレタンフォームの原料製造方法、冷蔵庫の製造方法、及び冷蔵庫を提供することができる。よって、その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における工程図
【図2】本発明の実施の形態2における工程図
【図3】本発明の実施の形態3における工程図
【図4】本発明の実施の形態4における工程図
【図5】本発明の実施の形態5における冷蔵庫の製造方法の工程図
【図6】本発明の実施の形態6における冷蔵庫の断面図
【符号の説明】
1 破砕工程
2 選別処理工程
3 発泡断熱材処理工程
4 不純物除去工程
5 化学分解工程
6 濾過
7 プロピレンオキサイドを付加
8 ふるい分級
9 風力分級
10 粒度調整
11 アミノリシス反応
12 機械混合
13 硬質ウレタンフォームを生成
14 部品組み込み
15 冷蔵庫
16 硬質ウレタンフォーム

Claims (15)

  1. 廃棄冷蔵庫から分離された硬質ウレタンフォームを磨砕破砕してなるウレタン粉末であって、不純物除去工程において不純物を除去することにより、ウレタン純度80〜99.99%とし、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含むことを特徴とするウレタン粉末。
  2. 前記平均粒径100μm以下の不純物中に、廃棄冷蔵庫の塗膜由来の無機粉体を含むことを特徴とする請求項1記載のウレタン粉末。
  3. 前記不純物除去工程において、不純物の除去方法が、ふるい分級の後に、風力分級を行うことである請求項1または請求項2に記載のウレタン粉末。
  4. 前記風力分級の前処理として、ウレタンフォームを含む廃材の粒径調整を行うことを特徴とする請求項3に記載のウレタン粉末。
  5. 嵩密度0.1〜1.2g/ml、平均粒径1μm〜5mmであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のウレタン粉末。
  6. 硬質ウレタンフォームを含む冷蔵庫を破砕磨砕する破砕工程と、前記破砕工程を経て作製されたウレタン純度40〜75%の硬質ウレタンフォーム塊を含む廃材から、硬質ウレタンフォーム以外の不純物を除去し、高純度ウレタン粉末を得る不純物除去工程と、前記ウレタン粉末を化学反応により分解する化学分解工程とを含むことを特徴とする硬質ウレタンフォームの原料製造方法。
  7. 前記高純度ウレタン粉末が、ウレタン純度80〜99.99%、かつ、平均粒径100μm以下の不純物を0.01%以上3%未満含むものであることを特徴とする請求項6記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法。
  8. 前記平均粒径100μm以下の不純物中に、廃棄冷蔵庫の塗膜由来の無機粉体を含むことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法。
  9. 前記不純物除去工程において、不純物の除去方法が、ふるい分級の後に、風力分級を行うことである請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法。
  10. 前記風力分級の前処理として、ウレタン粉末の粒径の調整を行うことを特徴とする請求項9に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法。
  11. 前記高純度ウレタン粉末が、嵩密度0.1〜1.2g/ml、平均粒径1μm〜5mmであることを特徴とする請求項6から請求項10のいずれか一項に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法。
  12. 前記化学分解工程における化学処理が、アミノリシス反応であることを特徴とする請求項6から請求項11のいずれか一項に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法。
  13. 前記化学分解工程で得られた粗製物に、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加重合してポリエーテルポリオールを合成する請求項6から請求項12のいずれか一項に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法。
  14. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のウレタン粉末を、アミノリシス反応により化学分解して得られた粗製物に、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加重合することにより得られたポリエーテルポリオールを必須成分として含有するポリエーテルポリオールと、製泡剤、触媒、発泡剤及びイソシアネートとを混合して冷蔵庫の内箱と外箱間に注入し、発泡硬化させることを特徴とする冷蔵庫の製造方法。
  15. 請求項6から請求項13のいずれか一項に記載の硬質ウレタンフォームの原料製造方法により製造された原料を必須成分として含むウレタンフォーム製造原料を用いて発泡硬化させたウレタンフォームを断熱材とする冷蔵庫。
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JP2012228651A (ja) * 2011-04-26 2012-11-22 Dowa Eco-System Co Ltd 破砕物からのゴム・ウレタン類の選別,除去装置
JP2021102286A (ja) * 2019-12-25 2021-07-15 株式会社Tbm 無機物質粉末配合樹脂廃材成形体の製造方法
KR102580416B1 (ko) * 2023-07-04 2023-09-20 이중재 우레탄 재생장치 및 시스템

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