JP2003192713A - オレフィン重合触媒用担体シリカゲル及びオレフィン重合触媒 - Google Patents
オレフィン重合触媒用担体シリカゲル及びオレフィン重合触媒Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 触媒成分を担持させてオレフィン重合触媒と
して使用する場合に、従来の担体シリカゲルと比較し
て、オレフィン重合の反応特性を精密に制御可能である
とともに、触媒活性及び生産効率を向上させることがで
き、且つ、長寿命の触媒を得ることができるようにす
る。 【解決手段】 オレフィン重合反応の触媒の担体として
使用されるシリカゲルであって、(a)細孔容積が0.
6〜2.0ml/g、(b)比表面積が300〜100
0m2/g、(c)細孔の最頻直径(Dmax)が20nm
未満、(d)直径がDmax±20%の範囲内にある細孔
の総容積が、全細孔の総容積の50%以上、(e)非晶
質であり、(f)金属不純物の総含有率が500ppm
以下、且つ、(g)固体Si−NMRでのQ4ピークの
ケミカルシフトをδ(ppm)とした場合に、δが下記
式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足するようにする。
して使用する場合に、従来の担体シリカゲルと比較し
て、オレフィン重合の反応特性を精密に制御可能である
とともに、触媒活性及び生産効率を向上させることがで
き、且つ、長寿命の触媒を得ることができるようにす
る。 【解決手段】 オレフィン重合反応の触媒の担体として
使用されるシリカゲルであって、(a)細孔容積が0.
6〜2.0ml/g、(b)比表面積が300〜100
0m2/g、(c)細孔の最頻直径(Dmax)が20nm
未満、(d)直径がDmax±20%の範囲内にある細孔
の総容積が、全細孔の総容積の50%以上、(e)非晶
質であり、(f)金属不純物の総含有率が500ppm
以下、且つ、(g)固体Si−NMRでのQ4ピークの
ケミカルシフトをδ(ppm)とした場合に、δが下記
式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足するようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒成分を担持さ
せることによりオレフィン重合反応の触媒として使用さ
れる、新規なオレフィン重合触媒用担体シリカゲル、及
び、これに触媒成分を担持させたオレフィン重合触媒に
関する。
せることによりオレフィン重合反応の触媒として使用さ
れる、新規なオレフィン重合触媒用担体シリカゲル、及
び、これに触媒成分を担持させたオレフィン重合触媒に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンの製造法として、オレフ
ィン重合反応を用いた方法が良く知られている。これ
は、1種又は2種以上のオレフィンを触媒の存在下で重
合又は共重合させることにより、ポリオレフィンを合成
する方法である。オレフィン重合反応の触媒(オレフィ
ン重合触媒)としては、通常、酸化クロム等の金属酸化
物系触媒、塩化チタンや塩化マグネシウム等のチグラー
系触媒、ジルコノセン等のメタロセン系触媒などが用い
られている。
ィン重合反応を用いた方法が良く知られている。これ
は、1種又は2種以上のオレフィンを触媒の存在下で重
合又は共重合させることにより、ポリオレフィンを合成
する方法である。オレフィン重合反応の触媒(オレフィ
ン重合触媒)としては、通常、酸化クロム等の金属酸化
物系触媒、塩化チタンや塩化マグネシウム等のチグラー
系触媒、ジルコノセン等のメタロセン系触媒などが用い
られている。
【0003】ここで、オレフィン重合触媒の担体として
は、一般に、珪藻土やシリカゲル等の珪質支持体が用い
られる。特に、シリカゲルが担体として広く用いられて
おり、例えば、特開昭61−108610号公報,特開
昭61−276805号公報,特開昭61−29600
8号,特開昭63−51407号公報,特開昭63−8
9505号公報等に、担体としてシリカゲルを用いるこ
とが述べられている。
は、一般に、珪藻土やシリカゲル等の珪質支持体が用い
られる。特に、シリカゲルが担体として広く用いられて
おり、例えば、特開昭61−108610号公報,特開
昭61−276805号公報,特開昭61−29600
8号,特開昭63−51407号公報,特開昭63−8
9505号公報等に、担体としてシリカゲルを用いるこ
とが述べられている。
【0004】しかしながら、これらの文献に記載の技術
で使用される担体シリカゲルは、概して細孔容積が小さ
く、担持できる触媒成分の量が限られてしまうので、得
られる触媒の活性が低く、ポリオレフィンの生産効率が
悪い。また、細孔径等の精密な制御ができないので、担
体シリカゲルの物性を生かした触媒設計が難しく、得ら
れる触媒によるオレフィン重合の反応速度やポリオレフ
ィンの分子量分布等の反応特性を制御するのが困難であ
るとともに、触媒としての品質も不安定である。更に、
一般的なオレフィン重合反応法である気相法やスラリー
法においては、反応は高温・高圧化で行われるが、従来
技術の担体シリカゲルはこうした環境下で物理的・化学
的な劣化を起こし易く、触媒の活性低下や変性をきたす
場合がある。加えて、シリカゲル中の不純物濃度が高
く、これが不要な触媒活性や触媒被毒を発現する原因と
なる場合がある。
で使用される担体シリカゲルは、概して細孔容積が小さ
く、担持できる触媒成分の量が限られてしまうので、得
られる触媒の活性が低く、ポリオレフィンの生産効率が
悪い。また、細孔径等の精密な制御ができないので、担
体シリカゲルの物性を生かした触媒設計が難しく、得ら
れる触媒によるオレフィン重合の反応速度やポリオレフ
ィンの分子量分布等の反応特性を制御するのが困難であ
るとともに、触媒としての品質も不安定である。更に、
一般的なオレフィン重合反応法である気相法やスラリー
法においては、反応は高温・高圧化で行われるが、従来
技術の担体シリカゲルはこうした環境下で物理的・化学
的な劣化を起こし易く、触媒の活性低下や変性をきたす
場合がある。加えて、シリカゲル中の不純物濃度が高
く、これが不要な触媒活性や触媒被毒を発現する原因と
なる場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の背景から、触媒
成分を担持させてオレフィン重合触媒として使用する場
合に、高い触媒活性を実現できるとともに、オレフィン
重合の反応特性を制御するための触媒設計が容易であ
り、加えて、長期・連続使用時や過酷な条件下でも性能
の劣化が少なく、長寿命の触媒を得ることが可能な、オ
レフィン重合触媒用担体シリカゲルが望まれていた。
成分を担持させてオレフィン重合触媒として使用する場
合に、高い触媒活性を実現できるとともに、オレフィン
重合の反応特性を制御するための触媒設計が容易であ
り、加えて、長期・連続使用時や過酷な条件下でも性能
の劣化が少なく、長寿命の触媒を得ることが可能な、オ
レフィン重合触媒用担体シリカゲルが望まれていた。
【0006】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
のである。すなわち、本発明の目的は、触媒成分を担持
させてオレフィン重合触媒として使用する場合に、従来
の担体シリカゲルと比較して、オレフィン重合の反応特
性を精密に制御可能であるとともに、触媒活性及び生産
効率を向上させることができ、且つ、長寿命の触媒を得
ることが可能な、新規なオレフィン重合触媒用担体シリ
カゲル、及び、これを用いたオレフィン重合触媒を提供
することにある。
のである。すなわち、本発明の目的は、触媒成分を担持
させてオレフィン重合触媒として使用する場合に、従来
の担体シリカゲルと比較して、オレフィン重合の反応特
性を精密に制御可能であるとともに、触媒活性及び生産
効率を向上させることができ、且つ、長寿命の触媒を得
ることが可能な、新規なオレフィン重合触媒用担体シリ
カゲル、及び、これを用いたオレフィン重合触媒を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、各種物性を
所定の範囲に制御したシリカゲルを担体として、これに
触媒成分を担持させてオレフィン重合触媒として使用す
ることにより、触媒の各種性能が向上し、上記課題が効
果的に解決されることを見出し、本発明を完成するに至
った。
上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、各種物性を
所定の範囲に制御したシリカゲルを担体として、これに
触媒成分を担持させてオレフィン重合触媒として使用す
ることにより、触媒の各種性能が向上し、上記課題が効
果的に解決されることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、オレフィン重
合反応の触媒の担体として使用されるシリカゲルであっ
て、(a)細孔容積が0.6〜2.0ml/gであり、
(b)比表面積が300〜1000m2/gであり、
(c)細孔の最頻直径(Dmax)が20nm未満であ
り、(d)直径がDmax±20%の範囲内にある細孔の
総容積が、全細孔の総容積の50%以上であり、(e)
非晶質であり、(f)金属不純物の総含有率が500p
pm以下であり、且つ、(g)固体Si−NMRでのQ
4ピークのケミカルシフトをδ(ppm)とした場合
に、δが下記式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足することを特徴とする、オレフィン重合触媒用担
体シリカゲル、及び、これに触媒成分を担持させたオレ
フィン重合触媒に関する。
合反応の触媒の担体として使用されるシリカゲルであっ
て、(a)細孔容積が0.6〜2.0ml/gであり、
(b)比表面積が300〜1000m2/gであり、
(c)細孔の最頻直径(Dmax)が20nm未満であ
り、(d)直径がDmax±20%の範囲内にある細孔の
総容積が、全細孔の総容積の50%以上であり、(e)
非晶質であり、(f)金属不純物の総含有率が500p
pm以下であり、且つ、(g)固体Si−NMRでのQ
4ピークのケミカルシフトをδ(ppm)とした場合
に、δが下記式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足することを特徴とする、オレフィン重合触媒用担
体シリカゲル、及び、これに触媒成分を担持させたオレ
フィン重合触媒に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカゲル
は、細孔容積及び比表面積が通常のものより大きい範囲
にあることを特徴とする。具体的に、細孔容積の値は、
通常0.6〜2.0ml/gの範囲、好ましくは0.8
〜1.6ml/gの範囲に、また、比表面積の値は、通
常300〜1000m2/gの範囲、好ましくは300
〜900m2/gの範囲、更に好ましくは400〜90
0m2/gの範囲に存在する。これらの細孔容積及び比
表面積の値は、窒素ガス吸脱着によるBET法で測定さ
れる。
まず、本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカゲル
は、細孔容積及び比表面積が通常のものより大きい範囲
にあることを特徴とする。具体的に、細孔容積の値は、
通常0.6〜2.0ml/gの範囲、好ましくは0.8
〜1.6ml/gの範囲に、また、比表面積の値は、通
常300〜1000m2/gの範囲、好ましくは300
〜900m2/gの範囲、更に好ましくは400〜90
0m2/gの範囲に存在する。これらの細孔容積及び比
表面積の値は、窒素ガス吸脱着によるBET法で測定さ
れる。
【0010】また、本発明のオレフィン重合触媒用担体
シリカゲルは、細孔の最頻直径(D max)が20nm未
満であることを特徴とする。最頻直径(Dmax)は、気
体や液体の吸着や吸収に関する特性であり、最頻直径
(Dmax)が小さいほど吸着や吸収性能が高い。従っ
て、種々の特性の中で最頻直径(Dmax)は、特に触媒
担体や吸着剤として使用するシリカゲルにとって重要な
物性である。本発明の徐放性担体の好ましい最頻直径
(Dmax)は、中でも17nm以下、更には15nm以
下である。また、下限は特に制限されないが、通常は2
nm以上である。
シリカゲルは、細孔の最頻直径(D max)が20nm未
満であることを特徴とする。最頻直径(Dmax)は、気
体や液体の吸着や吸収に関する特性であり、最頻直径
(Dmax)が小さいほど吸着や吸収性能が高い。従っ
て、種々の特性の中で最頻直径(Dmax)は、特に触媒
担体や吸着剤として使用するシリカゲルにとって重要な
物性である。本発明の徐放性担体の好ましい最頻直径
(Dmax)は、中でも17nm以下、更には15nm以
下である。また、下限は特に制限されないが、通常は2
nm以上である。
【0011】なお、上記の最頻直径(Dmax)は、窒素
ガス吸脱着によるBET法で測定した等温脱着曲線か
ら、E. P. Barrett, L. G. Joyner, P. H. Haklenda,
J. Amer. Chem. Soc., vol. 73, 373 (1951) に記載の
BJH法により算出される細孔分布曲線をプロットして
求められる。ここで、細孔分布曲線とは、微分細孔容
積、すなわち、細孔直径d(nm)に対する微分窒素ガ
ス吸着量(ΔV/Δ(logd))を言う。上記のV
は、窒素ガス吸着容積を表す。
ガス吸脱着によるBET法で測定した等温脱着曲線か
ら、E. P. Barrett, L. G. Joyner, P. H. Haklenda,
J. Amer. Chem. Soc., vol. 73, 373 (1951) に記載の
BJH法により算出される細孔分布曲線をプロットして
求められる。ここで、細孔分布曲線とは、微分細孔容
積、すなわち、細孔直径d(nm)に対する微分窒素ガ
ス吸着量(ΔV/Δ(logd))を言う。上記のV
は、窒素ガス吸着容積を表す。
【0012】更に、本発明のオレフィン重合触媒用担体
シリカゲルは、上記の最頻直径(D max)の値を中心と
して±20%の範囲にある細孔の総容積が、全細孔の総
容積の通常50%以上、好ましくは60%以上であるこ
とを特徴とする。このことは、本発明のオレフィン重合
触媒用担体シリカゲルが有する細孔の直径が、最頻直径
(Dmax)付近の細孔で揃っていることを意味する。な
お、上記の最頻直径(Dmax)の値の±20%の範囲に
ある細孔の総容積について、特に上限は無いが、通常は
全細孔の総容積の90%以下である。
シリカゲルは、上記の最頻直径(D max)の値を中心と
して±20%の範囲にある細孔の総容積が、全細孔の総
容積の通常50%以上、好ましくは60%以上であるこ
とを特徴とする。このことは、本発明のオレフィン重合
触媒用担体シリカゲルが有する細孔の直径が、最頻直径
(Dmax)付近の細孔で揃っていることを意味する。な
お、上記の最頻直径(Dmax)の値の±20%の範囲に
ある細孔の総容積について、特に上限は無いが、通常は
全細孔の総容積の90%以下である。
【0013】なお、斯かる特徴に関連して、本発明のオ
レフィン重合触媒用担体シリカゲルは、上記のBJH法
により算出された最頻直径(Dmax)における微分細孔
容積ΔV/Δ(logd)が、通常2〜20ml/g、
特に5〜12ml/gであることが好ましい。ここで、
上式において、dは細孔直径(nm)であり、Vは窒素
ガス吸着容積である)。微分細孔容積ΔV/Δ(log
d)が前記範囲に含まれるものは、最頻直径(Dmax)
の付近に揃っている細孔の絶対量が極めて多いものと言
える。
レフィン重合触媒用担体シリカゲルは、上記のBJH法
により算出された最頻直径(Dmax)における微分細孔
容積ΔV/Δ(logd)が、通常2〜20ml/g、
特に5〜12ml/gであることが好ましい。ここで、
上式において、dは細孔直径(nm)であり、Vは窒素
ガス吸着容積である)。微分細孔容積ΔV/Δ(log
d)が前記範囲に含まれるものは、最頻直径(Dmax)
の付近に揃っている細孔の絶対量が極めて多いものと言
える。
【0014】加えて、本発明のオレフィン重合触媒用担
体シリカゲルは、その三次元構造を見るに、非晶質であ
ること、即ち、結晶性構造が認められないことを特徴と
する。このことは、本発明のオレフィン重合触媒用担体
シリカゲルをX線回折で分析した場合に、結晶性ピーク
が実質的に認められないことを意味する。なお、本明細
書において結晶性のシリカゲルとは、X線回折パターン
で6オングストローム(Å Units d-spacing)を越えた
位置に、少なくとも一つの結晶構造のピークを示すもの
を指す。結晶性構造を有するシリカゲルの例として、界
面活性剤等の有機テンプレートを用いて細孔を形成する
ミセルテンプレートシリカが挙げられる。非結晶質のシ
リカゲルは、結晶性のシリカゲルに較べて、極めて生産
性に優れている。
体シリカゲルは、その三次元構造を見るに、非晶質であ
ること、即ち、結晶性構造が認められないことを特徴と
する。このことは、本発明のオレフィン重合触媒用担体
シリカゲルをX線回折で分析した場合に、結晶性ピーク
が実質的に認められないことを意味する。なお、本明細
書において結晶性のシリカゲルとは、X線回折パターン
で6オングストローム(Å Units d-spacing)を越えた
位置に、少なくとも一つの結晶構造のピークを示すもの
を指す。結晶性構造を有するシリカゲルの例として、界
面活性剤等の有機テンプレートを用いて細孔を形成する
ミセルテンプレートシリカが挙げられる。非結晶質のシ
リカゲルは、結晶性のシリカゲルに較べて、極めて生産
性に優れている。
【0015】また、本発明のオレフィン重合触媒用担体
シリカゲルは、不純物の含有率が非常に低く、極めて高
純度であることを特徴とする。具体的には、シリカゲル
中に存在することでその物性に影響を与えることが知ら
れている、アルカリ金属,アルカリ土類金属,周期表の
3A族,4A族及び5A族並びに遷移金属からなる群に
属する金属元素(金属不純物)の合計の含有率が、通常
500ppm以下、好ましくは100ppm以下、更に
好ましくは50ppm以下、最も好ましくは30ppm
以下である。このように不純物の影響が少ないことが、
本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカゲルが高い耐
熱性や耐水性などの優れた性質を発現できる大きな要因
の一つである。
シリカゲルは、不純物の含有率が非常に低く、極めて高
純度であることを特徴とする。具体的には、シリカゲル
中に存在することでその物性に影響を与えることが知ら
れている、アルカリ金属,アルカリ土類金属,周期表の
3A族,4A族及び5A族並びに遷移金属からなる群に
属する金属元素(金属不純物)の合計の含有率が、通常
500ppm以下、好ましくは100ppm以下、更に
好ましくは50ppm以下、最も好ましくは30ppm
以下である。このように不純物の影響が少ないことが、
本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカゲルが高い耐
熱性や耐水性などの優れた性質を発現できる大きな要因
の一つである。
【0016】更に、本発明のオレフィン重合触媒用担体
シリカゲルは、その構造に歪みが少ないことを特徴とす
る。ここで、シリカゲルの構造的な歪みは、固体Si−
NMR測定におけるQ4ピークのケミカルシフトの値に
よって表わすことができる。以下、シリカゲルの構造的
な歪みと、前記のQ4ピークのケミカルシフトの値との
関連について、詳しく説明する。
シリカゲルは、その構造に歪みが少ないことを特徴とす
る。ここで、シリカゲルの構造的な歪みは、固体Si−
NMR測定におけるQ4ピークのケミカルシフトの値に
よって表わすことができる。以下、シリカゲルの構造的
な歪みと、前記のQ4ピークのケミカルシフトの値との
関連について、詳しく説明する。
【0017】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルは非晶質ケイ酸の水和物であり、SiO2・nH2O
の示性式で表されるが、構造的には、Siの四面体の各
頂点にOが結合され、これらのOに更にSiが結合し
て、ネット状に広がった構造を有する。そして、Si−
O−Si−O−の繰り返し単位において、Oの一部が他
の成員(例えば−H、−CH3など)で置換されている
ものもあり、一つのSiに注目した場合、下記式(A)
に示す様に4個の−OSiを有するSi(Q4)や、下
記式(B)に示す様に3個の−OSiを有するSi(Q
3)等が存在する(下記式(A)及び(B)では、上記
の四面体構造を無視し、Si−Oのネット構造を平面的
に表わしている)。そして、固体Si−NMR測定にお
いて、上記の各Siに基づくピークは、順にQ4ピー
ク、Q3ピーク、・・と呼ばれる。
ゲルは非晶質ケイ酸の水和物であり、SiO2・nH2O
の示性式で表されるが、構造的には、Siの四面体の各
頂点にOが結合され、これらのOに更にSiが結合し
て、ネット状に広がった構造を有する。そして、Si−
O−Si−O−の繰り返し単位において、Oの一部が他
の成員(例えば−H、−CH3など)で置換されている
ものもあり、一つのSiに注目した場合、下記式(A)
に示す様に4個の−OSiを有するSi(Q4)や、下
記式(B)に示す様に3個の−OSiを有するSi(Q
3)等が存在する(下記式(A)及び(B)では、上記
の四面体構造を無視し、Si−Oのネット構造を平面的
に表わしている)。そして、固体Si−NMR測定にお
いて、上記の各Siに基づくピークは、順にQ4ピー
ク、Q3ピーク、・・と呼ばれる。
【0018】
【化1】
【0019】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルは、上記のQ4ピークのケミカルシフトをδ(pp
m)とした場合に、δが下記式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足することを特徴とする。従来のシリカゲルでは、
上記のQ4ピークのケミカルシフトの値δは、上記式
(I)の左辺に基づいて計算した値よりも、一般に大き
くなる。よって、本発明のオレフィン重合触媒用担体シ
リカゲルは、従来のシリカゲルに比べて、Q4ピークの
ケミカルシフトがより小さな値を有することになる。こ
れは、本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカゲルに
おいて、Q4ピークのケミカルシフトがより高磁場に存
在するということに他ならず、ひいては、Siに対して
2個の−OSiで表される結合角がより均質であり、構
造的な歪みがより少ないことを意味している。
ゲルは、上記のQ4ピークのケミカルシフトをδ(pp
m)とした場合に、δが下記式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足することを特徴とする。従来のシリカゲルでは、
上記のQ4ピークのケミカルシフトの値δは、上記式
(I)の左辺に基づいて計算した値よりも、一般に大き
くなる。よって、本発明のオレフィン重合触媒用担体シ
リカゲルは、従来のシリカゲルに比べて、Q4ピークの
ケミカルシフトがより小さな値を有することになる。こ
れは、本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカゲルに
おいて、Q4ピークのケミカルシフトがより高磁場に存
在するということに他ならず、ひいては、Siに対して
2個の−OSiで表される結合角がより均質であり、構
造的な歪みがより少ないことを意味している。
【0020】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルにおいて、Q4ピークのケミカルシフトδは、上記
式(I)の左辺(−0.0705×(Dmax)−11
0.36)に基づき算出される値よりも、好ましくは
0.05%以上小さい値であり、更に好ましくは0.1
%、特に好ましくは0.15%以上小さい値である。通
常、シリカゲルのQ4ピークの最小値は、−113pp
mである。
ゲルにおいて、Q4ピークのケミカルシフトδは、上記
式(I)の左辺(−0.0705×(Dmax)−11
0.36)に基づき算出される値よりも、好ましくは
0.05%以上小さい値であり、更に好ましくは0.1
%、特に好ましくは0.15%以上小さい値である。通
常、シリカゲルのQ4ピークの最小値は、−113pp
mである。
【0021】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルが有する、優れた耐熱性や耐水性と、上記の様な構
造的歪みの関係については、必ずしも明らかではない
が、次の様に推定される。すなわち、シリカゲルは大き
さの異なる球状粒子の集合体で構成されているが、上記
の様な構造的に歪みの少ない状態においては、球状粒子
全体のミクロ構造的な高度の均質性が維持されるので、
その結果、優れた耐熱性や耐水性が発現されるものと考
えられる。なお、Q3以下のピークは、Si−Oのネッ
ト構造の広がりに制限があるため、シリカゲルの構造的
な歪みが現れにくい。
ゲルが有する、優れた耐熱性や耐水性と、上記の様な構
造的歪みの関係については、必ずしも明らかではない
が、次の様に推定される。すなわち、シリカゲルは大き
さの異なる球状粒子の集合体で構成されているが、上記
の様な構造的に歪みの少ない状態においては、球状粒子
全体のミクロ構造的な高度の均質性が維持されるので、
その結果、優れた耐熱性や耐水性が発現されるものと考
えられる。なお、Q3以下のピークは、Si−Oのネッ
ト構造の広がりに制限があるため、シリカゲルの構造的
な歪みが現れにくい。
【0022】上記の特徴に関連して、本発明のオレフィ
ン重合触媒用担体シリカゲルは、固体Si−NMR測定
によるQ4/Q3の値が、通常1.3以上、中でも1.5
以上であることが好ましい。ここで、Q4/Q3の値と
は、上述したシリカゲルの繰り返し単位の中で、−OS
iが3個結合したSi(Q3)に対する−OSiが4個
結合したSi(Q4)のモル比を意味する。一般に、こ
の値が高い程、シリカゲルの熱安定性が高いことが知ら
れており、ここから、本発明のオレフィン重合触媒用担
体シリカゲルは、熱安定性に極めて優れていることが判
る。これに対して、結晶性である前述のミセルテンプレ
ートシリカは、Q4/Q3の値が1.3を下回ることが多
く、耐熱性が低い。
ン重合触媒用担体シリカゲルは、固体Si−NMR測定
によるQ4/Q3の値が、通常1.3以上、中でも1.5
以上であることが好ましい。ここで、Q4/Q3の値と
は、上述したシリカゲルの繰り返し単位の中で、−OS
iが3個結合したSi(Q3)に対する−OSiが4個
結合したSi(Q4)のモル比を意味する。一般に、こ
の値が高い程、シリカゲルの熱安定性が高いことが知ら
れており、ここから、本発明のオレフィン重合触媒用担
体シリカゲルは、熱安定性に極めて優れていることが判
る。これに対して、結晶性である前述のミセルテンプレ
ートシリカは、Q4/Q3の値が1.3を下回ることが多
く、耐熱性が低い。
【0023】なお、Q4ピークのケミカルシフト及びQ4
/Q3の値は、固体Si−NMR測定を行ない、その結
果に基づいて算出することができる。また、測定データ
の解析(ピーク位置の決定)は、例えば、ガウス関数を
使用した波形分離解析等により、各ピークを分割して抽
出する方法で行なう。
/Q3の値は、固体Si−NMR測定を行ない、その結
果に基づいて算出することができる。また、測定データ
の解析(ピーク位置の決定)は、例えば、ガウス関数を
使用した波形分離解析等により、各ピークを分割して抽
出する方法で行なう。
【0024】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルは、従来のゾル−ゲル法とは異なり、シリコンアル
コキシドを加水分解する加水分解工程と共に得られたシ
リカヒドロゾルを縮合する縮合工程を経てシリカヒドロ
ゲルを形成する加水分解・縮合工程と、当該加水分解・
縮合工程に引き続き、シリカヒドロゲルを熟成すること
なく水熱処理することにより、所望の物性範囲のシリカ
ゲルを得る物性調節工程とを、ともに包含する方法で製
造することができる。
ゲルは、従来のゾル−ゲル法とは異なり、シリコンアル
コキシドを加水分解する加水分解工程と共に得られたシ
リカヒドロゾルを縮合する縮合工程を経てシリカヒドロ
ゲルを形成する加水分解・縮合工程と、当該加水分解・
縮合工程に引き続き、シリカヒドロゲルを熟成すること
なく水熱処理することにより、所望の物性範囲のシリカ
ゲルを得る物性調節工程とを、ともに包含する方法で製
造することができる。
【0025】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルの原料として使用されるシリコンアルコキシドとし
ては、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、ト
リエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロ
ポキシシラン、テトラブトキシシラン等の炭素数1〜4
の低級アルキル基を有するトリ又はテトラアルコキシシ
ラン或いはそれらのオリゴマーが挙げられるが、好まし
くはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン及び
それらのオリゴマーである。以上のシリコンアルコキシ
ドは蒸留により容易に精製し得るので、高純度のシリカ
ゲルの原料として好適である。シリコンアルコキシド中
の金属不純物の総含有量は、通常100ppm以下、中
でも50ppm以下、更には30ppm以下、特に10
ppm以下が好ましい。これらの金属不純物の含有率
は、一般的なシリカゲル中の不純物含有率の測定法と同
じ方法で測定できる。
ゲルの原料として使用されるシリコンアルコキシドとし
ては、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、ト
リエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロ
ポキシシラン、テトラブトキシシラン等の炭素数1〜4
の低級アルキル基を有するトリ又はテトラアルコキシシ
ラン或いはそれらのオリゴマーが挙げられるが、好まし
くはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン及び
それらのオリゴマーである。以上のシリコンアルコキシ
ドは蒸留により容易に精製し得るので、高純度のシリカ
ゲルの原料として好適である。シリコンアルコキシド中
の金属不純物の総含有量は、通常100ppm以下、中
でも50ppm以下、更には30ppm以下、特に10
ppm以下が好ましい。これらの金属不純物の含有率
は、一般的なシリカゲル中の不純物含有率の測定法と同
じ方法で測定できる。
【0026】シリコンアルコキシドの加水分解は、シリ
コンアルコキシド1モルに対して、通常2〜20モル、
好ましくは3〜10モル、特に好ましくは4〜8モルの
水を用いて行なう。シリコンアルコキシドの加水分解に
より、シリカのヒドロゲルとアルコールとが生成する。
この加水分解反応は、通常、室温から100℃程度であ
るが、加圧下で液相を維持することで、より高い温度で
行なうことも可能である。また、加水分解時には必要に
応じて、水と相溶性のあるアルコール類等の溶媒を添加
してもよい。具体的には、炭素数1〜3の低級アルコー
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
アセトン、テトラヒドロフラン、メチルセロルブ、エチ
ルセロルブ、メチルエチルケトン、その他の水と任意に
混合できる有機溶媒を任意に用いることができるが、中
でも強い酸性や塩基性を示さないものが、均一なシリカ
ヒドロゲルを生成できる理由から好ましい。
コンアルコキシド1モルに対して、通常2〜20モル、
好ましくは3〜10モル、特に好ましくは4〜8モルの
水を用いて行なう。シリコンアルコキシドの加水分解に
より、シリカのヒドロゲルとアルコールとが生成する。
この加水分解反応は、通常、室温から100℃程度であ
るが、加圧下で液相を維持することで、より高い温度で
行なうことも可能である。また、加水分解時には必要に
応じて、水と相溶性のあるアルコール類等の溶媒を添加
してもよい。具体的には、炭素数1〜3の低級アルコー
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
アセトン、テトラヒドロフラン、メチルセロルブ、エチ
ルセロルブ、メチルエチルケトン、その他の水と任意に
混合できる有機溶媒を任意に用いることができるが、中
でも強い酸性や塩基性を示さないものが、均一なシリカ
ヒドロゲルを生成できる理由から好ましい。
【0027】これらの溶媒を使用しない場合、本発明の
オレフィン重合触媒用担体シリカゲルの製造のために
は、特に加水分解の際の攪拌速度が重要である。すなわ
ち、シリコンアルコキシドと加水分解用の水は初期には
分液しているため、攪拌によりエマルジョン化し、反応
を促進させる。この際の攪拌速度は通常30rpm以
上、好ましくは50rpm以上である。斯かる条件を満
足しない場合には、本発明のオレフィン重合触媒用担体
シリカゲルを得るのが困難になる。なお、加水分解によ
りアルコールが生成して液が均一液となり、発熱が収ま
った後には、均一なヒドロゲルを形成させるために攪拌
を停止することが好ましい。
オレフィン重合触媒用担体シリカゲルの製造のために
は、特に加水分解の際の攪拌速度が重要である。すなわ
ち、シリコンアルコキシドと加水分解用の水は初期には
分液しているため、攪拌によりエマルジョン化し、反応
を促進させる。この際の攪拌速度は通常30rpm以
上、好ましくは50rpm以上である。斯かる条件を満
足しない場合には、本発明のオレフィン重合触媒用担体
シリカゲルを得るのが困難になる。なお、加水分解によ
りアルコールが生成して液が均一液となり、発熱が収ま
った後には、均一なヒドロゲルを形成させるために攪拌
を停止することが好ましい。
【0028】結晶構造を有するシリカゲルは、水中熱安
定性に乏しくなる傾向にあり、ゲル中に細孔を形成する
のに用いられる界面活性剤等のテンプレートの存在下で
シリコンアルコキシドを加水分解すると、ゲルは容易に
結晶構造を含むものとなる。従って、本発明において
は、界面活性剤等のテンプレートの非存在下で、即ち、
これらがテンプレートとしての機能を発揮する程の量は
存在しない条件下で、加水分解を行なうことが好まし
い。
定性に乏しくなる傾向にあり、ゲル中に細孔を形成する
のに用いられる界面活性剤等のテンプレートの存在下で
シリコンアルコキシドを加水分解すると、ゲルは容易に
結晶構造を含むものとなる。従って、本発明において
は、界面活性剤等のテンプレートの非存在下で、即ち、
これらがテンプレートとしての機能を発揮する程の量は
存在しない条件下で、加水分解を行なうことが好まし
い。
【0029】反応時間は、反応液組成(シリコンアルコ
キシドの種類や、水とのモル比)並びに反応温度に依存
し、ゲル化するまでの時間が異なるので、一概には規定
されない。なお、反応系に触媒として、酸,アルカリ,
塩類などを添加することで加水分解を促進させることが
できる。しかしながら、斯かる添加物の使用は、後述す
るように、生成したヒドロゲルの熟成を引き起こすこと
になるので、本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルの製造においてはあまり好ましくない。
キシドの種類や、水とのモル比)並びに反応温度に依存
し、ゲル化するまでの時間が異なるので、一概には規定
されない。なお、反応系に触媒として、酸,アルカリ,
塩類などを添加することで加水分解を促進させることが
できる。しかしながら、斯かる添加物の使用は、後述す
るように、生成したヒドロゲルの熟成を引き起こすこと
になるので、本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルの製造においてはあまり好ましくない。
【0030】上記のシリコンアルコキシドの加水分解反
応では、シリコンアルコキシドが加水分解してシリケー
トが生成するが、引き続いて該シリケートの縮合反応が
起こり、反応液の粘度が上昇し、最終的にゲル化してシ
リカヒドロゲルとなる。本発明のオレフィン重合触媒用
担体シリカゲルを製造するためには、上記の加水分解に
より生成したシリカのヒドロゲルの硬さが上昇しないよ
うに、実質的に熟成することなく、直ちに水熱処理を行
なうことが重要である。シリコンアルコキシドを加水分
解すると、軟弱なシリカのヒドロゲルが生成するが、こ
のヒドロゲルを安定した熟成、あるいは乾燥させ、更に
これに水熱処理を施し、最終的に細孔特性の制御された
シリカゲルとする従来の方法では、本発明で規定する物
性範囲のシリカゲルを製造することができない。
応では、シリコンアルコキシドが加水分解してシリケー
トが生成するが、引き続いて該シリケートの縮合反応が
起こり、反応液の粘度が上昇し、最終的にゲル化してシ
リカヒドロゲルとなる。本発明のオレフィン重合触媒用
担体シリカゲルを製造するためには、上記の加水分解に
より生成したシリカのヒドロゲルの硬さが上昇しないよ
うに、実質的に熟成することなく、直ちに水熱処理を行
なうことが重要である。シリコンアルコキシドを加水分
解すると、軟弱なシリカのヒドロゲルが生成するが、こ
のヒドロゲルを安定した熟成、あるいは乾燥させ、更に
これに水熱処理を施し、最終的に細孔特性の制御された
シリカゲルとする従来の方法では、本発明で規定する物
性範囲のシリカゲルを製造することができない。
【0031】上記にある、加水分解により生成したシリ
カのヒドロゲルを、実質的に熟成することなく、直ちに
水熱処理を行なうということは、シリカのヒドロゲルが
生成した直後の軟弱な状態が維持されたままで、次の、
水熱処理に供するようにするということを意味する。シ
リコンアルコキシドの加水分解反応系に酸、アルカリ、
塩類等を添加すること、又は該加水分解反応の温度を厳
しくし過ぎることなどは、ヒドロゲルの熟成を進行させ
るため好ましくない。また、加水分解後の後処理におけ
る水洗,乾燥,放置などにおいて、必要以上に温度や時
間をかけるべきではない。
カのヒドロゲルを、実質的に熟成することなく、直ちに
水熱処理を行なうということは、シリカのヒドロゲルが
生成した直後の軟弱な状態が維持されたままで、次の、
水熱処理に供するようにするということを意味する。シ
リコンアルコキシドの加水分解反応系に酸、アルカリ、
塩類等を添加すること、又は該加水分解反応の温度を厳
しくし過ぎることなどは、ヒドロゲルの熟成を進行させ
るため好ましくない。また、加水分解後の後処理におけ
る水洗,乾燥,放置などにおいて、必要以上に温度や時
間をかけるべきではない。
【0032】ヒドロゲルの熟成状態を具体的に確認する
手段としては、ヒドロゲルの硬度を参考にすることがで
きる。即ち、破壊応力が、通常6MPa以下、好ましく
は3MPa以下、更に好ましくは2MPa以下の柔らか
い状態のヒドロゲルを水熱処理することで、本発明で規
定する物性範囲のシリカゲルを得ることができる。ま
た、ヒドロゲルの破壊応力は時間と共に増大するので、
実作業においては硬度を実測せず、予備実験により水熱
処理実施可能な時間を調べ、その時間内の範囲で水熱処
理を実施しても良い。
手段としては、ヒドロゲルの硬度を参考にすることがで
きる。即ち、破壊応力が、通常6MPa以下、好ましく
は3MPa以下、更に好ましくは2MPa以下の柔らか
い状態のヒドロゲルを水熱処理することで、本発明で規
定する物性範囲のシリカゲルを得ることができる。ま
た、ヒドロゲルの破壊応力は時間と共に増大するので、
実作業においては硬度を実測せず、予備実験により水熱
処理実施可能な時間を調べ、その時間内の範囲で水熱処
理を実施しても良い。
【0033】この水熱処理の条件としては、水の状態が
液体、気体のいずれでもよく、溶媒や他の気体によって
希釈されていてもよいが、好ましくは液体の水が使われ
る。シリカのヒドロゲルに対して、通常0.1〜10重
量倍、好ましくは0.5〜5重量倍、特に好ましくは1
〜3重量倍の水を加えてスラリー状とし、通常40〜2
50℃、好ましくは50〜200℃の温度で、通常0.
1〜100時間、好ましくは1〜10時間実施される。
水熱処理に使用される水には低級アルコール類、メタノ
ール、エタノール、プロパノールや、ジメチルホルムア
ミド(DMF)やジメチルスルホキシド(DMSO)、
その他の有機溶媒などが含まれてもよい。なお、加水分
解反応の反応器を用い、続けて温度条件変更により水熱
処理を行なうことも可能であるが、加水分解反応とその
後の水熱処理とでは通常、最適条件が異なっているた
め、この方法で本発明のオレフィン重合触媒用担体シリ
カゲルを得ることは一般的に難しい。
液体、気体のいずれでもよく、溶媒や他の気体によって
希釈されていてもよいが、好ましくは液体の水が使われ
る。シリカのヒドロゲルに対して、通常0.1〜10重
量倍、好ましくは0.5〜5重量倍、特に好ましくは1
〜3重量倍の水を加えてスラリー状とし、通常40〜2
50℃、好ましくは50〜200℃の温度で、通常0.
1〜100時間、好ましくは1〜10時間実施される。
水熱処理に使用される水には低級アルコール類、メタノ
ール、エタノール、プロパノールや、ジメチルホルムア
ミド(DMF)やジメチルスルホキシド(DMSO)、
その他の有機溶媒などが含まれてもよい。なお、加水分
解反応の反応器を用い、続けて温度条件変更により水熱
処理を行なうことも可能であるが、加水分解反応とその
後の水熱処理とでは通常、最適条件が異なっているた
め、この方法で本発明のオレフィン重合触媒用担体シリ
カゲルを得ることは一般的に難しい。
【0034】以上の水熱処理条件において温度を高くす
ると、得られるシリカゲルの細孔径、細孔容積が大きく
なる傾向がある。水熱処理温度としては、100〜20
0℃の範囲であることが好ましい。また、処理時間とと
もに、得られるシリカゲルの比表面積は、一度極大に達
した後、緩やかに減少する傾向がある。以上の傾向を踏
まえて、所望の物性値に応じて条件を適宜選択する必要
があるが、水熱処理は、シリカゲルの物性を変化させる
目的なので、通常、前記の加水分解の反応条件より高温
条件とすることが好ましい。
ると、得られるシリカゲルの細孔径、細孔容積が大きく
なる傾向がある。水熱処理温度としては、100〜20
0℃の範囲であることが好ましい。また、処理時間とと
もに、得られるシリカゲルの比表面積は、一度極大に達
した後、緩やかに減少する傾向がある。以上の傾向を踏
まえて、所望の物性値に応じて条件を適宜選択する必要
があるが、水熱処理は、シリカゲルの物性を変化させる
目的なので、通常、前記の加水分解の反応条件より高温
条件とすることが好ましい。
【0035】水熱処理の温度、時間を上記範囲外に設定
すると、本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカゲル
を得ることが困難となる。例えば、水熱処理の温度が高
すぎると、シリカゲルの細孔径、細孔容積が大きくなり
すぎ、また、細孔分布も広がる。逆に、水熱処理の温度
が低過ぎると、生成するシリカゲルは、架橋度が低く、
熱安定性に乏しくなり、細孔分布にピークが発現しなく
なったり、前述した固体Si−NMRにおけるQ4/Q3
値が極端に小さくなったりする。
すると、本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカゲル
を得ることが困難となる。例えば、水熱処理の温度が高
すぎると、シリカゲルの細孔径、細孔容積が大きくなり
すぎ、また、細孔分布も広がる。逆に、水熱処理の温度
が低過ぎると、生成するシリカゲルは、架橋度が低く、
熱安定性に乏しくなり、細孔分布にピークが発現しなく
なったり、前述した固体Si−NMRにおけるQ4/Q3
値が極端に小さくなったりする。
【0036】なお、水熱処理をアンモニア水中で行なう
と、純水中で行なう場合よりも低温で同様の効果が得ら
れる。また、アンモニア水中で水熱処理すると、純水中
で処理する場合と比較して、最終的に得られるシリカゲ
ルは一般に疎水性となるが、通常30〜250℃、好ま
しくは40〜200℃という比較的高温で水熱処理する
と、特に疎水性が高くなる。ここでのアンモニア水のア
ンモニア濃度としては、好ましくは0.001〜10
%、特に好ましくは0.005〜5%である。
と、純水中で行なう場合よりも低温で同様の効果が得ら
れる。また、アンモニア水中で水熱処理すると、純水中
で処理する場合と比較して、最終的に得られるシリカゲ
ルは一般に疎水性となるが、通常30〜250℃、好ま
しくは40〜200℃という比較的高温で水熱処理する
と、特に疎水性が高くなる。ここでのアンモニア水のア
ンモニア濃度としては、好ましくは0.001〜10
%、特に好ましくは0.005〜5%である。
【0037】水熱処理されたシリカヒドロゲルは、通常
40〜200℃、好ましくは60〜120℃で乾燥す
る。乾燥方法は特に限定されるものではなく、バッチ式
でも連続式でもよく、且つ、常圧でも減圧下でも乾燥す
ることができる。必要に応じ、原料のシリコンアルコキ
シドに由来する炭素分が含まれている場合には、通常4
00〜600℃で焼成除去することができる。また、表
面状態をコントロールするため、最高900℃の温度で
焼成することもある。更に、必要に応じて粉砕、分級す
ることで、最終的に目的としていた本発明のオレフィン
重合触媒用担体シリカゲルを得る。
40〜200℃、好ましくは60〜120℃で乾燥す
る。乾燥方法は特に限定されるものではなく、バッチ式
でも連続式でもよく、且つ、常圧でも減圧下でも乾燥す
ることができる。必要に応じ、原料のシリコンアルコキ
シドに由来する炭素分が含まれている場合には、通常4
00〜600℃で焼成除去することができる。また、表
面状態をコントロールするため、最高900℃の温度で
焼成することもある。更に、必要に応じて粉砕、分級す
ることで、最終的に目的としていた本発明のオレフィン
重合触媒用担体シリカゲルを得る。
【0038】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルの形状は任意であり、微粉、破砕状粒子、球状粒
子、凝集体粒子、錠剤等の成形体などいかなる形態でも
良い。但し、シリカゲルを担体とする触媒を用いたオレ
フィン重合反応では、シリカゲルの細孔内に担持された
触媒成分の表面で重合したポリオレフィンが、シリカゲ
ル粒子を崩壊させながら成長することが知られているの
で、オレフィン重合触媒の担体シリカゲルは、低強度且
つ易崩壊性の粒子である方が好ましい。従って、本発明
のオレフィン重合触媒用担体シリカゲルは、シリカゲル
の微粒子(一次粒子)が凝集して構成される凝集体粒子
(微粒子凝集体)であることが最も好ましい。
ゲルの形状は任意であり、微粉、破砕状粒子、球状粒
子、凝集体粒子、錠剤等の成形体などいかなる形態でも
良い。但し、シリカゲルを担体とする触媒を用いたオレ
フィン重合反応では、シリカゲルの細孔内に担持された
触媒成分の表面で重合したポリオレフィンが、シリカゲ
ル粒子を崩壊させながら成長することが知られているの
で、オレフィン重合触媒の担体シリカゲルは、低強度且
つ易崩壊性の粒子である方が好ましい。従って、本発明
のオレフィン重合触媒用担体シリカゲルは、シリカゲル
の微粒子(一次粒子)が凝集して構成される凝集体粒子
(微粒子凝集体)であることが最も好ましい。
【0039】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルを微粒子凝集体の形態とする場合、微粒子凝集体の
形状は、顆粒状、粒状、球状など任意であるが、球状で
ある場合には以下の利点が得られるので好ましい。 ・輸送時、仕込み時等において充填密度が高い。 ・スラリー化等の工程において、スラリー化に要する時
間が一定となる。この効果は、特に粒径を揃えた場合に
顕著である。 ・不定形の粒子と比較して、摩擦や微小な圧力等により
粒子の一部が崩壊することが少なく、取り扱い易い。 また、オレフィン重合反応において得られるポリマーの
形状は、一般に、触媒の担体シリカゲルの形状と相似形
となるので、不定形よりも球状である方が好ましい。
ゲルを微粒子凝集体の形態とする場合、微粒子凝集体の
形状は、顆粒状、粒状、球状など任意であるが、球状で
ある場合には以下の利点が得られるので好ましい。 ・輸送時、仕込み時等において充填密度が高い。 ・スラリー化等の工程において、スラリー化に要する時
間が一定となる。この効果は、特に粒径を揃えた場合に
顕著である。 ・不定形の粒子と比較して、摩擦や微小な圧力等により
粒子の一部が崩壊することが少なく、取り扱い易い。 また、オレフィン重合反応において得られるポリマーの
形状は、一般に、触媒の担体シリカゲルの形状と相似形
となるので、不定形よりも球状である方が好ましい。
【0040】また、微粒子凝集体は上述のように低強度
且つ易崩壊性であることが好ましいが、具体的には、そ
の圧壊強度が15MPa以下であることが好ましい。こ
こで、圧壊強度とは、微粒子凝集体の強度を示す一つの
尺度である。高い強度を要する用途においては、この値
は一般に20MPa以上とする必要があり、これを勘案
すると、本発明における圧壊強度15MPa以下という
値は、比較的低強度の凝集体を示している。なお、圧壊
強度が0.3MPaを下回ると、仕込み時等に粒子が壊
れることがあり、成型品としての使用が難しい。0.1
MPa程度まで低い値になると、かろうじて粒子の形状
を保つことができる限界となる。但し、これらの数値は
あくまでも目安であり、各反応系において適する圧壊強
度は各々異なる。
且つ易崩壊性であることが好ましいが、具体的には、そ
の圧壊強度が15MPa以下であることが好ましい。こ
こで、圧壊強度とは、微粒子凝集体の強度を示す一つの
尺度である。高い強度を要する用途においては、この値
は一般に20MPa以上とする必要があり、これを勘案
すると、本発明における圧壊強度15MPa以下という
値は、比較的低強度の凝集体を示している。なお、圧壊
強度が0.3MPaを下回ると、仕込み時等に粒子が壊
れることがあり、成型品としての使用が難しい。0.1
MPa程度まで低い値になると、かろうじて粒子の形状
を保つことができる限界となる。但し、これらの数値は
あくまでも目安であり、各反応系において適する圧壊強
度は各々異なる。
【0041】一次粒子は平均粒径0.1〜10μm程度
であることが好ましく、また、これによって構成される
微粒子凝集体は一次粒子の粒径の5倍以上の粒径を有す
ることが好ましい。一次粒子の平均粒径及びそれに対す
る微粒子凝集体の相対粒径をこの範囲とすることで、仕
込み時や輸送時など使用前には一定の形状を保ち、使用
時には微粒子状に崩壊するという、好ましい特性が実現
される。
であることが好ましく、また、これによって構成される
微粒子凝集体は一次粒子の粒径の5倍以上の粒径を有す
ることが好ましい。一次粒子の平均粒径及びそれに対す
る微粒子凝集体の相対粒径をこの範囲とすることで、仕
込み時や輸送時など使用前には一定の形状を保ち、使用
時には微粒子状に崩壊するという、好ましい特性が実現
される。
【0042】また、微粒子凝集体の平均粒子直径は1〜
200μm、比表面積は400m2/g以上であること
が好ましい。平均粒子直径が1μmより小さいと、シリ
カゲル微粒子凝集体の強度が過大となってしまい、これ
に触媒成分を担持させて触媒として使用した場合に、微
粒子凝集体の崩壊が起こり難く、触媒成分の表面で重合
したポリオレフィンの成長速度を阻害する可能性が高く
なるので好ましくない。一方、平均粒子直径が200μ
mより大きいと、微粒子凝集体の単位重量当りの外表面
積が減少して、単位重量当りの触媒成分の担持量が低減
してしまい、十分な重合速度が得られなくなる可能性が
高くなるので好ましくない。また、得られたポリオレフ
ィンをフィルム等に使用した場合に異物となり、商品価
値が失われるという問題が生じる。なお、平均粒子直径
は重合方法、重合装置、操作方法などにより適宜選択で
きるので、10〜100μmとすることがより望まし
い。更には、個々のシリカゲル微粒子凝集体そのものが
あまり大きすぎると、輸送または搬送時にシリカゲル微
粒子凝集体の破砕、粉化を招くなどの弊害が出てくるの
で、50μm以下であることが好ましい。
200μm、比表面積は400m2/g以上であること
が好ましい。平均粒子直径が1μmより小さいと、シリ
カゲル微粒子凝集体の強度が過大となってしまい、これ
に触媒成分を担持させて触媒として使用した場合に、微
粒子凝集体の崩壊が起こり難く、触媒成分の表面で重合
したポリオレフィンの成長速度を阻害する可能性が高く
なるので好ましくない。一方、平均粒子直径が200μ
mより大きいと、微粒子凝集体の単位重量当りの外表面
積が減少して、単位重量当りの触媒成分の担持量が低減
してしまい、十分な重合速度が得られなくなる可能性が
高くなるので好ましくない。また、得られたポリオレフ
ィンをフィルム等に使用した場合に異物となり、商品価
値が失われるという問題が生じる。なお、平均粒子直径
は重合方法、重合装置、操作方法などにより適宜選択で
きるので、10〜100μmとすることがより望まし
い。更には、個々のシリカゲル微粒子凝集体そのものが
あまり大きすぎると、輸送または搬送時にシリカゲル微
粒子凝集体の破砕、粉化を招くなどの弊害が出てくるの
で、50μm以下であることが好ましい。
【0043】なお、必要に応じて、適度な触媒活性を得
るために圧壊強度を変化させたい場合には、最も簡便な
方法として、微粒子凝集体とする前の一次粒子径や、得
られた凝集体の粒子径を制御することにより、圧壊強度
を操作することが可能である。
るために圧壊強度を変化させたい場合には、最も簡便な
方法として、微粒子凝集体とする前の一次粒子径や、得
られた凝集体の粒子径を制御することにより、圧壊強度
を操作することが可能である。
【0044】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルを、さらに微粒子凝集体の形状とするためには、上
述の水熱処理及び乾燥処理を経て得られたシリカゲルを
原料として、これを微粉砕して一次粒子とし、さらにこ
の一次粒子を凝集体の形状に造粒する。
ゲルを、さらに微粒子凝集体の形状とするためには、上
述の水熱処理及び乾燥処理を経て得られたシリカゲルを
原料として、これを微粉砕して一次粒子とし、さらにこ
の一次粒子を凝集体の形状に造粒する。
【0045】原料シリカゲルを微粉砕する方法として
は、公知のいかなる装置・器具を用いても良いが、10
μm以下の微粉(シリカゲル微粒子)を得るためには、
ボールミル(転動ミル、振動ボールミル、遊星ミル
等)、攪拌ミル(塔式粉砕器、攪拌槽型ミル、流通管型
ミル、アニュラー(環状)ミル等)、高速回転微粉砕機
(スクリーンミル、ターボ型ミル、遠心分級型ミル)、
ジェット粉砕機(循環ジェットミル、衝突タイプミル、
流動層ジェットミル)、せん断ミル(擂解機、オングミ
ル)、コロイドミル、乳鉢などの装置・器具を用いるこ
とができる。これらの中で、2μm以下の超微粒子を得
る際には、ボールミル、攪拌ミルがより好ましい。ま
た、粉砕時の状態としては、湿式法及び乾式法があり、
何れも選択可であるが、超微粒子を得るためには湿式法
がより好ましい。湿式法の場合、使用する分散媒として
は、水及びアルコール等の有機溶媒の何れを用いても、
また2種以上の混合溶媒としても良く、目的に応じて使
い分ける。なお、湿式法においては、次工程の造粒工程
に入る前に、必要に応じて乾燥を行なうことがある。微
粉砕時に不必要に強い圧力や剪断力を長時間かけ続ける
ことは、原料シリカゲルの細孔特性を損なうことがあり
好ましくない。
は、公知のいかなる装置・器具を用いても良いが、10
μm以下の微粉(シリカゲル微粒子)を得るためには、
ボールミル(転動ミル、振動ボールミル、遊星ミル
等)、攪拌ミル(塔式粉砕器、攪拌槽型ミル、流通管型
ミル、アニュラー(環状)ミル等)、高速回転微粉砕機
(スクリーンミル、ターボ型ミル、遠心分級型ミル)、
ジェット粉砕機(循環ジェットミル、衝突タイプミル、
流動層ジェットミル)、せん断ミル(擂解機、オングミ
ル)、コロイドミル、乳鉢などの装置・器具を用いるこ
とができる。これらの中で、2μm以下の超微粒子を得
る際には、ボールミル、攪拌ミルがより好ましい。ま
た、粉砕時の状態としては、湿式法及び乾式法があり、
何れも選択可であるが、超微粒子を得るためには湿式法
がより好ましい。湿式法の場合、使用する分散媒として
は、水及びアルコール等の有機溶媒の何れを用いても、
また2種以上の混合溶媒としても良く、目的に応じて使
い分ける。なお、湿式法においては、次工程の造粒工程
に入る前に、必要に応じて乾燥を行なうことがある。微
粉砕時に不必要に強い圧力や剪断力を長時間かけ続ける
ことは、原料シリカゲルの細孔特性を損なうことがあり
好ましくない。
【0046】微粉砕により得られたシリカゲル微粒子
(一次粒子)は公知の方法により造粒し、例えば球状の
凝集体の形状とする。シリカゲルは一般に一次粒子径2
μm以下の場合、特にバインダーを添加しなくても水ス
ラリーとしてこれを乾燥するだけで凝集粒子を得ること
ができるが、2μmを越える粒子の場合、凝集させるた
めにはバインダーが必要であることが多い。バインダー
として用いることができる物質は何れのものでも良い
が、例えば水に溶解する場合は砂糖、デキストローズ、
コーンシロップ、ゼラチン、カルボキシメチルセルロー
ス(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、その
他の水溶性高分子、水ガラス、シリコンアルコキシド加
水分解液(これは溶媒系にも使用可)などを用いること
ができ、溶媒に溶解して用いる場合には各種ワックス、
ラッカー、シラック、油溶性高分子等を用いることがで
きる。原料シリカゲルの多孔質性能を損なわずに低強度
の凝集体とするためには、バインダーを使用しないこと
が望ましく、やむを得ず使用する場合には最低限の使用
量とし、原料シリカゲルの物性変化を誘起するような金
属不純物量の少ない高純度なものを用いることが好まし
い。
(一次粒子)は公知の方法により造粒し、例えば球状の
凝集体の形状とする。シリカゲルは一般に一次粒子径2
μm以下の場合、特にバインダーを添加しなくても水ス
ラリーとしてこれを乾燥するだけで凝集粒子を得ること
ができるが、2μmを越える粒子の場合、凝集させるた
めにはバインダーが必要であることが多い。バインダー
として用いることができる物質は何れのものでも良い
が、例えば水に溶解する場合は砂糖、デキストローズ、
コーンシロップ、ゼラチン、カルボキシメチルセルロー
ス(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、その
他の水溶性高分子、水ガラス、シリコンアルコキシド加
水分解液(これは溶媒系にも使用可)などを用いること
ができ、溶媒に溶解して用いる場合には各種ワックス、
ラッカー、シラック、油溶性高分子等を用いることがで
きる。原料シリカゲルの多孔質性能を損なわずに低強度
の凝集体とするためには、バインダーを使用しないこと
が望ましく、やむを得ず使用する場合には最低限の使用
量とし、原料シリカゲルの物性変化を誘起するような金
属不純物量の少ない高純度なものを用いることが好まし
い。
【0047】シリカゲル微粒子を造粒する方法は公知の
何れの方法を用いても良いが、代表的な方法として、転
動法、流動層法、攪拌法、解砕法、圧縮法、押し出し
法、噴射法等が挙げられる。このうち本発明の低強度か
つ制御された細孔特性のシリカゲル微粒子凝集体を得る
ためには、バインダーの種類及び使用量、純度の選択に
注意を払い、シリカゲル微粒子を造粒する際に不要な圧
力をかけないことなどが重要である。さらに、得られた
微粒子凝集体を必要に応じて解砕、分級することで、目
的としていた微粒子凝集体の形状とすることができる。
何れの方法を用いても良いが、代表的な方法として、転
動法、流動層法、攪拌法、解砕法、圧縮法、押し出し
法、噴射法等が挙げられる。このうち本発明の低強度か
つ制御された細孔特性のシリカゲル微粒子凝集体を得る
ためには、バインダーの種類及び使用量、純度の選択に
注意を払い、シリカゲル微粒子を造粒する際に不要な圧
力をかけないことなどが重要である。さらに、得られた
微粒子凝集体を必要に応じて解砕、分級することで、目
的としていた微粒子凝集体の形状とすることができる。
【0048】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルに、オレフィン重合反応の触媒成分を担持させるこ
とにより、本発明のオレフィン重合触媒が製造される。
オレフィン重合反応の触媒成分としては、従来公知の各
種触媒成分を使用することができ、その例としては、酸
化クロム等のクロム系触媒、塩化マグネシウム、塩化チ
タン等のチグラー系触媒、ジルコノセン等のメタロセン
触媒などが挙げられる。更に詳しい具体例としては、触
媒学会編の触媒光学講座8「触媒反応(3)重合」2章
5の2、オレフィン重合触媒の項に例示される各種の触
媒成分を挙げることができる。なお、これらの触媒成分
は、何れか一種を単独で用いても、二種以上を組み合わ
せて用いても良い。
ゲルに、オレフィン重合反応の触媒成分を担持させるこ
とにより、本発明のオレフィン重合触媒が製造される。
オレフィン重合反応の触媒成分としては、従来公知の各
種触媒成分を使用することができ、その例としては、酸
化クロム等のクロム系触媒、塩化マグネシウム、塩化チ
タン等のチグラー系触媒、ジルコノセン等のメタロセン
触媒などが挙げられる。更に詳しい具体例としては、触
媒学会編の触媒光学講座8「触媒反応(3)重合」2章
5の2、オレフィン重合触媒の項に例示される各種の触
媒成分を挙げることができる。なお、これらの触媒成分
は、何れか一種を単独で用いても、二種以上を組み合わ
せて用いても良い。
【0049】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルに、上述したオレフィン重合反応の触媒成分を担持
させる方法としては、上記の触媒成分を緊密な混合状態
で触媒中に含有させることができるならば特に制限はな
く、公知の各種手法を選択して使用することができる。
ゲルに、上述したオレフィン重合反応の触媒成分を担持
させる方法としては、上記の触媒成分を緊密な混合状態
で触媒中に含有させることができるならば特に制限はな
く、公知の各種手法を選択して使用することができる。
【0050】具体例には、まず、シリカゲル細孔中に上
記の触媒成分を導入する。その方法としては、触媒調整
法としてよく知られている含浸法<吸着(absorption)
法,ポアフィリング(pore-filling)法,“incipient
wetness”法,蒸発乾固(evaporation to dryness)
法,スプレー(spray)法等>、沈殿法<共沈(copreci
pitation)法、沈着(precipitation)法,混練(knead
ing)法等>、イオン交換(ion exchange)法などの公
知の方法の何れを用いても良い。この他、機械的混合
(メカノケミカル)法や、蒸着法(化学蒸着法、スパッ
タリング法)等の方法により触媒成分を導入しても良
い。
記の触媒成分を導入する。その方法としては、触媒調整
法としてよく知られている含浸法<吸着(absorption)
法,ポアフィリング(pore-filling)法,“incipient
wetness”法,蒸発乾固(evaporation to dryness)
法,スプレー(spray)法等>、沈殿法<共沈(copreci
pitation)法、沈着(precipitation)法,混練(knead
ing)法等>、イオン交換(ion exchange)法などの公
知の方法の何れを用いても良い。この他、機械的混合
(メカノケミカル)法や、蒸着法(化学蒸着法、スパッ
タリング法)等の方法により触媒成分を導入しても良
い。
【0051】以上の操作により細孔内に触媒成分を導入
した後、必要に応じて200〜400℃で焼成すること
により、触媒成分とシリカゲルとの間の架橋反応を促進
させることができる。また、必要であれば、触媒成分の
化学状態を変化させても良い。必要であれば、触媒成分
を担持させた後に酸化や還元等の化学処理を行ない、触
媒成分の化学状態を変化させても良い。特に、金属酸化
物などの固体酸触媒を触媒成分とする場合は、加水分解
及びその後の焼成において目的とする酸化物(触媒成
分)に変換される可溶性の化合物を前駆体として担持さ
せ、その後に乾燥、焼成して目的の酸化物形態とする。
した後、必要に応じて200〜400℃で焼成すること
により、触媒成分とシリカゲルとの間の架橋反応を促進
させることができる。また、必要であれば、触媒成分の
化学状態を変化させても良い。必要であれば、触媒成分
を担持させた後に酸化や還元等の化学処理を行ない、触
媒成分の化学状態を変化させても良い。特に、金属酸化
物などの固体酸触媒を触媒成分とする場合は、加水分解
及びその後の焼成において目的とする酸化物(触媒成
分)に変換される可溶性の化合物を前駆体として担持さ
せ、その後に乾燥、焼成して目的の酸化物形態とする。
【0052】本発明のオレフィン重合触媒は、一種又は
複数種のオレフィンの重合・共重合によりポリオレフィ
ンを生成するオレフィン重合反応の触媒として、好適に
使用できる。
複数種のオレフィンの重合・共重合によりポリオレフィ
ンを生成するオレフィン重合反応の触媒として、好適に
使用できる。
【0053】本発明において、オレフィン重合の材料と
なるモノマーとしては、炭素原子数2個〜20個からな
るオレフィン、ジオレフィン等のいずれをも用いること
ができ、同時に2種類以上のモノマーを用いることもで
きる。斯かるモノマーを以下に例示するが、本発明は下
記化合物に限定されるべきものではない。オレフィンの
具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、
1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オク
テン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テ
トラセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−
エイコセン等の直鎖線状オレフィンの他、4−メチル−
1−ペンテン、4−メチル−2−ペンテン等の分岐線状
オレフィン、ビニルシクロヘキサン等の環状オレフィン
などが例示される。また、ジオレフィン化合物として
は、炭化水素化合物の共役ジエン、非共役ジエンが挙げ
られ、斯かる化合物の具体例としては、非共役ジエン化
合物の具体例として、1,5−ヘキサジエン、1,4−
ヘキサジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−オクタ
ジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、4
−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4
−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、
5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジ
エン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチル−2
−ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−メチレン−2
−ノルボルネン、1,5−シクロオクタジエン、5,8
−エンドメチレンヘキサヒドロナフタレン等が例示さ
れ、共役ジエン化合物の具体例としては、1,3−ブタ
ジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,3−
オクタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−
シクロヘキジエン等を例示することができる。
なるモノマーとしては、炭素原子数2個〜20個からな
るオレフィン、ジオレフィン等のいずれをも用いること
ができ、同時に2種類以上のモノマーを用いることもで
きる。斯かるモノマーを以下に例示するが、本発明は下
記化合物に限定されるべきものではない。オレフィンの
具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、
1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オク
テン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テ
トラセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−
エイコセン等の直鎖線状オレフィンの他、4−メチル−
1−ペンテン、4−メチル−2−ペンテン等の分岐線状
オレフィン、ビニルシクロヘキサン等の環状オレフィン
などが例示される。また、ジオレフィン化合物として
は、炭化水素化合物の共役ジエン、非共役ジエンが挙げ
られ、斯かる化合物の具体例としては、非共役ジエン化
合物の具体例として、1,5−ヘキサジエン、1,4−
ヘキサジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−オクタ
ジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、4
−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4
−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、
5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジ
エン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチル−2
−ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−メチレン−2
−ノルボルネン、1,5−シクロオクタジエン、5,8
−エンドメチレンヘキサヒドロナフタレン等が例示さ
れ、共役ジエン化合物の具体例としては、1,3−ブタ
ジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,3−
オクタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−
シクロヘキジエン等を例示することができる。
【0054】共重合体を構成するモノマーの具体例とし
ては、エチレンとプロピレン、エチレンと1−ブテン、
エチレンと1−ヘキセン、プロピレンと1−ブテン等の
組み合わせが例示されるが、本発明は、上記化合物に限
定されるべきものではない。
ては、エチレンとプロピレン、エチレンと1−ブテン、
エチレンと1−ヘキセン、プロピレンと1−ブテン等の
組み合わせが例示されるが、本発明は、上記化合物に限
定されるべきものではない。
【0055】本発明では、モノマーとして芳香族ビニル
化合物も用いることができる。芳香族ビニル化合物の具
体例としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン
等が挙げられる。
化合物も用いることができる。芳香族ビニル化合物の具
体例としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン
等が挙げられる。
【0056】以上列挙した各種重合材料の中でも、本発
明のオレフィン重合触媒は、エチレンやプロピレンを用
いてこれを重合させることにより対応するポリオレフィ
ン又はこれらの共重合体を合成する反応の触媒として、
特に好適に使用できる。
明のオレフィン重合触媒は、エチレンやプロピレンを用
いてこれを重合させることにより対応するポリオレフィ
ン又はこれらの共重合体を合成する反応の触媒として、
特に好適に使用できる。
【0057】また、本発明のオレフィン重合触媒を適用
できる重合反応の種類も特に限定されるものではなく、
公知の各種手法、例えば、ガス状のモノマー中での気相
重合法、溶媒を使用する溶液重合法、スラリー重合法、
バルク法等が使用可能である。溶液重合、またはスラリ
ー重合に用いる溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘプ
タン、オクタン等の脂肪族系炭化水素溶媒、ベンゼン、
トルエン等の芳香族系炭化水素溶媒、またはメチレンク
ロライド等のハロゲン化炭化水素溶媒が挙げられ、ある
いはオレフィン自身を溶媒に用いることも可能である。
重合方法は、回分式重合、連続式重合のいずれでも可能
であり、さらに重合を反応条件の異なる2段階以上に分
けて行っても良い。重合時間は、一般に、目的とするオ
レフィン重合体の種類、反応装置により適宜決定される
が、1分間〜20時間の範囲を取ることができる。
できる重合反応の種類も特に限定されるものではなく、
公知の各種手法、例えば、ガス状のモノマー中での気相
重合法、溶媒を使用する溶液重合法、スラリー重合法、
バルク法等が使用可能である。溶液重合、またはスラリ
ー重合に用いる溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘプ
タン、オクタン等の脂肪族系炭化水素溶媒、ベンゼン、
トルエン等の芳香族系炭化水素溶媒、またはメチレンク
ロライド等のハロゲン化炭化水素溶媒が挙げられ、ある
いはオレフィン自身を溶媒に用いることも可能である。
重合方法は、回分式重合、連続式重合のいずれでも可能
であり、さらに重合を反応条件の異なる2段階以上に分
けて行っても良い。重合時間は、一般に、目的とするオ
レフィン重合体の種類、反応装置により適宜決定される
が、1分間〜20時間の範囲を取ることができる。
【0058】本発明は、ポリマー粒子の形成を伴う重合
(例えばスラリー重合、気相重合等)に特に好適に適用
される。スラリー重合は、公知のスラリー重合方法、重
合条件に従って行なえばよいが、それらに限定されるこ
とはない。スラリー法における好ましい重合方法とし
て、モノマー(およびコモノマー)、供給物、稀釈剤な
どを必要に応じて連続的に添加し、かつ、ポリマー生成
物を連続的または少なくとも周期的に取出す連続式反応
器が含まれる。反応器としては、ループ反応器を使用す
る方法、異なる複数の反応器や反応条件が異なる複数の
攪拌反応器を直列又は並列に接続して使用する方法、若
しくはこれらの組み合わせなどが挙げられる。
(例えばスラリー重合、気相重合等)に特に好適に適用
される。スラリー重合は、公知のスラリー重合方法、重
合条件に従って行なえばよいが、それらに限定されるこ
とはない。スラリー法における好ましい重合方法とし
て、モノマー(およびコモノマー)、供給物、稀釈剤な
どを必要に応じて連続的に添加し、かつ、ポリマー生成
物を連続的または少なくとも周期的に取出す連続式反応
器が含まれる。反応器としては、ループ反応器を使用す
る方法、異なる複数の反応器や反応条件が異なる複数の
攪拌反応器を直列又は並列に接続して使用する方法、若
しくはこれらの組み合わせなどが挙げられる。
【0059】稀釈剤としては、例えばパラフィン、シク
ロパラフィンまたは芳香族炭化水素のような不活性稀釈
剤(媒質)を用いることができる。重合反応器または反
応帯域の温度は、約50℃〜約100℃、好ましくは約
60℃〜約80℃の範囲をとることができる。圧力は約
0.1MPa〜約10MPaに変化させることができ、
好ましくは0.5MPa〜5MPaである。触媒を懸濁
状態に保持し、媒質および少なくとも一部のモノマーお
よびコモノマーを液相に維持し、モノマーおよびコモノ
マーを接触させることができる圧力をとることができ
る。従って、媒質、温度、および圧力は、オレフィン重
合体が固体粒子として生成され、その形態で回収される
ように選択すればよい。
ロパラフィンまたは芳香族炭化水素のような不活性稀釈
剤(媒質)を用いることができる。重合反応器または反
応帯域の温度は、約50℃〜約100℃、好ましくは約
60℃〜約80℃の範囲をとることができる。圧力は約
0.1MPa〜約10MPaに変化させることができ、
好ましくは0.5MPa〜5MPaである。触媒を懸濁
状態に保持し、媒質および少なくとも一部のモノマーお
よびコモノマーを液相に維持し、モノマーおよびコモノ
マーを接触させることができる圧力をとることができ
る。従って、媒質、温度、および圧力は、オレフィン重
合体が固体粒子として生成され、その形態で回収される
ように選択すればよい。
【0060】オレフィン重合体の分子量は反応帯域の温
度の調節、水素の導入等、公知の各種の手段によって制
御することができる。
度の調節、水素の導入等、公知の各種の手段によって制
御することができる。
【0061】各触媒成分、モノマー(およびコモノマ
ー)は、公知の任意の方法によって、任意の順序で反応
器、または反応帯域に添加できる。例えば、各触媒成
分、モノマー(およびコモノマー)を反応帯域に同時に
添加する方法、逐次に添加する方法等を用いることがで
きる。所望ならば、各触媒成分はモノマー(およびコモ
ノマー)と接触させる前に、不活性雰囲気中において予
備接触させることができる。
ー)は、公知の任意の方法によって、任意の順序で反応
器、または反応帯域に添加できる。例えば、各触媒成
分、モノマー(およびコモノマー)を反応帯域に同時に
添加する方法、逐次に添加する方法等を用いることがで
きる。所望ならば、各触媒成分はモノマー(およびコモ
ノマー)と接触させる前に、不活性雰囲気中において予
備接触させることができる。
【0062】気相重合は、公知の気相重合方法、重合条
件に従って行なえばよいが、それらに限定されることは
ない。気相重合反応装置としては、流動層型反応槽、好
ましくは、拡大部を有する流動層型反応槽が用いられ
る。反応槽内に攪拌翼が設置された反応装置でも何ら問
題はない。各成分を重合槽に供給する方法としては、窒
素、アルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用い
て、水分のない状態で供給する、あるいは溶媒に溶解、
あるいは稀釈して、溶液、あるいはスラリー状態で供給
する等の方法を用いることができる。各触媒成分は個別
に供給してもよいし、任意の成分を任意の順序にあらか
じめ接触させて供給してもよい。
件に従って行なえばよいが、それらに限定されることは
ない。気相重合反応装置としては、流動層型反応槽、好
ましくは、拡大部を有する流動層型反応槽が用いられ
る。反応槽内に攪拌翼が設置された反応装置でも何ら問
題はない。各成分を重合槽に供給する方法としては、窒
素、アルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用い
て、水分のない状態で供給する、あるいは溶媒に溶解、
あるいは稀釈して、溶液、あるいはスラリー状態で供給
する等の方法を用いることができる。各触媒成分は個別
に供給してもよいし、任意の成分を任意の順序にあらか
じめ接触させて供給してもよい。
【0063】また、オレフィン重合反応の反応条件につ
いても特に限定されず、反応原料として使用するオレフ
ィンの種類に応じて適宜定めればよい。具体的には、温
度は重合体が溶融する温度以下、好ましくは20℃〜1
00℃、特に好ましくは40℃〜90℃の範囲である。
圧力は0.1MPa〜5MPaの範囲が好ましく、好ま
しくは0.3MPa〜4MPaである。さらに最終製品
の溶融流動性を調節する目的で、水素を分子量調節剤と
して添加しても構わない。また、重合に際して、混合ガ
ス中に不活性ガスを共存させてもよい。
いても特に限定されず、反応原料として使用するオレフ
ィンの種類に応じて適宜定めればよい。具体的には、温
度は重合体が溶融する温度以下、好ましくは20℃〜1
00℃、特に好ましくは40℃〜90℃の範囲である。
圧力は0.1MPa〜5MPaの範囲が好ましく、好ま
しくは0.3MPa〜4MPaである。さらに最終製品
の溶融流動性を調節する目的で、水素を分子量調節剤と
して添加しても構わない。また、重合に際して、混合ガ
ス中に不活性ガスを共存させてもよい。
【0064】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリカ
ゲルは、触媒成分を担持させてオレフィン重合触媒とし
て使用する場合に、従来の担体シリカゲルに比べてより
精密な細孔径制御が可能であるので、その最頻細孔径に
応じてオレフィン重合の反応速度や得られるポリオレフ
ィンの分子量分布等の反応特性を細かく制御でき、精密
な触媒設計を容易に行なうことが可能であるとともに、
得られる触媒の品質も安定している。また、同等の細孔
径を有する従来の担体シリカゲルに比べてより細孔容積
が大きいことから、より多量の触媒成分を担持させるこ
とができ、また、触媒の実効表面積も大きくなるので、
オレフィン重合活性を向上させることが可能である。
ゲルは、触媒成分を担持させてオレフィン重合触媒とし
て使用する場合に、従来の担体シリカゲルに比べてより
精密な細孔径制御が可能であるので、その最頻細孔径に
応じてオレフィン重合の反応速度や得られるポリオレフ
ィンの分子量分布等の反応特性を細かく制御でき、精密
な触媒設計を容易に行なうことが可能であるとともに、
得られる触媒の品質も安定している。また、同等の細孔
径を有する従来の担体シリカゲルに比べてより細孔容積
が大きいことから、より多量の触媒成分を担持させるこ
とができ、また、触媒の実効表面積も大きくなるので、
オレフィン重合活性を向上させることが可能である。
【0065】更に、本発明のオレフィン重合触媒用担体
シリカゲルは、従来の担体シリカゲルに比べて、シロキ
サン結合角の歪みが少なく構造が均質で、且つ高純度で
あるので、長期・連続使用時にも結晶化等による比表面
積や細孔容積等の物性劣化が起こり難く、長寿命の触媒
を得ることができる。特に、例えば気相法やスラリー法
の実施に際して高温・高圧下におかれた場合でも、物理
的・化学的な劣化を起こし易く、触媒の活性低下や変性
を招くことが無い。加えて、高純度であることから、不
要な触媒活性や触媒被毒を発現することがなく、触媒の
性能が十分に発揮される。
シリカゲルは、従来の担体シリカゲルに比べて、シロキ
サン結合角の歪みが少なく構造が均質で、且つ高純度で
あるので、長期・連続使用時にも結晶化等による比表面
積や細孔容積等の物性劣化が起こり難く、長寿命の触媒
を得ることができる。特に、例えば気相法やスラリー法
の実施に際して高温・高圧下におかれた場合でも、物理
的・化学的な劣化を起こし易く、触媒の活性低下や変性
を招くことが無い。加えて、高純度であることから、不
要な触媒活性や触媒被毒を発現することがなく、触媒の
性能が十分に発揮される。
【0066】また、上述の利点を有する本発明のオレフ
ィン重合触媒用担体シリカゲルに、触媒成分を担持させ
た本発明のオレフィン重合触媒は、従来のオレフィン重
合触媒に比べて、オレフィン重合の反応特性に優れてお
り、且つその品質も安定している。加えて、従来のオレ
フィン重合触媒に比べて、触媒成分の含有率が高く触媒
の実効表面積が大きいので、触媒活性にも優れている。
更に、例えば気相法やスラリー法の実施に際して高温・
高圧下におかれた場合でも、活性の低下や変性が生じ難
い。加えて、従来のオレフィン重合触媒に比べて、長期
・連続使用時にも性能の劣化が起こり難く、触媒として
の寿命が長い。
ィン重合触媒用担体シリカゲルに、触媒成分を担持させ
た本発明のオレフィン重合触媒は、従来のオレフィン重
合触媒に比べて、オレフィン重合の反応特性に優れてお
り、且つその品質も安定している。加えて、従来のオレ
フィン重合触媒に比べて、触媒成分の含有率が高く触媒
の実効表面積が大きいので、触媒活性にも優れている。
更に、例えば気相法やスラリー法の実施に際して高温・
高圧下におかれた場合でも、活性の低下や変性が生じ難
い。加えて、従来のオレフィン重合触媒に比べて、長期
・連続使用時にも性能の劣化が起こり難く、触媒として
の寿命が長い。
【0067】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
に制約されるものではなく、種々変形して実施すること
が可能である。
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
に制約されるものではなく、種々変形して実施すること
が可能である。
【0068】(1)シリカゲルの分析方法
(1−1)細孔容積、比表面積
カンタクローム社製AS−1にてBET窒素吸着等温線
を測定し、細孔容積、比表面積を求めた。具体的には細
孔容積は相対圧P/P0=0.98のときの値を採用
し、比表面積はP/P0=0.1,0.2,0.3の3
点の窒素吸着量よりBET多点法を用いて算出した。ま
た、BJH法で細孔分布曲線及び最頻直径(Dmax)に
おける微分細孔容積を求めた。測定する相対圧の各点の
間隔は0.025とした。
を測定し、細孔容積、比表面積を求めた。具体的には細
孔容積は相対圧P/P0=0.98のときの値を採用
し、比表面積はP/P0=0.1,0.2,0.3の3
点の窒素吸着量よりBET多点法を用いて算出した。ま
た、BJH法で細孔分布曲線及び最頻直径(Dmax)に
おける微分細孔容積を求めた。測定する相対圧の各点の
間隔は0.025とした。
【0069】(1−2)粉末X線回折
理学電機社製RAD-RB装置を用い、CuKαを線源
として測定を行なった。発散スリット1/2deg、散
乱スリット1/2deg、受光スリット0.15mmと
した。
として測定を行なった。発散スリット1/2deg、散
乱スリット1/2deg、受光スリット0.15mmと
した。
【0070】(1−3)金属不純物の含有量
試料2.5gにフッ酸を加えて加熱し、乾涸させたの
ち、水を加えて50mlとした。この水溶液を用いてI
CP発光分析を行なった。なお、ナトリウム及びカリウ
ムはフレーム炎光法で分析した。
ち、水を加えて50mlとした。この水溶液を用いてI
CP発光分析を行なった。なお、ナトリウム及びカリウ
ムはフレーム炎光法で分析した。
【0071】(1−4)固体Si−NMR測定
Bruker社製固体NMR装置(「MSL300」)
を使用するとともに、共鳴周波数59.2MHz(7.
05テスラ)、7mmのサンプルチューブを使用し、C
P/MAS(Cross Polarization / Magic Angle Spinn
ing)プローブの条件で測定した。具体的な測定条件を
下の表1に示す。
を使用するとともに、共鳴周波数59.2MHz(7.
05テスラ)、7mmのサンプルチューブを使用し、C
P/MAS(Cross Polarization / Magic Angle Spinn
ing)プローブの条件で測定した。具体的な測定条件を
下の表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】測定データの解析(Q4ピーク位置の決
定)は、ピーク分割によって各ピークを抽出する方法で
行なう。具体的には、ガウス関数を使用した波形分離解
析を行なう。この解析には、サーモガラテック(Thermo
galatic)社製の波形処理ソフト「GRAMS386」
を使用することができる。
定)は、ピーク分割によって各ピークを抽出する方法で
行なう。具体的には、ガウス関数を使用した波形分離解
析を行なう。この解析には、サーモガラテック(Thermo
galatic)社製の波形処理ソフト「GRAMS386」
を使用することができる。
【0074】(2)担体シリカゲルの製造及び評価
[実施例1]
・原料シリカゲルの製造
ガラス製で、上部に大気開放の水冷コンデンサが取り付
けてある5Lセパラブルフラスコ(ジャケット付き)
に、純水1000gを仕込んだ。100rpmで撹拌し
ながら、これにテトラメトキシシラン1400gを3分
間かけて仕込んだ。水/テトラメトキシシランのモル比
は約6である。セパラブルフラスコのジャケットには5
0℃の温水を通水した。引き続き撹拌を継続し、内容物
が沸点に到達した時点で、撹拌を停止した。引き続き約
0.5時間、ジャケットに50℃の温水を通水して生成
したゾルをゲル化させた。その後、速やかにゲルを取り
出し、目開き600ミクロンのナイロン製網を通してゲ
ルを粉砕し、粉体状のウェットゲル(シリカヒドロゲ
ル)を得た。このヒドロゲル450gと純水450gを
1Lのガラス製オートクレーブに仕込み、150℃、3
時間の条件で水熱処理を実施した。所定時間水熱処理し
た後、No.5A濾紙で濾過し、得られたシリカゲルを
水洗することなく100℃で恒量となるまで減圧乾燥し
て、実施例1の原料シリカゲルを得た。実施例1の原料
シリカゲルの諸物性を下記の表2に示す。
けてある5Lセパラブルフラスコ(ジャケット付き)
に、純水1000gを仕込んだ。100rpmで撹拌し
ながら、これにテトラメトキシシラン1400gを3分
間かけて仕込んだ。水/テトラメトキシシランのモル比
は約6である。セパラブルフラスコのジャケットには5
0℃の温水を通水した。引き続き撹拌を継続し、内容物
が沸点に到達した時点で、撹拌を停止した。引き続き約
0.5時間、ジャケットに50℃の温水を通水して生成
したゾルをゲル化させた。その後、速やかにゲルを取り
出し、目開き600ミクロンのナイロン製網を通してゲ
ルを粉砕し、粉体状のウェットゲル(シリカヒドロゲ
ル)を得た。このヒドロゲル450gと純水450gを
1Lのガラス製オートクレーブに仕込み、150℃、3
時間の条件で水熱処理を実施した。所定時間水熱処理し
た後、No.5A濾紙で濾過し、得られたシリカゲルを
水洗することなく100℃で恒量となるまで減圧乾燥し
て、実施例1の原料シリカゲルを得た。実施例1の原料
シリカゲルの諸物性を下記の表2に示す。
【0075】・微粉砕
実施例1の原料シリカゲル(平均粒径30μm)を、縦
型スクリューフィーダーを用いて供給速度20kg/h
rでセイシン企業製STJ−200型ジェットミルに供
給し、押し込み圧力7kg/cm2、粉砕圧力7kg/
cm2にて予備粉砕し、平均粒径3μmの粒子とした。
この粒子を濾布にて回収し、うち500gを0.5mm
ジルコニアボール2kg、水(分散媒)1Lと共に2L
ポリエチレン製容器に仕込み、転動ボールミルにより1
00rpm、200時間微粉砕を行なった。得られたス
ラリーよりジルコニアビーズを除去し、残ったシリカゲ
ル微粒子(一次粒子)をスラリーのまま造粒工程に供し
た。シリカゲル微粒子の平均粒径は0.26μmであっ
た。
型スクリューフィーダーを用いて供給速度20kg/h
rでセイシン企業製STJ−200型ジェットミルに供
給し、押し込み圧力7kg/cm2、粉砕圧力7kg/
cm2にて予備粉砕し、平均粒径3μmの粒子とした。
この粒子を濾布にて回収し、うち500gを0.5mm
ジルコニアボール2kg、水(分散媒)1Lと共に2L
ポリエチレン製容器に仕込み、転動ボールミルにより1
00rpm、200時間微粉砕を行なった。得られたス
ラリーよりジルコニアビーズを除去し、残ったシリカゲ
ル微粒子(一次粒子)をスラリーのまま造粒工程に供し
た。シリカゲル微粒子の平均粒径は0.26μmであっ
た。
【0076】・造粒
上述のシリカゲル微粒子のスラリーを材料として、ディ
スクアトマイザー型のスプレードライヤーを使用し、接
触方式並流、熱風入口温度200℃、熱風出口温度95
℃、ディスク回転数10000rpm、スラリー濃度3
4重量%の条件で造粒を行なった結果、粒径45〜15
0μmの半透明、球状のシリカゲルの微粒子凝集体(実
施例1の担体シリカゲル)を得た。
スクアトマイザー型のスプレードライヤーを使用し、接
触方式並流、熱風入口温度200℃、熱風出口温度95
℃、ディスク回転数10000rpm、スラリー濃度3
4重量%の条件で造粒を行なった結果、粒径45〜15
0μmの半透明、球状のシリカゲルの微粒子凝集体(実
施例1の担体シリカゲル)を得た。
【0077】・評価
実施例1の担体シリカゲルの諸物性を表3に示す。粉末
X線回折図には、周期的構造による低角度側(2θ≦5
deg)のピークは認められない。また、固体Si−N
MRのQ4ピークのケミカルシフトの値は、上記式
(I)の左辺{−0.0705×(Dmax)−110.
36}より計算される値と比べて、より小さかった(よ
りマイナス側の領域に存在した)。細孔分布曲線は非常
にシャープであり、微粉砕・造粒工程においても細孔特
性の劣化は少なかった。金属不純物としては微粉砕及び
造粒工程におけるジルコニア及びアルミニウムの混入が
認められたのみで、それらの総含有率は2.3ppmと
非常に低く、高純度であった。また、圧壊強度の値は1
5MPa以下であったことから、実施例1の担体シリカ
ゲルは、オレフィン重合触媒の担体として好適に使用で
きると考えられる。
X線回折図には、周期的構造による低角度側(2θ≦5
deg)のピークは認められない。また、固体Si−N
MRのQ4ピークのケミカルシフトの値は、上記式
(I)の左辺{−0.0705×(Dmax)−110.
36}より計算される値と比べて、より小さかった(よ
りマイナス側の領域に存在した)。細孔分布曲線は非常
にシャープであり、微粉砕・造粒工程においても細孔特
性の劣化は少なかった。金属不純物としては微粉砕及び
造粒工程におけるジルコニア及びアルミニウムの混入が
認められたのみで、それらの総含有率は2.3ppmと
非常に低く、高純度であった。また、圧壊強度の値は1
5MPa以下であったことから、実施例1の担体シリカ
ゲルは、オレフィン重合触媒の担体として好適に使用で
きると考えられる。
【0078】[参考例1]原料シリカゲル(参考例1の
原料シリカゲル)として富士シリシア製シリカゲルCA
RIACT G−6(10μm品)を用いた他は、実施
例1と同様の条件にて実験を行なった。得られた凝集粒
子(参考例1の担体シリカゲル)は、一次粒子の平均粒
径0.23μm、凝集粒子の粒径45〜150μmの半
透明、球状の凝集粒子であった。
原料シリカゲル)として富士シリシア製シリカゲルCA
RIACT G−6(10μm品)を用いた他は、実施
例1と同様の条件にて実験を行なった。得られた凝集粒
子(参考例1の担体シリカゲル)は、一次粒子の平均粒
径0.23μm、凝集粒子の粒径45〜150μmの半
透明、球状の凝集粒子であった。
【0079】参考例1の原料シリカゲルの物性を表2、
参考例1の担体シリカゲルの諸物性を表3に示す。粉末
X線回折図では、周期的構造による低角度側(2θ≦5
deg)のピークは認められなかった。細孔分布曲線
は、実施例1のシリカゲル微粒子凝集体ほどシャープで
はなく、微粉砕、造粒工程においても、実施例1のシリ
カゲル微粒子凝集体と比較して細孔特性の劣化の度合い
がやや大きかった。金属不純物の含有率は、実施例1の
担体シリカゲルと比較して非常に高く、実施例1と比較
してシリカゲルの耐熱性、耐水性は低くなると思われ
る。また、固体Si−NMRのQ4ピークのケミカルシ
フトの値は、上記式(I)の左辺より計算される値と比
べて、より大きく(よりプラス側の領域に存在し)、そ
の構造は実施例1の担体シリカゲルと比べて歪みが多
く、物性変化しやすいものと思われる。
参考例1の担体シリカゲルの諸物性を表3に示す。粉末
X線回折図では、周期的構造による低角度側(2θ≦5
deg)のピークは認められなかった。細孔分布曲線
は、実施例1のシリカゲル微粒子凝集体ほどシャープで
はなく、微粉砕、造粒工程においても、実施例1のシリ
カゲル微粒子凝集体と比較して細孔特性の劣化の度合い
がやや大きかった。金属不純物の含有率は、実施例1の
担体シリカゲルと比較して非常に高く、実施例1と比較
してシリカゲルの耐熱性、耐水性は低くなると思われ
る。また、固体Si−NMRのQ4ピークのケミカルシ
フトの値は、上記式(I)の左辺より計算される値と比
べて、より大きく(よりプラス側の領域に存在し)、そ
の構造は実施例1の担体シリカゲルと比べて歪みが多
く、物性変化しやすいものと思われる。
【0080】・水中熱安定性試験
実施例1及び参考例1の担体シリカゲル試料各々20g
に、純水を加えて40重量%のスラリーを各々調製し
た。容積60mlのステンレススチール製のミクロボン
ベに、上記で調製したスラリー約40mlを各々入れて
密封し、280±1℃のオイルバス中に3日間浸漬し
た。ミクロボンベからスラリーの一部を抜出し、濾過に
よりシリカゲルを回収した。得られたシリカゲルを10
0℃で5時間真空乾燥した。乾燥後のシリカゲルについ
て比表面積を測定した結果を下の表3に示す。実施例1
の担体シリカゲルは、参考例1の担体シリカゲルと比較
して、比表面積の減少が少なく、より安定していると判
断される。
に、純水を加えて40重量%のスラリーを各々調製し
た。容積60mlのステンレススチール製のミクロボン
ベに、上記で調製したスラリー約40mlを各々入れて
密封し、280±1℃のオイルバス中に3日間浸漬し
た。ミクロボンベからスラリーの一部を抜出し、濾過に
よりシリカゲルを回収した。得られたシリカゲルを10
0℃で5時間真空乾燥した。乾燥後のシリカゲルについ
て比表面積を測定した結果を下の表3に示す。実施例1
の担体シリカゲルは、参考例1の担体シリカゲルと比較
して、比表面積の減少が少なく、より安定していると判
断される。
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】(3)オレフィン重合触媒の製造
上記の実施例1の担体シリカゲルに、先に詳説した各種
の触媒成分を、同じく先に詳説した各種の方法を用いて
担持させることにより、オレフィン重合触媒を製造する
ことが可能である。また、適度な触媒活性を得るために
圧壊強度を変化させたい場合には、最も簡便な方法とし
て、微粒子凝集体とする前の一次粒子径や、得られた凝
集体の粒子径を制御することにより、圧壊強度を操作す
ることが可能である。
の触媒成分を、同じく先に詳説した各種の方法を用いて
担持させることにより、オレフィン重合触媒を製造する
ことが可能である。また、適度な触媒活性を得るために
圧壊強度を変化させたい場合には、最も簡便な方法とし
て、微粒子凝集体とする前の一次粒子径や、得られた凝
集体の粒子径を制御することにより、圧壊強度を操作す
ることが可能である。
【0084】一例として、上記の実施例1の担体シリカ
ゲルに触媒成分として酸化クロムを担持させる場合の手
順を示す。上記の実施例1の担体シリカゲル粒子とクロ
ム酸水溶液とを、固形物含有量基準でCrが1.2重量
%になるように混合し、乾燥した後、760℃、5時間
にわたって活性化する。こうして作製された酸化クロム
担持触媒は、例えばポリエチレン重合反応の触媒として
好適に用いられる。
ゲルに触媒成分として酸化クロムを担持させる場合の手
順を示す。上記の実施例1の担体シリカゲル粒子とクロ
ム酸水溶液とを、固形物含有量基準でCrが1.2重量
%になるように混合し、乾燥した後、760℃、5時間
にわたって活性化する。こうして作製された酸化クロム
担持触媒は、例えばポリエチレン重合反応の触媒として
好適に用いられる。
【0085】(4)オレフィン重合反応
上記の実施例1のオレフィン重合触媒用担体シリカゲル
を用いて製造されたオレフィン重合触媒は、先に詳述し
た各種の方法を用いて、各種オレフィンを反応原料とし
て用いたオレフィン重合反応の触媒として使用すること
が可能である。
を用いて製造されたオレフィン重合触媒は、先に詳述し
た各種の方法を用いて、各種オレフィンを反応原料とし
て用いたオレフィン重合反応の触媒として使用すること
が可能である。
【0086】一例として、上記の実施例1の担体シリカ
ゲルから作製した酸化クロム担持触媒を用いて、ポリエ
チレン重合反応を行なう場合の手順を示す。上記の酸化
クロム担持触媒とイソブタンとを反応器に入れ、110
℃、35気圧に保持しながら、反応器にエチレンガスを
導入し、90分間重合反応を行なう。
ゲルから作製した酸化クロム担持触媒を用いて、ポリエ
チレン重合反応を行なう場合の手順を示す。上記の酸化
クロム担持触媒とイソブタンとを反応器に入れ、110
℃、35気圧に保持しながら、反応器にエチレンガスを
導入し、90分間重合反応を行なう。
【0087】(5)触媒性能の評価
上記の実施例1の担体シリカゲルを用いて製造されたオ
レフィン重合触媒の各種性能は、例えば以下の手法を用
いて評価することが可能である。
レフィン重合触媒の各種性能は、例えば以下の手法を用
いて評価することが可能である。
【0088】<重合速度、重合活性>オレフィン重合触
媒の存在下、一定時間にわたってオレフィン重合反応を
行なった後、生成したポリマーの重量を測定して重合速
度(g/hr)を求める。また、上記重合速度/触媒量
を計算すれば、触媒量あたりの重合活性((g/(g/
hr))を求めることができる。触媒活性の高い触媒で
は、この値は大きくなる。
媒の存在下、一定時間にわたってオレフィン重合反応を
行なった後、生成したポリマーの重量を測定して重合速
度(g/hr)を求める。また、上記重合速度/触媒量
を計算すれば、触媒量あたりの重合活性((g/(g/
hr))を求めることができる。触媒活性の高い触媒で
は、この値は大きくなる。
【0089】<反応活性の劣化>上記分析を一定時間毎
に繰り返すことにより、触媒量あたりの重合活性の経時
変化、即ち触媒活性の劣化の様子を調べることができ
る。
に繰り返すことにより、触媒量あたりの重合活性の経時
変化、即ち触媒活性の劣化の様子を調べることができ
る。
【0090】<ポリマー形状>得られたポリマーの形状
を目視により評価する。
を目視により評価する。
【0091】<ポリマー分子量及び分子量分布>ゲルバ
ーミエーションクロマトグラフ(GPC、例えばウォー
ターズ社製 150−C、カラムTSK gel GMH
−HT)を用いて測定する。これを利用して、得られる
ポリオレフィンの分子量分布等を調べることができる。
ーミエーションクロマトグラフ(GPC、例えばウォー
ターズ社製 150−C、カラムTSK gel GMH
−HT)を用いて測定する。これを利用して、得られる
ポリオレフィンの分子量分布等を調べることができる。
【0092】実施例1の担体シリカゲルは、従来の担体
シリカゲル(例えば、上記参考例1の担体シリカゲル)
と比較して、極めて制御されたシャープな細孔分布を有
していた。よって、上記手法により各種触媒性能を評価
した場合、実施例1の担体シリカゲルを用いて製造され
たオレフィン重合触媒は、従来の担体シリカゲル(例え
ば、上記参考例1の担体シリカゲル)を用いて製造され
たオレフィン重合触媒に比べて、担体シリカゲルの最頻
細孔径に応じて正確に制御された反応速度や分子量分布
等の反応特性を示し、且つ製造ロット間の品質も安定し
ているものと考えられる。
シリカゲル(例えば、上記参考例1の担体シリカゲル)
と比較して、極めて制御されたシャープな細孔分布を有
していた。よって、上記手法により各種触媒性能を評価
した場合、実施例1の担体シリカゲルを用いて製造され
たオレフィン重合触媒は、従来の担体シリカゲル(例え
ば、上記参考例1の担体シリカゲル)を用いて製造され
たオレフィン重合触媒に比べて、担体シリカゲルの最頻
細孔径に応じて正確に制御された反応速度や分子量分布
等の反応特性を示し、且つ製造ロット間の品質も安定し
ているものと考えられる。
【0093】また、実施例1の担体シリカゲルは、従来
の担体シリカゲルと比較して、より大きな細孔容積を有
していた。よって、上記手法により触媒活性を評価した
場合、実施例1の担体シリカゲルを用いて製造されたオ
レフィン重合触媒は、従来の担体シリカゲルを用いて製
造されたオレフィン重合触媒に比べて、より多くの触媒
成分を担持させることができ、且つ触媒の実効表面積も
大きいので、触媒活性がより高いと考えられる。
の担体シリカゲルと比較して、より大きな細孔容積を有
していた。よって、上記手法により触媒活性を評価した
場合、実施例1の担体シリカゲルを用いて製造されたオ
レフィン重合触媒は、従来の担体シリカゲルを用いて製
造されたオレフィン重合触媒に比べて、より多くの触媒
成分を担持させることができ、且つ触媒の実効表面積も
大きいので、触媒活性がより高いと考えられる。
【0094】更に、実施例1の担体シリカゲルは、従来
の担体シリカゲルと比較して、均質で歪みが少ない構造
を有しており、しかも金属不純物の含有量が少なく高純
度であった。よって、上記手法により触媒活性の劣化の
度合を評価した場合、実施例1の担体シリカゲルを用い
て製造されたオレフィン重合触媒は、従来の担体シリカ
ゲルを用いて製造されたオレフィン重合触媒に比べて、
性能の劣化が起こりにくく、より長寿命であると考えら
れる。
の担体シリカゲルと比較して、均質で歪みが少ない構造
を有しており、しかも金属不純物の含有量が少なく高純
度であった。よって、上記手法により触媒活性の劣化の
度合を評価した場合、実施例1の担体シリカゲルを用い
て製造されたオレフィン重合触媒は、従来の担体シリカ
ゲルを用いて製造されたオレフィン重合触媒に比べて、
性能の劣化が起こりにくく、より長寿命であると考えら
れる。
【0095】
【発明の効果】本発明のオレフィン重合触媒用担体シリ
カゲルは、触媒成分を担持させてオレフィン重合触媒と
して使用する場合に、反応特性の向上のための触媒設計
が容易であり、品質の安定した触媒を得ることができ
る。また、多くの触媒成分を担持できるとともに、触媒
の実効表面積も大きくすることができるので、触媒活性
を向上させることが可能である。更に、長期・連続使用
時や過酷な条件下でも細孔特性等の物性に劣化が起こり
難く、長寿命の触媒を得ることができる。加えて、高純
度であることから、不要な触媒活性や触媒被毒を発現す
ることがなく、触媒の性能が十分に発揮される。
カゲルは、触媒成分を担持させてオレフィン重合触媒と
して使用する場合に、反応特性の向上のための触媒設計
が容易であり、品質の安定した触媒を得ることができ
る。また、多くの触媒成分を担持できるとともに、触媒
の実効表面積も大きくすることができるので、触媒活性
を向上させることが可能である。更に、長期・連続使用
時や過酷な条件下でも細孔特性等の物性に劣化が起こり
難く、長寿命の触媒を得ることができる。加えて、高純
度であることから、不要な触媒活性や触媒被毒を発現す
ることがなく、触媒の性能が十分に発揮される。
【0096】また、本発明のオレフィン重合触媒は、オ
レフィン重合の反応特性に優れており、且つその品質も
安定している。また、触媒成分の含有率が高く触媒の実
効表面積も大きいので、触媒活性にも優れている。更
に、長期・連続使用時にも性能の劣化が起こり難く、触
媒としての寿命が長い。
レフィン重合の反応特性に優れており、且つその品質も
安定している。また、触媒成分の含有率が高く触媒の実
効表面積も大きいので、触媒活性にも優れている。更
に、長期・連続使用時にも性能の劣化が起こり難く、触
媒としての寿命が長い。
Claims (6)
- 【請求項1】 オレフィン重合反応の触媒の担体として
使用されるシリカゲルであって、(a)細孔容積が0.
6〜2.0ml/gであり、(b)比表面積が300〜
1000m2/gであり、(c)細孔の最頻直径
(Dmax)が20nm未満であり、(d)直径がDmax±
20%の範囲内にある細孔の総容積が、全細孔の総容積
の50%以上であり、(e)非晶質であり、(f)金属
不純物の総含有率が500ppm以下であり、且つ、
(g)固体Si−NMRでのQ4ピークのケミカルシフ
トをδ(ppm)とした場合に、δが下記式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足することを特徴とする、オレフィン重合触媒用担
体シリカゲル。 - 【請求項2】 圧壊強度が15MPa以下の微粒子凝集
体であることを特徴とする、請求項1記載のオレフィン
重合触媒用担体シリカゲル。 - 【請求項3】 最頻直径(Dmax)における微分細孔容
積が、2〜20ml/gであることを特徴とする、請求
項1又は請求項2に記載のオレフィン重合触媒用担体シ
リカゲル。 - 【請求項4】 固体Si−NMR測定におけるQ4/Q3
ピークの値が、1.3以上であることを特徴とする、請
求項1〜3の何れか一項に記載のオレフィン重合触媒用
担体シリカゲル。 - 【請求項5】 シリコンアルコキシドを加水分解する工
程を経て製造されることを特徴とする、請求項1〜4の
何れか一項に記載のオレフィン重合触媒用担体シリカゲ
ル。 - 【請求項6】 請求項1〜5の何れか一項に記載のオレ
フィン重合触媒用担体シリカゲルの細孔内に触媒成分が
担持されていることを特徴とする、オレフィン重合触
媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001398420A JP2003192713A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | オレフィン重合触媒用担体シリカゲル及びオレフィン重合触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001398420A JP2003192713A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | オレフィン重合触媒用担体シリカゲル及びオレフィン重合触媒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003192713A true JP2003192713A (ja) | 2003-07-09 |
Family
ID=27603842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001398420A Pending JP2003192713A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | オレフィン重合触媒用担体シリカゲル及びオレフィン重合触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003192713A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013534470A (ja) * | 2010-06-24 | 2013-09-05 | ピーキュー コーポレイション | 触媒担体、触媒並びにそれらの製造および使用 |
CN106770412A (zh) * | 2016-11-29 | 2017-05-31 | 广东海洋大学 | 一种明胶凝冻强度的快速测定方法 |
WO2021173148A1 (en) * | 2020-02-28 | 2021-09-02 | Ecovyst Catalyst Technologies Llc | Chromium-on-silica catalysts and methods of making the same |
US11732065B2 (en) | 2020-02-28 | 2023-08-22 | Pq Corporation | Chromium-on-silica catalysts and methods of making the same |
-
2001
- 2001-12-27 JP JP2001398420A patent/JP2003192713A/ja active Pending
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