JP2003197873A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2003197873A
JP2003197873A JP2001399244A JP2001399244A JP2003197873A JP 2003197873 A JP2003197873 A JP 2003197873A JP 2001399244 A JP2001399244 A JP 2001399244A JP 2001399244 A JP2001399244 A JP 2001399244A JP 2003197873 A JP2003197873 A JP 2003197873A
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film
silicide
capacitor
insulating film
forming
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JP2001399244A
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Wataru Nakamura
亘 中村
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶縁膜上に形成される下部電極と誘電体膜と上
部電極から構成されるキャパシタを有する半導体装置に
関し、絶縁膜のホール内の導電性プラグとキャパシタ下
部電極の接続を良好に保ちながらキャパシタ下部電極と
絶縁膜との密着性を良くすこと。 【解決手段】絶縁膜7,8,10a,10bに形成され
たホール8aと、ホール8a内に形成された第1金属膜
からなる導電性プラグ11aと、導電性プラグ11aに
接続され且つ絶縁膜7,8,10a,10b上でシリコ
ン膜と第2金属膜の熱反応によって形成されたシリサイ
ド膜12と、シリサイド膜12上に形成された第3金属
膜13とを含むキャパシタ下部電極15aとを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に関し、より詳しくは、絶縁膜上に形成され
る下部電極と誘電体膜と上部電極から構成されるキャパ
シタを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、強誘電体キャパシタや高誘電体キ
ャパシタを用いた半導体メモリが有望視されている。例
えば、プレーナ型FeRAM(ferroelectric random ac
cess memory)の強誘電体キャパシタは図1に示すような
構造を有している。
【0003】図1において、半導体基板101のうち素
子分離絶縁膜102に囲まれたウェル領域103には、
半導体基板101上にゲート絶縁膜を介して形成された
ゲート電極105a,105bと、ゲート電極105
a,105bの両側の半導体基板101に形成された不
純物拡散領域106a,106bとを有する2つのMO
Sトランジスタが形成され、また、2つのゲート電極1
05a,105bの両側の不純物拡散領域106a,1
06bの表面にはそれぞれシリサイド層107が形成さ
れている。
【0004】それらのMOSトランジスタは第1、第2
の絶縁膜104a,104bに覆われている。第1の絶
縁膜は例えば窒化シリコンから形成され、また、第2の
絶縁膜は酸化シリコン(SiO2)から形成されている。
【0005】第2の絶縁膜104bの上面は化学機械研
磨(CMP)法により平坦化されていて、その上面の上
にはアルミナからなるエンキャップ層114に覆われた
強誘電体キャパシタCが形成されている。
【0006】強誘電体キャパシタCは、コンタクト領域
を有する下部電極111と強誘電体層112と上部電極
113とを有している。下部電極111はチタン膜とプ
ラチナ膜の二層金属膜から形成され、強誘電体膜112
はPZT膜から形成され、上部電極113は酸化イリジ
ウム(IrO x )膜から形成されている。PZT膜は、キ
ャパシタ形成用のパターニングの前に酸素雰囲気中で結
晶化アニールされる。
【0007】さらに、キャパシタC、エンキャップ層1
14及び第2絶縁膜104bの上には、第3絶縁膜10
4cが形成されている。
【0008】2つのゲート電極105a,105bの間
に挟まれる側シリサイド層107の上には第1のコンタ
クトホール117aが形成され、2つのゲート電極10
5a,105bの間に挟まれない側のシリサイド層10
7の上には第2のコンタクトホール117bが形成され
ている。また、下部電極111の上には第3のコンタク
トホール117cが形成されている。
【0009】第1〜第3のコンタクトホール117a〜
17c内には、それぞれチタン膜、窒化チタン膜、タン
グステン膜を順に形成してなる第1、第2及び第3の導
電性プラグ118a,118b,118cが形成されて
いる。なお、第3絶縁膜104cの上ではチタン膜、窒
化チタン膜、タングステン膜がCMP法により除去され
ている。
【0010】それらの導電性プラグ118a〜118c
の形成を終えた後に、キャパシタの上部電極113の上
には第4のコンタクトホール115が形成される。
【0011】第3絶縁膜104cの上には、第2の導電
性プラグ118bの上面に接続されるとともに第4のコ
ンタクトホール115を通して上部電極113に接続さ
れる第1の配線120bが形成されている。
【0012】また、第3絶縁膜104cの上において、
第1の導電性プラグ118aの上には導電性パッド12
0aが形成され、さらに、キャパシタの下部電極111
の上の第3の導電性プラグ118cに接続される第2の
配線120cが形成されている。
【0013】第1の配線120b、導電性パッド120
a及び第2の配線120cは、チタン、窒化チタン、銅
アルミニウム、窒化チタン、チタンの順に形成した金属
膜をフォトリソグラフィー法によりパターニングするこ
とにより形成される。
【0014】現在のプレーナー型強誘電体キャパシタを
有するFeRAM技術においては、下部電極111とし
て主にチタンとプラチナを順に形成したPt/Ti 膜を用い
ている。ここで、Pt膜は強誘電体膜112の結晶化を促
す電極として用いられ、Ti膜はPt膜とSiO2膜の密着性を
改善するために用いられている。
【0015】一方、スタック型強誘電体キャパシタは、
特に図示しないが、キャパシタの下部電極の下に導電性
プラグが接続される構造を有しているので、その下部電
極として、プレーナ型強誘電体キャパシタの下部電極と
同じPt/Ti 膜を用いることはできない。
【0016】これは、スタック型強誘電体キャパシタに
おいて、下部電極を構成するPt膜は酸素を容易に透過し
てしまうので、PZTなどからなる強誘電体薄膜の結晶
化工程における高温酸素熱処理の際に、Pt膜の下のTi膜
とその下のタングステンよりなる導電性プラグを酸化し
て高抵抗化するからである。
【0017】そのため、スタック型強誘電体キャパシタ
の下部電極構造としては、Pt/Ir 、Pt/IrO2/Ir、IrO2/I
r 、Irなど、導電性プラグと接触する部分にIrを擁する
構造を取ることが多い。これは、Irが酸素透過バリアと
して働き、導電性プラグの酸化を防止する能力を有する
ためである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Ir膜は、Pt膜
と同様に層間絶縁膜であるSiO2膜との密着性があまり良
くない。
【0019】これに対して、Ir膜と層間絶縁膜の間にTi
膜を形成することも考えられる。この場合、Ti膜は、Ir
膜に覆われているので、その上のPZT強誘電体膜を結
晶化するための酸素アニール時においては酸化されな
い。しかし、下部電極膜と誘電体膜と上部電極膜をパタ
ーニングしてキャパシタを形成した後には、下部電極の
側面からTi膜が露出するために、その後の酸素アニール
の際には下部電極のTi膜が横方向から酸化されてしまい
抵抗が上昇してしまう。Tiの酸化温度は約350℃と低
い。
【0020】また、Ti膜の代わりに、Ti膜よりも耐酸化
性の高いTiN 膜を用いることも考えられるが、キャパシ
タを構成する強誘電体膜を酸素雰囲気でアニールする場
合の加熱温度には耐えられずに酸化されてしまう。
【0021】さらに、キャパシタ直下の導電性プラグ自
体を耐酸化性の高い材料、例えば多結晶シリコン又はイ
リジウムから構成することも考えられる。しかし、シリ
コンを導電性プラグ材料として採用する場合には、シリ
コン原子が下部電極のIr膜やPt膜の中を拡散して強誘電
体膜の結晶性を悪くするおそれもある。
【0022】本発明の目的は、絶縁膜のホール内の導電
性プラグとの接続を良好に保ちながら絶縁膜との密着性
を良くする導電パターンを備えた半導体装置及びその製
造方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、半導体
基板の上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜に形成され
たホールと、前記ホール内に形成された第1金属膜から
なる導電性プラグと、前記導電性プラグに接続され且つ
前記絶縁膜上でシリコン膜と第2金属膜の熱反応によっ
て形成されたシリサイド膜と、該シリサイド膜上に形成
された第3金属膜とを含む導電パターンとを有すること
を特徴とする半導体装置によって解決される。この場
合、前記導電パターンを強誘電体又は高誘電体キャパシ
タの下部電極としてもよい。
【0024】上記した課題は、半導体基板上の絶縁膜の
上にシリコン膜を形成する工程と、前記シリコン膜上に
第1金属膜を形成する工程と、前記金属膜の上に第2金
属膜を形成する工程と、前記シリコン膜と前記第1金属
膜を加熱することによりシリサイド膜を形成する工程
と、前記第2金属膜と前記シリサイド膜をパターニング
することにより導電パターンを形成する工程とを有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法により解決され
る。その導電パターンの形成工程は、強誘電体又は高誘
電体キャパシタの下部電極の形成工程であってもよい。
【0025】なお、上記したシリサイド膜は、例えばチ
タンシリシリサイド膜、イリジウムシリサイド及びチタ
ンシリサイド合金膜又はIr-Si-O-N 膜のいずれかであ
る。
【0026】本発明によれば、キャパシタの下部電極に
用いられる導電パターンのうち絶縁膜との密着層として
絶縁膜の上でシリコン膜と下側金属膜との熱反応により
形成したシリサイド膜、例えばチタンシリサイド膜を用
いている。シリサイド膜は、SiO2などの絶縁膜との密着
性が良いので、導電パターンの絶縁膜からの剥離が防止
される。
【0027】また、シリコン膜と下側金属膜と上側金属
膜を順次成膜してから、シリコン膜と下側金属膜を熱反
応によりシリサイド化しているため、上側金属膜には、
その下の下側金属膜の面配向に従った面配向が強く現れ
るので、上側金属膜の上に強誘電体又は高誘電体の誘電
体膜を形成することにより、誘電体膜の膜質が向上され
る。
【0028】例えば、Si層、Ti層、Ir層を順次成膜して
Ir/Ti/Si構造を形成してから、シリサイド化処理を行っ
ているため、Ir膜は、その下のTi膜の(002)面の配
向性を利用して(111)面の配向を強くし、その状態
を維持することが可能である。これにより、Ir膜の上に
形成されるPZT誘電体膜の(111)面の配向強度も
増すことが期待できる。なお、Ir膜の上にPt膜、IrO x
膜、SRO膜のいずれかを形成してその上に誘電体膜を
形成しても誘電体膜の(111)面に配向し易くなる。
【0029】さらに、絶縁膜に形成され且つ導電パター
ンに下から接続される導電性プラグを例えばタングステ
ンから構成することにより、下部電極形成のために絶縁
膜上に成長されるSi膜と導電性プラグの構成金属膜との
反応をそれらの界面のみに抑え、基板を構成するSiが下
部電極を構成するIrやPt等に拡散することを抑えること
が可能となる。
【0030】しかも、シリサイド膜は酸化されにくいの
で、その後の酸化工程における耐酸化性に優れており、
キャパシタ下部電極となる導電パターンの高抵抗化が防
止される。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0032】図2〜図5は、本発明の実施形態に係る半
導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0033】まず、図2(a) に示す断面構造を得るまで
の工程を説明する。
【0034】図2(a) に示すように、n型又はp型のシ
リコン(半導体)基板1のトランジスタ形成領域の周囲
にフォトリソグラフィー法により素子分離用溝を形成し
た後に、素子分離用溝の中に酸化シリコン(SiO2)を埋め
込んで素子分離絶縁膜2を形成する。そのような構造の
素子分離絶縁膜2は、STI(Shallow Trench Isolatio
n)と呼ばれる。なお、LOCOS(Local Oxidation of
Silicon)法により形成した絶縁膜を素子分離絶縁膜と
して採用してもよい。
【0035】続いて、シリコン基板1のトランジスタ形
成領域にp型不純物を導入してpウェル1aを形成す
る。さらに、シリコン基板1のトランジスタ形成領域表
面を熱酸化して、ゲート絶縁膜3となるシリコン酸化膜
を形成する。
【0036】次に、シリコン基板1の上側全面に非晶質
又は多結晶のファスシリコン膜及びタングステンシリサ
イド膜を順次形成し、これらのシリコン膜及びタングス
テンシリサイド膜をフォトリソグラフィ法によりパター
ニングして、ゲート電極4a,4bを形成する。
【0037】なお、1つのpウェル1a上には2つのゲ
ート電極4a,4bが並列に形成され、それらのゲート
電極4a,4bはワード線の一部を構成する。
【0038】次に、pウェル1aのうちゲート電極4
a,4bの両側にn型不純物をイオン注入してソース/
ドレインとなる第1〜第3のn型不純物拡散領域5a〜
5cを形成する。
【0039】さらに、CVD法により絶縁膜、例えば酸
化シリコン(SiO2)膜をシリコン基板1の全面に形成し
た後に、その絶縁膜をエッチバックしてゲート電極4
a,4bの両側部分に絶縁性のサイドウォールスペーサ
6として残す。
【0040】続いて、ゲート電極4a,4bとサイドウ
ォールスペーサ6をマスクに使用して、第1〜第3のn
型不純物拡散領域5a〜5cに再びn型不純物をイオン
注入することにより、第1〜第3のn型不純物拡散領域
5a〜5cをLDD構造にする。
【0041】なお、1つのトランジスタ形成領域におけ
る2つのゲート電極4a,4bの間の第1のn型不純物
拡散領域5aはビット線に電気的に接続され、トランジ
スタ形成領域の両端側の第2、第3のn型不純物拡散領
域5b,5cはキャパシタの下部電極に電気的に接続さ
れる。
【0042】以上の工程により、pウェル1aにはゲー
ト電極4a,4bとLDD構造のn型不純物拡散層5a
〜5cを有する2つのMOSトランジスタT1 ,T2
形成される。
【0043】次に、MOSトランジスタT1 ,T2 を覆
うカバー絶縁膜7として約200nmの厚さの酸窒化シ
リコン(SiON)膜をプラズマCVD法によりシリコン基
板1の全面に形成する。その後、TEOSガスを用いる
プラズマCVD法により、膜厚1.0μm程度の酸化シ
リコン(SiO2)を第1層間絶縁膜8としてカバー膜7の
上に形成する。
【0044】続いて、第1層間絶縁膜8の緻密化処理と
して、例えば常圧の窒素雰囲気中で第1層間絶縁膜8を
700℃の温度で30分間熱処理する。その後に、第1
層間絶縁膜8の上面を化学機械研磨(CMP)法により
平坦化する。
【0045】次に、図2(b) に示す構造を形成するまで
の工程を説明する。
【0046】まず、フォトリソグラフィ法によりカバー
絶縁膜7と第1層間絶縁膜8をパターニングして、第1
の不純物拡散領域5aに到達する深さの第1のコンタク
トホール8aを形成する。その後、第1層間絶縁膜8上
面とコンタクトホール8a内面に、グルー膜として膜厚
30nmのチタン(Ti)膜と膜厚50nmの窒化チタン
(TiN )膜をスパッタ法により順に形成する。さらに、
WF6 を用いるCVD法によってタングステン(W)膜を
TiN 膜上に成長して第1のコンタクトホール8a内を完
全に埋め込む。
【0047】続いて、W膜、TiN 膜及びTi膜をCMP法
により研磨して第1層間絶縁膜8の上面上から除去す
る。第1のコンタクトホール8a内に残されたタングス
テン膜、TiN 膜及びTi膜は第1導電性プラグ9として使
用される。
【0048】その後に、図2(c) に示すように、第1層
間絶縁膜8上と第1導電性プラグ9上に、膜厚100n
mの窒化シリコン(Si3N4)よりなる酸化防止絶縁膜10
aと膜厚100nmのSiO2よりなる下地絶縁膜10bを
プラズマCVD法により順に形成する。そのSiO2膜はT
EOSを用いてプラズマCVDにより成長される。酸化
防止絶縁膜10は、後のアニール等による熱処理の際に
プラグ9が異常酸化してコンタクト不良を起こさないよ
うにするために形成され、その膜厚を例えば70nm以
上にすることが望ましい。
【0049】次に、レジストパターン(不図示)を用い
て、酸化防止絶縁膜10a、下地絶縁膜10b及び第1
層間絶縁膜8をエッチングすることによって、図3(a)
に示すように、第2及び第3のコンタクトホール8b,
8cを第2及び第3の不純物拡散領域5b,5cの上に
形成する。
【0050】さらに、下地絶縁膜10b上面と第2、第
3のコンタクトホール8b,8c内面に、グルー膜とし
て膜厚30nmのTi膜と膜厚50nmのTiN 膜をスパッ
タ法により順に形成する。さらに、CVD法によりW膜
をTiN 膜上に成長して第2、第3のコンタクトホール8
b,8c内を完全に埋め込む。
【0051】続いて、図3(b) に示すように、W膜、Ti
N 膜及びTi膜をCMP法により研磨して下地絶縁膜10
bの上面上から除去する。これにより第2、第3のコン
タクトホール8b,8c内に残されたタングステン膜、
TiN 膜及びTi膜をそれぞれ第2、第3導電性プラグ11
a,11bとする。
【0052】次に、図3(c) に示す構造を形成するまで
の工程を説明する。
【0053】まず、第2、第3導電性プラグ11a,1
1b上と下地絶縁膜10b上に、ポリシリコン膜12a
を熱CVD法により例えば50nmの厚さに形成する。
この場合、ポリシリコン膜12aに、不純物拡散領域5
b,5cと同じ導電型の不純物、例えば燐をドープする
ことが好ましく、シラン(SiH4)とホスフィン(PH3)を用
いて成長される。n型不純物として砒素又はアンチモン
を採用してもよい。また、不純物拡散領域がp型の場合
にはホウ素などを採用する。
【0054】なお、ポリシリコン膜12aの代わりにア
モルファスシリコン膜を形成してもよい。
【0055】続いて、チタン(Ti)膜12bをポリシリ
コン膜12aの上に形成する。チタン膜12bは、例え
ばDCスパッタ装置を用いてパワー1kW、基板温度20
℃、アルゴンガスを25sccmで成膜室内に導入する条件
で、ポリシリコン膜12aの膜厚の0.6〜1.0倍の
膜厚、例えば30〜50nmに形成される。
【0056】さらに、イリジウム(Ir)膜13をTi膜1
2bの上に形成する。Ir膜13は、例えばDCスパッタ
装置を用いてパワー0.3kW、基板温度500℃、アル
ゴンガスを199sccmで成膜室内に導入する条件で例え
ば160nmの厚さに形成される。
【0057】次に、図4(a) に示すように、Ir膜13、
Ti膜12b及びポリシリコン膜12aが形成された状態
のシリコン基板1をRTA(rapid thermal anealling)
装置のチャンバ内に入れて、700〜800℃で60〜
90秒間、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で熱処理
することによりイリジウム膜13の下のポリシリコン膜
12aとチタン膜12bを反応させてシリサイド膜12
を形成する。この場合には、酸素透過防止能力のあるイ
リジウム膜13がチタン膜12bの上に形成されている
ので、その熱処理は酸素含有雰囲気中で行ってもチタン
膜12bが酸化するおそれがない。これにより、シリサ
イド膜12とイリジウム膜13により第1導電膜15が
構成される。
【0058】なお、シリサイド膜12の下に未反応のポ
リシリコン膜12aが薄く残されてもよい。これは、後
述するパターニングによってシリサイド膜12とポリシ
リコン膜12aがキャパシタ下部電極の形状になった場
合に、シリコン膜12が側面から酸化されても第2及び
第3導電性プラグ11a,11bの上に到達しない程度
であれば、ポリシリコン膜12aがキャパシタ下部電極
と第2及び第3導電性プラグ11a,11bを電気的に
導通させることができるからである。
【0059】次に、図4(b) に示すように、第1導電膜
15上に、強誘電体膜16として例えば膜厚100nm
のPZT(Pb(Zr x ,Ti1-x )O3 )膜をスパッタ法によ
り形成する。強誘電体膜16の形成方法は、その他に、
MOD(metal organic deposition)法、MOCVD( 有
機金属CVD)法、ゾル・ゲル法などがある。また、強
誘電体膜16の材料としては、PZTの他に、PLCS
ZT、PLZTのような他のPZT系材料や、SrBi2Ta2
O9、SrBi2(Ta,Nb)2O9 等のBi層状構造化合物材料、その
他の金属酸化物強誘電体であってもよい。また、高誘電
体キャパシタを形成しようとする場合には、強誘電体の
代わりに、Baz Sr1-x TiO3、SrTiO3、PLZTなどの高
誘電体膜が形成される。
【0060】続いて、酸素雰囲気中で強誘電体膜16を
アニールにより結晶化する。アニールとして、例えばア
ルゴンと酸素の混合ガス雰囲気中で基板温度600℃、
時間90秒の条件を第1ステップ、酸素雰囲気中で基板
温度750℃、時間60秒の条件を第2ステップとする
2ステップのRTA処理を採用する。
【0061】さらに、強誘電体膜16の上に、第2導電
膜17として例えば膜厚200nmの酸化イリジウム(I
rO2)をスパッタ法により形成する。
【0062】この後に、第2導電膜17上に、ハードマ
スク18としてTiN 膜とSiO2膜を順に形成する。そのハ
ードマスク18は、フォトリソグラフィー法により第2
及び第3導電性プラグ11a,11bの上方にキャパシ
タ平面形状となるようにパターンされる。
【0063】次に、図5(a) に示すように、ハードマス
ク18に覆われない領域の第2導電膜17、強誘電体膜
16、第1導電膜15を順次エッチングする。
【0064】これにより、下地絶縁膜10bの上には、
第1導電膜15よりなる下部電極15aと、強誘電体膜
16よりなる誘電体膜16aと、第2導電膜17よりな
る上部電極17aが形成される。そして、上部電極17
aと誘電体膜16aと下部電極15aによりキャパシタ
Qが形成される。
【0065】そして、トランジスタ形成領域において、
1つの下部電極15aは第2導電性プラグ11aを介し
て第2不純物拡散領域5bに電気的に接続され、また、
別の下部電極15aは第3導電性プラグ11bを介して
第3不純物拡散領域5cに電気的に接続される。
【0066】その後に、ハードマスク18を除去する。
【0067】続いて、エッチングによる強誘電体膜16
のダメージを回復するために、回復アニールを行う。こ
の場合の回復アニールは、例えば、基板温度650℃、
60分間の条件で酸素雰囲気中で行われる。
【0068】この場合、下部電極15a中には酸化しや
すいチタン膜12bが存在せず、酸素雰囲気中でのアニ
ールにより下部電極15aが酸化されることはない。
【0069】次に、図5(b) に示すように、キャパシタ
Qを覆う保護膜19として膜厚50nmのアルミナをス
パッタにより基板上に形成した後に、酸素雰囲気中で6
50℃で60分間の条件でキャパシタQをアニールす
る。この保護膜19は、プロセスダメージからキャパシ
タQを保護するものである。
【0070】その後、TEOSガスを用いるプラズマC
VD法により、第2層間絶縁膜20として膜厚1.0μ
m程度の酸化シリコン(SiO2)を保護膜19上に形成す
る。さらに、第2層間絶縁膜20の上面をCMP法によ
り平坦化する。この例では、CMP後の第2層間絶縁膜
20の残りの膜厚は、キャパシタQの上部電極17a上
で300nm程度とする。
【0071】次に、レジストマスク(不図示)を用いて
第2層間絶縁膜20、保護膜19、酸化防止絶縁膜10
a及び下地絶縁膜10bを選択的にエッチングすること
により、図6(a) に示すように、第1導電プラグ9の上
にホール20aを形成する。そのエッチング後には、強
誘電体膜16をダメージから回復させるために、例えば
酸素雰囲気にて基板温度を550℃として60分間のア
ニールを施す。
【0072】さらに、ホール20a内と第2層間絶縁膜
20上に、グルー膜として膜厚30nmのTi膜と膜厚5
0nmのTiN 膜をスパッタ法により順に形成する。さら
に、CVD法によりW膜をグルー層上に成長するととも
にホール20a内を完全に埋め込む。
【0073】続いて、W膜、TiN 膜及びTi膜をCMP法
により研磨して第2層間絶縁膜20の上面上から除去す
る。そして、ホール20a内に残されたタングステン膜
及びグルー層を、第4導電性プラグ21とする。この第
4導電性プラグ21は、第1導電性プラグ9を介して第
1不純物拡散領域5aに電気的に接続される。
【0074】次に、図6(b) に示す構造を形成するまで
の工程を説明する。
【0075】まず、第4導電性プラグ21上と第2層間
絶縁膜20上に、第2の酸化防止膜(不図示)としてSi
ON膜をCVD法により形成する。さらに、第2の酸化防
止膜(不図示)と第2層間絶縁膜20をフォトリソグラ
フィー法によりパターニングしてキャパシタQの上部電
極17a上にコンタクトホール20bを形成する。
【0076】コンタクトホール20bを形成することに
よりダメージを受けたキャパシタQはアニールによって
回復される。そのアニールは、例えば酸素雰囲気中で基
板温度550℃として60分間行われる。
【0077】その後に、第2層間絶縁膜20上に形成さ
れた酸化防止膜をエッチバックによって除去するととも
に、第4導電性プラグ21の表面を露出させる。
【0078】次に、キャパシタQの上部電極17a上の
コンタクトホール20b内と第2層間絶縁膜20の上に
多層金属膜を形成する。その後に、多層金属膜をパター
ニングすることにより、コンタクトホール20bを通し
て上部電極17aに接続される一層目金属配線21aと
第4導電性プラグ21に接続される導電性パッド21b
を形成する。その多層金属膜として、例えば、膜厚60
nmのTi、膜厚30nmのTiN 、膜厚400nmのAl-C
u 、膜厚5nmのTi、及び膜70nmのTiN を順に形成
する。
【0079】なお、多層金属膜のパターニング方法とし
て、多層金属膜の上に反射防止膜を形成し、さらに反射
防止膜上にレジストを塗布した後に、レジストを露光、
現像して配線形状等のレジストパターンを形成し、その
レジパターンを用いてエッチングする方法を採用する。
【0080】さらに、第2層間絶縁膜20、一層目金属
配線21a及び導電性パッド21bの上に第3層間絶縁
膜22を形成する。続いて、第3層間絶縁膜22をパタ
ーニングして導電性パッド21bの上にホール22aを
形成し、そのホール22a内に下から順にTi膜、TiN 膜
及びW膜からなる第5導電性プラグ23を形成する。
【0081】その後に、特に図示しないが、ビット線を
含む二層目配線を第3層間絶縁膜上に形成する。そのビ
ット線は、第5導電性プラグ23、導電性パッド21
b、第4導電性プラグ21及び第1導電性プラグ9を介
して第1不純物拡散領域5aに電気的に接続される。そ
れに続いて、二層目配線層を覆う絶縁膜等が形成される
が、その詳細は省略する。
【0082】以上の工程は、FeRAMのメモリセル領
域の形成工程である。次に、キャパシタの下部電極とな
る第1導電膜15を構成するシリサイド膜12について
説明する。
【0083】チタンシリサイド膜12は、ポリシリコン
膜12aとチタン膜12bとの熱反応によって形成して
いるが、ポリシリコン膜12aとチタン膜12bの互い
の膜厚には最適膜厚が存在する。図7は、キャパシタの
上部電極と下部電極に印加する電圧を±1.8Vにした
場合に、シリコン膜に対するチタン膜の膜厚比(Ti/Si
比)とキャパシタの分極電荷量Qswの関係を示してい
る。
【0084】図7によれば、分極電荷量Qswを大きくす
るためには、Ti/Si比に最適な範囲が存在し、その範囲
よりも大きくても小さくてもQswが下がることがわかっ
た。図7によれば、Ti/Si比の最適値は0.6〜1.0
の範囲にあった。
【0085】次に、SiO2よりなる絶縁膜の上にキャパシ
タの下部電極としてイリジウム膜を形成したIr/SiO2構
造としたキャパシタを第1試料として形成した。まt、
SiO2よりなる絶縁膜の上にキャパシタの下部電極として
シリコン膜、チタン膜及びイリジウム膜を順に形成した
Ir/Ti/Si/SiO2 構造であってチタン膜とシリコン膜を反
応させてチタンシリサイド膜にした構造のキャパシタを
第2試料として形成した。さらに、SiO2よりなる絶縁膜
の上にキャパシタの下部電極としてチタンシリサイド
膜、イリジウム膜を順に形成したIr/TiSi x /SiO2 構造
のキャパシタを第3試料として形成した。なお、第3試
料中のIr/TiSi x /SiO2 構造中のTiSix は、CVD法に
より形成された膜である。
【0086】それぞれの下部電極の初期構造の違いによ
るキャパシタのQswを調べたところ図8に示すような結
果が得られた。
【0087】図8によれば、第2試料のキャパシタの分
極電荷量Qswは、第1試料のキャパシタの分極電荷量Q
swよりも大きくなり、第3試料のキャパシタの分極電荷
量Q swよりも小さくなった。例えば、シリコン膜とチタ
ン膜との絶縁膜上でのシリサイド化によって得られたIr
/TiSi x /SiO2 構造の下部電極を有するキャパシタは、
CVDにより得られたIr/TiSi x /SiO2 構造の下部電極
を有するキャパシタに比べてQswが約2倍程度となって
いる。
【0088】これは、シリサイド化される前のTi膜12
bは(002)面に配向し、そのTi膜の上のIr膜13は
(111)面の配向が大きくなるが、ポリシリコン膜1
2aとTi膜12bの反応によりシリサイド膜12が形成
されても、Ir膜13の配向は殆ど変わらないので、シリ
サイド膜12の形成後にIr膜13上に形成されるPZT
膜の膜質が良くなるからである、と考えられる。
【0089】これに対して、初期状態からシリサイド化
されているTiSix 膜の上に形成されたIr膜は(111)
面に配向しにくく、このIr膜の上に形成されたPZT膜
の膜質が良くならないからである。
【0090】なお、(111)面の配向の良否は、θス
キャンの半値幅を測定して比較した得た結果である。
【0091】次に、チタンシリサイドの耐酸化性につい
て説明する。
【0092】図9は、シリコン基板上に酸化シリコン膜
とチタンシリサイド膜を順に形成した試料をファーネス
内に入れ、800℃の温度で30分間の条件で酸素雰囲
気中で加熱した後のオージェ電子分光(AES)分析結
果を示している。この場合、チタンシリサイドの膜厚を
50nmとした。図9によれば、800℃の熱処理にお
いて、チタンシリサイド膜への酸素の侵入深さは30n
m程度に抑えられており、チタンシリサイド膜の耐酸化
性は良好であった。FeRAMにおいて、キャパシタQ
の形成後での加熱温度は高くても650℃程度であり、
実際にはチタンシリコン膜の実質的に酸化は進まない。
【0093】ところで、上記した導電性プラグ11a.
11bの材料としてタングステン(W)を選択すること
により、Si膜12aとタングステンの導電性プラグ11
a.11bとの反応をそれらの界面のみに抑えるている
ので、シリコン基板1を構成するSiが、Ir膜やPt膜等か
らなる下部電極15a中への拡散することを抑えること
ができる。
【0094】また、シリコンを含む下地絶縁膜10bの
上に形成されるシリコン膜12a又はシリサイド膜12
はその絶縁膜10bと良好に密着するので、シリコン膜
12a又はシリサイド膜12を有する下部電極15aが
絶縁膜10bから剥離しにくくなる。
【0095】上記した実施形態では、SiO2よりなる下地
絶縁膜10bの上に下部電極15aとなるIr/Ti/Si構造
を形成した後にTi膜12bとSi膜12aを反応させるこ
とについて説明した。さらに、下部電極15aの初期状
態のIr/Ti/Si構造のうち下地絶縁膜10bとの密着層と
なるTi/Si 部分をTi/Ir/SiとするIr/Ti/Ir/Si構造であ
っても同様な効果が得られる。この場合、下部電極の初
期状態であるIr/Ti/Ir/Si 構造を絶縁膜上に形成した後
に不活性ガス雰囲気中で加熱すると、酸化されにくいIr
/TiSi x /IrSi x 構造を有する下部電極が形成される。
【0096】なお、下部電極15aは、Ir-Si-O-N 膜で
あってもよい。
【0097】また、下部電極15aを構成するIr膜13
の上であって強誘電体膜16の下地金属膜として、Pt
膜、IrO2膜、SRO(SrRuO3)膜などの他の金属材料や
導電性酸化物材料を成膜したり、それらの積層物を成膜
したりしても良い。
【0098】なお、上記した実施形態において説明した
下部電極15aを構成する多層構造導電膜をキャパシタ
形成領域以外において配線や導電性パッドなどの導電パ
ターンとして用いてもよい。 (付記1)半導体基板の上に形成された絶縁膜と、前記
絶縁膜に形成されたホールと、前記ホール内に形成され
た第1金属膜からなる導電性プラグと、前記導電性プラ
グに接続され且つ前記絶縁膜上でシリコン膜と第2金属
膜の熱反応によって形成されたシリサイド膜と、該シリ
サイド膜上に形成された第3金属膜とを含む導電パター
ンとを有することを特徴とする半導体装置。 (付記2)前記シリサイド膜と前記第3金属膜を有する
前記導電パターンから構成される下部電極と、前記下部
電極上に形成される強誘電体又は高誘電体からなる誘電
体膜と、前記誘電体膜上に形成された上部電極とからな
るキャパシタが前記絶縁膜上に形成されていることを特
徴とする付記1に記載の半導体装置。 (付記3)前記第3金属膜は、プラチナ膜とイリジウム
膜の少なくとも一方であることを特徴とする付記2に記
載の半導体装置。 (付記4)前記イリジウム膜の上にはプラチナ膜、酸化
イリジウム膜、SRO膜のいずれかが形成されているこ
とを特徴とする付記3に記載の半導体装置。 (付記5)前記シリサイド膜は、チタンシリシリサイド
膜、イリジウムシリサイド及びチタンシリサイド合金
膜、Ir-Si-O-N 膜のいずれかであることを特徴とする付
記1乃至付記5のいずれかに記載の半導体装置。 (付記6)前記チタンシリサイド膜は、TiSix (x=1
〜2)で表されることを特徴とする付記5に記載の半導
体装置。 (付記7)チタンシリサイド膜と前記絶縁膜の間には不
純物がドープされたシリコン膜が存在することを特徴と
する付記2乃至付記6のいずれかに記載の半導体装置。 (付記8)前記誘電体膜は酸化物誘電体材料から形成さ
れていることを特徴とする付記2乃至付記7のいずれか
に記載の半導体装置。 (付記9)半導体基板上の絶縁膜の上にシリコン膜を形
成する工程と、前記シリコン膜上に第1金属膜を形成す
る工程と、前記金属膜の上に第2金属膜を形成する工程
と、前記シリコン膜と前記第1金属膜を加熱することに
よりシリサイド膜を形成する工程と、前記第2金属膜と
前記シリサイド膜をパターニングすることにより導電パ
ターンを形成する工程とを有することを特徴とする半導
体装置の製造方法。 (付記10)前記シリサイド膜の下には、未反応の前記
シリコン膜が残されて且つパターニングされて前記導電
パターンの一部を構成することを特徴とする付記9に記
載の半導体装置の製造方法。 (付記11)前記シリサイド膜を後であって前記導電パ
ターンを形成する前の工程において、前記第2金属膜の
上に強誘電体又は高誘電体からなる誘電体膜を形成する
工程と、前記誘電体膜の上に第3金属膜を形成する工程
と、前記第3金属膜をパターニングしてキャパシタ上部
電極を形成する工程と、前記誘電体膜をパターニングし
てキャパシタ誘電体膜を形成する工程と、前記第2金属
膜と前記シリサイド膜をパターニングすることによって
形成された前記導電パターンをキャパシタ下部電極とす
る工程とをさらに有することを特徴とする付記9乃至付
記10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。 (付記12)前記シリコン膜は不純物が含まれて形成さ
れ、前記シリサイド膜と前記絶縁膜の間には未反応膜と
して残されていることを特徴とする付記9乃至付記11
のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0099】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、キャ
パシタの下部電極に用いられる導電パターンのうち絶縁
膜との密着層として絶縁膜の上でシリコン膜と下側金属
膜との熱反応によりシリサイド化したシリサイド膜を用
いたので、シリサイド膜を有する導電パターンを絶縁膜
から剥離することを防止できる。
【0100】また、シリコン膜と下側金属膜と上側金属
膜を順次成膜してから、熱反応によりシリサイド化処理
を行っているため、上側金属膜には下側金属膜の面配向
を利用した面配向が強く現れるので、上側金属膜の上に
強誘電体又は高誘電体の誘電体膜を形成することによ
り、誘電体膜の膜質を向上できる。
【0101】さらに、絶縁膜に形成され且つ導電パター
ンに下から接続される導電性プラグを例えばタングステ
ンから構成することにより、下部電極形成のために絶縁
膜上に成長されるSi膜と導電性プラグの構成金属膜との
反応をそれらの界面のみに抑え、基板を構成するSiが下
部電極を構成するIrやPt等に拡散することを抑えること
が可能となる。
【0102】しかも、シリサイド膜は酸化され難いの
で、その後の酸化工程における耐酸化性に優れたものを
得ることができ、キャパシタ下部電極となる導電パター
ンの高抵抗化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a),(b) は、従来のキャパシタの形成工程
を示す断面図である。
【図2】図2(a) 〜(c) は、本発明の実施形態に係る半
導体装置の形成工程を示す断面図(その1)である。
【図3】図3(a) 〜(c) は、本発明の実施形態に係る半
導体装置の形成工程を示す断面図(その2)である。
【図4】図4(a) 〜(c) は、本発明の実施形態に係る半
導体装置の形成工程を示す断面図(その3)である。
【図5】図5(a) 〜(c) は、本発明の実施形態に係る半
導体装置の形成工程を示す断面図(その4)である。
【図6】図6(a) 〜(c) は、本発明の実施形態に係る半
導体装置の形成工程を示す断面図(その5)である。
【図7】図7は、本発明の実施形態に係るキャパシタ下
部電極の形成に用いられるシリサイド膜の元になるシリ
コン膜とチタン膜のTi/Si膜厚比と、そのようなシリサ
イド膜を持つ下部電極を有するキャパシタの分極電荷量
swとの関係を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態に係るキャパシタ用
の各種下部電極構造を用いたときの動作電圧に対する分
極電荷量Qswを示す図である。
【図9】図9は、本発明の実施形態に係るキャパシタ下
部電極を構成するチタンシリサイド層の耐酸化性調査結
果を示す図である。
【符号の説明】
1…シリコン(半導体)基板、2…素子分離絶縁膜、3
…ゲート絶縁膜、4a,4b…ゲート電極、5a,5
b,5c…不純物拡散領域、6…サイドウォールスペー
サ、7…カバー絶縁膜、8…層間絶縁膜、9…導電性プ
ラグ、10…酸化防止絶縁膜、11a,11b…導電性
プラグ、12a…ポリシリコン膜、12b…チタン膜、
13…イリジウム膜、15…第1導電膜、15a…上部
電極、16…強誘電体膜、16a…誘電体膜、17…第
2導電膜、17a…上部電極、18…ハードマスク、1
9…保護膜、20…層間絶縁膜、21…導電性プラグ、
22…層間絶縁膜、23…プラグ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F033 HH04 HH25 HH27 HH28 HH31 JJ18 JJ19 JJ33 KK01 LL04 MM07 NN06 NN07 PP04 PP06 PP15 QQ31 QQ37 QQ48 QQ70 QQ74 QQ75 QQ82 RR04 RR06 RR08 SS04 SS11 SS15 TT08 VV10 VV16 XX14 XX20 5F083 FR02 JA02 JA05 JA14 JA15 JA17 JA19 JA32 JA33 JA35 JA36 JA37 JA38 JA39 JA43 MA05 MA06 MA17 MA20 NA01 PR22 PR33 PR34

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板の上に形成された絶縁膜と、 前記絶縁膜に形成されたホールと、 前記ホール内に形成された第1金属膜からなる導電性プ
    ラグと、 前記導電性プラグに接続され且つ前記絶縁膜上でシリコ
    ン膜と第2金属膜の熱反応によって形成されたシリサイ
    ド膜と、該シリサイド膜上に形成された第3金属膜とを
    含む導電パターンとを有することを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】前記シリサイド膜と前記第3金属膜を有す
    る前記導電パターンから構成される下部電極と、前記下
    部電極上に形成される強誘電体又は高誘電体からなる誘
    電体膜と、前記誘電体膜上に形成された上部電極とから
    なるキャパシタが前記絶縁膜上に形成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記シリサイド膜は、チタンシリシリサイ
    ド膜、イリジウムシリサイド及びチタンシリサイド合金
    膜、Ir-Si-O-N 膜のいずれかであることを特徴とする請
    求項1又は請求項2のいずれかに記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】半導体基板上の絶縁膜の上にシリコン膜を
    形成する工程と、 前記シリコン膜上に第1金属膜を形成する工程と、 前記金属膜の上に第2金属膜を形成する工程と、 前記シリコン膜と前記第1金属膜を加熱することにより
    シリサイド膜を形成する工程と、 前記第2金属膜と前記シリサイド膜をパターニングする
    ことにより導電パターンを形成する工程とを有すること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記シリサイド膜を後であって前記導電パ
    ターンを形成する前の工程において、 前記第2金属膜の上に強誘電体又は高誘電体からなる誘
    電体膜を形成する工程と、 前記誘電体膜の上に第3金属膜を形成する工程と、 前記第3金属膜をパターニングしてキャパシタ上部電極
    を形成する工程と、 前記誘電体膜をパターニングしてキャパシタ誘電体膜を
    形成する工程と、 前記第2金属膜と前記シリサイド膜をパターニングする
    ことによって形成された前記導電パターンをキャパシタ
    下部電極とする工程とをさらに有することを特徴とする
    請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
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