JP2003191377A - 銅箔付き繊維基材、銅箔付きプリプレグおよびその製造方法 - Google Patents

銅箔付き繊維基材、銅箔付きプリプレグおよびその製造方法

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知之 寺尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント基板に使用する樹脂付き銅箔におい
て、薄型で強度、寸法安定性に優れた材料を提供し、ま
た、薄型のプリプレグを容易に製造する製造方法を提供
する。 【解決手段】 Bステージの熱硬化性樹脂を介して銅箔
と米坪30g/m2以下のシート状繊維基材が接着されてい
ることを特徴とする銅箔付き繊維基材。該シート状繊維
は、パラ系アラミド繊維またはポリベンザゾール繊維の
不織布が好ましい。更に、非銅箔面に熱硬化性樹脂液を
塗布した後、乾燥し加熱してBステージ化するプリプレ
グの製造方法が良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線板の製
造に用いられる銅箔付きプリプレグに関するものであ
り、さらに詳しくは薄型絶縁層形成に好適な銅箔付きプ
リプレグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の軽量小型化や高機能化
の動向に伴い、高密度配線が可能なビルドアップ配線板
が多用されるようになってきている。現在主流のビルド
アップ配線板は、まず両面板や多層板をコア基板とし、
その両表層に、銅箔にBステージの熱硬化性樹脂を塗布
した樹脂付き銅箔を重ね、熱プレスにより硬化してビル
ドアップ層を形成し、次いで銅箔をエッチングして回路
を形成した後に、レーザー加工によりビアホールを形成
し、メッキして層間を接続して製造される。現在、絶縁
層の厚みは80μm程度が主流であるが、50μmや3
0μmといったますますの薄型化が要求されている。
【0003】しかしながら、樹脂付き銅箔による絶縁層
は従来のプリプレグ(織布、不織布等のシート状繊維基
材に熱硬化性樹脂を含浸し、加熱乾燥してBステージ化
したもの)による絶縁層と異なり補強材がないために、
強度が弱くクラックが入りやすい、熱膨張率が大きい、
といった問題があった。また、従来のプリプレグを用い
た積層板に比べ、成形時の樹脂流れが多く、絶縁層の厚
み精度が劣るという欠点があり、今後の薄型化において
大きな障害となっていた。
【0004】これらを解決するために、樹脂の改善によ
る試みや樹脂中にフィラーを添加する試みが多くなされ
ている。たしかに、適当なフィラーを添加することで絶
縁層の熱膨張率を小さくすることが可能であるが、銅箔
への塗工適性や内層回路の埋め込み性が悪化するためあ
まり多くのフィラーを充填することができず、充分な効
果が得られていない。また、絶縁層の強度向上効果はプ
リプレグの場合に比較して劣るものであり、かつ樹脂流
れや厚み精度を根本的に解決することにはならない。
【0005】一方、プリプレグと銅箔を接着させた繊維
補強樹脂付き銅箔が提案されている(特開平10−33
7809等)。しかしながら、絶縁層50μmや30μ
mといった薄型化に対応可能なプリプレグを得るには、
使用するシート状繊維基材の米坪を小さくする必要があ
るが、基材の米坪を小さくすると、樹脂ワニス含浸工程
における強度(耐溶剤強度)が低下して断紙トラブルを
引き起こしたり、しわが入りやすいといった問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、プリ
ント基板に使用する樹脂付き銅箔において、薄型で強
度、寸法安定性に優れた材料を提供することにある。ま
た、薄型のプリプレグを容易に製造する方法を提供する
ことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、通常の樹
脂付き銅箔にシート状繊維基材を貼り合せ、さらに非銅
箔側(繊維基材側)に熱硬化性樹脂を塗布した銅箔付き
プリプレグをビルドアップ層に用いることで、前記課題
を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0008】前記の問題を解決するための本発明は、以
下の(1)〜(7)の発明を包含する。 (1) Bステージの熱硬化性樹脂を介して銅箔と米坪
30g/m2以下のシート状繊維基材が接着されていること
を特徴とする銅箔付き繊維基材。 (2) シート状繊維基材がパラ系アラミド繊維または
ポリベンザゾール繊維を主原料とすることを特徴とする
前記(1)に記載の銅箔付き繊維基材。 (3) シート状繊維基材が不織布である前記(1)又
は(2)に記載の銅箔付き繊維基材。 (4) シート状繊維基材が米坪20g/m2以下であるこ
とを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の
銅箔付き繊維基材。 (5) Bステージの熱硬化性樹脂付き銅箔の樹脂付着
面にシート状繊維基材を重ね合わせ、該樹脂を加熱軟化
させながら一対のロールの間を通して加圧することを特
徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の銅箔付
き繊維基材の製造方法。 (6) 前記(1)〜(4)のいずれかに記載の銅箔付
き繊維基材の非銅箔側に熱硬化性樹脂を塗布して得られ
る銅箔付きプリプレグ。 (7) 繊維基材の非銅箔面に熱硬化性樹脂液を塗布し
た後、乾燥し加熱してBステージ化することを特徴とす
る前記(6)に記載の銅箔付きプリプレグの製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の第一の発明は、Bステー
ジの熱硬化性樹脂を介して銅箔と低米坪のシート状繊維
基材が接着された銅箔付き繊維基材である。シート状繊
維基材が銅箔と接着されていることで、後の熱硬化性樹
脂塗布工程においても充分な工程強度を有する。
【0010】まず、熱硬化性樹脂付き銅箔の製造につい
て説明する。銅箔としては、厚さ9〜70μm程度のも
のが使用できるが、12μmまたは18μmの銅箔が一般
的である。また、厚さ9μm以下の銅箔にキャリア銅箔
を貼り合せたキャリア付き銅箔も使用可能である。銅箔
の巻き取りを繰り出して、溶剤に溶かした熱硬化性樹脂
を銅箔表面に塗布し、乾燥・加熱して樹脂をB−ステー
ジ状態とする。その状態で巻き取り、次の繊維シートと
の接合に供しても良いし、あるいは、B−ステージ化し
た後巻き取らずに、直ちに繊維シートを供給し、以下の
工程に入っても良い。以上では溶剤を使用したが、無溶
剤型の熱硬化性樹脂でも良いし、反応性希釈剤を使用し
ても良いことは言うまでもない。
【0011】次に、樹脂付き銅箔と繊維シートの貼合に
ついて説明する。前記銅箔付き繊維基材はBステージの
熱硬化性樹脂付き銅箔の樹脂付着側にシート状繊維基材
を重ね合わせ、樹脂を加熱軟化させながら一対のロール
間に通して加圧することで得られる。熱硬化性樹脂を加
熱軟化させる方法は特に限定されず、ロールとして熱ロ
ールを用い、ニップ間挿入時に加熱する方法、ニップに
入る前に熱ロールに抱かせる形で加熱する方法や熱風加
熱、赤外線加熱、高周波加熱等の公知の加熱方法が広く
採用できる。ただし、加熱温度は熱硬化性樹脂の硬化が
進みすぎない温度を選択することが好ましい。
【0012】ロール間の線圧も特に限定するものではな
いが、あまりに圧力が高いと端部からはみ出た樹脂がロ
ールに付着してロールを汚す恐れがあるので適宜調整す
る。また、シート状繊維基材を構成する繊維材料が無機
繊維の場合は、線圧により繊維が折れる恐れがあるた
め、ロール間にクリアランスを設けることが好ましい。
はみ出た樹脂のロールへの付着防止や、銅箔が傷つくこ
と、異物が混入することなどを防ぐ目的で、最外層に離
型性フィルムを配することも可能である。
【0013】なお、以上では、樹脂付き銅箔の樹脂をB
−ステージ化した後に繊維シートと貼り合わせる製法を
説明したが、銅箔に樹脂液を塗布した後、繊維シートを
供給し、乾燥・加熱してB−ステージ化することも可能
である。その際にも、フィルムにより表面をカバーしな
がら行うことが可能である。
【0014】本発明におけるシート状繊維基材として
は、ガラス繊維やアルミナ繊維等の無機繊維や、パラ系
アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、ポリベンザゾール
繊維、液晶ポリエステル繊維、ポリイミド繊維等の耐熱
性合成繊維等を主成分とする織布、あるいは不織布を例
示することができる。より軽量で熱膨張率の小さな絶縁
層を得るためにはパラ系アラミド繊維、ポリベンザゾー
ル繊維のいずれかを主体とするのが好ましく、表面平滑
性を考慮するならば、不織布の形態が好ましい。パラ系
アラミド繊維としてはポリ−p−フェニレンテレフタル
アミド繊維(例えばケブラー/東レ・デュポン製)やポ
リ−p−フェニレンジフェニルエーテルテレフタラミド
繊維(例えばテクノーラ/帝人製)、ポリベンザゾール
繊維としては、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾ
ール(PBO)繊維(例えばザイロン/東洋紡製)等を
例示することができるが、これらに限定するものではな
い。不織布の製造方法は湿式法、乾式法のいずれでも構
わないが、地合いの優れた湿式法が好ましい。
【0015】シート状繊維基材の米坪は、前記のごとく
薄型絶縁層を形成する目的から、30g/m2以下の低米坪
の基材である必要があり、シート状繊維基材を構成する
繊維材料の比重や基材の形状、また目的とする樹脂比率
により適宜選択して使用する。例えばガラス不織布であ
れば5〜30g/m2程度が好適であり、より好ましくは5
〜20g/m2である。また、パラ系アラミド繊維不織布で
あれば3〜20g/m2程度が好適であり、より好ましくは
5〜15g/m2である。通常のプリプレグ製造工程では、
このような低米坪の基材では樹脂含浸時の耐溶剤強度不
足から断紙トラブルを起こしやすいが、本発明では銅箔
との接着工程に必要な強度は微少であり、このような低
米坪の基材でも問題なく加工することが可能である。
【0016】次に、前記した本発明の銅箔付き繊維基材
の繊維基材面に熱硬化性樹脂を塗布する方法について説
明する。本発明の方法では銅箔付き繊維基材の非銅箔側
に熱硬化性樹脂液を塗布し、加熱乾燥してBステージと
する。熱硬化性樹脂液を塗布する方法は特に制限されな
いが、通常のプリプレグ製造における含浸方式では銅箔
表面に樹脂が付着するために不適である。カーテンコー
トやキスコート、グラビアコート等の片面塗工方式や、
スプレーで吹き付ける方式等が採用される。樹脂液塗布
後にメイヤーバーやブレード、ロール等で樹脂液を計量
することももちろん可能である。前記のごとく、本発明
ではシート状繊維基材と銅箔が接着されているため、樹
脂液塗布工程で断紙トラブルが発生することはない。
【0017】このようにして得られた銅箔付きプリプレ
グをコア基板に重ね、加熱加圧成形するとBステージの
熱硬化性樹脂が溶融して繊維基材に浸透し、硬化して一
体化することで絶縁層を形成する。繊維基材は、絶縁層
の強度向上や熱膨張率の低減等といった補強材としての
効果を発揮するとともに、樹脂の保持体としても作用
し、樹脂流れを抑制することで絶縁層の厚み精度を良好
に保つことができる。
【0018】ちなみに、銅箔付き繊維基材のままで加熱
加圧成形しても絶縁層を形成することは可能であるが、
繊維基材と内層回路が直接接触するために内層剥離強度
が大幅に低下する恐れがある。また、熱硬化性樹脂が繊
維基材を通過して内層回路を埋め込む必要があるため、
場合によってはボイドが発生する恐れがある。しかしな
がら、本発明の銅箔付きプリプレグは銅箔付き繊維基材
の非銅箔側に樹脂が塗布されているため、このような恐
れがない。
【0019】本発明で銅箔と繊維シート基材を接着する
際に使用する熱硬化性樹脂としては、Bステージ化でき
るものであれば特に制限はなく、一般に公知の樹脂組成
物が使用できる。例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シアネート樹脂、
PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂、BT(ビスマ
レイミドトリアジン)樹脂等を挙げることができ、これ
らのうちの1種或いは2種以上を組み合せて使用でき
る。樹脂中には難燃性、耐トラッキング性、耐熱性、熱
膨張率の低下等の特性を付与する目的で、必要に応じて
難燃剤、カップリング剤等の添加剤や、無機充填材等を
配合しても良い。
【0020】以上では樹脂名のみを挙げたが、硬化剤、
溶剤も通常に使用されるものを適宜使用できる。ただ
し、樹脂液塗布後の80〜160℃程度の加熱乾燥工程
後において、樹脂中に残り難い溶剤を選択する必要があ
る。例えば、メタノール、エタノール、アセトン、メチ
ルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、メトキシプロパノール、シクロ
ヘキサノン、ジメチルフォルムアミド等が例示できる。
前記に使用する熱硬化性樹脂の量としては、5〜30g/
m2程度の範囲が好ましく、より好ましくは、5〜15g/
m2である。
【0021】銅箔付き繊維基材の非銅箔側(即ち繊維基
材側)に塗布する熱硬化性樹脂としては、前記した銅箔
と繊維シート基材を接着する際に使用する熱硬化性樹脂
と同様のものが使用できる。銅箔とシート状繊維基材を
接着するための樹脂と、銅箔付き繊維基材に塗布する樹
脂は異なるものでも構わないが、絶縁層の均一化の意味
からは同一の樹脂を用いることが好ましい。塗布する際
の塗布量としては、5〜50g/m2程度の範囲が好まし
く、より好ましくは、10〜40g/m2である。
【0022】また、それぞれの樹脂の比率についても特
に制限するものではないが、内層回路の埋め込みを充分
に行うためには銅箔付き繊維基材に塗布する樹脂の方を
できるだけ多くする方が好ましい。全体の樹脂量は目的
とする絶縁層の物性に応じて適宜選択されるが、通常、
繊維基材100質量部に対して80〜400質量部であ
る。ちなみに、樹脂量があまりに少ないとハンダ耐熱性
やピール強度が低下し、逆に多すぎると熱膨張率の低減
効果が少ないので好ましくない。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらによって限定されるも
のではない。なお、実施例において%とあるのは特に断
わらない限り質量%を表す。
【0024】<樹脂付き銅箔の作製>厚さ18μmの銅
箔のアンカー面に、MEK(メチルエチルケトン)で希
釈したFR−4相当のエポキシ樹脂(乾燥後の比重1.
3)を、乾燥後の重量が10g/m2となるようにバーコー
ターで塗布し、100℃の熱風で5分間加熱乾燥して樹
脂付き銅箔Aを得た。また、上記銅箔のアンカー面に上
記エポキシ樹脂を乾燥後の重量が40g/m2となるように
バーコーターで塗布し、100℃の熱風で5分間加熱乾
燥後、さらに140℃の熱風で2分間加熱して樹脂付き
銅箔Bを得た。
【0025】<不織布の作製>繊維長13mm、繊維径
10μmのEガラス繊維を水に分散し、乾燥後の米坪が
9g/m2となるように湿式法でシート化し、このシートに
熱硬化性エポキシ樹脂エマルジョンを乾燥後の不織布中
での含有率が10%となるようにスプレー法で添加し、
加熱乾燥して米坪10g/m2の不織布Aを得た。また、繊
維長3.0mmのパラ系アラミド繊維(商品名:テクノー
ラ、繊維径1.5d/帝人(株)製)を水に分散し、乾
燥後の米坪が8g/m2となるように湿式法でシート化し、
このシートに熱硬化性エポキシ樹脂エマルジョンを乾燥
後の不織布中での含有率が20%となるようにスプレー
法で添加し、加熱乾燥後、ロール温度300℃の熱カレ
ンダーにより密度0.60g/cm3となるように処理して
米坪10g/m2の不織布Bを得た。また、繊維長3.0mm
のPBO繊維(商品名:ザイロンHM、繊維径1.5d
/東洋紡製)を用い、上記パラ系アラミド繊維と同様に
して米坪10g/m2の不織布Cを得た。
【0026】<実施例1>不織布Aと樹脂付き銅箔Aの
樹脂付着面が重なり合うようにして、ロール温度120
℃、クリアランス50μmの一対の熱ロールに通して銅
箔付き繊維基材Aを得た。得られた銅箔付き繊維基材A
の非銅箔側に、MEKで希釈したFR−4相当のエポキ
シ樹脂を、乾燥後の重量が25g/m2となるようにキスコ
ーターで塗布し、140℃の熱風で2分間加熱乾燥して
銅箔付きプリプレグAを得た。この銅箔付きプリプレグ
Aを300mm×300mmの寸法に裁断し、非銅箔側に厚
さ18μmの同寸法の銅箔を重ね合せ、180℃、20
kg/cm2の条件で60分間加熱加圧成形して両面板を得
た。
【0027】<実施例2>不織布Bと樹脂付き銅箔Aの
樹脂付着面が重なり合うようにして、ロール温度120
℃、線圧5kg/cmの一対の熱ロールに通して銅箔付き繊
維基材Bを得た。得られた銅箔付き繊維基材Bの非銅箔
側にMEKで希釈したFR−4相当のエポキシ樹脂を、
乾燥後の重量が20g/m2となるようにキスコーターで塗
布し、140℃の熱風で2分間加熱乾燥して銅箔付きプ
リプレグBを得た。この銅箔付きプリプレグBを300
mm×300mmの寸法に裁断し、非銅箔側に厚さ18μm
の同寸法の銅箔を重ね合せ、180℃、20kg/cm2の条
件で60分間加熱加圧成形して両面板を得た。
【0028】<実施例3>実施例2における不織布Bの
代わりに不織布Cを用いた以外は実施例2と同様にして
銅箔付き繊維基材Cおよび銅箔付きプリプレグCを得
た。この銅箔付きプリプレグCを300mm×300mmの
寸法に裁断し、非銅箔側に厚さ18μmの同寸法の銅箔
を重ね合せ、180℃、20kg/cm2の条件で60分間加
熱加圧成形して両面板を得た。
【0029】<比較例1>樹脂付き銅箔Bを300mm×
300mmの寸法に裁断し、非銅箔側に厚さ18μmの同
寸法の銅箔を重ね合せ、180℃、20kg/cm2の条件で
60分間加熱加圧成形して両面板を得た。
【0030】<比較例2>不織布AにキスコーターでF
R−4相当のエポキシ樹脂を塗布しようとしたが、不織
布が切れてしまい塗布することができなかった。
【0031】<比較例3>不織布BにキスコーターでF
R−4相当のエポキシ樹脂を塗布しようとしたが、不織
布が切れてしまい塗布することができなかった。
【0032】<比較例4>不織布CにキスコーターでF
R−4相当のエポキシ樹脂を塗布しようとしたが、不織
布が切れてしまい塗布することができなかった。
【0033】実施例および比較例の両面板の評価結果を
表1に示す。本発明の銅箔付き繊維基材とすることで、
強度不足のために単体ではプリプレグを作製することが
不可能なシート状繊維基材でも樹脂の塗布が可能とな
る。また、本発明の銅箔付きプリプレグは、厚さバラツ
キが少なく、熱膨張率が小さな薄型絶縁層を形成するこ
とが可能である。
【0034】
【表1】
【0035】(測定方法) <絶縁層厚さおよび絶縁層厚さバラツキ>両面板の端部
を取り除いて250mm×250mmの寸法に裁断し、厚さ
を測定した。この厚さから銅箔の厚さ(両面で36μ
m)を差し引いて絶縁層厚さを求めた。測定は両面板の
4角、隣り合う4角の中間点および中央の計9ヶ所で行
い、その平均値を算出した。また、9ヶ所の絶縁層厚さ
の最大値と最小値の差を厚さバラツキとした。
【0036】<熱膨張率>両面板の銅箔をエッチング除
去後、幅15mm、長さ25mmの寸法に切り出し、昇温速
度5℃/min、引張り荷重10g、スパン20mmの条
件で引張り荷重法により熱膨張率を測定した。測定は窒
素中で行い、20℃→180℃→20℃→100℃の繰
り返し測定における2度目の昇温時の平均熱膨張率を求
めた。なお、サンプルの切り出しは、長さ方向が樹脂塗
布時の流れ方向と平行方向および直交方向になるように
2通り行い、両者の平均値を算出した。
【0037】
【発明の効果】前記したごとく、本発明の銅箔付き繊維
基材は、非常に低米坪のシート状繊維基材においても樹
脂を塗布してプリプレグとすることができ、このプリプ
レグを用いることで、厚さ精度に優れ、熱膨張率の小さ
な薄型絶縁層を形成することが可能である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Bステージの熱硬化性樹脂を介して銅箔
    と米坪30g/m2以下のシート状繊維基材が接着されてい
    ることを特徴とする銅箔付き繊維基材。
  2. 【請求項2】 シート状繊維基材がパラ系アラミド繊維
    またはポリベンザゾール繊維を主原料とすることを特徴
    とする請求項1に記載の銅箔付き繊維基材。
  3. 【請求項3】 シート状繊維基材が不織布である請求項
    1または請求項2に記載の銅箔付き繊維基材。
  4. 【請求項4】 シート状繊維基材が米坪20g/m2以下で
    あることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに
    記載の銅箔付き繊維基材。
  5. 【請求項5】 Bステージの熱硬化性樹脂付き銅箔の樹
    脂付着面にシート状繊維基材を重ね合わせ、該樹脂を加
    熱軟化させながら一対のロールの間を通して加圧するこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    銅箔付き繊維基材の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    銅箔付き繊維基材の非銅箔側に熱硬化性樹脂を塗布して
    得られる銅箔付きプリプレグ。
  7. 【請求項7】 繊維基材の非銅箔面に熱硬化性樹脂液を
    塗布した後、乾燥し加熱してBステージ化することを特
    徴とする請求項6に記載の銅箔付きプリプレグの製造方
    法。
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