JP2000269638A - 接着フィルムの真空積層法及びこれを用いる多層プリント配線板の製造法 - Google Patents

接着フィルムの真空積層法及びこれを用いる多層プリント配線板の製造法

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JP2000269638A
JP2000269638A JP6999499A JP6999499A JP2000269638A JP 2000269638 A JP2000269638 A JP 2000269638A JP 6999499 A JP6999499 A JP 6999499A JP 6999499 A JP6999499 A JP 6999499A JP 2000269638 A JP2000269638 A JP 2000269638A
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Shigeo Nakamura
茂雄 中村
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ビルドアップ方式の多層プリント配線板の製造
において、内層回路に積層したフィルム状樹脂組成物層
の優れた表面平滑性を持たせる。 【解決手段】支持ベースフィルムとその表面に積層さ
れ、これと同じか又は小さい面積を有する熱流動性、常
温固形の斜線領域Sで示された物性を有する樹脂組成物
層からなる接着フィルムの樹脂組成物層を、回路基板上
に、加熱、加圧条件下真空積層する方法において、 1)回路基板とほぼ同面積である該接着フィルムの樹脂
組成物層面を回路基板の片面又は両面に各々部分的に接
着させた状態で枚葉する仮接着工程、 2)回路基板上の片面又は両面に仮接着された該接着フ
ィルム上に、該樹脂組成物層面積よりも大きい保護用フ
ィルムと、さらにそれらの上に該樹脂組成物層面積と同
じか又は大きいプレス板とを接着フィルムとその中心が
ほぼ同じ位置となるとよう挟んだ状態で、加熱、加圧し
積層する工程を用いた多層プリント配線板の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導体回路層と絶縁層と
を交互に積み上げたビルドアップ方式の多層プリント配
線板の製造法において、フィルム状接着剤を内層回路パ
ターンに真空積層する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年内層回路板の導体層上に有機絶縁層
を交互に積み上げていくビルドアップ方式の多層プリン
ト配線板の製造技術が注目されている。特開平8ー64
960には、下塗り接着剤を塗布、仮乾燥後フィルム状
アディティブ接着剤を貼り合わせて加熱硬化させ、アル
カリ性酸化剤で粗化、導体層をメッキにより形成し多層
プリント配線板を製造する方法が知られている。また、
本発明者らも特願平9ー357420において内層回路
パターンの被覆と表面ビアホール及び/又はスルーホー
ル内の樹脂充填を同時に一括して行うことのできる多層
プリント配線板用層間接着フィルム、及びこれを用いた
多層プリント配線板の製造法を開示している。この接着
フィルムを耐熱ゴムを挟んで加熱、加圧条件下真空積層
する場合、内層回路への接着剤の埋め込み性に優れ、下
塗り工程不要のため生産性にも優れる利点があるもの
の、耐熱ゴムが内層回路に追従する特性上接着剤が回路
パターンに沿って凹凸を生じ表面平滑性が悪化するた
め、後の上層パターン形成のファイン化に限界がある、
部品実装工程で不具合が発生する等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を顧みて、
本発明者らはビルドアップ用フィルム状接着剤を内層回
路パターンに真空積層する方法において、接着剤の表面
平滑性に優れた積層工法を開発することにある。
【0004】
【問題を解決するための手段】1)支持ベースフィルム
とその表面に積層され、該支持ベースフィルムと同じか
又は小さい面積を有し、かつ温度と溶融粘度との関係で
添付図面、図1の斜線領域Sの物性を有する熱流動性、
常温固形の樹脂組成物層からなる接着フィルムの樹脂組
成物層を、パターン加工された回路基板上の片面又は両
面上に、少なくとも該パターン加工部分を該樹脂組成物
層で直接覆い重ねた後、部分的にこれらを仮接着し、枚
葉する工程、 2)回路基板上の片面又は両面に仮接着された接着フィ
ルム上に、該樹脂組成物層の面積よりも大きい面積を有
する保護用フィルムと、さらにその上に該樹脂組成物層
の面積と同じか又はより大きい面積を有するプレス板と
を該接着フィルム、該保護用フィルム及び該プレス板の
中心点をほぼ同じ位置に合わせて載置する工程、 3)2ミリバール以下の真空条件下、プレス板側より加
熱し、加圧積層し、積層回路基板を得る工程を有するこ
とを特徴とする接着フィルムの真空積層法、ならびに、
得られた積層回路基板の樹脂組成物層を熱硬化さる熱硬
化工程、該硬化樹脂組成物層をレーザー及び/又はドリ
ルによる穴開け工程を経た後、その上層に乾式及び/又
は湿式法による導体形成工程を含むことを特徴とする多
層プリント配線板の製造法である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いる熱流動性、常温固
形の樹脂組成物層を形成する樹脂組成物は加熱により軟
化し、かつフィルム形成能があり、さらに高温で熱硬化
により耐熱性、電気特性など層間絶縁材に要求される特
性を満足するものであれば特に限定されるものではな
い。該樹脂組成物層の厚みはラミネートされる内層回路
基板の導体厚以上で、導体厚+(10〜120)μmの
範囲であるのが一般的である。
【0006】該樹脂組成物は例えば、エポキシ樹脂系、
アクリル樹脂系、ポリイミド樹脂系、ポリアミドイミド
樹脂系、ポリシアネート樹脂系、ポリエステル樹脂系、
熱硬化型ポリフェニレンエーテル樹脂系等が挙げられ、
これらを2種以上組み合わせて使用したり、多層構造を
有する接着フィルム層とすることも可能である。中で
も、層間絶縁材として信頼性とコスト的に優れたエポキ
シ樹脂系においては、特願平9ー357420記載のエ
ポキシ樹脂組成物が好ましい。
【0007】該樹脂組成物層の好ましい物性は動的粘弾
性率を測定し、この温度と溶融粘度との関係で示すこと
ができ、本願明細書添付図面、図1の斜線領域Sはこの
樹脂組成物層の好ましい範囲である。動的粘弾性率測定
は(株)ユー・ビー・エム社製型式Rhesol-G3000を用い
て測定した曲線であり、動的粘弾性率曲線の上限は平均
乾燥温度100℃で10分、同じく下限の曲線は平均乾
燥温度100℃で5分間処理した樹脂組成物層の物性を
示している。実験的にこの曲線に挟まれる領域で、かつ
溶融粘度10万Poise以下及び温度140℃以下の領域が
本願発明の実施に好ましく用いられる樹脂組成物層の物
性をあらわしている。溶融粘度10万5Poise以上では
樹脂組成物層が硬くなり本願発明の接着フィルムの真空
積層を実施した場合回路基板上のパターンと該樹脂組成
物層の密着性が劣る。温度140℃以上の温度で製造す
ると得られた積層回路基板は高温による損傷を受けやす
くなり好ましくない。
【0008】本願明細書添付図面、図1に示した動的粘
弾性率測定は昇温速度5℃/分で測定されたが、昇温速
度が異なると曲線の形状も異なってくる。接着フィルム
製造例1で得られた樹脂組成物層について異なる昇温速
度で測定した動的粘弾性率測定曲線を図2に示した。し
たがって、該樹脂組成物層の好ましい物性の範囲は測定
条件をキチント合わせて動的粘弾性率測定曲線を測定し
なくてはならない。
【0009】本願発明に用いられる支持ベースフィルム
は所定の有機溶剤に溶解した樹脂ワニスを塗布後、加熱
及び/又は熱風吹き付けにより溶剤を乾燥させて公知慣
用の方法で作製することができる。支持ベースフィルム
としては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレ
フィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステ
ル、ポリカーボネート、さらには離型紙や銅箔、アルミ
ニウム箔の如き金属箔などが挙げられる。支持ベースフ
ィルムの厚みとしては10〜150μmが一般的であ
る。なお、支持フィルムにはマッド処理、コロナ処理の
他、離型処理を施してあってもよい。
【0010】該樹脂組成物と支持ベースフィルムとから
なる本発明に用いる接着フィルムは、そのまま又は樹脂
組成物層の表面に離形フィルムをさらに積層し、ロール
状に巻きとって貯蔵される。この時、樹脂組成物層の面
積としては支持ベースフィルムと同じか又は支持ベース
フィルム上に樹脂未塗工部分を有する小さい面積とする
ことができる。樹脂未塗工部分が設けてあれば、真空積
層後の支持ベースフィルムの剥離が容易になるという利
点がある。
【0011】回路基板とほぼ同面積である接着フィルム
の樹脂組成物層面を回路基板の片面又は両面に位置ずれ
を生じない程度に各々部分的に仮接着状態で枚葉する方
法としては、市販のドライフィルム用オートカットラミ
ネーターを使用することができる。基板の幅程度の幅を
有するロール状該接着フィルムを、オートカットラミネ
ーターにて仮付け部分のみ加温、加圧し、ラミネートロ
ールには温度、圧力のかからない状態で所望のサイズに
カットして使用する。
【0012】次に回路基板上に仮接着された該接着フィ
ルム上に、該樹脂組成物層面積よりも大きい保護用フィ
ルムと、さらにその上に該樹脂組成物層面積と同じか又
は大きいプレス板とを接着フィルムとその中心がほぼ同
じ位置となるとよう挟んだ状態で、2ミリバール以下の
真空条件下、プレス板側より加熱、加圧し積層するに
は、例えば、ニチゴー・モートン(株)製バキュームア
ップリケーター、(株)名機製作所製真空加圧式ラミネ
ーター等市販の真空積層機を使用することができる。こ
れらの機械は耐熱ゴムを挟んだ状態で積層する構造であ
る。ラミネート時の樹脂流れが内層回路の導体厚以上で
ある条件でラミネートすることにより、内層回路パター
ンの被覆が良好に行われるが、耐熱ゴムが内層回路の導
体に追従する特性上、接着剤の表面平滑性が損なわれ
る。そこで本発明では、該樹脂組成物層面積と同じか又
は大きいプレス板を接着フィルムとその中心がほぼ同じ
位置となるとよう挟んだ状態で使用することにより、表
面平滑性に優れた積層が可能となる。
【0013】保護用フィルムとしてはポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステル、ポリカーボネート、さらに
は離型紙やアルミニウム箔の如き金属箔などが挙げられ
る。保護用フィルムはプレス用金属板が異物で傷付いた
り、接着剤のシミだしによる汚れを防止する目的で使用
するもので、その厚みとしては5〜100μmの範囲が
好ましい。なお、保護用フィルムがマッド処理及び/又
はエンボス加工されていると真空状態での空気抜けがよ
いし、離型処理されているとプレス板とスベリが良いの
で積層工程の生産性が向上する。
【0014】プレス板としては少なくとも接着フィルム
側が平滑であれば鉄板、ステンレス板等、特に限定され
るものではない。大きさは接着フィルムの樹脂組成物面
積と同じか又は大きいサイズであって、少なくとも片面
が回路基板の4辺のいずれの点でもわずかに小さいか又
は0〜30mmの範囲で大きい面積を有するのが好まし
い。樹脂組成物層面積よりも小さいと樹脂面に金属板の
型がついてしまうし、加圧側ゴム面に接するプレス板が
回路基板より30mmを越えて大きいと加圧ムラが発生
し基板外周部で樹脂厚がばらつき好ましくない。厚さは
特に限定されるものではないが取り扱い性の面から0〜
3mmの範囲であるのが好ましい。加えて、真空条件が
2ミリバール以下で加熱、加圧することによりボイド無
く真空積層することが可能となる。
【0015】本発明の真空積層法により優れた表面平滑
性を得ることが可能になったので、以下に示すようなビ
ルドアップ方式で多層プリント配線板を製造することに
適している。具体的には接着フィルムの樹脂組成物を高
温で熱硬化性とし、本発明の方法に従って接着フィルム
を積層し積層回路基板を得た後、、支持ベースフィルム
を剥離する。その後該樹脂組成物層を高温で熱硬化さ
せ、所定のスルーホール及び/又はビアホール部にレー
ザー及び/又はドリルによる穴開けを行い、必要に応じ
て該樹脂組成物表面を乾式及び/又は湿式法により粗化
する。次いで導体層を乾式及び/又は湿式メッキにより
形成して多層プリント配線板を製造することができる。
熱硬化の条件は樹脂によって異なるが100〜200℃
で10〜90分の範囲で選択される。樹脂組成物表面の
乾式粗化法としては、バフ、サンドブラスト等の機械的
研磨やプラズマエッチング等が挙げられる。一方、湿式
粗化法としては過マンガン酸塩、重クロム酸塩、オゾ
ン、過酸化水素/硫酸、硝酸等の酸化剤など化学薬品処
理が挙げられる。このように必要により樹脂組成物表面
に凸凹のアンカーを形成した後、蒸着、スパッタリン
グ、イオンプレーティング等の乾式メッキ及び/又は無
電解、電解メッキ等の湿式メッキにより導体層を形成す
る。この時導体層とは逆パターンのメッキレジストを形
成し、無電解メッキのみで導体層を形成してもよい。
【0016】一方、支持ベースフィルムが金属箔である
接着フィルムを、本発明の方法に従って積層した後、熱
硬化し請求項5に従い一体化させ多層プリント配線板を
製造することも有効である。金属箔としては、銅箔又は
アルミニウム箔が好ましい。いずれの方法も、優れた表
面平滑性によりその上層にファインパターンな導体層を
形成できるようになる。
【0017】本発明の接着フィルムをパターン加工され
た回路基板上に真空積層する方法は、特に優れた表面平
滑性を要求されるビルドアップ用層間接着フィルムを使
用した場合に有効であるが、他にも熱流動性を有する接
着フィルム全般、例えばソルダーレジスト等のドライフ
ィルムにも適用可能であることは言うまでもない。
【0018】
【実施例】以下実施例を示して本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】
【接着フィルム製造例1】液状ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製エピコート82
8EL)20部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(東都化成(株)製YDBー500)20部、クレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量215、
軟化点78℃、大日本インキ化学(株)製エピクロンN
ー673)20部、末端エポキシ化ポリブタジエンゴム
(ナガセ化成工業(株)製デナレックスR−45EP
T)15部とをMEKに攪拌しながら加熱溶解させ、そ
こへ臭素化フェノキシ樹脂ワニス(不揮発分40重量
%、臭素含有量25重量%、溶剤組成、キシレン:メト
キシプロパノール:メチルエチルケトン=5:2:8、
東都化成(株)製YPBー40ーPXM40)50部、
エポキシ硬化剤として2、4ージアミノー6ー(2ーメ
チルー1ーイミダゾリルエチル)ー1、3、5ートリア
ジン・イソシアヌル酸付加物4部、さらに微粉砕シリカ
2部、三酸化アンチモン4部、炭酸カルシウム5部を添
加し樹脂組成物ワニスを作製した。そのワニスを厚さ2
5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、乾
燥後の樹脂厚みが70μmとなるようにダイコーターに
て塗布、80〜120℃(平均100℃)で乾燥した
後、幅507mmにスリットしロール状接着フィルムを
得た。上記により得られた接着フィルムの樹脂組成物層
の動的粘弾性率測定は(株)ユー・ビー・エム社製型式
Rhesol-G3000を用いて測定した。図1は動的粘弾性率曲
線の上限は平均乾燥温度100℃で10分、同じく下限
の曲線は平均乾燥温度100℃で5分間処理した樹脂組
成物の物性を示している。図2は昇温速度を5℃/分、
8℃/分及び20℃/分にした時の動的粘弾性率測定曲線
である。
【0020】
【接着フィルム製造例2】接着フィルム製造例1の支持
ベースフィルムをポリエチレンテレフタレートフィルム
から厚さ18μmの銅箔に変更する以外は全く同様にし
てロール状接着フィルムを得た。
【0021】
【比較実施例1】パターン加工された510x340m
mのガラスエポキシ内層回路基板に(導体厚35μ
m)、製造例1で得られたロール状接着フィルムを、ソ
マール(株)製オートカットラミネーターを使用して幅
507x336mmのサイズで基板両面に枚葉した。条
件は仮付け部分の温度70℃、5秒圧着、ラミネートロ
ールは室温、荷重無しで行った。次にモートン・インタ
ーナショナル・インコーポレーティド製バキューム・ア
プリケータ725により真空度1ミリバール、温度80
℃、15秒プレスで両面同時にラミネートした。室温付
近まで放冷した後ポリエチレンテレフタレートフィルム
を剥離し、ライン/スペース=640/640μm上の
接着剤表面を(株)東京精密製表面粗さ測定器にて測定
したところ、最大高さ10μmであった。
【0022】
【比較実施例2】比較実施例1と同様に、パターン加工
された510x340mmのガラスエポキシ内層回路基
板に、製造例1で得られたロール状接着フィルムを、幅
507x336mmのサイズで基板両面に枚葉した。次
に(株)名機製作所製真空プレス機MVLPの両基材ロ
ールに保護用フィルムとして幅540mm、厚さ50μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルムをセットした
状態で、保護用フィルムの中央付近から該基板を投入
し、真空度1ミリバール、温度80℃、圧力5kg、1
5秒プレスで両面同時にラミネートした。室温付近まで
放冷した後ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離
し、ライン/スペース=640/640μm上の接着剤
表面を測定したところ、最大高さ8μmであった。
【0023】
【比較実施例3】比較実施例1と同様に、パターン加工
された510x340mmのガラスエポキシ内層回路基
板に、製造例1で得られたロール状接着フィルムを、幅
507x336mmのサイズで基板両面に枚葉した。次
に(株)名機製作所製真空プレス機MVLPの上下プレ
スゴム面にサイズ550x600mmで0.6mm厚ス
テンレス板を張り合わせ、さらに両基材ロールに保護用
フィルムとして幅540mm、厚さ50μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムをセットし、保護用フィル
ムの中央付近から該基板を投入、真空度5ミリバール、
温度80℃、圧力5kg、15秒プレスで両面同時にラ
ミネートした。表面平滑性は良好であったが、パターン
間にボイド発生が見られた。
【0024】
【実施例1】比較実施例1と同様に、パターン加工され
た510x340mmのガラスエポキシ内層回路基板
に、製造例1で得られたロール状接着フィルムを、幅5
07x336mmのサイズで基板両面に枚葉した。次に
(株)名機製作所製真空プレス機MVLPの上下プレス
ゴム面にサイズ550x600mmで0.6mm厚ステ
ンレス板を張り合わせ、さらに両基材ロールに保護用フ
ィルムとして幅540mm、厚さ50μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムをセットし、保護用フィルム
の中央付近から該基板を投入、真空度2ミリバール、温
度80℃、圧力5kg、15秒プレスで両面同時にラミ
ネートした。室温付近まで放冷した後ポリエチレンテレ
フタレートフィルムを剥離し、ライン/スペース=64
0/640μm上の接着剤表面を測定したところ、最大
高さは2.5μmと良好であった。ただし、樹脂内にボ
イド発生は見られないものの、基板外周部で樹脂厚が1
5μm以上ばらついていた。
【0025】
【実施例2】比較実施例1と同様に、パターン加工され
た510x340mmのガラスエポキシ内層回路基板
に、製造例1で得られたロール状接着フィルムを、幅5
07x336mmのサイズで基板両面に枚葉した。次に
(株)名機製作所製真空プレス機MVLPの上下プレス
ゴム面にサイズ550x400mmで0.6mm厚ステ
ンレス板を回路基板のプレス位置と中心が同じになるよ
う張り合わせ、さらに両基材ロールに保護用フィルムと
して幅540mm、厚さ50μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルムをセットし、保護用フィルムの中央付
近から該基板を投入、真空度2ミリバール、温度80
℃、圧力5kg、15秒プレスで両面同時にラミネート
した。室温付近まで放冷した後ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを剥離し、ライン/スペース=640/6
40μm上の接着剤表面を測定したところ、最大高さは
2.5μmと良好であった。さらに、樹脂内にボイド発
生は見られず、基板外周部の樹脂厚バラツキも10μm
未満と良好であった。
【0026】
【実施例3】比較実施例1と同様に、パターン加工され
た510x340mmのガラスエポキシ内層回路基板
に、製造例1で得られたロール状接着フィルムを、幅5
07x336mmのサイズで基板両面に枚葉した。次に
(株)名機製作所製真空プレス機MVLPの上プレスゴ
ム面にサイズ550x600mmで0.6mm厚ステン
レス板を、加圧用下プレスゴム面にサイズ510x34
0mmで1.0mm厚ステンレス板を回路基板のプレス
位置と同じ位置に張り合わせ、さらに両基材ロールに保
護用フィルムとして幅540mm、厚さ16μmの両面
マッド処理ポリプロピレンフィルムをセットし、保護用
フィルムの中央付近から該基板を投入、真空度1ミリバ
ール、温度80℃、圧力5kg、15秒プレスで両面同
時にラミネートした。室温付近まで放冷した後ポリエチ
レンテレフタレートフィルムを剥離し、ライン/スペー
ス=640/640μm上の接着剤表面を測定したとこ
ろ、最大高さは2.5μmと良好であった。さらに、樹
脂内にボイド発生は見られず、基板外周部の樹脂厚バラ
ツキも10μm未満と良好であった。また、真空時の空
気抜けが良く空気排出時間を短縮することが可能となっ
た。その後、150℃で30分間熱硬化させ、所定のビ
アホール部にCO2レーザーにより穴開けを行った。次
いで、過マンガン酸塩のアルカリ性酸化剤で樹脂組成物
表面を粗化処理し、全面に無電解及び/又は電解メッキ
により導体層を形成した後、サブトラクティブ法に従っ
て多層プリント配線板を得た。
【0027】
【実施例4】比較実施例1と同様に、パターン加工され
た510x340mmのガラスエポキシ内層回路基板
に、製造例2で得られたロール状接着フィルムを、幅5
07x336mmのサイズで基板両面に枚葉した。次に
実施例3と全く同様にして両面同時にラミネートした。
室温付近まで放冷した後ライン/スペース=640/6
40μm上の銅箔表面を測定したところ、最大高さは
2.5μmと良好であった。その後、120℃で30分
さらに150℃で30分熱硬化し、多層プリント配線板
を得た。
【0028】比較実施例1乃至2の結果より、市販の真
空積層機を用いて従来通りに接着フィルムを積層してい
たのでは、接着剤の表面平滑性に限界があった。また、
比較実施例3の結果から真空条件が2ミリバールを越え
る条件では樹脂中にボイドが発生する。実施例1乃至4
の結果から明らかなように、本発明の方法に従えば熱流
動性を有する接着フィルムを、非常に平滑な状態でボイ
ド無く効率的に積層することができ、簡便にビルドアッ
プ法で多層プリント配線板を製造することが可能であ
る。
【0029】
【比較例4】接着フィルム製造例1により得られた樹脂
組成物層を平均乾燥温度100℃で2分、乾燥した樹脂
組成物層の動的粘弾性率測定曲線を図3に示した。明ら
かに図1で示された斜線領域Sの外側である。この樹脂
組成物層を支持ベースフィルム上にラミネートした接着
フィルムはラミネート工程は実施できたものの、次の熱
硬化工程で樹脂ダレが発生し、このために樹脂組成物層
に層厚が不均一となったため本発明の目的には使用でき
なかった。
【0030】
【比較例5】接着フィルム製造例1により得られた樹脂
組成物層を平均乾燥温度100℃で15分、乾燥した樹
脂組成物層の動的粘弾性率測定曲線を図3に示した。明
らかに図1で示された斜線領域Sの外側で高粘度側にシ
フトした。この樹脂組成物層を支持ベースフィルム上に
ラミネートした接着フィルムの製造した。この接着フィ
ルムの樹脂組成物層を回路基板のパターン部分に積層す
ることを試みたがボイドなく積層できる条件を見出すこ
とができなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明の方法に従うと、熱流動性を有す
る接着フィルムを非常に優れた表面平滑性を持った状態
で、簡便に積層することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】動的粘弾性率測定を示し,(株)ユー・ビー・
エム社製型式Rhesol-G3000を用いて測定した曲線であ
り、動的粘弾性率の上限の曲線(1)の平均乾燥温度10
0℃で10分、同じく下限の曲線(2)は平均乾燥温度1
00度Cで5分間処理した樹脂組成物の物性を示してい
る。測定条件は昇温速度は5℃/分、開始温度60℃、
測定温度間隔2.5℃、振動1Hz/degである。
【図2】動的粘弾性率測定を示し,(株)ユー・ビー・
エム社製型式Rhesol-G3000を用いて測定した曲線であ
り、接着フィルム製造例1により得られた樹脂組成物層
を平均乾燥温度100℃で5分間処理した樹脂組成物の
物性を示している。昇温速度は5℃/分(曲線III)、1
0℃(曲線II)及び20℃(曲線I)である。測定条件
は開始温度60℃、測定温度間隔2.5℃、振動1Hz/d
egである。
【図3】動的粘弾性率測定を示し,(株)ユー・ビー・
エム社製型式Rhesol-G3000を用いて測定した曲線であ
り、接着フィルム製造例1により得られた樹脂組成物層
を平均乾燥温度100度Cで2分(曲線A)、8分(曲
線B)及び15分間(曲線C)で処理した樹脂組成物の
物性を示している。測定条件は昇温速度は5℃/分、開
始温度60℃、測定温度間隔2.5℃、振動1Hz/degで
ある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1)支持ベースフィルムとその表面に積層
    され、該支持ベースフィルムと同じか又は小さい面積を
    有し、かつ温度と溶融粘度との関係で添付図面、図1の
    斜線領域Sの物性を有する熱流動性、常温固形の樹脂組
    成物層からなる接着フィルムの該樹脂組成物層を、パタ
    ーン加工された回路基板上の片面又は両面上に、少なく
    とも該パターン加工部分を該樹脂組成物層で直接覆い重
    ねた後、部分的にこれらを仮接着し、枚葉する工程、 2)回路基板上の片面又は両面に仮接着された接着フィ
    ルム上に、該樹脂組成物層の面積よりも大きい面積を有
    する保護用フィルムと、さらにその上に該樹脂組成物層
    の面積と同じか又はより大きい面積を有するプレス板と
    を該接着フィルム、該保護用フィルム及び該プレス板の
    中心点をほぼ同じ位置に合わせて載置する工程、 3)2ミリバール以下の真空条件下、プレス板側より加
    熱し、加圧積層し、積層回路基板を得る工程を有するこ
    とを特徴とする接着フィルムの真空積層法。
  2. 【請求項2】プレス板が、回路基板の4辺のいずれの点
    よりわずかに小さいか又は0〜30mmの範囲で大きい
    面積を有することを特徴とする請求項1記載の接着フィ
    ルムの真空積層法。
  3. 【請求項3】保護用フィルムがマッド処理及び/又はエ
    ンボス加工及び/又は離型処理されていることを特徴と
    する請求項1記載の接着フィルムの真空積層法。
  4. 【請求項4】積層回路基板から支持ベースフィルムを剥
    離した後、高温で樹脂組成物層を熱硬化さる熱硬化工
    程、該硬化樹脂組成物層をレーザー及び/又はドリルに
    よる穴開け工程を経た後、必要により該樹脂組成物表面
    を乾式及び/又は湿式法により粗化する粗化工程と、次
    いでその上層に乾式及び/又は湿式法による導体形成工
    程を含むことを特徴とする多層プリント配線板の製造
    法。
  5. 【請求項5】支持ベースフィルムが金属箔である接着フ
    ィルムを用いて請求項1乃至3記載の真空積層法にて得
    られた回路基板を高温で該樹脂組成物層を熱硬化さる熱
    硬化工程、該硬化樹脂組成物層をレーザー及び/又はド
    リルによる穴開け工程を経た後、その上層に乾式及び/
    又は湿式法による導体形成工程を有することを特徴とす
    る多層プリント配線板の製造法。
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