JP5111457B2 - 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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さらには前記の要望がある一方で、芳香族ポリカーボネート樹脂が適用される多くの分野において環境負荷の小さい材料を求める動きが強まっており、材料をライフサイクルアセスメントという観点から評価することも行われつつあるが、芳香族ポリカーボネートのみならず、汎用プラスチック、エンジニアリングプラスチックは、いずれもその原料が石油由来の化合物であるため、脱石油資源の指向が強まっている。したがって同等の性能を発揮する材料であるならば、脱石油資源材料を含有する材料が環境負荷の小さい材料として求められる場合がある。
芳香族ポリカーボネート樹脂にコーンスターチ等の天然ポリマーを配合することは公知であり(特許文献1参照)、またポリ乳酸と芳香族ポリカーボネート樹脂との樹脂組成物、並びに該樹脂組成物が良好なパール光沢を有し、さらに流動性、耐熱性、および剛性などに優れることも公知である(特許文献2参照)。さらにポリ乳酸と脂肪族ポリカーボネートを混合した樹脂組成物、並びに該樹脂組成物が透明性を有し、またその脆さが改善されていることも公知である(特許文献3参照)。
(B)ポリ乳酸および/または乳酸類とその他のヒドロキシカルボン酸との共重合体(B成分)5〜80重量部、
(C)ガラス転移温度が10℃以下のゴム成分のコアに、芳香族ビニル、シアン化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびこれらと共重合可能なビニル化合物から選択されたモノマーの1種または2種以上のシェルがグラフト共重合されたコア−シェル型グラフト共重合体(C成分)3〜50重量部、および
(E)リン系安定剤(E成分)0.001〜1重量部を、
A成分100重量部当たりのB成分の組成割合(B重量部)とC成分の組成割合(C重量部)が、下記式(I)を満たすように溶融混練することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物(以下、“組成物−I”と称する場合がある)の製造方法に係るものである。
0.4×B ≦ C ≦ 1.2×B (I)
かかる構成(1)によれば、上述の課題が解決された、PC/ABS樹脂組成物に匹敵する耐衝撃性や成形加工性(流動性)を有し、かつ該樹脂組成物に対して耐熱性や成形品の色相に優れ、加えて環境負荷の低減された芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法が提供される。
(B)ポリ乳酸および/または乳酸類とその他のヒドロキシカルボン酸との共重合体(B成分)5〜80重量部、
(C)ガラス転移温度が10℃以下のゴム成分のコアに、芳香族ビニル、シアン化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびこれらと共重合可能なビニル化合物から選択されたモノマーの1種または2種以上のシェルがグラフト共重合されたコア−シェル型グラフト共重合体(C成分)3〜50重量部、
(E)リン系安定剤(E成分)0.001〜1重量部、および
(D)難燃剤(D成分)0.05〜50重量部を、
A成分100重量部当たりのB成分の組成割合(B重量部)とC成分の組成割合(C重量部)が、下記式(I)を満たすように溶融混練することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物(以下、“組成物−II”と称する場合がある)の製造方法に係るものである。
0.4×B ≦ C ≦ 1.2×B (I)
0.05×B ≦ D ≦ 10×B (II)
かかる構成(2)および(3)によれば、上述の課題が解決され、上述の組成物−Iの有する特性に加えてさらに高度な難燃性を備えた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法が提供される。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物におけるA成分は、該樹脂組成物の主成分となる芳香族ポリカーボネート樹脂である。代表的な芳香族ポリカーボネート樹脂(以下、単に“ポリカーボネート”と称することがある)は、2価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させて得られるものであり、反応の方法としては界面重縮合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法および環状カーボネート化合物の開環重合法等を挙げることができる。
例えば、2価フェノール成分の一部または全部として、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール(以下“BPM”と略称することがある)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(以下“Bis−TMC”と略称することがある)、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(以下“BCF”と略称することがある)を用いたポリカーボネ−ト(単独重合体または共重合体)は、吸水による寸法変化や形態安定性の要求が特に厳しい用途に適当である。これらのBPA以外の2価フェノールは、該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分全体の5モル%以上、特に10モル%以上、使用するのが好ましい。
(1)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPMが20〜80モル%(より好適には40〜75モル%、さらに好適には45〜65モル%)であり、かつBCFが20〜80モル%(より好適には25〜60モル%、さらに好適には35〜55モル%)である共重合ポリカーボネート。
(2)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPAが10〜95モル%(より好適には50〜90モル%、さらに好適には60〜85モル%)であり、かつBCFが5〜90モル%(より好適には10〜50モル%、さらに好適には15〜40モル%)である共重合ポリカーボネート。
(3)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPMが20〜80モル%(より好適には40〜75モル%、さらに好適には45〜65モル%)であり、かつBis−TMCが20〜80モル%(より好適には25〜60モル%、さらに好適には35〜55モル%)である共重合ポリカーボネート。
これらの特殊なポリカーボネートの製法および特性については、例えば、特開平6−172508号公報、特開平8−27370号公報、特開2001−55435号公報および特開2002−117580号公報等に詳しく記載されている。
なお、上述した各種のポリカーボネートの中でも、共重合組成等を調整して、吸水率およびTg(ガラス転移温度)を下記の範囲内にしたものは、ポリマー自体の耐加水分解性が良好で、かつ成形後の低反り性においても格段に優れているため、形態安定性が要求される分野では特に好適である。
(i)吸水率が0.05〜0.15重量%、好ましくは0.06〜0.13重量%であり、かつTgが120〜180℃であるポリカーボネート、あるいは
(ii)Tgが160〜250℃、好ましくは170〜230℃であり、かつ吸水率が0.10〜0.30重量%、好ましくは0.13〜0.30重量%、より好ましくは0.14〜0.27重量%であるポリカーボネート。
ここで、ポリカーボネートの吸水率は、直径45mm、厚み3.0mmの円板状試験片を用い、ISO62−1980に準拠して23℃の水中に24時間浸漬した後の水分率を測定した値である。また、Tg(ガラス転移温度)は、JIS K7121に準拠した示差走査熱量計(DSC)測定により求められる値である。
このような2価フェノールとカーボネート前駆体とから界面重合法によってポリカーボネートを製造するに当っては、必要に応じて触媒、末端停止剤、2価フェノールが酸化するのを防止するための酸化防止剤等を使用してもよい。また、ポリカーボネートは3官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネートであってもよい。ここで使用される3官能以上の多官能性芳香族化合物としては、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン等が挙げられる。
分岐ポリカーボネートを生ずる多官能性化合物を含む場合、その割合は、ポリカーボネート全量中、0.001〜1モル%、好ましくは0.005〜0.9モル%、特に好ましくは0.01〜0.8モル%である。また、特に溶融エステル交換法の場合、副反応として分岐構造が生ずる場合があるが、かかる分岐構造量についても、ポリカーボネート全量中、0.001〜1モル%、好ましくは0.005〜0.9モル%、特に好ましくは0.01〜0.8モル%であるものが好ましい。なお、かかる分岐構造の割合については1H−NMR測定により算出することが可能である。
ここで用いる脂肪族の2官能性のカルボン酸は、α,ω−ジカルボン酸が好ましい。脂肪族の2官能性のカルボン酸としては、例えば、セバシン酸(デカン二酸)、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸、イコサン二酸等の直鎖飽和脂肪族ジカルボン酸およびシクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸が好ましく挙げられる。2官能性アルコールとしては、脂環族ジオールがより好適であり、例えばシクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、トリシクロデカンジメタノール等が例示される。
A成分となる芳香族ポリカーボネート樹脂は、上述した2価フェノールの異なるポリカーボネート、分岐成分を含有するポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体等の各種ポリカーボネートの2種以上を混合したものであってもよい。さらに、製造法の異なるポリカーボネート、末端停止剤の異なるポリカーボネート等を2種以上混合したものを使用することもできる。
ポリカーボネートの重合反応において、界面重縮合法による反応は、通常、2価フェノールとホスゲンとの反応であり、酸結合剤および有機溶媒の存在下に反応させる。酸結合剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また、反応促進のために、例えば、トリエチルアミン、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の3級アミン、4級アンモニウム化合物、4級ホスホニウム化合物等の触媒を用いることもできる。その際、反応温度は通常0〜40℃、反応時間は10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つのが好ましい。
上記カーボネートエステルとしては、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜10のアリール基、アラルキル基あるいは炭素原子数1〜4のアルキル基等のエステルが挙げられ、中でもジフェニルカーボネートが好ましい。
溶融エステル交換法による反応では、生成ポリカーボネートのフェノール性末端基を減少する目的で、重縮反応の後期あるいは終了後に、例えば、2−クロロフェニルフェニルカーボネート、2−メトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネート、2−エトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネート等の化合物を加えることができる。
A成分となる芳香族ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は限定されない。しかしながら、粘度平均分子量は、10,000未満であると強度等が低下し、50,000を超えると成形加工特性が低下するようになるので、10,000〜50,000の範囲が好ましく、12,000〜30,000の範囲がより好ましく、14,000〜28,000の範囲がさらに好ましい。この場合、成形性等が維持される範囲内で、粘度平均分子量が上記範囲外であるポリカーボネートを混合することも可能である。例えば、粘度平均分子量が50,000を超える高分子量のポリカーボネート成分を配合することも可能である。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度(ηSP)から次の数式により粘度平均分子量Mを算出する。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4M0.83
c=0.7
なお、本発明の樹脂組成物における粘度平均分子量を測定する場合は、次の要領で行う。すなわち、該樹脂組成物をその20〜30倍重量の塩化メチレンに溶解し、可溶分をセライト濾過により採取した後、溶液を除去して十分に乾燥し、塩化メチレン可溶分の固体を得る。かかる固体0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液から20℃における比粘度(ηSP)を、オストワルド粘度計を用いて求め、上式によりその粘度平均分子量Mを算出する。
再利用された芳香族ポリカーボネート樹脂は、A成分の芳香族ポリカーボネート樹脂100重量%中、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは15重量%以上含有できる。上限は100重量%とすることが可能であるが、実用的には50重量%以下であるとより特性の安定した樹脂組成物が得られ好ましい。
本発明のB成分であるポリ乳酸および/または乳酸類とその他のヒドロキシカルボン酸との共重合体の中で、ポリ乳酸は通常ラクタイドと呼ばれる乳酸の環状二量体から開環重合により合成され、その製造方法に関してはUSP1,995,970、USP2,362,511、USP2,683,136に開示されている。また乳酸とその他のヒドロキシカルボン酸の共重合体は通常ラクタイドとヒドロキシカルボン酸の環状エステル中間体から開環重合により合成され、その製造法に関してはUSP3,635,956、USP3,797,499に開示されている。開環重合によらず直接脱水重縮合により乳酸系樹脂を製造する場合には、乳酸類と必要に応じて他のヒドロキシカルボン酸を好ましくは有機溶媒、特にフェニルエーテル系溶媒の存在下で共沸脱水縮合し、特に好ましくは共沸により留出した溶媒から水を除き実質的に無水の状態にした溶媒を反応系に戻す方法によって重合することにより、本発明に適した重合度の乳酸系樹脂が得られる。原料の乳酸類としてはL−およびD−乳酸、またはその混合物、乳酸の二量体であるラクタイドのいずれも使用できる。また乳酸類と併用できる他のヒドロキシカルボン酸類としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸などがあり、さらにヒドロキシカルボン酸の環状エステル中間体、例えばグリコール酸の二量体であるグリコライドや6−ヒドロキシカプロン酸の環状エステルであるε−カプロラクトンを使用することもできる。乳酸系樹脂の製造に際し、適当な分子量調節剤、分岐剤、その他の改質剤などの添加は差し支えない。また乳酸類、および共重合体成分としてのヒドロキシカルボン酸類はいずれも単独あるいは2種以上で使用することができ、さらに得られた乳酸系樹脂を2種以上混合使用してもよい。本発明においては乳酸類のみの重合体であるポリ乳酸が好適に用いられ、とりわけL−乳酸を主原料とするポリL−乳酸樹脂が好ましい。B成分の配合量は、A成分100重量部あたり1〜100重量部であるが、5〜80重量部が好ましく、10〜30重量部がより好ましい。かかる配合量が1重量部より小さい場合には、流動性、剛性の向上は見られず、また100重量部を超えると、耐熱性の低下が著しくなるため好ましくない。
本発明のC成分である衝撃改良剤としては弾性重合体を使用することができ、弾性重合体の例としては、ガラス転移温度が10℃以下のゴム成分に、芳香族ビニル、シアン化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびこれらと共重合可能なビニル化合物から選択されたモノマーの1種または2種以上が共重合されたグラフト共重合体を挙げることができる。より好適な弾性重合体は、ゴム成分のコアに前記モノマーの1種または2種以上のシェルがグラフト共重合されたコア−シェル型のグラフト共重合体である。
またかかるゴム成分と上記モノマーのブロック共重合体も挙げられる。かかるブロック共重合体としては具体的にはスチレン・エチレンプロピレン・スチレンエラストマー(水添スチレン・イソプレン・スチレンエラストマー)、および水添スチレン・ブタジエン・スチレンエラストマーなどの熱可塑性エラストマーを挙げることができる。さらに他の熱可塑性エラストマーして知られている各種の弾性重合体、例えばポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリエーテルアミドエラストマー等を使用することも可能である。
ゴム成分のガラス転移温度は好ましくは−10℃以下、より好ましくは−30℃以下であり、ゴム成分としては特にブタジエンゴム、ブタジエン−アクリル複合ゴム、アクリルゴム、アクリル−シリコーン複合ゴムが好ましい。複合ゴムとは、2種のゴム成分を共重合したゴムまたは分離できないよう相互に絡み合ったIPN構造をとるように重合したゴムをいう。またゴム成分として、芳香族ポリカーボネート樹脂との屈折率差が0.015より大きいものを用いると、組成物の真珠光沢が低減するようになるため、均一な外観を求める場合にはこの点に配慮すればよい。ゴム成分の芳香族ポリカーボネート樹脂との屈折率差は0.020より大きいことがより好ましい。かかる点において、ゴム成分の屈折率はより具体的には、屈折率が1.48〜1.56の範囲が好ましく、1.50〜1.54の範囲がさらに好ましい。
さらに、本発明のBおよびC成分の組成割合は、下記式(I)を満たす必要がある。
0.2×B ≦ C ≦ 2×B (I)
上記式(I)の左辺(Cの下限)は好ましくは0.3×Bであり、より好ましくは0.4×Bであり、右辺(Cの上限)は好ましくは1.5×Bであり、より好ましくは1.2×Bである。上記式(I)の範囲においては、良好な色相が達成され、さらに均一な外観も達成することができる。
本発明において組成物−IIにおいて使用されるD成分の難燃剤としては、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネート、臭素化ポリアクリレート、および塩素化ポリエチレンなどのハロゲン系難燃剤、モノホスフェート化合物およびホスフェートオリゴマー化合物などのリン酸エステル系難燃剤、ホスホネートオリゴマー化合物、ホスホニトリルオリゴマー化合物、ホスホン酸アミド化合物などのリン酸エステル系難燃剤以外の有機リン系難燃剤、有機スルホン酸アルカリ(土類)金属塩、ホウ酸金属塩系難燃剤、および錫酸金属塩系難燃剤などの有機金属塩系難燃剤、並びにシリコーン系難燃剤等が挙げられる。また別途、難燃助剤(例えば、アンチモン酸ナトリウム、三酸化アンチモン等)や滴下防止剤(フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン等)等を配合し、難燃剤と併用してもよい。これらの配合により樹脂組成物に難燃性が付与され、電気・電子分野、OA分野、家電分野などに適した樹脂組成物となる。
上述の難燃剤の中でも、塩素原子および臭素原子を含有しない化合物は、焼却廃棄やサーマルリサイクルを行う際に好ましくないとされる要因が低減されることから、環境負荷の低減をも1つの特徴とする本発明の樹脂組成物における難燃剤としてより好適である。
さらにリン酸エステル系難燃剤は、本発明の目的とするところの良好な色相がさらに改善されることから最も好適な難燃剤である。加えてリン酸エステル系難燃剤は成形加工性を高める効果も発現する。リン酸エステル系難燃剤の具体例としては、特に下記一般式(i)で表される1種または2種以上のリン酸エステル化合物を挙げることができる。
さらに好ましいものとしては、上記式中のXが、ハイドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA、およびジヒドロキシジフェニルから誘導される基が挙げられ、nは1〜3の整数であり、またはn数の異なるリン酸エステルのブレンドの場合はその平均値であり、R11、R12、R13、およびR14はそれぞれ独立して1個以上のハロゲン原子を置換したもしくはより好適には置換していないフェノール、クレゾール、キシレノールから誘導される基である。
組成物−IIにおいてD成分の難燃剤は、A成分100重量部当たり0.05〜50重量部の範囲で含有される。0.05重量部未満では十分な難燃性が発現せず、50重量部を超えると組成物−IIの強度や耐熱性などを損なう。さらに好適なD成分の割合は、A成分100重量部当たりのB成分の組成割合(B重量部)とD成分の組成割合(D重量部)が下記式(II)を満たす範囲である。
0.05×B ≦ D ≦ 10×B (II)
上記式(II)の左辺(Dの下限)は好ましくは0.5×Bであり、より好ましくは0.7×Bであり、右辺(Dの上限)は好ましくは3×Bであり、より好ましくは2×Bである。上記式(II)の範囲においては、電気・電子機器用材料においてしばしば求められる高度な難燃性と組成物−Iにおいて発揮される諸特性との両立が可能となる。かかる高度な難燃性としては、例えばUL規格94におけるV−0ランクを1.6mm厚みにおいて達成することが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、良好な色相かつ安定した流動性を有する芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を得るため、E成分としてリン系安定剤を含有する。殊にリン系安定剤として、下記一般式(ii)に示すペンタエリスリトール型ホスファイト化合物を配合することが好ましい。
前記ペンタエリスリトール型ホスファイト化合物としては、より具体的には、例えば、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジシクロヘキシルペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられ、中でも好適には、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、およびビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが挙げられる。
他のリン系安定剤としては、前記以外の各種ホスファイト化合物、ホスホナイト化合物、およびホスフェート化合物が挙げられる。
上記のリン系安定剤は、単独でまたは2種以上を併用して使用することができ、少なくともペンタエリスリトール型ホスファイト化合物を有効量配合することが好ましい。リン系安定剤はA成分100重量部当たり、0.001〜1重量部、好ましくは0.01〜0.5重量部、さらに好ましくは0.01〜0.3重量部配合される。
好適な折れ抑制剤の1つは、カルボキシル基、およびカルボン酸無水物基から選択された少なくとも1種の官能基を有するポリオレフィンワックスである。分子量としては重量平均分子量で500〜20,000が好ましく、より好ましくは1,000〜15,000である。かかるポリオレフィンワックスにおいて、カルボキシル基およびカルボン酸無水物基の量としては、カルボキシル基およびカルボン酸無水物基から選択される少なくとも1種の官能基を有する滑剤1g当り0.05〜10meq/gの範囲が好ましく、より好ましくは0.1〜6meq/gであり、さらに好ましくは0.5〜4meq/gである。折れ抑制剤中の官能基の割合は、カルボキシル基以外の官能基においても前記のカルボキシル基およびカルボン酸無水物基の割合と同程度であることが好ましい。
前記折れ抑制剤は、A成分100重量部当り0.01〜2重量部が好ましく、0.05〜1.5重量部がより好ましく、0.1〜0.8重量部がさらに好ましい。
(2)シャルピー衝撃強度:ISO179に準拠してノッチ付シャルピー衝撃強度を測定した。試験片厚み4mm。
(3)耐熱性:ISO75−1および2に準拠して、荷重たわみ温度を測定した。荷重:1.80MPa。
(4)表面外観:図1に示すノートパソコンの筐体成形品を成形し成形品表面を目視観察し、真珠光沢が著しく不均一な色調を呈する場合を×、均一な色調を呈する場合を○とした。
(5)色相:カラーコンピュータ(TC−1800MK−II:東京電色(株)製)を用いて、図1に示すノートパソコンの筐体成形品の鏡面部分におけるL値、およびb値を測定した。
(6)流動性:流路厚1mm、流路幅8mmのアルキメデス型スパイラル長を射出成形機(住友重機械工業(株)SG−150U)によりシリンダー温度280℃、金型温度70℃、射出圧力98.1MPaで測定した。
(7)燃焼性:米国アンダーライターラボラトリー社の定める方法(UL94)により、試験片厚さ1.6mmにおける難燃性を評価した(リン酸エステル系難燃剤を配合したもののみ評価)。
原料としては、以下のものを用いた。
PC−1:ポリカーボネート樹脂パウダー(帝人化成(株)製:パンライト L−1250WP、粘度平均分子量23,900)
PC−2:ポリカーボネート樹脂成形品粉砕物(ポリカーボネート樹脂ペレット(帝人化成(株)製:パンライト L−1250、粘度平均分子量23,700)を120℃で5時間熱風循環式乾燥機により乾燥後、射出成形機(東芝機械(株)製:IS−150EN)によりシリンダー温度290℃、金型温度80℃、成形サイクル40秒で曲げ特性用成形品を成形した際のスプールとランナー部を集め、直径8mmの小孔を多数有する金属製スクリーンを設置した粉砕機((株)朋来鉄工所製SB−210)にて、70kg/hの処理能力で破砕し、V型ブレンダーにて均一にブレンドした破砕物)
(B成分)
PLA:ポリ乳酸(三井化学(株)製:LACEA H−100J)
(C成分)
C−1:コア−シェル型弾性重合体(呉羽化学工業(株)製:パラロイドEXL−2602、コアがブタジエン80重量%、シェルがメチルメタクリレート16重量%およびエチルアクリレート4重量%であるコア−シェル型弾性重合体)
C−2:コア−シェル型弾性重合体(三菱レイヨン(株)製:メタブレンC−223A、コアがブタジエン70重量%、シェルがスチレンおよびメチルメタクリレートであるコア−シェル型弾性重合体)
(D成分)
D−1:リン酸エステル系難燃剤(旭電化工業(株)製:アデカスタブ FP−500)
(E成分)
E−1:ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト(旭電化工業(株)製:アデカスタブPEP−8)
(その他)
PTFE:フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(ダイキン工業(株)製:ポリフロン MPA FA−500)
ABS:連続塊状重合法(三井東圧法)で製造されたABS樹脂ペレット[日本エイアンドエル(株)製:サンタックUT−61]
表1および2に示す組成で芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸、および衝撃改良剤、並びにリン系安定剤、およびリン酸エステル系難燃剤などを、径30mmφのベント式二軸押出機[(株)日本製鋼所製TEX30XSST]に供給し、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数150rpm、吐出量20kg/h、およびベント減圧度3kPaで溶融押出してペレット化した。
スクリュー構成はサイドフィーダー位置以前に第1段のニーディングゾーン(送りのニーディングディスク×2、送りのローター×1、戻しのローター×1および戻しニーディングディスク×1から構成される)を、サイドフィーダー位置以後に第2段のニーディングゾーン(送りのローター×1、および戻しのローター×1から構成される)を設けてあった。
それぞれの実施例および比較例において全ての成分をタンブラーを用いて均一に混合して予備混合物を作成し、かかる混合物を押出機の第1供給口より供給した。なお、PTFEはPC−1中に2.5重量%となる濃度で予め均一に混合し、かかる混合物をタンブラーに供給した。
2 艶消し表面部
3 鏡面部
4 ゲート(ピンゲート0.8mmφ、5個所)
5 およそのウエルドライン
6 評価用サンプルの切り出し部
7 リブ付ボス(鏡面部裏側に対応)
8 リブ付ボス(鏡面部裏側に対応)
Claims (6)
- (A)芳香族ポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部、
(B)ポリ乳酸および/または乳酸類とその他のヒドロキシカルボン酸との共重合体(B成分)5〜80重量部、
(C)ガラス転移温度が10℃以下のゴム成分のコアに、芳香族ビニル、シアン化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびこれらと共重合可能なビニル化合物から選択されたモノマーの1種または2種以上のシェルがグラフト共重合されたコア−シェル型グラフト共重合体(C成分)3〜50重量部、および
(E)リン系安定剤(E成分)0.001〜1重量部を、
A成分100重量部当たりのB成分の組成割合(B重量部)とC成分の組成割合(C重量部)が、下記式(I)を満たすように溶融混練することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
0.4×B ≦ C ≦ 1.2×B (I) - (A)芳香族ポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部、
(B)ポリ乳酸および/または乳酸類とその他のヒドロキシカルボン酸との共重合体(B成分)5〜80重量部、
(C)ガラス転移温度が10℃以下のゴム成分のコアに、芳香族ビニル、シアン化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびこれらと共重合可能なビニル化合物から選択されたモノマーの1種または2種以上のシェルがグラフト共重合されたコア−シェル型グラフト共重合体(C成分)3〜50重量部、
(E)リン系安定剤(E成分)0.001〜1重量部、および
(D)難燃剤(D成分)0.05〜50重量部を、
A成分100重量部当たりのB成分の組成割合(B重量部)とC成分の組成割合(C重量部)が、下記式(I)を満たすように溶融混練することを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
0.4×B ≦ C ≦ 1.2×B (I) - A成分100重量部当たりのB成分の組成割合(B重量部)とD成分の組成割合(D重量部)が、下記式(II)を満たすように溶融混練する請求項2に記載の製造方法。
0.05×B ≦ D ≦ 10×B (II) - 前記D成分は、塩素原子および臭素原子を含有しない化合物である請求項2または3に記載の製造方法。
- 前記D成分は、リン酸エステル系難燃剤である請求項2〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記A成分は、再利用された芳香族ポリカーボネート樹脂をA成分100重量%中5重量%以上含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
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