JP4431257B2 - 発泡体の粉砕方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡体の粉砕方法に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、リサイクル法の施行により、リサイクルしやすい製品を製造すること、および製造した製品のリサイクルシステムの構築が急務とされている。
従来、廃棄されたウレタンフォーム等の発泡体は、リボンデッドフォームとして一部は再利用されているが、ウレタンフォームを含むシュレッダーダストには不純物として金属やウレタン以外の樹脂を含むため、圧縮や切断されて埋め立て廃棄されたり、または焼却処理により廃棄されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、埋め立て廃棄による場合、今後は廃棄場所の確保が困難になる虞れがある。また、焼却処理による場合、切断されたウレタンフォームの中には、金属等の不純物が含まれており、これが触媒作用を示すことから焼却が難しいという問題もある。しかも、焼却に伴う炭酸ガス発生による地球温暖化等の環境問題をも考慮する必要があり、それを防止するには高価な焼却設備が必要となる。
【0004】
このような状況において、いくつかのリサイクルシステムが提案されている。
例えば、自動車については、廃車のシュレッダーダストより発泡体を回収してフロアーマット、壁材等の防音材としてリサイクルされ使用されている。
しかしながら、このような回収物は、不純物を含んでおり、座席シートクッション材にリサイクルされた場合、成形時に反応阻害を引き起こすため、座席シート用フォーム(発泡体ともいう)材の廃材を同じ用途にはリサイクルできていないという問題がある。
【0005】
また、フォーム材メーカーでは、発泡体製造時における不良品を再利用するため、解砕した発泡体を接着剤と混ぜ合わせ、加熱圧縮成形して再製品化する取り組みもなされている。しかしながら、解砕した発泡体を使用して加熱圧縮成形するだけでは、用途が限られてしまい、廃材となるフォーム材の一部しか再利用されていない。
さらに、冷蔵庫についても、自動車同様シュレッダーダストから発泡体を回収する試みがなされているが、様々な異物片が混入しているため、回収した発泡体をリサイクルに供するのは困難であるという問題がある。
【0006】
このように発泡体のリサイクルについては、シュレッダーダストとして、または解砕した発泡体としての利用はなされているが、不純物を含有する、または解砕物が大きいという問題があるため、利用しにくいのが現状である。
このため、それらを添加剤として配合可能な粉末が得られる技術開発が望まれており、このような技術が開発されれば、上記用途以外の新たな用途が広がり、廃棄物としてのフォーム材が減ることになるとともに、新たな添加剤としての有用性が高まる。
【0007】
発泡体の粉末を得るため、若干の提案がなされている。
例えば、ウレタン発泡体を粉砕して再生する方法(特開昭58−20969号公報、特開昭58−12772号公報、特開平5−42541号公報等)の提案がある。しかしながら、これらは再生方法自体に特徴があり、粉砕技術としては一般的な粉砕機を使用している。従って、特に微細な粉砕物が得られるものではない。
また、押出機に類似した装置を使用してウレタン発泡体を粉末化する技術が提案されている(特開平6−91650号公報)が、発泡体原料が柔らかい場合の安定投入や排出性に難点があると思われるため、実用化には到っていない。
【0008】
本発明の目的は、混合物からなる廃材中から発泡体を分離し、これからリサイクル可能な微粉末を得ることができる発泡体の粉砕方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る発泡体の粉砕方法は、固定ディスクおよび回転ディスクを備えたディスクミルにより発泡体を含む混合物中の発泡体を選択的に粗粉砕して発泡体粗砕物を得る選択粉砕工程と、前記発泡体粗砕物と他の異物片とを分離する分離工程と、分離された前記発泡体粗砕物を微粉化して発泡体微粉末を得る微粉化工程と、を備え、前記選択粉砕工程は、前記固定ディスクと前記回転ディスクとの間のクリアランスを前記異物片の大きさよりも広めに設定した前記ディスクミルにより行われ、前記選択粉砕工程で得られた前記発泡体粗砕物の平均粒径は、1〜5mmであり、前記発泡体微粉末の平均粒径は、200μm以下であることを特徴とする。
【0010】
本発明における発泡体としては、硬質ウレタンフォーム、半硬質ウレタンフォーム、フェノール樹脂発泡体、不飽和ポリエステル樹脂発泡体、ポリスチレン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体等を少なくとも1つ含んだものであるが、中でも、硬質ウレタンフォームを用いるのが好ましい。
このような発泡体としては、自動車用、建材用、冷蔵庫用、家具用等に使用された回収材を採用するのがよい。
また、異物片とは、発泡体以外を主成分とする樹脂片、アルミ片、金属片、紙片等を含んで構成されるものをいう。
【0011】
ここで、選択粉砕工程は、固定ディスクおよび回転ディスクを備えたディスクミルにより行うのが最適である。
その際、ディスクミルにおける固定ディスクと回転ディスクとの間のクリアランスは、ディスクの回転数や、原料として用いる混合物中の発泡体以外の異物片の大きさ等に応じて適宜設定することができる。
本工程では、発泡体以外の異物片よりもやや広めにクリアランスを設定することで効果的に選択粉砕を行うことができる。すなわち、クリアランスをこの程度に設定することで、異物片は、ディスク間での剪断力や衝撃力をあまり受けることなく、それほど粉砕されずに排出されることとなる。
一方、発泡体は、異物片よりも粉砕されやすいため、前記クリアランスでもディスク間での剪断力で粉砕される。また、ディスクの回転により発泡体が飛散し、側壁に衝突する衝撃によっても粉砕される。
【0012】
回収材を用いる場合の具体的なクリアランスは、例えば、1〜5mm、好ましくは2〜4mmとすることができる。この程度のクリアランスを確保することで、回収材の粉砕を行いつつ、粉砕時のディスクの発熱を減少させることができ、混合物中の異物樹脂(熱可塑性樹脂)が、熱溶融することを防止できる。
なお、より効率的な選択粉砕を行うためには、ディスクミルの排出部にスクリーンを設けない方が好ましい。
【0013】
また、選択粉砕工程は、前記異物片の大きさよりも広めにクリアランスを設定した高速回転式粉砕機により行うことも可能である。
ここで、高速回転式粉砕機としては、回転刃等が高速で回転することにより、内部の発泡体を含む混合物を吹き飛ばし、その衝撃により粉砕する粉砕機であれば、任意のものを採用でき、例えば、前述のディスクミル、ピンミル、遠心分級型ミル等を採用することができる。
なお、クリアランスについては、上述と同様である。
以上の各選択粉砕工程により粗粉砕された発泡体粗砕物の平均粒径は、後の分離工程での分離効率、および製品としての回収率を向上させることを考慮すると、1〜5mmであることが好ましい。より好ましくは、2〜4mmである。
【0014】
また、前記分離工程は、分級管を用いた分級手段により行うのが好ましい。特に分級管を用いた気流分離により行うのが好ましい。例えば、Y字型分級管を用いた分級工程は、Y字型の一方の上端開口部から選択粉砕工程を経た樹脂混合物を供給し、ブロワ等を用いて分級管内に下方から上方に向かう気流を入れ、Y字型の他の一方の上端開口部から選択粉砕された発泡体粗砕物を空送することで行う。この際、分級管内に発生させる風速は、0.5〜10m/秒が好ましく、4〜8m/秒がより好ましい。この程度の範囲内の風速とすることで、異物片と発泡体粗砕物との分離率向上、および目的とする発泡体粗砕物の回収率向上を図ることができる。使用する分級管としては、Y字型分級管、垂直型分級管、ジグザグ型分級管等があり、その材質としては、特に限定はなく、例えば、ステンレス、鉄等を用いることができる。また、分級管の管径、管長等は、分級する原料成分、粗砕物の平均粒径等に応じて、適宜設定すればよく、分級管内に発生させる風速は、分級管の種類、管径、管長、粗砕物の平均粒径等に応じて設定すればよい。
【0015】
さらに、前記微粉化工程は、遠心分離型ミル、スクリーンミル、スタンプミル、およびボールミルのいずれかから選択されたミルにより行うことが好ましい。
これらの中でも、特に遠心分離型ミルを用いて微粉化工程を行うのが理想的である。遠心分離型ミルは、その内部に、波形ライナを有する外壁と、複数の回転刃根を有する回転ロータとを備えて構成されているが、これらの波形ライナと回転刃根とのクリアランスは、2mm以下が好ましく、より好ましくは、1mm以下である。
上記クリアランスを2mm以下とすることで、発泡体中のセルを破壊する程度にまで微粉化を行うことが可能となり(例えば、平均粒径200μm以下)、発泡体中に断熱材として使用した硬質ウレタンフォームを含む場合、セル中に内包されるガス(例えば、フロンガス等)を放出させ、これを回収することができる。しかも、発泡体微粉末の内部の残留ガスが減少するため、製品の品質も向上することとなる。スクリーンミルとしては、排出部にスクリーンを有するピンミル等が挙げられるが、特願平11−268606号に記載されているものが好ましい。
【0016】
上記微粉化工程で得られる発泡体微粉末の平均粒径は、200μm以下であることが好ましく、より好ましくは、120μm以下である。
この範囲の平均粒径まで微粉化することで、発泡セルを破壊することができるとともに、均質な微粉末となり取扱い易くなる。さらに、微粉末を添加した原料を用いて成形品とした場合に、均質な製品が得られ、機械的強度や表面状態も優れたものとなる。
【0017】
以上で説明した本発明によれば、選択粉砕工程と、分離工程と、微粉化工程とを備える発泡体の粉砕方法を採用しているから、廃材である樹脂混合物から発泡体を回収し、リサイクル可能な微粉末を得ることができ、しかも高分離率、高回収率を達成することができる。
【0018】
前記した発泡体の粉砕方法で得られる微粉末のかさ密度は、0.1g/ml未満であることが好ましい。本発明の粉砕方法により得られた微粉末は、選択粉砕工程、分離工程、微粉化工程の3工程を経て粉砕されているから、異物片の混入が少なく、しかも、十分に微粉砕が行われたものである。したがって、射出成形樹脂原料への添加物、押出成形樹脂原料への添加物等に好適に利用することができ、発泡体の廃材のリサイクルを効果的に進めることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る発泡体の粉砕方法に用いる粉砕システム1が示されている。
粉砕システム1は、選択粉砕工程を行うディスクミル10と、流入置換装置11と、分離工程を行う分級手段としてのY字型分級管12と、微粉化工程を行う遠心分離型ミル13と、微粉末を回収するバグフィルタ装置14と、ブロワ15と、を備えて構成されている。
【0020】
ディスクミル10は、固定ディスク10Aおよび回転ディスク10Bを有し、この2枚のディスク10A、10B間で、粉砕を行う装置である。すなわち、発泡体を含む混合物Aを、回転ディスク10Bから軸方向に沿ってディスクミル10の内部に導入し、回転ディスク10Bの回転による剪断および衝撃により混合物Aを選択粉砕する装置である。
また、回転ディスク10Bは、軸方向にスライドさせることが可能であり、固定ディスク10Aと回転ディスク10Bとの間のクリアランスを調節できるようにされている。ここで、クリアランスは、混合物Aの平均粒径、目的とする発泡体粗砕物Cの平均粒径、または回転ディスク10Bの回転数等により任意に調節することが可能であり、本実施形態では、2mmとされている。
なお、通常のディスクミルは、固定ディスク側の排出部にスクリーンが設けられているが、本実施形態では、ディスクの発熱を防止し、選択粉砕を効率的に行うために、スクリーンを設けていない。
【0021】
流入置換装置11は、円筒とダンパーとから構成されており、フロン回収を行うために外部エアーが系内に流入するのを防止する装置である。この流入装置11は、外部エアーが系内に流入するのを防止しつつ、混合物BをY字型分級管12内まで導く。
【0022】
Y字型分級管12は、選択粉砕工程で選択的に粉砕された発泡体粗砕物と他の成分からなる混合物Bを、風力により、発泡体粗砕物Cと異物片Eとに分離するものである。
ここで、分級管12は、ステンレス製であり、Y字の上端開口部を形成する短管12A、12Bと、Y字の下端開口部を形成する長管12Cとを備えるとともに、長管12Cの中央やや下側には、長管12Dから垂直に延びた側管12Dを備えている。
一方の短管12Aの開口部より内部に投入された混合物Bは、Y字型分級管12内部に生じる気流により、発泡体粗砕物Cと異物片Eとに分離されることとなる。
このようにして分離された異物片Eは、Y字型分級管12の下部に設置された異物片回収装置16で回収され、発泡体粗砕物Cは、微粉化工程を行う遠心分離型ミル13側へ空送される。
【0023】
遠心分離型ミル13は、図1における左側面上部から延びたホッパ13Aを備えるとともに、その右側上部に排出口13Bを備えている。また、その内部には、波形ライナを有する外壁と、複数の回転刃根を有する回転ロータとを有している(図示省略)。この回転刃根と波形ライナとの間の剪断力、および回転羽根で発泡体粗砕物Cを飛散させて外壁に衝突させることによる衝撃で発泡体粗砕物Cを微粉化するものである。
ここで、波形ライナと回転羽根との間のクリアランスは、発泡体微粉末Dの粒径等に応じて適宜設定することができ、本実施形態では、1mmとされている。
【0024】
バグフィルタ装置14は、微粉化工程で粉砕された発泡体微粉末Dを回収する装置であり、内部に多数のフィルタ(図示省略)を備えたホッパ14Aを備えるとともに、その下端の開口部には排出装置であるロータリーバルブ14Bが取り付けられている。
バグフィルタ装置14のホッパ14A内のフィルタにより捕集された微粉末Dは、ロータリーバルブ14Bから排出され、製品として回収される。
【0025】
ブロワ15は、粉砕システム1全体に気流を発生させ、その気流により分離工程を行うとともに、発泡体粗砕物Cおよび発泡体微粉末Dの空気輸送を行う装置である。ブロワ15は、Y字型分級管12の側管12Dおよびバグフィルタ装置14にパイプ等で接続されている。また、ブロワ15とY字型分級管12との間には、ブロワ15からの空気を冷却する冷却装置17が設けられている。
冷却された空気は、Y字型分級管の下方より、再度系内に投入され、粉砕による発泡セル破壊で生じたフロンガスが系外へ排出されることを防止する。フロンガスは、冷却装置前後の配管をフロン回収装置に接続し、回収する。
【0026】
以上のように構成された粉砕システム1を用いた発泡体の粉砕方法は次のような手順で行う。
まず、発泡体を含む廃棄物である冷蔵庫等をシュレッダーに投入し、シュレッダーダストとした後、磁選を行い金属成分を除去して発泡体である硬質ウレタンフォームを含む混合物Aとする(図示省略)。
得られた混合物Aを、ディスクミル10内に投入して、回転ディスク10Bを所定の回転数で回転し、混合物A中の硬質ウレタンフォームを含む発泡体を選択的に粉砕して発泡体粗砕物Cとする。これにより、硬質ウレタンフォームを含む発泡体は、平均粒径2〜4mmまで粉砕され、発泡体粗砕物Cとされる。
【0027】
続いて、発泡体粗砕物Cと、他の成分からなる異物片Eとを含む混合物Bを流入置換装置11に投入した後、それをY字型分級管12の一方の短管12Aの上端開口部から投入して、分離工程を行う。この際、ブロワ15からの気流の流量を調節して、側管12DからY字型分級管12の内部に導入される気流の風速を4〜8m/秒となるようにする。
この分離工程により混合物Bから分離された発泡体粗砕物Cは、ブロワ15の気流により短管12Cの上端開口部から遠心分離型ミル13側へ空送され、一方、異物片Eは、長管12Cの下端開口部から排出されて異物片回収装置16内に回収される。
【0028】
ホッパ13Aより遠心分離型ミル13の内部に投入された発泡体粗砕物Cは、その内部に設けられている波形ライナと回転羽根とによる衝撃、剪断力で微粉化され、平均粒径120μm以下の発泡体微粉末Dとされる。
この後、発泡体微粉末Dは、排出口13Bからブロワ15の気流とともに排出され、バグフィルタ装置14内に空送され、ここで捕集される。捕集された発泡体微粉末Dは、ロータリーバルブ14Bを通じて外部に排出され、回収される。
このようにして得られた発泡体微粉末Dは、射出成形樹脂原料への添加物、押出成形樹脂原料への添加物等に好適に利用することができる。
【0029】
上述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)ディスクミル10による選択粉砕工程と、Y字型分級管12による分離工程と、遠心分離型ミル13による微粉化工程との3工程により硬質ウレタンフォームを含む発泡体を粉砕しているから、廃材である混合物Aから硬質ウレタンフォームを含む発泡体を回収し、リサイクル可能な発泡体微粉末Dを得ることができ、しかも高分離率、高回収率を達成することができる。
(2)ディスクミル10の固定ディスク10Aおよび回転ディスク10B間のクリアランスを2mmとしているから、発熱による異物片Eの溶融等を起こすことなく、効率的に選択粉砕を行うことができる。
【0030】
(3)選択粉砕工程において硬質ウレタンフォームを含む発泡体を平均粒径2〜4mmの発泡体粗砕物Cとしているから、その後の分離工程での分離効率、および製品としての発泡体微粉末Dの回収率を向上させることができる。
(4)ブロワ15により、Y字型分級管12内の風速を6〜8m/秒に調節しているから、異物片Eの分離率向上、および目的とする発泡体粗砕物Cの回収率向上を図ることができる。
【0031】
(5)ミル内の波形ライナおよび回転刃根とのクリアランスを1mmとした遠心分離型ミル13を用いて微粉化工程を行っている。したがって、発泡体中のセルを破壊する程度にまで微粉化を行うことが可能となり、セル中に内包されるフロンガス等を放出させ、これを回収することができる。しかも、発泡体微粉末Dの中に残留するフロンガス等の量が減少するため、製品の品質も向上することとなる。
(6)微粉化工程において発泡体粗砕物Cを、平均粒径120μm以下の発泡体微粉末Dとしているから、発泡セルを破壊することができるとともに、均質な微粉末Dとなり取扱い易くなる。さらに、発泡体微粉末Dを添加した原料を用いて成形品とした場合に、均質な製品が得られ、機械的強度や表面状態も優れたものとすることができる。
【0032】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、前記実施形態では、ディスクミル10の固定ディスク10Aおよび回転ディスク10Bのクリアランスを2mmとしていたが、これに限定されない。すなわち、樹脂混合物の大きさ、必要とする発泡体粗砕物の平均粒径、回転ディスク10Bの回転数等に応じて適宜設定することができ、例えば、1〜5mmとすることができる。
また、発泡体として硬質ウレタンフォームを含む発泡体を使用していたが、これに限定されず、例えば、半硬質ウレタンフォーム、フェノール樹脂発泡体、不飽和ポリエステル樹脂発泡体、ポリスチレン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体等を少なくとも1つ含むものを採用できる。
さらに、発泡体粗砕物Cの平均粒径も2〜4mmに限定されず、ディスクミルのクリアランス、使用する分級機等に応じて適宜設定することができ、例えば、1〜5mmとすることができる。
【0033】
前記実施形態では、分離工程にY字型分級管12を用いていたが、これに限定されず、異物片と発泡体粗砕物が分離できる限り、その他の分級機、例えば、垂直流型やジグザグ型等の風力選別機等を用いることもできる。また、Y字型分級管12中の風速を6〜8m/秒としていたが、これに限定されず、発泡体粗砕物Cの平均粒径、材質等に応じて適宜設定することができ、例えば、0.5〜10m/秒とすることができる。さらに、Y字型分級管12の形状も、前記実施形態の形状に限定されず、Y字型をしていれば、その管径、管長等は任意に設定できる。
なお、よりシステムを簡素化するため、流入置換装置を設置せずに、ディスクミルの排出部に直接分級管を直結させてもよい。
【0034】
前記実施形態では、遠心分離型ミル13を用いて微粉化工程を行っていたが、これに限定されず、例えば、スクリーンミル、スタンプミル、ボールミル等を用いることもできる。また、遠心分離型ミル13内の波形ライナと回転刃根とのクリアランスは、1mmとしていたが、これに限られず、得ようとする発泡体微粉末の平均粒径等に応じて適宜設定することができ、例えば、2mm以下とすることができる。また、得られる発泡体微粉末の平均粒径も、リサイクル用途に応じて適宜設定することができる。
【0035】
前記実施形態では、粉体回収装置としてバグフィルタ装置14を用いていたが、これに限定されず、その他の粉体回収装置、例えば、サイクロン等を用いることもできる。また、バグフィルタ装置14には、排出装置であるロータリーバルブ14Bが取り付けられていたが、これに限定されず、ダンパー式、スクリューコンベア式の排出装置を取り付けることもできる。
前記実施形態では、流入置換装置11および冷却装置17を用いていたが、これらは使用しなくても構わない。また、分離工程、微粉化工程をそれぞれ複数回繰り返して行ってもよい。さらに、微粉化工程の前に、さらに磁選工程等を設けても構わない。
その他、本発明を実施する際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他の構造としてもよい。
【0036】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
実施例に使用した混合物A、および各工程に使用した装置は以下に示す通りである。
【0037】
[1]混合物A
冷蔵庫廃材のシュレッダーダスト(硬質ウレタン比率:46%、異物比率54%)、異物の厚み約1.5mm
[2]ディスクミル10
熊谷理機工業(株)製、クリアランス:2mm、回転数:500rpm、樹脂混合物Aの投入速度:40kg/h
【0038】
[3]Y字型分級管12
材質:SUS40A、短管12A、12Bの角度:30°、長管12Cの長さ:150mm、管径:42.6mm、ブロワ15の風速(可変):インバータ=7〜30Hz、風速=4.7〜21.1m/秒
[4]遠心分離型ミル13
インペラミル250型(セイシン企業製)、クリアランス:1mm
【0039】
[実施例1]
ブロワ15を、インバータ7Hz、風速4.7m/秒に設定し、上記装置および運転条件にて、前述の実施形態に示した選択粉砕工程、分離工程、微粉化工程を連続的に行って混合物Aを粉砕し、平均粒径70μmの発泡体微粉末Dを得た。
この際、異物片Eとして回収された割合は、もとの混合物Aの66.4wt%であり、発泡体微粉末Dとして回収された割合は、同じく33.6wt%であった。また、発泡体微粉末D中の異物量は5.2wt%であり、発泡体微粉末Dの硬質ウレタン比率は84.5wt%であった。
なお、発泡体微粉末Dのかさ密度は、0.08g/mlであった。
【0040】
[実施例2]
ブロワ15を、インバータ10Hz、風速7.0m/秒に設定し、上記装置および運転条件にて、前述の実施形態に示した選択粉砕工程、分離工程、微粉化工程を連続的に行って混合物Aを粉砕し、平均粒径77μmの発泡体微粉末Dを得た。
この際、異物片Eとして回収された割合は、もとの混合物Aの49.2wt%であり、発泡体微粉末Dとして回収された割合は、同じく50.8wt%であった。また、発泡体微粉末D中の異物量は5.5wt%であり、発泡体微粉末Dの硬質ウレタン比率は、89.2wt%であった。
なお、発泡体微粉末Dのかさ密度は、0.06g/mlであった。
【0041】
以上のように、各実施例において、発泡体の粉砕が可能であり、良好な発泡体微粉末が得られていることがわかる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、選択粉砕工程と、分離工程と、微粉化工程とを備える発泡体の粉砕方法を採用しているから、廃材である混合物から発泡体を回収し、リサイクル可能な微粉末を得ることができ、しかも高分離率、高回収率を達成することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る発泡体の粉砕方法に用いる粉砕システムを示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 ディスクミル
12 Y字型分級管
13 遠心分離型ミル
A、B 混合物
C 発泡体粗砕物
D 発泡体微粉末
E 異物片

Claims (4)

  1. 固定ディスクおよび回転ディスクを備えたディスクミルにより発泡体を含む混合物中の発泡体を選択的に粗粉砕して発泡体粗砕物を得る選択粉砕工程と、
    前記発泡体粗砕物と他の異物片とを分離する分離工程と、
    分離された前記発泡体粗砕物を微粉化して発泡体微粉末を得る微粉化工程と、を備え、
    前記選択粉砕工程は、前記固定ディスクと前記回転ディスクとの間のクリアランスを前記異物片の大きさよりも広めに設定した前記ディスクミルにより行われ、
    前記選択粉砕工程で得られた前記発泡体粗砕物の平均粒径は、1〜5mmであり、
    前記発泡体微粉末の平均粒径は、200μm以下であることを特徴とする発泡体の粉砕方法。
  2. 請求項1に記載の発泡体の粉砕方法において、前記分離工程は、分級管を用いた気流分離により行われることを特徴とする発泡体の粉砕方法。
  3. 請求項1又は請求項に記載の発泡体の粉砕方法において、前記微粉化工程は、遠心分離型ミル、スクリーンミル、スタンプミル、およびボールミルのいずれかから選択されたミルにより行うことを特徴とする発泡体の粉砕方法。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の発泡体の粉砕方法において、前記発泡体は、硬質ウレタンフォームを含むことを特徴とする発泡体の粉砕方法。
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