JP2003190781A - 濾過助剤用シリカゲル - Google Patents

濾過助剤用シリカゲル

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JP2003190781A
JP2003190781A JP2001398397A JP2001398397A JP2003190781A JP 2003190781 A JP2003190781 A JP 2003190781A JP 2001398397 A JP2001398397 A JP 2001398397A JP 2001398397 A JP2001398397 A JP 2001398397A JP 2003190781 A JP2003190781 A JP 2003190781A
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Hiroshi Mori
寛 森
Hanako Katou
波奈子 加藤
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濾過助剤用シリカゲルにおいて、経時劣化の
抑制、生産性の向上、より選択的且つ効率的な不要物質
の吸着を実現できるようにする。 【解決手段】 被濾過物に接触させ該被濾過物中の不要
物質を吸着させた後、該不要物質と一体に該被濾過物か
ら濾過により除去される、濾過助剤用シリカゲルであっ
て、(a)細孔容積が0.6〜2.0ml/gであり、
(b)比表面積が300〜1000m2/gであり、
(c)細孔の最頻直径(Dmax)が20nm未満であ
り、(d)直径がDmax±20%の範囲内にある細孔の
総容積が全細孔の総容積の50%以上であり、(e)非
晶質であり、(f)金属不純物の総含有率が500pp
m以下であり、(g)固体Si−NMRでのQ4ピーク
のケミカルシフトをδ(ppm)とした場合、δが下記
式(I)を満足するようにする。 −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被濾過物に接触さ
せ被濾過物中の不要物質を吸着させた後、不要物質と一
体に被濾過物から濾過により除去される、濾過助剤用シ
リカゲルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、酒類(ビール,焼酎,味醂,
清酒,果実酒など)、発酵調味料(醤油,食酢など)、
清涼飲料類〔ジュース(果汁),炭酸飲料など〕、食用油
類(ナタネ油、ゴマ油、コーン油など)、各種医薬用原
液、各種和漢薬抽出液などの被濾過物から、製造過程で
生じる不要物質(酒、みりん、ビール等の醸造物であれ
ばタンパク質や酵素コロイド状物質)を除去するのに濾
過助剤としてシリカゲルが使用されている。
【0003】具体的に説明すると、被濾過物に濾過助剤
用のシリカゲルを混入してからこれを濾材にフィードし
たり、予め濾材に濾過助剤をプレコートして、この濾材
に上記被濾過物をフィードしたりすることにより、不要
物質はこの濾過助剤に吸着され濾過助剤と一体に上記被
濾過物から分離・除去される。また、濾過助剤により吸
着できないような比較的サイズの大きな不要物質は濾材
により分離・除去される。このように、比較的小さな不
要物質については濾過助剤と一体に濾過すればよいの
で、濾過助剤を使用しない場合に較べ濾材の目を粗くす
ることができ、濾過抵抗を減少させることができる。
【0004】このような濾過助剤用シリカゲルとして
は、例えば特開平8−173137号公報に、温度40
0〜800℃で、10秒〜10時間焼成されてなり、比
表面積700〜1000m2/g、細孔容積1.1〜
1.6ml/g、平均細孔径6〜10nmの物性を有す
るビール安定化処理用シリカゲルが開示されている。ま
た、特開平9−25114号公報に、細孔径50〜50
0Å(オングストローム)の範囲の細孔の容積が0.7
〜2.5ml/gの範囲であり、且つ細孔径が500Å
(オングストローム)を越える細孔の容積が0.2〜
0.8ml/gの範囲であることを特徴とする濾過剤用
シリカゲルが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、被濾過物が
食品、特に発酵飲料(例えばビール)ような嗜好品で
は、極めて繊細な風味や香味や色度等の調整が要求され
ており、濾過助剤用シリカゲルでは、このような風味や
香味や色度等に影響を与える各種成分を、より高精度に
識別・選択して吸着することが強く望まれている。この
ような高精度の吸着性能の実現は、被濾過物から除去し
たい所望の成分のサイズに応じて、濾過助剤用シリカゲ
ルの細孔径をどれだけ精度良く制御できるかにかかって
いる。しかしながら、上記公報では、このような点につ
いて何ら注目していない。
【0006】シリカゲルの細孔を制度良く制御する方法
としては、界面活性剤からなる有機テンプレートを使用
して細孔を形成する方法があり、このような方法により
細孔制御されたシリカゲルは一般にミセルテンプレート
シリカと呼ばれる。ミセルテンプレートシリカは、一般
に洗浄或いは焼成にて有機テンプレート(界面活性剤)
の除去処理が行なわれるものの、界面活性剤自体、或い
は界面活性剤に含まれる金属不純物が残留してしまうた
め、食品の濾過には使用できない。
【0007】また、このように不純物を多く含んだシリ
カゲルは耐熱性や耐水性が低い。さらには、界面活性剤
を使用して製造されたシリカゲルは結晶構造を含むもの
となり、水中熱安定性に乏しいものとなってしまう。な
お、ここでいう結晶構造とは、X線回折パターンで6オ
ングストローム(Å:Units d-spacing)を越えた位置
に少なくとも1つの結晶構造のピークとして示され検知
されるものであり、同一径の細孔が規則的に配列してい
る状態を指す。このような物質は細孔分布がシャープで
あるが細孔壁が薄く、物性変化が起きやすい。さらに、
有機テンプレートが高価なため製造コストが高いといっ
た課題もある。
【0008】また、不要物質を吸着した濾過助剤用シリ
カゲルは、この不要物質を焼成等により除去され再び不
要物質を吸着しうる状態に再生された後、再び使用さ
れ、このようなサイクルが繰り返されることがある。従
来の水ガラスより製造されるシリカゲルは原料由来の不
純物が相当量含まれており、特にアルカリ金属、アルカ
リ土類金属の不純物が含まれていると耐熱性や耐水性が
低くなってしまう。またミセルテンプレートシリカを使
用して製造したシリカゲルは、上述したように耐熱性や
耐水性が低い。このため、従来の水ガラスより製造され
るシリカゲルやミセルテンプレートシリカは上述したよ
うに再生処理を行なって繰り返し使用しようとしても早
期に劣化してしまう。
【0009】また、コストの観点から、所定量の被濾過
物の処理をできるだけ少量の濾過助剤用シリカゲルによ
り済ませたいという要望があり、濾過助剤用シリカゲル
の吸着容量の一層の増量が望まれている。加えて、濾過
速度を早くして被濾過物の製造サイクルの短縮化を図る
べく、濾過助剤用シリカゲルを使用した際の濾過速度の
一層の向上が望まれている。
【0010】本発明は、上述の要望に応えるべくなされ
たものである。すなわち、本発明の目的は、経時劣化が
少なく、生産性の向上、より選択的且つ効率的な不要物
質の吸着を実現できるようにした、濾過助剤用シリカゲ
ルを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、高比表面積
かつ高細孔容積を有し、高純度かつ構造的な歪みの少な
い均質で安定な構造であり、さらに細孔分布がシャープ
な濾過助剤用シリカゲルを製造することに成功し、これ
が上記要望に効果的に応えることを見出して、本発明を
完成させた。
【0012】すなわち、本発明の要旨は、被濾過物に接
触させ該被濾過物中の不要物質を吸着したのち該不要物
質と一体に該被濾過物から濾過により除去される、濾過
助剤用シリカゲルであって、(a)細孔容積が0.6〜
2.0ml/gであり、(b)比表面積が300〜10
00m2/gであり、(c)細孔の最頻直径(Dmax)が
20nm未満であり、(d)直径がDmax±20%の範
囲内にある細孔の総容積が全細孔の総容積の50%以上
であり、(e)非晶質であり、(f)金属不純物の総含
有率が500ppm以下であり、(g)固体Si−NM
RでのQ4ピークのケミカルシフトをδ(ppm)とし
た場合にδが下記式(I)を満足することにある。
【0013】 −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I)
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を詳細
に説明する。本発明の濾過助剤用シリカゲルは、酒類
(ビール,焼酎,味醂,清酒,果実酒など)のような発
酵飲料、発酵調味料(醤油,食酢など)、清涼飲料類
〔ジュース(果汁),炭酸飲料など〕、食用油類(ナタネ
油、ゴマ油、コーン油など)、各種医薬用原液、各種和
漢薬抽出液などを濾過して、製造過程で生じる不要物質
をこの被濾過物から除去するのを補助するものである。
【0015】つまり、被濾過物に本濾過助剤用シリカゲ
ルを混入してから、これを濾材にフィードしたり、予め
濾材に本濾過助剤用シリカゲルをプレコートして、この
濾材に上記被濾過物をフィードしたりすることにより、
コロイド状物質やたんぱく質等の不溶物質が上記濾過助
剤用シリカゲルと一体に上記被濾過物から分離・除去さ
れることとなる。また、濾過助剤により吸着できないよ
うな比較的サイズの大きな不要物質は濾材により分離・
除去される。
【0016】以下、本濾過助剤用シリカゲルについて説
明すると、本発明の濾過助剤用シリカゲルは、細孔容積
及び比表面積が通常のものより大きい範囲にあることを
特徴とする。具体的に、細孔容積の値は、通常0.6〜
2.0ml/gの範囲、好ましくは0.8〜1.6ml
/gの範囲に、また、比表面積の値は、通常300〜1
000m2/gの範囲、好ましくは300〜900m2
gの範囲、更に好ましくは400〜900m2/gの範
囲に存在する。これらの細孔容積及び比表面積の値は、
窒素ガス吸脱着によるBET法で測定される。
【0017】また、本発明の濾過助剤用シリカゲルは、
細孔の最頻直径(Dmax)が20nm未満であることを
特徴とする。最頻直径(Dmax)は、気体や液体の吸着
や吸着に関する特性であり、最頻直径(Dmax)が小さ
いほど吸着や吸着性能が高い。従って、種々の特性の中
で最頻直径(Dmax)は、特に吸着剤(濾過助剤)とし
て使用する本シリカゲルにとって重要な物性である。本
発明の濾過助剤用シリカゲルの最頻直径(Dmax)は、
除去対象となる物質のサイズにより適宜選択され、特に
制限はないが、例えば発酵飲料の濾過助剤として混濁因
子となるアミノ酸やタンパク質を除去する場合、好まし
くは4nm〜18nm、さらに好ましくは5nm〜15
nmである。
【0018】なお、上記の最頻直径(Dmax)は、窒素
ガス吸脱着によるBET法で測定した等温脱着曲線か
ら、E. P. Barrett, L. G. Joyner, P. H. Haklenda,
J. Amer. Chem. Soc., vol. 73, 373 (1951) に記載の
BJH法により算出される細孔分布曲線をプロットして
求められる。ここで、細孔分布曲線とは、微分細孔容
積、すなわち、細孔直径d(nm)に対する微分窒素ガ
ス吸着量(ΔV/Δ(logd))を言う。上記のV
は、窒素ガス吸着容積を表す。
【0019】更に、本発明の濾過助剤用シリカゲルは、
上記の最頻直径(Dmax)の値を中心として±20%の
範囲にある細孔の総容積が、全細孔の総容積の通常50
%以上、好ましくは60%以上であることを特徴とす
る。このことは、本発明の濾過助剤用シリカゲルが有す
る細孔の直径が、最頻直径(Dmax)付近の細孔で揃っ
ていることを意味する。なお、上記の最頻直径
(Dmax)の値の±20%の範囲にある細孔の総容積に
ついて、特に上限は無いが、通常は全細孔の総容積の9
0%以下である。
【0020】かかる特徴に関連して、本発明の濾過助剤
用シリカゲルは、上記のBJH法により算出された最頻
直径(Dmax)における微分細孔容積ΔV/Δ(log
d)が、通常2〜20ml/g、特に5〜12ml/g
であることが好ましい(なお、上式において、dは細孔
直径(nm)であり、Vは窒素ガス吸着容積である)。
微分細孔容積ΔV/Δ(logd)が前記範囲に含まれ
るものは、最頻直径(Dmax)の付近に揃っている細孔
の絶対量が極めて多いものと言える。
【0021】加えて、本発明の濾過助剤用シリカゲル
は、その三次元構造を見るに、非晶質であること、即
ち、結晶性構造が認められないことを特徴とする。この
ことは、本発明の濾過助剤用シリカゲルをX線回折で分
析した場合に、結晶性ピークが実質的に認められないこ
とを意味する。なお、本明細書において結晶質であるシ
リカゲルとは、X線回折パターンで6オングストローム
(Å Units d-spacing)を越えた位置に、少なくとも一
つの結晶構造のピークを示すものを指す。このような結
晶質のシリカゲルの例としては、有機テンプレートを用
いて細孔を形成するミセルテンプレートシリカが挙げら
れる。本発明のような非結晶質のシリカゲルは、結晶性
のシリカゲルに較べて、極めて生産性に優れている。
【0022】また、本発明の濾過助剤用シリカゲルは、
不純物の含有率が非常に低く、極めて高純度であること
を特徴とする。具体的には、シリカゲル中に存在するこ
とでその物性に影響を与えることが知られている、アル
カリ金属,アルカリ土類金属,周期表の3A族,4A族
及び5A族並びに遷移金属からなる群に属する金属元素
(金属不純物)の合計の含有率が、通常500ppm以
下、好ましくは100ppm以下、更に好ましくは50
ppm以下、最も好ましくは30ppm以下である。中
でも、特にシリカゲルの物性に与える影響が大きい、ア
ルカリ金属及びアルカリ土類金属からなる群に属する元
素の総含有率が、通常100ppm以下、中でも50p
pm以下、更には30ppm以下、特に10ppm以下
であることが好ましい。このように不純物の影響が少な
いことは、本発明の濾過助剤用シリカゲルが高い耐熱性
や耐水性などの優れた性質を発現できる大きな要因の一
つである。
【0023】更に、本発明の濾過助剤用シリカゲルは、
骨格を形成するシロキサン結合の結合角に歪みが少ない
ことを特徴とする。ここで、シリカゲルの構造的な歪み
は、固体Si−NMR測定におけるQ4ピークのケミカ
ルシフトの値によって表わすことができる。以下、シリ
カゲルの構造的な歪みと、前記のQ4ピークのケミカル
シフトの値との関連について、詳しく説明する。
【0024】本発明の濾過助剤用シリカゲルは非晶質ケ
イ酸の水和物であり、SiO2・nH2Oの示性式で表さ
れるが、構造的には、Siの四面体の各頂点にOが結合
され、これらのOに更にSiが結合して、ネット状に広
がった構造を有する。そして、Si−O−Si−O−の
繰り返し単位において、Oの一部が他の成員(例えば−
H、−CH3など)で置換されているものもあり、一つ
のSiに注目した場合、下記式(A)に示す様に4個の
−OSiを有するSi(Q4)や、下記式(B)に示す
様に3個の−OSiを有するSi(Q3)等が存在する
〔下記式(A)及び(B)では、上記の四面体構造を無
視し、Si−Oのネット構造を平面的に表わしてい
る〕。そして、固体Si−NMR測定において、上記の
各Siに基づくピークは、順にQ4ピーク、Q3ピーク、
・・と呼ばれる。
【0025】
【化1】
【0026】本発明の濾過助剤用シリカゲルは、上記の
4ピークのケミカルシフトをδ(ppm)とした場合
に、δが下記式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足する〔即ち、δの値が上記式(I)の左辺で表わ
される値(−0.0705×(Dmax)−110.3
6)よりも小さい(よりマイナス側に存在する)〕こと
を特徴とする。従来のシリカゲルでは、上記のQ4ピー
クのケミカルシフトの値δは、上記式(I)の左辺に基
づいて計算した値よりも、一般に大きくなる(よりプラ
ス側に存在する)。よって、本発明の濾過助剤用シリカ
ゲルは、従来のシリカゲルに比べて、Q4ピークのケミ
カルシフトがより小さな値を有することになる。これ
は、本発明の濾過助剤用シリカゲルにおいて、Q4ピー
クのケミカルシフトがより高磁場に存在するということ
に他ならず、ひいては、Siに対して2個の−OSiで
表される結合角がより均質であり、構造的な歪みがより
少ないことを意味している。
【0027】本発明の濾過助剤用シリカゲルにおいて、
4ピークのケミカルシフトδは、上記式(I)の左辺
(−0.0705×(Dmax)−110.36)に基づ
き算出される値よりも、好ましくは0.05%以上小さ
い値であり、更に好ましくは0.1%、特に好ましくは
0.15%以上小さい値である。通常、シリカゲルのQ
4ピークの最小値は、−113ppmである。
【0028】本発明の濾過助剤用シリカゲルは、優れた
耐熱性や耐水性等を有しおり、外部から負荷を受けても
物性変化しにくい。このような点と、上記の様な構造的
歪みの関係については、必ずしも明らかではないが、次
の様に推定される。すなわち、シリカゲルは大きさの異
なる球状粒子の集合体で構成されているが、上記の様な
構造的に歪みの少ない状態においては、球状粒子全体の
ミクロ構造的な高度の均質性が維持されるので、その結
果、優れた耐熱性や耐水性等が発現されるものと考えら
れる。なお、Q3以下のピークは、Si−Oのネット構
造の広がりに制限があるため、シリカゲルの構造的な歪
みが現れにくい。
【0029】上記の特徴に関連して、本発明の濾過助剤
用シリカゲルは、固体Si−NMR測定によるQ4/Q3
の値が、通常1.3以上、中でも1.5以上であること
が好ましい。ここで、Q4/Q3の値とは、上述したシリ
カゲルの繰り返し単位の中で、−OSiが3個結合した
Si(Q3)に対する−OSiが4個結合したSi
(Q4)のモル比を意味する。一般に、この値が高い
程、シリカゲルの熱安定性が高いことが知られており、
ここから、本発明の濾過助剤用シリカゲルは、熱安定性
に極めて優れていることが判る。これに対し、上述した
ミセルテンプレートシリカは、Q4/Q3の値が1.3を
下回ることが多く熱安定性が低い。
【0030】なお、Q4ピークのケミカルシフト及びQ4
/Q3の値は、実施例の説明において後述する方法を用
いて固体Si−NMR測定を行ない、その結果に基づい
て算出することができる。また、測定データの解析(ピ
ーク位置の決定)は、例えば、ガウス関数を使用した波
形分離解析等により、各ピークを分割して抽出する方法
で行なう。
【0031】本発明の濾過助剤用シリカゲルは、従来の
ゾル−ゲル法とは異なり、シリコンアルコキシドを加水
分解する加水分解工程と共に得られたシリカヒドロゾル
を縮合する縮合工程を経てシリカヒドロゲルを形成する
加水分解・縮合工程と、当該加水分解・縮合工程に引き
続き、シリカヒドロゲルを熟成することなく水熱処理す
ることにより、所望の物性範囲のシリカゲルを得る物性
調節工程とを、ともに包含する方法で製造することがで
きる。
【0032】本発明の濾過助剤用シリカゲルの原料とし
て使用されるシリコンアルコキシドとしては、トリメト
キシシラン、テトラメトキシシラン、トリエトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン等の炭素数1〜4の低級アルキル
基を有するトリまたはテトラアルコキシシラン或いはそ
れらのオリゴマーが挙げられるが、好ましくはテトラメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン及びそれらのオリ
ゴマーである。以上のシリコンアルコキシドは蒸留によ
り容易に精製し得るので、高純度のシリカゲルの原料と
して好適である。シリコンアルコキシド中のアルカリ金
属又はアルカリ土類金属に属する不純物元素(金属不純
物)の総含有量は、通常100ppm以下、中でも50
ppm以下、更には30ppm以下、特に10ppm以
下が好ましい。これらのいわば金属不純物の含有率は、
一般的なシリカゲル中の不純物含有率の測定法と同じ方
法で測定できる。
【0033】シリコンアルコキシドの加水分解は、シリ
コンアルコキシド1モルに対して、通常2〜20モル、
好ましくは3〜10モル、特に好ましくは4〜8モルの
水を用いて行なう。シリコンアルコキシドの加水分解に
より、シリカのヒドロゲルとアルコールとが生成する。
この加水分解反応は、通常、室温から100℃程度であ
るが、加圧下で液相を維持することで、より高い温度で
行なうことも可能である。また、加水分解時には必要に
応じて、水と相溶性のあるアルコール類等の溶媒を添加
してもよい。具体的には、炭素数1〜3の低級アルコー
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
アセトン、テトラヒドロフラン、メチルセロルブ、エチ
ルセロルブ、メチルエチルケトン、その他の水と任意に
混合できる有機溶媒を任意に用いることができるが、中
でも強い酸性や塩基性を示さないものが、均一なシリカ
ヒドロゲルを生成できる理由から好ましい。
【0034】これらの溶媒を使用しない場合、本発明の
濾過助剤用シリカゲルの製造のためには、特に加水分解
の際の攪拌速度が重要である。すなわち、シリコンアル
コキシドと加水分解用の水は初期には分液しているた
め、攪拌によりエマルジョン化し、反応を促進させる。
この際の攪拌速度は通常30rpm以上、好ましくは5
0rpm以上である。斯かる条件を満足しない場合に
は、本発明の濾過助剤用シリカゲルを得るのが困難にな
る。なお、加水分解によりアルコールが生成して液が均
一液となり、発熱が収まった後には、均一なヒドロゲル
を形成させるために攪拌を停止することが好ましい。
【0035】結晶構造を有するシリカゲルは、水中熱安
定性に乏しくなる傾向にあり、ゲル中に細孔を形成する
のに用いられる界面活性剤等のテンプレートの存在下で
シリコンアルコキシドを加水分解すると、ゲルは容易に
結晶構造を含むものとなる。従って、本発明において
は、界面活性剤等のテンプレートの非存在下で、即ち、
これらがテンプレートとしての機能を発揮する程の量は
存在しない条件下で、加水分解を行なうことが好まし
い。
【0036】反応時間は、反応液組成(シリコンアルコ
キシドの種類や、水とのモル比)並びに反応温度に依存
し、ゲル化するまでの時間が異なるので、一概には規定
されない。なお、反応系に触媒として、酸,アルカリ,
塩類などを添加することで加水分解を促進させることが
できる。しかしながら、斯かる添加物の使用は、後述す
るように、生成したヒドロゲルの熟成を引き起こすこと
になるので、本発明の濾過助剤用シリカゲルの製造にお
いてはあまり好ましくない。
【0037】上記のシリコンアルコキシドの加水分解反
応では、シリコンアルコキシドが加水分解してシリケー
トが生成するが、引き続いて該シリケートの縮合反応が
起こり、反応液の粘度が上昇し、最終的にゲル化してシ
リカヒドロゲルとなる。本発明の濾過助剤用シリカゲル
を製造するためには、上記の加水分解により生成したシ
リカのヒドロゲルの硬さが上昇しないように、実質的に
熟成することなく、直ちに水熱処理を行なうことが重要
である。シリコンアルコキシドを加水分解すると、軟弱
なシリカのヒドロゲルが生成するが、このヒドロゲルを
安定した熟成、あるいは乾燥させ、更にこれに水熱処理
を施し、最終的に細孔特性の制御されたシリカゲルとす
る従来の方法では、本発明で規定する物性範囲のシリカ
ゲルを製造することができない。
【0038】上記にある、加水分解により生成したシリ
カのヒドロゲルを、実質的に熟成することなく、直ちに
水熱処理を行なうということは、シリカのヒドロゲルが
生成した直後の軟弱な状態が維持されたままで、次の水
熱処理に供するということを意味する。シリコンアルコ
キシドの加水分解反応系に酸、アルカリ、塩類等を添加
すること、または該加水分解反応の温度を厳しくし過ぎ
ることなどは、ヒドロゲルの熟成を進行させるため好ま
しくない。また、加水分解後の後処理における水洗,乾
燥,放置などにおいて、必要以上に温度や時間をかける
べきではない。
【0039】ヒドロゲルの熟成状態は、ヒドロゲルの硬
度を参考することにより具体的に確認することができ、
ヒドロゲルの硬度と相関するパラメータである破壊応力
が、通常6MPa以下、好ましくは3MPa以下、更に
好ましくは2MPa以下の柔らかい状態のヒドロゲルを
水熱処理することで、本発明で規定する物性範囲のシリ
カゲルを得ることができる。
【0040】この水熱処理の条件としては、水の状態が
液体、気体のいずれでもよく、溶媒や他の気体によって
希釈されていてもよいが、好ましくは液体の水が使われ
る。シリカのヒドロゲルに対して、通常0.1〜10重
量倍、好ましくは0.5〜5重量倍、特に好ましくは1
〜3重量倍の水を加えてスラリー状とし、通常40〜2
50℃、好ましくは50〜200℃の温度で、通常0.
1〜100時間、好ましくは1〜10時間実施される。
水熱処理に使用される水には低級アルコール類、メタノ
ール、エタノール、プロパノールや、ジメチルホルムア
ミド(DMF)やジメチルスルホキシド(DMSO)、
その他の有機溶媒などが含まれてもよい。なお、加水分
解反応の反応器を用い、続けて温度条件変更により水熱
処理を行なうことも可能であるが、加水分解反応とその
後の水熱処理とでは通常、最適条件が異なっているた
め、この方法で本発明の濾過助剤用シリカゲルを得るこ
とは一般的に難しい。
【0041】以上の水熱処理条件において温度を高くす
ると、得られるシリカゲルの細孔径、細孔容積が大きく
なる傾向がある。水熱処理温度としては、100〜20
0℃の範囲であることが好ましい。また、処理時間とと
もに、得られるシリカゲルの比表面積は、一度極大に達
した後、緩やかに減少する傾向がある。以上の傾向を踏
まえて、所望の物性値に応じて条件を適宜選択する必要
があるが、水熱処理は、シリカゲルの物性を変化させる
目的なので、通常、前記の加水分解の反応条件より高温
条件とすることが好ましい。
【0042】水熱処理の温度、時間を上記範囲外に設定
すると、本発明の濾過助剤用シリカゲルを得ることが困
難となる。例えば、水熱処理の温度が高すぎると、シリ
カゲルの細孔径、細孔容積が大きくなりすぎ、また、細
孔分布も広がる。逆に、水熱処理の温度が低過ぎると、
生成するシリカゲルは、架橋度が低く、熱安定性に乏し
くなり、細孔分布にピークが発現しなくなったり、前述
した固体Si−NMRにおけるQ4/Q3値が極端に小さ
くなったりする。
【0043】なお、水熱処理をアンモニア水中で行なう
と、純水中で行なう場合よりも低温で同様の効果が得ら
れる。また、アンモニア水中で水熱処理すると、純水中
で処理する場合と比較して、最終的に得られるシリカゲ
ルは一般に疎水性となるが、通常30〜250℃、好ま
しくは40〜200℃という比較的高温で水熱処理する
と、特に疎水性が高くなる。ここでのアンモニア水のア
ンモニア濃度としては、好ましくは0.001〜10
%、特に好ましくは0.005〜5%である。
【0044】水熱処理されたシリカヒドロゲルは、通常
40〜200℃、好ましくは60〜120℃で乾燥す
る。乾燥方法は特に限定されるものではなく、バッチ式
でも連続式でもよく、且つ、常圧でも減圧下でも乾燥す
ることができる。必要に応じ、原料のシリコンアルコキ
シドに由来する炭素分が含まれている場合には、通常4
00〜600℃で焼成除去することができる。また、表
面状態をコントロールするため、最高900℃の温度で
焼成することもある。
【0045】更に、得られた原料シリカゲルを必要に応
じて粉砕・分級して所定の粒径にすることで、最終的に
目的としていた本発明の濾過助剤用シリカゲルが得られ
る。なお、シリカゲルの形状は限定されず、球状であっ
ても良いし、形の規定されないその他の塊状であっても
良いし、後述するように破砕して細かな形状(破砕状)
としても良いし、さらには、破砕状のものを集めて造粒
したものであっても良い。コスト的には、粒径の制御が
容易な破砕状又はこれを造粒したものが好ましい。
【0046】ここで、濾過助剤用シリカゲルの粒径は、
濾過速度,圧損,不要物質の吸着効率の観点から、通常
100μm以下である。好ましくは、50μm以下であ
る。これは、一般的に、シリカゲルを粒径50μm以下
にすると、単位重量当たりの外表面積が増加し、且つ粒
界にも各種物質を吸着・吸収することが出来るようにな
るため、吸着・吸収性能が更に高くなるからである。す
なわち、本発明のシリカゲルの粒径を小さくすることに
よって、本発明のシリカゲルが既に持つ高細孔容積、高
比表面積、シャープな細孔分布、高純度で物性変化が少
ない等の各種の特徴を発展させ、更に吸着・吸収性に優
れたシリカゲルとすることが出来るのである。
【0047】さらに、このような観点からシリカゲルの
粒径は、30μm以下に設定することがより好ましい。
また、シリカゲルの粒径は、小さすぎると被濾過物を濾
過する際の圧力抵抗が増大し濾過速度が低下してしまう
ので1μm以上であることが好ましい。なお、シリカゲ
ルの分級は、例えば篩,重力分級機,遠心分級機などを
使用して行なわれる。また、粉砕は、以下のようにして
行なわれる。
【0048】原料シリカゲルを粉砕する方法としては、
公知のいかなる装置・器具を用いても良い。例えば、ボ
ールミル(転動ミル、振動ボールミル、遊星ミル等)、
攪拌ミル(塔式粉砕器、攪拌槽型ミル、流通管型ミル、
アニュラー(環状)ミル等)、高速回転微粉砕機(スク
リーンミル、ターボ型ミル、遠心分級型ミル)、ジェッ
ト粉砕機(循環ジェットミル、衝突タイプミル、流動層
ジェットミル)、せん断ミル(擂解機、オングミル)、
コロイドミル、乳鉢などの装置・器具を用いることがで
きる。これらの中で、シリカゲルを比較的の小さな径
(例えば2μm以下)とする場合には、ボールミル、攪
拌ミルがより好ましい。また、粉砕時の状態としては、
湿式法及び乾式法があり、何れも選択可であるが、シリ
カゲルを比較的の小さな径とする場合には湿式法がより
好ましい。湿式法の場合、使用する分散媒としては、水
及びアルコール等の有機溶媒の何れを用いても、また2
種以上の混合溶媒としても良く、目的に応じて使い分け
る。また、湿式法の場合には、次に造粒を行なうのであ
ればその前に、必要に応じて乾燥を行なうことがある。
微粉砕時に不必要に強い圧力や剪断力を長時間かけ続け
ることは、原料シリカゲルの細孔特性を損なうことがあ
り好ましくない。
【0049】なお、上述したように、粉砕されたシリカ
ゲル粒子(一次粒子)を公知の方法により造粒し、粒状
(例えば球状)の凝集体の形状としてもよい。シリカゲ
ルは一般に一次粒子径2μm以下の場合、特にバインダ
ーを添加しなくても水スラリーとしてこれを乾燥するだ
けで凝集粒子を得ることができるが、2μmを越える粒
子の場合、凝集させるためにはバインダーが必要である
ことが多い。バインダーとして用いることができる物質
は何れのものでも良いが、例えば水に溶解する場合は砂
糖、デキストローズ、コーンシロップ、ゼラチン、カル
ボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコ
ール(PVA)、その他の水溶性高分子、水ガラス、シ
リコンアルコキシド加水分解液(これは溶媒系にも使用
可)などを用いることができ、溶媒に溶解して用いる場
合には各種ワックス、ラッカー、シラック、油溶性高分
子等を用いることができる。原料シリカゲルの多孔質性
能を損なわずに凝集体とするためには、バインダーを使
用しないことが望ましく、やむを得ず使用する場合には
最低限の使用量とし、原料シリカゲルの物性変化を誘起
したり、食品加工上不適当であったりするような金属不
純物量の少ない高純度なものを用いることが好ましい。
【0050】シリカゲル微粒子を造粒する方法は公知の
何れの方法を用いても良いが、代表的な方法として、転
動法、流動層法、攪拌法、解砕法、圧縮法、押し出し
法、噴射法等が挙げられる。このうち本発明の制御され
た細孔特性のシリカゲル微粒子凝集体を得るためには、
バインダーの種類及び使用量、純度の選択に注意を払
い、シリカゲル微粒子を造粒する際に不要な圧力をかけ
ないことなどが重要である。
【0051】本発明の一実施形態としての濾過助剤用シ
リカゲルは上述したように形成されるので以下のような
利点がある。つまり、本濾過助剤用シリカゲルは、直径
がDmax±20%の範囲内にある細孔の総容積が、全細
孔の総容積の50%以上であり、従来の濾過助剤用シリ
カゲルに較べ細孔分布が狭い〔細孔の直径が、最頻直径
(Dmax)付近の細孔で揃っている〕。加水分解反応後
の水熱処理温度を調整することにより細孔径を変更する
ことが可能であり、本濾過助剤用シリカゲルの細孔分布
がこのように狭いということは、細孔径を高精度に制御
可能であるとともに、細孔径を微妙に変更することが可
能であることを意味する。
【0052】そして、被濾過物質中の混濁因子となる所
定のタンパク質やコロイド成分(不要物質)のサイズに
応じて、細孔径を上記のような高精度且つ微細な細孔径
制御を行なうことにより、所望の不要物質を精度良く識
別して選択的に除去することができ、これにより、被濾
過物が特に発酵飲料のような嗜好品である場合に被濾過
物の風味や香味や色度を極めて繊細に調整できるように
なるという利点がある。
【0053】また、有機テンプレートを使用しないの
で、上述したような高精度に細孔径の制御されたシリカ
ゲルを比較的低コストで製造できるという利点もある。
また、本濾過助剤用シリカゲルは、微分細孔容積ΔV/
Δ(logd)が、通常2〜20ml/gであり、これ
は、最頻直径(Dmax)の付近で直径が揃っている細孔
の絶対量が極めて多いことを示し、所望の不要物質を効
率的に除去できるようになるという利点がある。
【0054】さらに本発明のシリカゲルは同程度の細孔
径を有する従来シリカゲルと比較して比較的高比表面積
かつ高細孔容積という特徴を有するため、濾過速度と吸
引性能との両性能においてに優れており、被濾過物の濾
過時間の短縮ひいては製品の生産性の向上を実現でき、
加えて、被濾過物の不溶物質を少量で効率的に吸着でき
るという利点がある。
【0055】また、本濾過助剤用シリカゲルは、その細
孔の最頻直径(Dmax)が20nm未満であり、吸着性
能が高く、比較的少量使用するだけで、被濾過物質より
不要物質を除去できるという利点がある。さらに、本濾
過助剤用シリカゲルは非結晶質であることから極めて生
産性に優れているという利点がある。
【0056】加えて、本発明の濾過助剤用シリカゲル
は、不純物の含有率が非常に低く、さらに、上式(I)
を満たして構造的な歪みがより少ないことから、耐水性
や耐熱性等に優れており、被濾過物に長時間混合された
り、或いは焼成等による再生処理(被濾過物から吸着し
た不要物質を除去して再び不要物質を吸着しうる状態に
すること)が繰り返されたりしても、安定して上記性能
を発揮できるという利点がある。
【0057】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例に制約されるものではない。 (1)シリカゲルの分析方法 1−1)細孔容積、比表面積 カンタクローム社製AS−1にてBET窒素吸着等温線
を測定し、細孔容積、比表面積を求めた。具体的には細
孔容積は相対圧P/P0=0.98のときの値を採用
し、比表面積はP/P0=0.1,0.2,0.3の3
点の窒素吸着量よりBET多点法を用いて算出した。ま
た、BJH法で細孔分布曲線及び最頻直径(Dmax)に
おける微分細孔容積を求めた。測定する相対圧の各点の
間隔は0.025とした。
【0058】1−2)粉末X線回折 理学電機社製RAD-RB装置を用い、CuKαを線源
として測定を行った。発散スリット1/2deg、散乱
スリット1/2deg、受光スリット0.15mmとし
た。 1−3)金属不純物の含有量 試料2.5gにフッ酸を加えて加熱し、乾涸させたの
ち、水を加えて50mlとした。この水溶液を用いてI
CP発光分析を行った。なお、ナトリウム及びカリウム
はフレーム炎光法で分析した。
【0059】1−4)固体Si−NMR測定 Bruker社製固体NMR装置(「MSL300」)
を使用するとともに、共鳴周波数59.2MHz(7.
05テスラ)、7mmのサンプルチューブを使用し、C
P/MAS(Cross Polarization / Magic Angle Spinn
ing)プローブの条件で測定した。具体的な測定条件を
下の表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】測定データの解析(Q4ピーク位置の決
定)は、ピーク分割によって各ピークを抽出する方法で
行なう。具体的には、ガウス関数を使用した波形分離解
析を行なう。この解析には、サーモガラテック(Thermo
galatic)社製の波形処理ソフト「GRAMS386」
を使用することが出来る。 (2) シリカゲルの製造、評価 実施例1〜3 ガラス製で、上部に大気開放の水冷コンデンサが取り付
けてある5Lセパラブルフラスコ(ジャケット付き)
に、純水1000gを仕込んだ。100rpmで撹拌し
ながら、これにテトラメトキシシラン1400gを3分
間かけて仕込んだ。水/テトラメトキシシランのモル比
は約6である。セパラブルフラスコのジャケットには5
0℃の温水を通水した。引き続き撹拌を継続し、内容物
が沸点に到達した時点で、撹拌を停止した。引き続き約
0.5時間、ジャケットに50℃の温水を通水して生成
したゾルをゲル化させた。その後、速やかにゲルを取り
出し、目開き600ミクロンのナイロン製網を通してゲ
ルを粉砕し、粉体状のウェットゲル(シリカヒドロゲ
ル)を得た。このヒドロゲル450gと純水450gを
1Lのガラス製オートクレーブに仕込み、実施例1につ
いては130℃×3Hr、実施例2については150℃
×3Hr、実施例3については200℃×3Hrの条件
で、それぞれ水熱処理を実施した。所定時間水熱処理し
た後、No.5A濾紙で濾過し、得られたシリカゲルを
水洗することなく100℃で恒量となるまで減圧乾燥し
て、それぞれ実施例1〜3の原料シリカゲルを得た。
【0062】そして、各原料シリカゲルを、それぞれ乳
鉢にて粉砕後、篩により分級し、平均粒径15μmの粉
体(実施例1〜3のシリカゲル)を得た。これらの実施
例1〜3のシリカゲルの諸物性を下記の表2及び表3に
示す。表2及び表3には、併せて、市販のビール濾過助
剤用シリカゲルであるシオノギ製薬(株)製のカープレ
ックスBS−304(参考例1),BS−306(参考
例2)の諸物性を参考例として示す。
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】本濾過助剤用シリカゲルの実施例1〜3
は、表2に示すように、最頻直径(D max)の値を中心
として±20%の範囲にある細孔の総容積が、いずれも
全細孔の総容積の60%以上と高く、シャープな細孔分
布を有している。例えば、実施例3の本シリカゲルと、
参考例2のシリカゲルとは最頻直径Dmaxが略同じであ
るが、直径がDmax±20%の範囲内にある細孔の総容
積が、参考例2では全細孔の総容積の68%に対し実施
例3では78%と高い。つまり、本発明の濾過助剤用シ
リカゲルは、参考例2のような従来の濾過助剤用シリカ
ゲルに較べ、水熱処理温度を調整することによりその細
孔径をきめ細かに制御できるのである。
【0066】また、本濾過助剤用シリカゲルの実施例1
〜3は、図示しないが何れも粉末X線回折図には周期的
構造による低角度側(2θ≦5deg)のピークは認め
られず、非結晶質であり、生産性が優れている。また、
最頻直径Dmaxが略同じである実施例3の本シリカゲル
と参考例2のシリカゲルとを、比表面積及び総細孔容積
について見比べてみると、明らかに実施例3の本シリカ
ゲルの方が大きく、参考例2のような従来のシリカゲル
に較べ、被濾過物の濾過時間の短縮ひいては製品の生産
性の向上を実現でき、加えて、被濾過物の不溶物質を少
量で効率的に吸着できる。
【0067】また、本濾過助剤用シリカゲルの各実施例
1〜3は、ナトリウム含有率が0.2ppm、カリウム
含有率が0.1ppm、カリウム含有率が0.2ppm
であり、その他の金属は検出されなかった。つまり、本
濾過助剤用シリカゲルの各実施例1〜3のトータルの不
純物金属含有率は、それぞれ、表2に示すように0.5
ppmであり、参考例1,2と較べても、桁違いに純度
が高く、耐熱性・耐水性などに優れている。また、この
ように純度が高いということは、食品の濾過助剤として
使用される場合に衛生上の観点から極めて高い優位点と
いえる。
【0068】さらに、表3に示すように、本濾過助剤用
シリカゲルの各実施例1〜3では、固体Si−NMRの
4ピークのケミカルシフトの値は上式(I)により計
算される値よりも小さい(よりマイナス側にある)。こ
れに対し、参考例1,2のような従来のシリカゲルで
は、固体Si−NMRのQ4ピークのケミカルシフトの
値は上式(I)により計算される値よりも大きい(より
プラス側にある)。これは、本濾過助剤用シリカゲルの
各実施例1〜3は、参考例1,2のような従来のシリカ
ゲルに較べて構造的なひずみが少ないことを意味し、過
酷な使用条件(例えば長期間にわたり被濾過物中におか
れたり、再生を目的とした焼成を繰り返されたりするよ
うな条件)においても物性が変化しにくい(即ち劣化し
にくい)ことを示す。 (3)濾過助剤用シリカゲルの性能評価 本濾過助剤用シリカゲルは、上述したように、従来シリ
カゲルと同様に、ビール、焼酎,味醂,清酒,果実酒な
どの酒類や、醤油,食酢等の発酵調味料や、ジュース
(果汁),炭酸飲料などの清涼飲料類や、ナタネ油,ゴマ
油,コーン油等の食用油類や、各種医薬用原液や、各種
和漢薬抽出液などの濾過助剤として使用される。
【0069】濾過助剤としての性能評価項目としては、
例えば濾過速度や、タンパク質吸着能力や、濾過による
各種製品の安定化効果等がある。具体的な例として、ビ
ールの濾過助剤として使用する場合の性能評価項目の代
表的な例とその評価方法とを以下に示す。 濁度試験 濾過したビールを強制的に劣化させ、その濁度を目視或
いはヘイズメータにて測定し、初期(濾過直後)の濁度
と比較してビール中のコロイド成分やタンパク質が会合
又は凝集して混濁していく度合いを調べるものである。
濾過による混濁因子(不要物質)の除去が不十分である
と徐々に透明度が下がり、特に低温保存時に強い混濁を
生じる。これらの混濁因子吸着能力に優れるシリカゲル
を濾過助剤とするとビールの保存安定性が向上する。
【0070】具体的には、例えば以下のような条件の濁
度を測定し、比較する。 <当日濁度>濾過直後のビールの濁度を目視或いはヘイ
ズメータにて測定。 <50℃強制劣化濁度〉:濾過直後のビールを瓶詰め
し、50℃で1週間程度保存した後、このビールの濁度
をヘイズメータにて測定。 <50℃強制劣化後の寒冷混濁濁度>:上記の50℃で
保存した後のビールを更に24時間0℃の恒温水槽に入
れて寒冷混濁を析出させた後、0℃の状態のままビール
の混濁を目視或いはヘイズメータにて測定。 混濁因子吸着試験 ビール中に含まれる混濁因子成分を抽出し、これを5%
工タノール溶液に加えて溶解させ、同時にこの溶液のp
HをビールのpHに合わせる。そして、この溶液にシリ
カゲルを一定量添加し、一定時間攪拌した後でこの溶液
を濾過する。試験前後の溶液の混濁因子成分濃度の変化
からシリカゲルの吸着量を求める。混濁因子であるミオ
グロビンなどのタンパク質や、ポリフェノールなどのコ
ロイド成分に関してこのような試験を行なうことによ
り、シリカゲルの混濁因子を吸着除去する能力を知るこ
とが出来る。直接ビールを用いて試験をすると、より実
際的なデータ(シリカゲルの吸着除去性能)を得ること
が出来る。 SASPL値(飽和硫安沈殿限界) シリカゲルにより濾過を行なったビールに飽和硫安アン
モニウムを一定量ずつ滴下していき、タンパク質の不溶
化による濁度の上昇曲線から沈殿限界量を求める。この
値が大きいほど混濁因子成分の量が少なく混濁が起こり
にくいことになる(即ちシリカゲルの吸着除去性能が高
いことになる)。
【0071】具体的には、50m1(ミリリットル)の
ガス抜きしたビール試料を攪拌しながら、このビール試
料に飽和硫安溶液を滴下し、660nmの波長の光をビ
ール試料にあててこの光の透過率を測定することにより
ビール試料の濁度を連続的に観察する。そして、ビール
試料の濁度が急減に増加し始めたら、その時点までの飽
和硫安溶液滴下量をSASPL値とする(Jams,
S.Hough,MBAA Technical Qu
arteiy,13,34(1976)参照)。 その他の特性 ビールの濾過により、混濁因子となる成分(不要物質)
を除去する事は重要であるが、ビールには同時に除去す
べきではない成分(ビールの色度、泡持ち、香味に関連
する成分)も存在する。このため、上記不要物質をこの
ような必要な成分と区別して吸着除去できるか否かが、
濾過助剤用シリカゲルの優劣を判定する上での大きな項
目となる。つまり、シリカゲルを使用した濾過後のビー
ルの色度や泡持ち時間や香味等を上記の試験とともに評
価することにより、濾過助剤としてのシリカゲルの総合
的な評価を行なうことができる。 濾過速度 濾過速度が低いと、ビール原料を濾材に通すのに時間が
掛かりビールの生産性が低くなるため、生産性の観点か
ら、濾過速度はシリカゲルの性能を評価する上で重要な
ファクターとなる。なお、濾過速度は、濾過助剤用シリ
カゲルの粒径や細孔容積に左右されるため、粒子強度の
弱いシリカゲルを便用すると、経時的な構造的劣化によ
り粒径や細孔容積が変化してしまい、ビール原料を濾材
に通す際の差圧が上昇し、濾過速度が低下する虞があ
る。したがって、強制的に負荷(例えば熱負荷)をかけ
てから濾過速度を測定するなど、劣化を考慮した濾過速
度をシリカゲルの性能評価項目として測定することも考
えられる。
【0072】
【発明の効果】本発明の濾過助剤用シリカゲルによれ
ば、細孔分布がシャープであり、その細孔径を従来より
も精度良く制御することが可能である。したがって、混
濁因子となる被濾過物中のタンパク質やコロイド成分等
の不要物質のサイズに合わせて細孔径を微妙に制御し最
適化することが可能であり、これにより所望の成分をよ
り選択的に吸着し除去することが可能となる。したがっ
て、被濾過物が、食品、特に発酵飲料(例えばビール)
のような嗜好品であれば、風味や色度や香味に影響を与
える各種成分やタンパク質を選択的に吸着・除去し(逆
の言い方をすれば必要な各種成分やタンパク質を選択的
に被濾過物に残存させ)、独特の風味、色度、香味を持
つ製品を得ることが可能となる。
【0073】また、本発明の濾過助剤用シリカゲルによ
れば、ごく微量の不純物を含有するだけなので、食品の
濾過に好適である。また、本発明の濾過助剤用シリカゲ
ルは、このように高純度であるとともに、構造的な歪み
の少ない均質で安定な構造であるため、過酷な使用条件
においても物性変化が少ない特徴を有する。従って、長
時間にわたる使用、或いは焼成等の再生工程を伴う繰り
返し使用時において吸着特性や濾過特性の劣化が少ない
という利点がある。
【0074】さらに本発明のシリカゲルは同程度の細孔
径を有する従来シリカゲルと比較して比較的高比表面積
かつ高細孔容積という特徴を有するため、濾過速度と吸
引性能との両性能において優れており、被濾過物の濾過
時間の短縮ひいては製品の生産性の向上を実現でき、加
えて、被濾過物の不溶物質を少量で効率的に吸着できる
という利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B028 AC12 AG04 AP17 AS04 4D066 CA01 CB12 4G066 AA22B AB18A BA09 BA20 BA24 BA25 BA33 BA38 EA11 FA05 4G072 AA28 BB05 BB13 CC10 DD03 DD04 GG01 HH30 RR05 TT01 TT08 TT09 TT19 TT30 UU27

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被濾過物に接触させ該被濾過物中の不要
    物質を吸着させた後、該不要物質と一体に該被濾過物か
    ら濾過により除去される、濾過助剤用シリカゲルであっ
    て、(a)細孔容積が0.6〜2.0ml/gであり、
    (b)比表面積が300〜1000m2/gであり、
    (c)細孔の最頻直径(Dmax)が20nm未満であ
    り、(d)直径がDmax±20%の範囲内にある細孔の
    総容積が、全細孔の総容積の50%以上であり、(e)
    非晶質であり、(f)金属不純物の総含有率が500p
    pm以下であり、(g)固体Si−NMRでのQ4ピー
    クのケミカルシフトをδ(ppm)とした場合に、δが
    下記式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足することを特徴とする、濾過助剤用シリカゲル。
  2. 【請求項2】 該被濾過物として発酵飲料の濾過に使用
    されることを特徴とする、請求項1記載の濾過助剤用シ
    リカゲル。
  3. 【請求項3】 粒径が100μm以下であることを特徴
    とする、請求項1又は2記載の濾過助剤用シリカゲル。
  4. 【請求項4】 最頻直径(Dmax)における微分細孔容
    積が、2〜20ml/gであることを特徴とする、請求
    項1〜3の何れか一項に記載の濾過助剤用シリカゲル。
  5. 【請求項5】 固体Si−NMR測定におけるQ4/Q3
    ピークの値が、1.3以上であることを特徴とする、請
    求項1〜4の何れか一項に記載の濾過助剤用シリカゲ
    ル。
  6. 【請求項6】 シリコンアルコキシドを加水分解する工
    程を経て製造されることを特徴とする、請求項1〜5の
    何れか一項に記載の濾過助剤用シリカゲル。
JP2001398397A 2001-12-27 2001-12-27 濾過助剤用シリカゲル Pending JP2003190781A (ja)

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