JP2003194817A - イムノクロマトグラフ分析の測定方法 - Google Patents

イムノクロマトグラフ分析の測定方法

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JP2003194817A
JP2003194817A JP2001394079A JP2001394079A JP2003194817A JP 2003194817 A JP2003194817 A JP 2003194817A JP 2001394079 A JP2001394079 A JP 2001394079A JP 2001394079 A JP2001394079 A JP 2001394079A JP 2003194817 A JP2003194817 A JP 2003194817A
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Hideaki Nagamune
秀明 長宗
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Techno Network Shikoku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度で迅速かつ簡便な病原微生物および疾
病関連遺伝子異常の検査法、特に短時間で簡便に行える
遺伝子検査法を提供すること。 【解決手段】 PCR反応チューブにおいて、検体から
検出すべき測定対象遺伝子をPCR増幅し、かつその二
重螺旋のDNAの両5′末端を、各々異なるハプテン抗
原によって標識化する過程と、あるいは一方をハプテン
抗原、他方の末端をビオチンによって標識化する過程
と、前記処理がなされた検体をイムノクロマトグラフ分
析し、その固定相における発色に基づいて測定対象物質
を判定する過程からなるイムノクロマトグラフ分析の測
定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の属する技術分野】本発明は、血液、血漿、血
清、髄液、尿、糞便などの生物学的流体や動植物細胞及
び微生物コロニーにおける微量成分を測定する方法に関
するものであり、クロマトグラフィーの手法、免疫学的
手法および分子生物学的手法を組み合わせたイムノクロ
マトグラフ分析の測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】細菌やウイルスなどの微生物による感染
症は、抗生物質や予防接種の普及によってかなり制御が
可能になってきてはいる。しかし結核、O−157感染
による食中毒、AIDS等、それは現在でも人類を脅か
す大きな脅威であることは間違いない。これらの病原微
生物による感染症への対策としては、先ずそれらの存在
を察知して接触を断つことであり、例えば食品中や輸血
血液中の病原微生物の存在を高感度な検査を行い、その
安全性を確認することが重要と考えられる。次に必要な
のは、それらの微生物感染を受けた場合、いち早く感染
を察知して最良の治療をできるだけ早期に行うことであ
る。そのためには、病原微生物の高感度で迅速、そして
簡便な臨床検査法が必要である。
【0003】ところで、ヒトゲノムプロジェクトによっ
てヒト全ゲノム構造が明らかとなった現在、その情報を
解析することによりいくつかの疾病の原因となる遺伝子
が特定されてきている。そしてこれらの遺伝子の配列に
変異が起こることによって対応する疾病が誘発される例
が多く示されている。このような場合では、疾病の素因
を持つか否かを遺伝子検査によって知ることができれ
ば、素因を持つ対象者が生活習慣を是正してその疾病を
起こしにくくする対策を講じることや、さらに定期的な
検診を行うことによってたとえ疾病に罹患したとしても
それを早期に察知・治療することで、治癒あるいは進行
を遅らせることができるようになると考えられている。
そのためには各種の遺伝子配列を解析する必要があり、
その検査に要する時間と労力は非常に大きく、また経費
も高価となる。またその検査の行える医療機関等は数が
限られているのが現状である。
【0004】このように予防医学が重要な位置を占める
であろう21世紀の医療において、様々な遺伝子臨床検
査は必須の項目となりつつあり、今後の診断薬マーケッ
トにおいて、遺伝子診断薬が大きなシェアを占めること
は想像に難くない。現在のところ、遺伝子診断の精密さ
と感度の良さを兼ね備え、しかも簡便な方法としてはポ
リメラーゼ連鎖反応(PCR)による遺伝子検出が行わ
れている。しかしこれも、PCR増幅物を電気泳動や特
殊な蛍光検出装置などを用いて検出する必要があり、い
くつかの装置の併用と手間の多さが問題である。他方こ
れまでの多くの微生物検査においては、酵素活性などを
指標とした生化学検査や免疫学的な検査が主流である。
これらの方法においても迅速化が測られてきてはいる
が、やはり高価な装置・設備を要することが問題であ
る。近年、それらの装置を全く必要としない画期的な方
法としてイムノクロマトグラフィーが開発され、様々な
ホルモン物質や感染症原因微生物の検査に応用され始め
ている。
【0005】イムノクロマト法は、検体を含有する液体
試料をマーカーにより標識された抗体を含有させた部位
に供して反応させ、生じた測定対象物質とマーカー標識
抗体との複合物を毛管現象によって、検体に特異的に結
合する抗体が固定化されている第二部分に移動させ、当
該第二部分に固定化抗体・測定対象物質・マーカー標識
抗体の所謂サンドイッチ型免疫複合体を形成させ、固定
化されたマーカーに由来する発色に基づいて、対象物質
を測定するものが使用されている。
【0006】例えば特開平10−68730号公報に
は、毛管現象により移動可能なように保持された、アビ
ジンまたはビオチンのいずれかと結合した測定対象物質
に特異的な第一抗体を含む第一部分と、視覚的に検知し
うるシグナルが得られるマーカーで標識された、第一抗
体に結合したアビジンまたはビオチンとアビジン・ビオ
チン複合体を形成し得るものを含む第二部分と、測定対
象物質に特異的で、前記第一抗体と識別部位が異なった
第二部分が固定化されている部位を有する第三部分とを
具備し、当該第一部分と第二部分及び第二部分と第三部
分が、相互間に毛管現象が生じるように連結されたイム
ノクロマト法用試験用具、及びこれを用いた測定方法が
開示されている。
【0007】上述したように、従来知られているイムノ
クロマト法は、まず測定対象物質とその抗原にアビジン
またはビオチンの標識を施した抗体を結合させ、このよ
うにして形成された免疫複合体を結合させて、多くのマ
ーカー物質が抗原に結合した大きな複合体を形成し、こ
の複合体をニトロセルロース等の浸透性固相に固定化し
た、分析対象抗原の別エピトープに対する抗体として補
捉し検出させる方法等に関するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】病原微生物による感染
症への対策としては、(1)先ずそれらの存在を察知し
て接触を断つことであり、(2)次に微生物感染を受け
た場合、いち早く感染を察知して最良の治療をできるだ
け早期に行うことである。したがって、その目的のため
には病原微生物の高感度で迅速、そして簡便な臨床検査
法が必要である。また、一方、遺伝子異常によって誘発
される疾病の発見および予防のためには、できるだけ多
くの対象者に対して簡便かつ安価に行える遺伝子検索法
を開発し、精密な遺伝子診断をする前にそれを用いた迅
速なプレスクリーニングを行う必要があると考えられ
る。従来知られているイムノクロマト分析での微生物検
査によれば、測定対象物質の検出は、酵素抗体法のよう
な酵素反応による増幅操作を経ないで単に抗原抗体複合
体の形成にのみ依存しているので、測定対象物質量が著
しく少ない場合には検出できない。また用いる抗体の特
異性が高くない場合には検出精度が悪く問題となる。し
たがって必ずしも満足しうる状態にあるとはいえない。
【0009】本発明は、高感度で迅速かつ簡便な病原微
生物および疾病関連遺伝子異常の検査法、特に短時間で
簡便に行える遺伝子検査法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、感度と切
れの良い判別性を持った遺伝子検査のPCRと、優れた
簡便性と経済性を合わせたイムノクロマトグラフィーを
組み合わせることで、短時間で簡便に行える遺伝子検査
法のPCRイムノクロマトグラフィーを発明した。
【0011】本発明は、PCR反応チューブにおいて、
検体から検出すべき測定対象遺伝子をPCR増幅し、同
時にその二重螺旋のDNAの両5′末端をハプテン抗原
あるいは特定のタンパク質に高い特異性で認識される小
分子リガンドによって標識化し、前記処理がなされた検
体をイムノクロマトグラフ分析し、その固定相における
発色に基づいて測定対象物質を判定することにより、測
定対象遺伝子の検出に要する時間を短縮し、かつ、その
分析感度と精度を高めることを達成するものである。
【0012】すなわち、本発明方法は、PCR反応チュ
ーブにおいて検体からPCR増幅した検出すべき測定対
象遺伝子の一方の末端を第一ハプテン抗原、他方の末端
を第二ハプテン抗原あるいはビオチン等のある特定のタ
ンパク質に特異的に認識される小分子リガンドによって
標識化し、前記処理がなされた検体をイムノクロマトグ
ラフ分析し、その固定相における発色に基づいて測定対
象物質を判定するものであり、さらに本発明方法の実施
に当たっては、固定相の抗第一ハプテン抗体あるいはア
ビジン等の特定の小分子リガンドに高い特異性を示すタ
ンパク質が大量に増幅された二重螺旋のDNAを介し
て、金コロイドや着色ラテックス粒子等の可視化物質で
標識化した抗第二ハプテン抗体あるいはアビジン等の特
定の小分子リガンドに高い特異性を示すタンパク質とサ
ンドイッチ層を形成することにより、検出の検出感度を
飛躍的に高めたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、あらゆる生物の遺伝子
DNAや相補鎖DNA、人為的に作成された遺伝子DN
Aや相補鎖DNAを検査対象とすることができる。本発
明の検査方法は、血液、血漿、血清、髄液、尿、糞便な
どの生物学的流体や、動植物細胞および微生物コロニー
における微量成分(目的遺伝子)を測定する。
【0014】本発明の検査方法の対象検査項目は、あら
ゆる生物(微生物、動物、植物など)の検出・同定、感
染症の診断、細菌の抗生物質耐性パターンの解析、動植
物の各種遺伝子検査(ヒトの疾病関連遺伝子の分析や異
常の解析を含む)が例示される。
【0015】本発明の検査方法は、PCRステップとイ
ムノクロマトグラフィーステップで構成される。以下、
各ステップについて説明する。 <PCRステップ>検査対象とする遺伝子DNAの全部
あるいはその一部を特異的に増幅できるオリゴDNAプ
ライマーのセットの5′末端に、異なるハプテン物質や
ビオチン等のPCRに安定で抗体やアビジン等のタンパ
ク質と高親和性で結合して特異的に識別可能な分子を標
識する。上記のオリゴDNAプライマーのセットは、対
象遺伝子のセンス鎖に相補的な配列構造を持つプライマ
ーと対象遺伝子のアンチセンス鎖に相補的な配列構造を
持つプライマーとから構成される。上記のハプテン物質
は、ジゴキシゲニン、ジニトロフェノール、フルオレセ
イン等から選ばれる。
【0016】その連結・標識方法はPCRに耐久性を持
つ結合様式であれば形式を問わない。要点はプライマー
セットの2本のDNAの5′末端が別々の識別可能な物
質で標識されていることである。
【0017】PCRには様々な高度高熱菌に由来する耐
熱性DNAポリメラーゼが使用できる。例えば、TaKaRa
Taq(TaKaRa)、TaKaRa Ex Taq (TaKaRa)、TaKaRa L
A Taq(TaKaRa)、TaKaRa Z-Taq(TaKaRa)、AmpriTaq
(Perkin-Elmer)、AmpriTaqGold(Perkin-Elmer)、AG
S Gold(Hybaid)が例示される。
【0018】被検体としては、精製された生物の遺伝子
DNAや相補鎖DNA、また血液、血漿、血清、髄液、
尿、糞便などの生物学的流体や、細菌および動植物の細
胞全体等、検査対象とする遺伝子を含む可能性のある標
品の溶液あるいは懸濁液を用いる。
【0019】PCR条件は遺伝子検出用プライマーのG
C%や長さによって異なるが、一反応例を示すと表1の
ような反応条件で、S.intermediusの菌種マーカー遺伝
ilyの819bp断片が5′の両端がジゴキシゲニン
とビオチンで標識された二重螺旋DNAとして特異的に
増幅されている。
【0020】
【表1】 ───────────────────────── 40μMの各dNTP 1UのTaqDNAポリメラーゼ(Promega) 10pmolの各5′標識化オリゴDNAプライマー 1.5mMのMgCl2 5mMのTrisHCl 10mM NaCl 10μM EDTA 0.1mM DTT 5% グリセリン 0.1% TritonX-100 ─────────────────────────
【0021】全量を滅菌ミリQ水で50μlとして、9
5℃で1分、55℃で1分、72℃で2分のサイクルを
35回行う。細菌などの細胞全体を検体とする場合はこ
のサイクルの前に95℃の前処理を10分行う。なお、
PCRは専用のPCR反応装置であれば様々な機種の装
置を用いて行うことができる。例えば、TaKaRa PCR Ter
mal Cycler MP (TaKaRa)、TaKaRa PCR Termal Cycler P
ersonal (TaKaRa)、PCR Express (Hybaid)、GeneAmp PC
R System 2400 (Perkin-Elmer)などが例示される。また
使用するPCR反応装置によって異なるが、PCRにTa
KaRa Z-Taqを用いれば全サイクルを実行時間30〜40
分まで短縮することができる。
【0022】このようにして増幅した対象の遺伝子断片
を次のイムノクロマトグラフィーによって検出する。
【0023】<イムノクロマトグラフィーステップ>先
のPCRにおいて用いたプライマーの標識方法によって
異なる検出系を組むことができる。検出用の可視化物質
としては金コロイド、着色ラテックス粒子等を用いる。
大きく分けて次の3つのパターンが考えられる。 (1)プライマーを異なるハプテン物質(第一及び第
二)で標識し、検出用の可視化物質を標識した抗第一ハ
プテン抗体とPCR増幅物の複合体を、ニトロセルロー
ス膜に固定化した抗第二ハプテン抗体で捕捉して検出す
るシステム。 (2)プライマーの一方をハプテン物質で、他方をビオ
チンで標識化し、検出用の可視化物質を標識したアビジ
ン(あるいはストレプトアビジン)とPCR増幅物の複
合体を、ニトロセルロース膜に固定化した抗ハプテン抗
体で捕捉し検出するシステム。 (3)プライマーの一方をハプテン物質で、他方をビオ
チンで標識化し、検出用の可視化物質を標識した抗ハプ
テン抗体とPCR増幅物の複合体を、ニトロセルロース
膜に固定化したアビジン(あるいはストレプトアビジ
ン)で捕捉し検出するシステム。
【0024】また抗体とハプテン抗原、ビオチンとアビ
ジン(あるいはストレプトアビジン)以外にも高い親和
性を有する別種のリガンドをプライマーDNAの5′末
端の標識化に用い、そのリガンドとそれに対するレセプ
ター分子の相互作用を利用し、PCR産物を標識化して
捕捉するシステムを検出法に応用することも可能であ
る。
【0025】先ずPCR反応液をイムノクロマトグラフ
ィー用ストリップの濾紙(あるいはそれに準ずる、水分
を吸収保持することが可能な繊維性の不活性な支持体)
でできたサンプルパッドに染み込ませる。ここに染み込
んだ反応液は次ぎに、サンプルパッドと密着させたコン
ジュゲーションパッド(金コロイドや着色ラテックス粒
子等の可視化物質で標識した抗体やアビジン等を含ませ
て乾燥させた濾紙等の支持体;サンプルパッドに準じる
素材でできた支持体)に浸透し、もしPCRによって目
的遺伝子が増幅されていた場合にはここでその遺伝子断
片に対して、検出用の可視化物質を標識した抗第一ハプ
テン抗体が結合してPCR増幅物−可視化物質連結抗体
の複合体(DNA・可視化物質複合体)を形成する(こ
れは検出系1及び検出系3を用いる場合)。あるいは検
出用の可視化物質を標識したアビジン(あるいはストレ
プトアビジン)がPCR増幅物と結合してDNA・可視
化物質複合体を形成させる(これは検出系2の場合)。
もしPCRによって目的遺伝子が増幅されなかった場合
には、検出用の可視化物質を標識した抗体やアビジンは
一方のプライマー分子とのみ結合を起こす。そしてこれ
らのDNA・可視化物質複合体やプライマー・可視化物
質複合体はコンジュゲーションパッドに密着させたニト
ロセルロース膜に毛細管現象で浸透し、浸透が始まった
一端から他端へ向かって移動を開始する。ただしここで
用いるニトロセルロース膜としては、DNA・可視化物
質複合体を捕捉するための抗体やアビジンを一定の箇所
にライン状に吸着させ、さらに非特異的吸着を抑えるた
めにブロッキング処理を施した物である。
【0026】ニトロセルロース膜中を浸透・移動した複
合体が抗体やアビジンを固定化したライン(判定ライ
ン)に到達すると、PCRによって目的遺伝子が増幅さ
れている場合には複合体中のDNA断片の残る一方の
5′末端の標識分子(ハプテン物質あるいはビオチン)
に特異性を示す抗ハプテン物質抗体やアビジン等が複合
体と特異的に結合して捕捉する。
【0027】もしPCRによって目的遺伝子複合体が増
幅されていなかった場合には、PCR増幅にあずからな
かった一方のプライマーのみが判定ラインに結合するだ
けで、プライマー・可視化物質複合体はニトロセルロー
ス上の固定化抗体やアビジンに結合できず、判定ライン
を越えてさらに浸透・拡散を続ける。したがってPCR
によって目的遺伝子断片が増幅された場合でのみDNA
・可視化物質複合体は判定ライン上に捕捉され、そのD
NA・可視化物質複合体がライン状に高密度で沈着する
ために、金コロイドの場合は赤色の、また着色ラテック
ス粒子の場合はその色のラインがニトロセルロースの判
定ラインに現れ、目視でPCR反応の成否を判別できる
ようになる。
【0028】また、確かにPCR反応液がイムノクロマ
トグラフィー用ストリップに負荷され、それが判定ライ
ンに到達したか否かのチェックは、サンプルパッドから
見て判定ラインより遠い位置にラインあるいは点状に固
定化した可視化物質標識を施した抗体やアビジン等の分
子に特異性を示す抗体に、可視化物質標識を施した抗体
やアビジン等が捕捉され着色ラインあるいはドットの出
現を確認することによって行うことができる。また過剰
の試料液はニトロセルロース膜を通過した後、その先に
濾紙等の素材でできた吸収パッドを設置し、吸い取らせ
るようにしてもよい。
【0029】さらにもし、目的遺伝子が複数存在し、そ
れを同時に一回のPCRで検出したい場合(マルチプレ
ックス法)には、各目的遺伝子に特異的な各々のPCR
プライマーセットの一方について、その5′末端を同一
の第一ハプテン物質(あるいはビオチン)で、他方の
5′末端をそれぞれ別のハプテンで標識して加え、PC
Rを行う。もし鋳型としてサンプル中にその目的の各遺
伝子が含まれていれば、センス鎖とアンチセンス鎖末端
に同一の第一ハプテン物質(あるいはビオチン)と各遺
伝子毎に異なる第二ハプテン物質を持った二重螺旋DN
Aがそれぞれ大量に形成される。その反応液を先と同様
にイムノクロマトグラフィー用ストリップのサンプルパ
ッドに浸透させると、次にコンジュゲーションパッド中
において、もしPCRによって各目的遺伝子が増幅され
ていた場合には各遺伝子断片に対して、検出用の可視化
物質を標識した抗第一ハプテン物質抗体が結合してPC
R増幅物−可視化物質連結抗体の複合体(DNA・可視
化物質複合体)を形成する(これは検出系1あるいは検
出系3を用いる場合)。あるいは検出用の可視化物質を
標識したアビジン(あるいはストレプトアビジン)が各
PCR増幅物と結合してDNA・可視化物質複合体を形
成させる(これは検出系2の場合)。
【0030】もしPCRによって目的遺伝子が増幅され
なかった場合には、検出用の可視化物質を標識した抗体
やアビジンは各遺伝子増幅用の第一ハプテン(あるいは
ビオチン)を標識してある一方のプライマー分子とのみ
結合を起こす。そしてこれらのDNA・可視化物質複合
体やプライマー・可視化物質複合体はコンジュゲーショ
ンパッドに密着させたニトロセルロース膜に毛細管現象
で浸透し、浸透が始まった一端から他端へ向かって移動
を開始する。ただしここで用いるニトロセルロース膜と
しては、複数のDNA・可視化物質複合体を捕捉するた
めに、各遺伝子増幅用のもう一方のプライマーに標識し
たそれぞれの異なるハプテン抗原に対する抗体やアビジ
ンを異なる位置でライン状に吸着させた膜(図3のよう
に、PCRイムノクロマトグラフィーストリップ構造に
おいて判定ラインをニトロセルロース膜状の複数箇所に
設けた物)を、さらに非特異的吸着を抑えるためにブロ
ッキング処理を施した物である。
【0031】後の検出原理は先に述べた物とほぼ同様で
あり、違う点は増幅された遺伝子断片毎に異なる位置に
設定された判定ラインでPCRの成否を確認する点であ
る。この手法を用いれば、例えば遺伝子異常の箇所を複
数に渡って検出したり、細菌の抗生物質耐性遺伝子の存
在パターンを一気に解析することもできる。
【0032】
【作用】従来法との違い 従来のPCR検査法の場合、PCR増幅物はアガロース
ゲル電気泳動やキャピラリー電気泳動、あるいは特殊な
蛍光検出装置などを用いて検出する必要がある。しかし
これらのPCR増幅物検出法においては、専用の装置
(場合によっては非常に高価)が必要であったり泳動用
ゲルの調製や染色の手間等の点で時間的・設備的な問題
がある。一方、従来のイムノクロマトグラフィーでは抗
原抗体反応を利用して検出を行うため、その対象物質が
試料中に微量しか存在しない場合には検出感度の問題か
ら、適応が限られる傾向があった。しかし今回提案する
PCRイムノクロマトグラフィーでは、 1)遺伝子のPCR増幅物を検査対象とすることから、
原理的に数分子のDNA(微生物ならば数個の細胞やウ
イルス感染細胞に相当)が試料中に在りさえすれば検出
は容易に行うことができる 2)検出原理は全ての対象遺伝子に対して同じであるこ
とから検査試薬の大部分を共通化することができる 3)検出を簡単な試験紙タイプのイムノクロマトグラフ
ィーで行うため、検出操作はPCR反応液を直接(ある
いは希釈して)ストリップに染み込ませて10−30分
間ほど放置し、反応が終わるのを待つだけで良い。 つまり、PCR検出法の不便さとイムノクロマトグラフ
ィーの感度の問題や適応性の狭さ等の問題点を、二つを
上手く組み合わせることによって一気に解決が図れるの
である。従って、操作性、簡便性、経済性の全ての点で
それぞれの従来法に比べて優れていると考えられる。さ
らに今後PCR反応装置の小型化が進めば、あらゆる遺
伝子診断法をフィールドワークで行うことも可能とな
る。例えば医師が患者の自宅に診療に出かけ、その場で
遺伝子診断を下したり、様々な環境材料を採取し、その
中の病原微生物の高感度遺伝子検査を屋外で行うことも
夢ではない。
【0033】
【実施例】本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
【0034】実施例1 測定対象物質(目的遺伝子)を含む検体を、図1に示し
たようにPCR反応チューブ1に採取し、PCRプライ
マーセットの一方の5′末端をビオチンで、他方の5′
末端をハプテン抗原(ジゴキシゲニンなど)で標識化し
て加え95℃で1分、55℃で1分、72℃で2分を1
サイクルとして、140分間反応させ、センス鎖とアン
チセンス鎖末端にハプテン物質とビオチンを持った二重
螺旋DNAを増殖させる。尚、高効率TaqであるTaKaRa
Z-Taqを用いれば、PCR全反応プログラム時間を18分に短
縮することも可能である。
【0035】図2は、イムノクロマトグラフ試験片の一
例を示すもので、図中2はニトロセルロース膜からなる
展開膜、3はサンプルパッド、4はコンジュゲートパッ
ド、5は判定ライン、6はコントロールライン、7は吸
収パッドを表す。前記イムノクロマトグラフ試験片のサ
ンプルパット3に、上記増殖させたセンス鎖とアンチセ
ンス鎖末端にハプテン物質とビオチンを持った二重螺旋
DNAを含む検体を滴下し、コンジュゲートパッド4に
含浸させた金コロイド標識化アビジン8と結合させてコ
ンジュゲートパッド4から放出させ、判定ライン5にお
いて固定相の抗5′末端ハプテン抗体が二重螺旋DNA
を介して金コロイド標識したアビジンとサンドイッチ層
を形成させることによって、測定対象物質(目的遺伝
子)の存在を検出することができる。
【0036】前記の試験において、図3に示したように
イムノクロマトグラフ試験片の判定ライン5をニトロセ
ルロース膜の展開方向に向かって前後2ヶ所に設けた場
合、前方の判定ラインにおいて抗5′第一ハプテン抗体
が、二重螺旋DNAを介して金コロイド標識したアビジ
ンとのサンドイッチ層9を形成し、後方の判定ラインに
おいて、抗5′第二ハプテン抗体が、二重螺旋DNAを
介して金コロイド標識したアビジンとサンドイッチ層1
0を形成して、抗第一ハプテン抗体と抗第二ハプテン抗
体による識別が可能となる。
【0037】
【発明の効果】本発明方法では、PCR反応チューブに
おいて、検出すべき測定対象物質(二重螺旋DNA)をP
CRで大量に増幅し、また同時に測定対象物質の一方の
5′末端をハプテン抗原、他方の5′末端をビオチン
(あるいは一方の5′末端を第一ハプテン抗原、他方の
5′末端を第二ハプテン抗原)によって標識化し、これ
らの処理を行った検体をイムノクロマトグラフ分析によ
ってその固定相における発色に基づいて測定物質を判定
するため、測定対象物質の検出に要する時間の短縮と操
作の簡便化を達成できる。またその実施に当たっては、
固定相のハプテン抗体が大量に増幅された二重螺旋のD
NAを介して、金コロイド標識化したアビジンとサンド
イッチ層を形成し判定が行われるため、PCRの高い特
異性や増幅効果が加味され、その測定精度および検出感
度が飛躍的に高まるなど、実施上の効果は顕著である。
【0038】既にPCRやイムノクロマトグラフィーは
完成された分析システムであり、それを組み合わせるこ
とは非常に容易である。したがって目的遺伝子の特異的
な増幅が可能なPCRプライマーセットが既に開発され
ている場合には、それをPCRイムノクロマトグラフィ
ーキットとして製品化することは数ヶ月もあれば可能で
あると考えられる。またこの手法はあらゆる微生物検査
や遺伝子診断検査等にまで応用が可能であることから、
非常に実用性が高い手法であると言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施において使用するPCR反応
装置とその処理過程の一例を示す系統図である。
【図2】本発明方法の実施において使用するイムノクロ
マト分析試験用具とその使用態様の一例を示す部分断面
図である。
【図3】本発明方法の実施において使用するイムノクロ
マト分析試験用具とその使用態様の他の一例を示す部分
断面図である。
【符号の説明】
1 PCR反応チューブ 2 展開膜 3 サンプルパット 4 コンジュゲートパッド 5 判定ライン 6 コントロールライン 7 吸収パッド 8 金コロイド標識化アビジン 9 サンドイッチ層 10 サンドイッチ層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PCR反応チューブにおいて、検体から
    検出すべき測定対象遺伝子をPCR増幅し、かつその二
    重螺旋のDNAの両5′末端を各々異なるハプテン抗原
    によって標識化する過程と、前記処理がなされた検体を
    イムノクロマトグラフ分析し、その固定相における発色
    に基づいて測定対象物質を判定する過程からなるイムノ
    クロマトグラフ分析の測定方法。
  2. 【請求項2】 PCR反応チューブにおいて、検体から
    検出すべき測定対象遺伝子をPCR増幅し、かつその二
    重螺旋DNAの両5′末端の一方をハプテン抗原、他方
    の末端をビオチンによって標識化する過程と、前記処理
    がなされた検体をイムノクロマトグラフ分析し、その固
    定相における発色に基づいて測定対象物質を判定する過
    程からなるイムノクロマトグラフ分析の測定方法。
  3. 【請求項3】 固定相の抗ハプテン抗体が二重螺旋のD
    NAを介して金コロイドや着色ラッテックス粒子等の可
    視化物質で標識化したアビジンあるいはストレプトアビ
    ジンとサンドイッチ層を形成させる請求項1または2の
    イムノクロマトグラフ分析の測定方法。
  4. 【請求項4】 固定相のアビジンあるいはストレプトア
    ビジンが二重螺旋のDNAを介して金コロイドや着色ラ
    ッテックス粒子等の可視化物質で標識化した抗ハプテン
    抗体とサンドイッチ層を形成させる請求項1または2の
    イムノクロマトグラフ分析の測定方法。
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