JP2003191296A - 光学樹脂レンズの製造装置及びその製造方法 - Google Patents

光学樹脂レンズの製造装置及びその製造方法

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JP2003191296A
JP2003191296A JP2001397931A JP2001397931A JP2003191296A JP 2003191296 A JP2003191296 A JP 2003191296A JP 2001397931 A JP2001397931 A JP 2001397931A JP 2001397931 A JP2001397931 A JP 2001397931A JP 2003191296 A JP2003191296 A JP 2003191296A
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optical lens
ejector
runner
cavity
optical
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JP2001397931A
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Hiroshi Tsuzuki
弘 都築
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Nidec Copal Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、成形時において樹脂製光学レンズ
の表面に発生する傷を抑制するようにした光学樹脂レン
ズの製造装置を提供する。 【解決手段】 光学樹脂レンズの製造装置1は、成形品
Cを装置1外へ取り出すにあたり、光学レンズLの表面
と第1のエジェクタピン11における光学レンズ成形部
8の壁面との接触状態を解除して、光学レンズ成形部8
から光学レンズLを剥離させる必要がある。そこで、第
1及び第2のエジェクタピン11,12で光学レンズL
及びランナーRをそれぞれ保持した状態から、第1のエ
ジェクタピン11のみを降下させる。これによって、第
2のエジェクタピン12でランナーRを保持した状態を
維持しながら、光学レンズLを、その光軸に沿うように
剥離させることができる。その結果、光学レンズLの表
面と光学レンズ成形部8の壁面との擦れ合いが起こり難
く、光学レンズLの表面に擦り傷が発生しがたくなるこ
とが種々の実験により確かめられた。成型時に発生する
擦り傷は、光学レンズLの小型化を促進しようとする場
合に特に問題となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラのレンズや
光ピックアップ用レンズをもった光学関連機器に利用さ
れる光学樹脂レンズの製造装置及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術として、特
開平8−332643号公報がある。この公報に記載さ
れた光学樹脂レンズの製造装置は、開閉可能な上金型と
下金型とで形成したキャビティ内に樹脂を充填して、複
数個の樹脂レンズを成形するための装置である。この装
置においては、キャビティから成形品を離型させる場合
に、エジェクタピンによりランナーを押し上げるように
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エジェ
クタピンによってランナーのみを押し上げるようにし
て、成形品をキャビティから離型させると、樹脂レンズ
がキャビティから剥離し難い事態が発生する。すなわ
ち、図8に示すように、エジェクタピン103によって
ランナー100のみを押し上げる場合、ランナー100
自体が撓みながら、キャビティ102から樹脂レンズ1
01を強制的に剥離させることになるので、離型中にお
いて、樹脂レンズ101の表面には、キャビティ102
の壁面102aとの擦れ合いにより予定外の擦り傷が発
生する。このような事態は、小型の樹脂レンズ101の
成形において特に影響が大きく、樹脂レンズ101の小
型化を促進させようとすればする程、レンズ面における
擦り傷が製品として大きな問題となる。
【0004】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたもので、特に、成形時において樹脂製光学レンズ
の表面に発生する傷を抑制するようにした光学樹脂レン
ズの製造装置及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光学樹脂レ
ンズの製造装置は、第1の金型部に設けられた第1のキ
ャビティ部と第2の金型部に設けられた第2のキャビテ
ィ部との協働によって形成されたキャビティは、光学レ
ンズ成形部と光学レンズ成形部に連通するランナー成形
部とを有し、キャビティ内に充填した樹脂によって、光
学レンズとランナーとをもった成形品を成形するための
光学樹脂レンズの製造装置において、第1の金型部に設
けられると共に、先端部に光学レンズ成形部を有する第
1のエジェクタピンと、記第1の金型部に設けられると
共に、ランナーをランナー成形部から突き出す第2のエ
ジェクタピンと、記第1及び第2のエジェクタピンで光
学レンズ及びランナーをそれぞれ突き出して保持させ、
その状態から、光学レンズ成形部をもった第1のエジェ
クタピンのみを降下させるエジェクタ機構部とを備えた
ことを特徴とする。
【0006】この光学樹脂レンズの製造装置は、キャビ
ティ内に樹脂を充填して光学レンズを成形するものであ
るが、キャビティから成形品を離型させるにあたって、
光学レンズ成形部の壁面に光学レンズの表面を付着させ
た状態で、エジェクタ機構によって第1及び第2のエジ
ェクタピンの突き出しを行い、ランナー成形部からラン
ナーを離型させる。さらに、成形品を装置外へ取り出す
にあたり、光学レンズの表面と第1のエジェクタピンに
おける光学レンズ成形部の壁面との接触状態を解除し
て、光学レンズ成形部から光学レンズを剥離させる必要
がある。そこで、第1及び第2のエジェクタピンで光学
レンズ及びランナーをそれぞれ保持した状態から、第1
のエジェクタピンのみを降下させる。これによって、第
2のエジェクタピンでランナーを保持した状態を維持し
ながら、光学レンズを、その光軸に沿うように剥離させ
ることができる。その結果、光学レンズの表面と光学レ
ンズ成形部の壁面との擦れ合いが起こり難く、光学レン
ズの表面に擦り傷が発生しがたくなることが種々の実験
により確かめられた。このような擦り傷は、光学レンズ
の小型化を促進しようとすればするほど、レンズ機能に
影響を及ぼすものであり、前述した方策は極めて有効で
あるといえる。
【0007】また、エジェクタ機構部は、第1のエジェ
クタピンの基端に固定した下段側エジェクタプレート
と、下段側エジェクタプレートに対向させると共に、第
2のエジェクタピンの基端に固定した上段側エジェクタ
プレートと、上段側エジェクタプレートと下段側エジェ
クタプレートとの連結/連結解除を行うロック手段とを
備えると好適である。この場合、上段側エジェクタプレ
ートと下段側エジェクタプレートとの連結/連結解除を
行うロック手段の採用によって、第1のエジェクタピン
と第2のエジェクタピンとの同期して上昇させることが
できると同時に、第1のエジェクタピンのみを降下を適
切に可能にする。これによって、第2のエジェクタピン
でランナーを保持した状態を維持しながら、光学レンズ
を、その光軸に沿うように剥離させることができる。
【0008】また、ロック手段は、上段側エジェクタプ
レートに軸支して下段側エジェクタプレートまで延びる
揺動自在なロックレバーと、下段側エジェクタプレート
に設けられて、ロックレバーのフック部に係合する係止
爪部と、第1の金型部に基端を固定すると共に、ロック
レバーの背面側を支持するストッパ部と、上段側エジェ
クタプレート側に設けられると共に、ロックレバーをス
トッパ部に向けて付勢するバネ部とを備え、ロックレバ
ーの先端には、ストッパ部の先端に設けられた傾斜面上
を、バネ部の付勢力により摺接する逃がし面が設けられ
ると好適である。
【0009】このようなロック手段を採用した場合、バ
ネ部で付勢したロックレバーの背面側をストッパ部に支
持させた状態においては、ロックレバーのフック部が係
止爪部に係合して、上段側エジェクタプレートと下段側
エジェクタプレートとが一体となる。よって、上段側エ
ジェクタプレートと下段側エジェクタプレートとを連結
した状態で第1及び第2のエジェクタピンを同期して上
昇させることができる。更に、ストッパ部で支持した状
態のロックレバーが上昇し続けると、ロックレバーの逃
がし面がストッパ部の傾斜面に達する。そのとき、バネ
部の付勢力によって、ロックレバーは、その逃がし面が
傾斜面を摺動接触させながら、そのフック部を係止爪部
から外す方向に揺動し続ける。そして、フック部が係止
爪部から外れた瞬間、下段側エジェクタプレートのみが
一気に降下し、これに伴って、第1エジェクタピンも一
気に降下する。このように、第2のエジェクタピンでラ
ンナーを保持した状態を維持しながら、第1のエジェク
タピンは、光学レンズの光軸に沿うような瞬間的な剥離
動作を行うことになる。
【0010】本発明に係る光学樹脂レンズの製造方法
は、第1の金型部に設けられた第1のキャビティ部と第
2の金型部に設けられた第2のキャビティ部との協働に
よって形成されたキャビティは、光学レンズ成形部と光
学レンズ成形部に連通するランナー成形部とを有し、キ
ャビティ内に充填した樹脂によって、光学レンズとラン
ナーとをもった成形品を成形するための光学樹脂レンズ
の製造方法において、第1の金型部と第2の金型部との
型締め後に、キャビティ内に樹脂を充填させる工程と、
キャビティ内の樹脂が硬化して型開きを行った後、第1
のエジェクタピンと第2のエジェクタピンとを同期して
上昇させ、キャビティから成形品を離型させる工程と、
離型後、第1及び第2のエジェクタピンで光学レンズ及
びランナーをそれぞれ保持した状態から、光学レンズ成
形部をもった第1のエジェクタピンのみを降下させ、第
2のエジェクタピンでランナーを保持した状態で、光学
レンズ成形部から光学レンズを分離させる工程とを備え
たことを特徴とする。
【0011】この光学樹脂レンズの製造方法は、キャビ
ティ内に樹脂を充填して光学レンズを成形するものであ
るが、キャビティから成形品を離型させるにあたって、
光学レンズ成形部の壁面に光学レンズの表面を付着させ
た状態で、第1のエジェクタピンと第2のエジェクタピ
ンとを同期して上昇させる。さらに、成形品を装置外へ
取り出すにあたり、光学レンズと第1のエジェクタピン
の光学レンズ成形部との接触状態を解除して、光学レン
ズ成形部から光学レンズを分離させる必要がある。そこ
で、第1及び第2のエジェクタピンで光学レンズ及びラ
ンナーをそれぞれ保持した状態から、第1のエジェクタ
ピンのみを降下させる。これにより、第2のエジェクタ
ピンでランナーを保持した状態を維持しつつ、光学レン
ズは、その光軸に沿うように光学レンズ成形部の壁面か
ら分離する。その結果、光学レンズの表面と光学レンズ
成形部の壁面との擦れ合いが起こり難く、光学レンズの
表面に擦り傷が発生しがたくなることが種々の実験によ
り確かめられた。このような擦り傷は、光学レンズの小
型化を促進しようとすればするほど、レンズ機能に影響
を及ぼすものであり、前述した方策は極めて有効である
といえる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明に
係る光学樹脂レンズの製造装置及びその製造方法の好適
な実施形態について詳細に説明する。
【0013】図1及び図2に示すように、光学樹脂レン
ズの製造装置1は、下金型(第1の金型部)2と、下金
型2に対して上下動する上金型(第2の金型部)3を備
え、下金型2の上面(下側合わせ面)には凹状の第1の
キャビティ部4が設けられ、上金型3の下面(上側合わ
せ面)には凹状の第2のキャビティ部5が設けられ、第
1のキャビティ部4と第2のキャビティ部5との協働に
より射出成形空間としてのキャビティ6が形成される。
また、このキャビティ6は、H形のランナー成形部7
と、ランナー成形部7の各端部に設けられると共にラン
ナー成形部7に連通する光学レンズ成形部8からなる
(図2参照)。そして、上金型3には、キャビティ6内
に外部から樹脂を注入するためのスプル9が設けられて
いる。
【0014】図1及び図3に示すように、下金型2内に
は、上下方向に延在して先端を光学レンズ成形部8内に
露出させて、成形後の光学レンズLを下から突き上げる
第1のエジェクタピン11と、上下方向に延在して先端
をランナー成形部7内に露出させて、ランナー成形部7
から突き出しながら成形後のランナーRを下から突き上
げる第2のエジェクタピン12とが設けられている。ま
た、第1のエジェクタピン11の先端には、光学レンズ
Lの片側レンズ面に対応するような形状をもった光学レ
ンズ成形部8の半部が形成されている。なお、4枚の光
学レンズLに対応して、下金型2には4本の第1のエジ
ェクタピン11が設けられ、H形のランナーRを下から
保持するために、下金型2内には5本の第2のエジェク
タピン12が設けられている(図2参照)。
【0015】更に、装置1は、第1のエジェクタピン1
1と第2のエジェクタピン12とを上下動させるための
エジェクタ機構部13を有している。このエジェクタ機
構部13は、第1及び第2のエジェクタピン11,12
で光学レンズL及びランナーRをそれぞれ突き出して保
持させ、その状態から、光学レンズ成形部8をもった第
1のエジェクタピン11のみを降下させる機能を有する
ものである。
【0016】具体的には、下金型2において、スタンド
AとベースBとで囲まれた空間S内には、第1のエジェ
クタピン11の基端を固定した昇降自在な下段側エジェ
クタプレート14と、下段側エジェクタプレート14に
対向させると共に第2のエジェクタピン12の基端を固
定した昇降自在な上段側エジェクタプレート15とが収
容されている。そして、上段側エジェクタプレート15
と下段側エジェクタプレート14とは、分離面PLで離
間する。
【0017】更に、エジェクタ機構部13は、上段側エ
ジェクタプレート15と下段側エジェクタプレート14
との連結/連結解除を行うロック手段20を有してい
る。このロック手段20は、装置1の左右に一個ずつ配
置され(図2参照)、上段側エジェクタプレート15と
下段側エジェクタプレート14とに架け渡されるように
配置される。また、上段側エジェクタプレート15は、
駆動源としての油圧シリンダ17から突出するロッド1
7aの突き出し動作により上昇し、エジェクタピン15
の自重をもってロッド17aの復帰動作により降下す
る。そして、下段側エジェクタプレート14は、ロック
手段20により、上段側エジェクタプレート15に対し
て連結したり離れたりする。
【0018】このロック手段20は、図4に示すよう
に、金属製のケーシング23を有し、このケーシング2
3は、分離面PLで分割可能な第1のケース半部21と
第2のケース半部22とを有している。また、第1のケ
ース半部21は、ボルト18を介して上段側エジェクタ
プレート15の側面に固定され、第2のケース半部22
は、ボルト19を介して下段側エジェクタプレート14
の側面に固定される。そして、ケーシング23内には、
上下方向に延在する揺動自在なロックレバー24が収容
され、このロックレバー24の基端は、第1のケース半
部21に軸部15aを介して回動自在に軸支され、ロッ
クレバー24は、その先端が第2のケース半部22に達
するまで延在する。
【0019】更に、ロック手段20は、ロックレバー2
4の先端においてV字状に切り欠かれたフック部24a
に係合させるための係止爪部26を有し、この係止爪部
26は、第2のケース半部22に設けられて、側方に突
出する。よって、ロックレバー24が一方向に揺動し、
フック部24aが係止爪部26に引っ掛けられると、上
段側エジェクタプレート15と下段側エジェクタプレー
ト14とが一体化し、油圧シリンダ17(図1参照)に
よって、第1及び第2のエジェクタピン11,12を同
期して上昇させることができる。これに対し、ロックレ
バー24が反対方向(逃げる方向)に揺動し、フック部
24が係止爪部26から外れると、上段側エジェクタプ
レート15と下段側エジェクタプレート14とが分離面
PLを境にして分離し、自重により降下する下段側エジ
ェクタプレート14と一緒に第1のエジェクタピン11
が降下する。
【0020】更に、ロック手段20は、上段側エジェク
タプレート15と下段側エジェクタプレート14との自
動的な連結/連結解除を行うための方策を採用してい
る。例えば、このロック手段20は、ケーシング23内
に差し込まれるように上下方向に延在するストッパ部2
7を有し、このストッパ部27の基端は、ボルト25を
介して下金型2のベースBに固定する。また、ストッパ
部27は、上下方向に延在するストッパ面27aによ
り、ロック状態においてロックレバー24の背面24b
を支持する。更に、ロック手段20は、第1のケース半
部21に設けられた横貫通孔21a内に封入したバネ部
28を有し、このバネ部28は、ロックレバー24をス
トッパ部27に向けて付勢する。また、バネ部28は、
圧縮螺旋バネからなると共に、先端にプッシャ部29を
有している。このようにして、ロック状態のロックレバ
ー24は、バネ部28の付勢力によりストッパ部27の
ストッパ面27aに押し付けられている。
【0021】また、ストッパ部27の先端には、ロック
レバー24側で斜め下方に向けて切り落とされた傾斜面
30が形成され、ロックレバー24の先端には、ストッ
パ部27側で斜め下方に向けて切り落とされた逃がし面
31が形成されている。そして、ロック解除時におい
て、ストッパ部27の傾斜面30上を、バネ部28の付
勢力により逃がし面31が摺接しながら、ロックレバー
24は揺動する(図7参照)。
【0022】このようなロック手段20の動作について
説明すると、バネ部28により付勢したロックレバー2
4の背面24bをストッパ部27のストッパ面27aで
支持した状態においては、ロックレバー24のフック部
24aが係止爪部26に係合するので、上段側エジェク
タプレート15と下段側エジェクタプレート14とが一
体となる。これにより、上段側エジェクタプレート15
と下段側エジェクタプレート14とを連結させた状態で
第1及び第2のエジェクタピン11,12を上昇させる
ことができる。
【0023】その後、ストッパ部27のストッパ面27
aに沿ってロックレバー24が上昇し続けると、ロック
レバー24の逃がし面31が、ストッパ部27の傾斜面
30に達する。そのとき、バネ部28の付勢力によっ
て、逃がし面31が傾斜面30に摺動接触しながら、ロ
ックレバー24は、そのフック部24aが係止爪部26
から外れる方向に揺動し続ける。そして、フック部24
aが係止爪部26から外れた瞬間、下段側エジェクタプ
レート14のみが一気に降下し、これに伴って、第1エ
ジェクタピン11も一気に降下する。これにより、第2
のエジェクタピン12でランナーRを保持した状態を維
持しつつ、光学レンズLは、その光軸に沿うように光学
レンズ成形部8の壁面から瞬間的に剥離し、剥離時にお
ける光学レンズ成形部8の壁面の影響を可能な限り排除
している。
【0024】次に、前述した光学樹脂レンズの製造装置
1の動作について説明する。
【0025】先ず、固定側の下金型2に対し、可動側の
上金型3が所定の駆動機構(図示せず)により降下し、
下金型2と上金型3とを型閉めした後、所望のキャビテ
ィ6が装置1内に形成される。この状態で、スプル9か
らキャビティ6内に樹脂を注入する。そして、所定時間
経過後に冷却硬化した成形品Cを外部に取り出すため、
上金型3を所定駆動機構(図示せず)により上昇させ、
下金型2に対して上金型3を離型させる。その後、成形
品Cをロボットハンドなどで捕捉させるために、下金型
2の第1のキャビティ部4から成形品Cを剥離させる必
要がある。
【0026】そこで、図5に示すように、油圧シリンダ
17(図1参照)により、ロック状態の上段側エジェク
タプレート15と下段側エジェクタプレート14とを同
期して上昇させる。このとき、光学レンズ成形部8の壁
面に光学レンズLの表面を付着させた状態で、第1及び
第2のエジェクタピン11,12の突き出し動作を行
う。これによって、ランナー成形部7からランナーRが
剥離する。
【0027】ここで、成形品Cをロボットハンド等によ
り装置1外へ取り出すにあたり、光学レンズLと第1の
エジェクタピン11の光学レンズ成形部8との接触状態
を解除して、光学レンズ成形部8の壁面から光学レンズ
Lの表面を剥離させる必要がある。そこで、図6に示す
ように、ロック状態を維持しながら上段側及び下段側エ
ジェクタプレート15,14を油圧シリンダ17(図1
参照)によって上昇させ続けると、ロックレバー24の
逃がし面31が、ストッパ部27の傾斜面30に達す
る。そのとき、バネ部28の付勢力によって、逃がし面
31が傾斜面30に摺動接触しながら、ロックレバー2
4は、そのフック部24aが係止爪部26から外れる方
向に揺動を開始する。
【0028】そして、図7に示すように、フック部24
aが係止爪部26から外れた瞬間、下段側エジェクタプ
レート14のみが一気に降下し、これに伴って、第1エ
ジェクタピン11も一気に鉛直方向に降下する。これに
よって、第2のエジェクタピン12でランナーRを保持
した状態を維持しつつ、第1のエジェクタピン11は、
光学レンズLの光軸に沿うような瞬間的な剥離動作を行
う。その結果、光学レンズLの表面と光学レンズ成形部
8の壁面との擦れ合いが起こり難く、光学レンズLに擦
り傷が発生し難くなる。このような擦り傷は、光学レン
ズLの小型化を促進しようとすればするほど、レンズ機
能に影響を及ぼすものである。特に、高精度が要求され
る光ピックアップ用レンズ等は、極く僅かな擦り傷でも
光学特性に与える影響は甚大である。
【0029】このような剥離動作完了後、第2のエジェ
クタピン12でランナーRを保持した状態は維持されて
いるので、ロボットバンドよって、ランナーRを簡単に
捕捉することができ、成形品Cを外部にスピーディーに
搬出することができる。そして、成形品C搬出後、油圧
シリンダ17のロッド17a(図1参照)を降下させな
がら、上段側エジェクタプレート15を降下させ、第2
のエジェクタピン12を初期位置まで降下させる。その
とき、フック部24aが係止爪部26に引っ掛けられ、
エジェクタ機構部13はロック状態に戻る(図3参
照)。
【0030】
【発明の効果】本発明による光学樹脂レンズの製造装置
は、以上のように構成されているため、次のような効果
を得る。すなわち、第1の金型部に設けられた第1のキ
ャビティ部と第2の金型部に設けられた第2のキャビテ
ィ部との協働によって形成されたキャビティは、光学レ
ンズ成形部と光学レンズ成形部に連通するランナー成形
部とを有し、キャビティ内に充填した樹脂によって、光
学レンズとランナーとをもった成形品を成形するための
光学樹脂レンズの製造装置において、第1の金型部に設
けられると共に、先端部に光学レンズ成形部を有する第
1のエジェクタピンと、第1の金型部に設けられると共
に、ランナーをランナー成形部から突き出す第2のエジ
ェクタピンと、第1及び第2のエジェクタピンで光学レ
ンズ及びランナーをそれぞれ突き出して保持させ、その
状態から、光学レンズ成形部をもった第1のエジェクタ
ピンのみを降下させるエジェクタ機構部とを備えたこと
により、成形時において樹脂製光学レンズの表面に発生
する傷を抑制することができる。
【0031】本発明による光学樹脂レンズの製造方法
は、第1の金型部に設けられた第1のキャビティ部と第
2の金型部に設けられた第2のキャビティ部との協働に
よって形成されたキャビティは、光学レンズ成形部と光
学レンズ成形部に連通するランナー成形部とを有し、キ
ャビティ内に充填した樹脂によって、光学レンズとラン
ナーとをもった成形品を成形するための光学樹脂レンズ
の製造方法において、第1の金型部と第2の金型部との
型締め後に、キャビティ内に樹脂を充填させる工程と、
キャビティ内の樹脂が硬化して型開きを行った後、第1
のエジェクタピンと第2のエジェクタピンとを同期して
上昇させ、キャビティから成形品を離型させる工程と、
離型後、第1及び第2のエジェクタピンで光学レンズ及
びランナーをそれぞれ保持した状態から、光学レンズ成
形部をもった第1のエジェクタピンのみを降下させ、第
2のエジェクタピンでランナーを保持した状態で、光学
レンズ成形部から光学レンズを分離させる工程とを備え
たことにより、成形時において樹脂製光学レンズの表面
に発生する傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学樹脂レンズの製造装置の一実
施形態を示す断面図である。
【図2】図1に示した装置の平面図である。
【図3】エジェクタ機構部を示すために部分的に切欠い
た断面図である。
【図4】ロック手段を示す要部拡大断面図である。
【図5】エジェクタ機構部のロック状態を示す断面図で
ある。
【図6】ロック解除直前の状態を示す断面図である。
【図7】ロック解除の状態を示す断面図である。
【図8】従来における光学樹脂レンズの製造装置を示す
要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1…光学樹脂レンズの製造装置、2…下金型(第1の金
型部)、3…上金型(第2の金型部)、4…第1のキャ
ビティ部、5…第2のキャビティ部、6…キャビティ、
7…ランナー成形部、8…光学レンズ成形部、11…第
1のエジェクタピン、12…第2のエジェクタピン、1
3…エジェクタ機構部、14…下段側エジェクタプレー
ト、15…上段側エジェクタプレート、20…ロック手
段、24…ロックレバー、24a…フック部、24b…
ロックレバーの背面、26…係止爪部、27…ストッパ
部、28…バネ部、30…傾斜面、31…逃がし面、L
…光学レンズL…ランナー、C…成形品。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の金型部に設けられた第1のキャビ
    ティ部と第2の金型部に設けられた第2のキャビティ部
    との協働によって形成されたキャビティは、光学レンズ
    成形部と前記光学レンズ成形部に連通するランナー成形
    部とを有し、前記キャビティ内に充填した樹脂によっ
    て、光学レンズとランナーとをもった成形品を成形する
    ための光学樹脂レンズの製造装置において、 前記第1の金型部に設けられると共に、先端部に前記光
    学レンズ成形部を有する第1のエジェクタピンと、 前記第1の金型部に設けられると共に、前記ランナーを
    前記ランナー成形部から突き出す第2のエジェクタピン
    と、 前記第1及び第2のエジェクタピンで前記光学レンズ及
    び前記ランナーをそれぞれ突き出して保持させ、その状
    態から、前記光学レンズ成形部をもった前記第1のエジ
    ェクタピンのみを降下させるエジェクタ機構部とを備え
    たことを特徴とする光学樹脂レンズの製造装置。
  2. 【請求項2】 前記エジェクタ機構部は、 前記第1のエジェクタピンの基端に固定した下段側エジ
    ェクタプレートと、 前記下段側エジェクタプレートに対向させると共に、前
    記第2のエジェクタピンの基端に固定した上段側エジェ
    クタプレートと、 前記上段側エジェクタプレートと前記下段側エジェクタ
    プレートとの連結/連結解除を行うロック手段とを備え
    たことを特徴とする請求項1記載の光学樹脂レンズの製
    造装置。
  3. 【請求項3】 前記ロック手段は、 前記上段側エジェクタプレートに軸支して前記下段側エ
    ジェクタプレートまで延びる揺動自在なロックレバー
    と、 前記下段側エジェクタプレートに設けられて、前記ロッ
    クレバーのフック部に係合する係止爪部と、 前記第1の金型部に基端を固定すると共に、前記ロック
    レバーの背面側を支持するストッパ部と、 前記上段側エジェクタプレート側に設けられると共に、
    前記ロックレバーを前記ストッパ部に向けて付勢するバ
    ネ部とを備え、 前記ロックレバーの先端には、前記ストッパ部の先端に
    設けられた傾斜面上を、前記バネ部の付勢力により摺接
    する逃がし面が設けられたことを特徴とする請求項2記
    載の光学樹脂レンズの製造装置。
  4. 【請求項4】 第1の金型部に設けられた第1のキャビ
    ティ部と第2の金型部に設けられた第2のキャビティ部
    との協働によって形成されたキャビティは、光学レンズ
    成形部と前記光学レンズ成形部に連通するランナー成形
    部とを有し、前記キャビティ内に充填した樹脂によっ
    て、光学レンズとランナーとをもった成形品を成形する
    ための光学樹脂レンズの製造方法において、 前記第1の金型部と前記第2の金型部との型締め後に、
    前記キャビティ内に樹脂を充填させる工程と、 前記キャビティ内の樹脂が硬化して型開きを行った後、
    第1のエジェクタピンと第2のエジェクタピンとを同期
    して上昇させ、前記キャビティから成形品を離型させる
    工程と、 前記離型後、前記第1及び第2のエジェクタピンで前記
    光学レンズ及びランナーをそれぞれ保持した状態から、
    前記光学レンズ成形部をもった前記第1のエジェクタピ
    ンのみを降下させ、前記第2のエジェクタピンで前記ラ
    ンナーを保持した状態で、前記光学レンズ成形部から前
    記光学レンズを分離させる工程とを備えたことを特徴と
    する光学樹脂レンズの製造方法。
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