JP2003191703A - サスペンション内蔵ホイール - Google Patents
サスペンション内蔵ホイールInfo
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Abstract
ら所定のサスペンション機能を発揮し得るようにして、
車体床を全体的に低くすると共に車内スペースを広くす
る車両への利用に最適となるようにする。 【解決手段】 ほぼ筒状に形成されて車軸Aを連結させ
るハブ1と、このハブ1の外周側に位置決められてタイ
ヤを介装させるリム2と、基端3aあるいは先端3bが
ハブ1の外周に連結されると共に基端3aあるいは先端
3bがリム2の内周に連結されながら外力の作用時に伸
縮すると共に減衰力を発生する複数本の油圧緩衝器3と
を有してなるホイールにおいて、中央にハブ1を見なが
らリム2を丸く見る表側および裏側にあって、位相を同
じにしながら六本の油圧緩衝器3がほぼ正三角形を形成
するように配置されてなるとする。
Description
内蔵ホイールの改良に関する。 【0002】 【従来の技術】旧来、車両におけるサスペンションにあ
っては、バネ要素を含みながら振動エネルギーを吸収す
る油圧緩衝器が筒型あるいはロータリー型の何れかに形
成されていながら車軸と車体床との間に配在されるとし
ていた。 【0003】しかし、近年では、油圧緩衝器がタイヤを
介装させるホイールに内蔵されるとするサスペンション
内蔵ホイールが提案されるに至っている。 【0004】このとき、このサスペンション内蔵ホイー
ルは、図3に示すように、ほぼ筒状に形成されて図中に
一点鎖線で示す車軸Aを連結させるハブ1と、このハブ
1の外周側に位置決められてタイヤ(図示せず)を介装
させるリム2とを有してなるとしている。 【0005】また、このサスペンション内蔵ホイールに
あっては、外力の作用時に伸縮すると共に減衰力を発生
する複数本の油圧緩衝器を有してなるとし、この油圧緩
衝器は、基端あるいは先端がハブ2の外周に連結される
と共に基端あるいは先端がリム3の内周に連結されてな
るとしている。 【0006】そして、このサスペンション内蔵ホイール
にあっては、基本的には分断されているハブ1とリム2
がベアリング4の配在下に連繋されてなるとしている。 【0007】それゆえ、このサスペンション内蔵ホイー
ルにあっては、油圧緩衝器が車軸Aと車体床(図示せ
ず)との間に配在される場合に比較して、車体床を全体
的に低くすると共に車内スペースを広くし得ることにな
り、たとえば、車椅子ごと車体床上に乗り込めるように
している車両への利用に最適となる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たサスペンション内蔵ホイールにあっては、その構成如
何によっては、車両における好ましい乗り心地を具現化
できなくなると指摘される可能性がある。 【0009】すなわち、いわゆるホイールに複数本の油
圧緩衝器を有する場合には、このホイールの大きさから
して、油圧緩衝器の本数が多くなればなる程、油圧緩衝
器における伸縮ストロークが小さくなり、その結果、総
じてハードなバネ特性の乗り心地となり易くなる。 【0010】そこで、このホイールが有する油圧緩衝器
の本数を、たとえば、両側24本、すなわち、片側12
本から両側12本、すなわち、片側6本の半数にする場
合には、上記したハードなバネ特性をソフトなバネ特性
に変更し得ることになる。 【0011】しかしながら、この言わば少ない本数たる
六本の油圧緩衝器を有するホイールでは、また、このと
き、六本の油圧緩衝器がほぼ六角形を形成するように配
置される場合には、タイヤが回転することでタイヤへの
振動の入力位置が変化することに伴って、油圧緩衝器に
よる振動エネルギーの吸収状況、すなわち、減衰力とバ
ネ力が大小変動しながら発生することになる。 【0012】その結果、この減衰力とバネ力が大小変動
しながら発生すること、すなわち、減衰力とバネ力が安
定しないことによって、車体に振動が誘発され、車両に
おける好ましい乗り心地が得られなくなる危惧がある。 【0013】この発明は、上記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは、好ましい
乗り心地を得ることを可能にしながら所定のサスペンシ
ョン機能を発揮し得るようにして、車体床を全体的に低
くすると共に車内スペースを広くする車両への利用に最
適となるサスペンション内蔵ホイールを提供することで
ある。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、この発明によるサスペンション内蔵ホイールの
構成を、基本的には、ほぼ筒状に形成されて車軸を連結
させるハブと、このハブの外周側に位置決められてタイ
ヤを介装させるリムと、基端あるいは先端がハブの外周
に連結されると共に基端あるいは先端がリムの内周に連
結されながら外力の作用時に伸縮すると共に減衰力を発
生する複数本の油圧緩衝器とを有してなるホイールにお
いて、表側および裏側に位相を同じにしながら六本の油
圧緩衝器がほぼ正三角形を形成するように配置されてな
るとする。 【0015】そして、上記した構成において、より具体
的には、油圧緩衝器における基端あるいは先端がハブの
外周におよびリムの内周にそれぞれ突設のブラケットに
連結されてなるとするのが好ましい。 【0016】 【発明の実施の形態】以下に、図示した実施形態に基づ
いて、この発明を説明するが、この発明によるサスペン
ション内蔵ホイールは、図1および図2に示すように、
ほぼ円筒状に形成されて車軸A(図2中に仮想線で示
す)を連結させるハブ1と、このハブ1の外周側に位置
決められてタイヤ(図示せず)を介装させるリム2とを
有してなる。 【0017】そして、このサスペンション内蔵ホイール
は、基端3aがハブ1の外周に突設されたブラケット1
aに連結されると共に先端3bがリム2の内周に突設さ
れたブラケット2aに連結されながら外力の作用時に伸
縮すると共に減衰力を発生する複数本たる六本のバネ要
素を含む油圧緩衝器3を有してなる。 【0018】このとき、ハブ1は、図示しないが、旧来
のホイールにおいてディスクと称されている部位に相当
するが、このディスクが旧来のホイールではリム2と一
体とされているのに対して、この発明では、ベアリング
4(図2参照)の配在下にリム2と分断されている。 【0019】ちなみに、リム2は、タイヤを介装させる
態様において、既存のホイールにおける場合と同様の構
成に形成されている。 【0020】また、ベアリング4については、図示する
ところでは、分割態様に形成された環状レース(符示せ
ず)内に多数の硬球を有する態様に形成されているが、
ハブ1とリム2との間における放射方向のおよび回転方
向の相対変位を許容する限りには、これに代えて、図示
しないが、自由な構成のものが選択されて良い。 【0021】ところで、油圧緩衝器3についてだが、従
来提案のところで述べたように、その本数が多くなれば
なる程、結果として、ハードなバネ特性の乗り心地とな
り易いが、その本数を少なくすることで、ハードなバネ
特性をソフトなバネ特性に変更し得ることになる。 【0022】そこで、この発明にあっても、従来、油圧
緩衝器3の本数を、たとえば、両側24本、すなわち、
片側12本としていたところを両側12本、すなわち、
片側6本の半数にするとしたものである。 【0023】このような前提の下に、この発明における
油圧緩衝器3は、図示するところでは、ダンパー(符示
せず)の外周にコイルスプリング(符示せず)を介装し
た態様とされているが、原理的には、外力の入力および
その解消で伸縮すると共に、この伸縮の際にエネルギー
を吸収し得るように構成されていれば足りる。 【0024】それゆえ、この油圧緩衝器3に代えて、図
示しないが、ゴムなどからなる弾性体と、この弾性体に
並列しながらエネルギー吸収を可能にするダンパーなど
の減衰体との組み合せからなるとしても良い。 【0025】ちなみに、図示するところにあって、油圧
緩衝器3を構成するダンパーは、シリンダ体(符示せ
ず)と、このシリンダ体に出没可能に挿通されるロッド
体(符示せず)とを有してなり、ロッド体がシリンダ体
内から突出するときに、すなわち、伸長作動するときに
主たるエネルギー吸収をするように設定されている。 【0026】一方、凡そ油圧緩衝器3を取り付ける場合
には、ブラケットが利用されるのが常態であり、図示す
るところでも、ハブ1に突設のブラケット1aおよびリ
ム2に突設のブラケット2aが利用されるとしている。 【0027】そして、このサスペンション内蔵ホイール
においては、中央にハブ1を見ながらリム2を丸く見る
図1に示す表側、および、図示しない裏側にあって、六
本の油圧緩衝器3がほぼ正三角形を形成するように配置
されてなるとしている。 【0028】このとき、このサスペンション内蔵ホイー
ルにあっては、油圧緩衝器3の配置について、表側と裏
側で位相を同じくしている。 【0029】具体的に図示するところで説明すると、ハ
ブ1の外周に突設されるブラケット1aおよびリム2の
内周に突設されるブラケット2aは、それぞれ120度
の角度間隔で配置されている。 【0030】そして、リム2の内周に突設されている二
つのブラケット2a間にハブ1の外周に突設されている
ブラケット1aが位置決められるとし、したがって、二
つのブラケット2a間に一つのブラケット1aを有しな
がら二本の油圧緩衝器3が軸芯線を一直線にして直列さ
れることになる。 【0031】そして、この状態で、すなわち、六本の油
圧緩衝器3がほぼ正三角形を形成するように配置されて
なることで、図3に示すように、八本の油圧緩衝器3が
ほぼ正四角形を形成するように配置される場合に比較し
て、また、図示しないが、従来のように、六本の油圧緩
衝器が六角形を形成するように配置される場合に比較し
て、タイヤが回転することでタイヤへの振動の入力位置
がおおきく変化することがなく、したがって、油圧緩衝
器3による振動エネルギーの吸収状況、すなわち、減衰
力とバネ力が安定した状態で発生することになる。 【0032】このことを図4に示すバネ力の特性で看る
と、ほぼ正六角形を形成するように配置される場合と、
ほぼ正四角形を形成するように配置される場合のいずれ
にあっても、図中に矢印aで示す線群のように、変位が
大きくなるにしたがってバネ力にバラツキが招来され
る。 【0033】これに対して、この発明のように、ほぼ正
三角形を形成するように配置される場合には、図中に矢
印bで示すように、一本の直線の特性を示すことにな
り、したがって、バネ力が安定し状態で発生することを
示すことになる。 【0034】そして、このことは、車両において、車体
にいたずらな振動が入力されなくなり、それゆえ、車両
における乗り心地が好ましい状態に維持されることにな
る。 【0035】ちなみに、この発明によるサスペンション
内蔵ホイールの作動状況についてだが、車体重量が車軸
Aを介してハブ1に作用していない限りにおいて、ハブ
1の中央となるいわゆる軸芯を中心にして回転し、この
とき、油圧緩衝器3は伸縮しないことになる。 【0036】それに対して、リム2にタイヤが介装され
るのはもちろんのこと、ハブ1に車両における車軸Aが
連繋されて利用される場合には、車体重量が車軸Aを介
してハブ1に作用することになる。 【0037】その結果、ハブ1から看て下方となる油圧
緩衝器3が縮み、反対に、ハブ1から看て上方となる油
圧緩衝器3が伸びるようになり、車両の走行でこのサス
ペンション内蔵ホイールが上記の軸芯を中心にして回転
する場合には、このサスペンション内蔵ホイールの回転
速度に応じて油圧緩衝器3が伸縮を繰り返すことにな
る。 【0038】すなわち、この発明によるサスペンション
内蔵ホイールの場合には、路面振動の入力がなくても、
車両が走行してこれが回転している限り、油圧緩衝器3
が伸縮することになる。 【0039】そして、走行している車両に路面振動が入
力されると、油圧緩衝器3における伸縮量が大きくなる
と共にこの大きくなった分のエネルギー吸収が実現され
ることになる。 【0040】 【発明の効果】以上のように、この発明にあっては、油
圧緩衝器の本数を片側六本とすることで、ハードなバネ
特性をソフトなバネ特性に変更し得るのはもちろんのこ
と、六本の油圧緩衝器をほぼ正三角形を形成するように
配置することから、六本の油圧緩衝器をほぼ正六角形を
形成するように配置する場合や、八本の油圧緩衝器をほ
ぼ正四角形を形成するように配置する場合に比較して、
タイヤが回転することでタイヤへの振動の入力位置が変
化することに伴って、油圧緩衝器による振動エネルギー
の吸収状況、すなわち、減衰力とバネ力が大小変動しな
がら発生する事態が招来されずして、減衰力とバネ力が
安定し、車体に振動が誘発されず、車両における好まし
い乗り心地を維持し得ることになる。 【0041】その結果、この発明によれば、好ましい乗
り心地を得ることを可能にしながら所定のサスペンショ
ン機能を発揮し得るようにして、車体床を全体的に低く
すると共に車内スペースを広くする車両への利用に最適
となる利点がある。
示す表側立面図である。 【図2】この発明によるサスペンション内蔵ホイールを
油圧緩衝器の装備を省略した状態で示す縦断面図であ
る。 【図3】比較対象としてのサスペンション内蔵ホイール
を図1と同様に示す図である。 【図4】この発明によるサスペンション内蔵ホイールに
おける特性を従来のサスペンション内蔵ホイールにおけ
る特性との比較で示す図である。 【符号の説明】 1 ハブ 1a,2a ブラケット 2 リム 3 油圧緩衝器 3a 基端 3b 先端 4 ベアリング A 車軸
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ほぼ筒状に形成されて車軸を連結させる
ハブと、このハブの外周側に位置決められてタイヤを介
装させるリムと、基端あるいは先端がハブの外周に連結
されると共に基端あるいは先端がリムの内周に連結され
ながら外力の作用時に伸縮すると共に減衰力を発生する
複数本の油圧緩衝器とを有してなるホイールにおいて、
表側および裏側に位相を同じにしながら六本の油圧緩衝
器がほぼ正三角形を形成するように配置されてなること
を特徴とするサスペンション内蔵ホイール
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001394005A JP3778353B2 (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | サスペンション内蔵ホイール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001394005A JP3778353B2 (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | サスペンション内蔵ホイール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003191703A true JP2003191703A (ja) | 2003-07-09 |
JP3778353B2 JP3778353B2 (ja) | 2006-05-24 |
Family
ID=27600856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001394005A Expired - Fee Related JP3778353B2 (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | サスペンション内蔵ホイール |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3778353B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108357293A (zh) * | 2018-03-22 | 2018-08-03 | 安徽理工大学 | 一种具有减震功能的爬楼梯附属车轮 |
-
2001
- 2001-12-26 JP JP2001394005A patent/JP3778353B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108357293A (zh) * | 2018-03-22 | 2018-08-03 | 安徽理工大学 | 一种具有减震功能的爬楼梯附属车轮 |
CN108357293B (zh) * | 2018-03-22 | 2024-01-12 | 安徽理工大学 | 一种具有减震功能的爬楼梯附属车轮 |
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JP3778353B2 (ja) | 2006-05-24 |
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